JP3580505B2 - 真空蒸着装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、真空蒸着装置に係り、特に、被蒸着基板への蒸着を連続的に行なう際に、蒸着材料である線材を連続供給する線材供給装置を備えた真空蒸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ポリエステルフィルム等の合成樹脂シート表面に金属薄膜を蒸着方式によって形成する際には、蒸着材料である線材を蒸着源まで連続的に供給し得る線材供給装置を備えると共に基板への成膜処理を連続的に行うようにした真空蒸着装置が利用されている(実開昭57−116,767号公報、特開昭60−211,071号公報参照)。
【0003】
この種の真空蒸着装置は、図8に示すように、蒸着材料を真空状態下で加熱蒸発させて被蒸着基板への蒸着を行なうボート(蒸着源)2と、蒸着材料である線材4をボート2まで送り出す線材供給部3とを有する。線材供給部3は、線材1が巻回されたボビン5と、このボビン5から繰り出された線材4を駆動ローラ6とこのローラ6に対向する押えローラ7とにより挟持してボート2まで連続的に送り出す線材搬送部8とを有する。更に、線材供給部3には、ローラ6、7により送り出された線材4をボート2まで案内する中空円筒形状を有する線材ガイド用パイプ9が配置されている。
【0004】
基板への成膜処理を行う際には、駆動ローラ6が図示しないモータにより駆動される。すると、ボビン5に巻かれた線材4は、このボビン5から順次繰り出され、駆動ローラ6と押えローラ7とにより挟持されてボート2に向かう搬送方向に沿って送り出され、線材ガイド用パイプ9に案内されつつボート2まで送られる。そして、ボート2に達した線材4を真空状態下で加熱蒸発することにより、基板上に金属薄膜が形成されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の蒸着装置はボビン5から繰り出された線材4をボート2上まで直線状態で搬送する構成であるため、各部材の位置関係は、ボート2よりも上方の位置に線材供給部3が配置される位置関係となっている。従って、ボート2から蒸着材料が常時蒸発している状態においては、蒸発物が存在する蒸発圏内に線材供給部3が存在することから、線材ガイド用パイプ9の出口部9aやローラ6、7間に蒸着物が付着することになる。このため、従来の蒸着装置を運転すると、前記出口部9a等に目詰まりが生じてしまい、線材4の円滑な供給が阻害されるという欠点があった。
【0006】
更に、ボート2で生じる熱が線材供給部3に伝熱され易いため、この熱によって、線材搬送部8のモータや駆動ローラ6等に動作不良が生じたり、線材4の材質に剛性変化が生じたりする虞がある。このため、長時間にわたって、安定して一定の搬送速度で線材4をボート2に供給することができないという欠点もあった。また線材供給部上の堆積した蒸発物質を除去するために運転停止になったり、発生するコンタミによる画質低下になるという問題があった。
【0007】
ところで、光ディスクの産業分野でも、光ディスクを製造する工程の中に、合成樹脂からなる基板上へ薄膜を形成する成膜工程が組み込まれている。光ディスクのうちコンパクトディスク等にあっては、前記成膜工程では、スパッタ方式で基板を1枚ごとに連続的に成膜する枚葉式連続スパッタ装置が用いられている。ところが、光ディスクのうち合成樹脂基板の材料としてメタクリル酸メチルを使用したビデオディスク等にあっては、スパッタ方式でアルミニウム薄膜を成膜すると、基板と薄膜との密着性が悪くなるという欠点を有する。このため、この種の光ディスクにあっては、基板と薄膜との良好な密着性が得られる蒸着方式を採用して、基板上にアルミニウム薄膜を成膜するようにしている。
【0008】
この蒸着方式における蒸着源は、蒸着材料の溶融量が大きい加熱ルツボを蒸着源として使用する電子ビーム方式や誘導加熱方式によるもの、あるいは、タングステン等のフィラメント電極を蒸着源として使用する抵抗加熱方式によるもの等があるが、基板への熱的なダメージを防止するために、電子ビーム方式や誘導加熱方式による蒸着源よりも、抵抗加熱方式による蒸着源が一般的である。
【0009】
この抵抗加熱方式による蒸着源では、フィラメント電極は数回の使用を限度とする程に寿命が短く、かつ、蒸着材料であるアルミニウム片をフィラメント電極まで連続的に供給する供給機構が複雑化することから、蒸着装置は、フィラメント電極及び蒸着材料を逐次交換・補充するバッチ式蒸着装置が主流であった。
【0010】
しかしながら、バッチ式の蒸着装置は、フィラメント電極及び蒸着材料を逐次交換・補充する点で全自動化が困難であり、更に、一度に数十枚の基板を処理するため、装置が大規模化し、これに伴って、設備費や装置が占有する設置スペースが大きくなってしまう。これに対し、基板を1枚ごとに成膜する枚葉式連続蒸着装置では、自動化が容易であり、装置自体をコンパクトに設計することが可能であるため実用化が強く要求されている。この枚葉式連続蒸着装置を実現するためには、蒸着材料つまり線径の細いワイヤ状蒸着材料の線材を、小型で発熱量の少ない蒸着源に少量ずつ一定速度で連続して供給できる線材供給装置が必須のものとなる。
【0011】
本発明者らは、上述した従来技術に伴う課題を解決するため、及び、光ディスクに蒸着膜を形成するのに適した枚葉式連続真空蒸着装置を実現すべく鋭意研究した結果、線材を一定の曲率の下で蒸着源までに供給するようにすれば蒸着源を線材供給部よりも上方の位置に配置できることに着目して本発明を完成するに至った。
【0012】
そこで、本発明は、蒸着材料である線材を、一定の搬送速度で長時間にわたって安定的に蒸着源まで供給し得る真空蒸着装置を提供すると共に、光ディスクに蒸着膜を形成するのに適した枚葉式連続真空蒸着装置を実現することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、ワイヤ状に形成された蒸着材料の線材を繰り出す線材繰出手段と、
前記線材を真空状態下で加熱蒸発させて被蒸着基板への蒸着を行なう蒸着源と、
前記線材繰出手段から繰り出された前記線材を駆動ローラとこのローラに対向する押えローラとにより挟持して前記蒸着源まで連続的に送り出す線材搬送手段とを有する真空蒸着装置において、
前記線材繰出手段と前記線材搬送手段との間に設けられ前記線材繰出手段から順次繰り出される歪曲した前記線材に直線性を付与するためのフラッターと、
少なくとも回転中心が平行移動可能な一対の搬送ローラを備え、前記線材搬送手段から送り出された前記線材の搬送方向に対して一方向に曲げ応力を加えて前記線材を一定の曲率に湾曲させて前記蒸着源に送り出す線材湾曲手段と、を有し、
前記蒸着源を、前記線材湾曲手段と同じ高さ又はそれよりも上方の位置で、前記線材湾曲手段からの前記線材が円弧形状を呈して供給される位置に配置してなり、
前記線材湾曲手段は、前記搬送ローラをその回転中心が前記駆動ローラ及び前記押えローラの回転中心を結ぶ直線と鋭角の角度をなす直線上に配置されるように平行移動して前記角度を変更し、前記線材に付与する曲率を調整自在であることを特徴とする真空蒸着装置である。
【0014】
また、前記蒸着源を除いた少なくとも前記線材湾曲手段を、前記蒸着源での発熱から断熱する冷却ジャケット内に配位することが好ましく、さらに、前記線材繰出手段及び前記線材搬送手段も前記冷却ジャケット内に配置することが好ましい。
【0015】
更に、ワイヤ状に形成された蒸着材料の線材を繰り出す線材繰出手段と、
前記線材を真空状態下で加熱蒸発させて光ディスクの被蒸着基板への蒸着を行なう蒸着源と、
前記線材繰出手段から繰り出された前記線材を駆動ローラとこのローラに対向する押えローラとにより挟持して前記蒸着源まで連続的に送り出す線材搬送手段とを有し、前記被蒸着基板を基板1枚ごとに成膜するようにした光ディスク枚葉式連続真空蒸着装置において、
前記線材繰出手段と前記線材搬送手段との間に設けられ前記線材繰出手段から順次繰り出される歪曲した前記線材に直線性を付与するためのフラッターと、
少なくとも回転中心が平行移動可能な一対の搬送ローラを備え、前記線材搬送手段から送り出された前記線材の搬送方向に対して一方向に曲げ応力を加えて前記線材を一定の曲率に湾曲させて前記蒸着源に送り出す線材湾曲手段と、を有し、
前記蒸着源を、前記線材湾曲手段と同じ高さ又はそれよりも上方の位置で、前記線材湾曲手段からの前記線材が円弧形状を呈して供給される位置に配置し、
前記蒸着源を除いた少なくとも前記線材湾曲手段を、前記蒸着源での発熱から断熱する冷却ジャケット内に配置してなり、
前記線材湾曲手段は、前記搬送ローラをその回転中心が前記駆動ローラ及び前記押えローラの回転中心を結ぶ直線と鋭角の角度をなす直線上に配置されるように平行移動して前記角度を変更し、前記線材に付与する曲率を調整自在であることを特徴とする光ディスク枚葉式連続真空蒸着装置である。
【0016】
【作用】
線材繰出手段から繰り出された蒸着材料である線材は、フラッターにより直線性が付与され、線材搬送手段の駆動ローラと押えローラとにより挟持されて、線材湾曲手段に送り出される。この線材湾曲手段が回転中心が移動可能な一対の搬送ローラからなる場合は、それぞれの回転中心が駆動ローラ及び押えローラの回転中心を結ぶ直線と鋭角の角度をなす線上に配置されているため、更に線材湾曲手段が1個の搬送ローラと回転中心が平行移動可能な一対の搬送ローラとからなる場合は、2個の搬送ローラにより残りの搬送ローラに押し付けられるため、線材搬送手段から送り出された線材は、搬送方向に対して一方向に曲げ応力が加えられて一定の曲率をもって湾曲する。線材湾曲手段で湾曲された線材は、円弧形状を描くようにして蒸着源まで供給される。そして、真空状態下で、線材は、蒸着源により加熱されて蒸発して被蒸着基板へ蒸着し、これにより、基板には薄膜が形成される。
【0017】
線材を線材湾曲手段から円弧形状を描くように蒸着源に供給できるため、この線材湾曲手段を蒸着源と同じ高さまたはそれよりも下方位置に配置することができる。そして、蒸着源を、線材湾曲手段と同じ高さまたはそれよりも上方の位置で、線材湾曲手段からの線材が円弧形状を呈して供給される位置に配置することにより、線材を供給するための各手段が、蒸着源からの蒸発物が存在する蒸発圏内に存在しなくなる。従って、線材湾曲手段等に蒸発した蒸着材料が付着するおそれがなくなり、長時間にわたって成膜処理を行った場合であっても、前記各手段に目詰まりが生じることはなく、線材は長時間にわたって円滑に供給されることになる。また線材供給部上に蒸発物質の堆積がないので、それによる運転停止もなく、コンタミ発生がないために画質劣化がなくなる。
【0018】
更に、蒸着源を除いた少なくとも線材湾曲手段を冷却ジャケット内に配置すれば、蒸着源での熱が線材湾曲手段等に伝わり難くなり、熱膨張による動作不良や線材の材質変化が生じたりする不具合が減少する。
【0019】
また、線材繰出手段及び線材搬送手段も冷却ジャケット内に配置すれば、前記不具合の発生をより一層確実に防止でき、長時間にわたって運転した場合であっても、線材は、一定の搬送速度で安定的に供給されることになる。
【0020】
また、光ディスクに蒸着膜を形成する真空蒸着装置に線材湾曲手段等を組み込むことによって、当該真空蒸着装置は、光ディスク基板を1枚ごとに成膜する枚葉式連続蒸着装置となり、バッチ式の蒸着装置と比較すると、自動化が容易となり、装置自体もコンパクトになる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明に係る一実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る真空蒸着装置を適用した光ディスク枚葉式連続真空蒸着装置の線材供給装置と蒸着源を示す第1の概略構成図である。
【0022】
光ディスク枚葉式連続真空蒸着装置は、光ディスクの基板上に基板1枚ごとに蒸着方式で金属薄膜を連続的に成膜するものであり、図1に示すように、蒸着材料を真空状態下で加熱蒸発させて光ディスク基板への蒸着を行なうボート(蒸着源に相当する)12と、蒸着材料である線材14をボート12まで送り出す線材供給部13とを有する。この線材供給部13は、線材14を繰り出すボビン(線材繰出手段に相当する)15と、このボビン5から繰り出された線材14をボート12まで連続的に送り出す線材搬送部(線材搬送手段に相当する)18と、ボビン15と線材搬送部18との間に設けられボビン15から順次繰り出される歪曲した線材14に直線性を付与するためのフラッター20とを有する。
【0023】
前記線材14は、金属あるいは金属化合物を主成分とした蒸着材料をワイヤ状に形成したものであり、その線径は例えばφ1.5mmである。また、金属成分としてはアルミニウム等である。
【0024】
前記ボート12は、送られてくる線材14を抵抗加熱方式で加熱、蒸発させる蒸着源であり、その材質として導電性セラミックが使用されている。
【0025】
前記ボビン15は、線材14が巻回され、装置本体に回転自在に取り付けられている。また、ボビン15は、交換自在とするために、装置本体に着脱自在に取り付けられている。
【0026】
前記線材搬送部18は、図示しないモータと連結ギヤを介して図中時計回り方向に正回転駆動される駆動ローラ16と、この駆動ローラ16に対向して斜め上方に配置される押えローラ17とを有し、これら両ローラ16、17により線材14を挟持して、この線材14をボート12に向けて連続的に送り出すようになっている。駆動ローラ16には線材14との接触抵抗を大きくするための筋目が設けられ、押えローラ17にはU溝が設けられている。この線材搬送部18は、ボビン15の図1における斜め右上方に配置されている。また、駆動ローラ16及び押えローラ17は、これら両ローラ16、17の回転中心を結ぶ直線L1が装置水平面に対して所定角度傾斜するように設けられている。これにより、線材搬送部18は、装置水平面Sに対して一定の角度αをなす斜め上方の搬送方向に沿った駆動力を線材14に与えている。
【0027】
前記フラッター20は、図2にも示すように、ボビン15から繰り出された線材14の搬送方向に沿うと共に線材14を挟むように対向して配列された複数個の小型搬送ローラ21を有している。これら各小型搬送ローラ21は、支持板22に回転自在に軸支されている。各小型搬送ローラ21の回転中心は、図1に示されるように、線材14の搬送方向に沿う方向では等間隔に配列され、図2に示されるように、線材14の搬送方向に対して直交する方向では所定寸法だけずれるようにして配列されている。小型搬送ローラ21をこのように配列することにより、線材14の搬送方向に対して直交する方向で交互に反対向きの応力が線材14に対して作用することになる。これにより、フラッター20は、ボビン3から送られて来る歪曲した線材1に直線性を付与するようになっている。
【0028】
特に、本実施例の線材供給部13には、線材搬送部18から送り出された線材14の搬送方向に対して一方向に曲げ応力を加え、この線材14を一定の曲率に湾曲させてボート12に送り出す線材湾曲部(線材湾曲手段に相当する)25が設けられている。この線材湾曲部25は、線材搬送部18の図1における斜め右上方に配置されており、線材14の下側に当接する下側搬送ローラ(搬送ローラに相当する)26と、この下側搬送ローラ26に対向して斜め上方に配置され線材14の上側に当接する上側搬送ローラ(搬送ローラに相当する)27とを有している。各搬送ローラ26、27は、その回転中心が駆動ローラ16及び押えローラ17の回転中心を結ぶ直線L1と鋭角の角度βをなす直線L2上に配置されると共に前記角度βを可変自在に設けられている。このように、線材湾曲部25の一対の相対する搬送ローラ26、27の回転中心を結んだ直線L2が線材搬送部18の両ローラ16、17の回転中心を結んだ直線L1と角度βをなすことから、線材搬送部18から送り出された線材14は、搬送方向に対して一方向に曲げ応力が加えられ、一定の曲率をもって湾曲されることになる。また、前記角度βを適宜変更することで、線材14に付与する曲率を適宜微調整することができることになる。
【0029】
線材搬送部18の両ローラ16、17の回転中心を結ぶ直線L1が装置水平面Sとなす角度αは、0度から90度以内の任意の角度に設定することが可能であるが、線材湾曲部25により線材14に付与する曲率の自由度を大きく取るためには、40度から80度の範囲の角度に設定することが好ましい。また、一対の搬送ローラ26、27の回転中心間を結む直線L2が前記直線L1となす角度βも、0度から90度以内の任意の角度(鋭角の角度)に設定することが可能であるが、前記角度αが40度から80度の範囲の角度に設定されている場合には、前記角度βは、20度から80度の範囲の角度に設定することが好ましい。また、フラッター20による線材14の搬送方向も、線材搬送部18から送り出される搬送方向と同じく、装置水平面Sに対して角度αを取ることが望ましい。
【0030】
角度βを変化させた状態が図3に示されている。
図3に示すものは、下側搬送ローラ26及び上側搬送ローラ27のそれぞれは、それらの回転中心が前記装置水平面Sと平行な方向に沿って各々独立して移動自在なように設けられている。各搬送ローラ26、27の回転中心が平行移動できる距離は、一対の搬送ローラ26、27の径が等しい場合であれば、径の2〜4倍の範囲が好ましい。そして、各搬送ローラ26、27を、それらの回転中心が直線L1と所定角度をなす直線L2上に配置されるように、同図(A)の状態から図中右側に向けて所定距離だけ平行移動すると、同図(B)に示すように、直線L1と直線L2とがなす角度は、β度からβ´度(β<β´)に変化する。このように一対の搬送ローラ26、27の平行移動距離を調整することにより、直線L1と直線L2とがなす角度を任意に設定でき、この角度に応じて線材14に付与する曲率を微調整することができることになる。
【0031】
尚、角度βを変化させる機構としては、一対の搬送ローラ26、27を装置水平面Sと平行な方向に沿ってのみ水平移動させる構成に限定されるものではなく、図4に示されるような構成でも良い。図4(A)(B)に示されるものは、一対の搬送ローラ26、27が装置水平面Sと平行な方向及び直交する方向の2次元方向に沿って移動自在に構成されている。このように構成しても、前述したように、直線L1と直線L2とがなす角度を任意に設定でき、この角度に応じて線材14に付与する曲率を微調整することができる。
【0032】
図5は、本発明に係る真空蒸着装置を適用した光ディスク枚葉式連続真空蒸着装置の線材供給装置と蒸着源を示す第2の概略構成図である。
【0033】
図5における線材湾曲部25は、線材搬送部18の斜め右上方に配置されており、線材14の下側に当接する下側搬送ローラ(搬送ローラに相当する)26と、この下側搬送ローラ26に対向して斜め上方に配置され線材14の上側に当接する2個の搬送ローラ(搬送ローラに相当する)27,27′とを有している。搬送ローラ27,27′は線材14を搬送ローラ26に押しつけるように配置されている。これらの搬送ローラのうち、搬送ローラ27′は固定されており、一対の搬送ローラ26,27は回転中心が平行移動可能である。搬送ローラ26を通り過ぎた線材14は、弾性力によりある程度湾曲が緩和されるが、線材14が各搬送ローラ26,27,27′と接触する位置を調整することにより、湾曲の程度を変化させることができる。
【0034】
線材搬送部18の両ローラ16,17の回転中心を結ぶ直線L1が装置水平面Sとなす角度αは、任意の角度に設定することが可能である。また、搬送ローラ26に線材14が接している角度δは、任意の角度に設定することが可能であるが、実用的には5〜30°程度が好ましい。搬送ローラ26と27の位置を変更した場合の例を図6および図7に示すが、δを大きくすれば線材の曲率半径は小さくなる。
【0035】
線材湾曲部25は線材搬送部18から送り出された線材14を一定の曲率で湾曲させてボート12に送り出すため、この線材湾曲部25はボート12に対して任意の位置に配置することができるが、ボート12からの蒸発物の付着汚染による線材14の目詰まりを防止するためには、線材湾曲部25をボート12の蒸発圏内よりも下方の位置に配置することが好ましい。そのため、図示する実施例では、線材湾曲部25はボート12の蒸発圏内よりも下方に位置するように配置されている。これにより、ボート12は、ボビン15、フラッター20、線材搬送部18及び線材湾曲部25を備えた線材供給部13よりも上方位置に配置されることになる。更に、ボート12は、線材湾曲部25からの線材14が円弧形状を呈して供給される位置に配置されている。
【0036】
また、線材供給部13全体は、ボート12での発熱から断熱する冷却ジャケット28内に配置されている。この冷却ジャケット28は、ジャケット板中に設けられた流水路に冷却水を通す水冷方式を採用した水冷ジャケットである。このとき、水冷ジャケットによる冷却効果を上げるためには、線材供給部13の全体がボート12よりも下方に位置することが好ましく、図示する実施例ではこのような好ましい配置関係となっている。線材湾曲部25からの線材14をジャケット28内から外部に送り出す送出口が冷却ジャケット28に形成されている。
【0037】
尚、線材供給装置および蒸着源を構成するそれぞれの部材を、下方位置から上方位置に向けて、ボビン15、フラッター20、線材搬送部18、線材湾曲部25、ボート12の順に配置すると共に、線材湾曲部25とボート2との距離が十分に取られているならば、線材湾曲部25のみを冷却ジャケット28内に配置したり、線材搬送部18と線材湾曲部25とだけを冷却ジャケット28内に配置したりしても良い。
【0038】
次に、本実施例の作用を説明する。
【0039】
ボビン15に巻回された線材14は、フラッター20の小型搬送ローラ21間を通過する間に搬送方向に直交した応力を交互に受けることによって直線性が付与され、装置水平面Sに対して角度αをとりながら線材搬送部18へと供給される。
【0040】
線材搬送部18の駆動ローラ16が外部から駆動力を与えられて押えローラ17とともに回転すると、フラッター20から送られてきた線材14は、両ローラ16、17により挟持され、装置水平面Sに対して角度αをとりながら線材湾曲部25に向けて連続的に送り出される。
【0041】
第1の概略構成図の場合、線材湾曲部25の搬送ローラ26、27は、それらの回転中心が線材搬送部18の両ローラ16、17の回転中心を結んだ直線L1と角度βをなす直線L2上に位置するように移動調整されている。これにより、線材14には角度βに応じた曲げ応力が搬送方向に対して一方向に作用するため、この線材14は、一定の曲率をもって湾曲されつつ、円弧形状を描きながらボート12上の所定位置まで供給される。
【0042】
また、第2の概略構成図の場合には、線材14は搬送ローラ27,27′により、搬送ローラ26上に角度δに相当する円弧だけ押しつけられるため、線材14は一定の曲率をもって湾曲され、円孤状を描きながらボード12上の所定の位置まで供給される。
【0043】
そして、蒸着材料である線材14は、真空状態下でボート12で加熱されて蒸発し、被蒸着基板としての光ディスクに蒸着する。これにより、基板上には所定厚さの金属薄膜が形成される。
【0044】
本実施例では、線材14を線材湾曲部25により一定の曲率をもって湾曲させて円弧形状を描くようにボート12まで供給しているため、線材湾曲部25等をボート12と同じ高さあるいはそれよりも下方位置に配置することができる。このため、成膜工程中にボート12から蒸着材料が常時蒸発している場合に、線材供給部13は、蒸発物が存在する蒸発圏内に存在しなくなる。従って、線材湾曲部25等に蒸発した蒸着材料が付着するおそれがなくなることから、真空蒸着装置11を長時間にわたって運転した場合であっても、線材供給部13に目詰まりが生じることはなく、線材14を長時間にわたって円滑に供給することが可能となる。
【0045】
更に、線材供給部13の全体が冷却ジャケット28内に配置されていることより、ボート12での熱が線材供給部13まで伝熱し難くなるため、熱膨張して駆動部に動作不良が発生したり、線材14の材質に剛性変化が生じたりする不具合を防止することができる。しかも、冷却ジャケット28内の線材供給部13全体はボート12よりも下方位置に配置されていることから、冷却ジャケット28による冷却効果が著しく高められることになる。これにより、真空蒸着装置11を長時間にわたって運転した場合であっても、一定の搬送速度で線材14をボート12まで安定的に供給することが可能となる。
【0046】
実験により、72時間、連続して線材14をボート12へ供給しても、線材14を一定の搬送速度で安定的に供給することができたことを確認した。
【0047】
また、線材供給部13は蒸着材料である線材14を小型で発熱量の少ないボート12まで少量ずつ一定速度で連続供給できるため、この線材供給部13を、合成樹脂基板の材料としてメタクリル酸メチルを使用した光ディスクに蒸着膜を形成する真空蒸着装置に組み込むことによって、当該真空蒸着装置は、光ディスク基板を1枚ごとに成膜する枚葉式連続蒸着装置となり、バッチ式の蒸着装置と比較すると、自動化が極めて容易となり、装置自体をコンパクトに設計でき、これに伴い、設備費が低減し、装置の設置スペースを小さくすることが可能となる。
【0048】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、線材湾曲手段により線材搬送手段から送り出された線材は、搬送方向に対して一方向に曲げ応力が加えられて一定の曲率をもって湾曲され、円弧形状を描くようにして蒸着源まで供給される。そして、蒸着源を、線材湾曲手段と同じ高さまたはそれよりも上方の位置で、線材湾曲手段からの線材が円弧形状を呈して供給される位置に配置することにより、線材を供給するための各手段が、蒸着源からの蒸発物が存在する蒸発圏内に存在しなくなる。従って、線材湾曲手段等に蒸発した蒸着材料が付着するおそれがなくなり、長時間にわたって運転した場合であっても、前記各手段に目詰まりが生じることはなく、線材を長時間にわたって円滑に供給することが可能となる。
【0049】
更に、蒸着源を除いた少なくとも線材湾曲手段が冷却ジャケット内に配置されているため、蒸着源での熱が線材湾曲手段等に伝わり難くなり、熱膨張による動作不良や線材の材質変化が生じたりする不具合が減少し、線材を長時間にわたって一定の搬送速度で安定的に供給することが可能となる。
【0050】
また、線材繰出手段、フラッター及び線材搬送手段も冷却ジャケット内に配置すれば、前記不具合の発生をより一層確実に防止することができ、線材の安定的な供給がより一層確実なものとなる。
【0051】
また、光ディスクに蒸着膜を形成する真空蒸着装置に線材湾曲手段等を組み込むことによって、当該真空蒸着装置は光ディスク基板を1枚ごとに成膜する枚葉式連続蒸着装置となるため、光ディスクに蒸着膜を形成するのに適した枚葉式連続真空蒸着装置を実現でき、従来のバッチ式の蒸着装置に比べて、自動化を容易に行うことができ、装置自体もコンパクトにできるという実用上多大な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る真空蒸着装置を適用した光ディスク枚葉式連続真空蒸着装置の線材供給装置と蒸着源を示す概略構成図
【図2】図1に示されるフラッターを示す構成図
【図3】図1に示される角度βを変化させた状態を示す概念図
【図4】図1に示される角度βを変化させた状態を示す概念図
【図5】本発明に係る真空蒸着装置を適用した光ディスク枚葉式連続真空蒸着の線材供給装置と蒸着源を示す概略構成図
【図6】図5に示される湾曲状態を示す拡大概念図
【図7】図5に示される湾曲状態を示す拡大概念図
【図8】従来の真空蒸着装置における線材供給装置と蒸着源を示す概略構成図
【符号の説明】
12…蒸着源
13…線材供給部
14…線材
15…ボビン(線材繰出手段)
16…駆動ローラ
17…押えローラ
18…線材搬送部(線材搬送手段)
20…フラッター
25…線材湾曲部(線材湾曲手段)
26…下側搬送ローラ(搬送ローラ)
27…上側搬送ローラ(搬送ローラ)
27′…上側搬送ローラ(搬送ローラ)
28…冷却ジャケット
L1…駆動ローラ及び押えローラの回転中心を結ぶ直線
L2…一対の搬送ローラの回転中心を結ぶ直線
β…直線L1と直線L2がなす鋭角の角度
δ…搬送ローラ26に線材が接している角度
Claims (3)
- ワイヤ状に形成された蒸着材料の線材(14)を繰り出す線材繰出手段(15)と、
前記線材(14)を真空状態下で加熱蒸発させて被蒸着基板への蒸着を行なう蒸着源(12)と、
前記線材繰出手段(15)から繰り出された前記線材(14)を駆動ローラ(16)とこのローラ(16)に対向する押えローラ(17)とにより挟持して前記蒸着源(12)まで連続的に送り出す線材搬送手段(18)とを有する真空蒸着装置において、
前記線材繰出手段 (15) と前記線材搬送手段 (18) との間に設けられ前記線材繰出手段 (15) から順次繰り出される歪曲した前記線材 (14) に直線性を付与するためのフラッター (20) と、
少なくとも回転中心が平行移動可能な一対の搬送ローラ(26,27)を備え、前記線材搬送手段(18)から送り出された前記線材(14)の搬送方向に対して一方向に曲げ応力を加えて前記線材(14)を一定の曲率に湾曲させて前記蒸着源(12)に送り出す線材湾曲手段(25)と、を有し、
前記蒸着源(12)を、前記線材湾曲手段(25)と同じ高さ又はそれよりも上方の位置で、前記線材湾曲手段(25)からの前記線材(14)が円弧形状を呈して供給される位置に配置してなり、
前記線材湾曲手段 (25) は、前記搬送ローラ (26,27) をその回転中心が前記駆動ローラ (16) 及び前記押えローラ (17) の回転中心を結ぶ直線 (L1) と鋭角の角度 ( β ) をなす直線 (L2) 上に配置されるように平行移動して前記角度 ( β ) を変更し、前記線材 (14) に付与する曲率を調整自在であることを特徴とする真空蒸着装置。 - 前記蒸着源(12)を除いた少なくとも前記線材湾曲手段(25)を、前記蒸着源(12)での発熱から断熱する冷却ジャケット(28)内に配置してなる請求項1記載の真空蒸着装置。
- ワイヤ状に形成された蒸着材料の線材(14)を繰り出す線材繰出手段(15)と、
前記線材(14)を真空状態下で加熱蒸発させて光ディスクの被蒸着基板への蒸着を行なう蒸着源(12)と、
前記線材繰出手段(15)から繰り出された前記線材(14)を駆動ローラ(16)とこのローラ(16)に対向する押えローラ(17)とにより挟持して前記蒸着源(12)まで連続的に送り出す線材搬送手段(18)とを有し、前記被蒸着基板を基板1枚ごとに成膜するようにした光ディスク枚葉式連続真空蒸着装置において、
前記線材繰出手段 (15) と前記線材搬送手段 (18) との間に設けられ前記線材繰出手段 (15) から順次繰り出される歪曲した前記線材 (14) に直線性を付与するためのフラッター (20) と、
少なくとも回転中心が平行移動可能な一対の搬送ローラ(26,27)を備え、前記線材搬送手段(18)から送り出された前記線材(14)の搬送方向に対して一方向に曲げ応力を加えて前記線材(14)を一定の曲率に湾曲させて前記蒸着源(12)に送り出す線材湾曲手段(25)と、を有し、
前記蒸着源(12)を、前記線材湾曲手段(25)と同じ高さ又はそれよりも上方の位置で、前記線材湾曲手段(25)からの前記線材(14)が円弧形状を呈して供給される位置に配置し、
前記蒸着源(12)を除いた少なくとも前記線材湾曲手段(25)を、前記蒸着源(12)での発熱から断熱する冷却ジャケット(28)内に配置してなり、
前記線材湾曲手段 (25) は、前記搬送ローラ (26,27) をその回転中心が前記駆動ローラ (16) 及び前記押えローラ (17) の回転中心を結ぶ直線 (L1) と鋭角の角度 ( β ) をなす直線 (L2) 上に配置されるように平行移動して前記角度 ( β ) を変更し、前記線材 (14) に付与する曲率を調整自在であることを特徴とする光ディスク枚葉式連続真空蒸着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16888392A JP3580505B2 (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | 真空蒸着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16888392A JP3580505B2 (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | 真空蒸着装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0610129A JPH0610129A (ja) | 1994-01-18 |
JP3580505B2 true JP3580505B2 (ja) | 2004-10-27 |
Family
ID=15876335
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16888392A Expired - Lifetime JP3580505B2 (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | 真空蒸着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3580505B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10184169B2 (en) | 2012-10-19 | 2019-01-22 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Method for supplying deposition material, method for producing substrate, control device and deposition device |
-
1992
- 1992-06-26 JP JP16888392A patent/JP3580505B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10184169B2 (en) | 2012-10-19 | 2019-01-22 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Method for supplying deposition material, method for producing substrate, control device and deposition device |
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Publication number | Publication date |
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JPH0610129A (ja) | 1994-01-18 |
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