JP3581358B2 - ガード区間設定方法および移動体ofdm通信装置 - Google Patents

ガード区間設定方法および移動体ofdm通信装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直交周波数分割多重方式(Orthogonal Frequency Division Multiplexing;以下、OFDMという)を用いたディジタル移動体通信に使用するガード区間設定方法およびOFDM通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
まず図29を用いて従来のOFDM通信装置の構成と動作を説明する。図29(a)は従来のOFDM通信装置の送信系の概略構成を示す要部ブロック図であり、図29(b)は従来のOFDM通信装置の受信系の概略構成を示す要部ブロック図である。
【0003】
図29(a)において、Serial−Parallel変換器(以下、S/P変換器という)2901は、1つの系列の入力信号を複数系列の信号に変換する。IDFT回路2902は、入力信号に対し逆離散フーリエ変換(Inverse Discrete Fourier Transform;以下、IDFTという)を行う。ガード区間挿入回路2903は、有効シンボル毎にガード区間を挿入する。D/A変換器2904は、ガード区間を挿入した信号についてD/A変換を行う。
【0004】
図29(b)において、A/D変換器2905は、受信信号についてA/D変換を行う。遅延器2906は、入力信号を有効シンボル長だけ遅延させる。相関器2907は、入力信号に対して逆拡散を行う。タイミング生成器2908は、相関器2907の相関結果が最大となる受信信号のタイミングを検出する。ガード区間除去回路2909は、有効シンボル毎に挿入したガード区間を除去する。DFT回路2910は、入力信号に対し離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform;以下、DFTという)を行う。同期検波器2911〜2914は、入力信号に対し同期検波を行う。判定器2915〜2918は、入力信号に対し判定を行う。Parallel−Serial変換器(以下、P/S変換器という)2919は、複数系列の入力信号を1つの系列の信号に変換する。
【0005】
次いで従来のOFDM通信装置の動作について説明する。ここではキャリア数が例えば4キャリアの場合について述べる。
【0006】
まず図29(a)を用いて、送信系の動作について説明する。送信系に入力された変調信号は、S/P変換器2901によってS/P変換され、1番目のキャリアで送信する変調信号と、2番目のキャリアで送信する変調信号と、3番目のキャリアで送信する変調信号と、4番目のキャリアで送信する変調信号が得られる。
【0007】
次いで、S/P変換器2901の4つの出力信号は、IDFT回路2902によってIDFT処理が行われる。
【0008】
一般に、OFDM通信装置においては、図30のフレームフォーマットの模式図に示すように、有効シンボルの最後部と同じ波形の信号を、ガード区間として有効シンボルの先頭に付加してなるフレーム構成を採用している。このガード区間長より短い遅延時間の遅延波を受信系のDFT処理で除去することができる。
【0009】
IDFT処理された信号は、ガード区間挿入回路2903によってガード区間を挿入され、最後にD/A変換器2904によってアナログ信号に変換され、送信信号が得られる。
【0010】
次いで図29(b)を用いて、受信系の動作について説明する。受信系に入力された受信信号は、A/D変換器2905によってディジタル信号に変換される。
【0011】
一般にDFT回路の積分区間の検出は、DFT前の信号とDFT前の信号を有効シンボル長だけ遅延させた信号との間で相関演算を行い、相関結果が最大となるタイミングを検出することによって行うことができる。このため、遅延器2906によって受信信号を有効シンボル長だけ遅延させ、相関器2907によって相関演算を行い、タイミング生成器2908によって相関結果が最大となるタイミングを検出する。ガード区間除去回路2909は、この検出結果によって制御される。
【0012】
ガード区間除去回路2909によってガード区間が除去された受信信号は、DFT回路2910によってDFT処理が行われ、4つのキャリアそれぞれによって伝送されたベースバンド信号が得られる。4つのベースバンド信号は、同期検波器2911〜2914によってそれぞれ同期検波され、同期検波信号が得られる。
【0013】
ここで、図31を用いて同期検波器の構成と動作を説明する。図31は、同期検波器の概略構成を示す要部ブロック図である。ディジタル乗算器3101及び3102は信号を掛け合わせ、共役複素数生成器3103は入力信号の共役複素数を生成する。
【0014】
一般にフレームフォーマットにおいては、メッセージ区間の前に既知参照信号のパイロットシンボルが付加されている。一般的な同期検波の方法としては、パイロットシンボルを用いてフェージング変動を検出する方法が用いられる。
【0015】
まず、パイロットシンボル区間において、DFT後の入力信号(ベースバンド信号)とパイロットシンボルとの乗算を行うことによって、フェージングによる変動を表す信号が得られる。
【0016】
ここで、パイロットシンボル区間における入力信号In(nT)は、
In(nT)=P(nT)・A(nT)・exp(jΘ(nT))
と表わすことができる。ただし、ここでP(nT)はパイロットシンボルであり、A(nT)はフェージングによる振幅変動であり、exp(jΘ(nT))はフェージングによる位相変動である。
【0017】
又、フェージングによる変動を表す信号F(nT)は、
Figure 0003581358
と表わすことができる。ここで、QPSK変調方式のような、振幅が一定で位相のみが情報を持っている変調方式においては、P(nT)=1となるため、▲1▼式は、
F(nT)=A(nT)・exp(jΘ(nT))
と表わすことができる。
【0018】
フェージングによる変動を表す信号F(nT)は、共役複素数生成器3103によって共役複素数を生成され、フェージングによる変動を表す信号F(nT)の共役複素数F(nT)が得られる。共役複素数の生成は、入力された信号のQ成分を極性反転することによって得られる。共役複素数F(nT)は以下の式で表わすことができる。
F(nT)=A(nT)・exp(−jΘ(nT))
【0019】
最後に、ベースバンド信号と、共役複素数生成器3103の出力であるフェージングによる変動を表す信号の共役複素数とは、ディジタル乗算器3102によって乗算され、同期検波信号が得られる。
【0020】
ここで、パイロットシンボルの間隔に比べて、フェージング変動が十分遅く、パイロットシンボルとの間でフェージング変動が一定であると仮定すると、同期検波信号を表わすDout(nT)は、以下の式で表わすことができる。
Figure 0003581358
ここで、A(nT)は位相が一定で振幅のみの変動を表しているため、同期検波信号Dout(nT)の位相情報はDin(nT)のみによって表される。従って、▲2▼式においては受信信号の位相を復調することができたといえる。QPSK変調方式は振幅が一定で位相のみが情報を持っている変調方式であるため、このように位相情報を復調することによって同期検波が完了する。
【0021】
又、送受信キャリア間の位相差や周波数オフセットによる位相変動も、フェージング変動と同様に除去できる。
【0022】
又、16QAM変調方式のような、位相と振幅の両方が情報を持っている変調方式においては、パイロットシンボル区間の入力信号をパイロットシンボルで除算することによりフェージング変動を検出し、入力信号を検出したフェージング変動を表す信号で除算することにより、同期検波を行うことができる。
【0023】
なお、OFDM通信装置で用いる復調方式は、遅延検波方式でも可能である。
【0024】
図29(b)を用いた従来の通信装置の受信系の動作の説明に戻る。同期検波器2911〜2914によって得られた同期検波信号は、判定器2915〜2918によって判定され、最後に、P/S変換器2919によって1系統の信号に変換され、復調信号が得られる。
【0025】
このように、従来のOFDM通信装置は、有効シンボルの最後部と同じ波形の信号を、ガード区間として有効シンボルの先頭に付加するため、受信系のDFT処理で遅延時間がガード区間長より短い遅延波を除去できる。
【0026】
なお、キャリア数は4キャリアとした場合について説明したが、キャリア数をさらに8、16、32、64・・・と増やした場合についても同様の構成で対応することができる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の装置においては、回線品質に依らず、有効シンボル毎に固定長のガード区間を付加するため、回線品質が良好で遅延波の遅延時間が短い時には必要以上に長いガード区間が付加されることとなり、伝送効率が低下するという問題がある。
【0028】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、ガード区間付加による遅延波を除去する機能を維持しつつ伝送効率を向上させるガード区間設定方法およびOFDM通信装置を提供することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】
本発明のガード区間設定方法は、有効シンボルに前記有効シンボルの一部をガード区間として付加する移動体OFDM通信において使用されるガード区間設定方法であって、再送情報を含む有効シンボルに付加するガード区間の長さを、通常情報を含む有効シンボルに付加するガード区間の長さよりも長く設定するようにした。
【0033】
また、本発明の移動体OFDM通信装置は、通常情報を含む第1有効シンボルに前記第1有効シンボルの一部をガード区間として付加する一方、再送情報を含む第2有効シンボルに前記第2有効シンボルの一部をガード区間として付加する付加手段と、前記第2有効シンボルに付加するガード区間の長さを、前記第1有効シンボルに付加するガード区間の長さよりも長く設定する設定手段と、を具備する構成を採る。
【0034】
これらの方法および構成によれば、ガード区間付加による遅延波を除去する機能を維持しつつ伝送効率を向上させることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0036】
(実施の形態1)
まず図1を用いて本発明の実施の形態1に係るOFDM通信装置の構成及び動作について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図である。
【0037】
S/P変換器101は、1つの系列の入力信号を複数系列の信号に変換する。スイッチ102、103は、2つの入力信号を切り替えてどちらか一方を出力する。IDFT回路104は、入力信号に対しIDFT処理を行う。ガード区間挿入回路105は、有効シンボル毎にガード区間を挿入する。D/A変換器106は、ガード区間を挿入した信号についてD/A変換を行う。
【0038】
A/D変換器107は、受信信号についてA/D変換を行う。遅延器108は、入力信号を有効シンボル長だけ遅延させる。相関器109は、入力信号に対して逆拡散を行う。タイミング生成器110は、相関器109の相関結果が最大となる受信信号のタイミングを検出する。ガード区間除去回路111は、有効シンボル毎に挿入したガード区間を除去する。DFT回路112は、入力信号に対しDFT処理を行う。
【0039】
同期検波器113〜116は、入力信号に対し同期検波を行う。判定器117〜120は、入力信号に対し判定を行う。スイッチ121は、判定器120の出力信号中から最適なガード区間長を選択するための制御信号のみを選択し、出力する。減算器122は、判定器117の入力信号と出力信号の減算処理を行う。最適ガード区間長検出器123は、減算器122の出力から最適なガード区間長を選択するための制御信号を生成する。P/S変換器124は、複数系列の入力信号を1つの系列の信号に変換する。
【0040】
次いで本実施の形態に係るOFDM通信装置の動作にについて説明する。ここではキャリア数が例えば4キャリアの場合について述べる。
【0041】
まず送信系の動作について説明する。本実施の形態においては、最適なガード区間長を検出するための信号を一キャリア(ここでは、例えば、1番目のキャリア)に付加し、最適なガード区間長を選択するための制御信号を一キャリア(ここでは、例えば、4番目のキャリア)に付加する。これらは同じキャリアに付加することも可能であるが、ここでは1番目のキャリアと4番目のキャリアにそれぞれ付加する場合について説明する。
【0042】
最適ガード区間長検出用信号は、各シンボルが異なるガード区間長を示す複数のシンボルから成る。ここでは、例えば、シンボル周期は8シンボルであり、最適ガード区間長検出用信号は4シンボルである。よって、1番目のシンボルの判定誤差が悪ければ「シンボル周期/2」のガード区間長が必要になることを示しており、以下同様に2番目のシンボルは「3×シンボル周期/8」のガード区間長を、3番目のシンボルは「シンボル周期/4」のガード区間長を、4番目のシンボルは「シンボル周期/8」のガード区間長を、それぞれ示すものとする。
【0043】
送信系に入力された変調信号は、S/P変換器101によってS/P変換され、1番目のキャリアで送信する変調信号と、2番目のキャリアで送信する変調信号と、3番目のキャリアで送信する変調信号と、4番目のキャリアで送信する変調信号が得られる。
【0044】
スイッチ102は、1番目のキャリアで送信する変調信号と、最適ガード区間検出用信号と、を切り替えて選択的に出力する。又、スイッチ103は、4番目のキャリアで送信する変調信号と、最適ガード区間長選択制御信号と、を切り替えて選択的に出力する。
【0045】
IDFT回路104は、S/P変換器101の出力である2番目のキャリアで送信する変調信号及び3番目のキャリアで送信する変調信号と、スイッチ102及び103の出力信号と、に対してIDFT処理を行う。
【0046】
次いで、IDFT後の信号にガード区間を付加する。一般に、OFDM通信装置においては、図30のフレームフォーマットの模式図に示すように、有効シンボルの最後部と同じ波形の信号を、ガード区間として有効シンボルの先頭に付加してなるフレーム構成を採用している。このガード区間長より短い遅延時間の遅延波を受信系のDFT処理で除去することができる。
【0047】
ガード区間挿入回路105は、IDFT後の信号にガード区間を付加する。ガード区間が付加された信号はD/A変換器106でアナログ信号に変換され、送信信号となる。
【0048】
ここで、図2を用いて、ガード区間挿入回路105の構成及び動作を説明する。図2は、本実施の形態に係るガード区間挿入回路の概略構成を示す要部ブロック図である。
【0049】
S/P変換器201は、判定器120の出力である復調された最適ガード区間長選択制御信号をS/P変換する。スイッチ202〜204は、2つの入力信号を切り替えてどちらか一方を出力する。論理積演算器205は、2つの入力信号の論理積演算を行う。P/S変換器206は、複数系列の入力信号を1つの系列の信号に変換する。
【0050】
S/P変換器201によってS/P変換された復調された最適ガード区間長選択制御信号は、スイッチ202への制御信号及びスイッチ203への制御信号及びスイッチ204への制御信号に分割される。
【0051】
又、スイッチ202には、「シンボル周期/2」のハイレベル区間を有する窓信号1と、「3×シンボル周期/8」のハイレベル区間を有する窓信号2が入力され、スイッチ203には、スイッチ202の出力信号と「シンボル周期/4」のハイレベル区間を有する窓信号3が入力され、スイッチ204には、スイッチ203の出力信号と「シンボル周期/8」のハイレベル区間を有する窓信号4が入力される。
【0052】
このように、窓信号数は最適ガード区間長検出用信号のシンボル数と同数であり、上記構成を用いて、下記表に示すように窓信号を選択する。
Figure 0003581358
このようにして、最適ガード区間長検出用信号の各シンボルの判定誤差を用いて、スイッチ204の出力、すなわち有効シンボルとの論理積を演算することによってガード区間長を設定することになる窓信号、を決定し、ガード区間を設定することができる。
【0053】
論理積演算器205は、スイッチ204の出力と、IDFT回路104の出力の論理積を算出する。これによって有効シンボルの一部を取り出すことができるため、ガード区間を生成することができる。
【0054】
そして最後にP/S変換器206は、論理積演算器205の出力であるガード区間信号と、IDFT回路104の出力信号と、をP/S変換することによって、ガード区間が挿入されたIDFT信号を得る。
【0055】
ここで図3を用いて、ガード区間挿入回路105がガード区間を生成する工程について説明する。図3は、ガード区間挿入回路105がガード区間を生成する工程の一例を示すタイミングチャート図である。
【0056】
Aに示す信号は有効シンボルを表わし、以下同様に、Bは窓信号1、Cは窓信号2、Dは窓信号3、Eは窓信号4、Fはガード区間信号、Gは有効シンボルを1シンボル分遅延させた信号、Hはガード区間付加後のIDFT信号である。
【0057】
このように、ハイレベル区間長の異なる窓信号のいずれかを選択して有効シンボルとの論理積を求めることによって、窓信号数と同数のガード区間長を設定することができる。ここで、図3中のFに示す信号は、Aに示す有効シンボルとDに示す窓信号との論理積演算により、Dに示す窓信号のハイレベル区間と同じ長さを有効シンボルの最後部から取り出し、生成されたガード区間を示す。
【0058】
このように、送信信号に挿入された最適ガード区間長検出用信号を受信する度にハイレベル区間長の異なる窓信号を選択し、有効シンボルとの論理積を演算し、回線品質に応じたガード区間を生成することによって、回線品質に応じてガード区間長を伸縮させることができる。
【0059】
次いで、図1を用いて本実施の形態に係るOFDM通信装置の受信系の動作について説明する。受信系に入力された受信信号は、A/D変換器107によってディジタル信号に変換される。
【0060】
DFT回路の積分区間の検出は、DFT前の信号とDFT前の信号を有効シンボル長だけ遅延させた信号との相関演算を行い、相関結果が最大となるタイミングを検出することによって行う。まず遅延器108によって受信信号を有効シンボル長だけ遅延させ、相関器109によって相関演算を行い、タイミング生成器110によって相関結果が最大となるタイミングを検出する。ガード区間除去回路111は、この検出結果によって制御される。
【0061】
ガード区間除去回路111によってガード区間が除去された受信信号は、DFT回路112によってDFT処理が行われ、4つのキャリアそれぞれによって伝送されたベースバンド信号が得られる。4つのベースバンド信号は、同期検波器113〜116によってそれぞれ同期検波され、同期検波信号が得られる。なお、復調方式として遅延検波方式を用いてもよい。
【0062】
同期検波器113〜116によって得られた同期検波信号は、判定器117〜120によって判定され、最後にP/S変換器124によって1系統の信号に変換され、復調信号が得られる。
【0063】
一方、判定器120の出力信号は、スイッチ121によって最適なガード区間長を選択するための制御信号のみが選択されて出力される。復調された最適ガード区間長選択制御信号は、ガード区間挿入回路105に入力される。
【0064】
又、減算器122は、判定器117の入力信号と出力信号を減算処理し、判定誤差を算出する。ここでは、この判定誤差を以って回線品質とする。最適ガード区間長検出器123は、減算器122が算出した判定誤差、すなわち回線品質情報、を用いて最適なガード区間長を選択するための制御信号を生成する。
【0065】
ここで、図4を用いて、本実施の形態に係る最適ガード区間検出回路の構成及び動作を説明する。図4は、本実施の形態に係る最適ガード区間検出回路の概略構成を表わす要部ブロック図である。
【0066】
最適ガード区間長検出器123に入力された減算器122の出力である判定誤差は、スイッチ401によって選択的に出力され、S/P変換器402によってS/P変換される。
【0067】
減算器403は、S/P変換器402の1番目の出力と2番目の出力を減算処理する。以下、同様に、減算器404は、1番目の出力と3番目の出力を減算処理し、減算器405は、1番目の出力と4番目の出力を減算処理する。
【0068】
このようにして、最も長いガード区間長を示すシンボルの判定誤差(ここでは、「シンボル周期/2」を示すシンボルの判定誤差であるS/P変換器402の1番目の出力)と、他のシンボルの判定誤差と、の差分を求める。
【0069】
更に、減算器406は、減算器403の出力としきい値を減算処理する。以下、同様に、減算器407は、減算器404の出力としきい値を減算処理し、減算器408は、減算器405の出力としきい値を減算処理する。次いで、減算器406〜408の出力を、それぞれ判定器409〜411が大小判定する。
【0070】
このようにして、最も長いガード区間長を示すシンボルの判定誤差との差分としきい値との大小判定が行われ、しきい値を下回ったシンボルの中で、そのシンボルが示すガード区間長が最も短いシンボルの示すガード区間が、ガード区間挿入回路105によって設定される。
【0071】
すなわち、判定器409〜411は、判定誤差がしきい値より大きい場合、すなわち回線品質が良好であると判断する場合、はハイレベル(例えば、1)を、判定誤差がしきい値を下回る場合はローレベル(例えば、0)を出力する。そして、判定器409〜411の出力は、P/S変換器412によってP/S変換され、ガード区間挿入回路105に出力される。そして、S/P変換器201によって、判定器409〜411の出力がそれぞれスイッチ202〜204への制御信号となる。この後のガード区間挿入手順は既に述べた通りである。
【0072】
このように、最適ガード区間検出用信号の各シンボルの受信状態を検出し、4シンボル中何番目のシンボルまで良好に受信することができたかを判定することによって、遅延波除去のために最低限必要なガード区間長を検出することができるため、ガード区間を適切な長さに適宜変化させることができる。
【0073】
各シンボル毎に付加するガード区間の長さは、装置を使用する環境で想定される遅延波の最大遅延時間より長くする必要がある。しかし、想定される最大遅延時間の遅延波が、絶えず存在するわけではないため、上記説明したように、ガード区間の長さを適応的に変化させて必要以上に長いガード区間を設けないようにすることにより、誤り率特性劣化させずに、伝送効率の向上を図ることができる。
【0074】
このように、本実施の形態によれば、ガード区間長を適応的に変化させることにより、伝送効率の向上を図ることができることができる。なお、キャリア数は4キャリアとした場合について説明したが、キャリア数をさらに8、16、32、64・・・と増やした場合についても同様の構成で対応することができる。
【0075】
又、窓信号は上記4種類に限られるものではなく、任意のハイレベル区間を有する窓信号を任意数設けることができるため、ガード区間長は任意に設定することができる。
【0076】
又、DFT及びIDFTの代わりに、FFT(Fast Fourier Transform;高速フーリエ変換)及びIFFT(Inverse Fast Fourier Transform;逆フーリエ変換)を用いてもよく、同様に本発明の効果を得ることができる。
【0077】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係るOFDM通信装置は、実施の形態1に係るOFDM通信装置と同様の構成を有し、但し複数バーストの最適ガード区間長検出用のシンボルを用いるものである。
【0078】
以下、図5を用いて、本実施の形態に係るOFDM通信装置の最適ガード区間長検出器について説明する。図5は、本発明の実施の形態2に係るOFDM通信装置の最適ガード区間長検出器の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態1と同様の構成には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0079】
平均化器501〜503は、減算器403〜405の出力の平均化処理を行う。
【0080】
このように、送信信号中の複数バーストの最適ガード区間長検出用信号のシンボルを用い、最適ガード区間長検出器123内で平均化処理を行うことにより、実施の形態1の場合よりも制御信号の精度を高くすることができる。
【0081】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係るOFDM通信装置は、実施の形態1に係るOFDM通信装置と同様の構成を有し、但し最適ガード区間長検出用のシンボルを複数のキャリアに挿入するものである。
【0082】
以下、図6を用いて、本実施の形態に係るOFDM通信装置の最適ガード区間長検出器について説明する。図6は、本発明の実施の形態3に係るOFDM通信装置の最適ガード区間長検出器の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態1と同様の構成には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0083】
本実施の形態においては、実施の形態1に比べ、送信系において、最適ガード区間長検出用信号をキャリア1だけでなく、スイッチ601を追加してキャリア2にも挿入している。
【0084】
一方、受信系でも、減算器602及び平均化器603を追加し、減算器602がキャリア2の判定誤差を算出し、平均化器603がキャリア1の判定誤差とキャリア2の判定誤差との平均を取り、最適ガード区間長検出器123へ出力する。
【0085】
このように本実施の形態によれば、最適ガード区間長検出用信号を複数のキャリアに挿入し、その平均を用いて制御信号を生成することにより、実施の形態1及び2よりも制御信号の精度を高めることができる。
【0086】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係るOFDM通信装置は、実施の形態3に係るOFDM通信装置と同様の構成を有し、但し最適ガード区間長検出用信号を、最適ガード区間長検出器入力前に平均化せず、最適ガード区間長検出器内で論理積演算を行うものである。
【0087】
以下、図7及び図8を用いて、本実施の形態に係るOFDM通信装置の最適ガード区間長検出器について説明する。図7は、本発明の実施の形態4に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図であり、図8は、本発明の実施の形態4に係るOFDM通信装置の最適ガード区間長検出器の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態1及び3と同様の構成には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0088】
図7に示すように、本実施の形態においては、実施の形態3と異なり、キャリア1の判定誤差とキャリア2の判定誤差を平均化することなく、最適ガード区間長検出器701へ入力する。
【0089】
そして図8に示すように、論理積演算器801〜803が、キャリア1用の判定器409〜411の各出力とキャリア2用の判定器409〜411の各出力とのそれぞれの論理積演算を行う。
【0090】
このように、本実施の形態によれば、最適なガード区間長検出用のシンボルを挿入した全てのキャリアにおいて、ガード区間長が最長の場合の判定誤差との差がしきい値を下回ったガード区間長を、最適なガード区間長として選択するすることにより、制御信号の精度を高めることができる。
【0091】
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5に係るOFDM通信装置は、実施の形態3に係るOFDM通信装置と同様の構成を有し、但しレベルがしきい値を下回ったキャリアは、最適なガード区間長の検出処理に用いないものである。
【0092】
以下、図9を用いて、本実施の形態に係るOFDM通信装置の最適ガード区間長検出器について説明する。図9は、本発明の実施の形態5に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態1及び3と同様の構成には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0093】
図9に示すように、二乗和演算器901及び902は、キャリア1の同期検波信号及びキャリア2の同期検波信号の各々の二乗和を算出する。次いで減算器903、904が、それぞれ二乗和演算器901及び902の出力各々としきい値の減算処理を行い、判定器905及び906が各々大小判定する。
【0094】
スイッチ907及び908は、それぞれ判定器905及び906によって制御され、キャリアの受信レベル、すなわち二乗和演算器901及び902の出力、がしきい値おり小さい場合には、該当キャリアの判定誤差を平均化器603へ入力しない。
【0095】
このように、本実施の形態によれば、周波数選択性フェージング環境下では各キャリア毎に受信レベルが異なることを鑑み、レベルがしきい値を下回ったキャリアは回線品質が良くないとみなして最適なガード区間長の検出処理に用いないようにすることにより、制御信号の精度を高めることができる。
【0096】
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6に係るOFDM通信装置は、実施の形態5に係るOFDM通信装置と同様の構成を有し、但し二乗和演算器の替わりにより簡素な構成のレベル検出器を採用し、実施の形態5に係るOFDM通信装置よりも必要な演算量を低減したものである。
【0097】
なお、本実施の形態においては、入力信号がQPSK変調された信号であり、既知参照信号がパイロットシンボルである場合について説明する。
【0098】
本実施の形態のレベル検出器は、I成分とQ成分の絶対値から包絡線情報を近似算出し、受信レベルを検出するものである。
【0099】
包絡線情報Zは、Z=√(|I|+|Q|)で求めることができるが、二乗和を求めるには比較的多くの演算量を要す。そこで少ない演算量で済むように、Z=|I|+|Q|で近似的に算出することも考えられるが、この近似式を用いると、最大(位相が45°の時)で、二乗和√(|I|+|Q|)で算出した値の1.414倍、すなわち約41%の誤差を生じ、誤り率特性が劣化する。
【0100】
そこで本実施の形態では、ビットシフトにより簡易に行うことができる乗算を用いた近似式を利用する。すなわち、|I|>|Q|の場合はZ=|I|+0.375×|Q|、|Q|>|I|の場合はZ=|Q|+0.375×|I|、を近似式として用いる。
【0101】
図10は、この近似式において|I|>|Q|の時、すなわち0≦θ≦45°の範囲、における位相θと推定半径、すなわち振幅、の関係を理論計算で求めた結果を示したグラフである。このグラフより、上記近似式を用いることによって、二乗和で求めた場合に比べ7%以内の誤差で包絡線情報を得ることができることがわかる。
【0102】
以下、図11を用いて、上記近似式を用いて包絡線情報を求め、受信レベルを検出する、本実施の形態に係る受信装置のレベル検出器について説明する。図11は、本発明の実施の形態6に係るOFDM通信装置のレベル検出器の概略構成を示す要部ブロック図である。
【0103】
同期検波処理後の一キャリアのI成分とQ成分は、絶対値検出器1101、1102に入力される。絶対値検出器1101、1102は、入力信号の絶対値を取り、減算器1105及び加算器1110へ出力する。I成分とQ成分の選択は、スイッチ1103、1104により行われる。減算器1105の減算結果は判定器1106によって判定され、判定結果はスイッチ1103、1104の制御に反映される。
【0104】
2ビットシフト器1107と3ビットシフト器1108は、スイッチ1104の出力をそれぞれ2ビット及び3ビットシフトさせる。2ビットシフト器1107と3ビットシフト器1108の出力は、加算器1109によって加算される。これにより、上記近似式における0.375の乗算処理がなされる。加算器1110は、スイッチ1103の出力と加算器1109の出力を加算し、包絡線情報を出力する。
【0105】
次いで、本実施の形態に係るOFDM通信装置のレベル検出器の動作を説明する。
【0106】
I成分とQ成分は、それぞれ絶対値検出器1101、1102によって絶対値を検出され、|I|と|Q|が得られる。
【0107】
次いで、絶対値検出器1101、1102の出力(|I|と|Q|)は、減算器1105で減算処理され、その出力を用いて判定器1106が大小判定を行う。又、絶対値検出器1101、1102の出力(|I|と|Q|)は、それぞれスイッチ1103、1104によって選択され、出力される。スイッチ1103、1104は判定器1106の判定結果に応じて出力する信号を選択する。
【0108】
スイッチ1103は、判定器1106の出力が|I|>|Q|であれば|I|を出力し、|Q|>|I|であれば|Q|を出力する。スイッチ1104は、判定器1106の出力が|I|>|Q|であれば|Q|を出力し、|Q|>|I|であれば|I|を出力する。要するにまとめると、スイッチ1103は|I|と|Q|との大きい方を出力し、スイッチ1104は|I|と|Q|との小さい方を出力する。
【0109】
次いで、スイッチ1104から出力された|I|と|Q|の小さい方は、2ビットシフト器1107と3ビットシフト器1108によってそれぞれ2ビットシフト及び3ビットシフトされる。
【0110】
1ビットシフトによって振幅は半分になるため、2ビットシフトでは0.25倍、3ビットシフトでは0.125倍となる。従って、2ビットシフト器1107の出力信号の振幅は、スイッチ1104の出力信号の振幅の0.25倍であり、3ビットシフト器1108の出力信号の振幅は、スイッチ1104の出力信号の振幅の0.125倍となる。
【0111】
次いで加算器1109が、2ビットシフト器1107の出力信号(0.25×|I|又は0.25×|Q|)と3ビットシフト器1108の出力信号(0.125×|I|又は0.125×|Q|)を加算するため、加算器1109の出力信号は、0.375×|I|又は0.375×|Q|となる。
【0112】
最後に、加算器1110が、スイッチ1103の出力信号(|I|又は|Q|)と、加算器1109の出力信号(0.375×|I|又は0.375×|Q|)と、を加算し、前記近似式による包絡線情報Zを得ることができる。
【0113】
このように、本実施の形態に係るレベル検出器は、実施の形態5に係る二乗和演算器と異なり、乗算演算を必要とせず、包絡線を求めてレベルを検出する方法を採るため、装置を簡素化させ、又、必要な演算量を減らすことができる。
【0114】
又、包絡線の算出においては、回路上ではビットシフトで実現することができる簡単な乗算と、加算のみからなる近似式を用いることで、更に必要な演算量を減らすことができる。
【0115】
本実施の形態においては、入力信号がQPSK変調された信号である場合について説明しているが、入力信号をI成分・Q成分で処理する場合であれば同様に適用することができる。
【0116】
(実施の形態7)
本発明の実施の形態7に係るOFDM通信装置は、実施の形態1に係るOFDM通信装置と同様の構成を有し、但し最適ガード区間長検出用信号として既知シンボルを用いるものである。
【0117】
以下、図12を用いて、本実施の形態に係るOFDM通信装置について説明する。図12は、本発明の実施の形態7に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態1と同様の構成には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0118】
図12に示すように、本実施の形態では、最適ガード区間長検出用信号として既知シンボルを用いる。そして減算器1201は、キャリア1の判定誤差ではなく、キャリア1の判定器入力前の信号と既知シンボルとの判定を行い、その誤差を最適ガード区間長検出器123へ出力する。
【0119】
このように、本実施の形態によれば、最適ガード区間長検出用信号として既知シンボルを用いることにより、制御信号の精度を高めることができる。
【0120】
(実施の形態8)
本発明の実施の形態8に係るOFDM通信装置は、実施の形態1に係るOFDM通信装置と同様の構成を有し、但し最適ガード区間長検出器において用いるしきい値を可変とするものである。
【0121】
以下、図13を用いて、本実施の形態に係るOFDM通信装置の最適ガード区間長検出器について説明する。図13は、本発明の実施の形態8に係るOFDM通信装置の最適ガード区間長検出器の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態1と同様の構成には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0122】
スイッチ1301は、入力された判定誤差をS/P変換器402と平均化器1302とに選択的に出力し、スイッチ1303の切替によってメモリ1304に前のバーストの回線品質情報を格納する。
【0123】
メモリ1304に格納された回線品質情報は、減算器1305によってしきい値Aとの減算処理が行われ、判定器1306がその大小判定を行う。スイッチ1307は、判定器1306の出力である判定結果によって制御され、しきい値B又はしきい値Cが出力される。ここでしきい値B>しきい値Cとする。
【0124】
このように、本実施の形態においては、例えば回線品質が悪い時に、判定誤差のバラツキが大きくなり、最適なガード区間長よりも長いガード区間長が選択される場合が生ずることに鑑み、メモリに格納した判定誤差情報がしきい値を上回った場合はしきい値を大きい値に変更することによって、制御信号の精度を高めることができる。
【0125】
(実施の形態9)
本発明の実施の形態9に係るOFDM通信装置は、実施の形態1に係るOFDM通信装置と同様の構成を有し、但し最適ガード区間長検出器において複数バーストにおけるガード区間長が最長の場合の判定誤差との差がしきい値を下回ったガード区間長を、最適なガード区間長として選択するものである。
【0126】
以下、図14を用いて、本実施の形態に係るOFDM通信装置の最適ガード区間長検出器について説明する。図14は、本発明の実施の形態9に係るOFDM通信装置の最適ガード区間長検出器の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態1と同様の構成には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0127】
図14において、カウンタ1401〜1403が判定器409〜411の出力を複数のバースト毎に出力し、減算器1404〜1406がカウンタ1401〜1403の出力を各々しきい値と減算処理し、判定器1407〜1409が判定する。
【0128】
このように、本実施の形態においては、複数バーストにおいて、ガード区間長が最長の場合の判定誤差との差がしきい値を下回ったガード区間長を、最適なガード区間長として選択することによって、制御信号の精度を高めることができる。
【0129】
(実施の形態10)
本発明の実施の形態10に係るOFDM通信装置は、実施の形態1に係るOFDM通信装置と同様の構成を有し、但し最適ガード区間長選択制御情報を挿入したキャリアの回線品質がしきい値を下回った場合はガード区間長を最長にするものである。
【0130】
以下、図15を用いて、本実施の形態に係るOFDM通信装置について説明する。図15は、本発明の実施の形態10に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態1と同様の構成には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0131】
図15において、減算器1501は、最適ガード区間長選択制御情報を挿入したキャリア(ここでは、キャリア4)の判定器120の入力信号と出力信号を減算処理する、すなわちキャリア4の判定誤差を算出する。
【0132】
次いで、判定器120の判定誤差は平均化器1502によって平均化され、減算器1503によってしきい値との減算処理が行われ、判定器1504が大小判定する。スイッチ1505は、判定器1504の判定結果によって制御され、最適ガード区間長検出器123の出力と、最長ガード区間を選択させるような制御信号と、をスイッチ103へ選択的に出力する。
【0133】
このように、本実施の形態によれば、最適ガード区間長選択制御情報を挿入したキャリアの回線品質がしきい値を下回った場合はガード区間長を最長にするため、復調後の最適ガード区間長選択制御信号に誤りが存在する場合に最適なガード区間長が設定されなくなり、誤り率特性が大きく劣化することを防止する。
【0134】
なお、最適ガード区間長選択制御情報を挿入したキャリアの回線品質について、上記のようにしきい値を下回った場合だけでなく、誤り検出を行い、誤り検出された場合にガード区間長を最長とすることによっても同様の効果を得ることができる。
【0135】
このように、本実施の形態によれば、最適ガード区間長選択制御情報を挿入したキャリアの回線品質がしきい値を下回った場合はガード区間長を最長とすることにより、制御信号の誤り率特性が劣化することを防ぐことができる。
【0136】
(実施の形態11)
本発明の実施の形態11に係るOFDM通信装置は、実施の形態1に係るOFDM通信装置と同様の構成を有し、但し無線通信を行う無線局の双方において受信信号から検出した最適ガード区間長を用いて送信することにより、ガード区間長に関する制御信号の送受信を不要とするものである。
【0137】
以下、図16を用いて、本実施の形態に係るOFDM通信装置について説明する。図16は、本発明の実施の形態11に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態1と同様の構成には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0138】
なお、本実施の形態においては、無線通信がOFDM/TDD方式で行われる場合について説明する。
【0139】
図16において、最適ガード区間長検出器1601は、ガード区間長の制御信号をガード区間挿入回路105へ出力する。
【0140】
TDD方式においては上り回線と下り回線に同一の周波数を用いるため、上り回線と下り回線の回線情報は同一となる。従って、本実施の形態によれば、無線通信を行う無線局の双方において、受信信号から検出した最適ガード区間長を用いて送信を行うことにより、最適ガード区間長選択制御信号の送受信を不要とすることができる。
【0141】
なお、最適ガード区間長選択制御信号を用いる場合に本実施の形態を適応すれば、復調後の最適ガード区間長選択制御信号に誤りが存在する場合でも最適なガード区間長を検出することができ、制御信号の誤り率特性の劣化を防ぐことができる。
【0142】
(実施の形態12)
本発明の実施の形態12に係るOFDM通信装置は、実施の形態11に係るOFDM通信装置と同様の構成を有し、但し制御チャネルを用いて最適なガード区間長の検出を行うものである。
【0143】
以下、図17を用いて、本実施の形態に係るOFDM通信装置について説明する。図17は、本発明の実施の形態12に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態1及び11と同様の構成には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0144】
図17において、スイッチ1701及び1702は、ユーザーチャネルよりも強力に誤り訂正が施されている制御チャネルによって制御される。すなわち、送信系における最適ガード区間長検出用信号の挿入タイミングと、受信系における最適ガード区間長検出用信号の抽出タイミングと、が制御チャネルによって制御される。
【0145】
このように、本実施の形態によれば、制御チャネルを用いてガード区間長の検出を行うため、最適ガード区間長検出器の出力する制御信号に誤りが存在する確率を低減することができる。
【0146】
(実施の形態13)
本発明の実施の形態13に係るOFDM通信装置は、実施の形態1に係るOFDM通信装置と同様の構成を有し、但し複数のフレーム同期獲得用既知信号(Unique Word;以下、UWという)を用いて有効シンボルに付加するガード区間長の選択を制御するものである。
【0147】
以下、図18及び図19を用いて、本実施の形態に係るOFDM通信装置について説明する。図18は、本発明の実施の形態13に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図であり、図19は、本発明の実施の形態13に係るOFDM通信装置のUW検出器の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態1と同様の構成には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0148】
図18において、最適ガード区間長検出器123の出力は、スイッチ1801を制御し、UW1〜4のいずれかがスイッチ103へ選択的に出力される。
【0149】
ここで各UWは、UW1の判定誤差が悪い場合には「シンボル周期/2」のガード区間長が必要であることを示しており、以下同様に、UW2は「3×シンボル周期/8」のガード区間長を、UW3は「シンボル周期/4」のガード区間長を、UW4は「シンボル周期/8」のガード区間長を、それぞれ示すものとする。
【0150】
UW検出器1802は、復調された受信信号中のUWを検出し、スイッチ1803によってガード区間挿入回路105へ選択的に出力される。
【0151】
又、一般に、UWを用いたフレーム同期獲得は、UWと復調信号との排他的論理和演算を行い、この排他的論理和演算結果を積算した結果がしきい値を超えた場合にフレーム同期獲得が行われたと判断する。ここで、復調後のUWに誤りが存在しても、排他的論理和演算結果を積算した結果がしきい値を超える範囲内の誤り数であれば、正しくフレーム同期獲得を行うことができる。
【0152】
図19において、排他的論理和演算器1901〜1904は、UW検出器1802に入力された復調信号とUW1〜4各々の排他的論理和演算を行う。減算器1905〜1908は、排他的論理和演算器1901〜1904の各出力としきい値との減算処理を行う。
【0153】
判定器1909〜1912は、減算器1905〜1908の各出力を判定し、P/S変換器1913が一系列のデータに変換する。
【0154】
論理和演算器1914は、減算器1905〜1908の各出力の論理和演算を行う。スイッチ1915は、論理和演算器1914の出力によって制御され、P/S変換器1913の出力を選択的に出力する。
【0155】
このように、本実施の形態によれば、複数のUWを用いてフレーム同期を取るようにし、どのUWによってフレーム同期が行われたかの情報によってガード区間長の選択を制御するため、ガード区間長選択制御信号に誤りが存在する確率を低減することができ、誤り率特性の劣化を防ぐことができる。
【0156】
なお、本実施の形態は、TDD以外のOFDM方式において特に有効である。
【0157】
(実施の形態14)
本発明の実施の形態14に係るOFDM通信装置は、実施の形態13に係るOFDM通信装置と同様の構成を有し、但しUW検出器において用いるUW数を削減するものである。
【0158】
以下、図20を用いて、本実施の形態に係るOFDM通信装置のUW検出器について説明する。図20は、本発明の実施の形態14に係るOFDM通信装置のUW検出器の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態13と同様の構成には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0159】
図20において、排他的論理和演算器2001は、復調信号とUW1の排他的論理和演算を行い、復調信号とUW1の排他的論理和演算の結果を減算器2003へ出力し、復調信号とUW1の反転信号の排他的論理和演算の結果を減算器2004へ出力する。同様に排他的論理和演算器2002は、復調信号とUW2の排他的論理和演算を行い、復調信号とUW2の排他的論理和演算の結果を減算器2005へ出力し、復調信号とUW2の反転信号の排他的論理和演算の結果を減算器2006へ出力する。
【0160】
ここで各UWは、UW1の判定誤差が悪い場合には「シンボル周期/2」のガード区間長が必要であることを示しており、以下同様に、UW1の反転信号は「3×シンボル周期/8」のガード区間長を、UW2は「シンボル周期/4」のガード区間長を、UW2の反転信号は「シンボル周期/8」のガード区間長を、それぞれ示すものとする。
【0161】
このように、本実施の形態によれば、UWの反転信号を用いることによって、UW検出器が行う排他的論理和演算の回数を半減することができるため、演算量が削減され、簡易な回路構成とすることができる。
【0162】
(実施の形態15)
本発明の実施の形態15に係るOFDM通信装置は、実施の形態13に係るOFDM通信装置と同様の構成を有し、但し判定処理前の復調信号を用いてUW検出を行うものである。
【0163】
以下、図21及び図22を用いて、本実施の形態に係るOFDM通信装置について説明する。図21は、本発明の実施の形態15に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図であり、図22は、本発明の実施の形態15に係るOFDM通信装置のUW検出器の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態13と同様の構成には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0164】
図21に示すように、UW検出器2101には、判定器117〜120に入力される前の同期検波信号が入力される。
【0165】
又、図22に示すように、UW検出器2101に入力された復調信号は、P/S変換器2201で一系列の信号に変換される。乗算器2202〜2205は、P/S変換器2201の出力信号とUW1〜UW4とをそれぞれ乗算演算を行う。
【0166】
このように、本実施の形態によれば、判定処理前の同期検波信号を用いてフレーム同期獲得を行うことにより、制御信号に誤りが存在する確率を低減することができる。
【0167】
(実施の形態16)
本発明の実施の形態16に係るOFDM通信装置は、実施の形態13に係るOFDM通信装置と同様の構成を有し、但しUW検出器において判定誤差に応じて用いるしきい値を可変とするものである。
【0168】
以下、図23及び図24を用いて、本実施の形態に係るOFDM通信装置について説明する。図23は、本発明の実施の形態16に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図であり、図24は、本発明の実施の形態16に係るOFDM通信装置のUW検出器の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態13と同様の構成には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0169】
図23に示すように、UW検出器2301には、復調信号と共に減算器122の出力であるキャリア1の判定誤差が入力される。なお、用いる判定誤差はキャリア1のものである必要はない。
【0170】
又、図24に示すように、UW検出器2301に入力された判定誤差は、減算器2401によってしきい値Aとの減算処理が行われ、判定器2402が大小判定を行う。スイッチ2403は、判定器2402の出力によって制御され、判定誤差がしきい値以上であればしきい値Bを、しきい値以下であればしきい値Cを出力する。ここでは、しきい値B>しきい値Cとする。
【0171】
UW検出器で行われるフレーム同期獲得に用いるしきい値は、回線品質によって可変とし、回線品質が悪い場合はしきい値を小さい値とすることによって、フレーム同期獲得の精度を高めることができる。従って、本実施の形態によれば、前のバーストの回線品質情報(例えば、判定誤差)を用いて、回線品質が悪い時には小さい値のしきい値を用いることによって、フレーム同期獲得の精度を高くすることができる
【0172】
(実施の形態17)
本発明の実施の形態17に係るOFDM通信装置は、実施の形態13に係るOFDM通信装置と同様の構成を有し、但しUW検出器において判定誤差がしきい値を超えた場合にはガード区間長を維持するように制御するものである。
【0173】
以下、図25を用いて、本実施の形態に係るOFDM通信装置のUW検出器について説明する。図25は、本発明の実施の形態17に係るOFDM通信装置のUW検出器の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態13及び16と同様の構成には同じ符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0174】
図25において、スイッチ2501は、判定器2402の出力によって制御され、スイッチ1915の出力又はゼロ値を選択的に出力する。
【0175】
このように、本実施の形態によれば、UW検出器において、回線品質が悪い場合にフレーム同期獲得用のしきい値を変化させることなく、ガード区間長を維持するようにゼロ値を出力するによって、悪回線品質下でしきい値を変化させることによって生ずる可能性がある誤り率特性の劣化又はフレーム同期が獲得できないといった状況を回避することができる。
【0176】
(実施の形態18)
本発明の実施の形態18に係るOFDM通信装置は、実施の形態1に係るOFDM通信装置と同様の構成を有し、但し重要情報を示す有効シンボルに付加するガード区間の長さは伸縮させず、回線品質に依らず常に一定長であるものである。
【0177】
これまでの実施の形態1から実施の形態17までで述べてきた「遅延波を除去するために必要なガード区間長」とは、メッセージ等のユーザ・データ(以下、「通常情報」という)に関する通信ついて充分と思われる誤り率を実現させるものであったが、制御情報や再送情報等の重要情報に関しては、誤り率に関して通常情報よりもより高い精度が要求される。
【0178】
そこで、本実施の形態におけるガード区間長設定においては、送信信号中の重要情報及び通常情報を区別し、重要情報を示す有効シンボルに付加するガード区間の長さに関しては、回線品質に応じて伸縮させず、常に一定長とする。
【0179】
上記重要情報を示す有効シンボルに付加する一定のガード区間長は、通常情報を示す有効シンボルに付加するガード区間によって実現される誤り率よりも低い誤り率を実現するように定めるものとする。
【0180】
以下、図26から図28を用いて、本実施の形態に係るOFDM通信装置について説明する。図26は、本発明の実施の形態18に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図であり、図27は、本発明の実施の形態18に係るガード区間挿入回路がガード区間を付加する工程の一例を示すタイミングチャート図であり、図28は、本発明の実施の形態18に係るガード区間除去回路がガード区間を除去する工程の一例を示すタイミングチャート図、である。なお、実施の形態1と同様の構成には同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0181】
図26において、ガード区間挿入回路2601には既知であるタイミング制御信号が入力されるため、ガード区間挿入回路2601は、このタイミングに基づいて、送信シンボル中の通常情報を示すシンボルと重要情報を示すシンボルとを判別することができる。
【0182】
既に述べたように回線品質に応じて有効シンボルに付加するガード区間の長さを変えるガード区間挿入回路2601は、上記判別結果に基づいて、重要情報を示す有効シンボルに付加するガード区間を、回線品質に依らず、予め定められた任意の一定値となるように設定し、付加する。通常情報を示す有効シンボルであれば、既に述べた実施の形態1に示す方法によって回線品質に応じて設定されたガード区間長をそのまま設定し、付加する。
【0183】
図27に、本実施の形態に係るガード区間挿入回路においてガード区間を付加する工程の一例を示す。図示するように、重要情報を示す有効シンボルには、通常情報を示す有効シンボルに付加されるガード区間より長いガード区間が付加される。
【0184】
図28に、ガード区間除去回路111におけるガード区間を除去する工程の一例を示す。ガード区間除去回路111は、ガード区間開始及び有効シンボル開始のタイミングを知らされるため、通常情報を示す有効シンボルと重要情報を示す有効シンボルとにおいてガード区間長が変わっても、通常通りの処理によって、有効シンボルだけを抽出し、ガード区間を除去することができる。
【0185】
このように、本実施の形態によれば、送信信号中の重要情報と通常情報とを区別し、重要情報を示す有効シンボルに付加するガード区間の長さは、回線品質に依らず、通常情報についての誤り率よりも低い誤り率を実現させる一定値とするため、通常情報を示す有効シンボルに付加するガード区間の長さを伸縮させて伝送効率向上を図りつつ、重要情報に関しては通常情報よりも誤り率を低くすることができるため、回線品質が向上し、伝送効率を向上させることができる。
【0186】
(実施の形態19)
本発明の実施の形態19に係るOFDM通信装置は、実施の形態18に係るOFDM通信装置と同様の構成を有し、但し重要情報を示す有効シンボルには通常情報を示す有効シンボルに付加されるガード区間の長さよりも常に一定値分長いガード区間が付加されるものである。
【0187】
実施の形態18に係る重要情報の誤り率向上方法では、重要情報を示す有効シンボルには常に一定長のガード区間が付加されるため、誤り率が低く回線品質が良好な状態下では必要以上に長いガード区間を付加することになる。
【0188】
そこで、本実施の形態におけるガード区間長設定においては、重要情報を示す有効シンボルに付加するガード区間の長さを、回線品質に応じて設定される通常情報を示す有効シンボルに付加されるガード区間の長さに、予め定められた所定の一定値を加えた値とする。
【0189】
このように、本実施の形態によれば、送信信号中の重要情報と通常情報とを区別し、重要情報を示す有効シンボルに付加するガード区間の長さを通常情報を示す有効シンボルに付加するガード区間の長さより常に所定の一定値分長くなるようにすることによって、通常情報を示す有効シンボルに付加するガード区間の長さを伸縮させて伝送効率向上を図りつつ、重要情報に関しては通常情報よりも誤り率を低くすることができるため、回線品質が向上し、伝送効率を向上させることができる。
【0190】
(実施の形態20)
本発明の実施の形態20に係るOFDM通信装置は、実施の形態19に係るOFDM通信装置と同様の構成を有し、但し重要情報を示す有効シンボルには通常情報を示す有効シンボルに付加されるガード区間の長さよりも回線品質に応じて定められた所定値分長いガード区間が付加されるものである。
【0191】
実施の形態19に係る重要情報の誤り率向上方法では、重要情報を示す有効シンボルには、常に、回線品質に応じて設定された通常情報を示す有効シンボルに付加されるガード区間の長さに所定の一定長が加えられた長さを有するガード区間が付加されるため、誤り率が高く回線品質が劣悪な状態下では重要情報についての誤り率を通常情報の誤り率よりも所定割合分向上させることができなくなる場合が生じる。
【0192】
そこで、本実施の形態におけるガード区間長設定においては、重要情報を示す有効シンボルに付加するガード区間を定める際、回線品質に応じて定められた通常情報を示す有効シンボルに付加するガード区間の長さに加える所定値を回線品質に比例させるようにする。
【0193】
すなわち、回線品質が良好で誤り率が低い時ほど、通常情報を示す有効シンボルに付加されるガード区間の長さに加える所定値を短くし、回線品質が劣悪で誤り率が高い時ほど、通常情報を示す有効シンボルに付加されるガード区間の長さに加える所定値を長くする。
【0194】
このように、本実施の形態によれば、送信信号中の重要情報と通常情報とを区別し、重要情報を示す有効シンボルに付加するガード区間の長さを通常情報を示す有効シンボルに付加するガード区間の長さより回線品質に応じた所定の可変値分長くなるようにすることによって、通常情報を示す有効シンボルに付加するガード区間の長さを伸縮させて伝送効率向上を図りつつ、重要情報に関しては通常情報よりも誤り率を低くすることができるため、回線品質が向上し、伝送効率を向上させることができる。
【0195】
なお、上記実施の形態18から実施の形態20においては、実施の形態1から実施の形態17に示したガード区間長を可変とする構成に対して、送信信号中の重要情報と通常情報とを区別するという概念を加味し、それぞれガード区間長を、1)通常情報用:回線品質に応じて可変、重要情報用:一定(固定)、2)通常情報用:回線品質に応じて可変、重要情報用:「通常情報用」との差が一定、3)通常情報用:可変、重要情報用:「通常情報用」との差が回線品質に応じて可変、とする場合について述べたが、これらはいずれも、重要情報についての誤り率を常に通常情報についての誤り率よりも低く保つことを目的としたものであり、この目的を得る構成であれば、上記3構成以外の構成を採ってもよい。
【0196】
又、上記実施の形態18から実施の形態20においては、実施の形態1の態様において重要情報についての誤り率を向上させる態様について述べたが、実施の形態2から実施の形態17とも組み合わせて行うことができる。
【0197】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ガード区間付加による遅延波を除去する機能を維持しつつ伝送効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図
【図2】実施の形態1に係るガード区間挿入回路の概略構成を示す要部ブロック図
【図3】実施の形態1に係るガード区間挿入回路がガード区間を付加する工程の一例を示すタイミングチャート図
【図4】実施の形態1に係る最適ガード区間検出回路の概略構成を表わす要部ブロック図
【図5】本発明の実施の形態2に係るOFDM通信装置の最適ガード区間長検出器の概略構成を示す要部ブロック図
【図6】本発明の実施の形態3に係るOFDM通信装置の最適ガード区間長検出器の概略構成を示す要部ブロック図
【図7】本発明の実施の形態4に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図
【図8】実施の形態4に係るOFDM通信装置の最適ガード区間長検出器の概略構成を示す要部ブロック図
【図9】本発明の実施の形態5に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図
【図10】本発明の実施の形態6に係るOFDM通信装置のレベル検出器で用いる包絡線情報算出近似式の理論計算結果を示したグラフ
【図11】実施の形態6に係るOFDM通信装置のレベル検出器の概略構成を示す要部ブロック図
【図12】本発明の実施の形態7に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図
【図13】本発明の実施の形態8に係るOFDM通信装置の最適ガード区間長検出器の概略構成を示す要部ブロック図
【図14】本発明の実施の形態9に係るOFDM通信装置の最適ガード区間長検出器の概略構成を示す要部ブロック図
【図15】本発明の実施の形態10に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図
【図16】本発明の実施の形態11に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図
【図17】本発明の実施の形態12に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図
【図18】本発明の実施の形態13に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図
【図19】本発明の実施の形態13に係るOFDM通信装置のUW検出器の概略構成を示す要部ブロック図
【図20】本発明の実施の形態14に係るOFDM通信装置のUW検出器の概略構成を示す要部ブロック図
【図21】本発明の実施の形態15に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図
【図22】本発明の実施の形態15に係るOFDM通信装置のUW検出器の概略構成を示す要部ブロック図
【図23】本発明の実施の形態16に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図
【図24】本発明の実施の形態16に係るOFDM通信装置のUW検出器の概略構成を示す要部ブロック図
【図25】本発明の実施の形態17に係るOFDM通信装置のUW検出器の概略構成を示す要部ブロック図
【図26】本発明の実施の形態18に係るOFDM通信装置の概略構成を示す要部ブロック図
【図27】本発明の実施の形態18に係るガード区間挿入回路がガード区間を付加する工程の一例を示すタイミングチャート図
【図28】本発明の実施の形態18に係るガード区間除去回路がガード区間を除去する工程の一例を示すタイミングチャート図
【図29】(a)従来のOFDM通信装置の送信系の概略構成を示す要部ブロック図
(b)従来のOFDM通信装置の受信系の概略構成を示す要部ブロック図
【図30】OFDM方式の無線通信におけるフレームフォーマットの模式図
【図31】従来の同期検波器の概略構成を示す要部ブロック図
【符号の説明】
101 S/P変換器
102、103 スイッチ
104 IDFT回路
105 ガード区間挿入回路
106 D/A変換器
107 A/D変換器
108 遅延器
109 相関器
110 タイミング生成器
111 ガード区間除去回路
112 DFT回路
113〜116 同期検波器
117〜120 判定器
121 スイッチ
122 減算器
123 最適ガード区間長検出器
124 P/S変換器
205 論理積演算器
501〜503 平均化器
901、902 二乗和演算器
1101、1102 絶対値検出器
1107 2ビットシフト器
1108 3ビットシフト器
1304 メモリ
1401〜1403 カウンタ
1802 UW検出器
1901〜1904 排他的論理和演算器
1914 論理和演算器
2001、2002 排他的論理和演算器

Claims (2)

  1. 有効シンボルに前記有効シンボルの一部をガード区間として付加する移動体OFDM通信において使用されるガード区間設定方法であって、
    再送情報を含む有効シンボルに付加するガード区間の長さを、通常情報を含む有効シンボルに付加するガード区間の長さよりも長く設定する、
    ことを特徴とするガード区間設定方法。
  2. 通常情報を含む第1有効シンボルに前記第1有効シンボルの一部をガード区間として付加する一方、再送情報を含む第2有効シンボルに前記第2有効シンボルの一部をガード区間として付加する付加手段と、
    前記第2有効シンボルに付加するガード区間の長さを、前記第1有効シンボルに付加するガード区間の長さよりも長く設定する設定手段と、
    を具備することを特徴とする移動体OFDM通信装置。
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