JP3572702B2 - 可動炉床式炉のガスシール装置 - Google Patents
可動炉床式炉のガスシール装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3572702B2 JP3572702B2 JP04482995A JP4482995A JP3572702B2 JP 3572702 B2 JP3572702 B2 JP 3572702B2 JP 04482995 A JP04482995 A JP 04482995A JP 4482995 A JP4482995 A JP 4482995A JP 3572702 B2 JP3572702 B2 JP 3572702B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- furnace
- seal
- liquid
- sealing
- gas
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Furnace Details (AREA)
- Muffle Furnaces And Rotary Kilns (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、回転炉床型炉，ウオーキングハース炉，或いは炉床可動型バッチ炉等の可動炉床式炉における可動床部分と定置部分の間のガスシール装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
被熱物を炉内にて移動させ、或いは搬入，搬出のために炉体を移動可能に構成した回転炉床型炉等の可動炉床式炉では、可動床部分と定置部分との間の隙間から炉内の雰囲気ガスが洩出したり、外気が侵入するのを防ぐため従来から液封式のガスシール装置が設けられている。これは、周知のように、可動床部分と定置部分に夫々シール板をスカート状に垂下状に固設すると共に、床可動方向に沿って設けられた樋状の液槽に水または難燃性の油を貯留し、両シール板の下端をこの液体中に浸漬することにより、可動床の移動を障げることなくガスシールするものである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記可動炉床式炉では、炉内温度が高い場合その炉内雰囲気ガスが両シール板間の隙間からシール液面に到達し、シール液まで高温度に加熱されることとなる。このためシール液が短時間で蒸発したり、油の場合これに引火し危険な状態となることがあった。また、炉内が高温度の浸炭性雰囲気ガスである場合にはシール部分で雰囲気ガスが温度降下し、多量のカーボンが折出し作動不良を起こす原因となるものであった。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決しようとするもので、炉体の定置部分と可動床部分に夫々シール板を隙間を置いて相対するように垂下状に固設し、シール液が満たされた液槽中に両シール板の下端を浸漬してなる可動炉床式炉のガスシール装置であって、定置部分側のシール板に給気口を開設し、該給気口より両シール板間の隙間に窒素ガスを供給することを特徴とする。
【０００５】
【作用】
窒素ガスの滞留により炉内の高温度の雰囲気ガスがシール液面に到達しにくくなり、カーボンの折出が抑制されたり、シール液の過熱が防止される。
【０００６】
【実施例】
次に本発明の実施例を回転炉床型炉について図面と共に説明する。図１にこの回転炉床型炉の縦断面を示し、図中１は機枠２により支持された円筒形の炉体、３は該炉体１の一側に開設された被熱物の装入・抽出口、４は該炉体１の中心に回転軸５により水平面内で回転動するように支持された可動床、Ｈは該可動床４上に配置された被熱物、６は熱源のラジアントチューブヒータ、７は炉内雰囲気攪拌用のファンである。
【０００７】
図２，図３にも示したように、可動床４の周縁部分、および該周縁部分と相対する炉体１の定置部分１ａには夫々シール板８，９がボルト１０，１１により垂下状に固設される。そして機枠２の内側に棚部１２を形成し、該棚部１２上に液槽１３を配設する。該液槽１３は可動床４の外径と略々同径なる環状形に形成され難燃性の油からなるシール液１４が貯留され、該シール液１４中に両シール板８，９の下端を浸漬させている。
【０００８】
１５は液槽１３を囲うように形成された水冷ジャケットで、該水冷ジャケット１５中に給水口１６，排水口１７より夫々冷却水を出し入れし該液槽１３内のシール液１４を冷却している。また、シール液１４はタンク１８よりストレーナ１９，クーラ２０，ポンプ２１，逆止弁２２を介して供給され、該液槽１３よりオーバーフローしたシール液１４は戻管２８を通しタンク１８に自然流下しこれにより直接冷却さるようになっている。なお、２３，２４は液槽１３の両側板に止着されたステンレス箔製のカバーで、該カバー２３，２４の上端部を両シール板８，９の外側面に弾性的に当接させて該液槽１３の上方を該カバーにより被うことによりシール液１４を防塵，防炎している。
【０００９】
しかして、定置部分１ａ側のシール板９に給気口２５を開設し、窒素ガスの供給源に接続された給気管２６よりホース２７を分岐させ、該ホース２７を通して両シール板８，９間の間隙に窒素ガスを供給する。なお、給気管２６は炉体１の全周を囲むように設けられ、該給気管２６に均等間隔で複数本のホース２７が設けられシール板９に定間隔で開設された複数の給気口２５より均等にシール板８，９間に窒素ガスが供給されるようにしている。こうしてシール板８，９間に供給された窒素ガスは下方はシール液１４により封止され、上方はこれより比重の軽い高温度の雰囲気ガスが存在するので該シール板８，９間に滞留する。
【００１０】
【発明の効果】
このように本発明のガスシール装置は、シール板の間隙に窒素ガスを滞留させることにより、高温度の炉内雰囲気ガスが直接シール液に到達するのが防がれるので、シール液の過熱が防止され、その蒸発や引火による事故のおそれが解消されると共に、カーボン折出等の抑制もできるなど有益な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例を示す回転炉床型炉の縦断面図。
【図２】図１のＡ−Ａ線断面図。
【図３】図１の要部拡大図。
【符号の説明】
１ 炉体
１ａ 定置部分
４ 可動床
８，９ シール板
１３ 液槽
１４ シール液
１５ 水冷ジャケット
２５ 給気口
２６ 給気管
２７ ホース
【産業上の利用分野】
本発明は、回転炉床型炉，ウオーキングハース炉，或いは炉床可動型バッチ炉等の可動炉床式炉における可動床部分と定置部分の間のガスシール装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
被熱物を炉内にて移動させ、或いは搬入，搬出のために炉体を移動可能に構成した回転炉床型炉等の可動炉床式炉では、可動床部分と定置部分との間の隙間から炉内の雰囲気ガスが洩出したり、外気が侵入するのを防ぐため従来から液封式のガスシール装置が設けられている。これは、周知のように、可動床部分と定置部分に夫々シール板をスカート状に垂下状に固設すると共に、床可動方向に沿って設けられた樋状の液槽に水または難燃性の油を貯留し、両シール板の下端をこの液体中に浸漬することにより、可動床の移動を障げることなくガスシールするものである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記可動炉床式炉では、炉内温度が高い場合その炉内雰囲気ガスが両シール板間の隙間からシール液面に到達し、シール液まで高温度に加熱されることとなる。このためシール液が短時間で蒸発したり、油の場合これに引火し危険な状態となることがあった。また、炉内が高温度の浸炭性雰囲気ガスである場合にはシール部分で雰囲気ガスが温度降下し、多量のカーボンが折出し作動不良を起こす原因となるものであった。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決しようとするもので、炉体の定置部分と可動床部分に夫々シール板を隙間を置いて相対するように垂下状に固設し、シール液が満たされた液槽中に両シール板の下端を浸漬してなる可動炉床式炉のガスシール装置であって、定置部分側のシール板に給気口を開設し、該給気口より両シール板間の隙間に窒素ガスを供給することを特徴とする。
【０００５】
【作用】
窒素ガスの滞留により炉内の高温度の雰囲気ガスがシール液面に到達しにくくなり、カーボンの折出が抑制されたり、シール液の過熱が防止される。
【０００６】
【実施例】
次に本発明の実施例を回転炉床型炉について図面と共に説明する。図１にこの回転炉床型炉の縦断面を示し、図中１は機枠２により支持された円筒形の炉体、３は該炉体１の一側に開設された被熱物の装入・抽出口、４は該炉体１の中心に回転軸５により水平面内で回転動するように支持された可動床、Ｈは該可動床４上に配置された被熱物、６は熱源のラジアントチューブヒータ、７は炉内雰囲気攪拌用のファンである。
【０００７】
図２，図３にも示したように、可動床４の周縁部分、および該周縁部分と相対する炉体１の定置部分１ａには夫々シール板８，９がボルト１０，１１により垂下状に固設される。そして機枠２の内側に棚部１２を形成し、該棚部１２上に液槽１３を配設する。該液槽１３は可動床４の外径と略々同径なる環状形に形成され難燃性の油からなるシール液１４が貯留され、該シール液１４中に両シール板８，９の下端を浸漬させている。
【０００８】
１５は液槽１３を囲うように形成された水冷ジャケットで、該水冷ジャケット１５中に給水口１６，排水口１７より夫々冷却水を出し入れし該液槽１３内のシール液１４を冷却している。また、シール液１４はタンク１８よりストレーナ１９，クーラ２０，ポンプ２１，逆止弁２２を介して供給され、該液槽１３よりオーバーフローしたシール液１４は戻管２８を通しタンク１８に自然流下しこれにより直接冷却さるようになっている。なお、２３，２４は液槽１３の両側板に止着されたステンレス箔製のカバーで、該カバー２３，２４の上端部を両シール板８，９の外側面に弾性的に当接させて該液槽１３の上方を該カバーにより被うことによりシール液１４を防塵，防炎している。
【０００９】
しかして、定置部分１ａ側のシール板９に給気口２５を開設し、窒素ガスの供給源に接続された給気管２６よりホース２７を分岐させ、該ホース２７を通して両シール板８，９間の間隙に窒素ガスを供給する。なお、給気管２６は炉体１の全周を囲むように設けられ、該給気管２６に均等間隔で複数本のホース２７が設けられシール板９に定間隔で開設された複数の給気口２５より均等にシール板８，９間に窒素ガスが供給されるようにしている。こうしてシール板８，９間に供給された窒素ガスは下方はシール液１４により封止され、上方はこれより比重の軽い高温度の雰囲気ガスが存在するので該シール板８，９間に滞留する。
【００１０】
【発明の効果】
このように本発明のガスシール装置は、シール板の間隙に窒素ガスを滞留させることにより、高温度の炉内雰囲気ガスが直接シール液に到達するのが防がれるので、シール液の過熱が防止され、その蒸発や引火による事故のおそれが解消されると共に、カーボン折出等の抑制もできるなど有益な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例を示す回転炉床型炉の縦断面図。
【図２】図１のＡ−Ａ線断面図。
【図３】図１の要部拡大図。
【符号の説明】
１ 炉体
１ａ 定置部分
４ 可動床
８，９ シール板
１３ 液槽
１４ シール液
１５ 水冷ジャケット
２５ 給気口
２６ 給気管
２７ ホース
Claims (1)
- 炉体の定置部分と可動床部分に夫々シール板を隙間を置いて相対するように垂下状に固設し、シール液が満たされた液槽中に両シール板の下端を浸漬してなる可動炉床式炉のガスシール装置であって、定置部分側のシール板に給気口を開設し、該給気口より両シール板間の隙間に窒素ガスを供給することを特徴とした可動炉床式炉のガスシール装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04482995A JP3572702B2 (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | 可動炉床式炉のガスシール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04482995A JP3572702B2 (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | 可動炉床式炉のガスシール装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08219649A JPH08219649A (ja) | 1996-08-30 |
| JP3572702B2 true JP3572702B2 (ja) | 2004-10-06 |
Family
ID=12702355
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04482995A Expired - Fee Related JP3572702B2 (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | 可動炉床式炉のガスシール装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3572702B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012078000A (ja) * | 2010-10-01 | 2012-04-19 | Jfe Steel Corp | 回転炉床炉の水封トラフ装置及び該水封トラフ装置内に堆積する落下物の除去方法 |
-
1995
- 1995-02-08 JP JP04482995A patent/JP3572702B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08219649A (ja) | 1996-08-30 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| KR930006267B1 (ko) | 유체냉각식 밀폐수단을 포함한 용기 및 상기 용기를 냉각시키는 방법 | |
| US5632820A (en) | Thermal treatment furnace in a system for manufacturing semiconductors | |
| US20010055740A1 (en) | Modular furnace system | |
| RU2301727C2 (ru) | Вакуумная печь для пайки давлением и способ ее использования | |
| JP3213631B2 (ja) | 高炉用仕込み装置の分配シュートを冷却する装置 | |
| JPH1060512A (ja) | 樋用カバー | |
| JP3572702B2 (ja) | 可動炉床式炉のガスシール装置 | |
| US3179394A (en) | Solid seal for inner covers | |
| KR850001479Y1 (ko) | 스크랩의 예열장치 | |
| US6870873B2 (en) | Device for improved slag retention in water cooled furnace elements | |
| US2722412A (en) | Blast furnace cooling plate holder | |
| EP1170385A2 (en) | Device for applying injection lances or burners to the side walls of electric furnaces for steelmaking | |
| JPH0813123A (ja) | 竪型バッチ式窒化炉 | |
| JP2575851B2 (ja) | 熱処理装置 | |
| US11619450B2 (en) | Stand alone copper burner panel for a metallurgical furnace | |
| SU727966A1 (ru) | Установка дл подогрева шихты | |
| CN218177510U (zh) | 一种超高温风机使用的水冷密封结构及超高温风机 | |
| KR20150079526A (ko) | 질화로 열차단 냉각장치 | |
| JPH11107900A (ja) | 水車用軸受の潤滑装置 | |
| JPH0410208Y2 (ja) | ||
| JPH023159B2 (ja) | ||
| US3423513A (en) | Furnace having housing wall shielding furnace packing | |
| JPS6310558Y2 (ja) | ||
| JPH0516207Y2 (ja) | ||
| JPH0444610Y2 (ja) |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20031201 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040302 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040421 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040608 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040621 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |