JP3584882B2 - 端子金具及び端子金具の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、端子金具及び端子金具の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
角筒部の内部に弾性接触片を収容し、角筒部に差し込まれた相手側の雄タブを角筒部の上面壁と弾性接触片との間で弾性的に挟圧するようにした端子金具では、弾性接触片がその弾性限度を超えて過度に撓まされることを防止する手段が講じられ、その手段の一例としては、従来、実開昭59−39876号公報に開示されているものがある。
【0003】
これは、角筒部の左右両側壁に窓孔を形成するとともに、弾性接触片の左右両側縁に突起を形成し、その突起を窓孔に遊嵌させておき、弾性接触片が過剰に撓まされたときには、突起が窓孔の孔縁に当接させることによって弾性接触片のそれ以上の弾性撓みを規制するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に端子金具は、所定の外形状に打ち抜かれるとともに開口部が形成された金属板材に曲げ加工を施して成形されるが、上記のように窓孔が開口された角筒部を有する端子金具も、同様にして成形される。図8に示す端子金具100を例にとって加工手順を説明すると、まず、所定の形状に打ち抜いた金属板材に打ち抜き加工によって窓孔101を形成しておき、その後、窓孔101の形成母体である側壁102を底壁103から立ち上げるように折曲げ加工が行われる。
【0005】
ところが、端子金具100が小型化された場合には、窓孔101の位置が折曲げ線104に近くなるため、窓孔101における折曲げ線104に近い孔縁部101Aが十分に曲げられず、その孔縁部101Aが折曲げの外側に張り出した状態になる、という不具合が懸念される。
本願発明は上記事情に鑑みて創案され、折曲げ加工によって基板部から曲げ板部を立ち上げた形態の成形部を成形するに際して、その曲げ板部に形成される開口部の口縁の折曲げ線からの立ち上がり寸法が小さい場合においても、その曲げ板部を確実に曲げ加工することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、開口部の形成された曲げ板部を基板部から立ち上げた形態の成形部が前後方向の折曲げ線に沿った折曲げ加工によって成形されている端子金具であって、前記基板部には、その外面側を切欠した形態の切欠部が、前記開口部と対応する領域を含み且つその開口部との対応領域よりも前後双方に拡大した領域に亘り前記折曲げ線に沿って形成されている構成とした。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記切欠部の外面側の切欠縁のうち前記曲げ板部側の縁部には、テーパ状の面取り部が形成されている構成とした。
請求項3の発明は、開口部の形成された曲げ板部を基板部から立ち上げた形態の成形部が前後方向の折曲げ線に沿った折曲げ加工によって成形されている端子金具の製造方法であって、前記基板部に、その外面側を切欠した形態の切欠部を、前記開口部と対応する領域を含み且つその開口部との対応領域よりも前後双方に拡大した領域に亘り前記折曲げ線に沿って形成し、前記折曲げ線に沿って曲げ加工することにより前記曲げ板部を前記基板部から立ち上げる構成とした。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記切欠部の外面側の切欠縁のうち前記曲げ板部側の縁部に、テーパ状の面取り部を形成する構成とした。
【0009】
【発明の作用及び効果】
[請求項1及び請求項3の発明]
切欠部の形成されている領域では、折曲げ加工の際に、曲げの外側において曲げ板部が基板部側へ引っ張られることがないので、開口部から折曲げ線までの寸法が小さくても、曲げ板部は十分に曲げられる。
【0010】
[請求項2及び請求項4の発明]
折曲げ部分では、曲げの外側の面が曲面状になるが、切欠部における曲げ板部側の切欠縁にはテーパ状の面取り部が形成されているので、切欠部の切欠縁が曲面状の外面よりも外側へ突出することがない。
【0011】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図7を参照して説明する。
まず、本実施形態の成形状態(製造済み状態)の端子金具10について説明すると、端子金具10の略前半部分には、相手側端子金具(図示せず)の雄タブを挿入させるための角筒部11(本発明の構成要件である成形部)が形成され、略後半部分には電線(図示せず)を圧着により接続するための電線圧着部12が形成されている。電線圧着部12は、前後方向に細長い底壁13の左右両側縁から前後一対ずつのカシメ片14F,14Rを立ち上げたものであり、前側が電線の芯線を圧着するワイヤバレル部12Fとされ、後側が電線の絶縁被覆部を圧着するインシュレーションバレル部12Rとされている。
【0012】
角筒部11は、電線圧着部12と共通の底壁13(本発明の構成要件である基板部)の左右両側縁から一対の側壁15(本発明の構成要件である曲げ板部)を直角に立ち上げ、各側壁15の立ち上がり端縁(上端縁)から夫々上面壁16,17を内側へ直角に延出させて、その両上面壁16,17を上下に重ね合わせたものであり、前後両面は解放されている。
角筒部11の内部には、雄タブに対して弾性的に接触するための弾性接触片18が設けられている。弾性接触片18は、底壁13の前端縁から折り返し状に後方へ延出されたものであり、その前後方向(延出方向)におけるほぼ中央の最も高くなった位置には雄タブと接触する接点部19が形成されている。雄タブはこの接点部19と下側の上面壁16との間で挟圧されるようになっている。
【0013】
角筒部11には、弾性接触片18がその弾性限度を超えて過度に撓むことを規制するための手段が設けられている。即ち、弾性接触片18の左右両側縁における接点部の近傍位置には、外側へ突出する一対の過度撓み規制片20が形成されているとともに、左右両側壁15には、夫々、係止孔21(本発明の構成要件である開口部)が形成されており、各過度撓み規制片20が夫々対応する係止孔21内に遊嵌されている。弾性接触片18が正規の弾性撓み量を超えて過度に下方へ撓まされようとしたときには、その弾性撓み量が弾性接触片18の弾性限度の範囲内である状態で、過度撓み規制片20が係止孔21の開口縁の下縁21Aに当接し、その当接によってそれ以上の弾性接触片18の下方への弾性撓みが規制されるようになっている。これによって、弾性接触片18の過度撓みが防止される。
【0014】
係止孔21は概ね方形をなしており、その係止孔21の開口縁の下縁21Aは、側壁15と底壁13との間の前後方向に沿った境界線、即ち、底壁13から側壁15を立ち上げるときの折曲げ線22に接近した低い高さに配されている。この係止孔21の下縁21Aが低い位置に設定されているのは、端子金具10が小型化のために高さを低く抑えられているのに伴って、弾性接触片18の底壁13からの高さも低く設定されていることによる。
【0015】
このように係止孔21が折曲げ線22に近い位置にある場合には、折曲げ線22に沿って曲げ加工したときに折曲げ線22から係止孔21の下縁までの部分が十分に曲げられずに外側へ張り出してしまうことが懸念される。しかし、本実施形態では、その対策が講じられている。以下、その手段を詳しく説明する。
まず、端子金具10の成形工程について説明すると、図4に示すような所定の外形状に打ち抜かれるとともに係止部等の開口部(係止孔21等)が予め形成されている展開状態の金属板材10A(端子素材)を用意し、この金属板材10Aに対し、折曲げ線22に沿って曲げ加工を施すことによって成形される。
【0016】
折曲げ加工する前の展開状態とされている金属板材10Aの底壁13には、その底壁13と両側壁15との境界となる折曲げ線22に沿って細長く、且つ底壁13の外面から内面まで貫通するように切欠した形態の切欠部23が形成されている。この切欠部23の前後方向における形成範囲は、係止孔21の下縁21Aと対応する領域(成形済み状態において下縁21Aの下方領域)を含み、且つその下縁21Aとの対応領域よりも前後双方に拡大した領域に亘っている。
【0017】
また、底壁13の外面(下面)においては、各切欠部23の切欠縁が前後方向に延びているが、その切欠縁のうち側壁15の近い側の縁部には、底壁13の外面(下面)に対して傾斜したテーパ状の面取り部24が形成されている。
【0018】
上記のように底壁13に予め折曲げ線に沿った切欠部23を形成しておくと、切欠部23の形成されている領域では、曲げ加工の際に、曲げの外側となる面において側壁15が底壁13側へ引っ張られる、ということがなくなる。したがって、折り目から係止孔21までの寸法Hが小さくても、側壁15における折曲げ線22から係止孔21の下縁までの部分が底壁13に対して十分に(つまり、底壁13に対して直角に)曲げられるのである。そして、その結果、側壁15の外面は、その下端縁(底壁13との境界)から上端縁までが面一状の平坦面状態に保たれる。
【0019】
また、折曲げ部分では、曲げの外側となる面が曲面状(略円弧状)になるのであるが、この曲面状外面22Aと対応する領域、即ち切欠部23における側壁15側の切欠縁にはテーパ状の面取り部24が形成されているので、切欠部23の切欠縁が曲面状外面22Aよりも外側へ突出することがない(図7を参照)。
【0020】
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では開口部が弾性接触片の過度撓み規制手段としての係止孔である場合について説明したが、本発明は、過度撓み防止手段に限らず、開口部が、過度撓み規制手段以外の目的で形成されている場合にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の側面図
【図2】底面図
【図3】部分拡大縦断面図
【図4】折曲げ加工する前の平面から見た展開図
【図5】図4の展開図の部分拡大図
【図6】X−X線拡大断面図
【図7】Y−Y拡大断面図
【図8】従来例の横断面図
【符号の説明】
10…端子金具
11…角筒部(成形部)
13…底壁(基板部)
15…側壁(曲げ板部)
21…係止孔(開口部)
22…折曲げ線
23…切欠部
24…面取り部
Claims (4)
- 開口部の形成された曲げ板部を基板部から立ち上げた形態の成形部が前後方向の折曲げ線に沿った折曲げ加工によって成形されている端子金具であって、
前記基板部には、その外面側を切欠した形態の切欠部が、前記開口部と対応する領域を含み且つその開口部との対応領域よりも前後双方に拡大した領域に亘り前記折曲げ線に沿って形成されていることを特徴とする端子金具。 - 前記切欠部の外面側の切欠縁のうち前記曲げ板部側の縁部には、テーパ状の面取り部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の端子金具。
- 開口部の形成された曲げ板部を基板部から立ち上げた形態の成形部が前後方向の折曲げ線に沿った折曲げ加工によって成形されている端子金具の製造方法であって、
前記基板部に、その外面側を切欠した形態の切欠部を、前記開口部と対応する領域を含み且つその開口部との対応領域よりも前後双方に拡大した領域に亘り前記折曲げ線に沿って形成し、
前記折曲げ線に沿って曲げ加工することにより前記曲げ板部を前記基板部から立ち上げることを特徴とする端子金具の製造方法。 - 前記切欠部の外面側の切欠縁のうち前記曲げ板部側の縁部に、テーパ状の面取り部を形成することを特徴とする請求項3記載の端子金具の製造方法。
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