JP3571695B2 - 往復動式モータ - Google Patents
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Description
(技術分野)
本発明は、往復動式圧縮機などに使用される往復動式モータに係するもので、詳しくは、固定子間に配置された電機子(可動体)が直線往復運動を行う往復動式モータに関するものである。
(背景技術)
一般に、往復動式モータ(Reciprocating Motor)は、固定子側の巻線コイルに電流が供給されるとき、巻線コイルの周辺に形成される磁束(Flux)により電機子(armature)が直線往復運動を行うような駆動力を発生させる装置である。
【0002】
図1は従来の往復動式モータの側面図を示し、図2は図1の線A−Aの方向の断面図を示す。
【0003】
従来の往復動式モータは、図1及び図2に示したように、外部電源から電流がそれに供給されるときに磁束を形成する固定子10と、固定子10内に配置され、この固定子10の周辺に発生する磁束により往復運動を行う電機子15と、を包含する。
【0004】
固定子10には、円筒状のアウターコア(Outer Core)20と、このアウターコア20の内部に配置される円筒状のインナーコア(Inner Core)25と、アウターコア20又はインナーコア25の内側に設置されて外部電源から電流が供給される巻線コイル30と、を包含する。
【0005】
アウターコア20は、複数個のラミネーションシート(lamination sheet)21が放射状に積層されて円筒状に形成され、またインナーコア25も複数のラミネーションシート26が放射状に積層されて円筒状に形成されている。
【0006】
アウターコア20の各ラミネーションシート21は、それらの側面に連結された固定リング23によって相互に固定されている。
【0007】
巻線コイル30は、アウターコア20及びインナーコア25の何れか1つに設置され、磁束が形成されるアウターコア20又はインナーコア25と電気的に絶縁されるように絶縁体により製作されたボビン(Bobbin)35内に巻かれている。
【0008】
ボビン35は中空のリング状に形成されており、内部にコイルが巻かれる巻線部36と、巻線部36の一方側から突き出て、巻線コイル30を外部電源に接続することができるように電線が押ばめされる端子部37と、を含んでいる。
【0009】
端子部37の端部には、外部電源との連結を容易に行い得るようにコネクタ38が備えられる。
【0010】
電機子15には、アウターコア20とインナーコア25間に挿入されて直線運動をして駆動力を伝達する円筒状の可動シリンダ16と、可動シリンダ16に装着されて、巻線コイル30に電流が供給されるときに発生する磁束と相互作用力を発生させる複数個の永久磁石18と、を包含している。
【0011】
上述のように構成された従来の往復動式モータにおいては、巻線コイル30に電流が供給されると、この巻線コイル30の周辺に磁束が形成され、この磁束はアウターコア20及びインナーコア25に沿って通って閉ループ(Closed Loop)を形成する。
【0012】
このとき、アウターコア20及びインナーコア25を通過する磁束と永久磁石18により形成される磁束の間に相互作用力が発生するので、永久磁石18を含む電機子15が軸方向に力を受けて直線運動を行う。
【0013】
従って、上記の往復動式モータは、巻線コイル30に供給される電流の方向を順次変えると、電機子15が固定子10間で連続的に直線移動して往復運動力を発生する。
【0014】
図3は、ラミネーションシートがボビンを中心にして積み重ねられている組立て構造を示す概略図であり、図4はラミネーションシートと端子部がどのようにして互に接触するかを示す、図1の″B″の部分の拡大図である。
【0015】
アウターコア20のラミネーションシート21は、図3に示したように、ボビン35の巻線部36のまわりに連続して積み重ねられている。
【0016】
特に、ラミネーションシート21は、一体に形成された側部21aと上部21bとが‘L’状に形成されている。ラミネーションシート21と21′が左側及び右側に交互に(in turn)積み重ねられて円筒状の構造に形成される。
【0017】
従って、図4に示したように、アウターコア20の外径側の‘H’部は、各ラミネーションシート21の外周部21bが相互に密接した状態で固定リング23により固定されるが、上記アウターコア20の内径側(I部)では、ラミネーションシート21間に隙間が存在する。
【0018】
ボビン35の端子部37は、ラミネーションシート21が密接して円筒状に積み重ねられるように、前記のアウターコア20の内径側からその外径側に至るにつれて次第に幅が広くなるような扇状に形成される。
【0019】
ボビン35を中心にラミネーションシート21が積層されるように形成されるアウターコア20では、巻線コイル30に電流が供給されて磁束が形成されると、ラミネーションシート21間に電磁気力が発生して、前記のアウターコア20の内径側(I部)でラミネーションシート21が振動する。
【0020】
このとき、アウターコア20では、磁気回路の構造上、相互に隣接したラミネーションシート21間に相互反撥パルス(mutual repulsive pulse)が発生するため、それらのラミネーションシート21は相互に衝突することはない。
【0021】
しかし、ボビン35の端子部37に隣接したラミネーションシート21の場合は、ラミネーションシート21″が振動しながら端子部37に衝突するため、図4の‘K’部分から衝突騷音が発生し、最悪の場合は、モータの耐久性(durability)が低下して運転効率が低下するか、又は、故障の原因となるという不都合な点があった。
(発明の詳細な説明)
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたもので、モータの運転中にラミネーションシートが振動しないように構成することで、ラミネーションシート及び端子部などの構成要素間の干渉を防止して、衝突騷音及び部品の損傷を低減すると同時に、モータ運転の信頼性を向上させることができる往復動式モータを提供することを目的とする。
【0022】
このような目的を達成するため、本発明に係る往復動式モータには、コイルが巻かれたボビンと、このボビンの一方側に形成されて前記のコイルと外部回路とを電気的に接続する端子部と、上記のボビンを中心に円周方向に複数のラミネーションシートが放射状に積み重ねられるコア部と、このコア部の側面でラミネーションシートの少なくとも1つを固定する固定部と、が包含されて構成されることを特徴とする。
(好適実施例の実施の形態)
以下、本発明を図面を参照して説明する。
【0023】
図5は本発明の第1の実施例による往復動式モータの側面図であり、図6は本発明の第1の実施例による図5の‘C−C’線に沿った断面図であり、また、図7は本発明の第1の実施例による主要部である図5の″D″部分の拡大図である。
【0024】
本発明に係る往復動式モータの第1実施例による往復動式モータには、図5及び図6に示したように、固定子50と、この固定子50内で磁束の相互作用により往復運動を行う電機子55が包含される。
【0025】
固定子50は、円筒状のアウターコア60と、アウターコア60の内部に配置される円筒状のインナーコア65とを包含し、アウターコア60の内側には外部電源(external source)から電流が供給される巻線コイル70が設置されている。
【0026】
電機子55は、円筒状に形成され、アウターコア60とインナーコア65の間に挿入されて直線移動して駆動力を伝達する可動シリンダ56と、この可動シリンダ56に装着されて巻線コイル70に電流が供給されるときに発生する磁束と相互作用力を発生する複数個の永久磁石58と、を包含する。
【0027】
アウターコア60及びインナーコア65は、複数個のラミネーションシート61、66が放射状に積み重ねられるように円筒状に形成され、このラミネーションシート61は、固定リング63により相互に固定される。
【0028】
巻線コイル70は、前記のアウターコア60と電気的に絶縁されるように絶縁材料により製作されたボビン75内に巻かれる。
【0029】
ボビン75は、中空の環状に形成されて内部にコイルが巻かれる巻線部76と、この巻線部76の一方側から突き出て、巻線コイル70と外部電源とを接続することができるように電線が接続されて外部電源に接続されるコネクタ78を有する端子部77とを含む。
【0030】
ボビン75の端子部77は、ラミネーションシート61が密接して円周方向に積み重ねられるように、アウターコア60の外径側に至るほど次第にその幅が広くなるように扇状に形成されている。
【0031】
ラミネーションシート61は、図6に示したように、側部61a及び上部61bが一体に形成されるように‘L’状に形成される。
【0032】
従って、アウターコア60は、複数個のラミネーションシート61が前記のボビン75の端子部77の一方側から反対側まで左側と右側で交互に積み重ねられて円筒状に形成される。
【0033】
ここで、図7に示したように、端子部77に隣接したラミネーションシート61″と端子部77の間及び、ラミネーションシート61′とラミネーションシート61″間にボンディング部材80が充填されて相互に隣接する部分を相互に固定することができるようにされる。
【0034】
図7において、‘S’はボンディング部材80を使用することにより接着される部分を示す。
【0035】
ボンディング部材80は、アウターコア60の内径部分、すなわちラミネーションシート61からポール部分(pole portion)(P)を除いた側部61a及び上部61bに充填されて、ラミネーションシート61′と61″を相互に固定すると共に、ラミネーションシート61″と端子部77とを相互に固定する。
【0036】
ボンディング部材80は、端子部77に隣接した部分のみに限定して充填されるのではなく、アウターコア60の円周方向の全部分にわたって充填されて、ラミネーションシート61を相互に固定することができる。あるいは、端子部77とこの端子部77に隣接するラミネーションシート61の間にのみボンディング部材80を充填して、端子部77に隣接するラミネーションシート61″のみを固定することもできる。
【0037】
このように構成される本発明の第1実施例に係る往復動式モータにおいては、巻線コイル70に電流が供給されると、この巻線コイル70の周辺に磁束が形成され、この磁束は、アウターコア60及びインナーコア65に沿って閉ループを形成して通過する。
【0038】
このとき、アウターコア60のラミネーションシート61間に電磁気力が発生するので、各ラミネーションシート61が振動するであろうが、図7に示したように、ラミネーションシート61′とラミネーションシート61″及び、端子部77とラミネーションシート61″がボンディング部材80により相互に固定されているので、相互に隣接した部材間の衝突は発生しない。
【0039】
勿論、ボンディング部材80によって固定されない相互に隣接したラミネーションシート61間には、磁気回路の構造上、それらの間に相互反撥力が発生するため、隣接ラミネーションシート間の衝突は発生しない。
【0040】
アウターコア60のラミネーションシート61′と61″間及び、ラミネーションシート61″と端子部77間に衝突が発生しない状態で、アウターコア60とインナーコア65に生ずる磁束と永久磁石58により形成される磁束との間に相互作用力が発生するので、永久磁石58を含む電機子55が軸方向に力を受けて直線運動を行う。
【0041】
従って、本発明に係る往復動式モータの第1実施例においては、巻線コイル70に供給される電流の方向を交互に変えると、電機子55が固定子50間で連続的に直線移動して往復運動力を発生させ、このとき、ラミネーションシート61と端子部77との間で衝突が発生しないため、モータの運転中に発生する可能性のある騷音をそれだけ低減することができるようになる。
【0042】
図8は本発明の第2の実施例による往復動式モータの主要部の詳細図である。
【0043】
本発明に係る往復動式モータの第2実施例は、図8に示したように、ボビン75′の構造を変更して端子部77′とラミネーションシート61′の間の衝突を防止するようにしたことを特徴とする。
【0044】
即ち、ボビン75′の端子77′が、ラミネーションシート61′が円筒状に密接して積み重ねられるように扇状に形成される。端子部77′が、内径側でアウターコア60′の両側面に隣接するラミネーションシート61a′に常に付着することができるように固定部78′が突出している。
【0045】
固定部78′は、端子77′の側面の中央からコアの内径側に至るほどラミネーションシート61a′の方に次第に突出して、ラミネーションシート61′の側面に付着するように形成される。
【0046】
固定部78′の突出高さは、その固定部78′が付着するラミネーションシート61a′が隣接するラミネーションシート61b′に接触可能であるような高さであることが好ましい。
【0047】
固定部78′は、端子部77′の側面で全体的に突出された形状に形成されているが、設計条件によっては端子部77′の側面で突起状にその一部分が突出するように形成することもできる。
【0048】
このように構成された本発明に係る往復動式モータの第2実施例においては、端子部77′及びこの端子部77′に隣接したラミネーションシート61a′が固定部78′により相互に付着するため、モータ運転中に端子部77′に隣接したラミネーションシート61a′は動くことはなく、よって、端子部77′との衝突は発生しないであろう。
【0049】
図9は本発明の第3の実施例による往復動式モータの主要部の詳細図である。
【0050】
本発明に係る往復動式モータの第3実施例は、ボビン75″の構造を変更して端子部77″とラミネーションシート61″の間の衝突を防止するようにしたことを特徴とする。即ち、ボビン75″の端子部77″は、ラミネーションシート61″が振動しながら互に衝突することがないようにアウターコア60″の内径側で両側面が削除された形(S)に形成される。
【0051】
端子部77″の削除された部分(S)は、ラミネーションシート61″からこのラミネーションシート61″の厚さ(t)の2倍より大きい距離だけ離れるように形成されることが好ましい。
【0052】
従って、このように構成された本発明に係る往復動式モータの第3実施例においては、モータの運転中に端子部77″に隣接したラミネーションシート61″がそれらラミネーションシート間の相互反撥力によって振動したとしても、それらは削除された部分(S)のおかげで端子部77″と衝突することはない。
【0053】
図10は本発明の第4の実施例による往復動式モータの主要部の詳細図である。
【0054】
本発明に係る往復動式モータの第4実施例は、図10に示したように、ボビン115の端子部117に隣接するラミネーションシート111が曲げられて常に端子部117に付着するように構成される。
【0055】
即ち、ラミネーションシート111内で、アウターコア110の内径を形成する内側端部111aが端子部117に付着するように弾性を有して曲げられるので、ラミネーションシート111の内側端部111aは常に端子部117の側面に付着した状態に置かれる。
【0056】
従って、本発明に係る往復動式モータの第4実施例は、端子部117に隣接するラミネーションシート111は端子部117に弾力的に付着するので、ラミネーションシート111がモータの運転中に端子部117と衝突することを防止することができる。
【0057】
図11は本発明の第5の実施例による往復動式モータの詳細図である。
【0058】
本発明に係る往復動式モータの第5実施例においては、図11に示したように、本発明の第4実施例による往復動式モータとは異なって、ラミネーションシート121の内側端部121aが端子部127に接着剤(adhesive)129により完全に接着されている。
【0059】
即ち、本発明の第5実施例においては、ラミネーションシート121の中間部分がいくらか曲げられた状態でその側面が内側端部121aの側面で端子部125の側面に接着剤129を使用することにより取付けられて完全に固定された構造を有しているので、モータの運転中にラミネーションシート121と端子部125とが相互に衝突するのが防止される。
【0060】
図12は本発明の第6の実施例による往復動式モータの主要部の詳細図である。
【0061】
本発明に係る往復動式モータの第6実施例は、図12に示したように、端子部135のすぐ隣りのラミネーションシート131が隣接するラミネーションシート131′に接着剤139を使用することにより取付けられていることを特徴とする。
【0062】
従って、この往復動式モータが運転するときに、端子部135に隣接したラミネーションシート131がたとえ振動しても、ラミネーションシート131がラミネーションシート131′に取付けられているので、端子部135に隣接したラミネーションシート131と端子部135とが相互に衝突するのは防止される。
【0063】
図13は本発明の第7の実施例による往復動式モータの主要部の詳細図である。
【0064】
本発明に係る往復動式モータの第7実施例は、図13に示したように、ラミネーションシート141とラミネーションシート141′の間、又は、ラミネーションシート141と端子部145の間に樹脂が注入され、従ってそれらを硬化されたモールド部材(molding member)149によって相互に固定することができることを特徴とする。
【0065】
詳細には、モールド部材149は、アウターコアの側面で溶融状態で各ラミネーションシート間の空間とラミネーションシート141と端子部145の間に充填されて固体状態に硬化されるので、ラミネーションシート141が端子部145と衝突するのは防止される。
【0066】
ここで、モールド部材149がラミネーションシート141と端子部145の間に注入されるときに、もしモールド部材149がアウターコア140の内径の方に流れ出した状態で硬化されると、モータの運転中に電機子(図示なし)に対する妨害(interruption)が発生する。従って、ラミネーションシートの内側端部であるポール部(P)を除外した内側部分のみにモールド部材149が充填されて、硬化されることが好ましい。
【0067】
一方、この往復動式モータは、通常、冷凍サイクル(freezing cycle)の圧縮機に用いられることを鑑みると、モールド部材149として、冷媒の種類に従って硬化特性をそのまま維持する性質を有する部材を選択して使用することが好ましい。
【0068】
図14は本発明の第8の実施例による往復動式モータの主要部の詳細図である。
【0069】
本発明に係る往復動式モータの第8実施例は、図14に示したように、アウターコア150の内径側でラミネーションシート151とラミネーションシート151′の間、又は、端子部155とラミネーションシート151の間にシート状の挿入部材159が押ばめ(press−fit)されることを特徴とする。
【0070】
挿入部材159の厚さは、ラミネーションシート151とラミネーションシート151′の間の間隔及び、端子部155とラミネーションシート151の間の間隔よりも厚く形成されて、これらの2つの部材間に堅固に挿入されることによって結合される。
【0071】
勿論、挿入部材159は、必要によって接着剤を利用して上記の2つの部材を固定することができる。
【0072】
図15は本発明の第9の実施例による往復動式モータの主要部の詳細図である。
【0073】
本発明に係る往復動式モータの第9実施例は、図15に示したように、アウターコア160の内径側でラミネーションシート161とラミネーションシート161′の間、又は、端子部165とラミネーションシート161の間にシート状のゴム部材169を押ばめすることを特徴とする。
【0074】
ゴム部材169は、本発明の第8実施例の挿入部材と同様に、弾性を有するゴム材により製作されて、特に、2つの部材間に挿入された部分がアウターコア160の外側面から連結部169aによって相互に連結されて一体型に形成されることが好ましい。
【0075】
従って、本発明に係る往復動式モータの第9実施例に関しては、端子部165とこの端子部165に隣接したラミネーションシート161の間にゴム部材169が挿入されているため、モータの運転中にラミネーションシート161が端子部165と衝突することが防止されてモータ運転中の騷音発生を低減することができる。
【0076】
図16は本発明の第10実施例による往復動式モータの主要部の詳細図である。
【0077】
本発明に係る往復動式モータの第10実施例は、図16に示したように、ボビンの端子部175の両方側にラミネーションシート171に対して反撥力を引き起こす導体部材(conductor member)179が設置される。
【0078】
導体部材179は、ラミネーションシート171の面積と同等の面積を有する薄板状に形成されて、端子部175の側面に取付けられる。
【0079】
従って、本発明に係る往復動式モータの第10実施例においては、モータの運転により、ラミネーションシート171だけではなく端子部175の両側面に取付けられた上記導体部材にも磁束が形成されて、導体部材179とラミネーションシート171の間に押力(pushing force)が作用する。従って、端子部175に隣接したラミネーションシート171の振動が防止され、端子部175とラミネーションシート171の間の衝突が防止される。
【0080】
図17は本発明の第11実施例による往復動式モータの主要部の詳細図である。
【0081】
本発明に係る往復動式モータの第11実施例は、図17に示したように、アウターコア180の内径側の固定リング188及び外径側の固定リング183によってラミネーションシート181が固定されることを特徴とする。
【0082】
即ち、アウターコア180を形成するラミネーションシート181は、その外径側に固定リング183が設置されて円筒状に積層されたラミネーションシート181を固定するように構成されており、またラミネーションシート181の内径の側面に溝(groove)181aが形成されて、この溝181aに固定リング188が挿入されて相互に連結されることにより、ラミネーションシート181は相互に固定される。
【0083】
従って、本発明に係る往復動式モータの第11実施例においては、アウターコア180の内径側の側面に設置される固定リング188のおかげで端子部185に隣接したラミネーションシート181の振動が防止されるので、ラミネーションシート181と端子部185の間の衝突が防止されて騷音の発生を最小化することができる。
(産業上の適用性)
以上説明したように、本発明に係る往復動式モータに関しては、アウターコアを構成する複数のラミネーションシートの一部又はその全部が相互に固定されるように構成されているので、モータ運転中の端子部とこの端子部に隣接したラミネーションシートの間の衝突が防止される。よって、この2つの部材間に起る可能性のある衝突によって部品が破損されることが防止されると同時に衝突騷音が低減するので、モータの信頼性を向上することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の往復動式モータの側面図である。
【図2】従来技術の図1のA−A線に沿った断面図である。
【図3】従来の往復動式モータのラミネーションシートの組立構造を示す図である。
【図4】図1の″B″部分の拡大図で、従来技術でのラミネーションシートと端子部との接触状態を示す図である。
【図5】本発明に係る往復動式モータの第1実施例の側面図である。
【図6】本発明の第1実施例の図5のC−C線に沿った断面図である。
【図7】図5の″D″部分の拡大図で、本発明に係る往復動式モータの第1実施例の主要部を示した図である。
【図8】本発明に係る往復動式モータの第2実施例の主要部を示した詳細図である。
【図9】本発明に係る往復動式モータの第3実施例の主要部を示した詳細図である。
【図10】本発明に係る往復動式モータの第4実施例の主要部を示した詳細図である。
【図11】本発明に係る往復動式モータの第5実施例の主要部を示した詳細図である。
【図12】本発明に係る往復動式モータの第6実施例の主要部を示した詳細図である。
【図13】本発明に係る往復動式モータの第7実施例の主要部を示した詳細図である。
【図14】本発明に係る往復動式モータの第8実施例の主要部を示した詳細図である。
【図15】本発明に係る往復動式モータの第9実施例の主要部を示した詳細図である。
【図16】本発明に係る往復動式モータの第10実施例の主要部を示した詳細図である。
【図17】本発明に係る往復動式モータの第11実施例の主要部を示した詳細図である。
Claims (22)
- 内部にコイルが巻かれたボビンと、
該ボビンの一方側に形成されて前記コイルと外部回路とを電気的に接続する端子部と、
前記ボビンを中心にして円周方向に複数のラミネーションシートが放射状に積み重ねられるコア部と、
前記コア部の半径方向の中心より内径側で前記ラミネーションシート中、前記端子部に隣接する所定枚数の少なくとも1つを固定するための固定部と、
を包含することを特徴とする往復動式モータ。 - 前記固定部は、前記端子部から常に前記ラミネーションシートに付着した状態になるように突出して構成されることを特徴とする請求項1に記載の往復動式モータ。
- 前記固定部は、前記端子部に隣接した前記ラミネーションシートが曲げられて常に前記端子部に付着した状態になるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の往復動式モータ。
- 前記固定部は、前記端子部に隣接した前記ラミネーションシートが前記端子部に取付けられて構成されるように形成されることを特徴とする請求項1に記載の往復動式モータ。
- 前記固定部は、前記ラミネーションシートが該ラミネーションシートに隣接したラミネーションシートに溶接されるように形成されることを特徴とする請求項1に記載の往復動式モータ。
- 前記固定部は、前記ラミネーションシートが該ラミネーションシートに隣接したラミネーションシートに接着剤を使用することにより取付けられて構成されることを特徴とする請求項1に記載の往復動式モータ。
- 前記接着剤は、前記ラミネーションシートの前記コア部の内径に隣接した部分を除外した部分に配置されることを特徴とする請求項6に記載の往復動式モータ。
- 前記固定部は、前記ラミネーションシート間に樹脂溶剤が導入されて硬化されたモールド部材を含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の往復動式モータ。
- 前記固定部は、前記ラミネーションシートと前記端子部の間に樹脂溶剤が導入されて硬化されたモールド部材により構成されることを特徴とする請求項1に記載の往復動式モータ。
- 前記固定部は、前記コア部の内径の側面で前記ラミネーションシート間に少なくとも一つ以上の挿入部材が押ばめられるように形成されることを特徴とする請求項1に記載の往復動式モータ。
- 前記固定部は、前記コア部の内径の側面で前記端子部と前記ラミネーションシートの間に押ばめられた挿入部材により構成されることを特徴とする請求項1に記載の往復動式モータ。
- 前記固定部は前記各ラミネーションシート間に挿入されたゴム部材により構成されることを特徴とする請求項1に記載の往復動式モータ。
- 前記各ラミネーションシート間に挿入された前記ゴム部材が相互に連結されたことを特徴とする請求項12に記載の往復動式モータ。
- 前記固定部は前記端子部と前記ラミネーションシートの間に挿入されたゴム部材により構成されることを特徴とする請求項1に記載の往復動式モータ。
- 前記固定部は、前記端子部に設置されて前記ラミネーションシートに対して反撥力を働かす導体部材であることを特徴とする請求項1に記載の往復動式モータ。
- 前記導体部材は、前記ラミネーションシートの面積と同等の面積を有する薄板として形成されたことを特徴とする請求項15に記載の往復動式モータ。
- 前記固定部は、前記コア部の側面に溝が形成されて、該溝内に固定リングが挿入されるように形成されることを特徴とする請求項1に記載の往復動式モータ。
- 内部にコイルが巻かれたボビンと、
該ボビンの一方側に形成されて前記コイルと外部回路とを電気的に接続する端子部と、
前記ボビンを中心にして円周方向に複数のラミネーションシートが放射状に積み重ねられるように形成されるコア部と、を包含し、ここで、
前記端子部は、前記ラミネーションシートが前記端子部と衝突することがないように所定部分が削除されて形成されることを特徴とする往復動式モータ。 - 前記端子部の前記の削除された部分は、前記ラミネーションシートから該ラミネーションシートの厚さの2倍以上離されるように形成されることを特徴とする請求項18に記載の往復動式モータ。
- 内部にコイルが巻かれるボビンと、
該ボビンと一体状に形成され、前記ボビンに巻かれる前記コイルに電気的に接続されるコネクタを内部に具備する端子部と、
両側にポール部が形成され、前記ボビンを中心に円筒形状を成すように複数のラミネーションシートが放射状に積み重ねられるように形成されるコア部と、
前記コア部の前記ラミネーションシートの前記端子部に隣接する所定枚数の一部又は全体を固定するように該ラミネーションシート間に充填されたボンディング部材と、
を包含することを特徴とする往復動式モータ。 - 前記ボンディング部材は、前記ラミネーションシートの前記ポール部を除外した側部と上部の少なくとも一方側に充填されることを特徴とする請求項20に記載の往復動式モータ。
- 前記ボンディング部材は前記ラミネーションシートと前記端子部の間に充填されることを特徴とする請求項20に記載の往復動式モータ。
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