JP3577213B2 - 励磁突入電流判別装置及び方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電力系統での保護リレー装置のための励磁突入電流判別装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
変圧器の起動時には、変圧器の内部の鉄心の磁気飽和特性によって大きな電流(励磁突入電流)が流れる。このため、短絡事故等の際に変圧器等の設備を保護するリレーが励磁突入電流によって誤動作する可能性がある。
【0003】
励磁突入電流判別装置とは、変圧器の起動時に変圧器に流れる励磁突入電流と変圧器の内部短絡事故時に変圧器に流れる短絡事故電流とを判別する装置であり、変圧器を保護する主保護リレー装置の動作において、変圧器起動時の励磁突入電流による保護リレーの誤動作を防止するために用いられるものである。
【0004】
従来の励磁突入電流判別装置では、例えば、刊行物(「保護継電工学」、電気学会編、オーム社、1980年発行)に掲載されているように、励磁突入電流はひずみ波で第2次高調波が多く含まれることを利用し、電流波形の高調波成分をフーリエ変換によって求め、第2次高調波成分の大きさが基本波分の大きさの十数%以上のときは励磁突入電流と判別する方式が用いられている。
【0005】
このような判別方式では、電流波形の第2次高調波成分を検出するためには、電流波形のフーリエ変換を行う必要がある。フーリエ変換は、基本周期の整数倍の周波数成分を検出する方式であり、高調波成分を求めるためには、少なくとも基本周期の1周期分の時間の電流波形が必要である。このため、基本周期の1周期以内の短時間で高速に、励磁突入電流を検出することは不可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の保護リレーにおける励磁突入電流判別装置は、電流波形の高調波成分をフーリエ変換によって求めるため、基本波の1周期以上の電流波形が必要であり、1周期以下の短い時間で励磁突入電流と変圧器の内部短絡事故電流を高速に判別することは不可能であった。
【0007】
本発明は、上述したような問題点を解決するためになされたもので、変圧器の内部の鉄心の磁化特性を1次側電圧と1次電流から推定することによって変圧器内部短絡事故電流と励磁突入電流の判別を行い、励磁突入電流による保護リレーの誤動作を防止することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、請求項1の発明に係る励磁突入電流判別装置は、変圧器の1次側電圧のサンプル値の積分値と1次電流のサンプル値をそれぞれx軸とy軸とにプロットする手段と、プロットした軌跡を近似した直線の傾きが、予め決められた一定のサンプル期間に渡ってある一定値からのばらつきが小さくなることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別する判別手段とを備えるものである。
【0009】
請求項2の発明に係る励磁突入電流判別装置は、前記判別手段が、プロットした直線の傾きを求めるときに、予め決められた一定のサンプル期間に渡って隣り合うサンプルの差分の比を求め、期間内の比の平均を求めて傾きを求めることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別するものである。請求項3の発明に係る励磁突入電流判別装置は、前記判別手段が、プロットした直線の傾きを求めるときに、予め決められた一定のサンプル期間に渡って最小二乗法によって回帰した直線の傾きを求めることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別するものである。
【0010】
請求項4の発明に係る励磁突入電流判別装置は、前記判別手段が、プロットした直線の傾きについて、直線の傾きを求めた期間より大きな、予め決められた一定のサンプル期間に渡って分散を求め、分散が予め決められたある一定値以下になることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別するものである。
【0011】
請求項5の発明に係る励磁突入電流判別装置は、前記判別手段が、プロットした直線の傾きについて、直線の傾きを求めた期間より大きな、予め決められた一定のサンプル期間に渡って最小二乗法によって直線に回帰し、その直線の傾きが零に近い値になることによって一定値に近い値となっていることを判別し、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別するものである。
【0012】
請求項6の発明に係る励磁突入電流判別装置は、ある決められた一定のサンプル期間に渡ってプロットしたサンプルの相関係数を求める手段と、前記手段によって求められた値が1に近い値になることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別する判別手段とを備えるものである。
【0013】
請求項7の発明に係る励磁突入電流判別方法は、変圧器の1次側電圧のサンプル値の積分値と1次電流のサンプル値をそれぞれx軸とy軸とにプロットする工程と、プロットした軌跡を近似した直線の傾きが、予め決められた一定のサンプル期間に渡ってある一定値からのばらつきが小さくなることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別する判別工程とを備えるものである。
【0014】
請求項8の発明に係る励磁突入電流判別方法は、前記判別工程において、プロットした直線の傾きを求めるときに、予め決められた一定のサンプル期間に渡って隣り合うサンプルの差分の比を求め、期間内の比の平均を求めて傾きを求めることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別するものである。
【0015】
請求項9の発明に係る励磁突入電流判別方法は、前記判別工程において、プロットした直線の傾きを求めるときに、予め決められた一定のサンプル期間に渡って最小二乗法によって回帰した直線の傾きを求めることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別するものである。
【0016】
請求項10の発明に係る励磁突入電流判別方法は、前記判別工程において、プロットした直線の傾きについて、直線の傾きを求めた期間より大きな、予め決められた一定のサンプル期間に渡って分散を求め、分散が予め決められたある一定値以下になることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別するものである。
【0017】
請求項11の発明に係る励磁突入電流判別方法は、前記判別工程において、プロットした直線の傾きについて、直線の傾きを求めた期間より大きな、予め決められた一定のサンプル期間に渡って最小二乗法によって直線に回帰し、その直線の傾きが零に近い値になることによって一定値に近い値となっていることを判別し、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別するものである。
【0018】
請求項12の発明に係る励磁突入電流判別方法は、ある決められた一定のサンプル期間に渡ってプロットしたサンプルの相関係数を求める工程と、求めた値が1に近い値になることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別する工程とを備えるものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0020】
図1は、変圧器鉄心について磁化力と磁束密度をプロットしたグラフであり、鉄心の磁化特性と呼ばれる。磁化力は電流値に比例し、磁束密度は電圧の積分値に比例するので、図1の関係は、電流値(横軸)と電圧の積分値(縦軸)との関係と考えてよい。図1のグラフは、磁界の大きさと磁束密度とが比例する線形領域Aと、磁界の大きさが増加しても磁束密度はあまり増加せずに飽和する飽和領域Bをもつ。
【0021】
変圧器起動時には、鉄心内はある磁束密度になっている。この値は、変圧器を停止したときのさまざまな条件によっていろいろ変化し、変圧器起動時には外部から値を知ることができない。しかし、変圧器起動時には変圧器鉄心は線形領域Aにあるため、残留磁束密度はPからQの間の区間のいずれかの値である。
【0022】
変圧器を起動すると、飽和磁束密度Pに達するまでは線形領域Aにあり、飽和磁束密度Pを越えると飽和領域Bに入るため、大きな電流が流れる。飽和領域Bでは、変圧器鉄心の磁束密度は飽和磁束密度Pになっており、それから増加した磁束は鉄心を通らずに鉄心と外壁との空隙を通る。この特性は、変圧器に鉄心が入っていない場合のリアクタンスである空心リアクタンスで与えられ、図1の飽和領域Bの傾きはほぼ一定値となる。したがって、鉄心が飽和領域Bにあるかどうかを調べるためには、空心リアクタンスに近い値になっているかどうかを調べればよい。
【0023】
本発明では、予め決められたサンプル数の区間での1次側電圧の積分値と1次電流との関係をそれぞれx−y座標系にプロットし、プロットした軌跡が飽和領域の特性のような直線に近似した特性になっているかどうかを判定することによって、励磁突入電流か内部短絡事故かを判別する。
【0024】
これに対し、変圧器内部短絡事故の場合には、1次電圧の積分値と1次電流とをプロットすると、下に凸の図形となるため、傾きは徐々に増加することになり、励磁突入電流の場合のように一定とはならない。したがって、プロットした図形の傾きを調べることによって、励磁突入電流を内部事故電流から判別することができる。
【0025】
実施の形態1.
図2は、本発明に係る変圧器主保護差動リレーにおける励磁突入電流判別方法を実現する装置の概略図である。変圧器保護リレーとは、変圧器1の1次側及び2次側からの流入電流の差を求め、差が零(0)になる場合には変圧器1の外部の事故と判別し、差が零にならない場合には変圧器内部事故と判別する保護リレー方式である。変圧器起動時に励磁突入電流が流れる場合、この差電流が零とならないため、変圧器内部事故と判断して保護リレー2が誤動作する。変圧器1の1次側及び2次側間に接続された保護リレー2の誤動作を防ぐため、保護リレー2に接続された本発明の励磁突入電流判別装置3によって励磁突入電流を高速に検出する。
【0026】
本発明による励磁突入電流判別方法は、変圧器の1次側電圧のサンプル値の積分値と1次電流のサンプル値をそれぞれx軸とy軸とにプロットする工程と、プロットした軌跡を近似した直線の傾きが、予め決められた一定のサンプル期間に渡ってある一定値からのばらつきが小さくなることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別する判別工程とにより構成される。
【0027】
図3は、本発明の実施の形態1による励磁突入電流判別方法を実現する装置の構成図である。この実施の形態1の励磁突入電流判別装置は、主保護リレー2から電圧波形及び電流波形を入力するA/D変換器31と、そのA/D変換器31の出力を積分する積分器32と、その積分器32の出力とA/D変換器31の出力とに基づいて変圧器1の事故の判定を行う励磁突入電流判定部33とを備える。A/D変換器31は、入力電流波形及び入力電圧波形を予め決められたサンプリング周波数によってサンプリングして離散値に変換する。積分器32は、サンプリングした電圧値を積分する。励磁突入電流判定器33は、積分器32からの電圧積分値とA/D変換器31からの電流値を入力とし、予め決められた一定のサンプル期間T0に渡ってプロットした軌跡を直線に近似して傾きを求め、期間T0より長い期間T1に渡って1サンプルずつずらして求めた複数の傾きのばらつきが小さいことによって励磁突入電流を判定するものである。
【0028】
尚、本発明の励磁突入電流判別装置は、機能的には、変圧器の1次側電圧のサンプル値の積分値と1次電流のサンプル値をそれぞれx軸とy軸とにプロットする手段と、プロットした軌跡を近似した直線の傾きが、予め決められた一定のサンプル期間に渡ってある一定値からのばらつきが小さくなることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別する判別手段とにより構成される。
【0029】
3300[V]/100[V]、1200kVAの単相変圧器を用い、2次側無負荷で励磁突入電流が流れた場合と、2次側で内部短絡事故電流が流れた場合について、実測波形を用いて、本発明の励磁突入電流の判定について説明する。
【0030】
図4は、励磁突入電流の場合の電流波形と電圧波形である。図5は、内部短絡事故電流の場合の電流波形と電圧波形である。図6は、1次側電圧の積分値と1次電流値との関係をx−y座標系にプロットしたものである。
【0031】
図7は、プロットした直線の傾きの求め方の一例を示す図である。すなわち、図7の例では、図6のグラフのある時刻の傾きを、ひとつ前のサンプルとの差分の比として求め、5サンプル毎に平均を求めたものである。図7中で、励磁突入電流の方は14ms付近の部分で平坦になっているのに対し、内部短絡事故電流の方は、常に徐々に増加しており、平坦な部分は見られない。
【0032】
実施の形態2.
図8は、本発明の実施の形態2による、プロットした直線の傾きの求め方の他の例を示している。この実施の形態2では、プロットした直線の傾きを求めるときに、予め決められた一定のサンプル期間に渡って隣り合うサンプルの差分の比を求め、期間内の比の平均を求めて傾きを求めることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別するものである。
【0033】
具体的には、図8では、図7の値に関して、最新の30サンプルを用いて、空心リアクタンス0.0017との差の二乗平均の平方根をとったものを縦軸に、時間(ms)を横軸に表している。この実施の形態2では、閾値を0.0001と設定し、それ以下を励磁突入電流と判定することにより、時刻14.65msで励磁突入電流を検出することができる。
【0034】
実施の形態3.
図9は、本発明の実施の形態3による、プロットした直線の傾きの求め方の更に他の例を示している。この実施の形態3では、プロットした直線の傾きを求めるときに、予め決められた一定のサンプル期間に渡って最小二乗法によって回帰した直線の傾きを求めることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別するものである。
【0035】
具体的には、図6のグラフのある時刻の傾きを、最新の5サンプルを用いて最小二乗法によって回帰した直線の傾きとして求めたものである。図9中で、励磁突入電流の方は14ms付近の部分で平坦になっているのに対し、内部短絡事故電流の方は、常に徐々に増加しており、平坦な部分は見られない。
【0036】
実施の形態4.
図10は、本発明の実施の形態4による、プロットした直線の傾きの求め方の更に他の例を示している。この実施の形態4では、プロットした直線の傾きについて、直線の傾きを求めた期間より大きな、予め決められた一定のサンプル期間に渡って分散を求め、分散が予め決められたある一定値以下になることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別するものである。
【0037】
具体的には、図10の値に関して、最新の30サンプルを用いて、標準偏差を求めたものである。すなわち、閾値を0.00005と設定し、それ以下を励磁突入電流と判定することにより、時刻14.75msで励磁突入電流を判別することが可能である。
【0038】
実施の形態5.
本発明の実施の形態5は、プロットした直線の傾きの求め方の更に他の例を示すものである。この実施の形態5では、プロットした直線の傾きについて、直線の傾きを求めた期間より大きな、予め決められた一定のサンプル期間に渡って最小二乗法によって直線に回帰し、その直線の傾きが零に近い値になることによって一定値に近い値となっていることを判別して、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別するものである。
【0039】
実施の形態6.
本発明の実施の形態6による励磁突入電流判別方法は、ある決められた一定のサンプル期間に渡ってプロットしたサンプルの相関係数を求める工程と、前記工程によって求められた値が1に近い値になることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別する判別工程とからなる。
【0040】
また、この実施の形態6による励磁突入電流判別方法を実現するための装置は、図2及び図3に示した実施の形態1と同様の構成であるが、励磁突入電流判定部33の機能が異なっている。すなわち、この実施の形態6では、励磁突入電流判定部33は、ある決められた一定のサンプル期間に渡ってプロットしたサンプルの相関係数を求める手段と、この手段によって求められた値が1に近い値になることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別する判別手段とを備えている。
【0041】
図11は、この実施の形態6による相関係数を示しており、図8のグラフについて、最新の35サンプルを用いて、相関係数を求めたものである。すなわち、閾値を0.00005と設定し、求めた相関係数が1に近い値(例えば0.9995〜1)を励磁突入電流と判定することにより、時刻14.85msで励磁突入電流を判別することが可能である。
【0042】
実施の形態7.
図12は、本発明の実施の形態6による、配電系統における過電流リレー方式における励磁突入電流判別方法を実現する装置の概略構成を示している。過電流リレーとは、流れる電流の大きさが予め決められた値以上になった場合に動作するリレー方式である。この実施の形態6では、配電系統は通常放射状に構成されており、電源20側から遠くなるにつれて過電流リレー22が事故を検出する時間である動作時限を長く設定しており、事故になるべく近い保護用の過電流リレー22が動作するように構成している。各過電流リレー22に本発明による励磁突入電流判別装置23を適用し、過電流リレー22の動作時限を現状より短く設定することによって、事故がどこで起こっても保護リレーが動作するまでの時間を短縮することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、変圧器の1次側電圧の積分値と1次電流から推定した変圧器鉄心の磁化特性のうち、飽和領域に相当する部分を直線に近似して、その傾きのばらつきを調べることによって、1周期以内の短い時間で高速に励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別することができるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】変圧器鉄心の磁化特性を示す概念図である。
【図2】本発明による励磁突入電流判別装置が適用される変圧器の主保護リレーを示す概略構成図である。
【図3】本発明による励磁突入電流判別装置の構成図である。
【図4】励磁突入の場合の1次電圧波形と1次電流を示すグラフである。
【図5】変圧器内部短絡事故の場合の1次電圧波形と1次電流を示すグラフである。
【図6】電圧の積分値と電流値とをx−y座標系にプロットしたグラフである。
【図7】本発明の実施の形態1によるプロットした直線の傾きの求め方の一例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態2によるプロットした直線の傾きの求め方の一例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態3による空心リアクタンスとの差を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態4による、プロットした直線の傾きの求め方の更に他の例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態6による相関係数を示す図である。
【図12】本発明による励磁突入電流判別装置を配電系統に適用した実施の形態を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 変圧器、2 主保護リレー、3 励磁突入電流判別装置、31 A/D変換器、32 積分器、33 励磁突入電流判定部。
Claims (12)
- 変圧器の1次側電圧のサンプル値の積分値と1次電流のサンプル値をそれぞれx軸とy軸とにプロットする手段と、
プロットした軌跡を近似した直線の傾きが、予め決められた一定のサンプル期間に渡ってある一定値からのばらつきが小さくなることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別する判別手段と、
を備えることを特徴とする励磁突入電流判別装置。 - 請求項1記載の励磁突入電流判別装置において、前記判別手段は、プロットした直線の傾きを求めるときに、予め決められた一定のサンプル期間に渡って隣り合うサンプルの差分の比を求め、期間内の比の平均を求めて傾きを求めることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別することを特徴とする励磁突入電流判別装置。
- 請求項1記載の励磁突入電流判別装置において、前記判別手段は、プロットした直線の傾きを求めるときに、予め決められた一定のサンプル期間に渡って最小二乗法によって回帰した直線の傾きを求めることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別することを特徴とする励磁突入電流判別装置。
- 請求項1記載の励磁突入電流判別装置において、前記判別手段は、プロットした直線の傾きについて、直線の傾きを求めた期間より大きな、予め決められた一定のサンプル期間に渡って分散を求め、分散が予め決められたある一定値以下になることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別することを特徴とする励磁突入電流判別装置。
- 請求項1記載の励磁突入電流判別装置において、前記判別手段は、プロットした直線の傾きについて、直線の傾きを求めた期間より大きな、予め決められた一定のサンプル期間に渡って最小二乗法によって直線に回帰し、その直線の傾きが零に近い値になることによって一定値に近い値となっていることを判別し、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別することを特徴とする励磁突入電流判別装置。
- ある決められた一定のサンプル期間に渡ってプロットしたサンプルの相関係数を求める手段と、
前記手段によって求められた値が1に近い値になることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別する判別手段と、
を備えることを特徴とする励磁突入電流判別装置。 - 変圧器の1次側電圧のサンプル値の積分値と1次電流のサンプル値をそれぞれx軸とy軸とにプロットする工程と、
プロットした軌跡を近似した直線の傾きが、予め決められた一定のサンプル期間に渡ってある一定値からのばらつきが小さくなることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別する判別工程と、
を備えることを特徴とする励磁突入電流判別方法。 - 請求項7記載の励磁突入電流判別方法において、前記判別工程において、プロットした直線の傾きを求めるときに、予め決められた一定のサンプル期間に渡って隣り合うサンプルの差分の比を求め、期間内の比の平均を求めて傾きを求めることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別することを特徴とする励磁突入電流判別方法。
- 請求項7記載の励磁突入電流判別方法において、前記判別工程において、プロットした直線の傾きを求めるときに、予め決められた一定のサンプル期間に渡って最小二乗法によって回帰した直線の傾きを求めることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別することを特徴とする励磁突入電流判別方法。
- 請求項7記載の励磁突入電流判別方法において、前記判別工程において、プロットした直線の傾きについて、直線の傾きを求めた期間より大きな、予め決められた一定のサンプル期間に渡って分散を求め、分散が予め決められたある一定値以下になることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別することを特徴とする励磁突入電流判別方法。
- 請求項7記載の励磁突入電流判別方法において、前記判別工程において、プロットした直線の傾きについて、直線の傾きを求めた期間より大きな、予め決められた一定のサンプル期間に渡って最小二乗法によって直線に回帰し、その直線の傾きが零に近い値になることによって一定値に近い値となっていることを判別し、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別することを特徴とする励磁突入電流判別方法。
- ある決められた一定のサンプル期間に渡ってプロットしたサンプルの相関係数を求める工程と、
求めた値が1に近い値になることによって、変圧器の励磁突入電流を変圧器内部事故電流から判別する工程と、
を備えることを特徴とする励磁突入電流判別方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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