JP3573712B2 - メモリ内蔵lsi - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はリード・オンリ・メモリ等のメモリを内蔵したメモリ内蔵LSIに関し、特に、デコーダの故障の検出を確実に行うメモリ内蔵LSIに関する。
【0002】
【従来の技術】
メモリ内蔵LSI(以下、単にLSIという)において、メモリのデータを読み出すためのアドレスを出力するデコーダが正常に動作できるか否かをテストする技術として、予めメモリにテストデータを記憶させておき、外部端子からアドレスデータをアドレス信号としてメモリに与えて、そのメモリに記憶されているデータを外部端子に出力してテストデータと一致しているか否かを確認する技術が知られている。しかし、このテスト技術では、デコーダの構成によって外部端子から入力するアドレスデータを考慮する必要があり、また、テストデータの作成時にミスを作り込む可能性がある。
【0003】
また、外部端子からアドレスデータを入力できない構成のLSI、例えば、メモリ内蔵マイクロコンピュータのデコーダをテストする技術として、カウンタの出力をアドレス信号としてメモリに与えて、そのメモリに記憶されているデータを外部に出力して確認する技術が知られている。例えば、特開2000−76900号公報には、アドレス信号を昇順及び降順に変化させることで、デコーダを構成する各トランジスタの故障検出を行うテスト回路が開示されている。
【0004】
図10は特開2000−76900号公報に開示された従来のテスト回路の構造を示すブロック図である。この公報に記載されたテスト回路は、例えば容量が8バイト(アドレス信号は3ビット)であり、データが8ビット幅で出力されるリード・オンリ・メモリ(ROM)を対象とするテスト回路である。この従来のテスト回路には、3ビットカウンタ100、この3ビットカウンタ100からのオーバーフロー信号OVFが入力されるフリップフロップ(以下、F/Fという)101、3ビットカウンタ100からのカウンタ出力信号TOを反転して信号TOBを出力するインバータ103、及びF/F101からの出力信号FOの論理レベルがロウ「0」のときにカウンタ出力信号TOを、ハイ「1」のときにインバータ出力信号TOBを、3ビットのセレクト出力信号B2、B1及びB0としてデコーダ104に出力するセレクタ102が設けられている。3ビットカウンタ100のカウンタ出力信号TOは、リセット信号RESETが「1」になると、「000」に初期化され、リセット信号RESETが「0」になると、クロック信号CLKの立ち上がりエッジに同期してインクリメントを開始し、カウンタ出力信号TOを「000」から「111」に向けて昇順にインクリメントする。また、F/F101は、オーバーフロー信号OVFが「1」になると、オーバーフロー信号OVFの立ち上がりエッジに同期して出力信号FOの論理レベルを以前の状態から反転する。
【0005】
また、テスト回路には、メモリ105からのデータ信号Dataを外部端子107に出力する出力回路106が設けられている。
【0006】
デコーダ104には、セレクト出力信号B2、B1及びB0を、夫々反転するインバータ120乃至122、並びに、夫々信号S0乃至S7を出力する3入力ナンドゲート110乃至117が設けられている。3入力ナンドゲート110には、インバータ120、121及び122の出力信号が入力される。3入力ナンドゲート111には、インバータ121及び122の出力信号並びにセレクト出力信号B0が入力される。3入力ナンドゲート112には、インバータ120及び122の出力信号並びにセレクト出力信号B1が入力される。3入力ナンドゲート113には、インバータ122の出力信号並びにセレクト出力信号B0及びB1が入力される。3入力ナンドゲート114には、インバータ120及び121の出力信号並びにセレクト出力信号B2が入力される。3入力ナンドゲート115には、インバータ121の出力信号並びにセレクト出力信号B0及びB2が入力される。3入力ナンドゲート116には、インバータ120の出力信号並びにセレクト出力信号B1及びB2が入力される。そして、3入力ナンドゲート117には、セレクト出力信号B2、B1及びB0が入力される。
【0007】
図11はデコーダ104に設けられた各3入力ナンドゲートの構造を示す回路図である。各3入力ナンドゲートには、1個の入力端子IN0にゲートが接続されたPチャネルトランジスタ200及びNチャネルトランジスタ210、1個の入力端子IN1にゲートが接続されたPチャネルトランジスタ201及びNチャネルトランジスタ211、並びに残りの入力端子IN2にゲートが接続されたPチャネルトランジスタ202及びNチャネルトランジスタ212が設けられている。Pチャネルトランジスタ200乃至202の各ソースには電源電圧VDDが供給される。Nチャネルトランジスタ210のソースには接地電位GNDが供給される。Nチャネルトランジスタ211のソースはNチャネルトランジスタ210のドレインに接続され、Nチャネルトランジスタ212のソースはNチャネルトランジスタ211のドレインに接続されている。Pチャネルトランジスタ200乃至202及びNチャネルトランジスタ212の各ドレインは出力端子OUT1に共通接続されている。なお、出力端子OUT1には、メモリ105との間の接続及びそのための配線等による容量220が寄生している。
【0008】
このように構成された従来のテスト回路においては、3ビットのセレクタ出力信号B2、B1、B0をアドレス信号として「000」から「111」に昇順に順次インクリメント(8通り)していくことで、デコーダのテストが可能である。リセット信号RESETが「0」になることで3ビットカウンタ100のカウンタ出力信号TOが「000」に初期化され、その後、リセット信号RESETが「1」になることで3ビットカウンタ100がクロック信号CLKの立ち上がりエッジに同期してカウントを開始する。また、リセット信号が「1」になると、F/F101の出力信号は「0」になる。従って、セレクタ102は、カウンタ出力信号TOをセレクト出力信号B2、B1及びB0として出力する。
【0009】
デコーダ104は、セレクト出力信号B2、B1及びB0をデコードして3入力ナンドゲート110乃至117の出力信号S0乃至S7のうちから1つの出力信号が「0」になったアドレス信号をメモリ105に出力する。そして、メモリ105から該当するアドレスのメモリセルに記憶されているデータがデータ信号Dataとして出力され、出力回路106を介して外部端子107に出力される。従って、セレクト出力信号B2、B1及びB0が「000」から「111」に向けて昇順で変化しながら、選択されたメモリセルのデータがデータ信号Dataとして順次出力される。
【0010】
その後、3ビットカウンタ100は、カウンタ出力信号TOが「111」になっている状態でクロック信号CLKの立ち上がりエッジを検出すると、オーバーフロー信号OVFを「1」に変化させると共に、カウンタ出力信号TOを「000」にする。オーバーフロー信号OVFが「1」になると、F/F101は、その立ち上がりエッジに同期して出力信号FOを「0」から「1」に変化させる。従って、セレクタ102はインバータ出力信号TOBをセレクト出力信号B2、B1及びB0として出力する。即ち、セレクト出力信号B2、B1及びB0が「111」から「000」に向けて降順で変化しながら、選択されたメモリセルのデータがデータ信号Dataとして順次出力される。このようにして、メモリセルに記憶されたテストデータを昇順及び降順の両方の順序でテストすることができる。
【0011】
下記表1乃至表4に、デコーダ104に設けられた各3入力ナンドゲートにおける入力信号と正常な場合の出力信号との関係を示す。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【表3】
【0015】
【表4】
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような構成のテスト回路では、例えばデコーダを構成するPチャネルトランジスタに、故障していてもその検出ができないものがあるという問題点がある。
【0017】
3入力ナンドゲート113のPチャネルトランジスタ202がオンにならないという故障があったと仮定する。Pチャネルトランジスタ202の故障を検出するには、各入力端子IN2、IN1及びIN0に、夫々「0」、「1」、「1」を入力すればよい。この結果、Pチャネルトランジスタ202が故障していれば、「0」の信号が出力されるはずであり、故障していなければ、「1」の信号が出力されるはずである。そこで、例えば、3入力ナンドゲート113の入力端子IN2、IN1及びIN0には、表2に示す順番でセレクト出力信号等が入力される。例えば、3入力ナンドゲート113の入力端子IN2、IN1及びIN0に、夫々「0」、「1」、「0」が入力されると、Pチャネルトランジスタ200は正常に動作してオンになる。このため、出力端子OUT1には「1」の信号が出力される。次に、3入力ナンドゲート113の入力端子IN2、IN1及びIN0に、夫々「0」、「1」、「1」が入力されると、Pチャネルトランジスタ202は故障のためにオンにならないが、出力端子OUT1の状態は寄生容量220により前の状態に保持されているため、出力端子OUT1の論理レベルは「1」のままで変化しない。従って、Pチャネルトランジスタ202が故障しているにも拘わらず、正常に動作するときと同じ出力値が得られるため、期待したメモリセルのデータが読み出される。この結果、デコーダ104が正常に動作したものと判断されてPチャネルトランジスタ202の故障は検出されない。その他の3入力ナンドゲートについても同様で、下記表5に示すように、故障を検出することができないトランジスタが存在する。
【0018】
【表5】
【0019】
また、メモリ内蔵LSIの実際の使用に際し、3入力ナンドゲート113のPチャネルトランジスタ202がオンにならない故障があったとすると、デコーダ104に入力されるアドレスデータはその使用方法により異なるため、例えば、セレクト出力信号B2、B1及びB0が「011」から「010」に変化して、入力端子IN2、IN1及びIN0に入力される信号が「111」から「110」に変化するような順番でアドレス信号が入力されることがある。このような場合、前述のように、入力端子IN2、IN1及びIN0に「110」の信号が入力されたときには前の出力状態が保持されているので、出力端子OUT1には「0」の信号S3が出力される。故障がない場合には、3入力ナンドゲート112のみが「0」の信号を出力して、信号S2が伝播するワード線が接続されているメモリセルのみが選択されるが、3入力ナンドゲート113の出力信号S3が伝播するワード線が接続されているメモリセルも選択されるので、2つのメモリセルが同時に選択された状態になる。この結果、本来読み出すべきデータが読み出されなくなり、LSIとして誤動作する。
【0020】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、動作テストにより確実にデコーダ内のトランジスタの故障を検出することができるメモリ内蔵LSIを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るメモリ内蔵LSIは、メモリと、複数の出力端子を備え前記メモリ用のアドレス信号をデコードするデコーダと、このデコーダの動作テストの際に前記デコーダにアドレス信号を出力するアドレス発生回路と、を有するメモリ内蔵LSIにおいて、前記アドレス発生回路は、アドレス信号が変化するたびに前記複数の出力端子をディスチャージする信号を前記デコーダに出力することを特徴とする。
【0022】
本願発明者が前記課題を解決すべく、鋭意実験研究を重ねた結果、以下の方法によれば確実にトランジスタの検出を行うことができることを見出した。図11におけるPチャネルトランジスタ202の故障を検出する際に、入力端子IN2、IN1及びIN0に、夫々「0」、「1」、「1」の信号を入力する前に出力状態をディスチャージしておけば、即ち各入力端子IN2、IN1及びIN0に「1」の信号を入力して出力を「0」にしておけば、Pチャネルトランジスタ202が故障している場合には、入力端子IN2、IN1及びIN0に、夫々「0」、「1」、「1」の信号を入力したときに出力端子OUT1の論理レベルは「0」になる。このため、正常なときの論理レベルと相違するので、デコーダがデコードミスをしたことによって目的とした以外のメモリセルからデータが読み出されるため、故障を検出できる。Pチャネルトランジスタ201及び200の故障検出も同様である。つまり、Pチャネルトランジスタ201の場合には、入力端子IN2、IN1及びIN0に、夫々「1」、「0」及び「1」の信号を入力する前に各入力端子に「1」の信号を入力すればよく、Pチャネルトランジスタ200の場合には、入力端子IN2、IN1及びIN0に、夫々「1」、「1」、「0」の信号を入力する前に各入力端子に「1」の信号を入力すればよい。
【0023】
本発明においては、このような知見の基に、アドレス発生回路により、アドレス信号が変化するたびにデコーダの複数の出力端子をディスチャージする信号をデコーダに出力するので、上述のような動作が可能になり、デコーダの出力段の論理回路に設けられたトランジスタの故障検出を確実に行うことが可能である。
【0024】
なお、前記アドレス信号は、前記動作テストの際に順次インクリメントされ、前記アドレス発生回路は、前記アドレス信号の変化と同じ周期のクロック信号を前記デコーダに出力することができる。このとき、前記アドレス信号がnビットの信号である場合に、前記デコーダは、前記アドレス信号を反転するn個の第1のインバータと、これらの第1のインバータの各出力信号及び前記クロック信号を入力するn個の第1のノアゲートと、これらの第1のノアゲートの各出力信号を反転するn個の第2のインバータと、前記アドレス信号及び前記クロック信号を入力するn個の第2のノアゲートと、これらの第2のノアゲートの各出力信号を反転するn個の第3のインバータと、前記第2及び第3のインバータの出力信号を入力する2n個のナンドゲートと、を有してもよい。また、前記デコーダは、前記アドレス信号を反転するn個の第1のインバータと、これらの第1のインバータの各出力信号及び前記クロック信号を入力するn個の第1のナンドゲートと、これらの第1のナンドゲートの各出力信号を反転するn個の第2のインバータと、前記アドレス信号及び前記クロック信号を入力するn個の第2のナンドゲートと、これらの第2のナンドゲートの各出力信号を反転するn個の第3のインバータと、前記第2及び第3のインバータの出力信号を入力する2n個のノアゲートと、を有してもよい。
【0025】
また、前記デコーダは、Xデコーダであり、前記各出力端子は、前記メモリの各ワード線に接続されてもよい。更に、前記デコーダは、Yデコーダであり、前記各出力端子は、前記メモリのビット線を選択するYセレクタに前記ビット線の選択の制御信号として入力されてもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例に係るメモリ内蔵LSIについて、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明の第1の実施例に係るメモリ内蔵LSIの構造を示すブロック図である。なお、第1の実施例に内蔵されたメモリの容量は8バイト(アドレス信号は3ビット)であり、データは8ビット幅で出力される。
【0027】
第1の実施例には、クロック信号CLKを入力し、このクロック信号CLK2分周したクロック信号CLK_2(以後、CLK_2と呼ぶ)を出力する2分周回路301が設けられている。また、テスト信号TESTの論理レベルに応じて、クロック信号CLK又はCLK_2のどちらか選択し、セレクタ出力信号COとして出力するセレクタ302が設けられている。即ち、セレクタ302は、テスト信号TESTが「1」のときにクロック信号CLK_2を出力し、テスト信号TESTが「0」のときにクロック信号CLKを出力する。更に、リセット信号RESET及びセレクタ出力信号COを入力し、カウンタ出力信号A2、A1及びA0(T1)を出力する3ビットのカウンタ300が設けられている。また、テスト信号TEST及びクロック信号CLK_2のNAND論理を出力する2入力ナンドゲート303、並びに2入力ナンドゲート303の出力信号を反転して信号CLK_2Aを出力するインバータ304が設けられている。これらからアドレス発生回路が構成されている。
【0028】
また、本実施例には、メモリ305からのデータ信号Dataを外部端子307に出力する出力回路306が設けられている。
【0029】
デコーダ308には、カウンタ出力信号A2、A1及びA0を、夫々反転して信号A2B、A1B及びA10(T1B)を出力するインバータ320乃至322、並びに一方の入力端子に信号CLK_2Aが入力される6個の2入力ノアゲート330乃至332及び350乃至352が設けられている。2入力ノアゲート330、331及び332の各他方の入力端子には、夫々信号A0B、A1B及びA2B(T1B)が入力され、2入力ノアゲート350、351及び352の各他方の入力端子には、夫々カウンタ出力信号A0、A1及びA2(T1)が入力される。また、夫々2入力ノアゲート330、331及び332の各出力信号を反転するインバータ340、341及び342、並びに夫々2入力ノアゲート350、351及び352の各出力信号を反転するインバータ360、361及び362が設けられている。インバータ340、341及び342から3ビットの信号T2Bが出力され、インバータ360、361及び362から3ビットの信号T2が出力される。更に、夫々信号S0乃至S7を出力する3入力ナンドゲート310乃至317が設けられている。3入力ナンドゲート310には、インバータ340、341及び342の各出力信号が入力される。3入力ナンドゲート311には、インバータ360、341及び342の各出力信号が入力される。3入力ナンドゲート312には、インバータ340、361及び342の各出力信号が入力される。3入力ナンドゲート313には、インバータ360、361及び342の各出力信号が入力される。3入力ナンドゲート314には、インバータ340、341及び362の各出力信号が入力される。3入力ナンドゲート315には、インバータ360、341及び362の各出力信号が入力される。3入力ナンドゲート316には、インバータ340、361及び362の各出力信号が入力される。そして、3入力ナンドゲート317には、インバータ360、361及び362の各出力信号が入力される。なお、3入力ナンドゲート310乃至317は、図11に示す従来のものと同様の構造を有しているので、その詳細な説明は省略する。信号S0乃至S7は、8アドレスかつ8ビットのメモリ305に供給される。
【0030】
次に、上述のように構成された第1の実施例の動作について説明する。図2は第1の実施例に係るメモリ内蔵LSIの動作を示すタイミングチャートである。
【0031】
セレクタ302は、前述のように、テスト信号TESTが「1」の場合にクロック信号CLK_2をセレクタ出力信号COとして出力する。この状態でリセット信号RESETが「1」になると、3ビットカウンタ300の出力信号は「000」に初期化される。一方、リセット信号RESETが「0」になると、3ビットカウンタ300は、クロック信号CLK_2の立ち上がりエッジに同期してインクリメントを開始し、アドレス信号としてカウンタ出力信号T1を「000」から「111」に向けて順次インクリメントする。
【0032】
インバータ340からは、クロック信号CLK_2Aが「0」のときには、信号A0Bと同じ論理レベルの信号が出力され、クロック信号CLK_2Aが「1」のときには、「1」の信号が出力される。同様に、インバータ341からは、クロック信号CLK_2Aが「0」のときには、信号A1Bと同じ論理レベルの信号が出力され、クロック信号CLK_2Aが「1」のときには、「1」の信号が出力される。また、インバータ342からは、クロック信号CLK_2Aが「0」のときには、信号A2Bと同じ論理レベルの信号が出力され、クロック信号CLK_2Aが「1」のときには、「1」の信号が出力される。従って、信号T2Bは、クロック信号CLK_2Aが「0」のときには、信号T1を反転したものになり、クロック信号CLK_2Aが「1」のときには、「111」になる。
【0033】
インバータ360からは、CLK_2Aが「0」のときには、信号A0と同じ論理レベルの信号が出力され、クロック信号CLK_2Aが「1」のときには、「1」の信号が出力される。インバータ361からは、クロック信号CLK_2Aが「0」のときには、信号A1と同じ論理レベルの信号が出力され、クロック信号CLK_2Aが「1」のときには、「1」の信号が出力される。また、インバータ362からは、クロック信号CLK_2Aが「0」のときには、信号A2と同じ論理レベルの信号が出力され、クロック信号CLK_2Aが「1」のときには、「1」の信号が出力される。従って、信号T2は、クロック信号CLK_2Aが「0」のときには、信号T1と同じものになり、クロック信号CLK_2Aが「1」のときには、「111」になる。
【0034】
信号T2及びT2Bが入力された3入力ナンドゲート310乃至317は、夫々3入力の否定論理積をとって、デコード信号として信号S0乃至S7を出力する。このとき、下記表6乃至表9に示すように、信号S0乃至S7のうちの1つが「0」になって出力され、残りの7つは「1」になって出力される。そして、このデコード信号がアドレス信号としてメモリ305に入力され、メモリ305から該当するアドレスのメモリセルに記憶されているデータがデータ信号Dataとして出力され、出力回路306を介して外部端子307に出力される。従って、カウンタ出力信号T1が「000」から「111」に向けて昇順で変化しながら、選択されたメモリセルのデータがデータ信号Dataとして順次出力される。
【0035】
下記表6乃至表9に、デコーダ304に設けられた各3入力ナンドゲートにおける入力信号と正常な場合の出力信号との関係を示す。なお、表6乃至表9は、時間の経過に伴う各信号の論理レベルの推移に対応している。
【0036】
【表6】
【0037】
【表7】
【0038】
【表8】
【0039】
【表9】
【0040】
表6乃至表9に示すように、本実施例では、3入力ナンドゲート310乃至317に「011」、「101」又は「110」の信号が入力される直前には、必ず「111」の信号が入力されている。従って、前述のように、3入力ナンドゲート310乃至317の各出力端子はその度にディスチャージされるので、寄生容量が存在していても、その前の出力状態がそのまま維持されることはなくなる。
【0041】
このように、本実施例によれば、デコーダ308の最終段に設けられた8個の3入力ナンドゲートの出力端子は、新たなアドレス信号が入力されるたびにディスチャージされるので、3入力ナンドゲートを構成するトランジスタに故障があるときには、確実にそれを検出することができる。また、メモリ305の容量を8バイトとしているが、16パターンかつ16クロックでメモリ305のデータのテストが可能なため、従来と比してもテストパターン及びテスト時間を増やす必要はない。
【0042】
なお、本実施例では、クロック信号CLK_2Aが「1」のときには、3入力ナンドゲート310乃至317に全て「1」が入力されるため、信号S0乃至S7は全て「0」になって複数のメモリセルが選択されることになるが、このタイミングでの外部端子307の出力を無視することに予め決めておけば、テストにおいて問題は生じない。
【0043】
また、メモリの容量が2nバイトで、アドレス信号がnビットの場合には、信号T1を反転するインバータがn個、これらのインバータの各出力信号及びクロック信号CLK_2Aを入力するノアゲートがn個、これらのノアゲートの各出力信号を反転して信号T2Bを出力するインバータがn個、信号T1及びクロック信号CLK_2Aを入力するノアゲートがn個、これらのノアゲートの各出力信号を反転して信号T2を出力するインバータがn個、信号T2及びT2Bを入力するナンドゲートが2n個あれば、第1の実施例と同様の動作が可能である。
【0044】
次に、本発明の第2の実施例について説明する。第1の実施例では、デコーダに3入力ナンドゲートが設けられているが、本発明は3入力ノアゲートが設けられたデコーダにも適用することができる。第2の実施例は、このような3入力ノアゲートが設けられたデコーダに適用されるものである。図3は図10に示す従来のテスト回路に対し3入力ナンドゲートを3入力ノアゲートに代替させた回路を示すブロック図である。なお、図3に示すテスト回路において、図10に示すものと同一の構成要素には、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0045】
このテスト回路では、3入力ナンドゲート110乃至117の替わりに3入力ノアゲート510乃至517が設けられてデコーダ504が構成されている。
【0046】
図4はデコーダ504に設けられた各3入力ノアゲートの構造を示す回路図である。各3入力ナンドゲートには、1個の入力端子IN0にゲートが接続されたPチャネルトランジスタ600及びNチャネルトランジスタ610、1個の入力端子IN1にゲートが接続されたPチャネルトランジスタ601及びNチャネルトランジスタ611、並びに残りの入力端子IN2にゲートが接続されたPチャネルトランジスタ602及びNチャネルトランジスタ612が設けられている。Nチャネルトランジスタ610乃至612の各ソースには接地電位GNDが供給される。Pチャネルトランジスタ600のソースには電源電位VDDが供給される。Pチャネルトランジスタ601のソースはPチャネルトランジスタ600のドレインに接続され、Pチャネルトランジスタ602のソースはPチャネルトランジスタ601のドレインに接続されている。Nチャネルトランジスタ610乃至612及びPチャネルトランジスタ602の各ドレインは出力端子OUT1に共通接続されている。出力端子OUT1には、メモリ105との間の接続及びそのための配線等による容量220が寄生している。
【0047】
このように構成されたテスト回路(参考例)においては、デコーダ504によってセレクト出力信号B2、B1及びB0がデコードされ、信号S0乃至S7のうちの1つが「1」になる、他の7つが「0」になる。そして、メモリ105から該当するアドレスのメモリセルのデータがデータ信号DATAとして出力され、出力回路106を通して外部端子107に出力される。
【0048】
下記表10乃至表13に、デコーダ504に設けられた各3入力ノアゲートにおける入力信号と正常な場合の出力信号との関係を示す。
【0049】
【表10】
【0050】
【表11】
【0051】
【表12】
【0052】
【表13】
【0053】
しかし、このような構成のテスト回路では、故障していてもその検出ができないトランジスタがある。
【0054】
例えば、3入力ノアゲート513のNチャネルトランジスタ611がオンにならないという故障があったと仮定する。Nチャネルトランジスタ611の故障を検出するには、各入力端子IN2、IN1及びIN0に、夫々「0」、「1」、「0」を入力する。この結果、Nチャネルトランジスタ611が故障していれば、「1」の信号が出力されるはずであり、故障していなければ、「0」の信号が出力されるはずである。そこで、例えば、3入力ノアゲート513の入力端子IN2、IN1及びIN0には、表10に示す順番でセレクト出力信号等が入力される。例えば、3入力ノアゲート513の入力端子IN2、IN1及びIN0に、夫々「0」、「1」、「1」が入力されると、Nチャネルトランジスタ610は正常に動作してオンになる。このため、出力OUT1には「0」の信号が出力される。次に、3入力ノアゲート513の入力端子IN2、IN1及びIN0に、夫々「0」、「1」、「0」が入力されると、Nチャネルトランジスタ611は故障のためにオンにならないが、出力端子OUT1の状態は寄生容量220により前の状態に保持されているため、出力端子OUT1の論理レベルは「0」のままで変化しない。従って、Nチャネルトランジスタ611が故障しているにも拘わらず、正常に動作するときと同じ出力値が得られるため、期待したメモリセルのデータが読み出される。この結果、デコーダ504が正常に動作したものと判断されてNチャネルトランジスタ611の故障は検出されない。
【0055】
このように、Nチャネルトランジスタ611が正常のときに出力端子OUT1の論理レベルが「0」になり、故障のときに「1」になるはずであるが、寄生容量220により前の出力状態が保持されているため、直前の論理レベルが「0」の場合には、正常及び故障に拘わらず、出力端子OUT1の論理レベルは「0」になってしまう。その他の3入力ノアゲートについても同様で、下記表14に示すように、故障を検出することができないトランジスタが存在する。
【0056】
【表14】
【0057】
これに対し、各3入力ノアゲートに「010」の信号が入力される直前に出力端子OUT1をチャージアップしておけば、即ち、各入力端子IN2、IN1及びIN0に「0」の信号を入力して出力レベルを「1」にしておけば、3入力ノアゲートに「010」を入力したときには、Nチャネルトランジスタ611が故障していれば、出力端子OUT1の論理レベルは「1」になり、正常な場合のものと異なるので、デコーダでデコードミスが発生する。従って、目的以外のメモリセルからデータが読み出されるため、故障が必ず検出される。Nチャネルトランジスタ610及び612の故障検出についても同様である。即ち、Nチャネルトランジスタ612の場合には、3入力ノアゲートに「100」の信号を入力する直前に「000」の信号を入力すれば故障検出が可能になり、Nチャネルトランジスタ610の場合には、3入力ノアゲートに「001」の信号を入力する直前に「000」の信号を入力すれば故障検出が可能になる。
【0058】
このように、各3入力ノアゲートに「100」、「010」又は「001」の信号を入力する直前には「000」の信号を入力することにより、3入力ノアゲート510乃至517を構成するNチャネルトランジスタの故障検出が可能になる。第2の実施例は、このような作用を実現するテスト回路である。図5は本発明の第2の実施例に係るメモリ内蔵LSIの構造を示すブロック図である。なお、図5に示す第2の実施例において、図1に示す第1の実施例と同一の構成要素には、同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0059】
第2の実施例においては、2入力ナンドゲート303及びインバータ304の替わりにテスト信号TEST及びクロック信号CLK_2の否定論理積をクロック信号CLK_2Bとして出力する2入力ナンドゲート703が設けられている。また、デコーダ308には、2入力ノアゲート330乃至332及び350乃至352の替わりに2入力ナンドゲート730乃至732及び750乃至752が設けられ、インバータ340乃至342及び360乃至362の替わりにインバータ740乃至742及び760乃至762が設けられ、3入力ナンドゲート310乃至317の替わりに3入力ノアゲート710乃至717が設けられている。2入力ナンドゲート732、731及び730から信号T1Bとクロック信号CLK_2Aとの否定論理積が出力され、インバータ742、741及び740から2入力ナンドゲート732、731及び730の出力信号に対する反転信号T3Bが出力される。また、2入力ナンドゲート752、751及び750から信号T1とクロック信号CLK_2Aとの否定論理積が出力され、インバータ762、761及び760から2入力ナンドゲート752、751及び750の出力信号に対する反転信号T3が出力される。3入力ノアゲート710乃至717からは、信号T3及びT3Bの否定論理和として信号S0乃至S7が出力される。なお、3入力ノアゲート710乃至717は、図4に示すものと同様の構造を有している。
【0060】
次に、上述のように構成された第2の実施例の動作について説明する。図6は第2の実施例に係るメモリ内蔵LSIの動作を示すタイミングチャートである。
【0061】
セレクタ302は、テスト信号TESTが「1」の場合にクロック信号CLK_2をセレクタ出力信号COとして出力する。この状態でリセット信号RESETが「1」になると、3ビットカウンタ300の出力信号は「000」に初期化される。一方、リセット信号RESETが「0」になると、クロック信号CLK_2の立ち上がりエッジの同期してインクリメントを開始し、アドレス信号としてカウンタ出力信号T1を「000」から「111」に向けて順次インクリメントする。
【0062】
インバータ740からは、クロック信号CLK_2Bが「1」のときには、信号A0Bと同じ論理レベルの信号が出力され、クロック信号CLK_2Bが「0」のときには、「0」の信号が出力される。同様に、インバータ741からは、クロック信号CLK_2Bが「1」のときには、信号A1Bと同じ論理レベルの信号が出力され、クロック信号CLK_2Bが「0」のときには、「0」の信号が出力される。また、インバータ742からは、クロック信号CLK_2Bが「1」のときには、信号A2Bと同じ論理レベルの信号が出力され、クロック信号CLK_2Bが「0」のときには、「0」の論理レベルが出力される。従って、信号T3Bは、クロック信号CLK_2Bが「0」のときには、「000」になり、クロック信号CLK_2Bが「1」のときには、信号T1を反転したものになる。
【0063】
インバータ760からは、クロック信号CLK_2Bが「1」のときには、信号A0と同じ論理レベルの信号が出力され、クロック信号CLK_2Bが「0」のときには、「0」の信号が出力される。インバータ761からは、クロック信号CLK_2Bが「1」のときには、信号A1と同じ論理レベルの信号が出力され、クロック信号CLK_2Bが「0」のときは、「0」の信号が出力される。また、インバータ762からは、クロック信号CLK_2Bが「1」のときには、信号A2と同じ論理レベルの信号が出力され、クロック信号CLK_2Bが「0」のときには、「0」の信号が出力される。従って、信号T2は、クロック信号CLK_2Bが「0」のときには、「000」になり、クロック信号CLK_2Bが「1」のときには、信号T1を同じものになる。
【0064】
信号T3及びT3Bが入力された3入力ノアゲート710乃至717は、夫々3入力の否定論理和をとって、デコード信号として信号S0乃至S7を出力する。このとき、下記表15乃至表18に示すように、信号S0乃至S7のうちの1つが「0」になって出力され、残りの7つは「1」になって出力される。そして、このデコード信号がアドレス信号としてメモリ305に入力され、メモリ305から該当するアドレスに記憶されているデータがデータ信号Dataとして出力され、出力回路306を介して外部端子307に出力される。従って、カウンタ出力信号T1が「000」から「111」に向けて昇順で変化しながら、選択されたメモリセルのデータがデータ信号Dataとして順次出力される。
【0065】
下記表15乃至表18に、デコーダ508に設けられた各3入力ノアゲートにおける入力信号と正常な場合の出力信号との関係を示す。なお、表15乃至表18は、時間の経過に伴う各信号の論理レベルの推移に対応している。
【0066】
【表15】
【0067】
【表16】
【0068】
【表17】
【0069】
【表18】
【0070】
表15乃至表18に示すように、本実施例では、3入力ノアゲート710乃至717に「001」、「010」又は「100」の信号が入力される直前には、必ず「000」の信号が入力されている。従って、前述のように、3入力ノアゲート710乃至717の各出力端子はその度にディスチャージされるので、寄生容量が存在していても、その前の出力状態がそのまま維持されることはなくなる。
【0071】
なお、本実施例では、クロック信号CLK_2Bが「0」のときには、3入力ノアゲート710乃至717に全て「0」が入力されるため、信号S0乃至S7は全て「1」になって複数のメモリセルが選択されることになるが、このタイミングでの外部端子307の出力を無視することに予め決めておけば、テストにおいて問題は生じない。
【0072】
また、メモリの容量が2nバイトで、アドレス信号がnビットの場合には、信号T1を反転するインバータがn個、これらのインバータの各出力信号及びクロック信号CLK_2Bを入力するナンドゲートがn個、これらのナンドゲートの各出力信号を反転して信号T3Bを出力するインバータがn個、信号T1及びクロック信号CLK_2Bを入力するナンドゲートがn個、これらのナンドゲートの各出力信号を反転して信号T3を出力するインバータがn個、信号T3及びT3Bを入力するノアゲートが2n個あれば、第2の実施例と同様の動作が可能である。
【0073】
次に、本発明の第3の実施例について説明する。第1実施例ではメモリ305の構成を8アドレス8ビットの構成としているが、実際の回路では256バイト8ビット等の構成となっており、デコーダとしては、ワード線を選択するためのXデコーダだけでなくビット線を選択するためのYデコーダが設けられ、Yデコーダに付随してYセレクタも設けられる。第3の実施例は、このようなメモリ内蔵LSIに適用されるものである。図7は本発明の第3の実施例に係るメモリ内蔵LSIの構造を示すブロック図である。なお、図7に示す第3の実施例において、図1に示す第1の実施例と同一の構成要素には、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0074】
第3の実施例におけるメモリ905は、256バイト8ビットの構成となっている。また、3ビットカウンタ300の替わりに8ビットカウンタ900が設けられている。8ビットカウンタ900から出力されるアドレス信号としての8つのカウンタ出力信号A7乃至A0のうち、4つの信号A7乃至A4はXデコーダ908に入力され、4つの信号A3乃至A0はYデコーダ909に入力される。
【0075】
Xデコーダ908には、第1の実施例における3個のインバータ320乃至322に相当する4個のインバータ、6個の2入力ノアゲート330乃至332及び350乃至352に相当する8個の2入力ノアゲート、6個のインバータ340乃至342及び360乃至362に相当する8個のインバータ、並びに8個の3入力ナンドゲート310乃至317に相当する16個の4入力ナンドゲートが設けられており、信号A7乃至A4及びクロック信号CLK_2Aが入力される。また、4入力ナンドゲートの各出力信号S0乃至S15はメモリ905のワード線に入力される。
【0076】
また、Yデコーダ909は、Xデコーダ908と同様に、4個のインバータ、8個の2入力ノアゲート、8個のインバータ及び16個の4入力ナンドゲートが設けられて構成されており、アドレス信号A3乃至A0及びCLK_2Aが入力される。4入力ナンドゲートの各出力信号S16乃至S32はセレクタ信号としてYセレクタ910に入力される。
【0077】
Yセレクタ910は、16ビットのセレクト信号に基づいてメモリ305に設けられた128本のビット線から8本のビット線をセレクトする構造を有している。
【0078】
このように構成された第3の実施例においても、Xデコーダ908及びYデコーダ909に設けられた総計で32個の4入力ナンドゲートを構成する各トランジスタの故障は、第1の実施例と同様にして検出することができる。即ち、各4入力ナンドゲートには、2クロックに1クロックの割合で必ず「1111」の信号が入力されるので、その度に出力端子がディスチャージされ、寄生容量の影響を受けずに正しい判定を行うことが可能である。
【0079】
このように、メモリにXデコーダ及びYデコーダが接続されるLSIにおいても、Xデコーダ及びYデコーダを構成するトランジスタの故障検出が可能である。
【0080】
次に、本発明の第4の実施例について説明する。第1乃至第3の実施例では、デコーダが1段構成となっているが、実際のデコーダでは、レイアウト面積削減及び高速動作等を考慮してプリデコーダが設けられる場合がある。第4の実施例はこのようなデコーダを備えたLSIである。図8は第4の実施例に設けられるデコーダの構造を示す回路図である。第4の実施例は、デコーダの構造のみが第1の実施例と相違している。なお、図8に示すデコーダにおいて、図1に示す第1の実施例におけるデコーダと同一の構成要素には、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0081】
第4の実施例におけるデコーダには、クロック信号CLK_2Aが入力される2入力ノアゲート930乃至939及び960乃至963が設けられている。2入力ノアゲート930及び932の他端には、インバータ322の出力信号が入力される。2入力ノアゲート931及び935の他端には、インバータ321の出力信号が入力される。2入力ノアゲート938の他端には、インバータ320の出力信号が入力される。2入力ノアゲート933及び937の他端には、信号A1が入力される。2入力ノアゲート934及び936の他端には、信号A2が入力される。2入力ノアゲート939の他端には、信号A0が入力される。また、夫々2入力ノアゲート930乃至939の各出力信号を反転するインバータ940乃至949が設けられている。更に、インバータ940及び941の各出力信号の否定論理積をとる2入力アンドゲート920、インバータ942及び943の各出力信号の否定論理積をとる2入力アンドゲート921、インバータ944及び945の各出力信号の否定論理積をとる2入力アンドゲート922、並びにインバータ946及び947の各出力信号の否定論理積をとる2入力アンドゲート923が設けられている。このようにしてプリデコーダが構成されている。
【0082】
また、2入力ナンドゲート920と2入力ノアゲート960の他端との間にインバータ950が接続され、2入力ナンドゲート921と2入力ノアゲート961の他端との間にインバータ951が接続され、2入力ナンドゲート922と2入力ノアゲート962の他端との間にインバータ952が接続され、2入力ナンドゲート923と2入力ノアゲート963の他端との間にインバータ953が接続されている。更に、夫々2入力ノアゲート960乃至963の出力信号を反転するインバータ970乃至973、並びに8個の2入力ナンドゲート910乃至917が設けられている。2入力ナンドゲート910には、インバータ970及び948の出力信号が入力され、2入力ナンドゲート911には、インバータ972及び948の出力信号が入力され、2入力ナンドゲート912には、インバータ971及び948の出力信号が入力され、2入力ナンドゲート913には、インバータ973及び948の出力信号が入力される。また、2入力ナンドゲート914には、インバータ970及び949の出力信号が入力され、2入力ナンドゲート915には、インバータ972及び949の出力信号が入力され、2入力ナンドゲート916には、インバータ971及び949の出力信号が入力され、2入力ナンドゲート917には、インバータ973及び949の出力信号が入力される。そして、夫々2入力ナンドゲート910乃至917から信号S0乃至S7が出力される。
【0083】
このように構成された第4の実施例においては、第1の実施例と同様に、デコーダに設けられた各2入力ナンドゲートに入力される信号は、クロック信号CLK_2Aの半クロック毎に「11」になる。従って、各出力信号はその度にディスチャージされるので、全ての2入力ナンドゲートを構成するトランジスタの故障を検出することができる。
【0084】
次に、本発明の第5の実施例について説明する。図9は本発明の第5の実施例に係るメモリ内蔵LSIの構造を示すブロック図である。なお、図9に示す第5の実施例において、図1に示す第1の実施例と同一の構成要素には、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0085】
第1の実施例では、クロック信号CLK_2Aを生成するために2分周回路301が設けられているが、CPUクロックの生成及び周辺機能動作クロックの生成等のために位相が相違する複数のクロック信号を有しているメモリ内蔵LSIにおいては、位相がずれたクロック信号をクロック信号CLK_2として使用することができる。第5の実施例はこのような構成のLSIである。
【0086】
本実施例においては、クロック信号CLK_2は、第1の実施例における2分周回路301とは異なる回路により生成されたものであり、クロック信号CLKを2分周したものと同等のクロック信号である。従って、クロック信号CLK_2Aも、クロック信号CLKを2分周したものと同等のクロック信号になる。
【0087】
このような第5の実施例によっても、第1の実施例と同等の効果を得ることができる。
【0088】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、アドレス発生回路により、アドレス信号が変化するたびにデコーダの複数の出力端子をディスチャージする信号をデコーダに出力するので、デコーダの出力段の論理回路に設けられたトランジスタの故障検出を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るメモリ内蔵LSIの構造を示すブロック図である。
【図2】第1の実施例に係るメモリ内蔵LSIの動作を示すタイミングチャートである。
【図3】図10に示す従来のテスト回路に対し3入力ナンドゲートを3入力ノアゲートに代替させた回路を示すブロック図である。
【図4】デコーダ504に設けられた各3入力ノアゲートの構造を示す回路図である。
【図5】本発明の第2の実施例に係るメモリ内蔵LSIの構造を示すブロック図である。
【図6】第2の実施例に係るメモリ内蔵LSIの動作を示すタイミングチャートである。
【図7】本発明の第3の実施例に係るメモリ内蔵LSIの構造を示すブロック図である。
【図8】第4の実施例に設けられるデコーダの構造を示す回路図である。
【図9】本発明の第5の実施例に係るメモリ内蔵LSIの構造を示すブロック図である。
【図10】特開2000−76900号公報に開示された従来のテスト回路の構造を示すブロック図である。
【図11】デコーダ104に設けられた各3入力ナンドゲートの構造を示す回路図である。
【符号の説明】
300、900;カウンタ
301;分周回路
302;セレクタ
305、905;メモリ
306;出力回路
307;外部端子
308、508;デコーダ
908;Xデコーダ
909;Yデコーダ
910;Yセレクタ
Claims (6)
- メモリと、複数の出力端子を備え前記メモリ用のアドレス信号をデコードするデコーダと、このデコーダの動作テストの際に前記デコーダにアドレス信号を出力するアドレス発生回路と、を有するメモリ内蔵LSIにおいて、前記アドレス発生回路は、アドレス信号が変化するたびに前記複数の出力端子をディスチャージする信号を前記デコーダに出力することを特徴とするメモリ内蔵LSI。
- 前記アドレス信号は、前記動作テストの際に順次インクリメントされ、前記アドレス発生回路は、前記アドレス信号の変化と同じ周期のクロック信号を前記デコーダに出力することを特徴とする請求項1に記載のメモリ内蔵LSI。
- 前記アドレス信号がnビットの信号である場合に、前記デコーダは、前記アドレス信号を反転するn個の第1のインバータと、これらの第1のインバータの各出力信号及び前記クロック信号を入力するn個の第1のノアゲートと、これらの第1のノアゲートの各出力信号を反転するn個の第2のインバータと、前記アドレス信号及び前記クロック信号を入力するn個の第2のノアゲートと、これらの第2のノアゲートの各出力信号を反転するn個の第3のインバータと、前記第2及び第3のインバータの出力信号を入力する2n個のナンドゲートと、を有することを特徴とする請求項2に記載のメモリ内蔵LSI。
- 前記アドレス信号がnビットの信号である場合に、前記デコーダは、前記アドレス信号を反転するn個の第1のインバータと、これらの第1のインバータの各出力信号及び前記クロック信号を入力するn個の第1のナンドゲートと、これらの第1のナンドゲートの各出力信号を反転するn個の第2のインバータと、前記アドレス信号及び前記クロック信号を入力するn個の第2のナンドゲートと、これらの第2のナンドゲートの各出力信号を反転するn個の第3のインバータと、前記第2及び第3のインバータの出力信号を入力する2n個のノアゲートと、を有することを特徴とする請求項2に記載のメモリ内蔵LSI。
- 前記デコーダは、Xデコーダであり、前記各出力端子は、前記メモリの各ワード線に接続されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のメモリ内蔵LSI。
- 前記デコーダは、Yデコーダであり、前記各出力端子は、前記メモリのビット線を選択するYセレクタに前記ビット線の選択の制御信号として入力されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のメモリ内蔵LSI。
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