JP3571766B2 - モデルトリーマ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はモデルトリーマ、特に歯列模型等の石膏模型を技工するために用いるモデルトリーマに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のモデルトリーマは、図4にて示されるように、後方ケース41に内蔵された防振モーターの出力軸端部42に装着して回転駆動可能となる取換え自在な円板形状のジスク(砥石)50と、このジスク50をその前面51の一部が作業窓61を介して露出するよう前方から取外し可能に覆うジスクカバー60とを具備し、作業窓61の底部に設けた作業台63に技工対象の石膏模型を載置し、これを回転駆動させたジスク50の露出した前面51に接触させることにより、模型の不用箇所を除去するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のモデルトリーマでは、例えば、歯列石膏模型の内側部分の不用箇所等をジスク前面に接触させることができず、このような箇所は、専用トリーマや技工用ハンドピース等を用いて別途に取り除いているのが現況である。
【0004】
よって、本発明の目的は、1台のモデルトリーマにより石膏模型の外側部分のみならず内側部分をも技工可能とするモデルトリーマを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための手段である本発明の要旨を以下に説明する。
【0006】
本発明に係るモデルトリーマは、回転駆動可能で取換え自在な円板形状のジスクと、このジスクをその前面の一部が露出するよう取外し可能に覆うジスクカバーとを具備する従来のモデルトリーマに対し、前記ジスクカバーにより前記ジスクを覆った状態で、前記前面の一部以外に、前記ジスクの側面の一部がこの側面の一部に連続する当該ジスクの前面及び後面それぞれの少なくとも一部を伴って露出する側方露出区域を設けたものである。
【0007】
ここで、ジスクの側面の一部がこの側面の一部に連続する当該ジスクの前面及び後面それぞれの少なくとも一部を伴って露出するとは、ジスク側面の一部がここを介在するジスク前後面と共に断面略U字形状にて露出する趣旨である。
【0008】
また、側方露出区域は、従来から設けられていた、ジスクカバーから露出するジスクの前面の一部(以下、本欄及び次の作用の欄において前面露出区域と称する。)に連続して設けられることが設計上好ましく、作業する高さ(作業台により規定される)を前面露出区域に対する場合と同じにすることが望ましい。
【0009】
更に、ジスクの側面を角のないRとすることが好ましい。
【0010】
また、本発明のモデルトリーマでは、側方露出区域を開閉自在とする手段を備えることができる。ここで、開閉が側方露出区域の全域に及ぶ必要はなく、閉鎖時にこの区域に来るジスクの側面をカバーできるものであればよい。
【0011】
この手段の具体例としては、ジスクカバーの一部を可動式としたり、着脱式あるいは開閉式の別部材を設ける等である。
【0012】
【作用】
本発明のモデルトリーマでは、ジスクカバーによりジスクを覆った状態で、前面露出区域とは別に、回転駆動させたジスクの側方露出区域における側面に技工対象の模型を接触させることができる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は、本発明に係るモデルトリーマIを示す斜視図である。モデルトリーマIは、後方ケース1の前面に現れるケース1が内蔵する防振モーター(図示せず)の出力軸端部2に中心部を装着して回転駆動可能となる取換え自在な円板形状のジスク10と、このジスク10を後述する露出区域(10A,10B)を残して前方から取外し可能に位置決めされて覆うジスクカバー20とを具備する。
【0015】
ジスクカバー20の覆いから外れるジスク10の露出区域は、ジスクカバー20に設けた作業窓21と、この窓21から水平方向外側へ連続し、ジスクカバー20の側部を所定間隔を持って破断する破断部22とにより規定され、便宜的な破線14により前面露出区域10Aと側方露出区域10Bとに区画される。また、側方露出区域10Bは、その水平断面が略U字形状にて、即ち、ジスク10の後面13(図2参照)も前面11における区域Bと略同様に露出する。なお、ジスク10の側面12は角のないRとされる。
【0016】
作業窓21及び破断部22の底部には、角度を調節可能で同じ高さとなる前方作業台23及び側方作業台24がジスクカバー20と一体に設けられ、側方作業台24はジスクの側面12に相対して露出区域10Bを非接触的に包囲する形状である。
【0017】
また、側面12に対向する破断部22には、開閉自在とする手段としての保護カバー25が設けられる。
【0018】
図2は、モデルトリーマIの側方露出区域10Bに対する使用状態を表す概略説明図である。技工対象である歯列石膏模型30は該図において図示されない側方作業台24に載置され、回転駆動させたジスク10の側面12に模型30の内側にある除去部31を接触させることにより除去することができる。
【0019】
なお、模型30の外側部分の不用箇所32は、前方露出区域Aにて取り除くが、この際、保護カバー25を閉じることにより、安全を確保すると共に、切削に供する水の飛散を防止することができる。
【0020】
図3は、モデルトリーマIにおけるジスクカバーの他の例を示しており、このジスクカバー20’は、側方露出区域Bを開閉自在とする手段として、周方向に可動するスライド部20”を備える。このスライド部20”は、区域Bの全域をカバーすることができるため、安全性や水の飛散の防止を更に向上させる。
【0021】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のモデルトリーマでは、ジスクの前面以外に、側方露出区域におけるジスクの側面をも利用できるため、1台のモデルトリーマにて石膏模型の外側部分のみならず内側部分をも技工することができる。
【0022】
また、側方露出区域を開閉自在とする手段を設置すれば、ジスクの前面による技工時に、上記手段により側方露出区域を閉じて安全を確保すると共に、切削に供する水の飛散を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るモデルトリーマを示す斜視図である。
【図2】本発明のモデルトリーマの概略使用説明図である。
【図3】本発明のモデルトリーマにおけるジスクカバーの他の例を示す斜視図である。
【図4】従来のモデルトリーマを示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ジスク
10A 前面露出区域
10B 側方露出区域
11 前面
12 側面
13 後面
20 ジスクカバー
30 歯列石膏模型
31 除去部

Claims (2)

  1. 回転駆動可能で取換え自在な円板形状のジスクと、このジスクをその前面の一部が露出するよう取外し可能に覆うジスクカバーとを具備するモデルトリーマにおいて、
    前記ジスクカバーにより前記ジスクを覆った状態で、前記前面の一部以外に、前記ジスクの側面の一部がこの側面の一部に連続する当該ジスクの前面及び後面それぞれの少なくとも一部を伴って露出する側方露出区域を設けてなることを特徴とするモデルトリーマ。
  2. 前記側方露出区域を開閉自在とする手段を備える請求項1に記載のモデルトリーマ。
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