JP3578819B2 - 農作業機の走行制御装置 - Google Patents
農作業機の走行制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3578819B2 JP3578819B2 JP33342194A JP33342194A JP3578819B2 JP 3578819 B2 JP3578819 B2 JP 3578819B2 JP 33342194 A JP33342194 A JP 33342194A JP 33342194 A JP33342194 A JP 33342194A JP 3578819 B2 JP3578819 B2 JP 3578819B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- speed
- lever
- work machine
- tilling
- intermediate link
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Soil Working Implements (AREA)
- Lifting Devices For Agricultural Implements (AREA)
Description
【産業上の利用分野】
本発明は耕耘作業中の走行車の走行速度を速くして耕耘ロータリによる耕耘作業時間の短縮化を図るようにした耕耘ロータリ作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常の耕耘作業にあって旋回地点まで機体が走行したときには、その都度走行車に装備する作業機を上昇させ、走行速度を適宜低速に落して作業の安全確保を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし乍ら、このようにその都度作業機の昇降動作や走行速度の変速動作をそれぞれに行うことは、操作も煩わしく安全性にも欠けるもので、特に走行速度を高速とした作業においては、これらの動作は必要不可欠で、一層操作性の簡略化が望まれるものであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
したがって本発明は、走行車に昇降自在に装備する農作業機の昇降操作を行うポジションレバーと、エンジンのガバナレバーとをアクセルワイヤによって連動連結して、農作業機の昇降操作に連動してエンジンの回転制御を行う農作業機の走行制御装置において、ポジションレバーとガバナレバーとを連結するアクセルワイヤに、高速及び低速切換用の中間リンクを介設させ、中間リンクに形成する長孔に移動自在に挿入させるロッドを、ポジションレバーに連結させ、中間リンクとガバナレバーとをアクセルワイヤで連結させ、ポジションレバーの操作によって前記中間リンクを回動させてエンジン回転数の切換を行うと共に、中間リンクの長孔の低速側端部とロッド間に一定巾の不感帯域を設け、該レバーの上昇操作によって不感帯域をロッドが移動するときに昇降動作のみを行わせ、前記長孔における高速側の不感帯域を無くし、ポジションレバーを下降操作するとき、直にエンジン回転数の上昇を開始させるもので、作業機を下降位置から上昇させる際には不感帯域によってエンジン回転数を低下するのを遅らせて、作業機が所定高さ以上の非作業位置となるまでは通常の高速走行状態で作業を行って作業精度を向上させると共に、作業機を上昇位置から下降させる際には下降開始と同時にエンジン回転数を早期に所定回転数まで上昇させて、作業機の下降作業開始時には常に適正且つ安定した高速走行速度のもとでの作業を可能とさせて、この作業での安全性と安定性を向上させるものである。
【0006】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1はアクセル部の説明図、図2は全体の側面図、図3は同平面図、図4は耕耘ロータリ作業機の側面説明図、図5はリヤカバーのフローティング説明図である。図中(1)は前後車輪(2)(3)を有する走行車であるトラクタであり、運転席(4)前方の操向ハンドル(5)によって前輪(2)を方向転換させて走行進路を変更するように構成している。なお(6a)は主変速レバー、(6b)は副変速レバー、(6c)はPTO変速レバーである。
【0007】
また、トラクタ(1)にロワリンク(7)を介してサイドドライブ型の耕耘ロータリ作業機(8)を昇降自在に装着させるもので、中央にギアボックス(9)を配置し、ユニバーサルジョイント付ドライブ軸(10a)を介してトラクタ(1)のPTO軸(10)に入力軸(9a)を連結して動力を伝えるようにしている。前記ギアボックス(9)側面より両側方にビーム(11)を突出し、該ビーム(11)のそれぞれの中途部に支持プレート(12)を固設し、該支持プレート(12)の前端にはロワリンク(7)を枢結するピンを突設し、後端にはデプスフレーム(13)の前端を枢支し、マスト(14)の前端にトップリンク(15)の枢結部を構成している。
【0008】
図7にも示す如く、前記ビーム(11)の外側端にチェーンケース(16)上部を固設し、該チェーンケース(16)下部に耕耘爪軸(17)を横架し、該耕耘爪軸(17)上にナタ爪よりなる多数の耕耘爪(18)…を側面視で放射状に植設させると共に、該耕耘爪(18)の回転軌跡上方をロータリカバー(19)によって覆い、両側をサイドカバー(20)によって覆っている。そして、該耕耘爪軸(17)はギアボックス(9)内のギア、ビーム(11)内の伝動軸、チェーンケース(16)内のスプロケット及びチェーンを介して駆動し、耕耘爪(18)…を回転させることによって耕耘を行うようにしている。
【0009】
そして図8乃至図9にも示す如く、前記ビーム(11)より前方に第1プレート(21a)を固設し、該プレート(21a)前端に第2プレート(21b)を介して支持杆(22)を横架させ、該支持杆(22)に取付プレート(23)を固定させ、該取付プレート(23)に切断刃(24)の上部をボルト(23a)を介し左右幅方向に4本装着させてる。また、切断刃(24)の中間部(24a)を後方に湾曲させ、この中間部(24a)を前記耕耘爪(18)の回転爪軌跡(L)の前部内に臨ませると共に、中間より下部先端側を前方に傾斜させて後退角(α)を有するように設けている。つまり、側面視において切断刃(24)の中間部(24a)を耕耘爪(18)の回転爪軌跡(L)の前部でオーバーラップするように配置させると共に、切断刃(24)と耕耘爪(18)の間隔を狭くして残耕ができないようにすると共に、耕耘作業中の耕耘抵抗によって作業機(8)が持上り状態となるのを切断刃(24)の地中突入作用でもって抑制している。但し、切断刃(24)の取付本数は限定されるものではなく、耕耘抵抗とならないように適宜間隔をあけても良い。
【0010】
さらに、耕耘爪(18)上側のロータリカバー(19)後端に第1支点軸(25)を介して鋼板製第1リヤカバー(26)を上下方向に揺動自在に連結させ、第1リヤカバー(26)後端に合成樹脂またはゴムなどの弾性材製第2リヤカバー(27)前端を固定させ、第2リヤカバー(27)後端に鋼板製第3リヤカバー(28)前端を固定させると共に、第1リヤカバー(26)後端部の第2支点軸(29)と第3リヤカバー(28)前端部の第3支点軸(30)を左右一対のリンク(31)(31)によって連結させ、第3支点軸(30)と略同軸上に第4支点軸(32)を設け、第4支点軸(32)に第1吊下ロッド(33)下端を連結させ、第3リヤカバー(28)後端部の第5支点軸(34)に左右一対の第2吊下ロッド(35)下端を連結させ、第1リヤカバー(26)の支持体(36)に第1及び第2吊下ロッド(33)(35)上端側を昇降自在に取付け、各吊下ロッド(33)(35)と第3リヤカバー(28)によって側面視三角形を形成させ、また第2及び第3及び第5支点軸(29)(30)(34)を結ぶ線によって側面視三角形を形成させたもので、第2支点軸(29)または第3支点軸(30)を中心に第3リヤカバー(28)を矢印(A)及び(B)の方向に上方移動させ、第2支点軸(29)及び支持体(36)の吊下ロッド(33)(35)連結部を支点とした前記カバー(28)及び各ロッド(33)(35)の両てこ機構の動作により各ロッド(33)(35)の下方突張りによって前方移動が規制される第3リヤカバー(28)を矢印(C)の方向に後上方に移動させ、図6の如く、第3リヤカバー(28)両側部が平面視で矢印(D)の方向に前後移動するフローティング動作を行わせる。また、第5支点軸(34)と第1リヤカバー(26)の支持体(36)間に略一定圧となる左右一対のガスダンパ(37)を連結させたもので、全ストローク略一定のバネ定数が得られかつストロークも大きく形成できるガスダンパ(37)によって第3リヤカバー(28)を支持させ、トラクタ(1)が左右に傾いても第3リヤカバー(28)の左右均等な加圧によって耕耘面を均すことができるように構成している。なお、ガスダンパ(37)に代え、オイルダンパまたは多重コイルバネなどを用いてもよい。
【0011】
また、前記吊下ロッド(33)(35)上端側を支持体(36)…の軸受体(38)…に遊嵌挿入させ、軸受体(38)…の上面側に当接するロッド(33)(35)のピンによってロッド(33)(35)の下方抜出しを防ぎ、矢印(A)(B)(C)とは反対方向への第3リヤカバー(28)の移動を阻止すると共に、スプリング(39)(39)を巻装させた左右一対のロッド(40)(40)下端を第1リヤカバー(26)上面に連結させ、前記ロッド(40)上端側をロータリカバー(19)の支持体(41)に摺動自在に取付け、第1リヤカバー(26)をスプリング(39)によって加圧するように構成している。
【0012】
また、前記第3リヤカバー(28)上面にレーキ支持体(42)を着脱自在に固定させ、該支持体(42)に固定させるレーキ(43)を第3リヤカバー(28)後方に延出させている。
【0013】
さらに、図6に示す如く、第2吊下ロッド(35)上端側を取付ける支持体(36)の軸(44)に前記ガスダンパ(37)上端を連結させ、第2吊下ロッド(35)とガスダンパ(37)を可及的に接近させて略平行に設けている。
【0014】
また、前記リヤカバー(26)(27)(28)の左右幅略中央に1本の第1吊下ロッド(33)を位置させ、第1吊下ロッド(33)の左右側方に左右ロッド(40)(40)を配置させ、左右ロッド(40)(40)のさらに左右外側方に左右二組の第2吊下ロッド(35)及びガスダンパ(37)を配置させ、第2吊下ロッド(35)及びガスダンパ(37)のさらに左右外側方に左右リンク(31)(31)を配置させ、第1及び第3リヤカバー(26)(27)の左右側端部を左右リンク(31)(31)によって連結させている。
【0015】
図7にも示す如く、前記耕耘爪軸(17)にビーム(11)内の伝動軸及びチェーンケース(16)内のチェーンを介し、前記入力軸(9a)に入力される駆動力を伝達して耕耘爪(18)を回転するもので、耕耘爪軸(17)の両端に耕耘巾拡大用の左右の偏心爪(47)を取付けると共に、左右の偏心爪(47)間に略等間隔に多列状に耕耘爪(18)を取付けている。
【0016】
前記耕耘爪(18)はホルダー取付タイプで、耕耘爪軸(17)に対して放射方向の同一平面に複数本設けるもので、耕耘爪軸(17)外周の円周一列(爪軸(17)の同一断面円周上)に4本のホルダー(48)を90°間隔で半径方向に突設させている。
【0017】
そして前記ホルダー(48)にナギナタ形状のナタ爪よりなる耕耘爪(18)を装備させるもので、該耕耘爪(18)は切り込んでから土を反転させるために先端部を右または左に交互に湾曲させていて、180°対向位置の耕耘爪(18)の湾曲方向を右または左方向に同一とするように円周一列のホルダー(48)に各2本装着させている。
【0018】
また図8乃至図10に示す如く、左右ホルダー(48)に装着される対向の耕耘爪(18)(18)の基部間隔(T)を大きな間隔の5とするのに対し、先端爪軌跡(L)間隙である間隔(t)を略1(T:t≒5:1)とするように設けるもので、該実施例において、回転半径aを約245mm程度とすると、基部間隔(T)は200mmであり、先端爪軌跡(L)間隔(t)は40mm程度の間隔を開口して、基部間隔(T)を大とさせ耕耘爪(18)の取付本数を減少させることによって、所要動力の低減化を図って、同一動力での耕耘時余力分を速度に回して高速耕耘を可能とさせるように構成したものである。
【0019】
即ち、前記耕耘爪(18)は土を切取った後に掬取る形状に中間から先端側を側方に大きく湾曲させて、大きな湾曲巾(b)(b≒80mm)の湾曲部(18a)を有する変形し易い弾性爪に形成して、耕耘爪(18)の土中打込み時において湾曲部(18a)の水平分力により土を湾曲横方向に押移動させる力と、耕耘爪(18)を土の抵抗負荷によって反湾曲方向に弾性変形させるときの横方向の反撥力とによって、掬取り土を図10矢印の耕耘爪軸(17)に略平行な横方向に押出す状態とさせて、対向する左右耕耘爪(18)の先端軌跡(L)間に残耕として残る土部分を破砕して、残耕が形成されるのを効果的に防止するように構成したものである。またこの場合切断地点近傍まで爪(18)が回転して土の抵抗負荷が小となるとき、爪(18)打込み時の弾性変形による復元弾性力によって残耕として残る土部分を横方向より破砕して、一層破砕効果を向上させると共に、切断土壌自体にも弾性戻り力による歪み力を与えて土壌を膨軟な細土にまで破砕するように構成したものである。つまり残耕が残る状態で耕耘しながら残耕が残らない作業を最小の爪構成で可能とさせて所要動力を低減させるものである。
【0020】
このように、ロータリ作業機(7)の耕耘爪(18)の本数を従来のロータリ作業機に比べ例えば70%程度とすることによって、走行速度を従来の2倍とする高速耕耘も可能とさせるものである。
【0021】
図8、図9に示す如く、切断刃(24)の後部とロータリカバー(19)の間に略三角形状の仕切板(49)を配置するもので、前記切断刃(24)の背面に仕切板(49)を固設させ、仕切板(49)とカバー(19)内面の間隔を最小とするように接近させ、藁や雑草などの仕切板(49)とカバー(19)間への入り込みを防止するように設けると共に、後部側の辺を円弧状の刃部に形成して藁等を下方へ導くとともに藁の切断も同時に行うように構成している。なお、仕切板(49)の幅(板厚)(H)は切断刃(24)の刃幅(h)よりも若干小さく(H<h)形成して、藁や雑草等が切断刃(24)に絡みつかないで、良好な切断を可能とさせるように構成している。
【0022】
図1及び図11に示す如く、前記トラクタ(1)の油圧リフト装置(50)に設けて前記ロータリ作業機(8)を昇降操作するポジションレバー(51)を、トラクタ(1)のエンジン(52)の調速装置(53)に連動連結して、ポジションレバー(51)の昇降操作に連動してエンジン(52)の回転数を上下制御するもので、調速装置(53)のガバナレバー(54)にはハンドアクセルレバー(55)及びフートアクセルペダル(56)とともにポジションレバー(51)を各アクセル連結系であるアクセルワイヤ(57)(58)(59)を介して3連に接続させ、各レバー(51)(55)及びペダル(56)のそれぞれの単独操作によってエンジン回転数の変更を可能とさせるに設けている。
【0023】
前記ガバナレバー(54)は、例えば調速バネ(60)・フローティングレバー(61)・ガバナスリーブ(62)・ベルクランク(63)を介しフライウエイト(64)に連結して、エンジン(52)のカムシャフト(クランクシャフト)(65)の回転数が上昇してフライウエイト(64)の遠心力が大となるとき、フローティングレバー(61)に連結する燃料噴射弁のコントロールラック(66)をバネ(60)に抗して移動させて、燃料噴射量を減少させエンジンの回転数を低下させるように構成している。
【0024】
また前記ガバナレバー(54)は各アクセルレバー(55)・アクセルペダル(56)操作によって、またポジションレバー(51)の下げ操作によって図11矢印方向に回動するとき、コントロールラック(66)を右方向に引張って燃料噴射量を増大させエンジンの回転数を上昇させて走行速度を高速とさせるように構成したものである。
【0025】
本実施例は上記の如く構成するものにして、従来例えば爪軸(17)1回転当りの爪本数を1本で、爪軸回転数略170rpm、車速0.5m/sの作業条件で行われる作業を、爪軸(17)1回転当りの爪本数を2本として、爪軸回転数略170rpm、車速1〜1.5m/sの作業条件で行うもので、走行速度を従来の略2倍以上に高速化させて、作業能率を大巾に向上させるものである。
【0026】
またこのような走行速度を高速化した場合、走行速度を高速とすればする程、ロータリ作業機(8)のけん引抵抗を増大させる状態とさせて、耕耘ロータリに上すべり現象を起生させて、作業機(8)を浮上らせようとするが、土中に突入する後退角を有する前記切断刃(24)移動時の下方向の力と、切断刃(24)側面を土で圧接する力などが切断刃(24)の抜出し抵抗力として作業機(8)の浮上りを防止する。
【0027】
さらに、側面視で前記耕耘爪(18)の土中突入地点に切断刃(24)の土中突入地点を略一致させる如く重複させて、耕耘爪(18)の土壌切断時に切断刃(24)によって土壌を切り込む状態とさせて、この切り込んだ土を耕耘爪(18)によって容易に耕耘して、この耕耘作業での負荷の低減化と、爪(18)に絡み付く雑草などの切断排除と、雑草などの土中での生育防止などを可能にできる。
【0028】
そして高速走行での耕耘作業中、トラクタ(1)が旋回地点に達して前記ポジションレバー(51)の上げ操作によってロータリ作業機(8)を上昇させるとき、コントロールラック(66)の引張り力を弱める状態とさせて、燃料噴射量を減少させ、エンジン回転数を低下させるもので、この結果走行速度が減速されて安全な旋回が行われる。
【0029】
また旋回後、前記ポジションレバー(51)の下げ操作によってロータリ作業機(8)を下降させ再び耕耘作業を行うに際しては、コントロールラック(66)の引張り力を強める状態とさせて燃料噴射量を増大させエンジン回転数を上昇させるもので、この結果走行速度を従来の略2倍以上とした高速走行による耕耘作業が行われて作業能率を向上させることができる。
【0030】
図12乃至図13は、ポジションレバー(51)とガバナレバー(54)とを連結するアクセルワイヤ(59)の途中に弾性体であるアマセル遅延バネ(67)を介設して、前記ポジションレバー(51)の下げ操作による調速装置(53)の加速動作時には、調速バネ(60)の戻り引張り力とアクセル遅延バネ(67)の伸び力とによるこれらバネ(60)(67)の伸び遅れによって、高速側への急激な変速を抑制して、機体をダッシングさせることなく低速から高速への円滑な加速を可能とさせるように構成したものである。
【0031】
図14乃至図16は、ポジションレバー(51)とガバナレバー(54)とを連結するアクセルワイヤ(59)の途中に、高速及び低速切換用の中間リンク(68)を介設するもので、機体フレーム(1a)上に支軸(69)を介し回動自在に中間リンク(68)の基端ボス部(68a)を枢支させ、該ボス部(68a)に設ける有底円筒状のバネ受け(70)にバネ(71)を介しボール(72)を封入させ、前記支軸(69)に突条部(69a)を挾んで隣接形成する高速及び低速用ノッチ(73a)(73b)に切換自在に前記ボール(72)を係合させる一方、中間リンク(68)に形成する長孔(74)に一端折曲部を移動自在に挿入させるロッド(75)他端を、前記ポジションレバー(51)に連結させ、また前記ボス部(68a)に突設するワイヤ取付板(76)とガバナレバー(54)とをアクセルワイヤ(59)で連結させ、ポジションレバー(51)の下降及び上昇位置への下げ及び上げ操作時にあっては、前記中間リンク(68)を回動させて高速及び低速用ノッチ(73a)(73b)に前記ボール(72)を係合させて中間リンク(68)を位置保持させて、エンジン回転数の大小2段階の確実な切換を行うように構成している。
【0032】
また図15及び図16に示す如く、前記ポジションレバー(51)を上昇及び下降位置とするとき、中間リンク(68)の長孔(74)の高速側端部及び低速側端部とロッド(75)間に一定巾の不感帯域(F1)(F2)を設けて、該レバー(51)を上昇位置から下降位置へ、また下降位置から上昇位置へ操作する操作開始直後の不感帯域(F1)(F2)をロッド(75)が移動する間においては、昇降動作のみを行わせ、ロッド(75)が長孔(74)の高速側端部及び低速側端部に当接して中間リンク(68)が回動するとき、エンジン回転数を低下及び上昇させるように設けて、ポジションレバー(51)にガバナレバー(54)連結時の融通性を確保すると共に、ポジションレバー(51)によるエンジン回転数の変更制御を安全且つ確実に行わしめるように構成している。
【0033】
さらに図17に示す如く、前記長孔(74)における高速側の不感帯域(F1)を無くし、低速側の不感帯域(F2)のみを設けて、ポジションレバー(51)を上昇位置から下降位置に操作するとき、直にエンジン回転数の上昇を開始させて早期に走行速度を高速とさせて走行の安定化を図るように構成している。
【0034】
【発明の効果】
以上実施例から明らかなように本発明は、走行車(1)に昇降自在に装備する農作業機(8)の昇降操作を行うポジションレバー(51)と、エンジン(52)のガバナレバー(54)とをアクセルワイヤ(59)によって連動連結して、農作業機(8)の昇降操作に連動してエンジン(52)の回転制御を行う農作業機の走行制御装置において、ポジションレバー(51)とガバナレバー(54)とを連結するアクセルワイヤ(59)に、高速及び低速切換用の中間リンク(68)を介設させ、中間リンク(68)に形成する長孔(74)に移動自在に挿入させるロッド(75)を、ポジションレバー(51)に連結させ、中間リンク(68)とガバナレバー(54)とをアクセルワイヤ(59)で連結させ、ポジションレバー(51)の操作によって前記中間リンク(68)を回動させてエンジン回転数の切換を行うと共に、中間リンク(68)の長孔(74)の低速側端部とロッド(75)間に一定巾の不感帯域(F2)を設け、該レバー(51)の上昇操作によって不感帯域(F2)をロッド(75)が移動するときに昇降動作のみを行わせ、前記長孔(74)における高速側の不感帯域を無くし、ポジションレバー(51)を下降操作するとき、直にエンジン回転数の上昇を開始させるもので、作業機(8)を下降位置から上昇させる際には不感帯域(F2)によってエンジン回転数を低下するのを遅らせて、作業機(8)が所定高さ以上の非作業位置となるまでは通常の高速走行状態で作業を行って作業精度を向上させることができると共に、作業機(8)を上昇位置から下降させる際には下降開始と同時にエンジン回転数を早期に所定回転数まで上昇させて、作業機(8)の下降作業開始時には常に適正且つ安定した高速走行速度のもとでの作業を可能とさせることができて、この作業での安全性と安定性を向上させることができるなどの顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】アクセル部の説明図である。
【図2】全体の側面図である。
【図3】全体の平面図である。
【図4】耕耘ロータリ作業機の側面説明図である。
【図5】リヤカバー部の側面説明図である。
【図6】リヤカバー部の平面説明図である。
【図7】耕耘ロータリ部の背面説明図である。
【図8】耕耘ロータリ部の側面説明図である。
【図9】耕耘ロータリ部の正面説明図である。
【図10】耕耘ロータリ部の背面説明図である。
【図11】ガバナの駆動系説明図である。
【図12】ポジションレバー部の説明図である。
【図13】ガバナの駆動系説明図である。
【図14】ポジションレバー部の説明図である。
【図15】中間リンク部の説明図である。
【図16】中間リンク部の説明図である。
【図17】中間リンク部の説明図である。
【符号の説明】
(1) トラクタ(走行車)
(8) 作業機
(51) ポジションレバー
(52) エンジン
(53) 調速装置
(59) ワイヤ(連結系)
(F1)(F2) 不感帯域
Claims (1)
- 走行車(1)に昇降自在に装備する農作業機(8)の昇降操作を行うポジションレバー(51)と、エンジン(52)のガバナレバー(54)とをアクセルワイヤ(59)によって連動連結して、農作業機(8)の昇降操作に連動してエンジン(52)の回転制御を行う農作業機の走行制御装置において、ポジションレバー(51)とガバナレバー(54)とを連結するアクセルワイヤ(59)に、高速及び低速切換用の中間リンク(68)を介設させ、中間リンク(68)に形成する長孔(74)に移動自在に挿入させるロッド(75)を、ポジションレバー(51)に連結させ、中間リンク(68)とガバナレバー(54)とをアクセルワイヤ(59)で連結させ、ポジションレバー(51)の操作によって前記中間リンク(68)を回動させてエンジン回転数の切換を行うと共に、中間リンク(68)の長孔(74)の低速側端部とロッド(75)間に一定巾の不感帯域(F2)を設け、該レバー(51)の上昇操作によって不感帯域(F2)をロッド(75)が移動するときに昇降動作のみを行わせ、前記長孔(74)における高速側の不感帯域を無くし、ポジションレバー(51)を下降操作するとき、直にエンジン回転数の上昇を開始させることを特徴とする農作業機の走行制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33342194A JP3578819B2 (ja) | 1994-12-14 | 1994-12-14 | 農作業機の走行制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33342194A JP3578819B2 (ja) | 1994-12-14 | 1994-12-14 | 農作業機の走行制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08163902A JPH08163902A (ja) | 1996-06-25 |
JP3578819B2 true JP3578819B2 (ja) | 2004-10-20 |
Family
ID=18265929
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33342194A Expired - Fee Related JP3578819B2 (ja) | 1994-12-14 | 1994-12-14 | 農作業機の走行制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3578819B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5017171B2 (ja) * | 2008-03-18 | 2012-09-05 | 株式会社クボタ | 耕耘装置 |
CN105009711A (zh) * | 2015-06-17 | 2015-11-04 | 广西宜州玉柴农业装备有限公司 | 翻土机控制方法 |
-
1994
- 1994-12-14 JP JP33342194A patent/JP3578819B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08163902A (ja) | 1996-06-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3578819B2 (ja) | 農作業機の走行制御装置 | |
JP3478448B2 (ja) | 移動農機 | |
JP3642815B2 (ja) | 農作業機の走行制御装置 | |
JP3432929B2 (ja) | 耕耘ロータリ作業機 | |
JPH08126403A (ja) | 耕耘ロータリ作業機 | |
JP3505663B2 (ja) | 耕耘ロータリ作業機 | |
EP0780047B1 (en) | Rotary cultivator and cultivating method | |
JP3587901B2 (ja) | 移動農機 | |
JPH08154419A (ja) | 対地作業装置 | |
JP3632779B2 (ja) | 移動農機 | |
JP2741350B2 (ja) | 耕耘ロータリ作業機 | |
JP3511077B2 (ja) | 移動農機 | |
JP3565378B2 (ja) | 耕耘装置 | |
JP3432927B2 (ja) | 耕耘装置 | |
JP3432916B2 (ja) | ロータリ作業機 | |
JPH08187003A (ja) | 耕耘装置 | |
JP3432926B2 (ja) | 耕耘ロータリ作業機 | |
JPH1028403A (ja) | ロータリ耕耘装置 | |
JP3578861B2 (ja) | 耕耘ロータリ作業機 | |
JP3578843B2 (ja) | 耕耘装置 | |
JP3486855B2 (ja) | 対地作業装置 | |
JPH08172803A (ja) | 耕耘装置 | |
JPH08187002A (ja) | 耕耘装置 | |
JP3407173B2 (ja) | トラクタの駆動制御装置 | |
JP3647906B2 (ja) | 高速ロータリ耕耘装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20040524 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040706 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040714 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20040802 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20040803 |
|
A072 | Dismissal of procedure |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A072 Effective date: 20041005 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |