JP3572499B2 - 画像記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トナーを使用して画像を記録する電子写真方式の画像記録装置や、インクを使用して画像を記録するインクジェット方式の画像記録装置等の、記録すべき画像中に含まれる黒画素数に応じた量の記録剤を消費して画像記録を行う画像記録装置に関し、特に、必要に応じて前記記録すべき画像中に含まれる黒画素を間引き処理することで前記記録剤の消費量を低減した画像記録を行う記録剤節約モードを備えた画像記録装置に関する。
【0002】
ファクシミリ装置やデジタル複写機やプリンタ装置等の画像記録装置の画像記録方式として、近年では電子写真方式が多く採用されている。その電子写真方式では、一般に、記録すべき画像に含まれる各黒画素に対応して感光体上に形成したトナー像を記録紙上に転写することで画像記録を行う。なお、黒画素とは、画像を積極的に構成する意味ある画素であり、逆に白画素とは、画像を積極的には構成しない背景となる画素を意味するものである。
【0003】
また、近年では画像記録装置の画像記録方式として、上記電子写真記録方式の他に、インクジェット方式が普及してきている。そのインクジェット方式では、一般に、記録すべき画像に含まれる各黒画素に対応してインクをノズルから噴射して記録紙上に付着させることで画像記録を行う。
【0004】
そのような電子写真方式や、インクジェット方式等の画像記録装置では、1黒画素当りに一定量のトナーあるいはインクを消費する。したがって、記録すべき画像中に含まれる黒画素が多いほど、トナーやインク等の記録剤を多く消費する。
【0005】
それらトナーやインク等は、トナーカートリッジや、インクカートリッジ等の形態で供給される消耗品であり、トナーやインクの消費量は画像記録装置のランニングコストに直接影響する一方、ランニングコストの低減に対するユーザの関心は大きい。
【0006】
そのため、ランニングコストの低減のために、トナー(インク)セーブモードや、エコノミーモード等と称して、記録すべき画像中の黒画素を間引いて(白画素に変換して)、記録すべき画像中の黒画素数を減らすことにより、トナーやインクなどの記録剤の消費量を低減できる画像記録装置が実用されている(例えば、特開平2−144574号公報記載の「電子写真方式のプリンタ装置」等)。
【0007】
しかしながら、従来の黒画素の間引き処理は、1画素おきに隣接する黒画素を間引くような単純な間引き処理であるため、細線で構成される文字や線画等がかすれたりぼやけたりして、その了解度(判読性)が低下しがちである。そのため、黒画素の間引き処理の際に、画像のエッジ部分を構成する黒画素、すなわち、白画素と隣接する黒画素を間引き処理の対象としないことで、文字や線画等の輪郭を保存し、黒画素を間引き処理しても文字や線画等の細線の了解度を維持できるようにした画像処理装置がある。
【0008】
しかし、そのような、画像のエッジ部分を構成する黒画素を保存しつつ黒画素の間引き処理を行うことは、文字や線画等で構成される画像に適用する場合には有効であるが、オリジナルの中間調画像を、誤差拡散処理や、ディザ処理して得られた擬似中間調画像に適用する場合には、必ずしも有効とはいえない。
【0009】
つまり、擬似中間調画像は、オリジナルの中間調画像の濃淡値を黒画素の密度に変換した画像であるため、単純な黒画素の間引き処理であれば、黒画素の密度によらず、一定割合の黒画素が白画素に変換され、その階調性は保存される。しかし、擬似中間調画像に対して、画像のエッジ部分を構成する黒画素を保存しつつ黒画素の間引き処理を行うと、特定の黒画素が画像のエッジ部分を構成するものであるかの判定が、単に当該特定の黒画素が白画素と隣接しているかいないかを条件として行われるため、オリジナルの中間調画像における高濃度部、すなわち、黒画素の密度が高い(白画素の密度が低い)部分や、オリジナルの中間調画像における低濃度部、すなわち、黒画素の密度が低い(白画素の密度が高い)部分では、黒画素の密度が中程度(白画素の密度も中程度)の部分と比較して、黒画素と白画素が隣接する機会(当該黒画素がエッジ部分を構成する画素と判定される機会)が少ない。
【0010】
したがって、擬似中間調画像に対して、画像のエッジ部分を構成する黒画素を保存しつつ黒画素の間引き処理を行うと、黒画素の密度が中程度の部分と、黒画素の密度が高い(または低い)部分とでは、黒画素の間引き率が異なり、オリジナルの中間調画像の階調性を大きく崩してしまうという不具合が生じる。
【0011】
以上説明した画像のエッジ部分を構成する黒画素を保存しつつ黒画素の間引き処理の問題点について、以下図を参照して具体的に説明する。
【0012】
図23は、比較的粗い画像パターンについての間引き処理を示し、図24は、極めて小さな文字(数字の「2」)画像についての間引き処理を示している。それらの双方の図において、(a)は、間引き処理前の原画像を示している。(b)は、(a)の原画像を50%単純間引きした画像を示している。(c)は、(a)の原画像を横方向(主走査方向)にみてエッジを構成する黒画素(エッジ画素)を保存しつつ50%単純間引きした画像を示している。(d)は、(a)の原画像を横方向(主走査方向)にみてエッジを構成する黒画素(エッジ画素)を保存しつつ25%単純間引きした画像を示している。
【0013】
ここで、50%単純間引は、図23(a)または図24(a)の原画像を構成する黒画素を画素値1とし、白画素を画素値0として、主走査方向2画素×副走査方向(縦方向)2画素の合計4画素ずつを単位として、図25(a)に示す、左上及び右下の画素の画素値が1、右上及び左下の画素値が0の2×2マトリクスと照合することで行う。つまり、原画像を4画素ずつ、図25(a)に示す2×2マトリクスと照合し、対応する画素の画素値同士の積を演算(1×1=1、1×0=0、0×1=0、0×0=0)し、その演算結果をその画素の新たな画素値とする。これにより、例えば、原画像中の4画素が全て黒画素(画素値1)であっても、図25(a)に示す2×2マトリクスとの積をとった結果は、左上及び右下の画素の画素値が1、右上及び左下の画素の画素値が0となり、4つの黒画素のうちの2つが白画素に変換される(間引かれる)ことになる。
【0014】
25%単純間引きについても同様で、図23(a)または図24(a)の原画像を構成する黒画素を画素値1とし、白画素を画素値0として、主走査方向2画素×副走査方向(縦方向)2画画素の合計4画素ずつを単位として、図25(b)に示す、左上の画素のみの画素値が1で、それ以外の画素の画素値が0の2×2マトリクスと照合することで行う。つまり、原画像を4画素ずつ、図25(b)に示す2×2マトリクスと照合し、対応する画素の画素値どうしの積を演算(1×1=1、1×0=0、0×1=0、0×0=0)し、その演算結果をその画素の新たな画素値とする。これにより、例えば、原画像中の4画素が全て黒画素(画素値1)であっても、図25(b)に示す2×2マトリクスとの積をとった結果は、左上の画素のみの画素値が1、それ以外の画素の画素値が0となり、4つの黒画素のうちの3つが白画素に変換される(間引かれる)ことになる。
【0015】
エッジ画素の保存は、図23(a)または図24(a)の原画像を構成する各画素を注目画素Xとして、その注目画素Xが黒画素(画素値1)である場合において、その注目画素Xの主走査方向に隣接する画素が、図25(c)または(d)に示すように、画素値0(白画素)である場合は、当該注目画素Xは、例え、図25(a)または(b)に示した2×2マトリクスと照合されて、間引かれるべき黒画素と判定されたとしても、間引かない(保存する)ことにより行われる。
【0016】
ここで、図23または図24の(a)ないし(d)について比較して見てみると、図23(a)の原画像は、比較的単純な画像パターンであるため、図23(c)、(d)のエッジ画素を保存しつつ単純間引きした場合はもとより、図23(b)の単純間引きした場合でも、原画像の識別性は、比較的保存されやすい。
【0017】
一方、図24(a)の原画像は、極めて小さな小さな文字画像であるため、図24(b)の単純間引きした場合では、原画像の識別性の劣化が極めて顕著である。しかし、図24(c)、(d)のエッジ画素を保存しつつ単純間引きした場合では、原画像の識別性の劣化は防止できている。
【0018】
このように、文字や線画などの細線に対しては、エッジ画素を保存した間引き処理は有効であることがわかる。
【0019】
次に、オリジナルの16階調の中間調画像を図26に示すディザマトリクスで変換して得られた擬似中間調画像パターンの原画像を、50%単純間引きした場合、エッジ画素を保存しつつ50%単純間引きした場合、及び、エッジ画素を保存しつつ25%単純間引きした場合について見ている。
【0020】
図27(a)ないし(h)は、順に、オリジナルの複数濃度の中間調画像(濃淡値2、4、6、8、10、12、14、16)を図26に示すディザマトリクスで変換して得られた、原画像となる擬似中間調画像パターンを示している。図27(a)ないし(h)の4×4画素パターン(合計画素数16)を見てわかるように、オリジナルの中間調画像の濃淡値に比例した黒画素が、各4×4画素パターンに含まれている。
【0021】
図28(a)ないし(h)は、それぞれ、図27(a)ないし(h)の各4×4画素パターンを、図23(b)または図24(b)と同一条件で50%単純間引きしたものを示している。
【0022】
図29(a)ないし(h)は、それぞれ、図27(a)ないし(h)の各4×4画素パターンを、図23(c)または図24(c)と同一条件でエッジ画素を保存しつつ50%単純間引きしたものを示している。
【0023】
図30(a)ないし(h)は、それぞれ、図27(a)ないし(h)の各4×4画素パターンを、図23(d)または図24(d)と同一条件でエッジ画素を保存しつつ25%単純間引きしたものを示している。
【0024】
なお、図28ないし図30における各間引き処理においては、図27に示す各画素パターンが周囲も繰り返されていると仮定して処理されている。
【0025】
以上の図27ないし図30における(a)ないし(h)の画素パターン中に含まれる黒画素数(密度)で換算される画像濃度を、記録画像濃度として縦軸とし、図27(a)ないし(h)に示した原画像の各濃度に対応する画素パターン中に含まれる黒画素数(密度)で換算される画像濃度を原画像濃度として横軸としてプロットした結果を図31に示す。
【0026】
図31に示すように、正方形の点でプロットした図27に示す間引き前の原画像を記録画像画像とする場合には、当然に図27に示す原画像と、画像濃度は比例する。ひし形の点でプロットした図28に示す50%単純真間引きしたものは、その記録濃度が、原画像濃度に対してちょうど半分になっており、濃度は薄くなるものの階調性は保存されている。
【0027】
しかし、円形の点でプロットした図29に示すエッジ画素を保存して50%単純間引きしたものは、その記録濃度が、原画像濃度に対してちょうど半分にはなっおらず、原画像の中濃度の領域においては、間引かれるべき画素がエッジ画素として保存されすぎてしまい、階調性が保存されなくなる。三角形の点でプロットした図30に示すエッジ画素を保存して25%単純間引きしたものは、さらに深刻で、その記録濃度が、原画像濃度に対してちょうど半分になっていないばかりか、原画像の中濃度の領域においては、間引かれるべき画素がエッジ画素として保存されすぎてしまい、階調性が保存されず、原画像の中から高濃度の領域においは、間引かれるべき画素がエッジ画素として保存される程度の一様性が保たれず、階調性の反転が発生している。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、従来の技術においては、トナーやインク等の記録剤の消費量を低減するために記録すべき画像に対して単純な間引き処理行うと、記録された画像の文字や線画等の判読性が極めて低下してしまう。
【0029】
そこで、記録すべき画像に対してエッジ画素を保存しつつ間引き処理を行うと、記録された文字や線画等の判読性は向上するが、記録すべき画像が擬似中間調画像である場合あるいは擬似中間調画像部分を含む場合は、記録された画像の階調性が崩れ、画質が劣化してしまうという弊害が生じてしまうという問題点があった。
【0030】
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、トナーやインク等の記録剤を節約した画像記録を行う場合において、記録すべき画像の内容によらず、画像の真のエッジ部分のみを保存して画像品質を維持した画像記録ができる画像記録装置を提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の画像記録装置は、記録すべき画像中に含まれる黒画素数に応じた量の記録剤を消費して画像記録を行う一方、必要に応じて前記記録すべき画像中に含まれる黒画素を間引き処理することで前記記録剤の消費量を低減した画像記録を行う記録剤節約モードを備えた画像記録装置において、記録すべき画像を構成する各画素を注目画素として、その注目画素がエッジ画素であるか否かを判定するエッジ画素判定手段と、前記エッジ画素と判定された注目画素の所定の周辺画素範囲中の黒画素総数を計数する黒画素総数計数手段と、前記エッジ画素と判定された注目画素の前記所定の周辺画素範囲中の反転変化点総数を計数する変化点総数計数手段と、前記エッジ画素と判定された注目画素についての前記黒画素総数に対する前記反転変化点総数が、当該黒画素総数に対応する所定の変化点総数しきい値よりも少ないときは、当該注目画素を文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素と判定するエッジ画素真偽判別手段と、前記記録剤節約モードでの画像記録を行う場合に、前記エッジ画素真偽判別手段により前記真のエッジ画素と判定された注目画素については、間引き処理を行わず、それ以外の注目画素については間引き処理を行う画素間引き手段とを備えたことを特徴とする。
【0032】
請求項2記載の画像記録装置は、記録すべき画像中に含まれる黒画素数に応じた量の記録剤を消費して画像記録を行う一方、必要に応じて前記記録すべき画像中に含まれる黒画素を間引き処理することで前記記録剤の消費量を低減した画像記録を行う記録剤節約モードを備えた画像記録装置において、記録すべき画像を構成する各画素を注目画素として、その注目画素がエッジ画素であるか否かを判定するエッジ画素判定手段と、前記エッジ画素と判定された注目画素の所定の周辺画素範囲中の黒画素総数を計数する黒画素総数計数手段と、前記エッジ画素と判定された注目画素の前記所定の周辺画素範囲中の主走査方向における反転変化点総数を計数する主走査方向変化点総数計数手段と、
前記エッジ画素と判定された注目画素についての前記黒画素総数に対する前記主走査方向における反転変化点総数が、当該黒画素総数に対応する所定の変化点総数しきい値よりも少ないときは、当該注目画素を文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素と判定するエッジ画素真偽判別手段と、前記記録剤節約モードでの画像記録を行う場合に、前記エッジ画素真偽判別手段により前記真のエッジ画素と判定された注目画素については、間引き処理を行わず、それ以外の注目画素については間引き処理を行う画素間引き手段とを備えたことを特徴とする。
【0033】
請求項3記載の画像記録装置は、記録すべき画像中に含まれる黒画素数に応じた量の記録剤を消費して画像記録を行う一方、必要に応じて前記記録すべき画像中に含まれる黒画素を間引き処理することで前記記録剤の消費量を低減した画像記録を行う記録剤節約モードを備えた画像記録装置において、記録すべき画像を構成する各画素を注目画素として、その注目画素がエッジ画素であるか否かを判定するエッジ画素判定手段と、前記エッジ画素と判定された注目画素の所定の周辺画素範囲中の黒画素総数を計数する黒画素総数計数手段と、前記エッジ画素と判定された注目画素の前記所定の周辺画素範囲中の主走査方向における反転変化点総数及び副走査方向における反転変化点総数を計数する主/副走査方向変化点総数計数手段と、前記エッジ画素と判定された注目画素についての前記黒画素総数に対する前記主走査方向における反転変化点総数及び副走査方向における反転変化点総数の合計が、当該黒画素総数に対応する所定の変化点総数しきい値よりも少ないときは、当該注目画素を文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素と判定するエッジ画素真偽判別手段と、前記記録剤節約モードでの画像記録を行う場合に、前記エッジ画素真偽判別手段により前記真のエッジ画素と判定された注目画素については、間引き処理を行わず、それ以外の注目画素については間引き処理を行う画素間引き手段とを備えたことを特徴とする。
【0034】
請求項4記載の画像記録装置は、記録すべき画像中に含まれる黒画素数に応じた量の記録剤を消費して画像記録を行う一方、必要に応じて前記記録すべき画像中に含まれる黒画素を間引き処理することで前記記録剤の消費量を低減した画像記録を行う記録剤節約モードを備えた画像記録装置において、記録すべき画像を構成する各画素を注目画素として、その注目画素がエッジ画素であるか否かを判定するエッジ画素判定手段と、前記エッジ画素と判定された注目画素の所定の周辺画素範囲中の黒画素総数を計数する黒画素総数計数手段と、前記エッジ画素と判定された注目画素についての前記黒画素総数が、所定数以上である場合は、当該注目画素の前記所定の周辺画素範囲中における、白画素同士が上下左右の4方向のうちの少なくとも1方向につながった領域である白画素連結領域数を、所定数以下である場合は、当該注目画素の前記所定の周辺画素範囲中における、黒画素同士が上下左右の4方向のうちの少なくとも1方向につながった領域である黒画素連結領域数を、画素連結領域総数として計数する画素連結領域総数計数手段と、前記エッジ画素と判定された注目画素についての前記黒画素総数に対する前記画素連結領域総数が、当該黒画素総数に対応する所定の画素連結領域総数しきい値よりも少ないときは、当該注目画素を文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素と判定するエッジ画素真偽判別手段と、前記記録剤節約モードでの画像記録を行う場合に、前記エッジ画素真偽判別手段により前記真のエッジ画素と判定された注目画素については、間引き処理を行わず、それ以外の注目画素については間引き処理を行う画素間引き手段とを備えたことを特徴とする。
【0037】
請求項記載の画像記録装置は、請求項1、2、3または4のいずれかの記載の画像記録装置において、前記画素間引き手段は、前記記録剤節約モードでの画像記録を行う場合において、前記エッジ画素真偽判別手段により文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素と判定されなかった間引き対象の注目画素の所定の周辺画素範囲に文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素が、含まれる場合には、当該注目画素を比較的高い間引き率で間引き処理し、含まれない場合には、当該注目画素を比較的低い間引き率で間引き処理することを特徴とする。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0039】
先ず、図1は、本発明の実施の形態に係る画像記録装置としてのファクシミリ装置を示している。同図において、ファクシミリ装置は、スキャナ1、プロッタ2、操作表示部3、符号化復号化部4、システム制御部5、画像処理部6、ROM7、RAM8、画像メモリ9、モデム10、網制御部11、及び、PC−I/F12と、それら各部がデータをやりとりするためのシステムバス13とから構成されている。
【0040】
スキャナ1は、原稿画像を200dpiの解像度の多階調画像として読み取るもので、読み取られた多階調画像データは、画像処理部6により、操作表示部3からの設定に応じて、単純2値画像データあるいは、誤差拡散法やディザ法により擬似中間調画像データに変換され、変換された単純2値または擬似中間調の画像データは、画像メモリ9の節約のために、符号化復号化部4によりMR、MH、MMR方式などの所定の符号化方式で符号化されて画像メモリ9に蓄積される。
【0041】
網制御部11は、回線との間の接続制御を行うものであり、その網制御部11を介して受信される変調された符号化画像データは、モデム10により復調されて元の符号化画像データに復元されて、符号化されたままいったん画像メモリ9に蓄積される。なお、モデム10は、送信する符号化画像データの変調も行う。なお、受信画像データの解像度は200dpiである。
【0042】
PC−I/F12は、パーソナルコンピュータ(PC)との間で画像データ等のデータをやりとりするためのインターフェースであり、そのPC−I/F12を介してPCから転送されてくる画像データは、符号化復号化部4により符号化されて画像メモリ9に蓄積される。なお、PCから転送されてくる画像データはの解像度は200dpiである。
【0043】
プロッタ2は、トナーを使用して画像記録を行う電子写真方式の記録装置であり、記録すべき画像を200dpiの解像度で記録紙に記録出力するものである。操作表示部3は、オペレータからの操作を受け入れるためのテンキーやその他の各種設定キーが配設される一方、装置の動作状態や、オペレータに対するメッセージを表示するものであり、本発明に関係する設定キーとして、スキャナ1で読み取った原稿画情報を、単純2値化するか、あるいは擬似中間調処理するかのいずれかを選択するための設定キーや、トナー節約モードと、トナーを節約しない通常モードとの2つの画像記録モードを選択するための設定キーが配設されてる。なお、本発明は、トナー節約モードにおける動作に関するものであるため、通常モードときの動作については、その説明を省略する。
【0044】
符号化復号化部4は、前述したように、画像メモリ9に蓄積すべき画像データが符号化されていなけば、符号化を行う一方、画像メモリ9に蓄積した符号化画像データがプロッタ2で記録出力される場合には、その蓄積された符号化画像データを主走査ライン単位で復号伸長して元の画像データに復元して画像処理部6に順次渡すものである。
【0045】
その画像処理部6は、符号化復号化部4からの主走査ライン単位の画像データを、必要があれは、RAM8内に領域が確保されたラインバッファ群8aに一時的に蓄えつつ、画像データを構成する各画素を注目画素とし、その注目画素の周辺画素を参照しつつ、トナー節約モードにおける本発明にかかる間引き処理等の画像処理を行う。なお、プロッタ2は、画像処理部6から転送される画像データに含まれる黒画素に対応して感光体上にトナー像を形成し、白画素に対してはトナー像を形成しないため、トナー節約モードにおけるトナーの節約量は、画像処理部6における黒画素の間引き量によって決まる。
【0046】
また、画像処理部6は、画像メモリ9に蓄積された画像データを処理して、プロッタ2に記録出力させるが、画像メモリ9に蓄積される画像データとしては、自装置のスキャナ1で読み取ったものか(複写機としての動作)、網制御部11を介して相手装置から受信したものか(ファクシミリ装置としての動作)、PC−I/F12を介してPCから転送されたものか(プリンタ装置としての動作)の3通りがあるが、いずれの場合も、画像処理部6は、処理すべき画像データが単純2値画像データであるか、擬似中間調画像データであるかを予め知ることはできない。特に、受信した画像データは、送信元の装置側で、単純2値画像として読み取られたものであるかも知れないし、擬似中間調処理された、擬似中間調画像であるかも知れないが、その判断は、送信元の装置のオペレータが行うことであるため、その受信した画像データの内容について、画像処理部6は関知できない。
【0047】
そこで、以下説明する各実施形態は、トナー節約モードにおいてプロッタ2で記録出力すべき画像データが、単純2値画像データであろうと、擬似中間調画像データであろうと、文字や線画等におけるエッジ画素のみを真のエッジ画素として保存し、擬似中間調画像中に出現するいわば偽のエッジ画素については、エッジ画素として保存しないことで、エッジ画素を保存しつつの間引き処理の利点を維持しつつ擬似中間調画像の階調性をも維持しようとするものである。
【0048】
先ず、第1、第2、及び、第3実施形態について説明する。
【0049】
第1ないし第3実施形態では、画像処理部6は、画像メモリ9から読み出して符号化復号化部4で復号伸長した主走査ライン単位の画像データを図2に示すように、注目画素Xを含む注目ラインLと、その注目ラインLよりも前の4本の周辺ライン(L−1、L−2、L−3、L−4)と、注目ラインLよりも先の3本の周辺ライン(L+1、L+2、L+3)との合計8ライン分をRAM8のラインバッファ群8aに蓄えて、ライン(L)を構成する各画素を注目画素として順次処理し、ライン(L)を処理し終えたなら、ライン(L−4)を破棄し、各ラインを1ラインずつシフトさせて、図示しない次のラインL+4を新たなラインL+3とし、それまで周辺ライン(L+1)であったラインを注目ラインLとすることを順次繰り返し、記録すべき画像データを構成する全ての画素を順次注目画素として処理する。
【0050】
その場合注目画素Xの、8×8の周辺画素(当該注目画素Xを含む64画素)における位置は、中央の4画素の右下の画素の位置となり、画像処理部6は、注目画素Xを、その8×8周辺画素を参照しながら処理する。
【0051】
ここで第1実施形態に係る、画像処理部6における画素間引き処理手順について、図3を参照して説明する。
【0052】
同図において、画像処理部6は、プロッタ2により記録出力すべき画像データを構成する各画素を注目画素Xとして、図2に示した8×8画素を参照して、1画素について、処理101ないし判断110までの画素間引き処理を行い、全て画素についてその処理を繰り返す(判断110のNoループ)。
【0053】
特定の1画素についての、処理101ないし判断110までの間引き処理について説明すると、先ず、その特定の1画素を注目画素Xとして、その注目画素Xがエッジ画素かを判定する(判断101)。判断101におけるエッジ画素かの判定は、従来技術同様であり、注目画素Xが、黒画素(画素値1)である場合において、図25(c)または(d)に示すように、主走査方向に白画素(画素値0)と接しているかいないかに応じて判断され、接していれば、とりあえずエッジ画素と判断され(判断101のYes)て続いて処理102を行う。接していなければ、従来同様にエッジ画素ではないと判断され(判断101のNo)て、処理107に移り、従来同様に単純間引き処理の対象となる。
【0054】
さて、判断101において、とりあえずエッジ画素と判定された注目画素Xについては、続いて、処理102以降の処理が行われ、先ず、周辺画素中の黒画素総数Sbを計数する(処理102)。黒画素の画素値は1であり、白画素の画素値は0であるから、周辺画素中の黒画素総数Sbは、最小値0から最大値64までの範囲の値になる。
【0055】
そして、周辺画素中の主走査方向の変化点総数Scを計数する(処理103)。この変化点総数Scの計数は、図2に示す各周辺ライン(注目ラインLを含む)に含まれる、注目画素Xの周辺画素(1ライン当り8個)について、そのライン方向での画素値の変化点を各ライン毎に計数し、8ラインの周辺ライン全てについて合計することにより行う。
【0056】
ここで画素値の変化点とは、例えば、ある周辺ラインにおいて、周辺画素の画素値列が(00001111)であれば、変化点は、画素値が0から1に変化する、1点のみとなる。周辺画素の画素値列が(00000000)または(11111111)であれば、変化点数は0となる。(00111100)であれば、変化点数は2となる。(01010101)であれば変化点数は7となるように、0から1へ、または、1から0への変化点を意味する。
【0057】
そして、処理104において、図7に示す黒画素数範囲−変化点総数しきい値Sth対応テーブルを参照して処理102で得た黒画素総数Sbの属する黒画素数範囲に対応する変化点総数しきい値Sthを読み出す。なお、その対応テーブルは、ROM7に格納されいる。また、その対応テーブルの詳細については、後述する。
【0058】
そして、処理103で得た変化点総数Scが、処理104で読み出した変化点総数しきい値Sthよりも大きいかを調べる(判断104)。大きい場合(判断105のYes)は、注目画素Xを偽のエッジ画素と判定し(処理106)、当該注目画素に対して、判断101においてエッジ画素でないと判定された注目画素と同様に、単純間引き処理を行う(処理106)。つまり、判断101においてエッジ画素であると判定された注目画素であっても、偽のエッジ画素と判定されれば、元々エッジ画素でないと判定された注目画素と同様の取り扱いを受けることになる。なお、処理106で行われる単純間引き処理は、従来同様であり、図25(a)に示した2×2マトリクスの対応する画素の画素値と、注目画素Xとの積を演算し、その演算結果を新たな注目画素の画素値とすることによる50%単純間引き処理である。
【0059】
さて、処理103で得た変化点総数Scが、処理104で読み出した変化点総数しきい値Sthよりも小さい場合(判断105のNo)は、注目画素Xを真のエッジ画素と判定し(処理108)、当該注目画素に対してエッジ保存間引き処理を行う(処理109)。なお、処理109で行われるエッジ保存間引き処理は、従来同様であり、注目画素Xが、図25(a)に示した2×2マトリクスの対応する画素との照合により、間引かれる(白画素(画素値0)に変換される)べき黒画素であると判定されたとしても、間引かない(画素値を1のまま維持する)処理である。
【0060】
以上の処理が記録すべき画像を構成する全画素について行われる(判断110のNoループ)ことにより、従来技術においては、画像のエッジ部分を構成する画素として単純に判定されいたエッジ画素を、真のエッジ画素と、偽のエッジ画素とに分類し、真のエッジ画素のみを保存し、偽のエッジ画素は、間引き処理の対象とすることで、記録すべき画像には、真のエッジ画素のみが保存されることになる。
【0061】
ここで、真のエッジ画素と、偽のエッジ画素の意味について例示的に説明する。図4は、多値画像を誤差拡散処理して得た擬似中間調画像(黒画素の比率が50%付近)の8×8画素パターンを示している。同図において太枠で囲んだ黒画素の注目画素は、図25(d)のパターンに該当し、従来であれば、単純にエッジ画素として判定されるものである。しかし、その注目画素は、擬似中間調画像の中に在り、エッジ画素として保存すれば、擬似中間調画像の階調性を崩す原因となる。換言すれば、その注目画素は、文字の輪郭等を構成する、保存すべき真のエッジ画素でなく、保存すべきでない、いわば偽のエッジ画素ということになる。
【0062】
図5は、多値画像をディザ処理して得た擬似中間調画像(黒画素の比率が50%付近)の8×8画素パターンを示している。同図において太枠で囲んだ黒画素の注目画素は、図25(d)のパターンに該当し、従来であれば、単純にエッジ画素として判定されるものである。しかし、その注目画素は、図4に示した誤差拡散処理による場合と同様に、擬似中間調画像の中に在り、エッジ画素として保存すれば、擬似中間調画像の階調性を崩す原因となる偽のエッジ画素ということになる。
【0063】
したがって、真のエッジ画素と偽のエッジ画素とを区分できればよいのであり、図3に示した画素間引き処理では、そのために、周辺画素中の黒画素総数Sbと、、主走査方向の変化点総数Scとを計数し、その黒画素総数Sbが属する黒画素数範囲に対応する変化点総数しきい値Sthと、変化点総数Scとの大小関係を比較する処理を行っている。
【0064】
その黒画素総数Sbと変化点総数Sc及び変化点総数しきい値Sthの意義を以下例示的に説明する。
【0065】
図4に示した誤差拡散処理による8×8画素パターンの擬似中間調画像について、黒画素数を各ライン毎に計数してその合計をとると、その総数は37となる。また、同様に変化点総数は、38となる。
【0066】
図5に示したディザ処理による8×8画素パターンの擬似中間調画像について、黒画素数を各ライン毎に計数してその合計をとると、その総数は36となる。また、同様に変化点総数は26となる。
【0067】
また、図6(a)は、解像度200dpiにおいて8ポイントサイズの漢字「議」を単純2値化処理した画像パターンを示し、実際の解像度200dpiの画像では、最も複雑なパターンに近い。また、図6(b)は、図6(a)中の特定の8×8画素パターンを示し、図6(c)は、図6(a)中の、図6(b)とは別の特定の8×8画素パターンを示している。
【0068】
図6(b)に示した8×8画素パターンにおいて、黒画素総数は、同図に示すように、37となる。また、同様に変化点総数は、9となる。また、図6(c)に示した8×8画素パターンにおいて、黒画素総数は、同図に示すように、44となる。また、同様に変化点総数は、20となる。
【0069】
ここで、一定画素範囲の画素パターンについて、その画素パターンの乱雑さ、すなわち、黒画素と白画素の混じり具合が同程度であるとした場合における、当該画素パターン中の黒画素総数と、変化点総数との関係について考えて見ると、当該画素パターン中の黒画素数と白画素数が半々位である場合が、最も変化点総数が多くなる。一方、黒画素数が白画素数よりもずっと多い場合は、黒画素同士が隣接する機会が増え、変化点総数は減少する。また、黒画素数が白画素数よりもずっと少ない場合は、今度は、白画素同士が隣接する機会が増え、やはり変化点総数は減少する。
【0070】
一方、一定画素範囲の画素パターンについて、その画素パターン中の黒画素総数がほぼ一定であるとした場合における、当該画素パターンの乱雑さと、変化点総数との関係について考えて見ると、当該画素パターンの乱雑さの程度が大きければ、白画素同士や黒画素同士が偏在する機会が減り、互いに分散する機会が増す。したがって、変化点総数は多くなる。一方、画素パターンの乱雑さの程度が小さければ、白画素同士や黒画素同士が偏在する機会が増え、互いに分散する機会が減る、したがって、変化点総数は少なくなる。
【0071】
図4及び図5に示した擬似中間調画像は、画素パターンの乱雑さの程度が大きいといえ、実際その変化点総数は、それぞれ38及び26で比較的多い。
【0072】
図6(b)や(c)に示した文字の一部を構成する画素パターンは、画素パターンの乱雑さの程度が小さいといえ、その変化点総数は、それぞれ9及び20で比較的少ない。
【0073】
図4及び図5に示した擬似中間調画像、並びに、図6(b)や(c)に示した文字の一部を構成する画素パターン中の、黒画素総数は、それぞれ37、36、37及び44で近い値となっている。したがって、そのような黒画素総数範囲において、変化点総数しきい値Sthを20ないし26に設定し、変化点総数Scが、そのしきい値Sthよりも多ければ、図3に示した画素間引き処理において注目画素Xがエッジ画素とされてもその注目画素Xは擬似中間調画像のような、画素パターンの乱雑さの程度が比較的大きい画像領域に属する偽のエッジ画素として、間引き処理の対象とされ、擬似中間調画像の階調性を維持しつつ間引き処理が行える。また、変化点総数Scが、そのしきい値Sthよりも少なければ、図3に示した画素間引き処理において、エッジ画素とされた注目画素Xは、文字画像のような画素パターンの乱雑さの程度が小さい画像領域に属する、真のエッジ画素として間引き処理の対象とされないことで、文字や線画等の細線のエッジを保存しつつの間引き処理が行える。
【0074】
以上の説明では、図4及び図5に示した擬似中間調画像、並びに、図6(b)や(c)に示した文字の一部を構成する画素パターンについて特化した、固定化された黒画素数範囲に対応する変化点総数しきい値Sthと、変化点総数Scの関係を示したが、図3に示した画素間引き処理中の処理104において参照される、図7に示す黒画素数範囲−変化点総数しきい値Sth対応テーブルは、複数の黒画素数範囲について一般化したものである。
【0075】
図7において、各黒画素数範囲について、変化点総数しきい値Sthが設定され、その設定値は、黒画素数が、全画素数(64個)の半分程度で最も大きく、黒画素数が少ない場合及び黒画素数が多すぎる場合には、小さな値が設定され、エッジ画素を真のエッジ画素と判定するか、偽のエッジ画素と判定するかの判断基準が、黒画素数の増減によっては変動ぜす、画素パターンの乱雑さのみに因るようにしている。この図7に示す黒画素数範囲−変化点総数しきい値Sth対応テーブルを図3に示した画素間引き処理中の処理104において参照される、黒画素数範囲−変化点総数しきい値Sth対応テーブルとして採用することで、文字等の細線のエッジ保存と、擬似中間調画像の階調性の維持を両立しつつの間引き処理が良好に行える結果が得られた。
【0076】
次に本発明の第2実施形態について説明する。以上説明した第1実施形態では、図3に示た画素間引き処理における変化点総数Scの計数は、主走査方向の変化点の計数であったが、漢字の特徴として、漢字を構成する線を分類すると、横線が比較的多く、縦線が比較少ない傾向がある。したがって、図6(a)に示したように、漢字の横線が主走査方向と平行になる向きの画像(ほとんどの文字画像が該当する)の場合は、主走査ライン方向の変化点総数Scは、少なくなるため、その主走査ライン方向の変化点総数Scを、所定の変化点総数しきい値Sthと比較することで、注目画素がエッジ画素である場合において、その注目画素が真のエッジ画素であるかを判定しやすい。
【0077】
一方、図8(a)は、解像度200dpiにおいて8ポイントサイズの漢字「議」を単純2値化処理した画像パターンを示し、実際の解像度200dpiの画像では、最も複雑なパターンに近く、その点は、図6(a)に示したものと同じであるが、その向きが図6(a)のものと90度異なり横を向いている。このような画像は、原稿画像読み取り時の原稿のセットミス等や、読み取り原稿サイズの制約等によりしばしば生じ得る。
【0078】
そのような横向きの漢字は、それを構成する線のうちの横線が主走査方向と垂直(副走査方向と平行)になり、図8(a)中の特定の8×8画素パターンの画素パターン(図6(b)とは、その向きのみが異なる)である図8(b)に示すように、黒画素総数は、当然に縦向きの場合の図6(b)と同数であるものの、もし、主走査方向のみの変化点総数を計数するとすると、40となる。
【0079】
また、図8(a)中の図8(b)とは別の特定の8×8画素パターンの画素パターン(図6(c)とは、その向きのみが異なる)である図8(c)の場合は、黒画素総数は、縦向きの場合の図6(b)と同数であるものの、もし、主走査方向のみの変化点総数を計数するとすると、15となる。
【0080】
したがって、比較的斜線成分が含まれる図8(c)のような場合には起きにくいものの、図8(b)のように、漢字の特性を良く現わして横線成分が多く含まれる場合には、図4や図5に示した擬似中間調画像以上に主走査方向の変化点総数が多くなって、画素パターンの乱雑さの程度が大きいと判断されることがあり、文字のエッジ部分として保存すべき真のエッジ画素が偽のエッジ画素と判定されて、文字の輪郭がぼやけてしまうおそれがある。
【0081】
しかし、図8(b)及び(c)に示すように、主走査方向の変化点総数のみならず、副走査方向の変化点総数をも計数し、その合計変化点総数を計数すると、図8(b)では、49となり、図8(c)では、35となり、それらの値の2分の1の値と、それぞれの主走査方向の変化点総数及び副走査方向の変化点総数とを比較すると、それら2分の1の値は、主走査方向及び副走査方向のそれぞれの変化点総数を平均化した値となる。したがって、主走査方向の変化点総数が、副走査方向のそれよりもずっと多いか、あるいは、その逆でも、それらの平均としての合計変化点総数は、その画素パターンの2次元的な乱雑さの程度を表わしているといえる。
【0082】
そこで、第2実施形態では、図3に示した第1実施形態における画像間引き処理において、処理103における処理を、「周辺画素中の主走査方向の変化点数と、副走査方向の変化点数とを合計した変化点総数Scを計数する」処理に置換し、処理104における処理で参照する黒画素数範囲−変化点総数しきい値Sth対応テーブルとして図7に示したものに換えて、図9に示したものを採用する。
【0083】
図9に示す黒画素数範囲−変化点総数しきい値Sth対応テーブルは、各黒画素数範囲について、変化点総数しきい値Sthが設定され、その設定値は、黒画素数が、全画素数(64個)の半分程度で最も大きく、黒画素数が少ない場合及び黒画素数が多すぎる場合には、小さな値が設定されて、エッジ画素を真のエッジ画素と判定するか、偽のエッジ画素と判定するかの判断基準が、黒画素数の増減によっては変動ぜす、画素パターンの乱雑さのみに因るようにしている点は、図7に示すものと同様であるが、同一黒画素数範囲に対する変化点総数しきい値Sthの値は、図7のもののほぼ倍になっている。これは、主走査方向の変化点数と、副走査方向の変化点数の合計が変化点総数Scとされるため、第1実施形態の場合と比較して、統計的には変化点総数Scの数がほぼ2倍になる点を考慮している。
【0084】
これにより、記録すべき画像中の文字の向きが縦向きであっても横向きあっても文字等の細線のエッジ保存と、擬似中間調画像の階調性の維持を両立しつつの間引き処理が良好に行える結果が得られた。
【0085】
次に本発明の第3実施形態について説明する。以上説明した第1及び第2実施形態では、エッジ画素と判定された注目画素の所定の周辺画素範囲において、主走査方向、または、主走査方向及び副走査方向の変化点を計数して変化点総数Sc求め、その変化点総数Scと、黒画素総数Sbに対応する変化点総数しきいSthとの大小関係を判定基準として、当該注目画素が真のエッジ画素であるか偽のエッジ画素であるかを判定したが、それ以外の判定基準も考えられる。
【0086】
図10(a)の画像パターンは、図8(a)に示した、単純2値化処理された8ポイントサイズの横向きの漢字の「議」の解像度200dpiにおける画像パターンを、誤差拡散処理して、擬似中間調画像パターンに変換したものである。誤差拡散処理の特徴として、文字等の細線を誤差拡散処理しても処理後の文字等の細線が途切れず、その連続性が保存されやすいという特徴を持つ。そのため、文字部分と写真部分が混在した原稿を誤差拡散処理しても写真部分はきちんと擬似中間調処理され、文字部分もそれなりに判読できるため、ユーザがそのような混在原稿をスキャナで読み取る際に誤差拡散処理を行う場合があり、図10(a)に示すような画像パターンは、実際に取り扱われ得るものである。そのような混在原稿中の文字部分は、擬似中間調画像ではあっても元は文字であるため、そのエッジは保存されるべきものである。
【0087】
図10(b)は、図10(a)中の特定の8×8画素範囲の画素パターンを示している。図10(b)に示す画素パターン中の白画素の連結領域(上下左右の隣接画素のうちの少なくとも1つが白画素であるような白画素の集まり)の総数は、領域R1、R2、R3、R4、及びR5の5つである。
【0088】
同様に、図4に示した誤差拡散処理による擬似中間調画素パターン中の白画素の連結領域の総数は19である。図5に示したディザ処理による擬似中間調画素パターン中の白画素の連結領域の総数は8である。図6(b)に示した文字「議」の一部である画素パターン中の白画素の連結領域の総数は6であり、同じく図6(c)の画素パターン中の白画素の連結領域の総数は5である。図10(b)に示した画素パターン中の白画素の連結領域の総数は、前述したように5である。
【0089】
図4及び図5に示す画素パターンは、エッジ保存すべきでない画素パターンでり、図6(b)、図6(c)、及び、図10(b)の画素パターンは、エッジ保存すべき画素パターンである。ここで、それぞれの白画素連結領域数を比較すると、図4及び図5に示す画素パターンでは、白画素の連結領域が比較的多く、図6(b)、図6(c)、及び、図10(b)の画素パターンは、白画素の連結領域が比較的少ない。一方、各図の画素パターンに占める黒画素の比率は、ほぼ同程度といえる。また、注目画素の所定の周辺画素範囲中の画素の連結領域総数は、当該周辺画素範囲における黒画素の比率の応じても変動する。
【0090】
したがって、注目画素が保存すべき真のエッジ画素であるか保存すべきでない偽のエッジ画素であるかを判定する判定基準として、当該注目画素の所定の周辺画素範囲中の画素の連結領域総数と、当該周辺画素範囲の黒画素の比率に応じた連結領域総数しきい値との大小関係を採用することが可能といえる。
【0091】
この第3実施形態は、その点に着目したものであり、以下、第3実施形態に係る画素間引き処理について、図11及び12を参照して説明する。
【0092】
図11において、画像処理部6は、プロッタ2により記録出力すべき画像を構成する各画素を注目画素Xとして、図2に示した8×8画素を参照して、1画素について、処理201ないし判断212までの画素間引き処理を行い、全て画素についてその処理を繰り返す(判断212のNoループ)。
【0093】
特定の1画素についての、処理201ないし判断212までの間引き処理について説明すると、先ず、その特定の1画素を注目画素Xとして、その注目画素Xがエッジ画素かを判定する(判断201)。判断201におけるエッジ画素かの判定は、第1実施形態と同様である。注目画素Xがエッジ画素であれば(判断201のYes)て続いて処理202を行う。注目画素Xがエッジ画素でなければ(判断201のNo)、処理207に移り、従来同様に単純間引き処理の対象となる。
【0094】
さて、判断201において、とりあえずエッジ画素と判定された注目画素Xについては、続いて、処理202以降の処理が行われ、先ず、周辺画素中の黒画素総数Sbを計数する(処理202)。黒画素の画素値は1であり、白画素の画素値は0であるから、周辺画素中の黒画素総数Sbは、最小値0から最大値64までの範囲の値になる。
【0095】
黒画素総数Sbが総周辺画素数の半分の32以下であれば(判断203のYes)、周辺画素中の黒画素連結領域総数Srを計数し(処理204)、黒画素総数Sbが総周辺画素数の半分の32以上であれば(判断203のNo)、周辺画素中の白画素連結領域総数Srを計数する(処理204)。
【0096】
ここでの黒画素または白画素の連結領域総数Srを計数するための、画素連結領域の検出は、既知のラベリング処理により行え、そのラベリング処理により連結領域には順に番号が付けられるため、その番号の最大値が、画素連結領域総数Srを示すことになる。
【0097】
そして、図12に示す黒画素数範囲−画素連結領域総数しきい値Srth対応テーブルを参照して処理202で得た黒画素総数Sbの属する黒画素数範囲に対応する画素連結領域総数しきい値Srthを読み出す(処理206)。なお、その対応テーブルは、ROM7に格納されている。また、図12に示す黒画素数範囲−画素連結領域総数しきい値Srth対応テーブルにおいて、画素連結領域総数しきい値Srthの値が、黒画素数範囲が全周辺画素数(64)の半分程度で、最も大きく、黒画素数範囲が全周辺画素数(64)に近いほど、また、0に近いほど、小さいのは、画素連結領域総数が、白画素の比率と黒画素の比率が共に50%程度であるときに最大となる傾向を反映している。
【0098】
そして、処理204または205で得た黒(または白)画素連結領域総数Srが、処理206で読み出した画素連結領域総数しきい値Srthよりも大きいかを調べる(判断207)。大きい場合(判断207のYes)は、注目画素Xを偽のエッジ画素と判定し(処理206)、当該注目画素に対して、判断201においてエッジ画素でないと判定された注目画素と同様に、単純間引き処理を行う(処理209)。つまり、判断201においてエッジ画素であると判定された注目画素であっても、偽のエッジ画素と判定されれば、元々エッジ画素でないと判定された注目画素と同様の取り扱いを受けることになる。なお、処理209で行われる単純間引き処理は、第1実施形態と同様である。
【0099】
さて、処理204または205で得た黒(または白)画素連結領域総数Srが、処理206で読み出した画素連結領域総数しきい値Srthよりも小さい場合(判断207のNo)は、注目画素Xを真のエッジ画素と判定し(処理210)、当該注目画素に対してエッジ保存間引き処理を行う(処理211)。なお、処理211で行われるエッジ保存間引き処理は、第1実施形態と同様である。
【0100】
以上の処理が、図12に示した黒画素数範囲−画素連結領域総数しきい値Srth対応テーブルを参照しながら、記録すべき画像を構成する全画素について行われる(判断212のNoループ)ことにより、従来技術においては、画像のエッジ部分を構成する画素として単純に判定されいたエッジ画素を、真のエッジ画素と、偽のエッジ画素とに分類し、真のエッジ画素のみを保存し、偽のエッジ画素は、間引き処理の対象とすることで、記録すべき画像には、真のエッジ画素のみが保存されることになり、文字等の細線のエッジ保存と、擬似中間調画像の階調性の維持を両立しつつの間引き処理が良好に行える結果が得られた。
【0101】
次に、第4実施形態について説明する。
【0102】
第4実施形態では、画像処理部6は、画像メモリ9から読み出して符号化復号化部4で復号伸長した主走査ライン単位の画像データを図13に示すように、注目画素Xを含む注目ラインLと、その注目ラインLよりも前の2本の周辺ライン(L−1、L−2)と、注目ラインLよりも先の2本の周辺ライン(L+1、L+2)との合計5ライン分をRAM8のラインバッファ群8aに蓄えて、ライン(L)を構成する各画素を注目画素として順次処理し、ライン(L)を処理し終えたなら、ライン(L−2)を破棄し、各ラインを1ラインずつシフトさせて、図示しない次のラインL+3を新たなラインL+2とし、それまで周辺ライン(L+1)であったラインを注目ライン(L)とすることを順次繰り返し、記録すべき画像データを構成する全ての画素を順次注目画素として処理を行う。
【0103】
その場合注目画素Xの、5×5の周辺画素(当該注目画素Xを含む25画素)における位置は、ちょうど中央の画素の位置となり、画像処理部6は、注目画素Xを、その5×5周辺画素を参照しながら処理する。
【0104】
ここで第4実施形態に係る、画像処理部6における画素間引き処理手順について、図14及び図15を参照して説明する。
【0105】
それらの図において、画像処理部6は、プロッタ2により記録出力すべき画像データを構成する各画素を注目画素Xとして、図13に示した5×5画素を参照して、1画素について、処理301ないし判断314までの画素間引き処理を行い、全て画素についてその処理を繰り返す(判断314のNoループ)。
【0106】
特定の1画素についての、処理301ないし判断314までの間引き処理について説明すると、先ず、その特定の1画素を注目画素Xとして、その注目画素Xがエッジ画素かを判定する(判断301)。判断301におけるエッジ画素かの判定は、従来技術同様であり、注目画素Xが、黒画素(画素値1)である場合において、図25(c)または(d)に示すように、主走査方向に白画素(画素値0)と接しているかいないかに応じて判断され、接していれば、とりあえずエッジ画素と判断され(判断301のYes)て続いて処理302を行う。接していなければ、従来同様にエッジ画素ではないと判断され(判断301のNo)て、処理311に移り、従来同様に単純間引き処理の対象となる。
【0107】
さて、判断301において、とりあえずエッジ画素と判定された注目画素Xについては、続いて、処理302以降の処理が行われ、先ず、5×5の周辺画素の各画素の画素値(黒画素:1、白画素:0)と図16(a)に示すフィルタパターンFaの対応する各画素の値との積を、それぞの周辺画素について求め、その求めた積の和を演算し(積和演算)、その演算結果を変数Faに代入する(処理302)。同様に、周辺画素と図16(b)に示すフィルタパターンFbとの積和演算結果を変数Fbに代入し(処理303)、周辺画素と図16(c)に示すフィルタパターンFcとの積和演算結果を変数Fcに代入し(処理304)、周辺画素と図16(d)に示すフィルタパターンFdとの積和演算結果を変数Fdに代入する(処理305)。なお、図16に示すフィルタパターンについては、後述する。
【0108】
そして、変数Faの絶対値|Fa|、変数Fbの絶対値|Fb|、変数Fcの絶対値|Fc|、及び、変数Fdの絶対値|Fd|のうちの最大値をエッジ度値Eとする(処理306)。
【0109】
そして、処理306で得たエッジ度値Eが、4以上かを調べる(判断307)。4以上でない場合(判断307のNo)は、さらに周辺画素と、図20に示す細線パターンとのパターンマッチングを行い(処理308)、一致しない場合は(判断309のNo)は、注目画素Xを偽のエッジ画素と判定し(処理310)、当該注目画素に対して、判断301においてエッジ画素でないと判定された注目画素と同様に、単純間引き処理を行う(処理311)。つまり、判断301においてエッジ画素であると判定された注目画素であっても、偽のエッジ画素と判定されれば、元々エッジ画素でないと判定された注目画素と同様の取り扱いを受けることになる。なお、処理311で行われる単純間引き処理は、従来同様であり、図25(a)に示した2×2マトリクスの対応する画素の画素値と、注目画素Xとの積を演算し、その演算結果を新たな注目画素の画素値とすることによる50%単純間引き処理である。
【0110】
さて、処理306で得たエッジ度値Eが、4以上である場合(判断307のYes)は、または、処理306で得たエッジ度値Eが、4以上でない場合(判断307のNo)において、さらに周辺画素と、図20に示す細線パターンとのパターンマッチングを行って(処理308)、一致した場合(判断309のYes)は、注目画素Xを真のエッジ画素と判定し(処理312)、当該注目画素に対してエッジ保存間引き処理を行う(処理313)。なお、処理313で行われるエッジ保存間引き処理は、従来同様であり、注目画素Xが、図25(a)に示した2×2マトリクスの対応する画素との照合により、間引かれる(白画素(画素値0)に変換される)べき黒画素であると判定されたとしても、間引かない(画素値を1のまま維持する)処理である。
【0111】
以上の処理が記録すべき画像を構成する全画素について行われる(判断314のNoループ)ことにより、従来技術においては、画像のエッジ部分を構成する画素として単純に判定されいたエッジ画素を、真のエッジ画素と、偽のエッジ画素とに分類し、真のエッジ画素のみを保存し、偽のエッジ画素は、間引き処理の対象とすることで、記録すべき画像には、真のエッジ画素のみが保存されることになる。
【0112】
ここで、図16に示すフィルタパターンについて説明する。同図(a)は、太枠で囲んだ注目画素を含む横方向の中心ラインを構成する各画素の画素値が0で、その中心ラインよりも上の2ラインを構成する各画素の画素値が−1で、その中心ラインよりも下の2ラインを構成する各画素の画素値が1であるパターンである。同図(b)は、太枠で囲んだ注目画素を含む縦方向の中心ラインを構成する各画素の画素値が0で、その中心ラインよりも左の2ラインを構成する各画素の画素値が−1で、その中心ラインよりも右の2ラインを構成する各画素の画素値が1であるパターンである。同図(c)は、太枠で囲んだ注目画素を含む右斜め方向の中心ラインを構成する各画素の画素値が0で、その中心ラインよりも左上の領域を構成する各画素の画素値が−1で、その中心ラインよりも右下の領域を構成する各画素の画素値が1であるパターンである。同図(d)は、太枠で囲んだ注目画素を含む左斜め方向の中心ラインを構成する各画素の画素値が0で、その中心ラインよりも右上の領域を構成する各画素の画素値が−1で、その中心ラインよりも左下の領域を構成する各画素の画素値が1であるパターンである。
【0113】
ここで、文字や図形等の線画を構成するエッジ画素(白画素と隣接する黒画素)と、擬似中間調画像を構成するエッジ画素(白画素と隣接する黒画素)の性質について比較してみると、文字や図形等の線画を構成するエッジ画素では、線画は一般的に数画素幅の細長い黒画素群が背景となる白画素群に囲まれているものであるため、エッジ画素を挿んで両側に白画素領域と黒画素領域とがまとまって存在している場合が多い。一方、擬似中間調画像を構成するエッジ画素では、黒画素と黒画素が交互に存在する場合が多い。
【0114】
したがって、文字や図形等の線画を構成するエッジ画素を注目画素として、その周辺画素と、図16(a)ないし(d)のフィルタパターンとの積和演算を行うと、いずれかのフィルタパターンに対しては、その積和演算結果の絶対値は、比較的大きな値を示す。これは、画素値0の中心ラインを挿んだ画素値−1の領域と画素値1の領域のいずれか一方に黒画素(画素値1)が偏在する傾向があるからである。
【0115】
また、擬似中間調画像を構成するエッジ画素を注目画素として、その周辺画素と、図16(a)ないし(d)のフィルタパターンとの積和演算を行うと、いずれのフィルタパターンに対しても、その積和演算結果の絶対値は、比較的小さな値を示す。これは、画素値0の中心ラインを挿んだ画素値−1の領域と画素値1の領域の双方に黒画素(画素値1)が分散する傾向があるからである。
【0116】
図17ないし図19は、その具体例を示している。
【0117】
図17(a)は、ディザ処理による黒画素比率約50%の擬似中間調画像の8×8画素パターンを示し、図17(b)は、図17(a)の画素パターンの各画素を注目画素として、図14に示す画素間引き処理における処理302ないし305を行って得た、図16に示す各フィルタパターンと、当該注目画素の周辺画素との積和演算結果FaないしFbの絶対値の最大値(エッジ度値E)を、処理306により求めて、そのエッジ度値Eを、元の注目画素の位置に書き込んだものである。なお、図17(b)においては、図17(a)に示す8×8画素パターンの範囲内で、5×5周辺画素を確保できる、中心の4×4画素についてのみ、そのエッジ度値Eを示している。
【0118】
図18(a)は、誤差拡散処理による黒画素比率約50%の擬似中間調画像の8×8画素パターンを示し、図18(b)は、図17(b)と同様に、図18(a)の中心4×4画素についてのエッジ度値Eを書き込んだものである。
【0119】
図19(a)は、単純2値化した8ポイントサイズの漢字「議」の解像度200dpiにおける画像パターン中の8×8画素範囲の画素パターンを示し、解像度200dpiにおいては、もっとも複雑なパターンに近い。図19(b)は、図17(b)と同様に、図19(a)の中心4×4画素についてのエッジ度値Eを書き込んだものである。
【0120】
ここで、図17(b)、図18(b)、及び、図19(c)における4×4画素のエッジ度値(エッジ度値は0から10までの値をとり得る)について比較すると、図17(b)及び図18(b)の擬似中間調画像のものでは、エッジ度値は比較的小さく(図17(b)では最大値3、図18(b)では最大値2)、図19(c)の単純2値化された文字画像のものでは、エッジ度値は比較的大きい(最小値4)。
【0121】
したがって、図15に示した画素間引き処理における判断307で、ある注目画素のエッジ度値Eが4以上であれば、当該注目画素を保存すべき真の注目画素と判定することで、文字・線画部分のエッジだけを保存できる。
【0122】
このように、図16に示す各フィルタパターンと、周辺画素との積和演算により、注目画素が文字・線画部分を構成する真のエッジ画素であるかを判別できるが、図16に示す各フィルタパターンと、周辺画素との積和演算のみでは、図20(a)ないし(c)に示す画素パターンを周辺画素とするような、1画素幅の細線等構成する注目画素(本来、真のエッジ画素とすべき画素)のエッジ度値が極端に小さくなり、このままでは当該注目画素が、偽のエッジ画素とされ得るが、図15に示した画素間引き処理における処理308において、図20(a)の横細線パターン、(b)の縦細線パターン、(c)の右斜め細線パターン、または、(d)の左斜め細線パターンと、当該注目画素の周辺画素とのパターンマッチングを行い、一致した場合(判断309のYes)は、当該注目画素を偽の注目画素とせずに、真の注目画素と判定するため、エッジの判定の精度が向上する。
【0123】
これにより、文字等の細線のエッジ保存と、擬似中間調画像の階調性の維持を両立しつつの間引き処理を行うことができる。
【0124】
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
【0125】
以上説明した第1ないし第4実施形態における単純間引き処理(図3に示す画素間引き処理における処理107、図11に示す画素間引き処理における処理209、図15に示す画素間引き処理における処理311)では、元々エッジ画素でない注目画素、または、偽のエッジ画素と判定された注目画素に対しては、無条件に50%の単純間引き処理を行ったが、真のエッジ画素と判定された画素の近傍の画素については、間引き率を比較的高くし、偽のエッジ画素(擬似中間調画像中のエッジ画素)や、元々エッジ画素でない画素に対しては、間引き率を比較的低くすることも有効である。
【0126】
すなわち、トナーを節約するためには、間引き率は高い方が良いが、擬似中間調処理された画像を高い間引き率で間引き処理すると、階調性が再現されにくくなってしまう。真のエッジ画素と判定される注目画素は、文字・線画等の階調性はあまり重視されない画像のエッジを構成するものであるため、真のエッジ画素近傍の画素に対しては間引き率の高いパターンで間引きを行い、擬似中間認処理された部分をふくむそれ以外の画素にたいしては、間引き率の低いでパターンで間引き処理を行うことで、擬似中間調処理された画像内の偽のエッジ画素に対してはエッジ保存処理を行わないことによるトナー節約の効果と併せて、更なるトナー節約効果を実現できる。
【0127】
図21は、本第5実施形態に係る単純間引き処理の手順を示し、この手順は、図3に示す画素間引き処理における処理107、図11に示す画素間引き処理における処理209、または、図15に示す画素間引き処理における処理311と置換可能なものである。
【0128】
図21において、画像処理部6は、注目画素Xの周辺画素中にエッジ画素があるかを調べる(判断401)。ここで、周辺画素中にエッジ画素があるかないかの判断は、周辺画素を構成する各画素を仮の注目画素として、その仮の注目画素が真のエッジ画素であるか、偽のエッジ画素または元々エッジ画素ではない画素であるかを、本発明の各実施形態におけるエッジ画素の真偽の判定手順に従って行し、当該仮の注目画素とした周辺画素のすくなくとも1つが、真のエッジ画素である場合は、当該注目画素Xの周辺画素中に真のエッジ画素があると判断することにより行う。
【0129】
注目画素Xの周辺画素中にエッジ画素がない場合(判断401のNo)は、当該注目画素Xに対して50%単純間引き処理を行う(処理402)。なお、この50%単純間引き処理は、従来同様であり、図25(a)に示した2×2マトリクスの対応する画素の画素値と、注目画素Xとの積を演算し、その演算結果を新たな注目画素の画素値とすることによる50%単純間引き処理である。
【0130】
注目画素Xの周辺画素中にエッジ画素がある場合(判断401のYes)は、当該注目画素Xに対して25%単純間引き処理を行う(処理403)。なお、この25%単純間引き処理は、従来同様であり、図25(b)に示した2×2マトリクスの対応する画素の画素値と、注目画素Xとの積を演算し、その演算結果を新たな注目画素の画素値とすることによる25%単純間引き処理である。
【0131】
なお、判断401において参照される周辺画素の範囲が広い程注目画素Xに対して間引き率の高い(間引き率25%)間引き処理を行うための条件となる、その注目画素Xの周辺画素に真のエッジ画素が含まれる機会が増すため、その周辺画素の範囲は適当に選ぶ必要があるが、本第5実施形態では、周辺画素範囲として、注目画素Xと隣接する3×3画素を採用している。
【0132】
以上の処理の例を図22に示す。同図(a)は、処理前の原画像、同図(b)は、真のエッジ画素を保存した50%単純間引き処理を行った結果、同図(c)が真のエッジ画素に隣接する画素に対しては図25(b)に示したパターンによる25%単純間引き処理を行い、それ以外の画素には図25(a)に示したパターンによる50%単純間引き処理を行った結果である。
【0133】
それらの図を見て分かるように、真のエッジ画素近傍の画素に対しては、間引き率を大きくしても、原画像の視認性を維持することができ、また、間引き率を大きくした分トナーの節約が可能となる。
【0134】
なお、以上説明した各実施形態においては、本発明を画像記録装置の1つであるファクシミリ装置に適用したが、本発明は、それに限らず、プリンタ、デジタル複写機を含む複写機等、その他の画像記録装置についても同様に適用可能なものであり、また、トナーを使用する電子写真方式の画像記録装置に限らず、インクジェット方式やその他の記録すべき画像中に含まれる黒画素の数に応じた量の記録剤を消費するような画像記録装置に対しても同様に適用可能なものである。
【0135】
また、以上説明した各実施形態においては、代表的な画像解像度として、200dpiを例にして説明したが、本発明は、それに限らず、400dpiやその他の解像度の画像に対しても同様に適用可能なものである。
【0136】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、前記エッジ画素と判定された注目画素のうち、その所定の周辺画素範囲中の反転変化点総数が、当該所定の周辺画素範囲中の黒画素総数に対応する所定の変化点総数しきい値よりも少ない注目画素のみを文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素として保存した画素間引き処理を行うため、一般に一定範囲における白画素と黒画素の反転変化点数が少ない文字や線画等の細線部分に属する保存すべき真のエッジ画素が保存され、一般に一定範囲における白画素と黒画素の反転変化点数が多い擬似中間調画像部分等に属する保存すべきでないエッジ画素は、元々エッジ画素でない画素と同様に間引き処理されるため、記録すべき画像が文字画像であっても擬似中間調画像であっても、あるいは、それらの混在画像であっても、画像の真のエッジ部分のみを保存して画像品質を維持した画像記録ができる。また、画像品質を損なう擬似中間調画像中等のエッジ画素は保存されないため、その分記録すべき画像中の黒画素数が減り、画質に寄与しない記録剤の無駄な消費をなくすことができる。
【0137】
請求項2に係る発明によれば、前記エッジ画素と判定された注目画素のうち、その所定の周辺画素範囲中の、主走査方向の反転変化点総数が、当該所定の周辺画素範囲中の黒画素総数に対応する所定の変化点総数しきい値よりも少ない注目画素のみを文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素として保存した画素間引き処理を行うため、一般に一定範囲においての主走査方向における白画素と黒画素の反転変化点数が少ない文字や線画等の細線部分に属する保存すべき真のエッジ画素が保存され、一般に一定範囲においての主走査方向における白画素と黒画素の反転変化点数が多い擬似中間調画像部分等に属する保存すべきでないエッジ画素は、元々エッジ画素でない画素と同様に間引き処理されるため、記録すべき画像が文字画像であっても擬似中間調画像であっても、あるいは、それらの混在画像であっても、画像の真のエッジ部分のみを保存して画像品質を維持した画像記録ができる。また、画像品質を損なう擬似中間調画像中等のエッジ画素は保存されないため、その分記録すべき画像中の黒画素数が減り、画質に寄与しない記録剤の無駄な消費をなくすことができる。また、一般に画像処理においては、主走査ライン単位で画像データを処理するため、主走査ライン方向の反転変化点数の計数等の処理は、それ以外の方向での処理よりもハードウェア的及びソフトウェア的に負荷が小さく、低コストで本発明を実現できる利点がある。
【0138】
請求項3に係る発明によれば、前記エッジ画素と判定された注目画素のうち、その所定の周辺画素範囲中の、主走査方向の反転変化点総数と副走査方向の反転変化点総数との合計が、当該所定の周辺画素範囲中の黒画素総数に対応する所定の変化点総数しきい値よりも少ない注目画素のみを文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素として保存した画素間引き処理を行うため、一般に一定範囲においての主走査方向及び副走査方向における白画素と黒画素の反転変化点数が少ない文字や線画等の細線部分に属する保存すべき真のエッジ画素が保存され、一般に一定範囲においての主走査方向及び副走査方向における白画素と黒画素の反転変化点数が多い擬似中間調画像部分等に属する保存すべきでないエッジ画素は、元々エッジ画素でない画素と同様に間引き処理されるため、記録すべき画像が文字画像であっても擬似中間調画像であっても、あるいは、それらの混在画像であっても、画像の真のエッジ部分のみを保存して画像品質を維持した画像記録ができる。また、画像品質を損なう擬似中間調画像中等のエッジ画素は保存されないため、その分記録すべき画像中の黒画素数が減り、画質に寄与しない記録剤の無駄な消費をなくすことができる。また、漢字文字等ように文字を構成する線画要素のうち、横方向のもののほうが、縦方向のものよりも多い場合に、横方向を主走査方向として、主走査方向の反転変化点数を計数すると、その計数値は、一般に、副走査方向のそれよりも小さくなる。横方向を副走査方向とした場合はその逆である。記録すべき画像の内容が、漢字文字等である場合に、それが、横方向を主走査方向として読み取られたものか、縦方向を主走査方向として読み取られたものであるかを予め知ることは難しいが、反転変化点総数を主走査方向と、副走査方向との2方向で計数し、その合計値を前記所定の変化点総数しきい値と比較することで、記録すべき画像中の漢字文字等の向きによらず、常に確実に保存すべき真のエッジ画素を判別できる。
【0139】
請求項4に係る発明によれば、前記エッジ画素と判定された注目画素のうち、その所定の周辺画素範囲中の白画素連結領域数または黒画素連結領域数が、当該所定の周辺画素範囲中の黒画素総数に対応する所定の画素連結領域総数しきい値よりも少ない注目画素のみを文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素として保存した画素間引き処理を行うため、一般に一定範囲における画素連結領域数が少ない文字や線画等の細線部分に属する保存すべき真のエッジ画素が保存され、一般に一定範囲における画素連結領域数が多い擬似中間調画像部分等に属する保存すべきでないエッジ画素は、元々エッジ画素でない画素と同様に間引き処理されるため、記録すべき画像が文字画像であっても擬似中間調画像であっても、あるいは、それらの混在画像であっても、画像の真のエッジ部分のみを保存して画像品質を維持した画像記録ができる。また、画像品質を損なう擬似中間調画像中等のエッジ画素は保存されないため、その分記録すべき画像中の黒画素数が減り、画質に寄与しない記録剤の無駄な消費をなくすことができる。
【0142】
請求項に係る発明によれば、前記記録剤節約モードでの画像記録を行う場合において、前記エッジ画素真偽判別手段により文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素と判定されなかった間引き対象の注目画素の所定の周辺画素範囲に文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素が、含まれる場合には、当該注目画素を比較的高い間引き率で間引き処理し、含まれない場合には、当該注目画素を比較的低い間引き率で間引き処理するため、所定の周辺画素範囲に文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素が含まれる、すなわち、真のエッジ画素近傍に在る間引くべき注目画素については、その近傍の真のエッジ画素が保存されていることによりその周辺部分の視認性は良く、大きな間引き率で間引いても視認性は確保できると共に、大きな間引き率で間引いた分記録剤を節約できる。また、間引くべき注目画素の所定の周辺画素範囲に文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素が含まれない場合には、当該注目画素は、擬似中間調画像を構成する画素ある場合もあり、擬似中間調画像に対して高い間引き率で間引き処理を行うと、階調性が再現されにくくなってしまうが、その場合には、比較的低い間引き率で間引き処理するため、階調性は維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像記録装置としてのファクシミリ装置のブロック構成を示す図である。
【図2】本発明の第1ないし第3実施形態に係る、注目画素Xとその周辺画素の関係、及び、注目画素Xを含む注目ラインLとその周辺ラインとの位置関係を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る、画像処理部における画素間引き処理手順について示すフローチャートである。
【図4】多値画像を誤差拡散処理して得た擬似中間調画像(黒画素の比率が50%付近)の8×8画素パターンを示す図である。
【図5】多値画像をディザ処理して得た擬似中間調画像(黒画素の比率が50%付近)の8×8画素パターンを示す図である。
【図6】解像度200dpiにおいて単純2値化された8ポイントサイズの漢字「議」の画像パターン等を示す図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る黒画素数範囲−変化点総数しきい値Sth対応テーブルの一例を示す図である。
【図8】解像度200dpiにおいて単純2値化した8ポイントサイズの横向きの漢字「議」の画像パターン等を示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る黒画素数範囲−変化点総数しきい値Sth対応テーブルの一例を示す図である。
【図10】解像度200dpiにおいて誤差拡散処理により擬似中間調化した8ポイントサイズの横向きの漢字「議」の画像パターン等を示す図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係る、画像処理部における画素間引き処理手順について示すフローチャートである。
【図12】本発明の第3実施形態に係る黒画素数範囲−画素連結領域総数しきい値Srth対応テーブルの一例を示す図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る、注目画素Xとその周辺画素の関係、及び、注目画素Xを含む注目ラインLとその周辺ラインとの位置関係を示す図である。
【図14】本発明の第4実施形態に係る、画像処理部における画素間引き処理手順について示すフローチャートである。
【図15】図14と共に本発明の第4実施形態に係る、画像処理部における画素間引き処理手順について示すフローチャートである。
【図16】本発明の第4実施形態に係る画像処理部における画素間引き処理手順において使用されるフィルタパターンを示す図である。
【図17】多値画像をディザ処理して得た擬似中間調画像の8×8画素パターンを示す図である。
【図18】多値画像を誤差拡散処理して得た擬似中間調画像の8×8画素パターンを示す図である。
【図19】解像度200dpiにおいて単純2値化した8ポイントサイズの漢字「議」の画像パターン中の8×8画素パターンを示す図である。
【図20】本発明の第4実施形態に係る画像処理部における画素間引き処理手順において使用される細線パターンを示す図である。
【図21】本発明の第5実施形態に係る単純間引き処理手順を示すフローチャートである。
【図22】本発明の第5実施形態に係る単純間引き処理の具体的処理例を示す図である。
【図23】比較的単純な画像パターンについての間引き処理例を示す図である。
【図24】比較的細かい画像パターンについての間引き処理例を示す図である。
【図25】間引き処理及びエッジ画素保存処理のために参照される画素マトリクスを示す図である。
【図26】ディザマトリクスの例を示す図である。
【図27】各濃淡値の多値画像が、図26示すディザマトリクスにより擬似中間調処理された原画像としての画素パターンを示す図である。
【図28】図27に示す原画像が図25(a)に示す画素マトリクスと照合されることにより50%単純間引き処理された画素パターンを示す図である。
【図29】図27に示す原画像が図25(a)、(c)及び(d)に示す画素マトリクスと照合されることによりエッジ画素を保存しつつ50%間引き処理された画素パターンを示す図である。
【図30】図27に示す原画像が図25(b)、(c)及び(d)に示す画素マトリクスと照合されることによりエッジ画素を保存しつつ25%間引き処理された画素パターンを示す図である。
【図31】間引き前(原画像)、50%単純間引き、エッジ画素を保存しつつの50%間引き、及び、エッジ画素を保存しつつの25%間引きの各処理による、階調性の保存状態の比較を示す図である。
【符号の説明】
1 スキャナ
2 プロッタ
3 操作表示部
4 符号化復号化部
5 システム制御部
6 画像処理部
7 ROM
8 RAM
8a ラインバッファ群
9 画像メモリ
10 モデム
11 網制御部
12 PC−I/F
13 システムバス

Claims (5)

  1. 記録すべき画像中に含まれる黒画素数に応じた量の記録剤を消費して画像記録を行う一方、必要に応じて前記記録すべき画像中に含まれる黒画素を間引き処理することで前記記録剤の消費量を低減した画像記録を行う記録剤節約モードを備えた画像記録装置において、
    記録すべき画像を構成する各画素を注目画素として、その注目画素がエッジ画素であるか否かを判定するエッジ画素判定手段と、
    前記エッジ画素と判定された注目画素の所定の周辺画素範囲中の黒画素総数を計数する黒画素総数計数手段と、
    前記エッジ画素と判定された注目画素の前記所定の周辺画素範囲中の反転変化点総数を計数する変化点総数計数手段と、
    前記エッジ画素と判定された注目画素についての前記黒画素総数に対する前記反転変化点総数が、当該黒画素総数に対応する所定の変化点総数しきい値よりも少ないときは、当該注目画素を文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素と判定するエッジ画素真偽判別手段と、
    前記記録剤節約モードでの画像記録を行う場合に、前記エッジ画素真偽判別手段により前記真のエッジ画素と判定された注目画素については、間引き処理を行わず、それ以外の注目画素については間引き処理を行う画素間引き手段と
    を備えたことを特徴とする画像記録装置。
  2. 記録すべき画像中に含まれる黒画素数に応じた量の記録剤を消費して画像記録を行う一方、必要に応じて前記記録すべき画像中に含まれる黒画素を間引き処理することで前記記録剤の消費量を低減した画像記録を行う記録剤節約モードを備えた画像記録装置において、
    記録すべき画像を構成する各画素を注目画素として、その注目画素がエッジ画素であるか否かを判定するエッジ画素判定手段と、
    前記エッジ画素と判定された注目画素の所定の周辺画素範囲中の黒画素総数を計数する黒画素総数計数手段と、
    前記エッジ画素と判定された注目画素の前記所定の周辺画素範囲中の主走査方向における反転変化点総数を計数する主走査方向変化点総数計数手段と、
    前記エッジ画素と判定された注目画素についての前記黒画素総数に対する前記主走査方向における反転変化点総数が、当該黒画素総数に対応する所定の変化点総数しきい値よりも少ないときは、当該注目画素を文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素と判定するエッジ画素真偽判別手段と、
    前記記録剤節約モードでの画像記録を行う場合に、前記エッジ画素真偽判別手段により前記真のエッジ画素と判定された注目画素については、間引き処理を行わず、それ以外の注目画素については間引き処理を行う画素間引き手段と
    を備えたことを特徴とする画像記録装置。
  3. 記録すべき画像中に含まれる黒画素数に応じた量の記録剤を消費して画像記録を行う一方、必要に応じて前記記録すべき画像中に含まれる黒画素を間引き処理することで前記記録剤の消費量を低減した画像記録を行う記録剤節約モードを備えた画像記録装置において、
    記録すべき画像を構成する各画素を注目画素として、その注目画素がエッジ画素であるか否かを判定するエッジ画素判定手段と、
    前記エッジ画素と判定された注目画素の所定の周辺画素範囲中の黒画素総数を計数する黒画素総数計数手段と、
    前記エッジ画素と判定された注目画素の前記所定の周辺画素範囲中の主走査方向における反転変化点総数及び副走査方向における反転変化点総数を計数する主/副走査方向変化点総数計数手段と、
    前記エッジ画素と判定された注目画素についての前記黒画素総数に対する前記主走査方向における反転変化点総数及び副走査方向における反転変化点総数の合計が、当該黒画素総数に対応する所定の変化点総数しきい値よりも少ないときは、当該注目画素を文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素と判定するエッジ画素真偽判別手段と、
    前記記録剤節約モードでの画像記録を行う場合に、前記エッジ画素真偽判別手段により前記真のエッジ画素と判定された注目画素については、間引き処理を行わず、それ以外の注目画素については間引き処理を行う画素間引き手段と
    を備えたことを特徴とする画像記録装置。
  4. 記録すべき画像中に含まれる黒画素数に応じた量の記録剤を消費して画像記録を行う一方、必要に応じて前記記録すべき画像中に含まれる黒画素を間引き処理することで前記記録剤の消費量を低減した画像記録を行う記録剤節約モードを備えた画像記録装置において、
    記録すべき画像を構成する各画素を注目画素として、その注目画素がエッジ画素であるか否かを判定するエッジ画素判定手段と、
    前記エッジ画素と判定された注目画素の所定の周辺画素範囲中の黒画素総数を計数する黒画素総数計数手段と、
    前記エッジ画素と判定された注目画素についての前記黒画素総数が、所定数以上である場合は、当該注目画素の前記所定の周辺画素範囲中における、白画素同士が上下左右の4方向のうちの少なくとも1方向につながった領域である白画素連結領域数を、所定数以下である場合は、当該注目画素の前記所定の周辺画素範囲中における、黒画素同士が上下左右の4方向のうちの少なくとも1方向につながった領域である黒画素連結領域数を、画素連結領域総数として計数する画素連結領域総数計数手段と、
    前記エッジ画素と判定された注目画素についての前記黒画素総数に対する前記画素連結領域総数が、当該黒画素総数に対応する所定の画素連結領域総数しきい値よりも少ないときは、当該注目画素を文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素と判定するエッジ画素真偽判別手段と、
    前記記録剤節約モードでの画像記録を行う場合に、前記エッジ画素真偽判別手段により前記真のエッジ画素と判定された注目画素については、間引き処理を行わず、それ以外の注目画素については間引き処理を行う画素間引き手段と
    を備えたことを特徴とする画像記録装置。
  5. 前記画素間引き手段は、前記記録剤節約モードでの画像記録を行う場合において、前記エッジ画素真偽判別手段により文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素と判定されなかった間引き対象の注目画素の所定の周辺画素範囲に文字あるいは線画のエッジを構成する画素である真のエッジ画素が、含まれる場合には、当該注目画素を比較的高い間引き率で間引き処理し、含まれない場合には、当該注目画素を比較的低い間引き率で間引き処理することを特徴とする請求項1、2、3または4のいずれかの記載の画像記録装置。
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