JP3574634B2 - 自動版胴変更制御装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の印刷部を備えるとともに、各印刷部が、版胴及び版胴外周面の刷版面にインキを供給するインキ供給手段を備えかつ、少なくとも版胴を駆動する独立した印刷駆動手段、少なくとも各版胴をそれぞれ個別に印刷可能な印刷状態と印刷不可能な非印刷状態に変更する第1状態変更機構及び各インキ供給手段をそれぞれ個別に刷版面に対しインキ供給可能なインキ供給状態とインキ供給不可能なインキ非供給状態に変更する第2状態変更機構を備えた輪転機において用いる、先の印刷稼動と、先の印刷稼動とは印刷内容の一部又は全部が相違する印刷物を印刷する後の印刷稼動とを、輪転機を停止せずに連続して行うために、印刷稼動版胴を自動的に変更する自動版胴変更制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の印刷部を備え、先の印刷稼動と、この先の印刷稼動とは印刷内容の一部又は全部が相違する印刷物を印刷する後の印刷稼動とを、輪転機を停止せずに印刷稼動に使用する版胴を変更して連続して行い得る輪転機としては、例えば特開平8−207233号公報に示されるものがある。
【0003】
この輪転機は、複数の印刷部を備え、各印刷部が少なくとも版胴を駆動する独立した駆動手段を備え、かつ少なくとも各版胴をそれぞれ個別に印刷可能な印刷状態と印刷不可能な非印刷状態に切り替える機構を備え、先の印刷稼動と、この先の印刷稼動とは印刷内容の一部又は全部が相違する印刷物を印刷する後の印刷稼動とにおいて、使用する版胴の一部又は全部を変更可能な輪転機であり、この変更に際して、各版胴のそれぞれを必要に応じて個別に印刷可能な印刷状態と印刷不可能な非印刷状態に切り替える版胴変更及び速度調整が制御装置によってなされるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記特開平8−207233号公報に示されるものは、制御装置による具体的な制御が示されていない。とりわけ、各版胴のそれぞれを必要に応じて個別に印刷可能な印刷状態と印刷不可能な非印刷状態に切り替える版胴変更にあたって、切り替えられる版胴の指定をどのようにして行うか、停止して非印刷状態にある版胴を起動し、増速してその時点の輪転機の稼動印刷速度に整合させているが、版胴を起動するタイミングをどのように決めているか、また増速制御をどのようにして行うかなどが明示されていない。
【0005】
印刷稼動においては、各印刷物の必要印刷部数が予め定められており、版胴変更前の印刷部数を必要最小限にし、不要印刷紙(損紙)を最小限乃至ゼロに抑えての印刷が求められているが、特開平8−207233号公報に示されるものでは如何にしてこの求めに対応するのか不明確であった。
【0006】
この発明は、複数の印刷部を備え、先の印刷稼動と、この先の印刷稼動とは印刷内容の一部又は全部が相違する印刷物を印刷する後の印刷稼動とを、輪転機を停止せずに印刷稼動に使用する版胴を変更して連続して行う印刷稼動において、版胴変更前の印刷部数を必要最小限にし、不要印刷紙(損紙)を最小限乃至ゼロに抑えた印刷を可能にし、不要印刷紙(損紙)の発生によるランニングコストの増大を防止することを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのため、この発明にかかる自動版胴変更制御装置は、複数の印刷部を備えるとともに、各印刷部が、版胴と版胴外周面の刷版面にインキを供給するインキ供給手段とを備え、かつ少なくとも各版胴をそれぞれ個別に駆動する独立した駆動手段、少なくとも各版胴をそれぞれ個別に印刷可能な印刷状態と印刷不可能な非印刷状態に変更する第1状態変更機構及び各インキ供給手段をそれぞれ個別に刷版面に対しインキ供給可能なインキ供給状態とインキ供給不可能なインキ非供給状態に変更する第2状態変更機構を備えた輪転機において用いられる自動版胴変更制御装置であって、
少なくとも起動、増減速、停止などの印刷稼動のための稼動指令を受信することが可能であり、かつ、前記稼動指令に対応した所定の駆動基準速度値及び版胴の駆動基準位相値を含む信号である駆動基準を出力することが可能であるとともに、この駆動基準の出力とは別に、予め定めた傾斜で単調増加する単調増速基準速度値信号を当時点の印刷稼動で使用されず次の印刷稼動に使用される印刷部の駆動手段を駆動すべく出力しまたは予め定めた傾斜で単調減少する単調減速基準速度値信号を当時点の印刷稼動で使用され次の印刷稼動で使用されない印刷部の駆動手段を駆動すべく出力することのいずれかを選択的に行うことが可能な基準制御部と、
各駆動手段ごとに設けられ当該駆動手段の回転を前記基準制御部の信号に基づいて制御する駆動制御部と、
印刷稼動における必要印刷部数を設定されることが可能であり、所定の検出位置で印刷物を検出するごとに設定された当該印刷稼動の必要印刷部数から「1」減算する第1演算と、前記単調増速基準速度値信号によってそれぞれ駆動制御部を介して駆動制御される当時点の印刷稼動で使用されず次の印刷稼動に使用される印刷部の駆動手段が当該印刷稼動における当時点の印刷稼動速度に達するまでの時間を演算するとともに、この演算で得た時間だけ前記当時点の印刷稼動が続けられたときに印刷される印刷物の数を演算し、この演算で得た印刷物の数と予め定めた定数との和を、前記第1演算が終了するごとに第1演算で得た値から減算する第2演算とが可能であり、この第2演算結果の値が「0」以下になったときに第1信号を出力し、前記第1演算のみを行った演算結果の値が「0」以下になったときに第2信号を出力する印刷管理部と、
版胴を状態変更する第1状態変更機構及びこの第1状態変更機構によって状態変更される版胴の刷版面にインキを供給するインキ供給手段を状態変更する第2状態変更機構を動作させる動作信号を出力する動作制御部と、
を有していることを特徴とする。
【0008】
さらに、本発明にかかる自動版胴変更制御装置は、前記基準制御部へ前記稼動指令を送信することが可能であり、さらに、最先の印刷稼動で使用する印刷部の指定及び以後に続く印刷稼動単位ごとに新たに使用する印刷部と継続して使用する印刷部とを区別して指定する指定が可能である入力操作部を設けたことを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明にかかる自動版胴変更制御装置は、前記印刷管理部を、印刷物を検出する所定の検出位置より上流の有効印刷物の数を設定可能に設けるとともに、前記第1演算する際に前記上流の有効印刷物の数を当該印刷稼動の必要印刷部数から減算するように設けたことを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明にかかる自動版胴変更制御装置は、前記基準制御部を、マスター制御部として設けるとともに、前記駆動制御部を、前記マスター制御部に従属するスレーブ制御部として設けたことを特徴とする。
【0011】
印刷稼動に先立ち、当該発明の自動版胴変更制御装置を始動し、連続して実施する予定のいくつかの印刷稼動について、各印刷稼動ごとに、少なくとも使用印刷胴に係る情報及び必要印刷部数を含む個別の印刷情報を、印刷管理部に入力し記憶させる。すると、基準制御部は、印刷管理部から前記印刷情報を受信して各印刷稼動ごとに、当該印刷稼動で制御する駆動手段の駆動制御部を組み合わせグループ指定する。
【0012】
グループ指定が完了後、印刷稼動が開始される。印刷稼動は、入力操作部からの稼動指令に応じて基準制御部が出力する駆動基準に基づいて、駆動制御部を介して駆動手段が駆動されて行われる。
【0013】
印刷稼動が開始されると、予め定められた適宜の位置で印刷物が検出され、印刷管理部において前記必要印刷部数から減算される。また、印刷管理部では、基準制御部が出力する駆動基準が常時入力されて当時点における印刷稼動速度が認識されるとともに、基準制御部の出力する「単調増速基準速度」によって駆動制御部を介して当時点に停止している駆動手段が駆動されたときに当該駆動手段が当時点における印刷稼動速度に達するまでの時間が演算され、さらに、この演算された時間だけ、当時点における印刷稼動速度で当時点の印刷稼動が続けられたときに印刷される印刷物の数が演算される。そして、この演算された印刷物の数及び後に説明する予め定めた定数(整数)が、前記必要印刷部数から減算される。必要印刷部数から、検出された印刷物の数、演算された印刷物の数及び予め定めた定数(整数)を減算した値が「0」以下になった時点で、印刷管理部は第1信号を出力する。また、必要印刷部数から検出された印刷物の数のみを減算した値が「0」以下になった時点で、印刷管理部は第2信号を出力する。請求項3の構成では、前記第1信号、第2信号の出力は、設定された印刷物を検出する所定の検出位置より上流の有効印刷物の数をも併せて必要印刷部数から減算した値が「0」以下になった時点で行われる。前記予め定めた定数(整数)には、前記当時点の停止状態から「単調増速基準速度」によって駆動され当時点における印刷稼動速度に達した駆動手段が、その後印刷稼動可能な位相となるべく駆動基準信号に整合するように位相調整されるのに必要な時間の間に、最大印刷稼動速度で印刷される印刷物の数より若干大きな数をあてる。
【0014】
前記第1信号の出力を受けて、基準制御部は、当時点の印刷稼動で使用されておらず次に行われる印刷稼動に使用される印刷部の駆動手段を起動させ、当時点における印刷稼動速度まで昇速するべく、当該駆動手段に対応する駆動制御部に対して「単調増速基準速度」を出力する。
【0015】
「単調増速基準速度」が入力された駆動制御部は、対応する駆動手段を「単調増速基準速度」に従って起動し昇速する。そして駆動制御部は、「単調増速基準速度」が、自らが並行して出力する「駆動基準」の基準速度と一致すると、それまで「単調増速基準速度」を入力していた駆動制御部に対する出力を「駆動基準」に切り替え、当該駆動制御部と対応する駆動手段を「駆動基準」によって制御回転させる。
【0016】
基準制御部が出力する駆動基準に基づく制御に移行された駆動手段、ひいては版胴などの印刷胴は、印刷稼動可能な位相に制御される。駆動手段つまり前記印刷胴が印刷稼動可能な位相に制御された後、第2信号が出力される。第2信号は、動作制御部と基準制御部に入力される。
【0017】
第2信号の出力を受けて、動作制御部は、当時点の印刷稼動で使用されており次に行われる印刷稼動で使用されない印刷部の第2状態変更機構をインキ非供給状態に変更するように作動させるとともに、当時点の印刷稼動で使用されておらず次に行われる印刷稼動で使用される印刷部の第2状態変更機構をインキ供給状態に変更するように作動させる。続いて動作制御部は、当時点の印刷稼動で使用されておらず次に行われる印刷稼動で使用される印刷部の第1状態変更機構を印刷状態に変更するように作動させるとともに、当時点の印刷稼動で使用されており次に行われる印刷稼動で使用されない印刷部の第1状態変更機構を非印刷状態に変更するように作動させる。
【0018】
当時点の印刷稼動で使用されており次に行われる印刷稼動で使用されない印刷部の第1状態変更機構が非印刷状態に変更されると、基準制御部は、当時点の印刷稼動で使用されており次に行われる印刷稼動で使用されない印刷部の駆動手段を停止するべく、当該駆動手段に対応する駆動制御部に対して「単調減速基準速度」を出力する。「単調減速基準速度」が入力された駆動制御部は、対応する駆動手段を「単調減速基準速度」に従って減速し停止する。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1および図2により、本発明の一実施の形態を適用した新聞印刷用輪転機の概略構成図を示している。なお、図1および図2に示すネットワークライン4は、図1に示すl1、l2、l3、l4、l5と図2に示すl1’、l2’、l3’、l4’、l5’との間でそれぞれ接している。
【0020】
図1および図2において、輪転機は、それぞれ4つの印刷部P(P1、P2、P3、P4)を有する多色印刷ユニットCT1乃至CT3及び印刷された連続紙Wを所定の印刷画像ごとに切断して折り畳む折畳みユニットFDを備えている。各印刷部Pは、版胴PCとブランケット胴BCを接触可能に配した印刷カップルが2組ずつ、それぞれのブランケット胴BCが接触可能に設けられ、例えば新聞印刷用輪転機の場合、印刷カップルは、新聞4ページを並べての印刷が可能な幅を有している。そして、幅全体に印刷した連続紙Wを幅の中央で分割し、印刷部Pの印刷胴(版胴PC及びブランケット胴BCの双方を総称するとき又はいずれと特定する必要のないときは印刷胴という)の幅方向一方側半分で印刷した分割紙Wcdを夕ーンバー装置(図示せず)によって印刷部Pの印刷胴の幅方向他方側半分で印刷した分割紙Wabと重ね合わせ、さらに、各多色印刷ユニットCT1乃至CT3で印刷したすべての分割紙Wab及び分割紙Wcdを重ね合わせて、折畳みユニットFDに案内し、1部の新聞を作成するように構成されている。
【0021】
各印刷カップルは、版胴PCが伝動手段GTを介して、ブランケット胴BCが版胴PC及び版胴PCとブランケット胴BCの両胴間に設けられた図示されてない伝動手段を介して、駆動手段MOによって駆動されるようになっている。また、各印刷部Pの版胴PCは、それぞれが隣接するブランケット胴BCと接離可能であるように、またブランケット胴BCは、それぞれが隣接する版胴PC及びブランケット胴BCと接離可能であるように、印刷胴接離機構と流体圧シリンダーとによって構成された第1状態変更機構100に連結されている。印刷胴接離機構は、流体圧シリンダーによって駆動され、版胴PC及びブランケット胴BCがそれぞれ隣接するもの同士接触する位置(印刷状態位置)と、少なくとも版胴PCが隣接するブランケット胴BCから離隔する位置(非印刷状態位置)との間を移動させる。
【0022】
折畳みユニットFDは、折胴FCが伝動手段GTを介して、また他の胴は、折胴FCと他の胴との間に設けられた図示されていない伝動手段を介して、駆動手段MOによって駆動されるようになっている。なお、駆動手段MOと版胴PC又は折胴FCの間に介在する伝動手段GTを取り除き、駆動手段MOの出力軸が直接版胴PC又は折胴FCを駆動する構成であってもよい。
【0023】
図4に示すように、各印刷カップルは、インキング装置60とダンプニング装置70とをそれぞれ有している。
【0024】
インキング装置60とダンプニング装置70とは、例えばクラッチである動力連結機構CLを有するインキング伝動手段50で連結されており、このインキング伝動手段50は動力連結機構CLによって前記印刷カップルの駆動手段MOと連結可能かつ連結からの解放が可能に設けられている。
【0025】
また、インキング装置60のインキ着けローラー61、61は、それぞれが版胴PCの刷版面に対して接離可能であるように、第2状態変更機構110の一部を構成する、流体圧シリンダーによって駆動されるインキ着けローラー接離機構62に連結されており、版胴PCの刷版面に接触する位置(刷版面にインキを供給するインキ供給状態位置)と版胴PCの刷版面から離隔する位置(刷版面にインキを供給できないインキ非供給状態位置)との間を移動させられる。
【0026】
同様に、ダンプニング装置70の水着けローラー71は、版胴PCの刷版面に対して接離可能であるように、やはり前記第2状態変更機構110の一部を構成する、流体圧シリンダーによって駆動される水着けローラー接離機構72に連結されており、版胴PCの刷版面に接触する位置(刷版面に湿し水を供給する湿し水供給状態位置)と版胴PCの刷版面から離隔する位置(刷版面に湿し水を供給できない湿し水非供給状態位置)との間を移動させられる。
【0027】
さらに、インキング装置60には、例えばステッピングモーター(図示せず)で駆動されるインキポンプ群63が設けられており、ダンプニング装置70には、例えばソレノイドで噴射口が開閉動作される湿し水噴射ノズル群73が設けられている。インキポンプ群63及び湿し水噴射ノズル群73は、第2状態変更機構110がインキ及び湿し水を供給可能状態であるとき稼動されるようになっている。
【0028】
前記印刷カップルの駆動手段MO及び折畳みユニットFDの駆動手段MOには、これら各駆動手段MOに対応する#11〜#18、#21〜#28、#31〜#38、#99で示す駆動制御部であるスレーブ制御部2及び予め定められた所定角の角変位ごとにパルス信号を出力するとともに、1回転ごとにZ相パルス信号を出力するZ相付きロータリーエンコーダー(以下、エンコーダーとする)5が設けられており、スレーブ制御部2は、図3で説明するスレーブネットワーク接続部21を介して、ネットワークライン4に接続されている。
【0029】
またこのネットワークライン4には、基準制御部であるマスター制御部1が接続されているとともに、印刷管理部8及び各多色印刷ユニットCT1、CT2、CT3に対応する#19、#29、#39で示す動作制御部9が接続されている。なお、マスター制御部1に替え、それぞれが後に説明するマスター制御部1の機能を有する複数のマスター制御部を設け、それぞれを選択的に切り替えて使用できる構成であってもよい。
【0030】
ネットワークライン4はループ状に形成され、何らかのトラブルによってその一方が不通となった場合でもその他方により、マスター制御部1と、#11〜#18、#21〜#28、#31〜#38、#99のスレーブ制御部2及び#19、#29、♯39の動作制御部9との信号伝達が可能であるように構成されている。
【0031】
さらに、印刷管理部8と動作制御部9とが連結されている。
【0032】
図3は、マスター制御部1、スレーブ制御部2、印刷管理部8及び動作制御部9の連結状態の1つの実施形態の構成を示している。
【0033】
図3において、マスター制御部1は、入力操作部11、処理部12、駆動基準設定部13、マスターネットワーク接続部17を備えている。
【0034】
入力操作部11は、少なくとも起動、増減速、停止などの稼動信号を入力する稼動操作ができるようになっている。
【0035】
処理部12は、マスターネットワーク接続部17を介して印刷管理部8から各印刷稼動ごとの個別の印刷情報を受信し、この個別の印刷情報に基づいて、連続して行う各印刷稼動ごとに、使用する印刷部P、P…のセットを編成し、各セットごとにそのセットに属する駆動手段MOの駆動制御部であるスレーブ制御部2及び当該印刷稼動に使用する印刷部P、P…のうち作動する必要のある第1状態変更機構100及び第2状態変更機構110を組み合わせてグループ化し、グループ指定電文を作成する。
【0036】
そして、編成したセットの駆動手段MOを同期制御が可能であるように入力操作部11からの稼動操作を可能にするとともに、この操作に基づいて、駆動速度値の設定を行う。また、印刷稼動進行にともなって印刷管理部8から出力される第1信号及び第2信号に基づいて、単調増速基準速度と単調減速基準速度の出力指示を行う。
【0037】
マスターネットワーク接続部17は、処理部12が作成したグループ指定電文をネットワークライン4に送信するとともに、駆動基準設定部13が設定した駆動基準値などに係る制御電文をネットワークライン4に送信し、かつスレーブ制御部2及び動作制御部9からネットワークライン4を介して送信されてくる応答情報である応答電文を受信するようになっている。
【0038】
駆動基準設定部13は、マスターパルス信号出力部14、速度設定部15、位相設定部16、単調増・減速パルス信号生成部18、単調増・減速基準速度設定部19を有している。
【0039】
マスターパルス信号出力部14は、入力操作部11によって入力された起動、増減速、停止などの稼動信号に基づいて処理部12が設定した駆動速度値に比例する第1マスターパルス信号を出力し、かつ第1マスターパルス信号が予め定められた所定数だけ出力されるたびに第2マスターパルス信号を出力する。この第1マスターパルス信号及び第2マスターパルス信号は、多色印刷ユニットが設定された速度で稼動させられるときに、各駆動手段MOに対応して設けられたエンコーダー5が出力するパルス信号及びこのエンコーダー5が出力するZ相パルス信号に等しい周波数の信号である。
【0040】
速度設定部15は、マスターパルス信号出力部14が出力する第1マスターパルス信号に基づいて、駆動手段MOの駆動基準速度を設定するようになっている。
【0041】
位相設定部16は、マスターパルス信号出力部14が出力する第1マスターパルス信号及び第2マスターパルス信号に基づいて、駆動手段MOによって駆動される印刷胴、例えば版胴PCの駆動基準位相を設定するようになっている。
【0042】
単調増・減速パルス信号生成部18は、マスタ−パルス信号出力部14が出力する第1マスターパルス信号に基づいて、駆動手段MOを単調増速するための単調増加パルス信号又は単調減速する単調減少パルス信号、すなわち単位時間あたりの出力数が一定の割合で増加又は減少するパルス信号を生成し出力するようになっている。
【0043】
単調増・減速基準速度設定部19は、単調増・減速パルス信号生成部18が出力する単調増加パルス信号又は単調減少パルス信号に基づいて、駆動手段MOの回転を単調増加させる又は単調減少させる、すなわち回転を一定の割合で増加又は減少させる速度設定をするようになっている。
【0044】
スレーブ制御部2は、スレーブネットワーク接続部21、駆動基準速度信号出力部22、駆動基準位相信号出力部23、フィードバック信号受信部28、フィードバック速度信号出力部29、フィードバック位相信号出力部27、位相偏差検出部24、位相偏差信号出力部25、第1速度信号補正部26、第2速度信号補正部30、モータードライバー31を有している。
【0045】
スレーブネットワーク接続部21は、インターフェースを含むマイクロコンピューターであり、マスター制御部1が送信したセット編成情報からなるグループ指定電文及び駆動基準速度と駆動基準位相である駆動基準などの制御電文をネットワークライン4を介して受信するとともに、必要に応じてマスター制御部1からの電文を受領したことを知らせる応答電文をネットワークライン4を介してマスター制御部1に送信する。
【0046】
駆動基準速度信号出力部22は、制御電文の駆動基準速度、単調増速基準速度及び単調減速基準速度を、入力操作部11から入力される入力信号に基づいて前記処理部12が設定した速度値及び後に説明する印刷管理部8による第1信号と第2信号出力に基づく処理部12の指示で生成、設定される速度値に比例するアナログ信号の駆動基準速度信号に変換して出力する。
【0047】
駆動基準位相信号出力部23は、制御電文の駆動基準位相が入力される。そして、駆動基準位相が入力されるたびに、各印刷カップルから折畳みユニットFDの切断作用位置までの紙通し経路長さと、駆動手段MOを介した当該印刷カップルの版胴PCとエンコーダー5の組付け位相とに基づいて、当該印刷カップルによって印刷された印刷画像が折畳みユニットFDによる切断位置と正しい関係になるように予め定められただけ、位相の補正を行い、補正された位相を駆動基準位相として、適宜の信号で出力する。なお、折畳みユニットFDの折胴FCの駆動手段MOを制御する#99のスレーブ制御部2の駆動基準位相信号出力部23は、入力された駆動基準位相を駆動基準位相として、適宜の信号で出力する。
【0048】
フィードバック信号受信部28は、駆動手段MOに対応するエンコーダー5が出力するパルス信号及びZ相パルス信号を入力されるようになっている。
【0049】
フィードバック速度信号出力部29は、駆動手段MOの回転速度に比例する値をエンコーダー5が出力するパルス信号に基づいて演算し、さらに駆動手段MOの回転速度に比例するアナログ信号である駆動速度信号に変換して出力する。
【0050】
フィードバック位相信号出力部27は、エンコーダー5が出力するパルス信号から被駆動部である印刷胴、例えば版胴PCの回転位相を検出し、これを適宜の信号で出力する。
【0051】
位相偏差検出部24は、駆動基準位相信号出力部23が出力する駆動基準位相信号とフィードバック位相信号出力部27が出力する印刷胴(例えば版胴PC)の位相信号とから、印刷胴の位相の駆動基準位相に対する偏差を検出する。
【0052】
位相偏差信号出力部25は比例積分アンプであり、位相偏差検出部24が検出した偏差をアナログ信号の位相偏差信号に変換して出力する。
【0053】
第1速度信号補正部26は、駆動基準速度信号出力部22が出力する駆動基準速度信号を、位相偏差信号出力部25が出力する位相偏差信号によって補正する。
【0054】
第2速度信号補正部30は、第1速度信号補正部26で補正された後の第1補正速度信号を、フィードバック速度信号出力部29が出力する駆動手段MOの駆動速度信号によって補正する。
【0055】
モータードライバー31は、第2速度信号補正部30によって補正された後の第2補正速度信号に基づいて、自らが制御する駆動手段MOに駆動電力を供給する。
【0056】
印刷管理部8は、ネットワーク接続部81、入力操作部82、処理部83、印刷部数カウント部84、記憶部85、第1連結部86を備えている。また、印刷部数カウント部84は、予め定められた適宜の印刷物検出位置に設けられた検出手段87と連結されている。
【0057】
ネットワーク接続部81は、インターフェースを含むマイクロコンピューターであり、マスター制御部1が送信したセット編成情報からなるグループ指定電文及び駆動基準速度と駆動基準位相である駆動基準などの制御電文をネットワークライン4を介して受信するとともに、後で説明する処理部83が抽出した記憶部85に格納されているデータ並びに処理部83が出力する第1信号及び第2信号をネットワークライン4を介してマスター制御部1に送信する。また、受信した各電文の情報を処理部83に入力する。
【0058】
入力操作部82は、印刷稼動に先立ち、連続して実施する予定のいくつかの印刷稼動について、各印刷稼動ごとに、少なくとも使用する印刷胴を指定するとともに当該印刷稼動で印刷する必要印刷部数を指示する印刷情報を入力することができるようになっている。また、後に説明する印刷管理部8が第1信号を出力する際の演算に用いる予め定めた定数及び、印刷物を検出する所定の検出位置から折畳みユニットFDの印刷物排出位置までの距離と印刷物の排出ピッチから明らかとなる、印刷物を検出する所定の検出位置より上流の有効印刷物の数の設定入力をすることができる。なお、印刷物を検出する所定の検出位置と折畳みユニットFDの印刷物排出位置までの距離が極めて接近しているときや、印刷物を検出する所定の検出位置より上流の有効印刷物の数が多くないときは、この数値の設定を省略し、後で説明する第1演算をこの数値がないものとして行ってもさしつかえない。
【0059】
処理部83は、入力操作部82から入力されるデータを記憶部85に格納するとともに、後に説明する印刷部数カウント部84が行う減算及び入力操作部82から入力した「予め定めた定数」及び「印刷物を検出する所定の検出位置より上流の有効印刷物の数」に基づいて第1信号出力に関する第2演算を行い、かつ第2演算結果に基づいて第1信号を出力し、また、印刷部数カウント部84が行う第1演算結果に基づいて第2信号を出力する。
【0060】
印刷部数カウント部84は、折畳みユニットから排出される印刷物を予め定められた位置で検出可能に設けられた検出手段87及び処理部83と連結され、処理部83が当該印刷稼動における必要印刷部数を記憶部85から抽出し、さらにこの必要印刷部数から「印刷物を検出する所定の検出位置より上流の有効印刷物の数」を減算した値をセットされ、この値から前記検出手段87が印刷物を検出するたびに「1」減算する第1演算を行い、演算結果を処理部83に対し出力する。
【0061】
記憶部85は、入力操作部82から入力された各データを処理部83を介して格納される。
【0062】
第1連結部86は、印刷管理部8を動作制御部9と連結するインターフェースであり、印刷管理部8と動作制御部9との間の信号の入出力を行うようになっている。
【0063】
動作制御部9は、ネットワーク接続部91、第2連結部92、処理部93及び動作信号出力部94を有している。
【0064】
ネットワ−ク接続部91は、インターフェースを含むマイクロコンピューターであり、マスター制御部1が送信したセット編成情報からなるグループ指定電文及び駆動基準速度と駆動基準位相である駆動基準などの制御電文をネットワークライン4を介して受信するとともに、必要に応じてマスター制御部1からの電文を受領したことを知らせる応答電文をネットワークライン4を介してマスター制御部1に送信する。また、受信した各電文の情報を処理部93に入力する。
【0065】
第2連結部92は、動作制御部9を印刷管理部8と連結するインターフェースであり、印刷管理部8と動作制御部9との間の信号の入出力を行うようになっている。受信した信号は、処理部93に入力する。
【0066】
処理部93は、ネットワーク接続部91から入力されたマスター制御部1の送信した各電文の情報と第2連結部92から入力された印刷管理部8の送信した各信号とに基づいて、動作信号出力部94に向けて動作信号出力を促す動作信号出力指令信号を出力する。
【0067】
動作信号出力部94は、増幅信号出力装置であり、処理部93の動作信号出力指令信号を受けて、該当する第1状態変更機構100、第2状態変更機構110を動作させる動作信号を出力する。
【0068】
次に本発明に係る輪転機稼動中の自動版胴変更制御装置の動作について説明する。
【0069】
輪転機の印刷稼動に先立ち、連続して実施する予定のいくつかの印刷稼動について、各印刷稼動ごとに、少なくとも、使用する印刷胴、使用するインキング装置60、使用するダンプニング装置70などの印刷胴に係る情報及び必要印刷数を含む、個別の印刷情報を、印刷管理部8に入力する。具体的には、入力操作部82から前記情報を入力し、処理部83を介して記憶部85に格納する。処理部83は、記憶部85に格納された前記印刷胴に係る情報を、ネットワーク接続部81を介して基準制御部であるマスター制御部1の処理部12に向けて出力する。
【0070】
基準制御部であるマスター制御部1では、その処理部12が、入力された印刷胴に係る情報に基づいて、連続して行う各印刷稼動ごとに、使用する印刷部P、P…のセットを編成し、各セットごとにそのセットに属する駆動手段MOの駆動制御部であるスレーブ制御部2及び当該印刷稼動に使用する印刷部P、P…のうち作動する必要のある第1状態変更機構100及び第2状態変更機構110を組み含わせてグループ化し、アスキーコードからなるグループ指定電文を作成し、マスターネッワーク接続部17及びネットワークライン4を介して各スレーブ制御部2及び動作制御部9に送信する。
【0071】
すなわち、例えば印刷稼動を2つ連続して行うにあたり、先の印刷稼動を多色印刷ユニットCT1の印刷部P1、P2でそれぞれ連続紙W1の両面に印刷し、多色印刷ユニットCT2の印刷部P1、P2、P3、P4でそれぞれ連続紙W2の両面に印刷し、多色印刷ユニットCT3の印刷部P1、P2でそれぞれ連続紙W3の両面に印刷する印刷稼動とし、後の印刷稼動を多色印刷ユニットCT1の印刷部P4で連続紙W1の両面に印刷し、多色印刷ユニットCT2の印刷部P1、P2、P3、P4でそれぞれ連続紙W2の両面に印刷し、多色印刷ユニットCT3の印刷部P3で連続紙W3の両面に印刷し、印刷部P4で連続紙W3の片面に印刷する印刷稼動としたとする。このときには、図5に示すように、電文のスタートコード「STX」と電文の最終コード「ETX」との間に、この電文がグループを指定するものであることを示す「F」、電文発信元であるマスター制御部1を示す「MC1」、先の印刷稼動グループのみに属することを指定するコード「GA」、後の印刷稼動グループのみに属することを指定するコード「GB」、先と後の双方の印刷稼動グループに属することを指定するコード「GAB」又はいずれのグループにも属さないことを指定するコード「NG」のいずれか及び制御対象となる印刷カップルの駆動手段MOそれぞれの#11〜#18、#21〜#28、#31〜#38及び♯99のスレーブ制御部2を示すノード番号と、各スレーブ制御部2が稼動指定対象であるか非稼動指定対象であるか及び稼動指定対象であるときは当該印刷カップルのインキング装置60及びダンプニング装置70が稼動選択指定されているか非稼動選択指定されているかを示す符号「I」「D」「S」とからなるスレーブ制御部選択コード「ICS11」乃至「DCS38」及び「DCS99」並びに#19、#29、#39の動作制御部9を示すノード番号からなる動作制御部選択コード「DC19」「DC29」「DC39」がいくつか選択的に挿入されてテキスト文とされ、当該テキスト文に続けてブロックチェック「BCC」を付して構成されている。ちなみに、前記符号「I」は当該印刷カップルが稼動指定対象であって当該印刷カップルのインキング装置60及びダンプニング装置70が稼動選択指定されていることを意味し、「D」は当該印刷カップルが稼動指定対象であるものの、当該印刷カップルのインキング装置60及びダンプニング装置70が非稼動選択指定されていることを意味し、「S」は当該印刷カップルが非稼動指定対象であることを意味している。
【0072】
グループ指定電文を受信した各スレーブ制御部2は、それぞれのスレーブネットワーク接続部21が、ネットワークライン4を介してマスター制御部1に対して、また、グループ指定電文を受信した各動作制御部9は、それぞれのネットワーク接続部91が、ネットワークライン4を介してマスター制御部1に対して、グループ指定電文を受信したことを知らせる応答電文を返信する。応答電文は、応答電文であることを示す「ACK」及び、応答したスレーブ制御部2を示す自己のノード番号又は応答した動作制御部9を示す自己のノード番号に各スレーブ制御部2及び動作制御部9がどのグループに指定されているかを示すコード「GA」「GB」「GAB」のいずれか又はいずれのグループにも指定されていないことを示すコード「NG」からなるスレーブ制御部応答コード又は動作制御部応答コードで構成されている(図5参照)。
【0073】
また、グループ指定電文を受信した各動作制御部9は、当該グループ指定電文指示が当該動作制御部9に対応する多色印刷ユニットCT1、CT2又はCT3の各第1状態変更機構100及び第2状態変更機構110の動作をどのように指示しているかを処理部93が判断し、後に説明するタイミングで動作信号出力指令信号を出力する。
【0074】
以上の設定が済んだ後、輪転機は、グループ指定された各駆動手段MOがマスター制御部1によって同期制御される印刷稼動が可能となる。
【0075】
同期制御による印刷稼動は、まず、マスター制御部1の入力操作部11から、起動、増減速、停止などの稼動信号が入力されることによって行われる。
【0076】
印刷稼動開始にあたって、起動乃至増速の稼動信号が入力されると、処理部12は入力された稼動信号に相応する速度値を駆動基準設定部13のマスターパルス信号出力部14に設定する。これにより、マスターパルス信号出力部14は、設定された速度に相応する第1マスターパルス信号を出力するとともに、この第1マスターパルス信号の所定数出力ごとに第2マスターパルス信号を出力する。この第1マスターパルス信号及び第2マスターパルス信号は、輪転機が設定された速度で稼動させられるときに、各印刷カップルの駆動手段MOに対応して設けられたエンコーダー5が出力するパルス信号及びこのエンコーダー5が出力するZ相パルス信号に等しい周波数の信号である。
【0077】
マスターパルス信号出力部14が前記の信号出力を開始すると、駆動基準設定部13の速度設定部15と位相設定部16は、マスターパルス信号出力部14が出力するパルス出力を積算する。すなわち、速度設定部15は前記第1マスターパルス信号を積算するとともに、当該積算値が第2マスターパルス信号でクリアーされる。位相設定部16は前記第1マスターパルス信号と第2マスターパルス信号を積算するとともに、当該第1マスターパルス信号の積算値は第2マスターパルス信号でクリアーされ、第2マスターパルス信号の積算値はその積算値が所定数になるたびにクリアーされる。
【0078】
第2マスターパルス信号の積算値がクリアーされる所定数は、被駆動部(例えば版胴PC)の回転数とエンコーダー5の回転数の比率に基づいて予め定められており、例えば被駆動部が1回転する間にエンコーダー5が4回転するときは前記所定数は「4」であり、被駆動部が1回転する間にエンコーダー5が1回転するときは前記所定数は「1」である。すなわち、後者の場合には、位相設定部16は必ずしも第2マスターパルス信号の計数をしなくてもよい。
【0079】
前記速度設定部15と位相設定部16の積算値は、予め定められた所定時間ごとに、例えば100マイクロ秒ごとに、制御電文としてマスターネットワーク接続部17からネットワークライン4を介して、稼動指定対象となっているスレーブ制御部2に送信される。
【0080】
制御電文は、例えば図6に示すように、電文のスタートコード「STX」と電文の最終コード「ETX」との間に、この電文が駆動基準であることを示す「P」、管理するマスター制御部1を示す「MC1」及び稼動対象となるグループを指定するコード「GA」及び「GAB」、駆動基準速度を示す「V8」乃至「V5」及び駆動基準位相を示す「V4」乃至「V1」が挿入されてテキスト文とされ、当該テキスト文に続けてブロックチェック「BCC」を付して構成されている。ここで「V8」乃至「V1」はアスキーコードの「0」から「9」及び「A」から「F」を使用し、例示の電文では駆動基準速度と駆動基準位相はともに、例えば4バイトからなる。
【0081】
これらの電文は、ネットワークライン4を、例えば毎秒20メガビットの速度で送信される。
【0082】
制御電文を受信した各スレーブ制御部2では、駆動基準速度が駆動基準速度信号出力部22へ、駆動基準位相が駆動基準位相信号出力部23へ入力されてそれぞれ処理される。
【0083】
すなわち駆動基準速度が入力された駆動基準速度信号出力部22では、今回入力された駆動基準速度をY2、その直前に入力された駆動基準速度をY1、マスター制御部1が制御電文を送信する予め定められた間隔時間をTとして、
S1=(Y2−Y1)/T
の演算により、処理部12が設定した速度値に比例する値S1を求め、この値S1に適宜の定数を乗じ、その積に相応するアナログ信号を駆動基準速度信号として出力する。なお、速度設定部15の第1マスターパルス信号の積算値が第2マスターパルス信号によってリセットされることにより、Y1>Y2となりS1<0の場合が生じるが、その場合は
S1=(Ym+Y2−Y1)/T
の演算により値S1を求める。Ymは第2マスターパルス信号が出力されるのに必要な第1マスターパルスの出力数であり、予め定められた値である。
【0084】
また、駆動基準位相が入力された駆動基準位相信号出力部23は、駆動基準位相が入力されるたびに、前記したように、各印刷カップルから折畳みユニットFDの切断作用位置までの紙通し経路長さと、駆動手段MOを介した当該印刷カップルの版胴PCとエンコーダー5の組付け位相とに基づいて、当該印刷カップルによって印刷された印刷画像が折畳みユニットFDによる切断位置と正しい関係になるように予め定められただけ、位相の補正を行い、補正された位相を駆動基準位相として、適宜の信号で出力する。なお、折畳みユニットFDの折胴FCの駆動手段MOを制御する#99のスレーブ制御部2の駆動基準位相信号出力部23は、入力された駆動基準位相を駆動基準位相として、適宜の信号で出力する。
【0085】
また別に、スレーブ制御部2では、各スレーブ制御部2と対応する駆動手段MOに連結されて設けられているエンコーダー5の出力パルス信号がフィードバック信号受信部28に入力され、フィードバック信号受信部28に入力されたエンコーダー5の出力パルス信号は、フィードバック位相信号出力部27及びフィードバック速度信号出力部29でそれぞれ処理される。
【0086】
フィードバック位相信号出力部27は、エンコーダー5の出力するパルス信号及びZ相パルス信号を積算し、その積算値を駆動手段MOの回転位相値として適宜の信号で出力する。このフィードバック位相信号出力部27の積算において、パルス信号の積算値はZ相パルス信号でクリアーされ、Z相パルス信号の積算値はその積算値が所定数になるたびにクリアーされる。Z相パルス信号の積算値がクリアーされる所定数は、位相設定部16における第2マスターパルス信号の積算値をクリアーする場合と同様に、被駆動部の回転数とエンコーダー5の回転数の比率に基づいて予め定められている。
【0087】
またフィードバック速度信号出力部29は、エンコーダー5の出力するパルス信号及びZ相パルス信号を積算するとともに、制御電文をスレーブネットワーク接続部21が受信するたびに、そのときの積算値をY4、その直前の制御電文受信時の積算値をY3、マスター制御部1が制御電文を送信する予め定められた間隔時間をTとして、
S2=(Y4−Y3)/T
の演算により、駆動手段MOの回転速度に比例する値S2を求め、この値S2に適宜の定数を乗じ、その積に相応するアナログ信号を駆動速度信号として出力する。なお、フィードバック速度信号出力部29のパルス信号の積算値がZ相パルス信号によってリセットされることにより、Y3>Y4となりS2<0の場合が生じるが、その場合は
S2=(Yn+Y4−Y3)/T
の演算により値S2を求める。Ynは前後2つのZ相パルス信号が出力される間に出力されるエンコーダー5のパルス信号出力数であり、前記第2マスターパルス信号が出力されるのに必要な第1マスターパルス信号の出力数Ymと同数であり、予め定められた値である。
【0088】
さらに、スレーブ制御部2では、制御電文をスレーブネットワーク接続部21が受信するたびに、モータードライバー31から駆動手段MOへの駆動電力が補正される。詳細は次のとおりである。
【0089】
制御電文をスレーブネットワーク接続部21が受信するたびに、前記したように駆動基準位相信号出力手段23が駆動基準位相信号を出力する。この駆動基準位相信号は位相偏差検出部24に入力される。また位相偏差検出部24にはフィードバック位相信号出力部27が出力する被駆動部の回転位相値、すなわちフィードバック位相信号が入力されている。
【0090】
位相偏差検出部24は、駆動基準位相信号が入力されるごとに、駆動基準位相信号とフィードバック位相信号とから駆動基準位相と被駆動部の回転位相との偏差を求め、求められた偏差を位相偏差信号出力部25である積分アンプに対して出力する。位相偏差信号出力部25は入力された前記偏差に相応するアナログ信号を位相偏差信号として出力する。
【0091】
そして、前記駆動基準速度信号は、第1速度信号補正部26で位相偏差信号によって補正されて第1補正速度信号とされ、次いで第2速度信号補正部30で駆動速度信号によって補正されて第2補正速度信号とされる。そして第2補正速度信号がモータードラーバー31に入力される。
【0092】
第2補正速度信号が入力されたモータードラーバー31は、駆動手段MOに供給する駆動電力を第2補正速度信号に整合するように補正する。
【0093】
また、制御電文を受信した各動作制御部9では、まず稼動選択指定されているインキング装置60に対応するインキポンプ群63及び稼動選択指定されているダンプニング装置70に対応する湿し水噴射ノズル群73を動作させるべく動作信号出力指令信号を出力する。この信号は、動作信号出力部94で増幅され、該当するインキポンプ群63及び湿し水噴射ノズル群73を動作させる。
【0094】
また、ネットワーク接続部91が駆動基準を受信するたびにこれを処理部93に入力し、当該駆動基準を受けて、処理部93は駆動基準速度を判断し、駆動基準速度が予め定められた速度になった時点に、当該印刷稼動で稼動指定対象である印刷カップルに対応した第1状態変更機構100を動作させるべく動作信号出力指令信号を出力し、続いて、当該印刷カップルのうちインキング装置60及びダンプニング装置70が稼動選択指定されているものについて、その第2状態変更機構110を動作させるべく、予め定められた所定の時間経過後に動作信号出力指令信号を出力する。当該処理部93からの動作信号出力指令信号は、動作信号出力部94で増幅され、該当する第1状態変更機構100及び第2状態変更機構110を動作させる動作信号として出力される。
【0095】
この動作信号による第1状態変更機構100の動作によって、印刷カップルを形成する版胴PCとブランケット胴BCとが接触させられるとともに、隣接する印刷カップルのブランケット胴BC同士が接触させられる。
【0096】
また第2状態変更機構110の動作によって、インキング伝動手段50が対応する印刷カップルを駆動する駆動手段MOと動力連結機構CLを介して連結されるとともに、インキ着けローラー接離機構62が動作され、インキ着けローラー61、61が版胴PCの刷版面に接触して刷版面にインキを供給するインキ供給状態位置に移動され、水着けローラー接離機構72が動作され、水着けローラー71、71が版胴PCの刷版面に接触して刷版面に湿し水を供給する湿し水供給状態位置に移動される。
【0097】
上記の動作制御部9の動作制御が完了した後は、輪転機はマスター制御部1の入力操作部11から入力される起動、増減速、停止などの稼動信号に基づいて先の印刷稼動が行われ、折畳みユニットFDから折畳まれた印刷物として排出される。そして、折畳みユニットFDから排出された印刷物は、予め定められた適宜の位置に設けられた検出手段87によって検出される。
【0098】
検出手段87は、印刷物を検出するたびに検出信号を印刷管理部8の印刷部数カウント部84に向けて出力する。
【0099】
印刷管理部8は、印刷稼動中に次のように作動する。すなわち、印刷部数カウント部84は、予め処理部83を介して当該印刷稼動における必要印刷部数から「印刷物を検出する所定の検出位置より上流の有効印刷物の数」を減算した値をセットされており、検出手段87の検出信号を受信するたびにセットされた値から「1」を減算する第1演算を行い、その結果を処理部83に向け出力する。
【0100】
また、処理部83は、ネットワーク接続部81を介してマスター制御部1が出力する駆動基準が常時入力されて当時点における印刷稼動速度を認識するとともに、当時点に停止している駆動手段MOが、マスター制御部1の単調増・減速パルス信号生成部18が生成した単調増速パルス信号に基づいて単調増・減速基準速度設定部19に設定した単調増速基準速度によってスレーブ制御部2を介して駆動されたときに、当該駆動手段MOが当時点における印刷稼動速度に達するまでの時間を演算し、さらに、この演算した時間だけ、当時点における印刷稼動速度で先の印刷稼動が続けられたときに印刷される印刷物の数が演算される。
【0101】
また、処理部83は、記憶部85に格納された「予め定めた定数」、つまり前記当時点の停止状態から単調増速基準速度によって駆動され当時点における印刷稼動速度に達した駆動手段MOが、その後印刷稼動可能な位相となるべく駆動基準の駆動基準位相に整合するように位相調整されるのに必要と予測される時間の間に、先の印刷稼動が最大印刷稼動速度で行われるときに印刷される印刷物の数より若干大きな数をあてて予め定めた定数(整数)を記憶部85から抽出し、前記演算された印刷物の数及び「予め定めた定数」を、前記第1演算で得た値から減算する第2演算を行う。
【0102】
そして、処理部83は、前記第2演算の値が「0」以下になった時点で第1信号を出力し、前記第1演算の値が「0」以下になった時点で第2信号を出力する。第1信号はネットワーク接続部81を介してマスター制御部1に送信され、第2信号は、ネットワーク接続部81を介してマスター制御部1に送信されるとともに、第1連結部86を介して動作制御部9に送信される。
【0103】
第1信号を受信したマスター制御部1では、第1信号がマスターネットワーク接続部17から処理部12に入力される。すると、処理部12は、単調増・減速パルス信号生成部18を作動させて単調増速パルスを生成させるとともに、単調増・減速基準速度設定部19によって単調増速パルス信号に基づく単調増速基準速度を設定し、後の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対し、図7に示す制御電文を送信する。
【0104】
この制御電文は、電文のスタートコード「STX」と電文の最終コード「ETX」との間に、この電文が単調増・減速基準速度であることを示す「Q」、管理するマスター制御部1を示す「MC1」及び稼動指定対象となるグループを示すコード「GB」及び単調増加基準速度を示す「V8」乃至「V5」が挿入されてテキスト文とされ、当該テキスト文に続けてブロックチェック「BCC」を付して構成されている。ここで「V8」乃至「V5」はアスキーコードの「0」から「9」及び「A」から「F」を使用し、例示の電文では単調増加基準速度は、例えば4バイトからなる。なお、この制御電文では、駆動基準位相は省略される。
【0105】
この制御電文は、ネットワークライン4を、例えば毎秒20メガビットの速度で送信される。
【0106】
制御電文を受信した各スレーブ制御部2では、前記駆動基準速度と駆動基準位相からなる駆動基準が入力されたときと同様に処理される。但し、この制御電文のように駆動基準位相が省略されているときは、位相偏差検出部24は位相偏差が零を示す信号を出力する。
【0107】
また、マスター制御部1は、出力する単調増速基準速度が、この単調増速基準速度と並行して先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2及び先と後の双方の印刷稼動グループに属するスレーブ制御部2に対して送信している駆動基準の駆動基準速度(すなわち、当時点の印刷稼動速度)と一致すると、それまで単調増速基準速度を送信していた後の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対する制御電文の内容を、先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2及び先と後の双方の印刷稼動グループに属するスレーブ制御部2に対して出力している駆動基準と同じものに切り替える。すなわち、マスター制御部1は図8に示す制御電文を出力する。図8に示す制御電文は前記図6に示す制御電文の稼動指定対象グループに、後の印刷稼動のみに属するグループを加えたものである。
【0108】
続いて、前記印刷管理部8は、第1演算の終了により第2信号をマスター制御部1と動作制御部9に向けて出力する。
【0109】
第2信号を受信した動作制御部9では、第2信号がネットワーク接続部91から処理部93に入力される。すると、処理部93は、先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部P及び後の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部Pにおける第2状態変更機構110を動作させる動作信号出力指令信号を出力し、この信号出力に応じて、動作信号出力部94は、前記各印刷部Pの第2状態変更機構に対して動作信号を出力する。
【0110】
この動作信号を受けて第2状態変更機構110が動作した、先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部Pでは、インキポンプ群63及び湿し水噴射ノズル群73の動作が停止されるとともに、インキ着けローラー61、61がインキ非供給状態位置に移動され、かつ水着けローラー71が湿し水非供給状態位置に移動される。
【0111】
また、第2状態変更機構110が動作した、後の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部Pでは、インキポンプ群63及び湿し水噴射ノズル群73の動作が開始されるとともに、インキ着けローラー61、61がインキ供給状態位置に移動され、かつ水着けローラー71が湿し水供給状態位置に移動される。
【0112】
前記各印刷部Pにおける第2状態変更機構110の動作が完了するのに十分なだけの予め定められた時間を経過後に、処理部93は、先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部P及び後の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部Pにおける第1状態変更機構100を動作させる動作信号出力指令信号を出力し、この信号出力に応じて、動作信号出力部94は、前記各印刷部Pの第1状態変更機構に対して動作信号を出力する。
【0113】
この動作信号を受けて第1状態変更機構100が動作した、先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部Pでは、印刷胴が非印刷状態位置に移動される。
【0114】
また、第1状態変更機構100が動作した、後の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部Pでは、印刷胴が印刷状態位置に移動される。
【0115】
また、第2信号を受信したマスター制御部1では、第2信号がマスターネットワーク接続部17から処理部12に入力される。すると、処理部12は、前記動作制御部9の信号出力による、先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部P及び後の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部Pにおける第1状態変更機構100の動作が完了するのに十分なだけの予め定められた時間を経過後に、単調増・減速パルス信号生成部18を作動させて単調減速パルス信号を生成させるとともに、単調増・減速基準速度設定部19によって単調減速パルス信号に基づく単調減速基準速度を設定し、先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対し、図9に示す制御電文を送信する。図9に示す制御電文は、図7に示す制御電文の稼動指定対象となるグループを示すコードを「GB」から「GA」に変更したものである。なお、「V8」乃至「V5」は単調減速基準速度を示している。
【0116】
同時に、マスター制御部1は、それまで送信していた図8に示す制御電文を図10に示す制御電文に切り替えて、図9に示す制御電文と並行して送信する。図10に示す制御電文は図8に示す制御電文の稼動指定対象グループから、先の印刷稼動のみに属するグループを除いたものである。
【0117】
これらの制御電文は、ネットワークライン4を、例えば毎秒20メガビットの速度で送信される。
【0118】
図9に示す制御電文を受信した先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2では、前記駆動基準速度と駆動基準位相からなる駆動基準が入力されたときと同様に処理され、位相偏差検出部24は位相偏差が零を示す信号を出力することは、前記図7に示す制御電文の処理と同様である。つまり、先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOは、減速され、停止される。
【0119】
図10に示す制御電文を受信した後の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2及び先と後の双方の印刷稼動グループに属するスレーブ制御部2ではこれまでと同様の処理を行い、対応する駆動手段MOをこれまでと同様に制御する。
【0120】
以上記載の制御により、輪転機印刷稼動を停止することなく、先の印刷稼動から後の印刷稼動に引き継ぎが行われる。
【0121】
なお、以上の説明では、2つの異なる印刷稼動を連続して実施する場合を説明したが、異なる印刷稼動がいくつであっても同様に実施できることは明らかであろう。このようにいくつもの異なる印刷稼動を連続して行うときは、先の印刷稼動を終了して停止中の印刷部において、必要に応じて刷版の変更を行ってよいことは勿論である。
【0122】
また、以上の説明では、理解を容易にするために、マスター制御部1の処理部12、印刷管理部8の処理部83及び動作制御部9の処理部93を別体として、かつ、マスター制御部1の入力操作部11及び印刷管理部8の入力操作部82を別体として、それぞれ説明したが、少なくともマスター制御部1の処理部12及び印刷管理部8の処理部83を1つの処理部が兼ねた構成であってよく、マスター制御部1の入力操作部11及び印刷管理部8の入力操作部82を1つの入力操作部が兼ねた構成であってよい。
【0123】
【発明の効果】
以上記載のとおりであり、この発明の実施により、輪転機の印刷稼動を停止することなく先の稼動に使用する版胴と後の稼動に使用する版胴を変更することが可能である。
【0124】
また、この版胴の変更を行っても不要な印刷物(損紙)発生を極めて僅かに抑えることができ、多種の印刷物を効率良く印刷することが可能であるとともに、これまでなされていなかった不要な印刷物(損紙)の低減管理を極めてシビアに行うことが可能となりランニングコスト低減及び生産性向上に極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1つの実施の形態を適用した新聞印刷用輪転機の概略構成図である。
【図2】この発明の1つの実施の形態を適用した新聞印刷用輪転機の概略構成図である。
【図3】マスター制御部、スレーブ制御部、印刷管理部及び動作制御部の連結状態の1つの実施形態の構成図である。
【図4】この発明の1つの実施の形態を適用した印刷カップルの概略構成図である。
【図5】マスター制御部が送信するグループ指定電文及びそれに対するスレーブ制御部及び動作制御部の応答電文の構成例を示す構成図である。
【図6】各印刷稼動グループに属するスレーブ制御部に対応する駆動手段を駆動制御する制御電文の構成例を示す構成図である。
【図7】各印刷稼動グループに属するスレーブ制御部に対応する駆動手段を駆動制御する制御電文の構成例を示す構成図である。
【図8】各印刷稼動グループに属するスレーブ制御部に対応する駆動手段を駆動制御する制御電文の構成例を示す構成図である。
【図9】各印刷稼動グループに属するスレーブ制御部に対応する駆動手段を駆動制御する制御電文の構成例を示す構成図である。
【図10】各印刷稼動グループに属するスレーブ制御部に対応する駆動手段を駆動制御する制御電文の構成例を示す構成図である。
【符号の説明】
1:マスター制御部(基準制御部)
2:スレーブ制御部(駆動制御部)
4:ネットワークライン
5:エンコーダー
8:印刷管理部
9:動作制御部
11:入力操作部
12:処理部
13:駆動基準設定部
14:マスターパルス信号出力部
15:速度設定部
16:位相設定部
17:マスターネットワーク接続部
18:単調増・減速パルス信号生成部
19:単調増・減速基準速度設定部
21:スレーブネットワーク接続部
22:駆動基準速度信号出力部
23:駆動基準位相信号出力部
24:位相偏差検出部
25:位相偏差信号出力部
26:第1速度信号補正部
27:フィードバック位相信号出力部
28:フィードバック信号受信部
29:フィードバック速度信号出力部
30:第2速度信号補正部
31:モータードライバー
50:インキング伝動手段
60:インキング装置
61:インキ着けローラー
62:インキ着けローラー接離機構
63:インキポンプ群
70:ダンプニング装置
71:水着けローラー
72:水着けローラー接離機構
73:湿し水噴射ノズル群
81:ネットワーク接続部
82:入力操作部
83:処理部
84:印刷部数カウント部
85:記憶部
86:第1連結部
87:検出手段
91:ネットワーク接続部
92:第2連結部
93:処理部
94:動作信号出力部
100:第1状態変更機構
110:第2状態変更機構
BC:ブランケット胴
CL:動力連結機構
CT1、CT2、CT3:多色印刷ユニット
FC:折胴
FD:折畳みユニット
GT:伝動手段
MO:駆動手段
P、P1、P2、P3、P4:印刷部
PC:版胴
W、W1、W2:連続紙
Wab、Wcd:分割紙
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の印刷部を備えるとともに、各印刷部が、版胴及び版胴外周面の刷版面にインキを供給するインキ供給手段を備えかつ、少なくとも版胴を駆動する独立した印刷駆動手段、少なくとも各版胴をそれぞれ個別に印刷可能な印刷状態と印刷不可能な非印刷状態に変更する第1状態変更機構及び各インキ供給手段をそれぞれ個別に刷版面に対しインキ供給可能なインキ供給状態とインキ供給不可能なインキ非供給状態に変更する第2状態変更機構を備えた輪転機において用いる、先の印刷稼動と、先の印刷稼動とは印刷内容の一部又は全部が相違する印刷物を印刷する後の印刷稼動とを、輪転機を停止せずに連続して行うために、印刷稼動版胴を自動的に変更する自動版胴変更制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の印刷部を備え、先の印刷稼動と、この先の印刷稼動とは印刷内容の一部又は全部が相違する印刷物を印刷する後の印刷稼動とを、輪転機を停止せずに印刷稼動に使用する版胴を変更して連続して行い得る輪転機としては、例えば特開平8−207233号公報に示されるものがある。
【0003】
この輪転機は、複数の印刷部を備え、各印刷部が少なくとも版胴を駆動する独立した駆動手段を備え、かつ少なくとも各版胴をそれぞれ個別に印刷可能な印刷状態と印刷不可能な非印刷状態に切り替える機構を備え、先の印刷稼動と、この先の印刷稼動とは印刷内容の一部又は全部が相違する印刷物を印刷する後の印刷稼動とにおいて、使用する版胴の一部又は全部を変更可能な輪転機であり、この変更に際して、各版胴のそれぞれを必要に応じて個別に印刷可能な印刷状態と印刷不可能な非印刷状態に切り替える版胴変更及び速度調整が制御装置によってなされるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記特開平8−207233号公報に示されるものは、制御装置による具体的な制御が示されていない。とりわけ、各版胴のそれぞれを必要に応じて個別に印刷可能な印刷状態と印刷不可能な非印刷状態に切り替える版胴変更にあたって、切り替えられる版胴の指定をどのようにして行うか、停止して非印刷状態にある版胴を起動し、増速してその時点の輪転機の稼動印刷速度に整合させているが、版胴を起動するタイミングをどのように決めているか、また増速制御をどのようにして行うかなどが明示されていない。
【0005】
印刷稼動においては、各印刷物の必要印刷部数が予め定められており、版胴変更前の印刷部数を必要最小限にし、不要印刷紙(損紙)を最小限乃至ゼロに抑えての印刷が求められているが、特開平8−207233号公報に示されるものでは如何にしてこの求めに対応するのか不明確であった。
【0006】
この発明は、複数の印刷部を備え、先の印刷稼動と、この先の印刷稼動とは印刷内容の一部又は全部が相違する印刷物を印刷する後の印刷稼動とを、輪転機を停止せずに印刷稼動に使用する版胴を変更して連続して行う印刷稼動において、版胴変更前の印刷部数を必要最小限にし、不要印刷紙(損紙)を最小限乃至ゼロに抑えた印刷を可能にし、不要印刷紙(損紙)の発生によるランニングコストの増大を防止することを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのため、この発明にかかる自動版胴変更制御装置は、複数の印刷部を備えるとともに、各印刷部が、版胴と版胴外周面の刷版面にインキを供給するインキ供給手段とを備え、かつ少なくとも各版胴をそれぞれ個別に駆動する独立した駆動手段、少なくとも各版胴をそれぞれ個別に印刷可能な印刷状態と印刷不可能な非印刷状態に変更する第1状態変更機構及び各インキ供給手段をそれぞれ個別に刷版面に対しインキ供給可能なインキ供給状態とインキ供給不可能なインキ非供給状態に変更する第2状態変更機構を備えた輪転機において用いられる自動版胴変更制御装置であって、
少なくとも起動、増減速、停止などの印刷稼動のための稼動指令を受信することが可能であり、かつ、前記稼動指令に対応した所定の駆動基準速度値及び版胴の駆動基準位相値を含む信号である駆動基準を出力することが可能であるとともに、この駆動基準の出力とは別に、予め定めた傾斜で単調増加する単調増速基準速度値信号を当時点の印刷稼動で使用されず次の印刷稼動に使用される印刷部の駆動手段を駆動すべく出力しまたは予め定めた傾斜で単調減少する単調減速基準速度値信号を当時点の印刷稼動で使用され次の印刷稼動で使用されない印刷部の駆動手段を駆動すべく出力することのいずれかを選択的に行うことが可能な基準制御部と、
各駆動手段ごとに設けられ当該駆動手段の回転を前記基準制御部の信号に基づいて制御する駆動制御部と、
印刷稼動における必要印刷部数を設定されることが可能であり、所定の検出位置で印刷物を検出するごとに設定された当該印刷稼動の必要印刷部数から「1」減算する第1演算と、前記単調増速基準速度値信号によってそれぞれ駆動制御部を介して駆動制御される当時点の印刷稼動で使用されず次の印刷稼動に使用される印刷部の駆動手段が当該印刷稼動における当時点の印刷稼動速度に達するまでの時間を演算するとともに、この演算で得た時間だけ前記当時点の印刷稼動が続けられたときに印刷される印刷物の数を演算し、この演算で得た印刷物の数と予め定めた定数との和を、前記第1演算が終了するごとに第1演算で得た値から減算する第2演算とが可能であり、この第2演算結果の値が「0」以下になったときに第1信号を出力し、前記第1演算のみを行った演算結果の値が「0」以下になったときに第2信号を出力する印刷管理部と、
版胴を状態変更する第1状態変更機構及びこの第1状態変更機構によって状態変更される版胴の刷版面にインキを供給するインキ供給手段を状態変更する第2状態変更機構を動作させる動作信号を出力する動作制御部と、
を有していることを特徴とする。
【0008】
さらに、本発明にかかる自動版胴変更制御装置は、前記基準制御部へ前記稼動指令を送信することが可能であり、さらに、最先の印刷稼動で使用する印刷部の指定及び以後に続く印刷稼動単位ごとに新たに使用する印刷部と継続して使用する印刷部とを区別して指定する指定が可能である入力操作部を設けたことを特徴とする。
【0009】
さらに、本発明にかかる自動版胴変更制御装置は、前記印刷管理部を、印刷物を検出する所定の検出位置より上流の有効印刷物の数を設定可能に設けるとともに、前記第1演算する際に前記上流の有効印刷物の数を当該印刷稼動の必要印刷部数から減算するように設けたことを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明にかかる自動版胴変更制御装置は、前記基準制御部を、マスター制御部として設けるとともに、前記駆動制御部を、前記マスター制御部に従属するスレーブ制御部として設けたことを特徴とする。
【0011】
印刷稼動に先立ち、当該発明の自動版胴変更制御装置を始動し、連続して実施する予定のいくつかの印刷稼動について、各印刷稼動ごとに、少なくとも使用印刷胴に係る情報及び必要印刷部数を含む個別の印刷情報を、印刷管理部に入力し記憶させる。すると、基準制御部は、印刷管理部から前記印刷情報を受信して各印刷稼動ごとに、当該印刷稼動で制御する駆動手段の駆動制御部を組み合わせグループ指定する。
【0012】
グループ指定が完了後、印刷稼動が開始される。印刷稼動は、入力操作部からの稼動指令に応じて基準制御部が出力する駆動基準に基づいて、駆動制御部を介して駆動手段が駆動されて行われる。
【0013】
印刷稼動が開始されると、予め定められた適宜の位置で印刷物が検出され、印刷管理部において前記必要印刷部数から減算される。また、印刷管理部では、基準制御部が出力する駆動基準が常時入力されて当時点における印刷稼動速度が認識されるとともに、基準制御部の出力する「単調増速基準速度」によって駆動制御部を介して当時点に停止している駆動手段が駆動されたときに当該駆動手段が当時点における印刷稼動速度に達するまでの時間が演算され、さらに、この演算された時間だけ、当時点における印刷稼動速度で当時点の印刷稼動が続けられたときに印刷される印刷物の数が演算される。そして、この演算された印刷物の数及び後に説明する予め定めた定数(整数)が、前記必要印刷部数から減算される。必要印刷部数から、検出された印刷物の数、演算された印刷物の数及び予め定めた定数(整数)を減算した値が「0」以下になった時点で、印刷管理部は第1信号を出力する。また、必要印刷部数から検出された印刷物の数のみを減算した値が「0」以下になった時点で、印刷管理部は第2信号を出力する。請求項3の構成では、前記第1信号、第2信号の出力は、設定された印刷物を検出する所定の検出位置より上流の有効印刷物の数をも併せて必要印刷部数から減算した値が「0」以下になった時点で行われる。前記予め定めた定数(整数)には、前記当時点の停止状態から「単調増速基準速度」によって駆動され当時点における印刷稼動速度に達した駆動手段が、その後印刷稼動可能な位相となるべく駆動基準信号に整合するように位相調整されるのに必要な時間の間に、最大印刷稼動速度で印刷される印刷物の数より若干大きな数をあてる。
【0014】
前記第1信号の出力を受けて、基準制御部は、当時点の印刷稼動で使用されておらず次に行われる印刷稼動に使用される印刷部の駆動手段を起動させ、当時点における印刷稼動速度まで昇速するべく、当該駆動手段に対応する駆動制御部に対して「単調増速基準速度」を出力する。
【0015】
「単調増速基準速度」が入力された駆動制御部は、対応する駆動手段を「単調増速基準速度」に従って起動し昇速する。そして駆動制御部は、「単調増速基準速度」が、自らが並行して出力する「駆動基準」の基準速度と一致すると、それまで「単調増速基準速度」を入力していた駆動制御部に対する出力を「駆動基準」に切り替え、当該駆動制御部と対応する駆動手段を「駆動基準」によって制御回転させる。
【0016】
基準制御部が出力する駆動基準に基づく制御に移行された駆動手段、ひいては版胴などの印刷胴は、印刷稼動可能な位相に制御される。駆動手段つまり前記印刷胴が印刷稼動可能な位相に制御された後、第2信号が出力される。第2信号は、動作制御部と基準制御部に入力される。
【0017】
第2信号の出力を受けて、動作制御部は、当時点の印刷稼動で使用されており次に行われる印刷稼動で使用されない印刷部の第2状態変更機構をインキ非供給状態に変更するように作動させるとともに、当時点の印刷稼動で使用されておらず次に行われる印刷稼動で使用される印刷部の第2状態変更機構をインキ供給状態に変更するように作動させる。続いて動作制御部は、当時点の印刷稼動で使用されておらず次に行われる印刷稼動で使用される印刷部の第1状態変更機構を印刷状態に変更するように作動させるとともに、当時点の印刷稼動で使用されており次に行われる印刷稼動で使用されない印刷部の第1状態変更機構を非印刷状態に変更するように作動させる。
【0018】
当時点の印刷稼動で使用されており次に行われる印刷稼動で使用されない印刷部の第1状態変更機構が非印刷状態に変更されると、基準制御部は、当時点の印刷稼動で使用されており次に行われる印刷稼動で使用されない印刷部の駆動手段を停止するべく、当該駆動手段に対応する駆動制御部に対して「単調減速基準速度」を出力する。「単調減速基準速度」が入力された駆動制御部は、対応する駆動手段を「単調減速基準速度」に従って減速し停止する。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1および図2により、本発明の一実施の形態を適用した新聞印刷用輪転機の概略構成図を示している。なお、図1および図2に示すネットワークライン4は、図1に示すl1、l2、l3、l4、l5と図2に示すl1’、l2’、l3’、l4’、l5’との間でそれぞれ接している。
【0020】
図1および図2において、輪転機は、それぞれ4つの印刷部P(P1、P2、P3、P4)を有する多色印刷ユニットCT1乃至CT3及び印刷された連続紙Wを所定の印刷画像ごとに切断して折り畳む折畳みユニットFDを備えている。各印刷部Pは、版胴PCとブランケット胴BCを接触可能に配した印刷カップルが2組ずつ、それぞれのブランケット胴BCが接触可能に設けられ、例えば新聞印刷用輪転機の場合、印刷カップルは、新聞4ページを並べての印刷が可能な幅を有している。そして、幅全体に印刷した連続紙Wを幅の中央で分割し、印刷部Pの印刷胴(版胴PC及びブランケット胴BCの双方を総称するとき又はいずれと特定する必要のないときは印刷胴という)の幅方向一方側半分で印刷した分割紙Wcdを夕ーンバー装置(図示せず)によって印刷部Pの印刷胴の幅方向他方側半分で印刷した分割紙Wabと重ね合わせ、さらに、各多色印刷ユニットCT1乃至CT3で印刷したすべての分割紙Wab及び分割紙Wcdを重ね合わせて、折畳みユニットFDに案内し、1部の新聞を作成するように構成されている。
【0021】
各印刷カップルは、版胴PCが伝動手段GTを介して、ブランケット胴BCが版胴PC及び版胴PCとブランケット胴BCの両胴間に設けられた図示されてない伝動手段を介して、駆動手段MOによって駆動されるようになっている。また、各印刷部Pの版胴PCは、それぞれが隣接するブランケット胴BCと接離可能であるように、またブランケット胴BCは、それぞれが隣接する版胴PC及びブランケット胴BCと接離可能であるように、印刷胴接離機構と流体圧シリンダーとによって構成された第1状態変更機構100に連結されている。印刷胴接離機構は、流体圧シリンダーによって駆動され、版胴PC及びブランケット胴BCがそれぞれ隣接するもの同士接触する位置(印刷状態位置)と、少なくとも版胴PCが隣接するブランケット胴BCから離隔する位置(非印刷状態位置)との間を移動させる。
【0022】
折畳みユニットFDは、折胴FCが伝動手段GTを介して、また他の胴は、折胴FCと他の胴との間に設けられた図示されていない伝動手段を介して、駆動手段MOによって駆動されるようになっている。なお、駆動手段MOと版胴PC又は折胴FCの間に介在する伝動手段GTを取り除き、駆動手段MOの出力軸が直接版胴PC又は折胴FCを駆動する構成であってもよい。
【0023】
図4に示すように、各印刷カップルは、インキング装置60とダンプニング装置70とをそれぞれ有している。
【0024】
インキング装置60とダンプニング装置70とは、例えばクラッチである動力連結機構CLを有するインキング伝動手段50で連結されており、このインキング伝動手段50は動力連結機構CLによって前記印刷カップルの駆動手段MOと連結可能かつ連結からの解放が可能に設けられている。
【0025】
また、インキング装置60のインキ着けローラー61、61は、それぞれが版胴PCの刷版面に対して接離可能であるように、第2状態変更機構110の一部を構成する、流体圧シリンダーによって駆動されるインキ着けローラー接離機構62に連結されており、版胴PCの刷版面に接触する位置(刷版面にインキを供給するインキ供給状態位置)と版胴PCの刷版面から離隔する位置(刷版面にインキを供給できないインキ非供給状態位置)との間を移動させられる。
【0026】
同様に、ダンプニング装置70の水着けローラー71は、版胴PCの刷版面に対して接離可能であるように、やはり前記第2状態変更機構110の一部を構成する、流体圧シリンダーによって駆動される水着けローラー接離機構72に連結されており、版胴PCの刷版面に接触する位置(刷版面に湿し水を供給する湿し水供給状態位置)と版胴PCの刷版面から離隔する位置(刷版面に湿し水を供給できない湿し水非供給状態位置)との間を移動させられる。
【0027】
さらに、インキング装置60には、例えばステッピングモーター(図示せず)で駆動されるインキポンプ群63が設けられており、ダンプニング装置70には、例えばソレノイドで噴射口が開閉動作される湿し水噴射ノズル群73が設けられている。インキポンプ群63及び湿し水噴射ノズル群73は、第2状態変更機構110がインキ及び湿し水を供給可能状態であるとき稼動されるようになっている。
【0028】
前記印刷カップルの駆動手段MO及び折畳みユニットFDの駆動手段MOには、これら各駆動手段MOに対応する#11〜#18、#21〜#28、#31〜#38、#99で示す駆動制御部であるスレーブ制御部2及び予め定められた所定角の角変位ごとにパルス信号を出力するとともに、1回転ごとにZ相パルス信号を出力するZ相付きロータリーエンコーダー(以下、エンコーダーとする)5が設けられており、スレーブ制御部2は、図3で説明するスレーブネットワーク接続部21を介して、ネットワークライン4に接続されている。
【0029】
またこのネットワークライン4には、基準制御部であるマスター制御部1が接続されているとともに、印刷管理部8及び各多色印刷ユニットCT1、CT2、CT3に対応する#19、#29、#39で示す動作制御部9が接続されている。なお、マスター制御部1に替え、それぞれが後に説明するマスター制御部1の機能を有する複数のマスター制御部を設け、それぞれを選択的に切り替えて使用できる構成であってもよい。
【0030】
ネットワークライン4はループ状に形成され、何らかのトラブルによってその一方が不通となった場合でもその他方により、マスター制御部1と、#11〜#18、#21〜#28、#31〜#38、#99のスレーブ制御部2及び#19、#29、♯39の動作制御部9との信号伝達が可能であるように構成されている。
【0031】
さらに、印刷管理部8と動作制御部9とが連結されている。
【0032】
図3は、マスター制御部1、スレーブ制御部2、印刷管理部8及び動作制御部9の連結状態の1つの実施形態の構成を示している。
【0033】
図3において、マスター制御部1は、入力操作部11、処理部12、駆動基準設定部13、マスターネットワーク接続部17を備えている。
【0034】
入力操作部11は、少なくとも起動、増減速、停止などの稼動信号を入力する稼動操作ができるようになっている。
【0035】
処理部12は、マスターネットワーク接続部17を介して印刷管理部8から各印刷稼動ごとの個別の印刷情報を受信し、この個別の印刷情報に基づいて、連続して行う各印刷稼動ごとに、使用する印刷部P、P…のセットを編成し、各セットごとにそのセットに属する駆動手段MOの駆動制御部であるスレーブ制御部2及び当該印刷稼動に使用する印刷部P、P…のうち作動する必要のある第1状態変更機構100及び第2状態変更機構110を組み合わせてグループ化し、グループ指定電文を作成する。
【0036】
そして、編成したセットの駆動手段MOを同期制御が可能であるように入力操作部11からの稼動操作を可能にするとともに、この操作に基づいて、駆動速度値の設定を行う。また、印刷稼動進行にともなって印刷管理部8から出力される第1信号及び第2信号に基づいて、単調増速基準速度と単調減速基準速度の出力指示を行う。
【0037】
マスターネットワーク接続部17は、処理部12が作成したグループ指定電文をネットワークライン4に送信するとともに、駆動基準設定部13が設定した駆動基準値などに係る制御電文をネットワークライン4に送信し、かつスレーブ制御部2及び動作制御部9からネットワークライン4を介して送信されてくる応答情報である応答電文を受信するようになっている。
【0038】
駆動基準設定部13は、マスターパルス信号出力部14、速度設定部15、位相設定部16、単調増・減速パルス信号生成部18、単調増・減速基準速度設定部19を有している。
【0039】
マスターパルス信号出力部14は、入力操作部11によって入力された起動、増減速、停止などの稼動信号に基づいて処理部12が設定した駆動速度値に比例する第1マスターパルス信号を出力し、かつ第1マスターパルス信号が予め定められた所定数だけ出力されるたびに第2マスターパルス信号を出力する。この第1マスターパルス信号及び第2マスターパルス信号は、多色印刷ユニットが設定された速度で稼動させられるときに、各駆動手段MOに対応して設けられたエンコーダー5が出力するパルス信号及びこのエンコーダー5が出力するZ相パルス信号に等しい周波数の信号である。
【0040】
速度設定部15は、マスターパルス信号出力部14が出力する第1マスターパルス信号に基づいて、駆動手段MOの駆動基準速度を設定するようになっている。
【0041】
位相設定部16は、マスターパルス信号出力部14が出力する第1マスターパルス信号及び第2マスターパルス信号に基づいて、駆動手段MOによって駆動される印刷胴、例えば版胴PCの駆動基準位相を設定するようになっている。
【0042】
単調増・減速パルス信号生成部18は、マスタ−パルス信号出力部14が出力する第1マスターパルス信号に基づいて、駆動手段MOを単調増速するための単調増加パルス信号又は単調減速する単調減少パルス信号、すなわち単位時間あたりの出力数が一定の割合で増加又は減少するパルス信号を生成し出力するようになっている。
【0043】
単調増・減速基準速度設定部19は、単調増・減速パルス信号生成部18が出力する単調増加パルス信号又は単調減少パルス信号に基づいて、駆動手段MOの回転を単調増加させる又は単調減少させる、すなわち回転を一定の割合で増加又は減少させる速度設定をするようになっている。
【0044】
スレーブ制御部2は、スレーブネットワーク接続部21、駆動基準速度信号出力部22、駆動基準位相信号出力部23、フィードバック信号受信部28、フィードバック速度信号出力部29、フィードバック位相信号出力部27、位相偏差検出部24、位相偏差信号出力部25、第1速度信号補正部26、第2速度信号補正部30、モータードライバー31を有している。
【0045】
スレーブネットワーク接続部21は、インターフェースを含むマイクロコンピューターであり、マスター制御部1が送信したセット編成情報からなるグループ指定電文及び駆動基準速度と駆動基準位相である駆動基準などの制御電文をネットワークライン4を介して受信するとともに、必要に応じてマスター制御部1からの電文を受領したことを知らせる応答電文をネットワークライン4を介してマスター制御部1に送信する。
【0046】
駆動基準速度信号出力部22は、制御電文の駆動基準速度、単調増速基準速度及び単調減速基準速度を、入力操作部11から入力される入力信号に基づいて前記処理部12が設定した速度値及び後に説明する印刷管理部8による第1信号と第2信号出力に基づく処理部12の指示で生成、設定される速度値に比例するアナログ信号の駆動基準速度信号に変換して出力する。
【0047】
駆動基準位相信号出力部23は、制御電文の駆動基準位相が入力される。そして、駆動基準位相が入力されるたびに、各印刷カップルから折畳みユニットFDの切断作用位置までの紙通し経路長さと、駆動手段MOを介した当該印刷カップルの版胴PCとエンコーダー5の組付け位相とに基づいて、当該印刷カップルによって印刷された印刷画像が折畳みユニットFDによる切断位置と正しい関係になるように予め定められただけ、位相の補正を行い、補正された位相を駆動基準位相として、適宜の信号で出力する。なお、折畳みユニットFDの折胴FCの駆動手段MOを制御する#99のスレーブ制御部2の駆動基準位相信号出力部23は、入力された駆動基準位相を駆動基準位相として、適宜の信号で出力する。
【0048】
フィードバック信号受信部28は、駆動手段MOに対応するエンコーダー5が出力するパルス信号及びZ相パルス信号を入力されるようになっている。
【0049】
フィードバック速度信号出力部29は、駆動手段MOの回転速度に比例する値をエンコーダー5が出力するパルス信号に基づいて演算し、さらに駆動手段MOの回転速度に比例するアナログ信号である駆動速度信号に変換して出力する。
【0050】
フィードバック位相信号出力部27は、エンコーダー5が出力するパルス信号から被駆動部である印刷胴、例えば版胴PCの回転位相を検出し、これを適宜の信号で出力する。
【0051】
位相偏差検出部24は、駆動基準位相信号出力部23が出力する駆動基準位相信号とフィードバック位相信号出力部27が出力する印刷胴(例えば版胴PC)の位相信号とから、印刷胴の位相の駆動基準位相に対する偏差を検出する。
【0052】
位相偏差信号出力部25は比例積分アンプであり、位相偏差検出部24が検出した偏差をアナログ信号の位相偏差信号に変換して出力する。
【0053】
第1速度信号補正部26は、駆動基準速度信号出力部22が出力する駆動基準速度信号を、位相偏差信号出力部25が出力する位相偏差信号によって補正する。
【0054】
第2速度信号補正部30は、第1速度信号補正部26で補正された後の第1補正速度信号を、フィードバック速度信号出力部29が出力する駆動手段MOの駆動速度信号によって補正する。
【0055】
モータードライバー31は、第2速度信号補正部30によって補正された後の第2補正速度信号に基づいて、自らが制御する駆動手段MOに駆動電力を供給する。
【0056】
印刷管理部8は、ネットワーク接続部81、入力操作部82、処理部83、印刷部数カウント部84、記憶部85、第1連結部86を備えている。また、印刷部数カウント部84は、予め定められた適宜の印刷物検出位置に設けられた検出手段87と連結されている。
【0057】
ネットワーク接続部81は、インターフェースを含むマイクロコンピューターであり、マスター制御部1が送信したセット編成情報からなるグループ指定電文及び駆動基準速度と駆動基準位相である駆動基準などの制御電文をネットワークライン4を介して受信するとともに、後で説明する処理部83が抽出した記憶部85に格納されているデータ並びに処理部83が出力する第1信号及び第2信号をネットワークライン4を介してマスター制御部1に送信する。また、受信した各電文の情報を処理部83に入力する。
【0058】
入力操作部82は、印刷稼動に先立ち、連続して実施する予定のいくつかの印刷稼動について、各印刷稼動ごとに、少なくとも使用する印刷胴を指定するとともに当該印刷稼動で印刷する必要印刷部数を指示する印刷情報を入力することができるようになっている。また、後に説明する印刷管理部8が第1信号を出力する際の演算に用いる予め定めた定数及び、印刷物を検出する所定の検出位置から折畳みユニットFDの印刷物排出位置までの距離と印刷物の排出ピッチから明らかとなる、印刷物を検出する所定の検出位置より上流の有効印刷物の数の設定入力をすることができる。なお、印刷物を検出する所定の検出位置と折畳みユニットFDの印刷物排出位置までの距離が極めて接近しているときや、印刷物を検出する所定の検出位置より上流の有効印刷物の数が多くないときは、この数値の設定を省略し、後で説明する第1演算をこの数値がないものとして行ってもさしつかえない。
【0059】
処理部83は、入力操作部82から入力されるデータを記憶部85に格納するとともに、後に説明する印刷部数カウント部84が行う減算及び入力操作部82から入力した「予め定めた定数」及び「印刷物を検出する所定の検出位置より上流の有効印刷物の数」に基づいて第1信号出力に関する第2演算を行い、かつ第2演算結果に基づいて第1信号を出力し、また、印刷部数カウント部84が行う第1演算結果に基づいて第2信号を出力する。
【0060】
印刷部数カウント部84は、折畳みユニットから排出される印刷物を予め定められた位置で検出可能に設けられた検出手段87及び処理部83と連結され、処理部83が当該印刷稼動における必要印刷部数を記憶部85から抽出し、さらにこの必要印刷部数から「印刷物を検出する所定の検出位置より上流の有効印刷物の数」を減算した値をセットされ、この値から前記検出手段87が印刷物を検出するたびに「1」減算する第1演算を行い、演算結果を処理部83に対し出力する。
【0061】
記憶部85は、入力操作部82から入力された各データを処理部83を介して格納される。
【0062】
第1連結部86は、印刷管理部8を動作制御部9と連結するインターフェースであり、印刷管理部8と動作制御部9との間の信号の入出力を行うようになっている。
【0063】
動作制御部9は、ネットワーク接続部91、第2連結部92、処理部93及び動作信号出力部94を有している。
【0064】
ネットワ−ク接続部91は、インターフェースを含むマイクロコンピューターであり、マスター制御部1が送信したセット編成情報からなるグループ指定電文及び駆動基準速度と駆動基準位相である駆動基準などの制御電文をネットワークライン4を介して受信するとともに、必要に応じてマスター制御部1からの電文を受領したことを知らせる応答電文をネットワークライン4を介してマスター制御部1に送信する。また、受信した各電文の情報を処理部93に入力する。
【0065】
第2連結部92は、動作制御部9を印刷管理部8と連結するインターフェースであり、印刷管理部8と動作制御部9との間の信号の入出力を行うようになっている。受信した信号は、処理部93に入力する。
【0066】
処理部93は、ネットワーク接続部91から入力されたマスター制御部1の送信した各電文の情報と第2連結部92から入力された印刷管理部8の送信した各信号とに基づいて、動作信号出力部94に向けて動作信号出力を促す動作信号出力指令信号を出力する。
【0067】
動作信号出力部94は、増幅信号出力装置であり、処理部93の動作信号出力指令信号を受けて、該当する第1状態変更機構100、第2状態変更機構110を動作させる動作信号を出力する。
【0068】
次に本発明に係る輪転機稼動中の自動版胴変更制御装置の動作について説明する。
【0069】
輪転機の印刷稼動に先立ち、連続して実施する予定のいくつかの印刷稼動について、各印刷稼動ごとに、少なくとも、使用する印刷胴、使用するインキング装置60、使用するダンプニング装置70などの印刷胴に係る情報及び必要印刷数を含む、個別の印刷情報を、印刷管理部8に入力する。具体的には、入力操作部82から前記情報を入力し、処理部83を介して記憶部85に格納する。処理部83は、記憶部85に格納された前記印刷胴に係る情報を、ネットワーク接続部81を介して基準制御部であるマスター制御部1の処理部12に向けて出力する。
【0070】
基準制御部であるマスター制御部1では、その処理部12が、入力された印刷胴に係る情報に基づいて、連続して行う各印刷稼動ごとに、使用する印刷部P、P…のセットを編成し、各セットごとにそのセットに属する駆動手段MOの駆動制御部であるスレーブ制御部2及び当該印刷稼動に使用する印刷部P、P…のうち作動する必要のある第1状態変更機構100及び第2状態変更機構110を組み含わせてグループ化し、アスキーコードからなるグループ指定電文を作成し、マスターネッワーク接続部17及びネットワークライン4を介して各スレーブ制御部2及び動作制御部9に送信する。
【0071】
すなわち、例えば印刷稼動を2つ連続して行うにあたり、先の印刷稼動を多色印刷ユニットCT1の印刷部P1、P2でそれぞれ連続紙W1の両面に印刷し、多色印刷ユニットCT2の印刷部P1、P2、P3、P4でそれぞれ連続紙W2の両面に印刷し、多色印刷ユニットCT3の印刷部P1、P2でそれぞれ連続紙W3の両面に印刷する印刷稼動とし、後の印刷稼動を多色印刷ユニットCT1の印刷部P4で連続紙W1の両面に印刷し、多色印刷ユニットCT2の印刷部P1、P2、P3、P4でそれぞれ連続紙W2の両面に印刷し、多色印刷ユニットCT3の印刷部P3で連続紙W3の両面に印刷し、印刷部P4で連続紙W3の片面に印刷する印刷稼動としたとする。このときには、図5に示すように、電文のスタートコード「STX」と電文の最終コード「ETX」との間に、この電文がグループを指定するものであることを示す「F」、電文発信元であるマスター制御部1を示す「MC1」、先の印刷稼動グループのみに属することを指定するコード「GA」、後の印刷稼動グループのみに属することを指定するコード「GB」、先と後の双方の印刷稼動グループに属することを指定するコード「GAB」又はいずれのグループにも属さないことを指定するコード「NG」のいずれか及び制御対象となる印刷カップルの駆動手段MOそれぞれの#11〜#18、#21〜#28、#31〜#38及び♯99のスレーブ制御部2を示すノード番号と、各スレーブ制御部2が稼動指定対象であるか非稼動指定対象であるか及び稼動指定対象であるときは当該印刷カップルのインキング装置60及びダンプニング装置70が稼動選択指定されているか非稼動選択指定されているかを示す符号「I」「D」「S」とからなるスレーブ制御部選択コード「ICS11」乃至「DCS38」及び「DCS99」並びに#19、#29、#39の動作制御部9を示すノード番号からなる動作制御部選択コード「DC19」「DC29」「DC39」がいくつか選択的に挿入されてテキスト文とされ、当該テキスト文に続けてブロックチェック「BCC」を付して構成されている。ちなみに、前記符号「I」は当該印刷カップルが稼動指定対象であって当該印刷カップルのインキング装置60及びダンプニング装置70が稼動選択指定されていることを意味し、「D」は当該印刷カップルが稼動指定対象であるものの、当該印刷カップルのインキング装置60及びダンプニング装置70が非稼動選択指定されていることを意味し、「S」は当該印刷カップルが非稼動指定対象であることを意味している。
【0072】
グループ指定電文を受信した各スレーブ制御部2は、それぞれのスレーブネットワーク接続部21が、ネットワークライン4を介してマスター制御部1に対して、また、グループ指定電文を受信した各動作制御部9は、それぞれのネットワーク接続部91が、ネットワークライン4を介してマスター制御部1に対して、グループ指定電文を受信したことを知らせる応答電文を返信する。応答電文は、応答電文であることを示す「ACK」及び、応答したスレーブ制御部2を示す自己のノード番号又は応答した動作制御部9を示す自己のノード番号に各スレーブ制御部2及び動作制御部9がどのグループに指定されているかを示すコード「GA」「GB」「GAB」のいずれか又はいずれのグループにも指定されていないことを示すコード「NG」からなるスレーブ制御部応答コード又は動作制御部応答コードで構成されている(図5参照)。
【0073】
また、グループ指定電文を受信した各動作制御部9は、当該グループ指定電文指示が当該動作制御部9に対応する多色印刷ユニットCT1、CT2又はCT3の各第1状態変更機構100及び第2状態変更機構110の動作をどのように指示しているかを処理部93が判断し、後に説明するタイミングで動作信号出力指令信号を出力する。
【0074】
以上の設定が済んだ後、輪転機は、グループ指定された各駆動手段MOがマスター制御部1によって同期制御される印刷稼動が可能となる。
【0075】
同期制御による印刷稼動は、まず、マスター制御部1の入力操作部11から、起動、増減速、停止などの稼動信号が入力されることによって行われる。
【0076】
印刷稼動開始にあたって、起動乃至増速の稼動信号が入力されると、処理部12は入力された稼動信号に相応する速度値を駆動基準設定部13のマスターパルス信号出力部14に設定する。これにより、マスターパルス信号出力部14は、設定された速度に相応する第1マスターパルス信号を出力するとともに、この第1マスターパルス信号の所定数出力ごとに第2マスターパルス信号を出力する。この第1マスターパルス信号及び第2マスターパルス信号は、輪転機が設定された速度で稼動させられるときに、各印刷カップルの駆動手段MOに対応して設けられたエンコーダー5が出力するパルス信号及びこのエンコーダー5が出力するZ相パルス信号に等しい周波数の信号である。
【0077】
マスターパルス信号出力部14が前記の信号出力を開始すると、駆動基準設定部13の速度設定部15と位相設定部16は、マスターパルス信号出力部14が出力するパルス出力を積算する。すなわち、速度設定部15は前記第1マスターパルス信号を積算するとともに、当該積算値が第2マスターパルス信号でクリアーされる。位相設定部16は前記第1マスターパルス信号と第2マスターパルス信号を積算するとともに、当該第1マスターパルス信号の積算値は第2マスターパルス信号でクリアーされ、第2マスターパルス信号の積算値はその積算値が所定数になるたびにクリアーされる。
【0078】
第2マスターパルス信号の積算値がクリアーされる所定数は、被駆動部(例えば版胴PC)の回転数とエンコーダー5の回転数の比率に基づいて予め定められており、例えば被駆動部が1回転する間にエンコーダー5が4回転するときは前記所定数は「4」であり、被駆動部が1回転する間にエンコーダー5が1回転するときは前記所定数は「1」である。すなわち、後者の場合には、位相設定部16は必ずしも第2マスターパルス信号の計数をしなくてもよい。
【0079】
前記速度設定部15と位相設定部16の積算値は、予め定められた所定時間ごとに、例えば100マイクロ秒ごとに、制御電文としてマスターネットワーク接続部17からネットワークライン4を介して、稼動指定対象となっているスレーブ制御部2に送信される。
【0080】
制御電文は、例えば図6に示すように、電文のスタートコード「STX」と電文の最終コード「ETX」との間に、この電文が駆動基準であることを示す「P」、管理するマスター制御部1を示す「MC1」及び稼動対象となるグループを指定するコード「GA」及び「GAB」、駆動基準速度を示す「V8」乃至「V5」及び駆動基準位相を示す「V4」乃至「V1」が挿入されてテキスト文とされ、当該テキスト文に続けてブロックチェック「BCC」を付して構成されている。ここで「V8」乃至「V1」はアスキーコードの「0」から「9」及び「A」から「F」を使用し、例示の電文では駆動基準速度と駆動基準位相はともに、例えば4バイトからなる。
【0081】
これらの電文は、ネットワークライン4を、例えば毎秒20メガビットの速度で送信される。
【0082】
制御電文を受信した各スレーブ制御部2では、駆動基準速度が駆動基準速度信号出力部22へ、駆動基準位相が駆動基準位相信号出力部23へ入力されてそれぞれ処理される。
【0083】
すなわち駆動基準速度が入力された駆動基準速度信号出力部22では、今回入力された駆動基準速度をY2、その直前に入力された駆動基準速度をY1、マスター制御部1が制御電文を送信する予め定められた間隔時間をTとして、
S1=(Y2−Y1)/T
の演算により、処理部12が設定した速度値に比例する値S1を求め、この値S1に適宜の定数を乗じ、その積に相応するアナログ信号を駆動基準速度信号として出力する。なお、速度設定部15の第1マスターパルス信号の積算値が第2マスターパルス信号によってリセットされることにより、Y1>Y2となりS1<0の場合が生じるが、その場合は
S1=(Ym+Y2−Y1)/T
の演算により値S1を求める。Ymは第2マスターパルス信号が出力されるのに必要な第1マスターパルスの出力数であり、予め定められた値である。
【0084】
また、駆動基準位相が入力された駆動基準位相信号出力部23は、駆動基準位相が入力されるたびに、前記したように、各印刷カップルから折畳みユニットFDの切断作用位置までの紙通し経路長さと、駆動手段MOを介した当該印刷カップルの版胴PCとエンコーダー5の組付け位相とに基づいて、当該印刷カップルによって印刷された印刷画像が折畳みユニットFDによる切断位置と正しい関係になるように予め定められただけ、位相の補正を行い、補正された位相を駆動基準位相として、適宜の信号で出力する。なお、折畳みユニットFDの折胴FCの駆動手段MOを制御する#99のスレーブ制御部2の駆動基準位相信号出力部23は、入力された駆動基準位相を駆動基準位相として、適宜の信号で出力する。
【0085】
また別に、スレーブ制御部2では、各スレーブ制御部2と対応する駆動手段MOに連結されて設けられているエンコーダー5の出力パルス信号がフィードバック信号受信部28に入力され、フィードバック信号受信部28に入力されたエンコーダー5の出力パルス信号は、フィードバック位相信号出力部27及びフィードバック速度信号出力部29でそれぞれ処理される。
【0086】
フィードバック位相信号出力部27は、エンコーダー5の出力するパルス信号及びZ相パルス信号を積算し、その積算値を駆動手段MOの回転位相値として適宜の信号で出力する。このフィードバック位相信号出力部27の積算において、パルス信号の積算値はZ相パルス信号でクリアーされ、Z相パルス信号の積算値はその積算値が所定数になるたびにクリアーされる。Z相パルス信号の積算値がクリアーされる所定数は、位相設定部16における第2マスターパルス信号の積算値をクリアーする場合と同様に、被駆動部の回転数とエンコーダー5の回転数の比率に基づいて予め定められている。
【0087】
またフィードバック速度信号出力部29は、エンコーダー5の出力するパルス信号及びZ相パルス信号を積算するとともに、制御電文をスレーブネットワーク接続部21が受信するたびに、そのときの積算値をY4、その直前の制御電文受信時の積算値をY3、マスター制御部1が制御電文を送信する予め定められた間隔時間をTとして、
S2=(Y4−Y3)/T
の演算により、駆動手段MOの回転速度に比例する値S2を求め、この値S2に適宜の定数を乗じ、その積に相応するアナログ信号を駆動速度信号として出力する。なお、フィードバック速度信号出力部29のパルス信号の積算値がZ相パルス信号によってリセットされることにより、Y3>Y4となりS2<0の場合が生じるが、その場合は
S2=(Yn+Y4−Y3)/T
の演算により値S2を求める。Ynは前後2つのZ相パルス信号が出力される間に出力されるエンコーダー5のパルス信号出力数であり、前記第2マスターパルス信号が出力されるのに必要な第1マスターパルス信号の出力数Ymと同数であり、予め定められた値である。
【0088】
さらに、スレーブ制御部2では、制御電文をスレーブネットワーク接続部21が受信するたびに、モータードライバー31から駆動手段MOへの駆動電力が補正される。詳細は次のとおりである。
【0089】
制御電文をスレーブネットワーク接続部21が受信するたびに、前記したように駆動基準位相信号出力手段23が駆動基準位相信号を出力する。この駆動基準位相信号は位相偏差検出部24に入力される。また位相偏差検出部24にはフィードバック位相信号出力部27が出力する被駆動部の回転位相値、すなわちフィードバック位相信号が入力されている。
【0090】
位相偏差検出部24は、駆動基準位相信号が入力されるごとに、駆動基準位相信号とフィードバック位相信号とから駆動基準位相と被駆動部の回転位相との偏差を求め、求められた偏差を位相偏差信号出力部25である積分アンプに対して出力する。位相偏差信号出力部25は入力された前記偏差に相応するアナログ信号を位相偏差信号として出力する。
【0091】
そして、前記駆動基準速度信号は、第1速度信号補正部26で位相偏差信号によって補正されて第1補正速度信号とされ、次いで第2速度信号補正部30で駆動速度信号によって補正されて第2補正速度信号とされる。そして第2補正速度信号がモータードラーバー31に入力される。
【0092】
第2補正速度信号が入力されたモータードラーバー31は、駆動手段MOに供給する駆動電力を第2補正速度信号に整合するように補正する。
【0093】
また、制御電文を受信した各動作制御部9では、まず稼動選択指定されているインキング装置60に対応するインキポンプ群63及び稼動選択指定されているダンプニング装置70に対応する湿し水噴射ノズル群73を動作させるべく動作信号出力指令信号を出力する。この信号は、動作信号出力部94で増幅され、該当するインキポンプ群63及び湿し水噴射ノズル群73を動作させる。
【0094】
また、ネットワーク接続部91が駆動基準を受信するたびにこれを処理部93に入力し、当該駆動基準を受けて、処理部93は駆動基準速度を判断し、駆動基準速度が予め定められた速度になった時点に、当該印刷稼動で稼動指定対象である印刷カップルに対応した第1状態変更機構100を動作させるべく動作信号出力指令信号を出力し、続いて、当該印刷カップルのうちインキング装置60及びダンプニング装置70が稼動選択指定されているものについて、その第2状態変更機構110を動作させるべく、予め定められた所定の時間経過後に動作信号出力指令信号を出力する。当該処理部93からの動作信号出力指令信号は、動作信号出力部94で増幅され、該当する第1状態変更機構100及び第2状態変更機構110を動作させる動作信号として出力される。
【0095】
この動作信号による第1状態変更機構100の動作によって、印刷カップルを形成する版胴PCとブランケット胴BCとが接触させられるとともに、隣接する印刷カップルのブランケット胴BC同士が接触させられる。
【0096】
また第2状態変更機構110の動作によって、インキング伝動手段50が対応する印刷カップルを駆動する駆動手段MOと動力連結機構CLを介して連結されるとともに、インキ着けローラー接離機構62が動作され、インキ着けローラー61、61が版胴PCの刷版面に接触して刷版面にインキを供給するインキ供給状態位置に移動され、水着けローラー接離機構72が動作され、水着けローラー71、71が版胴PCの刷版面に接触して刷版面に湿し水を供給する湿し水供給状態位置に移動される。
【0097】
上記の動作制御部9の動作制御が完了した後は、輪転機はマスター制御部1の入力操作部11から入力される起動、増減速、停止などの稼動信号に基づいて先の印刷稼動が行われ、折畳みユニットFDから折畳まれた印刷物として排出される。そして、折畳みユニットFDから排出された印刷物は、予め定められた適宜の位置に設けられた検出手段87によって検出される。
【0098】
検出手段87は、印刷物を検出するたびに検出信号を印刷管理部8の印刷部数カウント部84に向けて出力する。
【0099】
印刷管理部8は、印刷稼動中に次のように作動する。すなわち、印刷部数カウント部84は、予め処理部83を介して当該印刷稼動における必要印刷部数から「印刷物を検出する所定の検出位置より上流の有効印刷物の数」を減算した値をセットされており、検出手段87の検出信号を受信するたびにセットされた値から「1」を減算する第1演算を行い、その結果を処理部83に向け出力する。
【0100】
また、処理部83は、ネットワーク接続部81を介してマスター制御部1が出力する駆動基準が常時入力されて当時点における印刷稼動速度を認識するとともに、当時点に停止している駆動手段MOが、マスター制御部1の単調増・減速パルス信号生成部18が生成した単調増速パルス信号に基づいて単調増・減速基準速度設定部19に設定した単調増速基準速度によってスレーブ制御部2を介して駆動されたときに、当該駆動手段MOが当時点における印刷稼動速度に達するまでの時間を演算し、さらに、この演算した時間だけ、当時点における印刷稼動速度で先の印刷稼動が続けられたときに印刷される印刷物の数が演算される。
【0101】
また、処理部83は、記憶部85に格納された「予め定めた定数」、つまり前記当時点の停止状態から単調増速基準速度によって駆動され当時点における印刷稼動速度に達した駆動手段MOが、その後印刷稼動可能な位相となるべく駆動基準の駆動基準位相に整合するように位相調整されるのに必要と予測される時間の間に、先の印刷稼動が最大印刷稼動速度で行われるときに印刷される印刷物の数より若干大きな数をあてて予め定めた定数(整数)を記憶部85から抽出し、前記演算された印刷物の数及び「予め定めた定数」を、前記第1演算で得た値から減算する第2演算を行う。
【0102】
そして、処理部83は、前記第2演算の値が「0」以下になった時点で第1信号を出力し、前記第1演算の値が「0」以下になった時点で第2信号を出力する。第1信号はネットワーク接続部81を介してマスター制御部1に送信され、第2信号は、ネットワーク接続部81を介してマスター制御部1に送信されるとともに、第1連結部86を介して動作制御部9に送信される。
【0103】
第1信号を受信したマスター制御部1では、第1信号がマスターネットワーク接続部17から処理部12に入力される。すると、処理部12は、単調増・減速パルス信号生成部18を作動させて単調増速パルスを生成させるとともに、単調増・減速基準速度設定部19によって単調増速パルス信号に基づく単調増速基準速度を設定し、後の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対し、図7に示す制御電文を送信する。
【0104】
この制御電文は、電文のスタートコード「STX」と電文の最終コード「ETX」との間に、この電文が単調増・減速基準速度であることを示す「Q」、管理するマスター制御部1を示す「MC1」及び稼動指定対象となるグループを示すコード「GB」及び単調増加基準速度を示す「V8」乃至「V5」が挿入されてテキスト文とされ、当該テキスト文に続けてブロックチェック「BCC」を付して構成されている。ここで「V8」乃至「V5」はアスキーコードの「0」から「9」及び「A」から「F」を使用し、例示の電文では単調増加基準速度は、例えば4バイトからなる。なお、この制御電文では、駆動基準位相は省略される。
【0105】
この制御電文は、ネットワークライン4を、例えば毎秒20メガビットの速度で送信される。
【0106】
制御電文を受信した各スレーブ制御部2では、前記駆動基準速度と駆動基準位相からなる駆動基準が入力されたときと同様に処理される。但し、この制御電文のように駆動基準位相が省略されているときは、位相偏差検出部24は位相偏差が零を示す信号を出力する。
【0107】
また、マスター制御部1は、出力する単調増速基準速度が、この単調増速基準速度と並行して先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2及び先と後の双方の印刷稼動グループに属するスレーブ制御部2に対して送信している駆動基準の駆動基準速度(すなわち、当時点の印刷稼動速度)と一致すると、それまで単調増速基準速度を送信していた後の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対する制御電文の内容を、先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2及び先と後の双方の印刷稼動グループに属するスレーブ制御部2に対して出力している駆動基準と同じものに切り替える。すなわち、マスター制御部1は図8に示す制御電文を出力する。図8に示す制御電文は前記図6に示す制御電文の稼動指定対象グループに、後の印刷稼動のみに属するグループを加えたものである。
【0108】
続いて、前記印刷管理部8は、第1演算の終了により第2信号をマスター制御部1と動作制御部9に向けて出力する。
【0109】
第2信号を受信した動作制御部9では、第2信号がネットワーク接続部91から処理部93に入力される。すると、処理部93は、先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部P及び後の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部Pにおける第2状態変更機構110を動作させる動作信号出力指令信号を出力し、この信号出力に応じて、動作信号出力部94は、前記各印刷部Pの第2状態変更機構に対して動作信号を出力する。
【0110】
この動作信号を受けて第2状態変更機構110が動作した、先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部Pでは、インキポンプ群63及び湿し水噴射ノズル群73の動作が停止されるとともに、インキ着けローラー61、61がインキ非供給状態位置に移動され、かつ水着けローラー71が湿し水非供給状態位置に移動される。
【0111】
また、第2状態変更機構110が動作した、後の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部Pでは、インキポンプ群63及び湿し水噴射ノズル群73の動作が開始されるとともに、インキ着けローラー61、61がインキ供給状態位置に移動され、かつ水着けローラー71が湿し水供給状態位置に移動される。
【0112】
前記各印刷部Pにおける第2状態変更機構110の動作が完了するのに十分なだけの予め定められた時間を経過後に、処理部93は、先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部P及び後の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部Pにおける第1状態変更機構100を動作させる動作信号出力指令信号を出力し、この信号出力に応じて、動作信号出力部94は、前記各印刷部Pの第1状態変更機構に対して動作信号を出力する。
【0113】
この動作信号を受けて第1状態変更機構100が動作した、先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部Pでは、印刷胴が非印刷状態位置に移動される。
【0114】
また、第1状態変更機構100が動作した、後の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部Pでは、印刷胴が印刷状態位置に移動される。
【0115】
また、第2信号を受信したマスター制御部1では、第2信号がマスターネットワーク接続部17から処理部12に入力される。すると、処理部12は、前記動作制御部9の信号出力による、先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部P及び後の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOが駆動する印刷部Pにおける第1状態変更機構100の動作が完了するのに十分なだけの予め定められた時間を経過後に、単調増・減速パルス信号生成部18を作動させて単調減速パルス信号を生成させるとともに、単調増・減速基準速度設定部19によって単調減速パルス信号に基づく単調減速基準速度を設定し、先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対し、図9に示す制御電文を送信する。図9に示す制御電文は、図7に示す制御電文の稼動指定対象となるグループを示すコードを「GB」から「GA」に変更したものである。なお、「V8」乃至「V5」は単調減速基準速度を示している。
【0116】
同時に、マスター制御部1は、それまで送信していた図8に示す制御電文を図10に示す制御電文に切り替えて、図9に示す制御電文と並行して送信する。図10に示す制御電文は図8に示す制御電文の稼動指定対象グループから、先の印刷稼動のみに属するグループを除いたものである。
【0117】
これらの制御電文は、ネットワークライン4を、例えば毎秒20メガビットの速度で送信される。
【0118】
図9に示す制御電文を受信した先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2では、前記駆動基準速度と駆動基準位相からなる駆動基準が入力されたときと同様に処理され、位相偏差検出部24は位相偏差が零を示す信号を出力することは、前記図7に示す制御電文の処理と同様である。つまり、先の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2に対応する駆動手段MOは、減速され、停止される。
【0119】
図10に示す制御電文を受信した後の印刷稼動グループのみに属するスレーブ制御部2及び先と後の双方の印刷稼動グループに属するスレーブ制御部2ではこれまでと同様の処理を行い、対応する駆動手段MOをこれまでと同様に制御する。
【0120】
以上記載の制御により、輪転機印刷稼動を停止することなく、先の印刷稼動から後の印刷稼動に引き継ぎが行われる。
【0121】
なお、以上の説明では、2つの異なる印刷稼動を連続して実施する場合を説明したが、異なる印刷稼動がいくつであっても同様に実施できることは明らかであろう。このようにいくつもの異なる印刷稼動を連続して行うときは、先の印刷稼動を終了して停止中の印刷部において、必要に応じて刷版の変更を行ってよいことは勿論である。
【0122】
また、以上の説明では、理解を容易にするために、マスター制御部1の処理部12、印刷管理部8の処理部83及び動作制御部9の処理部93を別体として、かつ、マスター制御部1の入力操作部11及び印刷管理部8の入力操作部82を別体として、それぞれ説明したが、少なくともマスター制御部1の処理部12及び印刷管理部8の処理部83を1つの処理部が兼ねた構成であってよく、マスター制御部1の入力操作部11及び印刷管理部8の入力操作部82を1つの入力操作部が兼ねた構成であってよい。
【0123】
【発明の効果】
以上記載のとおりであり、この発明の実施により、輪転機の印刷稼動を停止することなく先の稼動に使用する版胴と後の稼動に使用する版胴を変更することが可能である。
【0124】
また、この版胴の変更を行っても不要な印刷物(損紙)発生を極めて僅かに抑えることができ、多種の印刷物を効率良く印刷することが可能であるとともに、これまでなされていなかった不要な印刷物(損紙)の低減管理を極めてシビアに行うことが可能となりランニングコスト低減及び生産性向上に極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1つの実施の形態を適用した新聞印刷用輪転機の概略構成図である。
【図2】この発明の1つの実施の形態を適用した新聞印刷用輪転機の概略構成図である。
【図3】マスター制御部、スレーブ制御部、印刷管理部及び動作制御部の連結状態の1つの実施形態の構成図である。
【図4】この発明の1つの実施の形態を適用した印刷カップルの概略構成図である。
【図5】マスター制御部が送信するグループ指定電文及びそれに対するスレーブ制御部及び動作制御部の応答電文の構成例を示す構成図である。
【図6】各印刷稼動グループに属するスレーブ制御部に対応する駆動手段を駆動制御する制御電文の構成例を示す構成図である。
【図7】各印刷稼動グループに属するスレーブ制御部に対応する駆動手段を駆動制御する制御電文の構成例を示す構成図である。
【図8】各印刷稼動グループに属するスレーブ制御部に対応する駆動手段を駆動制御する制御電文の構成例を示す構成図である。
【図9】各印刷稼動グループに属するスレーブ制御部に対応する駆動手段を駆動制御する制御電文の構成例を示す構成図である。
【図10】各印刷稼動グループに属するスレーブ制御部に対応する駆動手段を駆動制御する制御電文の構成例を示す構成図である。
【符号の説明】
1:マスター制御部(基準制御部)
2:スレーブ制御部(駆動制御部)
4:ネットワークライン
5:エンコーダー
8:印刷管理部
9:動作制御部
11:入力操作部
12:処理部
13:駆動基準設定部
14:マスターパルス信号出力部
15:速度設定部
16:位相設定部
17:マスターネットワーク接続部
18:単調増・減速パルス信号生成部
19:単調増・減速基準速度設定部
21:スレーブネットワーク接続部
22:駆動基準速度信号出力部
23:駆動基準位相信号出力部
24:位相偏差検出部
25:位相偏差信号出力部
26:第1速度信号補正部
27:フィードバック位相信号出力部
28:フィードバック信号受信部
29:フィードバック速度信号出力部
30:第2速度信号補正部
31:モータードライバー
50:インキング伝動手段
60:インキング装置
61:インキ着けローラー
62:インキ着けローラー接離機構
63:インキポンプ群
70:ダンプニング装置
71:水着けローラー
72:水着けローラー接離機構
73:湿し水噴射ノズル群
81:ネットワーク接続部
82:入力操作部
83:処理部
84:印刷部数カウント部
85:記憶部
86:第1連結部
87:検出手段
91:ネットワーク接続部
92:第2連結部
93:処理部
94:動作信号出力部
100:第1状態変更機構
110:第2状態変更機構
BC:ブランケット胴
CL:動力連結機構
CT1、CT2、CT3:多色印刷ユニット
FC:折胴
FD:折畳みユニット
GT:伝動手段
MO:駆動手段
P、P1、P2、P3、P4:印刷部
PC:版胴
W、W1、W2:連続紙
Wab、Wcd:分割紙
Claims (4)
- 複数の印刷部を備えるとともに、各印刷部が、版胴と版胴外周面の刷版面にインキを供給するインキ供給手段とを備え、かつ少なくとも各版胴をそれぞれ個別に駆動する独立した駆動手段、少なくとも各版胴をそれぞれ個別に印刷可能な印刷状態と印刷不可能な非印刷状態に変更する第1状態変更機構及び各インキ供給手段をそれぞれ個別に刷版面に対しインキ供給可能なインキ供給状態とインキ供給不可能なインキ非供給状態に変更する第2状態変更機構を備えた輪転機において用いられる自動版胴変更制御装置であって、
少なくとも起動、増減速、停止などの印刷稼動のための稼動指令を受信することが可能であり、かつ、前記稼動指令に対応した所定の駆動基準速度値及び版胴の駆動基準位相値を含む信号である駆動基準を出力することが可能であるとともに、この駆動基準の出力とは別に、予め定めた傾斜で単調増加する単調増速基準速度値信号を当時点の印刷稼動で使用されず次の印刷稼動に使用される印刷部の駆動手段を駆動すべく出力しまたは予め定めた傾斜で単調減少する単調減速基準速度値信号を当時点の印刷稼動で使用され次の印刷稼動で使用されない印刷部の駆動手段を駆動すべく出力することのいずれかを選択的に行うことが可能な基準制御部と、
各駆動手段ごとに設けられ当該駆動手段の回転を前記基準制御部の信号に基づいて制御する駆動制御部と、
印刷稼動における必要印刷部数を設定されることが可能であり、所定の検出位置で印刷物を検出するごとに設定された当該印刷稼動の必要印刷部数から「1」減算する第1演算と、前記単調増速基準速度値信号によってそれぞれ駆動制御部を介して駆動制御される当時点の印刷稼動で使用されず次の印刷稼動に使用される印刷部の駆動手段が当該印刷稼動における当時点の印刷稼動速度に達するまでの時間を演算するとともに、この演算で得た時間だけ前記当時点の印刷稼動が続けられたときに印刷される印刷物の数を演算し、この演算で得た印刷物の数と予め定めた定数との和を、前記第1演算が終了するごとに第1演算で得た値から減算する第2演算とが可能であり、この第2演算結果の値が「0」以下になったときに第1信号を出力し、前記第1演算のみを行った演算結果の値が「0」以下になったときに第2信号を出力する印刷管理部と、
版胴を状態変更する第1状態変更機構及びこの第1状態変更機構によって状態変更される版胴の刷版面にインキを供給するインキ供給手段を状態変更する第2状態変更機構を動作させる動作信号を出力する動作制御部と、
を有し、
前記第1信号の出力を契機に、前記基準制御部が、前記単調増速基準速度値信号を前記当時点の印刷稼動で使用されず次の印刷稼動に使用される印刷部の駆動手段の回転を制御する駆動制御部へ出力し、前記第2信号の出力を契機に、前記動作制御部が、前記当時点の印刷稼動で使用されず次の印刷稼動に使用される印刷部の第2状態変更機構及び前記当時点の印刷稼動で使用され次の印刷稼動に使用されない印刷部の第2状態変更機構を動作させる動作信号を出力し、さらにこの第2状態変更機構の動作が完了するのに十分なだけの予め定めた時間の経過後に、前記基準制御部が、前記単調減速基準速度値信号を前記当時点の印刷稼動で使用され次の印刷稼動に使用されない印刷部の駆動手段の回転を制御する駆動制御部へ出力する一方、前記動作制御部が、前記当時点の印刷稼動で使用されず次の印刷稼動に使用される印刷部の第1状態変更機構及び前記当時点の印刷稼動で使用され次の印刷稼動に使用されない印刷部の第1状態変更機構を動作させる動作信号を出力する
ことを特徴とする自動版胴変更制御装置。 - 前記基準制御部へ前記稼動指令を送信することが可能であり、さらに、最先の印刷稼動で使用する印刷部の指定及び以後に続く印刷稼動単位ごとに新たに使用する印刷部と継続して使用する印刷部とを区別して指定する指定が可能である入力操作部を設けた、請求項1に記載の自動版胴変更制御装置。
- 前記印刷管理部を、印刷物を検出する所定の検出位置より上流の有効印刷物の数を設定可能に設けるとともに、前記第1演算する際に前記上流の有効印刷物の数を当該印刷稼動の必要印刷部数から減算するように設けた、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の自動版胴変更制御装置。
- 前記基準制御部を、マスター制御部として設けるとともに、前記駆動制御部を、前記マスター制御部に従属するスレーブ制御部として設けた、請求項1又は請求項2又は請求項3のいずれかに記載の自動版胴変更制御装置。
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