JPH0766821A - リング伝送装置 - Google Patents

リング伝送装置

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JPH0766821A
JPH0766821A JP5208080A JP20808093A JPH0766821A JP H0766821 A JPH0766821 A JP H0766821A JP 5208080 A JP5208080 A JP 5208080A JP 20808093 A JP20808093 A JP 20808093A JP H0766821 A JPH0766821 A JP H0766821A
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Yoshiaki Sato
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由明 山林
Yukio Kobayashi
由紀夫 小林
Seiji Nakagawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サービスごとに異なる接続性を満足し、ケー
ブル全断のときの障害復旧が可能であり、経済的に構成
でき、端局構成が簡単で、伝送容量を有効に利用でき、
少ないファイバ心線数で実施できるリング伝送装置を提
供する。 【構成】 ノード間で通信を行うための回線束単位であ
る二つのノード間の現用パスを双方向リング伝送路の二
つの方向のうちパス長が短い側に設定し、各ノード間で
論理的メッシュ網を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超大容量の光ディジタル
伝送に利用する。特に、双方向リング伝送路により接続
されたノード間の通信に関する。
【0002】
【従来の技術】光技術の急速な発展により超大容量10
Gbit/sの光伝送システムが可能となりつつある。
大容量の伝送システムはファイバの心線数が少なく経済
的であり、シンプルな通信網を実現する。
【0003】また、CCITT(国際電信電話諮問委員
会)勧告G707、708、709、781、783に
規定されたSDH(Synchronous Digital Hierarchy)に
基づくディジタル網は、豊富なオーバーヘッド情報やデ
ィジタル交換技術を利用して、高い信頼性および優れた
運用性を実現することができる。したがって、SDHに
対応した大容量伝送システムを構築することにより、経
済的でシンプル、かつ信頼性および運用性の高い通信網
が実現すると考えられる。
【0004】ところで、現在では、加入者へのサービス
に要求される容量が広帯域ではないため、大容量光伝送
系は長距離基幹伝送路への利用に限られている。しかし
ながら、B−ISDN(広帯域サービス総合ディジタル
網)の導入などにより高速広帯域のサービスが提供され
れば、加入者の要求する容量が飛躍的に増加することが
予想される。したがって、網内の各ノードが処理する容
量も必然的に増大する。このため、将来において、超大
容量光伝送系は中距離網や都市網などにも必要とすると
考えられる。このとき、網構成はサービスの要求するさ
まざまな接続性を満たさねばならない。
【0005】従来の網構成として、622Mbit/s
〜2.5Gbit/sのSDH大容量光伝送路網、物理
メッシュ網、SONET片方向リング網、およびSON
ET双方向リング網について説明する。
【0006】図34は従来のSDH大容量光伝送路網の
ブロック構成例を示す。光ファイバ伝送方式の導入に伴
い、伝送路コストが大幅に低下した。これにより、少々
遠回りでも、回線をまとめて大容量の光伝送路に収容
し、適当な箇所で回線束単位(以下「パス(path)」と
いう)に方路別の振り分けを行うほうが全体として経済
的になる。そこで、ディジタル多重化装置MUX(Digi
tal Multiplexer )により多重化した156Mbit/
sの信号について、ディジタルクロスコネクト装置DC
S(Digital Cross-Connect System)によりパスの振り
分けおよび多重化を行い、622Mbit/s〜2.5
Gbit/sで伝送する。網が大きくなれば、パスの束
を高次のパスとして定義することが経済的であり、さら
にはディジタルクロスコネクト装置DCS間のパスの振
り分けを行う上位のディジタルクロスコネクト装置DC
Sを設けたほうが経済的である。
【0007】このような網構成において、ノード故障に
備え、ファイバおよび端局装置が送受ともに1対1の冗
長化構成をとり、DCS網スイッチにより障害を復旧す
る障害復旧機能が設けられる。しかし、このような網構
成では、ケーブル全体が断となったときに障害復旧する
ことはできない。現在の大容量伝送網はポイント対ポイ
ント(point to point)の伝送網構成である。
【0008】図35は物理メッシュ網の構成例を示す。
この網構成では、複数のノード(この例ではノード数1
0)がそれぞれ互いに光伝送路により接続される。現在
の日本の中距離伝送路基盤網は、多心光ファイバケーブ
ルにより、中距離伝送ノード間をループを基調として構
築されつつある。ループを基調としているものの、ファ
イバの本数を増やして空間多重するので、物理的には図
35に示した物理メッシュ網と同等である。このような
物理メッシュ網は、基本的にはポイント対ポイントの伝
送系なので、障害復旧機能の点ではSDH長距離伝送路
網と同様であり、1対1冗長化構成をとり、DCS網ス
イッチにより復旧を行う。
【0009】図36および図37はそれぞれSONET
片方向リング網およびSONET双方向リング網の構成
例を示す。北米を初め各国において、将来のネットワー
クアーキテクチャの研究が盛んに行われている。信頼性
と柔軟性、および経済性の向上という観点から検討が行
われ、活発に議論されている。これらの議論において共
通の理想となるネットワークとは、1つの基盤網が多数
の論理的部分網によって構成されることである。これに
より、コストを共有でき、管理が簡単で、しかもサービ
ス特有の接続性を満たすことができる。このようなネッ
トワークに対する要請としては、異なる種類の接続性を
許容すること、および基盤網がすべてのノードから使用
可能であることが挙げられる。これらの要請の一つの解
として、リングアーキテクチャがある。SDHに基づい
たリングアーキテクチャは、これらの要請を満たすだけ
でなく、豊富なオーバーヘッド情報を用いて自動復旧
(Self-healing)機能を最大限に発揮することができ
る。中でもSONET片方向リング網およびSONET
双方向リング網が信頼性および経済性の点において優れ
ている(T-H.Wu et al., GLOBECOM., 1991, 403.2, 44
4)。
【0010】SONET片方向リング網は、サービスを
リング上の片方向に運ぶ網構成をとる。図36におい
て、ノードAからノードEへのサービスは右回りに運ば
れ、ノードEからノードAへのサービスも右回りに運ば
れる。SONET片方向リング網において必要となるフ
ァイバの本数は、現用および予備の合計2本である。
【0011】SONET双方向リング網の場合には、サ
ービスをリング上の双方向に運ぶ。例えば、図37にお
いて、ノードAからEへのサービスは左回りに運ばれ、
ノードEからノードAへのサービスは逆に右回りに運ば
れる。したがって、現用リングだけでファイバが2本必
要であり、予備リングも含めると4本のファイバが必要
となる。
【0012】図38および図39はSONET片方向リ
ング網の障害復旧方法を説明する図であり、図38は受
信側でのパス切換、図39は伝送路切換を示す。
【0013】SONET片方向リング網においては、予
備のリング(予備ファイバ)が現用リングとは逆回りに
情報を運ぶ。送信側のノードは現用と予備の双方のファ
イバに常に信号を送っておき、受信側のノードでそれを
切り換える。ここで、例えばノードCとノードDとの間
でファイバ断あるいはケーブル全断が起きたとすると、
パスのアラームを検出したノードが切り換えを行う。図
では切り換えられたパスを太い線で示す。
【0014】伝送路切換の場合には、同様にノードCと
ノードDとの間でファイバ断あるいはケーブル断が起き
たとすると、故障端、すなわちノードCおよびDにおい
てリングをループバックして障害復旧を果たす。障害復
旧時においては、現用リングと予備リングとがリンク
し、新たなループを形成する。
【0015】図40および図41はSONET双方向リ
ング網の障害復旧方法を説明する図であり、図40は受
信側でのパス切換、図41は伝送路切換を示す。
【0016】パス切換の場合には、SONET片方向リ
ング網の場合と同様に、パスアラームを検出したノード
が受信側でパスを予備系に切り換えることで障害を復旧
する。伝送路切換の場合には、2本の現用ファイバをそ
れぞれ対応する予備ファイバに連結し、ループバックを
行って障害を復旧する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】現存するネットワーク
は、提供するサービスによって、全く別々に構成および
管理されている。これらばらばらのネットワークを構
成、管理、修理するコストは、新サービスを導入するに
したがい、年々増加すると考えられる。これら別々のネ
ットワークをひとつの基盤網のもとに統合すれば、コス
トを共有することにより、経済的で知的な通信網の構成
が可能となる。
【0018】ところで、従来の超大容量光伝送系は、網
構成としてはポイント対ポイントの信号伝送系である。
このようなアーキテクチャは、長距離幹線伝送路網には
適している。しかし、異なる種類のサービスを1つの基
盤網を媒体として伝送し、多数のノードで送受信すると
いう利用形態には適していない。なぜなら、それぞれの
サービスには、例えば電話はポイント対ポイント、放送
は1対多、テレビ会議は多対多など、異なる接続性が要
求される。このため、ポイント対ポイントの超大容量伝
送系はそれ以外の接続性の要求を完全には満たすことが
できないからである。また、高速広帯域の新しいサービ
スが導入されたとき、ポイント対ポイントの超大容量伝
送系はこの新しいサービスの接続性の要求を完全に満た
すとは考えられない。これに対応するには、新しく伝送
路を敷設する必要が生じる。したがって、ポイント対ポ
イントの超大容量光伝送系は、柔軟でないと同時に不経
済になる。さらに、信頼性の観点からすると、ポイント
対ポイント大容量光伝送系では、ケーブルが全断したと
き障害を復旧するすべをもたない。
【0019】接続性の条件を満たすネットワークのひと
つの解は、全ノード対に光ファイバを張りめぐらす物理
メッシュ網である。しかし、物理メッシュ網は多重化し
て効率よく伝送するわけではないので、伝送路および伝
送装置に要するコストが莫大となる。このメッシュアー
キテクチャにおいて、送受ファイバの本数は、ノード数
をnとするとn(n−1)/2対だけ必要であり、端局
装置は送受でn(n−1)台が必要である。したがっ
て、ノード数を10とすると、送受ファイバ対は90
本、端局装置は90台必要となる。図42にノード数を
10としたときの物理メッシュ網におけるノード構成例
を示す。ノード数が10の場合でも、個々のノードに
は、相手ノード毎に送受およびその予備に4本、全部で
36本のファイバを終端し、36台の伝送路終端装置L
Tを必要とする。
【0020】SONET片方向リング網では、正常時に
おいてサービスを片方向に伝送しているので、伝送容量
が有効に利用されていない。図43にリング網における
ノード数と現用系の伝送容量との関係を片方向リングと
双方向リングとで比較して示す。ここで、各ノードは例
として622Mbit/sの容量を必要とするとした。
この図に示したように、SONET片方向リング網で
は、伝送容量を10Gbit/sとしても許容できる最
大ノード数は6個である。ケーブルの全断のときにすべ
てのノードを救済しようとすると、予備リングにも同じ
だけの伝送容量が必要になる。
【0021】SONET双方向リング網の場合には、フ
ァイバの心線数の問題がある。大容量のネットワークを
考えた場合、現在そのような需要のある地域では、地下
などの工事がしにくいため、管路を有効に利用すること
が望ましい。SONET双方向リング網を導入するにあ
たり4本の光ファイバを新たに敷設しなければならない
とすると、莫大なコストがかかる。さらに、ケーブル全
断の際にすべてのノードを救済しようとすると、受信側
パス切り換えでは、予備リングにおいて、すべて現用と
は逆回りの遠いルートで情報を運ばなければならない。
したがって、予備リングでは現用リング以上の伝送容量
が要求される。また、伝送路切換では故障端においての
みループバックするので、復旧時の伝送距離に無駄が生
じる。したがって、伝送遅延の問題が大きくなると考え
られる。
【0022】本発明は、このような課題を解決し、サー
ビスごとに異なる接続性を満足し、ケーブル全断の際の
障害復旧が可能であり、経済的に構成でき、端局構成も
簡単で、伝送容量を有効に利用でき、ファイバ心線数が
少なくてよいリング伝送装置を提供することを目的とす
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明のリング伝送装置
は、データの送受信を行う複数のノードと、この複数の
ノードをリング状に接続する双方向リング伝送路とを備
え、この複数のノードはそれぞれ、双方向リング伝送路
の一方の伝送路に他の各々のノードとの間で通信を行う
ための回線束単位である現用パスを設定する現用パス設
定手段と、双方向リング伝送路に障害が発生したときに
その障害により断となった現用パスを検出する故障パス
識別手段と、この故障パス識別手段の出力にしたがって
その現用パスと逆方向の予備パスを双方向リング伝送路
に設定する予備パス設定手段とを含むリング伝送装置に
おいて、現用パス設定手段が、各々の現用パスを双方向
リング伝送路の二つの方向のうちパス長が短い側に設定
して各ノード間に論理的メッシュ網を形成する手段を含
むことを特徴とする。
【0024】双方向リング伝送路に伝送する各フレーム
に各パスの接続状態を示す制御データを挿入する手段を
備え、故障パス識別手段は自ノードから送信する現用パ
スの故障情報を検出する手段を含み、予備パス設定手段
は自ノードの送信する現用パスに対して逆方向の予備パ
スを設定する手段を含む。
【0025】複数のノードはそれぞれ、双方向リング伝
送路を伝搬する各ノード行きの信号をそれぞれのノード
の空間的な配列順に時系列に配置する手段と、時系列に
伝送される各ノード行きの信号列から自ノード宛ての時
系列位置の信号を分岐して受信する手段と、双方向リン
グ伝送路上の各ノードが同じ時系列で受信処理を行うこ
とができるように割り当てられた送信先ノードの時系列
位置に各ノード行きの送信信号を挿入する手段と、双方
向リング伝送路上の各ノードが同じ時系列で受信処理を
行うことができるように自ノードを通過する信号の占有
する時系列位置を変換して各ノード間の信号が割り当て
られる時系列位置を再利用する時系列変換手段とを含
む。
【0026】予備パス設定手段は、自ノードで分岐する
信号および挿入する信号を現用パスから予備パスに切り
換える手段と、各ノードが同じ時系列で処理を行うこと
ができるように自ノードを通過する予備パスの信号と自
ノードが予備パスに挿入する信号との順序を入れ替える
手段と、切り換える手段および入れ替える手段の動作情
報をパスの故障状況に対応して蓄積する記憶手段とを含
む。
【0027】
【作用】現用パスを双方向リング伝送路の二つの方向の
うちパス長が短い側に設定することにより、各ノード間
に論理的メッシュ網を形成し、ノード間の信号を多重化
して超大容量で伝送する。これにより、高速広帯域のサ
ービスにも適応できるようになる。
【0028】さらに、ケーブル全断の場合にすべてのパ
スを救済するため、送信側のノードにおいて、パスの方
向すなわち右回りと左回りとを反転させる。このように
すると、通信不能となったパスに対して現用側の方向と
逆回りの新たなルートに予備パスが設定されるので、平
常時には予備側に信号を流す必要がない。したがって、
ノード数あるいは伝送容量を制限することなく、全ノー
ドを救済できる。また、伝送路を有効に利用できる。
【0029】各ノード行きの信号をそれぞれのノードの
空間的な配列順に時系列に配置し、各ノードが同じ時系
列位置で信号の受信、送信、時系列位置の変換を行うこ
とにより、各ノードの処理をそのリング内の位置に依存
しないようにし、さらに伝送容量を有効に利用すること
ができる。さらに予備パスについても、通過する信号お
よび挿入する信号の順序を入れ替え、各ノードが同じ時
系列で処理を行うようにすることができ、伝送容量も有
効に利用できる。
【0030】双方向リング伝送路を現用および予備2本
の光ファイバで構成し、2波の波長多重によりそれぞれ
の光ファイバで双方向通信を行うこともできる。この場
合、必要なファイバの本数は予備ファイバを含めて2本
であり、より経済的なネットワークを構成できる。
【0031】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。
【0032】1.網構成 図1および図2は本発明の第一実施例のリング伝送装置
を示す図であり、図1はその構成、図2はそのトラヒッ
クパターンを示す。
【0033】このリング伝送装置は、データの送受信を
行う複数のノード10〜14と、この複数のノード10
〜14をリング状に接続する双方向リング伝送路として
の光ファイバ16とを備える。複数のノード10〜14
はそれぞれ、双方向リング伝送路の一方の伝送路に他の
各々のノードとの間で通信を行うための回線束単位であ
る現用パスを設定する現用パス設定手段と、双方向リン
グ伝送路に障害が発生したときにその障害により断とな
った現用パスを検出する故障パス識別手段と、この故障
パス識別手段の出力にしたがってその現用パスと逆方向
の予備パスを双方向リング伝送路に設定する予備パス設
定手段とを含む。この構成については後述する。
【0034】ここで本実施例の特徴とするところは、現
用パス設定手段が、各々の現用パスを光ファイバ16の
二つの方向(右回り、左回り)のうちパス長が短い側に
設定して各ノード間に図2に示すような論理的メッシュ
網を形成する手段を含むことにある。
【0035】この実施例は、論理的メッシュをリング構
成とし、例えば10Gbit/s超大容量光伝送系で実
施できる。なお、パス単位は高速のパスを定義する。現
在の技術ではパス単位が1.5Mbit/sおよび52
Mbit/sに集約され、網および局内構成が単純化さ
れている。この単位は、電話サービスが基調となったネ
ットワークにおいては、回線運用単位として有用であ
る。しかしながら、超大容量化において、マルチメディ
ア端末その他からの高速信号を伝送しようとする場合
に、このパス単位では低効率となる可能性がある。ま
た、伝送網はパス単位で運用されるが、超大容量の通信
網ではこれらのパス単位が相対的に低速となる。そのた
め、多重化装置およびクロスコネクト装置が繁雑で、し
かも高価になる。したがって、超大容量の通信網にはさ
らに高速のパス単位が必要になると考えられる。将来の
B−ISDN時代の基盤技術といわれるATM(非同期
転送モード、Asynchronous Transfer Mode)網では、容
量が可変であるVP(バーチャルパス、Virtual Path)
により柔軟なパス運用を行うことができる。ATM網に
おいても、高信頼化のための障害復旧や切り換えには、
STM(同期転送モード、Synchronous Transfer Mode
)フォーマットのSOH(セクションオーバーヘッ
ド、Section Over Head )を用いることが検討されてい
る。この場合、ATMセルツはSDHインターフェース
のVC−4(156Mbit/s)、VC−4−4c
(622Mbit/s)あるいはVC−4−16c
(2.4Gbit/s)にマッピングされる。
【0036】このような大容量化、およびATMを含む
多様な信号形態の要求を満足するパス単位として、62
2Mbit/sあるいは2.4Gbit/sのパス単位
が有力な候補である。本発明はノード数やそのパス容量
を限定するものではないが、ここでは、一例として、各
ノードが622Mbit/sのパス容量で送受信可能と
する。
【0037】光ファイバ16により構成される双方向リ
ング伝送路の伝送容量について、最も容量を必要とする
トラヒックパターンにより上限を見積もる。最も容量を
必要とするトラヒッンクパターンは、ノード10〜14
がそれぞれ、他のすべてのノードに622Mbit/s
でリンクしている場合、すなわち論理的メッシュトラヒ
ックパターン(Logical mesh traffic pattern)であ
る。将来のサービスはあらゆる接続性を要求すると考え
られる。そこで、最も高い接続性を要求するトラヒック
パターンを網羅できるように伝送容量を設定する。そこ
で、最も高い接続性を要求するトラヒックパターンを網
羅できるように伝送容量を設定する。
【0038】図1に示した構成において、ノード10〜
14のそれぞれから出るパスは右回りと左回りとに分散
されている。要求される伝送容量は光ファイバ16内の
パス17の本数により示す。ノード数が5のときは、3
パスすなわち1.8Gbit/sの容量が必要である。
【0039】図3および図4は本発明の第二実施例のリ
ング伝送装置を示す図であり、図3はその構成、図4は
そのトラヒックパターンを示す。この実施例はノード数
が10であり、ノード20〜29が光ファイバ31によ
りリング状に接続されている。
【0040】この場合に要求される伝送容量は13パ
ス、すなわち8.1Gbit/sである。したがって、
ノード数10の双方向リングでは、最低8.1Gbit
/sの容量が必要となる。一般に、ノード数nのときに
必要な現用系の伝送容量は、帰納的な考察により、nが
偶数のときには各ノード送受信容量のn2 /8倍、nが
奇数のときには(n2 −1)/8倍だけ必要となる。こ
れは従来のSONET双方向リング網と同様である。S
ONET片方向リング網では、ノード数nのときの容量
はノード送受信容量のn(n−1)/2倍である。ノー
ド数が増加すれば伝送容量はノード数の自乗で増加する
ので、将来にはさらなる大容量化が必要になると考えら
れる。
【0041】図5は各ノードにおいて多重化および送受
信を行うための信号挿入分岐回路の一例を示すブロック
構成図である。この信号分岐挿入回路(ADM、add/dr
op multiplexer)は、各ノードにおいて、必要な信号を
挿入または分岐して多重化および送受信を行う。すなわ
ち、パススイッチング回路501およびパス設定回路5
02を備え、さらに、互いに逆方向の入側現用ファイバ
511、521からの信号光をそれぞれ受光する受光素
子512、522、受光出力を多重分離してパススイッ
チング回路501に供給する多重分離装置513、52
3、パススイッチング回路501の出力する送信信号を
多重化する多重化装置514、524と、この多重化装
置514、524の出力を電気光変換して出側現用ファ
イバ516、526に送出するレーザ515、525を
備え、予備側にも同様に、入側予備ファイバ531、5
41、出側予備ファイバ536、546に対して、受光
素子532、532、多重分離装置533、543、多
重化装置534、544、およびレーザ535、545
を備える。
【0042】図6は図5に示した信号挿入分岐回路、特
にパススイッチング回路502の構成を詳しく示す図で
ある。パススイッチング回路502は、双方向リング伝
送路に障害が発生したときにその障害により断となった
現用パスを検出する故障パス識別回路604および信号
終端装置605と、パス設定回路502の制御により双
方向リング伝送路の一方の伝送路に他の各々のノードと
の間で通信を行うための回線束単位である現用パスを設
定するとともに、故障パス識別出力にしたがってその現
用パスと逆方向の予備パスを双方向リング伝送路に設定
するパスプロテクションスイッチ601を備える。ま
た、多重化分離装置513は多重分離部611、612
により構成され、多重化装置514は二つの多重化部6
13、614により構成される。同様に、多重分離装置
523、533、543はそれぞれ二つの多重分離部6
21および622、631および632、641および
642により構成され、多重化装置524、534、5
44はそれぞれ二つの多重化部623および624、6
33および634、643および644により構成され
る。これらの二段構成の間に高速信号終端装置602、
603が配置される。
【0043】平常時には、双方向リング伝送路の予備側
が空状態であるとする。ケーブル断のときには、送信側
において通信不能となるパスを識別し、そのパスを逆回
りの新たなルートで張るように予備系に切り換える。こ
のようにすると、ケーブル全断のときの全ノード救済に
備えてノード数を減らす必要はなくなる。なぜなら、1
つのケーブルが全断の場合でも、予備リングに必要な伝
送容量はその全断となった箇所に要求されていた伝送容
量だけだからである。
【0044】図7はノード数n=5の網において1箇所
にケーブル断が起きたときに予備リングに必要な伝送容
量を示す。リング状に配置されたノードA〜Eのうちノ
ードC、D間でケーブル断FPが生じたとき、ノードA
〜Eのそれぞれには、(a)〜(e)でノード間を接続
する線で示した伝送容量が必要となる。太線で示したパ
スはケーブル断に対して設定された予備パスを表す。こ
の場合、送受ともに3パス、すなわち1.8Gbit/
sだけが予備系に必要な伝送容量であり、現用系の伝送
容量と等しい。そして、この等価性は一般のノード数n
に対しても成立する。
【0045】したがって、10Gbit/s大容量光伝
送系をリング網に実施し、パスの方向を反転させる送信
側スイッチを用いることにより、ノード数10、各ノー
ド送受信容量622Mbit/sで任意のノード間メッ
シュ通信が可能となり、さらにケーブル全断の場合にも
全ノードを救済できる。
【0046】図8は1つのケーブル全断のときに全ノー
ドを救済するとした場合の予備リングに要求される容量
を示す。ここで、各ノードの送受信容量が622Mbi
t/sとする。SONET片方向リングでは、現用系で
は各ノードの送受信容量のn(n−1)/2倍だけが必
要であり、予備系にも同じだけ必要である。SONET
双方向リングでは、現用系では各ノード送受信容量のn
2 /8倍(nが偶数)、(n2 −1)/8倍(nが奇
数)必要であるが、予備系にはn(3n−4)/8倍
(nが偶数)、(3n2 −4n+1)/8倍だけ必要で
ある。これに対して本実施例による双方向リングでは、
現用系、予備系とも各ノード送信容量のn2/8(nが
偶数)、(n2 −1)/8倍(nが奇数)だけが必要で
ある。したがって、本実施例では、ケーブル全断に備え
てノード送受信容量あるいはノード数を制限することな
く、全ノード間でメッシュ通信が可能となる。
【0047】2.パス設定およびパス切換 次に、この実施例で必要となるパス設定のアルゴリズム
およびパス切り換えのアルゴリズム、さらにこのアルゴ
リズムによって有効に利用され得る伝送容量について説
明する。
【0048】2.1 パス設定 平常時においては予備リングが空の状態であるとする
と、双方向リングにおいては、パスによって二つのうち
のいずれかの送信方向を決定するために、送信側にパス
設定回路が必要となる。ここで、パスを区別するため
に、パスの行き先の番号を与えてパスの番号とする。
【0049】このアルゴリズムにおいては、どのノード
においても自分の番号は「1」とし、この番号に基づい
て処理を行う相対番号レイヤーで処理を行う。これによ
り、ひとつのアルゴリズムですべてのノードに使用でき
ることとなる。
【0050】正常時におけるパス設定は以下のとおり行
う。
【0051】(1) 最長パスの設定 送信するノードから一番遠いパスを設定する。リングに
おける全ノード数をnとすると、最長パスは、 nが奇数 (n+1)/2 (n+3)/2 nが偶数 n/2+1 の相対番号をもったノードへのパスである。ただし、ノ
ードの番号は図面上の時計回りに対応して順番を付ける
ものとし、この方向を以下「右回り」とする。ただし、
この方向はノード「1」と他のノードと間の方向であ
り、信号が伝送される方向を意味するものではない。例
えば右回りのパスであっても、送信信号の方向はたしか
に右回りであるが、受信信号の方向は左回りとなる。
【0052】(2)パスの左右回りの設定 図9および図10はパスの設定例を示す。図9はnが奇
数の場合の例としてn=5の場合、図10はnが偶数の
場合の例としてn=6の場合の例を示す。
【0053】nが奇数のときには、最長パスが二つあ
る。このうち、相対番号が(n+1)/2のノードへの
パスをCP1、相対番号が(n+3)/2のノードへの
パスをCP2とする。相対番号が(n+1)/2以下の
ノードへのパスは、CP1を含めて右回りとする。相対
番号が(n+3)/2以上のノードへのパスは、CP2
を含めて左回りとする。
【0054】nが偶数のときは、相対番号がn/2+1
のノードへの最長パスをCPとし、このCPが右回り
(図10(a))のときには、相対番号がn/2+1以
下のノードへのパスを右回り、相対番号n/2+1より
大きいノードへのパスを左回りとする。CPが右回り
(図10(b))のときには、相対番号がn/2+1よ
り小さいノードへのパスを右回り、相対番号n/2+1
以上のノードへのパスを左回りとする。また、CP自体
は全体でn/2本設定されるが、左右のパスの全本数が
なるべく均等になるように、あるノードにおけるCPと
隣のノードにおけるCPとが左右逆回りとなるように設
定する。
【0055】以上のパスの左右回りの設定方法を図11
にまとめて示す。
【0056】2.2 パス切換 図12は信号断の検出とパス切換との関係を示す図であ
る。
【0057】ケーブル断などが起きたとき、障害ケーブ
ルの両側のノードはLOS(Loss Of Signal)、LOF
(Loss Of Frame )、LOP(Loss Of Pointer )など
の信号断を検出する。この故障端のノードは、障害ケー
ブルを通るすべての分岐挿入パスを予備系に切り換え
る。すなわち、自分のノードで分岐挿入する故障パスの
右、左回りのすべのパスを予備系に反対回りに切り換え
る。図12を参照すると、故障端ノード「1」におい
て、断ケーブルを通るパスは「9」、「10」である。
故障端ノード「5」では、断ケーブルを通るパスは
「3」、「10」である。故障端ノード「1」では、送
信側で左回りのパス「9」、「10」を右回りに切り換
える。故障端ノード「5」では、送信側で右回りのパス
「3」、「10」を左回りに切り換える。
【0058】図5に示したパススイッチング回路502
では、これらのパスアラームを常に監視し、アラーム検
出時には、通過する故障パスにP−AIS信号(すべて
マーク信号)を書き込む。故障端ノードでは、P−AI
Sのパスと通常のパスとを多重化して伝送する。図12
に示した例では、ノード「1」ではパス「3」、ノード
「5」ではパス「9」がP−AISパスであり、ノード
「1」ではパス「1」、「2」、ノード「5」ではパス
「7」、「8」が通常のパスである。
【0059】故障端ではない他のノードで分岐挿入する
パスについては、アラームであるかそうでないかを図6
に示した信号終端装置605において検出し、アラーム
のパス(ノード「2」ではパス「3」、ノード「4」で
はパス「9」)は送信側で予備系に切り換え、平常のパ
スは通常に処理する。
【0060】故障端以外のパスを通過する故障パスにつ
いては、故障端ノードにおいて最初に書き込まれたすべ
てマーク信号のパスアラームを監視し、P−AISを再
度書き込む。これにより、故障パスを分岐挿入するノー
ドに通知する。これは図5に示したパススイッチング回
路502で行う。
【0061】2.3 切換方法 図13はケーブル断の場合のパススイッチング回路によ
るパス切換方法を示す。ここでは、一般的にノード数
n、ノード番号pのノードにおける切り換え方法を説明
する。
【0062】この方法では、nが偶数か奇数かでその方
法が少し異なる。異なるのは最長パスの数、それに付随
する故障パスの左右回りの設定方法および切り換えるパ
スの設定方法である。しかし、基本的には同等であり、
不等式の範囲が異なるだけである。
【0063】ここで、パスを区別するために、パスに行
き先番号を与え、それをそのパスの番号とする。
【0064】この方法において、絶対番号レイヤーと相
対番号レイヤーとを設ける。パス切り換えを相対番号レ
イヤで処理することにより、1つのアルゴリズムですべ
てのノードに使用できることになる。この方法を図14
に示す。
【0065】図6を参照して図14に示す方法を説明す
ると、信号終端装置605では、例えばパスオーバーヘ
ッドなどに記されたパスAISやパスBIPなどのパス
アラームを検出する。故障パス識別回路604では、信
号終端装置605のパスアラームの検出に基づき、相対
番号レイヤーにおいて通信不能パスを識別し、パスプロ
テクションスイッチ601を駆動させる。パスプロテク
ションスイッチ601では、この故障パス識別回路60
4の出力によって実際にスイッチを駆動する。
【0066】図15にn=5の場合の具体的な動作を示
す。ここで、混乱を避けるためノードの物理番号をA〜
Eで表す。ノードA〜Eが紙面右回りに配置されている
ものとし、ノードDにおける動作について説明する。こ
こで、ノードDからみたノードA〜Eの相対番号は、そ
れぞれ「3」、「4」、「5」、「1」、「2」とな
る。
【0067】まず、図15(a)に示すように、ノード
C、D間でケーブルが断となったとする。このときノー
ドDの信号終端装置では、ノードCと張るパス(パス
「3」)と、ノードBと張るパス(パス「2」)につい
て、パスアラームが検出される。この通信不能パスは、
相対番号レイヤーでみると、パス「4」とパス「5」で
ある。この識別を故障パス識別回路により行う。これら
のパスは双方ともに右回りなので、パスプロテクション
スイッチが右回りに切り換える。これにより障害が復旧
する。
【0068】次に、図15(b)に示すように、ノード
B、C間のケーブルが断になったとする。このときノー
ドDの信号終端装置では、ノードBと張るパス(パス
「2」)についてパスアラームが検出される。この通信
不能パスは、相対番号レイヤーでみるとパス「4」であ
る。このパスは左回りなので、パスプロテクションスイ
ッチが右回りに切り換え、障害が復旧する。
【0069】図15(c)に示すようにノードA、B間
のケーブルが断になったときには、ノードDの信号終端
装置ではパスアラームが検出されない。したがって、ノ
ードDとしては救済すべきパスはない。
【0070】次に、図15(d)に示すように、ノード
A、D間のケーブルが断になったとする。このときノー
ドDの信号終端装置では、ノードAと張るパス(パス
「1」)についてパスアラームが検出される。この通信
不能パスは、相対番号レイヤーでみるとパス「3」であ
る。このパスは右回りなので、パスプロテクションスイ
ッチが左回りに切り換え、障害が復旧する。
【0071】次に、図15(e)に示すように、ノード
D、E間のケーブルが断になったとする。このときノー
ドDの信号終端装置では、ノードAと張るパス(パス
「1」)とノードEと張るパス(パス「5」)とについ
てパスアラームが検出される。この通信不能パスは、相
対番号レイヤーでみるとパス「3」とパス「2」であ
る。これらのパスは右回りなので、パスプロテクション
スイッチがこれを左回りに切り換え、障害が復旧する。
【0072】ここでは、n=5の場合について、すべて
のケーブル断に対してすべてのパスを救済できることを
説明した。この方法はノード故障の場合にも同様にパス
を救済できる。
【0073】2.4 このパス切換によって再利用可能
となる伝送容量 次に、この方法によって再利用可能となる伝送容量につ
いて説明する。上述したパス設定によれば、予備系は平
常時に空の状態である。したがって、平常時には10G
bit/sの伝送容量のスペアがあることになる。これ
を利用し、優先度の低いサービスを提供することも可能
である。ただし、当然ながらケーブル断のときにはこの
サービスは停止される。
【0074】このようなパス切り換えにより、従来のS
ONET双方向リングが故障時に故障端で現用、予備を
切り換える伝送路切り換え方式に比較して、伝送路を有
効に利用できる。図16に、本発明により再利用可能な
伝送容量と、SONET双方向リングが故障端で伝送路
切り換えを行う場合の再利用可能な伝送容量との差を示
す。ノード数が大きくなればなるほど、その差が開くの
がわかる。
【0075】3. タイムスロット 図17および図18にフレームとバイト多重されたタイ
ムスロットとの関係をSTM−4を例に説明する。nが
偶数の場合にはn2 /8枚、nが奇数の場合には(n2
−1)/8枚のSTM−4フレームをバイト多重する。
これを図17に矢印で示したように時間的にバイト単位
で読み出すと、図18に示すような信号となる。ただ
し、図18はnが偶数の場合を示す。この信号のタイム
スロットの割り当てについて以下に説明する。
【0076】本発明では、双方向リング伝送路の伝送容
量を最小に節約することを想定している。そこで、現用
系リング網のタイムスロット割り当てを次のように考え
る。すなわち、あるノードから別のノードへの信号の占
有するタイムスロットを固定とするのではく、各ノード
から見た挿入分岐および通過する信号の占有するタイム
スロットの割り当て位置がリング上の全ノードで同一と
なるような割り当てを行う。このようにすると、伝送容
量が大幅に節約される。例えば、固定タイムスロットで
は、リング伝送網のどこの部分においても全パス分の容
量が必要となる。すなわち、ノード数をnとすると、伝
送容量はn(n−1)/2必要である。これは、通らな
い信号の分まで帯域を確保しているからであり、固定タ
イムスロット方式は無駄が大きい。これに対し、本実施
例では、伝送容量が、nが奇数の場合には(n2 −1)
/8、nが偶数の場合にはn2 /8でよい。
【0077】単純な例として、ノード数n=5の場合を
図19に示す。この例では、各ノードにおいて受信する
信号を時系列の最初の二つ、通過する信号を最後のひと
つとする。挿入するときには、挿入する信号のうち、隣
のノード宛の信号を先頭にし、二つ隣のノードへの信号
を最後にする。図示したように、ノードAでは、一つ手
前のノードEからノードAへの信号が先頭、二つ手前の
ノードDからノードAへの信号が真中、一つ手前のノー
ドEから一つ先のノードBへの通過信号が最後となる。
ノードAの信号処理は、最初の二つの時系列位置の信号
を受信し、次のノードであるノードBへの信号と、さら
にその次のノードDへの信号とをそれぞれ先頭と最後と
に挿入する。ノードAを通過する信号のタイムスロット
は、3番目から2番目に変換される。このようなノード
Aにより生成した信号をノードBへ送信する。ノードB
においても、先頭の二つの信号(A−B、E−B)を受
信し、通過する信号(A−C)を3番目のタイムスロッ
トから2番目のタイムスロットに移し、ノードC行きの
信号を先頭へ、ノードD行きの信号を最後へ挿入する。
このようにして、リング伝送網上での各ノードからみた
タイムスロット割り当てはリング内で一般的なものとな
り、かつ伝送容量は最小のパス3本分((n2 −1)/
8本分)だけでよい。図示したとおり、先頭のタイムス
ロットはノードE、A間とノードA、B間で再利用され
ている。同様に2番目のタイムスッロトはノードD、A
間とノードE、B間で、3番目のタイムスロットはノー
ドE、B間とノードA、C間で再利用されている。
【0078】これをさらに一般的に説明する。あらゆる
ケーブル断に対応できるためには、上述したパススイッ
チング回路と共にタイムスロット入換装置(TSI、ti
me slot interchanger)が必要になる。以下では現用系
に対するタイムスロット割り当て方法(これはケーブル
断のときも不変とする)と、任意のケーブル断に対する
予備系のタイムスロット入換装置による入れ換え方法に
ついて説明する。なお、ここではバイト単位で時分割多
重を行う多重化方式にしたがうものとする。ここで説明
するタイムスロット割り当て方法は、リング網の帯域割
り当てを各ノードが分散して整理する分散整理方式(T-
H Wu et al., IEEE J.Select.Areas Comm., Vol.10, N
o.9, 1459, 1992)に分類されるものがある。
【0079】3.1 現用系のタイムスロット割り当て 3.1.1 ノード数が奇数の場合 ノード数をNとする。各ノードが挿入、分岐するパスは
左右回りそれぞれ(n−1)/2本である。また、伝送
容量は(n2 −1)/8本であるので、ノードを通過す
るパスは(n−1)(n−3)/8本である。
【0080】受信側では、先頭から数えて(n−1)/
2本までのパスに含まれる信号を1バイトずつ分岐す
る。これは右回り受信系、左回り受信系に共通である。
このように、受信側のタイムスロット割り当ては簡単で
ある。これを図20に示す。ここでは、1個のスロット
はバイト単位である。受信側のタイムスロットは、右回
り(相対番号「n」のノードからの受信)のとき、先頭
が(n−1)/2個のスロットからなるノード「1」へ
のバイト群、次は(n−1)/2−1個からなるノード
「2」へのバイト群、ノード「k」行きのバイト群は
(n+1)/2−k個のスロットからなっている。最後
尾のバイト群は(n−1)/2行きであり、1個のスロ
ットからなっている。左回りのときには、先頭が(n−
1)/2個のスロットからなるノード「1」へのバイト
群、次は(n−1)/2−1個からなるノード「n」へ
のバイト群、そしてノード「k」行きのバイト群はk−
(n+3)/2個のスロットからなっている。最後尾の
バイト群はノード「(n+5)/2」行きであり、1個
のスロットからなっている。
【0081】右回り送信系(ノード「2」の方向への送
信)では、相対番号が「1」のノードにおいて受信した
フレームの最後尾に、最も遠いパスである(n+1)/
2行きのバイトを挿入する。この挿入位置から数えて2
個前に、次に遠い(n−1)/2行きのパスのバイトを
挿入する。以下同様にして、ノード「k」行きのパスの
バイトは、後ろの挿入位置から数えて(n+3)/2−
k番目の前の位置に挿入する。最も近いパスであるノー
ド「2」行きのパスのバイトは、ノード「3」行きのバ
イトの挿入位置から数えて(n−1)/2個前、すなわ
ち先頭に挿入する。右回りの送信系のタイムスロット
は、先頭が(n−1)/2個からなるノード「2」行き
のバイト群(これの先頭でノード「1」からのパスのバ
イトを伝送する)、次は(n−3)/2個からなるノー
ド「3」行きのバイト群(これの先頭でノード「1」か
らのパスのバイトを伝送する)となり、ノード「k」行
きのバイト群は(n+1)/2−k個からなるバイト群
となる。最後尾はノード「(n+1)/2」行きのバイ
ト群であり、1個のスロットよりなっている。
【0082】左回り送信系(ノード「n」の方向への送
信)では、ノード「1」において通過するフレームの最
後尾に最も遠いパスであるノード「(n+3)/2」行
きのパスのバイトを挿入する。この挿入位置から数えて
前に2個目に、次に遠いノード「(n+5)/2」行き
のパスのバイトを挿入する。このようにして、ノード
「k」行きのパスのバイトは、後ろの挿入位置から数え
てk−(n+1)/2番目の前の位置に挿入する。最も
近いパスであるノード「n」行きのパスのバイトは、ノ
ード「n−1」行きのバイトの挿入位置から数えて(n
−1)/2個目、すなわち先頭に挿入する。左回り送信
系のタイムスロットは、先頭が(n−1)/個からなる
ノード「n」行きのバイト群(これの先頭でノード
「1」からのパスのバイトを伝送する)、次は(n−
3)/2個からなるノード「n−1」行きのバイト群
(これの先頭でノード「1」からのパスのバイトを伝送
する)となり、ノード「k」行きのバイト群は(n−
1)/2−n+k個からなるバイト群となる。最後尾は
ノード「(n+3)/2」行きのバイト群であり、1個
のバイトよりなっている。
【0083】3.1.2 ノード数nが偶数の場合 ここでは、CPが右回りであるとする。ノード数をnと
する。nは偶数であるがn/2は奇数であるとする。n
/2が偶数か奇数かでは、最長パスCPが送りと受けで
同じルートを通るか否かの違いがあり、区別を要する。
CPが右回りであるノードが分岐するパスは、右回り受
信系ではn/2−1本、左回り受信系ではn/2本であ
る。挿入するパスは右回り送信系ではn/2本、左回り
送信系ではn/2−1本である。CP右回りであるノー
ドにおいて通過するパスは、右回り系では到着する全パ
ス数(n2 /2−1/2)から分岐するパス数(n/2
−1を引いて(n2 −2)/8であり、左回り系ではn
2 /2+1/2よりn/2を引いて(n2 −2)/8と
なる。
【0084】図21はノード数nが偶数かつn/2が奇
数であるときのCP右回りの現用系タイムスロット割り
当てを示す。
【0085】右回り受信系は先頭のn/2−1個のスロ
ットを分岐する。右回り受信系のタイムスロットはn/
2−1個のノード「1」行きのバイト群、次はn/2−
1個のノード「2」行きのバイト群、次はn/2−3個
のノード「3」行きのバイト群、その次はn/2−3個
のノード「4」行きのバイト群というように、隣り合う
二つのバイト群が配当されるタイムスロットの個数は等
しいか、あるいは二つ異なる。ノード「k(奇数)」行
きのバイト群はn/2−k個のタイムスロットからなっ
ている。ノード「m(偶数)」行きのバイト群はn/2
−m+1個のスロットからなっている。
【0086】右回り送信系は受信系より幾分複雑にな
る。ノード「1」から最遠のパスであるノード「n/2
+1」行きのパスのnバイトをタイムスロットの最後尾
に挿入する。その一つ前の位置にノード「n/2」行き
のバイトを挿入する。この挿入位置より3個前にノード
「n/2−1」行きのバイトを挿入する。このようにし
て、ノード「k(奇数)」行きのパスは後ろの挿入位置
から数えてn/2−k+1個前の位置に挿入する。ノー
ド「m(偶数)」行きのバイトは後ろのバイト挿入位置
よりn/2−m+2個前の位置に挿入する。したがっ
て、ノード「2」行きのバイトは、ノード「3」行きの
バイト挿入位置よりn/2個前、すなわち先頭に挿入す
る。右回り送信系のタイムスロットは先頭にノード
「2」行きのn/2個のタイムスロットよりなるバイト
群、その後ろがn/2−2個のスロットからなるノード
「3」行きのバイト群となる。ノード「k(奇数)」行
きのバイト群はn/2−k+1個のタイムスロットより
なる。ノード「m(偶数)」行きのバイト群はn/2−
m+2個のタイムスロットよりなる。最長パスであるノ
ード「n/2+1」行きのバイト群は最後尾の1個のタ
イムスロットよりなる。
【0087】図22はノード数nが偶数かつn/2が奇
数であるときのCP左回りの現用系のタイムスロット割
り当てを示す。
【0088】左回り受信系は先頭のn/2個のスロット
を分岐する。左回り受信系のタイムスロットはn/2個
のノード「1」行きのバイト群、次はn/2−2個のノ
ード「n」行きのバイト群、次は同じくn/2−2個の
ノード「n−1」行きのバイト群、その次はn/2−4
個のノード「n−2」行きのバイト群というように、隣
り合う二つのバイト群が配当されるタイムスロットの個
数は等しいか、あるいは二つ異なる。ノード「k(奇
数)」行きのバイト群は−n/2+k−1個のスロット
からなっている。ノード「m(偶数)」行きのバイト群
は−n/2+m−2個のスロットからなっている。最後
尾のバイト群はノード「n/2+2」行きであり、1個
のスロットからなっている。
【0089】左回り送信系の場合は、ノード「1」から
最遠のパスであるノード「n/2+2」行きのパスのバ
イトをタイムスロットの最後尾から二つ目に挿入する。
その二つ前の位置にノード「n/2+3」行きのバイト
を挿入する。この挿入位置より4個前にノード「n/2
+4」行きのバイトを挿入する。このようにして、ノー
ド「k(奇数)」行きのバイトは後ろの挿入位置から数
えて−n/2+k個前の位置に挿入する。ノード「m
(偶数)」行きのバイトは後ろのバイト挿入位置より−
n/2−m−1個前の位置に挿入する。したがって、ノ
ード「n」行きのバイトは、ノード「3」行きのバイト
の挿入する位置よりn/2−1個前、すなわち先頭に挿
入する。左回り送信系のタイムスロットは先頭にノード
「n」行きのn/2−1個のスロットよりなるバイト
群、その後ろがn/2個のスロットからなるノード「n
−1」行きのバイト群となる。ノード「k(奇数)」行
きのバイト群は−n/2+k個のタイムスロットよりな
る。ノード「m(偶数)」行きのバイト群は−n/2+
m−1個のタイムスロットよりなる。最遠パスであるノ
ード「n/2+2」行きのバイト群は最後尾の2個のタ
イムスロットよりなる。
【0090】このように、nが偶数でn/2が奇数のと
きにも、CP右回りとCP左回りとのいずれの場合にも
現用系のタイムスロットを決めることができる。これを
図22に示す。nが偶数でn/2も偶数の場合にも同様
にして、CP右回りとCP左回りとのいずれの場合にも
現用系のタイムスロットを設定できる。これらをまとめ
て表1に示す。
【0091】
【表1】
【0092】3.2 予備系のタイムスロット割り当て 次に、予備系のタイムスロット割り当てについて説明す
る。上述したように、予備系は平常時には空の状態であ
り、いずれかのケーブル断があったときに、パススイッ
チング回路により予備系に切り換えられる。以下に、い
ずれかのケーブルが断となった場合の予備系のタイムス
ロット割り当て方法、すなわちタイムスロット入換装置
(TSI)による入れ換え方法について説明する。以下
の説明では、故障識別回路で識別したパス番号のうち最
小のものをS、最大のものをLとし、故障パスの個数を
Fとする。
【0093】3.2.1 ノード数が奇数のとき 図23はノード数nが奇数の場合の予備系のタイムスロ
ット割り当てを示す図であり、(a)はノード「2」側
に設定されたパスに対してケーブルが断となった場合、
(b)はノード「n」側に設定されたパスに対してケー
ブルが断となった場合を示す。
【0094】ノード「2」側でケーブルが断になったと
きに救済すべきパスは、現用系の右回りのパスである。
「右回りのパス」とは、送信側については右回りである
が、受信側については左回りとなる。したがって、予備
系では受信側が右回り、送信側が左回りになる。予備系
では、これらのパスを左回りで受信したり、右回りで送
信したりすることはない。そのような信号は通過する信
号であり、何も処理は施さない。ここで救済するパスは
故障パス識別回路が識別しているパスである。
【0095】予備系は左回り受信系となり、故障パスの
個数Fのパスを分岐および挿入しなければならない。分
岐の方法は現用系の場合と同様であり、先頭から数えて
F個のスロットをもつバイト群を分岐する。このノード
「1」行きのF個のバイトのうち、先頭のバイトは、救
済するパスの中で予備ルート上最も近いパスであるノー
ド「(n+1)/2」からノード「1」行きのパスのバ
イトである。また、最後尾のバイトは救済するパスの中
で予備ルート上最も遠いパスであるノード「S」からノ
ード「1」へのパスのバイトである。
【0096】送信系のタイムスロットについては次のよ
うに処理する。救済するパスのうち、予備ルート上最も
遠いパスであるノード「1」からノード「S」行きのパ
スのバイトを最後尾からS−1個目のスロットに挿入す
る。この挿入位置から数えて同じくS−1個目のスロッ
トに、次に遠いパスであるノード「S+1」行きのパス
のバイトを挿入する。予備系においては、後ろの挿入位
置から新たに挿入する位置までの間隔を行き先によらず
一定とする。したがって、予備ルート上最も近いパスで
あるノード「(n+1)/2」行きのパスのバイトは、
後ろの挿入位置からやはりS−1個目のスロットに挿入
する。
【0097】ノード「n」側でケーブル断となった場合
に救済すべきパスは現用系において左回りであったパス
であり、送信側が左回り、受信側が右回りである。した
がって、予備系では受信側が左回り、送信側が右回りに
なる。予備系では、これらのパスを右回りで受信した
り、左回りで送信したりすることはない。そのような信
号は通過する信号であり、何も処理は施さない。
【0098】救済するパス数はF個であり、先頭から数
えてF個までを分岐する。この分岐されたバイト群のう
ち、先頭は救済するパスの中で予備ルート上最も近いノ
ードからのパスのバイトであり、ノード「(n+3)/
2」からノード「1」へのパスのバイトである。最後尾
のバイトは予備ルート上最も遠いノードからのパスのバ
イトであり、ノード「L」からノード「1」へのパスの
バイトである。
【0099】送信側のタイムスロットについては次のよ
うに処理する。救済するパスのうち、予備ルート上最も
遠いパスであるノード「1」からノード「L」行きのパ
スのバイトを最後尾からn−L+1個目のスロットに挿
入する。この挿入位置から数えて同じくn−L+1個目
のスロットに、次に遠いパスであるノード「L−1」行
きのパスのバイトを挿入する。予備系においては、後ろ
の挿入位置から新たに挿入する位置までの間隔を行き先
によらず一定とする。したがって、予備ルート上最も近
いパスであるノード「(n+3)/2」行きのパスのバ
イトは、後ろの挿入位置からやはりn−L+1個目のス
ロットに挿入する。
【0100】3.2.2 ノード数が偶数のとき 図24はノード数nが偶数の場合の予備系のタイムスロ
ット割り当てを示す図であり、(a)はノード「2」側
でケーブルが断となった場合、(b)はノード「n」側
でケーブルが断となった場合を示す。ここでは、CP右
回りの場合を例に説明するが、CP左回りの場合にはそ
の左右を逆にすればよい。
【0101】ノード「2」側のケーブルが断になったと
き、現用系の右回りのパスを救済するため、予備系では
受信側が右回り、送信側が左回りになる。分岐、挿入し
なければならないパス数はF個である。
【0102】受信系における分岐の方法は現用系の場合
と同様であり、先頭から数えてF個のスロットをもつバ
イト群を分岐する。このノード「1」行きのF個のバイ
トのうち、先頭のバイトは、救済するパスの中で予備ル
ート上最も近いパスであるノード「(n+1)/2」か
らノード「1」行きのパスのバイトである。また、最後
尾のバイトは救済するパスの中で予備ルート上最も遠い
パスであるノード「S」からノード「1」へのパスのバ
イトである。
【0103】送信系のタイムスロットについては次のよ
うに処理する。救済するパスのうち、予備ルート上最も
遠いパスであるノード「1」からノード「S」行きのパ
スのバイトを最後尾からS−1個目のスロットに挿入す
る。この挿入位置から数えて同じくS−1個目のスロッ
トに、次に遠いパスであるノード「S+1」行きのパス
のバイトを挿入する。予備系においては、後ろの挿入位
置から新たに挿入する位置までの間隔を行き先によらず
一定とする。したがって、予備ルート上最も近いパスで
あるノード「n/2+1」行きのパスのバイトは、後ろ
の挿入位置からやはりS−1個目のスロットに挿入す
る。
【0104】ノード「n」側でケーブル断となった場合
には、予備系では受信側が左回り、送信側が右回りにな
る。救済するパス数はF個である。
【0105】受信側では、先頭から数えてF個までを分
岐する。この分岐されたバイト群のうち、先頭は救済す
るパスの中で予備ルート上最も近いノードからのパスの
バイトであり、ノード「n/2+2」からノード「1」
へのパスのバイトである。最後尾は予備ルート上最も遠
いノードからのパスのバイトであり、ノード「L」から
ノード「1」へのパスのバイトである。
【0106】送信側のタイムスロットについては次のよ
うに処理する。救済するパスのうち、予備ルート上最も
遠いパスであるノード「1」からノード「L」行きのパ
スのバイトを最後尾からn−L+1個目のスロットに挿
入する。この挿入位置から数えて同じくn−L+1個目
のスロットに、次に遠いパスであるノード「L−1」行
きのパスのバイトを挿入する。予備ルート上最も近いパ
スであるノード「n/2+2」行きのパスのバイトは、
後ろの挿入位置からやはりn−L+1個目のスロットに
挿入する。
【0107】以上、リング上のいずれかでケーブル断が
生じた場合の現用および予備系のタイムスロット割り当
てについて説明した。このようなタイムスロット割り当
てはタイムスロット入換装置により行うが、これはハー
ドウェアで実現してもよく、ソフトウェアで実現しても
よい。
【0108】4 パスプロテクションスイッチ 次に、パスプロテクションスイッチの構成について説明
する。図25にノード数n=5の場合のパスプロテクシ
ョンスイッチの構成例を示す。
【0109】このパスプロテクションスイッチは、自ノ
ードからノード「2」〜「5」への信号を現用パスに挿
入するためのスイッチSWW1〜SWW4と、ノード
「2」〜「5」からの信号を現用パスから分岐するする
ためのスイッチSWW5〜SWW8と、自ノードからノ
ード「2」〜「5」への信号を予備パスに挿入するため
のスイッチSWP1〜SWP4と、ノード「2」〜
「5」からの信号を予備パスを分岐するするためのSW
P5〜SWP8と、予備系においてタイムスロットの入
れ換えを行うタイムスロット入換装置SWT1〜SWT
4とを備える。
【0110】タイムスロット入換装置SWT1〜5は、
この例ではバッファを含まない空間スイッチで構成され
る。外部にバッファを設けることもできる。
【0111】また、この例では、現用系のタイムスロッ
ト割り当てをポート間の配線によって行う。このパスプ
ロテクションスイッチの入力側および出力側には多重分
離装置が配置されるが、図では、この多重分離装置が下
のポートから順に時系列に多重化するものとして各ポー
トを示した。
【0112】ノード数n=5の場合には、各ノードを通
過するパスは送受で1、挿入、分岐するパスはそれぞれ
2である。したがって、現用系では、自分自身の送受信
容量の3倍の伝送容量が必要となる。
【0113】この構成例では、予備伝送容量の有効利用
のため、受信側にもタイムスロット入換装置SWT2、
SWT3を設けている。これは、あらゆるケーブル断に
備え、故障時に自分のノードを通過する予備系トラヒッ
クと分岐する予備系トラヒックとを必要最小容量に有効
に収めるためである。n=5の場合には、予備系のタイ
ムスロットを4つの2×2空間スイッチで入れ換えるこ
とができる。
【0114】図25にはスイッチの状態がすべてオフの
場合、すなわちケーブル断が発生していない場合の状態
を示した。表2に、この構成例におけるスイッチSWW
1〜SWW8、SWP1〜SWP8およびタイムスロッ
ト入換装置SWT1〜SWT4の論理値行列を示す。こ
の行列は、故障パス識別回路にテーブルとして蓄積され
る。タイムスロット入換装置SWT1〜SWT4を含め
てスイッチの数は20個あるが、これらのスイッチの一
部は互いに連動し、独立なスイッチ数は8である。
【0115】
【表2】 表2に示した論理値行列に基づいて、ケーブル断のとき
のセルフヒーリング機能について説明する。以下の説明
は相対番号レイヤーによる。ここで、スイッチSWW
1、SWP1、SWW5およびSWP5は互いに連動し
て動作するので、以下「第一のスイッチ群」という。同
様に、スイッチSWW2、SWP2、SWW6およびS
WP6を「第二のスイッチ群」、スイッチSWW3、S
WP3、SWW7およびSWP7を「第三のスイッチ
群」、スイッチSWW4、SWP4、SWW8およびS
WP8を「第四のスイッチ群」という。
【0116】パス「2」、「3」(ノード「2」、
「3」との間のパス)でアラームが発生したとき、第一
のスイッチ群と第二のスイッチ群をオンにする。したが
って、ノード「2」、「3」行きのパスが図25の左方
向に向かうように切り換えられ、ノード「2」、「3」
から自分に向かってくるパスは同じく左方向から到来す
るようになる。ここで、予備系のタイムスロットは図2
5の左からの受信系と左への送信系がアクティブとな
る。左から受信されるタイムスロットは、順に(図25
に示したポートの下から)、信号なし、ノード「3」か
ら「1」への信号、ノード「2」から「1」への信号と
なる。
【0117】パス「3」のみがアラームのときには、第
二のスイッチ群と、タイムスロット入替装置SWT1、
SWT2およびSWT3とを切り換える。切り換えられ
るパスは「3」のみである。このとき、予備系において
図25の左側から受信されるタイムスロットは、順に、
ノード「3」から「1」への信号、ノード「4」から
「2」への信号、ノード「3」から「2」への信号であ
る。図25の右方向に送信するタイムスロットは通過信
号のみであり、順に、なし、ノード「4」から「2」へ
の信号、ノード「3」から「2」への信号である。図2
5の右側から受信されるタイムスロットは通過信号のみ
であり、順に、なし、ノード「2」から「4」への信
号、ノード「2」から「3」への信号である。図25の
左方向に送信するタイムスロットは、順に、ノード
「2」から「4」への信号、ノード「1」から「3」へ
の信号、ノード「2」から「3」への信号である。
【0118】ノード「3」、「4」間でケーブル断とな
ったときには、パスアラームはなく、切り換えは行わな
い。したがって、予備系はすべて通過信号となる。図2
5の左側から右方向へのタイムスロットは、順に、ノー
ド「4」から「3」への信号、ノード「5」から「3」
への信号、ノード「4」から「3」への信号である。右
側から左方向へのタイムスロットは、順に、ノード
「3」から「5」への信号、ノード「2」から「4」へ
の信号、ノード「3」から「4」への信号である。
【0119】パス「4」のみがアラームのときには、第
三のスイッチ群と、タイムスロット入替装置SWT2、
SWT3およびSWT4とを切り換える。これにより、
現用では図25の左方向に出力されていたパス「4」
が、右方向に出力されるようになる。予備系では、図2
5の左側から受信されるタイムスロットが通過信号のみ
となり、順に、なし、ノード「5」から「3」への信
号、ノード「5」から「4」への信号である。図25の
右方向に送信するタイムスロットは、順に、ノード
「5」から「3」への信号、ノード「1」から「4」へ
の信号、ノード「5」から「4」への信号である。図2
5の右側から受信されるタイムスロットは、順に、ノー
ド「4」から「1」への信号、ノード「3」から「5」
への信号、ノード「4」から「5」への信号である。図
25の左方向に送信するタイムスロットは通過信号のみ
であり、なし、ノード「3」から「5」への信号、ノー
ド「4」から「5」への信号である。
【0120】パス「4」、「5」がアラームのときに
は、第三および第四のスイッチ群を切り換える。これに
よりパス「4」、「5」の方向が切り換えられる。予備
系で図25の右方向へ送信されるタイムスロットは、順
に、ノード「1」から「4」への信号、ノード「1」か
ら「5」への信号である。図25の右側から受信される
タイムスロットは、順に、なし、ノード「4」から
「1」への信号、ノード「5」から「1」への信号であ
る。
【0121】図26および図27はノード数n=5の場
合のパスプロテクションスイッチの構成例を示す。nが
偶数の場合には、最長パスCPが右回りをとるか左回り
をとるかにより構成が少し異なる。図26はCP右回り
(ノード「6」とのパスがノード「2」…「5」を経
由)、図27はCP左回り(ノード「6」とのパスがノ
ード「10」…「7」を経由)の場合を示す。いずれの
場合にも、自ノードからノード「2」〜「10」への信
号を現用パスに挿入するためのスイッチSWW1〜SW
W9と、ノード「2」〜「10」からの信号を現用パス
から分岐するためのスイッチSWW10〜SWW15
と、自ノードからノード「2」〜「10」への信号を予
備パスに挿入するためのスイッチSWP1〜SWP9
と、ノード「2」〜「10」からの信号を予備パスから
分岐するためのSWP10〜SWP15とを備える。な
お、ここでは予備系のタイムスロット入換装置を省略し
たが、ノード数n=5の場合と同様に、外部にバッファ
を設けたものを使用してもよく、空間スイッチで構成し
てもよい。
【0122】表3および表4にそれぞれ図26、27に
示したパスプロテクションスイッチを駆動する論理値行
列、すなわち故障パス識別回路に蓄積されているテーブ
ルを示す。
【0123】
【表3】
【0124】
【表4】
【0125】図28はノード数が奇数nの場合の一般的
なパスプロテクションスイッチの構成例を示す。また、
その論理値行列を表5に示す。ノード数が奇数のとき、
必要とされる全スイッチ数は4n−4個であるが、独立
なスイッチ数はn−1である。表5においてパスアラー
ムの欄が「0」であるのはノード「(n+1)/2」、
「(n+3)/2」間のケーブルが断になった場合を含
み、その場合でも、ノード「1」ではパスの切り換えを
行う必要はない。
【0126】
【表5】
【0127】5.波長多重双方向伝送 図29および図30は、2波の波長多重により1本のフ
ァイバで双方向通信を行うノード構成の一例を示す。図
29は送信部を示し、図30は受信部を示す。
【0128】この場合に、リング伝送路は現用と予備の
2本のファイバにより構成され、各ノードには、送信部
に4個のレーザ291〜293およびパス設定回路29
5を備え、受信部に受光器301〜304および信号処
理回路305を備える。
【0129】送信部では、波長λ1と波長λ2とを用い
て、現用ファイバに互いに逆方向の信号を送出する。ま
た、予備ファイバには、二つの波長をそれぞれ現用ファ
イバと逆方向に伝送する。すなわち、レーザ291は波
長λ1の信号光を現用ファイバの第一の方向に送出す
る。レーザ292は波長λ2の信号光を現用ファイバの
第一の方向とは逆の第二の方向に送出する。また、レー
ザ293は波長λ1の信号光を予備ファイバの第二の方
向に送出する。レーザ294は波長λ2の信号光を予備
ファイバの第一の方向に送出する。
【0130】受信部では、受光器301により現用ファ
イバを第一の方向に伝送された波長λ1を受光し、受光
器302により現用ファイバを第二の方向に伝送された
波長λ2を受光する。また、受光器303により予備フ
ァイバを第二の方向に伝送された波長λ1を受光し、受
光器304により現用ファイバを第二の方向に伝送され
た波長λ2を受光する。したがって、受信部では常に現
用と予備の双方の信号を受信することになる。ただし、
平常時は予備リングには信号が流れていない。
【0131】この構成例では、ファイバの本数が予備の
ファイバを含めて2本である。また、波長はパスの左右
回りごとに設定する。すなわち、左右双方向の送信を行
うため、パスにより左右の回り方向を振り分ける。この
とき、目標とするノードに対し、張られる左右回りの二
つのパスのうち、近い方のパスを選択してファイバの有
効利用を実現する。
【0132】パスごとの波長の設定は以下のように行
う。すなわち、現用リングにおいては、第一の方向に伝
送する信号に波長λ1、この方向とは逆の第二の方向に
伝送する信号に波長λ2を用いる。予備リングにおいて
は、逆に、第一の方向に伝送する信号に波長λ2、第二
の方向に伝送する信号に波長λ1を用いる。
【0133】図31は送受双方向通信のためにサーキュ
レータを用いた構成例を示す。サーキュレータ311〜
314は信号光をひとつの方向のみに伝搬し、図29、
30に示した送信部および受信部を結合することができ
る。図31にはさらに、パススイッチング回路501、
多重化装置または多重分離装置を備えた10Gbit/
s伝送路終端装置311、パス設定回路502と、リン
グ外との間の伝送路を終端する600Mbit/s伝送
路終端装置312を示した。
【0134】図32は単一ケーブル断時の伝送遅延と復
旧率の関係を示し、図33は複合ケーブル断時の伝送遅
延と復旧率との関係を示す。ここで、横軸は各ノードが
分岐、挿入する時間を単位とした伝送遅延時間である。
また、ここではノード数n=51とした。切り換えまで
の処理時間については、行列テーブルをあらかじめ記憶
しておき、ハードウァアを用いて自動的にパス切換を行
うことで短縮できる。
【0135】表6に、送信側でパス切り換えを行うこと
による予備伝送容量、復旧のときの伝送遅延、複合故障
の場合の復旧率について、従来のセルフヒーリングを用
いた場合との比較結果を示す。本発明の方法は、従来の
故障端での伝送路切換や受信側でのパス切換に比較して
総合的に優れている。
【0136】
【表6】
【0137】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のリング伝
送装置は、物理的にはリング伝送路でありながら論理的
メッシュ網を形成することができ、将来の高速広帯域の
サービスに適応することができる。また、本発明はSD
Hに対応するものであり、高度な信頼性、運用性を兼ね
備えている。このときのノード構成は、任意の信号を分
岐、挿入する装置構成でよく、必要となる信号終端装置
数が少なくてよい。
【0138】さらに、ケーブル断のときのパス切換は送
信側で行い、通信不能となるパスのみを識別し、そのパ
スの方向を反転させて新たな予備ルートでパスを張る。
これにより、全ノードが輻輳によるあふれ呼から制約を
受けずに、全ノード間のメッシュ通信を可能とする。し
たがって、ケーブル断に備えてノード数あるいは各ノー
ドの現用送受信容量を制約することなく、すべてのノー
ドを救済することができる。
【0139】また、パス切換に要する時間は従来のSO
NET双方向リング網と同程度であり、十分に高速であ
る。
【0140】さらに、ノードに付与する番号とその番号
に基づく処理について、網全体にわたって通し番号を付
与してその番号に基づいて行う絶対番号レイヤーと、各
ノードが常に自分のノード番号を「1」としてその番号
に基づいて処理を行う相対番号レイヤーとに分け、ケー
ブル断あるいはノード故障のときのパス切換を相対番号
レイヤーで処理する。これより、各ノードにおいて処理
アルゴリズムが統一される。さらに、現用系および予備
系に新たに再利用可能な伝送容量が提供される。
【0141】各ノードの信号分岐挿入回路の現用系およ
び予備系のタイムスロットをノードの空間的な配列順に
時系列に配置することにより、呼があふれることなく全
ノード間のメッシュ通信を可能とし、あらゆるケーブル
断あるいはノード故障において、すべてのノードを救済
可能とすることができる。
【0142】このように、本発明により、従来の網をリ
ング網に利用する場合に生じる問題点、すなわちサービ
スごとに異なる接続性の要請、ケーブル全断のときの障
害復旧の問題、経済性、端局システム数の問題、伝送容
量有効量の問題、およびファイバ心線数の問題を解決で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第一実施例のリング伝送装置の構成を示
す図。
【図2】第一実施例のトラヒックパターンを示す図。
【図3】本発明第二実施例のリング伝送装置の構成を示
す図。
【図4】第二実施例のトラヒックパターンを示す図。
【図5】各ノードにおいて多重化および送受信を行うた
めの信号挿入分岐回路の一例を示すブロック構成図。
【図6】信号挿入分岐回路のさらに詳しい構成を示す
図。
【図7】ノード数n=5の網において1箇所にケーブル
断が起きたときに予備リングに必要な伝送容量を示す
図。
【図8】1つのケーブル全断のときに全ノードを救済す
るとした場合の予備リングに要求される容量を示す図。
【図9】ノード数nが奇数の場合のパスの設定例を示す
図。
【図10】ノード数nが偶数の場合のパスの設定例を示
す図。
【図11】パスの左右回りの設定方法を示す図。
【図12】信号断の検出とパス切換との関係を示す図。
【図13】ケーブル断の場合のパス切換方法を示す図。
【図14】絶対番号レイヤーと相対番号レイヤーとの関
係を示す図。
【図15】ノード数n=5の場合の具体的なパス切換動
作を示す図。
【図16】このパス切換により再利用可能な伝送容量と
SONET双方向リングが故障端で伝送路切り換えを行
う場合の再利用可能な伝送容量との差を示す図。
【図17】フレームとバイト多重されたタイムスロット
との関係を示す図であり、フレーム構成を示す図。
【図18】フレームとバイト多重されたタイムスロット
との関係を示す図であり、タイムスロット配置を示す
図。
【図19】ノード数n=5の場合のタイムスロット割り
当てを示す図。
【図20】受信側のタイムスロット割り当てを示す図。
【図21】ノード数nが偶数かつn/2が奇数であると
きのCP右回りの現用系タイムスロット割り当てを示す
図。
【図22】ノード数nが偶数かつn/2が奇数であると
きのCP左回りの現用系のタイムスロット割り当てを示
す図。
【図23】ノード数nが奇数の場合の予備系のタイムス
ロット割り当てを示す図。
【図24】ノード数nが偶数の場合の予備系のタイムス
ロット割り当てを示す図。
【図25】ノード数n=5の場合のパスプロテクション
スイッチの構成例を示す図。
【図26】ノード数n=5の場合のパスプロテクション
スイッチの構成例であり、ノード「6」とのパスがノー
ド「2」…「5」を経由する場合の構成を示す図。
【図27】ノード数n=5の場合のパスプロテクション
スイッチの構成例であり、ノード「6」とのパスがノー
ド「10」…「7」を経由する場合の構成を示す図。
【図28】ノード数が奇数nの場合の一般的なパスプロ
テクションスイッチの構成例を示す図。
【図29】2波の波長多重により1本のファイバで双方
向通信を行うノード構成の一例を示す図であり、送信部
の構成を示す図。
【図30】2波の波長多重により1本のファイバで双方
向通信を行うノード構成の一例を示す図であり、受信部
の構成を示す図。
【図31】送受双方向通信のためにサーキュレータを用
いた構成例を示す図。
【図32】単一ケーブル断時の伝送遅延と復旧率の関係
を示す図。
【図33】複合ケーブル断時の伝送遅延と復旧率との関
係を示す図。
【図34】従来のSDH大容量光伝送路網のブロック構
成例を示す図。
【図35】従来の物理メッシュ網の構成例を示す図。
【図36】SONET片方向リング網の構成例を示す
図。
【図37】SONET双方向リング網の構成例を示す
図。
【図38】SONET片方向リング網の障害復旧方法を
説明する図であり、受信側でのパス切換を示す図。
【図39】SONET片方向リング網の障害復旧方法を
説明する図であり、伝送路切換を示す図。
【図40】SONET双方向リング網の障害復旧方法を
説明する図であり、受信側でのパス切換を示す図。
【図41】SONET双方向リング網の障害復旧方法を
説明する図であり、伝送路切換を示す図。
【図42】ノード数が10のときの物理メッシュ網にお
けるノード構成例を示す図。
【図43】リング網におけるノード数と現用系の伝送容
量との関係を片方向リングと双方向リングとで比較して
示す図。
【符号の説明】
10〜14、20〜29 ノード 16、31 光ファイバ 17、32 パス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 由紀夫 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 中川 清司 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データの送受信を行う複数のノードと、
    この複数のノードをリング状に接続する双方向リング伝
    送路とを備え、 この複数のノードはそれぞれ、 上記双方向リング伝送路の一方の伝送路に他の各々のノ
    ードとの間で通信を行うための回線束単位である現用パ
    スを設定する現用パス設定手段と、 上記双方向リング伝送路に障害が発生したときにその障
    害により断となった現用パスを検出する故障パス識別手
    段と、 この故障パス識別手段の出力にしたがってその現用パス
    と逆方向の予備パスを上記双方向リング伝送路に設定す
    る予備パス設定手段とを含むリング伝送装置において、 上記現用パス設定手段は、各々の現用パスを上記双方向
    リング伝送路の二つの方向のうちパス長が短い側に設定
    して各ノード間に論理的メッシュ網を形成する手段を含
    むことを特徴とするリング伝送装置。
  2. 【請求項2】 上記双方向リング伝送路に伝送する各フ
    レームに各パスの接続状態を示す制御データを挿入する
    手段を備え、 上記故障パス識別手段は自ノードから送信する現用パス
    の故障情報を検出する手段を含み、 上記予備パス設定手段は自ノードの送信する現用パスに
    対して逆方向の予備パスを設定する手段を含む請求項1
    記載のリング伝送装置。
  3. 【請求項3】 上記複数のノードはそれぞれ、 上記双方向リング伝送路を伝搬する各ノード行きの信号
    をそれぞれのノードの空間的な配列順に時系列に配置す
    る手段と、 時系列に伝送される各ノード行きの信号列から自ノード
    宛ての時系列位置の信号を分岐して受信する手段と、 上記双方向リング伝送路上の各ノードが同じ時系列で受
    信処理を行うことができるように割り当てられた送信先
    ノードの時系列位置に各ノード行きの送信信号を挿入す
    る手段と、 上記双方向リング伝送路上の各ノードが同じ時系列で受
    信処理を行うことができるように自ノードを通過する信
    号の占有する時系列位置を変換して各ノード間の信号が
    割り当てられる時系列位置を再利用する時系列変換手段
    とを含む請求項1または2記載のリング伝送装置。
  4. 【請求項4】 上記予備パス設定手段は、 自ノードで分岐する信号および挿入する信号を現用パス
    から予備パスに切り換える手段と、 各ノードが同じ時系列で処理を行うことができるように
    自ノードを通過する予備パスの信号と自ノードが予備パ
    スに挿入する信号との順序を入れ替える手段と、 上記切り換える手段および上記入れ替える手段の動作情
    報をパスの故障状況に対応して蓄積する記憶手段とを含
    む請求項1ないし3のいずれか記載のリング伝送装置。
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