JP3570423B2 - ディスペンサー用注射筒及びペースト状組成物 - Google Patents

ディスペンサー用注射筒及びペースト状組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペースト状組成物を(粘調な液体組成物)を保存・運搬する際の容器であり、かつ使用工程で上記ペースト状組成物を供給又は塗布する作業に用いるディスペンサー用注射筒及び粘調液体組成物に関し、使用時における気泡が混入しないことが求められるペースト状組成物、特に半導体装置等エレクトロニクス用途のペースト状組成物を保存・運搬する際に好適に用いられるものである。ペースト状組成物は、半導体素子を封止するための液状封止剤、半導体装置の接続端子と外部基板(印刷回路版など)との回路を電気的に接続するための半だクリーム等のペースト状組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のディスペンサー用注射筒図6ではシリンダ3の内部にペースト状組成物2を充填した後、ペースト状組成物2の安定性保持のため、冷却保管、又は冷却輸送時にシリンダ3の内部と外部との気圧差が生じ、シリンダ3のノズル部13とノズルキャップ3との僅かな隙間から空気又は、気体がシリンダ3内部のペースト状組成物2の中に流入し、空洞となる。ペースト状組成物2を使用する際に、ペースト状組成物2が空打ちになり、或いは、塗布物への気泡混入等、ペースト状組成物2の均一塗布作業性を損なわせる問題があった。
さらに、従来のディスペンサー用注射筒1は、図6に示すように、ペースト状組成物2を収容するシリンダ3と、シリンダ3に形成したノズル部13に着脱自在に装着したノズルキャップ4と、シリンダ3に着脱自在に装着したヘッドキャップ5と、シリンダ3の内部に移動自在に配設したペースト状組成物2を圧送するピストン6からなる。
【0003】
さらに、従来のディスペンサー用注射筒1では、シリンダ3の内部に充填するペースト状組成物2は300〜3000PSと高粘度であり、図6に示すように、ノズルキャップ4がシリンダ3のノズル部13の先端を閉塞するのみのため、ペースト状組成物2をシリンダ3の先端に形成したノズル部13の細孔からなる通路13aへ容易に充填することができず、シリンダ3のノズル部13の通路13aは空気または気体が溜まった空洞となってしまった。
【0004】
このシリンダ3に形成したノズル部13の通路13aの空洞に溜まった空気または気体はシリンダ3のノズル部13の通路13aにそのまま存在すると、前記同様、ペースト状組成物2の使用の際の均一性と塗布作業性を損なわせる問題があることから、ペースト状組成物2をシリンダ3の内部に充填した後、何らかの機械的電気的振動、減圧処理等を施してシリンダ3のノズル部13の通路13aの空洞部分にペースト状組成物2を充填させなければならない充填作業上の問題もあった。
【0005】
【特許文献1】
実公平2−13110号公報
【0006】
【発明が解決しょうとする課題】
本発明の目的は、上述する問題点に対処して、シリンダのノズル部からの空気の流入を防ぎ、ペースト状組成物内に空気または気体が混入することなくシリンダの内部に充填されたペースト状組成物した使用する際の空打ちを防いで塗布作業性を向上させることが可能なディスペンサー用注射筒を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のディスペンサー用注射筒は、液状封止剤、ダム形成用ペースト、半だクリーム、又は、電気・電子部品と印刷回路板とを半だ浴ディップによって電気的に接続するまで両者を仮固定しておくための接着剤から選ばれるペースト状組成物を収容してなるシリンダと、シリンダに形成したノズル部に着脱自在に装着したノズルキャップと、シリンダに着脱自在に装着したヘッドキャップと、シリンダの内部に移動自在に配設したペースト状組成物を圧送するピストンとからなり、ヘッドキャップはシリンダの内部と外部との気圧差をなくすための通気部を有することを特徴とし、且つ/又はノズルキャップはシリンダのノズル部のペースト状組成物を噴出する通路を塞ぐ閉塞部を有することを特徴とする構成を有するものである。
【0008】
本発明のディスペンサー用注射筒は、上記ヘッドキャップシリンダの内部と外部との気圧差をなくすための通気部を有している。
通気部は、ヘッドキャップの外周面に設けられる環状凸部に形成された凹溝であり、この凹溝は、例えば4箇所に設けられる。
また、通気部は、ヘッドキャップのシリンダの内部と外部とを閉鎖する端壁に設けられた通気孔であってもよい。
【0009】
本発明のディスペンサー用注射筒は、上記ノズルキャップの閉塞部がシリンダのノズル部の通路を閉塞するニードル状突出部である。
【0010】
本発明のディスペンサー用注射筒は、上記シリンダがノズル部の外側にノズルキャップ取付部を有し、ノズルキャップがシリンダのノズルキャップ取付部に固定される。
【0011】
本発明のディスペンサー用注射筒は、上記ノズルキャップがシリンダのノズルキャップ取付部に螺合により固定される。
【0012】
本発明のディスペンサー用注射筒は、上記シリンダのノズル部の内径とノズルキャップのニードル状突出部の外径との差が0.05〜0.15mmである。
【0013】
本発明のディスペンサー用注射筒は、上記シリンダが円筒状本体を有し、シリンダの円筒状本体の内径とピストンのヘッドの外径との差が0.1mm以下である。
【0014】
本発明のディスペンサー用注射筒に注入されるペースト状組成物は、半導体素子と支持基板とを接着する銀ペースト、液状封止剤、半導体素子と実装回路板を接着するペースト状組成物、半だクリーム又はダム形成に用いられるペースト状生成物であることを特徴とする。
【0015】
ペースト状組成物は、電気・電子部品と印刷回路板とを半だ浴ディップによって電気的に接続するまで、両者を仮固定しておくための接着剤であって、光硬化性、熱硬化性、光熱併用硬化性等の特性を有するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態におけるディスペンサー用注射筒を示す要部切断正面図である。
本発明のディスペンサー用注射筒1は、図1に示すように、ペースト状組成物である銀ペースト2を収容するシリンダ3と、シリンダ3に形成したノズル部33に着脱自在に装着したノズルキャップ4と、シリンダ3に着脱自在に装着したヘッドキャップ5と、シリンダ3の内部に移動自在に配設した銀ペースト2を圧送するためのピストン6とからなる。
【0017】
本発明のディスペンサー用注射筒1のノズルキャップ4は、シリンダ3のノズル部33の銀ペースト2を噴出する通路34を塞ぐ閉塞部となるニードル状突出部42を有している。
【0018】
本発明のディスペンサー用注射筒1のシリンダ3は、ノズル部33の外側にノズルキャップ取付部35を有し、ノズルキャップ4がシリンダ3のノズルキャップ取付部35に螺合により固定されている。
【0019】
本発明のディスペンサー用注射筒1は、シリンダ3のノズル部33の内径とノズルキャップ4のニードル状突出部42の外径との差が0.05〜0.15mmである。
【0020】
本発明のディスペンサー用注射筒1のヘッドキャップ5は、シリンダ3の内部と外部との気圧差をなくすための通気部を有している。
【0021】
本発明のディスペンサー用注射筒1のシリンダ3は、円筒状本体30を有し、シリンダ3の円筒状本体30の内径とピストン6のヘッド60の最大部分の外径との差が0.1mm以下である。
【0022】
銀ペースト2は半導体素子と支持基板とを接着するものである
【0023】
図2は本発明のディスペンサー用注射筒のシリンダを示す断面図である。
シリンダ3は、図2に示すように、円筒状本体30を有し、シリンダ3の円筒状本体30の上端には外方に向って張出したフランジ31が形成されると共に、シリンダ3の円筒状本体30の下端には円錐部32が形成され、シリンダ3の円錐部32の先端には同一中心軸線上に下方に向って突出した円筒状のノズル部33が形成され、シリンダ3のノズル部33の内部には細孔からなる通路34が形成されている。
【0024】
シリンダ3のノズル部33の外側には、図2に示すように、同一中心軸線上に下方に向って突出した円筒状のノズルキャップ取付部35が形成されると共に、シリンダ3のノズルキャップ取付部35の内周面には一定のピッチで螺旋突条36が形成され、シリンダ3のノズル部33の外周面とノズルキャップ取付部35の内周面との間には、図1に示すように、放射状に複数の補強用リブ37が形成されている。
【0025】
図3は本発明のディスペンサー用注射筒のノズルキャップを示す断面図である。
ノズルキャップ4は、図3に示すように、キャップ本体40を有し、ノズルキャップ4のキャップ本体40の端壁41には中心軸線上に上方に向って突出したニードル状突出部42が形成されると共に、ノズルキャップ4のキャップ本体40のシリンダ3のノズル部33の外側に嵌合する嵌合壁43の端縁には外方に向って張出したフランジ44が形成され、ノズルキャップ4のフランジ44には中心に対して対称な2箇所にシリンダ3のノズルキャップ取付部35の螺旋突条36に係合する係合突起45,45が形成されている。
【0026】
ノズルキャップ4のシリンダ3に対する取付けは、まず、シリンダ3のノズル部33の通路34に下方よりノズルキャップ4のニードル状突出部42を挿入した後、ノズルキャップ4のフランジ44の係合突起45,45をシリンダ3のノズルキャップ取付部35の螺旋突条36に螺合することにより、図1に示すように、ノズルキャップ4がシリンダ3のノズルキャップ取付部35に固定され、シリンダ3のノズル部33の外側にノズルキャップ4の嵌合壁43が嵌合され、ノズルキャップ4のニードル状突出部42の先端はシリンダ3の円錐部32とノズル部33との境界部に位置する。
【0027】
図4は本発明のディスペンサー用注射筒のヘッドキャップを示す断面図である。
ヘッドキャップ5は、図4に示すように、キャップ本体50を有し、ヘッドキャップ5のキャップ本体50の周壁51の外周面にはシリンダ3の円筒状本体30の内周面に密接する環状凸部52が形成され、ヘッドキャップ5のキャップ本体50の周壁51の環状凸部52には中心に対して90°の対称な4箇所に中心軸線方向に沿って通気部となる凹溝53が形成され、ヘッドキャップ5のキャップ本体50の周壁51の端縁には外方に向って張出したフランジ54が形成されている。
【0028】
シリンダ3の円筒状本体30の内周面とキャップ本体50の周壁51の外周面の間は、空気が流通する間隙を有し、また、キャップのフランジ54とシリンダ3のフランジ31の接合部の間にも空気が流通する間隙が形成される。
また、通気部となる凹溝53の数は、4個に限らず、適宜の数に設定することができる。
【0029】
ヘッドキャップ5のシリンダ3に対する取付けは、まず、シリンダ3の内部に銀ペースト2を充填した後、シリンダ3の円筒状本体30の上端の開口より内部にピストン6を銀ペースト2の上に乗せた状態に嵌め入れ、ヘッドキャップ5のキャップ本体50をシリンダ3の円筒状本体30の上端寄りの内部に押込むことにより、ヘッドキャップ5のフランジ54をシリンダ3のフランジ31に当接し、図1に示すように、ヘッドキャップ5はシリンダ3の円筒状本体3に嵌合固定され、ヘッドキャップ5の環状凸部52はシリンダ3の円筒状本体30の内周面に密接する。
【0030】
本発明のディスペンサー用注射筒1に用いるシリンダ3、ノズルキャップ4、ヘッドキャップ5、ピストン6の材質としては、例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエチレンテレフタレート,ポリテトラフルオルエチレン(テフロン(登録商標))等の合成樹脂、ガラス、アルミニウム、ステンレススチール等が挙げられる。
【0031】
シリンダ3のノズルキャップ取付部35とノズルキャップ4との固定方法としては、例えば、ネジ式、ニードル式、嵌め合い式等が挙げられ、その中でもネジ式が好ましい。
また、シリンダ3の円筒状本体30とヘッドキャップ5との固定方法としては、例えば、ネジ式、ニードル式、嵌め合い式等が挙げられ、その中でも嵌め合い式が好ましい。
【0032】
シリンダ3のノズル部33の内径とノズルキャップ4に形成したシリンダ3のノズル部33の通路34を塞ぐニードル状突出部42の外径との差としては、0.05〜0.15mmが好ましく、シリンダ3のノズル部33の内径とノズルキャップ4のニードル状突出部42の外径との差が0.05mm以下では、ノズルキャップ4のニードル状突出部42のシリンダ3のノズル部33の通路34に対する挿入・抜取りが困難となり、ノズルキャップ4のニードル状突出部42が折れてシリンダ3のノズル部33の通路34に詰り、銀ペーストをシリンダ3のノズル部33から塗布できない等の問題がある。
また、シリンダ3のノズル部33の内径とノズルキャップ4のニードル状突出部42の外径との差が0.15mm以上では、シリンダ3のノズル部33とノズルキャップ4のニードル状突出部42との間の気密性が劣り、ディスペンサー用注射筒1の保管あるいは輸送時に、シリンダ3の円錐部32に空気または気体によるボイドが発生する等の問題がある。
【0033】
ノズルキャップ4のニードル状突出部42の長さとしては、ノズルキャップ4のニードル状突出部42の先端がシリンダ3の円錐部32とノズル部33との境界部に位置する長さがより好ましく、ノズルキャップ4のニードル状突出部42がこれより長いと、ノズルキャップ4のニードル状突出部42の先端がシリンダ3の円錐部32に突出して位置し、シリンダ3の円錐部32にノズルキャップ4のニードル状突出部42による凸部が生じ、また、ノズルキャップ4のニードル状突出部42がこれより短いと、ノズルキャップ4のニードル状突出部42の先端がシリンダ3のノズル部33の通路34の途中に位置し、シリンダ3のノズル部33にノズルキャップ4のニードル状突出部42による凹部が生じ、銀ペースト2をシリンダ3の内部に注入する際に、シリンダ3の円錐部32の凸部あるいはシリンダ3のノズル部33の凹部に空気または気体によるボイドが発生する等の問題がある。
【0034】
ヘッドキャップ5のシリンダ3の円筒状本体30の内周面に密接する環状凸部52に形成した凹溝53の深さとしては0.01〜0.5mmが好ましく、ヘッドキャップ5の環状凸部52の凹溝53の深さが0.01mm以下では、ヘッドキャップ5の環状凸部52の凹溝53の通気性が悪くなり、シリンダ3の内部と外部との気圧差が生じやすくなるためボイドが発生する等の問題がある。
また、ヘッドキャップ5の環状凸部52の凹溝53の深さが0.5mm以上では、ヘッドキャップ5の環状凸部52の凹溝53の通気性が良くなりすぎ、シリンダ3の内部にヘッドキャップ5の環状凸部52の凹溝53を通って外部から塵や埃等の異物が混入する問題がある。
【0035】
ヘッドキャップ5のシリンダ3の円筒状本体30の内周面に密接する環状凸部52に形成した凹溝53の幅としては0.01〜3.0mmが好ましく、ヘッドキャップ5の環状凸部52の凹溝53の幅が0.01mm以下では、ヘッドキャップ5の環状凸部52の凹溝53の通気性が悪くなり、シリンダ3の内部と外部との気圧差が生じやすくなるためボイドが発生する等の問題がある。
また、ヘッドキャップ5の環状凸部52の凹溝53の幅が3.0mm以上では、ヘッドキャップ5の環状凸部52の凹溝53の通気性が良くなりすぎ、シリンダ3の内部にヘッドキャップ5の環状凸部52の凹溝53を通って外部から塵や埃等の異物が混入する問題がある。
【0036】
図5は本発明の実施の形態におけるディスペンサー用注射筒に使用する別のヘッドキャップを示す断面図である。
ヘッドキャップ5は、図5に示すように、キャップ本体50を有し、ヘッドキャップ5のキャップ本体50の周壁51の外周面にはシリンダ3の円筒状本体30の内周面に密接する環状凸部52が形成され、ヘッドキャップ5のキャップ本体50の周壁51の端縁には外方に向って張出したフランジ54が形成され、ヘッドキャップ5のシリンダ3の内部と外部とを閉鎖する端壁55に通気部となる通気孔56が設けられている。
【0037】
ヘッドキャップ5のシリンダ3の内部と外部とを閉鎖する端壁55の通気孔56の径としてはφ0.01〜φ0.5mmが好ましく、ヘッドキャップ5の端壁55の通気孔56の径がφ0.01mm以下では、ヘッドキャップ5の端壁55の通気孔56の通気性が悪くなり、シリンダ3の内部と外部との気圧差が生じやすくなるためボイドが発生する等の問題がある。
また、ヘッドキャップ5の端壁55の通気孔56の径がφ0.5mm以上では、ヘッドキャップ5の端壁55の通気孔56の通気性が良くなりすぎ、シリンダ3の内部にヘッドキャップ5の端壁55の通気孔56を通って外部から塵や埃等の異物が混入する問題がある。
【0038】
本発明のディスペンサー用注射筒(図1)と従来のディスペンサー用注射筒(図6)に銀ペースト2を充填した場合のシリンダ3のノズル部33及びシリンダ3の円錐部32に生じる空気または気体の経日変化を表1に示す。
【表1】
Figure 0003570423
【0039】
表1の例Cは図6に示す従来のディスペンサー用注射筒に図4に示す本発明のヘッドキャップを用いた場合を示す。
表1の例Bは図1に示す本発明のディスペンサー用注射筒に図4に示す本発明のヘッドキャップを用いた場合を示す。
表1の例Aは図1に示す本発明のディスペンサー用注射筒を用いた場合を示す。
表1の例Dは図6に示す従来のディスペンサー用注射筒を用いた場合を示す。
【0040】
シリンダ3,ノズルキャップ4及びヘッドキャップ5の材質はポリプロピレンとし、シリンダ3のノズル部33の通路34の内径は2.5mm、シリンダ3のノズル部33の長さは12mm、ノズルキャップ4のニードル状突出部42の外径は2.4mm、ノズルキャップ4のニードル状突出部42の長さは14mm(シリンダ3のノズル部33の通路34の内径とノズルキャップ4のニードル状突出部42の外径との差は0.1mm、ノズルキャップ4のニードル状突出部42の先端はシリンダ3の円錐部32とノズル部33との境界部)とした。
【0041】
ヘッドキャップ5の環状凸部52の突出量は0.15mm、ヘッドキャップ5の環状凸部52の幅は1mm、ヘッドキャップ5の環状凸部52に形成した凹溝53の幅は1mm、ヘッドキャップ5の環状凸部52の凹溝53の深さは0.15mm、ヘッドキャップ5の環状凸部52の凹溝53を3本とした。
銀ペースト2としては、日立化成工業株式会社製商品名エピナール4000(フェノール樹脂硬化型エポキシ樹脂系銀ペースト)を用いた。
測定方法は目視で空気(ボイドまたは気泡)の有無を確認した。
【0042】
上記の結果から本発明の例A〜例Cのディスペンサー用注射筒及びヘッドキャップを使用することにより、シリンダ3のノズル部33の通路34の空洞化したデッドスペースが排除でき、銀ペースト2の低温保管時の冷却凝縮によるシリンダ3のノズル部33からの空気の吸い込みもなくなることで、銀ペースト2の吐出し時の空打ちがなくなり、銀ペースト2のボイド障害の排除と塗布作業性が改善されることが示される。
【0043】
また、例Dは従来のディスペンサー用注射筒を使用したものであり、ディスペンサー用注射筒の低温保管時の冷却凝縮によりシリンダ3のノズル部33からの空気の吸い込みで、シリンダ3の内壁面にボイドが生じて銀ペースト2の吐出し時の空打ちによる塗布作業性が問題となる。
【0044】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明のディスペンサー用注射筒によれば、ノズルキャップの閉塞部がシリンダのノズル部の通路を塞ぐので、シリンダのノズル部の通路がノズルキャップの閉塞部により空洞とならず、シリンダの内部に空気または気体を存在させることなくペースト状組成物を充填することができ、空気または気体がシリンダの内部に充填したペースト状組成物に混入しないので、ペースト状組成物を使用する際の空打ちを防いで塗布作業性を向上させることができる。
【0045】
本発明のディスペンサー用注射筒によれば、ノズルキャップのニードル状突出部がシリンダのノズル部の通路を閉塞するので、シリンダのノズル部の通路がノズルキャップのニードル状突出部により空洞とならず、シリンダの内部に空気または気体を存在させることなくペースト状組成物を充填することができ、シリンダのノズル部とノズルキャップのニードル状突出部との間からシリンダの内部に空気または気体が進入することがなく、シリンダの内部に充填したペースト状組成物に混入しないので、ペースト状組成物を使用する際の空打ちを防いで塗布作業性を向上させることができる。
【0046】
本発明のディスペンサー用注射筒によれば、ノズルキャップをシリンダのノズルキャップ取付部に螺合により固定したので、ノズルキャップのシリンダのノズルキャップ取付部に対する取付け・取外しを簡単に行うことができる。
【0047】
本発明のディスペンサー用注射筒によれば、シリンダのノズル部の内径とノズルキャップのニードル状突出部の外径との差を0.05〜0.15mmとしたので、ノズルキャップのニードル状突出部のシリンダのノズル部の通路に対する挿入・抜取りを容易に行うことができ、ノズルキャップのニードル状突出部が折れてシリンダのノズル部の通路に詰るおそれがなく、シリンダのノズル部とノズルキャップのニードル状突出部との間の気密性が良いので、ディスペンサー用注射筒の保管あるいは輸送時に、シリンダのノズル部とノズルキャップのニードル状突出部との間からシリンダの内部に空気または気体が進入することがなく、シリンダの内部に充填したペースト状組成物に混入しないので、ペースト状組成物を使用する際の空打ちを防いで塗布作業性を向上させることができる。
【0048】
本発明のディスペンサー用注射筒によれば、ヘッドキャップの通気部がシリンダの内部と外部との気圧差をなくすので、ペースト状組成物の冷却保管、輸送、または室温に戻す場合に、シリンダのノズル部とノズルキャップとの間の僅かな隙間からシリンダの内部への空気または気体の進入を防止することができ、シリンダの内部に充填したペースト状組成物に混入しないので、ペースト状組成物を使用する際の空打ちを防いで塗布作業性を向上させることができる。
【0049】
本発明のディスペンサー用注射筒によれば、シリンダの円筒状本体の内径とピストンのヘッドの外径との差が0.1mm以下としたので、シリンダの円筒状本体の内壁とピストンとの接触部の摩擦抵抗が小さくなり、シリンダの円筒状本体の内壁に付着して残存するペースト状組成物の量を少なくし、ペースト状組成物の歩留まりを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるディスペンサー用注射筒を示す要部切断正面図。
【図2】本発明のディスペンサー用注射筒のシリンダを示す断面図。
【図3】本発明のディスペンサー用注射筒のノズルキャップを示す断面図。
【図4】本発明のディスペンサー用注射筒のヘッドキャップを示す断面図。
【図5】本発明の実施の形態におけるディスペンサー用注射筒に使用する別のヘッドキャップを示す断面図。
【図6】従来のディスペンサー用注射筒を示す要部切断正面図。
【符号の説明】
1 ディスペンサー用注射筒
2 銀ペースト
3 シリンダ
4 ノズルキャップ
5 ヘッドキャップ
6 ピストン
13 ノズル部
13a 通路
30 円筒状本体
31 フランジ
32 円錐部
33 ノズル部
34 通路
35 ノズルキャップ取付部
36 螺旋突条
37 補強用リブ
40 キャップ本体
41 端壁
42 ニードル状突出部
43 嵌合壁
44 フランジ
45 係合突起
50 キャップ本体
51 周壁
52 環状凸部
53 凹溝
54 フランジ
55 端壁
56 通気孔
60 ヘッド

Claims (10)

  1. 状封止剤、ダム形成用ペースト、半だクリーム、又は、電気・電子部品と印刷回路板とを半だ浴ディップによって電気的に接続するまで両者を仮固定しておくための接着剤から選ばれるペースト状組成物を収容してなるシリンダと、シリンダに形成したノズル部に着脱自在に装着したノズルキャップと、シリンダに着脱自在に装着したヘッドキャップと、シリンダの内部に移動自在に配設したペースト状組成物を圧送するピストンとからなり、
    上記ヘッドキャップはキャップ本体の周壁の外周面に、上記シリンダの円筒状本体内周面に密接する環状凸部が形成され、上記ペースト状組成物を冷却保管、輸送、または室温に戻す場合に生じるシリンダの内部と外部との気圧差をなくすための通気部を有するものであり、
    上記通気部は上記環状凸部に形成された凹溝であることを特徴とするディスペンサー用注射筒。
  2. 上記凹溝は、中心に対して90°の対称な4箇所に中心軸線方向に沿って形成されてなる請求項1に記載のディスペンサー用注射筒。
  3. 上記凹溝の深さが0.01〜0.5mmである請求項2に記載のディスペンサー用注射筒。
  4. 上記凹溝の幅は0.01〜3.0mmである請求項2に記載のディスペンサー用注射筒。
  5. 上記ノズルキャップはシリンダのノズル部のペースト状組成物を噴出する通路を塞ぐ閉塞部を有する請求項1に記載のディスペンサー用注射筒。
  6. 上記ノズルキャップの閉塞部はシリンダのノズル部の通路を閉塞するニードル状突出部である請求項5に記載のディスペンサー用注射筒。
  7. 上記シリンダはノズル部の外側にノズルキャップ取付部を有し、ノズルキャップがシリンダのノズルキャップ取付部に固定される請求項5に記載のディスペンサー用注射筒。
  8. 上記ノズルキャップはシリンダのノズルキャップ取付部に螺合により固定される請求項5乃至7に記載のディスペンサー用注射筒。
  9. 上記シリンダのノズル部の内径とノズルキャップのニードル状突出部の外径との差が0.05〜0.15mmである請求項6に記載のディスペンサー用注射筒。
  10. 上記シリンダは円筒状本体を有し、シリンダの円筒状本体の内径とピストンのヘッドの外径との差が0.1mm以下である請求項1に記載のディスペンサー用注射筒。
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