JP3582456B2 - クリーニングブレード周りのシール構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真技術を用いて画像を形成するプリンター、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置におけるクリーニングブレード周りのシール構造に関する。特に、いわゆる定圧方式のクリーニングブレードの周りのシール構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の定圧方式のクリーニングブレードおよびその周りのシール構造としては、図7および図8に示すようなものが知られている(特開平11−202713号公報)。
図7において、100は画像形成装置に組み込まれた像担持体カートリッジであり、感光体140等からなる像担持体ユニット101と、この像担持体ユニット101を保持するカートリッジケース200とを備えている。カートリッジケース200には、帯電手段160と、クリーニング手段170とが組み込まれている。
この像担持体カートリッジ100は、図7に示すような状態で画像形成装置本体に装着され、装着された状態では、感光体140の周りに、イエロー用の現像ローラ11Y、シアン用の現像ローラ11C、マゼンタ用の現像ローラ11M、ブラック用の現像ローラ11K、および中間転写ベルト36が配置された状態となる。
画像形成時には、感光体140が図示矢印方向に回転駆動されるとともに、各現像ローラ11、および中間転写ベルト36が回転駆動され、感光体140の外周面が帯電ローラ160によって一様に帯電され、図示しない露光ユニットからの露光L1で静電潜像が形成され、この潜像が現像ローラ11で供給されるトナーで現像され、このトナー像が中間転写ベルト36に転写された後に、感光体140上に残留しているトナー(残留トナー)がクリーニング手段170によって除去され、その後、除電手段41からの除電光L2によって感光体140が除電されることとなる。
【0003】
クリーニング手段170は、図8にその詳細を示すように、ブレード支持板174と、クリーニングブレード171と、圧縮コイルバネ175と、シール部材176とを有している。
ブレード支持板174は、クリーニングブレード171の取付部174bと、この取付部174bを補強すべく取付部174bと一体にケース200(この場合、ケース200の背部230)側へ設けられた補強部174cと、取付部174bの両側に一体的に設けられたケース200の両側部210(一方のみ図示)への支持部174a(一方のみ図示)とを有しており、支持部174a,174aが軸211(一方のみ図示)によってカートリッジケース200の側部210,210に対して回動可能に取り付けられている。なお、ブレード支持板174は、その強度を確保するために、通常、板金の折り曲げ加工による一体成型品で構成されている。
【0004】
クリーニングブレード171は、その基部171bがブレード支持板174の取付部174bに固着され、先端部171aが感光体140に摺接して感光体140上に残留している残留トナーTを掻き落とすようになっている。
圧縮コイルバネ175は、ブレード支持板174の取付部174bとケース200の内壁との間に配置され、ブレード支持板174の取付部174bを感光体140側に付勢することでクリーニングブレード171を感光体140に向けて押圧している。
ケース200の内壁面には、圧縮コイルバネ175の基部175bをセットするための凸状のセット部178が設けられており、このセット部178に圧縮コイルバネ175の基部175bをセットした後(例えば嵌合させた後)、ブレード支持板174およびクリーニングブレード171(すなわちクリーニングブレード171が固着されたブレード支持板174)が、ケース200への組み込まれ、その後、帯電手段160がケース200へ組み込まれ、さらにその後、像担持体ユニット101が組み込まれる。像担持体ユニット101が組み込まれると、圧縮コイルバネ175の付勢力およびクリーニングブレード171自身の弾性によってクリーニングブレード171の先端部171aが感光体140の表面に当接されることとなる。
【0005】
このような、いわゆる定圧方式のクリーニング手段によれば、ブレード171の形状精度やゴム硬度に左右されず、ブレード171を圧縮コイルバネ175の作用で感光体140へ一定圧力で圧接させることができる。また、圧力変動を小さくして感光体140のフィルミングを防止することができる。
ケース200には、クリーニングブレード171によって掻き落とされたトナーTを受ける受け部172が形成されており、この受け部172の底部には、掻き落とされたトナーを搬送する搬送手段としてのトナー搬送スクリュー173が設けられている。
【0006】
そして、ブレード支持板174の後端縁部174dとカートリッジケース200内壁面との間には、フォーム材からなるシール部材176が設けられており、これによって、受け部172内において霧散状となったトナーTがブレード支持板174の背部へと漏れるのが防止されている。なお、クリーニングブレード171の先端の下方には、すくいシート177が設けられている。すくいシート177は、その基部がカートリッジケース200に固定されており、その先端縁部が感光体140の表面と摺接して、トナーTの漏れを防止する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
<課題1>
上述した従来技術におけるシール部材176は、カートリッジケース200に固着されており、ブレード支持板174の後端部174dが、圧縮コイルバネ175の付勢力で、シール部材176に圧接される構造となっていたため、次のような問題があった。
すなわち、上述したような定圧方式のクリーニング手段におけるブレード支持板174は、像担持体140の多少の振れ等に応じて揺動する構成となっているため、上述したシール構造では、ブレード支持板174の揺動動作の繰り返しによって、その後端部174dとシール部材176との接触状態が次第に不安定となって行き、最終的には、トナーが漏れてしまうおそれがあった。
本発明の第1の目的は、上記課題1を解決し、定圧方式のクリーニング手段におけるトナーの漏れを確実に防止することのできるクリーニングブレード周りのシール構造を提供することにある。
<課題2>
上記従来技術が開示されている特開平11−202713号公報には、ブレード支持板174の両側部におけるシール構造については何ら記載されていないが、通常は、ブレード支持板174の両側部にもシール部材を設けることが考えられる。
しかしながら、単に、ブレード支持板174の両側部にもシール部材を設けるという構造では、その両側部のシール部材と前記シール部材176との間からトナーが漏れてしまうおそれがある。
本発明の第2の目的は、上記第2の課題を解決し、ブレード支持板の両側部からのトナーの漏れを確実に防止することのできるクリーニングブレード周りのシール構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために請求項1記載のクリーニングブレード周りのシール構造は、ケースに回動可能に支持されるブレード支持板と、
このブレード支持板に基部が固着され、先端部が像担持体に摺接して像担持体上に残留している残留トナーを掻き落とすクリーニングブレードと、
前記ブレード支持板とケースとの間に配置され、ブレード支持板を像担持体側に付勢することでクリーニングブレードを像担持体に向けて押圧する付勢部材と、
前記ブレード支持板とケースとの間に配置され、前記クリーニングブレードで掻き落とされたトナーの漏れを防止するためのシ−ル部材とを備えた構造であって、
前記シール部材の一側部が前記ブレード支持板に固着され、他側部が、前記ブレード支持板の長手方向に沿って前記ケースに形成された溝部に入り込み、かつ、その溝部の両側面と密着していることを特徴とする。
請求項2記載のクリーニングブレード周りのシール構造は、請求項1記載のクリーニングブレード周りのシール構造において、前記シール部材の他側部は、前記溝部に固着されておらず溝部内を移動可能であることを特徴とする。
上記第2の目的を達成するために請求項3記載のクリーニングブレード周りのシール構造は、ケースに回動可能に支持される、クリーニングブレードの取付部と、この取付部を補強すべく取付部と一体にケース側へ設けられた補強部と、前記取付部の両側に一体的に設けられたケースへの支持部とを有する、ブレード支持板と、
このブレード支持板の前記取付部に基部が固着され、先端部が像担持体に摺接して像担持体上に残留している残留トナーを掻き落とすクリーニングブレードと、
前記ブレード支持板とケースとの間に配置され、ブレード支持板を像担持体側に付勢することでクリーニングブレードを像担持体に向けて押圧する付勢部材と、
前記ブレード支持板とケースとの間に配置され、前記クリーニングブレードで掻き落とされたトナーの漏れを防止するためのシ−ル部材とを備えた構造であって、
前記シール部材が、前記ブレード支持板の補強部とケースとの間をシールする背面シール部と、ブレード支持板の前記両支持部とケースとの間をそれぞれシールする側面シール部とを有する単一のシール材で構成されていることを特徴とする。
請求項4記載のクリーニングブレード周りのシール構造は、請求項3記載のクリーニングブレード周りのシール構造において、前記シール部材の一側部が前記ブレード支持板に固着され、他側部が、前記背面シール部の他側部および側面シール部の他側部に沿って前記ケースに形成された単一の溝部に入り込み、かつ、その溝部の両側面と密着していることを特徴とする。
請求項5記載のクリーニングブレード周りのシール構造は、請求項4記載のクリーニングブレード周りのシール構造において、前記シール部材の他側部は、前記溝部に固着されておらず溝部内を移動可能であることを特徴とする。
【0009】
【作用効果】
請求項1記載のクリーニングブレード周りのシール構造は、ケースに回動可能に支持されるブレード支持板と、このブレード支持板に基部が固着され、先端部が像担持体に摺接して像担持体上に残留している残留トナーを掻き落とすクリーニングブレードと、前記ブレード支持板とケースとの間に配置され、ブレード支持板を像担持体側に付勢することでクリーニングブレードを像担持体に向けて押圧する付勢部材と、前記ブレード支持板とケースとの間に配置され、前記クリーニングブレードで掻き落とされたトナーの漏れを防止するためのシ−ル部材とを備えた構造であって、前記シール部材の一側部が前記ブレード支持板に固着され、他側部が、前記ブレード支持板の長手方向に沿って前記ケースに形成された溝部に入り込み、かつ、その溝部の両側面と密着している構成となっているので、この構造によれば、シール部材の一側部においては、これがブレード支持板に固着されていることによってシール部材とブレード支持板との密着性が確保され、他側部においては、これがブレード支持板の長手方向に沿ってケースに形成された溝部に入り込み、かつ、その溝部の両側面と密着していることによってシール部材とケースとの密着性が確保されることとなる。
したがって、この請求項1記載のクリーニングブレード周りのシール構造によれば、定圧方式のクリーニング手段におけるトナーの漏れを確実に防止することができる。
請求項2記載のクリーニングブレード周りのシール構造によれば、請求項1記載のクリーニングブレード周りのシール構造において、前記シール部材の他側部は、前記溝部に固着されておらず溝部内を移動可能となっているので、さらに次のような作用効果が得られる。
すなわち、前述したように、定圧方式のクリーニング手段におけるブレード支持板は、ブレードが接触している像担持体の多少の振れ等に応じて揺動する。
したがって、上記請求項1におけるシール部材の他側部を前記溝部に固着したとすると、ブレード支持板の揺動動作が阻害されるおそれが生じる。
これに対し、この請求項2記載のクリーニングブレード周りのシール構造によれば、シール部材の他側部が、前記溝部に固着されておらず溝部内を移動可能となっているので、ブレード支持板の揺動動作が阻害されるということがなくなる。
すなわち、この請求項2記載のクリーニングブレード周りのシール構造によれば、定圧方式のクリーニング手段におけるブレード支持板の揺動動作を阻害することなく、トナーの漏れを確実に防止することができることとなる。
請求項3記載のクリーニングブレード周りのシール構造は、ケースに回動可能に支持される、クリーニングブレードの取付部と、この取付部を補強すべく取付部と一体にケース側へ設けられた補強部と、前記取付部の両側に一体的に設けられたケースへの支持部とを有する、ブレード支持板と、このブレード支持板の前記取付部に基部が固着され、先端部が像担持体に摺接して像担持体上に残留している残留トナーを掻き落とすクリーニングブレードと、前記ブレード支持板とケースとの間に配置され、ブレード支持板を像担持体側に付勢することでクリーニングブレードを像担持体に向けて押圧する付勢部材と、前記ブレード支持板とケースとの間に配置され、前記クリーニングブレードで掻き落とされたトナーの漏れを防止するためのシ−ル部材とを備えた構造であって、前記シール部材が、前記ブレード支持板の補強部とケースとの間をシールする背面シール部と、ブレード支持板の前記両支持部とケースとの間をそれぞれシールする側面シール部とを有する単一のシール材で構成されているので、背面シール部と側面シール部との間に隙間が生じるということがなくなる。
したがって、背面シール部と側面シール部との間からトナーが漏れてしまうということがなくなり、ブレード支持板の両側部からのトナーの漏れを確実に防止することが可能となる。
請求項4記載のクリーニングブレード周りのシール構造によれば、請求項3記載のクリーニングブレード周りのシール構造において、前記シール部材の一側部が前記ブレード支持板に固着され、他側部が、前記背面シール部の他側部および側面シール部の他側部に沿って前記ケースに形成された単一の溝部に入り込み、かつ、その溝部の両側面と密着している構成となっているので、この構造によれば、シール部材の一側部においては、これがブレード支持板に固着されていることによってシール部材とブレード支持板との密着性が確保され、他側部においては、これが前記背面シール部の他側部および側面シール部の他側部に沿って前記ケースに形成された単一の溝部に入り込み、かつ、その溝部の両側面と密着していることによってシール部材とケースとの密着性が確保されることとなる。
したがって、この請求項4記載のクリーニングブレード周りのシール構造によれば、定圧方式のクリーニング手段におけるトナーの漏れ(両側部からの漏れを含む)を一層確実に防止することができる。
請求項5記載のクリーニングブレード周りのシール構造によれば、請求項4記載のクリーニングブレード周りのシール構造において、前記シール部材の他側部は、前記溝部に固着されておらず溝部内を移動可能となっているので、定圧方式のクリーニング手段におけるブレード支持板の揺動動作を阻害することなく、トナーの漏れをより一層確実に防止することができることとなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係るクリーニングブレード周りのシール構造の一実施の形態が採用された像担持体カートリッジの一例を示す断面図である。この図において、前述した従来のものにおける部材ないし部分に相当する部材ないし部分には同一の符号を付してある。
この像担持体カートリッジ100は、像担持体としての感光体140等からなる像担持体ユニット101と、この像担持体ユニット101を保持するカートリッジケース200とを備えている。カートリッジケース200には、帯電手段160と、クリーニング手段170とが組み込まれる。
【0011】
クリーニング手段170は、図2にその詳細を示すように、ブレード支持板174と、クリーニングブレード171と、圧縮コイルバネ175と、シール部材180とを有している。
【0012】
ブレード支持板174は、図3(c)にも示すように、クリーニングブレード171の取付部174bと、この取付部174bを補強する補強部174cとが一体に形成された断面L字型となっており、取付部174bの両端において一体に屈曲形成された支持部174a,174aが軸211,211(図4参照)によってカートリッジケース200の側部210,210に対して回動可能に取り付けられている。ブレード支持板174は、板金の折り曲げ加工による一体成型品であり、取付部174bはクリーニングブレード171との固着(接着)強度を向上させるために平滑に構成されている。
【0013】
クリーニングブレード171は、その基部171bがブレード支持板174の取付部174bに接着剤で固着され、先端部171aが感光体140に摺接して感光体140上に残留している残留トナーTを掻き落とすようになっている。
【0014】
圧縮コイルバネ175は、ブレード支持板174の取付部174bとケース200の内壁との間に5本、等間隔で配置され(図6のセット部178参照)、ブレード支持板174の取付部174bを感光体140側に付勢することでクリーニングブレード171を感光体140に向けて押圧する。
【0015】
図3はシール部材180およびそのブレード支持板174に対する装着状態を示す図で、(a)はシール部材180の展開図、(b)はその折り曲げ状態を示す斜視図、(c)はクリーニングブレード171が固着されたブレード支持板174の斜視図、(d)はクリーニングブレード171およびシール部材180が固着されたブレード支持板174の斜視図である。また、図4は、クリーニングブレード171およびシール部材180が固着されたブレード支持板174がカートリッジケース200に装着された状態を示す部分省略斜視図である。
【0016】
図2,図3および図4に示すように、シール部材180は、ブレード支持板174の補強部174cとケース200との間をシールする背面シール部181と、ブレード支持板174の前記両支持部174aとケース200との間をそれぞれシールする側面シール部182,182とを有する単一のシール材で構成されている。
主として図4に示すように、背面シール部181は、その一側部181aがブレード支持板174の補強部174cに対してその長手方向全長に亙って接着剤で固着され、側面シール部182は、その一側部182aが、支持部174aの側面下部174a1に接着剤で固着される。
【0017】
背面シール部181と側面シール部182との間には、図3(b)および(d)に示すように側面シール部182を背面シール部181に対して屈曲させた際に、両シール部181,182の間にブレード支持板174の支持部174aの上部174a2を通すためのスリット183,183が設けられている。また、このスリット183の内側には、舌片部184,184が形成されており、この舌片部184で、ブレード支持板174の取付部174bに対して支持部174aを屈曲させることで形成された開放部174e(図3(c)参照)を塞ぐようになっている。舌片部184は、取付部174bに接着剤で固着される。結果として、支持部174aの周囲は、側面シール部182と舌片部184とで密にシールされることとなる。
【0018】
図6および、図2,図4に示すように、カートリッジケース200には、上記背面シール部181の他側部181bおよび側面シール部182の他側部182bに沿うようにして単一の溝部220が形成されており、図3(d)に示したように作成した、クリーニングブレード171およびシール部材180が固着されたブレード支持板174を、図2および図4に示すようにカートリッジケース200に装着すると、シール部材180の上記背面シール部181の他側部181bおよび側面シール部182の他側部182bが上記溝部220に入り込み、その溝部220の両側面223,224と密着するようになっている。シール部材180の上記他側部181bおよび182bは、溝部220に固着されておらず溝部220内を移動可能(軸211を中心とする回動方向であり、図6の紙面と略直交する方向において移動可能)である。なお、図6において、221が、背面シール部181の他側部181bが入り込む部分、222が、側面シール部182の他側部182bが入り込む部分であり、これら両部221,222は連なって1本の溝を形成している。
【0019】
図4に示すように、クリーニングブレード171(図4においては省略してある)およびシール部材180が固着されたブレード支持板174をカートリッジケース200に装着した後、図2および図5に示すように、サイドシール部材190が装着される。
【0020】
サイドシール部材190は、図4,図5においてクリーニングブレード171およびすくいシート177の側方(一方のみ図示)におけるケース内面241部分、242部分、243部分にそれぞれ接着剤で張り付けられる第1,第2,および第3の部分191,192,193と、前記内面243部分とブレード支持板174との間に跨って設けられ、その先端部分194aがブレード支持板174の取付部174bに固着される第4の部分194とを有している。
図5に示すように、第1の部分191と第2の部分192との間、および第1の部分191と第4の部分194との間には、切り込み195a、195bが設けられており、これによって、ケース内面の段差および、ケース内面とブレード支持板174の取付部174bとの間の段差にサイドシール部材190を適合させることができるようになっている。
第1の部分191および第3の部分193は、図2に示すようにカートリッジケース200に像担持体140が装着されると、像担持体140の端部表面と前記ケース内面との間で軽く圧縮された状態となり、シール性が確保されるようになっている。なお、サイドシール部材190の表面には、滑り性の良いシート190aが貼付されているので、サイドシール部材190に像担持体140の端部表面が軽く圧接されても、これによって像担持体140の回転が阻害されるということはなく、像担持体140の回転によってサイドシール部材190が削られてしまうということもない。
第2の部分192の前面192aは、すくいシート177の側端背面と軽く圧接され、第4の部分194の内側面194bはクリーニングブレード171の側端面と軽く圧接される。これによって、すくいシート177の両側部およびクリーニングブレード171の両側部のシール性が確保されるようになっている。
【0021】
なお、図1において、1721は、クリーニングブレード171によって掻き落とされたトナーを一時的に貯留する貯留部であり、この貯留部1721から溢れたトナーが受け部172で受けられるようになっている。貯留部1721は、すくシート177の背面側に設けられている。
【0022】
以上のようなクリーニングブレード周りのシール構造によれば、次のような作用効果が得られる。
(a)ケース200に回動可能に支持されるブレード支持板174と、このブレード支持板174に基部171bが固着され、先端部171aが像担持体140に摺接して像担持体上に残留している残留トナーを掻き落とすクリーニングブレード171と、ブレード支持板174とケース200との間に配置され、ブレード支持板174を像担持体140側に付勢することでクリーニングブレード171を像担持体140に向けて押圧する付勢部材175と、ブレード支持板174とケース200との間に配置され、クリーニングブレード171で掻き落とされたトナーの漏れを防止するためのシ−ル部材180とを備え、シール部材180の一側部181a、182aがブレード支持板174に固着され、他側部181b、182bが、ブレード支持板174の長手方向に沿ってケース200に形成された溝部220に入り込み、かつ、その溝部200の両側面223,224と密着している構成となっているので、この構造によれば、シール部材180の一側部181a、182aにおいては、これがブレード支持板174に固着されていることによってシール部材180とブレード支持板174との密着性が確保され、他側部181b、182bにおいては、これがブレード支持板の長手方向に沿ってケースに形成された溝部220に入り込み、かつ、その溝部220の両側面223,224と密着していることによってシール部材180とケース200との密着性が確保されることとなる。
したがって、この実施の形態のクリーニングブレード周りのシール構造によれば、定圧方式のクリーニング手段170におけるトナーの漏れを確実に防止することができる。
(b)シール部材180の他側部181b、182bは、溝部220に固着されておらず溝部220内を移動可能となっているので、さらに次のような作用効果が得られる。
すなわち、前述したように、定圧方式のクリーニング手段におけるブレード支持板174は、ブレード171が接触している像担持体140の多少の振れ等に応じて揺動する。
したがって、シール部材180の他側部181b、182bを溝部220に固着したとすると、ブレード支持板174の揺動動作が阻害されるおそれが生じる。
これに対し、この実施の形態のクリーニングブレード周りのシール構造によれば、シール部材180の他側部181b、182bが、溝部220に固着されておらず溝部220内を移動可能となっているので、ブレード支持板174の揺動動作が阻害されるということがなくなる。
すなわち、この実施の形態のクリーニングブレード周りのシール構造によれば、定圧方式のクリーニング手段におけるブレード支持板の揺動動作を阻害することなく、トナーの漏れを確実に防止することができることとなる。
(c)シール部材180が、ブレード支持板174の補強部174cとケース200との間をシールする背面シール部181と、ブレード支持板174の両支持部174aとケース200との間をそれぞれシールする側面シール部182,182とを有する単一のシール材で構成されているので、背面シール部181と側面シール部182,182との間(図3(a)において180cで示す部位)に隙間が生じるということがなくなる。
したがって、背面シール部181と側面シール部182との間180cからトナーが漏れてしまうということがなくなり、ブレード支持板174の両側部からのトナーの漏れを確実に防止することが可能となる。
【0023】
【実施例】
ブレード支持板174は、厚さ1.6mm程度の金属板を折り曲げ加工して形成する。
シール部材180は、厚さ3〜4mm程度の発砲ウレタンシートで構成する。その厚さは、ブレード支持板174の揺動動作を妨げないように薄くすることが望ましいが、薄くし過ぎると発泡材のセルをすり抜けるトナーが増大するおそれがあるので、上記3〜4mm程度の厚さにするとともに、加熱プレスによって、密度を調整する。
溝部220は、その幅を上記シール部材180の厚さに合わせて3〜4mm程度とする。シール部材180の他端縁との間には2mm程度の隙間C(図2参照)が生じるようにし、シール部材180が円滑に移動できるようにする。
背面シール部181の他側部181bが入り込む部分221と、側面シール部182の他側部182bが入り込む部分222との間(曲がり部)は、R3mm〜R7mm程度の曲率半径とし、背面シール部181の他側部181b、182bを入れ易くするとともに、この曲がり部におけるシール部材180と溝部両面223,224との密着性が確保されるようにする。
サイドシール部材190は、厚さ4mm程度の発泡ウレタンシートで構成し、加熱プレスによって、密度を調整する。、
シール部材180およびサイドシール部材190の固着には、感圧接着剤を用いる。
【0024】
以上、本発明の一実施の形態および実施例について説明したが、本発明は上記の実施の形態または実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
例えば、上記の実施の形態では、像担持体の一例として感光体をあげて説明したが、像担持体はこれに限るものではなく、例えば、中間転写体であってもかまわない。
【0025】
【発明の効果】
請求項1、2記載のいずれのクリーニングブレード周りのシール構造によっても、定圧方式のクリーニング手段におけるトナーの漏れを確実に防止することができる。
さらに、請求項2記載のクリーニングブレード周りのシール構造によれば、定圧方式のクリーニング手段におけるブレード支持板の揺動動作を阻害することなく、トナーの漏れを確実に防止することができることとなる。
請求項3〜5記載のいずれのクリーニングブレード周りのシール構造によっても、背面シール部と側面シール部との間からトナーが漏れてしまうということがなくなり、ブレード支持板の両側部からのトナーの漏れを確実に防止することが可能となる。
さらに、
請求項4記載のクリーニングブレード周りのシール構造によれば、定圧方式のクリーニング手段におけるトナーの漏れ(両側部からの漏れを含む)を一層確実に防止することができる。
請求項5記載のクリーニングブレード周りのシール構造によれば、定圧方式のクリーニング手段におけるブレード支持板の揺動動作を阻害することなく、トナーの漏れをより一層確実に防止することができることとなる。
【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクリーニングブレード周りのシール構造の一実施の形態が採用された像担持体カートリッジ100の一例を示す断面図。
【図2】図1の部分拡大図。
【図3】シール部材180およびそのブレード支持板174に対する装着状態を示す図で、(a)はシール部材180の展開図、(b)はその折り曲げ状態を示す斜視図、(c)はクリーニングブレード171が固着されたブレード支持板174の斜視図、(d)はクリーニングブレード171およびシール部材180が固着されたブレード支持板174の斜視図。
【図4】クリーニングブレード171およびシール部材180が固着されたブレード支持板174がカートリッジケース200に装着された状態を示す部分省略斜視図。
【図5】クリーニングブレード171およびシール部材180、190が固着されたブレード支持板174がカートリッジケース200に装着された状態を示す部分省略斜視図。
【図6】溝部220を示す図で、カートリッジケース200の、図2におけるVI矢視図(部分省略図)。
【図7】従来技術の説明図。
【図8】図7の部分拡大図。
【符号の説明】
100 像担持体カートリッジ
140 感光体(像担持体)
171 クリーニングブレード
171a 先端部
171b 基部
174 ブレード支持板
174a 支持部
174b 取付部
174c 補強部
175 圧縮コイルバネ(付勢部材)
180 シ−ル部材
181 背面シール部
182 側面シール部
181a、182a 一側部
181b、182b 他側部
200 カートリッジケース(ケース)
220 溝部
223,224 両側面
Claims (5)
- ケースに回動可能に支持されるブレード支持板と、
このブレード支持板に基部が固着され、先端部が像担持体に摺接して像担持体上に残留している残留トナーを掻き落とすクリーニングブレードと、
前記ブレード支持板とケースとの間に配置され、ブレード支持板を像担持体側に付勢することでクリーニングブレードを像担持体に向けて押圧する付勢部材と、
前記ブレード支持板とケースとの間に配置され、前記クリーニングブレードで掻き落とされたトナーの漏れを防止するためのシ−ル部材とを備えた構造であって、
前記シール部材の一側部が前記ブレード支持板に固着され、他側部が、前記ブレード支持板の長手方向に沿って前記ケースに形成された溝部に入り込み、かつ、その溝部の両側面と密着していることを特徴とするクリーニングブレード周りのシール構造。 - 前記シール部材の他側部は、前記溝部に固着されておらず溝部内を移動可能であることを特徴とする請求項1記載のクリーニングブレード周りのシール構造。
- ケースに回動可能に支持される、クリーニングブレードの取付部と、この取付部を補強すべく取付部と一体にケース側へ設けられた補強部と、前記取付部の両側に一体的に設けられたケースへの支持部とを有する、ブレード支持板と、
このブレード支持板の前記取付部に基部が固着され、先端部が像担持体に摺接して像担持体上に残留している残留トナーを掻き落とすクリーニングブレードと、
前記ブレード支持板とケースとの間に配置され、ブレード支持板を像担持体側に付勢することでクリーニングブレードを像担持体に向けて押圧する付勢部材と、
前記ブレード支持板とケースとの間に配置され、前記クリーニングブレードで掻き落とされたトナーの漏れを防止するためのシ−ル部材とを備えた構造であって、
前記シール部材が、前記ブレード支持板の補強部とケースとの間をシールする背面シール部と、ブレード支持板の前記両支持部とケースとの間をそれぞれシールする側面シール部とを有する単一のシール材で構成されていることを特徴とするクリーニングブレード周りのシール構造。 - 前記シール部材の一側部が前記ブレード支持板に固着され、他側部が、前記背面シール部の他側部および側面シール部の他側部に沿って前記ケースに形成された単一の溝部に入り込み、かつ、その溝部の両側面と密着していることを特徴とする請求項3記載のクリーニングブレード周りのシール構造。
- 前記シール部材の他側部は、前記溝部に固着されておらず溝部内を移動可能であることを特徴とする請求項4記載のクリーニングブレード周りのシール構造。
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