JP3580029B2 - Icカードの保護装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はICカードの保護装置に係り、ICカードの装着または抜去でICカードのデータを破壊しないようにするものに関する。
【0002】
【従来の技術】
有料テレビジョン放送(衛星放送)の受信等のため受信契約者の識別コード等を記録した「スマートカード」等と呼ばれるICカードを発行し、受信者はこのICカードを受信機に装着し、識別コードを読取らせ、デスクランブル回路を作動させてスクランブル(暗号)を解除し、有料放送を受信するようにしたものがある。ICカードにはマイクロコンピュータ等が組込まれており、受信機等への装着にてICカードに設けた接点が受信機等のコネクタに接続され、受信機等のコネクタおよび接点を通じて電源の供給を受け、マイクロコンピュータを動作させ、識別コード等を読出し、受信機のデスクランブル回路等へ送出し、スクランブルを解除する。
ところで、ICカードは、電源の供給されている状態でコネクタに装着・抜去した場合、接点(複数)の接触若しくは切断のタイミングのずれ、あるいはチャタリング等により記憶されているデータが破壊される場合がある。このため、受信機等には、ICカードの着脱は必ず受信機の電源をオフした状態で行うようにという主旨の注意書を添付するが、これが守られず、あるいはうっかりミスで電源オンのままICカードを着脱し、データが破壊されるという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような点に鑑み、ICカードの装着・抜去操作等に伴う動きを検出し自動的にICカードの電源の供給を停止するようにし、データ破壊保護のための特別な操作を行わずともICカードに記憶されているデータが破壊されないようにすることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の課題を解決するため、装着されたICカードにICカードの接点を通じて電源を供給し、記憶データの読出し等を行うものにおいて、ICカード装着部の前面に押圧により回動する扉を設けると共に、扉の回動に応じてICカードへの電源の供給を停止するスイッチを設け、扉の回動位置がICカードの装着・抜去可能となる位置に達する前にスイッチが作動するようにし、ICカードの装着・抜去によるICカードのデータの破壊を防止するようにしたICカードの保護装置を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明によるICカードの保護装置では、ICカード装着部の前面に押圧により回動する扉を設け、扉の回動軸に取付けたバネ部材で扉を外方向に付勢し、扉を押圧しなければこの扉でIC装着部を塞ぐようにし、扉の回動にて作動するスイッチを設け、指先あるいはICカードの先端等で扉を押せば扉が回動し、扉がICカードの装着・抜去可能となる位置まで回動する前にこのスイッチが作動するように設定し、ICカードへの電源の供給を停止するようにする。これにより、ICカードの装着・抜去でICカードのデータが破壊されないようにする。
【0006】
【実施例】
以下、図面に基づいて本発明によるICカードの保護装置の実施例を詳細に説明する。図1は本発明によるICカードの保護装置の概要を示す要部斜視図、図2および図3は本発明によるICカードの保護装置の一実施例の要部側断面図である。図1において、1はパネル、2は扉で、扉2の内方にICカード装着部が設けられ、扉2は前方からの押圧(矢印B)で、例えば、上端部を軸にして下端が内側に回動し、ICカードの装着・抜去が可能となる。
【0007】
図2において、11はICカード、12はICカード装着部、13はICカードホルダで、ICカード装着部12の開口16を扉2で塞いでいる状態を示している。14は扉2の左右両端(図の前後方向)を回動可能に軸支する支軸、15はバネ部材で、例えば、コイルバネでなり、扉2をコイルバネ15で矢印Dの方向に付勢し、ICカード装着部12の前面の開口16を扉2で塞ぐ。17はスイッチ駆動片、18はスイッチ、19はスイッチノブで、スイッチ駆動片17は扉2の後面に支軸14を挟んで扉2の表面と交わる方向(例えば、扉の表面に略直角なΓ型)に突出させて形成し、スイッチノブ19を下方に押下げ、スイッチ18の接点が接続された状態に保持する。これにより、ICカードホルダ13に内設さているコネクタからICカード11の接点を通じてICカード11に電源が供給され、ICカード11のデータの読取り等が可能となる。
【0008】
図3は、指先等による押圧で扉2が点線の位置から矢印Aの如く押し込まれ、ICカード11の抜去または装着が可能な状態を示している。すなわち、扉2をICカードの先端あるいは指先等で矢印Aの方向に押すことにより、この力がコイルバネ15による付勢力より大きな力であれば、扉2は図の実線で示す位置まで押し上げられ、開口16よりICカード装着部12へICカード11を差し込みICカードホルダ13に装着する、あるいは開口16から指先等を差し込み、ICカードホルダ13に装着されているICカード11を抜去することができる。
【0009】
扉2の回動にて支軸14を軸にしてスイッチ駆動片17は矢印Bの如く回動し、上方に付勢されているスイッチ18のスイッチノブ19の押下が解除され、矢印Cの方向にはね上がる。スイッチノブ19は、スイッチ駆動片17が点線で示す位置(図2と同じ位置)から少し上に動けば矢印Cの如くに(図3に示す位置に)はね上がるように配設位置を設定し、ICカード11の先端、あるいは人の指先等がICカード装着部12に到達可能なる位置まで扉2が回動する以前にスイッチ18がオフされるようにする。これにより、スイッチ18は接点接続が開放され、ICカード11への電源の供給は停止され、ICカード11を挿抜してもICカードに記憶されているデータは破壊されないものとなる。
【0010】
なお、図4に示す部分側断面図のように、ICカード装着部12の装着口の角部21(点線で示す部分)を、例えば、装着口の中央部分の上下をそれぞれ斜めに欠切し、ICカード11を取出す際に指先等でつまみやすくしてもよい。また、バネ部材15はコイルバネで説明したが、それに限定するものでなく、例えば、板バネ等で扉2を外方向に付勢するようにしても同様の作用を得ることができる。あるいは、スイッチ駆動片17をスプリングを用い、ICカード装着部12の方向に付勢するようにしても同様の作用を得ることができる。
【0011】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によるICカードの保護装置によれば、ICカードを装着、または抜去するためICカード装着部の扉を押し開ければ、扉の回動に応動してスイッチが作動し、ICカードへの電源の供給を停止するので、ICカードの挿抜でICカードに記憶されているデータは破壊されず、ICカードの挿抜の都度電源を切る等の操作を不要にする利便性の高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるICカードの保護装置の概要図である。
【図2】本発明によるICカードの保護装置の一実施例の要部側断面図で、扉を閉じた状態を示す図である。
【図3】本発明によるICカードの保護装置の一実施例の要部側断面図で、扉を開けた状態を示す図である。
【図4】本発明によるICカードの保護装置の他の実施例の部分側断面図である。
【符号の説明】
1 パネル
2 扉
11 ICカード
12 ICカード装着部
13 ICカードホルダ
14 支軸
15 コイルバネ
16 開口
17 スイッチ駆動片
18 スイッチ
19 スイッチノブ
Claims (2)
- 装着されたICカードにICカードの接点を通じて電源を供給し、記憶データの読出し等を行うものにおいて、ICカード装着部の前面に押圧で回動する扉を設けると共に、扉の回動に応じてICカードへの電源の供給を停止するスイッチを設け、前記扉に回動軸を挟んで後方にスイッチ駆動片を突出させ、扉の非回動時、スイッチ駆動片で前記スイッチのスイッチノブを押下しスイッチをオンにし、扉の回動にてスイッチ駆動片が前記スイッチのスイッチノブから離れスイッチをオフにし、スイッチのオンの状態のとき前記ICカードに電源を供給し、スイッチオフの状態のとき前記ICカードへの電源の供給を停止することを特徴とするICカードの保護装置。
- 前記スイッチ駆動片をICカード装着部の方向に付勢するスプリングを取付け、前記扉を押圧しない場合、扉でICカード装着部を塞ぐようにした請求項1記載のICカードの保護装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP15941696A JP3580029B2 (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | Icカードの保護装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15941696A JP3580029B2 (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | Icカードの保護装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1011552A JPH1011552A (ja) | 1998-01-16 |
JP3580029B2 true JP3580029B2 (ja) | 2004-10-20 |
Family
ID=15693277
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15941696A Expired - Fee Related JP3580029B2 (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | Icカードの保護装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3580029B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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JP4952307B2 (ja) | 2007-03-07 | 2012-06-13 | ソニー株式会社 | 電子機器及びデータ破壊防止処理方法 |
WO2014128758A1 (ja) * | 2013-02-20 | 2014-08-28 | パナソニック株式会社 | 表示装置 |
-
1996
- 1996-06-20 JP JP15941696A patent/JP3580029B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH1011552A (ja) | 1998-01-16 |
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