JP3571850B2 - 回転電機の界磁装置 - Google Patents
回転電機の界磁装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3571850B2 JP3571850B2 JP13395496A JP13395496A JP3571850B2 JP 3571850 B2 JP3571850 B2 JP 3571850B2 JP 13395496 A JP13395496 A JP 13395496A JP 13395496 A JP13395496 A JP 13395496A JP 3571850 B2 JP3571850 B2 JP 3571850B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnet
- rotating electric
- electric machine
- permanent magnets
- cover
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、永久磁石を使用した回転電機の界磁装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5及び図6は、従来の永久磁石による界磁を使用した回転電機の断面図と、構成図の一例を示すものである。図において、1は回転電機のヨーク、2はヨーク1の内径に円周方向に複数個所定の間隔で配列され界磁を構成する永久磁石、3は永久磁石2をヨーク1の内径部に保持する樹脂製の磁石ホルダ、4は非磁性金属薄板よりなり永久磁石2の内径部を保護するための磁石カバーである。ここで磁石ホルダ3は複数個の永久磁石2を円周方向に所定の間隔で保持するために各永久磁石間に設けられた保持部3aと、各保持部3aを一体化すると共に、永久磁石2を軸方向に保持するための環状部3bと、永久磁石2と磁石カバー4を半径方向に保持するために保持部3aの内径部に設けられた突出部3cとにより構成されている。そして、永久磁石2と磁石カバー4は保持部3aと環状部3bとにより構成される枠内に挿入され、磁石カバー4の内径部両端に位置する突出部3cにより内径方向への位置が保持されたた上、ヨーク1の内径に組み付けられる。なお、5は回転電機の電機子である。
【0003】
回転電機の界磁装置に永久磁石を使用する場合、磁石はヨークの内径に接着剤等により固定されることが多いが、界磁に使用されるフェライト磁石等のセラミック系の磁石は衝撃に対して破損しやすく、破損時に破片が界磁と電機子の間に噛み込む等のトラブルが避けられなかった。これに対し、永久磁石2の円周方向の端面を保持すると同時に保護する保持部3aと軸方向端面を保持すると同時に保護する環状部3bよりなる磁石ホルダ3、及び永久磁石2の内面を保護する磁石カバー4により全面を保護された上記のような従来装置においては、衝撃による磁石の破損が少なく、また破損があっても全周が保護されているため、トラブルにつながることなく機能する信頼性の高い界磁を得ることができるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記のように、磁石カバー4及び永久磁石2を半径方向に固定するために磁石ホルダ3の保持部3aに設けられた突出部3cが磁石カバー4の内径部両端に位置するため、界磁と電機子との間に設定される空隙に制約ができ、図5Aに示すように界磁の各極共にその両端部の電機子に対する空隙を拡大するか、もしくは、図5Bに示すように界磁と電機子との間に介在する空隙全体を拡大せねばならず、信頼性が高い反面、空隙の拡大による回転電機の性能を犠牲にせざるを得ないものであった。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、界磁と電機子との間の空隙を適正値に設定しながら永久磁石をヨークに確実に保持固定し、同時に永久磁石の破損に対する対策を講ずることのできる性能と信頼性に優れた回転電機の界磁を得ようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる回転電機の界磁装置においては、ヨークの内径部に所定の間隔で配列された複数個の永久磁石と、各永久磁石の内径面と円周方向の側面を覆う薄板よりなる磁石カバーと、各永久磁石間に介在して永久磁石と磁石カバーを円周方向に保持する保持部とこれら各保持部を一体化すると共に各永久磁石を軸方向に保持する環状部よりなる磁石ホルダとを備え、磁石カバーの円周方向の両端には係止部を設け、磁石ホルダの保持部には磁石カバーの係止部と係合する係合部を設けることにより、永久磁石と磁石カバーを半径方向に保持固定するようにしたものである。
【0007】
また、磁石カバーの係止部を合成樹脂よりなる磁石ホルダ成型時にインサートして成形することにより、磁石カバーと磁石ホルダとを一体化できるようにしたものである。
さらに、相隣る磁石カバーを連続して一体に形成することにより部品点数の低減を可能にしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明による界磁装置を使用した回転電機の断面図、図2は、その構成を説明する構成図であり、図中、上記従来例と同一部分には同一符号を付している。この発明においては、非磁性体金属薄板からなる磁石カバー4は永久磁石2の内径部を保護する円弧部4bと永久磁石2の円周方向の両端部を保護する端面部4cと端面部4cの両端部に折り曲げられた係止部4aとを有し、樹脂製の磁石ホルダ3にはその保持部3aに磁石カバー4の係止部4aと係合する係合部3dが設けられている。永久磁石2と磁石カバー4は、組み合わされて磁石ホルダ3の保持部3aと環状部3bよりなる空間に収納され、ヨーク1の内径に挿入取り付けされることにより円周方向には磁石ホルダ3の保持部3aにより、軸方向には環状部3bによりそれぞれ保持固定され、さらに、内径方向には保持部3aの係合部3dと磁石カバー4の係止部4aとの係合により保持固定される。
【0009】
以上のように構成されたこの発明による回転電機の界磁装置においては、永久磁石2の半径方向の保持固定は、磁石ホルダ3の保持部3aに設けられた係合部3dと係合する係止部4aを有する磁石カバー4とヨーク1との間においてなされ、従来装置のように永久磁石を固定するための部材が界磁面の内径に存在しないので、界磁と電機子との間の空隙の設定に制約を受けることがなく、回転電機の必要特性に合わせて空隙を適正値に、または任意に設定することができる。図1の(A)は空隙を必要最小にした例を示し、図1(B)は磁束分布を変えるために空隙を不均一にした例を示すものである。
【0010】
実施の形態2.
図3はこの発明の第2の実施の形態を示すもので、合成樹脂よりなる磁石ホルダ3を成形するとき、磁石ホルダ3の保持部3aに磁石カバー4の係止部4aをインサート成形するようにしたものである。この実施の形態によれば、磁石ホルダ3と磁石カバー4とが一体化され、上記実施の形態1の効果に加えて界磁のヨークに対する組み付け性が改善される。
【0011】
実施の形態3.
図4はこの発明の第3の実施の形態を示すもので、相隣る複数個の磁石カバー4、4を一体に形成したものであり、磁石ホルダ3の保持部3aの外周部に設けられた溝3eを通る連結部4dにより各磁石カバー4、4が一体化されている。この実施の形態は、上記実施の形態1の効果に加えて部品点数の低減を可能とするものであり、全磁石カバー4、4をリング状に一体に形成することにより磁石カバーを単一の部品とすることも可能である。また、磁石カバー4の磁石ホルダ3に対する組付けは、上記実施の形態1のように、磁石ホルダ3の係合部3dと磁石カバー4の係止部4aとの係合による保持固定、あるいは、上記実施の形態2のように、磁石カバー4の連結部4dを磁石ホルダ3にインサート成型することによる保持固定が可能である。
【0012】
【発明の効果】
以上に述べたように、この発明によれば界磁と電機子の間の空隙の設定に制約を受けることがなく、回転電機の特性を任意に設定することが可能となり、併せて永久磁石の確実で効果的な保持及び組み付けと、永久磁石の破損によるトラブルの防止が可能となるものであり、性能と信頼性と生産性に優れた回転電機の界磁を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による回転電機の界磁装置の断面図である。
【図2】この発明の実施の形態1による回転電機の界磁装置の構成図である。
【図3】この発明の実施の形態2による回転電機の界磁装置の断面図である。
【図4】この発明の実施の形態3による回転電機の界磁装置の断面図である。
【図5】従来の回転電機の界磁装置を示す断面図である。
【図6】従来の回転電機の界磁装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 ヨーク、2 永久磁石、3 磁石ホルダ、3a 保持部、
3b 環状部、 3d 係合部、4 磁石カバー、4a 係止部、5 電機子。
Claims (3)
- ヨークの内径部に円周方向に所定の間隔で配列された複数個の永久磁石、前記永久磁石の内径部と円周方向の両側面を覆い円周方向の両端部に係止部を有する薄板よりなる磁石カバー、前記各永久磁石の間に介在して各永久磁石を円周方向に保持する保持部と前記各永久磁石の軸方向両端部に位置し永久磁石を軸方向に保持する環状部とにより構成されると共に前記保持部には前記磁石カバーの係止部と係合する係合部を有する非磁性体の磁石ホルダを備えたことを特徴とする回転電機の界磁装置。
- 磁石カバーの係止部が磁石ホルダにインサート成形され、一体化されたことを特徴とする請求項1記載の回転電機の界磁装置。
- 相隣る複数個の磁石カバーが連続して一体に形成されたものであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の回転電機の界磁装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13395496A JP3571850B2 (ja) | 1996-05-28 | 1996-05-28 | 回転電機の界磁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13395496A JP3571850B2 (ja) | 1996-05-28 | 1996-05-28 | 回転電機の界磁装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09322443A JPH09322443A (ja) | 1997-12-12 |
JP3571850B2 true JP3571850B2 (ja) | 2004-09-29 |
Family
ID=15116969
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13395496A Expired - Lifetime JP3571850B2 (ja) | 1996-05-28 | 1996-05-28 | 回転電機の界磁装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3571850B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2618459B1 (en) * | 2010-09-13 | 2019-01-30 | Mitsubishi Electric Corporation | Rotating electrical machine |
DE102010063514A1 (de) * | 2010-12-20 | 2012-06-21 | Robert Bosch Gmbh | Elektrische Maschine mit Befestigungsvorrichtung für Magneten |
US11165325B2 (en) * | 2017-08-28 | 2021-11-02 | Canon Kabushiki Kaisha | Drive apparatus having drive unit using magnetic circuit |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH079735A (ja) * | 1993-06-23 | 1995-01-13 | Shinko Seisakusho Co Ltd | 紙葉類処理装置 |
-
1996
- 1996-05-28 JP JP13395496A patent/JP3571850B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH079735A (ja) * | 1993-06-23 | 1995-01-13 | Shinko Seisakusho Co Ltd | 紙葉類処理装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09322443A (ja) | 1997-12-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0582721B1 (en) | Rotor of synchronous motor | |
US5973435A (en) | Rotary electric machine having auxiliary permanent magnets | |
US5140211A (en) | Rotor structure of a synchronous motor | |
US10985623B2 (en) | Electric motor and rotor thereof | |
JP2017169402A (ja) | 電動機用ロータ、およびブラシレスモータ | |
JP6681249B2 (ja) | ステータ、その製造方法、およびブラシレスモータ | |
JP3571850B2 (ja) | 回転電機の界磁装置 | |
US20200177036A1 (en) | Rotor magnet and method for manufacturing the same, and permanent magnet motor | |
JPH099539A (ja) | 永久磁石回転電機の回転子 | |
JPH11308812A (ja) | センサ付電動機におけるセンサマグネット取付装置 | |
KR20160112611A (ko) | 회전자 및 이를 포함하는 모터 | |
KR200206559Y1 (ko) | 모터용 코일 이탈방지 구조 | |
JP2004064891A (ja) | ブラシレスモータ及びそのロータヨーク | |
JPH0556589A (ja) | 電動機のステータ | |
JP2510523Y2 (ja) | 歯車内蔵モ―タ | |
US20220416604A1 (en) | Slot-less motor | |
JPH0370078U (ja) | ||
JPH1028356A (ja) | 回転電機の磁石式固定子の着磁方法 | |
JPS58127549A (ja) | アウタ−ロ−タ型モ−タ用の励磁ステ−タ | |
JPH0556592A (ja) | 電動機のステータ | |
JPH08182230A (ja) | 直流電動機の固定子構造 | |
JP3266517B2 (ja) | ステッピングモータ | |
KR810000298B1 (ko) | 환형자석 구조체(環形磁石構造體) | |
KR0125757Y1 (ko) | 회전자의 영구자석 고정장치 | |
JP3598675B2 (ja) | ステッピングモータ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040625 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070702 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080702 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090702 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100702 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100702 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110702 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110702 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120702 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120702 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702 Year of fee payment: 9 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |