JP3584267B2 - 抄紙機における紙切れ発生時に、サイズロール上の薬液を除去、回収する方法およびその装置 - Google Patents

抄紙機における紙切れ発生時に、サイズロール上の薬液を除去、回収する方法およびその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、製紙工程における抄紙機のサイジングバートにおいて、サイズロール間で塗工中の薬液が、紙切れなどのトラブル発生時に周辺を汚損することなく、急速に自動的に除去され、完全に回収される方法、装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、抄紙機のサイジングパートにおいて、抄造紙にインキが滲まないように薬液[ロジン(松脂液)など]を浸透させるため、サイジングする方法の一つにロールサイジング法がある。それは一般に二本のサイズロール(固定ロールと移動ロール)と、それらのロールの両側面に密着しているサイドバンで囲まれたプール(貯留槽)に薬液を溜め、この中に抄造紙を浸漬しつつ通過させ、二本のロール間の挟圧によって、抄造紙に薬液を浸透させる方法である。この際、通常は薬液の貯留液の液面高さの維持のために、プールの薬液供給量は、抄造紙に浸透する量よりも多めにし、余剰量は表面に浮かぶ泡の除去を兼ねて、両側面のサイドパンに設けられているゲイトの溢液口より、供給側に常に返流されるようになっている。このゲイトは溢液口をスライドさせて貯留液の液面高さを調節するものである。
【0003】
抄造中に前記サイズパートより抄造機の上流側で、紙切れなどのトラブルが発生した場合は、紙切れ検出器からの信号により、ロール間プールへの薬液供給停止、ロール下に移動受けパンの装着、ロール両側面からサイドパンの離脱、固定ロールからの移動ロールの離脱、およびサイドパン離脱後の操作側ロール側面との間隙に、再通紙用テール搬送キャリヤーロープを装着することの各操作が、順序だって一連的に連動操作機構によって自動的に作動する。このようにサイズパートの各部が離脱して薬液を除去する理由は、再通紙の際に、貯留薬液の存在が通紙の妨げとなり、またロール間の間隙や、操作側サイドパンとロール側面との間隙(通紙用テールの運搬キャリヤーロープの走行スペース)がなければ通紙が不可能のためである。
【0004】
従来、前記受けパンに薬液を落下させる際に、後述するようなトラブルが発生している。それはロールと受けパンとの間に落下距離があるため、落下時に薬液が四散したり、受けパンから跳ね返る飛沫液のために周辺機器が汚損してしまうことである。とくに近時一般に使用されているポリビニールアルコールなどのサイズ薬液の場合は、その液質から付着液は容易に膜状に硬化して、その撤去が非常に困難である。また抄造中に紙切れが発生すると、発生箇所より上流から連続して走行してくる抄造紙が瞬時に溜り、その後始末と再通紙の準備など、その他に多くの至急な作業を必要とするため、ロールから落下した薬液による周辺機器汚損部の清掃までは手を掛けられないのが通常で、このためサイズパートがいずれの製紙工場の抄紙機においても、汚損の一番甚だしい箇所となっている。さらに受けパンはロール表面洗浄シャワー水の排水受けを兼ねているため、受けパン上に落下した薬液は、回収不能であるので廃棄せざるを得なく、その分の薬液材料の損失や、そのための工場排水の水質汚濁などの問題を伴うことになる。
【0005】
図1に示すのは従来のサイズパートにおけるサイズロールとしての、固定ロール(6)、移動ロール(7)と、サイドパン(4),(4’)、ゲイト(3),(3’)、固定受けパン(8)、移動受けパン(9)、温水シャワー(11)、キャリヤーロープ(12)などの関連を示し、薬液(A)が貯留されている状態を示す。図1(a)では正常運転時、図1(b)ではサイドパン(4),(4’)、移動ロール(7)の離脱時を示す。ここでキャリヤーロープ(12)は、正常運転時は一方のサイドパン(4)から外れた位置にあり、サイドパン(4)離脱時は、再通紙に備えて抄造紙(P)の通過位置に移動してくる。このような動作は連動操作によって行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、抄造紙の紙切れによってサイズパートのサイズロール離脱などの一連動作が始まる前に、サイズロール間に貯留されている薬液の全量を至急に除去回収させ、サイズロール離脱などによって生じる薬液の落下および廃棄を皆無とする抄紙機における紙切れ発生時にサイズロール上の薬液を除去、回収する方法およびその装置を得ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
抄紙機において紙切れ発生時に、サイジングパートの二つのサイズロール間に貯留されている薬液を、前記ロールの側面に設けたサイドパンに取り付けられたゲイトを、エアシリンダーに連結された昇降式ゲイトとし、紙切れ信号を受けて作動するようにして、急速に薬液を完全回収するとともに、薬液の落下による周辺機器への汚損を防止させることを特徴とする抄紙機における紙切れ発生時にサイズロール上の薬液を除去、回収する方法、および抄紙機において紙切れ発生時にサイジングパートの二つのサイズロール間に貯留されている薬液に対して、サイジングパートよりも上流側に設置した紙切れ検出器の信号を受けて作動するエアシリンダーに連結された昇降式ゲイトを、前記ロールの側面に設けたサイドパンに取り付けて、薬液を急速に完全回収するとともに、薬液の落下による周辺機器への汚損を防止することを特徴とする抄紙機における紙切れ発生時にサイズロール上の薬液を除去、回収する装置の構成とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
図2において、この発明の抄紙機における紙切れ発生時に、サイズロール上の薬液を除去、回収する方法およびその装置を説明する。図2における図1と同一符号の部分は、図1の機構と同様の機構であり、それにおいて固定ロール(6)、移動ロール(7)に隣設しているサイドパン(4),(4’)に、昇降式ゲイト機構(G)を設けたものである。すなわち昇降式ゲイト機構(G)のゲイト(3),(3’)は、サイドパン(4),(4’)の開口部(B)を、エアシリンダー(2)に支持されて上下して開閉するようになっている。図2の左方の図はゲイト(3),(3’)が下がっている状態での要部の断面[イ−イ’線]を示し、図2の右方の図は、ゲイト(3),(3’)を引き上げた状態を関連的に示している。(10)は、サイドパン(4),(4’)を取り付けたエアシリンダー(2)を連結するサポートである。
【0009】
そこにおいて、紙切れが発生した場合、抄紙機のサイズパートよりも上流に設置した紙切れ検出器(S)からの検出信号を、空気管路(13)上のエアシリンダー用電磁切替器(1)に発信し、それを受けたエアシリンダー(2)に連結されたゲイト(3),(3’)の下端が、薬液の貯留液面(f)の高さ以上に引き上げられると、固定ロール(6)、移動ロール(7)間に貯留されていた薬液(A)は、全量、サイドパン(4),(4’)内に流出する。この際、流出する溢液口(J)を形成する開口部(B)の開口面積は広いので、薬液(A)の流出は短時間で終了することとなる。
【0010】
そして上記と同時に紙切れ信号をうけたタイマー(5)は、あらかじめ薬液流出時間に見合った時間(数秒〜10数秒)にセットされており、その設定時間終了信号をサイドパン,ロール,受けパンなどの連動操作機構(K)に発信して、固定ロール(6)、移動ロール(7)からのサイドパン(4),(4’)の離脱から始まり、移動ロール(7)が移動し、移動受けパン(9)が固定受けパン(8)上に移動する一連の離脱動作を行わせることとなる。図中(h),(h)はゲイト全開時の間隔を示し、(n)は液面高さ調節ねじ、(m)はゲイト(3),(3’)を最大に引き上げた際の、薬液(A)の流出面積に見合う高さを示し、溢液口(J))を形成する開口部(B)から、サイジング中の余剰液は溢流(C)となって回収されることとなる。
【0011】
【発明の効果】
この発明は、抄紙機における紙切れ発生時において、各サイズロールやサイドパンの離脱以前に、貯留薬液の流出が終了しているので、離脱による薬液の落下が皆無となり、周辺機器への汚損が解消し、洗浄の手数が大幅に改善される。また薬液はサイドパンを経て全量回収され、再利用も可能となるので、薬液の節減となり、また薬液を工場排水中に廃棄することもなくなるため、水質公害防止に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】サイズパートにおける各サイズロールとサイドパンなどの関連と作動を示す図。
【図2】この発明の抄紙機のサイドパンに昇降式ゲイトを設け、紙切れ信号の発信経路を示す図。
【符号の説明】
(1) 電磁切替器
(2) エアシリンダー
(3),(3’)ゲイト
(4),(4’)サイドパン
(5) タイマー
(6) 固定ロール
(7) 移動ロール
(8) 固定受けパン
(9) 移動受けパン
(10)サポート
(11)温水シャワー
(12)キャリャーロープ
(13)空気管路
(A) 薬液
(B) 開口部
(C) 溢流
(G) ゲイト機構
(J) 溢液口
(K) 連動操作機構
(P) 抄造紙
(S) 紙切れ検出器
(e) 下端
(f) 貯留液面
(h),(h) 間隔
(n) 調節ねじ
(m) 高さ

Claims (2)

  1. 抄紙機において紙切れ発生時に、サイジングパートの二つのサイズロール間に貯留されている薬液を、前記ロールの側面に設けたサイドパンに取り付けられたゲイトを、エアシリンダーに連結された昇降式ゲイトとし、紙切れ信号を受けて作動するようにして、急速に薬液を完全回収するとともに、薬液の落下による周辺機器への汚損を防止させることを特徴とする抄紙機における紙切れ発生時にサイズロール上の薬液を除去、回収する方法。
  2. 抄紙機において紙切れ発生時に、サイジングパートの二つのサイズロール間に貯留されている薬液に対して、サイジングパートよりも上流側に設置した紙切れ検出器の信号を受けて作動するエアシリンダーに連結された昇降式ゲイトを、前記ロールの側面に設けたサイドパンに取り付けて、薬液を急速に完全回収するとともに、薬液の落下による周辺機器への汚損を防止することを特徴とする抄紙機における紙切れ発生時にサイズロール上の薬液を除去、回収する装置。
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