JP3570690B2 - 原稿サイズ検出装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば複写機等の画像形成装置に設けられている原稿サイズ検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写機等においては、原稿載置台に載置された原稿の大きさを自動検出する機能が設けられているものが一般的である。
【0003】
その検出方法としては、図4に示す如く、原稿載置台101の下に発光部103および受光部105を有する光センサ107を所定の位置に複数配備し、各センサにおける上方に照射された発光部からの光の受光部による反射光の受光状態に基づいて検出するのである。具体的には、図5に示すような原稿の大きさと受光状態となる光センサとの関係を示すテーブルを予め求めておき、例えばS5の光センサのみが受光状態にあれば、A4サイズの原稿が載置されたと判断するのである。
【0004】
ところで、複写機における複写機能向上に伴い、種々の原稿からの複写が行なわれる機会が多くなっている。一般的な白紙の原稿の場合、その反射率が高いことから、光センサの受光部における反射光の検出は正確に行なわれる。ところが、例えば高密度の黒色印刷原稿や明度の低い色地原稿などの場合、その反射率としては必ずしも高くないことから、光センサの受光部における反射光の検出が正確に行なわれないおそれがある。そこで、従来の検出方法にあっては、載置された原稿を押さえるための圧板が閉状態になったときに、再度、反射光の検出を行なっている。すなわち、原稿が載置されていないときに圧板を閉状態とすると、すべての光センサの受光部としては、圧板の白色裏面からの反射光の受光状態となるが、上述した黒色印刷原稿や色地原稿などが載置されているときには、その原稿の大きさに応じて圧板の白色裏面からの反射光が得られないことになる受光部が存在することから、光センサの受光部による反射光の非受光状態に基づいて上述した黒色印刷原稿や色地原稿などの大きさを検出するのである。
【0005】
このように、圧板の閉状態と開状態とにおける反射光の受光状態をみることで、反射率の低い原稿でもその大きさを正確に検出することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば第二原図用原稿やトレーシングペーパ等の透過性が高い原稿の場合、圧板の開時には透過光が多く反射光が少ないことから受光部による反射光の受光が確実でない一方、圧板の閉時においてはその透過性のため原稿を介しての圧板の白色裏面からの反射光が得られてしまうおそれがあり、正確な原稿サイズの検出ができないおそれがある。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、光透過率の高い原稿でも大きさの検出を正確に行なえるようにした原稿サイズ検出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の本発明は、画像形成装置における原稿載置台の下に光センサを複数設け、各光センサによる反射光の検出結果に基づいて原稿の大きさを検出する装置において、原稿載置台に載置された原稿を押さえるための圧板の開状態と閉状態とで前記光センサの受光感度を切換える感度切換手段を有することを要旨とする。
【0009】
また、請求項2記載の本発明は、請求項1記載の発明において、前記感度切換手段が、圧板の閉状態における光センサの感度を、圧板からの反射光を検出可能な感度範囲のうち最低感度に切換えることを要旨とする。
【0010】
【作用】
本発明に係る原稿サイズ検出装置にあっては、原稿載置台に載置された原稿を押さえるための圧板の開状態と閉状態とで前記光センサの受光感度を切換える、特に、圧板の閉状態における光センサの感度を、圧板からの反射光を検出可能な感度範囲のうち最低感度に切換えることで、光透過率の高い原稿を載置した状態で圧板を閉じたときに、当該原稿を介しての圧板の白色裏面からの反射光が検出されないようにしている。
【0011】
【実施例】
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施例の回路構成を示す図である。同図において、S0〜S6は発光部1および受光部3を具備し、原稿載置台を構成するプラテンガラス5の下部の前記図4に示す如き所定の位置にそれぞれ配置された光センサである。この光センサS0〜S6における受光部3の出力は、比較器COMP0〜COMP6を介して画像形成装置6全体の動作を制御するCPU7の入力ポートIN0〜IN6に接続されている。CPU7の出力ポートOUTは、光センサS0〜S6の感度を切換える感度切換部9に接続されている。この出力ポートOUTから感度切換部9への切換信号は、CPU7の他の入力ポートINに接続された原稿台カバー開検知スイッチ11のオン・オフに応じて出力される。
【0013】
感度切換部9は、図1に示す如く、抵抗R8〜R12およびトランジスタTRで構成されており、トランジスタTRのオン・オフにより比較器COMP0〜COMP6の比較基準電圧を変えることで、光センサS0〜S6の感度を実質的に切換えるものである。具体的には、原稿台カバー開検知スイッチ11がオフ(原稿台カバーを構成する圧板13(図2参照)が開状態)のときには、CPU7の出力ポートOUTがHIGHレベルとなってトランジスタTRをオン状態とすることで、比較基準電圧を抵抗R8と抵抗R9およびR10との分圧電圧とする。原稿台カバー開検知スイッチ11がオン(圧板13が閉状態)のときには、CPU7の出力ポートOUTがLOWレベルとなってトランジスタTRをオフ状態とすることで、比較基準電圧を抵抗R8と抵抗R9との分圧電圧とする。而して、後者の圧板13が閉状態の場合の比較基準電圧の方が高くなり、光センサS0〜S6の感度としては、実質的に、圧板13が開状態にあるときに比べて圧板13が閉状態にある方が低感度となるのである。ここで、光センサS0〜S6の感度に関しては感度切換部9を構成する抵抗R8〜R10の値によって決まるが、これらの抵抗の値は、光センサS0〜S6の感度が、圧板13の開状態のときには外来光等の影響による誤動作が生じない範囲でできるだけ高く(通常感度状態)、圧板13の閉状態のときには圧板13の白色裏面を検知できる範囲でできるだけ低く(感度低下状態)なるように設定される。
【0014】
原稿台カバー開検知スイッチ11は、図2に示す如く、圧板13の開角度が例えば25度以下でオンするように設定されている。
【0015】
次に、本実施例の作用を図3に示すCPU7の処理フローチャートを用いて説明する。
【0016】
利用者が複写を行なうべく圧板13を開けると、原稿台カバー開検知スイッチ11がオフとなり、CPU7の出力ポートOUTがHIGHレベルとなって、光センサS0〜S6の感度としては通常感度状態となる(ステップ100,110)。そして、利用者が原稿15をプラテンガラス5上に載置して圧板13を閉じる際、CPU7は、原稿台カバー開検知スイッチ11がオンとなったことを検知すると、そのときの比較器COMP0〜COMP6の出力、すなわち各光センサS0〜S6における受光部3による受光状態を示す信号を読み込み、これをカバー開時検知データFIN0〜FIN6として記憶する(ステップ120〜140)。
【0017】
次に、CPU7は、原稿台カバー開検知スイッチ11がオンになってから3秒経過したことを検知することで、圧板13が閉状態となったと判断し、出力ポートOUTの出力をLOWレベルとして、光センサS0〜S6の感度を感度低下状態に切換えた後、比較器COMP0〜COMP6の出力を読み込み、これをカバー閉時検知データSIN0〜SIN6として記憶する(ステップ150〜180)。
【0018】
次に、CPU7は、これら記憶したカバー開時検知データおよびカバー閉時検知データを用いて次式の演算を行なう。
【0019】
【数1】
すなわち、この演算は、各光センサS0〜S6位置での原稿の有無を判別するもので、DINn がHIGHレベルであれば原稿が存在することになる。したがって、CPU7としては、HIGHレベルとなっているDINn の組み合わせを図5に示すテーブルと比較することで、原稿のサイズを判別する(ステップ190,200)。
【0020】
したがって、本実施例によれば、圧板13が閉状態のときには、比較器COMP0〜COMP6の比較基準電圧を高くして、光センサS0〜S6の感度を実質的に下げるようにしたので、原稿が例えば第二原図用原稿やトレーシングペーパ等であっても、従来のように圧板の閉時に光センサがこれらの原稿を介して圧板の白色裏面からの反射光を検出するようなことがなく、確実にこれらの原稿の存在を検出して、これらの原稿のサイズを正確に検出することができる。
【0021】
なお、本実施例にあっては、光センサの感度を比較器の比較基準電圧を変えることで切換えるようにしたが、他に例えば光センサの受光部を構成するホトトランジスタの出力側の増幅度を変えたり、あるいは光センサの発光部の発光量を変えてもよく、上記実施例と同様の効果を得ることができる。また、光センサの受光部を構成するホトトランジスタの出力をA/D変換してからCPU内に設定されている比較基準データと比較するような構成として、この比較基準データを圧板の開閉時で変えるようにしてもよい。
【0022】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、原稿載置台に載置された原稿を押さえるための圧板の開状態と閉状態とで光センサの受光感度を切換える、特に、圧板の閉状態における光センサの感度を、圧板からの反射光を検出可能な感度範囲のうち最低感度に切換えることで、光透過率の高い原稿を載置した状態で圧板を閉じたときに、当該原稿を介しての圧板の白色裏面からの反射光が検出されないようにし、もって光透過率の高い原稿でも大きさの検出を正確に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の回路構成を示す図である。
【図2】当該一実施例における原稿台カバー開検知スイッチの作用を示す図である。
【図3】当該一実施例の処理フローチャートを示す図である。
【図4】原稿載置台に対する光センサの配置構成を示す図である。
【図5】各センサにおける原稿の有無と原稿の大きさとの関係を示す図である。
【符号の説明】
1 発光部
3 受光部
5 プラテンガラス
6 画像形成装置
7 CPU
9 感度切換部
11 原稿台カバー開検知スイッチ
13 圧板
15 原稿
S0〜S6 光センサ
COMP0〜COMP6 比較器
Claims (5)
- 原稿載置台の下に光センサを複数設け、各光センサによる反射光の検出結果に基づいて原稿の大きさを検出する原稿サイズ検出装置において、
圧板の開閉状態を検知する開閉検知手段と、
圧板の開状態と閉状態のそれぞれの状態で前記光センサによる反射光の有無を判別する手段と、
圧板の開状態において用いる前記各光センサの第1の受光感度と圧板の閉状態において用いる前記第1の受光感度より低い第2の受光感度とを切り替える感度切換え手段と、
圧板の開閉状態および反射光の有無の判別結果に基づいて原稿の有無を判断する判断手段と、
前記判断手段により前記各光センサについて判断された原稿の有無に基づいて原稿の大きさを検出する手段とを備え、
前記判断手段は、
前記第1の受光感度で圧板の開状態において反射光を検出したとき原稿有りと判断するとともに、
前記第1の受光感度では、圧板の開状態において光が原稿を透過することにより反射光なしと検出され、かつ、圧板の閉状態において圧板からの反射光により反射光ありとなる原稿について、前記第1の受光感度で圧板の開状態において反射光なしであっても圧板の閉状態において前記第1の受光感度より低い第2の受光感度で反射光なしを検出したとき原稿有りと判断する
ことを特徴とする原稿サイズ検出装置。 - 前記受光感度の切換えは、前記開閉検知手段により圧板が閉鎖されることを検知してから所定時間経過後に実施されることを特徴とする請求項1記載の原稿サイズ検出装置。
- 前記光センサの受光感度の切換えは、光センサ出力と比較される比較基準電圧を変えることにより行う請求項1または2記載の原稿サイズ検出装置。
- 前記光センサの受光感度の切換えは、光センサ出力を増幅する増幅度を変えることにより行う請求項1または2記載の原稿サイズ検出装置。
- 前記光センサの受光感度の切換えは、光センサの発光部の発光量を変えることにより行う請求項1または2記載の原稿サイズ検出装置。
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JPH0895170A JPH0895170A (ja) | 1996-04-12 |
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- 1994-09-22 JP JP22788394A patent/JP3570690B2/ja not_active Expired - Fee Related
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