JP3580939B2 - 石膏パーティクルボードの接合構造およびその接合方法 - Google Patents

石膏パーティクルボードの接合構造およびその接合方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、床材、壁あるいは天井などの内装材に好適な石膏パーティクルボードの接合構造およびその接合方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、床材、壁あるいは天井などの内装材として、木材や、接着剤を介して木片を板状に成形したパーティクルボード、あるいは、繊維を補強材として混入した石膏ボードが採用されている。
【0003】
これらの内装材Iを接合するには、図7に示すように、隣接する一対の内装材Iの側端面同士を突き合わせて内壁枠や根太あるいは下桟などの下地材Bに釘やビスを打ち込んで固定している。この場合、内装材Iの寸法精度はあまり高くなく、その結果、内装材Iの側端面間に若干の隙間が発生することから、その隙間をパテなどの充填材Jを埋め込み、サンダーによって表面が平滑となるように加工している。また、図8に示すように、一方の内装材Iの側端にさねtを、また、他方の内装材Iの側端に前述したさねtに嵌合可能な溝rをそれぞれ形成し、接合することも試みられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した内装材の突き合わせ接合では、隙間が小さいことからパテなどの充填量が少なく、かつ、隙間に充分に埋まらないため、乾燥収縮が大きく、気密性を確保することができない。また、さね継ぎの場合には、比較的気密を確保することはできるものの、内装材の板厚が異なる場合、一方の内装材が浮いた状態で接合されるため、固定が確実でなく、撓みが大きくなり、例えば、床材として使用した場合には、床鳴りの原因となる。特に、内装材として木材を使用した場合には、乾燥によって木材が収縮することから、隙間が拡大するものである。
【0005】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、内装材としての一対の石膏パーティクルボードを、気密性を確保しつつ強固に接合することのできる石膏パーティクルボードの接合構造と、内装材としての一対の石膏パーティクルボードを強固に、かつ、気密性を確保して簡単に接合することのできる石膏パーティクルボードの接合方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の石膏パーティクルボードの接合構造は、一対の石膏パーティクルボードの表面を基準面として形成された側端の差し込み溝に、流動状の半水石膏を通過させるための複数個の穴とビスを挿通させるための複数個の小穴とが形成されてなる補強板が嵌挿され、側端面間に一定間隔をおいて一対の石膏パーティクルボードが継がれるとともに、補強板の小穴を通して補強板が下地板にビス固定され、隣接する一対の石膏パーティクルボードの側端面および下地材で形成される空間において、補強板の穴を通して背面側にも回り込むように石膏が充填されて補強板が埋設され、この石膏が、隣接する一対の石膏パーティクルボードの表面と面一となるように研削されたことを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明の請求項2記載の石膏パーティクルボードの接合構造は、一対の石膏パーティクルボードの表面を基準面として形成された側端の差し込み溝に、流動状の半水石膏を通過させるための複数個の穴とビスを挿通させるための複数個の小穴とが形成されてなる補強板が嵌挿され、側端面間に一定間隔をおいて一対の石膏パーティクルボードが継がれるとともに、前記一対の石膏パーテイクルボードの裏面に、それぞれ左右の折曲片の先端が当接するように両端縁に折曲片を有して略コ字状に形成された弾性を有する受け板が配置され、補強板の小穴を通して補強板および受け板が下地板にビス固定され、受け板と一方の石膏パーティクルボードの裏面との間に形成される不陸部に、補強板の穴を通して複数個のくさびが設けられ、隣接する一対の石膏パーティクルボードの側端面および受け板で形成される空間において、補強板の穴を通して背面側にも回り込むように石膏が充填されて補強板が埋設され、この石膏が、隣接する一対の石膏パーティクルボードの表面と面一となるように研削されたことを特徴とするものである。
【0008】
さらに、本発明の請求項3記載の石膏パーティクルボードの接合構造は、一対の石膏パーティクルボードの表面を基準面として形成された側端の差し込み溝に、流動状の半水石膏を通過させるための複数個の穴とビスを挿通させるための複数個の小穴とが形成されてなる補強板が嵌挿され、側端面間に一定間隔をおいて一対の石膏パーティクルボードが継がれるとともに、前記一対の石膏パーテイクルボードの裏面に、それぞれ左右の折曲片の先端が当接するように両端縁に折曲片を有して略コ字状に形成された弾性を有する受け板が配置され、補強板の小穴を通して補強板および受け板が下地板にビス固定され、隣接する一対の石膏パーティクルボードの側端面および受け板で形成される空間において、補強板の穴を通して背面側にも回り込むように石膏が充填されて補強板が埋設され、この石膏が、隣接する一対の石膏パーティクルボードの表面と面一となるように研削されたことを特徴とするものである。
【0009】
一方、本発明の請求項4記載の石膏パーティクルボードの接合方法は、隣接する一対の石膏パーティクルボードの側端に表面を基準面として形成された差し込み溝に、流動状の半水石膏を通過させるための複数個の穴とビスを挿通させるための複数個の小穴とが形成されてなる補強板を嵌挿し、それらの側端面間に一定間隔をおいて一対の石膏パーティクルボードを継いだ後、補強板の小穴を通して補強板を下地材に固定し、次いで、隣接する一対の石膏パーティクルボードの側端面および下地材で形成される空間において、補強板の穴を通して背面側にも回り込むようにして流動状の半水石膏を充填して補強板を埋設し、半水石膏が石膏に変化して硬化した後、硬化した石膏を隣接する一対の石膏パーティクルボードの表面と面一に研削することを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の請求項5記載の石膏パーティクルボードの接合方法は、隣接する一対の石膏パーティクルボードの側端に表面を基準面として形成された差し込み溝に、流動状の半水石膏を通過させるための複数個の穴とビスを挿通させるための複数個の小穴とが形成されてなる補強板を嵌挿し、それらの側端面間に一定間隔をおいて一対の石膏パーティクルボードを継いだ後、一対の石膏パーティクルボードの裏面に左右の折曲片の先端がそれぞれ当接するように配設された受け板を、小穴を通してビス固定される補強板とともに下地材に固定し、さらに、一方の石膏パーティクルボードと受け板とに形成される不陸部に間隔をおいて複数個のくさびを挿入し、次いで、隣接する一対の石膏パーティクルボードの側端面および受け板で形成される空間において、補強板の穴を通して背面側にも回り込むようにして流動状の半水石膏を充填して補強板を埋設し、半水石膏が石膏に変化して硬化した後、硬化した石膏を隣接する一対の石膏パーティクルボードの表面と面一に研削することを特徴とするものである。
【0011】
さらに、本発明の請求項6記載の石膏パーティクルボードの接合方法は、隣接する一対の石膏パーティクルボードの側端に表面を基準面として形成された差し込み溝に、流動状の半水石膏を通過させるための複数個の穴とビスを挿通させるための複数個の小穴とが形成されてなる補強板を嵌挿し、それらの側端面間に一定間隔をおいて一対の石膏パーティクルボードを継いだ後、一対の石膏パーティクルボードの裏面に左右の折曲片の先端がそれぞれ当接するように配設された受け板を、小穴を通してビス固定される補強板とともに下地材に固定し、次いで、隣接する一対の石膏パーティクルボードの側端面および受け板で形成される空間において、補強板の穴を通して背面側にも回り込むようにして流動状の半水石膏を充填して補強板を埋設し、半水石膏が石膏に変化して硬化した後、硬化した石膏を隣接する一対の石膏パーティクルボードの表面と面一に研削することを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例の形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1および図2には、本発明の内装材の接合構造の一実施形態が示されており、この接合構造は、内壁枠や根太あるいは下桟などの下地材Bに側端面が一定間隔をおいて配設され、側端に表面を基準面とする差し込み溝1aが形成された内装材としての石膏パーティクルボード1と、隣接する一対の石膏パーティクルボード1をそれらの差し込み溝1aに嵌挿することで継ぐとともに、下地材Bにビスを介して固定された補強板2と、この補強板2を埋設しつつ隣接する一対の石膏パーティクルボード1の表面と面一に形成された石膏(二水石膏)Gから構成されている。
【0014】
石膏パーティクルボード1は、図3に示すように、表層に石膏(二水石膏)Gからなる石膏層11が形成されるとともに、芯層に表層に向かって大きな粉砕木片Cから小さな粉砕木片Cに順に傾斜する木片層12が形成されたものである。
【0015】
この石膏パーティクルボード1は、表層に密度の高い石膏層11が形成されていることにより、木材やパーティクルボードに比べて伸縮が小さく寸法安定性に優れている他、防火性にも優れている利点がある。すなわち、石膏(二水石膏)Gに含まれる結晶水が脱水するまでの間、温度は100℃を越えることがなく、類焼までに一定時間を確保することができる。また、芯層に軽く、剛性や強度の大きい木片層12が形成されていることにより、石膏ボードに比べて比重が小さく、強度も高い他、釘の保持力が高く、現場での加工や施工に優れるとともに、断熱性や遮音性も良好である。
【0016】
また、補強板2は、石膏パーティクルボード1の側端に形成された差し込み溝1aに嵌挿されて一対の石膏パーティクルボード1を継ぐものであり、後述する流動状の半水石膏を通過させるための複数個の穴2aと、ビスを挿通させるための複数個の小穴2bをそれぞれ間隔をおいて形成されている(図2参照)。この補強板2には、厚さが2〜3mm、幅が30〜50mm程度の防錆鋼板が採用され、縦寸法は使用位置に合わせて適宜設定される。
【0017】
次に、一対の石膏パーティクルボード1を接合する場合について説明すると、まず、一対の石膏パーティクルボード1の側端に形成された差し込み溝1aに補強板2を嵌挿し、これらの石膏パーティクルボード1をそれらの側端面間に5〜10mm程度の間隔をおいて継いだ後、補強板2の小穴2bを通してビスを打ち込み、補強板2を下地材Bに固定する。次いで、一対の石膏パーティクルボード1の側端面および下地材Bで形成された空間に、半水石膏に結晶水となる水より多くの水を加えて得られる流動状の半水石膏を充填し、補強板2を埋設する。この流動状の半水石膏は、補強板2の穴2aを通してその背面側にも回り込むことができ、かつ、一対の石膏パーティクルボード1の側端面間に充分な間隔が形成されていることにより、一対の石膏パーティクルボード1の側端面および下地材Bで形成された空間全体に充填される。そして、流動状の半水石膏は、その余剰水を取り込んで乾燥時の体積収縮を発生することなく石膏(二水石膏)Gに変化し、この際、石膏パーティクルボード1と一体に結合しつつ硬化する。このようにして石膏(二水石膏)Gが形成されたならば、隣接する一対の石膏パーティクルボード1の表面と面一になるように余剰の石膏(二水石膏)Gをサンダーによって研削する。
【0018】
この結果、隣接する一対の石膏パーティクルボード1を気密性を確保しつつ強固に、かつ、簡単に接合することができる。すなわち、一対の石膏パーティクルボード1,1の側端面および下地材Bで形成された空間全体に充填された流動状の半水石膏は、体積収縮を発生することなく石膏パーティクルボード1と一体に結合しつつ石膏(二水石膏)Gに変化することから、一対の石膏パーティクルボード1を気密を確保して強固に接合することができる。また、予め差し込み溝1aが形成された石膏パーティクルボード1および補強板2を用意し、石膏パーティクルボード1を補強板2で継いで下地板Bに配設した後、流動状の半水石膏を充填するだけの簡単な作業で一対の石膏パーティクルボード1を接合することができる。
【0019】
なお、隣接する一対の石膏パーティクルボード1は、その側端面間に一定間隔をおいて配設されていることにより、0.5mm程度の不陸はほとんど目に付くことなく平滑に仕上げることができる。
【0020】
したがって、このような接合構造を採用することにより、空気の流出入が確実に防止され、冷暖房効率を飛躍的に高めた高気密住宅を構築することが可能となる。
【0021】
また、石膏(二水石膏)Gに、サイジング剤や樹脂を混入させると、石膏(二水石膏)Gの結晶境界に前述したサイジング剤や樹脂が立体的な網目状に拡散することになり、石膏(二水石膏)Gの、水分浸入による強度劣化を抑制し、さらに強度を向上させることができる。具体的には、半水石膏に加える水に半水石膏の0.1〜4%に相当するサイジング剤、例えば、パラフィンエマルジョンを加えたり、半水石膏の0.5〜10%に相当する水溶性のEVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)、PAE(ポリアクリル酸エステル)やSBR(スチレン・ブタジェンゴム)を加えることにより、コストアップを低く抑えながら強度を高めることができる。この場合、パラフィンエマルジョンは、粒子がより小さなものが分散性が良好であり、少ない添加量で強度低下を抑制することができる他、樹脂は耐水性の観点からSBRが好ましい。
【0022】
ところで、前述した実施形態においては、一対の石膏パーティクルボード1,1間に不陸がない場合、もしくは、隣接する一対の石膏パーティクルボード1,1をその側端面間に一定間隔をおいて配設したことによって不陸がほとんど目立たない場合の接合構造について説明したが、多少の不陸があっても接合することができる。以下、不陸がある場合の接合構造について図4に基づいて説明する。
【0023】
この接合構造は、差し込み溝1aが形成されて側端面が一定間隔をおいて配設された石膏パーティクルボード1と、隣接する一対の石膏パーティクルボード1をそれらの差し込み溝1aに嵌挿することで継ぐ補強板2と、隣接する一対の石膏パーティクルボード1の裏面にわたって配設され、前述した補強板2とともに下地材Bにビスを介して固定された受け板3と、一方の石膏パーティクルボード1の不陸部に挿入された複数個のくさび4と、補強板2を埋設しつつ隣接する一対の石膏パーティクルボード1の表面と面一に形成された石膏(二水石膏)Gから構成されている。
【0024】
なお、石膏パーティクルボード1、補強板2および石膏(二水石膏)Gについては、前述した実施形態と同一であるため、その説明は省略する。
【0025】
受け板3は、薄板状のプラスチックあるいは防錆鋼板によって両端縁に折曲片31を有して略コ字状に形成されている。この受け板3は、その弾性により隣接する一対の石膏パーティクルボード1の裏面にその折曲片31の先端が当接するようになっている。このため、受け板3は、隣接する一対の石膏パーティクルボード1の側端面間に充填された流動状の半水石膏が不陸部を通して石膏パーティクルボード1の裏面側に浸入した場合、その折曲片31によってそれ以上の浸入が防止されるようになっている。この受け板3は、厚さが0.3〜0.7mm、幅が100〜150mm、折曲片31の高さが2〜5mm程度であり、縦寸法は、使用位置に合わせて適宜設定される。
【0026】
また、くさび4は、石膏パーティクルボード1に不陸がある場合、その石膏パーティクルボード1と、下地材4に配設された受け板3との間に形成される不陸部に挿入されて隣接する石膏パーティクルボード1が同一表面高さ位置となるように調整するものである。このくさび4は、補強板2の穴2aを通して不陸部に挿入されるようになっている。
【0027】
この接合構造においては、まず、隣接する一対の石膏パーティクルボード1の側端に形成された差し込み溝1aに補強板2を嵌挿し、石膏パーティクルボード1をそれらの側端面間に5〜10mm程度の間隔をおいて継いだ後、補強板2をその小穴2bを通してビスを打ち込み、下地材Bに配設した受け板3とともに固定する。次いで、一対の石膏パーティクルボード1の側端面および受け板3で形成された空間に流動状の半水石膏を充填し、補強板2を埋設する。この流動状の半水石膏は、補強板2の穴2aを通してその背面側にも回り込むことができ、かつ、一対の石膏パーティクルボード1の側端面間に充分な間隔が形成されていることにより、石膏パーティクルボード1の側端面および受け板3で形成された空間全体に充填される。この際、流動状の半水石膏は、不陸部を通して石膏パーティクルボード1の裏面側にも浸入するが、受け板3の折曲片31の先端が石膏パーティクルボード1の裏面に当接していることにより、それ以上の浸入が阻止されている。そして、流動状の半水石膏は、その余剰水を取り込んで乾燥時の体積収縮を発生することなく石膏パーティクルボード1と一体に結合しつつ石膏(二水石膏)Gに変化し、硬化する。石膏(二水石膏)Gが硬化したならば、隣接する一対の石膏パーティクルボード1の表面と面一になるように余剰の石膏(二水石膏)Gをサンダーによって研削する。
【0028】
この結果、隣接する一対の石膏パーティクルボード1を不陸を調整しつつ気密性を確保して強固に、かつ、簡単に接合することができる。すなわち、一対の石膏パーティクルボード1の側端面および受け板3で形成された空間全体に充填された流動状の半水石膏は、体積収縮を発生することなく石膏パーティクルボード1と一体に結合しつつ石膏(二水石膏)Gに変化することから、一対の石膏パーティクルボード1を気密を確保して強固に、かつ、簡単に接合することができる。そして、隣接する一対の石膏パーティクルボード1は、その不陸がくさび4によって調整されるとともにその不陸部に石膏が充填されることから、両石膏パーティクルボード1の表面を面一の平滑面に仕上げることができると同時に不陸による石膏パーティクルボード1の浮きがなくなり、たわみの発生をおさえて確実に固定することがきる。
【0029】
なお、これらの実施形態においては、隣接する一対の石膏パーティクルボード1を平面上で接合する場合について説明したが、図5に示すように、コーナー部など直交状態で接合することもできる。この場合、補強板2および受け板3は、その配設位置に合わせて直角に折曲したものを使用すればよい。もちろん、不陸部がない場合、あるいは、不陸が小さい場合は、受け板3およびくさび4を使用する必要はない。
【0030】
また、隣接する一対の石膏パーティクルボード1の接合部において、下地材Bが存在しない場合は、詳細には図示しないが、隣接する一対の石膏パーティクルボード1の裏面側に受け板3を配設し、この受け板3と補強板2とをビスを介して一体に連結した後、一対の石膏パーティクルボード1の側端面および受け板3で形成された空間に流動状の半水石膏を充填する。そして、流動状の半水石膏が、石膏パーティクルボード1と一体に結合しつつ石膏(二水石膏)Gに変化し、硬化したならば、隣接する一対の石膏パーティクルボード1の表面と面一になるように余剰の石膏(二水石膏)Gをサンダーによって研削すればよい。この際、受け板3を変形させないためには、高速回転でビスを打ち込めばよく、また、不陸がある場合、くさび4を挿入する点は同様である。
【0031】
ところで、前述した石膏パーティクルボード1は、表層に石膏(二水石膏)Gからなる石膏層11が形成されるとともに、芯層に表層に向かって大きな粉砕木片Cから小さな粉砕木片Cに順に傾斜する木片層12が形成されたものであるが、図6に示すような石膏パーティクルボード1’を採用することもできる。
【0032】
この石膏パーティクルボード1’は、芯層となる低比重(0.3〜0.5g/cm)のパーティクルボード13と、この低比重パーティクルボード13の表裏両面に積層された二水石膏Gからなる石膏層11とで構成されており、低比重パーティクルボード13の表裏面近傍に二水石膏Gによる含浸層14が形成されたものである。
【0033】
この石膏パーティクルボード1’においても、表裏両面に密度の高い石膏層11が積層されていることにより、伸縮が小さく寸法安定性に優れている他、防火性にも優れている他、芯層に軽く、剛性の大きな低比重パーティクルボード13を有することにより、比重が小さく、強度も高い他、釘の保持力が高く、現場での加工や施工に優れるとともに、断熱性や遮音性も良好である。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明によれば、一対の石膏パーティクルボードを気密性を確保して強固に接合することができる。
【0035】
また、請求項2記載の発明によれば、一対の石膏パーティクルボードに不陸がある場合においても、その不陸を調整するとともに、たわみの発生をおさえて隣接する一対の石膏パーティクルボードを気密性を確保して強固に接合することができる。
【0036】
さらに、請求項3記載の発明によれば、一対の石膏パーティクルボードの接合部に下地材がない場合においても、隣接する一対の石膏パーティクルボードを気密性を確保して強固に接合することができる。
【0037】
一方、請求項4記載の発明によれば、強固に、かつ、気密性を確保して一対の石膏パーティクルボードを簡単に接合することができる。
【0038】
また、請求項5記載の発明によれば、一対の石膏パーティクルボードに不陸がある場合においても、その不陸を調整するとともに、たわみの発生をおさえて強固に、かつ、気密性を確保して一対の石膏パーティクルボードを簡単に接合することができる。
【0039】
さらに、請求項6記載の発明によれば、隣接する一対の石膏パーティクルボードの接合部に下地材がない場合においても、強固に、かつ、気密性を確保して一対の石膏パーティクルボードを簡単に接合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の石膏パーティクルボードの接合構造の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】図1の石膏パーティクルボードの接合構造を一部省略して示す斜視図である。
【図3】図1の石膏パーティクルボードを説明する断面図である。
【図4】本発明の石膏パーティクルボードの接合構造の第2実施形態を示す断面図である。
【図5】図4の石膏パーティクルボードの接合構造の変形例を示す断面図である。
【図6】他の石膏パーティクルボードを説明する断面図である。
【図7】従来の内装材の接合構造を示す断面図である。
【図8】従来の他の内装材の接合構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1,1’ 石膏パーティクルボード
1a 差し込み溝
11 石膏層
12 木片層
13 低密度パーティクルボード
14 含浸層
2 補強板
3 受け板
31 折曲片
4 くさび
G 石膏(二水石膏)
B 下地材

Claims (6)

  1. 一対の石膏パーティクルボードの表面を基準面として形成された側端の差し込み溝に、流動状の半水石膏を通過させるための複数個の穴とビスを挿通させるための複数個の小穴とが形成されてなる補強板が嵌挿され、側端面間に一定間隔をおいて一対の石膏パーティクルボードが継がれるとともに、補強板の小穴を通して補強板が下地板にビス固定され、隣接する一対の石膏パーティクルボードの側端面および下地材で形成される空間において、補強板の穴を通して背面側にも回り込むように石膏が充填されて補強板が埋設され、この石膏が、隣接する一対の石膏パーティクルボードの表面と面一となるように研削されたことを特徴とする石膏パーティクルボードの接合構造。
  2. 一対の石膏パーティクルボードの表面を基準面として形成された側端の差し込み溝に、流動状の半水石膏を通過させるための複数個の穴とビスを挿通させるための複数個の小穴とが形成されてなる補強板が嵌挿され、側端面間に一定間隔をおいて一対の石膏パーティクルボードが継がれるとともに、前記一対の石膏パーテイクルボードの裏面に、それぞれ左右の折曲片の先端が当接するように両端縁に折曲片を有して略コ字状に形成された弾性を有する受け板が配置され、補強板の小穴を通して補強板および受け板が下地板にビス固定され、受け板と一方の石膏パーティクルボードの裏面との間に形成される不陸部に、補強板の穴を通して複数個のくさびが設けられ、隣接する一対の石膏パーティクルボードの側端面および受け板で形成される空間において、補強板の穴を通して背面側にも回り込むように石膏が充填されて補強板が埋設され、この石膏が、隣接する一対の石膏パーティクルボードの表面と面一となるように研削されたことを特徴とする石膏パーティクルボードの接合構造。
  3. 一対の石膏パーティクルボードの表面を基準面として形成された側端の差し込み溝に、流動状の半水石膏を通過させるための複数個の穴とビスを挿通させるための複数個の小穴とが形成されてなる補強板が嵌挿され、側端面間に一定間隔をおいて一対の石膏パーティクルボードが継がれるとともに、前記一対の石膏パーテイクルボードの裏面に、それぞれ左右の折曲片の先端が当接するように両端縁に折曲片を有して略コ字状に形成された弾性を有する受け板が配置され、補強板の小穴を通して補強板および受け板が下地板にビス固定され、隣接する一対の石膏パーティクルボードの側端面および受け板で形成される空間において、補強板の穴を通して背面側にも回り込むように石膏が充填されて補強板が埋設され、この石膏が、隣接する一対の石膏パーティクルボードの表面と面一となるように研削されたことを特徴とする石膏パーティクルボードの接合構造。
  4. 隣接する一対の石膏パーティクルボードの側端に表面を基準面として形成された差し込み溝に、流動状の半水石膏を通過させるための複数個の穴とビスを挿通させるための複数個の小穴とが形成されてなる補強板を嵌挿し、それらの側端面間に一定間隔をおいて一対の石膏パーティクルボードを継いだ後、補強板の小穴を通して補強板を下地材に固定し、次いで、隣接する一対の石膏パーティクルボードの側端面および下地材で形成される空間において、補強板の穴を通して背面側にも回り込むようにして流動状の半水石膏を充填して補強板を埋設し、半水石膏が石膏に変化して硬化した後、硬化した石膏を隣接する一対の石膏パーティクルボードの表面と面一に研削することを特徴とする石膏パーティクルボードの接合方法。
  5. 隣接する一対の石膏パーティクルボードの側端に表面を基準面として形成された差し込み溝に、流動状の半水石膏を通過させるための複数個の穴とビスを挿通させるための複数個の小穴とが形成されてなる補強板を嵌挿し、それらの側端面間に一定間隔をおいて一対の石膏パーティクルボードを継いだ後、一対の石膏パーティクルボードの裏面に左右の折曲片の先端がそれぞれ当接するように配設された受け板を、小穴を通してビス固定される補強板とともに下地材に固定し、さらに、一方の石膏パーティクルボードと受け板とに形成される不陸部に間隔をおいて複数個のくさびを挿入し、次いで、隣接する一対の石膏パーティクルボードの側端面および受け板で形成される空間において、補強板の穴を通して背面側にも回り込むようにして流動状の半水石膏を充填して補強板を埋設し、半水石膏が石膏に変化して硬化した後、硬化した石膏を隣接する一対の石膏パーティクルボードの表面と面一に研削することを特徴とする石膏パーティクルボードの接合方法。
  6. 隣接する一対の石膏パーティクルボードの側端に表面を基準面として形成された差し込み溝に、流動状の半水石膏を通過させるための複数個の穴とビスを挿通させるための複数個の小穴とが形成されてなる補強板を嵌挿し、それらの側端面間に一定間隔をおいて一対の石膏パーティクルボードを継いだ後、一対の石膏パーティクルボードの裏面に左右の折曲片の先端がそれぞれ当接するように配設された受け板を、小穴を通してビス固定される補強板とともに下地材に固定し、次いで、隣接する一対の石膏パーティクルボードの側端面および受け板で形成される空間において、補強板の穴を通して背面側にも回り込むようにして流動状の半水石膏を充填して補強板を埋設し、半水石膏が石膏に変化して硬化した後、硬化した石膏を隣接する一対の石膏パーティクルボードの表面と面一に研削することを特徴とする石膏パーティクルボードの接合方法。
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