JP3572394B2 - レーダー装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はレーダー装置に関し、特に、その測距精度を改善したものである。
【0002】
【従来の技術】
障害物の方位と距離を検出するレーダー装置が知られている(例えば、特開平7−333336号公報参照)。この種のレーダー装置では、光あるいは電磁波の信号を送出して障害物で反射された信号を受信し、送出信号と受信信号との位相差の期間だけ抵抗器とコンデンサーの直列回路の充電または放電を行い、コンデンサーの端子電圧に応じた距離を障害物までの距離としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のレーダー装置では、抵抗器とコンデンサーの直列回路の充放電特性、つまり指数関数に沿って変化するコンデンサーの端子電圧に基づいて距離を検出しているので、端子電圧変化の傾きが小さい範囲では、位相差の期間、すなわち充放電時間に対する端子電圧の精度が悪くなり、測距精度が低下するという問題がある。
【0004】
従来のレーダー装置ではまた、抵抗器の抵抗値とコンデンサーの容量のバラツキや、温度変化によるバラツキにより充放電特性の時定数が変化するため、測距誤差を生じるという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、レーダー装置の測距精度を向上することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
一実施の形態の各部の出力信号を示す図2に対応づけて本発明を説明すると、
(1) 請求項1の発明は、所定周期で光または電磁波の信号(図2b)を送出する信号送出手段と、送出信号(図2b)が障害物で反射された信号(図2c)を受信する信号受信手段と、送出信号(図2b)に同期した複数の周波数の正弦波信号(図2f〜h)を発生する信号発生手段と、複数の正弦波信号(図2f〜h)の中から、反射信号(図2c)の立ち上がり時点前後の波形の傾きが大きいものを選択する正弦波選択手段と、正弦波選択手段により選択された正弦波信号における反射信号(図2c)の立ち上がり時点の信号レベルを検出する信号レベル検出手段と、信号レベル検出手段により検出された信号レベルに基づいて、逆三角関数により送出信号(図2b)と反射信号(図2c)の位相差(図2d)を演算する位相差演算手段と、位相差演算手段により演算された位相差(図2d)に基づいて障害物までの距離を演算する距離演算手段とを備える。
(2) 請求項2のレーダー装置の正弦波信号は、送出信号(図2b)と同一周波数の正弦波信号(図2g)、送出信号(図2b)の周波数を分周した正弦波信号(図2f)、送出信号(図2b)の周波数を逓倍した正弦波信号(図2h)である。
(3) 請求項3のレーダー装置は、信号発生手段によって、送出信号(図2b)と同一周波数の正弦波信号(図2g)と、送出信号(図2b)を1/2周期に分周した正弦波信号(図2f)と、送出信号(図2b)を2倍周期に逓倍した正弦波信号(図2h)とを発生するようにしたものである。
(4) 請求項4のレーダー装置を車両に用いられ、送出信号(図2b)を車両前方の二次元範囲に掃引する掃引手段を備える。
【0007】
上述した課題を解決するための手段の項では、説明を分かりやすくするために一実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が一実施の形態に限定されるものではない。
【0008】
【発明の効果】
(1) 以上説明したように請求項1の発明によれば、送出信号に同期した複数の周波数の正弦波信号を発生し、それらの正弦波信号の中から反射信号の立ち上がり時点前後の波形の傾きが大きいものを選択し、選択した正弦波信号における反射信号の立ち上がり時点の信号レベルを検出する。そして、検出した信号レベルに基づいて逆三角関数により送出信号と反射信号の位相差を演算し、演算した位相差に基づいて障害物までの距離を演算するようにしたので、抵抗器とコンデンサーの直列回路の充放電により位相差を求めていた従来のレーダー装置に比べ、抵抗器やコンデンサーのバラツキや温度変化に起因した誤差を解消することができる上に、コサイン波信号の波形の傾きが大きい範囲を用いて位相差を演算するので、正確な位相差を演算することができ、それにより測距精度が向上する。
(2) 請求項2の発明によれば、正弦波信号を、送出信号と同一周波数の正弦波信号、送出信号の周波数を分周した正弦波信号、送出信号の周波数を逓倍した正弦波信号としたので、それらの中から反射信号の立ち上がり時点前後の波形の傾きが大きいものを選択することができ、位相差をより正確に演算することができ、それにより測距精度が向上する。
(3) 請求項3の発明によれば、送出信号と同一周波数の正弦波信号と、送出信号を1/2周期に分周した正弦波信号と、送出信号を2倍周期に逓倍した正弦波信号とを発生するようにしたので、請求項2の上記効果に加え、送出信号を1/2周期に分周した正弦波信号により、180度位相が異なる位相差演算結果の中から正しい位相差を求めることができる。
(4) 請求項4の発明によれば、車両前方の先行車や障害物までの距離と方位を正確に求めることができ、追従制御や車間制御の制御性能を向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明を、車両前方の先行車や障害物の方位と距離を検出するための車両用レーダー装置に適用した一実施の形態を説明する。なお、本発明は車両用に限定されるものではない。また、この一実施の形態では光学式のレーザーレーダー装置を例に上げて説明するが、本発明は光学式に限定されず、例えば電波式のミリ波レーダー装置、あるいは電磁波を用いたレーダー装置にも適用することができる。
【0010】
図1は一実施の形態の構成を示す図であり、図2は各部の出力信号を示すタイムチャートである。
一実施の形態の車両用レーダー装置は、光信号送出回路1から車両前方に光信号を送出し、車両前方の先行車や障害物で反射された光信号を反射信号受信回路2で受信する。
【0011】
基準信号発生回路3は、水晶発振器あるいは温度補償回路を備えた発振器などを備え、図2aに示すように正確な所定周波数の矩形波クロック信号を発生する。光信号送出回路1は、図2bに示すようにクロック信号に同期して光信号を送出する。制御回路4は光方向変更機構5を駆動制御して光信号送出回路1から送出された光信号を左右および上下に掃引し、車両前方を二次元に走査する。反射信号受信回路2は、図2cに示すように先行車や障害物からの反射光を受光して電気信号に変換する。
【0012】
車両前方の先行車や障害物からの反射信号は、送出信号に対して先行車や障害物までの距離に応じた遅れを有している。位相差検出回路6は、送出信号(図2b)と反射信号(図2c)との位相差θ(図2d)を検出し、位相差信号の立ち下がりエッジにおいて、すなわち反射信号(2c)の立ち上がり時点においてパルス信号(図2e)を出力する。詳細を後述するが、このパルス信号をA/D変換指令およびサンプルホールド指令として用いる。
【0013】
分周変換回路7は、基準信号発生回路3のクロック信号(図2a)を1/2周期に分周し、図2fに示すようなクロック信号の立ち上がりに同期したコサイン波信号に変換して出力する。つまり、クロック信号(図2a)の2周期の間に分周変換回路7の出力信号が1周期変化する。変換回路8は、クロック信号(図2a)を図2gに示すようなクロック信号の立ち上がりに同期したコサイン波信号に変換して出力する。つまり、変換回路8の出力信号の周期はクロック信号と同一周期である。
【0014】
逓倍変換回路9は、クロック信号(図2a)を2倍周期に逓倍し、図2hに示すようなクロック信号の立ち上がりに同期したコサイン波信号に変換して出力する。つまり、クロック信号(図2a)の1周期の間に逓倍変換回路9の出力信号が2周期変化する。なお、送信信号(図2b)はクロック信号(図2a)に同期しているから、分周変換回路7、変換回路8、逓倍変換回路9の各コサイン波信号(図2f、図2g、図2h)は送信信号(図2b)に同期している。
【0015】
この実施の形態では、変換回路7〜9の出力信号が送出信号(図2b)の立ち上がりに同期した余弦波形であるから敢えて”コサイン波”と呼ぶが、正弦波(サイン波)の90度位相のずれた波形である。なお、コサイン波あるいはサイン波を用いるのは、それらの波形の周期と振幅(電圧)が既知である限り、任意の時点の信号レベル(検出電圧)に基づいて逆三角関数により位相を容易に演算できるからである。
【0016】
A/D変換器10は、位相差検出回路6からのA/D変換指令(図2e)に応答して分周変換回路7の出力信号をA/D変換する。一方、サンプルホールド回路11、12、13はそれぞれ、位相差検出回路6からのサンプルホールド指令に応答して分周変換回路7、変換回路8、逓倍変換回路9の出力信号を保持する。
【0017】
図3は、クロック信号(図2a)1周期分の分周変換回路7の出力信号(a)、変換回路8の出力信号(b)および逓倍変換回路9の出力信号(c)を示す。A/D変換器10は、上述したように、位相差信号(図2d)の立ち下がり時点に位相差検出回路6から出力されるA/D変換指令(図2e)に応答して、つまり反射信号(図2c)の立ち上がり時点で、分周変換回路7の出力信号をA/D変換する。
【0018】
信号選択回路14は、反射信号(図2c)の立ち上がり時点のA/D変換器10の出力電圧、すなわち分周変換回路7の出力電圧(図3a)に基づいて切換回路15を制御し、変換回路7〜9の内のいずれかの出力信号を選択する。
【0019】
この実施の形態では、振幅と周期が既知のコサイン波信号を用い、図2d〜fに示すように、位相差信号の立ち下がり時点、すなわち反射信号の立ち上がり時点のコサイン波信号の電圧を検出し、コサイン波信号の逆三角関数に検出電圧を代入して位相差θを演算する。さらに、車両前方の先行車や障害物までの距離は送出信号と反射信号との位相差θに比例するから、光の伝搬速度から位相差θに応じた距離を演算する。
【0020】
ところが、図4に示すように、コサイン波はX〜Yの期間では電圧変化が小さく、検出電圧から求めた位相差θには大きな誤差が含まれる。一方、コサイン波のY〜Zの期間では電圧変化が大きく、検出電圧から求めた位相差θは正確である。
【0021】
そこで、この実施の形態では、クロック信号に同期した周波数の異なる3種類のコサイン波信号を用い、位相差信号の立ち下がり時点、すなわち反射信号の立ち上がり時点の前後において波形の傾きが大きいコサイン波信号を選択し、選択したコサイン波信号における反射信号立ち上がり時点の電圧を検出し、選択したコサイン波信号の逆三角関数に検出電圧を代入して位相差θを演算する。なお、上述したように送出信号(図2b)はクロック信号(図2a)に同期しているから、クロック信号に同期した3種類のコサイン波信号は送出信号に同期している。
【0022】
クロック信号に同期した周波数の異なる3種類のコサイン信号は、クロック信号を1/2周期に分周した図3aに示すコサイン波信号(分周変換回路7の出力信号)と、クロック信号と同一周期の図3bに示すコサイン波信号(変換回路8の出力信号)と、クロック信号を2倍周期に逓倍した図3cに示すコサイン波信号(逓倍変換回路9の出力信号)である。
【0023】
そして、各コサイン波信号の、時間ωtすなわち位相差θの変化に対する電圧変化が増加方向または減少方向にあって傾きが大きい範囲を用いる。つまり、図3aに示すコサイン波信号ではAの範囲を用い、図3bに示すコサイン波信号ではBの範囲を用い、図3cに示すコサイン波信号ではCの範囲を用いる。
【0024】
次に、信号選択回路14によるコサイン波信号の選択方法を説明する。
分周変換回路7の出力信号の電圧レベルを図3aに示すように、ΔV1、ΔV2、ΔV3の範囲に区分する。ΔV1の範囲は、電圧変化が減少方向に一定で波形の傾きが大きい分周変換回路7の出力信号(図3a)の範囲Aに対応する。また、ΔV2の範囲は、電圧変化が減少方向に一定で波形の傾きが大きい変換回路8の出力信号(図3b)の範囲Bに対応する。さらに、ΔV3の範囲は、電圧変化が減少方向に一定で波形の傾きが大きい逓倍変換回路9の出力信号(図3c)の範囲Cに対応する。
【0025】
ここで、クロック信号の2周期で分周変換回路7の出力信号を1周期変化させるようにした理由を説明する。
クロック信号と同一周期のコサイン波信号を用い、反射信号立ち上がり時点のコサイン波信号の電圧に基づいて逆三角関数により位相差を演算すると、180度位相の異なる演算結果が得られる。この場合、先行車や障害物までの距離が不明であるから、いずれの値が正しいかを判別できない。
【0026】
そこで、この実施の形態では、クロック信号を1/2周期に分周したコサイン波を用い、位相状態検出回路16によって送信信号を送出する時のコサイン波信号の電圧が減少している状態か、増加している状態かを検出し、180度異なる位相差演算結果の内のいずれが正しいかを判断する。
【0027】
信号選択回路14および切換回路15は、A/D変換器10から出力される位相差信号立ち下がり時、つまり反射信号立ち上がり時の分周変換回路7の出力電圧がΔV3の範囲にある時は、逓倍変換回路9の出力信号(図3cのC範囲)を選択する。また、反射信号立ち上がり時の分周変換回路7の出力電圧がΔV2の範囲にある時は、変換回路8の出力信号(図3bのB範囲)を選択する。さらに、反射信号立ち上がり時の分周変換回路7の出力電圧がΔV1の範囲にある時は、分周変換回路7の出力信号(図3aのA範囲)を選択する。
【0028】
A/D変換器17は、変換回路7〜9の出力信号の内の、切換回路15から出力されたコサイン波信号の反射信号立ち上がり時点の電圧をA/D変換する。距離算出回路18は、選択したコサイン波信号の逆三角関数にA/D変換器17からの検出電圧を代入して位相差θを演算する。さらに、光の伝搬速度に基づいて位相差θから車両前方の先行車や障害物までの距離を演算する。
【0029】
このように、クロック信号に同期して光信号を送出するとともに、送出信号が障害物で反射された信号を受信し、送出信号と反射信号との位相差θに基づいて障害物までの距離を演算するレーダー装置に、クロック信号に同期した周波数の異なる3種類のコサイン波信号、すなわちクロック信号を1/2周期に分周したコサイン波信号と、クロック信号と同一周期のコサイン波信号と、クロック信号を2倍周期に逓倍したクロック信号とを生成し、これらのコサイン波信号の中から反射信号の立ち上がり時点前後の波形の傾きが大きいものを選択し、選択したコサイン波信号における反射信号立ち上がり時点の電圧を検出し、選択したコサイン波信号の逆三角関数に検出電圧を代入して位相差を演算し、その位相差に基づいて障害物までの距離を演算するようにしたので、抵抗器とコンデンサーの直列回路の充放電により位相差を求めていた従来のレーダー装置に比べ、抵抗器やコンデンサーのバラツキや温度変化に起因した誤差を解消することができる上に、コサイン波信号の波形の傾きが大きい範囲を用いて位相差を演算するので、正確な位相差を演算することができ、それにより測距精度が向上する。
【0030】
《一実施の形態の変形例》
上述した一実施の形態では所定周波数でオン、オフする光信号を用いた例を示したが、パルス状の光信号を用いた変形例を説明する。
【0031】
図5は変形例の構成を示す図であり、図6は各部の出力信号を示すタイムチャートである。なお、図1に示す機器と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
この変形例の車両用レーダー装置は、パルス信号送出回路21からクロック信号(図6a)の立ち上がりに同期して車両前方にパルス状の光信号を送出し(図6b)、車両前方の先行車や障害物で反射された光信号を反射信号受信回路2で受信する(図6c)。
【0032】
パルス検出回路22は、受信した光パルス信号のレベルがしきい値設定回路23のしきい値以上あれば、車両前方の先行車や障害物からの反射信号であると判断し、パルス信号(図6d)を出力する。このパルス信号は上述したA/D変換指令およびサンプルホールド指令として用いる。なお、受信した光パルス信号のレベルがしきい値より低い場合は、先行車や障害物からの反射波が存在しないと判断する。また、図6eは分周変換回路7の出力信号を示し、図6fは変換回路8の出力信号を示し、図6gは逓倍変換回路9の出力信号を示す。
【0033】
このように、連続した光信号に代えて光パルス信号を用いても上述した一実施の形態と同様な効果が得られる。
【0034】
以上の一実施の形態とその変形例の構成において、光信号送出回路1(パルス信号送出回路21)が信号送出手段を、反射信号受信回路2が信号受信手段を、基準信号発生回路3、分周変換回路7、変換回路8および逓倍変換回路9が信号発生手段を、位相差検出回路6(パルス検出回路22)、A/D変換器10および信号選択回路14が正弦波選択手段と、位相差検出回路6(パルス検出回路22)、サンプルホールド回路11〜13、切換回路15およびA/D変換器17が信号レベル検出手段を、距離算出回路18が位相差演算手段および距離演算手段を、制御回路4および光方向変更機構5が掃引手段をそれぞれ構成する。
【0035】
なお、上述した一実施の形態では、送出信号と同一周波数および送出信号を分周および逓倍した周波数の異なる3種類のコサイン波信号を用いて位相差θを検出する例を示したが、コサイン波信号の種類は上述した一実施の形態に限定されず、2種類または4種類以上としてもよい。また、コサイン波信号に代えてサイン波信号を用いてもよい。さらに、上述した一実施の形態では、コサイン波の信号レベルが減少する範囲を用いて位相差θを検出する例を示したが、コサイン波またはサイン波が増加する範囲を用いて位相差θを検出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態の構成を示す図である。
【図2】図1に示す各部の出力信号を示すタイムチャートである。
【図3】クロック信号1周期分の分周変換回路の出力信号(a)、変換回路の出力信号(b)および逓倍変換回路の出力信号(c)を示すタイムチャートである。
【図4】コサイン波信号による位相差演算精度を説明する図である。
【図5】一実施の形態の変形例の構成を示す図である。
【図6】変形例の各部の出力信号を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 光信号送出回路
2 反射信号受信回路
3 基準信号発生回路
4 制御回路
5 光方向変更機構
6 位相差検出回路
7 分周変換回路
8 変換回路
9 逓倍変換回路
10 A/D変換器
11〜13 サンプルホールド回路
14 信号選択回路
15 切換回路
16 位相状態検出回路
17 A/D変換器
18 距離算出回路
21 パルス信号送出回路
22 パルス検出回路
23 しきい値設定回路
【発明の属する技術分野】
本発明はレーダー装置に関し、特に、その測距精度を改善したものである。
【0002】
【従来の技術】
障害物の方位と距離を検出するレーダー装置が知られている(例えば、特開平7−333336号公報参照)。この種のレーダー装置では、光あるいは電磁波の信号を送出して障害物で反射された信号を受信し、送出信号と受信信号との位相差の期間だけ抵抗器とコンデンサーの直列回路の充電または放電を行い、コンデンサーの端子電圧に応じた距離を障害物までの距離としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のレーダー装置では、抵抗器とコンデンサーの直列回路の充放電特性、つまり指数関数に沿って変化するコンデンサーの端子電圧に基づいて距離を検出しているので、端子電圧変化の傾きが小さい範囲では、位相差の期間、すなわち充放電時間に対する端子電圧の精度が悪くなり、測距精度が低下するという問題がある。
【0004】
従来のレーダー装置ではまた、抵抗器の抵抗値とコンデンサーの容量のバラツキや、温度変化によるバラツキにより充放電特性の時定数が変化するため、測距誤差を生じるという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、レーダー装置の測距精度を向上することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
一実施の形態の各部の出力信号を示す図2に対応づけて本発明を説明すると、
(1) 請求項1の発明は、所定周期で光または電磁波の信号(図2b)を送出する信号送出手段と、送出信号(図2b)が障害物で反射された信号(図2c)を受信する信号受信手段と、送出信号(図2b)に同期した複数の周波数の正弦波信号(図2f〜h)を発生する信号発生手段と、複数の正弦波信号(図2f〜h)の中から、反射信号(図2c)の立ち上がり時点前後の波形の傾きが大きいものを選択する正弦波選択手段と、正弦波選択手段により選択された正弦波信号における反射信号(図2c)の立ち上がり時点の信号レベルを検出する信号レベル検出手段と、信号レベル検出手段により検出された信号レベルに基づいて、逆三角関数により送出信号(図2b)と反射信号(図2c)の位相差(図2d)を演算する位相差演算手段と、位相差演算手段により演算された位相差(図2d)に基づいて障害物までの距離を演算する距離演算手段とを備える。
(2) 請求項2のレーダー装置の正弦波信号は、送出信号(図2b)と同一周波数の正弦波信号(図2g)、送出信号(図2b)の周波数を分周した正弦波信号(図2f)、送出信号(図2b)の周波数を逓倍した正弦波信号(図2h)である。
(3) 請求項3のレーダー装置は、信号発生手段によって、送出信号(図2b)と同一周波数の正弦波信号(図2g)と、送出信号(図2b)を1/2周期に分周した正弦波信号(図2f)と、送出信号(図2b)を2倍周期に逓倍した正弦波信号(図2h)とを発生するようにしたものである。
(4) 請求項4のレーダー装置を車両に用いられ、送出信号(図2b)を車両前方の二次元範囲に掃引する掃引手段を備える。
【0007】
上述した課題を解決するための手段の項では、説明を分かりやすくするために一実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が一実施の形態に限定されるものではない。
【0008】
【発明の効果】
(1) 以上説明したように請求項1の発明によれば、送出信号に同期した複数の周波数の正弦波信号を発生し、それらの正弦波信号の中から反射信号の立ち上がり時点前後の波形の傾きが大きいものを選択し、選択した正弦波信号における反射信号の立ち上がり時点の信号レベルを検出する。そして、検出した信号レベルに基づいて逆三角関数により送出信号と反射信号の位相差を演算し、演算した位相差に基づいて障害物までの距離を演算するようにしたので、抵抗器とコンデンサーの直列回路の充放電により位相差を求めていた従来のレーダー装置に比べ、抵抗器やコンデンサーのバラツキや温度変化に起因した誤差を解消することができる上に、コサイン波信号の波形の傾きが大きい範囲を用いて位相差を演算するので、正確な位相差を演算することができ、それにより測距精度が向上する。
(2) 請求項2の発明によれば、正弦波信号を、送出信号と同一周波数の正弦波信号、送出信号の周波数を分周した正弦波信号、送出信号の周波数を逓倍した正弦波信号としたので、それらの中から反射信号の立ち上がり時点前後の波形の傾きが大きいものを選択することができ、位相差をより正確に演算することができ、それにより測距精度が向上する。
(3) 請求項3の発明によれば、送出信号と同一周波数の正弦波信号と、送出信号を1/2周期に分周した正弦波信号と、送出信号を2倍周期に逓倍した正弦波信号とを発生するようにしたので、請求項2の上記効果に加え、送出信号を1/2周期に分周した正弦波信号により、180度位相が異なる位相差演算結果の中から正しい位相差を求めることができる。
(4) 請求項4の発明によれば、車両前方の先行車や障害物までの距離と方位を正確に求めることができ、追従制御や車間制御の制御性能を向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明を、車両前方の先行車や障害物の方位と距離を検出するための車両用レーダー装置に適用した一実施の形態を説明する。なお、本発明は車両用に限定されるものではない。また、この一実施の形態では光学式のレーザーレーダー装置を例に上げて説明するが、本発明は光学式に限定されず、例えば電波式のミリ波レーダー装置、あるいは電磁波を用いたレーダー装置にも適用することができる。
【0010】
図1は一実施の形態の構成を示す図であり、図2は各部の出力信号を示すタイムチャートである。
一実施の形態の車両用レーダー装置は、光信号送出回路1から車両前方に光信号を送出し、車両前方の先行車や障害物で反射された光信号を反射信号受信回路2で受信する。
【0011】
基準信号発生回路3は、水晶発振器あるいは温度補償回路を備えた発振器などを備え、図2aに示すように正確な所定周波数の矩形波クロック信号を発生する。光信号送出回路1は、図2bに示すようにクロック信号に同期して光信号を送出する。制御回路4は光方向変更機構5を駆動制御して光信号送出回路1から送出された光信号を左右および上下に掃引し、車両前方を二次元に走査する。反射信号受信回路2は、図2cに示すように先行車や障害物からの反射光を受光して電気信号に変換する。
【0012】
車両前方の先行車や障害物からの反射信号は、送出信号に対して先行車や障害物までの距離に応じた遅れを有している。位相差検出回路6は、送出信号(図2b)と反射信号(図2c)との位相差θ(図2d)を検出し、位相差信号の立ち下がりエッジにおいて、すなわち反射信号(2c)の立ち上がり時点においてパルス信号(図2e)を出力する。詳細を後述するが、このパルス信号をA/D変換指令およびサンプルホールド指令として用いる。
【0013】
分周変換回路7は、基準信号発生回路3のクロック信号(図2a)を1/2周期に分周し、図2fに示すようなクロック信号の立ち上がりに同期したコサイン波信号に変換して出力する。つまり、クロック信号(図2a)の2周期の間に分周変換回路7の出力信号が1周期変化する。変換回路8は、クロック信号(図2a)を図2gに示すようなクロック信号の立ち上がりに同期したコサイン波信号に変換して出力する。つまり、変換回路8の出力信号の周期はクロック信号と同一周期である。
【0014】
逓倍変換回路9は、クロック信号(図2a)を2倍周期に逓倍し、図2hに示すようなクロック信号の立ち上がりに同期したコサイン波信号に変換して出力する。つまり、クロック信号(図2a)の1周期の間に逓倍変換回路9の出力信号が2周期変化する。なお、送信信号(図2b)はクロック信号(図2a)に同期しているから、分周変換回路7、変換回路8、逓倍変換回路9の各コサイン波信号(図2f、図2g、図2h)は送信信号(図2b)に同期している。
【0015】
この実施の形態では、変換回路7〜9の出力信号が送出信号(図2b)の立ち上がりに同期した余弦波形であるから敢えて”コサイン波”と呼ぶが、正弦波(サイン波)の90度位相のずれた波形である。なお、コサイン波あるいはサイン波を用いるのは、それらの波形の周期と振幅(電圧)が既知である限り、任意の時点の信号レベル(検出電圧)に基づいて逆三角関数により位相を容易に演算できるからである。
【0016】
A/D変換器10は、位相差検出回路6からのA/D変換指令(図2e)に応答して分周変換回路7の出力信号をA/D変換する。一方、サンプルホールド回路11、12、13はそれぞれ、位相差検出回路6からのサンプルホールド指令に応答して分周変換回路7、変換回路8、逓倍変換回路9の出力信号を保持する。
【0017】
図3は、クロック信号(図2a)1周期分の分周変換回路7の出力信号(a)、変換回路8の出力信号(b)および逓倍変換回路9の出力信号(c)を示す。A/D変換器10は、上述したように、位相差信号(図2d)の立ち下がり時点に位相差検出回路6から出力されるA/D変換指令(図2e)に応答して、つまり反射信号(図2c)の立ち上がり時点で、分周変換回路7の出力信号をA/D変換する。
【0018】
信号選択回路14は、反射信号(図2c)の立ち上がり時点のA/D変換器10の出力電圧、すなわち分周変換回路7の出力電圧(図3a)に基づいて切換回路15を制御し、変換回路7〜9の内のいずれかの出力信号を選択する。
【0019】
この実施の形態では、振幅と周期が既知のコサイン波信号を用い、図2d〜fに示すように、位相差信号の立ち下がり時点、すなわち反射信号の立ち上がり時点のコサイン波信号の電圧を検出し、コサイン波信号の逆三角関数に検出電圧を代入して位相差θを演算する。さらに、車両前方の先行車や障害物までの距離は送出信号と反射信号との位相差θに比例するから、光の伝搬速度から位相差θに応じた距離を演算する。
【0020】
ところが、図4に示すように、コサイン波はX〜Yの期間では電圧変化が小さく、検出電圧から求めた位相差θには大きな誤差が含まれる。一方、コサイン波のY〜Zの期間では電圧変化が大きく、検出電圧から求めた位相差θは正確である。
【0021】
そこで、この実施の形態では、クロック信号に同期した周波数の異なる3種類のコサイン波信号を用い、位相差信号の立ち下がり時点、すなわち反射信号の立ち上がり時点の前後において波形の傾きが大きいコサイン波信号を選択し、選択したコサイン波信号における反射信号立ち上がり時点の電圧を検出し、選択したコサイン波信号の逆三角関数に検出電圧を代入して位相差θを演算する。なお、上述したように送出信号(図2b)はクロック信号(図2a)に同期しているから、クロック信号に同期した3種類のコサイン波信号は送出信号に同期している。
【0022】
クロック信号に同期した周波数の異なる3種類のコサイン信号は、クロック信号を1/2周期に分周した図3aに示すコサイン波信号(分周変換回路7の出力信号)と、クロック信号と同一周期の図3bに示すコサイン波信号(変換回路8の出力信号)と、クロック信号を2倍周期に逓倍した図3cに示すコサイン波信号(逓倍変換回路9の出力信号)である。
【0023】
そして、各コサイン波信号の、時間ωtすなわち位相差θの変化に対する電圧変化が増加方向または減少方向にあって傾きが大きい範囲を用いる。つまり、図3aに示すコサイン波信号ではAの範囲を用い、図3bに示すコサイン波信号ではBの範囲を用い、図3cに示すコサイン波信号ではCの範囲を用いる。
【0024】
次に、信号選択回路14によるコサイン波信号の選択方法を説明する。
分周変換回路7の出力信号の電圧レベルを図3aに示すように、ΔV1、ΔV2、ΔV3の範囲に区分する。ΔV1の範囲は、電圧変化が減少方向に一定で波形の傾きが大きい分周変換回路7の出力信号(図3a)の範囲Aに対応する。また、ΔV2の範囲は、電圧変化が減少方向に一定で波形の傾きが大きい変換回路8の出力信号(図3b)の範囲Bに対応する。さらに、ΔV3の範囲は、電圧変化が減少方向に一定で波形の傾きが大きい逓倍変換回路9の出力信号(図3c)の範囲Cに対応する。
【0025】
ここで、クロック信号の2周期で分周変換回路7の出力信号を1周期変化させるようにした理由を説明する。
クロック信号と同一周期のコサイン波信号を用い、反射信号立ち上がり時点のコサイン波信号の電圧に基づいて逆三角関数により位相差を演算すると、180度位相の異なる演算結果が得られる。この場合、先行車や障害物までの距離が不明であるから、いずれの値が正しいかを判別できない。
【0026】
そこで、この実施の形態では、クロック信号を1/2周期に分周したコサイン波を用い、位相状態検出回路16によって送信信号を送出する時のコサイン波信号の電圧が減少している状態か、増加している状態かを検出し、180度異なる位相差演算結果の内のいずれが正しいかを判断する。
【0027】
信号選択回路14および切換回路15は、A/D変換器10から出力される位相差信号立ち下がり時、つまり反射信号立ち上がり時の分周変換回路7の出力電圧がΔV3の範囲にある時は、逓倍変換回路9の出力信号(図3cのC範囲)を選択する。また、反射信号立ち上がり時の分周変換回路7の出力電圧がΔV2の範囲にある時は、変換回路8の出力信号(図3bのB範囲)を選択する。さらに、反射信号立ち上がり時の分周変換回路7の出力電圧がΔV1の範囲にある時は、分周変換回路7の出力信号(図3aのA範囲)を選択する。
【0028】
A/D変換器17は、変換回路7〜9の出力信号の内の、切換回路15から出力されたコサイン波信号の反射信号立ち上がり時点の電圧をA/D変換する。距離算出回路18は、選択したコサイン波信号の逆三角関数にA/D変換器17からの検出電圧を代入して位相差θを演算する。さらに、光の伝搬速度に基づいて位相差θから車両前方の先行車や障害物までの距離を演算する。
【0029】
このように、クロック信号に同期して光信号を送出するとともに、送出信号が障害物で反射された信号を受信し、送出信号と反射信号との位相差θに基づいて障害物までの距離を演算するレーダー装置に、クロック信号に同期した周波数の異なる3種類のコサイン波信号、すなわちクロック信号を1/2周期に分周したコサイン波信号と、クロック信号と同一周期のコサイン波信号と、クロック信号を2倍周期に逓倍したクロック信号とを生成し、これらのコサイン波信号の中から反射信号の立ち上がり時点前後の波形の傾きが大きいものを選択し、選択したコサイン波信号における反射信号立ち上がり時点の電圧を検出し、選択したコサイン波信号の逆三角関数に検出電圧を代入して位相差を演算し、その位相差に基づいて障害物までの距離を演算するようにしたので、抵抗器とコンデンサーの直列回路の充放電により位相差を求めていた従来のレーダー装置に比べ、抵抗器やコンデンサーのバラツキや温度変化に起因した誤差を解消することができる上に、コサイン波信号の波形の傾きが大きい範囲を用いて位相差を演算するので、正確な位相差を演算することができ、それにより測距精度が向上する。
【0030】
《一実施の形態の変形例》
上述した一実施の形態では所定周波数でオン、オフする光信号を用いた例を示したが、パルス状の光信号を用いた変形例を説明する。
【0031】
図5は変形例の構成を示す図であり、図6は各部の出力信号を示すタイムチャートである。なお、図1に示す機器と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。
この変形例の車両用レーダー装置は、パルス信号送出回路21からクロック信号(図6a)の立ち上がりに同期して車両前方にパルス状の光信号を送出し(図6b)、車両前方の先行車や障害物で反射された光信号を反射信号受信回路2で受信する(図6c)。
【0032】
パルス検出回路22は、受信した光パルス信号のレベルがしきい値設定回路23のしきい値以上あれば、車両前方の先行車や障害物からの反射信号であると判断し、パルス信号(図6d)を出力する。このパルス信号は上述したA/D変換指令およびサンプルホールド指令として用いる。なお、受信した光パルス信号のレベルがしきい値より低い場合は、先行車や障害物からの反射波が存在しないと判断する。また、図6eは分周変換回路7の出力信号を示し、図6fは変換回路8の出力信号を示し、図6gは逓倍変換回路9の出力信号を示す。
【0033】
このように、連続した光信号に代えて光パルス信号を用いても上述した一実施の形態と同様な効果が得られる。
【0034】
以上の一実施の形態とその変形例の構成において、光信号送出回路1(パルス信号送出回路21)が信号送出手段を、反射信号受信回路2が信号受信手段を、基準信号発生回路3、分周変換回路7、変換回路8および逓倍変換回路9が信号発生手段を、位相差検出回路6(パルス検出回路22)、A/D変換器10および信号選択回路14が正弦波選択手段と、位相差検出回路6(パルス検出回路22)、サンプルホールド回路11〜13、切換回路15およびA/D変換器17が信号レベル検出手段を、距離算出回路18が位相差演算手段および距離演算手段を、制御回路4および光方向変更機構5が掃引手段をそれぞれ構成する。
【0035】
なお、上述した一実施の形態では、送出信号と同一周波数および送出信号を分周および逓倍した周波数の異なる3種類のコサイン波信号を用いて位相差θを検出する例を示したが、コサイン波信号の種類は上述した一実施の形態に限定されず、2種類または4種類以上としてもよい。また、コサイン波信号に代えてサイン波信号を用いてもよい。さらに、上述した一実施の形態では、コサイン波の信号レベルが減少する範囲を用いて位相差θを検出する例を示したが、コサイン波またはサイン波が増加する範囲を用いて位相差θを検出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態の構成を示す図である。
【図2】図1に示す各部の出力信号を示すタイムチャートである。
【図3】クロック信号1周期分の分周変換回路の出力信号(a)、変換回路の出力信号(b)および逓倍変換回路の出力信号(c)を示すタイムチャートである。
【図4】コサイン波信号による位相差演算精度を説明する図である。
【図5】一実施の形態の変形例の構成を示す図である。
【図6】変形例の各部の出力信号を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 光信号送出回路
2 反射信号受信回路
3 基準信号発生回路
4 制御回路
5 光方向変更機構
6 位相差検出回路
7 分周変換回路
8 変換回路
9 逓倍変換回路
10 A/D変換器
11〜13 サンプルホールド回路
14 信号選択回路
15 切換回路
16 位相状態検出回路
17 A/D変換器
18 距離算出回路
21 パルス信号送出回路
22 パルス検出回路
23 しきい値設定回路
Claims (4)
- 所定周期で光または電磁波の信号を送出する信号送出手段と、
前記送出信号が障害物で反射された信号を受信する信号受信手段と、
前記送出信号に同期した複数の周波数の正弦波信号を発生する信号発生手段と、
前記複数の正弦波信号の中から、前記反射信号の立ち上がり時点前後の波形の傾きが大きいものを選択する正弦波選択手段と、
前記正弦波選択手段により選択された正弦波信号における前記反射信号の立ち上がり時点の信号レベルを検出する信号レベル検出手段と、
前記信号レベル検出手段により検出された信号レベルに基づいて、逆三角関数により前記送出信号と前記反射信号の位相差を演算する位相差演算手段と、
前記位相差演算手段により演算された位相差に基づいて障害物までの距離を演算する距離演算手段とを備えることを特徴とするレーダー装置。 - 請求項1に記載のレーダー装置において、
前記正弦波信号は、前記送出信号と同一周波数の正弦波信号、前記送出信号の周波数を分周した正弦波信号、前記送出信号の周波数を逓倍した正弦波信号であることを特徴とするレーダー装置。 - 請求項1に記載のレーダー装置において、
前記信号発生手段は、前記送出信号と同一周波数の正弦波信号と、前記送出信号を1/2周期に分周した正弦波信号と、前記送出信号を2倍周期に逓倍した正弦波信号とを発生することを特徴とするレーダー装置。 - 請求項1〜3のいずれかの項に記載のレーダー装置は車両に用いられ、前記送出信号を車両前方の二次元範囲に掃引する掃引手段を備えることを特徴とするレーダー装置。
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