JP3580590B2 - ロータリ式電気かみそり - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、シリンダ状の回転内刃を備えたロータリ式電気かみそりに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のロータリ式電気かみそりは、たとえば特開平6−304346号公報にみられるように、周面に多条の螺旋切刃を備えたシリンダ型の回転内刃をアーチ状に配備された外刃に対して摺接回転させるので、螺旋切刃の走行による滑らかで均一な切れ味を外刃の全切断作用域で発揮させることができ、往復動型の電気かみそりに比べて駆動時に振動および駆動音が少ない利点を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のロータリ式電気かみそりでは外刃、回転内刃、内刃駆動用モータとを備えた切断ヘッドが本体ケースに対して向きを変更できない構造となっている。そのために、顔の凹凸や顎下などの剃りにくい部分では、手首を微妙に動かして本体ケースごと切断ヘッドの向きを変えながら、肌に沿わせて移動しなければならない煩わしさがあり、この点で更に改良の余地があった。
そこで本発明の目的は、シリンダ状の回転内刃を備えた剃り刃ユニットを首振り可能に構成することで、顔の凹凸や顎下などの剃りにくい部分での取扱いを容易にすることができるロータリ式電気かみそりを提供するにある。
本発明の目的は、首振りのための構造を簡単かつコンパクトに構成することのできるロータリ式電気かみそりを提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、本体ケース1の上部に切断ヘッド2を設け、網目状の外刃25とこれの内面に摺接するシリンダ状の回転内刃23とを備えた剃り刃ユニット3を、前記切断ヘッド2から突設されて相対向する左右一対の支持壁4a・4b間に回転内刃23の回転軸心と平行な軸心Pを中心に揺動自在に枢支する。前記切断ヘッド2には、モータ7と、モータ出力軸7aに連動連結されたギヤ伝動機構8を装備し、ギヤ伝動機構8の最終伝動ギヤ20と前記回転内刃23に一体化した入力ギヤ27とを噛み合い連動させ、この最終伝動ギヤ20の軸心と前記剃り刃ユニット3の揺動軸心Pとを一致させてあることを特徴とする。更に、剃り刃ユニット3に一対の回転内刃23を平行に装備し、各回転内刃23の入力ギヤ27をギヤ伝動機構8の最終伝動ギヤ20にそれぞれ噛み合い連動させる。
【0005】
【作用】
剃り刃ユニット3は最終伝動ギヤ20から動力を受けながら最終伝動ギヤ20の軸心を中心に揺動し、顔の凹凸や顎下などの剃りにくい部分においても剃り刃ユニット3の首振り揺動で滑らかに肌に沿わせて移動させることができる。モータ7およびギヤ伝動機構8を備えた切断ヘッド2自体は、首振り揺動しないので、切断ヘッド2の揺動スペースを本体ケース1内に確保する必要がない。
【0006】
剃り刃ユニット3は最終伝動ギヤ20の軸心を中心として揺動するため、最終伝動ギヤ20から回転駆動を受ける剃り刃ユニット3側に配した回転内刃23の入力ギヤは、剃り刃ユニット3がどの位置に首振り揺動しても、最終伝動ギヤ20まわりとの噛み合いを保ちながら揺動し、首振り揺動によるギヤまわりからの騒音発生やガタつき等が生じることなく、確実に回転駆動力が伝達される。
剃り刃ユニット3の肌への接触点が2箇所現出されるために、この2箇所の接触点が肌になじむことで、剃り刃ユニット3が肌に沿った姿勢となるように剃り刃ユニット3これ自体が勝手に首振り揺動する。
【0007】
【実施例】
図1および図2において、このロータリ式電気かみそりは、前後二つ割り構造の本体ケース1の上部に切断ヘッド2を備えており、この切断ヘッド2に剃り刃ユニット3が組み付けてある。
図1および図3において切断ヘッド2は、本体ケース1の上部に前後から抱き込み支持されて上方に突出しており、一定範囲で上下動可能に支持されたヘッドケース4、ヘッドケース4の左右外側に装着されたカバー5a・5b、ヘッドケース4の下部にブラケット6を介して縦姿勢で取り付けられたモータ7、モータ出力を剃り刃ユニット3に伝達するように一方のカバー5a内に配備された多段のギヤ伝動機構8などからなる。
【0008】
この切断ヘッド2は、ヘッドケース4の下部から左右に延出した薄肉アーム9の各先端ピン9aが本体ケース1に差し込み固定されるとともに、ヘッドケース4の下部と本体ケース1のバネ受け10との間に圧縮コイルバネ11が組付けられ、もって切断ヘッド2全体が薄肉アーム9と圧縮コイルバネ11を介して本体ケース1に対して上下に浮動自在に弾性支持されている。なお、ヘッドケース4の左右支持壁4a・4bの上部間にはステー12が架設されて左右支持壁4a・4bが補強されている。
【0009】
図3において、モータ7の上端に突出されたモータ出力軸7aの回転出力が、ヘッドケース4の左右の支持壁4a・4bにわたって水平に架設された回転軸13にギヤ14・15を介して伝達された後、回転軸13の一端から前記伝動機構8に伝達される。この伝動機構8は、回転軸13の一端に固着された第1伝動ギヤ16、これに噛み合う第2伝動ギヤ17、第2伝動ギヤ17に一体連設された第3伝動ギヤ18、この第3伝動ギヤ18に噛み合う第4伝動ギヤ19、および第4伝動ギヤ19に噛み合う最終伝動ギヤ20とからなる。
【0010】
図6において剃り刃ユニット3は、ユニットケース21と、該ユニットケース21の左右に係止爪22aを介して連結された内刃ホルダー22と、左右の内刃ホルダー22間に互いに平行に軸支された一対のシリンダ状の回転内刃23と、外刃ホルダー24を介してアーチ状に張設した網目状の外刃25等から構成されている。一方の係止爪22aは、図3中に示すカバー5bに備えた係止解除ボタン30を押し込み操作することで後退変形されるようになっており、これでユニットケース21との係止を解除して内刃ホルダー22を回転内刃23ごと取り外すことができる。各回転内刃23における支軸26の一端が内刃ホルダー22を貫通して一方のカバー5a内に突出しており、その突出端に固着された入力ギヤ27が、前記伝動機構8の最終伝動ギヤ20に噛み合っている。
【0011】
図4において、各回転内刃23に対する2枚の外刃25は、それぞれ外刃ホルダー24に外刃張り機能を備えたエンドピース28・29を介して係止保持されている。外刃ホルダー24これ自体は、剃り刃ユニット3におけるユニットケース21の前後端部に弾性係止爪31を介して着脱自在に係止連結されている。なお、前記エンドピース28を外刃ホルダー24に係止する爪部28aは外刃ホルダー24の下端から突出され、この爪部28aを外部から指先で押し込み操作することで弾性係止爪31を後退させて外刃ホルダー24を外刃25ごとユニットケース21から取り外せる。
【0012】
上記構成のロータリ式電気かみそりでは、モータ7およびギヤ伝動機構8を備えた切断ヘッド2に対して剃り刃ユニット3のみが、図5に示すギヤ伝動機構8における最終伝動ギヤ20の軸心Pを中心に首振り揺動することで、顔の凹凸や顎下などの剃りにくい部分にも剃り刃ユニット3が容易に追従する。
上記実施例ではダブル内刃型を例示したが、3本の回転内刃23を平行に配列装備したトリプル内刃型にも適用できる。前記モータ7はヘッドケース4の下部に縦姿勢に取り付けるに代えて、図7に示すごとく横姿勢に取り付けてもよい。
【0013】
【発明の効果】
本発明によれば、ロータリ式の利点である低振動、低騒音、および滑らかで広範囲に亘る均一な切れ味を確保しながら、剃り刃ユニット3を首振り揺動させて顔の凹凸や顎下などの剃りにくい部分にも滑らかに移動させることができ、使い勝手が頗る良好である。
剃り刃ユニット3のみを首振り揺動させて、モータ7およびギヤ伝動機構8を揺動させない構成を採用することで、首振り構造物を最小限の大きさにすることができ、切断ヘッド2これ全体を首振り揺動させる場合に比較して、コンパクトにまとめることができる。
更に、ダブル内刃により2点接触によって剃り刃ユニット3を肌に沿わせて容易に首振り揺動させることができ、上記の効果をより一層効果的に発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気かみそりの全体斜視図である。
【図2】全体側面図である。
【図3】切断ヘッド部の縦断正面図である。
【図4】切断ヘッド部の縦断側面図である。
【図5】内刃駆動用の伝動機構を示す側面図である。
【図6】剃り刃ユニットの縦断正面図である。
【図7】他の実施例を示す切断ヘッド部の縦断正面図である。
【符号の説明】
1 本体ケース
2 切断ヘッド
3 剃り刃ユニット
7 モータ
7a 出力軸
8 ギヤ伝動機構
20 最終伝動ギヤ
23 回転内刃
25 外刃
27 入力ギヤ
P 軸心
Claims (1)
- 本体ケース1の上部に切断ヘッド2を設けてあり、
網目状の外刃25と、これの内面に摺接するよう互いに平行に装備した2本または3本のシリンダ状の回転内刃23とを備えた剃り刃ユニット3を有し、
剃り刃ユニット3は、切断ヘッド2から突設されて相対向する左右一対の支持壁4a・4b間に、回転内刃23の回転軸心と平行な軸心Pを中心に揺動自在に枢支されており、
切断ヘッド2には、モータ7と、モータ出力軸7aに連動連結されたギヤ伝動機構8とを装備し、
このギヤ伝動機構8の最終伝動ギヤ20と、各回転内刃23に一体化した入力ギヤ27とがそれぞれ噛み合い連動しており、
最終伝動ギヤ20の軸心と前記剃り刃ユニット3の揺動軸心Pとを一致させてあることを特徴とするロータリ式電気かみそり。
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1995
- 1995-01-17 JP JP02335195A patent/JP3580590B2/ja not_active Expired - Fee Related
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