JP3574128B2 - 安全装置及び溶融金属搬送方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば溶融金属を収容し加圧により外部に溶融金属を供給する容器に使われる安全装置及び溶融金属搬送方法に関する。
多数のダイキャストマシーンを使ってアルミニウム(アルミニウム合金を含む、以下同じ)の成型が行われる工場では、工場内ばかりでなく、工場外からアルミニウム材料の供給を受けることが多い。従来はインゴットでの材料供給が一般的であった。近年、溶融した状態のアルミニウムを収容した取鍋を材料供給側の工場から成型側の工場へと搬送し、溶融した状態のままの材料を各ダイキャストマシーンへ供給することが一般化しつつある。
従来の取鍋は、溶融金属が貯留される容器本体の側壁に供給用の注ぎ口を取り付けたいわば急須のような構造である。かかる取鍋を傾けることにより、溶融金属は注ぎ口から成型側の保持炉へ供給される。
しかしながら、従来の取鍋では、例えば取鍋の傾斜をフォークリフトを用いて行っている。そのような作業は必ずしも安全とはいえなかった。また、取鍋を大きく傾動(傾斜・回転動作)させるためにフォークリフトに回動機構を設ける必要がある。このため、フォークリフトの構成が特殊となる。更に取鍋の傾け操作のためにはフォークリフトの操作に熟練した作業者が必要とされる、という課題があった。
そこで、容器内に圧力を加えることで保持炉に溶融金属を供給するシステムが提唱されている。このような差圧式の容器を採用することで、安全性や作業性が向上するばかりか、より細やかな供給サービスが可能となる。
実開平3−31063号、第1図参照
このような容器を運搬するような場合、容器の加圧気体供給部への接続孔から溶融金属が漏れ出ないように、この孔を塞ぐ必要がある。孔を塞いで容器を密閉した場合、容器内の圧力が気体の熱膨張等により上昇することがある。その結果、溶融金属吐出用の配管から不意に溶融金属が吐出する、という問題が生じる場合がある。容器のライニングの乾燥が不十分な場合、水分の気化による容器内圧力上昇の問題は顕著となる。
これに対して、本発明者らは、外部との間で気体の流通を許容し、且つ、溶融金属の流通を規制する流通規制部を有する安全装置を容器の加圧気体供給部の接続孔に着脱自在とし、この安全装置を接続孔に装着して容器を運搬する技術を提唱している。この場合に流通規制部が詰まったときに備えて弁の切り替えにより安全装置内部を大気に開放することが考えられるが、流通規制部が詰まりしかも弁の切り替えを忘れた場合に問題がある。すなわち、そのような場合に、容器内が加圧状態にある可能性があり、そのような状態で容器から安全装置を取り外そうとしたときに安全装置が飛び跳ねる危険性があるからである。
本発明は、このような課題に対処してなされたもので、外部との間で気体の流通を許容し、且つ、溶融金属の流通を規制する流通規制部を有する安全装置であって、流通規制部が詰まった場合でも大気開放することなく容器から取り外すことを防止することができる安全装置及び溶融金属搬送方法を提供することを目的としている。
かかる課題を解決するため、本発明の主たる観点に係る安全装置は、気体を流通させ、インターフェース部を有する配管と、前記配管のインターフェース部を介して着脱可能に接続され、配管内と大気との間で気体の流通を許容し、且つ、溶融金属の流通を規制する流通規制部と、前記配管に接続された大気に対する開放通路と、前記開放通路上に介挿され、レバーの操作に応じて前記開放通路と大気との間の開閉を行う開閉弁と、少なくとも前記インターフェース部の外周部を囲繞することができるカバーと、前記開閉弁が閉じているとき、前記カバーが少なくとも前記インターフェース部の外周部を囲繞する位置にあり、かつ、前記開閉弁が開いているとき、前記カバーが前記インターフェース部の外周部を囲繞しない位置にあるように、前記レバーの操作と連動して前記カバーの位置を変える連結部材とを具備することを特徴とするものである。
本発明では、レバーの操作と連動して、開放弁が閉じているときにカバーがソケットの外周部を囲繞し、作業者等のインターフェース部へのアクセスが阻害される位置にあるようにカバーの位置を変えている。したがって、開放弁が閉じているときにソケットが相手方のプラグから外されることはない。よって、外部との間で気体の流通を許容し、且つ、溶融金属の流通を規制する流通規制部を有する安全装置であって、流通規制部が詰まった場合でも大気開放することなく容器から取り外すことを防止することができる。
なお流通規制部は例えば溶融アルミニウム合金の流通に対する抵抗となれば所定の効果を奏する(溶融アルミニウム合金の流通を完全に制止できなくとも、流出速度が遅くなる)。流通規制部としては例えば各種フィルタ部材、濾過部材等をあげることができる。また流通規制部は、溶融金属が流通しようとしたときに溶融金属の熱を奪ってその粘性を高めるか或いは固化させる規制部材を有することが好ましい形態である。このような規制部材としては、例えば空気は通過させるが、溶融したアルミニウムの通過への抵抗が大きい部材であり、例えばスチールウール、スチールたわし、セラミックファイバーを成形したもの、焼結金属の成型品、多孔質セラミクス、メタルに細い孔やオリフィスを設けた部材を挙げることができる。スチールウール、スチールたわしやセラミクスファイバーは、焼結金属、焼結ベントやセラミクス等と比して安価である。また焼結金属やセラミクスは栓に固定され交換が容易ではない。一方スチールウールやセラミクスファイバーの場合には交換可能性が高く、メンテナンスが容易である。しかし規制部材はこれらに限定されるものではない。いずれにせよ本発明に係る規制部材は、空気や水蒸気などの気体については十分に抵抗が小さく、溶融したアルミニウム合金等の溶融金属に対しては空気に対するよりも抵抗が大きくなるようなものである。
本発明の別の観点にかかる安全装置は、溶融金属を収容し、内部を加圧気体により加圧して前記溶融金属を外部へ供給することができる気密型の容器の安全装置であって、前記容器に接続された、前記加圧気体を前記容器内に導入する配管と、着脱可能なインターフェース部により前記配管と接続され、前記配管内と大気との間で気体の流通を許容し、且つ、溶融金属の流通を規制する流通規制部と、前記配管に接続された大気に対する開放通路と、前記開放通路上に介挿され、レバーの操作に応じて前記開放通路と大気との間の開閉を行う開閉弁と、少なくとも前記インターフェース部の外周部を囲繞することができるカバーと、前記開閉弁が閉じているとき、前記カバーが少なくとも前記インターフェース部の外周部を囲繞する位置にあり、かつ、前記開閉弁が開いているとき、前記カバーが前記インターフェース部の外周部を囲繞しない位置にあるように、前記レバーの操作と連動して前記カバーの位置を変える連結部材とを具備することを特徴とするものである。
本発明の別の観点にかかる安全装置は、溶融金属を収容し、内部を加圧気体により加圧して前記溶融金属を外部へ供給することができる気密型の容器の安全装置であって、前記容器内と連通した、前記加圧気体を前記容器内に導入するための流通路と、着脱可能なインターフェース部により前記流通路に接続され、前記流通路内と外部との間で気体の流通を許容し、且つ、溶融金属の流通を規制する流通規制部と、前記流通路に接続された大気に対する開放通路と、前記開放通路上に介挿され、レバーの操作に応じて前記開放通路と大気との間の開閉を行う開閉弁と、少なくとも前記インターフェース部の外周部を囲繞することができるカバーと、前記開閉弁が閉じているとき、前記カバーが少なくとも前記インターフェース部の外周部を囲繞する位置にあり、かつ、前記開閉弁が開いているとき、前記カバーが前記インターフェース部の外周部を囲繞しない位置にあるように、前記レバーの操作と連動して前記カバーの位置を変える連結部材とを具備することを特徴とするものである。
本発明の別の観点に係る安全装置は、溶融金属を収容することができ、内圧調整用のポートを介して内外の圧力差を調節することにより、内部へ溶融金属を導入し、または、外部へ溶融金属を供給することが可能な容器に用いられる安全装置であって、前記ポートに対して着脱自在なインターフェース部と、前記インターフェース部を介して前記ポートに通じる気体流通通路と、前記気体流通通路と外部との間に介在され、気体の流通を許容し、且つ、前記溶融金属の流通を規制する流通規制部と、レバーの操作に応じて開閉を行う開閉弁が介挿され、気体流通通路を外部に開放するための開放通路と、前記レバーの操作により前記開閉弁を閉としたときに当該レバーの操作に連動して前記ポートに対する前記インターフェース部の着脱を規制し、前記レバーの操作により前記開閉弁を開としたときに当該レバー操作に連動して前記ポートからの前記インターフェース部の着脱可能とする着脱規制手段とを具備することを特徴とするものである。
ここで、従来の傾動式の容器は、そもそも耐圧構造もしくは気密構造に設計されてはおらず、内部を加圧してもエアー漏れが不可避であるため、その圧力を利用して溶融金属を供給することは極めて困難である。一方、本発明の容器は、内外の圧力差を調節することにより、内部へ溶融金属を導入し、または外部へ溶融金属を供給することが可能なものであって、基本的に耐圧構造を有する密閉型の容器である。例えば1kPa〜50kPa程度の圧力によって内部に収容した溶融アルミニウム合金を外部に供給することができるものである。
本発明では、容器の内圧調整用のポートに安全装置を取り付けることで、容器から溶融金属が漏れ出ないようにポートを塞ぐことができ、しかも容器の配管から不意に溶融金属が吐出する事態を防止し、または遅延させることができる。つまり気体の膨張や、水分の蒸発等によって容器の内圧が上昇してしまった場合でも、本発明に係る安全装置により、この圧力は大気圧の外部へ逃がすことができる。したがって容器内をほぼ大気圧に保ち、溶融金属が不用意に外部へ漏れでるのを防止することができる。一方、この流通規制部を備えた安全装置からも溶融金属が漏れ出るのを防止することができる。例えば流通規制部に設けられた焼結金属やセラミクスファイバーの成型品等の規制部材が、気体に対しては通過するものの、溶融アルミニウム合金などの溶融金属に対しては十分大きな抵抗になるからである。また細孔やオリフィスの場合には、溶融金属がこの孔を通過しようとするときに熱を奪われて固化し、固化した金属自体が溶融金属のさらなる流通を規制する。このような安全装置における規制部材は熱容量及び表面積が大きい方が好ましい。これはこの安全装置を溶融金属が流通しようとした場合に、熱容量が大きいほど溶融金属が冷えて粘性が上昇しやすく、または固まりやすく、表面積が大きいほど規制部材が受熱した熱量を外部へ放散しやすいからである。これにより、例えばトラックでの容器搬送中等に容器内圧が不意に上昇した場合でも、溶融金属が漏れるのを防止することができる。ユースポイントへ溶融金属を供給する場合にはこの安全装置は取り外される。その取り外しの際に、レバーの操作と連動して、開放弁が閉じているときにカバーがソケットの外周部を囲繞する位置にあるようにカバーの位置を変えているので、開放弁が閉じているときにソケットが相手方のプラグから外されることはない。よって、外部との間で気体の流通を許容し、且つ、溶融金属の流通を規制する流通規制部を有する安全装置であって、流通規制部が詰まった場合でも大気開放することなく容器から取り外すことを防止することができる。
ここで、前記容器は、前記容器の内外を連通し、前記溶融金属を流通することが可能な第1の流路と、前記容器の第1の開口部を覆うように配置され、前記第1の開口部よりも小径の第2の開口部を有する蓋と、前記第2の開口部に開閉可能に設けられ、前記容器の内外を連通し前記内圧調整用のポートと連通した加圧気体の流通路が設けられたハッチとを具備することがより好ましい形態である。上述の流通規制部材は、このハッチ内の気体の流通路に設けてもよいし、ハッチの流通路と連通した配管に設けてもよい。この観点からの本発明の容器は、溶融金属を収容し、内部を加圧気体により加圧して前記溶融金属を外部へ供給することができる気密型の容器であって、前記容器内と連通した、前記加圧気体を前記容器内に導入するための流通路と、着脱可能なインターフェース部により前記流通路に設けられ、前記流通路内と外部との間で気体の流通を許容し、且つ、溶融金属の流通の抵抗となる流通規制部と、を具備することを特徴とするものである。
また、本発明の更に別の観点に係る溶融金属搬送方法は、溶融金属を収容することができ、内外の圧力差を調節することにより、内部へ溶融金属を導入し、または、外部へ溶融金属を供給することが可能な容器を用いて、前記溶融金属を調製する第1の工場と前記溶融金属のユースポイントを有する第2の工場との間で、前記溶融金属を搬送する溶融金属搬送方法において、前記容器を用いて前記溶融金属を搬送するときに、前記容器の内圧調整用のポートに上記の構成の安全装置を取り付けることを特徴とする。
通常、かかる容器内に溶融金属を供給するに先立ちガスバーナ等の加熱器により容器を予熱している。この予熱は、ハッチを開けて加熱器の一部を容器内に挿入することで行われる。従って、ハッチは容器内に溶融金属を供給する度、または容器の予熱の度に開けられるものである。このようなハッチに内圧調整用の気体の流通経路を設けているので、容器内に溶融金属を供給する度に内圧調整用の気体の流通経路に対する金属の付着を確認することができる。そして、例えば貫通孔に金属が付着しているときにはその都度それを剥がせばよい。従って、内圧調整に用いるための配管や孔の詰りを未然に防止することができる。このような内圧調整用の気体の流通経路に連通した接続インターフェースに対して本発明に係る安全装置を着脱可能としているので、本発明に係る安全装置により、容器内の圧力を外部へ逃がすことができる。したがって溶融金属が不用意に外部へ漏れでるのを防止することができる。一方、この流通規制部を備えた安全装置からも溶融金属が漏れ出るのを防止することができる。内圧調整用の気体の流通経路に連通した接続ポートとは別に、例えば外部へ圧を逃がす孔を蓋に設けた場合には、当該孔は詰まり易いし、内圧調整する場合に当該孔を塞ぐ必要がある。よって、接続ポートに対して本発明に係る安全装置を着脱可能とし、かかる安全装置により外部へ圧を逃がすように構成することで、確実に容器内の圧を外部に逃がすことができ、しかも作業性も良好になる。これは、本発明に係る安全装置を採用したことによる大きなメリットである。
本発明によれば、外部との間で気体の流通を許容し、且つ、溶融金属の流通を規制する流通規制部を有する安全装置であって、流通規制部が詰まった場合でも大気開放することなく容器から取り外すことを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1〜図3は本発明の一実施形態に係る安全装置の構成を示す正面図である。図4及び図5はその断面図である。
これらの図に示すように、この安全装置1は、内部に気体を流通させるための通路を有する配管としてのチーズ(T字状の配管用継手)10の第1の端部にインターフェース部20を設け、第2の端部に流通規制部としてのブリーザー30を設け、第3の端部に大気開放部40を設けて構成される。
インターフェース部20は、一対のソケットとプラグからなるカプラのソケット21を有する。ソケット21は、ソケット本体22の内周にOリング23が取り付けられている。ソケット本体22には、その先端とOリング23との間に、円周に沿って複数のスチールボール24が回転可能に取り付けられている。また、これらのスチールボール24はソケット本体22の表裏に突出自在となっている。ソケット本体22の外周にはスリーブ25がソケット本体22の先端に向けて進退可能に取り付けられている。スリーブ25は、内挿されたスリープスプリング26によりソケット本体22の先端に向けて弾性力が付与され、ストップリング27によりその先端がソケット本体22の先端と一致する位置で停止するようになっている。この位置でスリーブ25はスチールボール24をソケット本体22の内側に突出するように押圧している。従って、図6に示すように、プラグ71が挿入された状態ではプラグ71の溝72にスチールボール24が押し込まれてスチールボール24がプラグ71の抜き出しを規制することができる。一方、スリーブ25を弾性力に抗してソケット本体22の先端と反対側に引くと、スリーブ25によるスチールボール24への押圧が解除される。従って、ソケット21からプラグ71を抜こうとすると、ソケット本体22の内側から突出しているスチールボール24がソケット本体22の外側方向に移動して溝72から抜け出て、ソケット21からプラグ71を抜き出すことが可能となる。
ブリーザー30は、ブリーザー本体31の内側に規制部材としてのスチールたわし32を装填し、パンチングメタル33で蓋をして構成される。34はパンチグメタル33を固定するためのストップリングである。規制部材は、例えば空気は通過させるが、溶融したアルミニウムを通過させない選択性を有するように選択されまたは構成された部材であり、例えば溶融金属が流通しようとしたときに溶融金属の熱を奪ってその粘性を高めるか或いは固化させるものである。規制部材としては、スチールたわしの他に例えばスチールウールやセラミックファイバー、焼結金属の成型品、スヤキ、メタルにオリフィスを設けた部材を挙げることができる。このような規制部材は、気体を通過させ、かつ、溶融金属の通過を規制する安全手段として機能する。したがって、溶融金属が漏れ出ないように後述する容器に対する加圧気体の導入経路を塞ぐことができ、しかも容器の配管から不意に溶融金属が吐出する事態を防止することができる。つまり気体の膨張や、水分の蒸発等によって容器の内圧が上昇してしまった場合でも、この圧力は容器外へ逃がすことができる。したがって溶融金属に不用意に加圧力が働き、高温の溶融金属が外部へ漏れ出るのを防止することができる。一方、この規制部材を備えたハッチの加圧気体の導入経路それ自体からも溶融金属が漏れ出るのを防止することができる。これは焼結金属やセラミクスファイバーの成型品等の規制部材が、気体に対しては通過するものの、溶融アルミニウム合金などの溶融金属に対しては十分大きな抵抗になるからである。
大気開放部40は、チーズ(流路分岐のための分岐用配管継手)10内の通路を大気(外部)に開放するための開放通路41を有し、その開放通路41上に開閉弁としてのボールバルブ42が介挿されている。ボールバルブ42は、開放通路41を開閉するための回転可能な孔付ボール44を内部に有し、このボール44は回転軸45を介してレバー43により回転されるようになっている。例えばレバー43を下方向に位置(例えばほぼ「7時」の位置)させると開放通路41を開き、レバー43を図中時計方向に回転させてほぼ「9時」に位置させると開放通路41が閉じるようになっている。
ここで、安全装置1は、上記のインターフェース部20におけるソケット21の外周を囲繞することができる例えば金属製のカバー51を有する。図7に示すように、このカバー51は例えば断面が逆凹形状となっており、ソケット21の外周の下方側を除く上側及び左右側を囲繞することができるようになっている。これにより、カバー51はソケット21の上部から装着され、また上部に向けて取り外すことが可能とされている。そして、カバー51がソケット21に装着されてソケット21の外周を囲繞した状態では作業者がスリーブ25の操作ができないか、或いは操作が困難な状態となる。
カバー51とボールバルブ42のレバー43の回転中心部付近との間は、例えばカバー51と同様の材質からなる連結部材61により連結されている。これらの間の連結は例えば溶接によって行われている。この連結部材61は、カバー51がソケット21を囲繞しているときにボールバルブ42が閉じ、カバー51がソケット21から外れているときにボールバルブ42が開くように、カバー51とボールバルブ42のレバー43の回転中心部付近とを連結している。
従って、本実施形態に係る安全装置1は、以下のような2つのモードを有する。
(1)ボールバルブ42が閉じ、カバー51がソケット21を囲繞しているモード=作業者がスリーブ25の操作ができない操作規制モード。
(2)ボールバルブ42が開き、カバー51がソケット21から外れているモード=作業者がスリーブ25の操作ができる操作許可モード。
次に、この安全装置1が用いられる容器の一例を説明する。
図8はこのような容器の構成を示す断面図、図9はその平面図である。
容器100は、有底で筒状の本体150の上部開口部151に大蓋152が配置されている。本体150及び大蓋152の外周にはそれぞれフランジ153、154が設けられている。これらフランジ間をボルト155で締めることで本体150と大蓋152が固定されている。なお、本体150や大蓋152は例えば外側(フレーム)が金属(例えば鉄)である。フレームの内側は耐火材により構成され、外側の金属と耐火材との間には断熱材が介挿されている。
本体150の外周の1箇所には、本体150内部から配管156に連通する流路157が設けられた配管取付部158が設けられている。
配管取付部158における流路157は、本体150内周の該容器本体底部150aに近い位置に設けられた開口157aを介し、該本体150外周の上部に向けて延在している。この配管取付部158の流路157に連通するように配管156が固定されている。
配管156は例えばΓ字状の形状を有している。配管156のフレームは例えば鉄などの金属からなり、その内部には、内張りとしてライニングが形成されている。このライニングは、耐火材からなる。そしてこのライニングの内側が溶融金属の流路として形成されている。耐火材としては例えば緻密質の耐火系セラミック材料を挙げることができる。
上記の大蓋152のほぼ中央には開口部160が設けられ、開口部160には取っ手161が取り付けられた1ハッチ62が配置されている。ハッチ162は大蓋152上面よりも少し高い位置に設けられている。ハッチ162の外周の1ヶ所にはヒンジ163を介して大蓋152に取り付けられている。これにより、ハッチ162は大蓋152の開口部160に対して開閉可能とされている。また、このヒンジ163が取り付けられた位置と対向するように、ハッチ162の外周の2ヶ所には、ハッチ162を大蓋152に固定するためのハンドル付のボルト164が取り付けられている。大蓋152の開口部160をハッチ162で閉めてハンドル付のボルト164を回動することでハッチ162が大蓋152に固定されることになる。また、ハンドル付のボルト164を逆回転させて締結を開放してハッチ162を大蓋152の開口部160から開くことができる。そして、ハッチ162を開いた状態で開口部160を介して容器100内部のメンテナンスや予熱時のガスバーナの挿入が行われるようになっている。
ハッチ162の中心から所定の距離を離れた位置には、容器100の内外を連通する気体の流通経路として第1〜第3の貫通孔165a〜165cが設けられている。各貫通孔165a〜165cには螺子山が切られている。第1及び第2の貫通孔165a、165bには、カプラの一方を構成するプラグ168a、168bが取り付けられている。第1の貫通孔165aには、液面レベルを検出するための電極棒が挿通された第1のソケット70aが取り付けられている。第2の貫通孔65bには、同様の電極棒が挿通された第2のソケット70bが取り付けられている。各プラグとソケットでカプラを構成している。なお貫通孔は両面側を連通していればよく、孔の形状を問わない。例えば曲線形状、直線状でもよく、また複数に分割されているものも含む。
第3の貫通孔165cは、容器100内の減圧及び加圧を行うための内圧調整用に用いられる。この第3の貫通孔165cには、加減圧用の配管166が接続されている。この配管166は、第3の貫通孔165cから上方に伸びて所定の高さで曲がりそこから水平方向に延在している。配管166の垂直部分の所定位置には配管166の水平方向における回転をスムーズにするためにスイベルジョイント180が介挿されている。また、配管166の水平部の先端には、上記したプラグ71が取り付けられている。内圧調整用のポートとは、例えばプラグ71が取り付けられた配管166のことである。
このプラグ71には、上記の安全装置1の他に、加圧用または減圧用のフレキシブルなエアーホース167のソケット167aが接続可能になっている。エアーホース167には図示を省略した真空ポンプやエアータンク、コンプレッサーが接続されている。そして、減圧により圧力差を利用して配管156及び流路157を介して容器100内に溶融アルミニウムを導入することが可能である。また加圧により圧力差を利用して流路157及び配管156を介して容器100外への溶融アルミニウムの導出が可能である。
本体150の底部裏面には、例えばフォークリフトのフォーク(図示を省略)が挿入される断面口形状で所定の長さの脚部としてのチャンネル部材171が例えば平行するように2本配置されている。チャンネル部材171は、配管156の延在方向とは例えば45°の角度をなしている。
本体150内側の底部150aは、流路157側が低くなるように全体が傾斜している。これにより、加圧により流路157及び配管156を介して外部に溶融アルミニウムを導出する際に、いわゆる湯の残りが少なくなる。また、例えばメンテナンス時に容器100を傾けて流路157及び配管156を介して外部に溶融アルミニウムを導出する際に、容器100を傾ける角度をより小さくでき、安全性や作業性が優れたものとなる。しかしながら、このような傾斜を逆にするようにしても構わない。これにより、開口157aの詰まりを防止することができる。
このように構成された容器100は例えば溶融炉で溶融金属を調整する第1の工場で容器100内に溶融アルミニウムが供給され、フォークリフトによりトラックに搭載される。トラックは路上を走行し、溶融アルミニウムのユースポイント(例えばダイキャストマシンの保持炉)を有する第2の工場に容器100が搬送される。そして、容器100はフォークリフトによりトラックから降ろされて、そのままフォークリフトによりユースポイントに搬送され、容器100からユースポイントに溶融金属が供給される。本実施形態に係る安全装置1はこのように容器100が搬送されるときに容器100の上部における配管166のプラグ71が取り付けるものである。
ここで、安全装置1を配管166のプラグ71に取り付けるときには、図2及び図5に示すようにカバー51がソケット21から外れるようにレバー43を下方向に位置させ、図3に示すようにスリーブ25を弾性力に抗してソケット本体22の先端と反対側に引き、図6に示すように配管166のプラグ71に安全装置1のソケット21を挿入する。そして、図1及び図4に示すようにレバー43を図中時計方向に回転させてほぼ「9時」に位置させ、カバー51をソケット21に装着する。この状態で容器100の搬送を行う。レバ43ーが図1及び図4に示す位置にあるときにはボールバルブ42は閉じた状態にあるため、この安全装置1により溶融アルミニウムが漏れ出ないように容器100の貫通孔を塞ぐことができ、しかも容器100の配管156から不意に溶融アルミニウムが吐出する事態を防止することができる。つまり気体の膨張や、水分の蒸発等によって容器100の内圧が上昇してしまった場合でも、この圧力はこの安全装置1におけるブリーザー30から容器100外へ逃がすことができるからである。
安全装置1を配管166のプラグ71から外すときには、図2及び図5に示すようにカバー51がソケット21から外れるようにレバー43を下方向に回転させる。これにより、ボールバルブ42が開いた状態になる。従って、たとえブリーザー30が詰まってしまった場合であっても容器100はこの安全装置1の大気開放部40により大気(外部)に開放され、容器100内が加圧状態となることが回避される。その後、図3に示すようにスリーブ25を弾性力に抗してソケット本体22の先端と反対側に引き、配管166のプラグ71から安全装置1のソケット21を外す。一方、安全装置1を配管166のプラグ71から外すときにレバー43を下方向に回転させないと、ボールバルブ42が閉じた状態で、容器100内が加圧状態にある場合がある(図1及び図4参照)。この状態から配管166のプラグ71から安全装置1のソケット21を外そうとすると、安全装置1が容器100内の圧力によって飛び跳ねる可能性があるが、本発明に係る安全装置1では、ソケット21がカバー71によって囲繞されていることから、作業者がスリーブ25を動かすことができず、配管166のプラグ71から安全装置1のソケット21を外すことはできない。よって、安全装置1が容器100内の圧力によって飛び跳ねるようなことはなくなり、安全性をさらに高めることができる。
本発明は上記の実施形態には限定されない。
上記の実施形態における規制部材としてスチールたわしを詰め込んだものは、規制部材の交換が容易だという利点があるが、例えば図10に示すように、流通規制部としてのブリーザー30aは、ブリーザー本体31a内に規制部材であるオリフィス35aを有する金属(鉄、ステンレス、真鍮)32aをはめ込んだものであってもよい。オリフィス2002hは複数形成してもよい。また、図11に示すように、ブリーザー30bは、ブリーザー本体31b内に規制部材である焼結金属32bの成型品をはめ込んだものであってもよい。なお、この他にも、セラミクス、素焼き、スチールウール等750℃程度の耐熱性を有し、かつ気体を流通することができる部材を採用するようにしてもよい。また細孔やオリフィスの場合には、溶融金属がこの孔を通過しようとするときに熱を奪われて固化し、固化した金属自体が溶融金属のさらなる流通を規制する。したがってこのような規制部材乃至は安全装置は熱容量及び表面積が大きい方が好ましい。これはこの安全装置を溶融金属が流通しようとした場合に、熱容量が大きいほど溶融金属が冷えて固まりやすく、表面積が大きいほど規制部材が受熱した熱量を外部へ放散しやすいからである。このようにて本発明の安全装置を備えれば、容器内部の圧力の不意な上昇を防止することができる。また内部の溶融金属の不意な漏れだしを防止することができ容器の安全性、信頼性が向上する。
次に、本発明に係る安全装置が用いられる加減圧システムの例を、図12から図17を参照して説明する。
図12はフォークリフト240と安全装置1が取り付けられた容器100との間での加減圧システムの構成を示す図である。図12に示すように、フォークリフト240には、エンジン201と、フォークリフト240の走行中又はアイドリング中にエンジン201によって駆動される発電機(ダイナモ)202と、気体を圧縮するブロアー203とが搭載されている。ここではエンジンを備えた車輌について説明するが、モーター駆動の車輌の場合には、バッテリーから供給される電力によりブロアー203を駆動する。
ブロアー203には、配管204aが接続される。配管204a上には、ブロアー203側から順番に、第1の逆止弁205、ラインフィルタ206、エアドライア207、第2の逆止弁208が設けられる。この配管204aは、後述する配管204b及び配管204cと接続され、これら配管204a、204b、204cが接続される接続部には切り替えバルブ280が設けられる。
第1の逆止弁205は、例えばブロアー203の停止時にラインフィルタ206及びエアドライア207側からブロアー203への気体の逆流を防止する。
ラインフィルタ206は、ブロアー203より送出される気体から水滴及び油分を除去するフィルタである。エアドライア207は、ブロアー203より送出される気体を乾燥させるフィルタである。第2の逆止弁208は、気体がブロアー203に向けて逆流するのを防止するものである。
また、圧力センサ209a及びCPU209bを備え、配管204a内の圧力を調節する圧力開閉器209が配管204aに接続される。圧力センサ209aは、配管204a内の圧力を検出する。CPU209bは、圧力センサ209aの検出結果に基づきブロアー203のオン/オフを制御する。例えば、予め配管204aの圧力を測定して最良の圧力値を求めておき、この圧力値を基準値として、配管204aの圧力が当該基準値以下になったときにブロアー203の駆動をオンにし、配管204aの圧力が当該基準値以上になったときにブロアー203の駆動をオフにすることができる。
また、ブロアー203と第1の逆止弁205との間で、大気開放用の配管204dが配管204aに接続されている。配管204dの他端はリリーフバルブ204eを介して大気開放されるようになっている。リリーフバルブ204eは圧力開閉器209のCPU209bにより開閉の制御が行われるようになっている。
また、配管204aには、配管204a内の圧力を調整する電子式圧力コントロールバルブ258、配管204aを連通したり遮断したりするリークバルブ282が設けられている。
一方、本実施形態のフォークリフト240には、容器100内を減圧するための真空ポンプ272が設置されている。真空ポンプ272は、配管204bに接続される。
配管204bには、配管204b内の圧力を調整する電子式圧力コントロールバルブ268、配管204bを連通したり遮断したりするリークバルブ293が接続されている。
配管204a、204b及び204cの接続部に設けられる切替バルブ280は、これらの配管の接続状態を切り替えることができる。すなわち、配管204cと配管204aとを接続する場合と、配管204cと配管204bとを接続する場合とに切り替えることができるようになっている。
配管204cには、この配管204c内の圧力を測定する圧力計284、リリーフバルブ286a、リークバルブ286b、緊急停止部210、ストレーナ300及びT字管301が設けられる。ストレーナ300及びT字管301については後に詳述する。また、配管204cの一端はフレキシブルなエアーホース257の一端に接続されている。エアーホース257の他端は、本発明に係る安全装置1のブリーザー30に接続される。安全装置1のインターフェース部20には、接続機構71を介して容器100側の配管166が接続される。エアーホース257の材料としては、例えばゴム等の合成樹脂製のもの、金属製のものを用いることができ、更に、高温である容器100に近いので耐熱性のものを用いることが好ましい。
また、図13に示すように、緊急停止部210は、L字型の配管336、同じくL字型をしており配管336と交差するように設けられる配管337を有する。配管336は、一方の端部339で配管204cと接続され、他方の端部340でエアーホース257と接続され、さらに、接続部338において配管337と接続される。配管337の一方の端部は上述した配管336の接続部338に接続されており、他方の端部346は大気開放されている。配管337の端部346は、エアーホース257と接続することができるようになっている。また、接続部338には、三方弁341が設けられる。
三方弁341は、配管336に通じる第1の弁口342と、エアーホース257に通じる第2の弁口343と、配管337に通じる第3の弁口344とを有する。この三方弁341は、レバー310の手動回動により、第1の弁口342と第2の弁口343との間で気体を流通可能にする第1のモードと、第2の弁口343と第3の弁口344との間で気体を流通可能にする第2のモードとに切替えができるようになっている。レバー310は、緊急事態発生時にフォークリフト240の運転手が迅速に操作できるように、例えば運転席の間近に設けることが好ましい。
また、図16に示すように、配管204cには、容器100内を加圧する気体に含まれるホコリやゴミ等を遮断する吸収材300aを有するストレーナ300と、リリーフ弁302とが設けられる。このリリーフ弁302は、T字型の配管301により加圧気体の流路と接続するようにしてもよい。ストレーナ300は、容器100内に不純物を含む気体を供給することを回避し、容器100内から溶融金属が硬化したもの等不純物を配管204c及び204bに流入することを回避するために設けられる。リリーフ弁302は、ストレーナ300が容器からの加圧気体のリークに伴ってアルミ片、塵等により詰まったときのためのフェイルセーフのための手段である。つまりストレーナに詰まりが生じると、加圧状態の容器100をリークすることができずに、溶融金属の供給を停止できない場合が生じ得る。本発明によれば、リリーフ弁302を備えることにより、ストレーナに詰まりが生じた場合でも、容器100をリークすることができる。したがって安全性が向上する。
次に、加減圧システムの動作について説明する。
フォークリフト240のエンジン201をかけると、当該エンジン201により、発電機202が駆動される。発電機202の駆動により生じる電力により、ブロアー203を作動させ、ブロアー203が気体を圧縮する。
容器100から外部に溶融金属を供給するとき、加減圧システムは容器100内を加圧するように作動する。
まず、圧力開閉器209のCPU209bの命令により、ブロアー203から配管204aに圧縮された気体が流通する。流通した気体は、ラインフィルタ206、エアドライア207により油分、水分等が取り除かれる。
CPU209bは、配管204a内の圧力が所定値以下になったときにブロアー203をオンするのに先立ち、ブロアー203と第1の逆止弁205との間の配管204a内を大気圧とするため、閉状態にあるリリーフバルブ204bを開状態とする。その後、CPU209bは、ブロアー203をオンにし、所定時間経過後に開状態にあるリリーフバルブ204dを閉状態とする。
このように配管204a内を一旦大気圧に戻すことにより、ブロアー203をより小さなパワーで立ち上げることが可能となり、ブロアー203の小型化を図ることができ、また運搬車輌の電源をより有効に使うことができる。
切替バルブ280は、配管204aと配管204cとが接続されるようにしておく。すると、配管204aを流通した気体は、切替バルブ280の分岐点から配管204cに流入する。流入した気体は、リリーフバルブ286a、リークバルブ286bを通過し、緊急停止部210に到達する。
容器100内を加圧する場合、緊急停止部210は、図14に示すように、ブロアー203から容器100まで気体を流通させる必要があるため、三方弁310を第1のモードにしておく。三方弁310を第1のモードにすると、第1の弁口342と第2の弁口343との間で気体の流通が可能となり、ブロアー203から供給される気体が、ストレーナ300の吸収材300aにより水分やゴミ、埃等が取り除かれ、T字管301、エアーホース257を介してまず安全装置1に到達する。安全装置1のレバー43を「9時」の状態にして開放通路41を閉ざしておくと、気体はインターフェース部20側から容器100内に供給され、容器100内を加圧することができる。
一方、例えばブロアー203から加圧用の気体を供給している最中に溶融金属が受け側から急にあふれそうになった場合等、緊急事態が生じたときには、すぐに加圧を停止し、溶融金属の供給をストップさせる必要がある。そこで、図15に示すように、例えば運転手がレバー310を手動で回動させて三方弁341を第2のモードに切替える。三方弁310を第2のモードに切り替えると、第1の弁口342が塞がれるので、ブロアー203から容器100内への加圧用気体の供給が停止される。同時に、容器100側の第2の弁口343と第3の弁口344との間で気体の流通が可能とるので、容器100内の気体が配管337から大気に開放され、加圧状態であった容器100内が大気圧に戻される。
なお、例えば業務終了時にフォークリフト240の運転を終了する場合等、安全装置1を配管166のプラグ71から外すときには、カバー51がソケット21から外れるようにレバー43を下方向に回転させる。その後、スリーブ25を弾性力に抗してソケット本体22の先端と反対側に引き、配管166のプラグ71から安全装置1のソケット21を外す。安全装置1からエアーホース257を取り外した場合には、取り外したエアーホース257の接続部を配管337の端部346に接続させておくことができる。
さらに、外部から容器100内に溶融金属を吸入するとき、加減圧システムは容器100内を減圧するように作動する。このときには、真空ポンプ272の吸引により、エアーホース257、配管336、配管204c及び配管204bを介して気体が流通し、容器100内を減圧することができる。
容器100内を真空ポンプ272により減圧しているときに緊急事態が発生した場合も、上記同様に上記レバー310を手動で回動させ第2のモードに切り替える。レバー310を第2のモードに切り替えると、第1の弁口342が塞がれるので、真空ポンプ272による容器100内の減圧はストップする。また、同時に第2の弁口343と第3の弁口344との間で気体の流通が可能となるので、減圧状態であった容器100内が大気圧に戻される。
この作業を繰り返すことにより、ストレーナ300の吸収材300aには、例えば大量の水分やホコリ、ゴミ、又は溶融金属が硬化したもの等が付着し、ストレーナ300が詰まるため、気体が配管204c内を流通する妨げとなることがある。そして、容器100内の水分が蒸発して水蒸気となった場合において、このようにストレーナ300が詰まっていると、このストレーナ300から容器100内までは密閉空間となるため、水蒸気が容器100内を加圧し、容器100の配管156から溶融金属が溢れ出る危険性がある。
本実施形態では、ストレーナ300よりも容器100側に設けられたリリーフ弁302が、この圧力により開状態になり、容器100内を大気に開放するので、ストレーナ300が詰まった状態でも、容器100内の圧力が上昇するようなことはなく、上記のような危険性を避けることができる。
なお、図17に示すように、ストレーナ300の容器100側の圧力を測定する圧力計303を設け、リーク動作をしたにもかかわらず所定の圧力が検出されるような場合には警報ランプ304を点灯させるようにしてもよい。警報ランプ304が点灯した場合には、吸収材300aを交換したり、洗浄したりして、ストレーナ300の通気性を確保することが好ましい。これによりストレーナの詰まりによるリーク動作不全を回避することができる。
このように、本実施形態の加減圧システムによれば、本発明に係る安全装置1を用いた上に、ストレーナ300よりも容器100側にリリーフ弁302を接続することで、より高度な安全性を確保することができる。
本発明の一実施形態に係る安全装置の構成を示す正面図(その1)である。 本発明の一実施形態に係る安全装置の構成を示す正面図(その2)である。 本発明の一実施形態に係る安全装置の構成を示す正面図(その3)である。 本発明の一実施形態に係る安全装置の構成を示す断面図(その1)である。 本発明の一実施形態に係る安全装置の構成を示す断面図(その2)である。 本発明の一実施形態に係る一対のソケットとプラグとからなるカプラの構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る安全装置の構成を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る容器の構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る容器の構成を示す平面図である。 本発明の他の実施形態に係るブリーザーの断面図である。 本発明の更に別の実施形態に係るブリーザーの断面図である。 本発明の実施形態に係る加減圧システムの全体を示す図である。 本発明の実施形態に係る加減圧システムの一部を示す図である。 本発明の実施形態に係る加減圧システムの一部を示す図である。 本発明の実施形態に係る加減圧システムの一部を示す図である。 本発明の実施形態に係る加減圧システムの一部を示す図である。 本発明の実施形態に係る加減圧システムの全体を示す図である。
符号の説明
1 安全装置
10 チーズ
20 インターフェース部
21 ソケット
30 ブリーザー
32 スチールたわし
40 大気開放部
51 カバー
61 連結部材
71 プラグ
100 容器
152 大蓋
156 配管
157 流路
162 ハッチ
165c 貫通孔
166 配管

Claims (4)

  1. 気体を流通させ、インターフェース部を有する配管と、
    前記配管のインターフェース部を介して着脱可能に接続され、配管内と大気との間で気体の流通を許容し、且つ、溶融金属の流通を規制する流通規制部と、
    前記配管に接続された大気に対する開放通路と、
    前記開放通路上に介挿され、レバーの操作に応じて前記開放通路と大気との間の開閉を行う開閉弁と、
    少なくとも前記インターフェース部の外周部を囲繞することができるカバーと、
    前記開閉弁が閉じているとき、前記カバーが少なくとも前記インターフェース部の外周部を囲繞する位置にあり、かつ、前記開閉弁が開いているとき、前記カバーが前記インターフェース部の外周部を囲繞しない位置にあるように、前記レバーの操作と連動して前記カバーの位置を変える連結部材と
    を具備することを特徴とする安全装置。
  2. 溶融金属を収容し、内部を加圧気体により加圧して前記溶融金属を外部へ供給することができる気密型の容器の安全装置において、
    前記容器に接続された、前記加圧気体を前記容器内に導入する配管と、
    着脱可能なインターフェース部により前記配管と接続され、前記配管内と大気との間で気体の流通を許容し、且つ、溶融金属の流通を規制する流通規制部と、
    前記配管に接続された大気に対する開放通路と、
    前記開放通路上に介挿され、レバーの操作に応じて前記開放通路と大気との間の開閉を行う開閉弁と、
    少なくとも前記インターフェース部の外周部を囲繞することができるカバーと、
    前記開閉弁が閉じているとき、前記カバーが少なくとも前記インターフェース部の外周部を囲繞する位置にあり、かつ、前記開閉弁が開いているとき、前記カバーが前記インターフェース部の外周部を囲繞しない位置にあるように、前記レバーの操作と連動して前記カバーの位置を変える連結部材と
    を具備することを特徴とする安全装置。
  3. 溶融金属を収容し、内部を加圧気体により加圧して前記溶融金属を外部へ供給することができる気密型の容器の安全装置において、
    前記容器内と連通した、前記加圧気体を前記容器内に導入するための流通路と、
    着脱可能なインターフェース部により前記流通路に接続され、前記流通路内と外部との間で気体の流通を許容し、且つ、溶融金属の流通を規制する流通規制部と、
    前記流通路に接続された大気に対する開放通路と、
    前記開放通路上に介挿され、レバーの操作に応じて前記開放通路と大気との間の開閉を行う開閉弁と、
    少なくとも前記インターフェース部の外周部を囲繞することができるカバーと、
    前記開閉弁が閉じているとき、前記カバーが少なくとも前記インターフェース部の外周部を囲繞する位置にあり、かつ、前記開閉弁が開いているとき、前記カバーが前記インターフェース部の外周部を囲繞しない位置にあるように、前記レバーの操作と連動して前記カバーの位置を変える連結部材と
    を具備することを特徴とする安全装置。
  4. 前記インターフェース部は、一対のソケットとプラグからなるカプラのプラグ又はソケットを有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の安全装置。
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