JP3582514B2 - シートベルト装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両のシートベルト装置に関する。特に、車両の衝突が想定された時に、内蔵した電動モータを駆動してシートベルトに適度な緊締力を与えて乗員を保護するように構成したプリテンショナ機能付きのシートベルト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両には、多数のモータが採用されている。例えばパワーステアリング装置等に用いられているモータであれば、乗員が車両を操作した際に故障が発生したことを認識できる。よって、従来においては、車両で用いているモータの故障を検出するシステムを組込む必要がないと考えられていた。
【0003】
ところが、近年、車両が衝突するときのような緊急時に、乗員の保護をより確実に図るという観点から、衝突が想定されたときに内蔵したモータでシートベルトを巻き取るようにしたプリテンショナ機構付きのシートベルト装置が提供されるようになってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記シートベルト装置のプリテンショナ機能は通常では使用されることはなく、例えばミリ波レーダ等で衝突の可能性があると判断された緊急時に作動するような設定となっている。もちろん、シートベルト装置のプリテンショナ機構は、その機能を十分に発揮できるように設計されている。
【0005】
しかしながら、車両内には埃があり、また温度差等が生じる環境でもある。よって、長い年月の間に、モータのロータ回りやモータ用の駆動回路等に埃や水分が付着してしまい、付着した埃やサビの発生によりプリテンショナ機構が期待通り作動しない状態になるがことが想定される。
【0006】
ところが、前述したようにプリテンショナ機構は緊急時のみに使用するため、上記のようにプリテンショナ用のモータやこれを駆動する駆動回路等が、不良状態或いは故障状態(以下、単に故障と称す)となっていても、乗員がこれに気付くことは稀である。すなわち、乗員は通常の車両操作ではプリテンショナ用のモータ等が故障となっていても、一般にこれを認識することができない。
【0007】
したがって、本発明の目的は、プリテンショナ用のモータ等に故障が発生しているときに、これを乗員が確認できるようにしたシートベルト装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は請求項1に記載の如く、緊急時にシートベルトを巻き取るプリテンショナ機構を備えたシートベルト装置であって、
シートベルト巻取装置のシートベルトを巻き取るためのモータと、電源からの電力供給を受けて前記モータを駆動させるモータ駆動手段と、前記モータから前記シートベルト巻取装置側へ伝達される駆動力を接続する場合と、遮断する場合とを切替る駆動力伝達手段と、前記駆動力伝達手段が、前記モータからシートベルト巻取装置への駆動力を遮断した状態で、前記モータ駆動手段が前記モータを駆動させたときに生じた電流波形に基づいて故障有無を判定する故障判定手段とを備えたシートベルト装置により達成される。
【0009】
請求項1記載の発明によれば、モータを空回転させる状態を形成して得た電流波形に基づいて故障有無を判定する故障判定手段を備えているので、モータやこれを駆動する駆動回路等に故障が発生したことを知ることができる。よって、常に有効に機能するプリテンショナ機構を備えたシートベルト装置として提供できる。
【0010】
また、請求項2に記載の如く、請求項1に記載のシートベルト装置において、前記故障判定手段は、前記電流波形が発生しないとき又は異常形状となったときに故障との判定を実行するように構成することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、モータ回りで断線等が発生しているときには、電流波形が発生しないのでこれを検知できる。また、モータが正常状態にあるときの標準電流波形を予め確認しておき、これと比較することで、異常波形を知ることができる、異常波形となる場合としては、サビ等が発生したことを原因としてモータが円滑に回転できない状態等が想定されるが、このような不良状態も検知できる。特に、モータの正常状態の電流波形を用いることで、モータ特性に基づく高い精度の不良及び故障の検出が可能となる。なお、この異常波形の判定では、モータの経時劣化やノイズ等を考慮して正常電流波形に基づいた許容範囲を設定しておくことが好ましい。
【0012】
また、請求項3に記載の如く、請求項1又は2に記載のシートベルト装置において、前記故障判定手段は、前記モータを停止後所定の時間内に一定値を越える逆起電流を検出しなかったときに故障との判定を実行する構成を採用してもよい。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、モータを停止後の時間内に生じる逆起電流を利用して故障の判定を行うので、前記電流波形により検出できなかった故障があった場合でも検出できる。もちろん、前記モータを空回転させたときの電流波形及び逆起電流のいずれか一方による故障判定を行ってもよい。この逆起電流についても、基準となる電流波形を予め確認しておき故障を発見できるようにしてもよいが、逆起電流の有無のみに着目した故障判定も可能である。
【0014】
上記目的は、請求項4に記載の如く、緊急時にシートベルトを巻き取るプリテンショナ機構を備えたシートベルト装置であって、
シートベルト巻取装置のシートベルトを巻き取るためのモータと、乗員がシートベルトをセットしたことを検知するベルトセット検知手段と、前記ベルトセット検知手段がシートベルトのセットを検知したときに、前記シートベルトがシートベルト巻取装置から引き出されたことにより前記モータに生じた電圧に基づいて、故障有無を判定する故障判定手段とを備えたシートベルト装置によっても達成される。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、ベルトセット検知手段がシートベルトのバックル等がセットされたことを検知したときに、故障判定手段がシートベルトの引き出しにより発生した電圧により故障有無を判定するので、モータやこれを駆動する駆動回路に故障が発生したことを知ることができる。本発明によっても常に有効に機能するプリテンショナ機構を備えたシートベルト装置として提供できる。
【0016】
本発明は、シートベルトが引き出されたときにモータのロータが強制的に回転され、モータが一種の発電機となって発電を行うことに着目したもので、新たに電源等を設けることなく、モータからの両配線に電圧検出回路を付加するという簡単な構成で故障有無を判定できる。
【0017】
また、請求項5に記載の如く、請求項4に記載のシートベルト装置において、前記故障判定手段は、前記電圧が生じないときに故障との判定を実行する構成とすることができる。
【0018】
請求項5に記載の発明では、シートベルトを引き出されたときにモータが発生させた電圧の有無をみるので、簡単な構成でモータ回りの故障判定を行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。図1は第1実施例のプリテンショナ機構を備えたシートベルト装置1の概要構成を示した図である。
【0020】
図1で、参照符号10で示すシートベルト巻取装置は、簡略化して示しているがリールフレーム、リールシャフト等の公知の構成を有しており、シートベルト11がリールシャフトに巻かれ、巻き取り及び引き出しが可能となっている。
【0021】
このシートベルト巻取装置10の図示せぬリールシャフトは、動力伝達機3を介してモータ2のロータに接続されている。この動力伝達機3は例えばクラッチ機構により形成されており、モータ2の回転駆動力をシートベルト巻取装置10側に伝達する状態(オン状態)と、遮断する状態(オフ状態)とを形成できるようになっている。この動力伝達機3の動作は、本シートベルト装置1のプリテンショナ機構を全体的に制御するCPU(中央処理ユニット)5により制御されている。動力伝達機3がオン状態とされている場合には、モータ2の駆動力はシートベルト巻取装置10側に伝達されてシートベルト11の巻き取りを行うことができる。その逆に、動力伝達機3がオフ状態とされている場合には、モータ2の駆動力はシートベルト巻取装置10側には伝達されず、所謂、モータ空回りの状態となる。
【0022】
上記モータ2は、CPU5により制御されている駆動回路4により駆動制御されている。そして、この駆動回路4を駆動するための電源15との間には、電源電流検出用の抵抗16が設けられている。さらに、この電源電流検出用抵抗16の両端での電流の状態を検出するための電流検出回路6が配設されている。電流検出回路6は検出した電流波形を上記CPU5に供給している。
【0023】
また、本実施例では車両のイグニッション(I/G)スイッチ7がオンされた時に、CPU5がモータ2や駆動回路4に故障が発生していないか、否かの故障判定を実行する。この判定には、モータ2を空回りさせたときに電流検出回路6が検出した電流波形が用いられる。この判定手法については後述する。
【0024】
そして、本実施例ではCPU5がモータ2や駆動回路4に故障があると判定したときには、乗員へ知らせるため警告表示灯9が設けられている。
【0025】
本実施例のシートベルト装置1ではI/Gスイッチ7がオンされる毎に、CPU5が動力伝達機3の動力伝達をオフとして、モータ2を空回り状態で始動させ電流検出回路6による電流波形の状態からモータ2の故障の有無を判断する。そして、さらにCPU5はモータ2を停止した時に発生する逆起電流も検出する。このように停止時での逆起電流も故障判定に用いることで、より確実にモータ2や駆動回路4等の状態を確認できるようにしている。
【0026】
図2は、上記駆動回路4として採用できる一例のHブリッジ回路の概要を示した図である。図2には、図1に対応する電源15と電源電流検出用抵抗16とを示している。
【0027】
図2でシートベルトを巻き取る方向にモータ2を回転(正転)させるときには、CPU5がトランジスタ41、42をオンして電源15から供給される電流を矢印NRの方向流して、モータ2を回転させる。ところが、モータ2への電力供給を停止したときには慣性力でモータ2のロータが回転を継続しようとするので、矢印NRの方向への電流を流し続けようとする。しかし、電力供給を停止したときトランジスタは全てオフとなるので、ダイオード45、46を介して電源へ逆流する(逆起電流)。モータ2が一時的に発電機として作用するためである。
【0028】
よって、モータ2の起動時と、好ましくはモータ2の停止時において電源電流検出用抵抗16の両端の電流変化を電流検出回路6で検出すれば、モータ2や駆動回路4が正常に機能しているか、否かの検出が可能となる。すなわち、駆動回路4内の配線が断線していたり、トランジスタ等に異常があれば電流波形や逆起電流に反映するので、これらをモニタすることで故障の有無を判定できる。
【0029】
つぎに、本実施例で用いる判定手法の原理を、図3を用いて説明する。図3は、電流検出回路6が検出する電流波形の基準(標準)波形例を示した図である。
【0030】
図3で、動力伝達機3をオフとして、電源から電力を供給してモータ2を空回りさせると始動直後のモータによる突入電流PRCが大きく立上がる。その所定時間後、モータ2が定常の駆動状態に入ると、電流波形も定常電流波形COCとなる。よって、用いたモータの始動直後の突入電流PRC、定常時の定常電流COC、そして突入電流PRCから定常電流COCへの移行するまでの所定時間等を予め確認して基準の電流波形を設定できる。この基準の電流波形と実際に検出した電流波形を比較することでモータ2等が正常に機能しているかを確認できる。もちろん、電流波形が生じないときには異常があると判断できる。
【0031】
例えば、サビや埃によりモータ2が固着して回転できないような時には、突入電流PRCの状態が維持され、点線Xで示すような異常な電流波形となる。よって、モータの故障を検出できる。また、配線が断線しているような場合や駆動回路4等に異常があるような場合も、電流波形が無い或いは低い異常形状となるので、故障として検出できる。
【0032】
つぎに、モータ停止時での逆起電流を用いてのモータ2や駆動回路4の故障の検出について説明する。なお、この逆起電流を用いての故障判定は、上記電流波形を用いて故障判定を補完するものである。すなわち、上記のようにモータ2の始動時での突入電流PRCと定常電流COCへの移行状態を監視することで、モータ2や駆動回路4の故障を検出できるが、本実施例ではモータ停止時に発生する逆起電流の発生状態も確認するようにして、より確実に故障検出する構成を採用している。
【0033】
上記定常状態からモータ2への電力の供給を停止すると、図3で示した電流波形の後段に例示したように、定常電流COCから電流ゼロを越えてマイナス側に前述した逆起電流CEFが発生する。この逆起電流CEFはモータ2や駆動回路4が正常に機能していれば、始動時の突入電流PRCの場合と同様に、一定の電流波形となって現われる。本実施例の駆動回路4は図2で例示したように、逆起電流を電源電流検出用抵抗16に逆流させることができるように構成している。
【0034】
よって、この逆起電流を確認することでも、モータ2や駆動回路4の状態を確認できる。例えば、上記電流波形は正常であるが、逆起電流が生じない場合等には駆動回路4の一部に異常が有ると推定できる。また、この逆起電流についても標準波形を確認しておくことで、逆起電流が小さい場合にはモータ2が固着状態に至らないまでもサビや埃により回転に障害が出ていること等を推測することも可能である。なお、本実施例のシートベルト装置1では、逆起電流を補完的に用いるので、逆起電流の有無で故障を検出する。
【0035】
以下に、本実施例のシートベルト装置1で上記CPU5が行う故障判定処理の一例を示す。図4は、CPU5が実行する処理を示したフローチャートである。
【0036】
図4で、I/Gスイッチ7がオンされたことをCPU5が確認すると、本ルーチンが起動される(S100)。なお、I/Gスイッチ7のオン以外に、運転者側のドアの開閉や、ブレーキペダルの踏込みを検出した場合等を起動条件としてもよい。
【0037】
本ルーチンが起動すると、CPU5は動力伝達機3をオフ状態にすると共に(S102)、電流検出回路6を制御して上記電流波形を検出可能状態とする。
【0038】
続いて、CPU5は駆動回路4を制御してモータ2を所定の条件で、始動(空回転)させ、さらに停止させる(S104)。CPU5はこのときに電流検出回路6が検出した電流波形の供給を受ける(S106)。例えば、CPU5はここで検出された電流波形を、モータ2が正常に機能していた場合の標準電流波形をROMから呼出して比較する。CPU5がモータ始動時の電流波形が標準電流波形と異なり異常である場合(S108)には、故障との判定を実行する(S114)。ステップ108で始動時の電流波形に異常がないとされた場合には、さらにステップ110でモータ停止時での逆起電流の有無が確認される。CPU5はモータ停止時の逆起電流が生じていない場合には故障との判定を実行する(S114)。
【0039】
上記のように故障ありとの判定したときには(S114)、警告表示灯9を点灯して乗員にシートベルト装置に異常があることを喚起して(S116)本ルーチンを終了する。また、ステップ108、110で故障が無いときには、故障なしとの判定を実行して(S112)、本ルーチンを終了する。
【0040】
なお、故障がある場合の乗員への注意喚起は、上記の警告表示点灯に限らず、アラーム音を発する或いは音声による警告としてもよい。
【0041】
本実施例によれば、プリテンショナ機構に用いるモータを定期的に空回転させて、その電流波形及び逆起電流を確認するという簡単なチェックでプリテンショナ機構を備えたシートベルト装置を有効に活用できる。
【0042】
さらに、図5及び図6を用いて本発明の第2実施例を説明する。図5は第2実施例のプリテンショナ機構を備えたシートベルト装置の概要構成を示した図である。本第2実施例は、乗員がシートベルトを引き出したときにモータ2が強制的に回転されて発電を行い電圧を発生させることに着目したもので、その電圧の有無を故障判定に利用するものである。
【0043】
なお、第2実施例について示す図5では、第1実施例の図1と同様の部位には同一の符号を付すことで重複した説明を省略する。
【0044】
本実施例のシートベルト装置50には、シートベルトの強制的な引き出しによりモータ2から発生した電圧を検出する電圧検知回路55が配設されている。また、本実施例のCPU51も第1実施例のCPU5の場合と同様にシートベルト装置50の全体の駆動制御を実行している。ただし、このCPU51は、シートベルトのバックルがセットされたことを検出するバックルスイッチ52がオン状態となるのを監視している。このCPU51はバックルスイッチ52がオンされた場合には、その直前の所定時間内に前記電圧検知回路55により電圧が検知されていたか、否かにより故障判定を行う。
【0045】
一般に、乗員がシートベルトに着座して、何時、シートベルトを引き出すかは不明である。よって、CPU51はシートベルトのバックルスイッチ52がオンされた時を起点として、この時から遡って電圧検知回路55が電圧を検知していたかを確認する。なお、電圧検知回路55の検知した電圧データを確認可能とするためには、電圧データを格納するメモリを設けCPU51が後に電圧を確認できるように構成しておけばよい。
【0046】
以下に、本実施例のシートベルト装50で上記CPU51が行う故障判定処理の一例を示す。図6は、CPU51が実行する処理を示したフローチャートである。図6で、I/Gスイッチ7がオンされたことをCPU51が確認すると、本ルーチンが起動される(S200)本ルーチンが起動すると、CPU51は電圧検知回路55を制御して電圧検知可能とすると共に、シートベルトのバックルスイッチがオンされていないかを所定の周期で監視する(S202、S204)。
【0047】
上記ステップ204で、CPU51はバックルスイッチがオンされたことを確認すると、電圧データを格納しているメモリにアクセスしてその時から定時間遡った時間内で電圧検知回路55が電圧を検知していたか、否かを確認する。すなわち、シートベルトの引き出しによる電圧発生があったかの確認をする(S206)。
【0048】
上記ステップ206で、電圧発生が確認された場合には、CPU51は故障なしとの判定をして(S208)、本ルーチンを終了する。一方、ステップ206で電圧発生無しのときは、故障ありとの判定をし(S210)、警告表示灯9を点灯して乗員にシートベルト装置に異常があることを喚起して(S212)本ルーチンを終了する。
【0049】
図6に示したCPU51による判定では、電圧検知回路55が電圧を検出していたか、すなわちシートベルトの引き出しによる電圧の発生の有無によりモータ2等の簡易な故障判定を実現できる。
【0050】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0051】
なお、特許請求の範囲のモータ駆動手段は駆動回路4に、駆動力伝達手段は動力伝達機3に、故障判定手段は電流検出回路6及びCPU5、並びに電圧検知回路55及びCPU51に、ベルトセット検知手段はバックルスイッチ52に、それぞれ対応している。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述したところから明らかなように、請求項1記載の発明によれば、モータを空回転させる状態を形成して得た電流波形に基づいて故障有無を判定する故障判定手段を備えているので、モータやこれを駆動する駆動回路等に故障が発生したことを知ることができる。よって、常に有効に機能するプリテンショナ機構を備えたシートベルト装置として提供できる。
【0053】
また、請求項2に記載の発明では、標準電流波形を予め確認しておき、これと比較することで、異常波形を知り故障判定することができる。
【0054】
また、請求項3に記載の発明によれば、モータを停止後の時間内に生じる逆起電流を利用して故障判定することができる。
【0055】
また、請求項4記載の発明によれば、故障判定手段がシートベルトの引き出しにより発生した電圧により故障有無を判定するので、モータやこれを駆動する駆動回路に故障が発生したことを知ることができる。
【0056】
また、請求項5に記載の発明では、シートベルトを引き出されたときにモータが発生させた電圧の有無をみるので、簡単な構成でモータ回りの故障判定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のプリテンショナ機構を備えたシートベルト装置の概要構成を示した図である。
【図2】駆動回路として採用できる一例のHブリッジ回路の概要を示した図である。
【図3】電流検出回路が検出する電流波形の基準波形例を示した図である。
【図4】第1実施例のCPUが実行する処理を示したフローチャートである。
【図5】第2実施例のプリテンショナ機構を備えたシートベルト装置の概要構成を示した図である。
【図6】第2実施例のCPUが実行する処理を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 シートベルト装置
2 モータ
3 動力伝達機
4 駆動回路
5 CPU
6 電流検出回路
7 イグニッションスイッチ
10 シートベルト巻取装置

Claims (5)

  1. 緊急時にシートベルトを巻き取るプリテンショナ機構を備えたシートベルト装置であって、
    シートベルト巻取装置のシートベルトを巻き取るためのモータと、電源からの電力供給を受けて前記モータを駆動させるモータ駆動手段と、前記モータから前記シートベルト巻取装置側へ伝達される駆動力を接続する場合と、遮断する場合とを切替る駆動力伝達手段と、前記駆動力伝達手段が、前記モータからシートベルト巻取装置への駆動力を遮断した状態で、前記モータ駆動手段が前記モータを駆動させたときに生じた電流波形に基づいて故障有無を判定する故障判定手段とを備えた、ことを特徴とするシートベルト装置。
  2. 請求項1に記載のシートベルト装置において、
    前記故障判定手段は、前記電流波形が発生しないとき又は異常形状となったときに故障との判定を実行する、ことを特徴とするシートベルト装置。
  3. 請求項1又は2に記載のシートベルト装置において、
    前記故障判定手段は、前記モータを停止後所定の時間内に一定値を越える逆起電流を検出しなかったときに故障との判定を実行する、ことを特徴とするシートベルト装置。
  4. 緊急時にシートベルトを巻き取るプリテンショナ機構を備えたシートベルト装置であって、
    シートベルト巻取装置のシートベルトを巻き取るためのモータと、乗員がシートベルトをセットしたことを検知するベルトセット検知手段と、前記ベルトセット検知手段がシートベルトのセットを検知したときに、前記シートベルトがシートベルト巻取装置から引き出されたことにより前記モータに生じた電圧に基づいて、故障有無を判定する故障判定手段とを備えた、ことを特徴とするシートベルト装置。
  5. 請求項4に記載のシートベルト装置において、
    前記故障判定手段は、前記電圧が生じないときに故障との判定を実行する、ことを特徴とするシートベルト装置。
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