JP3571893B2 - 画像記録装置及び画像記録方法、画像データベース生成装置及び画像データベース生成方法 - Google Patents

画像記録装置及び画像記録方法、画像データベース生成装置及び画像データベース生成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体に離間して配置した複数のカメラからの実写画像を恰も離間させないで配置したカメラからの画像のように処理する画像記録装置及び画像記録方法に関する。また、本発明は、移動体に離間して配置した複数のカメラからの実写画像から画像データベースを生成する装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータネットワークが形成する電脳空間(cyber spaces)内に、人が集い社会的営みを行う都市環境を構築する試みが行われている。通常、この種の仮想空間の記述と表示には、従来からのCG技術が用いられている。しかし、幾何モデルを基にしたCG表現には限界があるため、最近、実写画像に基づくImage Based Rendering (IBR)が注目を集めている。
【0003】
所で、実写で得た画像データをそのまま再生するのでは、撮影者の追体験をするに過ぎない。そこで、画像データベースを基に、IBR技術を用いて任意の景観を画像データとしてリアルタイムで生成して呈示する。即ち、撮影された映像を一枚一枚独立した画像として扱い、それを体験者の求めに応じて並び換えれば、遠隔地に於いて、体験者の求める独自の移動経路上をウオークスルーすることができ、そこに3次元の仮想空間を感じることができる。
【0004】
体験者の求めに応じて画像を検索再構成するには、それぞれの画像が撮影された地点の位置情報を用いるのが有効である。これらは、体験者の求めに最も近い画像をデータベースから選択し、適切な画像補間処理を行うことによって最適な画像を表示するというものである。
第1図は、実写画像を用いた広域ウオークスルーの原理を示す。
【0005】
即ち、狭領域1,2,3,4については実写画像が用意されている。これらの狭領域を亙って歩いて行く広域ウオークスルー(経路10又は経路11に沿って)を実現する場合には、狭領域間の空間の画像を補間する必要がある。狭領域2と3の間を補間するには、空間2と3の間の体験者の存在位置についての情報から、領域2と領域3の実写画像を検索する必要がある。即ち、ユーザの位置情報に基づいて必要な画像を検索するには、実写画像は、撮影時の位置データに従ってデータベース化されている必要がある。
【0006】
また、補間を精度良く行い、補間された画像と実写画像とが滑らかに繋がるためには、体験者は自分のまわりの360度の範囲でウオークスルー可能性があることに鑑みれば、数多くのカメラを様々な角度に向けて配置し、これらのカメラで同時に環境の画像を取り込み、これらの実写画像から画像データベースを構築する必要がある。
【0007】
しかしながら、多数のカメラの個々の撮影中心を一点にして配置することはなかなか困難である。
この点で、従来では、第2図に示すように、複数のミラーを点対称に配置し、周囲からの光が上方に向かうように、個々のミラーの鏡面を配置することにより、個々のカメラの撮影中心を一点に集中させるようにしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、第2図のようにミラーを配置することは、そのミラーに撮影者(車)が画面内に入らないようにすることが困難であった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような事態に鑑みてなされたもので、その目的は、離間して配置した複数のカメラからの実写画像を、恰も離間させないで配置したカメラからの画像のように記録する装置及び方法並びにこれら実写画像に基づいて画像データベースを生成する装置及び方法を提案するものである。
【0018】
上述の目的を達成するため、本発明による画像記録装置は、移動体に取り付けられた少なくとも2つの撮像手段により撮影した画像を記録する画像記録装置であって、移動体の第1の方向に撮影方向を向けて設けられた第1の撮像手段と、第1の撮像手段から既知の距離だけ離間した位置に、第1の方向と略180度異なる第2の方向に撮影方向を向けて設けられた第2の撮像手段と、第1の撮像手段によって撮影された第1の画像データと、第2の撮像手段によって撮影された第2の画像データとを撮影時間情報とともに記録する記録手段と、記録手段に記録された撮影時間情報を用いて、第1の画像データと、第1の画像データの撮影時間から既知の距離に相当する時間だけ後の時点で撮影される第2の画像データとを関連付ける手段とを有することを特徴とする。
【0019】
また、上述の目的は、移動体に取り付けられた複数の撮像手段によりそれぞれ撮影した画像シーケンスから三次元画像空間を構築するためのデータベースを、画像データ取得後に生成する画像データベース生成装置であって、第1の方向に向けられた第1の撮像手段が撮影時間情報と画像データを記録した第1の画像データメモリからデータを読み取る第1のリーダと、第1の撮像手段から既知の距離だけ離間した位置に、第1の方向と略180度異なる第2の方向に向けられて設けられた第2の撮像手段が撮影時間情報と画像データを記録した第2の画像メモリからデータを読み取る第2のリーダと、移動車の移動位置とこの移動車の進行方向とを記録した第3のメモリからデータを読み取る第3のリーダと、第1及び第2の画像データメモリに記録された撮影時間情報を用い、第1のリーダが読み取った画像データと、第2のリーダが読み取った画像データの内、既知の距離に相当する時間だけ後の時点における画像データとを互いに関連付ける手段と、を具備する画像データベース生成装置によっても達成される。
【0020】
また、上述の目的は、第1の方向に撮影方向を向けて設けられた第1の撮像手段と、第1の撮像手段から既知の距離だけ離間した位置に、第1の方向と略180度異なる第2の方向に撮影方向を向けて設けられた第2の撮像手段とを移動体に取り付けて撮影した画像を記録する画像記録方法であって、第1の撮像手段が撮像した第1の画像データと、第2の撮像手段によって撮影された第2の画像データとを撮影時間情報とともに記録し、記録された撮影時間情報を用いて、第1の画像データと、第1の画像データの撮影時間から既知の距離に相当する時間だけ後の時点で撮影される第2の画像データとを関連付けて記録することを特徴とする画像記録方法によっても達成される。
【0021】
また、上述の目的は、移動体に取り付けられた複数の撮像手段によりそれぞれ撮影した画像シーケンスから三次元画像空間を構築するためのデータベースを、画像データ取得後に生成する画像データベース生成方法であって、第1の方向に向けられた第1の撮像手段が撮影時間情報と画像データを記録した第1の画像データメモリからデータを読み取る第1の読み取り工程と、第1の撮像手段から既知の距離だけ離間した位置に、第1の方向と略180度異なる第2の方向に向けられて設けられた第2の撮像手段が撮影時間情報と画像データを記録した第2の画像メモリからデータを読み取る第2の読み取り工程と、移動車の移動位置とこの移動車の進行方向とを記録した第3のメモリからデータを読み取る第3の読み取り工程と、第1及び第2の画像データメモリに記録された撮影時間情報を用い、第1のリーダが読み取った画像データと、第2のリーダが読み取った画像データの内、既知の距離に相当する時間だけ後の時点における画像データとを互いに関連付ける工程とを具備する画像データベース生成方法によっても達成される。
【0022】
さらに、上述の目的は、本発明による画像記録方法又は画像データベース生成方法をコンピュータ装置に実現させるコンピュータプログラム記録したコンピュータ装置読み取り可能な記録媒体によっても達成される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した画像の収集システムと、さらに、広域ウオークスルーを可能にするための画像データベースであって、この収集システムで収集した画像からデータベースを構築するシステムを説明する。
〈画像収集システムの構成〉
本画像収集システムは、車両に搭載された複数のカメラにより周辺環境の撮影を行う。また、車両には、車両位置を検知するGPSセンサ並びに、車体の姿勢(即ち、カメラの姿勢)を検知する姿勢センサ、方位を地磁気により検出する方位センサが搭載されている。
【0024】
第3図にこの画像収集システムの構成を示す。
環境を撮影するためのカメラは7台(20a,20b,…20g)搭載されている。このカメラは例えばソニー社製のビデオカメラDCR−VX1000を用いた。
PC30は本画像収集システムの全体を制御するもので、マイクロプロセッサPentium Pro 200Hzを内蔵する。PC30と夫々のカメラ20との間はビデオ/コンピュータインタフェースユニット21a…21g(ソニー社製Vbox II CI−1100)により接続されている。
【0025】
PC30とインタフェース21gとの間は周知のRS232Cインタフェースバスによって接続され、インタフェースユニット21a,21b,…21gはデイジーチェーン方式(入力信号:VISCAIN、出力信号:VISCAOUT)で接続されている。後述するように、PC30は、各インタフェースユニット21a…21gを介してタイムコード問い合わせ信号を各々のカメラ20a、…、20gに送る。各カメラ20a、…、20gは、信号ラインVISCAOUT上にタイムコード情報を載せ、このタイムコード情報はPC30に伝わる。
【0026】
PC30には、GPSセンサ40と3軸の姿勢センサ41とが、夫々のRS232Cバスインタフェースを介して接続され、また、地磁気方位センサ42がアナログバスを介してPC30に接続されている。センサ42からの方位信号はPC30内のA/D変換器(不図示)によってA/D変換される。
本システムに用いられているGPSセンサ40は、Trimble社製のキネマティック方式の4400を採用した。ネマティック方式のセンサは、5Hzのサンプリングレートで±3cmの精度で位置測定を可能にする。
【0027】
姿勢センサ41には、ピッチ角とロール角において±0.5度の精度、ヨー角において±0.9度の精度を確保することのできるDATATECH社製のGU−3020を採用した。また、地磁気方位センサ42には精度±2度を確保するTOKIN社製のTMC−2000を採用した。
なお、GPSセンサ40からの信号に基づいて、位置情報を演算する作業は高速性を要するために、PC30に過度の負荷をかけるおそれがある。そこで、第3図のデータ収集システムの変形として、GPSデータ演算専用のPCを付加しても良い。
【0028】
第4図に、第3図のシステムで収集された各種データの記録場所を示す。
周知のように、キネマティック方式のGPSセンサは、精度の高い時刻データと位置データとを出力する。
第4図において、PC30内のハードウエアディスクHDには、カメラ20からの「タイムコード」と、センサ40からの「時刻データ」並びに「位置情報データ」と、姿勢センサ41からの「姿勢情報データ」と、方位センサ42からの「方位情報」とが記憶される。
【0029】
第4図において、各カメラ(20a…20g)からの実写画像は、各々のビデオテープ22a,22b,…,22gに記録される。第5図に、カムコーダ(20a…20g)における記録の方式を示す。周知のように、カムコーダ20は、タイムコードジェネレータ23と、信号ミキサ24と、データ記録のためのビデオテープ22とを内蔵する。タイムコードジェネレータ23は、画像のフレームをインデックスするためのタイムコードを出力する。即ち、タイムコードは、テープ上に記録された画像データのフレーム位置を特定する。
【0030】
第5図において、タイムコードジェネレータ23からのタイムコードと、不図示のCCDセンサからの画像データとは、ミキサ24によって所定のフォーマットに従ってテープ22上に記録される。
第6図に、カメラ20のテープ22上に記録される上記2つのデータ(画像データとタイムコード)の記録される形式の一例を示す。即ち、テープ上においては、各画像フレームには1つのタイムコードが割り当てられている。換言すれば、あるテープ22上の目的の画像データは、その画像データに対応するタイムコードを指定すれば、そのテープ22上でサーチすることができる。
【0031】
第7図にハードウエアディスクHD内における前記各種情報の1レコードの記録フォーマットの一例を示す。
PC30は、任意のカメラから任意の時点でタイムコードを受けると、その時の「時刻データ」(センサ40から受信した)と、車両の「位置情報」(センサ40から受信した)と、姿勢センサ41からの「姿勢情報」と、方位センサ42から「方位情報」とを組にして、タイムコード・センサ情報レコードファイル(第7図の形式)としてディスクHD内に書き込む。即ち、1つのタイムコード・センサ情報レコードは、タイムコードTCの値、そのときの時刻TIM、そのタイムコードを発生したカメラの番号#、そのタイムコードを受信した時点の、車両位置データLOC、姿勢データPOS、方位データAZM等により構成される。
【0032】
第7図の「タイムコード・センサ情報レコード」から明らかなように、ある時刻tの値が与えられば、その時刻tの値から、その時刻tの値に近いTIMを有するレコードが知れ、そのレコードから、タイムコードTC、車両位置LOC、姿勢POS、方位AZMを知ることができる。また、得られたタイムコードTCの値から、テープ22上をサーチして、目的の画像データを得ることができる。
【0033】
第3図のデータ収集システムの目的は、パノラマ画像を生成するのに好都合な画像データベースを生成するための、基になる画像データを生成することにある。
ここで、センサデータや画像データの位置を表し得る信号は、カメラではタイムコード、センサ信号ではセンサ40からの時刻データである。画像データベースは、最終的には、画像データと、車両の位置情報や姿勢データとが結びつけばよい。従って、データ収集システムが記憶するファイル形式は、第6図,第7図以外でも、データ量に即した形式とすることが可能である。
【0034】
後述のデータ画像の収集は第6図,第7図のデータ収集方法を変えたものである。
〈カメラの配置〉
第8図に、本データ収集システムの7台のカメラ(20a〜20g)の車両上への配置を示す。
【0035】
第8図において図面上方を車両の進行方向とする。第8図,第9図が示すように、カメラ20c(#3カメラ)とカメラ20d(#4カメラ)は車両進行方向の環境の撮影を担当し、カメラ20a(#1カメラ)とカメラ20b(#2カメラ)は車両左側の環境の撮影を担当し、カメラ20e(#5カメラ)とカメラ20f(#6カメラ)は車両右側の環境の撮影を担当する。
【0036】
第8図において、#7カメラ(20g)は後方の環境を撮影する。カメラ20gはその撮影中心が他のカメラ(20a乃至20f)の撮影中心(第8図の点Tで示す)から距離rだけ離間している。カメラ20gを車両の後部に置くことにより、カメラ20gが車体を写し込んでしまうことを防止する。また、カメラ20gを後方に下げることにより、多くのカメラの配置の自由度を確保する。即ち、中心位置Tに過度に多くのカメラが集中するのを防止する。
【0037】
〈実写画像の収集〉
次に、本データ収集システムによる画像データ収集のための処理の流れを説明する。
第10図は、PC30によって制御される実写画像データ収集処理の全体的な手順を説明する。
【0038】
ステップS100では全カメラのタイムコード同士の対応付けを行う。
ステップS200ではタイムコードTCとGPSセンサからの時刻データとの対応付けを行う。
ステップS300では、タイムコードTCと、各センサからの情報との対応付けを行う。ステップS300の処理は、撮影が終了するまで繰り返される。
【0039】
第11図は、ステップS100における「タイムコードの対応付け」処理の詳細な手順を示す。即ち、ステップS102で、カメラの番号示すカウンタkの値を2にセットする。2にセットする理由は、本システムでは、#1カメラ(カメラ22a)を便宜上基準としているからに過ぎない。そこで、ステップS104では、#1カメラからのタイムコードをロギングする。ステップS106では、#kカメラのタイムコードをロギングする。ステップS108では、上記操作を所定回数だけ繰り返したかを判断する。この操作により、#1カメラのタイムコードと、#2カメラ乃至#7カメラの内の任意のカメラkのタイムコードとの組み合わせでの対応関係(タイムコードの値の相違)を示すデータが複数得られた。この複数個のデータを平均化すれば、#1カメラと#kカメラのタイムコード同士での対応付け、即ち、値の相違が得られる。この対応付けを、#2カメラから#7カメラの全てのカメラについて行う。
【0040】
第12図は、第9図のステップS200におけるタイムコードTCと時刻データTIMとの対応付けを得るための処理手順の詳細である。即ち、ステップS202で、GPSセンサからの時刻データTIMを得る。ステップS204では、時刻データTIM における#1カメラのタイムコードTCの値をロギングする。上記操作を何回か繰り返して、その平均値より、#1カメラにおけるタイムコードが示す値と絶対時刻(GPSセンサからの時刻TIM)との差異を知ることができる。
【0041】
即ち、第11図と第12図のフローチャートによって得られた関係により、あるカメラkのタイムコードがTCであるときに、#1カメラのタイムコードはいくつであり、時間間隔でどの程度ずれているかを予め把握しておくことができる。
第13図はステップS300の詳細を説明する。即ち、ステップS302では、基準である#1カメラからのタイムコードを受信する。ステップS304では、姿勢センサからの姿勢データ(ピッチ角、ロール角、ヨー角)を記憶する。ステップS306では、方位センサのデータを取得する。ステップS308では、得たタイムコードやセンサなどに基づいて、ハードウエアディスクHD内のタイムコード・センサ情報ファイルに1レコード分だけ記録する。
【0042】
〈カメラ配置の自由度の確保〉
第8図において、#7カメラ(20g)は後方の環境を撮影する。カメラ20gはその撮影中心が他のカメラ(20a乃至20f)の撮影中心(第8図の点Tで示す)から距離rだけ離間している。カメラ20gを車両の後部に置くことにより、カメラ20gが車体を写し込んでしまうことを防止する。また、カメラ20gを後方に下げることにより、多くのカメラの配置の自由度を確保する。即ち、中心位置Tに過度に多くのカメラが集中するのを防止する。
【0043】
従来技術の項で述べたように、不連続の2つ点で撮影した実写画像から、1つの補間画像を生成するには、これらの撮影位置は過度に離間すると、補間画像と実写画像との間にスムーズさが無くなってしまう。
そこで、本システムでは、第14図に示すように、#7カメラ(20g)から、時間幅
r/v (ここでvは車両の進行速度)
だけ未来の画像データ、即ち、#7カメラがr/v時間後に位置Tにまで進んだときに撮影した実写画像データを、#1乃至#6カメラがr/v時間だけ過去の位置(即ち、第14図に示された位置)で実写した画像データと共に用いることとする。
【0044】
即ち、広域ウオークスルーシステムを実現するために、実写画像から補間画像を生成するための基となる画像データベースは、#1カメラ乃至#7カメラの実写画像を互いに関係づけてデータベースとしなければならないが、第15図に示すように、#1カメラ乃至#6カメラの画像は実際に同じ時刻(時刻tとする)に撮影された画像同士(即ち、同じ「時刻データ」を有する画像同士)をデータベースの1レコードとして統合し、#7カメラ(20g)からの画像データについては、時刻
+(r/v)
の画像データを同レコードに統合する。
【0045】
第15図の処理を、第3図のデータ収集システムで行う場合には、第11図の制御手順によって得られた所の、#1カメラのタイムコードと#7カメラからのタイムコードとの対応関係に対して、更に、
時間幅r/vに相当するフレーム数
だけ減算することにより、上記対応関係を修正する。即ち、#1カメラ乃至#6カメラのタイムコードにたいして、#7カメラのタイムコードは、常に、上記時間幅r/vに相当するフレーム数だけ未来の画像データを示すことになる。
【0046】
〈データベース生成システム〉
第16図は、第3図のデータ収集システムにより得られたビデオテープファイルと、磁気ディスクファイル(PC30内のHD)とから、広域ウオークスルー画像呈示のための画像補間を行うのに適したデータベースを生成するデータベース生成システムの構成を示す。
【0047】
第3図のシステムは、第6図と第7図に示された2つのファイルを生成する。2つのファイルは、タイムコードによって、任意のフレームの画像データを、その画像データを撮影したときのカメラの位置、カメラの姿勢、カメラの方位とをリンクさせることは可能である。データベース生成システムの必要性は、テープ上の画像データを高速のファイルに移し代える所にある。
【0048】
また、第3図システムは、処理すべきデータ量が多いために、第7図のタイムコード・センサ情報ファイルを生成することが困難な場合がある。換言すれば、第3図のシステムは、第17図に示すように、タイムコードデータTCと時刻データTIMと姿勢データPOSとが1つのファイル(第1ロギングファイルと呼ぶ)に、位置データLOCと時刻データTIMとが別の1つのファイル(以下、第2ロギングファイルと呼ぶ)に記憶するようにしている。また、画像データは、第3ロギングファイルとして、実写画像とタイムコードとが組になってテープ中に記録されている。なお、第1ロギングファイルと第2ロギングファイルとは、GPSセンサ40の出力が発生する毎にレコードが生成されているので、データ量は多く、従って、画像補間を行う際の精度が確保される。
【0049】
以下に説明するデータベース生成システムは、第3図のデータ収集システムが生成した第17図の2つのロギングファイルをデータベースに変換するものである。
第16図において、データベースの生成は、画像処理装置計算機50によって行われる。上記ビデオテープファイルはビデオデッキ60a〜60gにセットされて読み取られる。また、PC30は計算機50に接続される。
【0050】
第18図は計算機50による処理の流れを全体的に示す。
ステップS500は、PC30から第1ロギングファイルを計算機50に転送する。ステップS600では、第2ロギングファイルを計算機50に転送する。ステップS700では、ビデオデッキ60から第3ロギングファイルを計算機50に転送する。
【0051】
ステップS800では、第1ロギングファイルと第2ロギングファイルとを、時刻データTIMをキーにして対応づける。その詳細を第19図に示す。この処理の結果は、計算機50内のハードウエアディスク(不図示)に記憶される。
ステップS900では、第1ロギングファイルと第3ロギングファイルとを、タイムコードTCをキーにして対応づける。その詳細を第20図に示す。この処理の結果も、計算機50内のハードウエアディスク(不図示)に記憶される。
【0052】
なお、第8図に関連して説明したように、#7カメラからの画像について、時間幅r/vに相当する未来のフレームをデータベースの対象とする処理については、#7カメラについての、第1ロギングファイルと第2ロギングファイルの対応付け処理(ステップS806)、並びに、第1ロギングファイルと第3ロギングファイルの対応付け処理(ステップS906)について、上記r/vに対応した時間操作に基づいたサーチを行えばよい。
【0053】
具体的には、ステップS806、ステップS906の処理を、第21図に示した制御手順に変形して、パノラマ画像合成用の画像データベースを作成する。
即ち、第21図のステップS1000で第1ロギングファイルの1レコードを読み出して、ステップS1002で当該レコード中の時刻データTIMを知る。
次に、#1カメラ乃至#6カメラの画像データについては、ステップS1004で、#1カメラ乃至#6カメラそれぞれの第2ロギングファイル中をサーチして、上記TIMと同じ値を有するTIMを有するレコードを探す。ステップS1006で、ステップS1000で見つかった第1ロギングファイルのレコードとステップS1004で見つかった第2ロギングファイルのレコードとを統合(実質的に、情報TIMとLOCとが統合される)する。
【0054】
一方、#7カメラについては、ステップS1010で、ステップS1002で得た時刻TIM から、
【0055】
【数1】
Figure 0003571893
【0056】
を計算し、上記数1式の時刻TIMと同じ値を有するTIMを有するレコードを#7カメラの第2ロギングファイル中に探す。尚、上記式中のfは、時間幅r/vを、本データ収集系において必要とされる時間幅に変換する関数を示す。ステップS1012で、ステップS1000で見つかった第1ロギングファイルのレコードとステップS1010で見つかった第2ロギングファイルのレコードとを統合する。
【0057】
ステップS1020では、第1ロギングファイルの全てのレコードについて上記処理を行ったかを判断し、終了したのであれば、ステップS1022に進んで、第1ロギングファイルと第2ロギングファイルとを統合したレコードをデータベースファイルに書き込む。
かくして、計算機50内に、広域ウオークスルーを行うための画像補間が容易なデータベースシステムが生成された。
【0058】
〈パノラマ画像の生成〉
第22図は、第8図に示された6つのカメラ(20a〜20f)において視野範囲をオーバラップさせる角度を説明する原理図である。
一般に、距離2dだけ離間して配置された2つのカメラ(視野角度は同じ)から得られた画像の補間において、今、距離Lにある対象Pがスムーズに繋がるように画像を合成(パノラマ画像の生成)する場合を考える。カメラの前方で点Pを頂点とする三角形の領域は死角となる。また、点P’は両カメラによって二重に撮像される領域内の点を示す。点P’はカメラの前方の距離L(L≧L)だけ離れているとすると、点P’は、Pよりも
【0059】
【数2】
Figure 0003571893
【0060】
だけ角画像の中央側に映じることになる。よって2枚の画像をつなげると、対象Pは二重に表示され、二重の像の映る位置間の差は、
【0061】
【数3】
Figure 0003571893
【0062】
となる。1組のカメラ(20aと20b、または20cと20d、または20eと20f)は上記差を考慮してオーバラップ角度を設定する。
撮影中心が互いに最も離れている#2カメラと#3カメラ、或いは#4カメラと#5カメラとについて計算すると、3m先の対象について画像の継ぎ目を最適化すると、10m先の対象が6.5度(距離に換算して1.1m)、無限遠方の対象が9.3度の角度差で二重に映ることを意味する。
【0063】
#1カメラ乃至#6カメラについては、撮影中心が近接しているために、上記式を考慮した二重写りを考慮して画像補間を行う。また、#7カメラ(20g)からの画像データについては、データベース上において、時刻
+(r/v)
の画像データが時刻tの画像データとして記録されているので、データベース中の#7カメラ(20g)についての画像データを使用して画像補間する。
【0064】
一枚のパノラマ画像を合成するには、仮想投影面を平面から円筒面に変換する必要がある。
第23図に示すように、絶対方位θの方向を向いた水平画角2・θωのカメラによって撮影された画像(縦:2Z,横:2X)を考える。この画像内で画像の中央から縦z、横xの位置にある画像を、円筒投影面上へ投射した場合の平面への投射位置(θ,z)は、
【0065】
【数4】
Figure 0003571893
【0066】
となる。
実際には、先ずカメラの球面収差補正を行い、上記の変換を施して円筒面に投影した画像を得て、これを横一列に並べることによって一枚のパノラマ画像を得ている。また、画像同士の重なり部分にはブレンディング処理を行い、連続的な変化を持たせている。
【0067】
7台のカメラで大量に作られた画像データベースを以上のようにパノラマ画像にまとめていくことで、新たにパノラマ画像のデータベースができあがる。これが本ウオークスルーシステムで用いるソース画像となる。
〈データ収集の変形例〉…第1変形例
第10図,第11図に示したデータ収集は、姿勢センサからの出力が不定期である場合に有効であった。
【0068】
これから説明する変形例は、姿勢センサからの出力が一定の周期でなされ、且つ、そのデータの取りこぼしがない場合に有効なものである。即ち、第10図の制御手順は第24図の制御手順に変わる。ステップS1100の制御はステップS100のそれに等価である。また、ステップS1200の制御はステップS200の制御に等価である。
【0069】
ステップS1300では、タイムコードTCと姿勢センサの出力POSとの対応付けを行う。具体的には、第25図のステップS1302において、姿勢センサの出力データをロギングし、ステップS1304で#1カメラのタイムコードをロギングし、これらをペアにしてディスクに書き込む。
第24図のステップS1400では、姿勢センサの出力データPOSと方位センサの出力AZMとの対応付けを行う。具体的には、第26図のステップS1402で姿勢センサの出力をロギングし、ステップS1404で方位センサの出力をロギングする。こうして、姿勢センサ出力と方位センサ出力とは組となってロギングされる。
【0070】
第24図の手法では、ステップS1500とステップS1400との間のループでは、タイムコードを考慮する必要が無くなり、データ収集が高速になる。
〈カメラ配置の変形例〉…第2変形例
第8図に示したカメラの配置では、後方の背景を撮影するカメラ20gは1つのみが設置されていた。一個のカメラで後方視界をカバーするためには、カメラ20gの視野角は広く設定する必要があるが、視野を広く設定すると、周囲の解像度が劣化して、画像補間の際のつながりが不連続になる可能性がある。また、第8図のカメラ配置は直進時には問題はないが、右左折時には問題が発生する。
【0071】
第27図に示した変形例は、後方に#8カメラを1つ増やしたものである。後方カメラを2つとしたことで、1つのカメラ(#7又は#8)の視野は狭くとも良くなる。また、死角となる領域を狭くするために、第27図に示すように、#7カメラと#8カメラの光軸を交叉させる。
第27図のカメラ配置の車両に画像収集システムを搭載した場合において、この車両が直進した場合には、r/v時間後には、#7カメラと#8カメラとは夫々第28図の7と8の位置に移動する。即ち、車両が前進を継続する場合には、r/v時間に相当するフレーム数前の#7カメラ7,#8カメラ双方の画像データを用いる。
【0072】
#7カメラと#8カメラとを交叉させる利点の1つは、右折時或いは左折時に現れる。即ち、左折の場合は、車体は反時計まわりに回転するので、後方の#8カメラは第29図のような配置位置(8位置)に到達する。即ち、8位置にある#8カメラの画像データと、左折前の位置にあるときの#1カメラ乃至#6カメラの画像データとを組み合わせることとする。このようにすると、#1カメラ乃至#6カメラは車体が左折前の方向(直進方向)を向いたときの画像データが、#8カメラが直進方向に向いたときの画像データと統合されることとなって、第8図の配置の問題は解消される。
【0073】
なお、左折及び右折の検出は、例えばせ姿勢センサ41の出力から知ることができる。即ち、計算機50は、姿勢センサ41の出力が記憶されているファイルを読み取り、そのときのターン方向が例えば右折(或いは左折)を示しているときは、#7カメラ(或いは#8カメラ)からの画像データを選択するようにする。一般的に言えば、車体が時計回り(反時計回り)にターンすれば、中心線よりも反時計回り(時計回り)にずれて設けられたカメラの出力を採用する。
【0074】
第30図は、右折の場合には、#7カメラの画像データが用いられることを示す。
尚、第2変形例の制御手順は、後述の第3変形例の制御手順から自ずと明らかになる。
〈カメラ配置の変形例〉…第3変形例
第3変形例(第31図〜第34図)は、第2変形例に対して、更に、車両の直後方を向く#8カメラを付加したものである。
【0075】
この配置によれば、直進時には、第32図に示すように、中央の#8カメラの画像データを用い、左折時には第33図に示すように、後方右側に配置された#9カメラの画像データを用い、右折時には第34図に示すように、後方左側に配置された#7カメラの画像データを用いる。
第3変形例は、第2変形例よりもさらに画像のつながりがスムーズになるという効果がある。
【0076】
第35図に第3変形例のデータベース生成の手順を示す。この制御手順は、車両の進行方向(姿勢データPOS或いはセンサ42からの方位データから判断できる)に基づいて後方視界を撮影するカメラの内のどの画像データを使用するかという点で、第2変形例と実質的に同じである。第21図のそれと異なるところは、ステップS2010で姿勢データPOS(或いは、センサ42から方位データ)に基づいて右折か直進か左折かを判断し、右折の場合は、#7カメラ(第33図)の画像データを採用し、直進の場合は#8カメラ(第31図)の画像データを採用し、左折の場合は、#9カメラ(第32図)の画像データを採用するというものである。
【0077】
〈撮影とデータベース構築の同時化〉…第4変形例
上記実施形態では、画像データベースを、前もってテープに撮影した画像データを元に、撮影後に構築した。しかしながら、撮影しながらデータベースを構築することも可能である。この場合、大容量かつ高速のファイル装置が必要となる。
【0078】
尚、第14図或いは第27図または至第31図などに示した上記実施形態に対してデータベースのリアルタイムを構築を行う場合には、後部位置に配置されたカメラ(第14図の例ではカメラ#7、第27図の例ではカメラ#7及び#8,第31図の例では#7乃至#9のカメラ)が撮影した画像データを、前述の時間f(r/v)だけ遅延させるバッファが必要となる。
【0079】
〈その他の変形例〉
上記実施形態では、第1ロギングファイル及び第2ロギングファイルに記憶するデータの組み合わせは、例えば第17図に示すように、前者に、TC、TIM、POSを記録し、後者にLOC、TIMを記録した。しかしながら、記録の組み合わせは第17図の組み合わせに限定されない。
【0080】
即ち、画像データが大容量であることに鑑みれば、画像データは磁気テープなどの大容量メモリに単独で記録することが好ましい。しかしながら、 TC、TIM、POS、LOCについては、1つの高速ファイルに記録してもよい。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に因れば、離間して配置した複数のカメラからの実写画像を、恰も離間させないで配置したカメラからの画像のように処理する画像データベースが構築される。これにより、カメラ配置の自由度を確保する。
また、実写画像を得るためのカメラを搭載する車両は概ね直進するものであるから、車両の左右方向のカメラを近接させながら、直進方向を撮影するカメラとその反対方向を撮影するカメラとを離間させることにより、カメラ配置の自由度を確保した画像の記録装置を提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用され得る広域ウオークスルー方式の概略を説明する図。
【図2】従来のカメラ配置装置に設けられたカメラ搭載装置の概略の構成を示す側面図。
【図3】本発明を適用した実施例にかかるデータ収集システムの構成を示すブロック図。
【図4】第3図のシステムにおいて、各種データが最終的にどこに記録されるかを示す図。
【図5】第3図のビデオカメラ20におけるタイムコードの生成を示すブロック図。
【図6】ビデオカメラ20のビデオテープ22上に記録されるデータのフォーマットを説明する図。
【図7】PC30のハードウエアディスクHD内に記録されるデータのフォーマットを説明する図。
【図8】本実施形態のカメラ配置の特徴を説明する図。
【図9】第8図のカメラ配置において、#1カメラ乃至#6カメラの撮影方位を説明する図。
【図10】第3図のデータ収集システムの処理の全体を示すフローチャート。
【図11】第10図のフローチャートの一部を詳細に説明するフローチャート。
【図12】第10図のフローチャートの一部を詳細に説明するフローチャート。
【図13】第10図のフローチャートの一部を詳細に説明するフローチャート。
【図14】第8図のカメラ配置の利点を説明する図。
【図15】画像データベースの1レコードに統合する画像データの時刻を説明する図。
【図16】実施形態のデータベース生成システムの構成を示すブロック図。
【図17】第6図,第7図の形式以外のファイルの構成を示す図。
【図18】実施形態のデータベース生成のための制御の基本原理を説明するフローチャート。
【図19】第18図のフローチャートの一部を詳細に説明するフローチャート。
【図20】第18図のフローチャートの一部を詳細に説明するフローチャート。
【図21】第14図のカメラ配置において、#7カメラの画像データを7’一にあるカメラからの画像データに変換する制御手順を示すフローチャート。
【図22】本実施形態においてパノラマ画像精製時において、死角領域及び2重域領域をの発生を説明する図。
【図23】パノラマ画像生成のための円筒への射影原理を説明する図。
【図24】第10図の制御手順の変形例にかかる制御手順のフローチャート。
【図25】第24図のフローチャートの一部を詳細に説明したフローチャート。
【図26】第24図のフローチャートの一部を詳細に説明したフローチャート。
【図27】他の方式によるカメラ配置を説明する図。
【図28】第27図の方式によるカメラ配置において車両が直進動作を行ったときの画像データの収集を説明する図。
【図29】第27図の方式によるカメラ配置において車両が左折動作を行ったときの画像データの収集を説明する図。
【図30】第27図の方式によるカメラ配置において車両が右折動作を行ったときの画像データの収集を説明する図。
【図31】さらに他の方式によるカメラ配置を説明する図。
【図32】第31図の方式によるカメラ配置において車両が直進動作を行ったときの画像データの収集を説明する図。
【図33】第31図の方式によるカメラ配置において車両が左折動作を行ったときの画像データの収集を説明する図。
【図34】第31図の方式によるカメラ配置において車両が右折動作を行ったときの画像データの収集を説明する図。
【図35】第3変形例に関わる画像データベースの作成手順を示すフローチャート。

Claims (10)

  1. 移動体に取り付けられた少なくとも2つの撮像手段により撮影した画像を記録する画像記録装置であって、
    前記移動体の第1の方向に撮影方向を向けて設けられた第1の撮像手段と、
    前記第1の撮像手段から既知の距離だけ離間した位置に、前記第1の方向と略180度異なる第2の方向に撮影方向を向けて設けられた第2の撮像手段と、
    前記第1の撮像手段によって撮影された第1の画像データと、前記第2の撮像手段によって撮影された第2の画像データとを撮影時間情報とともに記録する記録手段と、
    前記記録手段に記録された撮影時間情報を用いて、前記第1の画像データと、該第1の画像データの撮影時間から前記既知の距離に相当する時間だけ後の時点で撮影される第2の画像データとを関連付ける手段とを有することを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記第1の撮像手段は複数のカメラを有し、これら複数のカメラの各々の撮像方向は、前記第1の方向を中心に線対称に展開していることを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記複数のカメラの撮像方向上の直線は、このカメラの前方において交叉することを特徴とする請求項2に記載の画像記録装置。
  4. この第1の撮像手段の近傍の位置に、前記第1の方向と異なる第3の方向に撮影方向を向けられて設けられた第3の撮像手段と、
    前記第1の方向に向いた直線に関して、前記第3の方向と線対称位置に設けられた前記第4の撮像手段と、
    を具備することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  5. 前記第2の撮像手段は、前記第2の方向を中心にして線対称な2つ以上の方向に撮影方向を向けて設けられた複数のカメラを有することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  6. 移動体に取り付けられた複数の撮像手段によりそれぞれ撮影した画像シーケンスから三次元画像空間を構築するためのデータベースを、画像データ取得後に生成する画像データベース生成装置であって、
    第1の方向に向けられた第1の撮像手段が撮影時間情報と画像データを記録した第1の画像データメモリからデータを読み取る第1のリーダと、
    前記第1の撮像手段から既知の距離だけ離間した位置に、前記第1の方向と略180度異なる第2の方向に向けられて設けられた第2の撮像手段が撮影時間情報と画像データを記録した第2の画像メモリからデータを読み取る第2のリーダと、
    前記移動車の移動位置とこの移動車の進行方向とを記録した第3のメモリからデータを読み取る第3のリーダと、
    前記第1及び前記第2の画像データメモリに記録された前記撮影時間情報を用い、前記第1のリーダが読み取った画像データと、前記第2のリーダが読み取った画像データの内、前記既知の距離に相当する時間だけ後の時点における画像データとを互いに関連付ける手段と、
    を具備する画像データベース生成装置。
  7. 前記第2の撮像手段が互いに異なる方向を有する2つのカメラを含む場合には、
    前記関連付ける手段は、前記第3のリーダから読み取った進行方向データが時計回り或いは反時計回りのターンを示しているときに、前記第1のリーダが読み取った画像データと、反時計回り或いは時計回りの位置にあるカメラについて、前記第2のリーダが読み取った画像データの内、前記既知の距離だけ後の位置における画像データとを互いに関連付けることを特徴とする請求項6に記載の画像データベース生成装置。
  8. 第1の方向に撮影方向を向けて設けられた第1の撮像手段と、前記第1の撮像手段から既知の距離だけ離間した位置に、前記第1の方向と略180度異なる第2の方向に撮影方向を向けて設けられた第2の撮像手段とを移動体に取り付けて撮影した画像を記録する画像記録方法であって、
    前記第1の撮像手段が撮像した第1の画像データと、前記第2の撮像手段によって撮影された第2の画像データとを撮影時間情報とともに記録し、
    前記記録された撮影時間情報を用いて、前記第1の画像データと、該第1の画像データの撮影時間から前記既知の距離に相当する時間だけ後の時点で撮影される第2の画像データとを関連付けて記録することを特徴とする画像記録方法。
  9. 移動体に取り付けられた複数の撮像手段によりそれぞれ撮影した画像シーケンスから三次元画像空間を構築するためのデータベースを、画像データ取得後に生成する画像データベース生成方法であって、
    第1の方向に向けられた第1の撮像手段が撮影時間情報と画像データを記録した第1の画像データメモリからデータを読み取る第1の読み取り工程と、
    前記第1の撮像手段から既知の距離だけ離間した位置に、前記第1の方向と略180度異なる第2の方向に向けられて設けられた第2の撮像手段が撮影時間情報と画像データを記録した第2の画像メモリからデータを読み取る第2の読み取り工程と、
    前記移動車の移動位置とこの移動車の進行方向とを記録した第3のメモリからデータを読み取る第3の読み取り工程と、
    前記第1及び前記第2の画像データメモリに記録された前記撮影時間情報を用い、前記第1のリーダが読み取った画像データと、前記第2のリーダが読み取った画像データの内、前記既知の距離に相当する時間だけ後の時点における画像データとを互いに関連付ける工程と、
    を具備する画像データベース生成方法。
  10. コンピュータ装置に、請求項8又は請求項9に記載の各工程を実行させるためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ装置読み取り可能な記録媒体。
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