JP3583618B2 - 画像処理装置、画像処理方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像管または撮像素子から伝送された画像信号を処理する画像処理装置および画像処理方法に関し、特に蛍光灯フリッカを抑圧する処理を行う画像処理装置、画像処理方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、被写体を撮像するテレビジョンカメラ(撮像装置)は、画素情報をテレビジョン受像機において画像が再現されるような画像信号に変換するものである。その際、画素情報は、2次元的に分布した画素の輝度値によって表現され、テレビジョンカメラ(撮像装置)は、その画素情報を所定の伝送方式に基づいて1次元の画像信号に変換する処理を行っている。
【0003】
テレビジョンにおいては、通常、1次元の画像信号に変換する処理すなわち走査としてラスタ走査が採用されており、基本的には、画面を左から右に順に見ていき、画面上の各画素位置での輝度値や色情報を取り出す水平走査と、水平走査を順に画面の上から下に行う垂直走査とによって画面全体の画像情報を取り出している。特に、水平走査を走査線n−1本飛びに行い、画面全体をn回の垂直走査によって終了する飛越し走査が行われている。飛越し走査において1画面すなわち1フレームを構成するためには、n回の垂直走査すなわちnフィールドを必要とする。
【0004】
現在、利用されているカラーテレビジョンの伝送方式として、NTSC方式、PAL方式およびSECAM方式の3つの方式が採用されているが、ここでは特にNTSC方式を採用した場合を考える。
【0005】
NTSC方式においては、走査線数を525本とし、奇数フィールドと偶数フィールドからなる2つのフィールドによって1フレームが構成されている。また、NTSC方式においては、フレーム周波数はf=30Hzすなわち、60フィールド/秒の走査が行われている。
【0006】
このNTSC方式のテレビジョンカメラ特にアナログ型の撮像管によって、50Hz電源を使用した蛍光灯を照明とした被写体を撮像する際に、一定の周期による瞬きすなわちフリッカを伴った画像信号が生じる。図7は、50Hz電源を使用した蛍光灯の放電、60フィールド/秒方式のテレビジョンカメラにおけるフィールド走査、およびこれら条件において生じるフリッカを説明する図である。
【0007】
図7に示すように、屋内にて使用されている一般の蛍光灯は、50Hzの交流電圧によって、100Hzの明滅すなわち、1/100秒周期の放電を繰り返している。これに対して、60フィールド/秒方式のテレビジョンカメラにおいては、1フィールドの走査を行うのに1/60秒費やしている。従って、蛍光灯において5回の放電に費やす時間と、60フィールド/秒方式のテレビジョンカメラにおいて3回のフィールド走査に費やす時間とが、共に1/20秒となり、この時間間隔において、蛍光灯の放電タイミングとテレビジョンカメラの1フィールド内のある画素位置の走査タイミングが一致してしまう。
【0008】
蛍光灯において放電電圧が印加された直後は、その輝度が比較的高くなるため、その瞬間の被写体からの反射光もまた比較的大きな強度を有し、その強度の大きな反射光を検出する画素位置において瞬間的に大きな信号が得られる。この信号を画像信号として、テレビジョン受像機に伝送し、画像を再現すると、20Hzの瞬きすなわちフリッカが感じられる。
【0009】
例えば、図7において、蛍光灯の放電番号1、6および11として番号の付された放電タイミングと、テレビジョンカメラのフィールド番号1、4および7として番号の付されたフィールド走査タイミングとにおいて、それぞれに対応するフリッカ番号a1、a2およびa3として番号の付されたフリッカが生じている。その他の蛍光灯の放電番号とテレビジョンカメラのフィールド番号に対しても同様に、b1、b2およびb3、c1、c2およびc3、d1、d2およびd3、e1、e2およびe3としてそれぞれ番号の付された3フィールドを1周期としたフリッカが生じている。
【0010】
また、テレビジョンカメラとしてCCD(charge coupled device)等のディジタル型の固体撮像装置を使用した場合においても、2次元に配列された画素に被写体からの反射光を受光させるシャッターのシャッタースピードがアナログ型の撮像管におけるフィールド走査周波数に相当するため、そのシャッタースピードが60Hzすなわち60回/秒である場合には、上記したフリッカの問題が生じてしまう。
【0011】
そこで、以上のようなフリッカを抑圧するために、アナログ型の撮像管において蛍光灯フリッカ抑圧撮像装置が提案されている。図8は、従来における蛍光灯フリッカ抑圧撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
【0012】
図8において、撮像素子101から出力される輝度信号が利得制御器102に入力され、入力された輝度信号のレベルが調節される。利得制御器102を介した輝度信号は、A/D変換器103に送信されてディジタル変換が施され、続くディジタル画像信号処理装置104において適切な信号処理が行われる。画像信号処理装置104においてディジタル処理の施されたディジタル輝度信号は、D/A変換器105に送信されてアナログ変換を施され、出力装置106において画像として表示される。
【0013】
画像信号処理装置104においてディジタル処理の施されたディジタル輝度信号はまた、積分器107に送信される。積分器107においては、このように順次送信されるディジタル輝度信号との加算によって1フィールド分の積分値ディジタルデータ信号を生成する。生成された積分値ディジタルデータ信号は、利得演算器108に送信される。利得演算器108においては、ある基準値を積分値ディジタルデータ信号の示す積分値によって除算することにより利得を算出する。
【0014】
ここで、積分値ディジタルデータ信号は、フリッカによって生じた過度な輝度信号を含んだ信号であり、利得演算器108による利得の算出によって、ある基準値すなわちフリッカの含まれない積分値ディジタルデータ信号への補正が可能になる。算出された利得は、1フィールド遅延器109に利得信号として送信され、1フィールド走査時間の経過後に利得制御器102に入力される。利得制御器102においては、利得信号に基づいて撮像素子101から入力される輝度信号のレベルを調節し、上述した処理が繰り返される。
【0015】
以上の処理を図9にタイミングチャートとして示す。図9において、第nフィールドの走査の開始から終了までの各輝度信号は、積分器107において加算され、第nフィールドの積分値が求められる。続く第n+1フィールドの走査の開始から終了までの各輝度信号は、同じく積分器107において加算されて第n+1フィールドの積分値が求められる。この際、同じタイミングにおいて第nフィールドの積分値が利得演算器108に入力されて第nフィールドの利得が求められる。
【0016】
さらに、第n+2フィールドの走査の開始から終了までの各輝度信号は、同じく積分器107において加算されて第n+2フィールドの積分値が求められる。この際、同じタイミングにおいて、第nフィールドの利得のつぎのブロックへの送信の待機、すなわち1フィールド走査時間の遅延が行われ、かつ第n+1フィールドの積分値は利得演算器108に入力されて第n+1フィールドの利得が求められる。
【0017】
さらに、続く第n+3フィールドの走査の開始から終了までの各輝度信号は、同じく積分器107において加算されて第n+2フィールドの積分値が求められる。この際、同じタイミングにおいて、第nフィールドの利得のつぎのブロックへの送信の待機すなわち1フィールド走査時間の遅延が行われ、かつ第n+1フィールドの積分値は利得演算器108に入力されて第n+1フィールドの利得が求められる。
【0018】
以上のタイミングにおける処理は、図8において、積分器107、利得演算器108および1フィールド遅延器109が、同期信号発生器110から発せられる同期信号を受信することにより達成されている。よって、利得制御器102から出力される輝度信号に対して、常に現在から3番目の過去のフィールドの輝度信号に基づいて、フリッカを補正した利得制御が行われ、利得制御された信号を元に画像の表示が達成される。
【0019】
また、従来におけるディジタル型の固体撮像装置においては、以上に説明した蛍光灯フリッカを抑圧するために、被写体からの反射光を取り込んでいる時間すなわち各画素における1回の受光時間を1/100秒に固定する方法がある。この場合、100Hz明滅の蛍光灯の放電間隔である1/100秒の間に、CCDの画素にはフリッカを含めた多くの受光量を示す信号を得ることができ、フリッカによる過度な強度の信号が目立たなくなる。
【0020】
さらに、従来におけるディジタル型の固体撮像装置においては、画素の1回の受光時間を可変可能な機械式のアイリスを設けることによって、定期的なフリッカの発生を回避することが可能である。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のアナログ型の撮像管における蛍光灯フリッカ抑圧撮像装置においては、A/D変換器およびD/A変換器を備えた、アナログ型の撮像管に対する蛍光灯フリッカを抑圧撮像装置であり、装置の構成が比較的大型となり、またCCD等を用いた小型のディジタル型の固体撮像装置に対して考慮されたものではなかった。
【0022】
特に、テレビ会議やテレビ電話等に使用されるテレビジョンカメラとして小型のCCDカメラを使用することが多く、従来のアナログ型の撮像管における蛍光灯フリッカ抑圧撮像装置では対応できない。パーソナルコンピュータを使用したテレビ電話に至っては、交換機の帯域制限のために単位時間に送出される画面数を減らさずを得ず、1画面内にフリッカの含まれる割合が高くなるという問題がある。
【0023】
また、nフィールドの積分値に基づいてn+3フィールドの輝度信号を利得制御しているため、直後に走査されるフィールドに対する相関がなく、各フィールド間における連続した輝度調整が達成されていなかった。さらに、利得制御によって得られた輝度信号は、利得を算出するために過去に用いられたすべての積分値に関係したフィードバック処理が行われており、外部からの突発的なノイズが輝度信号に混入した際には、そのノイズ信号に影響した輝度信号が生成され続けるという問題があった。
【0024】
また、従来のディジタル型の固体撮像装置において、以上に説明した蛍光灯フリッカを抑圧するために、1回の受光時間を1/100秒に固定する方法では、周囲の照明光度に応じて受光時間を可変し、最適な輝度強度を得るためのオートアイリス機能が使用できないという問題があった。加えて、機械式のアイリスを設ける方法では、装置の構成が複雑かつ大きくなり、高価になるという問題が生じていた。
【0025】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、蛍光灯フリッカを抑圧し、かつアナログ型およびディジタル型のテレビジョンカメラに共に対応した画像処理装置、画像処理方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1の発明に係る画像処理装置は、被写体を撮像する撮像手段から出力された画像データに含まれるフリッカを抑圧する画像処理装置において、現フィールドの画像データの平均値に対応する第1の値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の画像データの平均値に対応する第2の値と、を算出する第1の手段と、前記第1および第2の値を用いた演算によって現フィールドの補正画像データを生成する第2の手段と、を備えることを特徴とする。
【0027】
この請求項1の発明によれば、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、第1の手段によって、そのフィールドにおける画像データ内の1フィールド画素平均値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の現在および過去における画像データ内の複数フィールド画素平均値と、を算出し、第2の手段によって、それぞれ算出された1フィールド画素平均値および複数フィールド画素平均値とを使用した演算を、現在対象となっているフィールド内の画像データのそれぞれに施して補正画像データを生成しているので、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となる。
【0028】
また、請求項2の発明に係る画像処理装置は、請求項1の発明において、前記第2の手段は、現フィールドの画像データに、前記第2の値を前記第1の値で除算した結果を乗算することを特徴とする。
【0029】
この請求項2の発明によれば、請求項1の発明における作用に加えて、1つの除算と1つの乗算とからなる簡単な演算によって、補正画像データを生成することができるので、演算処理をより高速に行える。
【0030】
また、請求項3の発明に係る画像処理装置は、請求項1または2の発明において、前記第1の値は、現フィールドの画像データを積分した積分値であり、前記第2の値は、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の画像データを積分した積分値であることを特徴とする。
【0031】
この請求項3の発明によれば、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、第1の手段によって、そのフィールドにおける画像データ内の1フィールド画素積分値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の現在および過去における画像データ内の複数フィールド画素積分値と、を算出し、第2の手段によって、それぞれ算出された1フィールド画素積分値および複数フィールド画素積分値とを使用した演算を現在対象となっているフィールド内の画像データのそれぞれに施して補正画像データを生成しているので、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となる。
【0032】
また、請求項4の発明に係る画像処理装置は、請求項3の発明において、前記積分値算出手段は、前記第1および第2の値を算出する際に、前記記憶手段に記憶されたフィールドの中央部の一部の画像データを用いて積分値を算出することを特徴とする。
【0033】
この請求項4の発明によれば、請求項3の発明における作用に加えて、積分値を求める際に必要とされる画像データ数を削減でき、より高速な処理を可能にする。
【0034】
また、請求項5の発明に係る画像処理方法は、被写体を撮像する撮像手段から出力された画像データに含まれるフリッカを抑圧する画像処理方法において、現フィールドの画像データの平均値に対応する第1の値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の画像データの平均値に対応する第2の値と、を算出する第1工程と、前記第1および第2の値を用いた演算によって現フィールドの補正画像データを生成する第2工程と、を含むことを特徴とする。
【0035】
この請求項5の発明によれば、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、そのフィールドにおける画像データ内の1フィールド画素平均値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の現在および過去における画像データ内の複数フィールド画素平均値と、を算出し、それぞれ算出された1フィールド画素平均値および複数フィールド画素平均値とを使用した演算を現在対象となっているフィールド内の画像データのそれぞれに施して補正画像データを生成しているので、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となる。
【0036】
また、請求項6の発明に係る画像処理方法は、請求項5の発明において、前記第2工程は、現フィールドの画像データに、前記第2の値を前記第1の値で除算した結果を乗算することを特徴とする。
【0037】
この請求項6の発明によれば、請求項5の発明における作用に加えて、1つの除算と1つの乗算とからなる簡単な演算によって、補正画像データを生成することができるので、演算処理をより高速に行える。
【0038】
また、請求項7の発明に係る画像処理方法は、請求項5または6の発明において、前記第1の値は、現フィールドの画像データを積分した積分値であり、前記第2の値は、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の画像データを積分した積分値であることを特徴とする。
【0039】
この請求項7の発明によれば、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、そのフィールドにおける画像データ内の1フィールド画素積分値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の現在および過去における画像データ内の複数フィールド画素積分値と、を算出し、それぞれ算出された1フィールド画素積分値および複数フィールド画素積分値とを使用した演算を現在対象となっているフィールド内の画像データのそれぞれに施して補正画像データを生成しているので、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となる。
【0040】
また、請求項8の発明に係る画像処理方法は、請求項7の発明において、前記第1および第2の値を算出する際に、記憶されたフィールドの中央部の一部の画像データを用いて積分値を算出することを特徴とする。
【0041】
この請求項8の発明によれば、請求項7の発明における作用に加えて、積分値を求める際に必要とされる画像データ数を削減でき、より高速な処理を可能にする。
【0042】
また、請求項9の発明に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、被写体を撮像する撮像手段から出力された画像データに含まれるフリッカを抑圧する画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、現フィールドの画像データの平均値に対応する第1の値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の画像データの平均値に対応する第2の値と、を算出する第1手順と、前記第1および第2の値を用いた演算によって現フィールドの補正画像データを生成する第2手順と、を実行させることを特徴とする。
【0043】
この請求項9の発明によれば、コンピュータを利用したコンピュータプログラム上において、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、そのフィールドにおける画像データ内の1フィールド画素平均値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の現在および過去における画像データ内の複数フィールド画素平均値と、を算出し、それぞれ算出された1フィールド画素平均値および複数フィールド画素平均値とを使用した演算を現在対象となっているフィールド内の画像データのそれぞれに施して補正画像データを生成するように実行されるので、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となる。
【0044】
また、請求項10の発明に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、請求項9の発明において、前記第2手順は、現フィールドの画像データに、前記第2の値を前記第1の値で除算した結果を乗算することを特徴とする。
【0045】
この請求項10の発明によれば、請求項9の発明における作用に加えて、1つの除算と1つの乗算とからなる簡単な演算によって、補正画像データを生成することができるので、コンピュータにおける演算処理をより高速に行える。
【0046】
また、請求項11の発明に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、請求項9または10の発明において、前記第1の値は、現フィールドの画像データを積分した積分値であり、前記第2の値は、前記撮像工程の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の画像データを積分した積分値であることを特徴とする。
【0047】
この請求項11の発明によれば、コンピュータを利用したコンピュータプログラム上において、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、そのフィールドにおける画像データ内の1フィールド画素積分値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の現在および過去における画像データ内の複数フィールド画素積分値と、を算出し、それぞれ算出された1フィールド画素積分値および複数フィールド画素積分値とを使用した演算を現在対象となっているフィールド内の画像データのそれぞれに施して補正画像データを生成するように実行されるので、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となる。
【0048】
また、請求項12の発明に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、請求項11の発明において、前記第1および第2の値を算出する際に、記憶されたフィールドの中央部の一部の画像データを用いて積分値を算出する手順を実行させることを特徴とする。
【0049】
この請求項12の発明によれば、請求項11の発明における作用に加えて、積分値を求める際に必要とされる画像データ数を削減でき、より高速な処理を可能にする。
【0050】
また、請求項13の発明に係る画像処理装置は、被写体を撮像する撮像手段から出力された画像データに含まれるフリッカを抑圧する画像処理装置において、現フィールドの画像データを積分して第1の積分値を算出し、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の画像データを積分して第2の積分値を算出する積分値算出手段と、前記第1および第2の積分値を用いた演算によって現フィールドの補正画像データを生成する補正画像データ生成手段と、を備えることを特徴とする。
【0051】
この請求項13の発明によれば、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、積分値算出手段によって、そのフィールドにおける画像データ内の1フィールド画素積分値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の現在および過去における画像データ内の複数フィールド画素積分値と、を算出し、補正画像データ生成手段によって、それぞれ算出された1フィールド画素積分値および複数フィールド画素積分値とを使用した演算を現在対象となっているフィールド内の画像データのそれぞれに施して補正画像データを生成しているので、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となる。
【0052】
また、請求項14の発明に係る画像処理方法は、被写体を撮像する撮像手段から出力された画像データに含まれるフリッカを抑圧する画像処理方法において、現フィールドの画像データを積分して第1の積分値を算出し、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の画像データを積分して第2の積分値を算出する第1工程と、前記第1および第2の積分値を用いた演算によって現フィールドの補正画像データを生成する第2工程と、を含むことを特徴とする。
【0053】
この請求項14の発明によれば、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、そのフィールドにおける画像データ内の1フィールド画素積分値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の現在および過去における画像データ内の複数フィールド画素積分値と、を算出し、それぞれ算出された1フィールド画素積分値および複数フィールド画素積分値とを使用した演算を現在対象となっているフィールド内の画像データのそれぞれに施して補正画像データを生成しているので、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となる。
【0054】
また、請求項15の発明に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、被写体を撮像する撮像手段から出力された画像データに含まれるフリッカを抑圧する画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、現フィールドの画像データを積分して第1の積分値を算出し、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の画像データを積分して第2の積分値を算出する第1手順と、前記第1および第2の積分値を用いた演算によって現フィールドの補正画像データを生成する第2手順と、を実行させることを特徴とする。
【0055】
この請求項15の発明によれば、コンピュータを利用したコンピュータプログラム上において、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、そのフィールドにおける画像データ内の1フィールド画素積分値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の現在および過去における画像データ内の複数フィールド画素積分値と、を算出し、それぞれ算出された1フィールド画素積分値および複数フィールド画素積分値とを使用した演算を現在対象となっているフィールド内の画像データのそれぞれに施して補正画像データを生成するように実行されるので、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となる。
【0056】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る画像処理装置および画像処理方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0057】
(実施の形態1)
図1は、本発明に係る実施の形態1による画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。図1において、カメラ1から被写体画像を示す画像信号が生成され、生成された画像信号は、入力画像データとして画像データ処理部2に送信される。ここで、カメラ1は、アナログ型の撮像管であってもよいし、CCDカメラ等のディジタル型の固体撮像装置であってもよい。
【0058】
カメラ1としてアナログ型の撮像管を採用した場合には、画像データ処理部2の画像入力部4において、その撮像管から送信されるアナログ画像信号をディジタル画像信号に変換するA/D変換器を備える必要があり、変換されたディジタル画像信号は入力画像データとして入力画像メモリ5に送信される。また、カメラ1としてディジタル型の固体撮像装置を採用した場合には、その固体撮像装置から送信されるディジタル画像信号は、画像入力部4において波形整形処理が施された後、入力画像データとして入力画像メモリ5に送信される。
【0059】
入力画像メモリ5は、RAM等からなり、送信された入力画像データを一時格納する。入力画像メモリ5は、少なくとも画面の1フィールド分に相当する入力画像データを格納できるだけのメモリ容量を必要とし、図示しない同期回路等によって入力画像メモリ5への1フィールド分の入力画像データの格納が完了したことが示された後に、ゲインコントローラ6へと処理が移る。
【0060】
ゲインコントローラ6においては、入力画像メモリ5に格納された入力画像データに対して、後述する蛍光灯フリッカを抑圧する補正が施され、補正画像データが生成される。ゲインコントローラ6において生成された補正画像データは、補正画像メモリ7に格納される。補正画像メモリ7に格納された補正画像データは、前記した同期回路等によって生成されるタイミングに基づいて画像出力部8に転送される。画像出力部8においては、転送された補正画像データを元に、D/A変換器等によって適切な信号に変換されて表示部3例えばCRTに送信され、蛍光灯フリッカの抑圧された画像の表示が達成される。
【0061】
カメラ制御部9は、種々のタイミングにおいて被写体からの反射光を受光するようにカメラ1を機械的または電気的に制御し、特にカメラ1としてディジタル型の固体撮像装置を採用した場合には、前述したオートアイリス機能を制御するものである。
【0062】
図2は、図1におけるゲインコントローラ6の概略構成を示すブロック図である。図2において、入力画像メモリ5(以下、RAM1)に格納された1フィールド分の入力画像データD(0〜n)は、ゲインコントローラ6に入力される。ここで、nは、1フィールド内に含まれる総画素数n+1に基づく数値である。ゲインコントローラ6において、n+1個の入力画像データD(0〜n)は1次元のデータ列として処理され、i番目の入力画像データD(i)として(i=0〜n)順に積分器11に送信される。
【0063】
積分器11に送信された入力画像データD(i)は、後述するレジスタR3に格納された値と加算され、加算された値を示す積分信号はレジスタセレクタ12に送信される。レジスタセレクタ12においては、連続して走査される3つのフィールドにそれぞれ相当するR0レジスタ13、R1レジスタ14およびR2レジスタ15の3つのレジスタから、現在対象となっているフィールドに相当するレジスタを選択し、積分器11において生成された積分信号を、選択されたレジスタおよびR3レジスタ18に格納する。R3レジスタ18に格納された積分信号は、積分器11において加算する値として使用される。
【0064】
R3レジスタ18において、1フィールド分の入力画像データすなわちD(0〜n)に対する積分が完了した積分値が格納されると、その1フィールド分の積分値すなわちΣD(0〜n)は、さらに1画素に対する画素信号を求める平均化処理を施されて、R4レジスタ19に格納される。
【0065】
また、R0レジスタ13、R1レジスタ14およびR2レジスタ15の3つのレジスタに格納された積分値は、積分器16においてさらに加算され、加算された結果は、さらに1画素に対する画素信号を求める平均化処理を施されて、R5レジスタ17に格納される。R4レジスタ19およびR5レジスタ17にそれぞれ格納されたデータは、演算処理部20に入力される。
【0066】
演算処理部20は、R4レジスタ19、R5レジスタ17にそれぞれ格納されたデータ、および、RAM1に格納された入力画像データD(0〜n)を使用して、補正画像データAD(0〜n)を生成する。生成された補正画像データAD(0〜n)は、補正画像メモリ7(以下、RAM2)に格納され、これにより蛍光灯フリッカの抑圧された画像データが得られる。
【0067】
図3は、図2に示されたゲインコントローラの処理動作を示すフローチャートである。図3において、まず、全レジスタR0、R1、R2、R3、R4およびR5に0をセットして初期化を行う(ステップS31)。続いて、RAM1への入力画像データD(0〜n)の書き込み完了を待って(ステップS32)、書き込みが完了すると、ステップS33に処理が移る。
【0068】
ステップS33においては、現在対象となっているフィールドの入力画像データを格納するレジスタをR0、R1およびR2のいずれか1つを選択する。選択されたレジスタに入力画像データを順次加算し、1フィールド分の入力画像データの積分値を算出する(ステップS34)。算出された積分値は、選択されたレジスタにすでに格納されており、この選択されたレジスタに格納された積分値を1フィールド分の総画素数n+1で除算して画素平均値Bを算出する(ステップS35)。
【0069】
続いて、RAM2にすでに格納されている補正画像データを、画像出力部に転送して、その補正画像データに基づく画像を表示部上に表示させる(ステップS36)。ここで、RAM2において、新たな補正画像データの格納が可能になる。
【0070】
ステップS36の処理後は、フリッカの生じるフィールド数分(ここでは、3つ)の連続して走査されるフィールドにそれぞれ相当するR0、R1およびR2の3つのレジスタにそれぞれ格納された入力画像データの積分値をさらに加算し、加算した結果を3フィールド分の総画素数3(n+1)で除算して画素平均値Cを算出する(ステップS37)。
【0071】
ステップS37の処理後は、ステップS35およびステップS37においてそれぞれ求められた画素平均値と、ステップS32において書き込まれた入力画像データD(0〜n)とによって、補正画像データ演算D(0〜n)×C/Bを行い、補正画像データAD(0〜n)を算出する(ステップS38)。ステップS38において算出された補正画像データAD(0〜n)は、RAM2に書き込まれ(ステップS39)、ステップS32の処理に戻る。
【0072】
以上のステップS32乃至ステップS39における処理を繰り返すことによって、過去2フィールドの入力画像データに基づいた補正画像データを得ることが可能になる。
【0073】
図4は、図3に示されたフローチャートに基づく処理において、連続した3つのフィールドに対するタイミングチャートである。図4において、まず、第x番目のフィールドにおける入力画像データD0(0〜n)がRAM1に書き込まれる。入力画像データD0(0〜n)の書き込みが完了すると、入力画像データD0(0〜n)の積分値すなわちΣD0(i)が算出されてレジスタR0およびレジスタR3に格納される。ここで、i=0〜nである。
【0074】
レジスタR0およびレジスタR3への積分値の格納が完了すると、入力画像データの積分値ΣD0(i)を1フィールド内の画素数n+1で除算した画素平均値ΣD0(i)/(n+1)が算出されてレジスタR4に格納される。レジスタR4への画素平均値(B)の格納が完了すると、RAM2においてすでに格納されている補正画像データAD(0〜n)を画像出力部に転送し、RAM2に新たな補正画像データが書き込める状態にする。
【0075】
RAM2における補正画像データAD(0〜n)の転送が完了すると、レジスタR1にすでに格納されている積分値すなわち現在より2フィールド過去のフィールドにおける入力画像データの積分値ΣD−2(i)と、レジスタR2にすでに格納されている積分値すなわち現在より1フィールド過去のフィールドにおける入力画像データの積分値ΣD−1(i)と、レジスタR0に格納された現在対象となっているフィールドにおける入力画像データの積分値ΣD0(i)との更なる積分によって得られた積分値(ΣD−2(i)+ΣD−1(i)+ΣD0(i))を3フィールド分の画素数3(n+1)で除算した画素平均値(ΣD−2(i)+ΣD−1(i)+ΣD0(i))/3(n+1)が算出されてレジスタR5に格納される。
【0076】
レジスタR5への画素平均値(C)の格納が完了すると、RAM1に書き込まれている入力画像データD0(0〜n)に、レジスタR5に格納された画素平均値CとレジスタR3に格納された画素平均値Bとの除算値C/Bを乗算したD0(0〜n)×C/Bが、新たな補正画像データAD(0〜n)としてRAM2に書き込まれる。
【0077】
補正画像データAD(0〜n)の書き込みが完了すると、第x+1番目のフィールドにおける入力画像データD1(0〜n)がRAM1に書き込まれる。入力画像データD1(0〜n)の書き込みが完了すると、入力画像データD1(0〜n)の積分値すなわちΣD1(i)が算出されてレジスタR1およびレジスタR3に格納される。
【0078】
レジスタR1およびレジスタR3への積分値の格納が完了すると、入力画像データの積分値ΣD1(i)を1フィールド内の画素数n+1で除算した画素平均値ΣD1(i)/(n+1)が算出されてレジスタR4に格納される。レジスタR4への画素平均値(B)の格納が完了すると、RAM2においてすでに格納されている補正画像データAD(0〜n)を画像出力部に転送し、RAM2に新たな補正画像データが書き込める状態にする。
【0079】
RAM2における補正画像データAD(0〜n)の転送が完了すると、レジスタR2にすでに格納されている積分値すなわち現在より2フィールド過去のフィールドにおける入力画像データの積分値ΣD−1(i)と、レジスタR0にすでに格納されている積分値すなわち現在より1フィールド過去のフィールドにおける入力画像データの積分値ΣD0(i)と、レジスタR1に格納された現在対象となっているフィールドにおける入力画像データの積分値ΣD1(i)との更なる積分によって得られた積分値(ΣD−1(i)+ΣD0(i)+ΣD1(i))を3フィールド分の画素数3(n+1)で除算した画素平均値(ΣD−1(i)+ΣD0(i)+ΣD1(i))/3(n+1)が算出されてレジスタR5に格納される。
【0080】
レジスタR5への画素平均値(C)の格納が完了すると、RAM1に書き込まれている入力画像データD1(0〜n)に、レジスタR5に格納された画素平均値CとレジスタR3に格納された画素平均値Bとの除算値C/Bを乗算したD1(0〜n)×C/Bが、新たな補正画像データAD(0〜n)としてRAM2に書き込まれる。
【0081】
さらに、補正画像データAD(0〜n)の書き込みが完了すると、第x+2番目のフィールドにおける入力画像データD2(0〜n)がRAM1に書き込まれる。入力画像データD2(0〜n)の書き込みが完了すると、入力画像データD2(0〜n)の積分値すなわちΣD2(i)が算出されてレジスタR2およびレジスタR3に格納される。
【0082】
レジスタR2およびレジスタR3への積分値の格納が完了すると、入力画像データの積分値ΣD2(i)を1フィールド内の画素数n+1で除算した画素平均値ΣD2(i)/(n+1)が算出されてレジスタR4に格納される。レジスタR4への画素平均値(B)の格納が完了すると、RAM2においてすでに格納されている補正画像データAD(0〜n)を画像出力部に転送し、RAM2に新たな補正画像データが書き込める状態にする。
【0083】
RAM2における補正画像データAD(0〜n)の転送が完了すると、レジスタR0にすでに格納されている積分値すなわち現在より2フィールド過去のフィールドにおける入力画像データの積分値ΣD0(i)と、レジスタR1にすでに格納されている積分値すなわち現在より1フィールド過去のフィールドにおける入力画像データの積分値ΣD1(i)と、レジスタR2に格納された現在対象となっているフィールドにおける入力画像データの積分値ΣD2(i)との更なる積分によって得られた積分値(ΣD0(i)+ΣD1(i)+ΣD2(i))を3フィールド分の画素数3(n+1)で除算した画素平均値(ΣD0(i)+ΣD1(i)+ΣD2(i))/3(n+1)が算出されてレジスタR5に格納される。
【0084】
レジスタR5への画素平均値(C)の格納が完了すると、RAM1に書き込まれている入力画像データD2(0〜n)に、レジスタR5に格納された画素平均値CとレジスタR3に格納された画素平均値Bとの除算値C/Bを乗算したD2(0〜n)×C/Bが、新たな補正画像データAD(0〜n)としてRAM2に書き込まれる。
【0085】
以上に説明したタイミングにおける処理によって、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、そのフィールドにおける入力画像データ内の1フィールド画素平均値を算出し、さらに、レジスタに常に過去2フィールド分の入力画像データが格納されているため、その格納された過去それぞれのフィールドにおける入力画像データと、現在対象となっているフィールドにおける入力画像データ内との合計3フィールド内に対する3フィールド画素平均値を算出し、それぞれ算出された1フィールド画素平均値および3フィールド画素平均値とを使用した演算を現在対象となっているフィールドにおける入力画像データそれぞれに施すことによって、補正画像データが生成され、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となっている。
【0086】
(実施の形態2)
図5は、本発明に係る実施の形態2による画像処理装置を示すブロック図である。図5は、図1における画像入力部4、画像データ処理部2、画像出力部8およびカメラ制御部9の処理をコンピュータ53内にて行っており、入力画像メモリ5がRAM54に相当し、補正画像メモリ7がRAM56に相当し、ドライバ55がカメラ制御部9に相当し、さらにゲインコントローラ6がCPU57に相当する。
【0087】
図5に示された画像処理装置の場合、使用されるカメラ51を、画像信号をディジタル信号として出力するCCDカメラ等のディジタル型の固体撮像装置とするが、カメラ51としてアナログ型の撮像管を採用し、A/D変換器を設けて、その撮像管から送信されるアナログ画像信号をディジタル画像信号に変換した画像信号をコンピュータ53に入力することもできる。
【0088】
また、表示部52においてもD/A変換器を用いて、コンピュータ53から送信されるディジタル画像データに基づいて画像を表示させることがてきる。以上のA/D変換器およびD/A変換器は、コンピュータ53に含めてもよい。
【0089】
さらに、実施の形態2に係る画像処理装置は、システムメモリ58、記憶メディアドライブ59およびHDD(ハードディスク)60とを備えている。ここで、記憶メディアドライブ59は、フロッピーディスクやCD−ROM等の記憶メディア(記録媒体)を装填でき、これら記憶メディアに記録されたプログラムの読み込みを可能とする。CPU57は、これら記憶メディアに記録されたプログラムをシステムメモリ58に読み込み、そのプログラムに従って画像処理を行うことができる。すなわち、上記した記憶メディアには、実施の形態1において説明した画像補正処理すなわちゲインコントローラ6における処理を実行可能なコンピュータプログラム(後述する)が記録されている。なお、上記した記憶メディアによって提供されるプログラムをHDD60にインストールしておき、インストールされたプログラムをシステムメモリ58に読み込むことで画像補正処理を行ってもよい。
【0090】
図6は、実施の形態2において実行されるコンピュータプログラムのフローチャートである。図6において、まず、連続して走査される3つのフィールドの入力画像データをそれぞれ格納する3つの変数R(0)、R(1)、R(2)に0を代入する。また、連続して走査される3つの各フィールド内における画素平均値を格納する変数R1F(0)、R1F(1)、R1F(2)に0を代入し、さらにフィールド変数fに0を代入して初期化を行う(ステップS41)。
【0091】
続いて、現在対象となるフィールドすなわちRAM54内に属するn+1個の画素データからなる入力画像データ列変数D(0〜n)の更新すなわち新たなフィールドにおけるすべての入力画像データ取り込みの完了を判定する(ステップS42)。
【0092】
ステップS42において、入力画像データ列変数D(0〜n)がすべて更新されていない場合は、再びステップS42の判定を行い、入力画像データ変数D(0〜n)の更新の確認を繰り返す。ステップS42において、入力画像データ変数D(0〜n)がすべて更新された場合は、ステップS43に処理が移り、現在対象となっているフィールドの入力画像データを格納する変数R(f)に0を代入し、改めて初期化を行う。さらに、ステップS44において、変数iに0を代入して初期化を行う。
【0093】
ステップS44の処理後は、変数R(f)に第i番目の入力画像データD(i)を加算する(ステップS45)。続くステップS46において、i=nすなわち入力画像データ列におけるn+1個の画素データがすべて加算されたかを判定する。ステップS46において、i=nでない場合すなわち入力画像データ列においてn+1個の画素データがR(f)にすべて加算されていない場合は、iに1が加算され(ステップS47)、ステップS45の処理に戻る。ステップS46において、i=nである場合すなわち入力画像データ列におけるn+1個の画素データがR(f)にすべて加算された場合は、ステップS48に処理が移る。
【0094】
ステップS48においては、R(f)を1フィールド内の画素数n+1で除算した1フィールド画素平均値R(f)/(n+1)がR1F(f)に代入される。ステップS48において画素平均値がR1F(f)に代入された後は、RAM56内に属する補正画像データ列変数AD(0〜n)にすでに格納されたデータを、表示部52において画像表示が達成されるように画像出力部に転送する(ステップS49)。
【0095】
ステップS49において補正画像データ列変数AD(0〜n)の転送処理が完了した後は、R(0)、R(1)、R(2)の和を求め、その和を3フィールド分の画素数3(n+1)で除算した3フィールド画素平均値(R(0)+R(1)+R(2))/3(n+1)がR3Fに代入される(ステップS50)。
【0096】
ステップS50において画素平均値がR3Fに代入された後は、入力画像データ変数D(0〜n)に格納されたそれぞれの画素データに対して、3フィールド画素平均値R3Fを1フィールド画素平均値R1F(f)で除算して得られるR3F/R1F(f)を乗算したD(0〜n)×R3F/R1F(f)を補正画像データ列として、AD(0〜n)にそれぞれ代入する(ステップS51)。このステップS51の処理によって、蛍光灯フリッカを抑圧した補正画像データが生成される。
【0097】
ステップS51の処理後は、f=2すなわちフィールド変数が処理されるフィールドの数(f=0、1、2の3つ)に達したかを判定する(ステップS52)。ステップS52において、f=2である場合すなわちフィールド変数が処理されるフィールドの数に達した場合は、fに0を代入して初期化し(ステップS53)、ステップS42の処理に戻る。ステップS52において、f=2でない場合すなわちフィールド変数が処理されるフィールドの数に達していない場合は、fに1を加算して(ステップS54)、ステップS42の処理に戻る。
【0098】
以上に説明したコンピュータプログラムにおいて、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、そのフィールドにおける入力画像データ内の1フィールド画素平均値を算出し、さらに、変数に常に過去2フィールド分の入力画像データが格納されているため、その格納された過去それぞれのフィールドにおける入力画像データと、現在対象となっているフィールドにおける入力画像データ内との合計3フィールド内に対する3フィールド画素平均値を算出し、それぞれ算出された1フィールド画素平均値および3フィールド画素平均値とを使用した演算を現在対象となっているフィールドにおける入力画像データのそれぞれに施すことによって、補正画像データが生成され、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となっている。
【0099】
また、実施の形態2に係る画像処理方法は、コンピュータ上において実効可能なプログラムによって、蛍光灯フリッカを抑圧する補正画像データの生成を行っているために、汎用的なコンピュータを利用した安価な構成での画像補正処理を行うことができる。
【0100】
以上に説明した実施の形態において、3フィールド画素平均値および1フィールド画素平均値を算出し、これらの除算値を現在対象となっているフィールドにおける入力画像データのそれぞれに乗算することにより補正画像データの生成を行ったが、3フィールド画素積分値および1フィールド画素積分値を算出し、これらの除算値を用いて、補正画像データの生成を行ってもよい。この場合は、(現在対象となっているフィールドにおける入力画像データ)×(3フィールド画素積分値)/(1フィールド画素積分値)/3の式によって補正画像データを得ることができる。
【0101】
また、1フィールド画素平均値および3フィールド画素平均値を算出するのに使用する画像データとして、それぞれのフィールド内において全ての画素群に相当する入力画像データを用いたが、これに代えて、それぞれのフィールド内において一部分の画素群に相当する入力画像データのみを用いてもよい。例えば、フィールド中央部に位置する画素群に相当する入力画像データのみを使用する。
【0102】
さらに、上述した実施の形態において、補正画像データを生成するのに、現在対象となっているフィールドと、過去2フィールドにおける入力画像データに基づいた演算を行ったが、現在対象となっているフィールドと、過去2つ以上のフィールドにおける入力画像データに基づいた演算を行ってもよい。ここで、実施の形態においては、フリッカの生じる周期として3フィールドを用いたが、撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数、すなわちフリッカの生じる周期のフィールド数であれば、これに代えることができる。
【0103】
以上に説明した実施の形態によれば、被写体からの画像を入力するカメラとして、アナログ型の撮像管またはディジタル型の固体撮像装置に問わず、種々の形式のカメラに対しても蛍光灯フリッカの抑圧が可能になる。特に、本発明に係る画像処理装置および画像処理方法は、蛍光灯を照明とした屋内で行われるテレビ会議やテレビ電話のシステムの主要をなす装置および方法として活用できる。
【0104】
【発明の効果】
以上、説明したとおり、請求項1の発明によれば、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、第1の手段によって、そのフィールドにおける画像データ内の1フィールド画素平均値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の現在および過去における画像データ内の複数フィールド画素平均値と、を算出し、第2の手段によって、それぞれ算出された1フィールド画素平均値および複数フィールド画素平均値とを使用した演算を現在対象となっているフィールド内の画像データのそれぞれに施して補正画像データを生成しているので、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となる。
【0105】
また、請求項2の発明によれば、請求項1の発明における効果に加えて、1つの除算と1つの乗算とからなる簡単な演算によって、補正画像データを生成することができるので、演算処理をより高速に行える。
【0106】
また、請求項3の発明によれば、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、第1の手段によって、そのフィールドにおける画像データ内の1フィールド画素積分値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の現在および過去における画像データ内の複数フィールド画素積分値と、を算出し、第2の手段によって、それぞれ算出された1フィールド画素積分値および複数フィールド画素積分値とを使用した演算を現在対象となっているフィールド内の画像データのそれぞれに施して補正画像データを生成しているので、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となる。
【0107】
また、請求項4の発明によれば、請求項3の発明における効果に加えて、積分値を求める際に必要とされる画像データ数を削減でき、より高速な処理を可能にする。
【0108】
また、請求項5の発明によれば、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、そのフィールドにおける画像データ内の1フィールド画素平均値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の現在および過去における画像データ内の複数フィールド画素平均値と、を算出し、それぞれ算出された1フィールド画素平均値および複数フィールド画素平均値とを使用した演算を現在対象となっているフィールド内の画像データのそれぞれに施して補正画像データを生成しているので、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となる。
【0109】
また、請求項6の発明によれば、請求項5の発明における効果に加えて、1つの除算と1つの乗算とからなる簡単な演算によって、補正画像データを生成することができるので、演算処理をより高速に行える。
【0110】
また、請求項7の発明によれば、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、そのフィールドにおける画像データ内の1フィールド画素積分値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の現在および過去における画像データ内の複数フィールド画素積分値と、を算出し、それぞれ算出された1フィールド画素積分値および複数フィールド画素積分値とを使用した演算を現在対象となっているフィールド内の画像データのそれぞれに施して補正画像データを生成しているので、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となる。
【0111】
また、請求項8の発明によれば、請求項7の発明における効果に加えて、積分値を求める際に必要とされる画像データ数を削減でき、より高速な処理を可能にする。
【0112】
また、請求項9の発明によれば、汎用的なコンピュータを利用したコンピュータプログラム上において、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、そのフィールドにおける画像データ内の1フィールド画素平均値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の現在および過去における画像データ内の複数フィールド画素平均値と、を算出し、それぞれ算出された1フィールド画素平均値および複数フィールド画素平均値とを使用した演算を現在対象となっているフィールド内の画像データのそれぞれに施して補正画像データを生成するように実行されるので、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となる。
【0113】
また、請求項10の発明によれば、請求項9の発明における効果に加えて、1つの除算と1つの乗算とからなる簡単な演算によって、補正画像データを生成することができるので、コンピュータにおける演算処理をより高速に行える。
【0114】
また、請求項11の発明によれば、汎用的なコンピュータを利用したコンピュータプログラム上において、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、そのフィールドにおける画像データ内の1フィールド画素積分値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の現在および過去における画像データ内の複数フィールド画素積分値と、を算出し、それぞれ算出された1フィールド画素積分値および複数フィールド画素積分値とを使用した演算を現在対象となっているフィールド内の画像データのそれぞれに施して補正画像データを生成するように実行されるので、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となる。
【0115】
また、請求項12の発明によれば、請求項11の発明における効果に加えて、積分値を求める際に必要とされる画像データ数を削減でき、より高速な処理を可能にする。
【0116】
また、請求項13の発明によれば、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、積分値算出手段によって、そのフィールドにおける画像データ内の1フィールド画素積分値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の現在および過去における画像データ内の複数フィールド画素積分値と、を算出し、補正画像データ生成手段によって、それぞれ算出された1フィールド画素積分値および複数フィールド画素積分値とを使用した演算を現在対象となっているフィールド内の画像データのそれぞれに施して補正画像データを生成しているので、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となる。
【0117】
また、請求項14の発明によれば、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、そのフィールドにおける画像データ内の1フィールド画素積分値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の現在および過去における画像データ内の複数フィールド画素積分値と、を算出し、それぞれ算出された1フィールド画素積分値および複数フィールド画素積分値とを使用した演算を現在対象となっているフィールド内の画像データのそれぞれに施して補正画像データを生成しているので、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となる。
【0118】
また、請求項15の発明によれば、汎用的なコンピュータを利用したコンピュータプログラム上において、現在対象となっているフィールド内に含まれるフリッカによって生じた輝度信号を目立たなくするように、そのフィールドにおける画像データ内の1フィールド画素積分値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の現在および過去における画像データ内の複数フィールド画素積分値と、を算出し、それぞれ算出された1フィールド画素積分値および複数フィールド画素積分値とを使用した演算を現在対象となっているフィールド内の画像データのそれぞれに施して補正画像データを生成するように実行されるので、現在対象となっているフィールドに含まれるフリッカだけでなく、過去の連続的に走査された数フィールドに含まれるフリッカを考慮したフリッカ抑圧が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態1による画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したゲインコントローラの概略構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示したゲインコントローラの処理動作を示すフローチャートである。
【図4】図3のフローチャートに基づく処理において連続した3つのフィールドに対するタイミングチャートである。
【図5】本発明に係る実施の形態2による画像処理方法を適用した装置を示すブロック図である。
【図6】実施の形態2において実行されるコンピュータプログラムの処理動作を示すフローチャートである。
【図7】蛍光灯フリッカを説明する図である。
【図8】従来の蛍光灯フリッカ抑圧撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
【図9】従来の蛍光灯フリッカ抑圧撮像装置におけるタイミングチャートである。
【符号の説明】
1,51 カメラ
2 画像データ処理部
4 画像入力部
5 入力画像メモリ
6 ゲインコントローラ
7 補正画像メモリ
8 画像出力部
11,16 積分器
12 レジスタセレクタ
20 演算処理部
53 コンピュータ
Claims (15)
- 被写体を撮像する撮像手段から出力された画像データに含まれるフリッカを抑圧する画像処理装置において、
現フィールドの画像データの平均値に対応する第1の値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の画像データの平均値に対応する第2の値と、を算出する第1の手段と、
前記第1および第2の値を用いた演算によって現フィールドの補正画像データを生成する第2の手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記第2の手段は、現フィールドの画像データに、前記第2の値を前記第1の値で除算した結果を乗算することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記第1の値は、現フィールドの画像データを積分した積分値であり、前記第2の値は、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の画像データを積分した積分値であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
- 前記第1および第2の積分値を算出する際に、記憶されたフィールドの中央部の一部の画像データを用いて積分値を算出することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
- 被写体を撮像する撮像手段から出力された画像データに含まれるフリッカを抑圧する画像処理方法において、
現フィールドの画像データの平均値に対応する第1の値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の画像データの平均値に対応する第2の値と、を算出する第1工程と、
前記第1および第2の値を用いた演算によって現フィールドの補正画像データを生成する第2工程と、
を含むことを特徴とする画像処理方法。 - 前記第2工程は、現フィールドの画像データに、前記第2の値を前記第1の値で除算した結果を乗算することを特徴とする請求項5に記載の画像処理方法。
- 前記第1の値は、現フィールドの画像データを積分した積分値であり、前記第2の値は、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の画像データを積分した積分値であることを特徴とする請求項5または6に記載の画像処理方法。
- 前記第1および第2の積分値を算出する際に、記憶されたフィールドの中央部の一部の画像データを用いて積分値を算出することを特徴とする請求項7に記載の画像処理方法。
- 被写体を撮像する撮像手段から出力された画像データに含まれるフリッカを抑圧する画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
現フィールドの画像データの平均値に対応する第1の値と、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の画像データの平均値に対応する第2の値と、を算出する第1手順と、
前記第1および第2の値を用いた演算によって現フィールドの補正画像データを生成する第2手順と、
を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - 前記第2手順は、現フィールドの画像データに、前記第2の値を前記第1の値で除算した結果を乗算することを特徴とする請求項9に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 前記第1の値は、現フィールドの画像データを積分した積分値であり、前記第2の値は、前記撮像工程の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の画像データを積分した積分値であることを特徴とする請求項9または10に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 前記第1および第2の積分値を算出する際に、記憶されたフィールドの中央部の一部の画像データを用いて積分値を算出する手順を実行させることを特徴とする請求項11に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 被写体を撮像する撮像手段から出力された画像データに含まれるフリッカを抑圧する画像処理装置において、
現フィールドの画像データを積分して第1の積分値を算出し、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の画像データを積分して第2の積分値を算出する積分値算出手段と、
前記第1および第2の積分値を用いた演算によって現フィールドの補正画像データを生成する補正画像データ生成手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 被写体を撮像する撮像手段から出力された画像データに含まれるフリッカを抑圧する画像処理方法において、
現フィールドの画像データを積分して第1の積分値を算出し、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の画像データを積分して第2の積分値を算出する第1工程と、
前記第1および第2の積分値を用いた演算によって現フィールドの補正画像データを生成する第2工程と、
を含むことを特徴とする画像処理方法。 - 被写体を撮像する撮像手段から出力された画像データに含まれるフリッカを抑圧する画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
現フィールドの画像データを積分して第1の積分値を算出し、前記撮像手段の撮像周波数と照明の明滅周波数との干渉周期に相当するフィールド数分の画像データを積分して第2の積分値を算出する第1手順と、
前記第1および第2の積分値を用いた演算によって現フィールドの補正画像データを生成する第2手順と、
を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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