JP3563905B2 - 画像出力装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像出力装置に関し、特に、入力される2値画像を構成する各画素のうちの黒画素に対応して所定の記録面積の黒ドットを記録紙に記録することにより前記入力される2値画像を記録出力する一方、前記入力される2値画像を構成する各画素を分割して前記所定の記録面積より小面積の黒ドットとして記録可能な画像記録手段を備えた画像出力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、ファクシミリ装置、プリンタ等において、画像を記録紙に出力するために備えられた画像出力装置としては、近年、電子写真方式のものが多く利用されている。
【0003】
その電子写真方式の画像出力装置では、記録画像の解像度は400dpiないし600dpiのものが主流となってきている。また、記録画像の見た目の解像度をさらに向上させるために、図16に示すように、600dpiの解像度の記録画像(同図(a))の各画素を、同図(b)に示すように記録信号の位相制御を用いて主走査方向に分割して(図では4分割)出力する機能を有するものもある。
【0004】
この画素分割機能を使用することで、図17に示すように、同図(a)の記録画像の斜線部分のエッジの黒画素(ハッチングされた画素)や白画素(無地の画素)を位相制御で主走査方向に分割して得られた画素(以後子画素と称する)を、同図(b)に示すように、エッジの段差を滑らかにする、黒子画素と白子画素の組み合わせ(分割パターン)に変換して記録することにより、見かけ上の解像度を向上させることが可能となる。
【0005】
一方、2値の画像として画像出力する場合、スキャナで読み込む等して得られた多値画像を、一定のしきい値で単純2値化すると、文字や線画等の白黒の画像は鮮明に再現できるが、写真画像のように、階調性を持った画像では階調性の情報が失われてしまい、画質が著しく低下してしまう。
【0006】
そこで、写真画像の階調の再現性を向上させる方法として誤差拡散処理による擬似中間調処理がよく使用されている。誤差拡散処理は、別の擬似中間調処理であるディザ処理に比べて出力画像の解像度が高いため、スキャナで600dpiの解像度で読み取った文字や線画を含む画像を誤差拡散処理した場合でも十分な解像度が得られ、文字や線画の判別性はほとんど低下しない利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、実際に誤差拡散処理して得られた2値画像を電子写真方式の画像出力装置により記録紙に出力した場合、画像の記録解像度が600dpiであっても、図18(a)に示すような記録画像を構成する四辺形の各画素に対応して実際に記録される黒ドットは、図18(b)に示すように、黒ドット間にすき間が生じないようにして黒ベタ画像の再現性を良くするために解像度600dpiに相当する四辺形よりも広い面積で記録される。
【0008】
そのため、図19(a)に示すように、黒画素に囲まれた孤立した白画素は、図19(b)に示すように、実際に記録紙に記録された状態では周囲の黒画素に対応する黒ドットにより侵食されて、つぶれてしまう問題がある。
【0009】
また、白画素領域中の孤立した黒画素や1画素幅の黒画素の連なりにより構成される細線のように黒画素の密度が低い画像部分では、高解像度になると1画素あたりの黒ドットのサイズが小さくなって記録紙上にドットが再現されにくくなり、かすれた状態で記録されがちになる。
【0010】
また、誤差拡散処理等により擬似中間調処理された写真画像部分においては、高濃度部(黒画素の密度が比較的高い部分)や白画素と黒画素が交互に出現するような領域では画像のつぶれのため黒側に、また、低濃度部(黒画素の密度が比較的低い部分)では画像のかすれのために白側に階調が偏るため、誤差拡散処理を用いることで保存しているオリジナルの多値画像の持つ階調性が、実際に記録紙に記録され画像上では崩れてしまうという問題が生じる。
【0011】
このように、従来の電子写真記録方式等の画像出力装置においては、たとえ、記録信号の位相制御により画素を分割パターンに分割して見かけ上高解像度化した画像記録が可能な機能を備えていも、その機能を、解像度を保存と記録画像が持つ階調性の忠実な再現とを両立した画像記録や、記録された画像における文字や細線のかすれの防止には有効活用されていないという問題点があった。
【0012】
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、記録すべき画像に含まれる擬似中間調画像部分の階調性を忠実に再現し、また、文字・線画領域のつぶれやかすれを防止した画像記録が行える画像出力装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の画像出力装置は、入力される2値画像を構成する各画素のうちの黒画素に対応して所定の記録面積の黒ドットを記録紙に記録することにより前記入力される2値画像を記録出力する一方、前記入力される2値画像を構成する各画素を分割して前記所定の記録面積より小面積の黒ドットとして記録可能な画像記録手段を備えた画像出力装置において、少なくとも、白画素領域中に孤立した黒画素である孤立黒画素及びそれに隣接する白画素、黒画素領域中に孤立した白画素である孤立白画素及びそれに隣接する黒画素、並びに、細線を構成する黒画素である細線黒画素及びそれに隣接する白画素をそれぞれ検出するためのパターン群を記憶したパターンテーブル記憶手段と、前記入力される2値画像を構成する各画素を注目画素として、当該注目画素の所定範囲の周辺画素と前記パターンテーブル記憶手段が記憶しているパターン群とを照合して、当該注目画素が前記孤立黒画素またはそれに隣接する白画素、孤立白画素またはそれに隣接する黒画素、細線黒画素またはそれに隣接する白画素のいずれかであるか、あるいは、それらの画素以外の画素であるかを判定するパターンマッチング手段と、前記注目画素の所定の範囲の周辺画素中における黒画素から白画素へまたは黒画素から白画素への変化点数を計数することにより、当該注目画素についての変化点数を検出する変化点検出手段と、前記パターンマッチング手段により前記注目画素は前記孤立黒画素またはそれに隣接する白画素であると判定された場合は、当該注目画素としての孤立黒画素または孤立黒画素に隣接する白画素を、当該孤立黒画素の面積を実質的に広げる分割パターンに変換し、前記注目画素が前記孤立白画素またはそれに隣接する黒画素であると判定された場合は、当該注目画素としての孤立白画素または孤立白画素に隣接する黒画素を、当該孤立白画素の面積を実質的に広げる分割パターンに変換し、前記注目画素が前記細線黒画素またはそれに隣接する白画素であると判定された場合は、当該注目画素としての細線黒画素または細線黒画素に隣接する白画素を、当該細線黒画素の面積を実質的に広げる分割パターンに変換し、前記注目画素が前記孤立黒画素またはそれに隣接する白画素、孤立白画素またはそれに隣接する黒画素、細線黒画素またはそれに隣接する白画素のいずれでもないと判定された場合において、当該注目画素が黒画素であるときは、当該注目画素を、当該注目画素としての黒画素を前記変化点検出手段が検出した当該注目画素についての変化点数に応じた面積に実質的に狭める分割パターンに変換し、それら変換した分割パターンを前記画像記録手段に出力する分割パターン決定手段とを備え、前記画像記録手段は、前記分割パターン決定手段から出力された分割パターンに応じて画素分割した黒ドットを記録することで画像記録を行うことを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の画像出力装置は、請求項1記載の画像出力装置において、前記注目画素の所定の範囲の周辺画素中における黒画素から白画素へまたは黒画素から白画素への変化点数を計数することにより、当該注目画素についての変化点数を検出する変化点検出手段を備えると共に、前記パターンテーブル記憶手段は、画像のエッジ部分を構成する黒画素であるエッジ黒画素及びそれに隣接する白画素、画像の凸形部分を構成する黒画素である凸部分黒画素、並びに、画像の凹形部分を構成する黒画素に囲まれる白画素である凹部分白画素をそれぞれ検出するためのパターン群を更に備え、前記パターンマッチング手段は、前記入力される2値画像を構成する各画素を注目画素として、当該注目画素の所定範囲の周辺画素と前記パターンテーブル記憶手段が記憶しているパターン群とを照合して、当該注目画素が前記孤立黒画素またはそれに隣接する白画素、孤立白画素またはそれに隣接する黒画素、細線黒画素またはそれに隣接する白画素、更には、前記エッジ黒画素またはそれに隣接する白画素、凸部分黒画素、凹部分白画素のいずれかであるか、あるいは、それらの画素以外の画素であるかを判定する一方、前記分割パターン決定手段は、前記パターンマッチング手段により前記注目画素は前記孤立黒画素またはそれに隣接する白画素であると判定された場合は、当該注目画素としての孤立黒画素または孤立黒画素に隣接する白画素を、当該孤立黒画素の面積を実質的に広げる分割パターンに変換し、前記注目画素が前記孤立白画素またはそれに隣接する黒画素であると判定された場合は、当該注目画素としての孤立白画素または孤立白画素に隣接する黒画素を、当該孤立白画素の面積を実質的に広げる分割パターンに変換し、前記注目画素が前記細線黒画素またはそれに隣接する白画素であると判定された場合は、当該注目画素としての細線黒画素または細線黒画素に隣接する白画素を、当該細線黒画素の面積を実質的に広げる分割パターンに変換することに加えて、前記パターンマッチング手段により前記注目画素は前記エッジ黒画素またはそれに隣接する白画素であると判定された場合は、当該注目画素としてのエッジ黒画素またはエッジ黒画素に隣接する白画素を、当該エッジ黒画素近傍のエッジ部分が実質的に滑らかになる分割パターンに変換し、前記注目画素が前記凸部分黒画素であると判定された場合は、当該注目画素としての凸部分黒画素を、当該凸部分黒画素近傍の凸部分が実質的に削られる分割パターンに変換し、前記注目画素が前記凹部分白画素であると判定された場合は、当該注目画素としての凹部分白画素を、当該凹部分白画素近傍の凹部分が実質的に埋められる分割パターンに変換し、前記注目画素が前記孤立黒画素またはそれに隣接する白画素、孤立白画素またはそれに隣接する黒画素、細線黒画素またはそれに隣接する白画素、あるいは、前記エッジ黒画素またはそれに隣接する白画素、凸部分黒画素、凹部分白画素のいずれでもないと判定された場合において、当該注目画素が黒画素であるときは、当該注目画素を、当該注目画素としての黒画素を前記変化点検出手段が検出した当該注目画素についての変化点数に応じた面積に実質的に狭める分割パターンに変換し、それら変換した分割パターンを前記画像記録手段に出力することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しなから、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0018】
先ず、図1は、本発明に係る画像出力装置100を複写機に適用した場合のブロック構成を示している。
【0019】
同図において、スキャナ部1と2値化処理部2とから構成される画像入力部200は、画像出力装置100のパターンマッチング部3に2値画像を入力するための構成である。なお、本発明を、例えば、ファクシミリ装置に適用する場合は、受信画像を入力画像とし、本発明をプリンタ装置に適用した場合は、コンピュータ装置等の上位装置からインターフェースを介して転送される画像を入力画像とすることで、画像出力装置100は、それら各入力画像を同様に処理できる。
【0020】
スキャナ1は、原稿画像を1主走査ラインずつ順次読み取って600dpiの解像度の多値画像として読み取るものである。2値化処理部2は、それ自体よく知られた誤差拡散処理を使用して、スキャナ1が原稿を読み取って得た多値画像を2値画像に変換して画像出力装置100のパターンマッチング部3に出力するものである。
【0021】
そのパターンマッチング部3は、それ自体よく知られたパターンマッチング処理を行うものである。つまり、入力される2値画像を構成する各画素を順次注目画素として取り込むと共に、注目画素前後の合計5主走査ライン分の画像データを一時格納するための図示しないラインバッファメモリを備え、注目画素周辺の5×5周辺画素を参照領域として、その5×5周辺画素のパターンと、パターンテーブル部4に格納されたパターン群とを照合することで、注目画素が、白画素領域中に孤立した黒画素である孤立黒画素またはそれに隣接する白画素、黒画素領域中に孤立した白画素である孤立白画素またはそれに隣接する黒画素、あるいは、細線を構成する黒画素である細線黒画素またはそれに隣接する白画素であるか、あるいは、それらの画素のいずれでもない画素であって黒画素であるかの属性を判定するものである。
【0022】
パターンテーブル部4は、パターンマッチング部3により参照されるパターン群として、前記孤立黒画素またはそれに隣接する白画素を検出するためのパターン群、前記孤立白画素またはそれに隣接する黒画素を検出するためのパターン群、前記細線黒画素またはそれに隣接する白画素を検出するためのパターン群と、前記孤立黒画素またはそれに隣接する白画素、孤立白画素またはそれに隣接する黒画素、あるいは、細線黒画素またはそれに隣接する白画素にそれぞれ対応する分割パターンを記憶しており、その分割パターンは、位相制御部5により参照される。
【0023】
その位相制御処理部5は、パターンマッチング部3における注目画素についてのマッチング結果により判明した当該注目画素の属性に応じて、その注目画素を、パターンテーブル部4の対応する分割パターンで主走査方向に分割した子画素群に変換するものである。そして、位相制御処理部5は、分割パターンのパターンに応じて位相を制御した記録信号をプロッタ6に出力する。
【0024】
プロッタ6は、位相制御処理部5から入力される、各画素ごとにの分割パターンのパターンに応じて位相制御された記録信号に応じて、600dpiの解像度に位相制御による画素分割を付加した2値画像を、電子写真方式で記録紙に記録するものである。
【0025】
以上の構成でスキャナ1で読み込まれた多値画像は、2値化処理部2で誤差拡散処理されて2値画像に変換される。ここで、通常の複写機ではスキャナ1と2値化処理部2との間に拡大・縮小の変倍処理やMTF補正等の処理が入るが本発明には直接関係しないため説明を省略する。
【0026】
2値化処理部2で2値化された画像の各画素は、注目画素として順次パターンマッチング部3に入力されてパターンテーブル部4に記憶されたパターン群と照合されることにより、その属性が判定される。
【0027】
図2(a)に孤立黒画素を検出するためのマッチングパターンの一例を示す。なお、同図において、ハッチングされた画素は、黒画素を意味し、無地の画素は白画素を意味し、×印の画素は、黒画素または白画素のいずれでもよい無関係な画素であることを意味しており、以下説明するその他に図においても同様である。さて、同図に示すように、5×5画素の中央の注目画素が黒画素である場合において、その5×5周辺画素のうちの4隅を除いた画素の全てが白画素である場合、当該注目画素は孤立黒画素であると判定できる。なお、孤立黒画素を検出するためのマッチングパターンは、図2(a)に示すパターンに限定されるものではない。また、図2(a)には、孤立黒画素に対応する分割パターンが示されている。孤立黒画素は、記録された画像において、かすれの防止のために大きめの黒ドットして記録されるべきであるため、主走査方向に4分割された短冊形状の子画素群で構成される分割パターンは、全て黒子画素(ハッチングされた画素)で構成される。
【0028】
また、図2(b)に孤立黒画素に隣接する白画素を検出するためのマッチングパターンの一例を示す。同図に示すように、5×5画素の中央の注目画素が白画素である場合において、その5×5周辺画素のうちの4隅を除いた画素の全てが、注目画素の左側の黒画素を除いてずへて白画素である場合、当該注目画素は、その左側の孤立黒画素に隣接する白画素であると判定できる。なお、孤立黒画素に隣接する白画素を検出するためのマッチングパターンは、図2(b)に示すパターンに限定されるものではなく、図2(b)に示すパターンにおいて、例えば、注目画素の上のみ、右のみ、または下のみに黒画素がある場合等も、注目画素は孤立黒画素に隣接する白画素と判定できる。また、図2(b)には、孤立黒画素に隣接する白画素に対応する分割パターンが示されている。孤立黒画素は、記録された画像において、かすれの防止のために大きめの黒ドットして記録されるべきであるため、その孤立黒画素に隣接する白画素に対応する分割パターンは、主走査方向に4分割された短冊形状の子画素群のうちの孤立黒画素側に近い2つの子画素を黒子画素として、残りの2つの子画素を白子画素(無地の画素)とすることで構成される。
【0029】
図3(a)に孤立白画素を検出するためのマッチングパターンの一例を示す。同図に示すように、5×5画素の中央の注目画素が白画素である場合において、その5×5周辺画素のうちの外周の16画素を除いた画素の全てが黒画素である場合、当該注目画素は孤立黒白画素であると判定できる。なお、孤立白画素を検出するためのマッチングパターンは、図3(a)に示すパターンに限定されるものではない。また、図3(a)には、孤立白画素に対応する分割パターンが示されている。孤立白画素は、記録された画像において、つぶれの防止のために大きめの面積の白領域(黒ドットが記録された結果として残される無地部分)として残されるべきであるため、主走査方向に4分割された短冊形状の子画素群で構成される分割パターンは、全て白子画素で構成される。
【0030】
また、図3(b)に孤白画素に隣接する黒画素を検出するためのマッチングパターンの一例を示す。同図に示すように、5×5画素の中央の注目画素が黒画素である場合において、その注目画素の左側の画素が白画素で、その白画素と注目画素とが黒画素で囲まれている場合、当該注目画素は、その左側の孤立白画素に隣接する黒画素であると判定できる。なお、孤立白画素に隣接する黒画素を検出するためのマッチングパターンは、図3(b)に示すパターンに限定されるものではなく、図3(b)に示すパターンにおいて、例えば、注目画素の上のみ、右のみ、または下のみに白画素がある場合等も、注目画素は孤立白画素に隣接する黒画素と判定できる。また、図3(b)には、孤立白画素に隣接する白画素に対応する分割パターンが示されている。孤立白画素は、記録された画像において、つぶれの防止のために大きめの面積の白領域として残されるべきであるため、その孤立白画素に隣接する黒画素に対応する分割パターンは、主走査方向に4分割された短冊形状の子画素群のうちの孤立白画素側に近い2つの子画素を白子画素として、残りの2つの子画素を黒子画素とすることで構成される。
【0031】
図4(a)に細線黒画素を検出するためのマッチングパターンの一例を示す。同図に示すように、5×5画素の中央の注目画素が黒画素である場合において、その5×5周辺画素のうちの、注目画素の右上及び左下が黒画素で、その他の画素が図に示すように無地の白画素または、×印の無関係画素である場合、当該注目画素は細線黒画素であると判定できる。なお、細線黒画素を検出するためのマッチングパターンは、図4(a)に示すような、右に傾いた細線のパターンに限定されるものではなく、左に傾いた細線や横細線、縦細線等に対しても同様に設定可能である。また、図4(a)には、細線黒画素に対応する分割パターンが示されている。細線黒画素は、記録された画像において、細線のかすれの防止のため大きめの黒ドットして記録されるべきであるため、主走査方向に4分割された短冊形状の子画素群で構成される分割パターンは、全て黒子画素で構成される。
【0032】
また、図4(b)に細線黒画素に隣接する白画素を検出するためのマッチングパターンの一例を示す。同図に示すように、5×5画素の中央の注目画素が白画素である場合において、その5×5周辺画素のうちに、図に示すように注目画素の右下をかすめるように右に傾いた黒画素の連なりがある場合、当該注目画素は、その右側または下側の細線黒画素に隣接する白画素であると判定できる。なお、細線黒画素に隣接する白画素を検出するためのマッチングパターンは、図4(b)に示すパターンに限定されるものではなく、左に傾いた細線や、横細線、縦細線等に対しても同様に設定可能である。また、図4(b)には、細線黒画素に隣接する白画素に対応する分割パターンが示されている。細線黒画素は、記録された画像において、細線のかすれの防止のために大きめの黒ドットして記録されるべきであるため、その細線黒画素に隣接する白画素に対応する分割パターンは、主走査方向に4分割された短冊形状の子画素群のうちの右側の細線黒画素側に近い2つの子画素を黒子画素として、残りの2つの子画素を白子画素(無地の画素)とすることで構成される。
【0033】
このように、画像出力装置100に入力された画像の各画素を注目画素として、パターンマッチング部3においてパターンテーブル部4に記憶された図2、3、または4に例示したようなパターン群を参照して注目画素の属性を判定し、位相制御処理部5が、パターンマッチング部3からの注目画素の属性の判定結果に応じて、パターンテーブル部4から対応する分割パターンを読み出して、その読みだした分割パターンに応じて、プロッタ6に出力する記録信号を位相制御することでプロッタ6により画像記録されるが、そのプロッタ6により記録出力される画像例について、図5、図6及び図7に示す。
【0034】
図5は、同図(a)に示す孤立白画素を含む入力画像が、同図(b)の出力画像に示すように、孤立白画素の記録された画像における面積を実質的に広げるように、周辺の各黒画素を構成する子画素群の一部が白子画素に変換されている様を示している。これにより、黒画素や子黒画素に対応して記録される黒ドットが大きめでも、記録された画像において孤立白画素かつぶれてしまうのを防ぐことができる。
【0035】
図6は、同図(a)に示す孤立黒画素を含む入力画像が、同図(b)の出力画像に示すように、孤立黒画素の記録された画像における面積を実質的に広げるように、周辺の各白画素を構成する子画素群の一部が黒子画素に変換されている様を示している。これにより、記録された画像において孤立黒画素がかすれてしまうのを防ぐことができる。
【0036】
図7は、同図(a)に示す細線黒画素の連なりを含む入力画像が、同図(b)の出力画像に示すように、細線黒画素の記録された画像における面積を実質的に広げるように、すなわち、細線の幅を実質的に広げるように周辺の各白画素を構成する子画素群の一部が黒子画素に変換されている様を示している。これにより、記録された画像において細線がかすれてしまうのを防ぐことができる。
【0037】
また、パターンテーブル部4は、孤立黒画素またはそれに隣接する白画素、孤立白画素またはそれに隣接する黒画素、あるいは、細線黒画素またはそれに隣接する白画素のいずれにも該当しない注目画素(不一致画素)に対応する分割パターンとして、図8(a)及び(b)の各パターンを記憶している。
【0038】
図8(a)は、不一致の黒画素に対応する分割パターンを示し、主走査方向に4分割された短冊形状の子画素群のうちの中央の2つの子画素を黒子画素として、残りの2つの子画素を白子画素とすることで構成される。
【0039】
図8(b)は、不一致の白画素に対応する分割パターンを示し、主走査方向に4分割された短冊形状の子画素群のうちの全ての子画素を白子画素としている。つまり、不一致の白画素は、実質的にはそのまま記録される。
【0040】
ここで、分割パターンの条件別の分類について、図9に模式的に示す。
【0041】
同図において、注目画素がパターンマッチング部3におけるパターンマッチングで図2ないし図4に示したようなパターンと一致した場合は、分割パターンとしては、それらの図に例示したような、パターンテーブル部4で定められた分割パターンが適用される。
【0042】
パターンマッチングが不一致であった注目画素であって、白画素であるものについては、図8(b)に示したように、全て白子画素で構成される分割パターンが適用される。
【0043】
パターンマッチングが不一致であった注目画素であって、黒画素であるものについては、図8(a)に示したように、中央の2つの子画素のみが黒子画素の分割パターンが適用される。
【0044】
パターンマッチングが不一致であった場合に図8(a)、(b)に示す分割パターンを適用することで、図10に示すように、同図(a)に示す白画素と黒画素とが交互に出現するような市松模様の入力画像が、同図(b)の出力画像に示すように、黒画素の記録された画像における面積を実質的に狭めるように、各黒画素を構成する子画素群の一部が白子画素に変換されている。これにより、記録された画像において誤差拡散処理された擬似中間調部分のように、白画素と黒画素が交互に出現する頻度の高い領域での黒画素のつぶれを防止でき、階調性を忠実に再現した画像記録が可能となる。
【0045】
以上説明した処理により、孤立黒画素、孤立白画素、細線、及び、擬似中間調画像の画質を維持した画像記録が可能となるが、さらに注目画素の属性を判断するためのパターン群を追加すると共に、追加された属性に対応した分割パターンをも追加することで、更に多様な入力画像の特性に適した画像記録が可能となる。
【0046】
つまり、パターンテーブル部4に、エッジ黒画素及びそれに隣接する白画素をそれぞれ検出するパターン群、エッジの特別の場合であるエッジの凸部分を構成する黒画素である凸部分黒画素を検出するパターン群、エッジの特別の場合であるエッジの凹部分を構成する白画素である凹部分白画素を検出するパターン群と、それらエッジ黒画素、それに隣接する白画素、凸部分黒画素、凹部分白画素に対応する分割パターンを記憶しておく。パターンマッチング部3は、それらの追加されたパターン群により、注目画素が前記、孤立黒画素またはそれに隣接する白画素、孤立白画素またはそれに隣接する黒画素、あるいは、細線黒画素またはそれに隣接する白画素であるかに加えて、注目画素がエッジ黒画素、それに隣接する白画素、凸部分黒画素、凹部分白画素であるか、もしくは、注目画素がそれらのいずれの画素にも該当しない画素であって、黒画素であるかを判定し、位相制御部5は、パターンマッチング部3の判定結果に応じて、注目画素をパターンテーブル部4から読み出した対応する分割パターンに変換する。
【0047】
図11(a)にエッジ黒画素を検出するためのマッチングパターンの一例を示す。同図に示すパターンは、左斜めのエッジ部分に対応するものであり、5×5画素の中央の注目画素が黒画素である場合において、その5×5周辺画素が、図に示すような配置の場合、当該注目画素はエッジ黒画素であると判定できる。なお、エッジ黒画素を検出するためのマッチングパターンは、図11(a)に示すパターンに限定されるものではなく、右斜めのエッジ部分等のその他の場合についても同様にエッジ黒画素を検出するためのパターンを設定することができる。また、図11(a)には、エッジ黒画素に対応する分割パターンが示されている。エッジ黒画素は、記録された画像において、エッジの滑らかさを増すために、突出した部分は削られて記録されるべきであるため、主走査方向に4分割された短冊形状の子画素群で構成される分割パターンのうちの、白画素領域側にある2つの子画素が白子画素とされ、残りの2つの子画素が黒子画素とされて構成される。
【0048】
また、図11(b)にエッジ黒画素に隣接する白画素を検出するためのマッチングパターンの一例を示す。同図に示すパターンは、左斜めのエッジ部分に対応するものであり、5×5画素の中央の注目画素が白画素である場合において、その5×5周辺画素が、図に示すような、注目画素の左にエッジ黒画素の連なりがある配置の場合、当該注目画素はエッジ黒画素に隣接する白画素であると判定できる。なお、エッジ白画素を検出するためのマッチングパターンは、図11(b)に示すパターンに限定されるものではなく、右斜めのエッジ部分等のその他の場合についても同様にエッジ黒画素を検出するためのパターンを設定することができる。また、図11(b)には、エッジ黒画素に隣接する白画素に対応する分割パターンが示されている。エッジ黒画素に隣接する白画素は、記録された画像において、エッジの滑らかさを増すために、隣接するエッジ黒画素の連なりの滑らかさを補うように記録されるべきであるため、主走査方向に4分割された短冊形状の子画素群で構成される分割パターンのうちの、エッジ黒画素領域側にある2つの子画素が黒子画素とされ、残りの2つの子画素が黒子画素とされて構成される。
【0049】
図12(a)に凸部分黒画素を検出するためのマッチングパターンの一例を示す。同図に示すパターンは、右側に凸の凸部分に対応するものであり、5×5画素の中央の注目画素が黒画素である場合において、その5×5周辺画素が、図に示すような配置の場合、当該注目画素は凸部分黒画素であると判定できる。なお、凸部分黒画素を検出するためのマッチングパターンは、図12(a)に示すパターンに限定されるものではなく、左側、上側、下側等のその他の凸部分についても同様に凸部分黒画素を検出するためのパターンを設定することができる。また、図12(a)には、凸部分黒画素に対応する分割パターンが示されている。凸部分黒画素は、記録された画像において、凸部の突出過ぎた状態を軽減するために、削られて記録されるべきであるため、主走査方向に4分割された短冊形状の子画素群で構成される分割パターンのうちの、白画素領域側にある2つの子画素が白子画素とされ、残りの2つの子画素が黒子画素とされて構成される。
【0050】
図12(b)に凹部分白画素を検出するためのマッチングパターンの一例を示す。同図に示すパターンは、右側に凹の凹部分に対応するものであり、5×5画素の中央の注目画素が白画素である場合において、その5×5周辺画素が、図に示すような配置の場合、当該注目画素は凹部分白画素であると判定できる。なお、凹部分白画素を検出するためのマッチングパターンは、図12(b)に示すパターンに限定されるものではなく、左側、上側、下側等のその他の凹部分についても同様に凹部分白画素を検出するためのパターンを設定することができる。また、図12(b)には、凹部分白画素に対応する分割パターンが示されている。凹部分白画素は、記録された画像において、凹部のへこみ過ぎた状態を軽減するために、へこみを補うように記録されるべきであるため、主走査方向に4分割された短冊形状の子画素群で構成される分割パターンのうちの、黒画素領域側にある2つの子画素が黒子画素とされ、残りの2つの子画素が白子画素とされて構成される。
【0051】
このように、画像出力装置100に入力された画像の各画素を注目画素として、パターンマッチング部3においてパターンテーブル部4に記憶された図2、3、または4に例示したようなパターン群に加えて、図11まはた図12に例示したようなパターン群を参照して注目画素の属性を判定し、位相制御処理部5が、パターンマッチング部3からの注目画素の属性の判定結果に応じて、パターンテーブル部4から対応する分割パターンを読み出して、その読みだした分割パターンに応じて、プロッタ6に出力する記録信号を位相制御することで、文字や線画の斜線部分のエッジを滑らかに補正でき、また、誤差拡散処理等で生じ易い1ドットの大きさの凸凹を滑らかに補正できる。
【0052】
さて、以上説明したような処理を図1に示す画像出力装置100において行うことにより、注目画素の属性をパターンマッチングにより判定して、その判定結果に応じた最適な分割パターンに変換できる。しかし、注目画素をパターンマッチング処理した結果、注目画素が、孤立黒画素またはそれに隣接する白画素、孤立白画素またはそれに隣接する黒画素、細線黒画素またはそれに隣接する白画素、エッジ黒画素またはそれに隣接する白画素、凸部分黒画素、凹部分白画素のいずれにも該当しない場合(パターンマッチング不一致)は、図9に示したように、注目画素が白画素である場合は、分割パターンとして実質的に白画素のパターンとし、注目画素が黒画素である場合には、分割パターンとして、中央の2つの子画素を黒子画素とし残りを白子画素とした1通りのパターンのみで対応していた。
【0053】
しかし、濃度の低い(黒画素密度が低い)画像領域では、黒画素は比較的孤立して存在するため、そのような黒画素に図8(a)に示すような濃度を低下させる分割パターンを適用すると階調性を崩す可能性が高く、黒画素のまま、すなわち、分割パターンの4つの子画素の全てを黒子画素とした分割パターンを適用したほうが階調性の保存の点において好ましい。また、濃度の高い(黒画素密度が高い)画像領域においては、黒画素が白画素と隣接する機会が減るため、黒画素に対応して記録される黒ドットにより、白画素に対応して残る白領域が侵食されるおそれは少ないため、分割パターンの4つの子画素の全てを黒子画素とした分割パターンを適用したほうが濃度変動の影響を受けにくくできるため好ましい。
【0054】
一方、濃度が低く過ぎもせず(黒画素密度が低過ぎもせず)、濃度が高過ぎもしない(黒画素密度が高過ぎもしない)、中濃度の画像領域においては、黒画素と白画素が交互に出現して黒画素と白画素とが隣接する機会が増すため、分割パターンの4つの子画素の全てを黒子画素とした分割パターンを適用すると、白領域が黒ドットに侵食されて、記録された画像において階調性が崩れたり、つぶれが生じてしまいがちなため、図8(a)に示すような濃度を低下させる分割パターンを適用したほうがよい。
【0055】
そのためには、注目画素が黒画素である場合において、その注目画素近傍における黒画素密度を何らかの方法で検出して、その検出結果に応じて分割パターンパターンを図8(a)に示すような濃度を低下させる分割パターンまたは分割パターンの4つの子画素の全てを黒子画素とした分割パターンのいずれかに切り換えるようにすればよい。
【0056】
図13及び14に、そのための構成を図1に示した画像出力装置100に追加した、2通りの画像出力装置101及び102のブロック構成を示す。
【0057】
先ず、図13に示す画像出力装置101について説明する。同図において、画像出力装置101は、図1に示した画像出力装置100の構成に濃度検出部7を付加した構成となっている。濃度検出部7では、パターンマッチング部3に注目画素として入力される画素と同一画素を注目画素として、その注目画素周辺の所定範囲の周辺画素(本実施の形態では5×5画素)内の黒画素数を濃度値として計数する。一定面積(5×5画素)内における黒画素数は、黒画素の密度(濃度)を表しているため、濃度値は、黒画素数として計数され得る0から25の範囲の値となる。
【0058】
濃度検出部7により計数された注目画素を中心とする5×5画素の範囲における濃度値は、注目画素の属する画像領域の濃度を表しているといえる。したがって、位相制御処理部5は、前記パターンマッチング一致の注目画素については、図1に示した画像出力装置100と同様の分割パターンの選択を行うが、前記パターンマッチング不一致の注目画素であって黒画素であるものについては、濃度検出部7からの濃度値に応じて、分割パターンパターンを図8(a)に示すような濃度を低下させる分割パターンまたは分割パターンの4つの子画素の全てを黒子画素とした分割パターンのいずれかに切り換える。
【0059】
具体的には、濃度値が第1しきい値th1(例えば8)以上第2しきい値th2(例えば16)である場合は、濃度が高くもなく低くもない中濃度領域に注目画素が属すると判断できるため、分割パターンとして、図8(a)に示すような濃度を低下させる分割パターンを選択する。濃度値が第1しきい値th1以下である場合、または、濃度値が第2しきい値th2以上である場合は、濃度が低いか、あるいは、濃度が高い画像領域に注目画素が属すると判断できるため、分割パターンとして、分割パターンの4つの子画素の全てを黒子画素とした分割パターンを選択する。
【0060】
これにより、注目画素の属する画像領域の濃度に応じた最適な分割パターンを選択できる。なお、注目画素の属する画像領域の濃度を判定する際のしきい値は、前記第1しきい値th1及び第2しきい値th2の2段階ではなく、もっと多段階に設定して、その設定したしきい値間の濃度範囲のそれぞれに濃度(黒子画素数)の異なる分割パターンを適用するようにようにしてもよい。
【0061】
次に、図14に示す画像出力装置102について説明する。同図において、画像出力装置102は、図1に示した画像出力装置100の構成に変化点検出部8を付加した構成となっている。変化点検出部7では、パターンマッチング部3に注目画素として入力される画素と同一画素を注目画素として、その注目画素周辺の所定範囲の周辺画素(本実施の形態では5×5画素)内における変化点、すなわち、白画素から黒画素、まはた、黒画素から白画素に変化する点の数を、主走査方向及び副走査方向のそれぞれについて計数した合計を変化点として計数する。変化点数が、最大値となるのは、図10(a)に示すような画素単位の市松模様の画像が入力画像となる場合であり、主走査方向(横方向)の変化点数20と副走査方向(縦方向)の変化点20の合計40が最大値となる。逆に最小値となるのは、5×5画素の全てが黒画素または、全てが白画素になる場合で、0が変化点数の最小値となる。
【0062】
濃度が低い画像領域では、一定の画素範囲内における、黒画素数が少ない(その分白画素が多い)く、濃度が高い画像領域では、一定の画素範囲内における、白画素数が少ない(その分黒画素が多い)ため、白画素同士、または黒画素同士が隣接する機会は多いが、白画素と黒画素とが隣接する機会が少ない。すなわち、変化点数が少ない。逆に、濃度が中程度の画像領域では、白画素同士、または黒画素同士が隣接する機会は少ないが、白画素と黒画素とが隣接する機会が多い。すなわち、変化点数が多い。
【0063】
したがって、変化点検出部8により計数された注目画素を中心とする5×5画素の範囲における変化点数は、注目画素の属する画像領域の濃度を表しているといえる。したがって、位相制御処理部5は、前記パターンマッチング一致の注目画素については、図1に示した画像出力装置100と同様の分割パターンの選択を行うが、前記パターンマッチング不一致の注目画素であって黒画素であるものについては、変化点検出部8からの変化点数に応じて、分割パターンを図8(a)に示すような濃度を低下させる分割パターンまたは分割パターンの4つの子画素の全てを黒子画素とした分割パターンのいずれかに切り換える。
【0064】
具体的には、変化点数が第3しきい値th3(例えば20)以上である場合は、濃度が高くもなく低くもない中濃度領域に注目画素が属すると判断できるため、分割パターンとして、図8(a)に示すような濃度を低下させる分割パターンを選択する。変化点数が第3しきい値th3以下である場合濃度が低いか、あるいは、濃度が高い画像領域に注目画素が属すると判断できるため、分割パターンとして、分割パターンの4つの子画素の全てを黒子画素とした分割パターンを選択する。
【0065】
これにより、注目画素の属する画像領域の濃度に応じた最適な分割パターンを選択できる。なお、注目画素の属する画像領域の濃度を判定する際のしきい値は、前記第3しきい値th3の1段階ではなく、もっと多段階に設定して、その設定したしきい値間の濃度範囲のそれぞれに濃度(黒子画素数)の異なる分割パターンを適用するようにようにしてもよい。
【0066】
ここで、図13に示した画像出力装置101、及び、図14に示した画像出力装置102における分割パターンの条件別の分類について、まとめとして図15に模式的に示す。
【0067】
同図において、注目画素がパターンマッチング部3におけるパターンマッチングで図2ないし図4、または、図11、図12に例示したようなパターンと一致した場合は、分割パターンとしては、それらの図に例示したような、パターンテーブル部4で定められた分割パターンが適用される。
【0068】
パターンマッチングが不一致であった注目画素であって、白画素であるものについては、図8(b)に示したように、全て白子画素で構成される分割パターンが適用される。
【0069】
パターンマッチングが不一致であった注目画素であって、黒画素であるものについては、前記濃度値が前記第1しきい値th1以上第2しきい値以下、または、変化点数が前記第3しきい値以上である場合は、図8(a)に示したように、中央の2つの子画素のみが黒子画素の分割パターンが適用される。前記濃度値が前記第1しきい値th1以下または第2しきい値以上、もしくは、変化点数が前記第3しきい値以下である場合は、分割パターンの4つの子画素の全てを黒子画素とした分割パターンが適用される。
【0070】
なお、以上説明した実施の形態においては、パターンマッチングや、濃度値検出、変化点数の検出等において、注目画素を中心とする5×5周辺画素を参照する場合を例に取って説明したが、本発明は、それ以外の周辺画素範囲を参照する場合についても同様に適用可能であることはいうまでもない。また、分割パターンの分割数は、4分割に限られるものではない。
【0071】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、入力される2値画素を構成する画素のうち、孤立黒画素については、それに対応して記録される黒ドットの面積が実質的に広くなるように、隣接する白画素が画素分割されて一部黒子画素に変換されるため、孤立黒画素をかすれさせずに記録することができる。また、孤立白画素については、それに対応して記録紙上に周囲の黒画素に対応して記録される黒ドットに囲まれた白領域として残される部分の面積が実質的に広くなるように、隣接する黒画素が画素分割されて一部白子画素に変換されるため、孤立白画素をつぶれさせずに記録することができる。また、細線については、それを構成する細線黒画素に隣接する白画素が、細線黒画素に対応して記録される黒ドットの面積が実質的に広くなるように、画素分割されて一部黒子画素に変換されるため、細線が実質的に太く記録でき、細線をかすれさせずに記録することがてきる。また、白画素と黒画素が交互に出現するような擬似中間調領域に属する黒画素は、パターンマッチングが一致せずに、孤立黒画素、孤立白画素または細線黒画素、並びに、それらに隣接する白画素または黒画素とは判定されずに、記録される黒ドットの面積が実質的に狭くなるように画素分割されて記録されるため、誤差拡散処理等による擬似中間調画像のつぶれを防止でき、階調性を忠実に再現した画像記録が可能となる。また、文字の込み入った部分では、つぶれがなくなり、細線部分は、鮮明に再現されるため、文字部分の判読性も向上する。これら一連の処理により、階調性の忠実な再現と解像度の維持を両立した画像記録が行えるため、出力画像の品質が大幅に向上するという効果が得られる。また、誤差拡散処理等により擬似中間調処理された画像部分内の黒画素から変換される分割パターン中の黒子画素の割合(濃度)を、所定の範囲の周辺画素における変化点数として把握できる濃度値に応じて細かく設定することができるため、擬似中間調部分の階調性をより忠実に再現できるという効果が得られる。
【0072】
請求項2に係る発明によれば、請求項1に係る発明に基づく効果に加えて、文字や線画の斜線部分等のエッジが、エッジ黒画素とそれに隣接する白画素の分割パターンへの変換により、滑らかになるように補間されるため、斜線部分のなめらかさが向上する。また、エッジの凹凸部分が、凸部分黒画素を削り、凹部分白画素を補う分割パターンへの変換により平滑化されるため、誤差拡散処理で生じ易い画素単位の凹凸がなくなり、直線部のエッジもいっそう滑らかに変換された画像記録が行えるため、出力画像の品質がさらに大幅に向上するという効果が得られる。また、誤差拡散処理等により擬似中間調処理された画像部分内の黒画素から変換される分割パターン中の黒子画素の割合(濃度)を、所定の範囲の周辺画素における変化点数として把握できる濃度値に応じて細かく設定することができるため、擬似中間調部分の階調性をより忠実に再現できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像入力部及び本発明の実施の形態に係る画像出力装置のブロック構成を示す図である。
【図2】孤立黒画素とそれに対応する分割パターン、及び、孤立黒画素に隣接する白画素とそれに対応する分割パターンの一例を示す図である。
【図3】孤立白画素とそれに対応する分割パターン、及び、孤立白画素に隣接する黒画素とそれに対応する分割パターンの一例を示す図である。
【図4】細線黒画素とそれに対応する分割パターン、及び、細線黒画素に隣接する白画素とそれに対応する分割パターンの一例を示す図である。
【図5】孤立白画素を含む入力画像と、その入力画像についての出力画像との対比を示す図である。
【図6】孤立黒画素を含む入力画像と、その入力画像についての出力画像との対比を示す図である。
【図7】細線を含む入力画像と、その入力画像についての出力画像との対比を示す図である。
【図8】パターンマッチング部でのマッチング不一致の黒画素とそれに対応する分割パターン、おびマッチング一致の白画素とそれに対応する分割パターンの一例を示す図である。
【図9】分割パターンの条件別の分類についてまとめた図である。
【図10】画素単位で市松模様の入力画像と、その入力画像についての出力画像との対比を示す図である。
【図11】エッジ黒画素とそれに対応する分割パターン、及び、エッジ黒画素に隣接する白画素とそれに対応する分割パターンの一例を示す図である。
【図12】凸部分黒画素とそれに対応する分割パターン、及び、凹部分白画素とそれに対応する分割パターンの一例を示す図である。
【図13】画像入力部及び本発明の実施の形態に係る画像出力装置の図1とは別のブロック構成を示す図である。
【図14】画像入力部及び本発明の実施の形態に係る画像出力装置の図1または図13とは別のブロック構成を示す図である。
【図15】分割パターンの条件別の分類についてまとめた図9とは別の図である。
【図16】従来の技術について説明するための図である。
【図17】図16と共に、従来の技術について説明するための図である。
【図18】図16及び図17と共に従来の技術について説明するための図である。
【図19】図16、図17及び図18と共に従来の技術について説明するための図である。
【符号の説明】
1 スキャナ
2 2値化処理部
3 パターンマッチング部
4 パターンテーブル部
5 位相制御処理部
6 プロッタ
7 濃度検出部
8 変化点検出部
100、101、102 画像出力装置
200 画像入力部
Claims (2)
- 入力される2値画像を構成する各画素のうちの黒画素に対応して所定の記録面積の黒ドットを記録紙に記録することにより前記入力される2値画像を記録出力する一方、前記入力される2値画像を構成する各画素を分割して前記所定の記録面積より小面積の黒ドットとして記録可能な画像記録手段を備えた画像出力装置において、
少なくとも、白画素領域中に孤立した黒画素である孤立黒画素及びそれに隣接する白画素、黒画素領域中に孤立した白画素である孤立白画素及びそれに隣接する黒画素、並びに、細線を構成する黒画素である細線黒画素及びそれに隣接する白画素をそれぞれ検出するためのパターン群を記憶したパターンテーブル記憶手段と、
前記入力される2値画像を構成する各画素を注目画素として、当該注目画素の所定範囲の周辺画素と前記パターンテーブル記憶手段が記憶しているパターン群とを照合して、当該注目画素が前記孤立黒画素またはそれに隣接する白画素、孤立白画素またはそれに隣接する黒画素、細線黒画素またはそれに隣接する白画素のいずれかであるか、あるいは、それらの画素以外の画素であるかを判定するパターンマッチング手段と、
前記注目画素の所定の範囲の周辺画素中における黒画素から白画素へまたは黒画素から白画素への変化点数を計数することにより、当該注目画素についての変化点数を検出する変化点検出手段と、
前記パターンマッチング手段により前記注目画素は前記孤立黒画素またはそれに隣接する白画素であると判定された場合は、当該注目画素としての孤立黒画素または孤立黒画素に隣接する白画素を、当該孤立黒画素の面積を実質的に広げる分割パターンに変換し、前記注目画素が前記孤立白画素またはそれに隣接する黒画素であると判定された場合は、当該注目画素としての孤立白画素または孤立白画素に隣接する黒画素を、当該孤立白画素の面積を実質的に広げる分割パターンに変換し、前記注目画素が前記細線黒画素またはそれに隣接する白画素であると判定された場合は、当該注目画素としての細線黒画素または細線黒画素に隣接する白画素を、当該細線黒画素の面積を実質的に広げる分割パターンに変換し、前記注目画素が前記孤立黒画素またはそれに隣接する白画素、孤立白画素またはそれに隣接する黒画素、細線黒画素またはそれに隣接する白画素のいずれでもないと判定された場合において、当該注目画素が黒画素であるときは、当該注目画素を、当該注目画素としての黒画素を前記変化点検出手段が検出した当該注目画素についての変化点数に応じた面積に実質的に狭める分割パターンに変換し、それら変換した分割パターンを前記画像記録手段に出力する分割パターン決定手段とを備え、前記画像記録手段は、前記分割パターン決定手段から出力された分割パターンに応じて画素分割した黒ドットを記録することで画像記録を行うことを特徴とする画像出力装置。 - 前記注目画素の所定の範囲の周辺画素中における黒画素から白画素へまたは黒画素から白画素への変化点数を計数することにより、当該注目画素についての変化点数を検出する変化点検出手段を備えると共に、
前記パターンテーブル記憶手段は、画像のエッジ部分を構成する黒画素であるエッジ黒画素及びそれに隣接する白画素、画像の凸形部分を構成する黒画素である凸部分黒画素、並びに、画像の凹形部分を構成する黒画素に囲まれる白画素である凹部分白画素をそれぞれ検出するためのパターン群を更に備え、
前記パターンマッチング手段は、前記入力される2値画像を構成する各画素を注目画素として、当該注目画素の所定範囲の周辺画素と前記パターンテーブル記憶手段が記憶しているパターン群とを照合して、当該注目画素が前記孤立黒画素またはそれに隣接する白画素、孤立白画素またはそれに隣接する黒画素、細線黒画素またはそれに隣接する白画素、更には、前記エッジ黒画素またはそれに隣接する白画素、凸部分黒画素、凹部分白画素のいずれかであるか、あるいは、それらの画素以外の画素であるかを判定する一方、
前記分割パターン決定手段は、前記パターンマッチング手段により前記注目画素は前記孤立黒画素またはそれに隣接する白画素であると判定された場合は、当該注目画素としての孤立黒画素または孤立黒画素に隣接する白画素を、当該孤立黒画素の面積を実質的に広げる分割パターンに変換し、前記注目画素が前記孤立白画素またはそれに隣接する黒画素であると判定された場合は、当該注目画素としての孤立白画素または孤立白画素に隣接する黒画素を、当該孤立白画素の面積を実質的に広げる分割パターンに変換し、前記注目画素が前記細線黒画素またはそれに隣接する白画素であると判定された場合は、当該注目画素としての細線黒画素または細線黒画素に隣接する白画素を、当該細線黒画素の面積を実質的に広げる分割パターンに変換することに加えて、前記パターンマッチング手段により前記注目画素は前記エッジ黒画素またはそれに隣接する白画素であると判定された場合は、当該注目画素としてのエッジ黒画素またはエッジ黒画素に隣接する白画素を、当該エッジ黒画素近傍のエッジ部分が実質的に滑らかになる分割パターンに変換し、前記注目画素が前記凸部分黒画素であると判定された場合は、当該注目画素としての凸部分黒画素を、当該凸部分黒画素近傍の凸部分が実質的に削られる分割パターンに変換し、前記注目画素が前記凹部分白画素であると判定された場合は、当該注目画素としての凹部分白画素を、当該凹部分白画素近傍の凹部分が実質的に埋められる分割パターンに変換し、前記注目画素が前記孤立黒画素またはそれに隣接する白画素、孤立白画素またはそれに隣接する黒画素、細線黒画素またはそれに隣接する白画素、あるいは、前記エッジ黒画素またはそれに隣接する白画素、凸部分黒画素、凹部分白画素のいずれでもないと判定された場合において、当該注目画素が黒画素であるときは、当該注目画素を、当該注目画素としての黒画素を前記変化点検出手段が検出した当該注目画素についての変化点数に応じた面積に実質的に狭める分割パターンに変換し、それら変換した分割パターンを前記画像記録手段に出力することを特徴とする請求項1記載の画像出力装置。
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