JP3573519B2 - 固体電解質型燃料電池単セル及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、固体電解質型燃料電池単セル(以下、「SOFC単セル」と言う。)に関し、さらに詳しくは、固体電解質と空気極との界面における反応生成物の抑制により電池性能を改善したSOFC単セル及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の燃料電池において、固体電解質型燃料電池(SOFC)が、種類の異なるリン酸型燃料電池や溶融炭酸塩型燃料電池に比べて発電効率が高く、また高温廃熱を利用してガスタービン発電等と組せることにより、公害問題の生じない環境性の高いオンサイト用コージェネレーションシステムへの適用などが期待されている。
【0003】
ところで、このSOFCの固体電解質材料としては、従来電気特性(特に導電率特性)に優れ、かつ作動温度(約1150℃)での結晶構造の安定が図れるものとしてイットリア安定化ジルコニア(以下、「YSZ」言う。)材料が用いられてきた。
【0004】
そして、このYSZ材料による固体電解質板の片側面にNiサーメット材料による燃料極を設け、固体電解質板の反対側面にはランタンストロンチウムマンガネート(La(Sr)MnO(以下、「LSM」と言う。)材料による空気極を設けたSOFC単セル成が一般的に知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の単セル構成ものは、空気極材料であるLSM材料がYSZ固体電解質材料であるY−ZrOと長時間の高温雰囲気において反応し、その界面においてLaZr が生成する。そして、この絶縁性を有するLaZr 電極と固体電解質との界面に生成されると、電池性能に大きく影響を及ぼし、長期的に電池の信頼性が低下する原因となっていた。
【0006】
また、上述した構成のSOFC単セルによれば、固体電解質板や燃料極の焼成温度は1400〜1500℃であるのに対して、空気極の焼成温度はその空気極材料の固体電解質材料への拡散を回避するため1150℃前後とされており、電気的な密着性や製造工程の簡素化のためには固体電解質板に燃料極材料と空気材料とをそれぞれスラリーコーティングにより塗布し、一度に焼成する共焼結が望ましいにもかかわらず、現在は固体電解質の焼成、電極の固体電解質への焼き付けは別工程で行われざるを得なかった。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、長時間安定して電池性能を維持できて電池としての信頼性の高いSOFC単セルを提供することにある。また、本発明の別の目的は、固体電解質と電極との共焼結法によるSOFC単セルの製造方法の実現により製造コストの低廉化をも達成せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するため本発明に係る固体電解質型燃料電池単セルは、請求項1に記載のように、固体電解質板の片側面に燃料極、その反対側面に空気極が一体的に接合されてなる固体電解質型燃料電池単セルにおいて、前記固体電解質板は、粒界にアルミナが存在するスカンジア安定化ジルコニア材料よりなるとともに、前記空気極は、ランタンストロンチウムマンガネート材料よりなり、前記固体電解質板、前記空気極及び前記燃料極は共焼結により一体的に接合されてなることを要旨とするものである。
本発明に係るSOFC単セルによれば、固体電解質板として、粒界にアルミナが存在するスカンジア安定化ジルコニア(以下、「ScSZ−Al 」と言う。)材料よりなる固体電解質板を用いているので、LSM材料よりなる空気極中からこの固体電解質板中へマンガンイオンが拡散するものの、そのマンガンイオンの拡散は、YSZ固体電解質の場合よりも遅く、しかも拡散してもそれはScSZ−Al 固体電解質の粒界に沿ってアルミナと優先的に反応しつつ拡散するので、マンガンイオンの固体電解質粒内への固溶拡散が抑制される。そのため、界面にランタンイオンが生成されにくくなり、ScSZ−Al 固体電解質との反応によってLa Zr が生成されることがない。また、もっぱら粒界に存在するアルミナとLSM空気極材料とが反応してアルミナとの反応物が生じても、その反応生成物は粒界に存在するだけで、固体電解質粒内には存在し得えない。したがって、このSOFC単セルが、長期間高温雰囲気にさらされた場合であっても、燃料電池としての長期耐久性及び信頼性に優れたものとなる。また、固体電解質板、空気極及び燃料極が共焼結により一度に焼成されたものであっても反応生成物の問題が回避されていることから、電池性能を低下さ せることなく電池製造コストの低廉化を図ることが可能となる。
【0009】
また本発明に係る固体電解質型燃料電池単セルの製造方法は、請求項2に記載のように、粒界にアルミナが存在するスカンジア安定化ジルコニア材料よりなる固体電解質板の片側面に燃料極材料を塗布するとともに、前記固体電解質板の反対側面にランタンストロンチウムマンガネート材料を含む空気極材料を塗布し、これら燃料極材料及び空気極材料を1300℃〜1500℃の範囲内の共通の焼成温度により前記固体電解質板の表面に共焼結し、前記固体電解質板、燃料極及び空気極を一体的に接合することを要旨とするものである。
本発明に係るSOFC単セルの製造方法によれば、LSM空気極材料中のマンガンイオンのScSZ−Al 固体電解質粒内への固溶拡散が抑制され、界面に反応生成物たるLa Zr が生じることなく固体電解質板、燃料極及び空気極が共焼結により一体的に接合されたSOFC単セルを、電池製造工程の簡略化、電池製造コストの低廉化等を図りつつ得ることが可能となる。
【0010】
【実施例】
初めに、実験方法について説明し、次に実験結果並びに考察について説明する。
(実験方法)
本発明の固体電解質材料であるスカンジア安定化ジルコニア(以下、「ScSZ」と言う。)原料粉末は、Sc原子レベルで均一に混合することを目的として、ゾルゲル法(蟻酸法)により調製した。はじめに、Sc(99.9%、三津和化学)を加熱した濃硝酸に溶解させ、蒸留水で希釈したのちZrO(NO )2HO (99%、三津和化学)を加えた。この溶液に蟻酸とポリエチレングリコールを加え、撹拌しながら加熱固化して前駆体を得た。つぎに、得られた前駆体を800℃で12時間仮焼し、ScSZ原料粉末とした。
【0011】
また、空気極材料であるランタンストロンチウムマンガネート(La0.85Sr0.15MnO(LM)の原料は、 La(NO3HO(特級、キシダ化学)、Sr(NO(特級、キシダ化学)、(NHO(特級、キシダ化学)、MnC2H0(特級、キシダ化学)を用いた。
【0012】
そしてこれらとAl 粉末(99.99%、大明化学)とを所定の混合比に混ぜ合わせた後、ビーカー中にてバーナでNOxがでなくなるまで加熱し、その後成形して500℃で12時間仮焼、粉砕成形した後950℃で12時間焼成した。比較に用いた従来の固体電解質材料である8mole%YSZ原料粉末は東ソ−製のTZ−8Yを用いた。
【0013】
またX線解析用の試料については、本発明品の場合11mole%ScSZ原料粉末、Al末及びLSM粉末をそれぞれ所定量を計り取り、エチルアルコールで24時間ボールミルで湿式混合し乾燥した後、混合粉末を1000g/cm で一軸成形した。つぎに成形体を1300〜1500℃で5時間焼成して試料を得た。X線回折はPHILIPS製PW1792型を用い、CuKα線で測定した。内部標準としてはSi粉末を用いた。
【0014】
また比較試料としての8mole%YSZ(Al配合せず)、Al配合8mole%YSZ、11mole%ScSZ(Al配合せず)についても同様の調整方法によりLSM粉末を配合してX線解析用の試料を作成した。ただ焼成温度については1000〜1500℃の範囲で若干の条件の違いがあるので、後述の実験結果(データ)を参照願いたい。
【0015】
一方、EPMA用のScSZ−Al複合材料は、ドクターブレード法によるグリーンシートを1700℃15時間焼成して試料を得た。LSM粉末をポリエチレングリコールで溶かし、ScSZ−Al 固体電解質板に塗布して1150〜1350℃の雰囲気で5時間焼き付けた。EPMAは島津製作所製EPMA1400を用いて測定した。
【0016】
(実験結果および考察)
図1に20mole%Al−80mole%11ScSZ(以下、「11ScSZ20A」と言う。)にLSM粉末を混合し焼成した試料のX線回折結果を示した。11ScSZ20A粉末とLSM粉末との混合比率は、同量(50:50)とする。焼成温度は、1300℃、1400℃、1500℃の3条件としている。
また図2には、従来の8YSZ(Al配合なし)にLSM粉末を混合し焼成した試料のX線回折結果を示した。8YSZ粉末とLSM粉末との混合比率は、やはり同量(50:50)とする。ただ焼成温度は、1000℃、1200℃、1400℃の3条件としている。
【0017】
この図1と図2の比較によれば、8YSZ粉末とLSM粉末との混合焼成物では1200℃以上で反応物であるLaZr を生成しており、1400℃でもLaZr の生成が認められる。これに対して11ScSZ20A粉末とLSM粉末との混合焼成物では、1300℃以上でLaZr の生成物は認められない。
【0018】
このことから、11ScSZ20A粉末とLSM粉末との混合焼成物の方が8YSZ粉末とLSM粉末との混合焼成物よりもLSM中のマンガンイオン(Mn3+)の固体電解質材料中への拡散が遅いことが想起される。そして固体電解質材料として11ScSZ20Aを用いれば、従来の8YSZを用いた場合よりも高い焼成温度(1300℃以上)で焼成しても電池特性を損なうようなLaZr の生成が認められず、かかる高い焼成温度での焼成が可能であると言える。
【0019】
図3は、さらに8YSZ粉末にAl粉末を配合したものとLSM粉末との混合焼成物、すなわち、20mole%Al−80mole%8YSZ(以下、「8YSZ20A」と言う。)にLSM粉末を混合し焼成した試料のX線回折結果を示した。8YSZ20A粉末とLSM粉末との混合比率は同量(50:50)とする。焼成温度は1300℃、1400℃、1500℃の3条件としている。
【0020】
この図3に示した試料、すなわち、8YSZ20A粉末とLSM粉末との混合焼成物でもアルミナ(Al)を配合しない試料(図2参照)と同様、LaZr の生成が認められた。したがって8YSZ固体電解質材料にアルミナ(Al)を配合することによりLaZr の生成を抑制するという効果はほとんど認められない。
【0021】
図4は、さらにAlを配合しない11ScSZ粉末とLSM粉末との混合焼成物、すなわち、11ScSZ粉末にLSM粉末を混合し焼成した試料のX線回折結果を示している。11ScSZ粉末とLSM粉末との混合比率は、やはり同量(50:50)としている。焼成温度は、図1に示した本発明品のAl配合したものとの比較のため同一の温度、すなわち1300℃を採用している。
【0022】
この図1と図4との比較から、Alを配合しない11ScSZの方にはLaZr が生成しているのに対し、Alを配合した11ScSZ20Aの方は生じなかった。LSMとAlの回折パターンが見られなかったことから、それらが反応したためLaZr が生成しなかったのだと考えられる。
【0023】
図5は、空気極と11ScSZ−Al複合材料の界面のMn元素の存在を示したEPMAの解析結果(電顕写真)を示したものである。固体電解質材料中のAlの配合比率は、前述の試料と同様、Al20mole%に対して11ScSZ80mole%としている。また焼成温度は、1150℃、1250℃、1350℃の3段階を採用している。この結果、1150℃、1250℃ではほとんどマンガンイオン固体電解質内部には拡散していないが、1350℃では拡散していることがわかる。
【0024】
また図6は、同様の試料を1350℃で焼成した場合に、界面付近を拡大してMn、Al、La元素の存在をEPMAを使って示している。ランタンイオン(La 3+ はほとんど固体電解質に拡散していないのに対し、マンガンイオン固体電解質内部まで拡散していた。YSZとLSMの反応と同様、ScSZの場合にもマンガンイオン固体電解質に拡散し、界面に残存したランタンイオンがZrO と反応しLaZr が生成するものと考えられる。
【0025】
図からわかるようにMnの分布とAlの分布が一致しており、マンガンイオン固体電解質に拡散してAl と反応している。AlはZrO にほとんど固溶しないためScSZの粒界に存在するが、Mnの分布からScSZの粒内にはマンガンイオンはほとんど分布せず、Alの分布に一致していることはマンガンイオンの拡散が粒界を通って生じるものと考えられる。
【0026】
以上各種の実験結果を説明したが、これらを要約すると、YSZ固体電解質材とLM空気極材料との反応メカニズムは、次のように考えられる。すなわち、第一にLSM空気極材料のマンガンイオンがYSZ固体電解質のZrO に固溶しLSM空気極材料成分が分解する。次に残ったランタンイオンがZrOと反応しLaZrが生成する。したがって、ZrOマンガンイオンが固溶しやすく、ランタンイオンと反応しやすいものほど反応成生物であるLaZr が生じやすいものと言える。
【0027】
これに対して、LSM空気極材料とScSZ−Al固体電解質との反応は、SOFC固体電解質材料として従来よく用いられている8YSZ固体電解質に比べ反応性が低い。これは固体電解質材料のZrO にAlを添加した複合材料では、AlがZrO にほとんど固溶しないため、 Al はZrOの粒界にそのまま存在する。
【0028】
そして、空気極材料であるLSMはZrOよりAl と反応しやすく、Al 添加した複合材料ではAlとの反応物が生じる。したがって、空気極材料中のマンガンイオンはScSZ−Al 体電解質材料中へ拡散するが、そのマンガンイオンの拡散はYSZ固体電解質の場合よりも遅く、しかも拡散してもそれはScSZ−Al 固体電解質の粒界に沿ってAlと反応しつつ拡散するものであって、マンガンイオンが固体電解質粒内に固溶拡散することはない。
【0029】
そしてこのことから次のようなことが言える。すなわち、固体電解質材料中のAlは元来絶縁体であるが、それはもっぱら粒界に存在するため空気極材料との反応物が生じても、その反応生成物は固体電解質材料の粒界に存在するだけで粒内にまで存在し得ず、電池自体の性能は変化しない。したがって、固体電解質材料として粒界にアルミナが存在するスカンジア安定化ジルコニア材料を採用し、これに空気極材料としてランタンストロンチウムマンガネート材料を採用することにより、長期間高温度雰囲気にさらされた使用によっても燃料電池としての長期耐久性、信頼性の向上が期待されるものである。
【0030】
また空気極材料の焼成温度も、従来はYSZ固体電解質材料への空気極材料の拡散反応によるLaZr の生成を懸念して1150℃前後の低い温度とせざるを得なかったが、本発明のようにLSM空気極材料がScSZ−Al 固体電解質の粒界に存在するアルミナと反応するのみで粒内には拡散しにくいことを考慮すれば、1300℃以上の高温度での焼成も可能である。したがって、固体電解質板と空気極材料並びに一般的に用いられるNiサーメットのような燃料極材料とを共焼結により一度に焼成することが実現されるものである。
【0031】
【発明の効果】
以上各種の実験結果からも明らかなように、本発明に係る固体電解質型燃料電池単セル(SOFC単セル)によれば、固体電解質として従来から一般的に知られているイットリア安定化ジルコニア材よりなる固体電解質板に代えて、粒界にアルミナが存在するスカンジア安定化ジルコニア材よりなる固体電解質 を用い、このScSZ−Al固体電解質にランタンストロンチウムマンガネート材料よりなる空気極及び燃料極が共焼結により一体的に接合されているものであるから、従来のように長期間の高温度雰囲気での使用によっても空気極材料はもっぱらその固体電解質材料中の粒界に存在するアルミナと反応するのみで、その反応生成物が粒内には生成されないため、燃料電池としての長期耐久性及び信頼性は極しく向上するものである。また固体電解質板空気極及び燃料極が共焼結により一度に焼成されているので、製造工程の簡略化、電池製造コストの低廉化が図られ、その産業上の有益性は極めて大きものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ルミナ(Al)配合の11ScSZ原料粉末とLSM粉末の混合焼成物のX線回折の結果を示した図である。
【図2】従来の8YSZ原料粉末とLSM粉末の混合焼成物のX線回折の結果を示した図である。
【図3】従来の8YSZにアルミナ(Al)を配合したものとLSM粉末との混合焼成物のX線回折の結果を示した図である。
【図4】アルミナを配合しない11ScSZ原料粉末とLSM粉末との混合焼成物のX線回折の結果を示した図である。
【図5】11ScSZ−Al 固体電解質材料とLSM空気極材料との界面におけるMnの拡散状態を説明するために示したEPMA電子顕微鏡写真である。
【図6】11ScSZ−Al 固体電解質材料とLSM空気極材料との界面におけるAl、Mn、Laの拡散結合状態を説明するために示したEPMA電子顕微鏡写真である。

Claims (2)

  1. 固体電解質板の片側面に燃料極、その反対側面に空気極が一体的に接合されてなる固体電解質型燃料電池単セルにおいて、
    前記固体電解質板は、粒界にアルミナが存在するスカンジア安定化ジルコニア材料よりなるとともに、前記空気極は、ランタンストロンチウムマンガネート材料よりなり、
    前記固体電解質板、前記空気極及び前記燃料極は共焼結により一体的に接合されてなることを特徴とする固体電解質型燃料電池単セル
  2. 粒界にアルミナが存在するスカンジア安定化ジルコニア材料よりなる固体電解質板の片側面に燃料極材料を塗布するとともに、前記固体電解質板の反対側面にランタンストロンチウムマンガネート材料を含む空気極材料を塗布し、これら燃料極材料及び空気極材料を1300℃〜1500℃の範囲内の共通の焼成温度により前記固体電解質板の表面に共焼結し、前記固体電解質板、燃料極及び空気極を一体的に接合ることを特徴とする固体電解質型燃料電池セルの製造方法。
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