JP3584557B2 - 超電導装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超電導コイルを収納した超電導装置の運転稼働率の向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図25は、例えば特開昭61−269301号公報に開示された従来の超電導装置の構成を示す等価回路図である。図において、1は超電導コイル、2、22は熱式永久電流スイッチ、3は保護抵抗、4は電源、5は熱式永久電流スイッチのヒータ用電源、9は熱式永久電流スイッチのヒータである。
【0003】
次に動作について説明する。複数の熱式永久電流スイッチ2、22は超電導コイル1、保護抵抗3および電源4とともに並列に接続されている。超電導コイル1を励磁するときは、熱式永久電流スイッチのヒータ用電源5から熱式永久電流スイッチのヒータ9に通電し、複数の熱式永久電流スイッチ2、22を開状態にした後、電源4から電流を供給する。所定の電流になったところで熱式永久電流スイッチ2を閉状態にする。この操作により永久電流が超電導コイル1、熱式永久電流スイッチ2を流れる。この状態でさらに僅かな電流を供給した後、熱式永久電流スイッチ22を閉状態にすることにより永久電流の電流値が高精度で設定される。
【0004】
また、他の従来の超電導装置としては、例えば特開昭58−194310号公報に開示された図26に示す構成のものが知られている。図において、1は超電導コイル、2は熱式永久電流スイッチ、3はダイオード、4は電源、9はヒータ、29は保護抵抗である。
【0005】
図26に示す従来の超電導装置では、熱式永久電流スイッチ2は超電導コイル1、保護抵抗29、ダイオード3および電源4とともに並列に接続されている。超電導コイル1を励磁するときは、熱式永久電流スイッチ2を開状態にした後、電源4から電流を供給する。電流は保護抵抗29、ダイオード3および超電導コイル1の並列回路に流れるが保護抵抗29は高抵抗に設定されていること、またダイオード3は逆方向接続のため、ほとんどの電流は超電導コイル1に流れる。超電導コイル1が所定の電流になったところで熱式永久電流スイッチ2を閉状態にする。この操作により永久電流が超電導コイル1、熱式永久電流スイッチ2の閉ループを流れる。この閉ループ電流の異常発生時はエネルギーをダイオード3に吸収することにより回路の各機器を保護する。
【0006】
以上のように構成された従来の超電導装置は一般的な超電導マグネット、たとえば超電導エネルギー貯蔵装置、超電導磁気浮上列車、MRI 診断装置などに共通の等価回路である。
【0007】
ここで、図25を超電導エネルギー貯蔵装置の場合の例にすると、送配電電力系統から電力を変換する電源4、超電導コイル1に並列に接続された保護抵抗3および複数の回路の永久電流スイッチ2、22である。永久電流スイッチを閉じることにより超電導コイルに入力された電磁気エネルギーを長時間損失無く貯蔵できる。複数の永久電流スイッチ2、22はいずれか一方のみでも動作に問題はないが、片方は予備として装置の信頼性を上げる手段として用いることも可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の超電導装置は以上のように構成されているが、例えば超電導エネルギー貯蔵装置においては、運転する電流は数万〜数十万アンペアと大きいため、永久電流スイッチは熱式ではなく、機械的接点を有する機械式が採用されている。一方、機械式永久電流スイッチは接点間の接触抵抗を下げるために接触面積を広く、かつ非常に清浄な表面に管理された接点を油圧や空気圧で機械的に押しつけたり引き離す構造である。このためスイッチとしての開閉動作を繰り返すと、接点の表面は徐々に汚れが生じて接触抵抗が増加したり、破損などの事故が発生しやすいという問題があった。従って、これらの事故の予防のために定期的なメンテナンスが必要であった。
また、熱式永久電流スイッチにおいても、機械式のものに比べて劣化の程度は低いが、開閉動作が頻繁に行われるとヒータやコイルが切れやすく、これらの事故の予防のために定期的なメンテナンスが必要であった。
【0009】
しかしながら、従来の超電導装置においては、超電導コイル、保護抵抗および永久電流スイッチなどは相互に接続されているため、使用不良になった永久電流スイッチの交換あるいは接点表面の定期的なメンテナンス時には、装置の運転を停止しなければならないという問題点があった。
【0010】
また、超電導コイル、保護抵抗および複数の回路の永久電流スイッチなどは同一の断熱真空容器に収納されているため、使用不良になった永久電流スイッチの交換あるいは接点表面の定期的なメンテナンス時には、装置の運転を停止しなければならないという問題点があった。
【0011】
さらに、永久電流スイッチは液体ヘリウム容器に収納されているため、機械式永久電流スイッチの接点間の電気的耐圧が低いという問題点もあった。
【0012】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、必要部分のみメンテナンスを行い、その他の部分は稼働状態にできる超電導装置を得ることを目的とする。
【0013】
さらにこの発明は、電気的耐圧が高い機械式永久電流スイッチを持つ超電導装置を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る超電導装置は、永久電流スイッチが両端にそれぞれ断路器を介して超電導コイルと並列に接続されるとともに、少なくとも永久電流スイッチを、電源と超電導コイルから独立した断熱真空容器に収納したものである。
【0015】
この発明の請求項2に係る超電導装置は、永久電流スイッチと断路器からなる永久電流スイッチ回路を複数個有し、各永久電流スイッチ回路が超電導コイルと並列に接続されているものである。
【0016】
この発明の請求項3に係る超電導装置は、断路器が機械接点式永久電流スイッチで構成されているものである。
【0017】
この発明の請求項4に係る超電導装置は、断路器が2組の機械接点を持つ構造であり、各機械接点の1次側がそれぞれ超電導コイルと並列に接続され、各機械接点の2次側がそれぞれ永久電流スイッチの両端に接続されているものである。
【0018】
この発明の請求項5に係る超電導装置は、永久電流スイッチと並列に保護素子が接続されているものである。
【0019】
この発明の請求項6に係る超電導装置は、微小インダクタンス素子を複数の永久電流スイッチ回路にそれぞれ直列に接続したものである。
【0020】
この発明の請求項7に係る超電導装置は、微小抵抗とスイッチが直列に接続された回路を、複数の永久電流スイッチ回路中の永久電流スイッチにそれぞれ並列に接続したものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図について説明する。実施の形態1では超電導エネルギー貯蔵装置を例に説明する。図1は実施の形態1の超電導装置の構成を示す等価回路図である。図において、1は超電導コイル、2は熱式永久電流スイッチ、4は送配電電力系統8からの電力を変換する電源、6は永久電流スイッチ2の両側に設置した2個の断路器、7は電源4からの電流を液体ヘリウム温度の超電導コイル1に導く1対のパワーリードである。図2は実施の形態1の超電導装置の構成を示す断面図であり、11は超電導コイル1を収納する超電導コイル容器、12は液体ヘリウム槽、13は液体ヘリウム、14はパワーリード7と断路器6を収納するパワーリード容器、16は永久電流スイッチ2を収納する永久電流スイッチ容器である。図3は図2における各容器の配置を説明する説明図である。
【0022】
次に実施の形態1の動作について説明する。
永久電流スイッチ2は両端に2個の断路器6を介して超電導コイル1と並列に接続されている。通常、2個の断路器6は閉状態にしておく。超電導コイル1を励磁するときは、永久電流スイッチ2を開状態にした後、電源4から電流を供給する。所定の電流になったところで永久電流スイッチ2を閉状態にし、電源4からの電流を下げることにより、超電導コイル1、断路器6、永久電流スイッチ2、断路器6を経由する循環電流となり、電磁気エネルギーが貯蔵される。
【0023】
ここで永久電流スイッチ2の接点の接触抵抗が増加したり、破損などの事故あるいは事故の予防のために定期的なメンテナンスが必要な時には、永久電流スイッチ2は、両端の2個の断路器6を開くことにより回路から完全に分離することができる。つまり、メンテナンスが必要な永久電流スイッチ2以外の装置は常温に復帰させる必要が無く、電流の出し入れのみの運転は可能である。
また、実施の形態1の超電導装置では、パワーリード7と断路器6はパワーリード容器14に、永久電流スイッチ2は永久電流スイッチ容器16に、超電導コイル1は超電導コイル容器11にと、それぞれ独立した断熱真空容器に収納されているので、メンテナンス等の必要な部分のみ真空を破り、昇温することができる。従って、装置の運転を停止することなく必要部分のみメンテナンスを行い、その他の部分は稼働状態にできる超電導装置を得ることができる。
【0024】
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2を図について説明する。図4は実施の形態2による超電導装置の構成を示す等価回路図であり、図において、図1と同一の部分については同一の符号を付し説明を省略する。実施の形態2の超電導装置は、2個の断路器66を永久電流スイッチ22の両側に設置し、この永久電流スイッチ回路を、永久電流スイッチ2の両端に2個の断路器6を介した永久電流スイッチ回路および超電導コイル1と並列に接続するものである。図5は実施の形態2の超電導装置の構成を示す断面図であり、図2と同一の部分については同一の符号を付し説明を省略する。14はパワーリード7と断路器6、66を収納するパワーリード容器、17は永久電流スイッチ22を収納する永久電流スイッチ容器である。図6は図4における各容器の配置を説明する説明図である。
【0025】
実施の形態2の超電導装置において、電磁気エネルギーを貯蔵する操作は実施の形態1と同一であるが、永久電流スイッチ回路は複数の回路で構成されているので、使用する永久電流スイッチ回路以外の永久電流スイッチ回路は予備として待機状態にできる。
【0026】
即ち、使用状態の永久電流スイッチ2のメンテナンスが必要なときには、両端の2個の断路器6を開くことにより永久電流スイッチ2を回路から完全に分離でき、メンテナンス等の必要な永久電流スイッチ2を収納する永久電流スイッチ容器16部分のみ、真空を破り昇温することができるので、装置の運転を停止することなく、必要部分のメンテナンスが行える。また永久電流スイッチ2のメンテナンス時には、永久電流スイッチ22を閉状態にし、超電導コイル1、断路器66、永久電流スイッチ22、断路器66を経由する循環回路を構成することにより、通常の永久電流モードでの運転も可能となる。
【0027】
なお、本構成の超電導装置において、超電導コイル1を励磁するときに、複数の熱式永久電流スイッチ2、22を開状態にした後、電源4から電流を供給し、所定の電流になったところで熱式永久電流スイッチ2を閉状態にする。この操作により永久電流が超電導コイル1、熱式永久電流スイッチ2を流れるが、この状態でさらに僅かな電流を供給した後、熱式永久電流スイッチ22を閉状態にすることにより永久電流の電流値を高精度に設定することができる。この場合における永久電流スイッチ2、22のメンテナンス時にも、各永久電流スイッチ2、22は独立した永久電流スイッチ容器16、17に収納されているので、両端の2個の断路器を開き永久電流スイッチを回路から分離し、その永久電流スイッチを収納する永久電流スイッチ容器部分のみ真空を破ってメンテナンスを行えば、装置の運転を停止することなく、必要部分のメンテナンスが行える。また片方づつ永久電流スイッチのメンテナンスを行えば通常の永久電流モードでの運転も可能となる。
【0028】
なお、実施の形態1および実施の形態2では、熱式永久電流スイッチを用いたものを示したが、永久電流スイッチは磁界式永久電流スイッチでも、機械接点式永久電流スイッチでも、半導体素子であってもよい。図7〜図10はこの発明の超電導装置に用いられる各種の永久電流スイッチの概念を示す等価回路である。
【0029】
図7は熱式永久電流スイッチの概念を示す等価回路図であり、AおよびBは他の機器との接続点、9はヒータ、23は熱式永久電流スイッチ本体、50はヒータ用電源、57は超電導巻線であり、ヒータ9の加熱により超電導巻線57をクエンチさせて回路を開状態にする。
【0030】
図8は磁界式永久電流スイッチの概念を示す等価回路図であり、AおよびBは他の機器との接続点、24は磁界式永久電流スイッチ本体、51は励磁用電源、57は超電導巻線、58は磁界印加用コイルであり、磁界印加用コイル58の通電により超電導巻線57をクエンチさせて回路を開状態にする。
【0031】
図9は機械接点式永久電流スイッチの概念を示す等価回路図であり、AおよびBは他の機器との接続点、25は機械接点式永久電流スイッチ本体、52は機械接点、53は駆動軸、54は駆動機構であり、駆動機構54により機械接点52を開閉させる。
【0032】
図10は半導体素子の概念を示す等価回路図であり、AおよびBは他の機器との接続点、26は半導体素子本体、55はサイリスタ、56はトリガー用電源であり、トリガー用電源56の操作によりサイリスタ55を導通させる。
なお、サイリスタ55はトランジスタ等他の半導体素子でも良い。
【0033】
また、実施の形態1および実施の形態2において、断路器6、66については特に限定しなかったが、2個の機械接点式の永久電流スイッチで代用するとよい。即ち、永久電流スイッチ2、22を回路から切り放すための断路器6、66を機械接点式永久電流スイッチで構成することにより、通常運転時において、断路器6、66を設置する影響が少なく、超電導コイルに入力された電磁気エネルギーを長時間損失なく貯蔵できる。また、断路器6、66として用いられる機械接点式永久電流スイッチは、永久電流スイッチ2、22と比べて開閉の動作の頻度がはるかに少ないのでメンテナンスの必要がほとんどなく、永久電流スイッチ2、22のみ定期的にメンテナンスを行えばよい。
【0034】
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3を図について説明する。図11は実施の形態3の超電導装置の構成を示す等価回路図であり、図において、図1と同一の部分については同一の符号を付し説明を省略する。実施の形態3の超電導装置では、断路器60は2個の機械接点60a、60bを持つ構造であり、接点の1次側はそれぞれ超電導コイル1と並列に、接点の2次側はそれぞれ永久電流スイッチ2の両端に接続されている構成なので構造がコンパクトになる。
【0035】
実施の形態4.
以下、この発明の実施の形態4を図について説明する。図12は実施の形態4の超電導装置の構成を示す等価回路図であり、保護素子3はパワーリード7を介して、超電導コイル1と並列に接続されているので、超電導コイル1の異常時にはこれを保護できる。また図13では保護素子3は、超電導コイル1と並列に接続されているので、超電導コイル1の異常時にはこれを保護できる。
【0036】
図14はこの発明の実施の形態4の他の超電導装置の構成を示す等価回路図であり、図13の超電導装置に対し、永久電流スイッチと断路器で構成される永久電流スイッチ回路が複数あるものである。従って、上記効果に加え、実施の形態2と同様、使用する永久電流スイッチ回路以外は予備として待機状態にできる。
【0037】
実施の形態5.
以下、この発明の実施の形態5を図について説明する。図15は実施の形態5の超電導装置の構成を示す等価回路図であり、保護素子3は永久電流スイッチ2と並列に接続されているので、超電導コイル1の異常時にはこれを保護できるとともに、永久電流スイッチ2のメンテナンス時には、同時に保護素子3のメンテナンスもできる。
【0038】
図16はこの発明の実施の形態5の他の超電導装置の構成を示す等価回路図であり、33は永久電流スイッチ22と並列に接続された保護素子である。図16に示される超電導装置は図15の超電導装置に対し、永久電流スイッチと断路器で構成される永久電流スイッチ回路が複数あるものである。従って、上記効果に加え、実施の形態2と同様、使用する永久電流スイッチ回路以外は予備として待機状態にできる。
【0039】
実施の形態6.
以下、この発明の実施の形態6を図について説明する。図17は実施の形態6の超電導装置の構成を示す等価回路図である。実施の形態6は、パワーリード7を介して、超電導コイル1と並列に接続される保護素子3を有するとともに、永久電流スイッチと断路器で構成される永久電流スイッチ回路が複数あるものであり、さらに、各断路器60、61は各々2個の機械接点60a、60bおよび61a、61bを持つ構造である。即ち、実施の形態3と同様、断路器60の接点60a、60bの1次側はそれぞれ超電導コイル1と並列に、接点60a、60bの2次側はそれぞれ永久電流スイッチ2の両端に接続されている。また断路器61の接点61a、61bの1次側は超電導コイル1と並列に、接点61a、61bの2次側は永久電流スイッチ22の両端に接続されており、構造がコンパクトになる。
【0040】
実施の形態7.
図18はこの発明の実施の形態7による超電導装置の構成を示す等価回路図であり、3は保護素子(この場合は抵抗器)、45、46は微小インダクタンス素子である。微小インダクタンス素子45、46は複数の永久電流スイッチ回路にそれぞれ直列に接続されているので、使用中の永久電流スイッチ回路から待機中の永久電流スイッチ回路へ切り替える場合でもインダクタンスの作用で電流の急峻な変化を防ぐことができる。
【0041】
図19はこの発明の実施の形態7の他の超電導装置の構成を示す等価回路図であり、41、43は微小抵抗、42、44はスイッチである。微小抵抗41、43は各々スイッチ42、44に直列に接続され、さらにこれら微小抵抗とスイッチはそれぞれ永久電流スイッチ2、22に並列に接続されている。
図19に示す超電導装置では、使用中の永久電流スイッチ2から待機中の永久電流スイッチ22へ切り替える場合、スイッチ42を閉にした後に永久電流スイッチ2を開き、その後スイッチ42を開にすれば、永久電流スイッチ22への電流の急峻な変化を防ぐことができる。
【0042】
なお、図19において、永久電流スイッチ回路に直列に接続されている微小インダクタンス素子45、46は必ずしも必要ではない。
【0043】
実施の形態8.
以下、この発明の実施の形態8を図について説明する。図20(a)および図20(b)は各々この発明の実施の形態8および従来の超電導装置の構成を示す断面図である。図において、図2と同一の部分については同一の符号を付し説明を省略する。図20(b)に示すように従来の超電導装置では、保護素子3は液体ヘリウム13の中、あるいは液体ヘリウム13の上部の低温ヘリウムガス中に設置されていたが、図20(a)に示すように実施の形態8の超電導装置では、保護素子3は超電導コイル容器11および液体ヘリウム槽12の間の断熱真空中に設置されるので、液体ヘリウム中等に比べて保護素子の電気的耐圧を高くできる。
【0044】
なお、実施の形態8において永久電流スイッチ2は、実施の形態1と同様に、独立した断熱真空容器に収納し、かつ両端に2個の断路器6を介して超電導コイル1と並列に接続される構成とするとよい。
【0045】
実施の形態9.
以下、この発明の実施の形態9を図について説明する。図21はこの発明の実施の形態9の超電導装置の構成を示す断面図である。実施の形態9の超電導装置では、永久電流スイッチ2は液体ヘリウム13中ではなく、超電導コイル容器11の真空中に設置されている。このようにすることにより、液体ヘリウム中に永久電流スイッチ2を設置する場合に比べて永久電流スイッチの電気的耐圧を高くできる。
【0046】
図22はこの発明の実施の形態9の他の超電導装置の構成を示す断面図である。実施の形態9の超電導装置では、液体ヘリウム槽12内の液体ヘリウム13中、あるいは低温ヘリウムガス中に第2の断熱真空容器10を設置し、この断熱真空容器10の中に永久電流スイッチ2を設置している。このようにすることにより、図21のものと同様、液体ヘリウム中に永久電流スイッチ2を設置する場合に比べて電気的耐圧を高くできる。
【0047】
実施の形態10.
以下、この発明の実施の形態10を図について説明する。図23はこの発明の実施の形態10の構成を示す断面図であり、実施の形態10の超電導装置では、パワーリード7はパワーリード容器14、断路器60は断路器容器15、永久電流スイッチ2は永久電流スイッチ容器16、超電導コイル1は超電導コイル容器11と、それぞれ独立した断熱真空容器に収納されている。このようにすることにより、メンテナンス等の必要な部分のみ真空を破り昇温することができる。
【0048】
図24はこの発明の実施の形態10の他の超電導装置の構成を示す断面図である。この実施の形態の超電導装置では、断路器60は永久電流スイッチ2と同一の断熱真空容器16に収納されているので、配置スペースがコンパクトになる。
【0049】
なお、上記各実施の形態では超電導エネルギー貯蔵装置の場合を例にして述べたが、超電導磁気浮上列車、MRI 診断装置、汎用超電導マグネットなど、超電導コイルを収納した他の超電導装置に対しても利用できることは言うまでもない。
【0050】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明によれば、永久電流スイッチは、両端にそれぞれ断路器を介して超電導コイルと並列に接続されるとともに、少なくとも永久電流スイッチを電源と超電導コイルから独立した断熱真空容器に収納したので、稼働状態のまま永久電流スイッチを回路から完全に分離することができる超電導装置が得られる効果がある。
【0051】
また請求項2の発明によれば、永久電流スイッチ回路を複数個有しているので、使用する回路以外は予備として待機状態にでき、メンテナンス時においても永久電流モードでの運転が可能な超電導装置が得られる効果がある。
【0052】
また請求項3の発明によれば、断路器を機械接点式永久電流スイッチで構成したので、性能のよい超電導装置が得られる効果がある。
【0053】
また請求項4の発明によれば、断路器が2組の機械接点を持ち、各機械接点の1次側がそれぞれ超電導コイルと並列に接続され、各機械接点の2次側がそれぞれ永久電流スイッチの両端に接続される構成であるので、コンパクトな構造の超電導装置が得られる効果がある。
【0054】
また請求項5の発明によれば、永久電流スイッチと並列に保護素子が接続されているので、永久電流スイッチの異常時には、これを保護できる超電導装置が得られる効果がある。
【0055】
また請求項6の発明によれば、微小インダクタンス素子を複数の永久電流スイッチ回路にそれぞれ直列に接続したので、永久電流スイッチ回路の切り替えに際して、電流の急峻な変化が防げる超電導装置が得られる効果がある。
【0056】
また請求項7の発明によれば、微小抵抗とスイッチが直列に接続された回路を、複数の永久電流スイッチ回路中の永久電流スイッチにそれぞれ並列に接続したので、永久電流スイッチの切り替えに際して、電流の急峻な変化のない超電導装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による超電導装置の構成を示す等価回路図である。
【図2】この発明の実施の形態1による超電導装置の構成を示す断面図である。
【図3】この発明の実施の形態1による超電導装置における各容器の配置を説明する説明図である。
【図4】この発明の実施の形態2による超電導装置の構成を示す等価回路図である。
【図5】この発明の実施の形態2による超電導装置の構成を示す断面図である。
【図6】この発明の実施の形態2による超電導装置における各容器の配置を説明する説明図である。
【図7】熱式永久電流スイッチの概念を示す等価回路図である。
【図8】磁界式永久電流スイッチの概念を示す等価回路図である。
【図9】機械接点式永久電流スイッチの概念を示す等価回路図である。
【図10】半導体素子の概念を示す等価回路図である。
【図11】この発明の実施の形態3による超電導装置の構成を示す等価回路図である。
【図12】この発明の実施の形態4による超電導装置の構成を示す等価回路図である。
【図13】この発明の実施の形態4による他の超電導装置の構成を示す等価回路図である。
【図14】この発明の実施の形態4による他の超電導装置の構成を示す等価回路図である。
【図15】この発明の実施の形態5による超電導装置の構成を示す等価回路図である。
【図16】この発明の実施の形態5による他の超電導装置の構成を示す等価回路図である。
【図17】この発明の実施の形態6による超電導装置の構成を示す等価回路図である。
【図18】この発明の実施の形態7による超電導装置の構成を示す等価回路図である。
【図19】この発明の実施の形態7による他の超電導装置の構成を示す等価回路図である。
【図20】この発明の実施の形態8および従来の超電導装置の構成を示す断面図である。
【図21】この発明の実施の形態9による超電導装置の構成を示す断面図である。
【図22】この発明の実施の形態9による他の超電導装置の構成を示す断面図である。
【図23】この発明の実施の形態10による超電導装置の構成を示す断面図である。
【図24】この発明の実施の形態10による他の超電導装置の構成を示す断面図である。
【図25】従来の超電導装置の構成を示す等価回路図である。
【図26】従来の他の超電導装置の構成を示す等価回路図である。
【符号の説明】
1 超電導コイル、2,22 永久電流スイッチ、3,33 保護素子、4 電源、5 ヒータ用電源、6,60,61,66 断路器、7 パワーリード、8 送配電系統、9 ヒータ、10 第2の断熱真空容器、11 超電導コイル容器、12 液体ヘリウム槽、13 液体ヘリウム、14 パワーリード容器、15 断路器容器、16 永久電流スイッチ容器、17 永久電流スイッチ容器、23 熱式永久電流スイッチ、24 磁界式永久電流スイッチ、25 機械接点式永久電流スイッチ、26 半導体素子、41,43 微小抵抗、42,44 スイッチ、45,46 微小インダクタンス素子、60a,60b 機械接点、61a,61b 機械接点。

Claims (7)

  1. 超電導コイルに電源と永久電流スイッチが並列に接続された超電導装置において、上記永久電流スイッチは両端にそれぞれ断路器を介して上記超電導コイルと並列に接続されるとともに、少なくとも上記永久電流スイッチを上記電源と上記超電導コイルから独立した断熱真空容器に収納したことを特徴とする超電導装置。
  2. 永久電流スイッチと断路器からなる永久電流スイッチ回路を複数個有し、上記各永久電流スイッチ回路が超電導コイルと並列に接続されていることを特徴とする請求項1記載の超電導装置。
  3. 断路器は機械接点式永久電流スイッチで構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の超電導装置。
  4. 断路器は2組の機械接点を持つ構造であり、上記各機械接点の1次側はそれぞれ超電導コイルと並列に接続され、上記各機械接点の2次側はそれぞれ永久電流スイッチの両端に接続されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の超電導装置。
  5. 永久電流スイッチと並列に保護素子が接続されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の超電導装置。
  6. 微小インダクタンス素子を複数の永久電流スイッチ回路にそれぞれ直列に接続したことを特徴とする請求項2記載の超電導装置。
  7. 微小抵抗とスイッチが直列に接続された回路を、複数の永久電流スイッチ回路中の永久電流スイッチにそれぞれ並列に接続したことを特徴とする請求項2または6記載の超電導装置。
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