JP3572148B2 - 除塵装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は石炭等の化石燃料を使用する加圧流動床ボイラなどの燃焼設備、製鉄機械、セメント製造設備、化学プラント等から排出される高温含塵ガス用に適用される除塵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高温燃焼ガス中の粉塵を除去するために多孔質のセラミックス体を用いた円筒形或いはハニカム型のフィルタエレメントを用いた除塵装置が最近注目されている。図6に加圧流動床ボイラプラントの主要系統を示し、図7に加圧流動床ボイラに装着された二次除塵装置を表す概略構成、図8に図7のX−X断面概略、の一例を示す。
【0003】
図6に示すように、加圧流動床ボイラ1はガスタービン10に同軸に設置された空気圧縮機4で圧縮された燃焼用空気を空気圧縮機出口からの空気管8により、燃料を石炭・石灰石供給管9により受入れ同ボイラ1で燃焼し、給水を加熱して発生する蒸気を図示していない蒸気タービンへ供給する。
【0004】
同時に同ボイラ1での燃焼の結果発生する含塵高温ガスは含塵高温ガス管5を経て一次除塵装置2、二次除塵装置3に流され、これらの除塵装置によって除塵された清浄高温ガスは清浄高温ガス管6によりガスタービン10に入り、図示されていない発電機により発電及び空気圧縮を行う。ガスタービン10からの排ガスはガスタービン出口ガスダクト7より排出され、環境設備を経てクリーンアップの上、大気に放出されることとなる。
【0005】
このような加圧流動床ボイラプラントにおける二次除塵装置3について説明すると、図7と図8に示すように、円筒形状をなす缶体11はほぼ鉛直方向に配置されており、内部が円筒隔壁12によって外筒部および内筒部に区分されている。
【0006】
そして、この缶体11の外筒部及び内筒部にはそれぞれ除塵機能を有する複数の円筒型多孔質セラミックス管13よりなる外筒フィルタブロック14、内筒フィルタブロック15が装着されており、各フィルタブロック14,15の多孔質セラミックス管13は、その上部及び下部がそれぞれ缶体11に固定された上部管板16、下部管板17によってシール保持されている。
【0007】
この缶体11の上部には上部空間18が形成され、この上部空間18には加圧流動床ボイラ1からの含塵ガス入口管19が接続されている。従って、加圧流動床ボイラ1で発生した高圧・高温の含塵ガスDGは含塵ガス入口管19から上部空間18に入り込み、更に、外筒フィルタブロック14及び内筒フィルタブロック15の各多孔質セラミックス管13に流れてここで濾過されるようになっている。
【0008】
一方、缶体11の下部には下部空間20が形成されており、この下部空間20には各フィルタブロック14,15より落下した粉塵Dを溜める粉塵ホッパ21が接続され、この粉塵ホッパ21には図示しない灰処理装置が接続されている。
【0009】
従って、各フィルタブロック14,15より落下した粉塵Dは粉塵ホッパ21に溜まり、この粉塵ホッパ21内に溜まった粉塵Dは一定時間をおいて灰処理装置に排除されるようになっている。
【0010】
缶体11の外筒部及び内筒部に装着された外筒フィルタブロック14及び内筒フィルタブロック15にはそれぞれ濾過された清浄ガスCGを缶体11の外部に取出す外筒清浄ガス出口管22及び内筒清浄ガス出口管23が接続されている。
【0011】
この外筒清浄ガス出口管22及び内筒清浄ガス出口管23はその先端部で合流し、清浄ガス出口管24に接続されており、この清浄ガス出口管24は図示しないガスタービン発電機に接続されてここに清浄ガスCGを送給出来るようになっている。
【0012】
また、外筒清浄ガス出口管22及び内筒清浄ガス出口管23には外筒フィルタブロック14及び内筒フィルタブロック15に付着した粉塵Dを払い落とす外筒部逆洗ノズル25、内筒部逆洗ノズル26がそれぞれ装着されている。
そして、各逆洗ノズル25,26はそれぞれ外筒部逆洗弁27、内筒部逆洗弁28を介して逆洗空気母管29に接続されている。
【0013】
このようにして、加圧流動床ボイラ1で発生した高圧・高温の含塵ガスDGは含塵ガス入口管19から缶体11の上部空間18に入り込み、外筒フィルタブロック14及び内筒フィルタブロック15の各多孔質セラミックス管13に流れ込む。ここで、含塵ガスDGは濾過されて粉塵が除去される。
【0014】
そして、粉塵が除去された清浄ガスCGは各フィルタブロック14,15から外筒部清浄ガス出口管22及び内筒部清浄ガス出口管23を介して清浄ガス出口管24に流入し、この清浄ガス出口管24によってガスタービン発電機に送給される。
【0015】
一方、外筒フィルタブロック14及び内筒フィルタブロック15に付着した粉塵Dは逆洗ノズル25,26からそれぞれ噴射される空気によって払い落とされる。そして、払い落とされた粉塵Dは粉塵ホッパ21に溜まり、この粉塵ホッパ21に溜まった粉塵Dは、各除塵装置粉塵抜き出し部を連結して周期的に外部に排出され、必要な冷却・減圧を受けた上で下流の粉塵処理装置に導かれる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した従来の除塵装置の例において、逆洗によってフィルタブロック14,15に付着した粉塵Dを剥離、除去するという機能は不可欠であるが、各フィルタブロック14,15に付着した粉塵Dを逆洗ノズル25,26の噴射空気により払い落とそうとする時に、フィルタブロック14,15に付着した粉塵Dが必ずしも容易に剥離しないという問題がある。
【0017】
即ち、フィルタブロック14,15の清浄ガス室側より含塵ガス側へ噴出する逆洗空気の圧力に対して、付着粉塵Dの層が比較的厚い場合に内面に円筒状に形成されている粉塵Dが緻密で割れ難く、粘りがある場合があり得るという事である。
【0018】
この為、数秒程度の逆洗時間では、付着粉塵Dが剥離不十分のまま次の逆洗周期が回って来るまで残る所が出てくる可能性があり、これは二次除塵装置3の除塵効率の悪化につながることとなる。
このような付着粉塵Dの剥離の困難性を改善する為の対応策として、逆洗時間の延長、或いは逆洗空気圧の上昇等の方法が講じられている。
【0019】
しかし、これらの方法は何れの場合もフィルタブロック14,15の清浄ガス室側より含塵ガス側へ噴出する逆洗空気量を増加することにつながり、フィルタブロックを透過した粉塵Dを含む逆洗空気が多くなることを意味している。
【0020】
粉塵Dを含む量の増加した逆洗空気と含塵ガスDGの混合気流が瞬間的に周辺部より高ドラフトとなり、行き止まりの下部の粉塵ホッパ21側ではなく、上部空間18側に一時的な流れを形成する。
【0021】
従って、前述したように、剥離粉塵Dのフィルタブロック14,15(多孔質セラミックス管13)への再付着につながり、噴射空気による除塵効率の大幅な悪化に帰着する可能性が大きかった。
【0022】
本発明はこのような問題点を解決するものであって、剥離粉塵のフィルタブロックへの再付着を防止して除塵効率の向上を図った除塵装置を提供することを課題としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するための本発明の除塵装置は、高温燃焼排ガス中の粉塵を除去し、清浄高温ガスをガスタービンに導入する加圧流動床ボイラプラントの除塵装置が一次除塵装置及び二次除塵装置よりなり、一次除塵装置は機械式サイクロンであり、二次除塵装置は上部に含塵ガス入口を備え、下部が粉塵ホッパに接続されるか、或いは下部に粉塵ホッパを内蔵するほぼ鉛直に配置された缶体内に流れ方向に一つまたは複数の円筒型多孔質セラミックス体フィルタエレメントにより構成されている除塵装置において、一次除塵装置が除塵した粗い粉塵の一部を取出し、これを二次除塵装置の含塵ガス入口に近い含塵高温ガス中に一定の割合で混入する粗粒灰ホッパと、粗粒灰投入分散管等よりなる粗粒クリーニング設備を備えることを特徴とするものである。
【0024】
本発明の除塵装置では、一次除塵装置より粉塵を取出す構成として、粗粒分離装置を用い、分離抽出された粗粒粉塵のみを粗粒クリーニング設備を通じて二次除塵装置の入口に近い含塵高温ガス中に混入することも可能である。
【0025】
更に、本発明の除塵装置では上記に於ける粗粒粉塵の取出し口として、一次除塵装置からではなく、その上流の加圧流動床ボイラなどの燃焼設備自体の炉底より炉底灰を取出す構成とした粗粒クリーニング設備を備えたものとしてよい。
【0026】
或いは、前述の諸構成が粗粒クリーニング設備を設けたものであることに代えて、一次除塵装置の含塵高温ガス入口管と同出口管を結ぶバイパス用の管ないしダクトを設置し、一次除塵装置のガス入口管とバイパス管のそれぞれにバイパスダンパとガスバイパス量調整ダンパを設けた構成を採ることも可能である。
【0027】
前記した構成を有する本発明の除塵装置を用いることによる基本的な作用は以下に示すとおりである。
従来のフィルタガス側に吸着して形成された吸着粉塵層はほぼ揃った粉塵メッシュで構成されているため、これが因となって吸着粉塵層の強度ないし粉塵粒子の結合力による靱性が比較的に大きく、逆洗時、フィルタ清浄ガス側よりの逆洗空気流による層の剥離に問題があった。
【0028】
これに対して、本発明による除塵装置では前記した構成をとることによってフィルタブロックを有する二次除塵装置の含塵ガス入口管もしくはダクト中に、通常の含塵ガス中の粉塵粒度より粗い粗粒粉塵を投入し、適当量の粗粒粉塵を粒度の小さい粉塵群と混合することで、粗粒と細粒との結合が弱い為、粗粒が核となって吸着粉塵層がこわれやすくなる。
【0029】
このように、本発明の除塵装置では吸着粉塵層は、逆洗時に剥離を促進する作用が生ずることにより、相対的に低い逆洗時空気圧、或いは逆洗時間の短縮が可能となり、逆洗時に生ずる剥離粉塵、逆洗空気と含塵ガスの混合気流の逆流による除塵効率の悪化を防止するという効果が生まれる。
【0030】
図6に示す加圧流動床ボイラプラントにおいて、ボイラ1を出て一次集塵装置2に入る高温燃焼排ガス中の粉塵の粒径は5〜200μm (平均30〜40μm )と比較的粗いのに対し、一次集塵装置2を出て二次集塵装置3に入る高温燃焼排ガス中の粉塵の粒径は10μm 以下(平均2〜5μm )と極めて微粒である。
【0031】
粉塵のこわれやすさの指標の一つに安息角があるが、一次集塵装置2を出て二次集塵装置3に入る高温燃焼排ガス中の微粒粉塵(平均粒径2〜5μm )に、粒径約120μm の粗粒粉塵を添加した場合の、粗粒混入率と安息角の関係を調べた結果を図5に示す。
図5から微粒粉塵に粗粒を混入すると安息角が小さくなり、粉塵がこわれやすくなることがわかる。
【0032】
このとき、粗粒混入率が多い程、粉塵の量が増大することとなり、集塵装置3内の差圧が高くなり、除塵効率の低下となる。また、除塵された粉塵処理量も高くする必要があることから、粗粒は30%〜50%程度を連続的に混入した時が、粉塵の剥離も良く全体的な効率も良くなるものである。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による除塵装置を図示した実施の形態に基づいて具体的に説明する。
なお、以下の実施形態による除塵装置は、いづれも図6に示すような加圧流動床ボイラプラントにおいて、加圧流動床ボイラ1の高温燃焼排ガス中の粉塵を除去し、そのあとの清浄高温ガスをガスタービン4に導入する除塵装置に本発明を適用した例を示しており、以下の実施の形態において、図6に示した従来の装置と同じ構成の部分には説明を簡単にするため同じ符号を付してあり、それらについての重複する説明は省略する。
【0034】
(第1実施形態)
まず、図1に示す第1実施形態による除塵装置について説明する。この第1実施形態の除塵装置も図6に示すものと同様、一次除塵装置2及び二次除塵装置3よりなり、一次除塵装置2は機械式サイクロンであり、二次除塵装置3は上部に含塵ガス入口を備え、下部が粉塵ホッパ21に接続されるか、或いは下部に粉塵ホッパ21を内蔵するほぼ鉛直に配置された缶体11内に流れ方向に一つまたは複数配置されたハニカム型或いは円筒型多孔質セラミックス体フィルタエレメントにより構成されている除塵装置である。
【0035】
図1に示した除塵装置では、一次除塵装置2が除塵した粗い粉塵の一部を取出し、これを二次除塵装置3の含塵ガス入口に近い含塵高温ガス中に一定の割合で混入する粗粒灰ホッパ、粗粒灰投入分散管等よりなる粗粒クリーニング設備を備えた例である。
【0036】
図1の一次除塵装置2と二次除塵装置3の間の粗粒クリーニング設備系統において、一次除塵装置2が除塵した粗い粉塵の一部を粗粒灰取出弁35により取出しこれを第1粗粒灰ホッパ30に入れ、移送ガス供給管36よりの移送ガスを第1粗粒灰ホッパ30の粗粒灰移送に使用する。
【0037】
粗粒灰は、粗粒灰移送管32を通って第2粗粒灰ホッパ31に到り、粗粒灰投入分散管33を通じて二次除塵装置3の含塵ガス入口近くの含塵高温ガス管5中に投入される。移送ガスは粗粒灰移送ガス排気管34を介して同じく含塵高温ガス管5中に排出される系統となっている。
【0038】
二次除塵装置3の入口に分散投入された粗粒灰は一次除塵装置2よりの細粒灰と含塵ガス中で混合されつつ二次除塵装置3に入り多孔質セラミックス管13群により除塵される訳である。
【0039】
このように図1の除塵装置では、一次除塵装置2が除塵した粗い粉塵の一部を取出し、これを二次除塵装置3の含塵ガス入口に近い含塵高温ガス中に一定の割合で混入する粗粒灰ホッパ30,31と、粗粒灰投入分散管33を設けた構成とすることにより、前項で説明したように、粗粒によるクリーニング効果、即ち、逆洗時の粉塵の層が細分化され剥離し易くなるということと、ブロック落下時にフィルタ含塵ガス側面を擦ることによるクリーニング促進効果も同時に期待出来る。
【0040】
(第2実施形態)
次に、図2に示す第2実施形態による除塵装置について説明する。
前述した第1実施形態による除塵装置では一次除塵装置2の除塵灰の一部をその儘粗粒として使用するのに対して、この第2実施形態の除塵装置では粗粒を選別して有意なサイズ以上のもののみを同じ粗粒クリーニング設備により二次除塵装置3入口に分散投入する点に特色がある。
【0041】
すなわち、図2に示してあるように、一次除塵装置2が除塵した粉塵を粗粒分離装置41へ導く。この粗粒分離装置41で得た選別粗粒灰のみを選別粗粒灰移送管39によって第1粗粒灰ホッパ30へ導く。
【0042】
このように、図2に示した第2実施形態では、第1実施形態における粗粒灰取出弁35に代え粗粒分離装置41を設けた点が相違するのみで他の構成は第1実施形態の除塵装置と同じである。
この第2実施形態の除塵装置では選別した粗粒を用いることにより、粗粒クリーニングがより効果的となることは容易に予測出来ることである。
【0043】
(第3実施形態)
次に、図3に示す第3実施形態による除塵装置について説明する。この第3実施形態による除塵装置では、加圧流動床ボイラ1の炉底より灰を取出す炉底灰取出し管44の途中に粗粒灰取出弁35を設け、炉底灰の一部を炉底灰移送管47を通じて第1粗粒灰ホッパ30に入れる。取出されなかった他の炉底灰は炉底灰冷却器45を経て炉底灰排出管46により灰処理装置に至る。
【0044】
第1粗粒灰ホッパ30以降については前記第1,第2実施形態による除塵装置と同様である。本実施形態の特色は粗粒灰のメッシュが一次除塵装置2の灰メッシュよりもさらに大きい点にある。
【0045】
(第4実施形態)
次に、図4に示した第4実施形態による除塵装置について説明する。
この第4実施形態による除塵装置は、第1〜第3実施形態の除塵装置と若干相違している。すなわち、この第4実施形態による除塵装置では、二次除塵装置3へ入る含塵高温ガス中に投入する粗粒灰を直接粗粒灰の形で取出さずに、一次除塵装置2に入る含塵高温ガスを一部バイパスさせてこのバイパスガス中の、本来一次除塵装置2で除塵されるべきメッシュの大きい灰分の一部が、二次除塵装置3に直接投入される。
【0046】
図4に示されるように、加圧流動床ボイラ1よりの排ガスは含塵高温ガス管5を通じて一次除塵装置2に流入するが、管路に一次除塵装置2をバイパスする含塵高温ガスバイパス管60を設け、これに含塵高温ガスバイパスダンパ61を備えるとともに、含塵高温ガス管5から一次除塵装置2への入口部に含塵高温ガスバイパス量調整ダンパ62をも備えてバイパス含塵高温ガス量を調整可能とするものである。この方法によっても第1実施形態による除塵装置とほぼ同様な効果が得られるものとなる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、高温燃焼排ガス中の粉塵を機械式サイクロンからなる一次除塵装置と、円筒型多孔質セラミックス体フィルタエレメントで構成される二次除塵装置とで除去し、清浄高温ガスをタービンに導入するようにした除塵装置において、一次除塵装置が除塵した粗い粉塵の一部をその儘取出すか、粗粒分離装置で選別の上取出すか、或いは一次除塵装置の粗粒灰ではなく炉底灰を用いるか等の区別はあるにせよ、これらの粗粒灰を二次除塵装置の含塵ガス入口に近い含塵高温ガス中に一定の割合で混入する粗粒灰ホッパ、粗粒灰投入分散管等よりなる粗粒クリーニング設備を備えるか、もしくは一次除塵装置をバイパスする含塵高温ガスバイパス管を設けて一部の含塵高温ガスをバイパスさせることにより間接的に粗粒灰を投入する設備を備える。
【0048】
このような構成とすることによって、比較的細粒で均質な粉塵灰の中に粗粒灰を混入させ逆洗時の逆洗空気によるフィルタガス側に付着している付着粉塵層の剥離、小ブロック破砕を促進させることが可能となり、更に、これらが下部の粉塵ホッパに落下の途中で他の残存付着粉塵層ブロックをクリーニングするという二次的な効果も期待される。
【0049】
本発明のような方法を採ることで、逆洗空気圧力を上げたり逆洗時間の延長等の必要はなく、そのような手段を採った場合の剥離粉塵の逆流による除塵効率の低下の問題は回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による除塵装置を備えた加圧流動床ボイラプラントの主要系統図。
【図2】本発明の第2実施形態による除塵装置を備えた加圧流動床ボイラプラントの主要系統図。
【図3】本発明の第3実施形態による除塵装置を備えた加圧流動床ボイラプラントの主要系統図。
【図4】本発明の第4実施形態による除塵装置を備えた加圧流動床ボイラプラントの主要系統図。
【図5】粗粒混入率と安息角の関係を示すグラフ。
【図6】加圧流動床ボイラプラントの主要系統図。
【図7】加圧流動床ボイラに装着された従来の二次除塵装置の概略構成図。
【図8】図7のX−Xに沿う断面概略図。
【符号の説明】
1 加圧流動床ボイラ
2 一次除塵装置
3 二次除塵装置
4 空気圧縮機
5 含塵高温ガス管
6 清浄高温ガス管
7 ガスタービン出口ガスダクト
8 空気管
9 石炭・石灰石供給管
10 ガスタービン
11 缶体
12 円筒隔壁
13 多孔質セラミックス管
14 外筒フィルタブロック
15 内筒フィルタブロック
16 上部管板
17 下部管板
18 上部空間
19 含塵高温ガス入口管
20 下部空間
21 粉塵ホッパ
22 外筒部清浄ガス出口管
23 内筒部清浄ガス出口管
24 清浄ガス出口管
25 外筒部逆洗ノズル
26 内筒部逆洗ノズル
27 外筒部逆洗弁
28 内筒部逆洗弁
29 逆洗空気母管
30 第1粗粒灰ホッパ
31 第2粗粒灰ホッパ
32 粗粒灰移送管
33 粗粒灰投入分散管
34 粗粒灰移送ガス排気管
35 粗粒灰取出弁
36 移送ガス供給管
37 粗粒灰排出管
39 選別粗粒灰移送管
41 粗粒分離装置
44 炉底灰取出し管
45 炉底灰冷却器
46 炉底灰排出管
47 炉底灰移送管
60 含塵高温ガスバイパス管
61 含塵高温ガスバイパスダンパ
62 含塵高温ガスバイパス量調整ダンパ
【発明の属する技術分野】
本発明は石炭等の化石燃料を使用する加圧流動床ボイラなどの燃焼設備、製鉄機械、セメント製造設備、化学プラント等から排出される高温含塵ガス用に適用される除塵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高温燃焼ガス中の粉塵を除去するために多孔質のセラミックス体を用いた円筒形或いはハニカム型のフィルタエレメントを用いた除塵装置が最近注目されている。図6に加圧流動床ボイラプラントの主要系統を示し、図7に加圧流動床ボイラに装着された二次除塵装置を表す概略構成、図8に図7のX−X断面概略、の一例を示す。
【0003】
図6に示すように、加圧流動床ボイラ1はガスタービン10に同軸に設置された空気圧縮機4で圧縮された燃焼用空気を空気圧縮機出口からの空気管8により、燃料を石炭・石灰石供給管9により受入れ同ボイラ1で燃焼し、給水を加熱して発生する蒸気を図示していない蒸気タービンへ供給する。
【0004】
同時に同ボイラ1での燃焼の結果発生する含塵高温ガスは含塵高温ガス管5を経て一次除塵装置2、二次除塵装置3に流され、これらの除塵装置によって除塵された清浄高温ガスは清浄高温ガス管6によりガスタービン10に入り、図示されていない発電機により発電及び空気圧縮を行う。ガスタービン10からの排ガスはガスタービン出口ガスダクト7より排出され、環境設備を経てクリーンアップの上、大気に放出されることとなる。
【0005】
このような加圧流動床ボイラプラントにおける二次除塵装置3について説明すると、図7と図8に示すように、円筒形状をなす缶体11はほぼ鉛直方向に配置されており、内部が円筒隔壁12によって外筒部および内筒部に区分されている。
【0006】
そして、この缶体11の外筒部及び内筒部にはそれぞれ除塵機能を有する複数の円筒型多孔質セラミックス管13よりなる外筒フィルタブロック14、内筒フィルタブロック15が装着されており、各フィルタブロック14,15の多孔質セラミックス管13は、その上部及び下部がそれぞれ缶体11に固定された上部管板16、下部管板17によってシール保持されている。
【0007】
この缶体11の上部には上部空間18が形成され、この上部空間18には加圧流動床ボイラ1からの含塵ガス入口管19が接続されている。従って、加圧流動床ボイラ1で発生した高圧・高温の含塵ガスDGは含塵ガス入口管19から上部空間18に入り込み、更に、外筒フィルタブロック14及び内筒フィルタブロック15の各多孔質セラミックス管13に流れてここで濾過されるようになっている。
【0008】
一方、缶体11の下部には下部空間20が形成されており、この下部空間20には各フィルタブロック14,15より落下した粉塵Dを溜める粉塵ホッパ21が接続され、この粉塵ホッパ21には図示しない灰処理装置が接続されている。
【0009】
従って、各フィルタブロック14,15より落下した粉塵Dは粉塵ホッパ21に溜まり、この粉塵ホッパ21内に溜まった粉塵Dは一定時間をおいて灰処理装置に排除されるようになっている。
【0010】
缶体11の外筒部及び内筒部に装着された外筒フィルタブロック14及び内筒フィルタブロック15にはそれぞれ濾過された清浄ガスCGを缶体11の外部に取出す外筒清浄ガス出口管22及び内筒清浄ガス出口管23が接続されている。
【0011】
この外筒清浄ガス出口管22及び内筒清浄ガス出口管23はその先端部で合流し、清浄ガス出口管24に接続されており、この清浄ガス出口管24は図示しないガスタービン発電機に接続されてここに清浄ガスCGを送給出来るようになっている。
【0012】
また、外筒清浄ガス出口管22及び内筒清浄ガス出口管23には外筒フィルタブロック14及び内筒フィルタブロック15に付着した粉塵Dを払い落とす外筒部逆洗ノズル25、内筒部逆洗ノズル26がそれぞれ装着されている。
そして、各逆洗ノズル25,26はそれぞれ外筒部逆洗弁27、内筒部逆洗弁28を介して逆洗空気母管29に接続されている。
【0013】
このようにして、加圧流動床ボイラ1で発生した高圧・高温の含塵ガスDGは含塵ガス入口管19から缶体11の上部空間18に入り込み、外筒フィルタブロック14及び内筒フィルタブロック15の各多孔質セラミックス管13に流れ込む。ここで、含塵ガスDGは濾過されて粉塵が除去される。
【0014】
そして、粉塵が除去された清浄ガスCGは各フィルタブロック14,15から外筒部清浄ガス出口管22及び内筒部清浄ガス出口管23を介して清浄ガス出口管24に流入し、この清浄ガス出口管24によってガスタービン発電機に送給される。
【0015】
一方、外筒フィルタブロック14及び内筒フィルタブロック15に付着した粉塵Dは逆洗ノズル25,26からそれぞれ噴射される空気によって払い落とされる。そして、払い落とされた粉塵Dは粉塵ホッパ21に溜まり、この粉塵ホッパ21に溜まった粉塵Dは、各除塵装置粉塵抜き出し部を連結して周期的に外部に排出され、必要な冷却・減圧を受けた上で下流の粉塵処理装置に導かれる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した従来の除塵装置の例において、逆洗によってフィルタブロック14,15に付着した粉塵Dを剥離、除去するという機能は不可欠であるが、各フィルタブロック14,15に付着した粉塵Dを逆洗ノズル25,26の噴射空気により払い落とそうとする時に、フィルタブロック14,15に付着した粉塵Dが必ずしも容易に剥離しないという問題がある。
【0017】
即ち、フィルタブロック14,15の清浄ガス室側より含塵ガス側へ噴出する逆洗空気の圧力に対して、付着粉塵Dの層が比較的厚い場合に内面に円筒状に形成されている粉塵Dが緻密で割れ難く、粘りがある場合があり得るという事である。
【0018】
この為、数秒程度の逆洗時間では、付着粉塵Dが剥離不十分のまま次の逆洗周期が回って来るまで残る所が出てくる可能性があり、これは二次除塵装置3の除塵効率の悪化につながることとなる。
このような付着粉塵Dの剥離の困難性を改善する為の対応策として、逆洗時間の延長、或いは逆洗空気圧の上昇等の方法が講じられている。
【0019】
しかし、これらの方法は何れの場合もフィルタブロック14,15の清浄ガス室側より含塵ガス側へ噴出する逆洗空気量を増加することにつながり、フィルタブロックを透過した粉塵Dを含む逆洗空気が多くなることを意味している。
【0020】
粉塵Dを含む量の増加した逆洗空気と含塵ガスDGの混合気流が瞬間的に周辺部より高ドラフトとなり、行き止まりの下部の粉塵ホッパ21側ではなく、上部空間18側に一時的な流れを形成する。
【0021】
従って、前述したように、剥離粉塵Dのフィルタブロック14,15(多孔質セラミックス管13)への再付着につながり、噴射空気による除塵効率の大幅な悪化に帰着する可能性が大きかった。
【0022】
本発明はこのような問題点を解決するものであって、剥離粉塵のフィルタブロックへの再付着を防止して除塵効率の向上を図った除塵装置を提供することを課題としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するための本発明の除塵装置は、高温燃焼排ガス中の粉塵を除去し、清浄高温ガスをガスタービンに導入する加圧流動床ボイラプラントの除塵装置が一次除塵装置及び二次除塵装置よりなり、一次除塵装置は機械式サイクロンであり、二次除塵装置は上部に含塵ガス入口を備え、下部が粉塵ホッパに接続されるか、或いは下部に粉塵ホッパを内蔵するほぼ鉛直に配置された缶体内に流れ方向に一つまたは複数の円筒型多孔質セラミックス体フィルタエレメントにより構成されている除塵装置において、一次除塵装置が除塵した粗い粉塵の一部を取出し、これを二次除塵装置の含塵ガス入口に近い含塵高温ガス中に一定の割合で混入する粗粒灰ホッパと、粗粒灰投入分散管等よりなる粗粒クリーニング設備を備えることを特徴とするものである。
【0024】
本発明の除塵装置では、一次除塵装置より粉塵を取出す構成として、粗粒分離装置を用い、分離抽出された粗粒粉塵のみを粗粒クリーニング設備を通じて二次除塵装置の入口に近い含塵高温ガス中に混入することも可能である。
【0025】
更に、本発明の除塵装置では上記に於ける粗粒粉塵の取出し口として、一次除塵装置からではなく、その上流の加圧流動床ボイラなどの燃焼設備自体の炉底より炉底灰を取出す構成とした粗粒クリーニング設備を備えたものとしてよい。
【0026】
或いは、前述の諸構成が粗粒クリーニング設備を設けたものであることに代えて、一次除塵装置の含塵高温ガス入口管と同出口管を結ぶバイパス用の管ないしダクトを設置し、一次除塵装置のガス入口管とバイパス管のそれぞれにバイパスダンパとガスバイパス量調整ダンパを設けた構成を採ることも可能である。
【0027】
前記した構成を有する本発明の除塵装置を用いることによる基本的な作用は以下に示すとおりである。
従来のフィルタガス側に吸着して形成された吸着粉塵層はほぼ揃った粉塵メッシュで構成されているため、これが因となって吸着粉塵層の強度ないし粉塵粒子の結合力による靱性が比較的に大きく、逆洗時、フィルタ清浄ガス側よりの逆洗空気流による層の剥離に問題があった。
【0028】
これに対して、本発明による除塵装置では前記した構成をとることによってフィルタブロックを有する二次除塵装置の含塵ガス入口管もしくはダクト中に、通常の含塵ガス中の粉塵粒度より粗い粗粒粉塵を投入し、適当量の粗粒粉塵を粒度の小さい粉塵群と混合することで、粗粒と細粒との結合が弱い為、粗粒が核となって吸着粉塵層がこわれやすくなる。
【0029】
このように、本発明の除塵装置では吸着粉塵層は、逆洗時に剥離を促進する作用が生ずることにより、相対的に低い逆洗時空気圧、或いは逆洗時間の短縮が可能となり、逆洗時に生ずる剥離粉塵、逆洗空気と含塵ガスの混合気流の逆流による除塵効率の悪化を防止するという効果が生まれる。
【0030】
図6に示す加圧流動床ボイラプラントにおいて、ボイラ1を出て一次集塵装置2に入る高温燃焼排ガス中の粉塵の粒径は5〜200μm (平均30〜40μm )と比較的粗いのに対し、一次集塵装置2を出て二次集塵装置3に入る高温燃焼排ガス中の粉塵の粒径は10μm 以下(平均2〜5μm )と極めて微粒である。
【0031】
粉塵のこわれやすさの指標の一つに安息角があるが、一次集塵装置2を出て二次集塵装置3に入る高温燃焼排ガス中の微粒粉塵(平均粒径2〜5μm )に、粒径約120μm の粗粒粉塵を添加した場合の、粗粒混入率と安息角の関係を調べた結果を図5に示す。
図5から微粒粉塵に粗粒を混入すると安息角が小さくなり、粉塵がこわれやすくなることがわかる。
【0032】
このとき、粗粒混入率が多い程、粉塵の量が増大することとなり、集塵装置3内の差圧が高くなり、除塵効率の低下となる。また、除塵された粉塵処理量も高くする必要があることから、粗粒は30%〜50%程度を連続的に混入した時が、粉塵の剥離も良く全体的な効率も良くなるものである。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による除塵装置を図示した実施の形態に基づいて具体的に説明する。
なお、以下の実施形態による除塵装置は、いづれも図6に示すような加圧流動床ボイラプラントにおいて、加圧流動床ボイラ1の高温燃焼排ガス中の粉塵を除去し、そのあとの清浄高温ガスをガスタービン4に導入する除塵装置に本発明を適用した例を示しており、以下の実施の形態において、図6に示した従来の装置と同じ構成の部分には説明を簡単にするため同じ符号を付してあり、それらについての重複する説明は省略する。
【0034】
(第1実施形態)
まず、図1に示す第1実施形態による除塵装置について説明する。この第1実施形態の除塵装置も図6に示すものと同様、一次除塵装置2及び二次除塵装置3よりなり、一次除塵装置2は機械式サイクロンであり、二次除塵装置3は上部に含塵ガス入口を備え、下部が粉塵ホッパ21に接続されるか、或いは下部に粉塵ホッパ21を内蔵するほぼ鉛直に配置された缶体11内に流れ方向に一つまたは複数配置されたハニカム型或いは円筒型多孔質セラミックス体フィルタエレメントにより構成されている除塵装置である。
【0035】
図1に示した除塵装置では、一次除塵装置2が除塵した粗い粉塵の一部を取出し、これを二次除塵装置3の含塵ガス入口に近い含塵高温ガス中に一定の割合で混入する粗粒灰ホッパ、粗粒灰投入分散管等よりなる粗粒クリーニング設備を備えた例である。
【0036】
図1の一次除塵装置2と二次除塵装置3の間の粗粒クリーニング設備系統において、一次除塵装置2が除塵した粗い粉塵の一部を粗粒灰取出弁35により取出しこれを第1粗粒灰ホッパ30に入れ、移送ガス供給管36よりの移送ガスを第1粗粒灰ホッパ30の粗粒灰移送に使用する。
【0037】
粗粒灰は、粗粒灰移送管32を通って第2粗粒灰ホッパ31に到り、粗粒灰投入分散管33を通じて二次除塵装置3の含塵ガス入口近くの含塵高温ガス管5中に投入される。移送ガスは粗粒灰移送ガス排気管34を介して同じく含塵高温ガス管5中に排出される系統となっている。
【0038】
二次除塵装置3の入口に分散投入された粗粒灰は一次除塵装置2よりの細粒灰と含塵ガス中で混合されつつ二次除塵装置3に入り多孔質セラミックス管13群により除塵される訳である。
【0039】
このように図1の除塵装置では、一次除塵装置2が除塵した粗い粉塵の一部を取出し、これを二次除塵装置3の含塵ガス入口に近い含塵高温ガス中に一定の割合で混入する粗粒灰ホッパ30,31と、粗粒灰投入分散管33を設けた構成とすることにより、前項で説明したように、粗粒によるクリーニング効果、即ち、逆洗時の粉塵の層が細分化され剥離し易くなるということと、ブロック落下時にフィルタ含塵ガス側面を擦ることによるクリーニング促進効果も同時に期待出来る。
【0040】
(第2実施形態)
次に、図2に示す第2実施形態による除塵装置について説明する。
前述した第1実施形態による除塵装置では一次除塵装置2の除塵灰の一部をその儘粗粒として使用するのに対して、この第2実施形態の除塵装置では粗粒を選別して有意なサイズ以上のもののみを同じ粗粒クリーニング設備により二次除塵装置3入口に分散投入する点に特色がある。
【0041】
すなわち、図2に示してあるように、一次除塵装置2が除塵した粉塵を粗粒分離装置41へ導く。この粗粒分離装置41で得た選別粗粒灰のみを選別粗粒灰移送管39によって第1粗粒灰ホッパ30へ導く。
【0042】
このように、図2に示した第2実施形態では、第1実施形態における粗粒灰取出弁35に代え粗粒分離装置41を設けた点が相違するのみで他の構成は第1実施形態の除塵装置と同じである。
この第2実施形態の除塵装置では選別した粗粒を用いることにより、粗粒クリーニングがより効果的となることは容易に予測出来ることである。
【0043】
(第3実施形態)
次に、図3に示す第3実施形態による除塵装置について説明する。この第3実施形態による除塵装置では、加圧流動床ボイラ1の炉底より灰を取出す炉底灰取出し管44の途中に粗粒灰取出弁35を設け、炉底灰の一部を炉底灰移送管47を通じて第1粗粒灰ホッパ30に入れる。取出されなかった他の炉底灰は炉底灰冷却器45を経て炉底灰排出管46により灰処理装置に至る。
【0044】
第1粗粒灰ホッパ30以降については前記第1,第2実施形態による除塵装置と同様である。本実施形態の特色は粗粒灰のメッシュが一次除塵装置2の灰メッシュよりもさらに大きい点にある。
【0045】
(第4実施形態)
次に、図4に示した第4実施形態による除塵装置について説明する。
この第4実施形態による除塵装置は、第1〜第3実施形態の除塵装置と若干相違している。すなわち、この第4実施形態による除塵装置では、二次除塵装置3へ入る含塵高温ガス中に投入する粗粒灰を直接粗粒灰の形で取出さずに、一次除塵装置2に入る含塵高温ガスを一部バイパスさせてこのバイパスガス中の、本来一次除塵装置2で除塵されるべきメッシュの大きい灰分の一部が、二次除塵装置3に直接投入される。
【0046】
図4に示されるように、加圧流動床ボイラ1よりの排ガスは含塵高温ガス管5を通じて一次除塵装置2に流入するが、管路に一次除塵装置2をバイパスする含塵高温ガスバイパス管60を設け、これに含塵高温ガスバイパスダンパ61を備えるとともに、含塵高温ガス管5から一次除塵装置2への入口部に含塵高温ガスバイパス量調整ダンパ62をも備えてバイパス含塵高温ガス量を調整可能とするものである。この方法によっても第1実施形態による除塵装置とほぼ同様な効果が得られるものとなる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、高温燃焼排ガス中の粉塵を機械式サイクロンからなる一次除塵装置と、円筒型多孔質セラミックス体フィルタエレメントで構成される二次除塵装置とで除去し、清浄高温ガスをタービンに導入するようにした除塵装置において、一次除塵装置が除塵した粗い粉塵の一部をその儘取出すか、粗粒分離装置で選別の上取出すか、或いは一次除塵装置の粗粒灰ではなく炉底灰を用いるか等の区別はあるにせよ、これらの粗粒灰を二次除塵装置の含塵ガス入口に近い含塵高温ガス中に一定の割合で混入する粗粒灰ホッパ、粗粒灰投入分散管等よりなる粗粒クリーニング設備を備えるか、もしくは一次除塵装置をバイパスする含塵高温ガスバイパス管を設けて一部の含塵高温ガスをバイパスさせることにより間接的に粗粒灰を投入する設備を備える。
【0048】
このような構成とすることによって、比較的細粒で均質な粉塵灰の中に粗粒灰を混入させ逆洗時の逆洗空気によるフィルタガス側に付着している付着粉塵層の剥離、小ブロック破砕を促進させることが可能となり、更に、これらが下部の粉塵ホッパに落下の途中で他の残存付着粉塵層ブロックをクリーニングするという二次的な効果も期待される。
【0049】
本発明のような方法を採ることで、逆洗空気圧力を上げたり逆洗時間の延長等の必要はなく、そのような手段を採った場合の剥離粉塵の逆流による除塵効率の低下の問題は回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による除塵装置を備えた加圧流動床ボイラプラントの主要系統図。
【図2】本発明の第2実施形態による除塵装置を備えた加圧流動床ボイラプラントの主要系統図。
【図3】本発明の第3実施形態による除塵装置を備えた加圧流動床ボイラプラントの主要系統図。
【図4】本発明の第4実施形態による除塵装置を備えた加圧流動床ボイラプラントの主要系統図。
【図5】粗粒混入率と安息角の関係を示すグラフ。
【図6】加圧流動床ボイラプラントの主要系統図。
【図7】加圧流動床ボイラに装着された従来の二次除塵装置の概略構成図。
【図8】図7のX−Xに沿う断面概略図。
【符号の説明】
1 加圧流動床ボイラ
2 一次除塵装置
3 二次除塵装置
4 空気圧縮機
5 含塵高温ガス管
6 清浄高温ガス管
7 ガスタービン出口ガスダクト
8 空気管
9 石炭・石灰石供給管
10 ガスタービン
11 缶体
12 円筒隔壁
13 多孔質セラミックス管
14 外筒フィルタブロック
15 内筒フィルタブロック
16 上部管板
17 下部管板
18 上部空間
19 含塵高温ガス入口管
20 下部空間
21 粉塵ホッパ
22 外筒部清浄ガス出口管
23 内筒部清浄ガス出口管
24 清浄ガス出口管
25 外筒部逆洗ノズル
26 内筒部逆洗ノズル
27 外筒部逆洗弁
28 内筒部逆洗弁
29 逆洗空気母管
30 第1粗粒灰ホッパ
31 第2粗粒灰ホッパ
32 粗粒灰移送管
33 粗粒灰投入分散管
34 粗粒灰移送ガス排気管
35 粗粒灰取出弁
36 移送ガス供給管
37 粗粒灰排出管
39 選別粗粒灰移送管
41 粗粒分離装置
44 炉底灰取出し管
45 炉底灰冷却器
46 炉底灰排出管
47 炉底灰移送管
60 含塵高温ガスバイパス管
61 含塵高温ガスバイパスダンパ
62 含塵高温ガスバイパス量調整ダンパ
Claims (4)
- 高温燃焼排ガス中の粉塵を除去し、清浄高温ガスをガスタービンに導入するプラントの除塵装置が一次除塵装置及び二次除塵装置よりなり、前記一次除塵装置は機械式サイクロンであり、前記二次除塵装置は上部に含塵ガス入口を備え、下部が粉塵ホッパに接続されるか、或いは下部に粉塵ホッパを内蔵するほぼ鉛直に配置された缶体内に流れ方向に一つまたは複数の円筒型多孔質セラミックス体フィルタエレメントにより構成されている除塵装置において、前記一次除塵装置が除塵した粗い粉塵の一部を取出し、これを前記二次除塵装置の含塵ガス入口に近い含塵高温ガス中に一定の割合で混入する粗粒灰ホッパと、粗粒灰投入分散管を有する粗粒クリーニング設備を備えることを特徴とする除塵装置。
- 前記一次除塵装置が除塵した粗い粉塵の一部をその儘前記粗粒クリーニング設備を経由して前記二次除塵装置入口に近い含塵高温ガス中に投入せず、前記一次除塵装置よりの粉塵を粗粒分離する粗粒分離装置を設け、抽出された粗粒粉塵のみを前記粗粒クリーニング設備を通じて前記二次除塵装置の入口に近い含塵高温ガス中に混入することを特徴とする請求項1記載の除塵装置。
- 請求項1に於ける粗粒粉塵を、一次除塵装置からではなく、その上流の加圧流動床ボイラなどの燃焼設備自体の炉底より炉底灰を取出す方式とした粗粒クリーニング設備を備えることを特徴とする除塵装置。
- 上記請求項1ないし3のいづれかに示す粗粒クリーニング設備を設けることに代えて、一次除塵装置の含塵高温ガス入口管と同出口管を結ぶバイパス管を設置し、一次除塵装置のガス入口管とバイパス管のそれぞれにバイパスダンパとガスバイパス量調整ダンパを設けたことを特徴とする除塵装置。
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