JP3583287B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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  • Printers Or Recording Devices Using Electromagnetic And Radiation Means (AREA)
  • Electrophotography Using Other Than Carlson'S Method (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディジタル複写機およびファクシミリ装置の印字部や、ディジタルプリンタ、プロッタ等に適用され、トナーを飛翔させることにより記録媒体上に画像を形成する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、画像形成装置として画像情報を光に変換し、感光体に照射して静電像を感光体上に形成し、トナーで現像する、いわゆる電子写真方式が多く用いられてきたが、近年、コンピュータ等の普及と高性能化による急速なディジタル化とが進み、より簡単な構成で高品位の画像形成を目指した、インクやトナーを直接飛翔させる飛翔型の画像形成装置が提案されている。
【0003】
トナーを直接飛翔させる飛翔型の画像形成装置では、電子写真方式と同等のトナーによる視覚的に優れた高品位の印字が実現でき、さらに、光学書込系や感光体等が不要となることから数々の方式が提案されている。
【0004】
例えば、特表平1−503221号公報では、マトリックス状に形成されたワイヤーに電圧を印加することによりワイヤー近傍に電荷像を形成し、この電荷像にトナーを作用させることによりトナー像を形成する方法が開示されている。
【0005】
このような飛翔型の画像形成装置では、トナー担持体から転写材へのトナーの飛翔のみの作用で印字が行われていることから、トナー粒子の安定した飛翔制御と、トナー粒子が着弾したときの飛散防止が求められていた。
【0006】
例えば、特開平5−208520号公報では、トナー粒子が飛翔制御された後の転写材への着弾時における飛び散りを防止する目的で、着弾時において粘着性部材を放出して、着弾トナーを吸着すると共に、着弾トナーの二次的な飛散を防止するようにしたカプセルトナーを用いる方法が開示されている。
【0007】
また、特願平9−61488号では、飛翔する速度を減速し、転写材への衝突時の衝撃を弱めることを目的として、飛散を低減するためにブレーキ電位を印加する方法が開示されている。
【0008】
さらに、特願平9−67000号では、飛翔した顕像剤の記録媒体への着弾直前又は着弾直後に離散移動する顕像剤に対して、帯電した顕像粒子(トナー粒子)に磁界を作用させることで離散距離を低減するようにした離散距離低減手段を設ける方法が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の画像形成装置では、トナーが高速で転写材に衝突することから、衝突時にバウンドし、トナーの着弾位置周辺にトナーが飛び散る現象、いわゆる飛散を招き、画像品位を著しく劣化させるという問題点を有している。
【0010】
この点、上記の特開平5−208520号公報では、着弾時において粘着性部材を放出するようなカプセルトナーを用いることで、着弾時に衝突の衝撃によりカプセルを破壊し、内包された粘着剤を放出することでトナーの飛散を防止する方法が開示されているが、トナーの材質が著しく制限され、所望の帯電特性とすることが困難であるという問題点を有している。
【0011】
また、トナーに帯電付与する過程で、トナー粒子が壊れない程度の衝撃に抑える必要があり、帯電方法も過度の摺擦や押圧を伴わないような方法に制限されている。
【0012】
一方、特願平9−61488号では、従来のトナーを用いて、トナーの飛翔速度を減速させる電界を形成して、着弾時におけるトナー粒子の衝突力を減じる方法が提案されている。しかしながら、着弾面において転写材方向の電界が弱いことから、着弾時のバウンドやトナー粒子間の反発力により、着弾時に横に広がるという問題を有している。
【0013】
また、特願平9−67000号では、転写材への着弾前後の飛散を低減する為に磁界を作用させ、帯電粒子に磁界を作用させてトナー粒子が集束するような力を作用させることから、極めて強い磁力が必要となる上に装置が大型化するという問題がある。このため、簡単な構成で飛散を低減できる方法が求められている。
【0014】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、飛翔型の画像形成装置において、トナー粒子の転写材への着弾時において生じる飛散を低減し良好な画素及び画像を形成する画像形成装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置は、上記課題を解決するために、所定の極性に帯電されたトナーを担持するトナー担持体と、このトナー担持体に対向して電圧印加が可能な対向電極と、これらトナー担持体と対向電極との間に、トナー担持体から対向電極に向けて飛翔するトナーの通過部となる複数個のゲートを有する制御手段とを配置する一方、上記制御手段の各ゲートに対して独立した電位を付与し得る電圧印加手段を備え、上記制御手段における対応する各ゲートに対してトナーの通過を許可する第1の電位と、トナーの通過を禁止する第2の電位とを印加することによりゲートにおけるトナーの通過を制御して、対向電極に当接しかつ制御手段に対して相対移動するように設けられた転写材上にトナー像を形成する画像形成装置において、上記トナー担持体と対向電極との電位差をVHとし、対向電極近傍での電界強度をEHとするとき、1230V≦VH≦1.5kV、かつ、EH≧1.8kV/mmであることを特徴としている。
【0016】
上記の発明によれば、トナー担持体と対向電極との電位差と、対向電極近傍の電界強度、つまり、転写材表面における電界強度とを最適化することによって、飛散の少ない良好なトナー像を形成することができる。
【0017】
即ち、トナー担持体から飛び出し、制御手段のゲートを通過したトナーTは、図19(a)(b)に示すように、対向電極11に向かって飛翔する。
【0018】
このとき飛翔速度が速くなると、転写材Pに着弾したときの反発力が大きくなり、図19(a)に示すように大きくバウンドし、画素周辺への飛散が増大する。
【0019】
また、転写材Pの近傍における電界強度が弱い場合には、着弾直前及び着弾直後において、トナーT相互の反発力や転写材Pの帯電等の影響により、図19(b)に示すように、転写材Pの表面付近を滑るように広がってしまう。
【0020】
上記のトナーTの飛翔速度は、電界強度が強く、かつ飛翔距離が長い程、加速されて着弾時の速度が速くなり、着弾時のバウンドも大きくなる。しかし、飛翔電界が弱い場合には、飛翔中及び着弾時におけるトナー粒子の相互反発力が増大し、着弾時の対向電極11方向への保持力が弱くなることからトナー像が拡散する。
【0021】
そこで、本願発明者等は、この問題を解決するために検討を重ねた結果、トナー着弾時の飛翔速度に影響を及ぼすトナー担持体と対向電極11との間の電位差VHを、1230V≦VH≦1.5kVとすると共に、対向電極11近傍での電界強度EHを1.8kV/mm以上となるように設定することで飛散の少ない集束したトナー像が形成できることを見い出した。
【0022】
尚、制御手段が一層の制御電極のみで構成される場合においては、制御電極のON電位(第1の電位)とOFF電位(第2の電位)とに応じて制御電極と対向電極11の電位差及び対向電極11近傍での電界強度も変化するが、本請求項の条件を満たしていれば、飛散のない集束したトナー像を得ることができる。
【0023】
また、本発明の画像形成装置は、上記制御手段は、トナー担持体に対向して二次元的に広がる複数かつ複層の電極層と、これら複層の電極層を貫通する多数のゲートとを備え、上記電圧印加手段は、画像信号に応じて選択的に電圧印加を可能とすべく、隣接する2層の各電極層に、各ゲートに対して独立した電位を付与することを特徴としている。
【0024】
上記の発明によれば、制御手段として2層の電極層を配置し、2層の電極層を貫通して設けられたゲートに対して、2層の電極層が共にON電位となったときのみゲートのトナーの通過を許可する構成とすることができる。
【0025】
このような配置では、2層における各電極数の積で画素数が決まることから、各電極層の各電極への電圧切替を制御する高価なドライバー素子の数を大幅に低減することができる。
【0026】
また、この場合においても、トナーの着弾時に影響を与える電界強度や制御手段と対向電極との間の電位差は、制御手段の対向電極側の電極層のみによって決まることから、上記発明と同様の効果が得られ、飛散の少ない集束したトナー像を形成することができる。
【0027】
また、本発明の画像形成装置は、上記制御手段は、トナー担持体に対向して二次元的に広がる複数かつ複層の電極層と、これら複層の電極層を貫通する多数のゲートを備え、上記電圧印加手段は、制御手段の対向電極側に設けられた例えばレンズ電極等の電極層に対して、一定の電圧を印加することを特徴としている。
【0028】
上記の発明によれば、制御手段の対向電極側に一定の電圧が印加可能な例えばレンズ電極等の電極層を設けることで、制御電極の電圧値に関係なく、対向電極近傍の電界強度及びレンズ電極と対向電極との間の電位差を、請求項1の発明のように、最適の値とすることができ、制御電極の印加電圧、及び電圧印加時間に関係なく飛散の少ない集束したトナー像を形成することができる。
【0029】
尚、レンズ電極を、制御手段の対向電極側に露出するように設けた場合には、紙詰まり等によって転写材が制御手段に接触した場合においても、制御手段の表面が帯電することを防止できる。
【0030】
また、本発明の画像形成装置は、所定の極性に帯電されたトナーを担持するトナー担持体と、このトナー担持体に対向して電圧印加が可能な対向電極と、これらトナー担持体と対向電極との間に、トナー担持体から対向電極に向けて飛翔するトナーの通過部となる複数個のゲートを有する制御手段とを配置する一方、上記制御手段の各ゲートに対して独立した電位を付与し得る電圧印加手段を備え、上記制御手段における対応する各ゲートに対してトナーの通過を許可する第1の電位と、トナーの通過を禁止する第2の電位とを印加することによりゲートにおけるトナーの通過を制御して、対向電極に当接しかつ制御手段に対して相対移動するように設けられた転写材上にトナー像を形成する画像形成装置において、上記制御手段と対向電極との間には、対向電極に対向して二次元的に広がり、かつ制御手段の各ゲートに対応してトナーの通過が可能な開孔部を備えた第1の電極層がさらに配設され、上記トナー担持体と対向電極との電位差をVH、第1の電極層と対向電極との電位差をV1、第1の電極層と対向電極との距離をd1、及び対向電極近傍の電界強度をE1(=V1/d1)とするとき、VH≦1.5kV(1000V以下を除く)、かつ、E1≧1.8kV/mmであることを特徴としている。
【0031】
即ち、本願発明者等は、制御手段と対向電極との間にトナーの通過が可能で、かつ、電圧印加が可能な第1の電極層を設ける一方、制御手段の対向電極からの位置に関係なく、トナーの転写材への着弾時において影響を与えるトナー担持体と対向電極との電位差をVH、第1の電極層と対向電極との電位差をV1、第1の電極層と対向電極との距離をd1、及び対向電極近傍の電界強度をE1(=V1/d1)とするとき、VH≦1.5kV(1000V以下を除く)、かつ、E1≧1.8kV/mmと設定することにより、対向電極近傍の電界強度E1を最適にして、飛散の少ない集束したトナー像が形成できることを見い出した。
【0032】
例えば、トナー担持体と制御手段との間の距離は、通常、100μm程度に保持されることから、多くの場合、制御手段はトナー担持体を含むトナー供給部と一体的に構成される。このような場合において、トナー担持体の回動動作によって制御手段がトナーの飛翔方向に振動した場合においても、トナーの着弾時の制御条件は第1の電極層の印加電圧と対向電極からの距離で決まることから、飛散の少ない集束したトナー像を形成することができる。
【0033】
尚、第1の電極層は、制御手段と別体に構成する他、制御手段と一体となるように構成することができる。
【0034】
また、対向電極及び転写材との距離が一定となるように、転写材上へのトナー着弾位置の転写材移動方向上流側で転写材に当接させることが可能である。これによって、第1の電極層と転写材との間隙を保持するようにすることが可能である。
【0035】
また、本発明の画像形成装置は、上記制御手段と第1の電極層との間の電界強度をE2とし、第1の電極層と対向電極との間の電界強度をE1とするとき、E1>E2とすることを特徴としている。
【0036】
上記の発明によれば、第1の電極層と対向電極との間の電界強度E1を制御手段と第1の電極層との間の電界強度E2よりも大きくすることで、制御手段と対向電極との間隙を広くとった場合においても、トナーの転写材への着弾時において、トナーの飛翔速度を抑制して対向電極近傍の電界を強く設定することができ、飛散の少ない集束したトナー像を形成することができる。
【0037】
また、本発明の画像形成装置は、上記制御手段への第1の電位の電圧印加開始から第2の電位の電圧印加終了までの間に、上記E1及びE2が共に順次大きくなるように、上記第1の電極層への印加電圧と上記対向電極への印加電圧とを変化させることを特徴としている。
【0038】
上記の発明によれば、制御手段への第1の電位(ON電位)の電圧印加開始に伴って、第1の電極層と対向電極との間の電界強度(E1)と、制御手段と第1の電極層との間の電界強度(E2)を共に順次大きくなるように、第1の電極層への印加電圧と対向電極への印加電圧とを変化させる。
【0039】
これにより、飛翔を開始するトナーが、時間経過に伴って飛翔速度が増加する。その結果、対向電極上において、最初に到達するトナーと最後に到達するトナーとの時間間隔が縮まり、トナー像が転写材の搬送方向に集束される。
【0040】
また、本発明の画像形成装置は、上記第1の電極層への印加電圧の変化は、上記対向電極へ印加電圧の変化に先立って行われることを特徴としている。
【0041】
上記の発明によれば、第1の電極層への印加電圧の変化を、対向電極へ印加電圧の変化に先立って行うので、トナーの飛翔位置に応じた効率的な電圧印加を行うことができる。
【0042】
また、本発明の画像形成装置は、上記転写材として無端状部材を用いることを特徴としている。
【0043】
上記の発明によれば、例えば、転写材として厚さ50μmのポリイミドの転写ベルト等の無端状部材を対向電極に当接する構成とすることができる。
【0044】
これによって、制御手段と対向電極との間の距離を100μm程度にまで近接させることができ、対向電極の電位を低く設定できる。このため、電源容量を低減でき、絶縁破壊によるリークや感電を防止でき安全性を高めることができる。
【0045】
また、トナーの飛翔距離を短くすることができることから飛翔電界が強い場合においても、トナー着段時の衝突のエネルギーを低減でき飛散の少ないトナー像が形成できるといった効果も得られる。
【0046】
また、本発明の画像形成装置は、上記転写材の制御手段と対向する面の上流側に、転写材に粘着材を塗布するための塗布手段が設けられていることを特徴としている。
【0047】
上記の発明によれば、転写材の制御手段と対向する面の上流側に、転写材に粘着材を塗布するための塗布手段が設けられているので、転写材に着弾した時のトナーの飛散をさらに低減することができる。
【0048】
また、転写材の移動中におけるトナーの飛散を防止するという効果も得られる。
【0049】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1ないし図18に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0050】
尚、本実施の形態の画像形成装置は、図2に示すように、トナー供給部3のトナーを印字部1にて画像信号に応じて制御することにより転写材上にトナー像を形成するものであり、転写材として通常のコピー用紙を用いるものであるが、必ずしもこれに限らず、図18に示すように、無端状部材としての転写ベルト54を用いてこの転写ベルト54上にトナー像を形成した後に、最終記録材としての紙である記録材Kに転写するような構成をとることも可能である。
【0051】
本実施の形態の画像形成装置としての例えばプリンタには、図2に示すように、印字部1への転写材の搬送方向上流側に給紙部4が設けられている。
【0052】
上記の給紙部4は、後述する転写材Pを収容する給紙カセット41と、この給紙カセット41から転写材Pを送り出すピックアップローラ42と、供給された転写材Pを印字のタイミングに合わせて搬送する一対のレジストローラ43・43とからなっている。
【0053】
上記一対のレジストローラ43・43を通過した転写材Pは、図3に示すように、給紙ガイド板44と紙押さえ板45とにより印字部1に案内される。このとき、給紙部4に設けられた図示しない給紙センサは、上記転写材Pが印字部1に供給されたことを検出するようになっている。
【0054】
上記のピックアップローラ42及びレジストローラ43・43は、図2に示すように、コントローラ部7からの駆動信号により、図示しない駆動装置によって回転駆動される。
【0055】
一方、印字部1からの転写材Pの搬送方向下流側には、搬送ガイド板52と印字部1にて転写材P上に形成されたトナー像を加熱及び加圧することにより転写材Pに定着させる定着部6とが設けられている。
【0056】
搬送ガイド板52にはファン51及びフィルター53が設けられており、この搬送ガイド板52は通過する転写材Pを送風しながら定着部6側へ搬送ガイドするようになっている。
【0057】
定着部6は、図3に示すように、ヒータ61を内包したヒートローラ62、圧力ローラ63、及び温度センサ64からなっている。
【0058】
上記ヒートローラ62は、例えば厚さ2mmのアルミニウム管からなっている。ヒータ61は、例えばハロゲンランプからなり、ヒートローラ62に内包されて配置されている。圧力ローラ63は、例えばシリコン樹脂からなっている。
【0059】
また、互いに対向して設けられた上記ヒートローラ62及び圧力ローラ63には、転写材Pを挟んで加圧することができるように、それぞれの軸の両端に図示しないスプリング等によって例えば2kgの荷重が加えられている。尚、上記のヒートローラ62及び圧力ローラ63は、図示しない駆動装置によって回転駆動される。
【0060】
上記温度センサ64は、ヒートローラ62の表面の温度を測定する。測定値は前記コントローラ部7の図示しない温度制御部にて制御される。即ち、温度センサ64の測定結果に基づくヒートローラ62の表面温度に応じてヒータ61のON/OFF等が制御され、ヒートローラ62の表面温度が例えば150℃に保持される。
【0061】
また、定着部6は転写材Pが排出されたことを検出する図示しない排紙センサを備えている。尚、ヒータ61、ヒートローラ62、及び圧力ローラ63等の材質は特に限定されるものではない。また、ヒートローラ62の表面の温度も特に限定されるものではない。さらに、定着部6は、後述する転写ベルト54上のトナー像を加熱及び加圧することにより後述する記録材Kに転写及び定着する構成となっていても良い。
【0062】
また、図示しないが、定着部6からの転写材Pの排出側には、定着部6にて処理された転写材Pを機外に排出する排出ローラや排出された転写材Pを受ける排出トレイを画像形成装置の形状や転写材Pの排出方向に応じて適宜設けることができる。
【0063】
一方、図2に示す印字部1の下側に設けられたトナー供給部3には、図4に示すように、トナーTが収容されているトナー貯蔵槽35内のトナーTを攪拌してトナー貯蔵槽35内のトナーTの片寄りを防ぐ攪拌ローラ34と、トナーTを担持し搬送するトナー担持体31と、トナー担持体31上のトナー層厚を規制するトナー層規制手段32と、トナー担持体31にトナーTを供給しかつトナーTに電荷を付与する供給ローラ33とが配置されている。
【0064】
上記のトナーTは、例えばスチレンアクリルを主体とする10μm程度の粒子であり、トナー貯蔵槽35内に収容され、攪拌ローラ34の回動によりトナー担持体31の方向に掻き出される。
【0065】
トナー担持体31は、図示しない駆動装置に繋合され、同図において矢印方向に例えばその表面での速度が50mm/secで回動する。トナー担持体31には、表面に数μmの凹凸が形成されており、供給ローラ33がトナー担持体31上を摺擦することにより、このトナー担持体31に新たなトナーTが供給される。また、トナー担持体31上のトナーTは、トナー層規制手段32によって所定のトナー層厚に成形される。
【0066】
一方、上記印字部1は、図3に示すように、トナー担持体31の外周面と対向する制御手段としての飛翔制御部2及び対向電極11から構成される。飛翔制御部2は、図5に示すように、画像信号に応じてリング状の電極層としての制御電極23に電圧が印加されることにより、トナー担持体31から対向電極11へのゲート22のトナーTの通過を選択的に制御する。
【0067】
このとき、図2に示す給紙カセット41に収納されていた前記転写材Pは、コントローラ部7からの印字開始信号によってピックアップローラ42にて送り出され、レジストローラ43・43にて搬送される。レジストローラ43・43にて搬送された転写材Pは、図3に示すように、給紙ガイド板44と紙押さえ板45とにより対向電極11に密着して搬送される。
【0068】
対向電極11は、トナー担持体31からの距離が例えば1mmとなるように設けられている。また、対向電極11には、図1に示すように、対向電極電源74にて、例えば印字動作時において2kVの高圧が印加されている。つまり、対向電極11とトナー担持体31との間には、対向電極電源74による対向電極11への電圧付与により、トナー担持体31に担持されたトナーTを対向電極11方向に飛翔させるのに必要な電界が形成される。
【0069】
上記コントローラ部7は、図1に示すように、対向電極電源74、電圧印加手段としての制御電極ドライバー72、トナー担持体電源75、並びにクロック、画像信号及び制御信号に基づき飛翔制御のため画像信号を生成する画像信号処理部71や図示されない画像形成装置全体を制御する主制御部等を有している。
【0070】
また、コントローラ部7は、制御手段の電極形状に応じて、同図に示す電圧印加手段としてのレンズ電極電源76や、図11に示す電圧印加手段としての行電極ドライバー73や、図16に示す第1の電極層電源77を有するようになっている。
【0071】
上記の飛翔制御部2は、図1に示すように、対向電極11と平行をなし、かつ、対向電極11と対向して2次元的に広がっており、トナー担持体31から対向電極11方向へのトナーTが通過可能な構造となっている。そして、この制御電極23に印加される電位により、トナー担持体31上のトナー層に作用する電界が変化し、トナー担持体31から対向電極11へのトナーTの飛翔が制御される。
【0072】
上記の制御電極23は、トナー担持体31の外周面からの距離が例えば150μmとなるように設けられており、図3に示すように、電極取付台21にて固定保持されている。
【0073】
一方、飛翔制御部2は、図6に示すように、制御電極23一層から構成することが可能である一方、図7に示すように、絶縁層を介して制御電極23と電極層としてのレンズ電極26とを配し、さらに、電極を保護するカバー層28を設けた構成とする複数の層からなる電極層を有することが可能である。
【0074】
上記の絶縁層は、例えばポリイミド樹脂からなり、厚さ25μmに成形されて
いる。また、ベース基板25には、ゲート22となるべき孔が形成されている。
【0075】
上記の制御電極23は、例えば厚さ18μmの銅箔からなり、上記孔の周りに所定の配列に従って配置されている。また、各孔の開口部は、例えば直径160μmに形成されており、前記トナー担持体31から対向電極11へ飛翔するトナーTの通過部となっている。以下、この通過部をゲート22と称することとする。尚、制御電極23とトナー担持体31との距離は、特に限定されるものではない。また、制御電極23には開口部径が200μmの開口部が設けられているが、この開口部径やゲート22の大きさ、絶縁層及び制御電極23の材質や厚さ等は、特に限定されるものではない。
【0076】
また、上記制御電極23は、図5に示すように、給電線24を通して、図1に示す制御電極ドライバー72に電気的に接続されている。また、制御電極23は絶縁性基材であるベース基板25に密着して配設されており、これにより、制御電極23同士の絶縁性、給電線24同士の絶縁性、及び互いに接続されていない制御電極23と給電線24との間の絶縁性や対向電極11との絶縁が確保されている。
【0077】
また、飛翔制御部2の制御電極23には、図1に示す制御電極ドライバー72により画像信号に応じたパルスつまり電圧が印加される。即ち、制御電極ドライバー72は、制御電極23に対し、トナー担持体31に担持されたトナーTを対向電極11方向に通過させる場合には、第1の電位(以後、「ON電位」という)として例えば300Vを印加し、通過させない場合には、第2の電位(以後、「OFF電位」という)として例えば0Vを印加するようになっている。尚、図7に示すように、制御電極23の絶縁層を介して対向電極11側に設けられるレンズ電極26は、制御電極23通過後のトナー流の整流等の目的で適時配されるが、本発明では対向電極11や後述する第1の電極層29間の電界を決める電極として作用する。
【0078】
このように、制御電極23への付与電位を画像信号に応じて制御し、対向電極11におけるトナー担持体31との対向面側に転写材Pを配することによって、転写材Pの表面に画像信号に応じたトナー像が形成される。尚、制御電極ドライバー72は、コントローラ部7の図示されない画像形成制御ユニットから送られてくる制御電極制御信号によって制御されている。
【0079】
【実施例】
〔実施例1〕
上記の画像形成装置は、コンピュータやワードプロセッサの出力用としてのプリンタとして使用可能な他にデジタルコピーの印字部分にも使用可能である。但し、本実施例では、プリンタとして使用した場合についての説明を行う。
【0080】
先ず、図1に示すように、例えば図示されないホストコンピュータからの画像信号がコントローラ部7に送られると、コントローラ部7では、画像信号をプリント開始信号や転写材サイズ検知信号等の制御信号と画像データとに分離する。
【0081】
次いで、図2に示すように、プリント開始信号によりピックアップローラ42を回転させ、給紙カセット41に収容されている転写材Pを、図3に示すレジストローラ43に当接するまで送り出す。尚、このとき、給紙カセット41に設けられた転写材Pの収容の有無を検知する図示しない転写材検知センサにより、転写材Pがあることが確認された上でピックアップローラ42の動作が始まる。
【0082】
次に、レジストローラ43の等速回転が始まり、転写材Pは一定速度で給紙ガイド板44上を紙押さえ板45にて給紙ガイド板44に押し付けられながら対向電極11の位置まで搬送される。
【0083】
このようにして、レジストローラ43の回転動作の開始に同期してコントローラ部7の画像形成制御ユニットにて画像信号の処理が開始される。このとき、転写材Pはレジストローラ43に当接した状態から搬送されるので、転写材Pの先端からの画像形成位置は画像形成制御ユニット内で計算され、これによって、転写材Pの所定の位置に印字を行うことができる。
【0084】
次に、飛翔制御部2における動作について説明する。
【0085】
図4に示すように、トナー供給部3では、トナーTは、供給ローラ33との摺擦及びトナー層規制手段32による摺擦によって、所定の極性に帯電される。尚、本実施例では負極性に帯電される。次いで、トナーTは、図3に示すように、トナー担持体31の回動により飛翔制御部2のゲート22に対向する位置に搬送される。尚、トナー担持体31は、トナー担持体31が回動している間は、図1に示すトナー担持体電源75により所定の電圧が印加される。
【0086】
ここで、制御電極ドライバー72にて制御電極23に、印字電圧(ON電位、本実施例では300V)が印加された場合、トナー担持体31に担持されているトナーTは制御電極23のゲート22に向けて飛翔する。このとき開口部であるゲート22には、対向電極11からの電界がトナー担持体31方向に回り込むようにして入り込む。このため、制御電極23に向けて飛翔したトナーTの中でゲート22に近い範囲のトナーTは、ゲート22を通過して対向電極11に向けて飛翔し、対向電極11上を移動する転写材P上にトナー像を形成する。
【0087】
一方、制御電極23に非印字電圧(OFF電位、本実施例では0V)が印加された場合、制御電極23からトナー担持体31に向けての電界が形成され、対向電極11方向への飛翔電界はゲート22にて完全に遮断される。
【0088】
ここで、本実施例では、図6に示す一層の制御電極23を有した電極を用いて、対向電極11の印加電圧と、制御電極23と対向電極11との距離を変えて転写材P上に形成されるトナー像の画像品位が最良となる条件について検討を行った。
【0089】
その結果、トナー担持体31と制御電極23との距離を150μmとして、制御電極23に印加する電圧を制御電極ドライバー72によりON電位(350V)、OFF電位(0V)として画素を形成したところ、表1に示すようになった。
【0090】
【表1】
Figure 0003583287
【0091】
尚、上記の表1においては、トナー担持体31と対向電極11との電位差をVHとし、対向電極11近傍での電界強度をEHとしている。また、電界強度EHは、
電界強度EH=(制御電極23と対向電極11との電位差)/(制御電極 23と対向電極11との間の距離d)
で示すことができる。
【0092】
さらに、評価における画像品位については、飛散が極めて少なく、集束した画素形成がなされているものを◎、飛散が少なく集束した画素が形成されており、線や文字等の印字を行った場合に非飛翔型の、例えば通常の電子写真方式による画像形成装置で形成したトナー像と比べて遜色ない画像品位が得られるものを○、飛散が多く画素の輪郭が不明瞭なものを×で表すものとした。
【0093】
上記の表1の結果から分かるように、条件2及び条件3が良好であった。このとき、トナー担持体31と対向電極11との電位差VHと、対向電極11近傍での電界強度EHとは、VH≦1480(V) 、かつ、EH≧1.80(kV/mm)で好ましく、さらに次には、表1には示されていないが、VH≦1.5kV、かつ、EH≧1.8kV/mmで好ましかった。
【0094】
このように、本願発明者等は、本実施例1により、トナー着弾時の飛翔速度に影響を及ぼすトナー担持体31と対向電極11との間の電位差VHを1.5kV以下とすると共に、対向電極11近傍での電界強度EHを1.8kV/mm以上となるように設定することで、飛散の少ない集束したトナー像が形成できることを見い出した。
【0095】
尚、本実施例のように、制御手段が一層の制御電極23のみで構成される場合においては、制御電極23のON電位とOFF電位とに応じて制御電極23と対向電極11との電位差VH及び対向電極11近傍での電界強度EHも変化するが、上記の条件を満たしていれば、飛散のない集束したトナー像を得ることができる。
【0096】
〔実施例2〕
飛翔制御部2として、図8ないし図11に示すように、画像信号に応じて制御電極ドライバー72により所定のON電位とOFF電位が印加される制御電極23と、一定の周期で一本のみの電極に順次、行電極ドライバー73によってON電位が印加される電極層としての行電極27とを、ベース基板25を挟んで互いに交差するように配置して、両方の電極がON電位となったときのみゲート22のトナーの通過が行われるように両方の電極に印加する電圧を決めた。このときの条件は、以下の通りである。
【0097】
制御電極:ON電位300V/OFF電位0V
行電極:ON電位350V/OFF電位0V
上記の制御条件でトナー担持体31と行電極27との間の距離を150μmとして、画素を形成したところ表2に示すようになった。
【0098】
【表2】
Figure 0003583287
【0099】
上記の表2の結果から分かるように、条件2及び条件3が良好であった。このとき、トナー担持体31と対向電極11との電位差VHと、対向電極11近傍での電界強度EHとは、VH≦1480(V) 、かつ、EH≧1.80で好ましかった。
【0100】
さらに次には、表2には示されていないが、VH≦1.5kV、かつ、EH≧1.8kV/mmで好ましかった。
【0101】
このように、本実施例では、制御手段として、2層の電極層である制御電極23と行電極27とを格子状に直交するように配置し、直交部において制御電極23と行電極27とを貫通して設けられたゲート22に対して、制御電極23と行電極27とが共にON電位となったときのみゲート22のトナーTの通過を許可する構成としている。
【0102】
このような配置では、制御電極23と行電極27との2層における各電極数の積で画素数が決まることから、ドライバー素子の数は、各制御電極23を制御する各制御電極ドライバー72の数と各行電極27を制御する各行電極ドライバーの数との和となり、ドライバー素子の数を大幅に低減することができる。
【0103】
また、この場合においても、トナーTの着弾時に影響を与える電界強度や制御電極23及び行電極27と対向電極11との間の電位差は、制御手段の対向電極11側の電極層、つまり行電極27のみによって決まることから、電位差VH及び電界強度EHを実施例1と同じ範囲、つまりVH≦1.5kV、かつ、EH≧1.8kV/mmに設定することによって、同様の効果が得られ、飛散の少ない集束したトナー像を形成することができる。
【0104】
〔実施例3〕
飛翔制御部2として、図7及び図12に示すように、飛翔制御部2の対向電極11に面する側にレンズ電極26を設け、図1に示すように、レンズ電極電源76により、レンズ電極26に所定の電圧を印加したところ表3に示すようになった。
【0105】
【表3】
Figure 0003583287
【0106】
上記の表3の結果から分かるように、条件2及び条件3が良好であった。このとき、トナー担持体31と対向電極11との電位差VHと、対向電極11近傍での電界強度EHとは、VH≦1480(V) 、かつ、EH≧1.80(KV/mm)で好ましく、さらに次には、表3には示されていないが、VH≦1.5kV、かつ、EH≧1.8kV/mmで好ましかった。
【0107】
尚、図7に示すように、飛翔制御部2として制御電極23とレンズ電極26で構成されるような電極構成をとる場合、対向電極11近傍での電界強度EHは、図13(a)(b)に示すように、レンズ電極26と対向電極11との距離によって決まる。従って、図13(b)に示すように、レンズ電極26と対向電極11との距離を短くして電界強度を高くすると共に、レンズ電極26と対向電極11との電位差を低く設定することで飛散の少ない良好な画像が形成できた。
【0108】
このように、本実施例では、飛翔制御部2の対向電極11側に一定の電圧が印加可能なレンズ電極26を設けることで、制御電極23の電圧値に関係なく、対向電極11近傍の電界強度EH及びトナー担持体31と対向電極11との間の電位差VHを、電位差VH及び電界強度EHを実施例1及び実施例2と同じ範囲、つまりVH≦1.5kV、かつ、EH≧1.8kV/mmに設定することによって、同様の効果が得られ、制御電極23の印加電圧、及び電圧印加時間に関係なく飛散の少ない集束したトナー像を形成することができる。
【0109】
尚、レンズ電極26を、図12に示すように、飛翔制御部2の対向電極11側に露出するように設けた場合には、紙詰まり等によって転写材Pが飛翔制御部2に接触した場合においても、飛翔制御部2の表面が帯電することを防止できる。
【0110】
〔実施例4〕
本実施例では、図14及び図15に示すように、飛翔制御部2と対向電極11との間に、トナーTの通過が可能な第1の電極層29を設けた。ここで、飛翔制御部2のレンズ電極26と第1の電極層29との間の電界強度をE2として表し、第1の電極層29と対向電極11との間の電界強度をE1として表すと、電位差VH及びトナー像の画像品位は表4に示すようになった。また、本実施例における電極配置を、図16に示した。
【0111】
【表4】
Figure 0003583287
【0112】
上記の表4の結果から分かるように、条件1及び条件2が最も好ましく、条件3が好ましい結果となった。
【0113】
これら条件1〜条件3では、VH≦1.5kV、かつ、E1≧1.8kV/mmが確保されており、前述のように、良好な画像形成が行えた。尚、条件4では
E1が小さく、条件5ではVHが大きいため、良好な画像形成が行えなかった。
【0114】
条件3は、良好ではあるが、このように、E1≦E2のような状態では、本発明の効果を十分に発揮することができないため、望ましくは、条件1及び条件2のように、E1>E2、かつ、VH≦1.5kV、かつ、E1≧1.8kV/mmを満たすよう、条件を設定した方が良い。
【0115】
このように、本実施例では、制御手段としての飛翔制御部2と対向電極11との間にトナーTの通過が可能で、かつ、電圧印加が可能な第1の電極層29を設ける一方、飛翔制御部2の対向電極11からの位置に関係なくトナーTの転写材Pへの着弾時において影響を与えるトナー担持体31と対向電極11との電位差をVH、第1の電極層29と対向電極11との電位差をV1、第1の電極層29と対向電極11との距離をd1、及び対向電極11近傍の電界強度E1(=V1/d1)とするとき、VH≦1.5kV、かつ、E1(=V1/d1)≧1.8kV/mmと設定することにより、対向電極11近傍の電界強度E1を最適にして、飛散の少ない集束したトナー像が形成できることを見い出した。
【0116】
例えば、トナー担持体31と飛翔制御部2との間の距離は、通常、100μm程度に保持されることから、多くの場合、飛翔制御部2はトナー担持体31を含むトナー供給部3と一体的に構成される。このような場合において、トナー担持体31の回動動作によって飛翔制御部2がトナーTの飛翔方向に振動した場合においても、トナーTの着弾時の制御条件は第1の電極層29の印加電圧と対向電極11からの距離で決まることから、飛散の少ない集束したトナー像を形成することができる。
【0117】
尚、第1の電極層29は、飛翔制御部2と別体に構成する他、飛翔制御部2と一体となるように構成することができる。また、対向電極11及び転写材Pとの距離が一定となるように、転写材P上へのトナー着弾位置の転写材P移動方向上流側で転写材Pに当接させることが可能である。これによって、第1の電極層29と転写材Pとの間隙を保持するようにすることが可能である。
【0118】
〔実施例5〕
本実施例では、前記図16に示す対向電極11と第1の電極層29との間の電界強度(E1と表す)を、レンズ電極26と第1の電極層29との間の電界強度(E2と表す)よりも大きくした。
【0119】
その結果、転写材P上のトナー像の飛散は著しく減少した。
【0120】
このように、制御手段としてのレンズ電極26と第1の電極層29との間の電界強度をE2とし、第1の電極層29と対向電極11との間の電界強度をE1とするとき、E1>E2とすることが可能であり、これによって、レンズ電極26と対向電極11との間隙を広くとった場合においても、トナーの転写材Pへの着弾時において、トナーの飛翔速度を抑制して対向電極11近傍の電界を強く設定することができ、飛散の少ない集束したトナー像を形成することができる。
【0121】
〔実施例6〕
本実施例では、図17(a)(b)に示すように、第1の電圧印加時間(図中t1−t2)の開始から、第2の電圧印加時間(図中t2−t5)の終了までの間に、対向電極11と第1の電極層29との間の電界強度E1と、レンズ電極26と第1の電極層29との間の電界強度E2が共に順次大きくなるように、第1の電極層29及び対向電極11に印加する電圧を順次大きくしたところ、転写材P上により集束したトナー像が形成された。
【0122】
このように、制御電極としてのレンズ電極26への第1の電圧印加の開始から第2の電圧印加の終了までの間に、E1とE2とが共に順次増加するように、上記第1の電極層29への印加電圧及び上記対向電極11への印加電圧を変化させることが可能である。
【0123】
これによって、図17(b)に示すように、t1からt5の期間に飛翔制御部2におけるレンズ電極26と第1の電極層29との間の電界強度E2、及び第1の電極層29と対向電極11との間の電界強度E1を徐々に強くすることで、第1の電位、即ちtlからt2の間に飛翔を開始するトナーTが、時間経過に伴って飛翔速度が増加する。
【0124】
その結果、図17(a)に示すように、対向電極11上において、最初に到達するトナーTと最後に到達するトナーTとの時間間隔が縮まり、トナー像が転写材Pの搬送方向に集束されるという効果が得られる。
【0125】
〔実施例7〕
本実施例では、図17(a)(b)に示すように、第1の電極層29への電圧印加を制御手段としての制御電極23への第1の電圧開始(図中t1)と同時とし、第1の電極層29への電圧印加に遅れて、対向電極11への電圧印加を開始(図中t2)した。
【0126】
これによって、転写材P上のトナー像の飛散が減少した。
【0127】
このように、第1の電極層29への印加電圧の変化を、対向電極11への印加電圧の変化に先立って行うことにより、トナーTの飛翔位置に応じた効率的な電圧印加を行うことができる。
【0128】
例えば、飛翔電界が2kV/mmで作用し、制御手段としての制御電極23の位置がトナー担持体31から距離150μm、第1の電極層29の位置がトナー担持体31から距離800μm、対向電極11の位置がトナー担持体31から距離1mmの位置にあるとすれば、最初にトナー担持体31から飛翔したトナーTは第1の電極層29に至るまでに300μ秒以上の時間を要する。尚、飛翔速度は、電界強度、トナーTの粒子径及びトナーTの帯電量によって決まるが、飛翔速度の増加に伴ってトナー粒子に対する空気抵抗が増加することから、本発明のような飛翔型の画像形成装置では、飛翔速度の上限は略上記の値、つまり所要時間300μ秒以上となる。従って、対向電極11への印加電圧の変化は、第1の電極層29への変化の後、つまり300μ秒以降で良いこととなり、消費電力が低減できるという効果も得られる。
【0129】
〔実施例8〕
本実施例では、図18に示すように、転写材Pとして、厚さ50μmのポリイミドからなる無端状部材としての転写ベルト54を対向電極11に密着するように配置した。
【0130】
この結果、対向電極11と第1の電極層29との間の距離を100μmとした場合においても、転写ベルト54が第1の電極層29に接触することなく、極めて飛散が少ない集束したトナー像を形成することができた。
【0131】
このように、転写材Pとして厚さ50μmのポリイミドの転写ベルト54等の無端状部材を対向電極11に当接する構成とすることができる。
【0132】
これによって、制御手段としての制御電極23と対向電極11との間の距離を100μm程度にまで近接させることができ、対向電極11の電位を低く設定できる。このため、電源容量を低減でき、絶縁破壊によるリークや感電を防止でき安全性を高めることができる。
【0133】
また、トナーTの飛翔距離を短くすることができることから飛翔電界が強い場合においても、トナー着段時の衝突のエネルギーを低減でき飛散の少ないトナー像が形成できるといった効果も得られる。
【0134】
尚、無端状の転写ベルト54としては、この他にも導電性の例えばステンレスを100μm程度のベルト状としたものでも良い。また、無端状の転写ベルト54として、導電性の材料を用いた場合には、転写ベルト54を対向電極11として用いることができ、転写ベルト54の厚みに関係なく飛翔電界を形成することができる。さらに、転写ベルト54の摺擦等によって生じる転写ベルト54の帯電を防止することもできる。この他にもポリイミドにカーボンを混練して高抵抗とした転写ベルト54や、ポリエステルフィルム等の高分子材料等の転写ベルト54を用いることもできる。
【0135】
〔実施例9〕
本実施例では、図18に示すように、転写ベルト54の対向電極11との当接位置における転写ベルト54の回動方向下流側に配置される懸架手段を、ヒータ61を内包したヒートローラ62と圧力ローラ63とにより構成し、転写ベルト54のトナー担持面に記録材Kを密着させた。
【0136】
この結果、転写ベルト54上のトナーTは、記録材Kに溶融転写されて良好なトナー像が記録材K上に形成された。
【0137】
このように、転写材P上のトナー像を記録材Kを当てながら加熱し、転写ベルト54から記録材KにトナーTを転移させることで、新たな転写手段を設けることなく直接転写できるので、装置を小型化することができる。また、記録材Kに転写するときにトナー粒子は溶融した状態となることから、転写時におけるトナーTの飛散が防止でき、飛散のない集束した転写ベルト54上のトナー像を印字品位を損なうことなく記録材K上に移すことができる。
【0138】
〔実施例10〕
本実施例では、図18に示すように、転写ベルト54の対向電極11との当接位置における転写ベルト54の回動方向上流側に配置された懸架手段であるテンションプーリー55部において転写ベルト54を挟持するように、粘着剤供給部81を配置した。尚、粘着剤供給部81は、転写ベルト54と摺擦する部分が多孔質の弾性部材で構成され、転写ベルト54との摺擦に応じて粘着剤供給部81内に収容されたシリコンオイルが転写ベルト54に塗布されるようになっている。
【0139】
この結果、転写ベルト54にシリコンオイルを塗布した状態では、トナー着弾時の飛散はさらに減少し、長期印字を行った場合においても良好な印字を持続することができた。
【0140】
このように、転写ベルト54における制御電極23との対向位置に対して転写ベルト54の移動方向の上流側に、転写ベルト54のトナー転写面に粘着剤を塗布する塗布手段としての粘着剤供給部81を設けることによって、転写ベルト54に着弾した時のトナーTの飛散をさらに低減することができる。
【0141】
また、トナーTの着弾位置から記録材Kへの転写位置までの間における転写ベルト54上のトナーTの飛散を防止するという効果も得られる。
【0142】
尚、本実施例では粘着剤としてシリコンオイルを用いて転写及び定着時におけるヒートローラ62や圧力ローラ63との離型性を改善するという効果を得ている。しかしながら、必ずしもシリコンオイルに限らず、揮発性溶媒に粘性剤を溶かした粘性剤を転写ベルト54に塗布し、トナー粒子の転写ベルト54への着弾後短時間でトナー粒子が転写ベルト54に固着されるようにしても良い。
【0143】
また、本実施例では、転写ベルト54にシリコンオイルを塗布する例を述べたが、必ずしもこれに限らず、転写材Pつまり用紙にシリコンオイルを塗布することも可能である。
【0144】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置は、以上のように、トナー担持体と対向電極との電位差をVHとし、対向電極近傍での電界強度をEHとするとき、1230V≦VH≦1.5kV、かつ、EH≧1.8kV/mmであるものである。
【0145】
それゆえ、対向電極と対向電極との電位差と、対向電極近傍の電界強度、つまり、転写材表面における電界強度とを最適化することによって、飛散の少ない良好なトナー像を形成することができるという効果を奏する。
【0146】
また、本発明の画像形成装置は、上記制御手段は、トナー担持体に対向して二次元的に広がる複数かつ複層の電極層と、これら複層の電極層を貫通する多数のゲートとを備え、上記電圧印加手段は、画像信号に応じて選択的に電圧印加を可能とすべく、隣接する2層の各電極層に、各ゲートに対して独立した電位を付与するものである。
【0147】
それゆえ、制御手段として2層の電極層を配置し、2層の電極層を貫通して設けられたゲートに対して、2層の電極層が共にON電位となったときのみゲートのトナーの通過を許可する構成とすることができる。
【0148】
このような配置では、2層の電極層数の積で画素数が決まることから、電極層への電圧切替を制御する高価なドライバー素子の数を大幅に低減することができるという効果を奏する。
【0149】
また、この場合においても、トナーの着弾時に影響を与える電界強度や制御手段と対向電極との間の電位差は、制御手段の対向電極側の電極層のみによって決まることから、上記発明と同様の効果が得られ、飛散の少ない集束したトナー像を形成することができるという効果を奏する。
【0150】
また、本発明の画像形成装置は、上記制御手段は、トナー担持体に対向して二次元的に広がる複数かつ複層の電極層と、これら複層の電極層を貫通する多数のゲートを備え、上記電圧印加手段は、制御手段の対向電極側に設けられた例えばレンズ電極等の電極層に対して、一定の電圧を印加するものである。
【0151】
それゆえ、制御手段の対向電極側に一定の電圧が印加可能な例えばレンズ電極等の電極層を設けることで、制御電極の電圧値に関係なく、対向電極近傍の電界強度及びレンズ電極と対向電極間の電位差を、上記発明のように、最適の値とすることができ、制御電極の印加電圧、及び電圧印加時間に関係なく飛散の少ない集束したトナー像を形成することができるという効果を奏する。
【0152】
尚、電極層を制御手段の対向電極側に露出するように設けた場合には、紙詰まり等によって転写材が制御手段に接触した場合においても、制御手段の表面が帯電することを防止できるという効果を奏する。
【0153】
また、本発明の画像形成装置は、制御手段と対向電極との間には、対向電極に対向して二次元的に広がり、かつ制御手段の各ゲートに対応してトナーの通過が可能な開孔部を備えた第1の電極層がさらに配設され、上記トナー担持体と対向電極との電位差をVH、第1の電極層と対向電極との電位差をV1、第1の電極層と対向電極との距離をd1、及び対向電極近傍の電界強度をE1(=V1/d1)とするとき、VH≦1.5kV(1000V以下を除く)、かつ、E1≧1.8kV/mmであるものである。
【0154】
それゆえ、対向電極近傍の電界強度E1を最適にして、飛散の少ない集束したトナー像が形成することができるという効果を奏する。
【0155】
尚、第1の電極層は、制御手段と別体に構成する他、制御手段と一体となるように構成することができる。また、対向電極及び転写材との距離が一定となるように、転写材上へのトナー着弾位置の転写材移動方向上流側で転写材に当接させることが可能である。これによって、第1の電極層と転写材との間隙を保持するようにすることが可能であるという効果を奏する。
【0156】
また、本発明の画像形成装置は、上記制御手段と第1の電極層との間の電界強度をE2とし、第1の電極層と対向電極との間の電界強度をE1とするとき、E1>E2とするものである。
【0157】
それゆえ、第1の電極層と対向電極との間の電界強度E1を制御手段と第1の電極層との間の電界強度E2よりも大きくすることで、制御手段と対向電極との間隙を広くとった場合においても、トナーの転写材への着弾時において、トナーの飛翔速度を抑制して対向電極近傍の電界を強く設定することができ、飛散の少ない集束したトナー像を形成することができるという効果を奏する。
【0158】
また、本発明の画像形成装置は、上記制御手段への第1の電位の電圧印加開始から第2の電位の電圧印加終了までの間に、上記E1及びE2が共に順次大きくなるように、上記第1の電極層への印加電圧と上記対向電極への印加電圧とを変化させるものである。
【0159】
それゆえ、飛翔を開始するトナーが、時間経過に伴って飛翔速度が増加する。
【0160】
その結果、対向電極上において、最初に到達するトナーと最後に到達するトナーとの時間間隔が縮まり、トナー像が転写材の搬送方向に集束されるという効果を奏する。
【0161】
また、本発明の画像形成装置は、上記第1の電極層への印加電圧の変化は、上記対向電極へ印加電圧の変化に先立って行われるものである。
【0162】
それゆえ、第1の電極層への印加電圧の変化を、対向電極へ印加電圧の変化に先立って行うので、トナーの飛翔位置に応じた効率的な電圧印加を行うことができるという効果を奏する。
【0163】
また、本発明の画像形成装置は、上記転写材として無端状部材を用いるものである。
【0164】
それゆえ、制御手段と対向電極との間の距離を近接させることができ、対向電極の電位を低く設定できる。このため、電源容量を低減でき、絶縁破壊によるリークや感電を防止でき安全性を高めることができるという効果を奏する。
【0165】
また、トナーの飛翔距離を短くすることができることから飛翔電界が強い場合においても、トナー着段時の衝突のエネルギーを低減でき飛散の少ないトナー像が形成できるといった効果も得られる。
【0166】
また、本発明の画像形成装置は、上記転写材の制御手段と対向する面の上流側に、転写材に粘着材を塗布するための塗布手段が設けられているものである。
【0167】
それゆえ、転写材の制御手段と対向する面の上流側に、転写材に粘着材を塗布するための塗布手段が設けられているので、転写材に着弾した時のトナーの飛散をさらに低減することができるという効果を奏する。
【0168】
また、転写材の移動中におけるトナーの飛散を防止するという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における画像形成装置の実施の一形態を示す説明図である。
【図2】上記画像形成装置の全体構成を示す概略図である。
【図3】上記画像形成装置の印字部及び飛翔制御部を示す概略構造図である。
【図4】上記画像形成装置のトナー供給部を示す概略構造図である。
【図5】上記画像形成装置の飛翔制御部を示す平面図である。
【図6】上記画像形成装置における制御電極一層のみで構成した飛翔制御部を示す斜視図である。
【図7】上記画像形成装置における制御電極とレンズ電極との二層で構成した飛翔制御部を示す斜視図である。
【図8】上記画像形成装置における制御電極と行電極との二層で構成した飛翔制御部のうち、制御電極のみを示す平面図である。
【図9】上記画像形成装置における制御電極と行電極との二層で構成した飛翔制御部のうち、行電極のみを示す平面図である。
【図10】上記画像形成装置において、制御電極と行電極との二層で構成した飛翔制御部を示す斜視図である。
【図11】上記画像形成装置における制御電極と行電極との二層で構成した飛翔制御部を示す説明図である。
【図12】上記画像形成装置における制御電極と行電極と露出したレンズ電極との三層で構成した飛翔制御部を示す斜視図である。
【図13】上記画像形成装置におけるレンズ電極を備えた飛翔制御部を示すものであり、(a)は対向電極がレンズ電極に対して遠くにある場合の概略構造図、(b)は対向電極がレンズ電極に対して近くにある場合の概略構造図である。
【図14】上記画像形成装置における印字部及び第1の電極層を備えた飛翔制御部を示す概略構造図である。
【図15】上記画像形成装置における第1の電極層を備えた飛翔制御部を示す斜視図である。
【図16】上記画像形成装置における第1の電極層を備えた飛翔制御部を示す概略構造図である。
【図17】上記画像形成装置における第1の電極層を備えた飛翔制御部の印加電圧制御を示すものであり、(a)は飛翔距離と印加時間との関係を示すタイミングチャート、(b)は印加電圧と印加時間との関係を示すタイミングチャートである。
【図18】転写材が転写ベルトにて構成される画像形成装置を示す概略構造図である。
【図19】従来の画像形成装置を示すものであり、(a)はトナーの飛翔速度が大きいので、転写材Pに着弾したときの反発力が大きくなって、トナーが大きくバウンドし、画素周辺への飛散が増大する状態を示す説明図、(b)は転写材の近傍における電界強度が弱いので、着弾直前及び着弾直後において、トナー相互の反発力や転写材Pの帯電等の影響により、トナーが転写材の表面を滑るように広がる状態を示す説明図である。
【符号の説明】
2 飛翔制御部(制御手段)
11 対向電極
22 ゲート
23 制御電極(電極層)
26 レンズ電極(電極層)
27 行電極(電極層)
29 第1の電極層
31 トナー担持体
54 転写ベルト(無端状部材)
72 制御電極ドライバー(電圧印加手段)
73 行電極ドライバー(電圧印加手段)
76 レンズ電極電源(電圧印加手段)
P 転写材
T トナー

Claims (9)

  1. 所定の極性に帯電されたトナーを担持するトナー担持体と、このトナー担持体に対向して電圧印加が可能な対向電極と、これらトナー担持体と対向電極との間に、トナー担持体から対向電極に向けて飛翔するトナーの通過部となる複数個のゲートを有する制御手段とを配置する一方、上記制御手段の各ゲートに対して独立した電位を付与し得る電圧印加手段を備え、上記制御手段における対応する各ゲートに対してトナーの通過を許可する第1の電位と、トナーの通過を禁止する第2の電位とを印加することによりゲートにおけるトナーの通過を制御して、対向電極に当接しかつ制御手段に対して相対移動するように設けられた転写材上にトナー像を形成する画像形成装置において、
    上記トナー担持体と対向電極との電位差をVHとし、対向電極近傍での電界強度(対向電極に最も近い電極への印加電圧と対向電極印加電圧との差をその間隔で除した値)をEHとするとき、VH≦1.5kV、かつ、EH≧1.8kV/mmであることを特徴とする画像形成装置。
  2. 上記制御手段は、トナー担持体に対向して二次元的に広がる複数かつ複層の電極層と、これら複層の電極層を貫通する多数のゲートとを備え、
    上記電圧印加手段は、画像信号に応じて選択的に電圧印加を可能とすべく、隣接する2層の各電極層に、各ゲートに対して独立した電位を付与することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 上記制御手段は、トナー担持体に対向して二次元的に広がる複数かつ複層の電極層と、これら複層の電極層を貫通する多数のゲートを備え、
    上記電圧印加手段は、制御手段の対向電極側に設けられた電極層に対して、一定の電圧を印加することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の画像形成装置。
  4. 所定の極性に帯電されたトナーを担持するトナー担持体と、このトナー担持体に対向して電圧印加が可能な対向電極と、これらトナー担持体と対向電極との間に、トナー担持体から対向電極に向けて飛翔するトナーの通過部となる複数個のゲートを有する制御手段とを配置する一方、上記制御手段の各ゲートに対して独立した電位を付与し得る電圧印加手段を備え、上記制御手段における対応する各ゲートに対してトナーの通過を許可する第1の電位と、トナーの通過を禁止する第2の電位とを印加することによりゲートにおけるトナーの通過を制御して、対向電極に当接しかつ制御手段に対して相対移動するように設けられた転写材上にトナー像を形成する画像形成装置において、
    上記制御手段と対向電極との間には、対向電極に対向して二次元的に広がり、かつ制御手段の各ゲートに対応してトナーの通過が可能な開孔部を備えた第1の電極層がさらに配設され、上記トナー担持体と対向電極との電位差をVH、第1の電極層と対向電極との電位差をV1、第1の電極層と対向電極との距離をd1、及び対向電極近傍の電界強度(対向電極に最も近い電極への印加電圧と対向電極印加電圧との差をその間隔で除した値)をE1(=V1/d1)とするとき、VH≦1.5kV、かつ、E1≧1.8kV/mmであることを特徴とする画像形成装置。
  5. 上記制御手段と第1の電極層との間の電界強度をE2とし、第1の電極層と対向電極との間の電界強度をE1とするとき、E1>E2とすることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 所定の極性に帯電されたトナーを担持するトナー担持体と、このトナー担持体に対向して電圧印加が可能な対向電極と、これらトナー担持体と対向電極との間に、トナー担持体から対向電極に向けて飛翔するトナーの通過部となる複数個のゲートを有する制御手段とを配置する一方、上記制御手段の各ゲートに対して独立した電位を付与し得る電圧印加手段を備え、上記制御手段における対応する各ゲートに対してトナーの通過を許可する第1の電位と、トナーの通過を禁止する第2の電位とを印加することによりゲートにおけるトナーの通過を制御して、対向電極に当接しかつ制御手段に対して相対移動するように設けられた転写材上にトナー像を形成する画像形成装置において、
    上記制御手段と対向電極との間には、対向電極に対向して二次元的に広がり、かつ制御手段の各ゲートに対応してトナーの通過が可能な開孔部を備えた第1の電極層がさらに配設され、上記トナー担持体と対向電極との電位差をVH、第1の電極層と対向電極との電位差をV1、第1の電極層と対向電極との距離をd1、及び対向電極近傍の電界強度(対向電極に最も近い電極への印加電圧と対向電極印加電圧との差をその間隔で除した値)をE1(=V1/d1)とするとき、VH≦1.5kV、かつ、E1≧1.8kV/mmであると共に、
    上記制御手段と第1の電極層との間の電界強度をE2とし、第1の電極層と対向電極との間の電界強度をE1とするとき、E1>E2とする一方、
    上記制御手段への第1の電位の電圧印加開始から第2の電位の電圧印加終了までの間に、上記E1及びE2が共に順次大きくなるように、上記第1の電極層への印加電圧と上記対向電極への印加電圧とを変化させることを特徴とする画像形成装置。
  7. 上記第1の電極層への印加電圧の変化は、上記対向電極へ印加電圧の変化に先立って行われることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 上記転写材として無端状部材を用いることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 上記転写材の制御手段と対向する面の上流側に、転写材に粘着材を塗布するための塗布手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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