JP3581428B2

JP3581428B2 - 充電式電源装置

Info

Publication number: JP3581428B2
Application number: JP10641195A
Authority: JP
Inventors: 稔須藤; 浩志向中野
Original assignee: セイコーインスツルメンツ株式会社
Priority date: 1995-04-28
Filing date: 1995-04-28
Publication date: 2004-10-27
Anticipated expiration: 2019-10-27
Also published as: JPH08308115A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
この発明は、２次電池の充放電を制御することができる充放電制御回路と、その回路を利用した充電式電源装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の２次電池からなる充電式電源装置としては、図２の回路ブロック図に示されるような電源装置が知られていた。例えば、特開平４−７５４３０号「充電式の電源装置」に開示されている。即ち、外部端子−Ｖｏ又は＋Ｖｏにスイッチ回路１０３を介して２次電池１０１が接続されている。さらに、２次電池１０１に並列に接続して充放電制御回路１０２が設けられている。充放電制御回路１０２は、２次電池１０１の電圧を検出する機能を備えている。そして、２次電池１０１の電圧が過充電状態（電圧が所定の高電圧よりも高い状態）、または過放電状態（電圧が所定の低電圧よりも低い状態）のいずれかの場合は、スイッチ回路１０３をＯＦＦするように充放電制御回路１０２から信号が出る。従って、過充電状態の場合は、スイッチ回路１０３がＯＦＦして、外部端子−Ｖｏ、＋Ｖｏに接続している１次電源から２次電池への充電をストップさせる。過放電状態の場合は、スイッチ回路１０３が同様にＯＦＦして、外部端子−Ｖｏ、＋Ｖｏに接続している負荷（例えば、２次電池動作の携帯電話等）へのエネルギーの供給をストップする。即ち充放電制御回路１０２は、２次電池１０１と外部端子との間のスイッチ１０３を制御することにより、外部端子から必要以上の２次電池１０１への充電を防止すると共に、２次電池１０１から外部端子に接続した負荷へのエネルギー供給による２次電池１０１の過渡の蓄電能力低下を防いでいる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の充放電制御回路では、２次電池が複数個直列に接続された場合、その２次電池の接続点が、充放電制御回路と外れた場合、２次電池の過充電や過放電状態を正確に検出することができなくなるという課題を有していた。その結果、本来過充電、あるいは、過放電の電池電圧であるにもかかわらず、充電や放電がストップせず、２次電池に多大なストレスを与えてしまうという課題があった。
【０００４】
そこで、この発明の目的は従来のこのような課題を解決するために、充放電制御回路のと直列に接続された２次電池の接続点が外れた場合、充放電制御回路が、過放電か過充電か、あるいは、その両方を検出して充電、放電をストップさせ、２次電池の安全性を高めた充電式電源装置を得ることを目的としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明の目的は充放電制御回路において、２次電池を構成している各電池の接続点に定電流回路を設け、電池と充放電制御回路が外れると、過充電あるいは過放電、あるいはその両方を検出し、２次電池の充電、放電を禁止するような構成とした。
【０００６】
【作用】
このような構成にすることにより、万一２次電池と充放電制御回路との接続がが外れても、２次電池に多大なストレスを与えない、安全性の高い充電式電源装置を得ることができる。
【０００７】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を図面に基ずいて説明する。
図１は、本発明の充放電制御回路のブロック図である。２次電池として２本の電池１１１と１１２が充放電制御回路の電源端子＋ＶＢと−ＶＢとの間に直列に挿入されている。また、２本の電池の接続点は充放電制御回路のＶＩ端子に接続されている。電池１１１の電圧は電圧分割回路１１３により分割され、その分割電圧を過充電及び過放電検出回路１１５で検出している。電圧検出回路１１５の出力は制御回路１１７に入力されている。制御回路１１７は、各々の電池が過充電状態または過放電状態の時に、２次電池と電源の外部端子との間のスイッチ（図示しない）をＯＦＦする信号Ｖｓを出力する。従って、制御回路１１７は論理回路のみで構成されている。また、電池１１２に対しても、同様に電圧分割回路１１４と電圧検出回路１１６により過充電状態及び過放電状態を検出する構成になっている。この検出結果は、ディジタル信号で制御回路１１７に同様に入力されている。従って、制御回路１１７は電池１１１及び１１２のいずれか１つの電池が過充電または過放電状態になると電池と外部電源をきって、過充電及び過放電の進行を止める働きをする。２つの電池の充電特性及び放電特性は全く同じではないので、別々に過放電・過充電を検出制御する必要がある。
【０００８】
定電流回路１１８は、電流値Ｉｃの電流を＋ＶＢ端子からＶＩ端子に流している。この電流値は、あまり大きくすると２次電池の片べりの原因となるので、１μＡ以下とするのが望ましい。
仮に電圧分割回路１１３の抵抗値をＲ１、電圧分割回路１１４の抵抗値をＲ２、２本の電池１１１と１１２のそれぞれの電池電圧をＶ１、Ｖ２とすると、万一、２本の電池の接続点と充放電制御回路の接続点（ＶＩ端子）とが外れた場合、ＶＩ端子の電圧は、（１）式で与えられる。
【０００９】
ＶＩ＝（（Ｖ１＋Ｖ２−Ｉｃ×Ｒ２）／（Ｒ１＋Ｒ２）＋Ｉｃ）×Ｒ２・・・（１）
この時、ＶＩ端子の電圧が電圧検出回路１１６の過充電検出電圧よりも高く、または、Ｖ１＋Ｖ２−ＶＩが電圧検出回路１１５の過放電検出電圧よりも低く、または、その２つの状態が同時に生じるようにすれば、制御回路１１７は２次電池と外部電源、または、負荷との接続をきる信号を出す。
【００１０】
例えば、抵抗Ｒ１、Ｒ２の抵抗値をそれぞれ１０ＭＥＧΩ、電池１１１、１１２の電池電圧Ｖ１、Ｖ２の値をそれぞれ４Ｖ、定電流値Ｉｃの値を０．５μＡとすれば、
ＶＩ＝（（４＋４−０．５×１０^−６×１０×１０^６）／１０×１０^６ ×２＋０．５×１０^−６）×１０×１０^６＝６．５（Ｖ）
となる。過充電検出電圧を５Ｖ、過放電検出電圧を３Ｖとすれば、電圧検出回路１１５は電池１１１の電池電圧が１．５Ｖと判断し過放電状態となり、電圧検出回路１１６は電池１１２の電池電圧が６．５Ｖと判断し過充電状態となる。従って、２本の電池の接続点と充放電制御回路の接続点（ＶＩ端子）とが外れた場合、充電も放電も禁止することができる。
【００１１】
定電流回路１１８が無い場合は、（１）式におけるＩｃ＝０として、Ｒ１＝Ｒ２＝１０ＭＥＧΩの時、２本の電池の接続点と充放電制御回路のＶＩ端子とが外れた場合、仮に電池電圧Ｖ１＝７Ｖ、Ｖ２＝１ＶであってもＶＩ端子の電圧は４Ｖとなる。すなわち、電池が過充電状態・過放電状態であっても充放電を止めることができない。
【００１２】
以上は、２本の電池の直列接続の場合について述べたが、３本以上の電池を直列に接続しても各電池の接続点に定電流を流すことにより、同様の効果があることは明白である。
また、図１では、定電流回路１１８は、定電流Ｉｃを＋Ｖｏ端子からＶＩ端子に流しているが図３のように、定電流ＩｃをＶＩ端子から−Ｖｏ端子に流しても同様の効果があることも明白である。
以上説明したように、２本以上の２次電池の接続点と、充放電制御回路の接続点が外れた場合２次電池の充放電を停止ささるようにしたので安全性の高い充電式電源装置を得ることができる。
【００１３】
【発明の効果】
本発明の充放電制御回路は、２次電池の接続点と、充放電制御回路との接続端子に定電流回路をつけたので、その接続が外れても、２次電池が過充電状態や過放電状態にならないという効果がある。結果として、安全性の高い充電式電源装置を構築することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の充放電制御回路のブロック図である。
【図２】従来の充放電制御回路のブロック図である。
【図３】本発明の他の実施例を示す充放電制御回路のブロック図である。
【符号の説明】
１１１、１１２電池
１１３、１１４電圧分割回路
１１５、１１６電圧検出回路
１１７制御回路
１１８定電流回路

Claims

少なくとも第１の電源と第２の電源の２個以上の電源が直列に接続された電源と、
前記第１の電源の正極が接続された第１の端子と、
前記第１の電源の負極及び前記第２の電源の正極が接続された第２の端子と、
前記第２の電源の負極が接続された第３の端子と、
前記第１の端子と前記第２の端子の間に接続された第１の過充電・過放電検出回路と、
前記第２の端子と前記第３の端子の間に接続された第２の過充電・過放電検出回路と、
前記過充電・過放電検出回路からの信号を受けて前記電源に接続されたスィッチ回路に信号を出力する制御回路と、から成る充電式電源装置において、前記第２の端子と前記第１の端子あるいは前記第３の端子の間に定電流回路を設け、前記第２の端子と前記電源との接続が外れたことを検出して、前記電源の充放電を停止することを特徴とする充電式電源装置。