JP3577015B2 - 芯ずれ補正機能を具えたワーク押圧装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械用の芯ずれ補正機能を具えたワーク押圧装置に関するものである。より詳しくは、工作機械に付設のテーブル上に載置されたワークを該テーブルの上方位置に配設され且つ上下方向で伸縮し得る押圧手段を用いて押圧することにより、該ワークをテーブルに固定するに際し、該テーブルの回転軸線と前記押圧手段の押圧部分の軸線との不一致を補正して、ワークをテーブルの回転に伴って正しく円滑に回転させ得る芯ずれ補正機能を具えたワーク押圧装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
工作機械、例えばフライス盤で、ワークの複数の面に所要の加工を施す場合は、上下方向の軸線回りに回転せしめられるテーブルにワークを所要に位置決めセットした後、該ワークを、テーブルの上方位置に配設され且つ上下方向で伸縮し得る押圧シリンダを用いてテーブルに押圧状態で固定し、或る面の加工を完了した後、該テーブルをその軸線回りに例えば90度回転させて他の面の加工を行っており、該テーブルの回転は、前記押圧シリンダのロッド下端に設けた押圧具の回転を伴って行っていた。
【0003】
このようにテーブルを回転させる際、テーブルの回転の軸線と前記押圧具の回転の軸線とが正しく合致する場合は、該押圧具の円滑な回転を伴いながらテーブルを円滑に回転させることができる。しかしながら通常、装置の製作誤差等によって、テーブルの回転の軸線と前記押圧具の押圧部分の軸線とが芯ずれしているために、そのままでは、テーブルの回転を円滑に行うことができなかった。
【0004】
そこで本発明者は、図25〜26に示すようなワーク押圧装置aを提案した。該ワーク押圧装置aは、押圧シリンダbのロッドcの下端部に、テーブルdに所要に位置決めセットされたワークeを押圧する押圧杆fの上端側をなす円柱状の支持軸部gを収容させてこれを保持する保持筒部hが設けられていた。そして該支持軸部gの上端側は、太径軸部jに、水平な段差面kを介して細径軸部mを連設した構成を有しており、該段差面kに載置された支持板nと、前記保持筒部hの円形空洞部pの上面qとの間に、前記細径軸部mを取り囲むようにスラストベアリングrが介装されていた。該スラストベアリングrは、リテーナsに、その半径方向に所要個数のローラtを回転自在に取り付けた構成を有しており、該ローラtの軸線回りの回転によって、前記押圧杆fがその軸線回りに回転可能となされる一方、前記支持軸部gが前記円形空洞部pの半径方向で移動可能(0.5mm程度移動できる)に構成されていた。なお図26において符号uは、前記押圧杆fによるワークの押圧が解除されたときに、前記支持軸部gを、その軸線が前記保持筒部hの軸線と略一致する中立状態に戻すための弾性規制部であり、前記大径軸部jを取り囲むように装着されたニードルベアリングvを、ネジ軸wで押圧されるクッションリング部材yによって内方向に向け弾性的に押圧するように構成されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記構成のワーク押圧装置aによるときは、テーブルdの回転軸線L1と保持筒部hの軸線L2とが芯ずれしている場合、テーブルdを回転させるときに、前記支持軸部gが、例えば図26に矢印で示すように、その半径方向で移動することになる。しかしこの移動は、ローラtが回転することにより行われるのではなく、該ローラtがその軸線方向に線接触状態でスリップすることによって行われるために、この移動のためには、該ローラtと前記支持板nとの間、及び該ローラtと前記上面qとの間で発生する大きな摩擦力に打ち勝つだけの移動力が必要となる。
【0006】
そのため例えば図27に示すように、一辺が60mmで肉厚が5mm程度の薄肉正方形板状をなすアルミニウム板a1の表裏を保護紙b1,b1で被覆してなる板体c1の多数枚を向き合わせて積層してなるワークd1を、テーブルdに固定するに際して、該ワークd1を、例えば押え板e1を介して前記押圧杆fの下端f1で押圧した場合は、前記保護紙b1,b1同士が面接触状態となるために相互間の摩擦力が小さく、従って、テーブルが回転する際に、該保護紙相互間の摩擦力が前記ローラの移動の際の摩擦力に負け、保護紙相互間でスリップが発生して板体の積層状態に不揃いが発生し、ワークの押圧が不完全となる問題があった。又、ワークが一体のブロックであっても、ワーク表面の摩擦係数が小さい場合は、テーブルの上面或いは支持台の上面とワーク下面との間でスリップが発生しやすく、テーブルの回転に応じてワークを正しく回転させるということができなかった。このようにこの種のワークは、テーブルへのその固定を確実に行うことができなかったために、該ワークに対して所要の加工を施すことができない問題があったのである。
【0007】
本発明は、ワークをテーブルに強固に押圧状態で固定できながら、テーブルの回転軸線と押圧手段の押圧部分の軸線の芯ずれを補正して、ワークをテーブルの回転に伴って正しく円滑に回転させ得る芯ずれ補正機能を具えたワーク押圧装置の提供を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は以下の如き手段を採用する。
即ち本発明に係る芯ずれ補正機能を具えたワーク押圧装置(以下ワーク押圧装置という)は、上下方向(垂直方向とは限らない)の軸線回りに回転せしめられるテーブルに載置されたワークを、該テーブルの上方位置に配設され且つ上下方向で伸縮し得る押圧手段を用いて前記テーブルの上面に向け押圧する(ワークを直接的に押圧し、又は押え板を介して押圧する)芯ずれ補正機能を具えたワーク押圧装置であって、前記押圧手段の下端部には、ワークを押圧する押圧具の上端側をなす円柱状の支持軸部を収容させてこれを保持する保持筒部が設けられており、該保持筒部は、下端が開放し且つ頂板部の中央部には、前記支持軸部の上端側を挿通させる挿通孔が設けられてなる円筒状部と、該頂板部の上方に間隔を置いて設けられた押圧部とを有し、該頂板部の上面には、前記円筒状部の軸線と同心に下の円錐面が設けられており、又前記支持軸部の上部には、前記下の円錐面と面接触し得る上の円錐面を具えた当接部が設けられており、該上下の円錐面が当接した状態で、前記支持軸部の軸線と前記下の円錐面の軸線とが合致し得るように構成されている。そして、前記支持軸部の下部には、前記円筒状部の内部の下端側に挿入状態となる環状受部が設けられ、該環状受部の上面と前記頂板部の下面との間に円環状の空間部が形成されており、該円環状の空間部には、上から順に、前記頂板部の下面側に設けられる第1の支持板と、その下方において、外周面が前記円筒状部の円形の内周面に当接した状態で上下方向でスライド可能に設けられた円環状をなす第2の支持板と、前記環状受部の上面に設けられる円環状をなす第3の支持板とを具え、該第1、第2の支持板間にはバネ部材が介装されると共に、前記第2、第3の支持板間にはスラストボールベアリングが前記支持軸部を取り囲むように介装され、該スラストボールベアリングを構成するボールが前記第2、第3の支持板を点接触状態で転動する如くなされており、該ボールの転動に伴って、該スラストボールベアリングのリテーナが前記第2、第3の支持板間を前記支持軸部の半径方向で移動可能となされている。又、前記押圧具が、前記ワークを押圧しない自由状態から、前記バネ部材の弾性圧縮を伴って相対的に稍上昇した、ワーク回転上昇位置においては、前記支持軸部の上端が前記押圧部と非接触で、且つ上下の円錐面が離れた状態となり、又、前記押圧具が、前記バネ部材を更に圧縮させて相対的に上昇した、ワーク押圧上昇位置においては、前記支持軸部の上端が前記押圧部で押圧される如くなされていることを特徴とするものである。
【0009】
前記ワーク押圧装置において、前記押圧手段は、上下方向で伸縮し得る押圧シリンダとして構成し、該押圧シリンダのロッドの下端部に前記保持筒部を設けるのがよい。
【0010】
前記各ワーク押圧装置において、前記支持軸部には、該支持軸部の外周面とスラストボールベアリングのリテーナの内周面との間の距離を所要に保つための弾性圧縮可能な弾性規制部を設けるのがよい。或いは、前記円筒状部の内周面に、該内周面と前記スラストボールベアリングのリテーナの外周面との間の距離を所要に保つための弾性圧縮可能な弾性規制部を設けるのがよい。
【0011】
このように構成する場合、前記押圧具が前記ワークを押圧しない自由状態においては、前記バネ部材が、圧縮されない自由状態にあるように構成するのがよい。
【0012】
前記各ワーク押圧装置において、前記押圧具の下端に、前記テーブルに載置されたワークの上面を押圧でき且つ該上面の傾斜に応じて傾動できる押圧片を設けるのがよい。より好ましくは、前記押圧具の下端に、前記テーブルに載置されたワークの上面を押圧する押圧片を設け、該押圧片は、該押圧具の下端に設けた凹状保持部に嵌め込まれたものとし、該押圧片の外面と前記凹状保持部の内面は球面接触状態で可動となし、又、該押圧片の下面が前記ワークの上面を押圧する如くなすのがよい。ここに押圧片は、ワークを直接的に押圧し、或いは押え片を介して押圧するものであり、該押え板を介して押圧する場合は、押圧片が、該押え板の上面の傾斜に応じて傾動できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜3において本発明に係るワーク押圧装置1は、工作機械、例えば両頭フライス盤2に付設されたテーブル3上に、被加工面を前後左右に向けて所要に位置決めセットされたワーク5を、該テーブル3の上方位置に配設され且つ上下方向で伸縮し得る押圧手段6を用いて、前記テーブル3の上面7に向け押圧するものであり、該テーブル3が上下方向の回転軸線L1(図2)回りに回転する際におけるテーブル3の該回転軸線L1と、押圧手段の押圧部分(後述する円筒状部27)の軸線L2(図2)の芯ずれを補正して、該ワーク5をテーブル3の回転に伴って正しく円滑に回転させる構成を有している。
【0014】
前記ワーク5は、本実施の形態においては図4〜5に拡大して示すように、表面の摩擦係数が小さい小寸法の板材10を所要枚数積重したものである。例えば、一辺が60mmで肉厚が5mmの薄肉正方形板状をなすアルミニウム板11の表裏を保護紙12,12で被覆してなる板材10の5枚を向き合わせて積層したものであり、その4面に所要のフライス加工が施される。
【0015】
前記押圧手段6は、図1〜4、図6に示すように、本実施の形態においては上下方向で伸縮し得る押圧シリンダ6aとして構成されており、該押圧シリンダ6aは、前記テーブル3を跨ぐようにテーブルベース13上に立設された門形フレーム15の上部をなす横架フレーム16の前後方向略中央に固定されている。そして、該押圧シリンダ6aのロッド17が前記横架フレーム16の下面側において下方向に突出できるように構成され、該ロッド17の下端部には、前記ワーク5を押え板14を介して押圧する押圧具18の上端側をなす支持軸部19(図8)を収容させてこれを保持するための保持筒部20が設けられている。該押圧具18の上下方向軸線は、保持筒部20の上下方向軸線と合致乃至平行する。
【0016】
該保持筒部20は、図7〜8に示すように、下端開放で且つ円形の内部空間21の上面が押圧部22とされた円筒状をなす外筒部23と、下端が開放し且つ頂板部25の中央部に、前記ロッド17の軸線と共通の軸線を有した挿通孔26が設けられた円筒状部27を具えている。そして、該円筒状部27が前記内部空間21に挿入せしめられ且つ該円筒状部27の下端外面に周設された固定鍔部29を前記外筒部23の下端面30に当接させた状態で、該固定鍔部29の周方向に並設したボルト孔31を挿通するボルト32を、前記外筒部23の下端面30に設けたネジ孔33に螺合し締め付けることにより、円筒状部27が、前記外筒部23内に挿入された状態で該外筒部23に固定されている。そして、円筒状部27内に後述のように収容された前記支持軸部19の上端34と前記押圧部22との間には所要の間隙35が設けられるようになされている。
【0017】
又前記頂板部25の上面36には、前記円筒状部27の軸線L2(図7)と同心に、例えば30度の傾斜角度を有する下の円錐面37が設けられている。
【0018】
又前記支持軸部19は、段付きの円柱状(中実又は中空)を呈しており、該支持軸部19の下部には、図8に示すように、下から上に向けて順に、前記円筒状部27の下端側に挿入状態となる環状受部39と、それよりも小径の第1軸部40と、それよりも小径の第2軸部41と、更にそれよりも小径の第3軸部42と、更にそれよりも小径のネジ軸43が同心に配置されている。又前記支持軸部19の下端には、その軸線と共通の軸線を有する盲の連結孔45を有する連結筒部46が、下方に向けて突設されている。そして該連結筒部46の周面部には、ネジ孔47が周方向に並設され、図11に示すように、該ネジ孔47に固定ネジ49が螺合可能となされている。
【0019】
そして前記ネジ軸43(前記支持軸部19の上部)には、図8に示すように、前記下の円錐面37と面接触し得る上の円錐面50を具えたナット状の当接部51が、前記ネジ軸43に螺合されている。本実施の形態においては、該螺合状態で、後述するバネ部材52は圧縮されていない。この螺合状態は、該当接部51の外周面に設けたネジ孔55に螺合する固定ネジ56を用いて前記ネジ軸43に回り止めされて固定されている。なお、上下の円錐面50,37間にはグリースを介在させて、該円錐面50,37相互が相対的に円滑に滑るようになされている。
【0020】
又上下の円錐面50,37が当接した状態で、図8に示すように、前記環状受部39の上面57と前記頂板部25の下面59との間に円環状の空間部60が形成されており、該円環状の空間部60には、上から順に、前記頂板部25の下面59に当接する第1の支持板61と、その下方に配置された第2の支持板62と、前記環状受部39の上面57で支持される第3の支持板63が配設されている。該第1、第2、第3の支持板61,62,63は、共に、中央部に円形孔65が設けられ且つ上下面が水平に形成された、焼き入れされた円環状板体として形成されている。そして、これらの支持板61,62,63の内径は等しく形成され、又外径も等しく形成されており、その内径は、前記第1軸部40の外径と等しい。
【0021】
そして前記のように、支持軸部19が、その軸線が前記下の円錐面37の軸線(即ち円筒状部27の軸線)と合致した図8に示す中立状態から、その軸線が前記円筒状部27の軸線と平行した状態で該円筒状部27の半径方向で移動できるように、前記第1、第2の支持板61,62の内径が設定されている。又図9に示すように、前記第3の支持板63の外周面66と、前記円筒状部の円形内周面67との間に間隙69が設定されている。
【0022】
又図9に示すように、前記第1の支持板61の外周面70が前記円筒状部の円形内周面67に略当接する(若干の隙間が存してもよい)と共にその上面71が前記頂板部25の下面59に当接することにより、該第1の支持板61は前記頂板部25の下面59に固定状態に設けられている。又前記第2の支持板62は、その外周面72が前記円筒状部の円形内周面67に当接した状態で、上下方向にスライド可能に設けられている。更に前記第3の支持板63は、本実施の形態においては、その内周面73が前記第1軸部40の外周面75に当接し且つ下面76が前記環状受部39の上面57に当接した状態で、該上面57に固定状態に設けられている。
【0023】
又図9に示すように、前記第1、第2の支持板61,62間には、背中合わせ状態で積重され且つ中心部の透孔77に前記第3軸部42が挿通された状態で、円錐状の2枚の皿バネ79,79からなるバネ部材52が、自由状態(圧縮されていない状態)で介装されている。そして、前記支持軸部19の前記半径方向での移動を可能とするように、前記透孔77の径が設定されている。
【0024】
又前記第2、第3の支持板62,63間には、図8に示すようにスラストボールベアリング80が、前記第2軸部41を取り囲むように介装されている。該スラストボールベアリング80は、図10に示すように、前記支持軸部19を取り囲むリテーナ81に保持されたボール82が、その上下端83,84が、前記第2の支持板62の水平な下面85と第3の支持板63の水平な上面86に点接触の状態で、転動する如くなされており、該ボール82の転動に伴って、スラストボールベアリング80が第2、第3の支持板62,63間87を、前記支持軸部19の半径方向で移動可能となされている。
【0025】
又本実施の形態においては、図8〜10に示すように、前記第2軸部41の外周面に半円形の嵌込み溝89が周設され、該嵌込み溝89に、クッション性を有する断面円形のリング状ゴム90が嵌着されて弾性規制部88が構成されている。そして、前記支持軸部19が中立状態においては、図10に示すように、前記リテーナ81の内周面91が前記リング状ゴム90の外周面92に接近した状態にある。そしてこの状態で、図10に示すように、リテーナ81の外周面93と前記円筒状部27の円形内周面67との間には、前記支持軸部19の前記半径方向での移動を可能とする間隙95が設けられている。又図9に示すように、前記環状受部39の外周面96と、前記円筒状部27の円形内周面67との間には、前記支持軸部19の前記半径方向での移動を可能とする間隙97が設けられている。
【0026】
前記支持軸部19が、図16に矢印で示すように半径方向で移動した場合は、それに伴いスラストボールベアリング80が移動できる。この移動は、図10に示すように、支持軸部19と一体化している前記第3の支持板63が、前記ボール82を矢印方向に転動させて行われる。そしてこの矢印方向のボール82の転動により、前記第2の支持板62が固定状態にあることから、前記リテーナ81が矢印で示す外方向に移動せしめられる。前記支持軸部19は、前記テーブル3の回転軸線L1と円筒状部27の軸線L2の芯ずれ量に応じて、円筒状部27の半径方向で見て、0.5mm程度移動できる。支持軸部19が偏心状態で旋回しても、前記のように、スラストボールベアリング80も移動できるので、前記リテーナ81の内周面91が前記リング状ゴム90を弾性圧縮させることには必ずしもならない。しかし支持軸部19の旋回状態によっては、該スラストボールベアリング80が、例えば図19に示すように右側に偏って、その軸線が支持軸部の軸線とずれ、そのリテーナ81が前記リング状ゴム90の左側部分を部分的に弾性圧縮させることがある。
【0027】
又前記押圧具18は、本実施の形態においては、図4、図12に示すように、軸線が上下方向の軸体18aとして構成されており、その下端には、前記テーブル3に載置されたワーク5の上面99を押圧する押圧片100が設けられている。なお本実施の形態においては、押え板14を介して押圧している。該押圧片100は、直径が20mm程度の球体の一部を切除して平坦な押圧面101が形成された構成を有しており、軸体18aの下端に設けた凹状保持部102に嵌め込まれており、該押圧片100の球形状の外面103と前記凹状保持部102の球面状の内面105とは球面接触状態で可動に構成され、前記ワーク5の上面99の傾斜状態に応じて(本実施の形態においては、傾斜したワーク上面99に載った押え板14の傾斜上面104に応じて)、例えば図12に誇張して示すように、該上面104に前記押圧面101が当接した状態で傾動できる。そして図11に示すように、該軸体18aの上端に設けられた連結軸部106が前記連結孔45に挿入せしめられ、前記ネジ孔47にねじ込まれた固定ネジ49の締め付けにより、軸体18aが前記支持軸部19に固定状態に連結されて、前記押圧具18が構成される。
【0028】
このように構成された押圧具18は、前記ワーク5を押圧しない自由状態から、前記バネ部材52の弾性圧縮を伴って相対的に稍上昇し、図13に示すような、前記支持軸部19の上端34が前記押圧部22と非接触であるワーク回転上昇位置Aを取ることができる。この状態で、前記上下の円錐面50,37間に約0.7mmの隙間が生ずる。そして前記押圧具18を、前記バネ部材52を更に圧縮させて相対的に上昇させると、図14に示すような、前記支持軸部19の上端34が前記押圧部22で押圧されるワーク押圧上昇位置Bを取ることができる。この状態で、前記上下の円錐面50,37間に上下方向で約2mmの隙間が生ずる。
【0029】
前記押圧具18の押圧片100が前記ワーク5をテーブル3に固定するために前記ロッド17が下方向に突出することにより、図14に示すように、前記バネ部材52の弾性圧縮によって、支持軸部19が相対的に上昇し、支持軸部の上端34が前記押圧部22に接触した状態となる(前記ワーク押圧上昇位置B)。その後における押圧シリンダ6aの更なる伸長により、支持軸部19の上端34が、押圧部22により下方向に例えば1tの荷重で強く押圧され、これにより図4に示すように、押圧片100がワーク5を、支持台108を介してテーブル3の上面7に押圧し、該ワーク5をテーブル3に強固に固定できることとなる。
【0030】
このようにワーク5がテーブル3に固定された状態で、テーブル3が、前記門形フレーム15と一体となって図1に矢印で示し、又図15に矢印F1で示す方向に前進し、該ワーク5が左右のフライス110,110間に所要に配置され、左右のフライス110,110によって左右の被加工面111,111にフライス加工が施される。フライス加工が完了した後、前記テーブル3が当初の状態に戻り、その後、前後の被加工面112,112を加工するために、テーブル3が、図15に矢印F2で示すように90度回転せしめられる。この回転の円滑化を図るために、前記押圧シリンダ6aによる押圧力を、ワークの固定を不安定化しない範囲で稍落として行う。例えば600kgの荷重で押圧する。
【0031】
図13は、この回転時の状態を示すものであり、前記押圧具18が相対的に1.3mm程度上昇した状態にある。
【0032】
そしてこの状態で、前記押圧具18は、その下端即ち前記押圧片100が、前記押え板14の上面104に接触状態にあり、且つ押圧具の上端側即ち前記支持軸部19は、前記円筒状部27と、前記ボール82を介してのみの点接触状態となるために、該押圧具18の旋回は非常に軽く行われる。
【0033】
円筒状部27の軸線L2とテーブル3の軸線L1が図13に示すように芯ずれしている場合、例えば半径方向で0.5mm程度芯ずれしているとした場合は、図16〜17に示すように、該テーブル3の回転に伴い支持軸部19が、その軸線(押圧具9の軸線)L3が前記軸線L2と平行を保ちながら、テーブル3の軸線L1を中心として円滑に旋回できることになる。なお本実施の形態においては、前記上下の円錐面50,37の傾斜角度を30度に設定しているため、上の円錐面50が例えば0.7mm上昇したときは、支持軸部19は、前記円筒状部27の半径方向で1mm程度移動できる。本発明によるときは、このように芯ずれが補正され、ワーク5をテーブル3の回転に伴って正しく円滑に回転させることができるのである。
【0034】
なお前記ワーク5の上面99が若干傾斜している場合は、前記押圧片100が、図12に示すように、前記凹状保持部102の内面105に球面接触状態を保ちながら、ワークの上面に追随して傾くことができ、これにより、押圧具18の軸線L3が前記円筒状部の軸線L2と平行状態にありながらも、該押圧片100を介してワーク5を安定的に押圧できることになる。
【0035】
このようにしてテーブル3を90度回転させて後、前記押圧シリンダ6aを再び伸長させ、図14と示すと同様に、前記支持軸部19の上端34を、前記押圧部22で押圧し、これによりワーク5をテーブル3上に固定する。その後、ワーク5が左右のフライス110,110間に所要に位置するように、前記テーブル3を門形フレーム15と共に前進させ、対向する他の被加工面112,112に所要のフライス加工を施す。以上によって、ワークの4面が所要にフライス加工されることになる。
【0036】
このようにしてフライス加工が完了した後、次のワークの加工に移るのであるが、その際、前記押圧シリンダ6aを図2に示すように縮小させる。これにより図18に示すように、上の円錐面50が下の円錐面37に対して偏心した接触状態となるが、前記押圧具18の自重によって、図8に示すように、上の円錐面50の軸線が前記円筒状部27の軸線と合致する中立状態に戻る。この戻りは、上下の円錐面50,37間にグリースが介在されているために、より円滑に行われる。
【0037】
それに伴い、前記スラストボールベアリング80が例えば図19に示すように右側に偏っている場合は、前記リング状ゴム90の弾性復元作用によって前記リテーナ81の内周面91が、例えば図19に矢印で示す左方向に押しやられ、リテーナ81も中立状態に戻る。このようにしてスラストボールベアリング80が中立状態に戻るのである。なお本実施の形態においては、押圧具18が自由状態(ワークを押圧していない状態)で、前記バネ部材52が、圧縮されない自由状態にあることから、該スラストボールベアリング80は、該バネ部材52の付勢作用を受けることなく、中立状態に円滑に戻ることができる。スラストボールベアリング80をこのように中立状態に戻すことにより、次回の押圧を、支持軸部19の半径方向での必要な動き代を確保して確実に行うことができることになる。
【0038】
もしも前記リング状ゴム90が設けられていないとすれば、ワーク押圧装置によるワークの押圧が繰り返されるうちに、例えば図20に示すように、スラストボールベアリング80が一方向に大きく片寄った状態となり、そのリテーナ81の外周面113が前記円筒状部27の円形内周面67に擦れた状態となり、その後における支持軸部19の旋回が円滑に行われなくなって好ましくない。
【0039】
〔その他の実施の形態〕
(1) 前記上下の円錐面50,37は、図21〜22に示すように逆向きに構成されることもある。図21は、上下の円錐面50,37が当接した状態を示し、又図22は、押圧具18が前記ワーク回転上昇位置Aにおいて、支持軸部19が円筒状部27の半径方向で稍移動した状態を示すものである。
【0040】
(2) 本発明に係るワーク押圧装置が押圧するワークは、複数枚の板材を積層した図4に示すワークであることの他、直方体状や立方体状をなす一体のワークであってもよい。又押圧具18の下端に設けられた押圧片100は、対象とするワークの大きさに応じて、例えば図23や図24に示すように、直径が60〜200mm程度の比較的大きな円板状を呈するもの等として構成することもできる。図23〜24における場合も、前記と同様、押圧片100が、ワークの上面(又は押え板の上面)の傾斜に応じて傾動できるように構成されている。そして、該押圧片150がワークの上面を直接的に押圧することもある。
【0041】
(3) 又本発明に係るワーク押圧装置は、前記フライス盤の他、ボーリングマシン等、ワークを所定角度回転させるためのテーブルを具える工作機械全般に応用できる。
【0042】
(4) 前記押圧手段は、上下方向で伸縮し得るものであれば、前記押圧シリンダを用いる手段としての他、ネジ機構やリンク機構を応用した手段等として構成することもできる。
【0043】
(5) 前記傾動可能の押圧片100は、前記ワークの上面の傾斜に追随できるように角度変更できるものであれば、前記のように球面接触で可動となるものには特定されず、例えばユニバーサルジョイント状のものであってもよい。
【0044】
(6) 前記弾性規制部は、弾力性を有するゴム製部材を用いることの他、コイルバネ等のバネ部材を周方向に複数配置することによって構成することもできる。
【0045】
(7) 前記第1の支持板61は前記頂板部25と別体ではなく一体のもの(頂板部の一部分をなすもの)として構成することがあり、又前記第3の支持板63も、前記環状受部39と別体ではなく一体のもの(環状受部の一部分をなすもの)として構成することがある。
【0046】
(8) 前記バネ部材は、前記したような皿状バネを用いることの他、バネ定数の大きいゴム質素材からなるバネ部材やコイルバネ等を用いて構成することもできる。
【0047】
(9) 前記押圧手段を押圧シリンダを以って構成する場合、該押圧シリンダは、例えば図1に示すように門形フレーム15の横架フレーム16に支持されることの他、コ字形フレームの上の水平突出フレーム部等で支持されることもある。
【0048】
(10)上下の円錐面50,37の傾斜角度は、支持軸部19の中立状態への前記戻りの円滑性を考慮して、30〜60度の角度範囲で所要に設定できる。
【0049】
(11)前記スラストボールベアリング80が例えば図19に示すように右側等に偏る場合、前記弾性規制部88が該スラストボールベアリング80のリテーナ81を中立状態に戻すことができる限り、バネ部材52を第1、第2の支持板61,62間に弾性圧縮状態に介装させることもある。
【0050】
【発明の効果】
本発明は、以下の如き優れた効果を奏する。
(1) 本発明に係るワーク押圧装置は、上下方向の軸線回りに回転せしめられるテーブル上に位置決めセットされたワークを押圧する押圧手段に組み込まれた押圧具が、該押圧手段の下端部に設けられた円筒状部に対して、該円筒状部の軸線と平行する軸線を保ったまま、前記テーブルの軸線を中心として旋回可能に構成すると共に、該円筒状部に対する前記押圧具の上昇位置を、回転用と押圧用の2段階に設定できるようになし、又、前記回転用の上昇位置においては、押圧具の上端側をなす支持軸部が前記スラストボールベアリングのみによって支持されるように構成してなる。
従って本発明によるときは、テーブルの回転の軸線と押圧具の回転の軸線とが芯ずれしている場合であっても、その芯ずれが補正され、押圧具がテーブルの回転に追随して旋回できるのであり、しかもその旋回は、前記スラストボールベアリングの点接触状態での支持作用によって軽く行われることとなる。
かかることから、例えば図4に示すような、摩擦係数の小さい板材を積重してなるワークを押圧する場合や、表面の摩擦係数が小さいワークを押圧する場合であっても、前記従来のローラを用いるワーク押圧装置による場合とは異なり、板体相互間等におけるスリップが発生する不具合を解消でき、板材の積重状態の崩れ等を生じさせることなく、該ワークを確実に押圧しながらテーブルの回転を行わせ得る利点がある。
そして前記押圧具を押圧用の上昇位置とすることにより、所要の回転を完了したテーブル上のワークを、前記押圧手段の押圧力を十分に作用させてテーブルに強固に固定することができる。
そして、ワークに対する加工が完了した後に押圧手段を縮小状態にすると、上下の円錐状面が安定接触状態となることにより、支持軸部を自ずから中立状態に戻すことができる。
【0051】
(2) 又本発明は、回転用の上昇位置と押圧用の上昇位置の2段階上昇位置を取り得るように構成しているため、ワークを押圧する際も含めて、前記スラストボールベアリングのボールには前記バネ部材の付勢力以上の荷重は加わらず、前記した従来のローラ方式のワーク押圧装置におけるように、ボールが押圧力を直接に受けるということにはならない。このようにボールには、バネ部材の付勢力が加わるだけであって、強大な押圧力は何ら加わらないために、該ボールに強大な押圧力が作用して支持軸部の旋回構造部が破損するのを防止でき、旋回構造部分を保護できる。
【0052】
(3) 又前記支持軸部に、前記スラストボールベアリングの半径方向での移動を規制する弾性規制部を設ける構成とした場合は、ワークの押圧を繰り返す場合、新たなワーク押圧に先立って、支持軸部が中立状態に戻ると同時に、スラストボールベアリングを中立状態に確実に戻すことができることとなり、次回のワーク押圧を円滑に行わせ得る利点がある。スラストボールベアリングが片側に偏倚してそのリテーナが円筒状部の内周面に擦れた状態になると、次回の押圧時に支持部が円滑に旋回できなくなってしまうが、弾性規制部は、このような不具合を解消してワーク押圧装置の円滑な動作を可能とする。
【0053】
(4) このように弾性規制部を設ける場合、前記押圧具が自由状態においては、前記バネ部材が、圧縮されない自由状態にあるように構成するときは、スラストボールベアリングを、バネ部材の付勢作用を受けない状態で中立状態に円滑に戻すことができる。
【0054】
(5) ワークの上面の傾斜に押圧片が自在に応じ得るように、該押圧片を、球面接触状態等で前記押圧具の下端に設けることにより、該押圧片をワーク上面に密接状態に当接させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るワーク押圧装置を両頭フライス盤に応用した状態を示す斜視図である。
【図2】ワーク押圧装置がワークを押圧する直前の状態を示す正面図である。
【図3】ワーク押圧装置がワークを押圧した状態を示す正面図である。
【図4】その部分拡大図である。
【図5】表裏が保護紙で被覆されたアルミニウム板を示す断面図である。
【図6】ワーク押圧装置の下側部分を示す斜視図である。
【図7】ワーク押圧装置を示す分解斜視図である。
【図8】その部分断面図である。
【図9】その部分拡大図である。
【図10】その部分拡大図である。
【図11】ワーク押圧装置の下側部分を示す一部断面正面図である。
【図12】ワーク押圧装置によるワークの押圧状態を示す部分拡大図である。
【図13】押圧具が、バネ部材の弾性圧縮を伴って相対的に稍上昇したワーク回転上昇位置を示す断面図である。
【図14】押圧具がバネ部材を更に圧縮させて相対的に上昇したワーク押圧上昇位置を示す断面図である。
【図15】テーブルに固定されたワークにフライス加工を施す工程を説明する平面図である。
【図16】押圧具の旋回時の状態を示す断面図である。
【図17】押圧具の旋回状態を示す説明図である。
【図18】下の円錐面に対する上の円錐面の偏心した接触状態を示す断面図である。
【図19】リング状ゴムの弾性復元作用による、リテーナの中立状態への戻り作用を説明する断面図である。
【図20】リング状ゴムが設けられない場合の問題点を説明する断面図である。
【図21】下の円錐面を凸面に形成し且つ上の円錐面を凹面に形成した態様を示す断面図である。
【図22】その作用を説明する断面図である。
【図23】押圧具下端の押圧片の他の態様を示す断面図である。
【図24】押圧具下端の押圧片のその他の態様を示す断面図である。
【図25】従来のワーク押圧装置を説明する正面図である。
【図26】その断面図である。
【図27】その押圧具によるワーク押圧状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ワーク押圧装置
2 フライス盤
3 テーブル
5 ワーク
6 押圧手段
18 押圧具
19 支持軸部
20 保持筒部
22 押圧部
25 頂板部
26 挿通孔
27 円筒状部
37 下の円錐面
39 環状受部
50 上の円錐面
51 当接部
52 バネ部材
60 円環状の空間部
61 第1の支持板
62 第2の支持板
63 第3の支持板
67 円形内周面
80 スラストボールベアリング
81 リテーナ
82 ボール
88 弾性規制部
90 リング状ゴム
100 押圧片
101 押圧面
102 凹状保持部
103 押圧片の外面
Claims (7)
- 上下方向の軸線回りに回転せしめられるテーブルに載置されたワークを、該テーブルの上方位置に配設され且つ上下方向で伸縮し得る押圧手段を用いて前記テーブルの上面に向け押圧する芯ずれ補正機能を具えたワーク押圧装置であって、
前記押圧手段の下端部には、ワークを押圧する押圧具の上端側をなす円柱状の支持軸部を収容させてこれを保持する保持筒部が設けられており、該保持筒部は、下端が開放し且つ頂板部の中央部には、前記支持軸部の上端側を挿通させる挿通孔が設けられてなる円筒状部と、該頂板部の上方に間隔を置いて設けられた押圧部とを有し、該頂板部の上面には、前記円筒状部の軸線と同心に下の円錐面が設けられており、又前記支持軸部の上部には、前記下の円錐面と面接触し得る上の円錐面を具えた当接部が設けられており、該上下の円錐面が当接した状態で、前記支持軸部の軸線と前記下の円錐面の軸線とが合致し得るように構成されており、
又前記支持軸部の下部には、前記円筒状部の内部の下端側に挿入状態となる環状受部が設けられ、該環状受部の上面と前記頂板部の下面との間に円環状の空間部が形成されており、該円環状の空間部には、上から順に、前記頂板部の下面側に設けられる第1の支持板と、その下方において、外周面が前記円筒状部の円形の内周面に当接した状態で上下方向でスライド可能に設けられた円環状をなす第2の支持板と、前記環状受部の上面に設けられる円環状をなす第3の支持板とを具え、該第1、第2の支持板間にはバネ部材が介装されると共に、前記第2、第3の支持板間にはスラストボールベアリングが前記支持軸部を取り囲むように介装され、該スラストボールベアリングを構成するボールが前記第2、第3の支持板を点接触状態で転動する如くなされており、該ボールの転動に伴って、該スラストボールベアリングのリテーナが前記第2、第3の支持板間を前記支持軸部の半径方向で移動可能となされており、
又前記押圧具が、前記ワークを押圧しない自由状態から、前記バネ部材の弾性圧縮を伴って相対的に稍上昇した、ワーク回転上昇位置においては、前記支持軸部の上端が前記押圧部と非接触で、且つ上下の円錐面が離れた状態となり、又、前記押圧具が、前記バネ部材を更に圧縮させて相対的に上昇した、ワーク押圧上昇位置においては、前記支持軸部の上端が前記押圧部で押圧される如くなされていることを特徴とする芯ずれ補正機能を具えたワーク押圧装置。 - 前記押圧手段は上下方向で伸縮し得る押圧シリンダとして構成され、該押圧シリンダのロッドの下端部に前記保持筒部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の芯ずれ補正機能を具えたワーク押圧装置。
- 前記支持軸部には、該支持軸部の外周面とスラストボールベアリングのリテーナの内周面との間の距離を所要に保つための弾性圧縮可能な弾性規制部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の芯ずれ補正機能を具えたワーク押圧装置。
- 前記円筒状部の内周面には、該内周面と前記スラストボールベアリングのリテーナの外周面との間の距離を所要に保つための弾性圧縮可能な弾性規制部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の芯ずれ補正機能を具えたワーク押圧装置。
- 前記押圧具が前記ワークを押圧しない自由状態においては、前記バネ部材が、圧縮されない自由状態にあることを特徴とする請求項3又は4記載の芯ずれ補正機能を具えたワーク押圧装置。
- 前記押圧具の下端には、前記テーブルに載置されたワークの上面を押圧でき且つ該上面の傾斜に応じて傾動できる押圧片が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の芯ずれ補正機能を具えたワーク押圧装置。
- 前記押圧具の下端には、前記テーブルに載置されたワークの上面を押圧する押圧片が設けられ、該押圧片は、該押圧具の下端に設けた凹状保持部に嵌め込まれており、該押圧片の外面と前記凹状保持部の内面は球面接触状態で可動となされ、又、該押圧片の下面が前記ワークの上面を押圧する如くなされていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の芯ずれ補正機能を具えたワーク押圧装置。
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