JP3578031B2 - 電気貯湯容器 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、電気貯湯容器に関し、さらに詳しくはアルカリ整水機能を付加した電気貯湯容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
湯沸かし用の内容器を有する容器本体と、該容器本体に対して開閉自在な蓋体と、前記内容器を加熱する加熱手段と、前記内容器内の液体を外部へ注出する液体注出通路とを備えた電気貯湯容器はよく知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電気貯湯容器の場合、お湯を沸かして保温しておき、そのお湯を必要に応じて液体注出通路を介して注出して使用するという電気貯湯容器としての機能しか具備していなかった。
【0004】
近年、水をイオン交換部材を介して電気分解することにより生成されるアルカリ水が健康によいとされ、注目を集めている。
【0005】
ところで、上記構成の電気貯湯容器は、水を収容する内容器や電源供給部を有しているところから、これらを利用して内容器内に収容された水を電気分解することによりアルカリ水を生成することができれば、電気貯湯容器としての機能以外の機能(アルカリ水生成機能)を具備させることができ、便利となる。
【0006】
本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、電気貯湯容器にアルカリ水生成機能を付加することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、上記課題を解決するための手段として、湯沸かし用の内容器を有する容器本体と、該容器本体に対して開閉自在な蓋体と、前記内容器を加熱する加熱手段と、前記内容器内の液体を外部へ注出する液体注出通路と、該液体注出通路を介して前記内容器内の液体を圧送するポンプ装置とを備えた電気貯湯容器において、前記内容器内には、イオン交換部材を備えた貯水容器を着脱自在に配設するとともに、前記容器本体の開口部には、前記蓋体の開状態において前記貯水容器の内側および外側に延設される電極を有する給電部を着脱自在に配設している。
【0008】
上記のように構成したことにより、内容器内に貯水容器を配設し、容器本体の開口部に給電部を配設した状態で、電極に対して給電を行うと、イオン交換部材を介して水素イオンH+および水酸化イオンOH−が移動することとなり、イオン交換部材の内側および外側の一方側にアルカリ水が、他方側に酸性水が生成されることとなる。健康によいアルカリ水が得られるとともに、殺菌作用に優れた酸性水も得られることとなる。
【0009】
請求項2の発明におけるように、請求項1記載の電気貯湯容器において、前記貯水容器内に位置する電極を+電極とする一方、前記貯水容器外に位置する電極を−電極とするとともに、前記貯水容器外を、前記液体注出通路に連通させた場合、貯水容器内に水素イオンH+が移動する一方、貯水容器外に水酸化イオンOH−が移動することとなり、貯水容器外にアルカリ水が生成され、貯水容器内に酸性水が生成される。そして、貯水容器外に生成されたアルカリ水は、液体注出通路を介して外部へ注出されることとなる。なお、貯水容器内に生成された酸性水は、貯水容器を取り出して殺菌用等に供される。
【0010】
請求項3の発明におけるように、請求項2記載の電気貯湯容器において、前記液体注出通路には、前記電極への通電が開始された時にのみ前記内容器内へ連通される分岐通路を設けるとともに、該分岐通路には、浄水手段を設けた場合、貯水容器外に生成されたアルカリ水を分岐通路を介して循環させて浄水手段を通過させることにより、アルカリ水から不純物を除去することができる。
【0011】
請求項4の発明におけるように、請求項1記載の電気貯湯容器において、前記貯水容器内に位置する電極を−電極とする一方、前記貯水容器外に位置する電極を+電極とするとともに、前記貯水容器内を、前記液体注出通路に連通させた場合、貯水容器外に水素イオンH+が移動する一方、貯水容器内に水酸化イオンOH−が移動することとなり、貯水容器内にアルカリ水が生成され、貯水容器外に酸性水が生成される。そして、貯水容器内に生成されたアルカリ水は、液体注出通路を介して外部へ注出されることとなる。なお、貯水容器外に生成された酸性水は、内容器から排出して殺菌用等に供される。
【0012】
請求項5の発明におけるように、請求項4記載の電気貯湯容器において、前記貯水容器の底部には、浄水手段を設けた場合、貯水容器外に生成されたアルカリ水を液体注出通路を介して注出する際に浄水手段を通過させることにより、アルカリ水から不純物を除去することができる。
【0013】
請求項6の発明におけるように、請求項1、2、3、4および5のいずれか一項記載の電気貯湯容器において、前記給電部への給電を開始するアルカリ整水開始スイッチを付設した場合、アルカリ整水開始スイッチのON操作により給電部への給電が開始され、イオン交換部材を介した電気分解が行われることとなり、アルカリ水生成を確認できる。
【0014】
請求項7の発明におけるように、請求項6記載の電気貯湯容器において、前記アルカリ整水開始スイッチのON操作時には、電気貯湯容器としての機能を停止するようにした場合、電気貯湯容器としての機能を作動させることにより、アルカリ水生成が阻害されるということがなくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾つかの好適な実施の形態について詳述する。
【0016】
第1の実施の形態
図1ないし図6には、本願発明の第1の実施の形態にかかる電気貯湯容器が示されている。
【0017】
この電気貯湯容器は、貯湯用の内容器3を備えた容器本体1と、該容器本体1を開閉する蓋体2と、前記内容器3を加熱する加熱手段である電気ヒータ4と、前記内容器3内の湯を外部へ注出するための注出通路5と、該注出通路5を介して湯を送り出すポンプ装置6とを備えて構成されている。
【0018】
前記容器本体1は、外側面を構成する合成樹脂製の外ケース7と、内周面を構成するステンレス製の内容器3と、前記外ケース7と内容器3とを結合する合成樹脂製の環状の肩部材8と、底面を構成する合成樹脂製の底板9とからなっている。
【0019】
前記内容器3は、ステンレス製の有底円筒体からなっており、その底部下面には、前記電気ヒータ4(例えば、雲母板に発熱体を保持させてなるマイカヒータ)が取り付けられている。符号10は内容器3の温度を検出する温度検出手段として作用する温度センサーである。
【0020】
前記蓋体2は、合成樹脂製の上板11と該上板11に対して外周縁がネジにより結合された合成樹脂製の下板12とからなっており、前記肩部材8の後部に設けられたヒンジ受け13に対してヒンジピン14を介して開閉自在且つ着脱自在に支持されている。符号15は蒸気排出通路である。
【0021】
前記蓋体2における下板12には、金属製のカバー部材16が固定されており、該カバー部材16の外周縁には、蓋体2の閉蓋時において前記内容器3の給水口17に圧接されるシールパッキン18が設けられている。
【0022】
図1において、符号19は蓋体2の閉蓋状態を保持するロック機構、20は後述する各種スイッチ類を備えた操作パネル、21は制御基板である。
【0023】
ところで、上記構成の電気貯湯容器においては、図2ないし図4に示すように、蓋体2を取り外した状態において、前記内容器3内には、イオン交換部材23を備えた貯水容器22が着脱自在に配設されるとともに、前記容器本体1の開口部(換言すれば、内容器3の給水口17)には、前記貯水容器22の内側および外側にそれぞれ延設される+電極24および−電極25,25を有する給電部26が着脱自在に配設されることとなっている。
【0024】
前記貯水容器22は、上方が開放された有底四角筒形状とされており、その左右壁22a,22aの中間部(例えば、満水表示部Fより下方位置)には、円筒部27が一体に突設され、該円筒部27に前記イオン交換部材23が前記円筒部7に螺着された取付キャップ28により取り付けられている。符号29は貯水容器22を内容器3の底部に支持する支持脚である。
【0025】
前記イオン交換部材23は、水分子は通さないものの、水素イオンH+および水酸化イオンOH−は自由に通す膜状部材である。
【0026】
前記+電極24は、前記給電部26の中心部から前記貯水容器22の中心部において前記イオン交換部材23より下方にまで垂設される一方、前記−電極25,25は、前記給電部26から前記イオン交換部材3の外側において該イオン交換部材23の下方にまで垂設されている。また、前記+電極24および−電極25は、前記肩部材8におけるヒンジ受け13の下方部位に形成された電源接続部30に対して着脱自在とされた整流器31の+側および−側にリード線32,33を介してそれぞれ接続されている。なお、前記給電部26は、内容器3の給水口17に配設した状態において、前記貯水容器22の上端開口を閉塞することとなっている。
【0027】
前記液体注出通路5の入口5aは、前記内容器3内において前記貯水容器22の外側に臨まされている。つまり、液体注出通路5は、貯水容器22の外側に連通されているのである。そして、前記液体注出通路5の上部には、前記内容器3内へ連通される分岐通路34が設けられており、該分岐通路34には、浄水手段35が設けられている。前記分岐通路34の分岐部には、後述するアルカリ整水開始スイッチがON操作された時にのみ該分岐通路34側への流通を許容するように作動する三方弁36が介設されている。
【0028】
前記浄水手段35は、ケース37内に活性炭層38と中空糸膜層39とを配設して構成されたカートリッジタイプとされており、前記分岐通路34の先端に対して着脱自在とされている。
【0029】
なお、前記浄水手段35は、液体注出通路5の入口5aに取り付けてもよい。この場合、分岐通路34および三方弁36は省略され、内容器3内の水は循環することなく、液体注出時に浄水手段35により浄化されることとなる。符号37aは耐熱性を有するメッシュである。
【0030】
また、前記操作パネル20には、図6に示すように、給湯スイッチ40、ロック解除スイッチ41、カップメン選択スイッチ42、保温選択スイッチ43、モード選択スイッチ44、アルカリ度調節スイッチ45、液晶表示装置46、各種表示灯47〜59が設けられている。前記モード選択スイッチ44は、アルカリ整水開始スイッチとしても作用する。
【0031】
図7は、本実施の形態にかかる電気貯湯容器における制御系の構成を示すブロック図であり、マイクロコンピュータユニットからなるコントローラ60には、前記各種スイッチ類40〜45、温度センサー10およびPHセンサー61(別途内容器3内に配設される)からの信号が入力され、各種演算処理を行い、その結果が制御信号として電気ヒータ4、ポンプ装置6、電極24,25、三方弁36、液晶表示装置46および各種表示灯47〜59に出力されることとなっている。前記液晶表示装置46には、PHセンサー61により検知されたアルカリ水のPH値と温度センサー10により検知された湯温とが7セグメントで表示されることとなっている。
【0032】
本実施の形態においては、前記コントローラ60は、モード選択スイッチ44によりアルカリ水生成モードが選択された時には、前記三方弁36を分岐通路34を開通する方向に切換作動させるとともに、ポンプ装置6を駆動開始させるように作用することとなっている。
【0033】
上記のように構成された電気貯湯容器においては、次のような作用効果が得られる。
【0034】
電気貯湯容器として使用する際には、図1に示すように、貯水容器22および給電部26を取り外し、蓋体2を取り付けた状態で内容器3内に水Wを入れ、電気ヒータ4で湯沸かしを行い、その後保温するとともに、必要に応じて給湯スイッチ40のON操作によってポンプ装置6を駆動させ、液体注出通路5を介してお湯を注出する。この時、三方弁36は液体注出通路5を開通させる方向に切換作動されている。
【0035】
一方、アルカリ水生成時においては、蓋体2を容器本体1から離脱させた後、内容器3内に貯水容器22を配設して、内容器3内および貯水容器22内に水Wを入れ、その後、容器本体1の開口部(換言すれば、内容器3の給水口17)に給電部26を配設し且つ整流器31を電源接続部30に接続し、モード選択スイッチ44によりアルカリ水生成モードを選択して、+−電極24,25に対して給電を行う。すると、イオン交換部材23を介して水素イオンH+が貯水容器22の外側に移動するとともに、水酸化イオンOH−が貯水容器22内に移動することとなり、イオン交換部材23の外側(即ち、貯水容器22の外側)にアルカリ水が、イオン交換部材23の内側(即ち、貯水容器22の内側)に酸性水が生成されることとなる。
【0036】
そして、上記アルカリ生成時には、三方弁36が分岐通路34を開通させる方向に切換作動されるとともに、ポンプ装置6が駆動されることとなっており、貯水容器22の外側に生成されたアルカリ水は、液体注出通路5および分岐通路34を経て循環せしめられることとなり、この循環の過程において浄水手段35により浄化される。
【0037】
上記のようにして得られたアルカリ水は、給湯スイッチ40のON操作により液体注出通路5を介して注出され、健康によいアルカリ水として利用される。一方、貯水容器22内に生成された酸性水は、殺菌作用に優れているので、貯水容器22を取り出して適当な容器に移して使用すれば有効に利用できる。なお、貯水容器22の下部に蛇口を設けておけば、蛇口を開くことにより、酸性水を容易に取り出すこともできる。
【0038】
なお、本実施の形態においては、アルカリ水生成時(即ち、モード選択スイッチ44によりアルカリ水生成モードが選択されている時)には、電気ヒータ4への通電が禁止されることとなっている。
【0039】
第2の実施の形態
図8ないし図11には、本願発明の第2の実施の形態にかかる電気貯湯容器が示されている。
【0040】
この場合、内容器3は、有底円筒状の内筒3aと該内筒3aの側面および底面の外周部を覆う外筒3bとの間に真空空間3cを形成してなる真空二重構造体により構成されている。なお、前記内筒3aの上部は内側に絞られて頸部3dとされている。また、貯水容器22の底部には、図9に示すように、液体注出通路5の入口5aに着脱自在に嵌挿される排出口22aが一体に突設されており、該排出口22aを液体注出通路入口5aに嵌挿することにより貯水容器22は内容器3内に取り付けられることとなっている。また、給電部26には、前記貯水容器22内に垂下される−電極25と、前記貯水容器22の外側に垂下される+電極24,24とが設けられている。従って、第1の実施の形態とは逆に、貯水容器22内にアルカリ水が生成され、貯水容器22の外側に酸性水が生成されることとなっているのである。また、前記貯水容器22の底部には、活性炭層38と中空糸膜層39とからなる浄水手段35が設けられている。また、図10に示すように、蓋体1内には、ポンプ装置として作用するエアーポンプ6が配設されており、電気貯湯容器として使用する際には、前記エアーポンプ6からの加圧空気を内容器3内に圧送することで、内容器3内の液体を液体注出通路5を介して外部へ注出する一方、貯水容器22内に生成されたアルカリ水を使用する際には、給電部26を取り外した後、蓋体2を取り付け、前記エアーポンプ6からの加圧空気を貯水容器22内に圧送することで、貯水容器22内のアルカリ水を液体注出通路5を介して外部へ注出することとなっている。なお、本実施の形態においても、アルカリ水生成時(即ち、モード選択スイッチ44によりアルカリ水生成モードが選択されている時)には、電気ヒータ4への通電が禁止されることとなっている。その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
【0041】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、湯沸かし用の内容器を有する容器本体と、該容器本体に対して開閉自在な蓋体と、前記内容器を加熱する加熱手段と、前記内容器内の液体を外部へ注出する液体注出通路と、該液体注出通路を介して前記内容器内の液体を圧送するポンプ装置とを備えた電気貯湯容器において、前記内容器内には、イオン交換部材を備えた貯水容器を着脱自在に配設するとともに、前記容器本体の開口部には、前記蓋体の開状態において前記貯水容器の内側および外側に延設される電極を有する給電部を着脱自在に配設して、前記電極に対して給電を行うことにより、イオン交換部材を介して水素イオンH+および水酸化イオンOH−を移動させて、イオン交換部材の内側および外側の一方側にアルカリ水を、他方側に酸性水を生成し得るようにしたので、電気貯湯容器としての機能に加えて、健康によいアルカリ水および殺菌作用に優れた酸性水を生成する機能が得られることとなり、使用形態の多様化を図ることができるという効果がある。
【0042】
請求項2の発明におけるように、請求項1記載の電気貯湯容器において、前記貯水容器内に位置する電極を+電極とする一方、前記貯水容器外に位置する電極を−電極とするとともに、前記貯水容器外を、前記液体注出通路に連通させた場合、貯水容器内に水素イオンH+が移動する一方、貯水容器外に水酸化イオンOH−が移動することとなり、貯水容器外にアルカリ水が生成され、貯水容器内に酸性水が生成される。そして、貯水容器外に生成されたアルカリ水は、液体注出通路を介して外部へ注出されることとなる。なお、貯水容器内に生成された酸性水は、貯水容器を取り出して殺菌用等に供される。
【0043】
請求項3の発明におけるように、請求項2記載の電気貯湯容器において、前記液体注出通路には、前記電極への通電が開始された時にのみ前記内容器内へ連通される分岐通路を設けるとともに、該分岐通路には、浄水手段を設けた場合、貯水容器外に生成されたアルカリ水を分岐通路を介して循環させて浄水手段を通過させることにより、アルカリ水から不純物を除去することができる。
【0044】
請求項4の発明におけるように、請求項1記載の電気貯湯容器において、前記貯水容器内に位置する電極を−電極とする一方、前記貯水容器外に位置する電極を+電極とするとともに、前記貯水容器内を、前記液体注出通路に連通させた場合、貯水容器外に水素イオンH+が移動する一方、貯水容器内に水酸化イオンOH−が移動することとなり、貯水容器内にアルカリ水が生成され、貯水容器外に酸性水が生成される。そして、貯水容器内に生成されたアルカリ水は、液体注出通路を介して外部へ注出されることとなる。なお、貯水容器外に生成された酸性水は、内容器から排出して殺菌用等に供される。
【0045】
請求項5の発明におけるように、請求項4記載の電気貯湯容器において、前記貯水容器の底部には、浄水手段を設けた場合、貯水容器外に生成されたアルカリ水を液体注出通路を介して注出する際に浄水手段を通過させることにより、アルカリ水から不純物を除去することができる。
【0046】
請求項6の発明におけるように、請求項1、2、3、4および5のいずれか一項記載の電気貯湯容器において、前記給電部への給電を開始するアルカリ整水開始スイッチを付設した場合、アルカリ整水開始スイッチのON操作により給電部への給電が開始され、イオン交換部材を介した電気分解が行われることとなり、アルカリ水生成を確認できる。
【0047】
請求項7の発明におけるように、請求項6記載の電気貯湯容器において、前記アルカリ整水開始スイッチのON操作時には、電気貯湯容器としての機能を停止するようにした場合、電気貯湯容器としての機能を作動させることにより、アルカリ水生成が阻害されるということがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施の形態にかかる電気貯湯容器の縦断面図である。
【図2】本願発明の第1の実施の形態にかかる電気貯湯容器をアルカリ水生成時の状態を示す縦断面図である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】本願発明の第1の実施の形態にかかる電気貯湯容器のアルカリ水生成時の状態を示す平面図である。
【図5】本願発明の第1の実施の形態にかかる電気貯湯容器における浄水手段の他の取付状態を示す部分断面図である。
【図6】本願発明の第1の実施の形態にかかる電気貯湯容器における操作パネルの拡大平面図である。
【図7】本願発明の第1の実施の形態にかかる電気貯湯容器における制御系のブロック図である。
【図8】本願発明の第2の実施の形態にかかる電気貯湯容器のアルカリ水生成時の状態を示す縦断面図である。
【図9】本願発明の第2の実施の形態にかかる電気貯湯容器における貯水容器の取付部を示す拡大断面図である。
【図10】本願発明の第2の実施の形態にかかる電気貯湯容器のアルカリ水注出時の状態を示す縦断面図である。
【図11】本願発明の第2の実施の形態にかかる電気貯湯容器における制御系のブロック図である。
【符号の説明】
1は容器本体、2は蓋体、3は内容器、4は加熱手段(電気ヒータ)、5は液体注出通路、5aは入口、6はポンプ装置、17は給水口、22は貯水容器、23はイオン交換部材、24は+電極、25は−電極、26は給電部、34は分岐通路、35は浄水手段、36は三方弁、38は活性炭層、39は中空糸膜層、44はアルカリ整水開始スイッチ(モード選択スイッチ)。
【発明の属する技術分野】
本願発明は、電気貯湯容器に関し、さらに詳しくはアルカリ整水機能を付加した電気貯湯容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
湯沸かし用の内容器を有する容器本体と、該容器本体に対して開閉自在な蓋体と、前記内容器を加熱する加熱手段と、前記内容器内の液体を外部へ注出する液体注出通路とを備えた電気貯湯容器はよく知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電気貯湯容器の場合、お湯を沸かして保温しておき、そのお湯を必要に応じて液体注出通路を介して注出して使用するという電気貯湯容器としての機能しか具備していなかった。
【0004】
近年、水をイオン交換部材を介して電気分解することにより生成されるアルカリ水が健康によいとされ、注目を集めている。
【0005】
ところで、上記構成の電気貯湯容器は、水を収容する内容器や電源供給部を有しているところから、これらを利用して内容器内に収容された水を電気分解することによりアルカリ水を生成することができれば、電気貯湯容器としての機能以外の機能(アルカリ水生成機能)を具備させることができ、便利となる。
【0006】
本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、電気貯湯容器にアルカリ水生成機能を付加することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、上記課題を解決するための手段として、湯沸かし用の内容器を有する容器本体と、該容器本体に対して開閉自在な蓋体と、前記内容器を加熱する加熱手段と、前記内容器内の液体を外部へ注出する液体注出通路と、該液体注出通路を介して前記内容器内の液体を圧送するポンプ装置とを備えた電気貯湯容器において、前記内容器内には、イオン交換部材を備えた貯水容器を着脱自在に配設するとともに、前記容器本体の開口部には、前記蓋体の開状態において前記貯水容器の内側および外側に延設される電極を有する給電部を着脱自在に配設している。
【0008】
上記のように構成したことにより、内容器内に貯水容器を配設し、容器本体の開口部に給電部を配設した状態で、電極に対して給電を行うと、イオン交換部材を介して水素イオンH+および水酸化イオンOH−が移動することとなり、イオン交換部材の内側および外側の一方側にアルカリ水が、他方側に酸性水が生成されることとなる。健康によいアルカリ水が得られるとともに、殺菌作用に優れた酸性水も得られることとなる。
【0009】
請求項2の発明におけるように、請求項1記載の電気貯湯容器において、前記貯水容器内に位置する電極を+電極とする一方、前記貯水容器外に位置する電極を−電極とするとともに、前記貯水容器外を、前記液体注出通路に連通させた場合、貯水容器内に水素イオンH+が移動する一方、貯水容器外に水酸化イオンOH−が移動することとなり、貯水容器外にアルカリ水が生成され、貯水容器内に酸性水が生成される。そして、貯水容器外に生成されたアルカリ水は、液体注出通路を介して外部へ注出されることとなる。なお、貯水容器内に生成された酸性水は、貯水容器を取り出して殺菌用等に供される。
【0010】
請求項3の発明におけるように、請求項2記載の電気貯湯容器において、前記液体注出通路には、前記電極への通電が開始された時にのみ前記内容器内へ連通される分岐通路を設けるとともに、該分岐通路には、浄水手段を設けた場合、貯水容器外に生成されたアルカリ水を分岐通路を介して循環させて浄水手段を通過させることにより、アルカリ水から不純物を除去することができる。
【0011】
請求項4の発明におけるように、請求項1記載の電気貯湯容器において、前記貯水容器内に位置する電極を−電極とする一方、前記貯水容器外に位置する電極を+電極とするとともに、前記貯水容器内を、前記液体注出通路に連通させた場合、貯水容器外に水素イオンH+が移動する一方、貯水容器内に水酸化イオンOH−が移動することとなり、貯水容器内にアルカリ水が生成され、貯水容器外に酸性水が生成される。そして、貯水容器内に生成されたアルカリ水は、液体注出通路を介して外部へ注出されることとなる。なお、貯水容器外に生成された酸性水は、内容器から排出して殺菌用等に供される。
【0012】
請求項5の発明におけるように、請求項4記載の電気貯湯容器において、前記貯水容器の底部には、浄水手段を設けた場合、貯水容器外に生成されたアルカリ水を液体注出通路を介して注出する際に浄水手段を通過させることにより、アルカリ水から不純物を除去することができる。
【0013】
請求項6の発明におけるように、請求項1、2、3、4および5のいずれか一項記載の電気貯湯容器において、前記給電部への給電を開始するアルカリ整水開始スイッチを付設した場合、アルカリ整水開始スイッチのON操作により給電部への給電が開始され、イオン交換部材を介した電気分解が行われることとなり、アルカリ水生成を確認できる。
【0014】
請求項7の発明におけるように、請求項6記載の電気貯湯容器において、前記アルカリ整水開始スイッチのON操作時には、電気貯湯容器としての機能を停止するようにした場合、電気貯湯容器としての機能を作動させることにより、アルカリ水生成が阻害されるということがなくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾つかの好適な実施の形態について詳述する。
【0016】
第1の実施の形態
図1ないし図6には、本願発明の第1の実施の形態にかかる電気貯湯容器が示されている。
【0017】
この電気貯湯容器は、貯湯用の内容器3を備えた容器本体1と、該容器本体1を開閉する蓋体2と、前記内容器3を加熱する加熱手段である電気ヒータ4と、前記内容器3内の湯を外部へ注出するための注出通路5と、該注出通路5を介して湯を送り出すポンプ装置6とを備えて構成されている。
【0018】
前記容器本体1は、外側面を構成する合成樹脂製の外ケース7と、内周面を構成するステンレス製の内容器3と、前記外ケース7と内容器3とを結合する合成樹脂製の環状の肩部材8と、底面を構成する合成樹脂製の底板9とからなっている。
【0019】
前記内容器3は、ステンレス製の有底円筒体からなっており、その底部下面には、前記電気ヒータ4(例えば、雲母板に発熱体を保持させてなるマイカヒータ)が取り付けられている。符号10は内容器3の温度を検出する温度検出手段として作用する温度センサーである。
【0020】
前記蓋体2は、合成樹脂製の上板11と該上板11に対して外周縁がネジにより結合された合成樹脂製の下板12とからなっており、前記肩部材8の後部に設けられたヒンジ受け13に対してヒンジピン14を介して開閉自在且つ着脱自在に支持されている。符号15は蒸気排出通路である。
【0021】
前記蓋体2における下板12には、金属製のカバー部材16が固定されており、該カバー部材16の外周縁には、蓋体2の閉蓋時において前記内容器3の給水口17に圧接されるシールパッキン18が設けられている。
【0022】
図1において、符号19は蓋体2の閉蓋状態を保持するロック機構、20は後述する各種スイッチ類を備えた操作パネル、21は制御基板である。
【0023】
ところで、上記構成の電気貯湯容器においては、図2ないし図4に示すように、蓋体2を取り外した状態において、前記内容器3内には、イオン交換部材23を備えた貯水容器22が着脱自在に配設されるとともに、前記容器本体1の開口部(換言すれば、内容器3の給水口17)には、前記貯水容器22の内側および外側にそれぞれ延設される+電極24および−電極25,25を有する給電部26が着脱自在に配設されることとなっている。
【0024】
前記貯水容器22は、上方が開放された有底四角筒形状とされており、その左右壁22a,22aの中間部(例えば、満水表示部Fより下方位置)には、円筒部27が一体に突設され、該円筒部27に前記イオン交換部材23が前記円筒部7に螺着された取付キャップ28により取り付けられている。符号29は貯水容器22を内容器3の底部に支持する支持脚である。
【0025】
前記イオン交換部材23は、水分子は通さないものの、水素イオンH+および水酸化イオンOH−は自由に通す膜状部材である。
【0026】
前記+電極24は、前記給電部26の中心部から前記貯水容器22の中心部において前記イオン交換部材23より下方にまで垂設される一方、前記−電極25,25は、前記給電部26から前記イオン交換部材3の外側において該イオン交換部材23の下方にまで垂設されている。また、前記+電極24および−電極25は、前記肩部材8におけるヒンジ受け13の下方部位に形成された電源接続部30に対して着脱自在とされた整流器31の+側および−側にリード線32,33を介してそれぞれ接続されている。なお、前記給電部26は、内容器3の給水口17に配設した状態において、前記貯水容器22の上端開口を閉塞することとなっている。
【0027】
前記液体注出通路5の入口5aは、前記内容器3内において前記貯水容器22の外側に臨まされている。つまり、液体注出通路5は、貯水容器22の外側に連通されているのである。そして、前記液体注出通路5の上部には、前記内容器3内へ連通される分岐通路34が設けられており、該分岐通路34には、浄水手段35が設けられている。前記分岐通路34の分岐部には、後述するアルカリ整水開始スイッチがON操作された時にのみ該分岐通路34側への流通を許容するように作動する三方弁36が介設されている。
【0028】
前記浄水手段35は、ケース37内に活性炭層38と中空糸膜層39とを配設して構成されたカートリッジタイプとされており、前記分岐通路34の先端に対して着脱自在とされている。
【0029】
なお、前記浄水手段35は、液体注出通路5の入口5aに取り付けてもよい。この場合、分岐通路34および三方弁36は省略され、内容器3内の水は循環することなく、液体注出時に浄水手段35により浄化されることとなる。符号37aは耐熱性を有するメッシュである。
【0030】
また、前記操作パネル20には、図6に示すように、給湯スイッチ40、ロック解除スイッチ41、カップメン選択スイッチ42、保温選択スイッチ43、モード選択スイッチ44、アルカリ度調節スイッチ45、液晶表示装置46、各種表示灯47〜59が設けられている。前記モード選択スイッチ44は、アルカリ整水開始スイッチとしても作用する。
【0031】
図7は、本実施の形態にかかる電気貯湯容器における制御系の構成を示すブロック図であり、マイクロコンピュータユニットからなるコントローラ60には、前記各種スイッチ類40〜45、温度センサー10およびPHセンサー61(別途内容器3内に配設される)からの信号が入力され、各種演算処理を行い、その結果が制御信号として電気ヒータ4、ポンプ装置6、電極24,25、三方弁36、液晶表示装置46および各種表示灯47〜59に出力されることとなっている。前記液晶表示装置46には、PHセンサー61により検知されたアルカリ水のPH値と温度センサー10により検知された湯温とが7セグメントで表示されることとなっている。
【0032】
本実施の形態においては、前記コントローラ60は、モード選択スイッチ44によりアルカリ水生成モードが選択された時には、前記三方弁36を分岐通路34を開通する方向に切換作動させるとともに、ポンプ装置6を駆動開始させるように作用することとなっている。
【0033】
上記のように構成された電気貯湯容器においては、次のような作用効果が得られる。
【0034】
電気貯湯容器として使用する際には、図1に示すように、貯水容器22および給電部26を取り外し、蓋体2を取り付けた状態で内容器3内に水Wを入れ、電気ヒータ4で湯沸かしを行い、その後保温するとともに、必要に応じて給湯スイッチ40のON操作によってポンプ装置6を駆動させ、液体注出通路5を介してお湯を注出する。この時、三方弁36は液体注出通路5を開通させる方向に切換作動されている。
【0035】
一方、アルカリ水生成時においては、蓋体2を容器本体1から離脱させた後、内容器3内に貯水容器22を配設して、内容器3内および貯水容器22内に水Wを入れ、その後、容器本体1の開口部(換言すれば、内容器3の給水口17)に給電部26を配設し且つ整流器31を電源接続部30に接続し、モード選択スイッチ44によりアルカリ水生成モードを選択して、+−電極24,25に対して給電を行う。すると、イオン交換部材23を介して水素イオンH+が貯水容器22の外側に移動するとともに、水酸化イオンOH−が貯水容器22内に移動することとなり、イオン交換部材23の外側(即ち、貯水容器22の外側)にアルカリ水が、イオン交換部材23の内側(即ち、貯水容器22の内側)に酸性水が生成されることとなる。
【0036】
そして、上記アルカリ生成時には、三方弁36が分岐通路34を開通させる方向に切換作動されるとともに、ポンプ装置6が駆動されることとなっており、貯水容器22の外側に生成されたアルカリ水は、液体注出通路5および分岐通路34を経て循環せしめられることとなり、この循環の過程において浄水手段35により浄化される。
【0037】
上記のようにして得られたアルカリ水は、給湯スイッチ40のON操作により液体注出通路5を介して注出され、健康によいアルカリ水として利用される。一方、貯水容器22内に生成された酸性水は、殺菌作用に優れているので、貯水容器22を取り出して適当な容器に移して使用すれば有効に利用できる。なお、貯水容器22の下部に蛇口を設けておけば、蛇口を開くことにより、酸性水を容易に取り出すこともできる。
【0038】
なお、本実施の形態においては、アルカリ水生成時(即ち、モード選択スイッチ44によりアルカリ水生成モードが選択されている時)には、電気ヒータ4への通電が禁止されることとなっている。
【0039】
第2の実施の形態
図8ないし図11には、本願発明の第2の実施の形態にかかる電気貯湯容器が示されている。
【0040】
この場合、内容器3は、有底円筒状の内筒3aと該内筒3aの側面および底面の外周部を覆う外筒3bとの間に真空空間3cを形成してなる真空二重構造体により構成されている。なお、前記内筒3aの上部は内側に絞られて頸部3dとされている。また、貯水容器22の底部には、図9に示すように、液体注出通路5の入口5aに着脱自在に嵌挿される排出口22aが一体に突設されており、該排出口22aを液体注出通路入口5aに嵌挿することにより貯水容器22は内容器3内に取り付けられることとなっている。また、給電部26には、前記貯水容器22内に垂下される−電極25と、前記貯水容器22の外側に垂下される+電極24,24とが設けられている。従って、第1の実施の形態とは逆に、貯水容器22内にアルカリ水が生成され、貯水容器22の外側に酸性水が生成されることとなっているのである。また、前記貯水容器22の底部には、活性炭層38と中空糸膜層39とからなる浄水手段35が設けられている。また、図10に示すように、蓋体1内には、ポンプ装置として作用するエアーポンプ6が配設されており、電気貯湯容器として使用する際には、前記エアーポンプ6からの加圧空気を内容器3内に圧送することで、内容器3内の液体を液体注出通路5を介して外部へ注出する一方、貯水容器22内に生成されたアルカリ水を使用する際には、給電部26を取り外した後、蓋体2を取り付け、前記エアーポンプ6からの加圧空気を貯水容器22内に圧送することで、貯水容器22内のアルカリ水を液体注出通路5を介して外部へ注出することとなっている。なお、本実施の形態においても、アルカリ水生成時(即ち、モード選択スイッチ44によりアルカリ水生成モードが選択されている時)には、電気ヒータ4への通電が禁止されることとなっている。その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
【0041】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、湯沸かし用の内容器を有する容器本体と、該容器本体に対して開閉自在な蓋体と、前記内容器を加熱する加熱手段と、前記内容器内の液体を外部へ注出する液体注出通路と、該液体注出通路を介して前記内容器内の液体を圧送するポンプ装置とを備えた電気貯湯容器において、前記内容器内には、イオン交換部材を備えた貯水容器を着脱自在に配設するとともに、前記容器本体の開口部には、前記蓋体の開状態において前記貯水容器の内側および外側に延設される電極を有する給電部を着脱自在に配設して、前記電極に対して給電を行うことにより、イオン交換部材を介して水素イオンH+および水酸化イオンOH−を移動させて、イオン交換部材の内側および外側の一方側にアルカリ水を、他方側に酸性水を生成し得るようにしたので、電気貯湯容器としての機能に加えて、健康によいアルカリ水および殺菌作用に優れた酸性水を生成する機能が得られることとなり、使用形態の多様化を図ることができるという効果がある。
【0042】
請求項2の発明におけるように、請求項1記載の電気貯湯容器において、前記貯水容器内に位置する電極を+電極とする一方、前記貯水容器外に位置する電極を−電極とするとともに、前記貯水容器外を、前記液体注出通路に連通させた場合、貯水容器内に水素イオンH+が移動する一方、貯水容器外に水酸化イオンOH−が移動することとなり、貯水容器外にアルカリ水が生成され、貯水容器内に酸性水が生成される。そして、貯水容器外に生成されたアルカリ水は、液体注出通路を介して外部へ注出されることとなる。なお、貯水容器内に生成された酸性水は、貯水容器を取り出して殺菌用等に供される。
【0043】
請求項3の発明におけるように、請求項2記載の電気貯湯容器において、前記液体注出通路には、前記電極への通電が開始された時にのみ前記内容器内へ連通される分岐通路を設けるとともに、該分岐通路には、浄水手段を設けた場合、貯水容器外に生成されたアルカリ水を分岐通路を介して循環させて浄水手段を通過させることにより、アルカリ水から不純物を除去することができる。
【0044】
請求項4の発明におけるように、請求項1記載の電気貯湯容器において、前記貯水容器内に位置する電極を−電極とする一方、前記貯水容器外に位置する電極を+電極とするとともに、前記貯水容器内を、前記液体注出通路に連通させた場合、貯水容器外に水素イオンH+が移動する一方、貯水容器内に水酸化イオンOH−が移動することとなり、貯水容器内にアルカリ水が生成され、貯水容器外に酸性水が生成される。そして、貯水容器内に生成されたアルカリ水は、液体注出通路を介して外部へ注出されることとなる。なお、貯水容器外に生成された酸性水は、内容器から排出して殺菌用等に供される。
【0045】
請求項5の発明におけるように、請求項4記載の電気貯湯容器において、前記貯水容器の底部には、浄水手段を設けた場合、貯水容器外に生成されたアルカリ水を液体注出通路を介して注出する際に浄水手段を通過させることにより、アルカリ水から不純物を除去することができる。
【0046】
請求項6の発明におけるように、請求項1、2、3、4および5のいずれか一項記載の電気貯湯容器において、前記給電部への給電を開始するアルカリ整水開始スイッチを付設した場合、アルカリ整水開始スイッチのON操作により給電部への給電が開始され、イオン交換部材を介した電気分解が行われることとなり、アルカリ水生成を確認できる。
【0047】
請求項7の発明におけるように、請求項6記載の電気貯湯容器において、前記アルカリ整水開始スイッチのON操作時には、電気貯湯容器としての機能を停止するようにした場合、電気貯湯容器としての機能を作動させることにより、アルカリ水生成が阻害されるということがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施の形態にかかる電気貯湯容器の縦断面図である。
【図2】本願発明の第1の実施の形態にかかる電気貯湯容器をアルカリ水生成時の状態を示す縦断面図である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】本願発明の第1の実施の形態にかかる電気貯湯容器のアルカリ水生成時の状態を示す平面図である。
【図5】本願発明の第1の実施の形態にかかる電気貯湯容器における浄水手段の他の取付状態を示す部分断面図である。
【図6】本願発明の第1の実施の形態にかかる電気貯湯容器における操作パネルの拡大平面図である。
【図7】本願発明の第1の実施の形態にかかる電気貯湯容器における制御系のブロック図である。
【図8】本願発明の第2の実施の形態にかかる電気貯湯容器のアルカリ水生成時の状態を示す縦断面図である。
【図9】本願発明の第2の実施の形態にかかる電気貯湯容器における貯水容器の取付部を示す拡大断面図である。
【図10】本願発明の第2の実施の形態にかかる電気貯湯容器のアルカリ水注出時の状態を示す縦断面図である。
【図11】本願発明の第2の実施の形態にかかる電気貯湯容器における制御系のブロック図である。
【符号の説明】
1は容器本体、2は蓋体、3は内容器、4は加熱手段(電気ヒータ)、5は液体注出通路、5aは入口、6はポンプ装置、17は給水口、22は貯水容器、23はイオン交換部材、24は+電極、25は−電極、26は給電部、34は分岐通路、35は浄水手段、36は三方弁、38は活性炭層、39は中空糸膜層、44はアルカリ整水開始スイッチ(モード選択スイッチ)。
Claims (7)
- 湯沸かし用の内容器を有する容器本体と、該容器本体に対して開閉自在な蓋体と、前記内容器を加熱する加熱手段と、前記内容器内の液体を外部へ注出する液体注出通路と、該液体注出通路を介して前記内容器内の液体を圧送するポンプ装置とを備えた電気貯湯容器であって、前記内容器内には、イオン交換部材を備えた貯水容器を着脱自在に配設するとともに、前記容器本体の開口部には、前記蓋体の開状態において前記貯水容器の内側および外側に延設される電極を有する給電部を着脱自在に配設したことを特徴とする電気貯湯容器。
- 前記貯水容器内に位置する電極を+電極とする一方、前記貯水容器外に位置する電極を−電極とするとともに、前記貯水容器外を、前記液体注出通路に連通させたことを特徴とする前記請求項1記載の電気貯湯容器。
- 前記液体注出通路には、前記電極への通電が開始された時にのみ前記内容器内へ連通される分岐通路を設けるとともに、該分岐通路には、浄水手段を設けたことを特徴とする前記請求項2記載の電気貯湯容器。
- 前記貯水容器内に位置する電極を−電極とする一方、前記貯水容器外に位置する電極を+電極とするとともに、前記貯水容器内を、前記液体注出通路に連通させたことを特徴とする前記請求項1記載の電気貯湯容器。
- 前記貯水容器の底部には、浄水手段を設けたことを特徴とする前記請求項4記載の電気貯湯容器。
- 前記給電部への給電を開始するアルカリ整水開始スイッチを付設したことを特徴とする前記請求項1、2、3、4および5のいずれか一項記載の電気貯湯容器。
- 前記アルカリ整水開始スイッチのON操作時には、電気貯湯容器としての機能を停止するようにしたことを特徴とする前記請求項6記載の電気貯湯容器。
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