JP3571852B2 - 自動車用空調装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベントモード時の冷風風量増大とバイレベルモード時の上下差温確保のためにエアミックスドアとは並列にマックスクールドアが配置されたエアコンユニットを備えた自動車用空調装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ベントモード時の冷風風量増大とバイレベルモード時の上下差温確保のためにエアミックスドアとは並列にマックスクールドアが配置されたエアコンユニットを備えた自動車用空調装置としては、例えば、図8に示す装置が知られている(実開昭60−191511号公報参照)。
【0003】
この従来装置のエアコンユニットは、ユニットケース内に配置したエバポレータを経過した冷風が通る冷風通路のうち冷風メイン通路にエアミックスドアを配置し、冷風バイパス通路にマックスクールドアを配置し、エアミックスドアの下流側にはヒータコアを配置し、マッククールドアの下流側にはベントドアを介してベント吹出口を配置すると共にフットドアを介してフット吹出口を配置している。
【0004】
そして、エアミックスドアをフルクール位置にしてのベントモード時、マックスクールドアを全開にすることでベント吹出口からの冷風風量を増大し、また、エアミックスドアの開度が調整されるバイレベルモード時、マックスクールドアを全開にすることでベント吹出口からのベント吹出温を下げ、ベント吹出温とフット吹出温との上下差温を確保している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の自動車用空調装置にあっては、マックスクールドアを開いた時、冷風バイパス通路を経過してアシスト側(助手席側)からベント吹出口へ冷風を吹き出す構成であるため、冷風の大半はアシスト側のベント口から車室へ吹き出され、ドア側(運転席側)のベント口から車室へ吹き出される風は冷風量が少なく温度が高くなり、アシスト側とドア側とでベント吹出温の差が出てしまうという問題がある。
【0006】
よって、ベント吹出温とフット吹出温との上下差温を確保するバイレベルモード時、アシスト側では大きな上下差温を確保することができてもドア側では上下差温が小さくなるというように上下差温に片寄り傾向が出てしまう。
【0007】
また、車室内に配置される複数のベント口から吹き出される風の温度を管理するエアミックス性の玉成が難しく、バイレベルモード時に冷風バイパス通路からの冷風量を多くすればするほど上下差温のアシスト側とドア側との片寄り傾向が著しくなるため、冷風バイパス通路の通路断面積が狭い面積に設定されることになり、ベントモード時の冷風風量増大機能が小さく抑えられる。
【0008】
以上のように、従来の自動車用空調装置のエアコンユニットは、ベントモード時の冷風風量増大とバイレベルモード時の上下差温確保を目的としてマックスクールドアを設定しているものの、冷風バイパス通路の通路断面積を狭くし、冷風風量増大機能と上下差温確保機能とをいずれも妥協的なレベルで成立させているに過ぎない。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、ベントモード時の冷風風量増大とバイレベルモード時の上下差温確保のためにエアミックスドアとは並列にマックスクールドアが配置されたエアコンユニットを備えた自動車用空調装置において、ベントモード時の冷風風量増大機能とバイレベルモード時の上下差温確保機能とを高レベルで成立させることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(解決手段1)
上記課題の解決手段1(請求項1)は、ユニットケース内に配置したエバポレータを経過した冷風が通る冷風通路のうち冷風メイン通路にエアミックスドアを配置し、冷風バイパス通路にマックスクールドアを配置し、前記エアミックスドアの下流側にはヒータコアを配置し、前記マックスクールドアの下流側にはベントドアを介してベント吹出口を配置すると共にフットドアを介してフット吹出口を配置し、
ベントモード時、マックスクールドアを開くことでベント吹出口からの冷風風量を増大し、また、バイレベルモード時、マックスクールドアを開くことでベント吹出口からのベント吹出温を下げてベント吹出温とフット吹出温との上下差温を確保するエアコンユニットを備えた自動車用空調装置において、
前記エアミックスドアとマックスクールドアとは、マックスクールドアが上でエアミックスドアが下の上下並列配置とし、
前記マックスクールドアを、冷風バイパス通路の中央部に設けられたドア支軸を中心とする回動により開度制御されるバタフライ型ドアとし、
前記冷風バイパス通路を、マックスクールドアのドア支軸より上部のアッパー冷風通路とドア支軸より下部のロア冷風通路とに分け、
前記アッパー冷風通路の下流側にベントドアを介してベント吹出口を配置し、前記ロア冷風通路の下流側にフットドアを介してフット吹出口を配置し、
マックスクールドアのエアミックスドア側下部には、ドア全閉から中間開度までのドア開度領域でロア冷風量を制限するロア冷風量制限部材を設けたことを特徴とする。
【0011】
よって、解決手段1では、急速な車室冷却を行ないたいベントモード時には、エアミックスドアがフルクール位置とされ、マックスクールドアがドア支軸を中心とする回転により全開位置とされる。このドア設定により、冷風通路として、エアミックスドアが配置された冷風メイン通路に、マックスクールドアが配置された冷風バイパス通路が加えられる、つまり、アッパー冷風通路とロア冷風通路を合わせた冷風バイパス通路断面積が冷風通路断面積と加えられることにより、ベント吹出口からの冷風風量が増大する。
【0012】
また、上下差温を確保したいバイレベルモード時には、エアミックスドアの開度が設定温度等にしたがって調整され、マックスクールドアがエアミックスドア側下部に設けられたロア冷風量制限部材によりロア冷風量が制限される範囲内において開かれる。このドア設定により、エアミックスドア側では、エアミックスドアの開度に応じてエバポレータからの冷風とヒータコアを経過した温風とがエアミックスドアの下流位置で混合され、この混合風がフットドアを介してフット吹出口から吹き出される。一方、マックスクールドア側では、ロア冷風量制限部材によりロア冷風通路を通るロア冷風量が制限され、アッパー冷風通路を通るアッパー冷風のみが、マックスクールドアのドア面を風向ガイド面とし、アッパー冷風通路の下流側に配置されたベント吹出口に向かって吹き出される。
【0013】
すなわち、ロア冷風通路を通るロア冷風量が制限されることで、ロア冷風通路の下流側に配置されたフット吹出口でのフット吹出温は、マックスクールドアを経過する冷風による温度変化影響が抑えられることでほぼ一定温に保たれる。これに対し、ベント吹出温はアッパー冷風通路を通る冷風量、つまり、アッパー冷風通路断面積により規定される。したがって、ベント吹出温とフット吹出温とに上下差温を確保できるのは勿論のこと、マックスクールドアのドア開度の設定により小さな上下差温から大きな上下差温までのうち最適な上下差温を選択する自由度を持たせることができる。
【0014】
(解決手段2)
上記課題の解決手段2(請求項2)は、請求項1記載の自動車用空調装置において、
前記マックスクールドアに、ベント吹出温とフット吹出温とに上下差温を持たせるバイレベルモード時、ドアの全閉からロア冷風量制限部材によりロア冷風量を制限し得る最大ドア開度までのドア開度領域を制御範囲とし、設定上下差温あるいは目標上下差温が大きいほどドア開度を大きくする開度制御指令をドアアクチュエータに出力するマックスクールドア開度制御手段を設けたことを特徴とする。
【0015】
よって、解決手段2では、ベント吹出温とフット吹出温とに上下差温を持たせるバイレベルモード時、マックスクールドア開度制御手段において、ドアの全閉からロア冷風量制限部材によりロア冷風量を制限し得る最大ドア開度までのドア開度領域を制御範囲とし、設定上下差温あるいは目標上下差温が大きいほどドア開度を大きくする開度制御指令がドアアクチュエータに出力される。
【0016】
このマックスクールドア開度制御により、ドライバや乗員の要求に応えて上下差温が設定できるし、また、目標上下差温を車両状態や走行状態等に応じて決めるバイレベル制御を空調制御の一つとして加えることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
実施の形態1は、解決手段1及び解決手段2に対応する自動車用空調装置である。
【0018】
まず、構成を説明する。
【0019】
図1は実施の形態1の自動車用空調装置のエアコンユニットを示す断面図、図2は実施の形態1の装置のマックスクールドア部を示す拡大図である。
【0020】
図1において、1はユニットケース、2はエバポレータ、3はヒータコア、4は空気導入口、5は冷風メイン通路、6は冷風バイパス通路、7はエアミックスドア、8はマックスクールドア、9はベントドア、10はベント吹出口、11はフットドア、12はフット吹出口、13はロア冷風量制限プレート(ロア冷風量制限部材)、14はデフドア、15はドア駆動モータ(ドアアクチュエータ)、16はオートアンプ(マックスクールドア開度制御手段)、17は上下差温設定ダイヤルである。
【0021】
前記ユニットケース1は、エアコンユニットを構成するエバポレータ2やヒータコア3や各種ドアが設けられると共に各種通路や吹き出し口が一体に形成されたケースで、ユニットケース1内には、空気導入口4からの導入空気を冷却するエバポレータ2が配置され、エバポレータ2を経過した冷風が通る冷風通路のうち冷風メイン通路5にエアミックスドア7が配置され、冷風バイパス通路6にマックスクールドア8が配置されている。そして、前記エアミックスドア7の下流側にはヒータコア3が配置されている。また、前記マッククールドア8の下流側にはベントドア9を介してベント吹出口10が配置されていると共に、フットドア11を介してフット吹出口12が配置されている。
【0022】
前記エバポレータ2は、図外のコンプレッサ→コンデンサ→リキッドタンク→エクスパンションバルブを経過した低圧低温の霧状液の冷媒を受け入れ、外部から熱を奪って蒸発し、蒸気となった冷媒を再びコンプレッサに送り込む蒸発器である。
【0023】
前記ヒータコア3は、エンジン冷却水が循環ポンプを介して通水されている熱交換器である。
【0024】
前記エアミックスドア7は、中間開度においてエバポレータ2を経過した冷風の一部をヒータコア3に導き冷風と温風とを混合させるドアである。
【0025】
前記マックスクールドア8は、ベントモード時の冷風風量増大機能と、バイレベルモード時のベント吹出温とフット吹出温との上下差温を確保する機能とを達成するために設けられたドアである。
【0026】
前記エアミックスドア7とマックスクールドア8とは、マックスクールドア8が上でエアミックスドア7が下の上下並列配置とされている。そして、マックスクールドア8は、冷風バイパス通路6の中央部に設けられたドア支軸8aを中心とする回動により開度制御されるバタフライ型ドアとされ、冷風バイパス通路6を、マックスクールドア8のドア支軸8aより上部のアッパー冷風通路6aとドア支軸8aより下部のロア冷風通路6bとに分けている。
【0027】
前記アッパー冷風通路6aの下流側には、ベントドア9を介してベント吹出口10が配置されている。
【0028】
前記ロア冷風通路6bの下流側には、フットドア11を介してフット吹出口12が配置されている。
【0029】
マックスクールドア8のエアミックスドア7側下部には、ドア全閉から中間開度(例えば、45度程度)までのドア開度領域でロア冷風量を制限するロア冷風量制限プレート13が設けられ、ロア冷風量制限プレート13のドア側の面はマックスクールドア8の先端面と一定の隙間を保つようにドア支軸8aを中心とする半径を持つ円弧面13aとされ、ロア冷風量制限プレート13の全閉側端部には全閉ストッパ突起13bが形成されている。
【0030】
前記マックスクールドア8のドア支軸8aは、図2に示すように、マックスクールドア8を回転駆動させるドア駆動モータ15のモータ軸に連結され、ドア駆動モータ15は、オートアンプ16からの駆動指令に従って駆動制御される。
【0031】
前記オートアンプ16は、ベントモード時、エアミックスドア7がフルクール位置であるにもかかわらず車室内温度が設定温度に満たない時、マックスクールドア8を全開位置(図2の▲1▼位置)とする駆動指令を出力する。また、ベント吹出温とフット吹出温とに上下差温を持たせるバイレベルモード時、上下差温設定ダイヤル17により差温小の位置が選択されているとマックスクールドア8を全閉位置(図2の▲2▼位置)とする駆動指令を出力し、上下差温設定ダイヤル17により差温中の位置が選択されているとマックスクールドア8を中間開度位置(図2の▲3▼位置)とする駆動指令を出力し、上下差温設定ダイヤル17により差温大の位置が選択されているとマックスクールドア8をロア冷風量を制限し得る最大ドア開度位置(図2の▲4▼位置)とする駆動指令を出力する。
【0032】
次に、作用を説明する。
【0033】
[ベントモード時]
ベントモード時であって、エアミックスドア7がフルクール位置であるにもかかわらず車室内温度が設定温度に満たず急速な車室冷却を行ないたい時、オートアンプ16からの駆動指令によりマックスクールドア8がドア支軸8aを中心とする回転により全開位置(図2の▲1▼位置)とされる。
【0034】
このドア設定により、図3に示すように、冷風通路として、エアミックスドア7が配置された冷風メイン通路5に、マックスクールドア8が配置された冷風バイパス通路5が加えられる、つまり、アッパー冷風通路5aとロア冷風通路5bを合わせた冷風バイパス通路断面積が冷風通路断面積と加えられることにより、ベント吹出口10からの冷風風量が増大する。
【0035】
このように、通路断面積が広く設定された冷風バイパス通路6のほぼ全断面積が冷風通路としての拡大断面積となり、ベントモード時に高い冷風風量増大機能を発揮させることができる。
【0036】
[バイレベルモード時]
上下差温を確保したいバイレベルモード時には、エアミックスドア7の開度が設定温度等にしたがって調整され、マックスクールドア8がエアミックスドア7側下部に設けられたロア冷風量制限プレート13によりロア冷風量が制限される範囲内において3段階にドア開度が制御される。このバイレベルモード時、エアミックスドア7の開度を変化させた場合のフット吹出温特性及びベント吹出温特性は図4に示す特性となる。
【0037】
ここで、エアミックスドア7を中間開度に固定したままの例で、マックスクールドア8を図2の▲2▼位置とする差温小設定時と、マックスクールドア8を図2の▲3▼位置とする差温中設定時と、マックスクールドア8を図2の▲4▼位置とする差温大設定時とに分けて作用を説明する。
【0038】
(差温小設定時)
差温小設定時には、図5に示すドア設定となる。
【0039】
このドア設定により、エアミックスドア7より下側の冷風メイン通路5を経過した冷風がヒータコア3を経過することで温風となり、この温風とエアミックスドア7より上側の冷風メイン通路5を経過した冷風とがエアミックスドア7の下流位置で混合され、温風影響の大きなヒータコア側混合風がフットドア11を介してフット吹出口12から吹き出され、冷風影響の大きなエアミックスドア側混合風がベントドア9を介してベント吹出口10から吹き出される。
【0040】
尚、マックスクールドア8は、全閉状態であることで、冷風バイパス通路6からの冷風流入はない。
【0041】
よって、ベント吹出温とフット吹出温との上下差温は、エアミックスドア7の開度のみで決まり、図4に示すように、エアミックスドア7の中間開度位置では最も小さな上下差温ΔT1を確保することができる。
【0042】
(差温中設定時)
差温中設定時には、図6に示すドア設定となる。
【0043】
このドア設定により、エアミックスドア7より下側の冷風メイン通路5を経過した冷風がヒータコア3を経過することで温風となり、この温風とエアミックスドア7より上側の冷風メイン通路5を経過した冷風とがエアミックスドア7の下流位置で混合され、温風影響の大きなヒータコア側混合風がフットドア11を介してフット吹出口12から吹き出され、冷風影響の大きなエアミックスドア側混合風がベント吹出口10に向かって吹き出される。
【0044】
一方、マックスクールドア8側では、ロア冷風量制限プレート13によりロア冷風通路6を通るロア冷風量が制限され、アッパー冷風通路6aを通るアッパー冷風のみが、マックスクールドア8のドア面を風向ガイド面とし、アッパー冷風通路6の下流側に配置されたベント吹出口10に向かって吹き出される。
【0045】
すなわち、ロア冷風通路6bを通るロア冷風量が制限されることで、ロア冷風通路6bの下流側に配置されたフット吹出口12でのフット吹出温は、マックスクールドア8を経過する冷風による温度変化影響が抑えられることで、マックスクールドア8の全閉時と変わることのないほぼ一定温に保たれる。
【0046】
これに対し、ベント吹出温は、冷風影響の大きなエアミックスドア側混合風の温度がアッパー冷風通路6を通る冷風量、つまり、アッパー冷風通路断面積の大きさに応じて低下することで温度が規定される。
【0047】
したがって、ベント吹出温とフット吹出温との上下差温は、マックスクールドア8のドア開度が小開度であることにより、図4に示すように、エアミックスドア7の中間開度位置では上下差温ΔT2を確保することができる。
【0048】
(差温大設定時)
差温大設定時には、図7に示すドア設定となる。
【0049】
このドア設定により、アッパー冷風通路6を通る冷風量が差温中設定時より多くなる点を除いては差温中設定時と同様の作用を示す。
【0050】
したがって、ベント吹出温とフット吹出温との上下差温は、マックスクールドア8のドア開度がロア冷風量を制限し得る最大開度であることにより、図4に示すように、エアミックスドア7の中間開度位置では上下差温ΔT3を確保することができる。
【0051】
すなわち、図4に示す吹出温特性のハッチングにて示す部分がマックスクールドア8のドア開度の設定により変化させることができる上下差温調整領域となり、上記のように段階的にマックスクールドア8のドア開度を制御したり、あるいは、無段階にマックスクールドア8のドア開度を制御することで、小さな上下差温から大きな上下差温までのうち最適な上下差温を選択する自由度を持つことになる。
【0052】
次に、効果を説明する。
【0053】
(1)エアミックスドア7とマックスクールドア8とは、マックスクールドア8が上でエアミックスドア7が下の上下並列配置とし、マックスクールドア8を、冷風バイパス通路6の中央部に設けられたドア支軸8aを中心とする回動により開度制御されるバタフライ型ドアとし、冷風バイパス通路6を、マックスクールドア8のドア支軸8aより上部のアッパー冷風通路6aとドア支軸8aより下部のロア冷風通路6bとに分け、アッパー冷風通路6aの下流側にベントドア9を介してベント吹出口10を配置し、ロア冷風通路6bの下流側にフットドア11を介してフット吹出口12を配置し、マックスクールドア8のエアミックスドア側下部には、ドア全閉から中間開度までのドア開度領域でロア冷風量を制限するロア冷風量制限プレート13を設けたため、ベントモード時の冷風風量増大機能とバイレベルモード時の上下差温確保機能とを高レベルで成立させることができる。
【0054】
(2)バイレベルモード時、上下差温設定ダイヤル17により差温小の位置が選択されているとマックスクールドア8を全閉位置とする駆動指令を出力し、上下差温設定ダイヤル17により差温中の位置が選択されているとマックスクールドア8を中間開度位置とする駆動指令を出力し、上下差温設定ダイヤル17により差温大の位置が選択されているとマックスクールドア8をロア冷風量を制限し得る最大ドア開度位置とする駆動指令を出力するオートアンプ16を設けたため、マックスクールドア開度制御により、ドライバや乗員の要求に応えた上下差温状態に設定することができる。
【0055】
(その他の実施の形態)
実施の形態1では、上下差温設定ダイヤル17を用いたマックスクールドア開度制御により、ドライバや乗員の要求に応えた上下差温の設定ができる例を示したが、目標上下差温を車両状態や走行状態等に応じて決め、決めた目標上下差温を得るマックスクールドア開度制御を行なうようにしても良い。また、マックスクールドア開度制御は、実施の形態1で示したように、段階的な制御としても良いし、また、無段階の制御としても良い。
【0056】
【発明の効果】
請求項1記載の発明にあっては、ベントモード時の冷風風量増大とバイレベルモード時の上下差温確保のためにエアミックスドアとは並列にマックスクールドアが配置されたエアコンユニットを備えた自動車用空調装置において、エアミックスドアとマックスクールドアとは、マックスクールドアが上でエアミックスドアが下の上下並列配置とし、マックスクールドアを、冷風バイパス通路の中央部に設けられたドア支軸を中心とする回動により開度制御されるバタフライ型ドアとし、冷風バイパス通路を、マックスクールドアのドア支軸より上部のアッパー冷風通路とドア支軸より下部のロア冷風通路とに分け、アッパー冷風通路の下流側にベントドアを介してベント吹出口を配置し、ロア冷風通路の下流側にフットドアを介してフット吹出口を配置し、マックスクールドアのエアミックスドア側下部には、ドア全閉から中間開度までのドア開度領域でロア冷風量を制限するロア冷風量制限部材を設けたため、ベントモード時の冷風風量増大機能とバイレベルモード時の上下差温確保機能とを高レベルで成立させることができるという効果が得られる。
【0057】
請求項2記載の発明にあっては、請求項1記載の自動車用空調装置において、マックスクールドアに、ドアの全閉からロア冷風量制限部材によりロア冷風量を制限し得る最大ドア開度までのドア開度領域を制御範囲とし、設定上下差温あるいは目標上下差温が大きいほどドア開度を大きくする開度制御指令をドアアクチュエータに出力するマックスクールドア開度制御手段を設けたため、上記効果に加え、ドライバや乗員の要求に応えた、あるいは、車両状態や走行状態等に応じて上下差温の設定制御を自動的に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の自動車用空調装置のエアコンユニットを示す断面図である。
【図2】実施の形態1の自動車用空調装置のマックスクールドア部を示す部分拡大図である。
【図3】実施の形態1の自動車用空調装置でのマックスクールドアを全開とするベントモード時の作用説明図である。
【図4】実施の形態1の自動車用空調装置でバイレベルモード時にマックスクールドアのドア開度を変更させた場合のエアミックスドア開度に対する吹出温特性図である。
【図5】実施の形態1の自動車用空調装置でバイレベルモード時に上下差温小を選択した時の作用説明図である。
【図6】実施の形態1の自動車用空調装置でバイレベルモード時に上下差温中を選択した時の作用説明図である。
【図7】実施の形態1の自動車用空調装置でバイレベルモード時に上下差温大を選択した時の作用説明図である。
【図8】従来の自動車用空調装置のエアコンユニットを示す断面図である。
【符号の説明】
1 ユニットケース
2 エバポレータ
3 ヒータコア
4 空気導入口
5 冷風メイン通路
6 冷風バイパス通路
6a アッパー冷風通路
6b ロア冷風通路
7 エアミックスドア
8 マックスクールドア
8a ドア支軸
9 ベントドア
10 ベント吹出口
11 フットドア
12 フット吹出口
13 ロア冷風量制限プレート(ロア冷風量制限部材)
14 デフドア
15 ドア駆動モータ(ドアアクチュエータ)
16 オートアンプ(マックスクールドア開度制御手段)
17 上下差温設定ダイヤル
Claims (2)
- ユニットケース(1)内に配置したエバポレータ(2)を経過した冷風が通る冷風通路のうち冷風メイン通路(5)にエアミックスドア(7)を配置し、冷風バイパス通路(6)にマックスクールドア(8)を配置し、前記エアミックスドア(7)の下流側にはヒータコア(3)を配置し、前記マックスクールドア(8)の下流側にはベントドア(9)を介してベント吹出口(10)を配置すると共にフットドア(11)を介してフット吹出口(12)を配置し、 ベントモード時、マックスクールドア(8)を開くことでベント吹出口(10)からの冷風風量を増大し、また、バイレベルモード時、マックスクールドア(8)を開くことでベント吹出口からのベント吹出温を下げ、ベント吹出温とフット吹出温との上下差温を確保するエアコンユニットを備えた自動車用空調装置において、
前記エアミックスドア(7)とマックスクールドア(8)とは、マックスクールドア(8)が上でエアミックスドア(7)が下の上下並列配置とし、
前記マックスクールドア(8)を、冷風バイパス通路(6)の中央部に設けられたドア支軸(8a)を中心とする回動により開度制御されるバタフライ型ドアとし、
前記冷風バイパス通路(6)を、マックスクールドア(8)のドア支軸(8a)より上部のアッパー冷風通路(6a)とドア支軸(8a)より下部のロア冷風通路(6b)とに分け、
前記アッパー冷風通路(6a)の下流側にベントドア(9)を介してベント吹出口(10)を配置し、前記ロア冷風通路(6b)の下流側にフットドア(11)を介してフット吹出口(12)を配置し、
マックスクールドア(8)のエアミックスドア側下部には、ドア全閉から中間開度までのドア開度領域でロア冷風量を制限するロア冷風量制限部材(13)を設けたことを特徴とする自動車用空調装置。 - 請求項1記載の自動車用空調装置において、
前記マックスクールドア(8)に、ドアの全閉からロア冷風量制限部材(13)によりロア冷風量を制限し得る最大ドア開度までのドア開度領域を制御範囲とし、設定上下差温あるいは目標上下差温が大きいほどドア開度を大きくする開度制御指令をドアアクチュエータ(15)に出力するマックスクールドア開度制御手段(16)を設けたことを特徴とする自動車用空調装置。
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