JP3584576B2 - 溶融炭酸塩型燃料電池 - Google Patents

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    • Y02E60/50Fuel cells

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、高温で溶融状態となる炭酸塩を電解液として用いた溶融炭酸塩型燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
溶融炭酸塩型燃料電池は、高効率、かつ環境への影響が少ないなど、従来の発電装置にはない特徴を有しており、水力・火力・原子力に続く発電システムとして注目を集め、現在世界各国で鋭意研究開発が行われている。特に天然ガスを燃料とする溶融炭酸塩型燃料電池を用いた発電設備では、図3に例示するように天然ガス等の燃料ガス1を水素を含むアノードガス2に改質する改質器10と、アノードガス2と酸素を含むカソードガス3とから発電する燃料電池12とを備えており、改質器で作られたアノードガス2は燃料電池に供給され、燃料電池内でその大部分(例えば80%)を消費した後、アノード排ガス4として改質器10の燃焼室に供給される。改質器10ではアノード排ガス中の可燃成分(水素、一酸化炭素、メタン等)が燃焼室で燃焼し、高温の燃焼ガスにより改質管を加熱し改質管内を通る燃料を改質する。改質室を出た燃焼排ガス5は圧力回収装置15から供給される加圧空気6と合流してカソードガス3となり、燃料電池のカソード側に必要な二酸化炭素を供給する。燃料電池内でその一部が反応したカソードガス(カソード排ガス7)は、冷却器13を介してブロア14(カソード循環ブロア)により燃料電池の上流側に一部が循環され、残りは圧力回収装置15で圧力回収され、熱回収装置18で熱回収されて系外に排出される。なお、この図で8は水蒸気である。
【0003】
図4は、燃料電池12の模式的構造図である。この図に示すように、燃料電池12は、電解質板t、アノードa(電極)、カソードc(電極)及びセパレータsとからなる。電解質板tは、焼結したセラミック粉末からなる平板であり、その隙間に溶融炭酸塩を高温の溶融状態で保持するようになっている。それぞれ焼結した金属粉末からなる平板状のアノードa及びカソードcは、電解質板tを間に挟持する。単一の電池(単セル)は、これらのアノードa、電解質板t及びカソードcから構成され、燃料電池12は、複数の単セルをセパレータSの間に挟持した積層電池として使用される。
【0004】
複数の導電性セパレータsは、その上下面にガス流路を有し、その間に単セルを挟持し、アノードa及びカソードcに沿ってそれぞれ水素を含むアノードガスと酸素及び炭酸ガスを含むカソードガスを流すようになっている。かかる燃料電池12を例えば約650℃の高温に保持し、アノードa及びカソードcに沿ってそれぞれアノードガスとカソードガスを流すことにより、次の反応により発電がおこなわれる。
【0005】
アノード反応 H+CO 2− →HO+CO+2e...式1
カソード反応 CO+1/2 O+2e→CO 2− ...式2
【0006】
式1、2から明らかなように、燃料電池における反応は全体として、水素と酸素が反応し水を生成する反応であり、この反応により大量の熱が発生する。この反応熱を除去するために、図3に示したように、従来は大量のカソードガス(カソード排ガス7)を燃料電池の上流側に循環させ、燃料電池の出入口温度差が約100℃以下になるように制御していた。
【0007】
すなわち、燃料電池12は、融点の高い溶融炭酸塩を電解液として用いており、平均温度が500℃以下になると電解液が部分的に凝縮し、逆に700℃以上になると電解液の蒸発や腐食が激しくなる問題があるため、従来は、カソード循環ブロア14により大量のカソードガスを燃料電池の上流側に循環させ、例えば、入口温度580〜600℃、出口温度670〜700℃になるように循環ガス量を制御していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかる従来の燃料電池では、セルの高積層化に伴いセル中央部の温度が異常に高くなる問題点があった。
すなわち、図5に模式的に示すように、燃料電池全体(或いは上部及び下部)では、入口温度(図では580℃)から出口温度(図では670℃)まで反応熱により徐々に温度上昇するが、積層した各セル毎に温度分布が異なり、特にヘッダから離れたセル中央部は上下からの加熱により、温度が高くなる問題がある。そのため、この部分の温度勾配は特に大きく、熱歪みによりセルやセパレータが破損しやすく、燃料電池の寿命を短縮する一因となっていた。
【0009】
そのため従来の燃料電池では、高積層化に限界があり、20〜30セルを中間ヘッダを介して積層しており、燃料電池の大容量化に伴い中間ヘッダの数が多くなり、コンパクト化、軽量化の弊害となっていた。
【0010】
本発明はかかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、中間ヘッダを用いることなく、積層したセル中央部の電池反応を抑制することができる、溶融炭酸塩型燃料電池を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、焼結したセラミック粉末からなりその隙間に溶融炭酸塩を高温の溶融状態で保持する平板状の電解質板と、該電解質板を間に挟持しそれぞれ焼結した金属粉末からなる平板状のアノード及びカソードと、アノード,電解質板及びカソードからなるセルを間に挟持する複数の導電性セパレータとを備えた溶融炭酸塩型燃料電池において、アノード又はカソードの少なくとも一方に、部分的に非反応部を有し、該非反応部は、アノード又はカソードを2分するように、反応ガスの流れに直交する方向に中央部分に設けられている、ことを特徴とする溶融炭酸塩型燃料電池が提供される。
【0012】
本発明のこの構成によれば、アノード又はカソードの少なくとも一方に、部分的に非反応部を有し、非反応部は、アノード又はカソードを2分するように、反応ガスの流れに直交する方向に中央部分に設けられているので、この部分の電池反応を抑制することができ、積層したセル中央部の電池反応を抑制し、セル中央部の温度を抑制してこの部分を温度勾配をなだらかにし、熱歪みを低減してセルの寿命を延ばすことができる。
【0013】
また、本発明の好ましい実施形態によれば、前記非反応部は電池反応を起こさない耐熱粉末からなり、かつアノード又はカソードの反応部と一体に成形されている。この構成により、耐熱粉末としてセラミックや反応しない金属粉末を使用することにより、アノード又はカソードを従来と同様に一枚の電極として扱うことができ、かつ必要なセルに非反応部を容易に組み込み、積層したセル中央部の温度を抑制することができる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照して説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付して使用する。
図1は、本発明による溶融炭酸塩型燃料電池の平面図である。この図は、燃料電池の上部を分解し、電極(カソード)が露出した状態を示している。この図において、溶融炭酸塩型燃料電池20は、焼結したセラミック粉末からなりその隙間に溶融炭酸塩を高温の溶融状態で保持する平板状の電解質板22(二点鎖線で示す)と、電解質板22を間に挟持しそれぞれ焼結した金属粉末からなる平板状のアノード24(裏面)及びカソード26と、アノード,電解質板及びカソードからなるセルを間に挟持する複数の導電性セパレータ28とを備えている。また、この図で、28a,28cはアノードガス,カソードガスのマニホールドであり、そのぞれアノード側,カソード側にアノードガス,カソードガスを供給するようになっている。かかる構成は従来の溶融炭酸塩型燃料電池と同様である。
【0015】
図1において、本発明の溶融炭酸塩型燃料電池では、カソード26に、部分的に非反応部27を有している。非反応部27は、アノード又はカソードの少なくとも一方に設けるのがよく、両方に設けてもよい。
この非反応部27は、アノード24又はカソード26を2分するように、反応ガスの流れ(図に矢印で示す)に直交する方向に中央部分に設けられている。この非反応部27は、電池反応を起こさない耐熱粉末、例えば、セラミックや反応しない金属粉末からなる。また、この非反応部27は、アノード24又はカソード26の反応部分と一体に成形されており、非反応部27のない場合(全体がアノード24又はカソード26の場合)と全く同一の形状寸法になっている。
【0016】
図2は、図1のA部断面図であり、コルゲートセパレータの場合(A)とプレスセパレータの場合(B)の2通りを示している。
図2(A)のコルゲートセパレータ28は、連続して折り曲げたコルゲート材29aを用い、このコルゲート材を平板状のセンタープレート29bの両面に張り付けて流路部を形成したものであり、センタープレート29bとマスクプレート29dの間に、可撓性のコルゲート材が介在するだけなので、セパレータ全体に柔軟性があり、かつ平面精度を高く保持することができる。
【0017】
また、図2(B)のプレスセパレータ28は、アノード24とカソード26を支持する流路部29cが1枚のプレス加工した板からなり、また、電解質板22と接触する部分(マスク部,レール部,或いはウェットシール部と呼ぶ)も、プレス加工により成形されており、コルゲートセパレータと同様に柔軟性と平面精度を保持したままで、大量生産とコストダウンが可能となる。
【0018】
本発明において、セパレータは図2(A)(B)のいずれであってもよい。なお、図2において、電極(アノード,カソード)と流路部との間に多孔板(例えばパンチングプレート)を挟持することがあるが、本発明はこれに限定されず、多孔板は有っても無くてもよい。
【0019】
上述した本発明の構成によれば、アノード又はカソードの少なくとも一方に、部分的に非反応部27を有するので、この部分の電池反応を抑制することができ、積層したセル中央部の電池反応を抑制し、セル中央部の温度を抑制してこの部分を温度勾配をなだらかにし、熱歪みを低減してセルの寿命を延ばすことができる。
【0020】
また、非反応部27は、アノード又はカソードを2分するように、反応ガスの流れに直交する方向に中央部分に設け、電池反応を起こさない耐熱粉末で一体に成形することにより、アノード又はカソードを従来と同様に一枚の電極として扱うことができ、かつ必要なセルに非反応部を容易に組み込み、積層したセル中央部の温度を抑制することができる。
【0021】
なお、本発明は上述した実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【0022】
【発明の効果】
上述したように、本発明の溶融炭酸塩型燃料電池は、中間ヘッダを用いることなく、積層したセル中央部の電池反応を抑制することができる、等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による溶融炭酸塩型燃料電池の平面図である。
【図2】図1のA部矢視図である。
【図3】溶融炭酸塩型燃料電池を用いた従来の発電設備の全体構成図である。
【図4】本発明を適用する燃料電池の構成図である。
【図5】積層した燃料電池内の温度分布を示す模式図である。
【符号の説明】
a アノード(電極)
c カソード(電極)
t 電解質板
s セパレータ
1 燃料ガス
2 アノードガス
3 カソードガス
4 アノード排ガス
5 燃焼排ガス
6 空気
7 カソード排ガス
8 蒸気
9 冷却水
10 改質器
12 燃料電池
13 冷却器
14 ブロア
15 圧力回収装置
16 タービン
17 コンプレッサ
18 熱回収装置
20 溶融炭酸塩型燃料電池
22 電解質板
24 アノード
26 カソード
27 非反応部
28 セパレータ

Claims (2)

  1. 焼結したセラミック粉末からなりその隙間に溶融炭酸塩を高温の溶融状態で保持する平板状の電解質板と、該電解質板を間に挟持しそれぞれ焼結した金属粉末からなる平板状のアノード及びカソードと、アノード,電解質板及びカソードからなるセルを間に挟持する複数の導電性セパレータとを備えた溶融炭酸塩型燃料電池において、
    アノード又はカソードの少なくとも一方に、部分的に非反応部を有し、
    該非反応部は、アノード又はカソードを2分するように、反応ガスの流れに直交する方向に中央部分に設けられている、ことを特徴とする溶融炭酸塩型燃料電池。
  2. 前記非反応部は、電池反応を起こさない耐熱粉末からなり、かつアノード又はカソードの反応部と一体に成形されている、ことを特徴とする請求項1に記載の溶融炭酸塩型燃料電池。
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