JP3573788B2 - 印刷方法及び装置 - Google Patents

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、一般に、紙、透明紙、または他の光沢媒体のような印刷媒体にテキストまたはグラフィックスを印刷するための技術に関するものであり、とりわけ、印刷媒体を横切って双方向に走査するペンまたは他のマーキング部材またはヘッドによって、2次元ピクセル・アレイをなすように印刷媒体に形成される個々のマークから、テキストまたはイメージを構成(印刷)する印刷方法に関するものである。
【0002】
本発明は、熱式インク・ジェット・プロセス(印刷媒体に個々のインク小滴を噴射する)によって機能するプリンタにおいてとりわけ有効である。ただし、本発明のいくつかの特徴は、他の走査ヘッド印刷プロセスにも同様に適用可能であることが明らかにされる。
【0003】
【従来の技術】
走査ヘッド装置の双方向動作は、プリント・ヘッドの回転において、または、各走査後に印刷媒体を横切って開始位置までプリントヘッドを戻す際の、時間を浪費しないので有利であるが、双方向動作には、印刷マークの正確な位置決め、及び最良のイメージの質という点でいくつかの障害がある。これらの障害について解説するにあたって、まずこれらのシステムが動作する態様のいくつかについて述べておくのが有効であろう。
【0004】
多くの印刷装置において、位置情報は媒体を横切って延びるスケール、すなわち、いわゆる「エンコーダ・ストリップ」(「コード・ストリップ」と呼ぶ場合もある)に沿った目盛りを自動的に読み取ることによって生成される。目盛りは、一般に、透明なプラスチックまたはガラスのストリップに表示された不透明なライン、あるいは、金属ストリップに形成されたアパーチャ(間隙)によって隔てられた三次元的な不透明なバーの形態をとる。
【0005】
こうした目盛りを電気光学的に検知して、方形波、あるいは、より厳密に言えば台形波であることを特徴とする電気波形を発生するのが一般である。電子回路要素が、波列の各パルスに応答して、各ピクセル位置毎に、すなわち、所望のイメージの一部としての画素を正しい位置に形成するためインクを噴射することの可能な各ポイント毎に、ペン駆動(または他のマーキング・ヘッド駆動)機構に信号を加える。
【0006】
これらのデータは、所望のイメージに関する情報(ペンまたは他のマーキング・ヘッドをトリガして、マークを必要とする各ピクセル位置毎にマークをつけるための情報)と比較されるか、あるいは、組み合わせられる。異なるカラーによる印刷が可能な印刷機の場合には、いくつかの異なるインク・カラーのそれぞれについて、こうした操作を簡単に行うことができることは明らかである。
【0007】
ペンを作動させるための絶対的物理基準としてエンコーダによって生成される信号を利用する以外に、通常は、波列の周波数を用いて、ペン・キャリッジの速度制御をすることが行われている。システムによっては、マーキング可能なイメージ領域の範囲を越えたキャリッジの移動領域において、例えば、キャリッジの逆転、加速、マークの質を制御するといったように、エンコーダ信号を別に利用するものもある。
【0008】
エンコーダによって生成される信号の各パルスに応答するための標準化回路要素は、各パルスに共通した特徴を認識するように明確な設計が施されている。従って、回路によっては、パルスの前縁(立ち上がり)から動作し、後縁(立ち下がり)から動作するものもあるが、一般に、各回路はこの一方または他方だけにしか応答せず、両方に応答するものはない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
こうした回路は、単方向だけしか走査しないプリンタに用いる場合にはかなり精密な段階にまで発展している。従って、これら十分に精密な、既存の回路の1つを双方向に走査する印刷機に用いることは、コストの有効性が高いし、別の点でも望ましい。しかし、こうした既存の設計を双方向印刷機における利用に応用するには、2つの問題が、場合によっては3つの問題が生じる。
【0010】
(a)エンコーダの寸法公差 −− 図8は、エンコーダ読み取り回路要素が、エンコーダによって生成された初期波列13の立ち下がり14(すなわち、14a、14b、...)によってトリガされるという仮定の上での状況が示されている(ただし、明確にるためだけである)。エンコーダ・ストリップ10の交互の不透明マーキング11及び透明セグメント12(または三次元のバー及びオリフィス(開口))は、図示のように、透過性の光学エミッタ/検出器対によりそれ等の構成を読み取ることによって生じる信号13、16と時間的アライメントがとれている。
【0011】
図8に示すように、立ち下がり14、17は、逆方向の動作においてストリップ10の同じ物理的位置で生じるのではない。(図面は、信号強度SF 対時間tF のプロット19F は、右に向かって時間値tF が増大する順方向の走査を表し、もう1つの、下方に位置するSB 対tB のプロット19B は、左に向かって時間値tB が増大する逆方向の走査を表している)。換言すると、立ち下がりを構成するのは、キャリッジが逆方向に移動する場合17であって14と異なるということになる。
【0012】
従って、キャリッジが左から右に移動する場合、立ち下がり14は、各正の方形波の右端であるが、キャリッジが右から左に移動する場合には、立ち下がり17は左端になる。これら2つの位置は、エンコーダ・ストリップ10の透明なセグメント(またはオリフィス)12の幅Tだけ離れている。
【0013】
マークを付けるべきポイントを選択する際、明らかに透明セグメント12の公称幅に許容差を持たせることができる。例えば、ペンの作動は、透明セグメント12の公称幅をキャリッジの速度で割ることによって自動計算される時間だけ、遅延させることが可能である。これらの情報は、両方とも、システムの動作時に得ることが可能であるが、この方法の結果は、作りやすい製造手順で作成したエンコーダ・ストリップ10の場合には不満足なものになる。その製造手順は、下記のように寸法要件に関連して経済性から生じたものである。
【0014】
エンコーダ・ストリップ10の製造時、最高の精度に保つのに最も重要な寸法は、交互になった不透明バー11と透明セグメント12の全体的な周期P、すなわち、波列の全波長を生じる寸法Pである。2つの各マーク・透明セグメント対の2つの内部寸法、すなわち、とりわけ、エンコーダ・ストリップ10が単方向だけにしか走査しない印刷機に用いる場合には、バー11の長さB及び透明セグメント12の長さTは、あまり重要ではない。
【0015】
単方向印刷機において、各立ち下がり14間の距離(または、立ち上がり15間の距離)だけが何らかの重要性を有することになるのは、(1)各立ち下がり14から次の立ち上がり15までの距離Bが、検知装置による立ち下がりの認識を可能にするのに十分な長さがある場合、及び、(2)各立ち上がり15から次の関連する立ち下がり14までの距離Tが、立ち下がりの検知に備えて、検知装置自体のリセットを可能にするのに十分な長さがある場合に限られる。
【0016】
すなわち、図8に示すようなエンコーダ・ストリップの特徴の寸法的精度は、全周期パターン幅に対して±1%にすぎないが、不透明なバーの幅Bに限れば、±10〜20%になる。双方向エンコーダ信号13、16が、不透明領域即ちバー11の両端を参照するものであるとすると、逆方向における位置決めの相対的精度は、不透明領域11の寸法上の精度、すなわち、不透明バーの公称幅Bの±10〜20%になる。
【0017】
このような内部寸法B、Tの精度が特に高いエンコーダ・ストリップの製造は、間違いなく可能である。ただし、こうして製造されたエンコーダ・ストリップは、非常に高価なものになる。
【0018】
さらに、単方向だけしか走査しない印刷機にこうした高価なエンコーダ・ストリップを用いることは、無駄であり、少なくとも不経済である。一方、2つの異なる種類のストリップ(1つは、単方向印刷機用の安価なもの,他は、双方向印刷機用のより高価なもの)を製造して、保管するのは高くつくので望ましくない。
【0019】
従って、経済的で精度の高い、正確な双方向印刷は、これまで二者択一的問題、すなわち、エンコーダ・ストリップの特徴11、12の内部寸法が精密でないため双方向精度が不十分になるという問題、あるいは、これらの特徴の精度を高めると望ましくない費用がかかるという厄介な選択をせまられるので,妨げられてきた。
【0020】
(b)飛翔時間及び類似のミスアライメント効果 −− マーク指令パルスがプリント・ヘッドに対して送り出されてから、印刷媒体に実際にマークが形成されるまでには、ある量の時間が経過する。例えば、インク・ジェット・プリンタの場合、
− ペン31のノズルに対する噴射指令パルスの送り出し時点(ほぼ、エンコーダ波列の立ち下がり14a(図9))と
− 結果生じるインク小滴32が実際に印刷媒体33に到達する瞬間の間には、
多少の時間がある。
【0021】
一方、その間、キャリッジ及びペン31は、印刷媒体33を横切って移動を続け、インク・ジェット装置の場合、インク小滴32は、ペン31を出た後も移動を続ける。走査軸または次元に沿ったインク小滴の初期速度成分〜vcFは、順方向の走査の場合、キャリッジ速度vcFにほぼ等しい。この速度は、おそらく、インク小滴32が印刷媒体33に向かう直交軸または次元を移動する間に低下するが(これは、例示されていない)、それにもかかわらず、図9に示すように、インク小滴32がインク媒体33に到達して、インク・スポット34を形成する前に走査軸に沿ったインク小滴32の順方向移動または変位△xF が生じる。
【0022】
単方向に走査する印刷機の場合、この遅延は、ほとんど問題にならない。というのは、全てのインク小滴32が、このようにほぼ同じ距離だけ、同じ方向にオフセットするからである。すなわち、イメージ全体が、走査軸に沿って互いにオフセットするが、イメージ内における相対的なオフセットがない。従って、イメージの特徴に不連続性、歪み等が生じないので、上記の問題は、結果的に生じる印刷イメージにとって重要なことではない。
【0023】
しかし、図9に示すように、2つの逆方向の走査時に生じるそれぞれのオフセット△xF 、△xB は、同様に逆方向になる。この結果、エンコーダ・ストリップ10に沿った正確に同じポイント14a、18aにおいて、逆方向のペンによる噴射をトリガしたとしても、2つの結果生じる画素間における全相互オフセット△xT =△xF +△xB は、個々の飛翔時間によって発生するオフセットの値△xF または△xB の約2倍になる。
【0024】
従って、マーキング装置31が、ある方向(「順」)Fに移動する間に、帯状のマーク34が形成され、次に、装置31が、反対の方向(「逆」)Bに移動する間に、もう1つの帯状のマーク35が形成されるが、2つの帯状に構成された特徴34、35は、互いにアライメントがとれない。このエラーは、一言で言えば、加算的である。
【0025】
上述の関係は、物理的に言えば、任意の先行技術による双方向インク・ジェット・プリンタにおいて生じるものである。しかし、先行技術は、こうしたことを認識していないし、あるいは、結果的に生じるミスアライメントを克服する措置も講じていない。
【0026】
こうした悪影響は、必ずしも、インク・ジェット装置に限られるものではない。他のタイプの走査プリンタ(例えば、ドット・マトリックス装置または感熱紙装置といった)の場合には、電子システム(及び、場合によっては機械システム)内において、わずかなマーキング遅延が発生することもある。原理的には、こうした遅延は、最初から双方向走査を意図して設計されたシステムの場合には無視できる大きさまで短縮することが可能である。
【0027】
しかし、もとの単方向システムの設計に比較的基本的なレベルで、たまたま、比較的大きいマーキング遅延が生じている場合には、既存の単方向システムを双方向動作に適応するのは、不経済になるかもしれない。単方向システムにおいては、こうした遅延は、全体的なタイミングにおける別の時点において簡単に満足のいくように補償されるので、こうした比較的大きい遅延を回避する動機とならなかったことは理解しうるところである。
【0028】
従って、飛翔時間及び類似のミスアライメントの影響は、双方向印刷を有効に利用して、高精度のイメージを形成する障害となる。これらの影響は、先の項において説明した不正確さとはほとんど関係がない。
【0029】
(c)斑のイメージ −− インク・ジェット印刷システムが、透明印刷紙での高い色飽和に対して精巧である場合には、各ピクセル位置毎に、2つ(またはそれ以上)のインク小滴を付着させるのが望ましいということが知られている。この処理によって、原色と等和色の色飽和が高くなり、結果として、極めて美しいカラーイメージが得られるし、また、印刷可能な複雑な色域が拡大することにもなる。
【0030】
しかし、こうしたシステムが双方向に動作する場合、インク小滴の噴射タイミングが極めて正確に行われる場合には、とりわけ、シアンの場合、印刷された透明紙のベタのカラー塗布領域に許容できない「斑」が生じるという点に留意されたい。この視覚効果は、ひどく見にくいものであり、利用者に対して印刷システムの価値を低下させるものである。
【0031】
この問題を回避する1つの方法は、例えば、プリンタの動作をもっと遅くして、透明紙上におけるペンの通過間の乾燥時間を長くすることにより、効果的な乾燥がなされるようにすることである。しかし、動作が遅くなると、作業の全スループット(例えば、単位時間当たりのページ数)が許容できないほど低下することになる。
【0032】
ミヤカワ(Miyakawa)の米国特許第4,617,580号の教示によれば、インク吸収力の弱い透明フィルムに液体インクによる印刷をする場合に、通常、単一ピクセル領域とみなされる部分に複数のより少量のインク小滴を用いることによって(インク小滴は、互いに所定の距離だけ整然と少しずつシフトする)、インク吸収力の弱さを克服することが可能になる。ローガン(Logan) の米国特許第4,575,730号では、インク・スポットをランダムに重ねることによって、「波板の外観を備えたコーデュロイ織物」といわれる広い領域にわたるインク・ジェット印刷の不均一な仕上がりを補正する試みがなされている。しかし、双方向印刷において、とりわけ、既存の機械構成においては、経済的でかつ効果的に、こうした技術を適用する方法についての示唆はない。
【0033】
以上から明らかなように、本発明の目的は、当該分野において用いられる技術の重要な態様に有効な改良を施すことにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】
本発明はそのような改良を行うものである。本発明の望ましい実施例は、いくつかの態様または様相がある。これらの態様は、別個に実施することが可能であるが、利点をよりよく享受するためには、互いに組み合わせて実施することが望ましい。
【0035】
本発明の望ましい第1の態様は、印刷媒体上に走査軸に沿って動作する双方向走査プリント・ヘッドによって、ピクセル・アレイをなすように形成された個々のマークから構成されるイメージを印刷する方法である。従って、プリント・ヘッドは、その位置が、第1と第2の物理的特徴を備えた、スケールの目盛りに基づいて確認される間にそれぞれ作動する。
【0036】
「第1と第2の物理的特徴」という表現は、少なくとも2つのカテゴリまたは種類の物理的特徴が存在することを明確に示す(及び識別する)ために用いられている。このフレーズには、いかなる意味においても、あるいは、スケールの特定の部分において、「第1の」特徴が「第2の」特徴に先行することを示唆することではなく、逆に、スケールのどちらの端部でも、最初に検出された物理的特徴を、動作設計上の目的に合わせて選択されるところに従って、「第1の」物理的特徴の1つ、または、「第2の」物理的特徴のいずれかとすることが可能である。
【0037】
該方法には、第1の方向においてプリント・ヘッドの走査を行うステップと、さらに、第1の方向のプリント・ヘッドによる走査中に、スケールの目盛りを検知する位置確認システムを作動させるステップが含まれる。位置確認システムは、第1の特定の順序で各目盛り毎に第1と第2の物理的特徴に出会うことになる。
【0038】
該方法には、第1の方向においてプリント・ヘッドを走査している間に、第1の物理的特徴だけを基準にして、プリント・ヘッドを制御し、印刷媒体にマークを形成するステップも含まれる。
【0039】
本発明の第1の態様の方法には、第2の方向においてプリント・ヘッドによる走査を行うステップも含まれる。さらに、この同じ方法は、第2の方向におけるプリント・ヘッドによる走査の実施中に、同じ目盛りを検知するが、ただし、第1の順序とは逆の第2の特定の順序で、各目盛り毎に同じ第1と第2の物理的特徴に出会う同じ位置確認システムを作動させるステップが含まれる。
【0040】
本発明の第1の様相または態様をなすもう1つの方法は、第2の方向におけるプリント・ヘッドによる走査の実施中に、第1の物理的特徴を基準にして、プリント・ヘッドを制御し、印刷媒体にマークを形成するステップも含まれる。
【0041】
こうした措置により、各目盛り毎の第1と第2の物理的特徴に出会う順序が逆にもかかわらず、走査方向に関係なく、同じ物理的位置を基準にして印刷媒体にマークが形成されることになる。
【0042】
以上は、本発明の第1の態様に関する最も大まかな、あるいは、最も一般的な表現による説明または定義とみなすことができる。こうした一般的な、あるいは、大まかな形であっても、本発明は、既に概説した先行技術の問題点を解決するものであることは明らかである。
【0043】
すなわち、本発明は印刷媒体に対するマークの位置決めは、必ず、同じ組をなす物理的特徴を基準にするので、不透明セクションの±20%の精度ではなく、全波形の±1%の位置決め精度が得られる。
【0044】
従って、本発明は、先行技術に対して極めて重要な進歩をもたらすものであるが、本発明の利点を最大限に享受するためには、その利点を強化する他のいくつかの特徴または特性に応じて実施することが望ましい。
【0045】
すなわち、第1と第2の物理的特徴は、周期的に繰り返される特徴であることが望ましく、該方法のステップは、この周期的に繰り返される特徴に関して行われる。また、第1と第2の物理的特徴は、それぞれ、スケールの各目盛りの第1のエッジと第2のエッジであることが望ましい。
【0046】
また、第1の方向におけるプリント・ヘッドによる走査時の、位置確認システム作動ステップには、第1のもとの位置を表示する電気波形を発生するステップを含めることが望ましい。この波形は、それぞれ、スケールの第1と第2の物理的特徴の検知から生成される、逆向きの(互いに反転した)第1と第2の電気的特徴を備えている。
【0047】
この場合、第1の方向におけるプリント・ヘッドによる走査時の、プリント・ヘッド制御ステップは、第1のもとの波形の第1の電気的特徴に基づいて、プリント・ヘッドの制御を行うステップから構成される。さらに、第2の方向におけるプリント・ヘッドによる走査時の、位置確認システム作動ステップは、逆向きの、同じ第1と第2の電気的特徴を備えた、前記同じ第1と第2の電気的波形を有する第2のもとの位置を表示する電気波形を発生するステップを含めることが望ましい。
【0048】
これらの特徴は、それぞれ、スケールの第1と第2の物理的特徴の検知から生成される。しかし、それらは、全て、第1のもとの波形に生じたものとは向きが逆である(反転されている)。
【0049】
この望ましい場合の方法は、第2の方向におけるプリント・ヘッドによる走査を行い、位置確認システムを作動させる間に、第2のもとの位置表示電気波形から、同じ第1と第2の特徴を備えた逆向きの第2のもとの波形の新しいバージョンを導き出すステップが含まれている。しかし、これらの特徴は、それぞれ、第2のもとの波形における特徴に対して向きが逆であり、従って、新バージョンの第2の特徴は、第1のもとの波形における第1の特徴と向きが同じになる。
【0050】
説明したばかりの望ましいシステムとして、波形が方形波で、特徴は、各方形パルスの立ち上がりと立ち下がりといった例が考えられる。この例は、実際に、本発明に基られる望ましい波形であるが、例えば、特定の大きさのステップ、または、特定の極性または大きさの電圧スパイク、または、FMシステムにおける周波数のシフト等のような、他の特徴に置き換えることも可能である。
【0051】
この望ましいシステムに関して明らかにされるように、第2の波形が正しく発生すると、該波形の第2の特徴は、第1の波形の第1の特徴と物理的に同じように生じることになる。すなわち、それらは、印刷媒体における全く同じ位置を表している。さらに、明らかなように、新バージョンの第2の波形の第2の特徴(この特徴は、この時点では、第1のもとの波形の第1の特徴と同じ向きである)は、やはり、印刷媒体における第1のもとの波形の第1の特徴と全く同じ位置を表している。
【0052】
従って、上述の例について続けると、プリント・ヘッドは、両方向における動作時の立ち下がりを基準にして制御することができる。既存の、十分に精密な現時点での標準的な電子システムは、さらに、向きを逆にすることによって、(1)新バージョンの第2の特徴、及び、(2)第1のもとの波形の第1の特徴に対して全く同じように応答することができる。
【0053】
要するに、その装置は、基本波形の全く同じ特徴を基準にして、従って、印刷媒体における物理的に同じ位置を基準にして、各ペン位置を決めることが可能である(向きを2回逆にするだけで)。このため、上述の精度の改善は、最小限の修正しか施さない(すなわち、1つの方向の走査時だけにしか働かない、向き逆転ステージを挿入する)電子システムによって達成できる。
【0054】
しかし、基本的に、これら同じ利点、すなわち、精度の利点は、ある程度大幅なシステムの再設計によって、例えば、位置確認システムが、もっぱら1つの方向における走査時にのみ立ち上がりに応答するが、逆の方向における走査時には、立ち下がりによってトリガされるようにすることによって得られるようになるのは明らかである。
【0055】
さらに、本発明の利点を強化する追加特性または特徴のもう1つの例として、生成ステップに、第2のもとの波形を逆転して新バージョンの逆波形を発生するステップを含めることが望ましい。逆転は、方形波の望ましい場合に、前述の特徴が立ち上がり及び立ち下がりであり、特徴の向きを逆にするために必要とされる単なる適切な変換でしかない(特定の極性を備えたスパイクの場合にも適合する可能性があるが、例えば、FMシステムといった、より精密な手段が必要になる可能性がある)。
【0056】
また、プリント・ヘッドにはインク・ジェット・ペンが含まれ、制御ステップには、インク・ジェット・ペンを作動させて、印刷媒体に向かってインク小滴を噴射させ、印刷媒体にマークが形成されるようにするステップが含まれるのが望ましい。さらに、前述のように、本発明のこの第1の様相または態様と後述の他の態様を関連させて実施するのが望ましい。
【0057】
第2の関連する様相の望ましい実施例において、本発明は、ピクセル・アレイをなす個々のマークから構成されるイメージを印刷媒体に印刷するための技術に係わる装置である。その装置は、こうした印刷媒体を支持するための手段が含まれており、本発明の説明をより一般的で、広義のものにするため、これらの手段は、「支持手段」と呼ぶことにする。
【0058】
その装置には、また、印刷媒体を横切って移動するように取り付けられたプリント・ヘッド、及び、印刷媒体に対しプリント・ヘッドによる双方向の走査を行うための手段が含まれており、該手段は、「走査手段」と呼ぶことにする(やはり、広義で、一般的なものとするため)。さらに、その装置は、印刷媒体を横切るプリント・ヘッドの移動と平行に、支持手段を横切って延びるエンコーダ・ストリップを備えている。
【0059】
さらに、その装置には、エンコーダ・ストリップを読み取って、そのパルスが、それぞれ、媒体を横切る位置に対応する方形波を発生するための電気光学手段が含まれている。また、「電気光学手段」からの方形波を受信して第1の物理的特徴だけに応答し(走査方向に関係なく)、プリント・ヘッドを制御して、印刷媒体にマークが形成されるようにする手段も含まれており、最後に述べたこれらの手段は「応答手段」と呼ぶことにする。
【0060】
先行パラグラフは、本発明の第2の様相または態様の望ましい実施例を、最も一般的で、大まかな形で定義し、あるいは、説明したものとみなすことができる。本発明のこの一般的な形でさえ、この様相によって先行技術に必要な改良を行うことが可能である。
【0061】
すなわち、本発明のこの形態は、機械構造(エンコーダ・ストリップ)の実際の物理的特徴を基準にする、とりわけ、両方向のペン走査時に全く同じ特徴を基準にする、ペンの位置決めを可能にする。両方とも単一の同じ特徴を基準とする双方向対をなす位置確認の特殊な場合、2つの位置間といったような相対位置測定に関連した不正確さは、エンコーダ・ストリップの機械的公差によって設定される値とは区別でき、エンコーダ・ストリップの特徴を検知するプロセスによって制御される制限値まで大幅に低減することが可能である。
【0062】
(後述するように、本発明の最も望ましい形態ではないが、例えば、極めて正確なレジストレーションまたはアライメント・マーク(2つの極めて間隔の密なドットまたはラインから構成される)を形成するような、特殊な用途に役立てることが可能である。)
【0063】
従って、本発明のこの第2の様相は、その一般的な形態において有益であるが、その利点を最大限に享受するためには、本発明の第2の様相と他のいくつかの特徴または特性を関連させて実施するのが望ましい。これらの中には、前述の本発明の他の独立した様相または態様も含まれる。
【0064】
すなわち、本発明の第3と第4の様相に関連して簡単に説明することになるように、単一の所望のマークに関する対をなす位置確認は、エンコーダ・ストリップの単一要素ではなく、対応する2つの隣接対をなす透明(または不透明)な要素を基準にするのが極めて望ましい。このかなり有利な場合には(2つの異なる方向におけるペン走査時に、2つの異なるエンコーダ・ストリップの特徴を基準にする特定のイメージの細部に関する場合)、位置決めは、エンコーダ・ストリップの周期的構造の全周期に基づく寸法公差内において実施することが可能である。
【0065】
この寸法公差は、第4の先行パラグラフにおいて述べた検知プロセスの不正確さよりも大きくなるのが最も一般的である。しかし、ストリップの個々の透明な(または不透明な)要素の幅に関連した不正確さに比べて、少なくとも、まるまる1桁分精密であることが望ましい。本明細書の「従来の技術」の項において述べたように、個々の要素の公差が全周期構造の公差よりも相当に粗いエンコーダ・ストリップを作製することによって、かなり経済的に節約することができるので、ここでは、「望ましい」という言葉が用いられている。
【0066】
従って、エンコーダ・ストリップは、(1)各不透明要素の特定の片側から次の不透明要素の対応する特定の片側までの寸法公差がほぼ±1%であり、(2)各不透明要素の差し渡しの寸法公差がほぼ±10〜20%であることが望ましい。これに応じて、上述の方向感応手段の働きによって、応答手段の位置決め精度はほぼ±1%であることが望ましい。
【0067】
上述の「応答手段」に、受信波列の立ち下がりに応答してプリント・ヘッドを制御し、印刷媒体にマークを形成させる手段が含まれるのも、望ましいとみなされる。(他の波形タイプ、及び、対応する他の特徴(上述のような)が、本発明のこの第2の態様の目的にとって、方形波及びその立ち下がりと同等であるという点は、明らかである。)
【0068】
本発明の第2の様相に関するこの望ましい形態の装置には、さらに、電気光学手段と応答手段の間に接続されて、媒体を横切るプリント・ヘッドによる2方向の走査の一方においてのみ、走査中に、応答手段が受信する前に方形波を逆転する方向感応手段が設けられている。(ここでも、FMシステム等に関して前述のように、他のタイプの波形の場合、他の種類の向きの反転も逆転と同等であるとみなすことができる。)
【0069】
本発明の第3の態様の望ましい実施例は、双方向走査プリント・ヘッドによって、ピクセル・アレイをなす個々のマークから構成されるイメージを印刷媒体に印刷する方法である。この方法には、第1の方向においてプリント・ヘッドによる走査を行うステップが含まれる。
【0070】
その方法には、第1の方向におけるプリント・ヘッドによる走査中に、第1のトリガリング位置において、最初に、印刷媒体に対する第1のマークの形成を開始するステップが含まれる。この第1のマークは、第1の方向に沿って、第1のトリガリング位置よりもさらに進んだ(前述の飛翔時間または類似の効果のため)第1のマーク位置において印刷媒体に形成される。
【0071】
その方法には、さらに、第2の方向においてプリント・ヘッドによる走査を行うステップと、第2の方向におけるプリント・ヘッドによる走査中に、第2のトリガリング位置において、次に、印刷媒体に対する第2のマークの形成を開始するステップが含まれる。(第1の方向におけるプリント・ヘッドによる走査は、印刷媒体の開始端から反対側の端に達することによって、第2の方向における走査の開始前に、完了するのが、最も一般的であり、2つの方向は、単一のペン走査軸に沿った単なる逆方向になるのが最も一般的であることは明らかである。)
【0072】
従って、この第2のマークは、第2の方向に沿って、第1のトリガリング位置よりもさらに進んだ第2のマーク位置において、印刷媒体に形成される。この方法によれば、第2のトリガリング位置は、第1の方向に沿って、第1のマーク位置よりもさらに進んだ位置になる。
【0073】
従って、大まかな、または、一般的な表現ではあっても、本発明の第3の態様が、前述の先行技術に比べて極めて重要な利点をもたらすものであることは明らかである(すなわち、望ましくない逆に作用する飛翔時間の影響が、2つの相応じた逆のトリガ・ポイントから所望のマークに接近するこの方法によって克服される)。換言すれば、所望のマーク位置は、2つのトリガ・ポイント、すなわち、ペンが第1の方向から接近する場合に利用されるポイントと、ペンが第2の方向から接近する場合に利用されるポイントの間に含まれる。
【0074】
この方法は、特徴の概略を示したように、重要な改良をもたらすものであるが、その利点を完全に享受するためには、他のいくつかの特性または特徴と関連させて実施することが望ましい。すなわち、第1と第2のトリガリング位置は、少なくとも、第1のマークからほぼ等距離であって、第1と第2のマークが、少なくとも、互いにほぼアライメントがとれることが望ましい。
【0075】
また、(本発明が、例えば、エンコーダの特徴間における補間によって、精細な、サブピクセル間隔のシステムを可能にする印刷システムの望ましい状況において実施あれる場合)第1と第2のトリガリング位置の少なくとも一方は、自動的に、第1と第2のマークの相互アライメントとれるようにするのに必要な位置からほとんど約1/24ミリメートル(1/600インチ)の範囲内に位置決めされるのが望ましい。
【0076】
代わりに、直接、エンコーダ構造またはスケールに沿った他の周期的構造を基準とする他のシステムの場合、「最初に開始する」ステップには、第1の方向におけるプリント・ヘッドによる走査中に、最初に、スケールに沿った周期的構造をカウントして、該構造のうち第1の特定の構造を突き止めるサブステップが含まれるのが望ましい。この第1の特定の構造を利用して、印刷媒体に対する第1のマークの形成をトリガする位置が確定される。この場合、「最初に開始する」ステップには、第1の特定の構造を基準にして、第1のマークの形成をトリガするサブステップも含まれることが望ましい。
【0077】
さらに、位置決めが直接エンコーダ構造を基準に行われるシステムに関して、「次に開始する」ステップには、第2の方向におけるプリント・ヘッドによる走査中に、次に、同じスケールに沿った周期的構造をカウントして、前記構造のうち第2の特定の構造を突き止めるサブステップが含まれるのが望ましい。この第2の特定の構造を利用して、印刷媒体に対する第2のマーク(第1のマークとアライメントのとれる)の形成をトリガすべき位置が確定される。本発明のこの望ましい形態の「次に開始する」ステップには、第2の特定の構造を基準にして、第2のマークの形成をトリガするサブステップも含まれる。
【0078】
さらに、上述の「次にカウントする」ステップには、
(a)スケールに沿って、前記構造のうち第1の特定の構造から少なくとも1構造単位だけ変位した周期的構造までカウントするステップと、
(b)周期的構造のうち前記第2の特定の構造として、前記変位した周期的構造を識別するステップが含まれる。
【0079】
要するに、2つの方向における走査中に、それぞれ、互いにアライメントがとれる2つのマークを形成するため、そのシステムはスケールの単一構造要素または単位から2つのマーク形成をトリガすることはない。そのシステムは、直接エンコーダ基準システムの場合、少なくとも1構造単位だけ、互いに変位する2つの異なるトリガリング・ポイントまたは開始ポイントから、それぞれ、2つのマーク形成をトリガする。
【0080】
直接エンコーダ基準システムにとって望ましいこの方法には、該構造のうち第2の特定の構造までカウントした後、両方のマークの形成において経過する時間を考慮して、第2のマークと第1のマークのアライメントがほぼとれるように、第2のマークの形成のトリガリングを遅延させるステップも含まれる。
【0081】
さらに、もう1度、本発明の第3の態様及び様相についてより一般的に言及すると、プリント・ヘッドには、インク・ジェット・ペンが含まれているのが望ましく、トリガリング・ステップには、インク・ジェット・ペンに電気信号を送り、印刷媒体に向かってインク小滴を噴射させて、印刷媒体にマークが形成されるようにするステップが含まれるのが望ましい。ここで明らかなように、プリント・ヘッドがインク・ジェット・ペンである場合、双方向に走査するインク・ジェット・ペンを利用するとほとんど避けることのできないインク小滴の飛翔時間という基本的な性質の影響により、本発明のこの第3の態様はとりわけ有利であるが、他のシステムにおける類似のマーキング遅延(「従来の技術」の項において述べた)によって、本発明のこの態様は、噴射されるインク小滴を利用しないシステムにおいても有効になる。
【0082】
直接エンコーダ基準システムの場合、次にカウントするステップには、また、第1の特定の構造から正確に1構造単位だけスケールに沿って変位した周期的構造までカウントするステップが含まれるのが望ましい。ここで、遅延ステップには、マーキング・ヘッドが、第2の特定の構造を1構造単位の特定の何分の1かの長さだけ通り過ぎたトリガリング・ポイントに達するまで、トリガリングを遅延させるステップが含まれるのが望ましい。
【0083】
これに関して、さらに、第1のマークが、第1の特定の構造から第1の方向に1構造単位の第1の特定の何分の1かだけ向かった位置で形成され、第2のマークが、トリガリング・ポイントから第2の方向に1構造単位の第2の特定の何分の1かだけ向かった位置で形成されるのが望ましい。これらの措置が所定位置で実施されると、前記特定の何分の1かに前記の第1と第2の特定の何分の1かを加えると、ほぼ1になるのが望ましい。
【0084】
物理的に意味するところは(インク・ジェット・システムにとって)、スケールの2つの隣接する周期的特徴(例えば、目盛りの左端)間における距離が、事実上、次の3つのセグメントに分割、または、割り当てられるということである。即ち、
(1)第1の方向に進むインク小滴の飛翔距離に、他の機械的遅延またはそのシステムに固有のトリガリング遅延を加えた距離、
(2)第2の方向に進むインク小滴の飛翔距離に、他の機械的遅延または固有のトリガリング遅延を加えた距離、
(3)2つのインク小滴をほぼ同じポイントに落下させるように選択された、意識的に導入された追加トリガリング遅延の間に、ペンが移動する距離である。類似の分割は、インク小滴の「飛翔距離」または「飛翔時間」がない場合であっても、機械的遅延または固有のトリガリング遅延だけに適応するために用いられる。
【0085】
本発明の第4の様相または態様の望ましい実施例は、ピクセル・アレイをなす個々のピクセルから構成されるイメージを印刷媒体に印刷するための装置である。この装置には、こうした印刷媒体を支持するための手段(前述のように、「支持手段」と呼ぶことにする)が含まれている。
【0086】
その装置には、媒体が媒体支持手段に取り付けられると、媒体を横切って移動するように支持されたプリント・ヘッドも含まれている。さらに、その装置には、プリント・ヘッドが媒体を横切って双方向に走査するようにさせる手段も含まれている。
【0087】
また、その装置には、媒体を横切るプリント・ヘッドの移動と平行に、媒体を横切って延びるエンコーダ・ストリップも含まれている。さらに、その装置には、エンコーダ・ストリップを読み取って、それぞれ、エンコーダ・ストリップに沿った位置、従って、媒体を横切る位置に対応する電子パルスを発生する電気光学手段も含まれている。
【0088】
さらに、その装置には、電気光学手段からパルスを受信するように接続されて、パルスをカウントし、パルスに応答して、プリント・ヘッドに制御を加え、印刷媒体の特定の位置にマークが形成されるようにする手段も含まれている。その装置には、また、電気光学手段と応答手段の間に接続されて、特定の位置まで走査する間、ただし、印刷媒体を横切るプリント・ヘッドの2つの走査方向の一方においてのみ、(事実上)少なくともパルス1つ分少ないカウントを行う(すなわち、事実上、少なくとも1つ分少ないパルス・カウントに対応する位置までカウントする)方向感応手段も含まれている。
【0089】
ここで明らかなように、本発明のこの第4の装置の態様または様相は、既述の第2の方法の態様に関連しており、述べたばかりの一般的な形態においてさえ密接に関連した利点を備えている。すなわち、既述のようにスケールの周期的特徴間における間隔を3分割する有効な割当が、エンコーダ・ストリップとして知られる特殊な種類のスケールに関しても適用される。
【0090】
それにもかかわらず、前述したように本発明のこの第4の態様は、本発明の利点を強化し、最適なものとする追加特性または特徴に基づいて実施するのが望ましい。例えば、方向感応手段は、さらに、走査方向の一方においてのみ走査時に、電気光学手段と応答手段の間に遅延を挿入するための手段が設けられていることが望ましい。これによって、印刷媒体にマークを形成するためのプリント・ヘッドの制御が、特定のパルス・カウントの発生後に遅延されることになる。
【0091】
原理的には、この余分な遅延は、走査中に2つの走査方向のどちらにでも挿入することが可能であるが実際問題として、方向感応手段が遅延を挿入する際の走査方向は、一般的には、パルス・カウントがデクリメントする方向、すなわち、第2の方向と同じであるほうが幾分望ましいことが明らかになる。この構成によって、挿入手段は、1パルス分デクリメントしたパルス・カウントの発生後、印刷媒体にマークを形成するためのプリント・ヘッドの制御を遅延させる。
【0092】
この望ましいという理由は、既存の単方向装置の設計にこれら双方向動作の特徴が付加できるという特殊な利点によるものである。エンジニアリング及び製品保守の経済的な節約という点で、できるだけ、独立した、数の少ないモジュールによって、ハードウェアの追加及びファームウェアの追加を行うことが望ましい。従って、カウントをデクリメントし、かつ、遅延を挿入するモジュールは、両方の走査方向の動作に影響するものよりも、簡単に実施することができる(しかも、走査方向の一方においてのみ、走査中に、これら両方の機能を果たす動作にスイッチされる)。
【0093】
(後に明らかになることであるが、本発明のこの第4の様相のために、補間ステージから前に生じたパルスを用いるのは、エンコーダのパルス・カウントをデクリメントして遅延を挿入するのとほぼ同じである。)
【0094】
遅延挿入手段には、走査方向の一方における走査中に限って、電気光学手段と応答手段の間に接続される遅延線が含まれるのが望ましい。遅延線には、サンプル・クロックからの信号によって進められるシフト・レジスタが含まれるのが望ましい。
【0095】
本発明の第5の態様または様相の望ましい実施例は、双方向に走査するインク・ジェット・ペンによって、ピクセル・アレイをなす個々のマークから構成されるイメージを印刷媒体に印刷する方法である。この方法には、こうした印刷媒体を横切る第1の方向においてペンによる走査を行うステップが含まれる。
【0096】
その方法には、第1の方向におけるペンによる走査中に、所望のピクセル位置に対するペンの位置をモニタし、ペンにインク小滴を噴射させて、印刷媒体における各特定の所望のインク・スポット・ピクセル位置に、特定のカラーのインク・スポットが形成されるようにするステップが含まれるのも望ましい。その方法には、こうした印刷媒体を横切る第2の方向において、ペンによる走査を行うステップも含まれる。
【0097】
さらに、その方法には、第2の方向におけるペンによる走査中に所望のピクセル位置に対するペンの位置をモニタし、ペンにインク小滴を噴射させて、印刷媒体における同じ各特定の所望のインク・スポット・ピクセル位置に同じ特定のカラーのインク・スポットが形成されるようにするステップが含まれる。前述のステップに関連して、このステップの結果、該特定のカラーの少なくとも2つのインク・スポットが、各所望のインク・スポット・ピクセル位置に形成されることになる。
【0098】
この方法の場合、各モニタ・噴射ステップのモニタ部分は、関連する位置の不確実性を備えている。結果として、(1)各モニタ・噴射ステップの噴射部分と、(2)結果生じる各インク・スポット・ピクセル位置は、両方とも、少なくともその量だけ位置的に不確かになる。
【0099】
この方法には、追加ステップ、すなわち、比較的大きい位置的不確実性を選択するステップがある。通常、基本的目的は、できるだけ精度を高くする(すなわち、位置的不確実性をできる限り小さくする)ことにあるので、この方法で意識的に比較的大きい不確実性を選択するのは、通常のシステム最適化基準と正反対であるという点に留意されたい。
【0100】
それにもかかわらず、ごく大まかな、または、最も一般的な形で述べたばかりのこの方法は、ある特殊な状況において格別な利点がある。既述したように、この方法は、より一般的には、望ましくない関連する不正確さを有しているので、この方法は、こうした特殊な状況に限って利用するのが望ましい。
【0101】
こうした特殊な状況とは、すなわち、(1)印刷媒体が、透明紙であり、(2)各モニタ・噴射ステップの噴射部分が、電気信号をインク・ジェット・ペンに送って、透明紙に向かってインク小滴を噴射させ、透明紙にインク・スポットが形成されるようにするということである。こうした条件下では、「従来の技術」の項で述べたように、従来の方法では過剰な量の液体キャリヤ(インク染料の場合)が透明紙に付着することになりがちであり、そのために濁りを生じて、審美的に望ましくない斑の外観を呈することになりがちである。
【0102】
本発明のこの第5の態様または様相の方法には、この斑を軽減するのに有益な効果があり、とりわけ、シアンを印刷する場合、いくつかの印刷装置において有効であることが見出された。この斑を軽減する正確なメカニズムは、十分に確立されていないが、インク・スポット間のわずかなミスアライメントによって、単位時間当たりにおける透明紙の小領域に付着するインクの全平均量が減少する(「インク束効果」とも呼ばれる)。そのため、斑が減少するものと考えられている。
【0103】
前述の本発明の様相に関して、ここで検討するものは、その利点を最適に得られるいくつかの追加的特徴または特性に基づいて実施するのが望ましい。例えば、比較的高い値は、1ピクセル列幅の1/16を大幅に超える値に相当することが望ましい。この比較的高い値は、1ピクセル列幅の約1/8に相当する値にすれば、なおいっそう望ましい。
【0104】
各モニタ・噴射ステップのモニタ部分に、印刷媒体を横切って延びるエンコーダ・ストリップの周期的構造を検出する電気光学センサからのパルスに応答するサブステップが含まれることと、各モニタ・噴射ステップの噴射部分に、センサ・パルスと非同期的に動作するクロックに応答して、ペンによるインク小滴の噴射をトリガする電気信号を発生するサブステップが含まれることが、とりわけ望ましい。
【0105】
これに関して、関連する位置の不確実性は、非同期クロックの周期によって生じるものであり、設定ステップは、この非同期クロックの周期を設定することから構成される。エンコーダ・ストリップからのパルスに対して非同期のクロックを用いることは、印刷媒体上における各インク・スポットの位置決めが全く不確かになり(すなわち、クロック周期によって生じる不確実性の限界内において、実際に変動する)、上述のインク小滴間におけるミスアライメントが得られるので、特に有益と考えられる。
【0106】
さらに、非同期性によって、少なくとも、この変動のランダムさにかなり近似することになる。ミスアライメントのこのランダム性によって、観察者には、少なくともあまり気にしない観察者には分からないように、変動が「平均化」される。非同期クロックの動作によって生じる位置決めの不確実性は、非同期クロックの周期に走査ステップにおけるペンの速度を掛け合わせたものに等しいことが望ましい。
【0107】
少なくとも、非同期クロックが、できればその設定を行うための手段が、他の目的の電子装置にも十分に利用可能であれば、とりわけ有利になる。この場合、その条件のうち少なくとも第1の条件は満たされる。
【0108】
すなわち、クロック応答サブ・ステップには、遅延線を介して電気信号を送り、ペンによるインク小滴の噴射をトリガするステップが含まれており、遅延線は、センサ・パルスと非同期のクロックによって刻時される。本発明の第3と第4の様相または態様に関する説明から想起されるように、遅延線は、本発明の他の態様における別の目的のために有効に設けられている。
【0109】
すなわち、その目的とは、走査方向の一方における走査中にインク噴射トリガリング・ポイントをオフセットさせて、双方向におけるペンの移動時に噴射されるインク・スポットが、それぞれ、ほぼ共通したポイントに落下するようにさせることにある。従って、本発明のこの第5の態様を利用するのに必要なことは、既存の遅延線のためのサンプル・クロック入力リード線に、適正な周期制御信号を送り込むことだけである。
【0110】
比較的高い値は、ペンがピクセル列の1/16にわたって走査する時間間隔を超えることが望ましい。比較的高い値が、ほぼ、ペンがピクセル列の1/8にわたって走査する時間間隔になれば、さらに望ましい。
【0111】
本発明をテストした装置の場合には、その比較的高い値は40マイクロ秒を超えるのか望ましい。その比較的高い値が約43マイクロ秒を超えれば、さらに望ましい。
【0112】
本発明の第6の態様または方法の望ましい実施例は、双方向走査インク・ジェット・ペンによって、ピクセル・アレイをなすマークから構成されたイメージを印刷媒体に印刷するための装置である。その装置は、こうした印刷媒体を支持するための手段が含まれている。
【0113】
その装置には、印刷媒体が印刷媒体支持手段に支持されると印刷媒体を横切って移動するように取り付けられたペンが含まれている。さらに、その装置には、印刷媒体を横切って、双方向にペンによる走査を行うための手段も含まれている。
【0114】
さらに、本発明には、ペンをトリガして、こうした印刷媒体に向かってインク小滴を噴射させ、インクが所望される各ピクセル位置毎に、少なくとも2つのインク・スポットが形成されるようにするための手段も含まれている。これらのペン・トリガリング手段には、それぞれ、ペンのトリガリングが可能な、要素時間間隔のシーケンスを決めるための手段が含まれている。さらに、その装置には、各要素時間間隔の値を比較的高い値に合わせて調整するための手段も含まれている。
【0115】
この装置を利用して、上述の本発明の第5の方法態様を実現することも可能であり、一般的に同じ利点が得られる。
【0116】
その装置には、また、関連する類似の望ましい特徴または特性(例えば、ペンのトリガリングに遅延を挿入するための手段といった)が備わっている。遅延挿入手段には、ピクセル位置間において走査を行うペンの通過とほとんど同期せずに動作するクロックが含まれているのが望ましい。その装置には、また、非同期動作クロックの周期を比較的高い値に設定して、所望の比較的高い不確実性が得られるようにするための手段も含まれていることが望ましい。
【0117】
遅延挿入手段には、走査方向の一方におけるペンによる走査時に限って、非同期動作クロックによって刻時される遅延線が含まれていることが望ましい。遅延線には、該クロックからの信号によって進められるシフト・レジスタが含まれている。
【0118】
本発明の上記の動作原理及び利点は、全て、付属の図面を参照して以下の詳細な説明を考察することによってより理解が深まるであろう。
【0119】
【実施例】
本発明の望ましい技術は、いくつかの様相もしくは態様の全てを統合的に含むものである。同様に望ましい技術は、さまざまな望ましい特徴もしくは特性を含むものである。
【0120】
1.エンコーダ信号の反転
図1に示すように、エンコーダ信号16の反転波形20が、一方のキャリッジの移動方向に発生するが、他方では発生しない(例えば、図1の信号強度SB 対時間tB に関する下方プロットに例示されているように、右から左への移動Bの場合に反転する)。この非対称の反転によって、エンコーダ・ストリップ10の不透明領域11(または透明領域12)の寸法公差によるエラーが回避される。従って、双方向システムの基本的な噴射基準精度が、単方向システムの精度に等しくなる。
【0121】
反転信号(反転波形)20が、反転方向すなわち逆方向Bに用いられる場合、エンコーダ信号13、20の立ち下がり14、21は、全て、キャリッジの方向に関係なく、エンコーダ・ストリップ上の同じ物理的位置が基準になる(あるいは、「参照」する場合もある)。従って、両方向の走査中に、ある種の機能のためのトリガ・ポイントとして、エンコーダ・ストリップに沿った1つの物理的基準点を利用することができる特殊な場合には(これは、一般に、インク・ジェット・ペンによる印刷にとっては有効な動作モードではないが)、位置を不正確にする唯一の原因は、エンコーダ検知システムにおいて生じるということになる。
【0122】
2.インク小滴リード時間及び噴射パルス遅延
より一般的には、次に説明するように、飛翔時間及び問題としている遅延問題を回避するには、隣接する2つの基準位置(例えば、立ち下がり14a、14b)を利用することが必要になる。(さらに、より一般的には、インク小滴の飛翔時間が比較的長い、あるいはエンコーダ構造が極めて微細な、あるいはその両方であるシステムの中には、より遠く離れた(例えば、エンコーダ構造2つ分もしくはそれ以上離れた)2つの基準位置14a、14cを利用することが必要か、あるいは望ましいものもある。
【0123】
このようにより一般的に有効な場合、特定の列位置(例えば、図1及び2における「a」)におけるインク噴射の基準として用いられる信号14a、21bの相対的正確度は、任意の2つの隣接基準位置(エンコーダ・ストリップ信号10、20の立ち下がり14、21)間の距離に関する寸法公差の±1%に従う。
【0124】
双方向印刷の目的は、特定の列位置(「a」)に関して噴射されたインク小滴32、32”(図2)が、キャリッジの左から右への移動Fと右から左への移動Bの両方において、用紙33のほぼ同じ物理的位置34に到達するようにすることにある。本発明は、スイッチ可能な遅延線と共に、隣接するエンコーダ・パルス14a、21bを利用することによって、この目的を達成する。
【0125】
「発明が解決しようとする課題の説明」の項における解説のように、同じエンコーダ位置を両方向において利用することのできない理由は、双方向におけるインク衝突のオフセット△xF、△xBが逆方向になるためである。従って、インク小滴32、32’、32”、14は、共通の単一噴射ポイント14からの噴射では、同じ位置に落下することはできない。
【0126】
本発明によれば、事実上、印刷機は、逆方向走査インク小滴32’が、その反対方向の走査時に到達したのと同じ位置34まで飛翔する時間を見越して、「バックアップ(backing up)」もしくは「後退(backing off )」として特徴づけられる動作を実行するようになっている。これは、印刷機がインク小滴32’を「リード」できるようにすると、表現することも可能である。
【0127】
直接的なアプローチの1つは、1エンコーダ間隔P(すなわち、特定のピクセル位置「a」にインク・スポット34を形成するために用いられる順方向走査の立ち下がりから、隣接する逆方向走査の立ち下がり21bまでのような、全1エンコーダ・パルス波長)だけ後退することである。この措置だけでは、2つの方向から噴射されるインク小滴32、32’の正確なアライメントをとるのに十分ではなくインク小滴の飛翔距離△xFが、たまたま、完全なエンコーダ構造間隔Tのちょうど1/2である場合に限って有効ということになる。
【0128】
こうした相関関係は、一般には期待することができず、他のいずれの場合においても(印刷機の噴射時間が大きく後退すると)、2つのインク小滴32、32’は、残留エラーまたはオフセット△xFだけ隔てられた2つの位置34、35に付着することになる。2つのインク小滴を同じ落下位置34に運ぶには、追加遅延△tを加えなければならない。
【0129】
原理的には、この遅延は、いずれの方向における噴射時間の設定にも追加することで(即ち、それぞれ、両方の走査方向において用いられるように2つの部分に分割してさえ)、極めて満足のゆく結果を得ることが可能である。ただし、カウントが少なくともパルス1つ分少ない方向と同じ方向(すなわち、噴射ポイントが少なくともパルス1つ分だけ後退する方向と同じ方向)に走査している間に、システムに遅延を追加するのが望ましい。
【0130】
また、原理的には、各噴射パルスは、それぞれの立ち下がり(例えば、21b)の発生から、別個に遅延させることが可能であるが、反転波形20全体を遅延させて、遅延反転波形24を形成するほうが望ましいし、より簡単である(図2)。明らかに、これらの2つは技術的にはほぼ同等であるが、設計または動作上の便宜性の点で主として異なっている。
【0131】
要するに、用紙の軸に沿った各インク小滴の速度成分によるインク小滴の衝突オフセットのため、2つの双方向走査F、Bの一方から特定の列位置34に噴射する際、隣接する噴射基準パルス14、21を利用して、インク小滴32’をリードすることが必要になる。
【0132】
3.非対称タイミングのためのハードウェア
2つの先行する項では、位置精度を改善するために有効に講じられる措置(1)エンコーダ信号の反転、及び、(2)インク小滴のリード時間及び噴射パルス遅延)について説明した。これらの措置は、走査方向の一方における走査中においてしか説明されていないが、設計経済上の目的からすれば(とりわけ、設計更新状況において)共通の方向において全ての走査中に考慮されるのが、望ましい。
【0133】
図4には、望ましい一般的な構成が示されている。入力ステージ41(手動制御を含む)によって、所望のイメージを定義する情報が得られる。視覚的または他のそのような選択を容易にするのが望まれる場合には、このステージの出力42は、ディスプレイ43で処理できるようにしても良く、カラー印刷システムの場合には、カラー補正ステージ44の処理で、ディスプレイ43及び入力ステージ41系統の両方または一方対印刷系統47−61−32−33の間における既知の差を補正することが可能である。
【0134】
補償装置(カラー補正ステージ)44からの出力45は、次に、個々のピクセル位置の印刷決定レベルで所望のイメージをいかに実現するかを決める(適用可能なら、各カラー毎に)表現ステージ46まで進む。その結果生じる出力47は、各ペン31にいつ噴射信号77を送るかを決定する回路61に送られる。
【0135】
ペンは、インク32を噴射して用紙または他の印刷媒体33にイメージを形成する。通常は、その間に、媒体送りモジュール78によって、ペン31に対する印刷媒体33の相対移動79が生じる。
【0136】
その噴射信号の決定を下す際、噴射回路61は、ペン・キャリッジ62、ペン取付具75、及び、ペン31の位置を考慮しなければならない。その判断は、ペンキャリッジ62に支持されていて、エンコーダ・ストリップ10を読み取る電気光学センサ64の機能によって可能となる。
【0137】
先行技術の場合、こうした情報は、一般に、ほぼ直接的な接続65−73−74によってセンサ64からペン噴射回路61に送られる。本発明では、センサ64と噴射回路61の間のラインにタイミング・モジュール72を挿入する。
【0138】
タイミング・モジュール72によって、2方向のうちの一方における走査中に、エンコーダ信号を反転、あるいは等値にすることが可能になる。また、該モジュールによって、やはり、2方向のうちの一方における走査中にパルス1つ分後退させ、これによってペンによる噴射を遅延させることも可能になる。
【0139】
このタイミング・モジュール72の動作は、いつも必要であるわけではなく、キャリッジ62の方向反転と同期して必要になるだけである。すなわち、タイミング・モジュール72は、走査方向の一方における動作中に挿入され、他方における動作中は、ストレート・スルーのバイパス接続73に置き換えられる(すなわち、非対称的に動作する)が、これが、図4において、タイミング・モジュール72に「非対称」の表示が施されている理由である。
【0140】
この同期挿入及び解除は、図4において、従来の接続73とタイミング・モジュール接続71の間で選択を行うスイッチ67によって特徴づけられている。このスイッチ67は、図示のように、ペン・キャリッジ62の逆方向移動63B から導かれる信号66によって制御される。
【0141】
従って、スイッチ67は、こうした逆方向移動63B 時には、タイミング・モジュール接続71を選択し、順方向移動63F 時にはバイパスまたは従来のルート73を選択する。この表現は、説明のための抽象的なものであるが、熟練した当業者には明らかなように、スイッチ67は独立した物理的要素として存在するのではなく、順方向移動F による制御が可能であって、かつ(さらに一般的ではあるが)同様に、ペン・キャリッジ移動63B 、63F の制御を行う上流のタイミング信号によって制御することが可能である。あるいは、そのいずれかである。さらに、同期スイッチ67は、タイミング・モジュール72の入力側にある必要はなく、代わりに、出力側に設けることも可能であり(図4の場合、共通の集中信号ライン74が、図示のように噴射回路61に接続されている)、あるいは、実際には両側に位置することも可能である。
【0142】
図4に示すシステムを利用すると、ごく自然な解釈でエンコーダ信号の反転を生じ、パルスの「後退」ステップ及び噴射遅延ステップは、全て同じ共通の方向(「逆方向」)におけるペンの移動中に実施されることになる。しかし、前述したように、この制限は望ましいことではあるが、本発明をうまく実施する上で必ず必要とされるものではない。
【0143】
4.直接エンコーダ基準システム用のタイミング・モジュール
図4のタイミング・モジュールにおいて、事実上、エンコーダ・サブシステムによって直接動作するシステムの場合、ペン・キャリッジの移動方向の一方Bでエンコーダ信号65を逆転するための回路89(図5)を設けることが可能であり、遅延線81〜85を利用することによって、ペン・キャリッジの移動方向の一方Bにおいてエンコーダ信号65を遅延させ、噴射パルスのタイミングを調整して、インク小滴の衝突位置がキャリッジの移動方向とは逆の方向において得られる位置と一致するようにすることが可能となる。
【0144】
遅延値の選択または制御(または両方)を行う方法は、手動、自動、固定値でも、あるいは可変値等いずれでも良い。
【0145】
遅延線81〜85は、サンプル・クロック信号82によってステップするシフト・レジスタ81から構成される。広い範囲にわたって調整できるようにするため、レジスタ81は、極めて広いダイナミック・レンジと極めて高い調整解像度をもたらす64ビット装置である。その解像度は必要以上に高いので、シフト・レジスタ81のフリップ・フロップは、32ビット装置にすぎない対応するセレクタ装置83に対して、出力ライン81’によって1つおきに接続される。
【0146】
調整可能な構成とするため、遅延選択装置84によって、セレクタ83の32の位置の1つにアドレス指定する制御信号85が加えられる。これによって、セレクタ83は、その出力から必要とする信号出力86を生成する。
【0147】
その出力86は、多重化セレクタ87に入力され、多重化セレクタ87は遅延線の出力86とバイパス・ライン73を伝わる非遅延エンコーダ・パルス列65のいずれかをその出力88とする。
【0148】
図5において明らかなように、図4に記号的に表現されたスイッチ67の機能は、マルチプレクサ87によって具体化される。(異なるシステムの場合、これらの機能は、マルチプレクサ87とスイッチ可能なインバータ89の間である程度分散されて構成されるものである。)また、図5に示すように、多重化セレクタ87の出力88は、スイッチ可能なインバータ89に伝わり、マルチ・プレクサ87とインバータ89は、両方とも同様に、方向制御信号66によってスイッチされるが、もちろん、必要に応じて、遅延前に逆転させることも可能であるし、場合によっては、マルチ・プレクサによって選択される一連のコンポーネント内に組み込むことも可能である。
【0149】
ペン・キャリッジ速度はサーボ制御され、ペン・印刷媒体間の距離は、従来の機械的公差内に設定されるので、必要とされる遅延は、あるペン動作から次のペン動作で変わらない。従って、本発明の製造作業においては、通常、調整が不要になる。
【0150】
その場合、サブシステム81、83〜85は、所望の数のフリップ・フロップ・ステージしかない、あるいは、所望の数より多いステージを備えていないシフト・レジスタに簡略化することが可能である。出力86は、図6に示すように、最終ステージに、あるいは、適宜、所望のセットの最終ステージにハード的に配線して良い。
【0151】
5.インクリメントされる補間システム
印刷機には、ペン放出または噴射位置がエンコーダ・パルス(または位置)及び遅延線自体を、直接、機械的基準を比較するではなく、補間によってエンコーダ・パルスから導き出されるより精密な目盛り(仮想電子目盛り)を基準として、設定されるものがある。例えば、ヒューレット・パッカード社によって製造されているこうした印刷機の1つは、個々のサブピクセルを1/24ミリメートル(1/600インチ)とすることが可能である。
【0152】
図7にこの動作が示されている。ここに示された非対称タイミング・モジュール72’は、アルゴリズムを特徴とする。
【0153】
この概念は、マイクロプロセッサ制御位置アドレス指定システムの一部として補間システムが存在することにより、パルス反転及び遅延の全プロセスが、ほぼ、マイクロプロセッサ(図示せず)におけるアルゴリズムによる計算及びアドレス指定プロセスにまとめ上げられるということを意味している。こうしたシステムの場合、スイッチ67の動作も、マイクロプロセッサのプロセスに吸収される。
【0154】
こうした印刷機の説明において、より小さい数のエンコーダ・パルス自体のカウントについて評価するのは、厳密には正しくないかも知れない。むしろ所望のインク・スポット・マーキング・ポイントが、所望のマーキング・ポイントから2方向に設定される(従って、この2方向からアプローチされる)トリガ・ポイントの間に含まれることだけを示すほうが、より適切である。
【0155】
概念上、こうしたシステムは、エンコーダ・センサではなく、補間器ステージのより小さい出力パルス・カウントをカウントする、または、パルス・カウント値までカウントするものとみなすことができる。しかし、実際のアルゴリズム・ステップの問題として、任意の特定のシステムにおいて、ペン噴射に関する所望のカウントまたは位置を明らかにできるのではあるが、こうしたカウントが生じる特定のステップを正確に指摘することは困難である(いわば、ファームウェアに「埋もれてしまう」可能性がある)。
【0156】
それにもかかわらず、加算及び減算の交換法則の演算を通じて、こうしたシステムは、上述のように、より小さいパルス・カウント値までカウントするシステムと同等である。換言すれば、必要とされるカウント差は、システム動作全体におけるあるポイントまたはあるシーケンスをなすステップ内において実現しなければならないが、極めて多数の異なるポイント、または、異なるシーケンスのうちから任意のものを利用することは、動作上、同等であり、いずれも本発明の範囲内にあるものとすることができる。
【0157】
本発明に従って動作する特定の印刷機の場合、黒の印刷、及び特定の2つの掃引速度による印刷に限って、図7のシステムを利用するのが望ましい。しかし、熟練した当業者には明らかなように、本発明は、必ずしもこうした用途に限定されるものではない。
【0158】
現在、本発明の最も望ましい実施例とみなされる同じ印刷機において、印刷媒体上におけるマーキング・ヘッド(ペン)の公称高さは、1.6mmであり、印刷媒体に垂直なインク小滴の速度成分は、11m/sであり、キャリッジ速度は、通常性能モードにおいて約68cm/s、または、高品質モードで、51cm/sである。こららの値から計算できるように、飛翔時間は、約0.14msであり、マーキング・ヘッド走査方向に沿った飛翔時間オフセットは、通常性能モードにおいて約0.1mm、または、高品質モードにおいて0.07mmである。
【0159】
論考中の印刷機の場合、前述のように、ピクセル間隔が約1/24mmである。ピクセル間隔単位で表すと、従って、通常性能モードの場合、0.1×24=2.4単位、高品質モードの場合、0.07×24=1.7単位、あるいは、両モードで大ざっぱに約2単位ということになる。
【0160】
逆掃引中に、所望のアライメントをとるため、印刷媒体上における所望のインク・スポット位置に、この距離が加えられるか、あるいは、順方向走査に用いられる噴射位置に、この距離の2倍が加えられる。従って、逆掃引中に、この距離が「加えられる」場合、結果としての噴射位置は、反転経路に沿ったより手前の位置になるのは、明らかである。
【0161】
6.印刷の質を向上させるタイミングの不確実性
透明紙に対する双方向のダブル・ドット常時高速印刷の場合、タイミングの不確実性が10.6μsec(約1/32ピクセル列幅に相当する)になると、透明紙は、とりわけ、シアンに関して、ベタの埋めつくし領域で斑が増大し始めることを発見した。この問題については、本発明の「従来の技術」の項において既に説明した。
【0162】
不確実性が42.6μsec(約1/8ピクセル列幅に相当する)まで増大すると、視覚上、斑が、減少することに気が付いた。好ましくない斑は、ヒューレット・パッカード社製のPaintJetタイプのプリンタによって得られる標準的な透明紙におけるレベル近くまで減少した。
【0163】
しかし、本システムでは、(PaintJetプリンタとは対象的に)この性能の向上は、スループットを大幅に増大させて、実現することができる。PaintJet装置は、8分間ほどで完全な透明紙の印刷が可能であるが、本発明を用いたプリンタの場合には、わずかに約4分で、ほとんど等しい印刷の質を得ることができる。
【0164】
双方向印刷法に関して前述の遅延線81〜85が、遅延線のシフト・レジスタ・クロック82(図5)の周期によって決まる均一な間隔で、エンコーダ10の出力信号65にサンプリングを施す。エンコーダのエッジ遷移14(図1及び2)が、2つの連続したシフト・レジスタ・クロック82の遷移間における任意の時間に生じるので、エンコーダの遷移14から遅延線の出力86までの実際の時間遅延の基本的な不確実性は、サンプル・クロックの周期に等しい。
【0165】
図3には、この最後に述べたことが正しい理由が示されている。エンコーダ・パルス列の立ち下がり14nが、サンプル・クロック列50の立ち上がり52の時間t2 の直前における最初の時間t1 に生じる場合、シフト・レジスタ81(図5及び6)の第1のフリップ・フロップ・ステージQ0は、その後のごく短い時間に応答して、その出力信号56を降下させる(57)。
【0166】
この応答によって、サンプル・クロック50の順次立ち上がり53、54...における下流ステージの順次動作に備えて、該システムがセット・アップされる。すなわち、第3の時間t3 において、すぐ後続する立ち上がり53が発生し、第2のフリップ・フロップ・ステージQ1が誘導されて、ほんのすぐ後の時間t4 に応答し、その出力信号58を降下させる(59)。図3に示すように、この事象は、完全な1クロック周期よりほんのわずかだけ長い間隔t4 〜t1 (すなわち、クロック列50の2つの順次(または、グラフから分かるように、隣接した)立ち上がり52、53の間の時間)だけ、エンコーダ・パルス14nに対して遅延する。
【0167】
この間隔は、図3の上部において、最短可能遅延tmin delay=t4 〜t1 として識別される。ここで明らかなように、これは、たまたま、エンコーダ波形13の立ち下がり14nと、サンプル・クロック列50とのタイミング遅延が、最短の関係にある場合に発生する。
【0168】
比較してみると、たまたま、エンコーダ波形13の立ち下がり14Xと、サンプル・クロック列50とのタイミング遅延が、最長の関係にある場合、第2のステージQ1のトリガリングは、ほぼ完全に1クロック周期分だけ長くかかる。これが、図3の下部に示されている。
【0169】
この場合、エンコーダ・パルスの立ち下がり14xは、サンプル・クロック50の立ち上がり52’の直後である最初の時間t1 ’に発生する(すなわち、換言すると、エンコーダ列の立ち下がり14xは、シフト・レジスタの最初のステージQ0をトリガする機会を逃したばかりのところである)。最初のステージQ0は、(ほぼ、まる1クロック周期後の第2の時間t2 に)次のクロック・パルス53’が発生するまで、リセットされない(57’)。
【0170】
それが生じると、第2ステージのフリップ・フロップQ1のトリガリング58’が、次に続くクロック・パルス54’の時間である第3の時間t3 に発生する。第2ステージが応答して、クロック周期のほんの何分の1かだけ遅い第4の時間t4 にリセットを行う(58’)。第3図には、最長可能遅延tmax delay=t4 ’〜t1 ’として、エンコーダ立ち下がり14xに対する第2ステージのリセット58’の対応する遅延が識別される。
【0171】
不確実性の間隔は、最長遅延と最短遅延の差に等しく、従って、これはサンプル・クロックの周期(または周波数の逆数)にまさに等しい。
tuncertainty =tmax delay−tmin delay=1/fs 、
ここで、fsは、サンプル・クロックの周波数である。サンプル・クロックは、エンコーダ信号に対して全く非同期であるため、最短値と最長値によって制限される遅延値の均一な分布が生じる。
【0172】
サンプル・クロックの周期を制御することによって、単方向プリント・システムに導入される不確実性(「ノイズ」と呼ばれる場合もある)の量を正確に制御することが可能になる。サンプル・クロック周期は、512で分割する(すなわち、「512除算」)カウンタにスイッチすることによって、有効に延長される。従って、本発明の装置の場合、分割しないサンプル・クロック(他の全モードのプリンタに用いられる)の周波数は12MHzであり、512除算カウンタの出力は、12MHz÷512=23.4kHzになる。
【0173】
この周波数に対応するサンプル・クロック周期は、1/(23.4kHz)=42.7μsecになる。ペンは、公称では1ピクセル列を333.3μsecで走査するので、サンプル・クロック周波数及び周波数に相当する不確実性は、(42.7μsec)/(333.3μsec)=0.128列=1/8列。遅延及び関連する不確実性に関するこれらの値が、平均的なペンの挙動に関して選択されており、明らかに、他のシステムと異なるところである。
【0174】
図6には、512除算カウンタ91の回路へのスイッチが、スイッチ92の開位置によって図形的に示されている(必要に応じて透明紙に対するダブル・インク小滴常時双方向印刷に対してのみ用いられる)。スイッチを閉じることは、他の印刷モードのため、分路またはバイパス93によって、回路から512除算カウンタ91をはずすことを意味する。
【0175】
調整可能な、または選択可能な「n除算」カウンタ(例えば、値n=1までの調整を包含することができる)を示すことでこれと同等な機能を表す。こうしたカウンタ、すなわち、1除算カウンタは、1で割ることが可能であり、従って、例示のバイパス93と同じ結果をもたらす。
【0176】
ノイズを含む遅延アプローチは、現在のところ、透明紙に対するダブル・インク小滴による常時双方向印刷に特有のものと考えられるが、過剰なインクの付着を適度に軽減するため、他の用途においても有効に適用可能である。
【0177】
説明してきた措置によって、双方向印刷時に、隣接する帯状部分をなすイメージ(印刷媒体を横切る個々のペン走査によって形成されるピクセル・グループ)の正確なアライメントをとることが可能であることが明らかになった。これらの措置は、位置の不正確さによって生じるタイプのイメージの劣化を伴うことなく、スループットを60%増大させるのに十分である。
【0178】
エンコーダ信号を処理するだけで、本発明の全ての様相及び態様が機能するので、本発明は、印刷機のエンコーダ電子回路に対して直列にスイッチ可能なインバータ/デクリメンタ/遅延線モジュールを挿入して、印刷機のファームウェアの変化を適度なものにすることによって、ほぼどんなインク・ジェット・プリンタにも適応することが可能である。
【0179】
これらの改良は、エンコーダ・バーの幅に比較的大きい変動がっても受け入れらることができる。また、その改良は、(ダブル・インク小滴による常時双方向印刷の特殊な場合)わずかで、ランダムな位置の不正確さを故意に導入することによって、斑の大幅な減少をもたらす。
以上の開示は、単なる例示を意図したものであり、本発明の範囲を制限するものではない。本発明は、付属の請求項に基づいて判断すべきものである。
【0180】
本発明の好適な実施態様を以下に例示する。
1. プリント・ヘッドの位置が、第1と第2の物理的特徴を備えたスケールの目盛りを基準にして確認される間に、走査軸に沿って作動する双方向プリント・ヘッドによって、ピクセル・アレイをなす個々のマークから構成されるイメージを印刷媒体に印刷する方法において、
走査軸に沿った第1の方向におけるプリント・ヘッドによる走査を実行するステップと、
プリント・ヘッドによる第1の方向における走査中に、位置確認システムを作動させて、スケールの目盛りを検知し、第1の特定の順序で各目盛りの第1と第2の物理的特徴に出会うようにするステップと、
プリント・ヘッドによる第1の方向における走査中に、第1の物理的特徴を基準にして、プリント・ヘッドを制御し、印刷媒体にマークが形成されるようにするステップと、
次に、同じ走査軸に沿った第2の方向においてプリント・ヘッドによる走査を実行するステップと、
プリント・ヘッドによる第2の方向における走査中に、同じ位置確認システムを作動させて、該目盛りを検知し、第1の順序とは逆の第2の特定の順序で各目盛りの第1と第2の物理的特徴に出会うようにするステップと、
プリント・ヘッドによる第2の方向における走査中に、第1の物理的特徴を基準にしてプリント・ヘッドを制御し、印刷媒体にマークを形成するステップとを有し、
第1の走査方向と第2の走査方向とでアライメントをとる位置に対して走査方向に独立な同じ物理的位置を基準にして、印刷媒体上にマークが形成される印刷方法。
【0181】
2. 前記第1と第2の物理的特徴が周期的に繰り返されるスケールに用いられ、
前記走査ステップにおける前記出会いが、周期的に繰り返される特徴に出会うステップから成り、 前記制御ステップが、もっぱら、第1の周期的に繰り返される物理的特徴を基準にしてプリント・ヘッドを制御するステップから成ることを特徴とする前記1に記載の印刷方法。
【0182】
3. 第1と第2の物理的特徴が、それぞれ、スケールの各目盛りの第1と第2のエッジである前記1に記載の印刷方法。
【0183】
4. プリント・ヘッドによる第1の方向における前記走査中における前記位置確認システム作動ステップが、それぞれ、スケールの第1と第2の物理的特徴の検知によって導き出された、逆向きの第1と第2の電気的特徴を備える第1のもとの位置表示電気波形を発生するステップから成り、
プリント・ヘッドによる第1の方向における前記走査中におけるプリント・ヘッド制御ステップが、前記第1のもとの位置表示電気波形の第1の電気的特徴を基準にして、プリント・ヘッドを制御するステップから成り、
プリント・ヘッドによる第2の方向における前記走査中における前記位置確認システム作動ステップが、それぞれ、スケールの第1と第2の物理的特徴の検知によって導き出された、ただし、全て、第1のもとの位置表示電気波形における発生に対して向きが逆になる、前記同じ逆向きの第1と第2の電気的特徴を備える、第2のもとの位置表示電気波形を発生するステップから成り、
さらに、プリント・ヘッドによる第2の方向における走査を実行し、位置確認システムを作動させている間に、前記位置表示電気波形から第2のもとの位置表示電気波形におけるものに対して向きが逆の新らしい第2のもとの位置表示電気波形を導き出すステップから成り、
新らしい該第2の電気的特徴が、第1のもとの位置表示電気波形の前記第1の電気的特徴と同じ向きになる前記1に記載の印刷方法。
【0184】
5. 前記生成ステップが、前記第2のもとの位置表示電気波形を反転して、前記新らしい反転波形を発生するステップから成る前記1に記載の印刷方法。
【0185】
6. 前記プリント・ヘッドが、インク・ジェット・ペンから構成され、
前記制御ステップが、インク・ジェット・ペンを作動させて、前記印刷媒体に向かってインク小滴を噴射させ、前記印刷媒体にマークが形成されるようにするステップから成り、さらに、前記印刷方法が、さらに、
第1の方向における走査の間に、第1のもとの位置表示電気波形の前記第1の電気的特徴のうち所定の1つによってペンを制御し、特定の位置に第1のマークが形成されるようにするステップと、
第2の方向における走査の間に、新しい波形バージョンの前記第2の電気的特徴のうち特定の1つによってペンを制御し、特定の位置に第2のマークが形成されるようにするステップから成り、
前記新バージョンの電気的特徴の前記特定の1つとの出会いが、第1のもとの位置表示電気波形の前記第1の電気的特徴と位置的に対応する前記新らしい電気的特徴の1つから少なくとも1周期前に生じる前記1に記載の印刷方法。
【0186】
7. 前記第2の方向における走査中の前記ペン制御ステップが、前記新らしい電気的特徴の前記特定の1つの検知後、ペンからのインクの噴射を遅延させて、前記第2のマークと前記第1のマークのアライメントがほぼとれるようにするステップから成る前記6に記載の印刷方法。
【0187】
8. さらに、透明紙上の各ピクセル位置毎に2つ以上のインク小滴で印刷する場合、比較的大きい値の印刷位置における不確実性を選択するステップから成る前記6に記載の印刷方法。
【0188】
9. 前記比較的大きい値が、1ピクセル列幅の1/16を大幅に超える値に相当する前記6に記載の印刷方法。
【0189】
10. 双方向に走査するインク・ジェット・ペンによって、ピクセル・アレイをなす個々のインク小滴から構成されるイメージを印刷媒体に印刷する方法において、
第1の方向におけるペンによる走査を行うステップと、
第1の方向におけるペンによる走査中に、位置感応システムを作動させて、向きが逆になる第1と第2の周期的に繰り返される特徴を備えた第1のもとの位置表示電気波形を発生するステップと、
第1の方向におけるペンによる走査中に、前記第1のもとの位置表示電気波形の第1の周期的に繰り返される特徴を基準にしてペンを制御し、印刷媒体に向かってインク小滴を噴射させるステップと、
次に、第2の方向におけるペンによる走査を行うステップと、
第2の方向におけるペンによる走査中に、同じ位置感応システムを作動させて、向きが逆になる前記第1と第2の周期的に繰り返される特徴を備えた第2のもとの位置表示電気波形を発生するステップと、
第2の方向においてペンによる走査を行い、同じ位置感応システムを作動させている間に、前記第2のもとの位置表示電気波形を逆転して、前記前記第1と第2の周期的に繰り返される特徴を備えるが、それぞれ、第2のもとの位置表示電気波形における特徴に対して向きが逆になっている逆転波形を形成するステップから構成され、
これによって、逆転波形の第2の周期的に繰り返される特徴が、第1のもとの位置表示電気波形の前記第1の特徴と向きが同じになることと、
第2の方向におけるペンによる走査中に、新バージョンの前記第2の周期的に繰り返される特徴を基準にしてペンを制御し、印刷媒体に向かってインク小滴が噴射される印刷方法。
【0190】
11. ピクセル・アレイをなす個々のマークから構成されるイメージを印刷媒体に印刷するための装置において、
こうした印刷媒体を支持するための手段と、
印刷媒体を横切って移動するように取り付けられたプリント・ヘッドと、
プリント・ヘッドによって印刷媒体を双方向に走査するための手段と、
印刷媒体を横切るプリント・ヘッドの移動と平行に、支持手段を横切って延び、ほぼ交互に第1と第2の物理的特徴を備えたエンコーダ・ストリップと、
エンコーダ・ストリップを読み取って、そのパルスが、前記第1と第2の物理的特徴の組み合わせ、印刷媒体を横切る位置に対応する方形波を発生するための電気光学手段と、
電気光学手段からの方形波を受信するように接続されて、走査方向に関係なく、前記第1の物理的特徴に応答し、プリント・ヘッドを制御して、印刷媒体にマークが形成されるようにするための手段から構成される印刷装置。
【0191】
12. 前記エンコーダ・ストリップの寸法公差が、各不透明要素の特定の片側から次の不透明要素の対応する特定の片側までのほぼ±1%であり、
前記エンコーダ・ストリップの寸法公差が、各不透明要素の差し渡しのほぼ±10〜20%であり、
前記応答手段の動作全体を通じて、応答手段の位置決め精度が、ほぼ±1%である前記11に記載の印刷装置。
【0192】
13. 応答手段が、
受信波列の立ち下がり区間に応答して、プリント・ヘッドを制御し、印刷媒体にマークが形成されるようにするための手段と、
電気光学手段と応答手段の間に接続されて、印刷媒体を横切るプリント・ヘッドによる2つの走査方向の一方に限って、走査中に、応答手段による受信前に方形波を逆転するための方向感応手段から構成される前記11に記載の印刷装置。
【0193】
14. 前記方向感応手段が、さらに、前記同じ走査方向の一方に限って、電気光学手段と応答手段の間に遅延を挿入ための手段を備え、
それによって、印刷媒体にマークを形成するためのプリント・ヘッドの制御が、逆転方形波の立ち下がり区間の発生後、遅延する前記13に記載の印刷装置。
【0194】
15. 前記遅延挿入手段が、前記同じ走査方向の一方に限って、電気光学手段と応答手段の間に接続される遅延線から構成される前記14に記載の印刷装置。
【0195】
16. 前記遅延線が、サンプル・クロックからの信号によって進められるシフト・レジスタから構成される前記15に記載の印刷装置。
【0196】
17. 透明印刷媒体上のピクセル毎に、2つ以上のインク小滴を双方向に印刷する場合、サンプル・クロック周期が比較的大きい値に調整される前記16に記載の印刷装置。
【0197】
18. 前記比較的大きい値が、プリント・ヘッドがピクセル列の1/16にわたって走査する時間間隔を超える前記17に記載の印刷装置。
【0198】
19. 前記比較的大きい値が、ほぼ、プリント・ヘッドがピクセル列の1/8にわたって走査する時間間隔である前記18に記載の印刷装置。
【0199】
20. 前記比較的大きい値が、40マイクロ秒を超える前記17に記載の印刷装置。
【0200】
【発明の効果】
本発明によれば、双方向印刷においてインク小滴の飛翔時間を考慮して順方向印刷と逆方向印刷での噴射タイミングをとるようにしたので、それぞれの方向で正しい位置にマークすることができるようになる。そのため,双方向の美しい印刷を高速に行うことが可能になる。
また、本発明によればエンコーダの寸法誤差の影響の少ない双方向印刷を行うことができるようになる。さらに、透明フィルムのようなきれいに印刷し難い印刷媒体に対しても高速に美しい印刷を行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において生成される信号の逆転を示し、高精度強化非対称タイミング関係のダイアグラムである。
【図2】パルスのデクリメント及び噴射遅延を示し、高精度化非対称タイミング関係のダイアグラムである。
【図3】イメージの質を向上させるために本発明が使用し、最短遅延(上方部分)及び最長遅延を示すタイミングの不確実性の関係のダイアグラムである。
【図4】本発明の非対象タイミング・モジュールを組み込んだ印刷システムの電子的ブロック図である。
【図5】直接エンコーダ基準システムにおいて、エンコーダ信号の逆転と飛翔時間補償遅延の両方をもたらすために利用される高精度化メカニズムを示す。非対称タイミング・モジュール(可調整)の図である。
【図6】イメージの質を向上させる不確定タイミングを選択するために用いられる構成要素を含む同じモジュールに関する図である。
【図7】直接エンコーダ基準システムではない、補間システムにおける図5及び図6と等価的な中間レベルのブロック図である。
【図8】従来のエンコーダ読み取り回路を用いた場合に得られるタイミング関係を示す図である。
【図9】従来のエンコーダ読み取り回路を用いた場合に生じる飛翔時間の影響を表した図である。
【符合の説明】
10 エンコーダ・ストリップ
32 インク小滴
33 用紙
41 入力ステージ
43 ディスプレイ
44 カラー補正ステージ
46 表現ステージ
61 噴射回路
62 ペン・キャリッジ
64 電気光学センサ
67 スイッチ
72 タイミング・モジュール
75 ペン取付具
81 シフト・レジスタ
83 セレクタ装置
87 マルチ・プレクサ
89 インバータ
91 512除算カウンタ
92 スイッチ
93 バイパス

Claims (8)

  1. プリント・ヘッドの位置が、交互に周期的に配置されている第1と第2の物理的特徴を備えたスケールの目盛りを基準にして確認される間に、走査軸に沿って作動する双方向プリント・ヘッドによって、ピクセル・アレイをなす個々のマークから構成されるイメージを印刷媒体に印刷する方法であって、
    走査軸に沿った第1の方向におけるプリンタ・ヘッドによる走査を実行するステップと、
    プリント・ヘッドによる第1の方向における走査中に、位置確認システムを作動させて、スケールの目盛りを検知し、第1の特定の順序で各目盛りの第1と第2の物理的特徴に出会うようにするステップと、
    プリント・ヘッドによる第1の方向における走査中に、第1の物理的特徴だけを基準にして、プリント・ヘッドを制御し、印刷媒体にマークが形成されるようにするステップと、
    次に、同じ走査軸に沿った第2の方向においてプリント・ヘッドによる走査を実行するステップと、
    プリント・ヘッドによる第2の方向における走査中に、同じ位置確認システムを作動させて、該目盛りを検知し、第1の特定の順序とは逆の第2の特定の順序で各目盛りの該第1と第2の物理的特徴に出会うようにするステップと、
    プリント・ヘッドによる第2の方向における走査中に、第1の物理的特徴だけを基準にして、プリント・ヘッドを制御し、印刷媒体にマークを形成するステップとを有し、
    それによって、各目盛りの第1と第2の物理的特徴に出会う逆の順序にもかかわらず、走査方向に関係なく同じ物理的位置を基準にして、印刷媒体上にマークが形成され、
    第1の方向におけるプリント・ヘッドの走査時に、前記位置確認システム作動ステップが、スケールの第1と第2の物理的特徴の検知から導き出された、立ち上がりおよび立ち下がりを備える 、第1の位置表示電気波形を発生するステップを含み、
    第1の方向におけるプリント・ヘッドの走査時に、該プリント・ヘッド制御ステップが、前記第1の位置表示電気波形の第1の物理的特徴に対応する立ち上がりまたは立ち下がりの一方を基準にして、プリント・ヘッドを制御するステップを含み、
    第2の方向におけるプリント・ヘッドの走査時に、前記位置確認システム作動ステップが、それぞれ、スケールの第1と第2の物理的特徴の検知から導き出され、第1の位置表示電気波形において発生した場合と、向きがすべて逆である、立ち上がりおよび立ち下がりを備える、第2の位置表示電気波形を発生するステップを含み、
    第2の方向におけるプリント・ヘッドによる走査を行い、位置確認システムを作動させる間に、前記第2の位置表示電気波形から、第2の位置表示電気波形のものとそれぞれ向きが逆である、立ち上がりおよび立ち下がりを備えた第2の位置表示電気波形の新しいバージョンを導き出すステップをさらに含み、
    新しいバージョンの 1 の物理的特徴によって生じる立ち上がりまたは立ち下がりの種類は、第1の位置表示電気波形の第1の物理的特徴に対応する立ち上がりまたは立ち下がりの前記一方と同じである印刷方法。
  2. 前記導き出すステップが、前記第2の位置表示電気波形を反転して、前記新しいバージョンである反転波形を発生するステップを含む請求項1に記載の印刷方法。
  3. プリント・ヘッドはインク・ジェット・ペンを含み、
    制御ステップが、インク・ジェット・ペンを作動させて、印刷媒体に向かってインク小滴を噴射させ、印刷媒体にマークが形成されるようにするステップを含み、前記方法はさらに、
    第1の方向における走査時に、第1の位置表示電気波形の第1の物理的特徴に対応する立ち上がりまたは立ち下がりの前記一方のうちの所定の1つから、ペンを制御して、特定の場所に第1のマークを作成するようにするステップと、
    第2の方向における走査時に、新しい波形のバージョンの第1の物理的特徴に対応する立ち上がりまたは立ち下がりの前記一方のうちの特定の1つから、ペンを制御して、同じ特定の場所に第2のマークを作成するようにするステップと、
    前記新しいバージョンの第1の物理的特徴に対応する立ち上がりまたは立ち下がりの前記一方の前記特定の1つとの出会いが、第1の位置表示電気波形の第1の物理的特徴に対応する立ち上がりまたは立ち下がりの前記一方の前記所定の 1 と位置的に対応する前記新しいバージョンの第1の物理的特徴に対応する立ち上がりまたは立ち下がりの前記一方の1つから少なくとも1周期前に生じる請求項1に記載の印刷方法。
  4. ピクセル・アレイをなす個々のマークから構成されるイメージを印刷媒体に印刷するための装置であって、
    印刷媒体を支持するための手段と、
    印刷媒体を横切って移動するように取り付けられたプリント・ヘッドと、
    印刷媒体を横切ってプリント・ヘッドを双方向に走査するための手段と、
    印刷媒体を横切るプリント・ヘッドの移動と平行に、支持手段を横切って延び、実質的に交互に周期的に配置された第1と第2の物理的特徴を備えたエンコーダ・ストリップと、
    そのパルスが、前記第1と第2の物理的特徴の組み合わせ、したがって、印刷媒体を横切る位置に対応する方形波を発生するように、エンコーダ・ストリップを読み取るための電気光学手段と、
    プリント・ヘッドを制御して、印刷媒体にマークを形成するように、電気光学手段からの方形波を受信するように接続されて、走査方向に関係なく、前記第1の物理的特徴だけに応答するための手段とを含み、該応答手段は、
    プリント・ヘッドを制御し、印刷媒体にマークを形成するように、前記第1の物理的特徴に対応する受信波列の立ち下がりまたは立ち上がりの一方に応答する波列応答手段と、
    電気光学手段と波列応答手段の間に接続されて、印刷媒体を横切るプリント・ヘッドの2つの走査方向の一方に限って、走査中に、波列応答手段による受信前に方形波を反転するための方向感応手段とを含む印刷装置。
  5. 前記方向感応手段が、同じ一方の方向に限って、走査中に、電気光学手段と波列応答手段の間に遅延を挿入するための手段をさらに含み、
    印刷媒体にマークを形成するためのプリント・ヘッドの制御が、反転方形波形の立ち下がりまたは立ち上がりの前記一方だけの発生後、遅延する請求項4に記載の印刷装置。
  6. 遅延挿入手段が、前記同じ一方の方向での走査中に限って、電気光学手段と波列応答手段の間で動作状態に切り替えられる遅延手段を含み、遅延手段はクロック信号によって進められ、透明印刷媒体上のピクセル毎に、2つ以上のインク小滴を双方向に印刷する場合、プリント・ヘッドがピクセル列の1/16にわたって走査する時間間隔を超える値に、クロック信号の周期を調整する手段をさらに含む請求項5に記載の装置。
  7. 双方向に走査するインク・ジェット・ペンによって、ピクセル・アレイをなす個々のインク小滴から構成されるイメージを印刷媒体に印刷する方法であって、
    第1の方向にインク・ジェット・ペンを走査するステップと、
    第1の方向にインク・ジェット・ペンを走査する間に、位置感応システムを作動させて、交互に周期的に繰り返す立ち上がりおよび立ち下がりを備えた、第1の位置表示電気波形を発生するステップと、
    第1の方向にインク・ジェット・ペンを走査する間に、前記第1の位置表示電気波形の周期的に繰り返される立ち上がりまたは立ち下がりの一方を基準にして、インク・ジェット・ペンを制御し、印刷媒体に向かってインク小滴を噴射させるようにするステップと、
    次に、第2の方向にインク・ジェット・ペンを走査するステップと、
    第2の方向にインク・ジェット・ペンを走査する間に、同じ位置感応システムを作動させて、交互に周期的に繰り返す立ち上がりおよび立ち下がりを備えた、第2の位置表示電気波形を発生するステップと、
    第2の方向にインク・ジェット・ペンを走査し、位置感応システムを作動させる間に、前記第2の位置表示電気波形を反転して、交互に周期的に繰り返す立ち上がりおよび立ち下がりを備えるが、それぞれ、第2の位置表示波形における立ち上がりおよび立ち下がりに対して向きが逆になっている反転波形を形成するステップとを含み、
    第2の方向にインク・ジェット・ペンを走査する間に、反転波形立ち上がりまたは立ち下がりの前記一方を基準にしてインク・ジェット・ペンを制御し、印刷媒体に向かってインク小滴を噴射するステップをさらに含む印刷方法。
  8. 交互に周期的に繰り返す立ち上がりおよび立ち下がりを備えた位置信号を生成するようにエンコーダ・ストリップ目盛りを読みながら印刷媒体にわたって走査するプリント・ヘッドによって印刷する方法であって、
    第1の方向でプリント・ヘッドを走査する間に、位置信号の立ち上がりまたは立ち下がりの一方を参照して印刷位置を制御するステップと、
    1 の方向と反対の第 2 の方向でプリント・ヘッドを走査する間に、第 1 の方向での走査の間に使用された位置信号に関して向きが反対の位置信号を作るように、エンコーダ・ストリップ目盛りを読むことによって生成された位置信号を反転させるステップと、
    2 の方向で走査する間に、反転させた位置信号の立ち上がりまたは立ち下がりの前記一方を参照して印刷位置を制御するステップと、を含む方法。
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