JP3585335B2 - 加入者系端局装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、交換局(Central office)と加入者間に置かれる加入者系端局装置(RT:Remote Terminal )に関する。
【0002】
【従来の技術】
交換局が遠方にあり、距離の問題として電話等の加入者を交換機に直接に収容できない場合がある。かかる状況においては、交換局と加入者との間に加入者系(Digital Loop Carrier)端局装置を配置し、これに一旦加入者を収容する。そして、加入者系端局装置と交換局との問に敷設される光ファイバ等のディジタル伝送施設(Transmission Facility)を通して交換局に接続することが行われる。
【0003】
かかる構成の事例として北米S0NET(Syncronous Optical NETwork)規格に準拠した加入者系端局装置(RT:Remote Terminal )がある。
【0004】
この加入者系端局装置は、ベルコア(Bellcore)TR008規格に準拠するものであり、以下TR−008RTと呼ぶ。96本の電話加入者線をディジタル信号に変換した後、24加入者分ずつ合計4本の局間伝送路に多重/分離する機能を有する。
【0005】
したがって、かかる加入者系端局装置では、小容量(96加入者)の加入者しか搬送できず、限定されたサービス(1加入者に1のDS0割り当て)しか提供出来ないという問題がある。当然に、搬送する加入者数が多くなれば複数の加入者系端局装置を並列に使用することが必要となり、運用者にとって不利である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
これを解決する為に、次世代の加入者系端局装置が、ベルコア(Bellcore)TR−303規格(したがって、以下TR−303RDTと呼ぶ)により提唱された。かかるTR−303RDTでは、収容加入者数を2,000以上とし、また、従来の通常の電話サービスに加え、ISDNサービスもサポートする等が提唱されている。したがって、保守・運用もTR−008RTに対し、異なるものである。
【0007】
しかし、次世代の加入者系端局装置(TR‐303RDT)が提唱されたとはいえ、現在でも主流となっているのは従来の装置(TR‐008RT)である。そのために、新たな加入者系端局装置(TR‐303RDT)に全てが置き換えられる状態となるまでの、過渡期をどのようにするかが問題である。
【0008】
即ち、TR−303RDTを開発したとしても、主流はTR−008RTであり、要点としては加入者系端局装置がTR‐008/TR−303の両方に対応可能とすることである。更に、当面はTR−008RTとして運用し、機が熟した時に簡単にかつ現状の運用・保守形態の変更を少なくしてTR−303RDTに再編成する機能を実現することが要求される。
【0009】
したがって、本発明の目的は、一の装置でTR−008/TR−303の両方の規格に対応可能である加入者系端局装置を提供することにある。
【0010】
更に、本発明の目的は、ユーザの操作により容易にサービス運用形態を変更可能な加入者系端局装置を提供することにある。
【0011】
更なる本発明の目的は、図面を参照しての本発明の実施の形態の説明からも明らかとなる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の課題を達成する加入者系端局装置の第1の構成は、交換局と加入者との間に置かれる加入者系端局装置であって、それぞれ対応の加入者ポートと端局伝送路ポートを有し、異なる収容加入者数を有する複数の加入者系端局を有し、該複数の加入者系端局のそれぞれが運用または非運用に設定可能な加入者端局部と、該加入者端局部の複数の加入者ポートのうち任意の加入者ポートと任意の加入者線との接続および切断を行う加入者接続部と、該加入者端局部の複数の端局伝送路ポートのうち任意の端局伝送路ポートと任意の端局伝送路との接続および切断を行う端局伝送路接続部とを有することを特徴とする。
【0013】
更に第2の構成は、第1の構成において、前記加入者端局部は、前記複数の加入者ポートと端局伝送路ポートとの間でのタイムスロット割り当てを固定的、即ち半永久的に設定制御するタイムスロット割当機能部を有することを特徴とする。
【0014】
かかる上記構成により、ユーザ操作により、固定的即ち、半永久的なタイムスロットの設定が可能である。
【0015】
同時に、第3の構成として、前記加入者接続部、加入者端局部及び端局伝送路接続部は、前記複数の加入者ポートと端局伝送路ポートとの間でのタイムスロット割り当てを対向する交換機からの呼制御にしたがい動的に設定制御するタイムスロット割当機能部を有し、動的なタイムスロット割当ても可能である。
【0016】
更に、第4の構成は、上記第2の構成において、前記タイムスロット割当機能部は、前記加入者ポート上の2ビットのデータを前記端局伝送路ポート上の8ビットタイムスロットの任意の連続した2ビットに割り当て、最大4加入者分のデータを前記端局伝送路の1つのタイムスロットにに固定的即ち、半永久的に割り当てる。
【0017】
これは、ISDN加入者のDチャネル(16bits)×4を1タイムスロットに割り当て、伝送路の有効利用を可能とするものである。
【0018】
また、第5の構成は、前記加入者接続部、加入者端局部及び端局伝送路接続部は、一体の時間スイッチで構成され、前記加入者接続部に対応して設けられ、加入者線番号をアドレスとし読みだされる加入者ポート番号を記憶する加入者接続アドレス制御メモリと、前記加入者端局部に対応して設けられ、該加入者ポート番号をアドレスとし読みだされる端局伝送路タイムスロット位置を記憶する加入者端局アドレス制御メモリと、前記端局伝送路接続部に対応して設けられ、該端局伝送路タイムスロット位置をアドレスとし読みだされる伝送路タイムスロットを記憶する端局伝送路接続アドレス制御メモリと、該加入者接続アドレス制御メモリ、加入者端局アドレス制御メモリ及び端局伝送路接続アドレス制御メモリの内容を合成して、該加入者線番号をアドレスとし該伝送路タイムスロットを記憶する一の合成アドレス制御メモリを有し、該一の合成アドレス制御メモリにより、該一体の時間スイッチを制御することを特徴とする。
【0019】
更に、第6の構成は、前記第5の構成において、前記加入者接続アドレス制御メモリ、加入者端局アドレス制御メモリ及び端局伝送路接続アドレスメモリを監視制御し、タイムスロット割り当てを固定的に設定する第1のプロッセと、該加入者端局アドレス制御メモリを制御して、呼制御による集線を制御する第2のプロッセを有することを特徴とする。これにより、タイムスロット割り当てを 固定的あるいは動的に行う制御を第1のプロッセと第2のプロッセで、機能分担することが可能である。
【0020】
また、第7の構成は、前記第6の構成において、前記第1、第2のプロセッサは、前記加入者端局アドレス制御メモリへの書き込みを行う際に、セマフォを取得し、且つ書き込みを行うアドレスに有効データが書き込まれている時は、書き込みを不可とすることを特徴とする。これにより、競合排他的処理が実現できる。
【0021】
更に、第8の構成は、前記第6の構成において、前記第1、第2のプロセッサから前記加入者端局アドレス制御メモリへの書き込みを行う際に、書き込みデータにチェック・コードを付加し、該チェック・コードにより、該加入者端局アドレス制御メモリが書き込みデータの誤りを検知した時、該第1、第2のプロセッサの書き込みデータを送ったプロセッサに、誤り通知を行うことを特徴とする。
【0022】
更に、第9の構成は、前記各構成において、前記加入者線と端局伝送路間の信号フォーマットを、非同期信号に対し、スタッフ・デスタッフを行い、同期した信号に写像することを特徴とする。特に、第10の構成は、第9の構成において、前記信号フォーマットは、SONET規格のVT1.5フォーマットであることを特徴とする。
【0023】
かかる構成により、非同期信号は、タイムスロット位置が、終端しない限り、不明であり、タイムスロットの入れ換えは、本来不可能である。同期・非同期両方を収容する場合、通常非同期信号は時間スイッチを経由せずに直接加入者インターフェース部に転送されるものであるが、本発明の構成により、同期・非同期を識別して装置内転送経路や転送方法を切り換えるような複雑さを回避することがな可能である。
【0024】
更に、上記第9、10の構成において、第11の構成は、前記SONET規格のVT1.5フォーマットのオーバヘッド部に、前記交換局と前記加入者端局部間で授受される情報を割り当て、主信号とともにタイムスロットの入れ換えを行うことを特徴とする。
【0025】
かかる構成により、該情報は論理加入者端局を意識しない、物理伝送路単位での管理を余儀なくされ、別に物理伝送路 論理加入者端局という変換を行わない限り論理加入者端局としての管理は出来ず、その為の各種資源(ハードウェアやソフトウェア)が余分に必要となる問題が回避できる。
【0026】
更に、第12の構成は、前記第6の構成において、前記端末ポートの1つに接続され、保守者の制御により、第1のプロセッサを制御して、タイムスロット割り当てを固定的に設定する装置運用端末を有することを特徴とする。
【0027】
更に、第13の構成は、装置間データ通信チャネルを設け、保守者の制御により、該装置間データ通信チャネルを通して、前記第1のプロセッサに制御信号を送り、タイムスロット割り当てを固定的に設定する装置運用端末を有することを特徴とする。
【0028】
これにより保守者が装置設置場所に出向いて操作を行う、あるいは、わざわざ出向かずとも装置設置場所より遠隔に位置する保守センタからの遠隔操作のいづれにも対処可能である。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。尚、図において同一又は類似の要素には同一の参照数字または参照記号を付して説明する。
【0030】
ここで本発明の実施の形態を説明するに先立って、本発明の理解を容易とすべく、従来の加入者系端局装置である(TR−008RT)及び(TR−303RDT)の詳細について、以下に説明しておく。
【0031】
図7は、TR−008RTの構成図である。図7において、加入者イン夕一フェース(SINF:Subscriber Interfacee)部70は、加入者線#1〜#96を流れる音声アナログ信号をPCMディジタル信号(北米では0次群:DS0信号)に変換する機能を持つ。ここで通常の電話加入者ならば、1の加入者について1つのDS0を割り当てる。
【0032】
1の加入者に複数のDS0を割り当てる場合もある。例えばISDN加入者の場合1加入者に対して最大3のDS0を割り当てる必要があるが、本装置では特殊の方法を採らない限り、複数DS0を持つ加入者へのサービス提供は不可能である。
【0033】
多重/分離(MUX:Multiplex/Demultiplex )及びタイム・スロット入れ換え(TSI:Timeslot Interchange)部71は、DS0を24個分を多重化(DS0×24)した後、局問伝送路信号フォーマット(北米では一次群:DS1)に変換する機能及び、受信したDS1信号に対して同期確立後に、DS0×24を分離する機能を持つ。
【0034】
ここで集線を実施する運用形態では多重/分離機能に加えてタイム・スロット入れ換え機能が必要となるが、非集線運用では24加入者をDS1上の決められたタイム・スロット位置に固定的に割り当てれば良い。
【0035】
伝送路インターフェース(L−INF:Line Interface)部72は、DS1信号を符号化(DS1の場合AMI/B8ZS方式)した後、適当な信号レベル(DSX−1やT1)に変換して交換局に送出し、あるいはその逆を行う。
【0036】
局間伝送路が光信号伝送路であるならば、加入者系端局装置からの出力はDSX−1であり、光多重化装置(Optical Multiplex )に入力される。予備伝送路の切換実行部(Line Switch Control )73は、局間伝送路(LineA〜LineD)に障害が発生した際に、速やかに障害伝送路を予備伝送路(LineP)に迂回させる制御を行う。
【0037】
装置監視/制御(Shelf Control )部74は、伝送路および装置内部の状態監視や交換機からの保守(例えば試験)命令に対する制御を実行する。更に、加入者ポート(1〜96)と、実際の加入者線(#1〜#96)を接続する一種のパッチ・パネル(Cross Connect Panel )75が備えられ、加入者の接続替え等を容易に実施可能とする。
【0038】
更に、必要により、局間伝送路(LineA〜LineD)及び予備伝送路(LineP)は、光多重化装置76により多重化されることも可能である。この場合は、局間伝送路の敷設が容易となる。
【0039】
かかる構成の加入者端局装置は、例えば次のようなモードで運用される。
【0040】
第1のモードは、市内交換機(Local Switch)と対向して、加入者線を非集線モードで運用する場合である。このモードにおいては、加入者線は、集線されないので、加入者の電話使用状態に関わらず、加入者数分の信号を交換局に搬送するための局間伝送路タイム・スロットが用意されている。
【0041】
第2のモードは、市内交換機と対向して、加入者線を集線モードで運用する場合である。第1のモードと異なる点は、加入者端局装置側で加入者の電話使用状態を監視(シグナリング:加入者線信号方式という)し、発呼検出した際に交換機に対してその旨を通知し、交換機側からのタイム・スロット割り当て指示に従って当該加入者を局間伝送路タイム・スロットに接続する。
【0042】
この為、電話未使用の加入者にはタイム・スロットが割り当てられないので、伝送路の有効利用(48のDS0を1つのDS1にて伝送可能)が図れる。交換機と装置の間の呼制御情報の授受は、DS1オーバ・ヘッド(SLC−96 Frame FormatのConcentration Field :11ビット)を介して行われる。
【0043】
第3のモードは、非集線モードであるが、対向するものは市内交換機ではなく、交換局間伝送装置(Inter Office Channel Bank )やDCS(Digital Cross Connect System)であり、専用線が使用される。
【0044】
市内交換機に収容されず、直接市外交換機(Foreign Switch)に収容されるサービスやホットラインに代表される非交換サービス対象となる加入者(特定サービス加入者)を搬送する運用形態である。
【0045】
一方、TR−303RDTの概念構成が図8に示される。この装置では、収容加入者数を、従来のTR−008RTにおける96から2,000以上とし、また局間DS1伝送路数も最大28本としている。
【0046】
TR−303RDTでは交換機による集線が基本である。更に、加入者サービスについても従来の通常電話サービス(P0TS:Plain Old Telephone Service )や特定サービス(Special Service )等の1加入者に1DS0を割り当てるサービスに加えて、(Basic Rate)ISDNサービス(1加入者最大3DS0)や(Primary Rate)ISDN等のDS1サービス(1加入者最大24DS0)をも可能とする仕様である。
【0047】
更に、図8に示す様に、FITL(Fiber In The Loop)と呼ばれるサービス形態を可能とする。即ち、遠方に位置する加入者にサービスを提供する為に、TR−303RDT(FITLではHDT:Host Digital Terminalと定義される)からONU(0ptical Network Unit)と呼ばれる加入者近郊に置かれる搬送装置との間に光ファイバを敷設し、0NUから直接加入者に対してサービスを提供する方式も提唱されている。
【0048】
しかしながら、先に説明したように、TR−008RTが未だ主流として存在する状況にあって、既存の運用形態を考慮しながらTR−303RDTを運用する形態が問題となる。
【0049】
そこで本発明は、図1に示す基本概念構成の加入者系伝送装置を提供するものである。図1の基本概念構成の特徴は、これまでは、装置即ち、一の加入者系端局という考えであったが、これを装置内部に論理的な加入者系端局(以降、論理加入者端局と呼ぶ)を設け、単一の装置で多様な加入者系端局構成を可能とすることである。
【0050】
図1において、論理加入者端局部1は、複数のTR−008RT、TR−303RDTおよびINAにより論理的に構成する。ここで、INAとは市内交換機に収容されずに局間搬送装置(Inter Office Channel Bank やDigital Cross Connect System)に収容される加入者を搬送する為のDS1単位の端局をいう。
【0051】
かかる複数の論理加入者端局の各々は、ユーザ操作により自由に生成/削除がを可能とされる。ユーザ操作は装置前面に配置される端末接続ポートに接続される端末または装置間データ通信チャネルより行われる。
【0052】
加入者接続部2は、実際の加入者線#1〜#2016を各論理加入者端局の加入者ポートに接続/切断を行う機能を持つ。特にFITL加入者は,加入者線が加入者系端局装置に現れず(加入者線はONU側に接続されている:図9参照)、従来のパッチ・パネルでは配置替えが不可能である。これに対し、図1の構成では、装置内部で電気的に配置替えを行うことが可能である。
【0053】
更に、加入者接続部2では通常加入者の接続のみならず、交換機と論理加入者端局部1の各論理加入者端局との間で、DS1−オーバヘッド(Overhead)またはDS0を介してやりとりされる情報DL(論理加入者端局制御情報、一般にデータ・リンクと呼ばれる)も挿入・抽出される。
【0054】
端局伝送路接続部3は、物理伝送路DS1#1〜#84と端局伝送路ポートを接続・切断する機能を持ち、加入者パッチ・パネルと同様に、実際の局間伝送路DS1#1〜#84と各論理加入者端局から出る伝送路を電気的に接続するDS1パッチ・パネルに変わるものである。したがって、電話会社の運用・保守形態を変えないように考慮されている。
【0055】
上記の論理加入者端局部1、加入者接続部2及び、端局伝送路接続部3の機能は、後に説明する様に3つのアドレス制御メモリ、それらを合成する合成アドレス制御メモリ及び、合成アドレス制御メモリによって制御される1つの時間スイッチにより実現される。
【0056】
かかる構成を用いる実施例が、図2に示される。図2において、上記の3つのアドレス制御メモリが、加入者接続アドレス制御メモリ21、論理加入者端局アドレスメモリ22、及び端局伝送路接続アドレス制御メモリ23に対応する。更に、合成アドレスメモリ24は、これらの3つのアドレス制御メモリの内容を合成し、時間スイッチ25を制御する。
【0057】
図2において、時間スイッチ25に接続される物理加入者インタフェース部28及び物理伝送路インタフェース部29は、それぞれ、図7に示す加入者系伝送装置に対応させる場合、加入者インターフェース(SINF:Subscriber Interfacee)部70、伝送路インターフェース(L−INF:Line Interface)部72に対応する。
【0058】
ここで、図2の特徴は、図3により説明できる。即ち、一般に想定される構成では、1つのアドレス制御メモリに1つの時間スイッチまたは空間スイッチが接続される。従って、図3Aにおいて、加入者接続アドレス制御メモリ21及び端局伝送路接続アドレス制御メモリ23のそれぞれが、空間スイッチ210及び230を制御する。論理加入者端局アドレスメモリ22は、時間スイッチ220を制御する。空間スイッチ210及び230は、図1において、加入者接続部2及び端局伝送路接続部3が対応する。
【0059】
即ち、図3Aの構成では、図1において、加入者接続部2、端局伝送路接続部1、論理加入者端局部3の各々にアドレス制御メモリおよび時間・空間スイッチが実装され、加入者線上の信号が物理伝送路上に送出されるまでに3つの時問・空間スイッチを通過することになる。
【0060】
1つの時問・空問スイッチの規模は(入力数×出力数)に比例して大きくなること、また時間スイッチを1つ通過するのに複数の入力からの位相(タイム・スロット位置)合わせを行う必要があることから信号の遅延を生じる。
【0061】
従って、図3Aの如くに構成することは、多段のスイッチを通すことによるハードウェア規模の増大および信号伝搬遅延により有利ではない。かかる点を考慮して、図2の実施例は、図3Bに示す様に3つのアドレス制御メモリ21〜23からのアドレス制御情報を単一の合成アドレスメモリ24で合成する。
【0062】
そして、この合成された単一の合成アドレスにより単一の時間スイッチ25を制御する様にしている。従って、図3Aに較べハードウェア規模および信号伝搬遅延の観点において有利である。
【0063】
アドレス制御情報の合成の具体的方法は、図4に例示される。また、図5は、各アドレス制御メモリに対するアドレスと、読みだされるデータを示している。
【0064】
図5において、加入者接続アドレス制御メモリ21は、加入者線が接続される論理加入者端局1の加入者ポート番号をデータとして記憶する。そして、アドレスを加入者線番号として、加入者線番号に対応する加入者ポート番号が読み出される(図5A参照)。
【0065】
加入者接続アドレス制御メモリ21から読みだされる加入者ポート番号は、論理加入者端局アドレス制御メモリ22からデータを読み出すためのアドレスとなる。
【0066】
ここで、論理加入者端局アドレス制御メモリ22に記憶され、加入者ポート番号をアドレスとして読みだされるデータは、図5Bに示される。
【0067】
▲1▼は集線対象か非集線対象かを示すフラグである。
【0068】
▲2▼は端局伝送路タイムスロット位置を示すデータである。
【0069】
▲3▼は加入者線信号(シグナリング)制御情報であり、集線時に局間伝送路とのタイム・スロット接続がなされていない時に加入者線信号を制御する為に使用される。
【0070】
▲4▼は8ビット単位の接続をするか2ビット単位の接続をするか、更に2ビット単位の接続野場合、8ビットの端局伝送路タイム・スロットの何れの2ビットに接続するかを選択する情報である。通常は8ビットに設定され、加入者からのDS0をそのまま接続する。
【0071】
唯一の例外は、(Basic Rate−ISDN:2B+D)の加入者であり、B1/B2チャネルは8ビット接続されるが、Dチャネルは16Kbps(bit per second)の速度であり、DS0(64Kbps)の内2ビットで収容できる。
【0072】
この為、1つの物理伝送路タイム・スロットに4つのISDN加入者のDチャネルを多重することが可能であり、これを実現する方式として(4D−Channels to 1 Time Division Multiplex )が提唱されている。
【0073】
更に、図4に戻ると、図5Cに示される様に、端局伝送路接続アドレス制御メモリ23には、データとして物理伝送路タイムスロット位置が記憶される。このデータは、論理加入者端局アドレス制御メモリ22から読みだされる、端局伝送路タイムスロット位置(▲2▼)をアドレスとして、端局伝送路接続アドレス制御メモリ23から読みだされる。
【0074】
上記のように前段のアドレス制御メモリのデータを次段のアドレス制御メモリのアドレスとして利用すると、最終的に加入者線番号をアドレスとし、物理伝送路タイム・スロット位置を記憶データとする合成アドレス制御メモリ24が生成できる。従って、時間スイッチ25は、加入者線番号の物理加入者線を対応する物理伝送路タイムスロット位置に接続する様に合成アドレス制御メモリ24により制御される。
【0075】
図2に戻り更に説明する。図2に示す構成は、3つのアドレス制御メモリ21、22、23に対し、単一のマイクロ・プロセッサが制御するのではなく、2つのマイクロ・プロセッサ26、27が制御する方式である。
【0076】
加入者接続アドレス制御メモリ21及び、端局伝送路アドレス制御メモリ23は、監視制御プロセッサ26(MPU−A)のみにより制御され、論理加入者端局アドレス制御メモリ22は、監視制御プロセッサ26と呼制御プロセッサ27(MPU−B)の2つのプロセッサにより制御される。
【0077】
このように構成する理由は、交換機側からの制御パスが集線又は、非集線では異なる為である。即ち、集線制御は呼制御チャネル(Timeslot Management Channel )を介して行われる。一方、非集線は監視・制御通信チャネル (Embeded Operation Channel)により制御される。
【0078】
尚、監視制御プロセッサ26は、装置間データ通信チャネル(Data Comlunication Channel)も処理し、後に説明する実施例からも理解できる様に、論理加入者端局関連の操作はこのプロセッサにより制御されるので上記の様に機能分担されている。
【0079】
ここで論理加入者端局アドレス制御メモリ22は、監視制御プロセッサ26及び、呼制御プロセッサ27の両方から書き込みがなされるので、以下の間題が生じる可能性がある。
(A)一方のプロセッサが書き込み中に、他方のプロセッサからの書き込みを許容すると、何れのプロセッサの書き込みデータが残るかは、不定である。従って、一貫した競合処理がとれない。
(B)論理加入者端局アドレス制御メモリ22は、監視制御プロセッサ26及び、呼制御プロセッサ27の共有メモリであるため、書き込み時にエラーが混入した場合の復旧が非常に困難である。また、信頼性にかける(たとえエラーを検出しても自プロセッサが書き込んだ時にエラーが混入したのか、相手プロセッサが書いた正しい値なのかの判別ができない)。
【0080】
この問題については、実施例として以下の対応方法が取られる。
上記(A)について、ハードウェアによるセマフォ(Semaphore:プロセス間で、あらかじめ決められたルール、例えば、一定数値の獲得と返却に従って、相互間の実行を制御する方式をいう。)を用意し、論理加入者端局アドレス制御メモリ22に書き込むプロセッサに、先ずセマフォをとることを義務付ける。セマフォを取得したプロセッサにのみ論理加入者端局アドレス制御メモリ22への書き込みが許可されるようにする。これにより同時書き込みはあり得なくなる。
【0081】
次に、上記(B)については、エラー・チェック機能を具備する。プロセッサからアクセス制御メモリへのデータ転送は、CPUバスを介して行われるが、そこにチェック・コード(CRCコード)を挿入し、アクセス制御メモリ側で同じ演算を行いチェック・コードと比較する。チェック・コードと一致していたらエラーなしということで論理加入者端局アドレス制御メモリ22への書き込みを行う。不一致であるならば、エラ一発生という理由で、プロセッサに対して通知し、バス・サイクルを終了させる。
【0082】
従来の加入者系端局装置(図7)と次世代装置(図8、図9)の違いとして、多様な加入者サービス、特により帯域の広い(即ち、1加入者に割り当てるDS0容量が多い)サービスを提供可能にすることを、先に説明した。そこで本発明では1加入者に最大24DS0までの帯域を割り当て、DS1サービスも提供可能とする。
【0083】
DS1サービスといっても交換機側からのDS1を一且終端(フレーム終端)して中のDS0を入れ換えて加入者側より送り出すものと、フレーム終端せずに加入者へ送り出すものの2種類がある。前者はINAという論理加入者端局により実現されるが、後者はタイム・スロット入れ換えが必要ない。
【0084】
非同期DS1ならば、フレーム終端できない(フレームが終端できなければ中のDS0を見つけることができない)ので、時間スイッチを通すことが出来ず別の転送経路を具備する必要があり、ハードウェア規模を増大かつ複雑にする。
【0085】
この為に、図2に示すように装置内部でS0NET信号(VT1.5)終端部30と加入者インターフェース部28の間のインターフェースをVT1.5として、非同期DS1も時間スイッチ25を通せるように構成されている。
【0086】
SONET規格の非同期VT1.5信号フォーマットが図6に示される。このフォーマットは、非同期DS1信号に対してスタッフ・ディスタッフ(Stuff/Destuff)を施して基準タイミングに対して、バイト同期した、いわぱパイプの中に非同期DS1を収容するものである。
【0087】
バイト同期されたVT1.5をバイト単位で時間スイッチ25に通す。ここでは、本来DS1を全て1加入者に届けるので、入れ換え自体は全く必要がなく、単に同期DS1+DS0の入れ換えと同じ経路を通すことでハードウェア規模及び複雑さの間題を解消するのみである。時間スイッチ25を通過した後で、再度VT1.5フォーマットに戻し、加入者インターフェ一ス部28において、DS1を取り出して加入者へ送出する。
【0088】
尚、装置内部でVT1.5フォーマットを流用することにより、そのオーバ・へッドにDS1データ・リンクを挿入して時間スイッチ25に通すことにより論理加入者端局という単位でそれらの情報を処理することも可能となる。
【0089】
DS1データ・リンクとはDS1信号のフレーム・ビットに定義されている同期検出ビット以外の、保守目的で使用される情報の通信パスであり、先述のSLC−96フレーム・フォーマット(Frame Format)のコンセントレーション・フィールド(Concentration Field )がその一例である。他にもSLC−96フレーム・フォーマット(Frame Format)ではアラーム・フィールド(Alarm Field :TR−008RTのシステム・アラームを通知したり、交換機側より指定された端局伝送路にループ・バックを実行する為に使用される)、メンテナンス・フィールド(Maintenance Field :TR008RTの加入者線に対するメタリック試験制御の為に使用される)等が実用されている。
【0090】
TR−008RTの場合には、上記のようにTR008RT単位、即ち、論理端局伝送路単位でのDS1データ・リンク処理が要求されるが、DS1データ・リンクは同期検出ビット同様、フレーム・ビットに挿入される情報であることから、DS1信号の同期を確立する部分、即ち物理伝送路にくくりつけられるDS1Framer/Deframer により終端されなければならない。
【0091】
この物理伝送路単位のDS1データ・リンクをTR−008RT単位の情報として見せるには通常の加入者信号(Payload )と同様に物理伝送路より抽出されるDS1データ・リンクを非同期VT1.5信号フォーマット上の余剰バイトに挿入して端局伝送路接続部3にてタイム・スロットの入れ換えを施して論理加入者端局部1に渡すことにより実現される。
【0092】
VT1.5信号は125μsec当たり27バイトの情報を伝送可能であり、DS1信号が125μsec当たり24DS0(バイト)伝送であることから3バイト分の余剰バイトが存在する。この3バイトを使用して装置内部でのDS1データ・リンク情報転送を行う。
【0093】
図1中、論理加入者端局部1のTR−008RT#1〜#21から加入者1〜96に対し、出力される論理加入者端局制御情報がこれに対応する。TR303RDTの場合には論理加入者端局単位で処理が必要なDS1データ・リンクは存在しないが、先述の呼制御チャネル(TimeslotManagement Channel)や監視・制御通信チャネル(Embeded Operation Channel )はDS0データ・リンクと呼ばれ、TR一303RDT単位での処理が必要である。これらについても上記と同じ方法でTR−303RDT単位での処理を実現する。
【0094】
上記の構成により図2において、加入者系端局装置の運用は以下の手順で行われる。
【0095】
▲1▼ユーザによる論理加入者端局の生成・削除
▲2▼ユーザによる加入者接続部2の設定
▲3▼ユーザによる端局伝送路接続部3の設定
▲4▼ユーザによる専用回線(非集線)設定または交換機による呼制御(集線)
上記▲1▼ユーザによる論理加入者端局の生成・削除の手順は、端末接続ポートまたは装置間データ通信チャネルを介してTL−1(Transaction Language 1)というメッセージにより行われる。
【0096】
以下にそのメッセージを示す。尚、TR008RTおよびINAについては論理加入者端局としてのアラームが存在しないことから生成および削除の操作は適用されず、常に生成状態にあるものとする。
【0097】
この手順では論理加入者端局部1即ち、論理加入者端局アドレスメモリ22の設定が行われ、論理加入者端局内部において、論理加入者ポートと論理端局伝送路タイム・スロットとの接続(未接続も含む)を行う。
(a)ENT−RDT:〈TID〉:〈AID〉:〈CTAG〉:::〈KEYW0RD=DOMAIN〉:;
このメッセージは、TR−303RDTを生成する為のメッセージであり、〈AID〉は4つのRDT内(図1のTR−303#1〜#4)のどれを生成するかを指定するパラメータである。
【0098】
〈KEY W0RD=DOMAIN〉は、当該TR−303RDTに対する各種設定、例えば装置に複数収容できるDCバイパス対(Bypass Pair :加入者線を試験する為に交換局にある試験0Sと加入者系端局装置の間に敷線される銅線)のいずれを使用するか、呼制御チャネル(Timeslot Management Channel )及び監視・制御通信チャネル(Embeded Operation Channel )を通すDS1をどれにするか、対向する交換機が何であるか等を指定するパラメータである。
【0099】
装置内部動作として、本メッセージを受信すると監視制御プロセッサ26は論理加入者端局部内の指定されたTR一303RDTに対応する論理加入者端局制御メモリ22に呼制御チャネル(Time Slot Management Channel)により呼(集線)制御を行う呼制御プロセッサ27がアクセス可能な(即ち論理加入者端局制御メモリ22のデータ構造上の集線・非集線フラグを集線とした)『未接続』値を書き込む。また指定されたTR−303RDTに属するアラームのマスクを解除する。
(b)DLT一RDT〈TID〉:〈AID〉:〈CTAG〉::::;
このメッセージは、ENT−RDTメッセージにより生成されたTR−303RDTを削除する為のメッセージである。
【0100】
装置内部動作として、本メッセージを受信すると監視制御プロセッサ26は指定されたTR−303RDTに対応する論理加入者端局アドレス制御メモリ22に『未接続』値を書き込み、当該TR303RDTに属する全てのアラームをマスクし、外部に通知しない。
(c)ED−RDT:〈TlD〉:〈AlD〉:〈CTAG〉:::〈KEYW0RD=DOMAIN〉:;
このメッセージはTR一008RTおよび生成されているTR303RDTに対して、各種設定を行うものである。TR−303RDTの設定についてはENT−RDTメッセージにより指定可能なものの一部が設定可能である。TR−008RTについてはMode=1/2/3のいずれで動作するか、またMode=1/3の場合にD1D/D4いずれのカウンティング・シーケンスで論理加入者を論理端局伝送路上のどのタイム・スロットに割り当てるかを指定するパラメータが定義されている。
【0101】
装置内部動作として、本メッセージを受信するとTR−008RTの場合は指定されたModeおよびカウンティング・シーケンスに従って一意に決定される論理加入者端局部接続データを監視制御プロセッサ26が〈AID〉にて指定されたTR−008RTに対応する論理加入者端局アドレス制御メモリ22に書き込む。
【0102】
Mode=2に指定されたTR−008RTについては、同じく監視制御プロセッサ26が、SLC−96コンセントレーション・フィールド(Concentration Field)により呼(集線)制御を行うプロセッサ27がアクセス可能な(即ち,論理加入者端局アドレス制御メモリ22のデータ構造上の集線・非集線フラグを集線とした)『未接続』値を書き込む。
【0103】
TR−303RDTについては論理加入者端局アドレス制御メモリ22への書き込み作業は、ENT/DLT−RDTメッセージ受信時のみ行う必要があるので、行われない。
【0104】
▲2▼ユーザによる加入者接続部2の設定の手順も、▲1▼ユーザによる論理加入者端局の生成・削除の手順と同様に、端末接続ポートまたは装置間データ通信チャネルを介してTL−1(Transaction Language 1)というメッセージにより行われる。本手順では加入者接続部2、即ちS−ACMへの設定を行い、任意の物理加入者をどの論理加入者端局のどの加入者ポートに接続するかを設定する。
(d)ENT−CRS−TO:〈TID〉:〈FROM AID〉,〈TO AID〉:〈CTAG〉::::;
本メッセージは〈FR0M AID〉として指定する論理加入者端局部1の加入者ポートと〈TO AID〉として指定する物理加入者を接続するメッセージである。
【0105】
装置内部の動作として、このメッセージを受信すると監視制御プロセッサ26は、図4に示すように〈TO AID〉で指定された物理加入者番号に対応する加入者接続アドレス制御メモリ21に〈FROM AID〉により指定された論理加入者端局の加入者ポート番号に対応するデータを設定する。これにより、その物理加入者線(例えば電話回線)上の信号は特定の論理加入者端局(TR008RT#1〜#21,TR一303RDT#1〜#4,INA#1〜#84)の特定の加入者ボート上に現れるようになる。
(e)DLT−CRS−TO:〈TID〉:〈FROM AID〉,〈TO AID〉:〈CTAG〉::::;
本メッセージはENT−CRS−TOメッセージにより設定されている加入者接続部2の接続状態を、〈FROM AID〉として指定する論理加入者端局の加入者ポートと〈TO AID〉として指定する物理加入者との間の接続を切断するメッセージである。
【0106】
装置内部の動作として、本メッセージを受信すると監視制御プロセッサ26は図4で示すように〈TO AID〉で指定された物理加入者番号に対応する加入者接続アドレス制御メモリ21に『切断』に相当するデータを設定する。
【0107】
▲3▼ユーザによる端局伝送路接続部3の設定手順も、▲1▼ユーザによる論理加入者端局の生成・削除の手順と同様に、端末接続ポートまたは装置間データ通信チャネルを介してTL−1(Transaction Language 1)というメッセージにより行われる。本手順では端局伝送路接続部3、即ちF一ACMへの設定を行い、任意の物理伝送路DS#1〜#84をどの論理加入者端局のどの端局伝送路ポートに接続するかを設定する。
(f)ENT−CRS一T1:〈TID〉:〈FROM AID〉,〈TO AID〉:〈CTAG〉::::;
本メッセージは〈FROM AID〉として指定する物理伝送路(物理DS1)と〈TO AID〉として指定する論理加入者端局の端局伝送路ポート(論理DS1)を接続するメッセージである。
【0108】
装置内部の動作として、本メッセージを受信すると監視制御プロセッサ26は、図4で示すように〈TO AID〉で指定された端局伝送路番号に対応する端局伝送路接続アドレス制御メモリ23により指定されるアドレスに〈FROM AID〉により指定された物理伝送路番号に対応するデータを設定する。
【0109】
これにより、その物理伝送路上の信号は(DSlデータ・リンク情報も含めて)特定の端局伝送路ポート上に現れるようになる。
(g)DLT−CRS−T1:〈TID〉:〈FROM AID〉,〈TO AID〉:くCTAG〉::::;
このメッセージは、ENT−CRS一T1メッセージにより設定されている端局伝送路加入者接続部2の接続状態を、〈FROM AID〉として指定する物理伝送路と〈TO AID〉として指定する論理加入者端局の端局伝送路との接続を切断するメッセージである。
【0110】
装置内部の動作として、本メッセージを受信すると監視制御プロセッサ26は図4で示すように〈TO AID〉で指定された端局伝送路番号に対応する、端局伝送路接続アドレス制御メモリ23により指定されるアドレスに『切断」に相当するデータを設定する。
【0111】
上記▲4▼ユーザによる専用回線(非集線)設定または交換機による呼制御(集線)手順について、専用回線設定はTR−303RDTについてのみ適用され、監視・制御通信チャネル(Embeded Operation Channel )により制御される。 呼制御は、TR−303RDTについては呼制御チャネル(Timeslot Management Channel)により、TR−008RTについて(ただし、ED−RDTメッセージにてMode=2と設定されている場合)はSLC−96コンセントレーション・フィールド(Concentration Field )によりそれぞれ制御される。
【0112】
この手順では論理加入者端局部1即ち、D−ACM1に対して設定がなされ、任意のTR−008RTおよびTR−303RDTについて論理加入者ポートと論理端局伝送路タイム・スロットとの接続(未接続も含む)を行う。
【0113】
装置内部動作として、監視・制御通信チャネル(Embeded Operation Channel )より専用回線設定がなされた場合、指定された2端(ENT−CRS一T0/T1メッセージで指定される〈FROM AID〉,〈TO AID〉に相当するもの)について、図4で示すように、論理加入者ポート識別子に対応する論理加入者端局アドレス制御メモリ22のアドレスに論理端局伝送路タイム・スロット識別子に相当するデータを監視制御プロセッサ26に設定する。
【0114】
この時、監視制御プロセッサ26は、論理加入者端局アドレス制御メモリ22のデータ構造上の集線・非集線フラグを『非集線』として設定する為、以降呼(集線)制御を行う呼制御プロセッサ27は、専用回線設定された論理加入者に対して(専用回線設定が切断される迄)アクセスできなくなる。
【0115】
このように集線・非集線の間の競合排他処理が実現される。呼制御チャネル(Timeslot Management Channel )またはSLC−96コンセントレーション・フィールド(Concrentration Field)による呼制御についても交換機側より(論理)加入者ポート番号と(論理)端局伝送路タイム・スロット番号が呼制御チャネル(Timeslot Management Cannel)またはSLC−96コンセントレーション・フィールド(Concrentration Field)のタイム・スロット接続要求メッセージにて指定される。
【0116】
タイム・スロット接続要求を受理すると、呼制御プロセッサ27は(論理)加入者ポート番号に対応する論路加入者端局アドレス制御メモリ22のアドレスに、論路加入者端局アドレス制御メモリ22のデータ構造上の集線・非集線フラグを『集線』とした(論理)端局伝送路タイム・スロット番号に相当するデータを設定する。
【0117】
この為、監視制御プロセッサ26は、以降集線設定された論理加入者に対して(呼制御によるタイム・スロット接続が切断される迄)アクセスできなくなる。非集線および集線によるタイム・スロット切断についても上記と同じ制御(論路加入者端局アドレス制御メモリ22に書き込むデータが『未接続』に代わるのみ)が適用される。
【0118】
上記▲1▼〜▲4▼の手順により任意の物理加入者と任意の物理伝送路タイム・スロットとの間での双方向通信パスが形成され、通常サービス運用状態となる。▲1▼〜▲3▼の手順は、本発明にしたがう加入者系端局装置固有の設定操作であり、手順▲4▼によりサービスを提供する上での前提となる。▲1▼〜▲3▼の手順についてはどのような順序で設定を行っても良い。
【0119】
【発明の効果】
以上、図面に従い説明したように、本発明により、一の装置で、特にTR−008/TR−303の両方の規格に対応可能である加入者系端局装置が提供される。更に、ユーザの操作により容易に機能を変更可能な加入者系端局装置が提供される。
【0120】
尚、上記の実施の形態の説明及び図面は、本発明の説明のためのものであり、本発明の保護の範囲は、これに限定されない。各請求項に記載されるものと均等の範囲も、本発明の保護の範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にしたがう加入者系伝送装置の基本概念構成を説明する図である。
【図2】本発明の実施例の構成ブロック図である。
【図3】図2の実施例の特徴を説明する図である。
【図4】アドレス制御情報の合成の具体的方法を説明する図である。
【図5】アドレス制御メモリに対するアドレスと、読みだされるデータを示す図である。
【図6】SONET規格の非同期VT1.5信号フォーマットを示す図である。
【図7】TR−008RTの構成を示す図である。
【図8】TR−303RDTの概念構成を示す図である。
【図9】TR−303RDTの加入者サービスの多様性を説明する図である。
【符号の説明】
1 論理加入者端局部
2 加入者接続部
3 端局伝送路接続部
21 加入者接続アドレス制御メモリ
22 論理加入者端局アドレス制御メモリ
23 端局伝送路接続アドレス制御メモリ
24 合成アドレス制御メモリ
25 時間スイッチ
26 監視制御プロセッサ
27 呼制御プロセッサ
28 物理加入者インタフェース部
29 物理伝送路インタフェース部
30 S0NET信号(VT1.5)終端部
【発明の属する技術分野】
本発明は、交換局(Central office)と加入者間に置かれる加入者系端局装置(RT:Remote Terminal )に関する。
【0002】
【従来の技術】
交換局が遠方にあり、距離の問題として電話等の加入者を交換機に直接に収容できない場合がある。かかる状況においては、交換局と加入者との間に加入者系(Digital Loop Carrier)端局装置を配置し、これに一旦加入者を収容する。そして、加入者系端局装置と交換局との問に敷設される光ファイバ等のディジタル伝送施設(Transmission Facility)を通して交換局に接続することが行われる。
【0003】
かかる構成の事例として北米S0NET(Syncronous Optical NETwork)規格に準拠した加入者系端局装置(RT:Remote Terminal )がある。
【0004】
この加入者系端局装置は、ベルコア(Bellcore)TR008規格に準拠するものであり、以下TR−008RTと呼ぶ。96本の電話加入者線をディジタル信号に変換した後、24加入者分ずつ合計4本の局間伝送路に多重/分離する機能を有する。
【0005】
したがって、かかる加入者系端局装置では、小容量(96加入者)の加入者しか搬送できず、限定されたサービス(1加入者に1のDS0割り当て)しか提供出来ないという問題がある。当然に、搬送する加入者数が多くなれば複数の加入者系端局装置を並列に使用することが必要となり、運用者にとって不利である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
これを解決する為に、次世代の加入者系端局装置が、ベルコア(Bellcore)TR−303規格(したがって、以下TR−303RDTと呼ぶ)により提唱された。かかるTR−303RDTでは、収容加入者数を2,000以上とし、また、従来の通常の電話サービスに加え、ISDNサービスもサポートする等が提唱されている。したがって、保守・運用もTR−008RTに対し、異なるものである。
【0007】
しかし、次世代の加入者系端局装置(TR‐303RDT)が提唱されたとはいえ、現在でも主流となっているのは従来の装置(TR‐008RT)である。そのために、新たな加入者系端局装置(TR‐303RDT)に全てが置き換えられる状態となるまでの、過渡期をどのようにするかが問題である。
【0008】
即ち、TR−303RDTを開発したとしても、主流はTR−008RTであり、要点としては加入者系端局装置がTR‐008/TR−303の両方に対応可能とすることである。更に、当面はTR−008RTとして運用し、機が熟した時に簡単にかつ現状の運用・保守形態の変更を少なくしてTR−303RDTに再編成する機能を実現することが要求される。
【0009】
したがって、本発明の目的は、一の装置でTR−008/TR−303の両方の規格に対応可能である加入者系端局装置を提供することにある。
【0010】
更に、本発明の目的は、ユーザの操作により容易にサービス運用形態を変更可能な加入者系端局装置を提供することにある。
【0011】
更なる本発明の目的は、図面を参照しての本発明の実施の形態の説明からも明らかとなる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の課題を達成する加入者系端局装置の第1の構成は、交換局と加入者との間に置かれる加入者系端局装置であって、それぞれ対応の加入者ポートと端局伝送路ポートを有し、異なる収容加入者数を有する複数の加入者系端局を有し、該複数の加入者系端局のそれぞれが運用または非運用に設定可能な加入者端局部と、該加入者端局部の複数の加入者ポートのうち任意の加入者ポートと任意の加入者線との接続および切断を行う加入者接続部と、該加入者端局部の複数の端局伝送路ポートのうち任意の端局伝送路ポートと任意の端局伝送路との接続および切断を行う端局伝送路接続部とを有することを特徴とする。
【0013】
更に第2の構成は、第1の構成において、前記加入者端局部は、前記複数の加入者ポートと端局伝送路ポートとの間でのタイムスロット割り当てを固定的、即ち半永久的に設定制御するタイムスロット割当機能部を有することを特徴とする。
【0014】
かかる上記構成により、ユーザ操作により、固定的即ち、半永久的なタイムスロットの設定が可能である。
【0015】
同時に、第3の構成として、前記加入者接続部、加入者端局部及び端局伝送路接続部は、前記複数の加入者ポートと端局伝送路ポートとの間でのタイムスロット割り当てを対向する交換機からの呼制御にしたがい動的に設定制御するタイムスロット割当機能部を有し、動的なタイムスロット割当ても可能である。
【0016】
更に、第4の構成は、上記第2の構成において、前記タイムスロット割当機能部は、前記加入者ポート上の2ビットのデータを前記端局伝送路ポート上の8ビットタイムスロットの任意の連続した2ビットに割り当て、最大4加入者分のデータを前記端局伝送路の1つのタイムスロットにに固定的即ち、半永久的に割り当てる。
【0017】
これは、ISDN加入者のDチャネル(16bits)×4を1タイムスロットに割り当て、伝送路の有効利用を可能とするものである。
【0018】
また、第5の構成は、前記加入者接続部、加入者端局部及び端局伝送路接続部は、一体の時間スイッチで構成され、前記加入者接続部に対応して設けられ、加入者線番号をアドレスとし読みだされる加入者ポート番号を記憶する加入者接続アドレス制御メモリと、前記加入者端局部に対応して設けられ、該加入者ポート番号をアドレスとし読みだされる端局伝送路タイムスロット位置を記憶する加入者端局アドレス制御メモリと、前記端局伝送路接続部に対応して設けられ、該端局伝送路タイムスロット位置をアドレスとし読みだされる伝送路タイムスロットを記憶する端局伝送路接続アドレス制御メモリと、該加入者接続アドレス制御メモリ、加入者端局アドレス制御メモリ及び端局伝送路接続アドレス制御メモリの内容を合成して、該加入者線番号をアドレスとし該伝送路タイムスロットを記憶する一の合成アドレス制御メモリを有し、該一の合成アドレス制御メモリにより、該一体の時間スイッチを制御することを特徴とする。
【0019】
更に、第6の構成は、前記第5の構成において、前記加入者接続アドレス制御メモリ、加入者端局アドレス制御メモリ及び端局伝送路接続アドレスメモリを監視制御し、タイムスロット割り当てを固定的に設定する第1のプロッセと、該加入者端局アドレス制御メモリを制御して、呼制御による集線を制御する第2のプロッセを有することを特徴とする。これにより、タイムスロット割り当てを 固定的あるいは動的に行う制御を第1のプロッセと第2のプロッセで、機能分担することが可能である。
【0020】
また、第7の構成は、前記第6の構成において、前記第1、第2のプロセッサは、前記加入者端局アドレス制御メモリへの書き込みを行う際に、セマフォを取得し、且つ書き込みを行うアドレスに有効データが書き込まれている時は、書き込みを不可とすることを特徴とする。これにより、競合排他的処理が実現できる。
【0021】
更に、第8の構成は、前記第6の構成において、前記第1、第2のプロセッサから前記加入者端局アドレス制御メモリへの書き込みを行う際に、書き込みデータにチェック・コードを付加し、該チェック・コードにより、該加入者端局アドレス制御メモリが書き込みデータの誤りを検知した時、該第1、第2のプロセッサの書き込みデータを送ったプロセッサに、誤り通知を行うことを特徴とする。
【0022】
更に、第9の構成は、前記各構成において、前記加入者線と端局伝送路間の信号フォーマットを、非同期信号に対し、スタッフ・デスタッフを行い、同期した信号に写像することを特徴とする。特に、第10の構成は、第9の構成において、前記信号フォーマットは、SONET規格のVT1.5フォーマットであることを特徴とする。
【0023】
かかる構成により、非同期信号は、タイムスロット位置が、終端しない限り、不明であり、タイムスロットの入れ換えは、本来不可能である。同期・非同期両方を収容する場合、通常非同期信号は時間スイッチを経由せずに直接加入者インターフェース部に転送されるものであるが、本発明の構成により、同期・非同期を識別して装置内転送経路や転送方法を切り換えるような複雑さを回避することがな可能である。
【0024】
更に、上記第9、10の構成において、第11の構成は、前記SONET規格のVT1.5フォーマットのオーバヘッド部に、前記交換局と前記加入者端局部間で授受される情報を割り当て、主信号とともにタイムスロットの入れ換えを行うことを特徴とする。
【0025】
かかる構成により、該情報は論理加入者端局を意識しない、物理伝送路単位での管理を余儀なくされ、別に物理伝送路 論理加入者端局という変換を行わない限り論理加入者端局としての管理は出来ず、その為の各種資源(ハードウェアやソフトウェア)が余分に必要となる問題が回避できる。
【0026】
更に、第12の構成は、前記第6の構成において、前記端末ポートの1つに接続され、保守者の制御により、第1のプロセッサを制御して、タイムスロット割り当てを固定的に設定する装置運用端末を有することを特徴とする。
【0027】
更に、第13の構成は、装置間データ通信チャネルを設け、保守者の制御により、該装置間データ通信チャネルを通して、前記第1のプロセッサに制御信号を送り、タイムスロット割り当てを固定的に設定する装置運用端末を有することを特徴とする。
【0028】
これにより保守者が装置設置場所に出向いて操作を行う、あるいは、わざわざ出向かずとも装置設置場所より遠隔に位置する保守センタからの遠隔操作のいづれにも対処可能である。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。尚、図において同一又は類似の要素には同一の参照数字または参照記号を付して説明する。
【0030】
ここで本発明の実施の形態を説明するに先立って、本発明の理解を容易とすべく、従来の加入者系端局装置である(TR−008RT)及び(TR−303RDT)の詳細について、以下に説明しておく。
【0031】
図7は、TR−008RTの構成図である。図7において、加入者イン夕一フェース(SINF:Subscriber Interfacee)部70は、加入者線#1〜#96を流れる音声アナログ信号をPCMディジタル信号(北米では0次群:DS0信号)に変換する機能を持つ。ここで通常の電話加入者ならば、1の加入者について1つのDS0を割り当てる。
【0032】
1の加入者に複数のDS0を割り当てる場合もある。例えばISDN加入者の場合1加入者に対して最大3のDS0を割り当てる必要があるが、本装置では特殊の方法を採らない限り、複数DS0を持つ加入者へのサービス提供は不可能である。
【0033】
多重/分離(MUX:Multiplex/Demultiplex )及びタイム・スロット入れ換え(TSI:Timeslot Interchange)部71は、DS0を24個分を多重化(DS0×24)した後、局問伝送路信号フォーマット(北米では一次群:DS1)に変換する機能及び、受信したDS1信号に対して同期確立後に、DS0×24を分離する機能を持つ。
【0034】
ここで集線を実施する運用形態では多重/分離機能に加えてタイム・スロット入れ換え機能が必要となるが、非集線運用では24加入者をDS1上の決められたタイム・スロット位置に固定的に割り当てれば良い。
【0035】
伝送路インターフェース(L−INF:Line Interface)部72は、DS1信号を符号化(DS1の場合AMI/B8ZS方式)した後、適当な信号レベル(DSX−1やT1)に変換して交換局に送出し、あるいはその逆を行う。
【0036】
局間伝送路が光信号伝送路であるならば、加入者系端局装置からの出力はDSX−1であり、光多重化装置(Optical Multiplex )に入力される。予備伝送路の切換実行部(Line Switch Control )73は、局間伝送路(LineA〜LineD)に障害が発生した際に、速やかに障害伝送路を予備伝送路(LineP)に迂回させる制御を行う。
【0037】
装置監視/制御(Shelf Control )部74は、伝送路および装置内部の状態監視や交換機からの保守(例えば試験)命令に対する制御を実行する。更に、加入者ポート(1〜96)と、実際の加入者線(#1〜#96)を接続する一種のパッチ・パネル(Cross Connect Panel )75が備えられ、加入者の接続替え等を容易に実施可能とする。
【0038】
更に、必要により、局間伝送路(LineA〜LineD)及び予備伝送路(LineP)は、光多重化装置76により多重化されることも可能である。この場合は、局間伝送路の敷設が容易となる。
【0039】
かかる構成の加入者端局装置は、例えば次のようなモードで運用される。
【0040】
第1のモードは、市内交換機(Local Switch)と対向して、加入者線を非集線モードで運用する場合である。このモードにおいては、加入者線は、集線されないので、加入者の電話使用状態に関わらず、加入者数分の信号を交換局に搬送するための局間伝送路タイム・スロットが用意されている。
【0041】
第2のモードは、市内交換機と対向して、加入者線を集線モードで運用する場合である。第1のモードと異なる点は、加入者端局装置側で加入者の電話使用状態を監視(シグナリング:加入者線信号方式という)し、発呼検出した際に交換機に対してその旨を通知し、交換機側からのタイム・スロット割り当て指示に従って当該加入者を局間伝送路タイム・スロットに接続する。
【0042】
この為、電話未使用の加入者にはタイム・スロットが割り当てられないので、伝送路の有効利用(48のDS0を1つのDS1にて伝送可能)が図れる。交換機と装置の間の呼制御情報の授受は、DS1オーバ・ヘッド(SLC−96 Frame FormatのConcentration Field :11ビット)を介して行われる。
【0043】
第3のモードは、非集線モードであるが、対向するものは市内交換機ではなく、交換局間伝送装置(Inter Office Channel Bank )やDCS(Digital Cross Connect System)であり、専用線が使用される。
【0044】
市内交換機に収容されず、直接市外交換機(Foreign Switch)に収容されるサービスやホットラインに代表される非交換サービス対象となる加入者(特定サービス加入者)を搬送する運用形態である。
【0045】
一方、TR−303RDTの概念構成が図8に示される。この装置では、収容加入者数を、従来のTR−008RTにおける96から2,000以上とし、また局間DS1伝送路数も最大28本としている。
【0046】
TR−303RDTでは交換機による集線が基本である。更に、加入者サービスについても従来の通常電話サービス(P0TS:Plain Old Telephone Service )や特定サービス(Special Service )等の1加入者に1DS0を割り当てるサービスに加えて、(Basic Rate)ISDNサービス(1加入者最大3DS0)や(Primary Rate)ISDN等のDS1サービス(1加入者最大24DS0)をも可能とする仕様である。
【0047】
更に、図8に示す様に、FITL(Fiber In The Loop)と呼ばれるサービス形態を可能とする。即ち、遠方に位置する加入者にサービスを提供する為に、TR−303RDT(FITLではHDT:Host Digital Terminalと定義される)からONU(0ptical Network Unit)と呼ばれる加入者近郊に置かれる搬送装置との間に光ファイバを敷設し、0NUから直接加入者に対してサービスを提供する方式も提唱されている。
【0048】
しかしながら、先に説明したように、TR−008RTが未だ主流として存在する状況にあって、既存の運用形態を考慮しながらTR−303RDTを運用する形態が問題となる。
【0049】
そこで本発明は、図1に示す基本概念構成の加入者系伝送装置を提供するものである。図1の基本概念構成の特徴は、これまでは、装置即ち、一の加入者系端局という考えであったが、これを装置内部に論理的な加入者系端局(以降、論理加入者端局と呼ぶ)を設け、単一の装置で多様な加入者系端局構成を可能とすることである。
【0050】
図1において、論理加入者端局部1は、複数のTR−008RT、TR−303RDTおよびINAにより論理的に構成する。ここで、INAとは市内交換機に収容されずに局間搬送装置(Inter Office Channel Bank やDigital Cross Connect System)に収容される加入者を搬送する為のDS1単位の端局をいう。
【0051】
かかる複数の論理加入者端局の各々は、ユーザ操作により自由に生成/削除がを可能とされる。ユーザ操作は装置前面に配置される端末接続ポートに接続される端末または装置間データ通信チャネルより行われる。
【0052】
加入者接続部2は、実際の加入者線#1〜#2016を各論理加入者端局の加入者ポートに接続/切断を行う機能を持つ。特にFITL加入者は,加入者線が加入者系端局装置に現れず(加入者線はONU側に接続されている:図9参照)、従来のパッチ・パネルでは配置替えが不可能である。これに対し、図1の構成では、装置内部で電気的に配置替えを行うことが可能である。
【0053】
更に、加入者接続部2では通常加入者の接続のみならず、交換機と論理加入者端局部1の各論理加入者端局との間で、DS1−オーバヘッド(Overhead)またはDS0を介してやりとりされる情報DL(論理加入者端局制御情報、一般にデータ・リンクと呼ばれる)も挿入・抽出される。
【0054】
端局伝送路接続部3は、物理伝送路DS1#1〜#84と端局伝送路ポートを接続・切断する機能を持ち、加入者パッチ・パネルと同様に、実際の局間伝送路DS1#1〜#84と各論理加入者端局から出る伝送路を電気的に接続するDS1パッチ・パネルに変わるものである。したがって、電話会社の運用・保守形態を変えないように考慮されている。
【0055】
上記の論理加入者端局部1、加入者接続部2及び、端局伝送路接続部3の機能は、後に説明する様に3つのアドレス制御メモリ、それらを合成する合成アドレス制御メモリ及び、合成アドレス制御メモリによって制御される1つの時間スイッチにより実現される。
【0056】
かかる構成を用いる実施例が、図2に示される。図2において、上記の3つのアドレス制御メモリが、加入者接続アドレス制御メモリ21、論理加入者端局アドレスメモリ22、及び端局伝送路接続アドレス制御メモリ23に対応する。更に、合成アドレスメモリ24は、これらの3つのアドレス制御メモリの内容を合成し、時間スイッチ25を制御する。
【0057】
図2において、時間スイッチ25に接続される物理加入者インタフェース部28及び物理伝送路インタフェース部29は、それぞれ、図7に示す加入者系伝送装置に対応させる場合、加入者インターフェース(SINF:Subscriber Interfacee)部70、伝送路インターフェース(L−INF:Line Interface)部72に対応する。
【0058】
ここで、図2の特徴は、図3により説明できる。即ち、一般に想定される構成では、1つのアドレス制御メモリに1つの時間スイッチまたは空間スイッチが接続される。従って、図3Aにおいて、加入者接続アドレス制御メモリ21及び端局伝送路接続アドレス制御メモリ23のそれぞれが、空間スイッチ210及び230を制御する。論理加入者端局アドレスメモリ22は、時間スイッチ220を制御する。空間スイッチ210及び230は、図1において、加入者接続部2及び端局伝送路接続部3が対応する。
【0059】
即ち、図3Aの構成では、図1において、加入者接続部2、端局伝送路接続部1、論理加入者端局部3の各々にアドレス制御メモリおよび時間・空間スイッチが実装され、加入者線上の信号が物理伝送路上に送出されるまでに3つの時問・空間スイッチを通過することになる。
【0060】
1つの時問・空問スイッチの規模は(入力数×出力数)に比例して大きくなること、また時間スイッチを1つ通過するのに複数の入力からの位相(タイム・スロット位置)合わせを行う必要があることから信号の遅延を生じる。
【0061】
従って、図3Aの如くに構成することは、多段のスイッチを通すことによるハードウェア規模の増大および信号伝搬遅延により有利ではない。かかる点を考慮して、図2の実施例は、図3Bに示す様に3つのアドレス制御メモリ21〜23からのアドレス制御情報を単一の合成アドレスメモリ24で合成する。
【0062】
そして、この合成された単一の合成アドレスにより単一の時間スイッチ25を制御する様にしている。従って、図3Aに較べハードウェア規模および信号伝搬遅延の観点において有利である。
【0063】
アドレス制御情報の合成の具体的方法は、図4に例示される。また、図5は、各アドレス制御メモリに対するアドレスと、読みだされるデータを示している。
【0064】
図5において、加入者接続アドレス制御メモリ21は、加入者線が接続される論理加入者端局1の加入者ポート番号をデータとして記憶する。そして、アドレスを加入者線番号として、加入者線番号に対応する加入者ポート番号が読み出される(図5A参照)。
【0065】
加入者接続アドレス制御メモリ21から読みだされる加入者ポート番号は、論理加入者端局アドレス制御メモリ22からデータを読み出すためのアドレスとなる。
【0066】
ここで、論理加入者端局アドレス制御メモリ22に記憶され、加入者ポート番号をアドレスとして読みだされるデータは、図5Bに示される。
【0067】
▲1▼は集線対象か非集線対象かを示すフラグである。
【0068】
▲2▼は端局伝送路タイムスロット位置を示すデータである。
【0069】
▲3▼は加入者線信号(シグナリング)制御情報であり、集線時に局間伝送路とのタイム・スロット接続がなされていない時に加入者線信号を制御する為に使用される。
【0070】
▲4▼は8ビット単位の接続をするか2ビット単位の接続をするか、更に2ビット単位の接続野場合、8ビットの端局伝送路タイム・スロットの何れの2ビットに接続するかを選択する情報である。通常は8ビットに設定され、加入者からのDS0をそのまま接続する。
【0071】
唯一の例外は、(Basic Rate−ISDN:2B+D)の加入者であり、B1/B2チャネルは8ビット接続されるが、Dチャネルは16Kbps(bit per second)の速度であり、DS0(64Kbps)の内2ビットで収容できる。
【0072】
この為、1つの物理伝送路タイム・スロットに4つのISDN加入者のDチャネルを多重することが可能であり、これを実現する方式として(4D−Channels to 1 Time Division Multiplex )が提唱されている。
【0073】
更に、図4に戻ると、図5Cに示される様に、端局伝送路接続アドレス制御メモリ23には、データとして物理伝送路タイムスロット位置が記憶される。このデータは、論理加入者端局アドレス制御メモリ22から読みだされる、端局伝送路タイムスロット位置(▲2▼)をアドレスとして、端局伝送路接続アドレス制御メモリ23から読みだされる。
【0074】
上記のように前段のアドレス制御メモリのデータを次段のアドレス制御メモリのアドレスとして利用すると、最終的に加入者線番号をアドレスとし、物理伝送路タイム・スロット位置を記憶データとする合成アドレス制御メモリ24が生成できる。従って、時間スイッチ25は、加入者線番号の物理加入者線を対応する物理伝送路タイムスロット位置に接続する様に合成アドレス制御メモリ24により制御される。
【0075】
図2に戻り更に説明する。図2に示す構成は、3つのアドレス制御メモリ21、22、23に対し、単一のマイクロ・プロセッサが制御するのではなく、2つのマイクロ・プロセッサ26、27が制御する方式である。
【0076】
加入者接続アドレス制御メモリ21及び、端局伝送路アドレス制御メモリ23は、監視制御プロセッサ26(MPU−A)のみにより制御され、論理加入者端局アドレス制御メモリ22は、監視制御プロセッサ26と呼制御プロセッサ27(MPU−B)の2つのプロセッサにより制御される。
【0077】
このように構成する理由は、交換機側からの制御パスが集線又は、非集線では異なる為である。即ち、集線制御は呼制御チャネル(Timeslot Management Channel )を介して行われる。一方、非集線は監視・制御通信チャネル (Embeded Operation Channel)により制御される。
【0078】
尚、監視制御プロセッサ26は、装置間データ通信チャネル(Data Comlunication Channel)も処理し、後に説明する実施例からも理解できる様に、論理加入者端局関連の操作はこのプロセッサにより制御されるので上記の様に機能分担されている。
【0079】
ここで論理加入者端局アドレス制御メモリ22は、監視制御プロセッサ26及び、呼制御プロセッサ27の両方から書き込みがなされるので、以下の間題が生じる可能性がある。
(A)一方のプロセッサが書き込み中に、他方のプロセッサからの書き込みを許容すると、何れのプロセッサの書き込みデータが残るかは、不定である。従って、一貫した競合処理がとれない。
(B)論理加入者端局アドレス制御メモリ22は、監視制御プロセッサ26及び、呼制御プロセッサ27の共有メモリであるため、書き込み時にエラーが混入した場合の復旧が非常に困難である。また、信頼性にかける(たとえエラーを検出しても自プロセッサが書き込んだ時にエラーが混入したのか、相手プロセッサが書いた正しい値なのかの判別ができない)。
【0080】
この問題については、実施例として以下の対応方法が取られる。
上記(A)について、ハードウェアによるセマフォ(Semaphore:プロセス間で、あらかじめ決められたルール、例えば、一定数値の獲得と返却に従って、相互間の実行を制御する方式をいう。)を用意し、論理加入者端局アドレス制御メモリ22に書き込むプロセッサに、先ずセマフォをとることを義務付ける。セマフォを取得したプロセッサにのみ論理加入者端局アドレス制御メモリ22への書き込みが許可されるようにする。これにより同時書き込みはあり得なくなる。
【0081】
次に、上記(B)については、エラー・チェック機能を具備する。プロセッサからアクセス制御メモリへのデータ転送は、CPUバスを介して行われるが、そこにチェック・コード(CRCコード)を挿入し、アクセス制御メモリ側で同じ演算を行いチェック・コードと比較する。チェック・コードと一致していたらエラーなしということで論理加入者端局アドレス制御メモリ22への書き込みを行う。不一致であるならば、エラ一発生という理由で、プロセッサに対して通知し、バス・サイクルを終了させる。
【0082】
従来の加入者系端局装置(図7)と次世代装置(図8、図9)の違いとして、多様な加入者サービス、特により帯域の広い(即ち、1加入者に割り当てるDS0容量が多い)サービスを提供可能にすることを、先に説明した。そこで本発明では1加入者に最大24DS0までの帯域を割り当て、DS1サービスも提供可能とする。
【0083】
DS1サービスといっても交換機側からのDS1を一且終端(フレーム終端)して中のDS0を入れ換えて加入者側より送り出すものと、フレーム終端せずに加入者へ送り出すものの2種類がある。前者はINAという論理加入者端局により実現されるが、後者はタイム・スロット入れ換えが必要ない。
【0084】
非同期DS1ならば、フレーム終端できない(フレームが終端できなければ中のDS0を見つけることができない)ので、時間スイッチを通すことが出来ず別の転送経路を具備する必要があり、ハードウェア規模を増大かつ複雑にする。
【0085】
この為に、図2に示すように装置内部でS0NET信号(VT1.5)終端部30と加入者インターフェース部28の間のインターフェースをVT1.5として、非同期DS1も時間スイッチ25を通せるように構成されている。
【0086】
SONET規格の非同期VT1.5信号フォーマットが図6に示される。このフォーマットは、非同期DS1信号に対してスタッフ・ディスタッフ(Stuff/Destuff)を施して基準タイミングに対して、バイト同期した、いわぱパイプの中に非同期DS1を収容するものである。
【0087】
バイト同期されたVT1.5をバイト単位で時間スイッチ25に通す。ここでは、本来DS1を全て1加入者に届けるので、入れ換え自体は全く必要がなく、単に同期DS1+DS0の入れ換えと同じ経路を通すことでハードウェア規模及び複雑さの間題を解消するのみである。時間スイッチ25を通過した後で、再度VT1.5フォーマットに戻し、加入者インターフェ一ス部28において、DS1を取り出して加入者へ送出する。
【0088】
尚、装置内部でVT1.5フォーマットを流用することにより、そのオーバ・へッドにDS1データ・リンクを挿入して時間スイッチ25に通すことにより論理加入者端局という単位でそれらの情報を処理することも可能となる。
【0089】
DS1データ・リンクとはDS1信号のフレーム・ビットに定義されている同期検出ビット以外の、保守目的で使用される情報の通信パスであり、先述のSLC−96フレーム・フォーマット(Frame Format)のコンセントレーション・フィールド(Concentration Field )がその一例である。他にもSLC−96フレーム・フォーマット(Frame Format)ではアラーム・フィールド(Alarm Field :TR−008RTのシステム・アラームを通知したり、交換機側より指定された端局伝送路にループ・バックを実行する為に使用される)、メンテナンス・フィールド(Maintenance Field :TR008RTの加入者線に対するメタリック試験制御の為に使用される)等が実用されている。
【0090】
TR−008RTの場合には、上記のようにTR008RT単位、即ち、論理端局伝送路単位でのDS1データ・リンク処理が要求されるが、DS1データ・リンクは同期検出ビット同様、フレーム・ビットに挿入される情報であることから、DS1信号の同期を確立する部分、即ち物理伝送路にくくりつけられるDS1Framer/Deframer により終端されなければならない。
【0091】
この物理伝送路単位のDS1データ・リンクをTR−008RT単位の情報として見せるには通常の加入者信号(Payload )と同様に物理伝送路より抽出されるDS1データ・リンクを非同期VT1.5信号フォーマット上の余剰バイトに挿入して端局伝送路接続部3にてタイム・スロットの入れ換えを施して論理加入者端局部1に渡すことにより実現される。
【0092】
VT1.5信号は125μsec当たり27バイトの情報を伝送可能であり、DS1信号が125μsec当たり24DS0(バイト)伝送であることから3バイト分の余剰バイトが存在する。この3バイトを使用して装置内部でのDS1データ・リンク情報転送を行う。
【0093】
図1中、論理加入者端局部1のTR−008RT#1〜#21から加入者1〜96に対し、出力される論理加入者端局制御情報がこれに対応する。TR303RDTの場合には論理加入者端局単位で処理が必要なDS1データ・リンクは存在しないが、先述の呼制御チャネル(TimeslotManagement Channel)や監視・制御通信チャネル(Embeded Operation Channel )はDS0データ・リンクと呼ばれ、TR一303RDT単位での処理が必要である。これらについても上記と同じ方法でTR−303RDT単位での処理を実現する。
【0094】
上記の構成により図2において、加入者系端局装置の運用は以下の手順で行われる。
【0095】
▲1▼ユーザによる論理加入者端局の生成・削除
▲2▼ユーザによる加入者接続部2の設定
▲3▼ユーザによる端局伝送路接続部3の設定
▲4▼ユーザによる専用回線(非集線)設定または交換機による呼制御(集線)
上記▲1▼ユーザによる論理加入者端局の生成・削除の手順は、端末接続ポートまたは装置間データ通信チャネルを介してTL−1(Transaction Language 1)というメッセージにより行われる。
【0096】
以下にそのメッセージを示す。尚、TR008RTおよびINAについては論理加入者端局としてのアラームが存在しないことから生成および削除の操作は適用されず、常に生成状態にあるものとする。
【0097】
この手順では論理加入者端局部1即ち、論理加入者端局アドレスメモリ22の設定が行われ、論理加入者端局内部において、論理加入者ポートと論理端局伝送路タイム・スロットとの接続(未接続も含む)を行う。
(a)ENT−RDT:〈TID〉:〈AID〉:〈CTAG〉:::〈KEYW0RD=DOMAIN〉:;
このメッセージは、TR−303RDTを生成する為のメッセージであり、〈AID〉は4つのRDT内(図1のTR−303#1〜#4)のどれを生成するかを指定するパラメータである。
【0098】
〈KEY W0RD=DOMAIN〉は、当該TR−303RDTに対する各種設定、例えば装置に複数収容できるDCバイパス対(Bypass Pair :加入者線を試験する為に交換局にある試験0Sと加入者系端局装置の間に敷線される銅線)のいずれを使用するか、呼制御チャネル(Timeslot Management Channel )及び監視・制御通信チャネル(Embeded Operation Channel )を通すDS1をどれにするか、対向する交換機が何であるか等を指定するパラメータである。
【0099】
装置内部動作として、本メッセージを受信すると監視制御プロセッサ26は論理加入者端局部内の指定されたTR一303RDTに対応する論理加入者端局制御メモリ22に呼制御チャネル(Time Slot Management Channel)により呼(集線)制御を行う呼制御プロセッサ27がアクセス可能な(即ち論理加入者端局制御メモリ22のデータ構造上の集線・非集線フラグを集線とした)『未接続』値を書き込む。また指定されたTR−303RDTに属するアラームのマスクを解除する。
(b)DLT一RDT〈TID〉:〈AID〉:〈CTAG〉::::;
このメッセージは、ENT−RDTメッセージにより生成されたTR−303RDTを削除する為のメッセージである。
【0100】
装置内部動作として、本メッセージを受信すると監視制御プロセッサ26は指定されたTR−303RDTに対応する論理加入者端局アドレス制御メモリ22に『未接続』値を書き込み、当該TR303RDTに属する全てのアラームをマスクし、外部に通知しない。
(c)ED−RDT:〈TlD〉:〈AlD〉:〈CTAG〉:::〈KEYW0RD=DOMAIN〉:;
このメッセージはTR一008RTおよび生成されているTR303RDTに対して、各種設定を行うものである。TR−303RDTの設定についてはENT−RDTメッセージにより指定可能なものの一部が設定可能である。TR−008RTについてはMode=1/2/3のいずれで動作するか、またMode=1/3の場合にD1D/D4いずれのカウンティング・シーケンスで論理加入者を論理端局伝送路上のどのタイム・スロットに割り当てるかを指定するパラメータが定義されている。
【0101】
装置内部動作として、本メッセージを受信するとTR−008RTの場合は指定されたModeおよびカウンティング・シーケンスに従って一意に決定される論理加入者端局部接続データを監視制御プロセッサ26が〈AID〉にて指定されたTR−008RTに対応する論理加入者端局アドレス制御メモリ22に書き込む。
【0102】
Mode=2に指定されたTR−008RTについては、同じく監視制御プロセッサ26が、SLC−96コンセントレーション・フィールド(Concentration Field)により呼(集線)制御を行うプロセッサ27がアクセス可能な(即ち,論理加入者端局アドレス制御メモリ22のデータ構造上の集線・非集線フラグを集線とした)『未接続』値を書き込む。
【0103】
TR−303RDTについては論理加入者端局アドレス制御メモリ22への書き込み作業は、ENT/DLT−RDTメッセージ受信時のみ行う必要があるので、行われない。
【0104】
▲2▼ユーザによる加入者接続部2の設定の手順も、▲1▼ユーザによる論理加入者端局の生成・削除の手順と同様に、端末接続ポートまたは装置間データ通信チャネルを介してTL−1(Transaction Language 1)というメッセージにより行われる。本手順では加入者接続部2、即ちS−ACMへの設定を行い、任意の物理加入者をどの論理加入者端局のどの加入者ポートに接続するかを設定する。
(d)ENT−CRS−TO:〈TID〉:〈FROM AID〉,〈TO AID〉:〈CTAG〉::::;
本メッセージは〈FR0M AID〉として指定する論理加入者端局部1の加入者ポートと〈TO AID〉として指定する物理加入者を接続するメッセージである。
【0105】
装置内部の動作として、このメッセージを受信すると監視制御プロセッサ26は、図4に示すように〈TO AID〉で指定された物理加入者番号に対応する加入者接続アドレス制御メモリ21に〈FROM AID〉により指定された論理加入者端局の加入者ポート番号に対応するデータを設定する。これにより、その物理加入者線(例えば電話回線)上の信号は特定の論理加入者端局(TR008RT#1〜#21,TR一303RDT#1〜#4,INA#1〜#84)の特定の加入者ボート上に現れるようになる。
(e)DLT−CRS−TO:〈TID〉:〈FROM AID〉,〈TO AID〉:〈CTAG〉::::;
本メッセージはENT−CRS−TOメッセージにより設定されている加入者接続部2の接続状態を、〈FROM AID〉として指定する論理加入者端局の加入者ポートと〈TO AID〉として指定する物理加入者との間の接続を切断するメッセージである。
【0106】
装置内部の動作として、本メッセージを受信すると監視制御プロセッサ26は図4で示すように〈TO AID〉で指定された物理加入者番号に対応する加入者接続アドレス制御メモリ21に『切断』に相当するデータを設定する。
【0107】
▲3▼ユーザによる端局伝送路接続部3の設定手順も、▲1▼ユーザによる論理加入者端局の生成・削除の手順と同様に、端末接続ポートまたは装置間データ通信チャネルを介してTL−1(Transaction Language 1)というメッセージにより行われる。本手順では端局伝送路接続部3、即ちF一ACMへの設定を行い、任意の物理伝送路DS#1〜#84をどの論理加入者端局のどの端局伝送路ポートに接続するかを設定する。
(f)ENT−CRS一T1:〈TID〉:〈FROM AID〉,〈TO AID〉:〈CTAG〉::::;
本メッセージは〈FROM AID〉として指定する物理伝送路(物理DS1)と〈TO AID〉として指定する論理加入者端局の端局伝送路ポート(論理DS1)を接続するメッセージである。
【0108】
装置内部の動作として、本メッセージを受信すると監視制御プロセッサ26は、図4で示すように〈TO AID〉で指定された端局伝送路番号に対応する端局伝送路接続アドレス制御メモリ23により指定されるアドレスに〈FROM AID〉により指定された物理伝送路番号に対応するデータを設定する。
【0109】
これにより、その物理伝送路上の信号は(DSlデータ・リンク情報も含めて)特定の端局伝送路ポート上に現れるようになる。
(g)DLT−CRS−T1:〈TID〉:〈FROM AID〉,〈TO AID〉:くCTAG〉::::;
このメッセージは、ENT−CRS一T1メッセージにより設定されている端局伝送路加入者接続部2の接続状態を、〈FROM AID〉として指定する物理伝送路と〈TO AID〉として指定する論理加入者端局の端局伝送路との接続を切断するメッセージである。
【0110】
装置内部の動作として、本メッセージを受信すると監視制御プロセッサ26は図4で示すように〈TO AID〉で指定された端局伝送路番号に対応する、端局伝送路接続アドレス制御メモリ23により指定されるアドレスに『切断」に相当するデータを設定する。
【0111】
上記▲4▼ユーザによる専用回線(非集線)設定または交換機による呼制御(集線)手順について、専用回線設定はTR−303RDTについてのみ適用され、監視・制御通信チャネル(Embeded Operation Channel )により制御される。 呼制御は、TR−303RDTについては呼制御チャネル(Timeslot Management Channel)により、TR−008RTについて(ただし、ED−RDTメッセージにてMode=2と設定されている場合)はSLC−96コンセントレーション・フィールド(Concentration Field )によりそれぞれ制御される。
【0112】
この手順では論理加入者端局部1即ち、D−ACM1に対して設定がなされ、任意のTR−008RTおよびTR−303RDTについて論理加入者ポートと論理端局伝送路タイム・スロットとの接続(未接続も含む)を行う。
【0113】
装置内部動作として、監視・制御通信チャネル(Embeded Operation Channel )より専用回線設定がなされた場合、指定された2端(ENT−CRS一T0/T1メッセージで指定される〈FROM AID〉,〈TO AID〉に相当するもの)について、図4で示すように、論理加入者ポート識別子に対応する論理加入者端局アドレス制御メモリ22のアドレスに論理端局伝送路タイム・スロット識別子に相当するデータを監視制御プロセッサ26に設定する。
【0114】
この時、監視制御プロセッサ26は、論理加入者端局アドレス制御メモリ22のデータ構造上の集線・非集線フラグを『非集線』として設定する為、以降呼(集線)制御を行う呼制御プロセッサ27は、専用回線設定された論理加入者に対して(専用回線設定が切断される迄)アクセスできなくなる。
【0115】
このように集線・非集線の間の競合排他処理が実現される。呼制御チャネル(Timeslot Management Channel )またはSLC−96コンセントレーション・フィールド(Concrentration Field)による呼制御についても交換機側より(論理)加入者ポート番号と(論理)端局伝送路タイム・スロット番号が呼制御チャネル(Timeslot Management Cannel)またはSLC−96コンセントレーション・フィールド(Concrentration Field)のタイム・スロット接続要求メッセージにて指定される。
【0116】
タイム・スロット接続要求を受理すると、呼制御プロセッサ27は(論理)加入者ポート番号に対応する論路加入者端局アドレス制御メモリ22のアドレスに、論路加入者端局アドレス制御メモリ22のデータ構造上の集線・非集線フラグを『集線』とした(論理)端局伝送路タイム・スロット番号に相当するデータを設定する。
【0117】
この為、監視制御プロセッサ26は、以降集線設定された論理加入者に対して(呼制御によるタイム・スロット接続が切断される迄)アクセスできなくなる。非集線および集線によるタイム・スロット切断についても上記と同じ制御(論路加入者端局アドレス制御メモリ22に書き込むデータが『未接続』に代わるのみ)が適用される。
【0118】
上記▲1▼〜▲4▼の手順により任意の物理加入者と任意の物理伝送路タイム・スロットとの間での双方向通信パスが形成され、通常サービス運用状態となる。▲1▼〜▲3▼の手順は、本発明にしたがう加入者系端局装置固有の設定操作であり、手順▲4▼によりサービスを提供する上での前提となる。▲1▼〜▲3▼の手順についてはどのような順序で設定を行っても良い。
【0119】
【発明の効果】
以上、図面に従い説明したように、本発明により、一の装置で、特にTR−008/TR−303の両方の規格に対応可能である加入者系端局装置が提供される。更に、ユーザの操作により容易に機能を変更可能な加入者系端局装置が提供される。
【0120】
尚、上記の実施の形態の説明及び図面は、本発明の説明のためのものであり、本発明の保護の範囲は、これに限定されない。各請求項に記載されるものと均等の範囲も、本発明の保護の範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にしたがう加入者系伝送装置の基本概念構成を説明する図である。
【図2】本発明の実施例の構成ブロック図である。
【図3】図2の実施例の特徴を説明する図である。
【図4】アドレス制御情報の合成の具体的方法を説明する図である。
【図5】アドレス制御メモリに対するアドレスと、読みだされるデータを示す図である。
【図6】SONET規格の非同期VT1.5信号フォーマットを示す図である。
【図7】TR−008RTの構成を示す図である。
【図8】TR−303RDTの概念構成を示す図である。
【図9】TR−303RDTの加入者サービスの多様性を説明する図である。
【符号の説明】
1 論理加入者端局部
2 加入者接続部
3 端局伝送路接続部
21 加入者接続アドレス制御メモリ
22 論理加入者端局アドレス制御メモリ
23 端局伝送路接続アドレス制御メモリ
24 合成アドレス制御メモリ
25 時間スイッチ
26 監視制御プロセッサ
27 呼制御プロセッサ
28 物理加入者インタフェース部
29 物理伝送路インタフェース部
30 S0NET信号(VT1.5)終端部
Claims (13)
- 交換局と加入者との間に置かれる加入者系端局装置であって、
それぞれ対応の加入者ポートと端局伝送路ポートを有し、異なる収容加入者数を有する複数の加入者系端局を有し、該複数の加入者系端局のそれぞれが運用または非運用に設定可能な加入者端局部と、
該加入者端局部の複数の加入者ポートのうち任意の加入者ポートと任意の加入者線との接続および切断を行う加入者接続部と、
該加入者端局部の複数の端局伝送路ポートのうち任意の端局伝送路ポートと任意の端局伝送路との接続および切断を行う端局伝送路接続部
とを有することを特徴とする加入者系端局装置。 - 請求項1において、
前記加入者端局部は、前記複数の加入者ポートと端局伝送路ポートとの間でのタイムスロット割り当てを固定的に設定制御するタイムスロット割当機能部を有することを特徴とする加入者系端局装置。 - 請求項1において、
前記加入者接続部、加入者端局部及び端局伝送路接続部は、前記複数の加入者ポートと端局伝送路ポートとの間でのタイムスロット割り当てを対向する交換機からの呼制御にしたがい動的に設定制御するタイムスロット割当機能部を
有することを特徴とする加入者系端局装置。 - 請求項2において、
前記タイムスロット割当機能部は、前記加入者ポート上の2ビットのデータを前記端局伝送路ポート上の8ビットタイムスロットの任意の連続した2ビットに割り当て、最大4加入者分のデータを前記端局伝送路の1つのタイムスロットにに固定的に割り当てる
ことを特徴とする加入者系端局装置。 - 請求項1乃至4において、
前記加入者接続部、加入者端局部及び端局伝送路接続部は、一体の時間スイッチで構成され、
前記加入者接続部に対応して設けられ、加入者線番号をアドレスとし読みだされる加入者ポート番号を記憶する加入者接続アドレス制御メモリと、
前記加入者端局部に対応して設けられ、該加入者ポート番号をアドレスとし読みだされる端局伝送路タイムスロット位置を記憶する加入者端局アドレス制御メモリと、
前記端局伝送路接続部に対応して設けられ、該端局伝送路タイムスロット位置をアドレスとし読みだされる伝送路タイムスロットを記憶する端局伝送路接続アドレス制御メモリと、
該加入者接続アドレス制御メモリ、加入者端局アドレス制御メモリ及び端局伝送路接続アドレス制御メモリの内容を合成して、該加入者線番号をアドレスとし該伝送路タイムスロットを記憶する一の合成アドレス制御メモリを有し、
該一の合成アドレス制御メモリにより、該一体の時間スイッチを制御することを特徴とする加入者系端局装置。 - 請求項5において、
前記加入者接続アドレス制御メモリ、加入者端局アドレス制御メモリ及び端局伝送路接続アドレスメモリを監視制御し、タイムスロット割り当てを固定的に設定する第1のプロッセと、
該加入者端局アドレス制御メモリを制御して、呼制御による集線を制御する第2のプロッセを有することを特徴とする加入者系端局装置。 - 請求項6において、
前記第1、第2のプロセッサは、前記加入者端局アドレス制御メモリへの書き込みを行う際に、セマフォを取得し、且つ書き込みを行うアドレスに有効データが書き込まれている時は、書き込みを不可とすることを特徴とする加入者系端局装置。 - 請求項6において、
前記第1、第2のプロセッサから前記加入者端局アドレス制御メモリへの書き込みを行う際に、書き込みデータにチェック・コードを付加し、
該チェック・コードにより、該加入者端局アドレス制御メモリが書き込みデータの誤りを検知した時、該第1、第2のプロセッサの書き込みデータを送ったプロセッサに、誤り通知を行うことを特徴とする加入者系端局装置。 - 請求項1乃至8において、
前記加入者線と端局伝送路間の信号フォーマットを、非同期信号に対し、スタッフ・デスタッフを行い、同期した信号に写像することを特徴とする加入者系端局装置。 - 請求項9において、
前記信号フォーマットは、SONET規格のVT1.5フォーマットであることを特徴とする加入者系端局装置。 - 請求項10において、
前記SONET規格のVT1.5フォーマットのオーバヘッド部に、前記交換局と前記加入者端局部間で授受される情報を割り当て、主信号とともにタイムスロットの入れ換えを行うことを特徴とする加入者系端局装置。 - 請求項6において、
前記端末ポートの1つに接続され、保守者の制御により、第1のプロセッサを制御して、タイムスロット割り当てを固定的に設定する装置運用端末を有することを特徴とする加入者系端局装置。 - 請求項6において、
更に、装置間データ通信チャネルを設け、保守者の制御により、該装置間データ通信チャネルを通して、前記第1のプロセッサに制御信号を送り、タイムスロット割り当てを固定的に設定する装置運用端末を有することを特徴とする加入者系端局装置。
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