JP3570235B2 - 文字印刷方法およびその装置 - Google Patents

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    • B41J3/4075Tape printers; Label printers

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  • Record Information Processing For Printing (AREA)
  • Printers Characterized By Their Purpose (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録再生可能なディスク内に記録された文字群を読み出して印刷する文字印刷方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、記録再生可能なディスクで、記録された主情報とその主情報に関する属性情報(テキストデータから成り、主情報に対応した管理情報や、ユーザーが入力するディスク名と主情報に対応した主情報名などを含む)を記録再生するディスクシステムの商品化が相継いでいる。
【0003】
この種のディスクシステムとしては、主情報として主に音楽・音声信号を記録再生する光磁気(MO)ディスクシステム、書換可能なCD(CD−R等)システム、主情報として主に動画データを記録再生するDVDシステム等があり、MOディスクの応用としてソニー株式会社から発売されたミニディスク(以下MDと記す)システム等が注目され商品化されている。
【0004】
例えばMDシステムでは、MD(ディスク)内に主情報として音楽情報である曲が記録される他、属性情報としてディスク名・曲番・曲名・演奏(再生)時間・記録日時等を示す文字が記録される。これらの文字(属性情報)は、例えばMD再生装置(MDプレーヤ)でMDを再生させたときにその表示部に表示され、ユーザが再生中のディスク名や曲名等を把握するための表示情報となる他、MDカートリッジやMDケースの各部分に貼り付けるためにMDの付属品として供給される各種ラベルに手書きするための参照情報となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、MDを再生中の表示情報から、ラベルに手書き等をするために必要な属性情報のみを抽出する(情報をメモする)のは作業が煩雑で手間がかかる。また仮に属性情報の全てを読み出して所定の印刷対象物に印刷する印刷手段を設けたとしても、その中から各種のサイズ(例えば各種ラベルのラベルサイズ)に合うような情報を抽出する必要がある。また、うまく抽出し得たとしても、小さいサイズ内に多数の文字を手書きで見栄え良く書き込むことは困難であり、また、その種類が多い(例えば数種類のラベルに手書きする)場合、非常に根気のいることであった。
【0006】
本発明は、記録再生可能なディスク内に記録された文字群を読み出して、各種の印刷サイズに適合した文字群を抽出して印刷できる文字印刷方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の文字印刷方法は、1以上の文字から成る基礎文字列を各行に1ずつ有する文字群の所定の一部または全部を印刷対象物に印刷するための相互に異なる複数種類の印刷サイズが定められ、前記複数種類の印刷サイズには、1行に印刷可能な制限文字数と、印刷可能な制限行数と、が定められた定型サイズが含まれており、前記文字群を記憶可能なディスクから、そのディスクに記憶された前記文字群を読み出す読出工程と、前記複数種類の印刷サイズのうちのいずれかを選択する印刷サイズ選択工程と、選択された印刷サイズに適合する前記文字群の所定の一部または全部を抽出して印刷画像を作成する印刷画像作成工程と、作成された前記印刷画像を前記印刷対象物に印刷する印刷工程と、を備え、前記印刷画像作成工程は、前記印刷サイズとして前記定型サイズが選択されたときに、前記文字群を前記基礎文字列の単位で割り付ける文字群割付工程を有し、前記制限文字数を超える文字数を有する各基礎文字列を、連続する複数行に割り付ける折返し処理と、合計の文字数が前記制限文字数と合致するように、前記制限文字数を超える文字数を有する各基礎文字列を文字の単位で文字省略し、その旨を報知するための文字省略報知文字列を末尾に付加する文字省略処理と、合計の行数が前記制限行数に合致するように、割付後の前記文字群を行の単位で行省略し、その旨を報知するための、前記文字群が有する前記基礎文字列の全数または省略数の表現を含む行省略報知文字列を、末尾の行に付加する行省略処理と、が規定されており、前記文字群割付工程は、前記折返し処理を許可する折返し有りおよび前記折返し処理を不可とする折返し無しのいずれかを設定する折返し設定工程と、前記各基礎文字列について、前記制限文字数を超えるか否かを判別する文字数超過判別工程と、前記制限文字数を越える各基礎文字列に対して、前記折返し有りが設定されているときには前記折返し処理を行い、前記折返し無しが設定されているときには前記文字省略処理を行う省略基礎文字列決定工程と、を有するとともに、割付後の前記文字群の行数が前記制限行数を超えるか否かを判別する行数超過判別工程と、前記制限行数を超えるときに、前記行省略処理を行う行省略工程と、を有することを特徴とする。
【0008】
本発明の文字印刷装置は、1以上の文字から成る基礎文字列を各行に1ずつ有する文字群の所定の一部または全部を印刷対象物に印刷するための相互に異なる複数種類の印刷サイズが定められ、前記複数種類の印刷サイズには、1行に印刷可能な制限文字数と、印刷可能な制限行数と、が定められた定型サイズが含まれており、前記文字群を記憶可能なディスクから、そのディスクに記憶された前記文字群を読み出す読出手段と、前記複数種類の印刷サイズのうちのいずれかを選択する印刷サイズ選択手段と、選択された印刷サイズに適合する前記文字群の所定の一部または全部を抽出して印刷画像を作成する印刷画像作成手段と、作成された前記印刷画像を前記印刷対象物に印刷する印刷手段と、を備え、前記印刷画像作成手段は、前記印刷サイズとして前記定型サイズが選択されたときに、前記文字群を前記基礎文字列の単位で割り付ける文字群割付手段を有し、前記制限文字数を超える文字数を有する各基礎文字列を、連続する複数行に割り付ける折返し処理と、合計の文字数が前記制限文字数と合致するように、前記制限文字数を超える文字数を有する各基礎文字列を文字の単位で文字省略し、その旨を報知するための文字省略報知文字列を末尾に付加する文字省略処理と、合計の行数が前記制限行数に合致するように、割付後の前記文字群を行の単位で行省略し、その旨を報知するための、前記文字群が有する前記基礎文字列の全数または省略数の表現を含む行省略報知文字列を、末尾の行に付加する行省略処理と、が規定されており、前記文字群割付手段は、前記折返し処理を許可する折返し有りおよび前記折返し処理を不可とする折返し無しのいずれかを設定する折返し設定手段と、前記各基礎文字列について、前記制限文字数を超えるか否かを判別する文字数超過判別手段と、前記制限文字数を越える各基礎文字列に対して、前記折返し有りが設定されているときには前記折返し処理を行い、前記折返し無しが設定されているときには前記文字省略処理を行う省略基礎文字列決定手段と、を有するとともに、割付後の前記文字群の行数が前記制限行数を超えるか否かを判別する行数超過判別手段と、前記制限行数を超えるときに、前記行省略処理を行う行省略手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
この文字印刷方法およびその装置では、ディスク内に記録された文字群を読み出すとともに、印刷サイズのうちのいずれかを選択することにより、選択された印刷サイズに適合した文字群の所定の一部または全部を抽出して印刷画像を作成して印刷する。すなわち、各種の印刷サイズのうちのいずれかの印刷サイズを選択することにより、その印刷サイズに適合した文字群を抽出して印刷できる。また、複数種類の印刷サイズには制限文字数と制限行数が定められた定型サイズが含まれ、定型サイズが選択されたときに、文字群割付を行い、各行の基礎文字列を複数行印刷するか否かの「折返し」の有無の設定ができ、折返し無しの場合、1行の制限文字数を越える基礎文字列に対して、文字省略報知文字列を含めて制限文字数に合致するように文字省略するので、制限文字数内にぴったりと合致させて印刷できる。また、制限文字数を越える基礎文字列がある場合、「折返し」の有無によって、割付後の全体行数も、「制限行数」を越えるか否かも、印刷される内容も、変化するため、目的に合わせて「折返し」の有無を設定して印刷できる。また、「折返し」の有無に関連して「制限行数」を越える場合、「行省略報知文字列」の行数を加えた上で、制限行数に合致するように行省略するので、制限行数内にぴったりと印刷できる。また、行省略報知文字列が、1以上の行の省略を報知するための、文字群が有する基礎文字列の全数または省略数の表現を含むものなので、印刷された行省略報知文字列を見るだけで、省略されたことばかりでなく、基礎文字列の全数および省略数の双方(すなわち全数=印刷された基礎文字列の数+省略数、あるいは省略数=全数−印刷された基礎文字列の数、により双方)が把握できる。
【0010】
また、上述の文字印刷方法において、前記印刷対象物として、複数種類の印刷対象物のいずれかを着脱自在に装着する装着工程をさらに備えたことが好ましい。
【0011】
また、上述の文字印刷装置において、前記印刷対象物として、複数種類の印刷対象物のいずれかを着脱自在に装着する装着手段をさらに備えたことが好ましい。
【0012】
この文字印刷方法およびその装置では、複数種類の印刷対象物のいずれかを装着して印刷対象物とすることができる。
【0013】
また、上述の文字印刷方法において、前記印刷サイズ選択工程では、印刷対象物の種類に応じて印刷サイズが異なる場合に、前記印刷対象物の種類に応じた印刷サイズを選択することが好ましい。
【0014】
また、上述の文字印刷装置において、前記印刷サイズ選択手段は、印刷対象物の種類に応じて印刷サイズが異なる場合に、前記印刷対象物の種類に応じた印刷サイズを選択することが好ましい。
【0015】
この文字印刷方法およびその装置では、印刷対象物の種類に応じた印刷サイズを選択できる。すなわち、印刷対象物の種類に応じて印刷サイズが異なる場合に適用され、この場合、その印刷対象物の選択が印刷サイズの選択となる。
【0016】
また、上述の文字印刷方法において、装着された印刷対象物の種類を検出する検出工程をさらに備え、前記印刷サイズ選択工程では、検出された印刷対象物の種類に応じた印刷サイズを選択することが好ましい。
【0017】
また、上述の文字印刷装置において、装着された印刷対象物の種類を検出する検出手段をさらに備え、前記印刷サイズ選択手段は、検出された印刷対象物の種類に応じた印刷サイズを選択することが好ましい。
【0018】
この文字印刷方法およびその装置では、装着された印刷対象物の種類を検出し、検出された印刷対象物の種類に応じた印刷サイズを選択するので、装着された印刷対象物の種類に適合した印刷サイズが選択できる。
【0019】
また、上述した各文字印刷方法において、前記印刷サイズの選択は、ユーザの任意の選択によるものであることが好ましい。
【0020】
また、上述した各文字印刷装置において、前記印刷サイズの選択は、ユーザの任意の選択によるものであることが好ましい。
【0021】
この文字印刷方法およびその装置では、ユーザの任意の選択により印刷サイズが選択されるので、ユーザの所望に適合した印刷サイズが選択できる。
【0022】
また、上述した各文字印刷方法において、前記複数種類の印刷サイズには、複数種類のラベルのラベルサイズが含まれることが好ましい。
【0023】
また、上述した各文字印刷装置において、前記複数種類の印刷サイズには、複数種類のラベルのラベルサイズが含まれることが好ましい。
【0024】
この文字印刷方法およびその装置では、複数種類の印刷サイズに、複数種類のラベルのラベルサイズが含まれるので、それらのうちのいずれかを印刷サイズとして選択することにより、各種ラベルのラベルサイズに適合した文字群を抽出して印刷できる。
【0025】
また、上述の文字印刷方法において、前記複数種類のラベルには、ディスクカートリッジの表面に貼るディスクラベルおよびディスクカートリッジのケースに貼るケースラベルの少なくとも一方のラベルと、ディスクカートリッジまたはそのケースの側面に貼るサイドラベルと、が含まれることが好ましい。
【0026】
また、上述の文字印刷装置において、前記複数種類のラベルには、ディスクカートリッジの表面に貼るディスクラベルおよびディスクカートリッジのケースに貼るケースラベルの少なくとも一方のラベルと、ディスクカートリッジまたはそのケースの側面に貼るサイドラベルと、が含まれることが好ましい。
【0027】
この文字印刷方法およびその装置では、ディスクラベルやケースラベル、並びにサイドラベルを含む各種ラベルのラベルサイズに適合した文字群を抽出して印刷できる。
【0028】
また、上述した各文字印刷方法において、前記印刷サイズ選択工程では、前記印刷対象物にハーフカットの半抜きラベルが形成されている場合に、その半抜きラベルのサイズに応じた印刷サイズを選択することが好ましい。
【0029】
また、上述した各文字印刷装置において、前記印刷サイズ選択手段は、前記印刷対象物にハーフカットの半抜きラベルが形成されている場合に、その半抜きラベルのサイズに応じた印刷サイズを選択することが好ましい。
【0030】
この文字印刷方法およびその装置では、印刷対象物にハーフカットの半抜きラベルが形成されている場合に、その半抜きラベルのサイズに応じた印刷サイズを選択することにより、半抜きラベルのラベルサイズに適合した文字群を抽出して印刷できる。
【0031】
また、上述した各文字印刷方法において、前記印刷対象物がテープであることが好ましい。
【0032】
また、上述した各文字印刷装置において、前記印刷対象物がテープであることが好ましい。
【0033】
この文字印刷方法およびその装置では、印刷対象物がテープなので、テープ印刷装置における文字印刷方法およびその装置として適用できる。
【0034】
また、上述した各文字印刷方法において、前記ディスクが、ミニディスクであることが好ましい。
【0035】
また、上述した各文字印刷装置において、前記ディスクが、ミニディスクであることが好ましい。
【0036】
この文字印刷方法およびその装置では、ミニディスクから読み出した文字群を印刷の対象とすることができる。
【0037】
また、上述した各文字印刷装置において、前記読出手段は、前記ディスクから前記文字群を読み出すためのディスク再生手段を有することが好ましい。
【0038】
この文字印刷装置では、ディスクから文字群を読み出すためのディスク再生手段を有する。すなわち、音楽・音声・動画等の主情報の再生(読出)の他、属性情報等の文字群を読出可能なディスク再生手段を有することにより、ディスク内に記憶された文字群を容易に読み出すことができるとともに、一般的なディスク再生装置の構成を流用できる。
【0039】
また、上述の文字印刷装置において、前記ディスク再生装置は、リモコンのキー操作により生成される要求信号を前記リモコンから受信し、前記リモコンの表示部に表示する文字群のうち、前記要求信号に応答する文字群を前記リモコンに送信するように構成され、前記読出手段は、前記リモコンの代わりに前記要求信号を送信して前記文字群を受信するためのリモコン通信手段をさらに有することが好ましい。
【0040】
上記のディスク再生装置は、リモコンからそのキー操作により生成される要求信号を受信し、リモコンの表示部に表示する文字のうち、要求信号に応答する文字群をリモコンに送信するように構成されているので、リモコンと同じ要求信号を生成して同様に処理すれば、文字印刷装置でも、リモコンと同じ文字群を得ることができる。すなわち、この文字印刷装置では、読出手段に、上記の構成のディスク再生装置と、そのディスク再生装置にリモコンと同様の要求信号を送信し文字群を受信するリモコン通信手段を有することにより、ディスク内の文字群を得ることができる。なお、この場合のリモコン通信手段では、リモコンによる複数の要求信号を、単一操作により生成し、それらを組み合わせた連続する複数の要求信号を、ディスク再生装置に対して送信する構成とすることにより、その連続する複数の要求信号に応答する複数の文字群を単一操作で得ることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る文字印刷方法およびその装置を適用したテープ印刷装置について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0042】
図1は、本実施形態におけるテープ印刷装置の開蓋状態の外観斜視図であり、図2は、その制御系のブロック図である。
【0043】
図1に示すように、このテープ印刷装置1は、上下2分割の装置ケース2により外殻が形成され、装置ケース2の前部上面には各種入力キーから成るキーボード3が配設され、また、その右上前面にはディスプレイ4が配設され、後部上面には開閉蓋21が、その前部にはそれを開放するための蓋開放ボタン23が配設されている。
【0044】
また、図2に示すように、基本的な構成として、キーボード3やディスプレイ4を有してユーザとのインタフェースを行う操作部11、印刷ヘッド7やテープ送り部120を有してポケット6内に装着したテープカートリッジ5のテープTに印刷を行う印刷部12、印刷後のテープTの切断を行う切断部13、各種センサを有して各種検出を行う検出部14、各種ドライバを有して各部回路を駆動する駆動部270、電源部290、および、テープ印刷装置1内の各部を制御する制御部200を備えている。
【0045】
このため、装置ケース2の内部には、印刷部12、切断部13、検出部14などの他、図外の回路基板が収納されている。この回路基板には、電源部290の他、駆動部270や制御部200の各回路などが搭載されている。電源部290の電源ユニットEUは、ACアダプタ接続口24や外部から着脱可能なニッカド電池等の電池Eに接続され、テープ印刷装置1内の各部に電力を供給する。
【0046】
テープ印刷装置1では、ユーザが、ポケット6にテープカートリッジ5を装着した後、ディスプレイ4により確認しながらキーボード3により所望の文字など(文字、数字、記号、簡易図形等のキャラクタ)の入力・編集や各種の指示入力を行う。例えば、印刷を指示すると、テープ送り部120によりテープカートリッジ5からテープTを繰り出して、印刷ヘッド7によりテープTに所望の印刷を行い、印刷済み部分はテープ排出口22から随時外部に送り出される。所望の印刷が完了すると、テープ送り部120は、所定のテープ長さの位置までテープTの送りを行った後、その送りを停止する。
【0047】
なお、念のために、上記および以下の説明では、文字情報を表現するデータを総括して文字データまたは単に文字と記載し、テキストコードデータであることを明記した方が良いと思われる場合には文字コードデータまたは単に文字コードと記載し、画像(ドットマトリクス:ビットマップも同意)であることを明記した方が良いと思われる場合には文字画像データまたは単に文字画像と記載している。
【0048】
すなわち、通常、例えばキー入力される文字データは文字データコードであり、それを文字情報として表示するときの文字データは文字画像データであり、これらは自明である。また、例えば文字画像を表示画像作成領域に配置して表示画像を作成する場合、文字コードからアウトラインフォント等に基づいて表示画像作成領域に各文字画像の画素となるドットを生成(展開)して表示画像を作成すること(文字コードを画像として展開・配置すること)と、文字コードに対応するドット(ビットマップ)フォントや既登録のドットマトリクスに基づいて、文字画像データを展開・配置して表示画像を作成すること(文字画像を展開・配置すること)とは、特にその違いが問題になる場合を除いて、文字情報を表すデータ(文字データ)を展開・配置して表示画像を作成することにおいて、実質的に同一である。
【0049】
したがって、文字コードデータ(または文字コード)と文字画像データ(または文字画像)とを、特に明示した方が良いと思われる場合のみ区別し、そうでなければ、文字情報を表現するデータを総括して文字データ(または文字)と記載している。
【0050】
次に、印刷部12には、開閉蓋21の内側に、テープカートリッジ5を装着するためのポケット6が設けられていて、テープカートリッジ5はこの開閉蓋21を開放した状態でポケット6に対して着脱される。また、装置ケース2の左側部には、ポケット6と装置外部とを連通するテープ排出口22が形成され、テープ排出口22には、送りだしたテープTを切断するテープカッタ132が臨んでいる。
【0051】
テープカートリッジ5は、図3に示すように、その外殻が上ケース51aと下ケース51bとから成るカートリッジケース51により形成され、その内部には、一定の幅(4mm〜52mm程度:後述のサイドラベルのサイズ〜ケースラベルのサイズ程度)のテープTを巻回したテープリール52と、インクリボンRを巻回したリボン繰出しリール53と、インクリボンRを巻き取るリボン巻取りリール54とが、回転自在に収容され、テープTとインクリボンRとが重なる部分には、無底の中空室55が形成されている。
【0052】
また、上ケース51aの中空室55に面する部分には、下側からポケット6の印刷ヘッド7およびプラテン62に干渉しないように突出部57が形成されており、この突出部57には、テープカートリッジ5をポケット6に装着したときに、プラテン62の軸の上端部が嵌合するプラテン側嵌合穴58と、ヘッド支持軸65の上端部が嵌合するヘッド側嵌合穴59が形成されている。
【0053】
一方、ポケット6には、図1に示すように、サーマルヘッド等の印刷ヘッド7を内蔵したヘッドユニット61とプラテン62が設けられていて、テープカートリッジ5をポケット6に装着すると、中空室55に、テープTおよびインクリボンRを挟むようにヘッドユニット61とプラテン62が挿入される。また、同様に、テープリール52の中空部分にはガイド突起64が、リボン巻取りリール54の中空部分には巻取りリール駆動軸63がそれぞれ挿入される。
【0054】
そして、送りモータ121を駆動源として、プラテン62と巻取りリール駆動軸63とが回転すると、テープTとインクリボンRの送りが行われ、テープTはテープリール52から繰り出される一方、インクリボンRは、リボン繰出しリール53から繰り出され、テープTと重なって併走した後、リボン巻取りリール54に巻き取られ、かつこれらに同期して印刷ヘッド7を駆動することで、印刷が行われる。テープTの印刷完了部分は、下ケース51bに形成したテープ送出口56から装置ケース2のテープ排出口22に向かって送り出され、また、印刷完了後、テープTの送りが続行され所定の切断位置がテープカッタ132の位置まで送られる。
【0055】
切断部13は、テープカッタ132と、手動によりテープカッタ132を切断動作させるカットボタン133と、自動的にテープカッタ132を切断動作させるカッタモータ131と、を備えている。また、これにより、テープ印刷装置1では、モード設定によって、自動/手動を切り替えられるようにしている。
【0056】
このため、手動カットの場合、印刷が完了した時点で、ユーザが、装置ケース2に配設されたカットボタン133を押すことで、テープカッタ132が作動しテープTが所望の長さに切断される。また、自動カットの場合、印刷が終了して所定分だけテープ送りされ、それが停止すると同時に、カッタモータ131が駆動され、テープTの切断が行われる。
【0057】
テープTは、一方の面が被印刷面および他方の面が粘着加工面であるテープ基材と、粘着加工面を覆う剥離紙から成る2層構成になっている。このテープTとしては、複数種類が用意されていて、そのテープTを収容するテープカートリッジ5は、テープTの種類に対応してわずかに異なる形状(裏面に小さな複数の孔や窪みが設けられているものとないものがある)に形成されている。
【0058】
テープTの複数種類のうちの一部の種類では、例えば図4に示すように、そのテープ基材に、ミニディスク(MD)のディスクカートリッジ(MDカートリッジ)やそれを収容するディスクケース(MDケース)に貼り付ける各種のラベルがハーフカットで形成されている(以下、このような状態のラベルを半抜きラベルという)。これにより、テープ印刷装置1では、この種のテープTを収容したテープカートリッジ5を装着して印刷し、印刷後にその半抜きラベル部分を剥すだけで、所望のラベルを容易に作成でき、所定の位置に容易に貼り付けられるラベルとすることができる。
【0059】
図6に示すように、標準サイズの直径64mm(2.5インチ)のMD92(図1参照)は、MDカートリッジ91に収容され、そのMDカートリッジ91は、MDケース93に収納されて保管される。
【0060】
この場合、例えばMDカートリッジ91の表面には、例えば図5(a)のように印刷されたラベルLM(メインラベルLM、ただし、下記のケースラベルLMCと区別する場合、ディスクラベルLMDという)を、MDケース93の表面には、図5(b)のように2枚のメインラベルLM(ただし、連続した2枚分のサイズの1枚のラベルの場合、または2枚組でも上記のディスクラベルLMDと区別したい場合、ケースラベルLMCという)を、各側面には、図5(c)のようなラベル(サイドラベル)LSを貼り付けることができる。
【0061】
メインラベルLM(ディスクラベルLMD)には、多種のサイズがあるが、一番大きいサイズで36mm×52mm、一番小さいサイズで36mm×18mm程度である。サイドラベルLSのサイズは4mm×60mm程度である。また、ケースラベルLMCのサイズは52mm×72mm程度であり、1枚のケースラベルLMCを貼っても良いし、ディスクラベルLMDを2枚組にして貼っても良いサイズとなっている。
【0062】
図5(a)および(b)の「TITLE」用やサイドラベルLSへの印刷(文字)には、通常、そのMD(ディスク)92のディスク名(属性情報)が使用される。これは、通常、ディスク名がそのMD(ディスク)92に記憶された主情報(曲)の内容を最も的確に表すからである。また、同両図の1.2.3等の番号は主情報番号(曲番)であり、例えばMD92内のトラック番号に対応していて、対応する「AAAAA」等の大文字は、そのトラックに記憶された主情報名(曲名)を示している。すなわち、曲番とその曲番に対応する曲名が同一行に並べて印刷されている様子をイメージとして示している。
【0063】
なお、従来から、MDには主情報として音楽情報である曲が記録される。また、主情報に関する属性情報としてテキストデータ(テキストコード)から成る管理情報やその他のテキスト情報が記録される。管理情報としては、曲を記録するとき自動的に曲番・曲の開始と終了アドレス・曲の記録日時等が、また、ディスク名を記録するとき自動的にディスク名の記録日時等が記録される。また、その他のテキスト情報には、ユーザが入力するディスク名・曲名等が含まれる。
【0064】
また、英数字や仮名等の文字は、その文字の構成(文字画像としての簡易さ)から半角(半角文字)でも扱い易い文字であり、例えば表示処理上、単位面積当たりの表示効率や表示部の機能等の関係から、一般に、半角文字(半角表示文字)として扱われる。一方、漢字や記号等の文字は、その文字の構成(文字画像としての複雑さ)から、一般に、全角文字(全角表示文字)として扱われる。
【0065】
このため、MD内には、英数字や仮名などによる半角表示文字のみの文字データ(以下「半角表示属性データ」)で表した属性情報(以下「半角表示属性情報」)と、漢字などの全角表示文字を含む文字データ(以下「全角表示属性データ」)で表した属性情報(以下「全角表示属性情報」)とを、それぞれ記憶する領域が個別に用意されていて、通常は、それらのいずれか一方のみを使用している。そして、漢字などの全角表示文字を使用する場合、これをそのままラベルに反映させれば、さらに見やすいラベルを作成できる。
【0066】
また、属性情報には、上記の他、MDプレーヤが自動的に入力した(あるいはユーザが任意に入力した)曲の総数、録音(再生)時間、アーティスト名(作曲者名等)などが含まれる場合もある。図5(b)の「AAAAA」等の曲名の後ろに付加されている「aaaa……」はアーティスト名(作曲者名等)をイメージしたものであり、同図(a)および(b)の「〜その他x曲〜」は曲の総数から得た情報をイメージしている(もちろん、そのまま「〜全x曲〜」のようにしても良い)。
【0067】
ところで、従来から、上述のような属性情報(曲の総数・ディスク名・曲番・曲名・再生時間・記録日時・アーティスト名等)はMD再生装置(MDプレーヤ)またはリモコンの表示部に表示する表示情報として使用されている。
【0068】
例えば図7に示すように、従来からのポータブル型のMDプレーヤ90においても、MDカートリッジ91(MD92を内蔵)を装着して、本体操作部914の各種キーを操作することにより、MD92内の曲を再生できるとともに、上記のような各種属性情報を本体表示部912に表示できる。
【0069】
すなわち、従来においても、上述した各種ラベルは、通常、MD92の付属品として供給されており、例えば上述のMDプレーヤ90によりMD92を再生させたときに本体表示部912に表示される属性情報の文字データ(表示データ)を参考にして、ユーザが各種ラベルに手書きした後、MDカートリッジ91やMDケース93の各部分に貼り付けている。
【0070】
また、従来から、MD再生装置には、リモコン通信(有線、無線を含む)によりリモコンと各種データの送受信を行うものがあり、特にリモコン側に表示部を有するタイプがある。例えば図7で上述のMDプレーヤ90もそのようなタイプであり、MDプレーヤ90のリモコン端子901に、リモコン921からのリモコン接続ケーブル925の接続コネクタ(または接続プラグ等)を挿入して、リモコン操作部923の各種キーを操作することにより、MD92内の曲を再生できるとともに、各種属性情報をリモコン表示部922に表示でき、その表示された属性情報を参考にして、同様のこと(ラベルへの手書き)が行われる。
【0071】
しかし、上述の作業は非常に煩雑であるとともに、サイズの小さいラベル内に多数の文字を手書きで書き込むことは不可能に近く、しかも数種類のラベルを作成しなければならないことは非常に根気のいることであった。
【0072】
これに対し、図4で前述のように、テープ印刷装置1では、各種の半抜きラベルを形成したテープTを収容したテープカートリッジ5を装着して印刷し、印刷後にその半抜きラベル部分を剥すだけで、所望のラベルを容易に作成でき、所定の位置に容易に貼り付けられるラベルとすることができる。
【0073】
なお、図4に図示のテープTでは、複数種の相異なるラベル、すなわちメインラベルLM(ディスクラベルLMD)とサイドラベルLS用の半抜きラベルが形成されているテープTを、それぞれ個別のテープTとしたが、1種のテープTに双方(すなわちディスクラベルLMD作成用とサイドラベルLS作成用)の半抜きラベルを形成しても良い。また、ケースラベルLMC作成用のテープTを用意することもできる。
【0074】
このため、テープ印刷装置1では、実際には、上述した各種のテープT、すなわちサイドラベルLS作成用の4mm程度のテープ幅からケースラベルLMC作成用の52mm程度までの各種のテープT、および半抜きラベルを形成していないテープTなどを、それぞれ収容した各種のテープカートリッジ5が用意されている。
【0075】
ただし、以下の説明では、主にラベルを作成する場合について説明し、かつ、その場合、最低限2種、すなわちメインラベルLM作成用とサイドラベルLS作成用が1種ずつあれば良いので、理解を容易にするため、図4に図示の2種のみ用意されているものとして説明する。同図(a)のテープTでは、テープ幅Tw=46mmの中に36mm幅のメインラベルLMが形成され、同図(b)のテープTでは、テープ幅20mmの中に4mm幅のサイドラベルが2枚形成されている)。
【0076】
また、それらに対応して、印刷ヘッド7によるテープ幅方向の印刷可能な幅も36mm(0.125mm/ドットとして288ドット)とする(図39参照)。メインラベルLMへの印刷には、このうちの幅方向の余白を除く32mmを使用する。もちろん、1枚でケースラベルLMCを作成できるようにするときは56mm相当、サイドラベル専用なら4mmあれば良いが、以下では、最も汎用的に使用でき、かつ比較的小型で済む288ドットの印刷ヘッド7を使用するものとして説明する。
【0077】
一方、テープカートリッジ5は、前述のように、収容されたテープTのテープ幅や半抜きラベルの種類等によりテープTの種別を識別できるように、形状がわずかに異なるので、ポケット6には、この形状の違いを検出するマイクロスイッチなどのテープ識別センサ141が設けられていて、これにより、テープTの種別を検出できるようになっている。
【0078】
また、図4に示すテープTと同様に、各テープTには、基準穴THが所定間隔で形成されていて、テープ排出口22(図1参照)の近傍(すなわちテープカッタ132の近傍)には、基準穴THを検出するフォトインタラプタなどのテープ位置センサ143が設けられていて、これにより、テープTの位置(特に印刷位置)を検出できるようになっている。
【0079】
また、開閉蓋21の開閉機構の一部には、その開閉蓋21の開閉を検出するリミットスイッチなどの蓋開閉センサ142が設けられていて、印刷中に開閉蓋21が開放されるなどの異常を検出できるようになっている。
【0080】
図2に示すように、検出部14は、上述のテープ識別センサ141、蓋開閉センサ142、テープ位置センサ143の他、テープ印刷装置1の各部に電力を供給する電源部290の電源ユニットEUに接続されてその電位変動を検出する電圧センサ144を備えている。なお、実状に合わせて、周囲温度センサやヘッド表面温度センサ等の他のセンサを設けることもできるし、一部を省略した構成とすることもできる。
【0081】
駆動部270は、ディスプレイドライバ271と、ヘッドドライバ272と、モータドライバ273とを備えている。
【0082】
ディスプレイドライバ271は、制御部200から出力される制御信号に基づき、その指示に従って、操作部11のディスプレイ4を駆動する。同様に、ヘッドドライバ272は、制御部200の指示に従って、印刷部12の印刷ヘッド7を駆動する。
【0083】
また、モータドライバ273は、印刷部12の送りモータ121を駆動する送りモータドライバ273dと、切断部13のカッタモータ131を駆動するカッタモータドライバ273cとを有し、同様に、制御部200の指示に従って、各モータを駆動する。
【0084】
操作部11は、キーボード3とディスプレイ4とを備えている。キーボード3は、図8に示すように、電源キー31、シフトキー32、および、それぞれ上(「↑」)、下(「↓」)、左(「←」)、右(「→」)方向へのカーソル移動(実際には表示画面41の表示範囲の移動)をさせるための4個のカーソルキー33(33U、33D、33L、33R:以下、各キーを「カーソル「↑」キー33U」などのように表現し、総括して「カーソルキー33」と表現する)の他、8個の機能キーを備えている。
【0085】
すなわち、上段には、主に各キャラクタ(文字、数字、記号、図形等)の入力・編集や装飾のために、機能キー群34として、文字飾りキー(以下「装飾キー」)34F、文字入力キー(以下「文字キー」)34C、絵・記号キー(以下「記号キー」)34Dを備え、また、削除取消キー(以下「削除キー」)35を備えている。また、下段には、主に処理対象の各種データを操作するために、読込キー36、変換・スペースキー(以下「変換キー」)37、確定キー38、印刷キー39を備えている。
【0086】
図8は、模式的に示したものであり、実際の配置(図1参照)と各キーの相対位置が若干異なるが、ほぼ同様の配置で示している。また、図8中の各キー名は、図1のキーボード3の表面上に印刷されている。
【0087】
また、上記の装飾キー34F、文字キー34C、記号キー34D、削除キー35、読込キー36、変換キー37は、シフトキー32と併用操作する(シフトキー32を押しながら各キーを押す)ことにより、それぞれ、フォームキー34FS(シフトキー32+装飾キー34:以下、このシフトキー32と併用の操作状態を反映させ、符号にSを付加して「フォームキー34FS」という。他も同じ)、枠キー34CS、調節キー34DS、全消去キー35S、行読込キー36S、変換モードキー37Sとしての機能を果す。
【0088】
また、上述した各カーソルキー33もシフトキー32と併用操作することがあるので、このような場合には、例えばカーソル「↑」キー33Uと併用操作するときには「シフトカーソル「↑」キー33US」などのように表現し、総括して併用操作するときには「シフトカーソルキー33S」と表現する。
【0089】
なお、当然ながら、上述の各キーを個別に設けても良いが、下記のディスプレイ4と同様に、キーボード3の大きさはテープ印刷装置1全体の小型化に関与するため、シフトキー32との組み合わせにより、必要な機能に対するキー数を少なくしている。
【0090】
一方、ディスプレイ4は、図9に示すように、LCD等から成る表示画面41内に、18個のインジケータを点灯可能なインジケータ表示部4iと、(横)72ドット×(縦)16ドットのドットマトリクスから成るキャラクタ表示部4cと、を有している。
【0091】
インジケータ表示部4iは、タイトルや曲名の文字データ(テキストデータ:図5参照)を印刷するための各種モードや状態を、その点灯状態により示すものであり、図10に示す上段の8個のインジケータ4i00〜4i07はタイトル(ディスク名に相当)に関するもの、下段の8個のインジケータ4i10〜4i17は曲名に関するもの、右側の2個のインジケータ4iLおよび4iRは、メインラベルLM(ディスクラベルLMDやケースラベルLMC)に全曲名が印刷できない場合、すなわち印刷行があふれていること(行あふれ)を示すものである。
【0092】
キャラクタ表示部4cは、図11に示すように、基本的な2つの表示形式の管理単位を有している。1つは、同図(a)に示す半角/全角表示であり、この場合、座標CEおよびCFで示される左端の2つの8ドット×8ドットのドットマトリクスから成るサブ表示部と、座標C0〜C7で示される8つの8ドット×16ドットのドットマトリクスから成る主表示部とに分けて管理される。このサブ表示部は後述の曲番などの表示に、主表示部はタイトルや曲名その他の一般的な文字データの表示に使用される。
【0093】
他の1つは、同図(b)に示す6×8表示であり、その名の通りそれぞれ6ドット×8ドットのドットマトリクス単位で管理され、上段が座標A0〜Abの12個、下段が座標B0〜Bbの12個の計24個に分けて管理される。この表示は、例えば文字入力の際の(MDシステム用のJISコードの)コード表示部などの特殊な表示の場合に使用される。
【0094】
テープ印刷装置1における画面表示において、その表示範囲や編集(例えば文字の挿入)位置等を指示するカーソルKは、図12に示すように、上述の主表示部の座標C5の右端に固定されている。
【0095】
同図(a)は座標値を示し、同図(b)〜(e)は、それぞれ全角表示文字のみ表示の場合、半角表示文字のみの表示の場合、全角/半角混在で全角表示文字の右端にカーソルKがある場合、同じく混在で半角表示文字の右端にカーソルKがある場合を示している。これらの場合、カーソルキー33の操作によって表示範囲が移動する。例えば、カーソル「→」キー33Rを押すと、表示されている文字が左側に、すなわち表示範囲が右側に移動する。
【0096】
図2に示すように、ディスプレイ4で確認しながらユーザがキーボード3により入力指示した内容(種々の指令やデータ)は、制御部200に対して出力される。
【0097】
制御部200は、CPU210、ROM220、キャラクタジェネレータROM(CG−ROM)230、RAM240、周辺制御回路(P−CON)250を備え、互いに内部バス260により接続されている。
【0098】
ROM220は、CPU210で処理する制御プログラムを記憶する制御プログラム領域221の他、仮名漢字変換テーブル(辞書)、色変換テーブル、文字修飾テーブルなどを含む制御データを記憶する制御データ領域222を有している。
【0099】
CG−ROM230は、テープ印刷装置1に用意されている文字、記号、図形等のフォントデータを記憶していて、文字等を特定するコードデータが与えられたときに、対応するフォントデータを出力する。
【0100】
RAM240は、電源キー321の操作により電源がオフにされても、記憶したデータを保持しておくようにバックアップされていて、各種レジスタ群241、テキストデータ領域242、表示画像データ領域243、印刷画像データ領域244、半角表示属性データ領域245、全角表示属性データ領域246、色変換バッファなどの各種変換バッファ領域247などの領域を有し、制御処理のための作業領域として使用される。
【0101】
P−CON250には、CPU21の機能を補うとともに各種周辺回路やMDプレーヤ90とのインタフェース信号を取り扱うための論理回路が、ゲートアレイやカスタムLSIなどにより構成されて組み込まれている。例えば、種々の計時を行うタイマ(TIM)251やリモコン通信制御回路(RC)252などもP−CON250内の機能として組み込まれている。
【0102】
このため、P−CON250は、検出部14の各種センサやキーボード3と接続され、検出部14からの各種検出信号およびキーボード3からの各種指令や入力データなどをそのままあるいは加工して内部バス260に取り込むとともに、CPU210と連動して、CPU210等から内部バス260に出力されたデータや制御信号を、そのままあるいは加工して駆動回路部270に出力する。
【0103】
また、P−CON250は、テープ印刷装置1のリモコンインタフェース端子(RT)25、RT25に接続する接続コネクタ(または接続プラグ等)を有するリモコン接続ケーブル26、および、MDプレーヤ90のリモコン端子901を介して、リモコン通信可能に接続され、CPU210と連動して、後述のリモコン通信を行う。
【0104】
そして、CPU210は、上記の構成により、ROM220内の制御プログラムに従って、P−CON250を介してテープ印刷装置1内の各部やMDプレーヤ90から各種信号・データ等を入力し、CG−ROM230からのフォントデータ、RAM240内の各種データ等を処理し、P−CON250を介してテープ印刷装置1内の各部やMDプレーヤ90に各種信号・データ等を出力することにより、印刷の位置制御、表示画面41の表示制御、リモコン通信制御等を行うとともに、印刷ヘッド7を制御して所定の印刷条件でテープTに印刷するなど、テープ印刷装置1全体を制御している。
【0105】
次に、テープ印刷装置1の制御全体の処理フローについて、図13を参照して説明する。電源キー31を押すこと(電源オン)により処理が開始すると、同図に示すように、まず、テープ印刷装置1を、前回の電源オフ時の状態に戻すために、退避していた各制御フラグを復旧するなどの初期設定を行い(S1)、次に、前回の表示画面(図20の画面G0または図21の画面G11等)を初期画面として表示する(S2)。
【0106】
図13のその後の処理、すなわちキー入力か否かの判断分岐(S3)および各種割込処理(S4)は、概念的に示した処理である。実際には、テープ印刷装置1では、初期画面表示(S2)が終了すると、キー入力割込を許可し、キー入力割込が発生するまでは、そのままの状態を維持し(S3:No)、何らかのキー入力割込が発生すると(S3:Yes)、それぞれの割込処理に移行して(S4)、その割込処理が終了すると、再度、その状態を維持する(S3:No)。
【0107】
上述のように、テープ印刷装置1では、主な処理を割込処理により行うので、印刷対象となる印刷画像データができていれば、ユーザが任意の時点で印刷キー39を押すことにより、印刷処理割込が発生して、印刷処理が起動され、その印刷画像データによる印刷ができる。すなわち、印刷に至るまでの操作手順は、ユーザが任意に選択できる。
【0108】
ここで、リモコン操作(通信)時のリモコン(例えば図7で前述のリモコン921)とMDプレーヤ90の間の送受信の態様について一例を示しておく。
【0109】
例えば、図14に示すように、ユーザにより任意の属性情報を要求する操作がされると(以下、これを仮に「要求キー」を押す操作とする)、リモコン921では、割込処理としての要求処理(Q10)を起動してスタートし、まず、要求信号RQ1を生成して送信する(Q101)。
【0110】
この要求信号RQ1を受信すると、MDプレーヤ90では、その要求に対する応答処理を起動してスタートし、応答処理を実行し(P10、P101:以下の説明や図示では簡略化してスタート(例えば上記P10等)は省略)、要求RQ1に対する応答データ(応答する制御用の信号のみの場合もあるが、ここではこれらも含めて応答データという)RP1を送信する(P102)。
【0111】
この応答データRP1を受信すると(Q102)、リモコン921では、要求したデータか否か、すなわち、要求信号RQ1に対する所望の応答データか否かを判別する(Q103)。この場合、応答データの1つの送受信単位(例えばパケット)の先頭には(例えば1バイトの)識別データがあり、この識別データによりそのデータを識別することにより、要求したデータか否かを判別する。
【0112】
そして、応答データRP1が要求したものと異なるときには(Q103:No)、再要求する(Q101)。一方、要求通りのときには(Q103:Yes)、要求処理を終了して(Q106)、受信したデータを所定の領域に格納したり表示するなどの次の処理に移行することになる。もちろん、処理終了(Q106)前にそれらの処理(格納処理や表示処理など)を含めても良い。
【0113】
ただし、上記の場合、MDプレーヤ90では、連続して送信される応答データがある場合、例えば応答データRP1を第1応答データRP1とすると、第2応答データRP2、第3応答データRP3、……、第k(k=1、2、……)応答データRPkを送信する(P104〜P105)。
【0114】
これに対し、リモコン921では、第1応答データRP1が要求したものと異なるときには(Q103:No)、第1応答データRP1を無視して、再要求する(Q101)ので、第2応答データRP2以降も無視される。一方、要求通りのときには(Q103:Yes)、次に、第2応答データRP2、第3応答データRP3、……、第k応答データRPkを受信してから要求処理を終了する(Q104〜Q106)。
【0115】
上述のように、リモコン921では、操作された要求キーに応じた要求信号を生成して送信し、MDプレーヤ90は、その要求信号に応じた応答データを送信(返信)できるように構成されているので、テープ印刷装置1でも、リモコン921と同じ要求キーを備えて同様に処理すれば、リモコン921と同じ機能を果たすことができる。
【0116】
なお、本実施形態において想定するMDプレーヤ90としては、リモコン921のキー操作によりリモコン表示部922に各種の属性情報を表示できるものであれば、図7で前述のものと異なり、本体操作部914に各種要求キーの一部しか有しないタイプや、本体表示部912を有しないタイプでも良い。また、下記では、説明の都合上、一応、有線のリモコン通信によるものを想定するが、これを例えば赤外線やFM電波などによる送受信に変えることにより、無線のリモコン通信にも適用できる。
【0117】
さて、ここで例示するMDプレーヤ90は、市販のMDプレーヤに類したものであり、上記の要求キーの種類として、再生キー(PLAYキー)、巻戻し(曲戻し)キー(REWINDキー:以下、REWキーと略す)、停止キー(STOPキー)、一時停止キー(PAUSEキー)、再生モードキー(PLAY−MODEキー:以下、P−MODキーと略す)、および表示キー(DISPLAYキー:以下、DISPキーと略す)を有している。すなわち、リモコン側でこれらの要求キーを有することで、各機能を作動させることができるように、構成されている。
【0118】
また、このMDプレーヤ90に装着されたMD92には、1トラックに1曲の情報(半角表示属性情報および全角表示属性情報の双方を含む)が記憶されていて、トラック番号と曲番が一致している。
【0119】
ここで、PLAYキーは、再生の他、所定時間押し続けることによって、早送りキーとしての機能を起動する役目を果たす(早送り信号を要求信号として送出する)。MDプレーヤ90は、再生要求に対しては、再生処理を開始して、再生中にその曲番と曲名の表示情報をリモコン側に送出するが、早送りの要求に対しては、要求される度に、トラック番号(曲番)とそれに対応する曲名を、順次出力する。すなわち、リモコンからの早送りの操作により、音楽情報としての再生を待つまでもなく、次の曲の再生およびその曲番・曲名の表示に移れる。
【0120】
この場合の曲名(属性情報、表示情報)には、半角表示属性データで表した曲名(半角表示曲名)と全角表示属性データで表した曲名(全角表示曲名)の双方が含まれているが、リモコンでは予め定められたいずれか一方(従来は半角表示曲名側のみ)を選択して表示する。
【0121】
REWキーは、押されたときのMDプレーヤ90の状態によって、現在再生中の曲に関する文字データ(属性情報:トラック番号(曲番)と曲名の文字データ)、またはその前の曲に関する文字データを要求する要求キーであり、反復して操作すると、MDプレーヤ90は、PLAYキーの場合と同様に、ただし逆方向(曲番が小さくなる方向)に、トラック番号(曲番)とそれに対応する曲名を、順次出力する。STOPキーは再生の停止を要求する要求キー、PAUSEキーは一時停止を要求する要求キーである。
【0122】
P−MODキーは、再生時のモード(再生モード)を、通常の再生モード、全曲繰り返しの再生モード、1曲繰り返しの再生モード、および、ランダムに再生する再生モード、に順次切り替える要求キーである。
【0123】
また、DISPキーは、リモコンの表示部の表示モードを切り替えて選択するための要求キーであり、曲名(曲番+曲名:さらにアーティスト名その他の付加情報を含む場合もある。以下では、説明の煩雑さを避けて、曲番+曲名の場合を想定して説明する。)を表示する曲番表示モード、ディスク名(曲の総数+ディスク名の場合もある。以下では、この場合を想定して説明する。)を表示するディスク名表示モード、時刻を表示する時刻表示モード、再生時間(演奏時間)を表示する再生時間表示モード、そして再度、曲番表示モード、ディスク名表示モード、……に順次切り替えられる。
【0124】
この場合のディスク名(属性情報、表示情報)にも、半角表示属性データによるもの(半角表示ディスク名)と全角表示属性データによるもの(全角表示ディスク名)の双方が含まれているが、リモコンでは予め定められた一方(従来は半角表示ディスク名側のみ)を選択して表示する。
【0125】
MDプレーヤ90は、上記の各要求キーの操作により生成される各要求信号に応じて、応答データを送信(返信)できるように構成されているので、ラベル印字装置でも、リモコンと同じ要求キーを備えて同様に処理すれば、リモコンと同じ機能を果たすことができる。
【0126】
また、リモコンの複数の要求キーによる要求信号を組み合わせて連続する属性情報要求を行うこともできる。すなわち、ディスク名と所望の任意の曲番からの任意の曲数の曲名を要求するなど、キーの新設や既存のキーによる処理プログラムの変更等により、任意の組み合わせの要求もできる。
【0127】
このため、テープ印刷装置1では、上述のような要求キーとして、図8で前述の読込キー36を設けている。以下、この読込キー36による連続する属性情報要求について説明する。
【0128】
図15に示すように、ユーザが読込キー36を押すと、前述の図14と同様に、テープ印刷装置1では、割込処理としての印刷用データ読込処理(Q20)を起動してスタートし、まず、DISPキー信号を要求信号RQ21として生成して送信する(Q201)。
【0129】
この要求信号RQ21を受信すると、MDプレーヤ90では、その要求に対する応答処理として表示モードを切り替え(P201)、表示モードに対応する文字データ(属性情報、表示情報)を、応答データRP21として送信する(P202)。
【0130】
この応答データRP21である文字データを受信すると(Q202)、テープ印刷装置1では、所望のデータ、すなわちディスク名表示データか否かを判別する(Q203)。
【0131】
例えば、要求信号RQ21を送信したときに(Q201)、MDプレーヤ90の表示モードがディスク名表示モードだった場合、表示モードの切り替え(P201)によって、時刻表示モードとなるので、このときの応答データRP21は、時刻表示のための文字データとなる。また、要求信号RQ21を送信したときに(Q201)、時刻表示モードだった場合、応答データRP21は、再生時間の表示のための文字データとなる。同様に、再生時間表示モードだった場合、応答データRP21は、曲名(曲番+曲名)を表示するための文字データとなる。
【0132】
これらの場合、所望のディスク名表示データ(曲の総数+ディスク名の文字データ)ではないので(Q203:No)、テープ印刷装置1では再要求を行うことになる(Q201)。なお、前述のように、この場合の判別も、応答データRP21の先頭の識別データの識別により行われる。
【0133】
一方、要求信号RQ21を送信したときに(Q201)、MDプレーヤ90の表示モードが曲名表示モードだった場合、表示モードの切り替え(P201)によって、ディスク名表示モードとなるので、このときの応答データRP21は、ディスク名表示のための(曲の総数+ディスク名の)文字データとなる。
【0134】
この場合、テープ印刷装置1では、所望のディスク名表示データなので(Q203:Yes)、受信した文字データをディスク名(曲の総数+ディスク名)の文字データとして所定の領域に格納し(Q204)、次の処理に移行する(Q205)。
【0135】
この場合のディスク名(属性情報、表示情報)の文字データにも、半角表示ディスク名と全角表示ディスク名の双方の文字データが含まれていて、単一の要求信号に対して双方が連続して送信されてくるので、前述したリモコンの場合と異なり、テープ印刷装置1では、双方の文字データをRAM240内のそれぞれの格納領域、すなわち、それぞれ半角表示属性データ領域245および全角表示属性データ領域246のディスク名のエリアに格納する(Q204)。
【0136】
また、この格納時(Q204)には、一方または双方の文字データがない場合(空データの場合)や不正データが含まれている場合もあるので、それらの状態を示すフラグ等を用意してその状態を記憶する。
【0137】
例えば、半角表示ディスク名フラグ、全角表示ディスク名フラグ等のように用意し、両方のディスク名の文字データが含まれていたときには、[半角表示ディスク名有フラグ、全角表示ディスク名有フラグ]=[1、1]、一方のみのときには[1、0]または[0、1]とし、両方なかったときには[0、0]とする。不正データの有無についても同様にできる。これらにより、ユーザの選択や本処理(読込処理)の後に続く処理の都合により、上記フラグ等から読込時の状態を判別して処理を分岐させ易いようにしている。
【0138】
ディスク名(曲の総数+ディスク名)の格納が終了すると(Q204、Q205)、テープ印刷装置1では、図16に示すように、次に、DISPキー信号を要求信号RQ26として生成して送信し(Q206)、図15で前述と同様の送受信および判別を行い(Q206、P206、P207、Q207、Q208)、所望の曲名表示データを受信したときに(Q208:Yes)、次に、所定の曲番(トラック番号)を設定し(Q209)、所定の曲数を設定する(Q210)。
【0139】
この場合の所定の曲番としては、例えば曲番1、前回再生した曲の曲番、その次の曲番など、自動的に検出し設定できる曲番でも良いし、キー操作等による何らかの設定手段を設けて、ユーザが任意に設定できるようにしても良い。また、所定の曲数としても、例えば図15で前述のディスク名と共に得られる曲の総数などのように自動的に設定できる値でも良いし、ユーザが任意に設定できるようにしても良い。以下では、曲番1から全曲(例えば20曲)、すなわち、所定の曲番I=1、所定の曲数J=20を例に説明する。
【0140】
所定の曲番I=1と所定の曲数J=20を、最初の曲番i=1(=I)と残りの曲数j=20(=J)として設定すると(Q209、Q210)、テープ印刷装置1では、次の処理に移行し(Q211)、図17に示すように、次に、PLAYキー連続(すなわち早送り)信号を要求信号RQ2Cとして生成して送信する(Q212)。
【0141】
この要求信号RQ2Cを受信すると、MDプレーヤ90では、その要求に対する応答処理として再生トラック番号(すなわち曲番)をインクリメント(+1)し(P212)、そのトラック番号(曲番)の文字データ(属性情報、表示情報)を、第1応答データRP2C1として送信し(P213)、続いて、そのトラックに記憶された曲名の文字データを第2応答データRP2C2として送信する(P215)。
【0142】
第1応答データRP2C1として第1文字データ(曲番)を受信すると(Q213)、テープ印刷装置1では、所望の曲番i(最初はi=1)か否かを判別し(Q214)、所望の曲番iでないときには(Q214:No)、再要求し(Q212)、所望の曲番iのときには(Q214:Yes)、次に、第2応答データRP2C2として第2文字データ(曲名)を受信して(Q215)、それらのデータを曲名(曲番+曲名)のデータとして所定の領域に格納する(Q216)。
【0143】
この場合の曲名(曲番+曲名:属性情報、表示情報)の文字データにも、半角表示曲名と全角表示曲名の双方の文字データが含まれているが、テープ印刷装置1では、前述のディスク名と同様に、双方の文字データをRAM240内の半角表示属性データ領域245および全角表示属性データ領域246の曲名のエリアに格納する(Q216)。
【0144】
また、下記も含めた全曲について、ディスク名で前述と同様のフラグ等(例えば半角表示曲名有フラグ、全角表示曲名有フラグ、半角曲名不正データ有フラグ、全角曲名不正データ有フラグ、半角曲名空データ有フラグ、全角曲名空データ有フラグ等)により受信データの状態を記憶し、後に続く処理等で読込時の状態を判別し易いようにしている(Q216)。
【0145】
最初の曲名(曲番1およびそれに対応する曲名)の文字データの格納が終了すると(Q216)、次に、所定曲数の格納が終了したか否かを判別する(Q217)。すなわち、残りの曲数j≦1となっているか否かを判別する。ここでは、まだ最初の(曲番i=1の)曲名の格納しか終了していない(j=20)ので(Q217:No)、次に、曲番iをインクリメント(+1)して所望の曲番i=2(=1+1)とし、また曲数jをディクリメント(−1)して残りの曲数j=19(=20−1)とする(Q218)。
【0146】
続いて、所望の曲番i=2、残りの曲数j=19について、上述と同様の処理(Q212、P212、P213、Q213、Q214、P215、Q215、Q216)が行われ、次の曲名(曲番2およびそれに対応する曲名)の文字データの格納が終了すると(Q216)、次に、所定曲数の格納が終了したか否か(残りの曲数j≦1か否か)を判別し、同様に、次に、曲番iをインクリメント(+1)して所望の曲番i=3(=2+1)とし、また曲数jをディクリメント(−1)して残りの曲数j=18(=19−1)とする(Q218)。
【0147】
以下、同様に、所望の曲番i=3、4、……(残りの曲数j=18、17、……)について処理され、所望の曲番i=20(残りの曲数j=1)の曲名(曲番20およびそれに対応する曲名)の文字データの格納が終了すると(Q216)、次に、所定曲数の格納が終了したか否か(残りの曲数j≦1か否か)を判別し、この場合、残りの曲数j=1なので(Q217:Yes)、全処理を終了する(Q219)。
【0148】
そして、この時点では、目的としたディスク名(曲の総数+ディスク名)および曲番1から全曲(20曲)の曲名(曲番+曲名)の文字データ(属性情報、表示情報)の読み込みおよびそれらの文字データの所定領域への格納が終了する。
【0149】
なお、上述の所望の曲番(のデータ)を得るための処理では、トラック番号を変化させればよいので、図示(Q212の[]内に記載)のように、REWキー連続(すなわち巻戻し)信号を用いても同様のことができる。また、この場合、次の曲番の設定「i←i+1」(Q218)を「i←i−1」のように変えることにより、逆の順番(前述の昇順に対して降順)に曲名(曲番+曲名)のデータを格納することもできる。
【0150】
また、上述の例では、トラック番号と曲番が対応したMD92の例で説明したが、MD92内のデータ形式に対応して、より細かくセクタ単位やクラスタ単位等により管理しても良い。また、例えば1つの曲番を複数のトラックに対応させて1曲の情報としてアーティスト名その他を含めてさらに多くの情報を記憶したMD92も利用できる。また、そのようなMD92を再生し、さらに多くの属性情報を表示し得るMDプレーヤとリモコンの組み合わせに対しては、そのMDプレーヤを上述のMDプレーヤ90として接続し、それと組み合わせられるリモコンと同じ要求キーによる要求信号あるいはその複数の組み合わせの要求信号を送信するように処理プログラム等を変更等することにより、同様に適用し得る。
【0151】
また、上述の例では、半角表示属性データ(または半角表示属性情報)と全角表示属性データ(または全角表示属性情報)との区別は、単に漢字などの全角文字を含むか否かによるものとして説明したが、JISコード等のような2バイトコード表現でなく、1バイトコード表現の半角表示文字(従来から、一般的に採用されている方法)を採用し、これにより、2バイトコード表現の全角表示文字と区別するようにしても良い。
【0152】
すなわち、この場合、コードで表現すべき半角表示文字の数を絞ること(ひらがなを除く等)により、1バイトで表現でき、半角表示属性データの記憶容量が少なくて済む。そして、この場合も、記憶容量が少なくて済むなどの便宜的な理由によるものなので、漢字などの全角表示文字(特定コード群のコードで表現される文字)を含むか否かにより区別する、という概念に含まれるものであり、前述の説明の範疇に含まれるものである。
【0153】
また、図18に示すように、図15に相当する処理をディスク名要求・格納処理(S201)、図16に相当する処理を曲名要求準備処理(S202)、図17に相当する処理を曲名要求・格納処理(S203)としてサブルーチン化(モジュール化)して、それらを順に起動することにより、印刷用データ読込処理(S20)として、同様の処理を行うこともできる。また、ここでは、読込キー36の押下(読込キー割込)により起動する割込処理としたが、この処理(S20)全体をさらにサブルーチン化して、さらに上位の処理ルーチンから起動できるようにしても良い。
【0154】
上述のように、MDプレーヤ90(ディスク再生装置)は、リモコンからそのキー操作により生成される要求信号を受信し、リモコンの表示部に表示する文字データのうち、要求信号に応答する文字データをリモコンに送信するように構成されているので、リモコンと同じ要求信号を生成して同様に処理すれば、テープ印刷装置1でも、リモコンと同じ文字データを得ることができる。
【0155】
また、これに対し、テープ印刷装置1では、読込(要求)キー36を押すだけで(外部操作手段の単一操作に基づいて)複数の要求信号を生成し、それらを組み合わせた連続する複数の要求信号を、MDプレーヤ90(ディスク再生装置)に対して送信するので、その連続する複数の要求信号に応答する複数の文字データを単一操作で得ることができる。
【0156】
例えば図15〜図18で上述の例では、ディスク名(曲の総数+ディスク名)と曲番1から全曲(20曲)の曲名(曲番+曲名)の文字データを得た(受信した、読み込んだ)が、リモコンのキー操作によりこれだけの文字データ(表示データ)を得るためには、最低でも22回(Q201×1回、Q206×1回、Q212×20回)のキー操作が必要となるが、上述のように、テープ印刷装置1では、読込キーの単一操作で得ることができる。
【0157】
そして、この結果、取得した文字データの一部または全部をそのまままたは編集してラベルに印字できるので、MD(ディスク)カートリッジ91やMD(ディスク)ケース93(図5および図6参照)に貼り付けて使用するラベルを簡単に作成できる。
【0158】
また、この場合、連続する複数の要求信号には、ラベルに印字する全ての文字データを要求する要求信号が含まれることが好ましい。
【0159】
例えば図15〜図18で上述の例では、ディスク名(曲の総数+ディスク名)と曲番1から全曲(20曲)の曲名(曲番+曲名)の文字データを得たが、これにより、例えば図5で前述のメインラベルLMとサイドラベルLSに印字するための全ての文字データのうち、アーティスト名その他の付加情報を除く全てを読込キー36の1回の操作により得られる。
【0160】
なお、前述のように、曲番表示モードの際に曲番+曲名に引き続いてアーティスト名その他の付加情報を受信できる場合(これらの付加情報を曲名の一部と見れば同じ処理になる、また、曲名に続く第3応答データとしても良い。)、アーティスト名その他の付加情報も含む全ての文字データを、1回の操作により得られる。
【0161】
すなわち、読込キー36の単一操作により生成される連続する複数の要求信号に、例えば図5のラベルに印字する全ての文字データを要求する要求信号が含まれることにより、その単一操作を行うだけで、印字に必要な全ての文字データを得ることができ、例えば図5のラベルがさらに簡単に作成できる。
【0162】
次に、テープ印刷装置1の編集モードの状態遷移および代表的な画面表示について、図19〜図21を参照して説明する。
【0163】
図19に示すように、テープ印刷装置1では、基本入力モード(H1)、文字選択入力モード(H2)、記号選択入力モード(H3)、かな漢字変換モード(H4)および機能選択設定モード(H5)の5つの編集モードを有している。
【0164】
電源キー31を押した直後、すなわち電源オン直後には、基本入力モード(H1)となり、続く各機能キーの操作により、図示のように、各編集モード間での状態遷移が行われる。
【0165】
まず、基本入力モード(H1)の状態で文字キー34Cを押すと、文字選択入力モード(H2)となり、文字選択が終了して確定キー38を押したとき、または、文字選択を中止するため削除キー35を押したときに、基本入力モード(H1)に戻る。
【0166】
記号選択入力モード(H3)は、文字選択入力モード(H2)の場合の文字キー34Cの代わりに記号キー34Dを押すことにより、同様に状態遷移する。また、文字選択入力モード(H2)からは記号キー34Dにより、記号選択入力モード(H3)からは文字キー34Cにより、相互間で状態遷移が行われる。
【0167】
また、基本入力モード(H1)の状態で変換モードキー37Sを押すと、かな漢字変換モード(H4)となり、その状態で再び変換モードキー37Sを押したとき、かな漢字変換が終了して確定キー38を押したとき、または、かな漢字変換を中止するため削除キー35を押したときに、基本入力モード(H1)に戻る。
【0168】
また、基本入力モード(H1)の状態で装飾キー34F、フォームキー34FS、枠キー34CS、または、調節キー34DSを押すと、機能選択設定モード(H5)となり、機能設定が終了して確定キー38を押したとき、または、機能設定を中止するため削除キー35を押したときに、基本入力モード(H1)に戻る。
【0169】
図13で前述のように、電源キー31を押すと、初期設定(S1)が行われ、前回の表示画面を初期画面として表示するが、上述のように、電源オン直後は、基本入力モード(H1)となるので、初期画面としては、この基本入力モード(H1)における前回の表示画面が表示される(S2)。
【0170】
工場出荷時の状態等では、文字データ(テキストデータ)を何も表示していない状態となるが、このような場合の初期画面は、図20(a)および(b)に示すように、座標C5の右端にカーソルK、座標CEと座標CFにタイトル行を表す文字「D」(前述のように、通常、ディスク名をタイトルとするので、その頭文字)を表示する(G0)。テキストデータが何もない状態という意味で、以下、この状態を「テキスト初期状態」という。なお、同図(c)はタイトルの表示例である。
【0171】
一方、前回、文字データとして、例えば曲番i=2の曲名として半角表示の「someday」が表示されていた場合の初期画面は、図21に示すように、そのときの表示画面を再現した画面となる(G11)。また、このときのインジケータ表示部4iには、前回の設定した各種モードや状態のうち有効なインジケータが点灯する。
【0172】
また、この状態(G11)から全消去キー35Sを押すと、全消去であることを確認するメッセージが点滅(または反転)表示され(G12:以下、点滅表示または反転表示を画面G2のように図示する。なお、点滅表示か反転表示かは、内部モードの状態設定により変更可能だが、詳細な説明は省略する)、確定キー38を押すと、全消去が実行され、工場出荷時と同様に、テキスト初期状態となる(G13:G0と同じ)。
【0173】
上述のように、電源オン直後には、文字入力モード(H1)となり、その初期画面は、テキスト初期状態の画面G0か前回の文字(テキスト)表示画面(上記の画面G13等)となる。
【0174】
そして、上述のような全消去を行った場合や工場出荷直後の場合などの特別な場合を除き、前回、何らかの文字表示がされていた場合がより一般的な状態と考えられるので、以下の説明では、前回表示の例として上記の画面G13と同様の画面を示し、その状態(G13等)から種々のキー操作を開始するものとして、説明する。
【0175】
そこで、次に、図15〜図18等で前述の(例えば図18の)印刷用データ読込処理(S10)について、ユーザの操作およびそのときの画面表示の面から説明する。
【0176】
図22に示すように、前述(G11)と同様の画面が表示されている状態(G21)で、ユーザが読込キー36を押すと、割込処理としての印刷用データ読込処理(S10)が起動され、図15では省略したが、次に、一旦、読込処理であることを確認するメッセージ「全読込?」を表示するとともに、読込中止のときのために、表示されている文字データ等を退避(バックアップ)する(G22)。
【0177】
ここで、確定キー38または読込キー36以外が押されると、読込処理を中止し、元の文字データを復帰して、元の画面表示(G21)に戻る。また、読込処理であることを確認して、ユーザが確定キー38または読込キー36を押すと、メッセージ「MD読込中」の表示とともに、図18等で前述の読込処理を行い、所定時間経過後、すなわち全データ読込終了後に、半角表示属性情報と全角表示属性情報の両方が読み込まれたか否かを判別する(S24)。
【0178】
例えば前述の例では、論理式「半角表示ディスク名有フラグ.or.半角表示曲名有フラグ=1」の場合、半角表示属性情報(ここでは半角表示ディスク名または半角表示曲名)の文字データ(半角表示属性データ:以下、直感的に理解し易いように「英数コード」という。また、メッセージ等にもこの呼び方を用い、図示も同様とする。ただし、前述のように仮名も含む。)が読み込まれていることになる。そして、この場合、読み込まれた文字データ(英数コード)は、前述のように、RAM240内の半角表示属性データ領域(第2格納領域)245に格納される。
【0179】
一方、論理式「全角表示ディスク名有フラグ.or.全角表示曲名有フラグ=1」の場合、全角表示属性情報(全角表示ディスク名または全角表示曲名)の文字データ(全角表示属性データ:以下、直感的に理解し易いように「漢字コード」という。また、メッセージ等にもこの呼び方を用い、図示も同様とする。)が読み込まれていることになる。そして、この場合、読み込まれた文字データ(英数コード)は、前述のように、RAM240内の全角表示属性データ領域(第1格納領域)246に格納される。
【0180】
漢字コードと英数コードのいずれか一方のみが読み込まれている場合(S24:No)、その読み込まれている側の1曲目の曲名を表示する。例えば英数コード側のみが読み込まれている場合、英数コードによる1曲目の曲名を表示する(G25)。すなわち、この場合、テキストデータの編集領域であるRAM240内のテキストデータ領域242に、表示する文字(コード)データを格納するとともに、表示画像(表示文字の画像)の編集領域である表示画像データ領域243に、対応する文字(画像)データを展開する。
【0181】
なお、ここで、ユーザが仮に印刷キー39を押すと、同様に、印刷画像(印刷文字の画像)の編集領域であるRAM240内の印刷画像データ領域244に、所定の配置となるように、表示されている側(すなわち、読み込まれている側)のディスク名や曲名等の文字(コード)データに対応する文字(画像)データを展開する。印刷時の処理等については、さらに後述する。
【0182】
一方、漢字コードと英数コードの両方が読み込まれている場合(S24:Yes)、次のユーザによる選択処理に移行する(S26)。なお、双方とも読み込まれていないなどの異常時については後述する。
【0183】
ユーザによる選択処理に移行すると(S26)、図23に示すように、漢字コードを選択するか否かをユーザに問うメッセージ「漢字コード?」を表示する(G27)。ここで、ユーザが確定キー38を押すと、漢字コード側を選択して、漢字コードによる曲名(全角表示曲名)を表示する(G29)。すなわち、この場合、表示画像データ領域243に、全角表示曲名の文字データに対応する画像データを展開する。
【0184】
また、この選択処理では、カーソル「↓」キー33Dの操作により「漢字コード」の選択枝の表示から「英数コード」の選択枝の表示に切り替えることができ(G28)、また、その状態(G28)からカーソル「↑」キー33Uの操作により「漢字コード」の選択枝の表示(G27)に戻すこともできる。
【0185】
そして、「英数コード」の選択枝を表示した状態(G28)で、ユーザが確定キー38を押すと、英数コード側を選択して、英数コードによる曲名(半角表示曲名)を表示する(G30)。すなわち、この場合、表示画像データ領域243に、半角表示曲名の文字データに対応する画像データを展開する。
【0186】
また、上記の何れかの状態(G27またはG28)で、ユーザが削除キー35を押すと、読込処理を中止したときと同様に、元の文字データを復帰して、元の画面表示に戻る(G31:G21と同じ)。
【0187】
なお、上記の例では、代表的な表示として1曲目の曲名を表示したが、1曲目の曲名の代わりにタイトル(ディスク名:半角表示ディスク名または全角表示ディスク名)を表示するようにしても良い。
【0188】
また、上述の例では、ユーザは、全データ(全曲のデータ)を読み込むために、読込キー36を押したが、読込キー36の代わりに行読込キー36Sを押すことにより、任意の行の文字データのみに対応する新たな文字データを読み込んで置換することができる。
【0189】
例えば曲番i=2の曲名を表示している状態(例えばG21)で、行読込キー36Sが押されると、前述のメッセージ「全読込?」の代わりにメッセージ「行読込?」を表示し、確定キー38または読込キー36(または行読込キー36S)が押されると、曲番i=2の新たな文字データを読み込んで、元の文字データと置換する。
【0190】
また、元の表示がタイトル(ディスク名)だった場合、曲名の場合と同様に、行読込キー36Sを押すことにより、新たなタイトルの文字データを読み込んで置換する。図20や図21で前述のテキスト初期状態(G0またはG13)では、カーソルKはタイトル行に設定されるので、行読込キー36Sを押すと、新たなタイトルの文字データを読み込んで置換することになる。
【0191】
なお、基本入力モード(H1)以外の状態のときに読込キー36あるいは行読込キー36Sが押された場合には、その旨(編集モードが異なる旨)のエラー表示を行い、読込処理は行わない。
【0192】
また、その他の異常発生時には、下記のように処理する。すなわち、読込処理により英数コードと漢字コードの双方とも読み込まれなかった場合、不正データがあった場合、読込中に(リモコン)通信エラーが発生した場合などでは、読込エラーの旨のエラーを報知(表示)し、MDプレーヤ90との接続がない状態で読込キー36が押された場合、読込中に正常な接続が切れた場合などでは、MD未接続の旨のエラー報知を行う。これらの何れの場合も、エラー報知後には、読込処理を中止したときと同様に、元の文字データを復帰して、元の画面表示に戻る(G21等と同じ)。
【0193】
また、読込中に削除キー35が押された場合、読込中止の旨を報知して、元の画面表示に戻る。また、読込中に電源オフ(電源キー31の押下)が為された場合、読込中止の旨のエラー報知後、全表示を消灯し、その後、再度、電源オンとなった場合には、読込処理を中止したときと同様に、元の文字データを復帰して、元の画面表示に戻る(G21等と同じ)。
【0194】
上述のように、テープ印刷装置1では、MD92から読み込んだ属性情報が全角表示属性情報か否か(ディスクから読みだした文字群のコードに特定コード群のコードを含むか否か)、すなわち、漢字コードか英数コードかにより、その属性情報(文字群)の格納領域が、例えば漢字コードなら全角表示属性データ領域(第1格納領域)246に、英数コードなら半角表示属性データ領域(第2格納領域)245に分別される。
【0195】
このため、その後の処理では、各編集領域245、246のいずれかから文字データを読み出すだけで、英数コードの文字か漢字コードの文字かを識別する必要がない。
【0196】
また、これにより、後に続く処理をその分別結果により分岐させて、平均的な処理速度などの処理効率や処理機能等を向上させることができる。
【0197】
例えば、漢字コードの場合、漢字を含む分だけタイトル(ディスク名)や曲名等が見やすく、また、短く表示または印刷し易いので、メインラベルLM上により多くの曲の曲名を印刷したり、アーティスト名等の付加情報を付加し易くなる。また、例えばMDシステム用のJISコードなどでは、簡易な図形・記号等も一般的な文字と同様にコード化されているが、これらも基本的に漢字と同様に全角表示文字として扱われるので、漢字コード側、すなわち全角表示文字を含む文字を扱えることにより、それらの各種図形・記号等を表示や印刷に含めることができ、さらに多様な見栄えの良い表示や印刷ができる。
【0198】
一方、英数コードの場合、一律に半角表示文字なので、文字が全角か半角かを判断して表示領域や印刷領域を決定するなどの処理を省略できる。すなわち、分別結果により処理を分岐させることにより、英数コード側では、漢字コード側で必要な一部の処理等を省略できるので、処理効率を向上できる。
【0199】
また、前述のように、MD92には、上述のデータ処理上の相違を考慮して、英数コードの文字を記憶する記憶領域(英数コード記憶領域)と、漢字コードの文字を記憶する記憶領域(漢字コード記憶領域)とが、個別に規定されている。
【0200】
その反面、単一の要求信号に対して双方が連続して送信されてくるので、英数コード記憶領域からの文字は英数コードであり、漢字コード記憶領域からの文字は漢字コードであると判別することにより、判別処理を簡易化でき、これにより、双方からの文字群をRAM240内のそれぞれの格納領域、すなわち、それぞれ半角表示属性データ領域(第2格納領域)245および全角表示属性データ領域(第1格納領域)246に、容易に分別して格納でき、処理効率を向上できる。
【0201】
また、テープ印刷装置1では、全角表示属性データ領域(第1格納領域)246および半角表示属性データ領域(第2格納領域)の一方のみに文字群が格納されているとき、すなわち、漢字コードと英数コードのいずれか一方のみが読み込まれている場合、表示画像(表示文字の画像)の編集領域であるRAM240内の表示画像データ領域243に、読み込まれている側の文字群(例えば曲名の文字データ)に対応する文字画像データを展開し、双方に文字群が格納されているとき、すなわち、漢字コードと英数コードの両方が読み込まれている場合、次のユーザによる選択処理に移行して、選択された側を展開し、展開された文字(画像)データを表示(処理)対象として表示(処理)する。
【0202】
また、ユーザが仮に印刷キー39を押せば、印刷画像(印刷文字の画像)の編集領域であるRAM240内の印刷画像データ領域244に、所定の配置となるように、上記の表示対象と同じ側の文字に対応する画像データを展開し、展開された文字(画像)データを印刷(処理)対象として印刷(処理)する。なお、上記の表示処理や印刷処理では、文字を画像データとして編集領域に展開したが、例えばその後の処理として他の装置にデータ通信する処理、すなわち通信処理などの場合には、文字コード(テキストコード)のまま、その通信処理のための編集領域(例えば一般的編集のためのテキストデータ領域242など)に展開することになる。
【0203】
上述のように、テープ印刷装置1では、漢字コードと英数コードのいずれか一方のみが読み込まれている(格納されている)ときにも、双方が読み込まれている(格納されている)ときにも、編集領域に展開された文字データを表示や印刷その他の処理対象として問題なくデータ処理を行うことができる。また、これにより、MD(ディスク)92内に記憶されている属性情報が全角表示属性情報か否か(特定コード群のコードで表現される文字が含まれるか否か)に拘らず、その属性情報(文字群)を読み出して処理対象とすることができる。
【0204】
また、双方が読み込まれている(格納されている)ときにも、一方のみを処理対象として選択できるので、所定の一方のみを処理する従来に比べて処理効率が低下することもない。また、上述の例では、ユーザが選択できるので、ユーザの意図をその後の処理に忠実に反映させることができる。
【0205】
なお、ユーザが任意に選択するのではなく、例えばより見栄えの良くなる漢字コード側などの一方をデフォルトで選択するようにしても良いし、任意選択もデフォルト選択もできるようにしておき、任意選択しなかったときだけ、所定の一方や前回の任意選択で選択した側などをデフォルト選択するようにしても良い。
【0206】
ところで、一般に、1以上の文字(キャラクタの意味)を有する文字群を印刷する文字印刷装置では、印刷前に、印刷しようとしている文字(文字コードに対応する文字画像)群が、所定サイズの印刷領域(例えば1頁分等)の何倍分の印刷サイズの印刷領域(例えば何頁分)に印刷できるかを、その文字印刷装置の表示装置等で確認してから、印刷を行う。あるいは、時間等の都合により、印刷後にそれを確認する。
【0207】
しかしながら、字数制限、行数制限、頁数制限などにより、印刷可能な印刷領域の印刷サイズが定まっている場合に、それらの制限を直接指定して、その制限された印刷サイズの印刷領域に適合する文字群の一部を抽出して印刷するような文字印刷装置は知られていない。ましてや、まだ印刷されていない文字群が有るなどを報知するような文字印刷装置は知られていない。
【0208】
例えばワープロ等では、印刷開始頁および印刷終了頁を指定することにより、結果的に頁数を指定することにはなるが、頁数制限を直接指定する訳ではないので、ユーザがその頁内に所望の文字群の全てを印刷しようとしたか否かは知る由もなく、それ故、頁数制限内に文字群が印刷しきれないときに、その旨を報知する印刷を行うなどはできず、そのようなことをするためには、ユーザ自身が表示画面上で確認して、その旨を報知する文字等を入力する必要がある。これは、所定の印刷サイズがなく定長設定等により印刷サイズを設定するテープ印刷装置等においても同様である。
【0209】
これに対し、本実施形態のテープ印刷装置1では、所定の基準サイズの整数倍の印刷サイズを直接指定して、その印刷サイズの印刷領域に適合する文字群を抽出して印刷でき、さらには指定した印刷サイズ内に文字群の全部を印刷できないときに、その旨を報知する報知文字を付加して印刷ができるようにしている。以下、具体的に、図24〜図27等を参照して説明する。
【0210】
図24に示すように、基本入力モードの状態、例えば前述(G11、G21、G31)と同様の画面が表示されている状態(G41)で、ユーザが印刷キー39を押すと、割込処理としての印刷処理が起動され、まず、印刷サイズの選択枝の画面、具体的には、印刷して作製するラベルの種類を選択する画面が表示される。まず、デフォルトとして、前回選択した選択枝(ここでは、例として「ディスクラベル」)が最初に表示される(G42)。
【0211】
この状態では、ユーザは、カーソルキー33(33U、33D、33L、33R等)の操作により他の選択枝を順次表示できる(G42〜G44)。例えば、カーソル「↓」キー33Dまたはカーソル「→」キー33Rを繰り返し押すと、「ディスクラベル」→「ケースラベル」→「サイドラベル」→「ディスクラベル」の順で順次選択枝が表示され、同様に、カーソル「↑」キー33Uまたはカーソル「←」キー33Lを繰り返し押すと、「ディスクラベル」→「サイドラベル」→「ケースラベル」→「ディスクラベル」の順で順次選択枝が表示される。
【0212】
なお、実際には、これらの選択枝の他、半抜きラベルを形成していないテープT上の印刷領域を指定するための「通常テープ」等の選択枝が用意され、それを選択すると、前述のテープ種別センサ141(図2参照)により検出されたテープTの種別からそのテープ幅が判別され、そのテープ幅の印刷領域(または幅方向の所定の余白を引いた印刷領域)に適合した印刷画像を作成できるようになっているが、ここでは関係しないので説明(および図示)を省略し、各種ラベルを作成する選択枝およびその後の処理についてのみ説明する。
【0213】
図24の印刷サイズ(ラベルの種類、すなわちラベルサイズ)の選択枝のいずれかが表示された状態(G42〜G44)で、ユーザにより削除キー35が押されると、印刷処理を中止して、元の基本入力モードの画面に戻る(G41)。一方、同じ状態(G42〜G44)で、ユーザにより確定キー35が押されると、印刷データ(印刷のための印刷画像データ)が準備されているか否かを判別する(S45)。
【0214】
図20で前述のテキスト初期状態(G0)で印刷キー39を押した場合、ディスク(タイトル)名や曲名の文字(コード)データがない状態で印刷キー39を押して「ディスクラベル」や「ケースラベル」を選択した場合、曲名等はあってもディスク(タイトル)名の文字(コード)データがない状態で印刷キー39を押して「サイドラベル」を選択した場合等では、印刷サイズの選択が終了しても、印刷データの作成等に移行できないので(S45:No)、データ無しの旨のエラー報知(表示)をした後、所定時間後に元の基本入力モードに戻り、印刷キー39押下前の表示状態に戻る。
【0215】
一方、文字データ有りのとき(S45:Yes)には、次に、図25に示すように、印刷確認処理、すなわち確認メッセージ「印刷OK?」を表示する(S47:図26参照)。この状態で、ユーザにより確定キー38または印刷キー39が押されると、次に、準備中表示処理を行う(S48)。一方、その他のキーが押されると、基本入力モードに戻る(G51:G41と同じ)。
【0216】
次に、準備中表示処理(S48)では、メッセージ「準備中」を表示(S480:図26参照)した状態で、主に、印刷データ作成処理(S481)、ラベル位置合わせ処理(S482)、検出が正常か否かの判定(S483)を行い(詳細は後述)、途中で電源キー31の押下、削除キー35の押下または(蓋開閉センサ142により)開閉蓋21の開放検出があると、その旨をエラー報知(表示)して印刷処理を中断し(S52)、基本入力モードに戻る(G51)。
【0217】
また、テープカートリッジ5が装着されていない場合、装着されたテープカートリッジ5が選択したものと異なる(すなわちテープTの種別が選択したラベルを形成したものでない)場合、基準穴THの位置検出が正常でなかった場合(S483:No)等には、ラベル交換表示処理、すなわち、ラベル交換(選択したラベルに対応するテープTを収容したテープカートリッジ5を装着すること)を促すエラー報知(表示)後、基本入力モードに戻る(G51)。
【0218】
一方、上記の準備中表示処理(S48)が正常に終了したときには、次に、印刷中表示処理(S50)を行う。この印刷中表示処理(S50)では、印刷中の旨のメッセージを表示した状態で、主に印刷を実行して(S502)、基本入力モードに戻る。この印刷中表示処理(S50)においても、その途中で電源キー31の押下、削除キー35の押下または開閉蓋21の開放検出があると、その旨をエラー報知(表示)して印刷処理を中断し(S52)、基本入力モードに戻る(G51)。
【0219】
そして、上記の印刷処理により、印刷サイズとして選択したラベルの種類(すなわちラベルサイズ)に適合した印刷画像を、装着したテープT上に形成された半抜きラベルの印刷領域に印刷でき、図5で前述のように、所望の各種ラベルを作成できる。
【0220】
ここで、上記の準備中表示処理(S48)および印刷中表示処理(S50)について、さらに詳述しておく。
【0221】
図26に示すように、印刷確認処理で確認メッセージ「印刷OK?」を表示した状態で、ユーザにより確定キー38または印刷キー39が押されて(S47)、準備中表示処理(S48)が開始すると、メッセージ「準備中」を表示し(S480)、その状態で、まず、印刷データ作成処理(S481)を行う。
【0222】
印刷データ作成処理(S481)では、まず、ディスクラベルまたはケースラベルが選択されたか否かを判別し(S4811)、選択されたとき(S4811:Yes)には、テープ識別センサ141の検出結果により、メインラベルLM用のテープカートリッジ5が装着されているか否かを判別し(S4812)、装着されていないとき(S4812:No)には、前述のように、次に、ラベル交換表示処理(S49)を行う。
【0223】
一方、ディスクラベルまたはケースラベルが選択されていないとき、すなわちサイドラベルが選択されたとき(S4811:No)、あるいは、ディスクラベルまたはケースラベルが選択されていて(S4811:Yes)、かつ、それ用のテープカートリッジ5が装着されているとき(S4812:Yes)には、次に、印刷画像作成処理(S4813)を行う。
【0224】
前述のように、RAM240内のテキストデータ領域242には、基本入力モードのとき(例えば図24のG41)に表示された文字を含む文字(コード)データが格納されているので、この印刷画像作成処理(S4813)では、テキストデータ領域242に格納されているディスク名や曲名等の文字(コード)データに対応する(すなわち基本入力モードのときの表示に対応する)文字(画像)データを、RAM240内の印刷画像データ領域244に、所定の配置となるように展開・配置して、印刷画像(データ)を作成する。
【0225】
印刷画像作成処理(S4813)が終了し、印刷データ作成処理(S481)が終了すると、次に、ラベル位置合わせ処理(S482)を行う。このラベル位置合わせ処理(S482)では、まず、上下方向(テープTの幅方向)の印刷位置を調整し(S4821)、続いて、サイドラベル有無を検出(サイドラベルLS用のテープTのテープカートリッジ5が装着されているか否かを検出)し、前後方向(テープTの長手方向)の印刷位置を調整する(S4822)。
【0226】
ラベル位置合わせ処理(S482)が終了すると、次に、検出が正常か否かの判定(S483)をして、準備中表示処理(S48)を終了し、次に、印刷中表示処理(S50)を行う。なお、上下方向印刷位置調整(S4821)、サイドラベル有無検出&前後方向印刷位置調整(S4822)、検出正常か否かの判別(S483)については、さらに後述する。
【0227】
印刷中表示処理(S50)では、印刷中の旨のメッセージを表示し(S501)、その状態で、次に、印刷を実行し(S502)、印刷後の所定のテープ送りを行った(S503)後、ケースラベル指定(すなわちケースラベルが選択され)、かつ、1枚目の印刷が終了した状態、かつ、2枚目のデータ有りの状態か否か、すなわちケースラベル指定&1枚目終了&2枚目データ有りか否かを判別し(S504)、条件が成立しないとき(S504:No)には、基本入力モードに戻る。
【0228】
そして、このケースラベル指定&1枚目終了&2枚目データ有りの条件が成立するとき(S504:Yes)には、2枚目のメインラベルLMの作成(印刷)のために、印刷画像作成処理(S4813)〜印刷後テープ送り(S503)までを同様に行い、次には条件不成立となる(S504:No)ので、基本入力モードに戻る。
【0229】
なお、上下方向印刷位置調整(S4821)は、後述する方法で印刷位置の設定を変更し、その後、一度調整すれば、さらに設定変更があるまでは調整は不要であり、その場合、上下方向印刷位置調整(S4821)では、調整済みであることをフラグ等により確認するだけの処理でよい。サイドラベル有無検出(S4822の一部)も、開閉蓋21の開閉を蓋開閉センサ142により検出し、一度実行した後には、同様にフラグ等により確認するだけの処理でよい(後述のこの処理の説明では、この確認も処理フローに含めている)。
【0230】
次に、上記のケースラベル指定&1枚目終了&2枚目データ有りの判別の意味について、例を挙げて説明する。図5で前述の例では、ディスクラベルの例(同図(a))に対し、アーティスト名等を付加したケースラベルの例(同図(b)参照)を示していて、直接比較しにくいので、別の例を参照して双方を比較説明する。
【0231】
任意の時点の編集(文字装飾等)の設定状態において、曲番部を除く名称として、例えばメインラベルLMの1行当たりに、11文字の名称(タイトル名や曲名)、および、1枚(1頁)当たりに20行が印刷できる状態で、MD92から読み出された文字(コード)データに基づいて忠実に全部を印刷しようとすれば、図27(a)に示すように、印刷画像(データ)が作成されるものとする。
【0232】
すなわち、例えば1行目に1行のタイトル名(ここでは仮に「☆TITLE」とする)、2〜3行目に曲番「1」と区切り文字「.」とその曲名(同様に仮に「A1B1C1D1E1F1G1」)、4行目に同様に曲番等「2.」と曲名「A2B2C2」、5〜6行目に同様に「3.A3B3C3D3E3F3G」、7行目に同様に「4.A4B4C4D4E4F」、……、19行目に「11.A11B11C11D1」、20〜21行目に「12.A12B12C12D12E12F12」、22〜23行目に「13.A13B13C13D13E13」、24行目に「14.A14B14C14」、……のように、タイトル名および全45曲の曲番・曲名(すなわち「45.A45B……」等まで)の印刷画像を作成できる分の文字データが、テキストデータ領域242に格納されているものとする。
【0233】
この状態で、印刷キー39が押され、印刷処理を開始して、ケースラベルが選択されると、メインラベルLMの1枚目に20行目まで割り付けて印刷し、その時点では、ケースラベル指定&1枚目終了&2枚目データ有りの条件は成立する(S504:Yes)ので、次に、メインラベルLMの2枚目に21〜39行目まで割り付け、かつ、最後の行(40行目)に省略する旨の報知文字(図5の例では「〜その他x曲〜」)を付加して印刷し、その時点では、ケースラベル指定&1枚目終了&2枚目データ有りの条件は成立しない(S504:No)ので、印刷処理を終了して、基本入力モードに戻る。
【0234】
なお、この場合、20〜21行目に12曲目の曲名があるため、2行が頁の境界を超える。テープ印刷装置1では、実際には、このような場合、20行目を空行にして21〜22行目に12曲目を印刷するが、ここではその処理を無視して説明している。
【0235】
また、最後の行に挿入する省略する旨の報知文字は、図5の例でも前述のように、「〜その他x曲〜」の他、「〜全x曲〜」(上記の例の場合「〜全45曲〜」)などでも良い。すなわち、印刷されている曲数(印刷された最後の曲番に等しい)が把握できるので、例えば全45曲であることが把握できれば、印刷されなかった曲名があること(印刷が省略されたこと)および省略された曲数等が把握できる。すなわち、「〜全x曲〜」の報知も省略した旨の報知となる。
【0236】
また、この「〜その他x曲〜」や「〜全x曲〜」の報知は、省略しない場合にもそれを付加することにより、その省略しない旨の報知となるので、便利である。ただし、例えば全曲数が10曲の場合、全曲分印刷できたときに、「〜その他0曲〜」より「〜全10曲〜」の方が体裁がよいので、以下の例では、「〜全x曲〜」を使用して説明する。
【0237】
上記の例において、仮に全曲数が10曲、すなわちタイトル名および全10曲の曲番・曲名「10.A10B10C10D10E10F1」の18行目までの印刷画像を作成できる分の文字データが、テキストデータ領域242に格納されているものとすると、それらは全てメインラベルLMの1枚目に割り付けられ、2枚目は空白となる。
【0238】
また、上記の全45曲の分の文字データが用意(格納)された状態で、ディスクラベルが選択されると、ディスクラベルLMDは印刷領域としてメインラベル1枚分なので、図27(b)に示すように、19行目の曲番・曲名「11.A11B11C11D1」までが割り付けられ、最後の20行目に「〜全45曲〜」の報知文字を付加した印刷画像が印刷される。
【0239】
上述のように、このテープ印刷装置1では、ディスクラベルおよびケースラベルのいずれかを選択(基準サイズおよび1種以上の拡大サイズから印刷サイズを選択)することにより、ディスクラベルのラベルサイズ(所定の基準サイズ)の整数倍(ディスクラベルを選択したときには1倍、ケースラベルを選択したときには2倍)の印刷サイズを直接指定できる。
【0240】
また、これにより、ディスクラベルを選択したときには、ディスクラベルの一面、ケースラベルを選択したときには、ディスクラベルの一面目と2面目(選択された印刷サイズの印刷領域を基準サイズで分割した1以上の分割印刷領域)のそれぞれに、文字群の相異なる所定の一部を割り付け、割り付けられた文字群に対応する印刷画像を作成して印刷対象物に印刷できる。すなわち、所定の基準サイズの整数倍の印刷サイズを直接指定して、その印刷サイズの印刷領域(各ラベル)に適合する文字群を抽出して印刷できる。
【0241】
また、テープ印刷装置1では、選択されたラベルサイズ(印刷サイズ)の印刷領域に文字群を割り付けるとともに、文字群の全部を印刷できないときに、その旨を示す印刷のための報知文字を付加する。すなわち、所定の基準サイズの整数倍の印刷サイズを直接指定できるので、指定した印刷サイズ内に文字(文字コードに対応する文字画像)群の全部を印刷できるか否かを判別でき、その結果、印刷できないと判別されたときに、その旨を報知する報知文字を付加した印刷ができる。
【0242】
なお、この場合の印刷のための報知文字の付加は、文字コードの状態で文字群に付加してから画像として一緒に展開しても良いし、別々に画像として展開した後に報知文字の画像として付加しても良い。また、印刷できると判別したときに、その旨を報知する報知文字を付加するか否かは任意である。また、印刷できない旨の報知と印刷できる旨の報知とに共通で使用できる報知文字も考えられるので、そのような報知文字を使用すると便利である。
【0243】
また、テープ印刷装置1では、基本的にユーザの任意の選択によりラベルサイズ(印刷サイズ)を選択できる一方、装着されたテープ(印刷対象物)Tの種別、すなわちそこに形成された半抜きラベルの種類を検出できるので、ユーザの選択と合わない場合にエラー報知をすることにより、ユーザにその交換を促すことができ、この結果、ユーザの所望とテープ(印刷対象物)Tの種別の双方に適合したラベルサイズ(印刷サイズ)を選択できる。
【0244】
また、上記の説明では、ディスクラベルとケースラベル、すなわち、ラベルサイズとして、基本サイズ(ディスクラベルのラベルサイズ)の整数倍の印刷サイズ(ディスクラベルは1倍、ケースラベルは2倍)となる2種のラベルについて主に説明したが、前述のように、テープ印刷装置1では、これら以外にサイドラベルを選択できる。
【0245】
言い換えれば、テープ印刷装置1では、MD(ディスク)92内に記録された文字群を読み出すとともに、基準サイズの整数倍等に拘わらず、各種ラベルサイズ(印刷サイズ)のうちのいずれかを選択することにより、選択された印刷サイズに適合した文字群の所定の一部または全部を抽出して印刷画像を作成して印刷する。すなわち、各種の印刷サイズのうちのいずれかの印刷サイズを選択することにより、その印刷サイズに適合した文字群を抽出して印刷できる。
【0246】
次に、1以上の文字を有する文字列の各文字を所定のフォントデータに基づく文字画像に展開して、それらを適宜配置した画像を作成する画像作成装置として見たときのテープ印刷装置1について説明する。
【0247】
一般に、1以上の文字を有する文字列を画像として表示または印刷するためには、既知のフォントデータを記憶するROM等から各文字のテキスト(コード)データに対応するフォントデータを読み出し、あるいは外字登録や描画登録により登録したドットマトリクスデータを読み出し(以下、既知のフォントや登録済みのドットマトリクスを代表して単に「所定のフォント」という)、その所定のフォントデータに基づいて所定の画像作成領域に文字画像を展開・配置して、所望の画像となる表示画像データや印刷画像データを作成する。
【0248】
例えばワープロ等では、設定された1頁のサイズに合った編集画面が表示され、その編集画面の範囲内に登録済みのテキストデータを読み込んだり、新たな文字をキー入力したりすることで、編集を行う。すなわち、所定サイズの表示画像作成領域に文字列のテキストデータに適合した文字画像を展開・配置して、作成された表示画像を表示する。また、編集が終了して、印刷を指示するキー入力により、その画面表示のイメージのままの印刷画像の印刷を行う。すなわち、所定サイズの印刷画像領域に文字列のテキストデータに適合した文字画像を展開・配置して、作成された印刷画像を印刷する。
【0249】
これらの場合、例えば文字列のテキスト(コード)データに任意に挿入できる任意改行コードが含まれるときには、その任意改行コードに従って文字列の各行が決定される。しかし、任意改行コードまでの各行の文字列の長さ(文字数等)がその画像作成領域のサイズとして設定された各行の長さ(例えば横書の場合、横のサイズ)より長いときには、その所定の横のサイズに合う文字の所で、自動改行が為される。もちろん、任意改行コードがないときには、全て設定された横のサイズに合う文字の所で、自動改行が為される。
【0250】
また、行についても同じであり、例えば文字列のテキストデータに任意に挿入できる任意改頁コードが含まれるときには、その任意改頁コードに従って各頁の行数が決定される。しかし、任意改頁コードまでの行数がその画像作成領域のサイズとして設定された行数より長いときには、その縦のサイズに合う行数の所で、自動改頁が為される。もちろん、任意改頁コードがないときには、全て設定された縦のサイズに合う行の所で、自動改頁が為される。
【0251】
しかしながら、文字列の内容の一部を省略してでも、その文字列の全体の要約を所定の1行、所定の行数または所定の頁数内に表示したり印刷したいという要望に対応できる画像を作成する装置は知られていない。すなわち、例えば各行番号や各情報番号とともにその行番号や情報番号に対応した文字列の要部(例えば先頭の所定数の文字)だけでも良いから1行内に納めて、各行を並べて表示したり印刷したりするような装置は知られていない。また、要部(例えば先頭の複数行)だけで良いから所定の行数や頁数内に納めて、文字列の内容の全体のイメージを所定の行数や頁数内に表示または印刷したりするような装置は知られていない。
【0252】
これに対し、本実施形態のテープ印刷装置1では、文字列の各行の所定の文字数を超える部分を省略し、または文字列の各行を並べた複数行のうちの所定の行数を超える部分を省略し、省略したときには、その旨を報知する画像を付加した省略画像を作成できるようにしている。以下、具体的に、図27〜図28等を参照して説明する。
【0253】
まず、テープ印刷装置1では、例えば各情報番号(ここでは各曲番に相当)とともにその情報番号(曲番)に対応した文字列の要部(先頭の所定数の文字)を1行内に納めて、各行を並べて表示したり印刷したい場合等に適した省略画像を作成できる。
【0254】
ここでは、図27(a)で前述のように、タイトル名(曲番が「0」(代表)の曲名と考えれば良い)および全45曲の曲番・曲名の印刷画像を作成できる分の文字(コード)データが、テキストデータ領域242に格納されているものとする。
【0255】
テープ印刷装置1では、種々の機能設定ができ(図19参照)、その中に「折り返しフォーム設定」がある。この折り返しフォームは、初期設定値として「折り返し有り」が設定されるため、その状態で、上記の文字コードに対する印刷画像を作成すると、例えばディスクラベル選択時には、図27(b)で前述のような印刷画像を作成して印刷する。
【0256】
初期設定のままの状態では、例えば図29に示すように、基本入力モードにおいて、表示画面41(図2、図9参照)に曲名(図示の場合、曲番「2」の曲名「someday」)が表示され、タイトル名および曲名に対する行折り返し(タイトル折返および曲折返)の設定状態を示すインジケータ4i01および4i11(図9、図10参照)が点灯(表示)されている状態となる(G61:図24のG41も同じ状態を示した)。
【0257】
この状態(G61)で、かつ、上記の文字コードが用意されている状態で、かつ、ディスクラベル選択時には、図27(b)のような印刷画像が作成されることになる。ユーザは、この状態から、図29に示すように、フォームキー34FSを押すことにより、機能選択設定モードの「折り返しフォーム設定」の画面を表示させることができる。
【0258】
ユーザによりフォームキー34FSが押されると、テープ印刷装置1では、まず、現状の設定、すなわち、上記の例では、「折返あり」を最初に表示する(G62)。
【0259】
この状態(G62)で、ユーザによりカーソルキー33が操作されると、「折返あり」と「折返なし」を交互に表示する。これらの状態(G62〜G63)で、ユーザにより削除キー35が押されると、元の基本入力モードに戻る(G61)。
【0260】
ここで、ユーザは、所望の一方(ここでは「折返なし」)を表示させて(G63)、確定キー38を押すことにより、所望の一方(ここでは「折返なし」)を設定できる。すなわち、例えば「折返なし」を表示した状態でユーザにより機能キー38が押されると、テープ印刷装置1では、それを新たな「折り返しフォーム」として設定し、基本入力モードに戻る(G64)。
【0261】
この場合、キャラクタ表示部4c(図9参照)の表示(曲番「2」の曲名「someday」)は元のままの表示となるが、タイトル折返および曲折返の設定状態を示すインジケータ4i01および4i11のうち、曲折返のインジケータ4i11が消灯して、タイトル折返のインジケータ4i01は点灯を維持する。すなわち、曲折返の設定が解除された状態となる(G64)。
【0262】
なお、ユーザは、基本入力モードにおいて、タイトル名を表示させて(サブ表示部に「D」と表示された状態)から、フォームキー34FSを押して、上記と同様の操作を行うことにより、タイトル折返の設定を解除でき、この場合、タイトル折返インジケータ4i01が消灯することになる。もちろん、タイトル折返も曲折返も、同様の操作により「折返あり」を表示させて(例えばG62の状態で)、確定キー38を押すことにより、再設定できる。
【0263】
そして、テープ印刷装置1では、「折り返し無し」(ここでは「曲折返なし」)の状態で、かつ、例えば前述のタイトル名(曲番が「0」の曲名と考えれば良い)および全45曲の曲番・曲名の印刷画像を作成できる分の文字(コード)データが用意されている(テキストデータ領域242に格納されている)状態で、ディスクラベル選択時には、図28(a)のような印刷画像を作成し、同様の状態で、ケースラベル選択時には、同図(b)のような印刷画像を作成する。
【0264】
例えば図28(a)を参照して、上記のディスクラベル選択の場合の印刷画像の作成処理について,以下に説明する。なお、実際には、編集や確認のために、後述する表示画像の作成(表示画像のためのテキストデータ作成)を先に行い、その作成された表示画像(用のテキストデータ)を利用して印刷画像を作成するが、その表示画像の意味を理解するためにも、ここではそれを無視して先に印刷画像の作成処理についてその概念(考え方)について説明しておく。
【0265】
図27で前述のように、まず、対象となる文字列(それぞれ1以上の文字を含む文字列の行を各行として1以上有する基礎文字列)のテキストデータを記憶しておく。前述の図27(a)の例では、タイトル名(曲番「0」(代表)の曲名)および全45曲の曲番・曲名の印刷画像を作成できる分の文字(コード)データを、テキストデータ領域242に格納する。
【0266】
次に、その基礎文字列の各行の文字数が所定の文字数を超えるか否かを判別する。ここでは、図27等に合わせて所定の文字数を(曲番の部分を除き)11文字とする。
【0267】
なお、画像作成領域のサイズ等は、通常、ドット単位のサイズ(ドットサイズ)で計算されるので、ここでいう所定の文字数は、例えば現在設定されている文字サイズ(ドットサイズ)の文字を配置する場合の文字数であり、具体的には、ドット数の合計が編集画像領域の横のドットサイズに適合するように現設定の文字サイズの文字を並べた場合の文字数であり、全角/半角、拡大/縮小、各種文字修飾(例えば白抜き(中抜き)、斜体等)などにより、1文字のドットサイズが変化すれば所定の文字数も変化する。
【0268】
前述の例では、1行目の(曲番「0」の曲名に相当する)タイトル名「 ☆TITLE」(最初のスペースを含めて7文字)が所定の11文字以下なので、タイトル折返が設定されているか否かに拘らずに1行となるが、例えば「 ☆TITLEtitle」(最初のスペースを含めて12文字)の場合、タイトル折返が設定されていれば、すなわち行折り返し有りが設定されていれば、「 ☆TITLEtitl」で折り返して(改行して)、「e」を2行目に印刷するような印刷画像となる。
【0269】
一方、例えば「 ☆TITLEtitle」(12文字)の場合、タイトル折返が設定されていなければ、すなわち行折り返し無しが設定されていれば、11文字(所定の文字数)を超えると判別し、各行の1以上の文字の省略を報知するための所定の文字省略報知文字列(ここでは例えば「…」の1文字とする)の文字数(1文字)を所定の文字数(11文字)から減算した所定の省略後文字数(10文字)に基づいて、基礎文字列の各行(ここではタイトル名の行)の各文字のうち省略後文字数(10文字)を超える分を省略した省略文字列「 ☆TITLEtit」を作成する。
【0270】
そして、その省略文字列「 ☆TITLEtit」に文字省略報知文字列「…」を付加して省略基礎文字列「 ☆TITLEtit…」を作成する。ただし、上述のように、ここでは、タイトル名「 ☆TITLE」(7文字)なので、基礎文字列のままの文字列「 ☆TITLE」を省略基礎文字列の1行目とする(図28(a)の行番号「1」を参照)。
【0271】
次のテキストデータ上の2行目、すなわち情報番号(曲番)「1」の曲名は「「A1B1C1D1E1F1G1」(14文字)なので、曲折返が設定されていれば、すなわち行折り返し有りが設定されていれば、「A1B1C1D1E1F」で折り返して(改行して)、「1G1」を2行目に印刷するような印刷画像となる(図27(a)または(b)参照)。
【0272】
しかし、ここでは、曲折返が設定されていない、すなわち行折り返し無しが設定されているので、11文字(所定の文字数)を超えると判別し、文字省略報知文字列(「…」)の文字数(1文字)を所定の文字数(11文字)から減算した所定の省略後文字数(10文字)に基づいて、基礎文字列の各行(曲番「1」の行)の各文字のうち省略後文字数(10文字)を超える分を省略した省略文字列の2行目「A1B1C1D1E1」を作成し、それに文字省略報知文字列「…」を付加して省略基礎文字列の2行目「A1B1C1D1E1…」を作成する(図28(a)の行番号「2」:曲番「1」を参照)。
【0273】
次のテキストデータ上の3行目、すなわち情報番号(曲番)「2」の曲名は「「A2B2C2」(6文字)なので、曲折返の設定の有無、すなわち行折り返しの有無に拘らず1行となるので、基礎文字列のままの文字列「A2B2C2」を省略基礎文字列の3行目とする(図28(a)の行番号「3」:曲番「2」を参照)。
【0274】
次のテキストデータ上の4行目、すなわち情報番号(曲番)「3」の曲名は「A3B3C3D3E3F3G」(13文字)なので、曲折返が設定されていれば、「A3B3C3D3E3F」で折り返して、「3G」を2行目に印刷するような印刷画像となるが(図27(a)または(b)参照)、ここでは、曲折返なしの設定なので、11文字(所定の文字数)を超えると判別し、文字省略報知文字列(「…」)の文字数(1文字)を所定の文字数(11文字)から減算した所定の省略後文字数(10文字)に基づいて、基礎文字列の曲番「3」の行の各文字のうち10文字を超える分を省略した省略文字列の4行目「A3B3C3D3E3」を作成し、それに「…」を付加して省略基礎文字列の4行目「A3B3C3D3E3…」を作成する(図28(a)の行番号「4」:曲番「3」を参照)。
【0275】
次のテキストデータ上の5行目、すなわち情報番号(曲番)「4」の曲名は「「A4B4C4D4E4F」(11文字)なので、曲折返の設定の有無、すなわち行折り返しの有無に拘らず1行となるので、基礎文字列のままの文字列「A4B4C4D4E4F」を省略基礎文字列の5行目とする(図28(a)の行番号「5」:曲番「4」を参照)。
【0276】
同様にして、省略基礎文字列の19行目「A18B18C18D…」を作成し(図28(a)の行番号「19」:曲番「18」を参照)、最後の20行目に前述の行を省略する旨の報知文字、すなわち、行の省略を報知するための所定の行省略報知文字列「〜全45曲〜」を付加して、省略基礎文字列の作成を終了する(図28(a)の行番号「20」を参照)。
【0277】
省略基礎文字列を作成すると、テープ印刷装置1では、次に、所定の文字数(11文字)の文字画像を配置可能な所定の画像作成領域、すなわち、ここでは、ディスクラベルLMDのラベルサイズに合わせて印刷画像データ領域244内に確保した画像作成領域に、省略基礎文字列の画像を所定のフォントに基づいて展開して配置した省略画像を作成する。
【0278】
上述のように、テープ印刷装置1では、それぞれ1以上の文字を含む文字列の行を各行として1以上有する基礎文字列のテキストデータを記憶しておき、その基礎文字列の各行の文字数が所定の文字数(上述の例では11文字)を超えるか否かを判別し、所定の文字数を超えると判別した場合に、各行の1以上の文字の省略を報知するための所定の文字省略報知文字列(「…」)の文字数(1文字)を所定の文字数から減算した所定の省略後文字数(10文字)に基づいて、基礎文字列の各行の各文字のうち省略後文字数を超える分を省略した省略文字列を作成し、それに文字省略報知文字列(「…」)を付加して省略基礎文字列を作成し、所定の文字数(11文字)の文字画像を配置可能な所定の画像作成領域に、省略基礎文字列の画像を所定のフォントに基づいて展開して配置した省略画像を作成する。
【0279】
この場合、省略文字列の文字数、すなわち省略後文字数(10文字)は、所定の文字数(11文字)から文字省略報知文字列(「…」)の文字数(1文字)を減算した値となるので、省略文字列に文字省略報知文字列を付加した省略基礎文字列の文字数が、所定の文字数を超えることはない。
【0280】
このため、テープ印刷装置1では、テキストデータから成る1以上の文字を有する基礎文字列の各行の文字数が所定の文字数を超える場合に、所定の文字数の文字画像を配置可能な所定の画像作成領域に、基礎文字列の一部を省略しかつ省略した旨を報知する文字省略報知文字列を付加した新たな文字列の画像を所定のフォントに基づいて展開して配置した省略画像を作成できる。
【0281】
すなわち、文字列の各行の所定の文字数を超える部分を省略し、省略したときには、その旨を報知する画像を付加した省略画像を作成できる。したがって、テープ印刷装置1では、例えば各行番号や各情報番号(各曲番)とともにその行番号や情報番号(曲番)に対応した文字列の要部(先頭の所定数の文字)を1行内に納めて、各行を並べて表示したり印刷したい場合等に適した省略画像を作成できる(図28参照)。
【0282】
なお、テープ印刷装置1では、上述のタイトル折返や曲折返の有無を設定できるようにしているが、いずれか固定としても良く、その場合、図29で前述したような設定は不要となる。
【0283】
また、文字省略報知文字列の付加は、上述のように、文字コードの状態で基礎文字列に付加してから画像として一緒に展開しても良いし、また、下記のように、別々に画像として展開した後に文字省略報知文字列の画像として付加しても良い。
【0284】
すなわち、この場合、テープ印刷装置1では、それぞれ1以上の文字を含む文字列の行を各行として1以上有する基礎文字列のテキストデータを記憶しておき、上述した例と同様に、省略後文字数に基づいて、所定の文字数の文字画像を配置可能な所定の画像作成領域に、基礎文字列の各行の各文字のうち省略後文字数を超える分を省略した分の各文字の画像を所定のフォントに基づいて展開して配置した省略文字列画像を作成し、さらに、所定のフォントに基づいて所定の文字省略報知文字列を展開して配置することにより、省略文字列画像に文字省略報知文字列の画像を付加した省略画像を作成する。
【0285】
そして、この場合も、上述した例と同様に、省略画像を作成するために展開・配置する文字画像の各行の文字数が、所定の文字数を超えることはない。このため、この場合においても、テキストデータから成る1以上の文字を有する基礎文字列の各行の文字数が所定の文字数を超える場合に、所定の文字数の文字画像を配置可能な所定の画像作成領域に、基礎文字列の一部を省略しかつ省略した旨を報知する文字省略報知文字を付加した新たな文字列の画像を所定のフォントに基づいて展開して配置した省略画像を作成できる。すなわち、文字列の各行の所定の文字数を超える部分を省略し、省略したときには、その旨を報知する画像を付加した省略画像を作成できる。
【0286】
なお、上述した例では、文字省略報知文字列として、「…」を使用したが、この他、「‥」、「・」、「〜」または「.」等を使用しても良く、また、例えばこれらを含む複数の文字から成る文字列を文字省略報知文字列として使用しても良い。これらの場合、文字省略報知文字列が「…」、「‥」、「・」、「〜」または「.」を示す文字を1以上含むので、省略したイメージを的確に表現できる。
【0287】
また、テープ印刷装置1では、文字挿入、文字削除、文字変換、文字サイズ設定または文字装飾設定などの編集を行え、その編集の結果、1文字の文字画像の幅等が変化し、それにより、所定の画像作成領域に配置可能な文字数が変化したときには、その変化後の文字数を所定の文字数として省略画像を作成するので、編集結果の基礎文字列に適合した画像が作成できる。
【0288】
すなわち、前述のように、ここでいう所定の文字数は、例えば現設定の文字サイズにおける文字数であり、全角/半角、拡大/縮小、各種文字修飾(例えば中抜き、斜体等)などにより、1文字のドットサイズが変化すれば所定の文字数も変化するが、テープ印刷装置1では、それに合わせた文字数を所定の文字数として省略画像を作成するので、編集結果の基礎文字列に適合した省略画像が作成できる。
【0289】
また、前述のように、テープ印刷装置1では、文字列の各行の所定の文字数を超える部分を省略した省略画像の他、文字列の各行を並べた複数行のうちの所定の行数を超える部分を省略し、省略したときには、その旨を報知する画像を付加した省略画像を作成できるようにしている。すなわち、例えば要部(先頭の複数行)を所定の行数や頁数内に納めて、文字列の内容の全体のイメージを所定の行数や頁数内に表示または印刷したい場合等に適した省略画像を作成できる。
【0290】
この場合、上述の例と同様に、まず、テキストデータの基礎文字列を記憶しておき、その基礎文字列の行数が所定の行数を超えるか否かを判別する。図27(b)や図28(a)等の例で言えば、ディスクラベルの場合の所定の行数は20行となる。また、図28(b)は、ケースラベルの例を示していて、この場合の所定の行数は、40行となる。以下では、20行(ディスクラベル)の例で説明する。
【0291】
すなわち、テープ印刷装置1では、所定の行数(20行)を超えると判別した場合に、行の省略を報知するための所定の行省略報知文字列(前述のように、ここでは「〜全x曲〜」)の行数(ここでは1行)を所定の行数(20行)から減算した所定の省略後行数(19行)に基づいて、基礎文字列の各行のうち省略後行数を超える分を省略し、行省略報知文字列の各行(「〜全x曲〜」の1行)を付加して、新たな基礎文字列となる省略基礎文字列を作成し、所定の行数(20行)の文字画像を配置可能な所定の画像作成領域に、省略基礎文字列の画像を所定のフォントに基づいて展開して配置した省略画像を作成する。
【0292】
この場合、省略後行数(19行)は、所定の行数(20行)から行省略報知文字列の行数(ここでは1行)を減算した値なので、行省略報知文字列を付加しても省略基礎文字列の行数が、所定の行数を超えることはない。
【0293】
このため、テープ印刷装置1では、それぞれ1以上の文字のテキストデータから成る文字列を各行として複数行有する基礎文字列の行数が所定の行数を超える場合に、所定の行数の文字画像を配置可能な所定の画像作成領域に、基礎文字列の一部を省略しかつ省略した旨を報知する行省略報知文字を付加した新たな文字列の画像を所定のフォントに基づいて展開して配置した省略画像を作成できる。
【0294】
すなわち、文字列の各行を並べた複数行のうちの所定の行数を超える部分を省略し、省略したときには、その旨を報知する画像を付加した省略画像を作成できる。したがって、テープ印刷装置1では、例えば要部(先頭の複数行)を所定の行数や頁数内に納めて、文字列の内容の全体のイメージを所定の行数や頁数内に表示または印刷したい場合等に適した省略画像を作成できる。
【0295】
なお、行の省略の場合も、文字の省略の場合と同様に、行省略報知文字列の付加は、文字コードの状態で基礎文字列に付加してから画像として一緒に展開しても良いし、下記のように別々に画像として展開した後に行省略報知文字列の画像として付加しても良い。
【0296】
この場合、テープ印刷装置1では、それぞれ1以上の文字のテキストデータから成る文字列を各行として複数行有する基礎文字列を記憶しておき、上述の例と同様に、省略後行数に基づいて、所定の行数の文字画像を配置可能な所定の画像作成領域に、基礎文字列の各行のうち省略後行数を超える分を省略した残りの行の分の各文字の画像を所定のフォントに基づいて展開して配置した省略文字列画像を作成し、さらに、所定のフォントに基づいて前記所定の行省略報知文字列を展開して配置することにより、省略文字列画像に行省略報知文字列の画像を付加した省略画像を作成する。すなわち、この場合も、前述の例と同様に、省略画像を作成するために展開・配置する文字画像の行数が、所定の行数を超えることはない。
【0297】
このため、この場合も、それぞれ1以上の文字のテキストデータから成る文字列を各行として複数行有する基礎文字列の行数が所定の行数を超える場合に、所定の行数の文字画像を配置可能な所定の画像作成領域に、基礎文字列の一部を省略しかつ省略した旨を報知する行省略報知文字を付加した新たな文字列の画像を所定のフォントに基づいて展開して配置した省略画像を作成できる。すなわち、文字列の各行を並べた複数行のうちの所定の行数を超える部分を省略し、省略したときには、その旨を報知する画像を付加した省略画像を作成できる。
【0298】
また、テープ印刷装置1では、MD(ディスク)92に記憶された複数の曲の曲名を含む基礎文字列の複数行のうちの省略された分に、その複数の曲の曲名の1以上が含まれるときに、MD(ディスク)に記憶された曲の全曲数または省略された曲の曲数を示す文字(前述の「〜全x曲〜」または「〜その他x曲〜」)を、行省略報知文字列に含ませるので、ユーザは、行省略報知文字列に含まれる全曲数または省略曲数と画像として作成された分の曲数とから、画像作成が省略された旨の他、全曲数および省略曲数の他方を知ることができる。
【0299】
なお、テープ印刷装置1では、表示画面41に表示する表示画像については、別の構成にするので、上記の省略画像は印刷画像として利用するが、上記の省略画像を表示画像として利用しても良いことは言うまでもない。
【0300】
ただし、上記のような省略画像を作成し、それをそのまま表示および印刷に使用する場合、一旦作成すると、元の文字列を一部修正等した場合の確認がしにくい。すなわち、例えば文字や行の一部削除をした場合、所定の1行、所定の行数または所定の頁数内に納まる範囲が異なってくるので、省略すべき位置(省略すべき文字や行)等をも修正する必要があるが、省略画像のみの表示や印刷では、省略された(修正により復帰すべき)文字や行が把握できないので、修正が困難となる。
【0301】
一方、省略画像ではなく、省略を行わない全体の画像(全体画像)を作成する場合、その編集画像作成領域の1頁の横のサイズ(1行の文字数等)や縦のサイズ(行数等)により、前述のように自動改行や自動改頁等が為されるので、文字列の各行の元のイメージが把握しにくい。また、後に省略画像を作成する場合の各行や各頁のイメージが把握しにくい。
【0302】
そこで、テープ印刷装置1では、文字列の各行の一部を省略して各行が1行の文字列画像となるように展開・配置した省略画像や省略を伴わない全体画像などの編集画像の作成に先立ち、または編集画像の作成とは独立に、文字列の各行の元のイメージを生かしつつ、編集画像における省略位置や改行位置などの各行からの文字あふれ位置を把握可能な編集報知画像を作成できるようにしている。以下、具体的に、図27〜図32等を参照して説明する。
【0303】
まず、テープ印刷装置1では、図30に示すように、3種類の表示専用文字を定めている。行あふれマーク1(第1所定行あふれ報知文字列)、行あふれマーク2(第2所定行あふれ報知文字列)および文字あふれマーク(文字あふれ報知文字列)であり、それぞれ図示のように「L1」、「L2」および「C」を形どったマークなので、以下、略して「L1マーク」、「L2マーク」および「Cマーク」ともいう。
【0304】
これらの3種の表示専用文字の意味やその使い方について、以下に説明する。「L1マーク」や「L2マーク」については後述するので、まず、「Cマーク」について説明する。
【0305】
このCマークは、いわば文字数超過を示す文字あふれ報知文字列である。すなわち、テープ印刷装置1では、例えば図27等で前述のような処理対象となる文字列(前述の基礎文字列)を記憶しておき、基礎文字列の各行の文字数が所定の文字数(前述の例では11文字)を超えるか否かを判別し、所定の文字数(11文字)を超えると判別した場合に、上記のCマーク(文字あふれ報知文字列)を、所定の文字数(11文字)を超える直前の文字と直後の文字との間に挿入して、Cマークを含む基礎文字列として表示文字列(編集報知文字列)を作成し、それを表示画像データ領域(所定の編集報知画像作成領域)243に所定のフォントに基づいて展開して配置した表示画像(編集報知画像)を作成する。
【0306】
さらに具体的に説明する。例えば図27等で前述のテキストデータを基礎文字列とする場合、図27(a)の17〜18行目に対応するテキストデータ上の11行目は、情報番号(曲番)「10」の曲名「A10B10C10D10E10F1」を示す文字コードである。
【0307】
この場合、テープ印刷装置1では、図31(a)に示すように、11文字目の「1」(「D10」の真ん中の「1」)と12文字目の「0」(「D10」の最後の「0」)との間に、上記のCマークを挿入する。そして、これをそのまま表示画像に反映させて表示する。すなわち、図31はテキストデータ(文字コード)の表示文字列のイメージであると同時に、それに基づいて作成される表示画像のイメージを示している。
【0308】
これに対し、元の基礎文字列から作成される印刷画像のイメージは、前述のように、図27(a)または(b)に示されている。このうち、例えば前述の図27(a)の17〜18行目の情報番号(曲番)「10」の曲名「A10B10C10D10E10F1」の印刷画像上のイメージと、図31(a)のCマークを挿入した(挿入位置を説明上『C』で示す)曲名「A10B10C10D1『C』0E10F1」の表示画像上のイメージ(表示文字列のイメージと同じ)とを見比べてみれば明らかなように、Cマークの位置は自動改行される位置に対応する。
【0309】
すなわち、テープ印刷装置1では、省略画像や全体画像などの印刷画像(編集画像)を作成するための印刷画像データ領域(所定の編集画像作成領域)244の横(例えば横書の各行の長さ方向)のサイズに適合する文字数を所定の文字数(前述の例では11文字)とすれば、表示文字列(編集報知文字列)には、所定の文字数(11文字)を超える直前の文字と直後の文字の間、すなわち、自動改行される位置にCマーク(文字あふれ報知文字列)を挿入するので、それを展開・配置した表示画像(編集報知画像)の自動改行の位置には、Cマーク(文字あふれ報知文字列)の文字画像が展開・配置される。
【0310】
このため、作成された表示画像(編集報知画像)を表示すれば、ユーザはその表示画像(編集報知画像)から印刷画像(編集画像)における改行位置(文字あふれ位置)を把握できる。なお、所定の文字数を超えると判別した場合ばかりでなく、一般的な任意改行と同様に、文字あふれ報知文字列を任意に挿入できるようにすれば、編集の自由度が高まって、操作性が向上する。
【0311】
また、テープ印刷装置1では、前述のように、タイトル折返や曲折返の有無が設定でき、折り返し無し設定のときには、所定の文字数(前述の例では11文字)の代わりに、前述した所定の文字省略報知文字列(前述の例では「…」)の文字数(1文字)を所定の文字数(11文字)から減算した所定の省略後文字数(10文字)に基づいて、Cマーク(文字あふれ報知文字列)を挿入する。
【0312】
この場合、省略後文字数(10文字)と所定の文字省略報知文字列(「…」)の文字数(1文字)を加算すれば、所定の文字数(11文字)となる。すなわち、このCマーク(文字あふれ報知文字列)の挿入位置は、例えばディスクラベル(編集画像作成領域)の横のサイズに適合する文字数を所定の文字数(11文字)としたときに、基礎文字列の各行の一部を省略しかつその旨を報知する所定の文字省略報知文字列(「…」)を同一行に付加した省略画像を作成する場合の省略位置となる。
【0313】
さらに具体的に説明する。例えば図27等で前述のテキストデータを基礎文字列とし、曲折返なしの設定のときには、図31(b)に示すように、例えば前述の情報番号(曲番)「10」の曲名「A10B10C10D10E10F1」の文字コードの10文字目の「D」(「D10」の最初の「D」)と11文字目の「1」(「D10」の真ん中の「1」)との間に、上記のCマークを挿入する。そして、これをそのまま表示画像に反映させて表示する。
【0314】
これに対し、曲折返無しの設定のとき、元の基礎文字列から作成される印刷画像のイメージは、前述のように、図28(a)または(b)に示されている。この場合、例えば図28(a)の11行目の情報番号(曲番)「10」の曲名「A10B10C10D…」の印刷画像上のイメージと、図31(b)のCマークを挿入した曲名「A10B10C10D『C』10E10F1」の表示画像上のイメージ(表示文字列のイメージと同じ)とを見比べてみれば明らかなように、Cマークの位置は省略位置に対応する。
【0315】
このため、ユーザは、作成された表示画像(編集報知画像)を表示すれば、折り返し設定有りの(自動改行が為される)ときには、その表示画像(編集報知画像)から印刷画像(編集画像)における改行位置(文字あふれ位置)を把握でき、折り返し設定無しのときには、省略位置(文字あふれ位置)を把握できる。
【0316】
そして、実際には、前述のように、テープ印刷装置1では、編集や確認のために、表示画像の作成(またはそのためのテキストデータ作成)を先に行い、その作成された表示画像(またはそのテキストデータ)を利用して印刷画像を作成する。
【0317】
さらに具体的に説明する。テープ印刷装置1では、上述の表示文字列(編集報知文字列)の各行の各文字のうちCマーク(文字あふれ報知文字列)以降を省略した省略文字列を作成し、その省略を行った各行に文字省略報知文字列(「…」)を付加した省略基礎文字列を作成し、所定の文字数(例えば前述の例では11文字)の文字画像を配置可能な印刷画像データ領域(所定の編集画像作成領域)244に、省略基礎文字列の画像を所定のフォントに基づいて展開して配置した印刷画像(省略画像)を作成する。
【0318】
すなわち、上述の表示文字列(編集報知文字列)のCマーク(文字あふれ報知文字列)は、折り返し設定有りの(自動改行が為される)ときには、印刷画像(編集画像)における改行位置(文字あふれ位置)、折り返し設定無しのときには、省略位置(文字あふれ位置)を示しているので、折り返し設定有りのときには、Cマークで折り返す(改行する)ことにより、折り返し設定無しのときには、Cマーク以降を省略して所定の文字省略報知文字列(「…」)を付加することにより、表示文字列から印刷画像(編集画像)を作成(またはそのための文字列を作成)できる。
【0319】
このため、テープ印刷装置1では、上述の表示文字列(編集報知文字列)に基づいて、表示画像(編集報知画像)ばかりでなく、基礎文字列の各行の一部を省略しかつその旨を報知する所定の文字省略報知文字列を同一行に付加した印刷画像(省略画像)を容易に作成できる。
【0320】
もちろん、表示文字列(編集報知文字列)に基づいて、表示画像(編集報知画像)や印刷画像(省略画像)を作成する場合であっても、編集等の結果、1文字の文字画像の幅等が変化し、それにより、所定の画像作成領域に配置可能な文字数が変化したときには、その変化後の文字数を所定の文字数として表示画像(編集報知画像)や印刷画像(省略画像)を作成するので、編集結果の基礎文字列に適合した画像が作成できる。
【0321】
また、上記の表示画像(編集報知画像)と同等の画像を印刷画像として作成して印刷することもできるが、表示画像として作成すると、特にその利点が生きてくる。この場合の表示は、例えば図32(a)に示すような表示文字列があるとき、それを表示画像として作成して表示し、同図(b)に図示のようなカーソルキー33の操作により、各部を視認できる(G65〜G68:ここで、点線の範囲は表示されていない範囲である)。また、好ましくない所定の編集操作(例えばL1マーク等の表示専用文字を削除しようとする操作等)に関しては、それを防止してエラー報知等をすることもでき(G69)、編集等に向いている。
【0322】
このため、例えば図31で前述の表示文字列等に対しても同様に編集や確認ができ、特に、前述の省略画像や全体画像等の編集画像を印刷画像とする場合には、印刷前に、印刷画像(編集画像)における省略位置や改行位置などの各行からの文字あふれ位置を、表示画像(編集報知画像)を表示することにより確認でき、その結果、修正等の編集(例えば省略した文字の復帰)が必要と判断した場合にも、省略された(例えば修正により復帰すべき)文字を含む基礎文字列全体の各文字を確認できるので、編集等が容易になる。
【0323】
なお、図31や図32等からも明らかなように、テープ印刷装置1では、表示文字列(編集報知文字列)の各行が基礎文字列の各行に対応し、表示文字列(編集報知文字列)の各行がそれぞれ1行の文字列画像となるように展開・配置して表示画像(編集報知画像)を作成するので、文字列の各行の元のイメージを生かした表示画像(編集報知画像)を作成できる。
【0324】
また、文字あふれ報知文字列は、例えば外字登録等により特別に登録した特殊記号など、他の文字と区別し易い記号を含むことが好ましい。すなわち、表示(印刷に利用するときも同様)により、編集報知画像を確認したときに、他の文字と明確に区別でき、文字あふれ位置が把握し易い。このような点を考慮した上で、テープ印刷装置1では、前述のように、例えば文字(キャラクタ)のあふれを連想させるために「C」を形どった記号、すなわちCマークを使用している。
【0325】
また、編集報知画像は、表示または印刷のために必要な範囲のみ編集報知文字列を展開・配置して作成されることが好ましい。すなわち、例えば表示画面における表示範囲のみを作成して、表示範囲を移動させたときに不足する部分の画像の文字を新たに展開・配置して追加するなど、必要範囲のみを作成することにより、編集報知画像作成処理の開始から確認等までの時間を短縮でき、また、表示画面分の編集報知画像作成領域を確保すれば良いので、メモリを節約できるなどの利点もある。編集報知画像を印刷画像として利用する場合でも、印刷処理に伴って必要な範囲から順次作成すれば良いので、同様の利点がある。
【0326】
ところで、文字列の各行の一部を省略した省略画像の全体のイメージを把握し易いように編集報知画像を作成するのと同様に、複数行の文字列の一部の行の省略についても全体のイメージを把握できることが好ましいので、テープ印刷装置1では、この点についても工夫が施されている。
【0327】
すなわち、テープ印刷装置1では、複数行の文字列の一部の行を省略しかつその旨を報知する画像を付加して全体が基準所定行数の自然数倍の所定行数の文字列の画像となるように展開・配置した省略画像などの編集画像の作成に先立ち、または編集画像の作成とは独立に、文字列の各行の元のイメージを生かしつつ、編集画像を基準所定行数の自然数倍の各所定行数にするときの各省略位置を示す行あふれ位置を把握可能な編集報知画像を作成できるようにしている。以下、具体的に、図27〜図33等を参照して説明する。
【0328】
図30でも前述のように、テープ印刷装置1では、表示専用文字として、上述したCマーク(文字あふれマーク:文字あふれ報知文字列)の他、L1マーク(行あふれマーク1:第1所定行あふれ報知文字列)およびL2マーク(行あふれマーク2:第2所定行あふれ報知文字列)を定めている。
【0329】
L1マークとL2マークは、いわば行数超過を示す行あふれ報知文字列であり、L1マークは第1所定行数(下記の例では、ディスクラベルの行数)超過を示す第1所定行あふれ報知文字列、L2マークは第2所定行数(下記の例では、ケースラベルの行数)超過を示す第2所定行あふれ報知文字列である。
【0330】
すなわち、テープ印刷装置1では、例えば図27等で前述のような処理対象となる文字列(前述の基礎文字列)の所定の一部または全部の行を所定のフォントに基づいて所定の編集画像作成領域(前述の例と同様に編集画像を印刷画像とし、その作成領域を印刷画像データ領域244内に確保する)に展開して配置するための基準所定行数およびそのn倍(nは自然数)に相当する1以上の第n所定行数が定められている。
【0331】
具体的に、ここでは、基準所定行数(すなわち第1所定行数)をディスクラベル用の20行、第2所定行数をケースラベル用の40行として、2種(n=1、2)定めた例について説明する。
【0332】
そして、基礎文字列の各文字を編集画像作成領域に展開して配置するときの行数が第n所定行数のいずれかを超える場合に、超えると判別された各第n所定行数について、第n省略後行数を超える直前の行の末尾と直後の行の先頭との間に行数超過を示す第n所定行あふれ報知文字列を挿入して、その結果の文字列を編集報知文字列として作成し、編集報知文字列を編集報知画像作成領域に所定のフォントに基づいて展開して配置した編集報知画像を作成する。
【0333】
ここで、第n省略後行数とは、各第n所定行数について、行の省略を報知するための所定の第n所定行省略報知文字列の行数をその第n所定行数から減算した行数を指す。
【0334】
具体的には、前述の例の場合、第n所定行省略報知文字列は「〜その他x曲〜」または「〜全x曲〜」であり、前者の場合、必然的に、第1(n=1)所定行報知文字列と第2(n=2)所定行報知文字列とが異なる文字列(xの部分、すなわち残りの曲数が異なる)となり、後者の場合、同一文字列となるが、何れの場合も行数は1行となる。そして、前述のように、本実施形態では後者の「〜全x曲〜」を優先的に使用する。
【0335】
この場合、第1省略後行数=第1所定行数(20行)−第1所定行省略報知文字列(「〜全x曲〜」)の行数(1行)=19行となり、第2省略後行数=第2所定行数(40行)−第2所定行省略報知文字列(「〜全x曲〜」)の行数(1行)=39行となる(図28(a)および(b)参照)。
【0336】
そこで、具体的には、基礎文字列の各文字を印刷画像データ領域(編集画像作成領域)244に展開して配置するときの行数が、第1所定行数(20行)や第2所定行数(40行)を超える場合に、超えると判別された第1所定行数や第2所定行数について、第1省略後行数(19行)や第2省略後行数(39行)を超える直前の行の末尾と直後の行の先頭との間に、L1マーク(第1所定行あふれ報知文字列)やL2マーク(第2所定行あふれ報知文字列)を挿入して、その結果の文字列を編集報知文字列(前述の例と同様に表示のための表示文字列とする)として作成し、表示文字列(編集報知文字列)を表示画像データ領域(編集報知画像作成領域)243に、所定のフォントに基づいて展開して配置した表示画像(編集報知画像)を作成する。
【0337】
この場合、当然ながら、第1省略後行数(19行)と対応する第1所定行省略報知文字の行数(1行)とを加算すると、第1所定行数(20行)となる。同様に、第2省略後行数(39行)と対応する第2所定行省略報知文字の行数(1行)とを加算すると、第2所定行数(40行)となる。
【0338】
すなわち、図27およびそれに対応する図31(a)、並びに図28(a)およびそれに対応する図31(b)〜(c)に示すように、この場合のL1マーク(第1所定行あふれ報知文字列)の挿入位置は、基礎文字列の一部の行(20行目以降)を省略しかつその旨を報知する第1所定行省略報知文字(「〜全x曲〜」)の画像を付加して全体が第1所定行数(20行)の画像となるように展開・配置した省略画像を作成する場合の省略位置となる。
【0339】
また、図28(b)およびそれに対応する図31(b)〜(d)に示すように、この場合のL2マーク(第2所定行あふれ報知文字列)の挿入位置は、基礎文字列の一部の行(40行目以降)を省略しかつその旨を報知する第2所定行省略報知文字(「〜全x曲〜」)の画像を付加して全体が第2所定行数(40行)の画像となるように展開・配置した省略画像を作成する場合の省略位置となる。
【0340】
したがって、ユーザは、作成された表示画像(編集報知画像)を表示することにより、省略画像(編集画像)を第1所定行数や第2所定行数(基準所定行数の自然数(n=1、2)倍の各所定行数)にするときの各省略位置(行あふれ位置)を把握できる。なお、本実施形態では表示画像作成に用いるが、同様の内容を印刷するために印刷画像作成に用いることも可能なのは言うまでもない。
【0341】
一般的に言い換えると、この場合、各第n省略後行数と対応する第n所定行省略報知文字の行数とを加算すると、第n所定行数となる。すなわち、この場合の第n所定行あふれ報知文字列の挿入位置は、基礎文字列の一部の行を省略しかつその旨を報知する第n所定行省略報知文字の画像を付加して全体が第n所定行数の画像となるように展開・配置した省略画像を作成する場合の省略位置となる。
【0342】
このため、ユーザは、作成された編集報知画像を表示または印刷することにより、省略画像(編集画像)を第n所定行数(基準所定行数の自然数倍の各所定行数)にするときの各省略位置(行あふれ位置)を把握できる。
【0343】
また、第n所定行数としては、相異なるnについての複数種類を定められ、その場合、それぞれのnについての第n所定行省略報知文字列の行数を相互に異なるように定めることもできるが、テープ印刷装置1では、全ての第n所定行数に対する第n所定行省略報知文字列の行数が同一となっている。これにより、同一の値が使用でき、各第n所定行あふれ報知文字列の挿入処理、すなわち編集報知文字列の作成が簡易化できる。
【0344】
また、テープ印刷装置1では、表示文字列(編集報知文字列)を利用して、表示画像(編集報知画像)ばかりでなく、印刷画像(編集画像:省略画像)をも作成できるようになっている。
【0345】
すなわち、図24〜図26で前述のように、ディスクラベル、ケースラベル、サイドラベルを選択でき、選択したラベルのラベルサイズに適合する印刷サイズの印刷画像を作成するので、ディスクラベルを選択すれば、所定の行数として第1所定行数(20行)を設定でき、ケースラベルを選択すれば、所定の行数として第2所定行数(40行)を設定できる。
【0346】
このため、テープ印刷装置1では、ディスクラベル選択(第1所定行数設定)であれば、表示文字列(編集報知文字列)の各行のうち、L1マーク(第1所定行あふれ報知文字列)以降を省略した省略文字列を作成し、それに「〜全x曲〜」(第1所定行省略報知文字列)を付加した省略基礎文字列を作成し、印刷画像データ領域(所定の編集画像作成領域)244に、省略基礎文字列の画像を所定のフォントに基づいて展開して配置した省略画像を作成する。
【0347】
また、ケースラベル選択(第2所定行数設定)であれば、表示文字列(編集報知文字列)の各行のうち、L2マーク(第2所定行あふれ報知文字列)以降を省略した省略文字列を作成し、それに「〜全x曲〜」(第2所定行省略報知文字列)を付加した省略基礎文字列を作成し、印刷画像データ領域(所定の編集画像作成領域)244に、省略基礎文字列の画像を所定のフォントに基づいて展開して配置した省略画像を作成する。
【0348】
すなわち、表示文字列(編集報知文字列)を利用して、表示画像(編集報知画像)ばかりでなく、基礎文字列の一部の行を省略しかつその旨を報知する画像を付加して全体が基準所定行数の自然数(n)倍の所定行数の文字列の画像となるように展開・配置した印刷画像(編集画像:省略画像)を作成できる。
【0349】
具体的には、図33に示すように、ディスクラベル、ケースラベル、サイドラベルのうちのいずれかが選択されると(S70)、サイドラベルが選択されたとき(S71)は、タイトル名(ディスク名)を印刷画像として作成して印刷する(S72)。
【0350】
また、ディスクラベルが選択されると(S73)、L1マークが有るか否かを判別し(S74)、有るとき(S74:Yes)には、メインラベルLMの一面目(1枚目)が20行目までいっぱい(フル)の印刷画像を作成して印刷し、その20行目には「〜全x曲〜」(第1所定行省略報知文字列)を付加して印刷する(S75)。
【0351】
一方、L1マークがないとき(S74:No)には、全表示文字列に相当する印刷画像を作成しても、20行目までフルにはならないので、省略せずに印刷画像を作成して印刷する(S76)。なお、前述のように、「〜全x曲〜」の場合、省略しないときに印刷しても体裁は悪くないので、印刷する(印刷画像を作成する)ような仕様にすることは任意である。
【0352】
また、ケースラベルが選択されると(S77)、まず、一面目(1枚目)か否かを判別し(S78)、一面目(1枚目)のとき(S78:Yes)には、次に、L1マークが有るか否かを判別し(S79:ただし、処理上はこの判別は不要なので省略しても良い)、有るとき(S79:Yes)には、メインラベルLMの一面目(1枚目)が20行目までフルの印刷画像を作成するが、ケースラベルが選択され、まだ二面目(2枚目)に印刷できるので、「〜全x曲〜」(第1所定行省略報知文字列)は付加しない印刷画像を作成して印刷する(S80)。
【0353】
一方、L1マークがないとき(S79:No)には、全表示文字列に相当する印刷画像を作成しても、20行目までフルにはならないので、省略せずに印刷画像を作成して印刷する(S76)。
【0354】
また、一面目(1枚目)か否かを判別し(S78)、一面目(1枚目)ではないとき、すなわち二面目(2枚目)のとき(S78:No)には、次に、L1マークが有るか否かを判別し(S81)、L1マークがないとき(S81:No)には、一面目(1枚目)で全て終了しているので、印刷画像は作成せず、印刷もしない(S82)。
【0355】
また、二面目(2枚目)(S78:No)でL1マークが有るとき(S81:Yes)には、次に、L2マークが有るか否かを判別し(S83)、L2マークがないとき(S83:No)には、全表示文字列に相当する印刷画像を作成しても、40行目(2枚目の20行目)までフルにはならないので、省略せずに印刷画像を作成して印刷する(S84)。
【0356】
そして、二面目(2枚目)(S78:No)でL1マークが有り(S81:Yes)、L2マークが有るとき(S83:Yes)には、メインラベルLMの二面目(2枚目)が20行目までフルの印刷画像の、その20行目には「〜全x曲〜」(第2所定行省略報知文字列)を付加して印刷する(S85)。
【0357】
上述のように、テープ印刷装置1では、表示文字列(編集報知文字列)を利用して、表示画像(編集報知画像)ばかりでなく、基礎文字列の一部の行を省略しかつその旨を報知する画像を付加して全体が基準所定行数(20行)の自然数(n=1、2)倍の所定行数の文字列の画像となるように展開・配置した印刷画像(編集画像:省略画像)を作成できる。
【0358】
また、上述の例では、省略画像を作成するための全ての第n所定行省略報知文字列が同一の文字列(「〜全x曲〜」)なので、1種類の文字列を第n所定行省略報知文字列省略画像として用意しておけば良い。
【0359】
また、テープ印刷装置1では、基礎文字列の各行に対応する所定の情報番号(曲番)が定められている。この場合の情報番号(曲番)は、基礎文字列の各行に対応していれば良く、基礎文字列を印刷画像データ領域(編集画像作成領域)244に展開・配置するときの各行に対応していなくても良い。
【0360】
すなわち、基礎文字列の任意の1行が、1行の文字列の画像として展開されるか、例えば自動改行等により複数行に展開されるか等に拘らず、全情報数(曲数)を教示する文字列を第n所定行省略報知文字列とするので、ユーザは、省略画像を表示または印刷することにより、省略されなかった行の情報数(曲数)と全情報数(曲数)により、全情報数(曲数)の他、省略された旨、省略された行の情報数(曲数)等を把握できる。
【0361】
また、上述の例では、省略画像を作成するための全ての第n所定行省略報知文字列を同一の文字列(「〜全x曲〜」)としたが、省略画像を作成するための第n所定行省略報知文字列を相異なる文字列(例えば前述した「〜その他x曲〜」)として、各第n所定行省略報知文字列に適した文字列を適用できる。
【0362】
また、基礎文字列の各行に対応する所定の情報番号(曲番)が定められている場合、省略された行の情報数(曲数)を教示する文字列(例えば「〜その他x曲〜」)を第n所定行省略報知文字列とすることにより、ユーザは、省略されなかった行の情報数(曲数)と省略された行の情報数(曲数)から、省略された旨や全情報数(曲数)等を把握できる。
【0363】
また、上記の表示画像(編集報知画像)と同等の画像を印刷画像として作成して印刷することもできるが、表示画像として作成すると、特にその利点が生きてくる。特に、前述の省略画像等の編集画像を印刷画像とする場合には、印刷前に、印刷画像(編集画像)における省略位置(行あふれ位置)を、表示画像(編集報知画像)を表示することにより確認でき、その結果、修正等の編集(例えば省略した文字の復帰)が必要と判断した場合にも、省略された(例えば修正により復帰すべき)各行や各文字を含む基礎文字列全体を確認できるので、編集等が容易になる。
【0364】
なお、図31や図32等からも明らかなように、テープ印刷装置1では、表示文字列(編集報知文字列)の各行が基礎文字列の各行に対応し、表示文字列(編集報知文字列)の各行がそれぞれ1行の文字列画像となるように展開・配置して表示画像(編集報知画像)を作成するので、文字列の各行の元のイメージを生かした表示画像(編集報知画像)を作成できる。
【0365】
また、第n所定行あふれ報知文字列は、例えば外字登録等により特別に登録した特殊記号など、他の文字と区別し易い記号を含むことが好ましい。すなわち表示(印刷に利用するときも同様)により、編集報知画像を確認したときに、他の文字と明確に区別でき、行あふれ位置が把握し易い。この場合、例えば行(ライン)のあふれを連想させるために「L」を形どったLマークを使用している。なお、この他、頁(ページ)を連想させるために「P」を形どった記号等でも良い。
【0366】
また、テープ印刷装置1では、L1マーク(第1(n=1)所定行あふれ報知文字列)が、対応するn倍のn=1を教示する文字を含む。また、L2マーク(第2(n=2)所定行あふれ報知文字列)が、対応するn倍のn=2を教示する文字を含む。すなわち、第n所定行数は、基準所定行数のn倍に相当するので、nを教示する文字を含む第n所定行あふれ報知文字列を見るだけで、基準所定行数の何倍の所定行数で省略する場合の省略位置なのかを把握できる。
【0367】
なお、図27や図28で前述の印刷画像(編集画像、省略画像)と、それに対応する図31や図32で前述の表示画像(編集報知画像)とを、見比べてみれば明らかなように、テープ印刷装置1では、上述の各種報知文字列の挿入等以外の点においても、印刷画像とそれに対応する表示画像の構成を異にしている。すなわち、画像作成装置としてのテープ印刷装置1では、上述した以外にも、さらなる工夫が施されている。
【0368】
前述のワープロ等では、表示画面が大きいので、目的(印刷対象)となる印刷画像のイメージのままの表示画像を表示して編集等を行っても、何等支障はない。一方、例えばテープ印刷装置や印章作成装置などの小型・安価の電子機器等には、その表示画面が小さいために少ない行(例えば1行)やさらにその行の一部のみしか表示できないものがある。本実施形態のテープ印刷装置1も同様であり(図9〜図12等参照)、これらの装置では、小さな表示画面にできるだけ広範囲を表示すべく、慣用的に半角文字を使用した表示が行われる。
【0369】
例えば英数字や仮名などの文字は、その構成が比較的単純なので、半角で表示しても、表示画面上での文字の認識ができる。すなわち、英数字等の比較的単純な構成の文字は、半角で表示可能な文字(半角表示文字)であり、半角表示文字を使用することにより、小さな表示画面においても、比較的広範囲を表示できることになる。
【0370】
一方、例えば漢字や記号・図形等の複雑な構成の文字を小さな画面の半角の領域に表示するためには、高密度(高解像度:高ドット数)の文字を表示可能な表示画面が必要となり高価になるので、低価格化に沿わない。そこで、この種の小型・安価の電子機器等では、低解像度の小さな表示画面が使用される。本実施形態のテープ印刷装置1も同様であり、全角でも16ドット×16ドット、半角では(横)8ドット×(縦)16ドットである(図11〜図12等参照)。
【0371】
このため、漢字や記号・図形等の複雑な構成の文字は、半角では表示しきれず、また、表示できたとしても、その文字の認識が困難となる。すなわち、漢字等の複雑な構成の文字は、全角でのみ表示可能な文字(全角表示文字)であり、このため、全角表示文字を含む文字列は、半角表示のみでは表示できない。
【0372】
そこで、テープ印刷装置1では、漢字等の全角表示文字を含む文字列を小さな表示画面に効率よく表示するための表示画像、およびその文字列を見栄え良く印刷するための印刷画像を作成できるようにしている。以下、具体的に、図32および図34等を参照して説明する。
【0373】
まず、表示画面上に表示するための表示画像を作成するときに半角の文字画像として展開して配置する文字を半角表示文字と定義し、全角の文字画像として展開して配置する文字を全角表示文字と定義したときに、所定のフォントに基づいて展開可能な全文字のうちの各文字について、その文字が半角表示文字か全角表示文字かが定められている。
【0374】
具体的には、漢字や記号・図形等の複雑な構成の文字は、全角表示文字と定められ、その他は、半角表示文字と定められている。なお、前述のL1マーク、L2マーク、Cマーク等も全角表示文字ではあるが、表示専用文字であり、元の基礎文字列に含まれる文字でもないので、印刷画像の作成には用いられない。
【0375】
テープ印刷装置1では、例えば図27等で前述のような基礎文字列のテキストデータを記憶しておき、基礎文字列の各文字について、表示画像データ領域(所定の表示画像作成領域)243に、その文字が半角表示文字のときには、半角の文字画像として展開して配置し、全角表示文字のときには、全角の文字画像として展開して配置することにより、表示画像を作成する。
【0376】
すなわち、全角でしか表示できない全角表示文字については全角で表示することにより、漢字等の全角表示文字を含む文字列をも表示できる一方、半角表示可能な半角表示文字については半角で表示することになり、たとえ小さな表示画面でも可能な限り効率よく表示することができる。
【0377】
この場合、一般的なワープロ等と同様に、画面表示のイメージのままの印刷画像(すなわち、表示画像と同じ全角と半角が混じり合った印刷画像)を作成して印刷したのでは、例えば図32(a)に示す表示画像に対して図34(a)に示すように印刷画像を作成して印刷したのでは、各行相互間で各文字の並び(各文字の左右の端や文字間)が揃わず、見栄えが良くない。
【0378】
そこで、テープ印刷装置1では、基礎文字列の各文字について、その文字が半角表示文字か全角表示文字かに拘らず、図34(b)に示すように、全角の文字画像として展開して配置することにより、印刷画像を作成する。このため、漢字等の全角表示文字を含む文字列を小さな表示画面に効率よく表示するための表示画像、およびその文字列を見栄え良く印刷するための印刷画像を作成できる。
【0379】
また、この場合、表示画像は、表示のために必要な範囲のみ基礎文字列を展開・配置して作成される。すなわち、例えば表示画面における表示範囲のみを作成して、表示範囲を移動させたときに不足する部分の画像の文字を新たに展開・配置して追加するなど、必要範囲のみを作成することにより、表示画像作成処理の開始から確認等までの時間を短縮でき、また、表示画面分の表示画像作成領域を確保すれば良いので、メモリを節約できるなどの利点もある。
【0380】
また、同様に、印刷画像は、印刷のために必要な範囲のみ基礎文字列を展開・配置して作成される。すなわち、この場合、印刷処理に伴って必要な範囲から順次作成すれば良いので、表示画像を作成する場合と同様に、印刷画像作成処理の開始から印刷までの時間を短縮でき、また、印刷範囲分の印刷画像作成領域を確保すれば良いので、メモリを節約できるなどの利点がある。
【0381】
また、テープ印刷装置1では、所定のフォントを規定したフォントデータに、半角表示文字の各文字を全角の文字画像として展開するためのデータおよび半角表示文字の各文字を半角の文字画像として展開するためのデータが含まれる。このため、基礎文字列の各文字について、展開する文字が半角表示文字のときには、その文字の全角用コードを半角用コードに変換し、コード変換後の半角用コードにより所定のフォントに基づいて半角の文字画像として展開して配置できる。
【0382】
一方、全角表示文字のときには、全角用コードにより所定のフォントに基づいて全角の文字画像として展開して配置でき、これらにより、漢字等の全角表示文字を含む文字列を小さな表示画面に効率よく表示するための表示画像を作成できる。
【0383】
なお、全角用コードから半角用コードにコード変換し、コード変換後の半角用コードを展開・配置するのでなく、他の方法、例えば展開する文字が半角表示文字のときに、半角の文字画像のサイズにその文字を展開するための半角展開処理を行うこともできる。この場合、半角表示文字については半角の文字画像として展開して配置でき、全角表示文字については全角の文字画像として展開して配置でき、これらにより、漢字等の全角表示文字を含む文字列を小さな表示画面に効率よく表示するための表示画像を作成できる。
【0384】
一般に、アウトラインフォントは、輪郭線の座標や属性等で定義されているため、展開するサイズに拘らず、展開するだけで所望のサイズの文字画像のドットマトリクスが得られる。すなわち、基準となるフォントデータを計算により拡大・縮小して展開するので、そのサイズに合わせて再展開するだけで、拡大/縮小画像が作成できる。
【0385】
このため、上記の半角展開処理では、例えば展開する半角表示文字がアウトラインフォントに基づいて展開可能な文字のときに、その文字を展開する横のドットサイズを半角に合わせることにより、そのサイズに合わせて展開するだけで、展開する半角表示文字に対応する半角の文字画像を作成(展開・配置)できる。
【0386】
また、半角展開処理では、例えば展開する半角表示文字がドットフォントまたは登録された所定のドットマトリクスに基づいて展開される文字のときに、その文字の文字画像の横のドットサイズを半角に合わせて縮小して配置することにより、ドットフォントやドットマトリクスに基づいて展開される半角表示文字に対しても、それに対応する半角の文字画像を作成(展開・配置)できる。
【0387】
上述のように、テープ印刷装置1では、表示のための表示画像や印刷のための印刷画像の作成に種々の工夫が為されている他、上述以外にも、さらに表示や文字変換・入力等についての工夫が為されている。これらについては、さらに詳細に後述するものとし、以下では、実際の印刷処理に関わる課題と、それらをどのように解決しているかについてまとめておく。すなわち、印刷ヘッドにより印刷対象物の所定の印刷領域に所望の印刷画像を印刷する画像印刷装置としてのテープ印刷装置1について、以下に説明する。
【0388】
一般に、例えば1以上の文字(文字、数字、記号、簡易図形等のキャラクタの意味)を有する文字列等の各文字の文字画像を要素画像として配置した所望の印刷画像を印刷する画像印刷装置では、印刷前に、所定サイズの印刷領域(例えば1頁分等)の上下または左右に所定の余白(マージン)を設定する。
【0389】
例えばワープロ等では、印刷対象物(例えば定型(A4等)サイズの用紙)に所定の上下左右の余白を設定して、それらの余白を除く部分を所定の印刷領域として、各頁の(印刷画像の)印刷を行う。また、用紙(印刷対象物)のセット(装着)位置や紙送り機構のばらつき等により、所望の余白が得られなかった場合には、印刷結果を見て各余白を再設定することにより調整する。
【0390】
そして、ワープロ等では、通常、印刷ヘッドの走行(移動)方向と用紙の送り方向とは直交する関係なので、印刷ヘッドの走行方向(例えば横書きの行の文字列の長さ方向)の印刷開始位置および印刷終了位置によりそれぞれ左余白および右余白が調整され、用紙の送り方向の印刷開始位置および印刷終了位置によりそれぞれ上余白および下余白が調整される。すなわち、それぞれ印刷ヘッドおよび用紙(印刷対象物)の送り制御により印刷開始/終了位置等を調整して所望の余白を得ることができる。
【0391】
しかしながら、例えばテープ印刷装置などの印刷装置では、印刷ヘッドにより印刷する方向と印刷対象物(例えばテープ)の送り方向とが一致するので、送り制御により調整できるのは、その送り方向の印刷開始/終了位置であり、いわゆる前余白や後余白(上記ワープロの上下の余白に相当)は調整できるが、テープ幅方向(上記の左右の余白に相当)は調整できない。
【0392】
これに対し、本実施形態のテープ印刷装置1では、印刷のための複数のドット素子を上下または左右の所定方向に配設した印刷ヘッドと印刷対象物とを、その所定方向と直交する方向に相対移動させながら印刷画像を印刷するとともに、その所定方向の印刷位置の調整ができるようにしている。以下、具体的に、図35〜図46等を参照して説明する。
【0393】
前述の図4と同様に、テープTの送り方向が図示の右から左への方向となるように見たとき(図36参照)、図4(a)で前述のメインラベルLM用のテープTの所定間隔の2つの基準穴THの間の例えば図35(b)の斜線部の範囲を基準とした場合(以下、この位置を「基準位置」とする)、印刷位置が上方向にずれれば、同図(a)に示すように、下方向にずれれば、同図(c)に示すように印刷される。
【0394】
同様に、同図(e)は基準位置より前(左)方向に、同図(h)は後(右)方向にずれた場合を示している。他の同図(d)、(f)、(g)および(i)は、上下または前後(左右)のずれが複合したものを示している。これらのうち、前後(左右)方向へのズレは、上述のように、テープ送り方向の印刷開始/終了位置のズレに相当し、送り制御により調整できる(図26および図47等でさらに後述する)ので、以下では、主に上下方向(テープ幅方向:以下、この方向を所定方向とする)の調整について説明する。
【0395】
図36に示すように、テープ印刷装置1では、印刷ヘッド7の配置方向(画素ドットを印刷するドット素子の並びであるドット列の方向:所定方向)とテープTの送り方向とが直交する方向となっている。また、印刷ヘッド7の所定方向のヘッド幅Hwは、最大288ドット(36mm幅)の印刷が可能な288個のドット素子を配設するに十分な幅を有していて、テープ幅Tw=46mmのテープTにハーフカットで形成されたメインラベルLMは、幅方向(所定方向)36mm(288ドット)、そのうちの幅32mm(256ドット)が所定方向の実印刷範囲として定められている(図39(b)参照)。
【0396】
このため、テープ印刷装置1では、印刷ヘッド(複数(288個)のドット素子を所定方向(上下または左右の所定方向:ここでは、上下)に配設した印刷ヘッド)7の、256個のドット素子(複数のドット素子の一部)を使用して、例えば256ドット(印刷可能な所定方向の最大ドット数288より小さな所定方向のドット数)を有する印刷画像を、印刷ヘッド7およびテープ(印刷対象物)Tのうち、テープTを印刷ヘッド7に対して(少なくとも一方を他方に対して所定方向と直交する方向に)相対移動させながら、テープ(印刷対象物)Tに印刷する。
【0397】
そして、テープ印刷装置1では、印刷画像をテープ(印刷対象物)T上の例えばメインラベルLM用の半抜きラベルの領域(所定の印刷領域)に印刷するために、255個(複数)のドット素子の使用範囲を所定方向(上下または左右の所定方向)に移動させることにより、印刷画像の印刷位置をドット単位で調整するようにしている。
【0398】
この場合の印刷位置の調整のイメージを示すと、図37のようになる。同図に示すように、仮に印刷ヘッド7で印刷可能な所定方向の最大ドット数を11ドットとし、同図(a)に示すように、基準位置では、上側の2ドットと下側の2ドットを除く中央の7ドットによって印刷を行うとすると、印刷位置を1ドット上側に調整すれば、同図(b)に示すように、上側の1ドットと下側の3ドットを除く7ドットによって印刷を行うことになる。印刷位置を1ドット下側に調整する場合も同様であり、同図(c)に示すように、上側の3ドットと下側の1ドットを除く7ドットによって印刷を行うことになる。
【0399】
したがって、例えば図36(a)のように、実際の印刷位置が上側にずれているときには、ドットの使用範囲、すなわち印刷位置を下側に調整し、例えば同図(c)のように、実際の印刷位置が下側にずれているときには、印刷位置を上側に調整することにより、同図(b)のように、基準位置への印刷が可能になる。
【0400】
次に、印刷位置を調整した場合の印刷ヘッド7の各ドット素子への送信データの変化、すなわち、印刷位置調整が後述の方法により設定された場合の送信データの制御イメージについて、説明する。
【0401】
図38に示すように、仮に印刷ヘッド7で印刷可能な所定方向の最大ドット数を40ドットとし、同図(a)に示すように、基準位置では、上側の8ドットと下側の8ドットを除く中央の24ドットによって印刷を行うものとし、一例として、例えば全40ドットに対して(16進数で)[0055FFAA00]HEX(以下、16進数を[〜]HEX(ヘキサ)で示す)を送信する場合を考える。
【0402】
この場合、例えば、1ドット上側に調整したときには、[00ABFF5400]HEX(同図(b)参照)、2ドット上側に調整したときには、[0157FEA800]HEX(同図(c)参照)、3ドット上側に調整したときには、[02AFFD5000]HEX(同図(d)参照)、逆に、1ドット下側に調整したときには、[002AFF5500]HEX(同図(e)参照)のような送信データを、印刷ヘッド7に送信すれば良いことになる。
【0403】
次に、テープ印刷装置1における印刷位置の調整値の設定について説明する。図39に示すように、テープ印刷装置1では、所定方向に288ドットの印刷が可能な印刷ヘッド7を使用している。
【0404】
この288ドットのうち、印刷位置の調整も含めて使用しているドット(素子)は、上下6ドットずつの12ドットを除く中央の276ドットであり(同図(b)参照)、印刷位置の調整により、この276ドットのうちの、上側20ドットを除く256ドット(32mm相当:−10ドット)〜上下10ドットずつの20ドットを除く256ドット(32mm相当:±0ドットの基準位置)〜下側20ドットを除く256ドット(32mm相当:+10ドット)の範囲で、ドット単位で1ドットずつの21段階の位置が調整可能になっている。
【0405】
図40は、メインラベル選択時の印刷位置上下調整(メイン上下)において、同図(a)の±0の基準位置および同図(b)の+10(ドット)の調整位置における印刷データ(図示の■のマーク)の位置のイメージを示している。同様に、図41は、メインラベル選択時の印刷位置前後調整(メイン前後)の例を示していて、−15〜+15の31段階のドット単位の位置調整ができる。
【0406】
サイドラベルについても同様であり、図42は、サイドラベル選択時の印刷位置上下調整(サイド上下)の例を示していて、−10〜+10の21段階のドット単位の位置調整ができる。同様に、図43は、サイドラベル選択時の印刷位置前後調整(サイド前後)の例を示していて、−15〜+15の31段階のドット単位の位置調整ができる。
【0407】
これらの調整値を設定する場合、図44に示すように、ユーザは、基本入力モードの状態(G71)から、調節キー34DSを押すことにより、機能選択設定モード(図19参照)の「表示濃度設定」の画面を表示させることができる(G72)。この状態(G72)では、ユーザによりカーソル「↑」キー33Uまたはカーソル「←」キー33Lが押されると、警告点滅をして(S71)、所定時間後に元の状態に戻る(G72)。また、確定キー38が押されると、表示濃度調節機能の下位階層に遷移する(S72)が、ここでは、直接関係しないので、説明は省略する。この下位階層で削除キー35が押されると、元の状態に戻る(G72)。
【0408】
一方、「表示濃度設定」の画面表示の状態(G72)で、カーソル「↓」キー33Dまたはカーソル「→」キー33Rが押されると、「印刷位置設定」を表示する(G73)。この状態(G73)でカーソル「↑」キー33Uまたはカーソル「←」キー33Lが押されると、元の「表示濃度設定」の画面表示の状態に戻る(G72)。また、「印刷位置設定」の画面表示の状態(G73)で、カーソル「↓」キー33Dまたはカーソル「→」キー33Rが押されると、警告点滅をして(S71)、所定時間後に元の状態に戻る(G73)。
【0409】
また、この状態(G73)で、確定キー38が押されると、印刷位置調節機能の第1階層に遷移する(S73)。この第1階層で削除キー35が押されると、元の状態に戻る(G73)。
【0410】
図45に示すように、「印刷位置設定」の画面表示の状態(G73)で、ユーザにより確定キー38が押されると、印刷位置調節機能の第1階層に遷移し、まず、直近に行われた印刷位置設定において選択確定した候補(ここでは、仮に「メイン上下」とする)を表示する(G75)。
【0411】
その後は、カーソル「↓」キー33Dまたはカーソル「→」キー33Rが押される度に、「メイン上下」→「メイン前後」→「サイド上下」→「サイド前後」と表示を切り換え(G75〜G78)、「サイド前後」を表示した状態(G78)で、さらにカーソル「↓」キー33Dまたはカーソル「→」キー33Rが押されると、警告点滅をして(S80)、所定時間後に元の状態に戻る(G78)。
【0412】
また、「サイド前後」を表示した状態(G78)からは、カーソル「↑」キー33Uまたはカーソル「←」キー33Lが押される度に、「サイド前後」→「サイド上下」→「メイン前後」→「メイン上下」と表示を切り換え(G78〜G75)、「メイン上下」を表示した状態(G75)で、さらにカーソル「↑」キー33Uまたはカーソル「←」キー33Lが押されると、警告点滅をして(S79)、所定時間後に元の状態に戻る(G75)。
【0413】
また、「メイン上下」、「メイン前後」、「サイド上下」、「サイド前後」のいずれかを表示した状態(G75〜G78)で、確定キー38が押されると、それぞれの第2階層に遷移する(S75〜S78)。この第2階層で削除キー35が押されると、元の状態に戻る(G75〜G78)。以下では、これらを代表して、「サイド上下」を表示した状態(G77)で、確定キー38が押されて、その第2階層に遷移(S77)した例について説明する。
【0414】
図46に示すように、「サイド上下」を表示した状態(G77)で、確定キー38が押されると、まず、現状の設定が表示される。ここでは、一例として、初期状態である「サイド:±00」を表示する(G83)。
【0415】
この状態(G83)からは、カーソル「↑」キー33Uが押される度に、「サイド:↑01」、「サイド:↑02」、「サイド:↑03」、……、「サイド:↑10」の順に表示を切り換え(G82〜G81)、「サイド:↑10」を表示した状態(G81)で、さらにカーソル「↑」キー33Uが押されると、警告点滅をして(S81)、所定時間後に元の状態に戻る(G81)。
【0416】
また、「サイド:↑10」を表示した状態からは、カーソル「↓」キー33Dが押される度に、「サイド:↑09」、「サイド:↑08」、……、「サイド:↑02」、「サイド:↑01」、「サイド:±00」、「サイド:↓01」、「サイド:↓02」、……、「サイド:↓10」の順に表示を切り換え(G81〜G83〜G85)、「サイド:↓10」を表示した状態で、さらにカーソル「↓」キー33Dが押されると、警告点滅をして(S81)、所定時間後に元の状態に戻る(G81)。
【0417】
また、「サイド:↑10」〜「サイド:±00」〜「サイド:↓10」のいずれかを表示した状態(G81〜G83〜G85)で、確定キー38が押されると、その表示状態に従った値に印刷位置を設定し、基本入力モードに戻る(G86:図44のG71と同じ)。
【0418】
例えば「サイド:↑10」を選択表示された状態で確定キー38が押されれば、サイドラベル選択時の印刷位置上下調整(サイド上下)による印刷位置を「+10」(上側に10ドットずらす)に調整し、「サイド:±00」では初期状態のまま、「サイド:↓10」であれば、印刷位置を「−10」(下側に10ドットずらす)に調整する。
【0419】
すなわち、ユーザは、カーソル「↑」キー33Uやカーソル「↓」キー33Dの操作によりこれらを選択表示させて、確定キー38を押すことにより、上下に−10〜+10の21段階のドット単位の位置調整ができる。
【0420】
図45で前述の第1階層の状態で他の選択枝を選択すれば、他の印刷位置の調整も同様に行うことができる。例えば「サイド前後」(G78)で確定キー38が押されれば、「サイド前後」の第2階層に遷移する(S78)ので、ユーザは、図46に対応する第2階層において、「サイド:←15」(+15:前(左)側に15ドットずらす)〜「サイド:±00」〜「サイド:→15」(−15:後(右)側に15ドットずらす)の表示画面をカーソル「←」キー33Lやカーソル「→」キー33Rの操作により選択表示させて、確定キー38を押すことにより、前後(左右)に−15〜+15の31段階のドット単位の位置調整ができる。
【0421】
同様に、ユーザは、「メイン上下」(図45のG75)を選択して、メインラベル選択時の印刷位置を「メイン:↑10」(+10)〜「メイン:↓10」(−10)の上下に21段階のドット単位の位置調整ができ、「メイン前後」(G76)を選択して、「メイン:←15」(+15)〜「メイン:→15」(−15)の31段階のドット単位の位置調整ができる。
【0422】
上述のように調整された結果は、上下方向の位置調整であれば、図26で前述の上下方向印刷位置調整(S4821)において、(図38で前述と同様に)印刷ヘッド7への送信データの調整に使用され、前後方向の位置調整であれば、その後のサイドラベル有無検出&前後方向位置調整(S4822)において、図47で後述の印刷前テープ送り(S482223)の調整に使用される。
【0423】
上述のように、テープ印刷装置1では、印刷ヘッド7の所定(ここでは上下)方向に配設された複数(288個のうちの276個)のドット素子の一部(256ドット)を使用して、印刷可能な最大ドット数(276ドット)より小さな所定方向のドット数(256ドット)を有する印刷画像を、印刷ヘッドおよび印刷対象物を(印刷ヘッド7に対してテープTを)所定方向と直交する方向に相対移動させながら、印刷対象物(テープT)に印刷する。
【0424】
また、この場合、複数のドット素子の使用範囲(256ドット)を所定方向に移動させることにより、印刷画像の印刷位置をドット単位で調整するので、印刷画像を印刷対象物上の所定の印刷領域に印刷できる。なお、所定方向と直交する方向(ここでは前後(左右)方向)、すなわち相対移動方向の印刷位置の調整は、その相対移動の制御により印刷開始/終了位置を調整するなどの方法で可能である。
【0425】
また、上述の例では、所定の印刷領域が、印刷対象物(テープT)にハーフカットで形成された半抜きラベルの領域(メインラベルやサイドラベル)なので、その所定の印刷領域である半抜きラベルに印刷画像を印刷してその半抜きラベルを剥がすだけで、所望の印刷画像を印刷したラベルを作成できるが、これらのハーフカットで形成される半抜きラベルの位置にも(製造誤差等により)ばらつきがあるので、そのばらつきにより所定の印刷領域である半抜きラベルの領域がずれた場合にも、その領域に合わせて印刷位置の調整ができる。また、半抜きラベルとして複数種類が存在し、その種類毎に印刷位置を調整するので、半抜きラベルの種類に応じた印刷位置の調整ができる。
【0426】
また、この場合、印刷位置を所定の基準位置からのプラスマイナスのドット単位の値で指定するので、簡易に調整できる。なお、上述の例では、初期設定位置を基準位置としたが、予め定められた固定の位置ではなく、現状設定の印刷位置を基準位置として、その位置からのプラスマイナスのドット単位の値で指定するようにしても良い。
【0427】
また、図26で前述の例では、サイドラベル有無検出&前後方向印刷位置調整(S4822)の前に調整したが、前である必要はなく、印刷実行(S502)直前までに(例えば調整量をヘッドドライバ272に伝えるなどにより)調整すれば良い。
【0428】
また、上記の例では、印刷位置の位置調整結果を、印刷ヘッド7への送信データの調整に用いたが、印刷ヘッド7の複数(256ドット)のドット素子の使用範囲を調整するのと同様に、印刷画像内における有効な画像範囲の位置を調整することもできる。すなわち、印刷画像としては、印刷可能な最大ドット数の276ドット幅の印刷画像を作成し、その内の有効な(意味のある)256ドット幅の画像の位置を調整して、それ以外の部分は空白画像としておくこともできる。また、これでは、メモリ容量上、不適当な場合、直後に印刷する印刷範囲のみを順次作成しながら印刷することにより、使用するメモリ容量を節約しても良い。
【0429】
次に、電子機器としてみたテープ印刷装置1に適用されているアクセス対象物種別検出方法について説明する。まず、主に原理的な説明を行う。
【0430】
従来、この種のアクセス対象物種別検出方法およびその装置は、例えば電子機器である印章作成装置に適用されている。この場合、印章(スタンプ)の作成対象となる印章本体(アクセス対象物)に、その種別検出のための所定の判別パターンに対応する複数の凹部等が形成されていて、印章本体を印章作成装置のポケットに装着したときに、そのポケットの底に配設したリミットスイッチ等の接触式検出機構により、印章本体の複数の凹部等による判別パターンを検出して、その判別パターンにより装着された印章本体の種別を判別するようにしている。
【0431】
また、例えば電子機器であるテープ印刷装置では、印刷対象物となるテープ(アクセス対象物)をその種別に対応するテープカートリッジに収容して、テープ印刷装置のポケットに装着するが、テープカートリッジには、収容されたテープの種別検出のための、上記の印章本体と同様の所定の判別パターンに対応する複数の凹部等が形成されていて、テープカートリッジをテープ印刷装置のポケットに装着したときに、上記と同様の方法により、そのテープカートリッジの種別、すなわちそのテープカートリッジに収容されたテープの種別を検出できる。
【0432】
しかしながら、このような従来のアクセス対象物種別検出方法およびその装置では、例えば印章作成装置では、形状の異なる各種の印章本体(アクセス対象物)を装着したときに、その印章本体の種類によっては、リミットスイッチ等の機械的な検出機構による検出のための接触により、軽すぎて印章本体がポケットから浮いてしまったり、小型すぎて検出機構から外れてしまうなどの理由により、その種別が正常に検出できない場合があった。
【0433】
また、例えば小型・軽量の印章本体を印章作成対象として装着する場合、その印章作成対象となる印章面も小さいため、他の大きな印章本体に印章を作成する場合と比べて、その印章作成処理に精度を要する。すなわち、最も高精度を要する印章本体(アクセス対象物)を装着したときに、その種別を検出できなかったり、検出できたとしてもその検出にための接触により所定の装着位置からずれるなど、装着誤差が大きくなる不具合が生じる。
【0434】
この種の不具合は、例えばテープ印刷装置においても同様に発生する。すなわち、例えば印刷のための精度として最も高精度を要するテープ幅が小さいテープを、その幅にあったテープカートリッジに収容してポケットに装着すれば、そのテープカートリッジも小型のものになるので、軽すぎてポケットから浮いてしまったり、小型すぎて検出機構から外れてしまうなど、その種別が正常に検出できない場合や許容できる公差を超える装着誤差が発生する場合がある。かといって、テープ幅が小さいテープを大型のテープカートリッジに収容すれば、その収容誤差やそのテープを送出するときの送出誤差などの種々の誤差が大きくなる。
【0435】
そこで、テープ印刷装置1を、複数種類のアクセス対象物のいずれかを装着してその種別毎に異なるアクセスをする電子機器として見たとき、テープ印刷装置1では、複数種類のアクセス対象物のうちの所定の1種を定め、装着したアクセス対象物の種別を検出するとともに、所定の1種については、装着に関わる誤差を最小限にすることができるアクセス対象物種別検出方法を採用している。
【0436】
まず、上述の印象本体等のアクセス対象物やアクセス対象物であるテープを収容したテープカートリッジ等の対象物カートリッジに、種別判別のための最大k個(kは自然数)の凹部等を設ければ、各凹部の有無によりkビットの判別パターンを構成でき、それをリミットスイッチ等の機械的な検出機構で検出することにより、一般にm種類(m=2 )の判別ができる。ただし、通常は、このうちの1通りの判別パターンを未装着に割り当てるため、m−1種類の装着と未装着の計m通りの判別のために、kビットの判別パターンが用いられる。
【0437】
この場合、例えば検出等のための凹部等をk=3個設けたとすれば、k(=3)ビットのm=8(=2 )通りの判別パターン[0、0、0]、[0、0、1]、[0、1、0]、[0、1、1]、[1、0、0]、[1、0、1]、[1、1、0]、[1、1、1]のうちの1通りを未装着、他のm−1=7通りを7種類のアクセス対象物の種別に割り当てる。
【0438】
他のビット数でも同様に考えられ、例えばアクセス対象物が3(=m)種であれば、2(=k)ビットの[0、0]、[0、1]、[1、0]、[1、1]のうちの[0、0]を例えば未装着の判別パターン、[0、1]、[1、0]、[1、1]のそれぞれを3(=m)種のアクセス対象物の判別パターンとして割り当てる。
【0439】
この考え方を進めて、例えば上記の3ビットの場合に、未装着を特殊な1種と考えて[0、0、0]を割り当てれば、他の7種には[0、0、1]〜[1、1、1]を割り当てることができる。この考え方で、さらにアクセス対象物が4(=m)種類のみの場合を考えれば、未装着の[0、0、0]以外の7通りのパターン[0、0、1]〜[1、1、1]のうちのいずれか4つのパターンをその4種に割り当てることになる。
【0440】
これらの場合、検出された判別パターンからアクセス対象物の有無、すなわち装着されているか未装着かのみを検出するためには、例えばオール0か否かを検出すれば良い。これは例えばその判別パターンの3ビットの論理和が1か0か等を、論理回路やそれに相当する論理和演算のプログラム等で求めれば簡単に求められる。
【0441】
さらにアクセス対象物が4種以下の場合、アクセス対象物の有無の検出をより簡易に行うには、3ビットのうちのいずれかの所定のビットが、アクセス対象物の有無を示すように割り当てれば良い。例えば最初(所定)の1ビットが1の場合を装着として、[1、0、0]、[1、0、1]、[1、1、0]、[1、1、1]の4通りを4種のアクセス対象物の判別パターンとして割り当てれば、最初(所定)の1ビットが1か0かを検出するだけで、アクセス対象物の有無を検出できる。
【0442】
ただし、この場合、最初(所定)の1ビットでアクセス対象物の有無が判別されるため、[0、0、0]だけでなく、[0、0、1]、[0、1、0]、[0、1、1]も未装着と判別される。以下、このようなパターンをdon’t careのビットを[−]で表現して、[0、−、−]のように表す。
【0443】
すなわち、上記の場合、未装着の判別パターン[0、−、−]の他、4種のアクセス対象物の判別パターンとして[1、0、0]、[1、0、1]、[1、1、0]、[1、1、1]の4通りが割り当てられることになる。
【0444】
また、例えばアクセス対象物が2(=m)種であれば、2(=k)ビットの判別パターンのうち、[0、−]を未装着の判別パターン、[1、0]、[1、1]のそれぞれを2種のアクセス対象物の判別パターンとして、所定のビットがアクセス対象物の有無を示すように割り当てられる。
【0445】
そして、実は、m(=2 )種類のアクセス対象物に対して判別パターンの割り当て方を考える場合、それらに加えて未装着を検出したいときには、上述のように、4(=2 )種+未装着に対して、未装着に[0、−、−]を、4種に[1、0、0]、[1、0、1]、[1、1、0]、[1、1、1]を割り当て、2(=2 )種+未装着に対して、未装着に[0、−]を、2種に[1、0]、[1、1]を割り当てることが、思考的に自然な割り当て方である。すなわち、「まず、アクセス対象物が装着されているか否か(未装着か)を判別し、装着されているときには、その種別を判別する」という自然な考え方に沿った割り当て方である。
【0446】
これらの場合、装着されているか否か(未装着か)の判別と種別判別とを[]で分けて表現すると、上記の4(=2 )種+未装着の場合では、未装着が[0][−、−]、4種が[1][0、0]、[1][0、1]、[1][1、0]、[1][1、1]に対応する。すなわち、所定の1ビットで、装着か未装着かが決着し、装着のときに他の2ビットの判別が有効となる。上記の2(=2 )種+未装着の場合も同様であり、未装着が[0][−]、2種が[1][0]、[1][1]に対応するので、所定の1ビットで、装着か未装着かが決着し、装着のときに他の1ビットの判別が有効となる。
【0447】
これに対し、テープ印刷装置1で採用しているアクセス対象物種別検出方法では、例えば上記の4(=2 )種+未装着に対して、未装着に[0、0、0]を、4種に[1、0、0]、[−、0、1]、[−、1、0]、[−、1、1]を割り当てる。上記と同様に、装着されているか否か(未装着か)の判別と種別判別とを[]で分けて表現すると、未装着が[0][0、0]、4種が[1][0、0]、[−][0、1]、[−][1、0]、[−][1、1]に対応する。
【0448】
すなわち、最初に、装着されているか否か(未装着か)の判別が決着する訳ではなく、装着されているのが、4種のうちの3種[−][0、1]、[−][1、0]、[−][1、1]か否か(その3種が装着されているか否か)が決着し、決着しない1種についてのみ、装着されているか否か(未装着か)を判別する所定の1ビットが有効になる。そして、この4種の種別判別では決着しない1種を所定の1種として定める。
【0449】
また、例えば上記の2(=2 )種+未装着に対しても同様であり、未装着に[0][0]、2種に[1][0]、[−][1]を割り当てる(対応させる)ので、2種のうちの1種[−][1]か否か(その1種が装着されているか否か)が決着し、決着しない1種についてのみ、装着されているか否か(未装着か)を判別する所定の1ビットが有効になる。そして、この2種の種別判別では決着しない1種を所定の1種として定める。
【0450】
また、上記の例えば4種判別のための2ビットや2種判別のための1ビットを、従来と同様のリミットスイッチ等の機械的かつ接触式の検出機構で検出するのに対して、装着されているか否か(未装着か)を判別する所定の1ビットを、非接触式の検出機構により検出する。
【0451】
以上をまとめると、テープ印刷装置1で採用しているアクセス対象物種別検出方法では、m(2≧m>2k−1、ただし、kは自然数)種類のうちの所定の1種以外のm−1種類のアクセス対象物のいずれかがポケットに装着されたことおよびその種別を接触式検出機構により検出する一方、装着されたアクセス対象物の有無を非接触式検出機構により検出し、m−1種のアクセス対象物の装着が検出されなかった場合、非接触式検出機構によりアクセス対象物有りと検出されたときに、所定の1種のアクセス対象物が装着されたことを判別する。
【0452】
すなわち、テープ印刷装置1を、m(複数)種類のアクセス対象物のいずれかを装着してその種別毎に異なるアクセスをする電子機器として見たとき、テープ印刷装置1で採用しているアクセス対象物種別検出方法では、m種類のアクセス対象物のうちの所定の1種を定め、装着したアクセス対象物の種別を検出するとともに、所定の1種については、非接触の検出により、その装着に関わる誤差を最小限にすることができる。
【0453】
また、m−1種類のアクセス対象物の装着とその種別を検出する接触式検出機構を設けることにより、m種のアクセス対象物の装着とその種別を検出できるので、その接触式検出機構を小型にできるという利点もある。
【0454】
すなわち、m(=2)種類のアクセス対象物の装着とその種別を検出するためには、未装着の1通りとm種類の種別判別のためのm通りとを加えたm+1(=2+1)通りの判別を行うためにk+1ビットの判別パターンを検出できる接触式検出機構が必要となるが、このテープ印刷装置1で採用するアクセス対象物種別検出方法では、接触式検出機構として未装着の1通りとm−1種類の種別判別のためのm−1通りとを加えたm(=2)通りの判別を行うため、kビットの判別パターンを検出できる接触式検出機構で良く、その接触式検出機構を小型にできる。なお、非接触式検出機構側も、最低限、単に装着されたアクセス対象物の有無を検出できればよいので、簡易な構成で実現できる。
【0455】
この点について、さらに考察する。この種のアクセス対象物種別検出方法を採用するには、すなわち、それを採用する電子機器においては、アクセス対象物のそれぞれに、接触式検出機構により検出される所定のkビットの判別パターンに対応する最大k個の凹部または穴部またはそれに相当する欠け部が形成され、所定の1種のアクセス対象物の凹部または穴部またはそれに相当する欠け部は、アクセス対象物が未装着のときに検出される判別パターンと同一の所定判別パターンを検出するように形成される。
【0456】
この場合、例えばアクセス対象物が印章(スタンプ)本体等の凹部または穴部またはそれに相当する欠け部を形成しやすいものの場合、すなわち、印章作成装置等の電子機器に適用する場合に適している。
【0457】
また、この場合、所定の1種のアクセス対象物の装着と未装着とが同一の判別パターンに対応している。このため、未装着のときの判別パターン、すなわち、未装着のため接触式検出機構による検出のための接触がないときの所定判別パターンに対応する凹部または穴部またはそれに相当する欠け部が、所定の1種のアクセス対象物に形成されていることになるので、検出のための接触によりポケットから浮くなどの装着に関わる誤差を最小限にすることができる。
【0458】
また、この場合、上記の所定判別パターンは、kビットがオール0の判別パターンであることが好ましい。すなわち、所定判別パターンは、kビットがオール0の判別パターンなので、検出される機会が最も多い未装着のイメージに最も合致し、かつ、数値処理上も楽なパターンとすることにより、検出処理効率が向上できるなどの利点がある。
【0459】
また、これらの場合、例えば接触式検出機構は、アクセス対象物の最大k個の凹部または穴部またはそれに相当する欠け部が形成される部位に突き当てることにより作動するk個の機械的なスイッチを有し、各スイッチの突き当てが各凹部または各穴部またはそれに相当する欠け部の存在により外れてしまう状態を判別パターンの各ビットの「0」、突き当たる状態を「1」に対応させる。
【0460】
この場合、k個のスイッチにより接触式検出機構として未装着の1通りとm−1種類の種別判別のためのm−1通りとを加えたm通りの判別を行うためのkビットの判別パターンを検出でき、m−1種類のアクセス対象物の装着とその種別を検出できる。また、この場合、所定の1種のアクセス対象物の凹部または穴部またはそれに相当する欠け部を、k個のスイッチが全て外れるような形状、すなわちk個のスイッチが非接触となるような形状とすることにより、未装着の場合と同一の判別パターンとすることができる。
【0461】
一方、前述のように、例えば電子機器であるテープ印刷装置では、一般的に、印刷対象物となるテープ(アクセス対象物)をその種別に対応するテープカートリッジに収容して、テープ印刷装置のポケットに装着する。
【0462】
そこで、この種の電子機器において、上述のようなアクセス対象物種別検出方法を採用するには、すなわち、それを採用する電子機器においては、アクセス対象物のそれぞれは、そのアクセス対象物に対応した対象物カートリッジに収容された状態でポケットに装着され、対象物カートリッジに、接触式検出機構により検出される所定のkビットの判別パターンに対応する最大k個の凹部または穴部またはそれに相当する欠け部が形成され、所定の1種のアクセス対象物を収容した対象物カートリッジの凹部または穴部またはそれに相当する欠け部は、アクセス対象物が未装着のときに検出される判別パターンと同一の所定判別パターンを検出するように形成される。
【0463】
この場合、例えばアクセス対象物がテープ等のように凹部または穴部またはそれに相当する欠け部を形成しにくいものの場合、すなわち、テープ印刷装置等の電子機器に適用する場合に適している。
【0464】
テープ印刷装置1では、前述のように、実際には、各種のテープT、すなわちサイドラベルLS作成用の4mm程度のテープ幅からケースラベルLMC作成用の52mm程度までの各種のテープT、および半抜きラベルを形成していないテープTなどを、それぞれ収容した各種のテープカートリッジ5が用意されているが、説明の都合上、理解を容易にするため、図4に図示の2種(メインラベルLM作成用とサイドラベルLS作成用が1種ずつ)のみ用意されているものとしているので、その延長線上で説明すると、上述した2(=2 )種+未装着の場合に相当する。
【0465】
すなわち、未装着に[0][0]、2種に[1][0]、[−][1]を割り当てるので、2種のうちの1種[−][1]か否か(その1種が装着されているか否か)が決着し、決着しない1種についてのみ、装着されているか否か(未装着か)を判別する所定の1ビットが有効になる。そして、この2種の種別判別では決着しない1種を所定の1種として定めている。
【0466】
具体的には、サイドラベルLS用のテープTを所定の1種として定めている。これは、サイドラベルLS用のテープTの方がテープ幅が狭くて(図4参照)テープカートリッジ5に対する収容誤差が生じ易く、また、そのテープカートリッジ5も薄いためにポケット6への装着誤差が生じ易いのに加え、その印刷領域(半抜きラベルの領域)が狭いために印刷位置の精度が要求されるからである。
【0467】
テープ印刷装置1では、図1等で前述しまた図49に示すように、ポケット6には、マイクロスイッチやリミットスイッチなどから構成されるテープ識別センサ141が設けられている。また、テープ排出口22の近傍には、フォトインタラプタなどの光検出(ここでは反射光を利用)によるテープ位置センサ143が設けられている。
【0468】
図48に示すように、下側から見た場合(テープ送出口56が右側になるように下側から見た場合)、同図(a)のメインラベルLM用のテープTを収容したテープカートリッジ5は、ポケット6に装着されたときに、テープ識別センサ141の機械的なスイッチ(上述のマイクロスイッチやリミットスイッチなど)が突き当たる形状に形成されている。一方、同図(b)のサイドラベルLS用のテープTを収容したテープカートリッジ5には、その機械的なスイッチに非接触となるように、その接触を避けるための凹部71が形成されている。
【0469】
このため、テープ識別センサ141は、図48(a)のメインラベルLM用のテープTを収容したテープカートリッジ5がポケット6に装着されたときには、その装着を検出するが、同図(b)のサイドラベルLS用のテープTを収容したテープカートリッジ5が装着されたときには、未装着と同じ状態を検出することになる。
【0470】
すなわち、光検出(非接触式)によるテープ位置センサ143(非接触検出機構)の検出結果のフラグビット(以下「サイドラベル検出フラグ」)と、機械的(接触式)のリミットスイッチ等によるテープ識別センサ141(接触式検出機構)の検出結果のフラグビット(以下「メインラベル検出フラグ」)とを並べて、[サイドラベル検出フラグ][メインラベル検出フラグ]のように表記すると、前述のように、未装着に[0][0]、2種のうちの1種(サイドラベルLS用)に[1][0]、他の1種(メインラベルLM用)に[−][1]が割り当てられていることになる。
【0471】
このため、2種のうちの1種(メインラベルLM用)、すなわち、メインラベルLM用のテープTを収容したテープカートリッジ5がポケット6に装着されたときには、その装着が検出されるので、テープ識別センサ141(接触式検出機構)の検出結果のみで決着がつき、決着しない場合、すなわち、未装着と同じ検出結果となったときには、テープ位置センサ143(非接触検出機構)の検出結果により、未装着かサイドラベルLS用のテープTを収容したテープカートリッジ5が装着されたのかを判別する。
【0472】
図26で前述のように、印刷データ作成処理(S481)では、まず、ディスクラベルまたはケースラベルが選択されたか否かを判別する(S4811)。ここで、例えば事前に、電源キー31により電源オンとなったとき、あるいは、蓋開閉センサ142により開閉蓋21の開閉が検出されたとき(すなわちテープカートリッジ5の交換の可能性があるとき)には、テープ識別センサ141によりメインラベルLM用のテープカートリッジ5が装着されているか否かが検出され、装着されているときには、メインラベル検出フラグがオン(=1)になっている(すなわち、すでに決着がついている)。
【0473】
このため、次に、メインラベルLM用のテープカートリッジ5が装着されているか否かを判別するとき(S4812)には、単にメインラベル検出フラグのオン/オフ(1/0)を調べる。
【0474】
また、その後、印刷画像作成処理(S4813)が終了し、印刷データ作成処理(S481)が終了すると、次に、ラベル位置合わせ処理(S482)を行う。このラベル位置合わせ処理(S482)では、まず、図46等で前述の印刷位置の設定に従った上下方向印刷位置調整が為され(S4821)、続いて、サイドラベル有無検出&前後方向印刷位置調整(S4822)が起動される。
【0475】
サイドラベル有無検出&前後方向印刷位置調整(S4822)では、図47に示すように、まず、サイドラベル有無検出処理(S48221)を行い、続いて、前後方向印刷位置調整処理(S48222)を行う。
【0476】
サイドラベル有無検出処理(S48221)では、まず、メインラベルカートリッジが装着されているか否か、すなわち、メインラベル検出フラグがオンになっているか否かを判別し(S482211)、メインラベル検出フラグがオンのとき(S482211:Yes)には、そのまま、サイドラベル有無検出処理(S48221)を終了して、前後方向印刷位置調整処理(S48222)に移行する。
【0477】
一方、メインラベル検出フラグがオフのとき(S482211:No)には、次に、すでにサイドラベルLS(用のテープカートリッジ)が検出されているか否か、すなわち、サイドラベル検出フラグがオンか否かを判別し(S482212)、オンのとき(S482212:Yes)には、同様に、そのまま、サイドラベル有無検出処理(S48221)を終了して、前後方向印刷位置調整処理(S48222)に移行する。
【0478】
また、サイドラベル検出フラグがオフのとき(S482212:No)には、次に、テープTが装着されているか否か、すなわち、テープ位置センサ143により(光センサ:フォトインタラプタなどによりテープ排出口22のテープTが存在すべき箇所に発光し、テープTからの反射光を受光することにより)テープTが有るか否かを検出して判別する(S482213)。
【0479】
テープT有りが検出されたとき(S482213:Yes)には、サイドラベルLS用のテープTを収容したテープカートリッジ5が装着されていると判別して、次に、サイドラベル検出フラグをオンにして(セットして)(S482216)、サイドラベル有無検出処理(S48221)を終了して、前後方向印刷位置調整処理(S48222)に移行する。
【0480】
一方、テープT有りが検出されなかったとき(S482213:Yes)には、最大13mまでのテープ送りをしつつ(S482214)、テープ位置センサ144によりテープTの検出を行い、途中でテープ有りが検出されたとき(S482215:Yes)には、サイドラベルLS用のテープTを収容したテープカートリッジ5が装着されていると判別して、サイドラベル検出フラグセット(S482216)後、サイドラベル有無検出処理(S48221)を終了して、前後方向印刷位置調整処理(S48222)に移行する。
【0481】
ここで、最大13mmまでのテープ送りを行うのは、テープカートリッジ5のテープ送出口56からほんの僅かしかテープTの先が出ていない状態でポケット6に装着されたときに、そのテープ送出口56からテープ位置センサ143によりそのテープTを検出可能となる位置まで、すなわちテープTをテープ送出口56からテープ排出口22まで送る距離(図1、図48、図49参照)が13mmに該当するからである。
【0482】
したがって、最大13mmのテープ送りを終了しても、まだテープT有りが検出できないとき(S482215:No)には、テープカートリッジ5が装着されていないと判別して、テープカートリッジ無し検出フラグをオン(セット)し(S482217)、次の前後方向印刷位置調整(S48222)においても、単にエラーフラグをセットして(S482224)、処理を終了する(48223)。
【0483】
一方、メインラベル検出フラグまたはサイドラベル検出フラグがセットされた状態で、前後方向印刷位置調整処理(S48222)に移行したときには、まず、テープ位置センサ143により、図4等で前述のテープ位置の基準穴THを検出する、すなわち基準穴THを検出するまで、テープ送りを行う(S482221)。
【0484】
基準穴Hが検出される(S482221)と、次に、規定の穴長か否かを判別し(S482222)、規定の穴長でないとき(S482222:No)には、エラーフラグをセットして(S482224)、処理を終了する(48223)。
【0485】
一方、規定の穴長であるとき(S482222:No)には、次に、図45等で前述の「メイン前後」(G76)や「サイド前後」(G78)を選択して設定されているときには、その設定値に従い、設定されていないときには、基準位置までの印刷前テープ送りを行ってから(S482223)、処理を終了する(S48223)。この印刷前テープ送り(S482223)と、本処理が終了してから行われる図26で前述の印刷中表示処理(S50)の印刷後テープ送り(S503)により、印刷位置の前後調整が為される。
【0486】
図26で前述のように、ラベル位置合わせ処理(S482)が終了すると、次に、検出が正常か否かの判定(S483)を行う。ここでは、図47のエラーフラグセット(S482224)により何らかのエラーがセットされていた場合(S483:No)、すなわち、テープカートリッジ5が装着されていなかったり、基準穴THの位置検出が正常でなかった場合(S483:No)等には、前述の装着されたテープカートリッジ5が選択したものと異なった場合(S4812:No)と同様に、ラベル交換その他のエラー報知(表示)を行うラベル交換表示処理(S49)後、基本入力モードに戻る(G51)。
【0487】
一方、図25等で前述のように、準備中表示処理(S48)が正常に終了したときには、次に、印刷中表示処理(S50)を行ってから印刷処理を終了し、基本入力モードに戻る(G51等)。
【0488】
なお、上述の例では、テープ種別センサ141により、アクセス対象物であるテープTの2種(m=2=2、すなわちk=1)のうちの1(=m−1)種の(メインラベルLM用の)のテープT(のテープカートリッジ5)の装着を検出するために、1(=k)個の凹部の有無(k=1ビットの判別パターン)を検出したが、テープT(およびそれに対応するテープカートリッジ5)の種類が多い場合などには、それに合わせて、より多くの最大k個の凹部の形成によりkビットの判別パターンを検出することもできる。
【0489】
この場合、テープ位置センサ143により未装着(テープ無し:テープカートリッジ無し)と区別される所定の1種の(サイドラベルLS用の)テープTを含めて、最大2種類のテープTの装着とその種別を検出できる。また、凹部の代わりにその部分が凹部相当となるような形状、すなわち穴部や欠け部等を形成しても良い。
【0490】
なお、カートリッジに収容されない単片のテープが装着(挿入等)されるテープ印刷装置等においても、各テープに例えば種類毎に異なる判別パターンの穴部等を設けてそれを検出することができるが、その場合も、最も印刷精度を要するテープを所定の1種とすることで、その所定の1種の装着に関わる誤差を最小限にできる。
【0491】
上述のように、テープ印刷装置1で採用しているアクセス対象物種別検出方法では、アクセス対象物(テープT)のそれぞれは、そのアクセス対象物に対応した対象物カートリッジ(テープカートリッジ5)に収容された状態でポケット6に装着され、対象物カートリッジに、接触式検出機構(テープ種別センサ141)により検出される所定のkビットの判別パターンに対応する最大k個の凹部または穴部またはそれに相当する欠け部が形成されている。
【0492】
この場合、前述のアクセス対象物自体にkビットの判別パターンに対応する凹部または穴部またはそれに相当する欠け部を形成して種別を検出する場合と同様に、所定の1種のアクセス対象物を収容した対象物カートリッジの凹部または穴部またはそれに相当する欠け部は、アクセス対象物が未装着のときに検出される判別パターンと同一の所定判別パターンを検出するように形成される。
【0493】
このため、未装着のときの判別パターン、すなわち、未装着のため接触式検出機構による検出のための接触がないときの所定判別パターンに対応する凹部または穴部またはそれに相当する欠け部が、所定の1種のアクセス対象物に形成されることになるので、検出のための接触によりポケットから浮くなどの装着に関わる誤差を最小限にすることができる。
【0494】
また、テープ印刷装置1におけるアクセス対象物種別検出方法では、アクセス対象物(テープT)がそれに対応する対象物カートリッジ(テープカートリッジ5)に収容された状態で装着されたときに、その対象物カートリッジ(テープカートリッジ5のテープ送出口56)から収容されたアクセス対象物(テープT)を送出し、送出されたアクセス対象物が存在すべき位置(テープ排出口22の近傍)にアクセス対象物(テープT)が存在するか否かを(テープ位置センサ143により)検出する。
【0495】
すなわち、送出されたアクセス対象物を検出の対象とするので、対象物カートリッジに検出のためだけの特別な構成等を設けることなく、アクセス対象物の有無を検出できる。なお、一般的に、カートリッジに収容されて装着されるアクセス対象物にアクセスする電子機器では、アクセス対象物を送出する機構を備えている(テープ印刷装置1も例外ではない)ので、それを利用できる。
【0496】
また、上述の例では、前述のように、所定判別パターンは、kビットがオール0の判別パターンなので、検出される機会が最も多い未装着のイメージに最も合致し、かつ、数値処理上も楽なパターンとすることにより、検出処理効率が向上できるなどの利点がある。
【0497】
また、上述の例では、前述のように、接触式検出機構(テープ種別センサ141)は、最大k個の凹部または穴部またはそれに相当する欠け部が形成される部位に突き当てることにより作動するk(上述の例ではk=1)個の機械的なスイッチを有し、各スイッチの突き当てが各凹部または各穴部またはそれに相当する欠け部の存在により外れてしまう状態を判別パターンの各ビットの「0」、突き当たる状態を「1」に対応させている。
【0498】
この場合、k個のスイッチにより接触式検出機構として未装着の1通りとm−1種類の種別判別のためのm−1通りとを加えたm通りの判別を行うためのkビットの判別パターンを検出でき、m−1種類のアクセス対象物の装着とその種別を検出できる。また、この場合、所定の1種のアクセス対象物の凹部または穴部またはそれに相当する欠け部を、k個のスイッチが全て外れるような形状、すなわちk個のスイッチが非接触となるような形状とすることにより、未装着の場合と同一の判別パターンとすることができる。
【0499】
特に本実施形態では、テープ印刷装置1に適用している。従来なら、例えば最小幅のテープを装着する場合、それを収容するテープカートリッジを小型の(薄い)ものにすれば、接触式の検出機構により装着の有無やその種別を検出しようとすると軽すぎてポケットから浮いてしまったり小型すぎて検出機構から外れてしまうなどにより装着誤差が大きくなり易く、大型のものにすれば、テープをテープカートリッジに収容する際の収容誤差やテープを送出する際の送出誤差が大きくなり易くなる。また、テープ上にハーフカットで半抜きラベル等を形成して、その半抜きラベル上に印刷画像を印刷する場合に、その形成された半抜きラベルが小さいときには、大きな半抜きラベルに印刷するときと比べて、その印刷位置に精密さを要する。
【0500】
そこで、このテープ印刷装置1では、装着誤差、収容誤差、印刷誤差等の装着に関わる誤差を最小限にしたい種類のテープを所定の1種として定めて、接触式による他の種類の検出と分けることにより、所定の1種を非接触式で検出できる。なお、カートリッジに収容されない単片のテープが装着(挿入)されるテープ印刷装置等においても、各テープに例えば種類毎に異なる判別パターンの穴部等を設けてそれを検出することができるが、その場合も、最も印刷精度を要するテープを所定の1種とすることで、その所定の1種の装着に関わる誤差を最小限にできる。
【0501】
また、テープ印刷装置1では、テープTの送り制御におけるテープ位置検出を非接触で行うテープ位置検出機構(テープ位置センサ143)を、アクセス対象物であるテープTの有無の検出に利用できる。なお、テープ印刷装置1ばかりでなく、この種のテープ位置検出機構は、一般的なテープ印刷装置に常備されているので、特に新たな検出機構を付加せずに実現できる。
【0502】
また、テープ印刷装置1では、テープTには、テープ位置検出の基準となる基準穴THが所定間隔で形成され、非接触式検出機構(テープ位置センサ143)は、基準穴THを検出する検出機構なので、テープTの有無を検出した後、テープ有りのときには、基準穴THを検出することによりテープ位置検出ができる。また、この非接触式検出機構に光センサを有して、光によってアクセス対象物の有無を検出するので、問題なく非接触による検出ができる。
【0503】
また、本実施形態では、電子機器であるテープ印刷装置1がディスク(MD92)を収容したディスクカートリッジ(MDカートリッジ91)に貼り付けるラベルを作成するためのものであり、所定の1種(サイドラベルLS用)のアクセス対象物であるテープTには、ディスクカートリッジの側面に貼るサイドラベルがハーフカットで形成されている。
【0504】
一般に、ディスクカートリッジ5の側面は狭いため、必然的にサイドラベルLSは小さい必要があり、そのサイドラベルLSの領域に所望の文字列等の印刷画像を印刷するためには、種々の誤差を極力小さくする必要がある。このテープ印刷装置1で採用しているアクセス対象物種別検出方法では、アクセス対象物であるテープTのうちのサイドラベルLSがハーフカットで形成されたテープTを、所定の1種とすることにより、装着に関わる誤差を最小限にでき、その結果、サイドラベルLSへの印刷誤差(種々の誤差を総合した印刷誤差)を最小限にできる。
【0505】
次に、テープ印刷装置1における表示(報知、案内)関係について説明する。まず、データ処理装置(特に文字処理装置)としてみたテープ印刷装置1に適用されている処理形態報知方法について説明する。
【0506】
例えばデータとして文字(数字、記号、簡易図形等を含むキャラクタと同じ意味で使用する)を処理するデータ処理装置、すなわち、文字処理装置を例に挙げると、従来から、大きな表示画面を有するワープロ等の文字処理装置においては、1以上の文字(データ)を有する文字列(データ群)に対して設定可能な処理形態のうちのどの処理形態を、今着目している文字列に対して設定したかは、表示画面上で確認できる。
【0507】
すなわち、例えば、拡大縮小(伸長、短縮、拡大、縮小等)、文字修飾(アンダーライン、取消ライン、文字囲、網掛け、強調、斜体、白抜き(中抜き)、影文字、反転、回転等)、編集機能設定(枠飾り、自動改行、自動改頁、自動改段落、行番号表示、情報番号表示等)、書体(フォント)設定などの複数種類の設定可能な処理形態のうち、着目している文字列に複数の処理形態を設定したとしても、ワープロ等では、表示画面が大きいので、その処理後の状態を表示画面上で直接確認できる。
【0508】
一方、同種のデータ処理装置であってもテープ印刷装置や印章作成装置等の比較的小型の文字処理装置においては、その表示画面も小型のため、個々の文字や文字列に設定された処理形態を表示画面上で直接確認するのは困難である。このため、小型の表示画面しか持たないこの種のデータ処理装置(文字処理装置)では、例えば各処理形態に対応するインジケータを設け、ユーザが着目している文字をカーソル等で指定したときに、その文字に設定されている処理形態に対応するインジケータが点灯することにより、個々の文字や文字列に設定された処理形態を確認できるようにしている。
【0509】
しかしながら、このような小型の表示画面しか持たないデータ処理装置においても、設定されている処理形態を全て同時に一括して確認したい場合もある。また、その一方では、処理対象となる複数のデータ群が複数の処理グループに分類され、各処理グループに含まれる各データ群に対して、その分類された処理グループの単位で一括して任意の処理形態を設定可能なデータ処理装置もある。
【0510】
そして、テープ印刷装置1は、処理対象となる複数のデータ群が複数の処理グループに分類され、各処理グループに含まれる各データ群に対して、その分類された処理グループの単位で一括して任意の処理形態を設定可能なデータ処理装置に該当する。このため、テープ印刷装置1では、その処理グループ単位で設定された処理形態を一括して確認できるようにしている。
【0511】
まず、図9で前述のように、ディスプレイ4は、LCD等から成る表示画面41内に、18個のインジケータを点灯可能なインジケータ表示部4iと、(横)72ドット×(縦)16ドットのドットマトリクスから成るキャラクタ表示部4cと、を有している。
【0512】
そして、インジケータ表示部4iは、タイトルや曲名の文字データを印刷するための各種モードや状態(処理形態)を、その点灯状態により示すものであり、図10に示す上段の8個のインジケータ4i00〜4i07はタイトル名(ディスク名に相当)に関するもの、下段の8個のインジケータ4i10〜4i17は曲名に関するものである。すなわち、上段の横方向に並ぶインジケータの列はタイトル名関係の処理形態を示し、上段の横方向に並ぶインジケータの列は曲名関係の処理形態を示している。
【0513】
一方、例えば図29で前述の例では、基本入力モードにおいて曲名を表示した状態(G61)で、「折り返しフォーム設定」を行うことにより、曲名について折り返し有りや折り返し無しの設定ができることについて説明した。そして、この場合、基本入力モードにおいて、曲折返有りが設定されている状態(G61)では、図10の「曲」の横の列、すなわち下段のインジケータ4i10〜4i17のうち、上方に「行折返」の縦の列との交点となるインジケータ4i11が点灯することにより、「曲折返」が設定されていることを示し、曲折返無しが設定されている状態(G64)では消灯する。
【0514】
また、基本入力モードにおいてタイトル名を表示した状態で、同様の操作をすることにより、タイトル名について折り返し有りや折り返し無しが設定できることも説明した。すなわち、テープ印刷装置1では、曲に関する行折返(処理形態)とタイトル名に関する行折返(処理形態)とを個別に設定できる。
【0515】
また、行折返ばかりでなく、図10に示すインジケータ表示部4iに並ぶ各種処理形態、すなわち、枠、行折返、縮、伸、白抜き、斜体、明朝体、ゴシック体等を曲名の行とタイトルの行に関して個別に設定できる。図19に示す基本入力モードから機能選択設定モードに遷移するための各機能キーのうち、図29で前述の「行折返」はフォームキー34FSの操作によるものであったが、「枠」は枠キー34CSを操作した後、その下位階層で枠番号を指定することにより、他の文字装飾は、装飾キー34を操作した後、下位階層でそれぞれを選択指定することにより、設定できる。
【0516】
そして、これらの処理形態の設定内容は、RAM240の各種レジスタ群241の処理形態(内部状態設定)レジスタに、図50および図51に示すフォーマットで記憶される。
【0517】
すなわち、両図に示すように、ビットb31〜b30のカートリッジ情報は、図51(a)に示す状態を、ビットb29〜b28の折返し情報のうち、ビットb29はタイトル行、ビットb28は曲名行について、それぞれ同図(b)に示す状態を、ビットb27〜b26の印刷面数情報は、同図(c)に示す状態を記憶する。ビットb23〜b16の枠情報は、0〜255までの数値を表し、数値が0のときは枠無し、1〜255のときは枠番号を示す。
【0518】
ビットb12〜b08およびビットb04〜b00は、それぞれタイトル行および曲名行の文字飾り情報(「書体」、「伸ばす」、「縮める」、「白抜」、「斜体」)を示し、「書体」では、0が明朝体、1がゴシック体を示し、他はそれぞれ1のときに各指定がされたことを示す。
【0519】
上述のように、テープ印刷装置1は、処理対象となる複数のデータ群(文字列)が複数の処理グループ(タイトル名関係および曲名関係)に分類され、各処理グループに含まれる各データ群に対して、その分類された処理グループの単位で一括して任意の処理形態を設定可能なデータ処理装置に該当する。
【0520】
そして、テープ印刷装置1で採用している処理形態報知方法では、複数の処理グループ(タイトル名関係および曲名関係)のそれぞれに対応する複数の行(例えば図9および図10のインジケータ表示部4iの上段および下段の各行)および設定可能な複数の処理形態(枠、行折返、等)のそれぞれに対応する複数の列を有してマトリクス状に配設された複数のインジケータ(インジケータ表示部4i)のうち、マトリクス上の任意の1の処理グループ(例えば曲名関係)に対応する行(下段)と任意の1の処理形態(例えば行折返)に対応する列(左から2列目)との交点に位置するインジケータ(インジケータ4i11)により、任意の1の処理グループに任意の1の処理形態が設定されているか否か(曲折返が設定されているか否か)を報知する。
【0521】
この結果、ユーザは、マトリクス状に配設した複数のインジケータ(インジケータ表示部4i)により、各処理グループに設定された処理形態を一括して確認できる。
【0522】
なお、上述の例では、文字装飾(文字修飾)として、「白抜」(白抜き)や「斜体」等を挙げたが、アンダーライン、取消ライン、文字囲、網掛け、強調、影文字、反転および回転その他の一般的な文字修飾を採用できる。そして、これらの文字修飾形態をインジケータで報知する処理形態に含めれば、ユーザは、マトリクス状に配設した複数のインジケータにより、各処理グループに設定された文字修飾形態を一括して確認できる。
【0523】
また、上述の例では、文字の拡大縮小として、「伸ばす」(伸長)や「縮める」(短縮)等を挙げたが、その他、通常の拡大や縮小等を含ませることもでき、これらの拡大縮小形態をインジケータで報知する処理形態に含めれば、ユーザは、マトリクス状に配設した複数のインジケータにより、各処理グループに設定された拡大縮小形態を一括して確認できる。
【0524】
また、上述の例では、文字の編集機能設定として「枠」(枠飾り)や「行折返」(自動改行)等を挙げたが、自動改頁、自動改段落、行番号表示および情報番号表示その他の一般的な編集機能も採用できる。そして、これらの編集機能設定形態をインジケータで報知する処理形態に含めれば、ユーザは、マトリクス状に配設した複数のインジケータにより、各処理グループに設定された編集機能設定形態を一括して確認できる。
【0525】
また、上述の例では、書体設定として明朝体やゴシック体を挙げたが、これらの書体設定形態をインジケータで報知する処理形態に含めることにより、ユーザは、マトリクス状に配設した複数のインジケータにより、各処理グループに設定された編集機能設定形態を一括して確認できる。
【0526】
テープ印刷装置1における表示(報知、案内)関係として、次に、テープ印刷装置1に適用されている文字情報表示方法について説明する。
【0527】
一般に、文字情報を編集する編集装置やそれを印刷する印刷装置等の装置は、その文字情報の入力、編集、それらの確認等のための表示画面を有する文字情報表示装置を備えている。この場合、文字情報は、その文字情報に対応するテキストコードデータ(文字コード)で入力・編集され、所定のフォントに基づいて表示画像として作成され、その表示画像が表示画面に表示される。この種の装置としては、ワープロソフト等を搭載したパソコンやその専用装置(いわゆるワープロ)等がある。
【0528】
ところで、パソコンには、ワープロソフトの他、プログラム等のコードを含むテキストコードデータを編集するための専用ソフト(いわゆるエディタ)を搭載でき、エディタは、編集の便宜のために行番号等を付加して表示する機能等を有している。また、エディタやワープロには、表示が1行になるか(例えば自動改行により)複数行になるかに拘わらず、ユーザが意識的に(例えば任意改行により)区切り(コード)を付加(入力)するまでの一連の文字列に対して1つの番号(文字列番号)を付与し、区切り(コード)を入力する度に、その文字列番号を更新する機能を有するものもある。
【0529】
これらの場合、1行または一連の文字列(1つの文字情報)に付加された行番号や文字列番号などの情報番号は、編集等するための表示画面上、通常、各文字情報の前に、例えば「1」、「2」、……等のように表示され、ユーザは、これらの情報番号を参照しながら、文字情報の入力・編集等を行うことができる。
【0530】
しかしながら、同種の装置であってもテープ印刷装置や印章作成装置等の比較的小型の装置においては、その表示画面も小型のため、情報番号とそれに対応する文字情報との間に十分な間隔を設けることができず、見にくい表示となる。これは特に文字情報側に数字が含まれる場合に顕著となる。例えば情報番号「1」の文字情報が文字列「1A2B3C……」のような場合、「11A2B3C……」となって情報番号と文字情報との判別が困難になる。
【0531】
かといって、無理に十分な間隔を設けたり、または「.」等の区切りを入れて例えば「1.」等のように表示しても、見やすさはさほど向上せず、肝心の文字情報に配分する領域が少なく(表示効率が悪く)なり、編集等に支障を生じる要因となる。これは特に情報番号の桁数が増えた場合に顕著となる。例えば情報番号が1桁の「1.」より2桁の「10.」の方が文字情報の領域が1文字分減ってしまう。
【0532】
これに対処するために全角2桁の「10.」を半角2桁の「10.」として、例えば「10.1A2B3C……」を「10.1A2B3C……」としても、見やすさはさほど向上しない。また、文字情報側にも半角が可能な場合、例えば文字列「10A2B3C……」が情報番号「10.」の後に並べて表示されれば、「10.10A2B3C……」となり、半角にすることが、情報番号と文字情報との判別が困難である等の問題の解決策とはならない。
【0533】
そこで、テープ印刷装置1では、小型の表示画面であっても、表示された情報番号とそれに対応する文字情報とを容易に判別でき、かつ、その表示効率を向上できる文字情報表示方法を採用している。以下、具体的に説明する。
【0534】
まず、テープ印刷装置1において処理する文字コードデータ(テキストデータ)は、図52に示すようなフォーマットに従って構成されている。
【0535】
すなわち、同図に示すように、1行または一連の複数行の文字列を1つの文字情報としたとき、1つの文字情報は、基本的に、情報番号(ここでは曲番号)等を規定した行頭データとそれに続き1行または一連の複数行の文字列を構成する各文字の文字コードデータを有している。
【0536】
1文字は、2バイト構成であり、行頭データや終了データ(以下「EOD」)も同様の2バイト構成により、それぞれ1文字として扱う。この文字コードデータの領域としては、最大1800文字分の領域を確保している。「EOD」はテキストデータ全体の終了を示すデータであり、図示上の「NULL」はデータ無し部分である。
【0537】
図53(a)に示すように、各文字(1文字)の先頭の4ビットはデータ識別のためのコードを示していて、16進数で[7]HEX、すなわち2進数の[0111]は編集情報であることを示し、それ以外は文字データであることを示している。
【0538】
1つの文字情報の先頭になる行頭データは、図53(b)に示すように、前の1バイトにより編集情報の行頭データであることを示し、後の1バイトには、情報番号となる曲番号を示している。曲番号(情報番号)は、図示のように、ビットb07〜b00の8ビットで0〜255の数値で表され、数値として「0」のときは、タイトル行を示し、「1」〜「255」のときに、その数値が曲番号(すなわち情報番号)を示している。なお、「EOD」は単に固定値(データ)で良い(図53(c)参照)。
【0539】
一方、これらの文字情報を表示するディスプレイ4は、図9で前述のように、インジケータ表示部4iとキャラクタ表示部4cとを有し、キャラクタ表示部4cは、図11で前述のように、基本的な2つの表示形式の管理単位を有し、その1つが、同図(a)に示す半角/全角表示であり、この場合、座標CEおよびCFで示される左端の2つの8ドット×8ドットのドットマトリクスから成るサブ表示部と、座標C0〜C7で示される8つの8ドット×16ドットのドットマトリクスから成る主表示部とに分けて管理される。
【0540】
そして、例えば図21等で前述のように、上述した文字情報のうち、曲番号(情報番号)は、サブ表示部に表示され、タイトル名や曲名その他の一般的な文字データは、主表示部に表示される(例えばG11)。そして、この場合、曲番号(情報番号)は、サブ表示部に、各桁がそれぞれ座標CEおよびCFで示される左端の2つの8ドット×8ドットのドットマトリクス(以下「桁表示部」)にそれぞれ表示される。すなわち、サブ表示部に図示上の縦方向に、言い替えれば主表示部に表示される曲名等の並び(横)とは直交する方向に、曲番号(情報番号)が表示される。
【0541】
上述のように、テープ印刷装置1で採用している文字情報表示方法では、任意の文字情報(例えば曲名)の少なくとも一部を表示可能な文字情報表示部(主表示部)および任意の情報番号(曲番号)を表示可能な情報番号表示部(サブ表示部)を有する表示画面41に、任意の文字情報(曲名)の少なくとも一部とそれに対応する情報番号(曲番号)とを同時に表示する。
【0542】
そして、この場合、情報番号表示部(サブ表示部)は、文字情報表示部(主表示部)に表示された文字情報(曲名)の文字列の各文字が並ぶ方向を第1方向(図示上の横方向)としたときに、その第1方向と直交する第2方向(図示上の縦方向)に並んだ複数個の桁表示部を有し、情報番号(曲番号)を桁表示部の個数に一致する桁数で表現するとともに、各桁表示部に情報番号(曲番号)の各桁を表示する。
【0543】
すなわち、文字情報表示部(主表示部)に表示される文字情報(曲名等)の各文字の並び方向(第1方向)と情報番号表示部(サブ表示部)に表示される情報番号の各桁の並び方向(第2方向)とが直交する関係にあるので、たとえ小型の表示画面であっても、また、たとえ情報番号とそれに対応する文字情報が隣接して表示されても、表示された情報番号(曲番号)とそれに対応する文字情報(曲名)とを容易に判別できる。なお、この場合、情報番号は第2方向(文字情報の文字列の並びと直交する方向)に横書きで配置しても縦書きで配置しても良い。
【0544】
また、前述の図11等でも明らかなように、情報番号表示部(サブ表示部)の第2方向(図示上の縦)のサイズが、文字情報表示部(主表示部)の第2方向のサイズと一致し、情報番号表示部(サブ表示部)の第1方向(図示上の横)のサイズが、文字情報表示部(主表示部)において全角の1文字を表示するための第1方向のサイズと同一または半分(前述の例では半分)のサイズである。すなわち、情報番号表示部の面積は、文字情報表示部において全角の1文字を行数分だけ縦に並べて表示するのに必要な面積と同一または半分となり、文字情報表示部が1行表示のものであれば、全角の1文字分または半文字分となる。
【0545】
この場合、情報番号表示部に表示するのは数字なので、小さくして第2方向に複数個並べて表示しても判別し易く、例えば全角の1文字分や半文字分の面積(領域)に複数桁の数字を並べて表示すれば、表示面積を縮小でき、表示効率を向上できる。また、情報番号表示部の面積が小さいので、同じ面積の表示画面であれば、その分、文字情報表示部を大きくできる。
【0546】
また、情報番号表示部の第2方向のサイズが、文字情報表示部の第2方向のサイズと一致しているので、隣接して配置しやすい。すなわち、表示画面全体の面積を縮小でき、小型の表示画面しか持たない文字処理装置にも適用できる。したがって、テープ印刷装置1で採用している文字情報表示方法では、小型の表示画面しか持たない文字処理装置であっても、情報番号(曲番号)とそれに対応する文字情報(曲名)とを容易に判別でき、かつ、その表示効率を向上できる
【0547】
また、この場合、情報番号表示部(サブ表示部)と文字情報表示部(主表示部)とを隣接して配設することにより、情報番号(曲番号)と文字情報(曲名)とを対応させて見やすく、また、隣接により、それらを有する表示画面全体の面積を縮小でき、小型の表示画面しか持たない文字処理装置にも適用し易い。
【0548】
また、具体的に前述の例では、桁表示部(図11の座標CEやCF)の第2方向(図示上の縦)のサイズ(16ドット)が、文字情報表示部(主表示部)において全角の1文字を表示するための第2方向(図示上の縦)のサイズの半分なので、文字情報表示部(主表示部)が1行表示(前述の図11や図12の例では1行表示)のものであれば2桁、2行表示のものであれば4桁の表示ができる。すなわち、文字情報表示の1行当たり、第2方向に2桁の表示ができ、密度が2倍の情報番号の表示ができて、表示効率が高いばかりでなく、第1方向と直交する第2方向に並ぶので、文字情報と容易に判別できる。
【0549】
また、文字情報表示部(主表示部)に表示する文字情報に、情報番号に対応しない文字情報(タイトル名)が含まれ、その文字情報を任意の文字情報として表示するときに、その旨を示す所定の記号または図形(図20等で前述のDのマーク)を、情報番号の代わりに情報番号表示部(サブ表示部)に表示する(図20(c)参照)ので、ユーザは、その記号または図形を見ることにより、その旨(タイトル名またはディスク名である旨)を容易に把握することができる。この場合、例えばディスク名を連想させるために「D」を形どった記号等が好ましい。
【0550】
テープ印刷装置1における表示(報知、案内)関係として、次に、文字処理装置としてみたテープ印刷装置1に適用されている操作案内方法について説明する。
【0551】
前述のように、一般に、文字情報を編集する編集装置やそれを印刷する印刷装置等の文字処理装置(例えばワープロ等)は、その文字情報の入力、編集、それらの確認等のための表示画面を有する文字情報表示装置を備えている。
【0552】
ワープロ等では、ユーザは種々の(編集や印刷等のための)機能やモードを設定する際に、例えばエスケープキー等の機能キーを押すことにより、それを選択するための選択画面を表示画面上に表示させる。その選択画面には、選択可能な複数の選択枝が表示され、そのうちの選択したい機能等をカーソル等で指定してリターン(改行・選択・確定)キーを押したり、マウス等によりクリック指定したりして選択する。また、表示画面内の周囲近傍に各種の操作用アイコンを用意してそれをクリックする(例えば右クリックで複数の選択枝を表示させ、左クリックで選択確定する)などにより、より直接的に機能の選択操作や文字情報の編集操作などが行えるものもある。
【0553】
また、各編集操作時にその操作方法を忘れた場合でも、ヘルプ機能(ヘルプキーを押してヘルプ機能を起動させること等)により、編集機能やその操作を説明する編集操作説明(案内)画面を表示させて、操作内容の理解・確認ができる。また、同様な操作案内画面として、ユーザがどのような操作内容を知りたいかなどを検索キーワード等で入力可能な検索入力画面を表示できるものもある。
【0554】
上述のように、大きな表示画面を有するワープロ等の文字処理装置では、その大きな表示画面上に、複数の選択枝を表示して各種選択操作を案内する選択画面(選択操作案内画面)、編集機能およびその編集操作の内容を説明(案内)する編集操作説明画面(編集操作案内画面:操作用アイコン等も図柄などでその操作内容を示す同種の画面と考えられる)などの操作案内画面を表示でき、ユーザは、操作内容を表示画面上で明確に把握できる。すなわち、その操作案内画面の表示を参照して、各種の選択・編集等の操作を行うことができる。
【0555】
しかしながら、同種の文字処理装置であってもテープ印刷装置や印章作成装置等の比較的小型の文字処理装置においては、その表示画面も小型のため、上述のような選択操作や編集操作等の各種操作内容を案内する操作案内画面を表示するのは、困難である。
【0556】
また、その一方では、この種の文字処理装置には、その表示画面が小型ながらも、その表示画面内に文字情報の行番号や文字列番号等の情報番号を表示するための情報番号表示部を有するものがある。しかし、この情報番号表示部は、情報番号と対応する文字情報を表示する場合以外に活用されていない。
【0557】
そこで、テープ印刷装置1では、表示画面内に文字情報を表示するための文字情報表示部とその文字情報に対応する情報番号を表示するための情報番号表示部を有する文字処理装置でありながらも、表示画面が小型であっても、選択操作や編集操作等の各種操作内容を案内できる操作案内方法を採用している。以下、具体的に説明する。
【0558】
まず、図9等で前述のように、ディスプレイ4は、インジケータ表示部4iとキャラクタ表示部4cとを有し、キャラクタ表示部4cは、図11(a)に示す半角/全角表示において、座標CEおよびCFで示される左端の2つの8ドット×8ドットのドットマトリクスから成るサブ表示部と、座標C0〜C7で示される8つの8ドット×16ドットのドットマトリクスから成る主表示部とに分けて管理され、図21等で前述のように、曲番号(情報番号)等をサブ表示部に表示し、タイトル名や曲名その他の一般的な文字データを主表示部に表示する(例えばG11)。
【0559】
すなわち、まず、テープ印刷装置1は、表示画面(ディスプレイ4の表示画面41)内に文字情報(曲名)を表示するための文字情報表示部(主表示部)とその文字情報に対応する情報番号(曲番)を表示するための情報番号表示部(サブ表示部)を有する文字処理装置である。
【0560】
また、テープ印刷装置1では、例えば、図22〜図23で前述の読込処理において、「漢字コード」か「英数コード」を選択する選択枝の画面表示(G27〜G28)、また、図24で前述の印刷処理において、印刷して作成するラベルの種類を選択する選択枝の画面表示(G42〜G44)、また、図44で前述の機能選択設定モードにおける調整対象の選択枝の画面表示(G72〜G73)、その下位階層(第1階層)として図45で前述の印刷位置の調整対象の選択枝の画面表示(G75〜G78)、さらにその下位階層(第2階層)の印刷位置の調整値の選択枝の画面表示(G81〜G85)など、選択のためのカーソル操作をユーザに促す(案内する)状態では、その操作を案内する操作案内文字、すなわちカーソル「↑」キー33Uまたはカーソル「↓」キー33Dによる操作方向を示す上下両方向の矢印記号を、サブ表示部に表示する。
【0561】
すなわち、テープ印刷装置1で採用している操作案内方法では、次の操作(例えば選択操作)を案内する場合に、操作対象となる操作対象文字情報を(選択操作における複数の選択枝のうちのいずれか1に対応する文字情報を操作対象文字情報として)文字情報表示部(主表示部)に表示するとともに、次の操作の候補のうちの少なくとも1以上を示す操作案内文字(所定方向へのカーソル操作を示すカーソル操作案内文字:矢印記号)を情報番号表示部(サブ表示部)に表示する。
【0562】
このため、ユーザは、操作内容を表示画面上で明確に把握でき、情報番号表示部に表示された操作案内文字を参照して、次の各種の選択・編集等の操作を行うことができる。したがって、テープ印刷装置1では、この操作案内方法の採用により、選択操作等の各種操作内容をユーザに案内できる。
【0563】
上述の各例では、選択操作に対する操作案内について紹介したが、テープ印刷装置1では、文字変換等の編集操作等においても、上記の操作案内方法を採用している。
【0564】
図54に示すように、基本入力モードで「新しいこうかい」の最初の「い」の右端(「こ」の左)にカーソルKがある状態(G96:後述の図55を参照)で、ユーザにより変換モードキー37FSが押されると、かな漢字変換モードに遷移し、変換対象の最初の文字として「こ」が指定される(G97)ので、ユーザは、この状態(G97)から、カーソル「→」キー33Rを操作して、変換対象範囲(または最終文字の位置と考えても良い)を指定できる。サブ表示部の右向き矢印記号(「→」)は、このことを案内している。
【0565】
その案内に従って、ユーザがカーソル「→」キー33Rを押すと、指定範囲が「こう」と広がるので、さらに2回押すと、指定の変換対象範囲が「こうかい」となる。すなわち、ユーザのカーソル操作(カーソル「→」キー33R×3回)により「こうかい」の範囲が変換対象範囲として指定される(G98)。
【0566】
この状態(G98)では、さらにカーソル「→」キー33Rを操作することにより、変換対象範囲を広げることができる。このため、サブ表示部にはその操作を案内する操作案内文字(カーソル操作案内文字:矢印記号「→」)が表示されているが、この状態(G98)からは、逆に、カーソル「←」キー33Lを押すことにより、指定範囲を狭めることもできるので、操作案内文字として左右両方向の矢印記号を表示させるようにしても良い。また、もともと漢字の部分がある場合に、カーソル「→」キー33Rを操作して漢字の部分にぶつかったときに、操作案内文字の矢印記号を消したり、他の(例えばエラーを意味する)記号等を表示することもできる。
【0567】
一方、この状態(G98)で、ユーザは、変換キー37を押すことにより、変換対象範囲を確定させて文字変換の操作に移行することができる。すなわち、ユーザにより変換キー37が押されると、次に、最初の変換候補文字となる漢字「後悔」を表示する(G99)。
【0568】
ユーザは、この状態(G99)から、変換キー37またはカーソル「→」キー33Rを操作して、順次異なる変換候補文字(変換候補の漢字)を表示させることができる。サブ表示部の右向き矢印記号(「→」)は、このことを案内している。
【0569】
その案内に従って、ユーザがカーソル「→」キー33Rを押すと、例えば2番目の候補として「公開」が表示される(G100)ので、それで良い場合には、確定キー38を押すことにより、変換後の文字を「公開」に確定させることができる。変換後の文字が確定すると、基本入力モードに戻り、最初の「新しいこうかい」を表示した状態(G96)から「新しい公開」に変換された状態(G101)になる。
【0570】
なお、ユーザは、変換対象範囲を変化させるとき(G98等)と同様に、「公開」が表示された状態(G100)から、確定キー38を押さずに、さらにカーソル「→」キー33Rを押すことにより、3番目の候補から順に、例えば「更改」→「航海」→「公海」→「降灰」→「狡獪」などを表示させることができ、また、逆に、カーソル「←」キー33Lを押すことにより、逆の順に候補を表示させることもできるので、この場合も、操作案内文字として左右両方向の矢印記号を表示させるようにしても良い。
【0571】
上述のように、文字処理装置としてみたテープ印刷装置1で採用している操作案内方法は、表示画面41内に文字情報(曲名等)を表示可能な文字情報表示部(主表示部)とその文字情報に対応する情報番号(曲番)を表示可能な情報番号表示部(サブ表示部)を有する文字処理装置(テープ印刷装置1)に適用され、次の操作を案内する場合に、操作対象となる操作対象文字情報を文字情報表示部に表示するとともに、次の操作の候補のうちの少なくとも1以上を示す操作案内文字を情報番号表示部に表示する。
【0572】
このため、ユーザは、操作内容を表示画面上で明確に把握でき、情報番号表示部に表示された操作案内文字を参照して、次の各種の選択・編集等の操作を行うことができる。すなわち、この操作案内方法では、選択操作や編集操作等の各種操作内容をユーザに案内できる。
【0573】
また、具体的には、上述のように、操作案内文字に、上下左右のうちのいずれか1以上の所定方向へのカーソル操作を示すカーソル操作案内文字が含まれるので、ユーザは、次の各種の選択・編集等の操作を行うためのカーソル操作を表示画面上で明確に把握でき、情報番号表示部に表示されたカーソル操作案内文字を参照して、次の各種の選択・編集等の操作を行うことができる。すなわち、この場合、選択操作や編集操作等のためのカーソル操作を案内できる。また、この場合、一般的なカーソル操作なので、ユーザは簡易に操作できる。
【0574】
また、上記のカーソル操作案内文字は、所定方向への1以上の矢印を形どった矢印記号なので、ユーザは、その矢印記号を参照して、カーソル操作による操作方向を容易に判別できる。すなわち、この場合、情報番号表示部の矢印記号の表示によりカーソル操作を案内できる。
【0575】
また、上述のように、次の操作として選択操作を案内する場合、その選択操作における複数の選択枝のうちのいずれか1に対応する文字情報を操作対象文字情報として表示し、次の操作として操作案内文字により示された操作がされたときに、複数の選択枝のうちの他の1に対応する文字情報を操作対象文字情報として表示する。
【0576】
このため、ユーザは、複数の選択枝のうちのいずれか1に対応する文字情報が表示された状態で、次の操作として操作案内文字により示された操作をすることにより、複数の選択枝のうちの他の1に対応する文字情報を表示させることができる。すなわち、次の操作として選択操作を案内する場合、複数の選択枝のうちのいずれか1に対応する文字情報を表示した状態で、操作案内文字により、複数の選択枝のうちの他の1に対応する文字情報を表示する操作を案内できる。
【0577】
また、他の操作の例として、上述のように、次の操作として編集操作を案内する場合、その編集操作の対象となる文字情報を操作対象文字情報として表示し、次の操作として操作案内文字により示された操作がされたときに、操作対象文字情報内の編集対象となる位置または範囲を変更する。すなわち、次の操作として編集操作を案内する場合、編集操作の対象となる操作対象文字情報を表示した状態で、操作案内文字により、操作対象文字情報内の編集対象となる位置または範囲を変更する操作を案内できる。
【0578】
ここで、上述の編集操作は文字変換を行う操作なので、次の操作として文字変換操作(編集操作)を案内する場合、文字変換(編集操作)の対象となる操作対象文字情報を表示した状態で、操作案内文字により、操作対象文字情報内の文字変換対象(編集対象)となる位置または範囲を変更する操作を案内できる。
【0579】
また、テープ印刷装置1においては、図9、図11、図21等で前述のように、情報番号表示部(サブ表示部)は、文字情報表示部(主表示部)に隣接して配設されているので、情報番号(例えば曲番)と文字情報(曲名)とを対応させて見やすく、また、これにより、その情報番号表示部(サブ表示部)に表示された操作案内文字と文字情報表示部に表示された操作対象文字情報も対応させて見やすい。また、隣接により、それらを有する表示画面全体の面積を縮小できるので、小型の表示画面しか持たないテープ印刷装置1(文字処理装置)にも問題なく採用されている。
【0580】
なお、上述の例では、例えば文字変換の対象となる文字情報、すなわち操作対象文字情報は曲名であったが、タイトル名についても同様に文字変換等の対象となるので、同様の操作案内ができる。また、この場合、通常の状態では、情報番号表示部(サブ表示部)に情報番号(曲番)の代わりにタイトル名(ディスク名)であることを示すDマークが表示されるが、これは単に曲番「0」の曲名がタイトル名になったのと同じなので、問題なく同様に適用できる。すなわち、タイトル名(またはディスク名)を示す文字情報を表示対象とすることができ、また、その文字情報を操作対象文字情報として、各種操作内容の案内ができる。
【0581】
次に、テープ印刷装置1における文字処理(入力、変換等)関係について説明する。まず、テープ印刷装置1に適用されている文字変換方法、特に仮名文字を変換対象とした文字変換を行う文字変換方法について説明する。なお、ここでいう文字変換とは、1以上の文字を有する文字列を同一の意味を示す他の文字列に変換する文字変換を指す。
【0582】
この種の文字変換ができる装置としては、例えばワープロソフト等を搭載したパソコンやその専用装置(いわゆるワープロ)等がある。ワープロ等では、仮名入力にしてもローマ字入力にしても、基本的に平仮名による入力が行われ、仮名漢字変換(所定の文字変換)を指示すると、平仮名から漢字に変換(かな漢字変換)するための仮名漢字変換テーブル(辞書)等を参照して仮名漢字変換が行われる。
【0583】
一方、例えばテープ印刷装置1と接続されるMDプレーヤ90など、文字入力を主要な機能とせず単に付随的な機能として備えたような文字入力装置もあり、この種の装置では、小型の表示画面しか有しないことから、前述のように、慣用的に半角表示文字、すなわち英数字や仮名が用いられ、さらに仮名としても、微妙な曲線部が多い平仮名と比べて、LCD等から成る小型の表示画面と相性の良い片仮名が用いられる。このため、この種の装置により入力された文字列は、片仮名を主体とし、平仮名から漢字に変換(かな漢字変換)するための一般的な仮名(かな)漢字変換テーブル(辞書)等は役に立たない。
【0584】
また、仮に片仮名から漢字に変換(カナ漢字変換)するための仮名(カナ)漢字変換テーブル(辞書)等を用意し、それを参照して片仮名から漢字に直接変換し得たとしても、片仮名と漢字とは相性が悪いので、片仮名漢字混じり文字列は不自然な文字列になる。例えば「ウツクシイ」を「美シイ」に変換しても送り仮名が不自然で違和感がある。
【0585】
そこで、テープ印刷装置1では、機能キー等の所定の文字変換指示手段を追加したり片仮名漢字変換テーブル等を用意しなくとも、平仮名漢字変換の機能を有しつつ、片仮名を主体とした文字列をも、簡易な操作で平仮名漢字混じり文字列に変換できる文字変換方法を採用している。以下、具体的に説明する。
【0586】
図19で前述のように、基本入力モード(H1)において、変換モードキー37Sを押すことにより、かな漢字変換モード(H4)に状態遷移できる。図56に示すように、基本入力モード(S90)において、変換モードキー37Sが押されて状態遷移した直後には、まず、カーソルKの次の文字の文字種を判別する(S91)。
【0587】
例えば図54で前述の基本入力モードの状態(G96)から、この判別(S91)により、「新しいこうかい」のカーソルKの次の文字「こ」が平仮名であることを判別し、図56に示すように、平仮名漢字変換(かな漢字変換)(S92)に移行し、図54で前述の操作により(G97〜G100)、かな漢字変換を行った後、基本入力モードに戻る(S90、G101)。
【0588】
一方、図55に示すように、基本入力モードにおいて(S90)、「アタラシイコウカイ」の片仮名の文字列を表示した状態(G91)から、「アタラシイ〜」を直接漢字に変換すると、「新シイ〜」となり不自然な文字列となる。
【0589】
そこで、テープ印刷装置1では、基本入力モードにおいて「アタラシイコウカイ」を表示した状態(G91)で、図56に示すように、ユーザにより変換モードキー37Sが押されて状態遷移し、カーソルKの次の文字(例えば図55では「ウ」)が片仮名であることを判別すると(S91)、片仮名平仮名変換(カナかな置換)を行う(S93)。
【0590】
ただし、この場合には、かな漢字変換のときと異なり、変換対象範囲を指定せず、一連の文字列の全範囲を変換対象範囲とする。例えば基本入力モードで表示されていた文字列がタイトル名の文字列ならその文字列(タイトル名)の全範囲、表示されていた文字列が曲名ならその表示されていた1つの曲番の曲名の全範囲を変換対象範囲とする。
【0591】
図55の例では、「アタラシイコウカイ」の全範囲を変換対象として、まず、未確定の状態で対応する平仮名の文字列「あたらしいこうかい」を表示する(G92)。続いて、ユーザがそれを確認して確定キー38を押したときに、その新たな文字列、すなわち平仮名の「あたらしいこうかい」を確定させ、基本入力モードに戻る(S90、G93)。
【0592】
この基本入力モードの状態(G93)は、もともと平仮名の文字列が表示されていた状態と同じであり、ユーザは、例えば、続いて、カーソルKの次(右)の文字が「あ」になるように、カーソル「←」キー33Lを操作してから(G94)、変換モードキー37Sを押し、「あたらしい」までを変換対象範囲として指定して確定キー38を押すことにより、「新しいこうかい」に変換でき、続いて、図54で前述の操作を行うことにより、所望の平仮名漢字混じり文字列「新しい公開」を得ることができる(図54のG101)。
【0593】
上述のように、テープ印刷装置1で採用している文字変換方法では、平仮名漢字変換(かな漢字変換)が指示された(変換モードキー37Sが押された)場合、その指示された時点における変換対象文字指定手段の指定する文字(カーソルKの次の文字)が片仮名であるときに、表示された文字列に含まれる片仮名の任意または所定の一部または全部(上述の例では所定の全範囲)を平仮名に変換する片仮名平仮名変換(カナかな置換)が指示されたものとして文字変換を行う。このため、片仮名平仮名変換(カナかな置換)を指示する文字変換指示手段を設けることなく、平仮名漢字変換(かな漢字変換)を指示する文字変換指示手段(変換モードキー37S)を兼用して片仮名平仮名変換(カナかな置換)を指示できる。
【0594】
また、この場合、片仮名平仮名変換が指示されたものとして文字変換された結果は平仮名になるので、続いて同一の所定の文字変換指示手段により平仮名漢字変換を指示すれば漢字に変換できる。したがって、機能キー等の所定の文字変換指示手段を追加したり片仮名漢字変換テーブル等を用意しなくとも、平仮名漢字変換の機能を有しつつ、片仮名を主体とした文字列をも、簡易な操作で平仮名漢字混じり文字列に変換できる。
【0595】
また、上記の場合、変換対象文字指定手段は、表示画面41内のカーソルKによる位置指定または範囲指定を操作するカーソル操作手段(カーソルキー33)なので、一般的なカーソル操作により、平仮名漢字変換の対象となる文字(平仮名)について、簡易な操作で位置指定または範囲指定ができる。
【0596】
なお、上記の例では、片仮名平仮名変換では、変換対象範囲を指定せず、一連の文字列の全範囲を変換対象範囲としたが、平仮名漢字変換と同様に、片仮名平仮名変換についても位置指定や範囲指定をする仕様にしても良い。この場合、片仮名平仮名変換の対象となる文字(片仮名)についても、同様に、簡易な操作で位置指定または範囲指定ができる。
【0597】
また、テープ印刷装置1における文字変換方法では、図56に示すように、平仮名漢字変換が指示された(変換モードキー37Sが押された)場合、その指示された時点における変換対象文字指定手段の指定する文字(カーソルKの次の文字)が、平仮名でも片仮名でもなかったときに、エラー画面に遷移して、その旨を報知するエラー報知処理を行い(S94)、所定時間経過後に基本入力モードに戻る(S90)。すなわち、エラー報知により、ユーザに操作ミスを気づかせ、やり直しを促すことができる。
【0598】
なお、前述の片仮名や英数字のみを入力できる装置等において入力された文字列では、片仮名を主体とするので、このような場合、位置指定や範囲指定を細かく行うより、所定範囲内の片仮名を一括で平仮名に変換したい場合もある。
【0599】
上述の例のように、片仮名平仮名変換が指示されたものとして文字変換を行うときに、文字列の所定範囲内の片仮名の全部を一括変換できるようにすれば、その分、簡易な操作で文字変換ができる。なお、この場合、一括変換できる所定範囲は、デフォルトとして予め定められた所定範囲であっても良いし、任意に設定できる所定範囲であっても良い。また、特に指定しなければデフォルトの所定範囲とし、かつ任意の範囲も指定できるようにすれば、さらに便利である。
【0600】
また、この場合、一括変換の所定範囲を、表示された文字列を含み自動改行および任意改行の少なくとも一方により区切られた1行の範囲とすることにより、その1行の範囲内の片仮名の全てを一括変換でき、その分、簡易な操作で文字変換ができる。
【0601】
もちろん、上述した例のように、一括変換の所定範囲を、表示された文字列を含み所定の区切りで区切られた1行または複数行の一連の範囲(例えば上述の例では1つの曲番に対応する曲名の全体:1行で表現される短い曲名では1行の範囲と同等)とすることにより、その一連の範囲内の片仮名の全てを一括変換でき、その分、簡易な操作で文字変換ができる。
【0602】
テープ印刷装置1における文字処理(入力、変換等)関係として、次に、テープ印刷装置1に適用されている文字入力方法について説明する。
【0603】
1以上の文字(漢字、平仮名、片仮名、数字、英字および記号(簡易図形含む)を含むキャラクタと同じ意味で使用する)を有する文字列を入力する文字入力装置としては、いわゆるワープロ等がある。ワープロ等では、仮名入力とローマ字入力等または大文字と小文字等を切り換える機能はあるにしても、全仮名文字数または全英字(アルファベット)数以上の文字を個別に入力可能な文字数分のキーボード(キー入力装置)を備えている。
【0604】
一方、予め定められた順序に所定数分の文字列を切り換えて表示し、その中から所望の1文字を選択指定することにより、少ないキーで任意の文字を呼び出すタイプの文字入力方法も考えられている(特開昭58−76930号)。
【0605】
しかしながら、上記のような文字入力方法では、アルファベット程度の少ない文字群の中から所望の文字を捜すのであれば、さほど苦でもないが、多数(例えば仮名、さらには漢字等)の文字群の中から所望の文字を捜すのは困難である。すなわち、候補として表示される文字の配列に必然性がないので、表示されていない文字を捜すには、種々の方向へカーソルを移動させて、表示される文字を切り換え、試行錯誤しながら捜さなければならない。
【0606】
そもそも、上記のような文字入力方法において、アルファベット程度の少ない文字群を入力対象としたのでは、全てのキーを有するのに対して利点が少なく、本来、多量の文字群を入力対象としてこそ、少ないキーで済むという利点が顕著な効果として生きてくる。にも拘らず、多量の文字群を入力対象とすれば、その操作性の低さにより、使いものにならない。
【0607】
また、不具合を少しでも解消するために、入力候補となる文字をより多く表示できる大きな表示画面を設けて、その操作性を向上させるのでは、大型化・高価格化を招いてしまい、小型化・低価格化のためにキー数を少なくしたい機種に適用できず、本末転倒となる。これらの理由により、上記のような文字入力方法およびそれを適用した装置の実用化は進んでいない。
【0608】
そこで、テープ印刷装置1では、表示画面が小さくても操作性を損なわずに、少ないキーで文字入力ができる文字入力方法を採用している。以下、具体的に説明する。
【0609】
図19で前述のように、文字(または記号)を入力するには、まず、編集モードが基本入力モード等の状態から、文字キー34C(記号入力のときには記号キー34D)を押すことにより、文字(または記号)選択入力モード(H2またはH3)に状態遷移させる。
【0610】
例えば図57に示すように、基本入力モードの状態(G110)で、ユーザにより文字キー34Cが押されると、文字選択入力モードに遷移し、その第1階層において、まず、「かな」の選択枝を表示する(G111)。この状態(G111)からは、削除キー35が押されると、基本入力モードに戻る(G110)。また、記号キー34Dが押されると、記号選択入力モードに遷移する。また、確定キー38が押されると、後述の第2階層に遷移する。
【0611】
また、図58に示すように、この状態(G111)からは、文字キー34Cまたはカーソル「→」キー33Rまたはカーソル「↓」キー33Dが押される度に、「かな」→「カナ」→「英字」→「数字」→「漢字」→「かな」と循環して表示を切り換え(G111〜G115〜G116(:G111と同じ))、カーソル「←」キー33Lまたはカーソル「↑」キー33Uが押される度に、逆に、「かな」→「漢字」→「数字」→「英字」→「カナ」→「かな」と循環して表示を切り換える(G116〜G112〜G111)。
【0612】
以下では、かな入力を例に挙げて具体的に説明する。図59に示すように、基本入力モードの状態(G120:図57のG110と同じ)で、文字キー34Cが押されると、上述のように、文字選択入力モードの第1階層に遷移して「かな」と表示する(G121:G111と同じ)。この状態(G121)で、ユーザにより確定キー38が押されると、次の第2階層の画面、すなわち、文字の選択入力の画面に遷移する(G122)。この状態(G112)では、図60に示すフォーマットで入力候補文字等を表示する。
【0613】
図60(a)(b)に示すように、文字選択の画面(G122)は、5個の表示領域(5ブロック)に分けて管理される。最左端の(横)24ドットの領域は、図11(b)で前述の6×8表示により管理され、上段の座標A0〜A3の表示領域を第1ブロック、下段の座標B0〜B3の表示領域を第2ブロックとすると(図60(b)および図11(b)参照)、第1ブロックには常に「CODE」の文字を表示し、下段の第2ブロックが文字コードを示すことを紹介している。
【0614】
他の3個の表示領域は、図11(a)で前述の全角/半角表示で管理され、それぞれ座標C2〜C3の表示領域を第3ブロック、座標C4〜C5の表示領域を第4ブロック、座標C6〜C7の表示領域を第5ブロックとすると、第3〜第5ブロックのそれぞれには入力候補文字を1個ずつ表示し、そのうちの特に第4ブロックに表示された文字がその表示時点における入力指定文字となる。
【0615】
また、上述の第2ブロックには、第4ブロックに表示された文字、すなわち入力指定文字の文字コードの数値を表示する。図59に示すように、文字選択入力モードの第1階層の「かな」を表示した状態(G121)で、ユーザにより確定キー38が押され、第2階層の文字の選択入力の画面に遷移すると、まず、直近に選択確定した文字を表示するが、ここでは、一例として理解し易いように、「かな」における最初の(初期設定時に表示される)入力指定文字である「あ」を表示するものとする(G122)。
【0616】
例えば上述のように、第4ブロックに入力指定文字として「あ」を表示する場合、第3ブロックには、所定の文字コード(図61参照)上、「あ」の前(左)側に隣接する「ぁ」を表示し、第5ブロックには、「あ」の後(右)側に隣接する「ぃ」を表示する。すなわち、第3〜第5ブロックに互いに隣接する複数(3個)の入力候補文字を表示する。
【0617】
また、第2ブロックには、表示されている入力候補文字のうち、入力指定文字として指定されている文字、すなわち第4ブロックに表示されている「あ」に対応する文字コードを表示する。ここでは、所定の文字コードとして、JIS区点コードを採用している(正確にはMDシステム用JIS区点コードを採用しているが、「かな」に関しては同じ文字コードとなる)ので、第4ブロックに表示した「あ」の文字コードとして、第2ブロックに(10進数で)[0402]DEC(以下、10進数を[]DECで表現する)を表示する(G122)。
【0618】
なお、この第2ブロックには、6×8表示(すなわち6ドット×8ドットのドットマトリクスの表示)の4桁で文字コードの数値を表示するが、[999]DEC以下(すなわち3桁)では、千の位の表示は省略している。また、[10000]DEC〜[10999]DEC、[11000]DEC〜[11999]DEC、[12000]DEC〜[12999]DECでは、5桁となるので、上位の2桁にそれぞれ図60(c)に示す表示専用文字を用いて、4桁分の表示領域に表示する。
【0619】
まず、テープ印刷装置1(で採用している文字入力方法)では、漢字、平仮名、片仮名、数字、英字および記号(のうちの少なくとも1つ)の所定文字種について、その所定文字種に分類される複数の文字とそれらの各文字の文字コードを対応させて、所定の規則に従って複数行かつ複数列に2次元配列した所定文字種配列表が定められている。
【0620】
任意のi行目の任意のj文字目(i、jは自然数)の文字を配列表上の座標[i、j]の文字(以下、単に「配列[i、j]の文字」)としたとき、上述の例に合わせて平仮名(かな)を所定文字種の一例として挙げると、図61に示すように、所定文字種(かな)に分類される複数の文字とそれらの各文字の文字コード(MDシステム用JIS区点コード)を対応させて、所定の規則に従って複数行(i=1〜10の10行)かつ複数列(j=1〜15の15列)に2次元配列した所定文字種配列表(かな配列表)が定められている。
【0621】
また、他の文字種についても、それを所定文字種としたときの所定文字種配列表を定められている(片仮名(カナ):図68参照、英字:図69参照、数字:図70参照、漢字:図71参照)。
【0622】
なお、本実施形態では、記号については、記号選択入力モードにおいて(図19参照)、文字コードの並び順との関連より記号の用途等との関連に基づいて選択できるようにしている(図75〜図78参照)が、文字コードに基づく所定文字種配列表を用意して、他の文字種と同様に扱うこともできる(図72参照)。
【0623】
ここで、仮名、すなわち平仮名(かな)や片仮名(カナ)と、他の英字、数字および漢字との性質の違いについて、これらの中間的な性質を有する記号を例に挙げて説明しておく。
【0624】
図72に示す配列表は、任意のi行目の任意のj文字目の文字が配列[i、j]の文字となるように、「記号」の文字コードが示す数値に基づいて、単純に12行10列(i=1〜12、j=1〜10)に配列したものである。
【0625】
ユーザの覚え易さ等を考慮すると、例えば配列[9、9]の文字「☆」([0189]DEC)〜配列[10、3]の「◎」([0193]DEC)を10行目とし、配列[10、4]([0194]DEC)〜配列[11、7]([0207]DEC)を11行目とし、([0208]DEC)〜([0214]DEC)を12行目として、図73に示す配列表にした方が、理解し易く覚え易いという意見も出てくる。
【0626】
また、さらに図73の配列表に対して、例えば列の数を11(j=1〜11)に増やして、配列[5、1]の「”」([0141]DEC)を4行目の行末に移し、配列[4、11]の「”」([0141]DEC)とし、5行目を([0142]DEC)〜([0149]DEC)とし、6行目を([0150]DEC)〜([0159]DEC)とし、7行目を([0160]DEC)〜([0170]DEC)として、図74に示す配列表にした方が、理解し易く覚え易いという意見も出てくる。
【0627】
図72の配列表の方が良いか(使いやすいか、覚え易いか等)、図74の方が良いか、または、さらにどこかを変更した配列の方が良いか、などについては、主観的な感じ方の違いもあり、また、どのように配列しても、所定の規則に従って配列されていることが明らかであれば、実質的な相違は余りないので、任意に定めれば良い。
【0628】
これに対し、例えば図69に示す英字の配列表(英字配列表)では、全体の数が少ないこともあり、その配列も覚えきれる程度なので、単純に4行13列(i=1〜4、j=1〜13)の配列にするだけで良い。図70に示す数字の配列表(数字配列表)も同様の理由により、単純に4行10列(i=1〜4、j=1〜13)の配列表とすれば良い。
【0629】
また、図71に示す漢字の配列表(漢字配列表)の場合、逆に数が多すぎて、配列を独自に工夫しても利点は少なく、到底覚えきれるものでもないので、漢字のような場合には、文字コードが示す数値の並びに沿って、単純な配列にした方が使い勝手がよいものとなる。
【0630】
次に、平仮名や片仮名の場合、その配列を簡単に覚えきれる程度の数でもなく、また、極端に多いわけでもないので、配列表に工夫の余地がある。ただし、数が極端に少ないわけでもないので、文字コードの数値のみに基づく単純な配列表にしないのであれば、その配列は主観的に覚え易い等だけでなく、誰にでも利用しやすい配列にする必要がある。
【0631】
そして、仮名(「かな」または「カナ」)には、数値よりも把握し易く、誰でも知っていてかつ覚えている配列がある。すなわち、50音順による配列である。このため、テープ印刷装置1で採用している文字入力方法では、平仮名や片仮名に関しては、50音の規則に従って配列した配列表を用意している(図61および図68参照)。
【0632】
次に、基本的な文字入力方法および入力指定文字の指定変更方法について説明する。
【0633】
例えば図59または図60で前述の文字(かな)の選択入力の画面では、所定文字種配列表(かな配列表)(図61参照)上、入力指定文字に該当する「あ」を含みその前後に隣接する「ぁ」「あ」「ぃ」の複数(3個)の入力候補文字が表示されるとともに、入力指定文字の「あ」に対応する文字コードとして、[0402]DECが表示されている(G122)。
【0634】
この状態(G122)で、ユーザにより確定キー38が押されると、図59に示すように、入力指定文字「あ」を入力文字として確定し、カーソルKの左側に入力文字「あ」を挿入して、基本入力モードに戻る(G123)。
【0635】
一方、上記の状態(G122)で、ユーザによりカーソル「→」キー33Rが押されると、図61のかな配列表上、入力指定文字の指定を「あ」からその右側の「ぃ」に変更し、「ぃ」を含みそれに隣接する「あ」「ぃ」「い」の3文字を入力候補文字として表示し、入力指定文字の「ぃ」に対応する文字コードとして、[0403]DECを表示する。
【0636】
したがって、この状態で、ユーザにより確定キー38が押されると、上述の「あ」のときと同様に、入力指定文字「ぃ」を入力文字として確定し、カーソルKの左側に入力文字「ぃ」を挿入して、基本入力モードに戻る。
【0637】
また、同様に、上記の入力指定文字として「ぃ」を指定した状態で、ユーザによりカーソル「→」キー33Rが押されると、図61のかな配列表上、入力指定文字の指定を「ぃ」からその右側の「い」に変更し、「い」を含みそれに隣接する「ぃ」「い」「ぅ」の3文字を入力候補文字として表示し、入力指定文字の「い」に対応する文字コードとして、[0404]DECを表示する。この状態で、確定キー38が押されれば、「い」を入力することになる。
【0638】
すなわち、後述する他のカーソル操作も含めカーソル操作により入力指定文字の指定変更ができ、指定変更したときにはそれに適応する新たな入力指定文字およびそれに隣接する入力候補文字を表示し、かつそのときの入力指定文字に対応する文字コードを表示する。
【0639】
以下、この種のカーソル操作(カーソルキー33の操作)による入力指定文字の指定変更の規則を「スクロール規則」という。また、入力指定文字の指定変更さえできれば、その後の文字入力は上述と同様の操作となるので、以下では、種々のカーソル操作によるスクロール規則について主に説明する。また、入力指定文字とともに表示される(配列表上の前後に隣接する)入力候補文字は、入力指定文字が明らかになれば自明なので、その説明は適宜省略する。
【0640】
図62に示すように、カーソル「→」キー33Rが押される度に、入力指定文字の指定は、かな配列表上の1つ右側に移動する(右側の文字を新たな入力指定文字として指定する)。すなわち、前述の「あ」からは、「あ」→「ぃ」→「い」→「ぅ」→「う」→「ぇ」→……→「お」のように移動する。
【0641】
また、テープ印刷装置1の文字入力方法におけるスクロール規則では、入力する文字種に拘らず(すなわち図68〜図74等のどの所定文字種配列表に基づくかに拘らず)、所定文字種配列表の複数行のうちの任意の1行の行末の文字コードとその次の行の行頭の文字コードとを、互いに隣接する複数の文字コードとして扱う。
【0642】
例えば上記の「お」が入力指定文字のときには、「ぉ」「お」「か」を入力候補文字として表示し、「お」→「か」のように指定変更したときには、「お」「か」「が」を入力候補文字として表示する。すなわち、複数行の文字コードを一連の文字コードとして扱うので、前の行の行末の文字と次の行の行頭の文字とを隣接する入力候補文字として表示できる。
【0643】
また、所定文字種配列表の複数行のうちの最終行の行末の文字コードと1行目の行頭の文字コードとを、互いに隣接する複数の文字コードとして扱う。例えば「ん」が入力指定文字のときには、「を」「ん」「ぁ」を入力候補文字として表示し、「ん」→「ぁ」のように指定変更したときには、「ん」「ぁ」「あ」を入力候補文字として表示する。すなわち、複数行が循環する一連の文字コードとなるので、最終行の行末の文字と1行目の行頭の文字とを隣接する入力候補文字として表示できる。
【0644】
次に、図63に示すように、カーソル「←」キー33Lが押される度に、入力指定文字の指定は、かな配列表上の1つ左側に移動する(左側の文字を新たな入力指定文字として指定する)。すなわち、前述の「あ」からは、「あ」→「ぁ」「ん」→「を」→……→「ゎ」→「ろ」→……→「ら」→「よ」→……→「ゃ」→「も」→……→「ま」→「ぽ」→……→のように移動する。
【0645】
以上のスクロール規則は、文字種に拘らず共通となっているが、カーソル「↓」キー33Dの操作によるスクロール規則は、文字種によって異なる。
【0646】
図69に示す英字配列表に基づく場合、例えば配列[2、7]の「T」([0352]DEC)を入力指定文字として指定しているときに、カーソル「↓」キー33Dが押されると、配列[3、7]の「g」([0371]DEC)に指定変更する。このスクロール規則は、原則通りであり、図70に示す数字配列表に基づく場合や図71に示す漢字配列表に基づく場合、あるいは図74に示す記号配列表等に基づく場合も同様である。
【0647】
すなわち、仮名(「かな」または「カナ」)以外におけるカーソル「↓」キー33Dの操作によるスクロール規則は、原則通り、任意の配列[i、j]の文字から配列[i+1、j]に移る(指定変更する)ように定められている。
【0648】
一方、「かな」の所定文字種配列表に基づく場合(カナも同じ)、カーソル「↓」キー33Dが操作されると、次の行の行頭(第1音)の文字に指定変更する。図64に示すように、例えば配列[2、7]の「け」([0417]DEC)を入力指定文字として指定しているときに、カーソル「↓」キー33Dが押されると、配列[3、1]の「さ」([0421]DEC)に指定変更する。すなわち、次(i+1)の行の第1音に移るように定められている。
【0649】
これは、50音の場合、「あ行」〜「わ行」の各行とも習慣的に第1音から考えるので、所望の文字を探すために、例えば「か行」の第4音の「け」から次の行の「さ行」に移る場合、「さ行」の第4音である「せ」に移るより第1音の「さ」に移る方が考え易く、それ故、所望の文字を探し易い(操作性が高い)からである。
【0650】
同様に、カーソル「↑」キー33Uの操作によるスクロール規則も、仮名(「かな」または「カナ」)以外では、原則通り、任意の配列[i、j]の文字から配列[i−1、j]に移るように定められているのに対し、「かな」(または「カナ」)では、例えば図65に示すように、前(i−1)の行の第1音に移るように定められている。
【0651】
したがって、仮名の場合のカーソル「↓」キー33Dやカーソル「↑」キー33Uの操作によるスクロール規則では、指定変更後には50音の各行の第1音になるように定められている。このため、原則通り、配列[i、j]の文字から配列[i+1、j]や配列[i−1、j]の文字に移るのは、指定変更前の文字が50音の各行の第1音に該当する場合となる。
【0652】
上述のように、テープ印刷装置1で採用している文字入力方法では、所定文字種配列表の複数行のうちの任意のi行目(iは自然数)の文字を入力指定文字として指定しているときに、その入力指定文字の指定変更には、前の行または次の行であるk(k=i−1またはk=i+1)行目への指定変更が含まれる。
【0653】
すなわち、所定文字種配列表は、複数行かつ複数列に2次元配列となっているが、そのうちの複数行の各行の文字の並び方向(行方向)に入力指定文字としての指定変更ができるばかりでなく、列方向へも指定変更ができるので、所定文字種配列表上、離れた位置の文字への指定変更も早くでき、これにより、操作性が向上する。
【0654】
なお、移動先のk行目に元のj文字目に対応する文字がないこともあるので、それらも含めてより一般化しておくと、この文字入力方法におけるスクロール規則では、任意のi行目の任意のj文字目の文字を配列[i、j]の文字としたとき、入力指定文字として配列[i、j]の文字を指定しているときに、k行目への指定変更には、配列[k、h](k行目の文字数がj未満のときにはhはその文字数、j以上のときにはh=j)の文字を、指定変更による変更後の入力指定文字として指定する指定変更が含まれる。
【0655】
この場合、所定文字種配列表上のi行目のj列目の文字からk(i−1またはi+1)行目のj列目の文字に指定変更でき、また、k行目にj列目の文字に相当する文字がないときには、k行目の行末の文字に指定変更できるので、k行目に指定変更する場合の変更直後の入力指定文字が予測し易く、これにより、新たに入力候補文字になる文字も予測し易くなるので、さらに操作性が向上する。
【0656】
また、この文字入力方法におけるスクロール規則では、入力する文字種に拘らず(すなわち図68〜図74等のどの所定文字種配列表に基づくかに拘らず)、所定文字種配列表の複数行のうちの1行目を最終行の次の行として扱う。
【0657】
例えば図64や図65に示すように、最終行(i=10の行)である「わ行」の次の行は、1行目(最初の行:i=1の行)である「あ行」とし、1行目(i=1の行)の「あ行」の前の行は、最終行(i=10の行)の「わ行」としている。このスクロール規則は、他の文字種とも共通する規則となっている。すなわち、循環する複数行として扱えるので、列方向へも指定変更(行間移動)がやり易くなり、さらに操作性が向上する。また、一部の例外については後述する。
【0658】
次に、シフトカーソルキー33Sの操作によるスクロール規則について説明する。この場合のスクロール規則は、後述する小文字の仮名に関する例外を除き、入力する文字種に拘らず(すなわち図68〜図74等のどの所定文字種配列表に基づくかに拘らず)、共通する規則となっている。
【0659】
図66に示すように、任意のi行目の文字を入力指定文字として指定しているときに、シフトカーソル「→」キー33RSが押されると、i行目の行末の文字へ移る(移動する、指定変更する)。ただし、元の入力指定文字が行末の文字のときには、次(i+1)の行の行末に移る。
【0660】
また、図67に示すように、任意のi行目の文字を入力指定文字として指定しているときに、シフトカーソル「←」キー33LSが押されると、i行目の行頭の文字へ移る。ただし、元の入力指定文字が行頭の文字のときには、前(i−1)の行の行頭に移る。また、一部の例外については後述する。
【0661】
なお、これらの他、例えばシフトカーソル「↑」キー33USを操作することにより、前(i−1)の行の行頭に移動したり、シフトカーソル「↓」キー33DSを操作することにより、次(i+1)の行の行頭に移動したりする仕様にしても良い。また、シフトカーソル「↓」キー33DSに関しては、次(i+1)の行の行末に移動する仕様も考えられる。
【0662】
所定文字種配列表上、複数行の各行の行頭や行末の文字は、例えばその行の文字コードの最小値や最大値を有するなど、その行の特徴を示し易い。このため、行頭や行末の文字を見ることにより、その行の文字(コードの値等)の特性(範囲や特徴)を把握し易い。
【0663】
上述のように、テープ印刷装置1で採用している文字入力方法では、所定文字種配列表の複数行のうちの任意のi行目の文字を入力指定文字として指定しているときに、その入力指定文字の指定変更には、前の行または次の行であるk(k=i−1またはk=i+1)行目への指定変更が含まれ、また、k行目またはi行目の行頭や行末の文字への指定変更ができるので、ユーザは、変更前後の行について把握し易くなり、これにより、指定変更をさらに早くでき、操作性がさらに向上する。
【0664】
また、所定文字種が平仮名(かな)または片仮名(カナ)である場合、所定文字種配列表の複数行は、50音の各行が順に並んだ複数行である。すなわち、50音の順に並んでいるので、さらに分かりやすく操作性が向上する。
【0665】
また、この場合、所定文字種(「かな」または「カナ」)の文字として小文字が含まれ、任意のi行目の文字を入力指定文字として指定しているときの入力指定文字の指定変更には、変更後の入力指定文字が原則として小文字になる場合に、例外としてその小文字に対応する大文字を変更後の入力指定文字として指定する指定変更が含まれる。
【0666】
具体的には、図64、図65および図67で前述のように、移動(指定変更)先が行頭になる指定変更の場合に、各行の行頭が小文字のときに、その小文字の代わりに、それに対応する大文字に移動(指定変更)する。すなわち「あ行」の「ぁ」([0401]DEC)、「や行」の「ゃ」([0467]DEC)、「わ行」の「ゎ」([0478]DEC)の代わりに、それらに対応する大文字の「あ」([0402]DEC)、「や」([0468]DEC)、「わ」([0479]DEC)に移動(指定変更)する。
【0667】
一般に、平仮名または片仮名では、英字等と異なり、大文字を使用する頻度がその小文字を使用する頻度より格段に高いので、原則として小文字に指定変更される場合でも、例外として大文字側を先に入力指定文字とした方がユーザの所望の文字に該当する確率が高くなる。このため、平仮名(かな)や片仮名(カナ)を入力する場合、大文字を優先的に扱うことにより、ユーザの所望の文字に指定変更するのを早くでき、操作性が向上する。
【0668】
上述のように、テープ印刷装置1で採用している文字入力方法では、複数の入力候補文字を表示画面に表示させ、そのうちの1つを入力指定文字として指定し、その指定を変更して所望の文字が入力指定文字として指定されたときに、それを入力文字として確定することにより、所望の文字を入力する。すなわち、基本的には、入力候補文字を表示させてその中から入力文字を指定して入力するタイプなので、キー数等は少なくて済む。
【0669】
また、所定文字種に分類される複数の文字とそれらの各文字の文字コードを対応させて、所定の規則に従って複数行かつ複数列に2次元配列した所定文字種配列表が定められている。すなわち、入力対象となる文字がその文字コードと対応づけられた所定文字種配列表が定められている。この所定文字種配列表は、文字入力装置等に一般的に付属されている、いわゆる文字コード一覧表と同様のものであり、実際の装置に同様に付属させれば、ユーザはこの配列表を参照できる。
【0670】
一方、この所定文字種配列表は、所定の規則に従って複数行かつ複数列に2次元配列されていて、この文字入力方法では、所定文字種配列表上の互いに隣接する複数の文字コードに対応する複数の文字を、入力候補文字として表示画面に表示させる。すなわち、表示される入力候補文字としては、所定文字種配列表上の互いに隣接する複数の文字コードに対応する複数の文字が表示されるので、ユーザは、どの方向に入力指定文字の指定を変更(移動)させれば、所望の文字が表示させられるかを、所定文字種配列表を参照することにより、容易に把握できる。
【0671】
また、入力指定文字の文字コードは、その入力指定文字を含む複数の入力候補文字とともに、表示画面に表示されるので、現在指定している入力指定文字が配列表上のどこにあるのかを、その表示されている文字コードを参照して容易かつ迅速に捜すことができる。すなわち、現在の入力指定文字も所望の文字も、所定文字種配列表上で捜すことができるので、どの方向に入力指定文字の指定を変更させれば所望の文字を表示させられるかを、容易かつ迅速に把握できる。
【0672】
また、指定変更後は、その変更後の入力指定文字を含みそれに隣接する新たな入力候補文字を表示させ、変更後の入力指定文字に対応する文字コードを表示させるので、指定変更の方向が正しければ、それを所定文字種配列表上で確認でき、指定変更の方向を仮に誤っても、それを確認して容易に適正できる。
【0673】
そして、これらの場合、入力候補文字としては、最低限そのときの入力指定文字だけで良いので、せいぜい入力文字に隣接する文字(すなわち前後いずれかなら2文字、前後の隣接文字を表示しても3文字)が表示できれば、十分である。すなわち、表示画面が小さくても操作性が損なわれない。したがって、この文字入力方法では、表示画面が小さくても操作性を損なわずに、少ないキーで文字入力ができる。
【0674】
なお、テープ印刷装置1において利用する所定文字種配列表は、図61および図68〜図74で上述のように、複数行のうちの任意の1行の各文字の文字コードが示す数値の最大値が、次の1行の各文字の文字コードが示す数値の最小値未満になるように定められている。このため、所定文字種配列表の各行の文字コードが示す数値の範囲が重複しない。また、それが小さい順に並ぶので、所定文字種配置表から所望の文字を捜し易く、また、入力指定文字の指定を変更して所望の文字を表示させることが容易になる。
【0675】
すなわち、ユーザは、どの方向に入力指定文字の指定を変更(移動)させれば、所望の文字が表示させられるかを、所定文字種配列表を参照することにより、容易かつ迅速に把握でき、指定変更の方向を仮に誤っても、それを確認して容易に適正できるので、所望の文字を容易かつ迅速に表示させることができ、表示画面が小さくても操作性を損なわずに、少ないキーで文字入力ができる。
【0676】
なお、この場合、所定文字種配列表は、複数行のうちの任意の1行の各文字の文字コードが示す数値の最小値が、次の1行の各文字の文字コードが示す数値の最大値を超えるように定めらても良い。この場合も、所定文字種配列表の各行の文字コードが示す数値の範囲が重複しない。また、それが大きい順に並ぶので、所定文字種配置表から所望の文字を捜し易く、また、入力指定文字の指定を変更して所望の文字を表示させることが容易になる。
【0677】
すなわち、小さい順に並べたのと同様に、ユーザは、どの方向に入力指定文字の指定変更させれば、所望の文字が表示させられるか容易かつ迅速に把握でき、方向を仮に誤っても容易に適正でき、所望の文字を容易かつ迅速に表示させることができるので、表示画面が小さくても操作性を損なわずに、少ないキーで文字入力ができる。
【0678】
なお、上述の例では、入力指定文字の指定は、その入力指定文字の位置を指定するカーソル操作によるので、一般的なカーソル操作を用いて簡易な操作で入力指定文字の指定を行うことができる。また、入力文字の確定は、確定キーの操作によるので、一般的な確定キーの操作を用いて簡易な操作で入力文字の確定を行うことができる。
【0679】
また、文字コードがJISコードなので、一般的なJISコードを文字コードとして使用した文字入力ができ、ユーザにも馴染みが深いので、操作性を損なわずに、文字入力ができる。また、そのJISコードはMDシステム用JISコードなので、一般的なJISコードで表現できる文字の他、MDシステム用JISコードとして追加された特殊記号等を文字として入力できる。
【0680】
また、テープ印刷装置1で採用している文字入力方法では、所定文字種を含む入力可能な複数の文字種のうちの1つを入力文字種として選択し、選択された入力文字種が所定文字種だった場合に、所定文字種の文字を入力候補文字とする。この場合、入力可能な複数の文字種として所定文字種以外が含まれていても、所定文字種を入力文字種として選択できるので、この方法は、種々の文字種の文字を入力可能な文字入力方法およびその装置に適用できる。
【0681】
また、テープ印刷装置1では、入力文字は、ディスク内に記憶された文字列を読み出したときに、その読み出された文字列に編集を加えるための入力文字である。このため、ディスク内に記憶された文字列を読み出して挿入等の編集を加えるために適用できる。また、上述の例では、ディスクがミニディスクなので、ミニディスク内に記憶された文字列を読み出して挿入等の編集を加えるための文字入力方法として適用できる。
【0682】
この場合の文字列には、ディスクに記憶された曲の曲名やタイトル名またはディスク名を示す文字列が含まれ、ディスク内に記憶された文字列を読み出して挿入等の編集を加えるための文字入力方法として適用できる。特に曲名の後ろにアーティスト名等を付加したり、ユーザにとって内容をより理解し易い文字列に変更等したり所望の文字を付加したりするのに適用できる、例えば全体が同一のアーティストである場合や代表的なアーティストがいる場合に、それを付加したり、タイトル名をその名前に変更したりするのに利用できる。また、所望のラベルに所望の印刷画像を印刷してハーフカット部分を剥がすだけで、文字入力結果を印刷したラベルを作成できる。
【0683】
なお、上述の実施形態では、リモコン通信可能なMDプレーヤを使用したが、テープ印刷装置内にMDプレーヤと同様のMD再生機能部を内蔵しても良い。また、MD用に限らず、主情報とそれに対応した属性情報を読み出すものであれば、例えば主情報として主に音楽・音声信号を記録再生する光磁気(MO)ディスク、書換可能なCD(CD−R等)、主情報として主に動画データを記録再生するDVDなどの他のディスク用のディスク再生装置に対しても適用できる。もちろん、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
【0684】
【発明の効果】
上述のように、本発明の文字印刷方法およびその装置によれば、記録再生可能なディスク内に記録された文字群を読み出して、各種の印刷サイズに適合した文字群を抽出して印刷できる、などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る文字印刷方法およびその装置を適用したテープ印刷装置1の開蓋状態の外観斜視図である。
【図2】図1のテープ印刷装置の制御系のブロック図である。
【図3】テープカートリッジの上ケースを取り去った状態の斜視図である。
【図4】2種類のハーフカット(半抜き)ラベルが形成されたテープの外観図である。
【図5】メインラベル(ディスクラベル、ケースラベル)およびサイドラベルの印刷イメージを示す説明図である。
【図6】ミニディスク(MD)カートリッジおよびそのケース、並びにそれらとディスクラベル、ケースラベルおよびサイドラベルの関係を説明するための外観図である。
【図7】従来からのポータブル型のMDプレーヤおよびそれと接続されるリモコンの外観図である。
【図8】キーボードの構成を模式的に示す説明図である。
【図9】ディスプレイの構成を模式的に示す説明図である。
【図10】ディスプレイのインジケータ表示部の構成を模式的に示す説明図である。
【図11】ディスプレイのキャラクタ表示部の構成および管理座標を示す説明図である。
【図12】ディスプレイのキャラクタ表示部の表示例およびカーソル位置を示す説明図である。
【図13】図1のテープ印刷装置の制御全体の概念的処理を示すフローチャートである。
【図14】リモコン操作時のテープ印刷装置またはリモコンとMDプレーヤの間の送受信の態様の一例を示す説明図である。
【図15】図1のテープ印刷装置により、リモコンの複数の要求キーによる要求信号を組み合わせて連続する属性情報要求を行う場合のMDプレーヤとの間の送受信の態様の一例を示す説明図である。
【図16】図15に続く説明図である。
【図17】図16に続く説明図である。
【図18】図15に相当するディスク名要求・格納処理、図16に相当する曲名要求準備処理、図17に相当する曲名要求・格納処理をそれぞれサブルーチン化してそれらを順に起動する印刷用データ読込処理のフローチャートである。
【図19】図1のテープ印刷装置の編集モードの状態遷移を示す説明図である。
【図20】テキスト初期状態の画面表示を示す説明図である。
【図21】文字データ(テキストデータ)が存在する状態の画面表示の一例、並びに、その状態から全消去してテキスト初期状態に戻すときのユーザの操作および画面表示の一例を示す説明図である。
【図22】印刷用データ読込処理時のユーザの操作および画面表示の一例を示す説明図である。
【図23】図22に続く説明図である。
【図24】印刷処理時のユーザの操作および画面表示の一例を示す説明図である。
【図25】図24に続く説明図である。
【図26】準備中表示処理および印刷中表示処理の処理フローの説明図である。
【図27】ケースラベル選択時とディスクラベル選択時の比較説明図である。
【図28】文字省略および行省略の省略画像の作成処理の概念を説明する説明図である。
【図29】行折り返しフォーム設定時のユーザの操作および画面表示の一例を示す説明図である。
【図30】表示専用文字の各種あふれ報知文字列(マーク)を示す説明図である。
【図31】図30の各種あふれ報知文字列(マーク)を使用した表示文字列(編集報知文字列)およびそれに基づいて作成される表示画像(編集報知画像)を示す説明図である。
【図32】表示画像(編集報知画像)を表示させるときのユーザの操作および画面表示の一例を示す説明図である。
【図33】表示文字列(編集報知文字列)に基づいて印刷画像(編集画像)を作成する処理フローの説明図である。
【図34】全角/半角混在印刷画像および全角のみの印刷画像を示す説明図である。
【図35】印刷位置のズレの説明図である。
【図36】印刷ヘッドとテープとの関係を示す説明図である。
【図37】印刷位置調整のイメージを示す説明図である。
【図38】印刷位置が調整された場合の印刷ヘッドの各ドット素子への送信データの制御イメージを示す説明図である。
【図39】印刷位置の調整範囲の説明図である。
【図40】メインラベル選択時の印刷位置上下調整を行った場合の印刷データの1例のイメージを示す説明図である。
【図41】メインラベル選択時の印刷位置前後調整を行った場合の印刷データの1例のイメージを示す説明図である。
【図42】サイドラベル選択時の印刷位置上下調整を行った場合の印刷データの1例のイメージを示す説明図である。
【図43】サイドラベル選択時の印刷位置前後調整を行った場合の印刷データの1例のイメージを示す説明図である。
【図44】印刷位置を調整するときの上位階層におけるユーザの操作および画面表示の一例を示す説明図である。
【図45】図44に続く、第1階層におけるユーザの操作および画面表示の一例を示す説明図である。
【図46】図45に続く、第2階層におけるユーザの操作および画面表示の一例を示す説明図である。
【図47】サイドラベル有無検出&前後方向印刷位置調整処理のフローチャートである。
【図48】テープカートリッジを背面からみた外観図である。
【図49】ポケット近傍の構成図である。
【図50】処理形態(内部状態設定)レジスタのフォーマット説明図である。
【図51】図50の詳細仕様の説明図である。
【図52】文字コードデータのフォーマット説明図である。
【図53】図52の詳細仕様の説明図である。
【図54】平仮名漢字変換を行うときのユーザの操作および画面表示の一例を示す説明図である。
【図55】片仮名平仮名変換を行うときのユーザの操作および画面表示の一例を示す説明図である。
【図56】かな漢字変換モードにおける処理フローの説明図である。
【図57】文字入力を行うときのユーザの操作および画面表示の一例を示す説明図である。
【図58】図57の文字種選択のための具体的なユーザの操作および画面表示の一例を示す説明図である。
【図59】文字入力の操作開始から終了までの概要的なユーザの操作および画面表示の一例を示す説明図である。
【図60】文字選択画面の説明図である。
【図61】所定文字種配列表の一例としての、かな配列表である。
【図62】図61のかな配置表に基づいてカーソル操作により入力指定文字の指定変更を行う場合のスクロール規則の説明図である。
【図63】別のカーソル操作に対する、図62と同様の説明図である。
【図64】さらに別のカーソル操作に対する、図62と同様の説明図である。
【図65】さらに別のカーソル操作に対する、図62と同様の説明図である。
【図66】さらに別のカーソル操作に対する、図62と同様の説明図である。
【図67】さらに別のカーソル操作に対する、図62と同様の説明図である。
【図68】所定文字種配列表の一例としての、カナ配列表である。
【図69】所定文字種配列表の一例としての、英字配列表である。
【図70】所定文字種配列表の一例としての、数字配列表である。
【図71】所定文字種配列表の一例としての、漢字配列表である。
【図72】所定文字種配列表の一例としての、記号配列表である。
【図73】図72の変形例となる、記号配列表である。
【図74】さらに図73の変形例となる、記号配列表である。
【図75】記号選択入力モードにおける記号群分類表である。
【図76】図75で記号群として音楽を選択したときに入力可能な文字の一例を示す文字コード対応表である。
【図77】図75で記号群として記述を選択したときに入力可能な文字の一例を示す文字コード対応表である。
【図78】図75で記号群として省略を選択したときに入力可能な文字の一例を示す文字コード対応表である。
【符号の説明】
1 テープ印刷装置
3 キーボード
4 ディスプレイ
5 テープカートリッジ
7 印刷ヘッド
11 操作部
12 印刷部
13 切断部
14 検出部
25 リモコンインタフェース端子(RT)
26 リモコン接続ケーブル
41 表示画面
90 MDプレーヤ
91 MDカートリッジ
92 ミニディスク(MD)
93 MDケース
200 制御部
210 CPU
220 ROM
230 キャラクタジェネレータROM(CG−ROM)
240 RAM
241 各種レジスタ群
242 テキストデータ領域
243 表示画像データ領域
244 印刷画像データ領域
245 半角表示属性データ領域
246 全角表示属性データ領域
250 周辺制御回路(P−CON)
260 内部バス
270 駆動部
901 リモコン端子
912 本体表示部
914 本体操作部
921 リモコン
922 リモコン表示部
923 リモコン操作部
LM メインラベル
LMC ケースラベル
LMD ディスクラベル
T テープ
R インクリボン
RP1〜k、RP21、RP26、RP2C1〜2 ……応答データ
RQ1、RQ21、RQ26、RQ2C …… 要求信号

Claims (13)

  1. 1以上の文字から成る基礎文字列を各行に1ずつ有する文字群の所定の一部または全部を印刷対象物に印刷するための相互に異なる複数種類の印刷サイズが定められ、前記複数種類の印刷サイズには、1行に印刷可能な制限文字数と、印刷可能な制限行数と、が定められた定型サイズが含まれており、
    前記文字群を記憶可能なディスクから、そのディスクに記憶された前記文字群を読み出す読出工程と、
    前記複数種類の印刷サイズのうちのいずれかを選択する印刷サイズ選択工程と、
    選択された印刷サイズに適合する前記文字群の所定の一部または全部を抽出して印刷画像を作成する印刷画像作成工程と、
    作成された前記印刷画像を前記印刷対象物に印刷する印刷工程と、
    を備え
    前記印刷画像作成工程は、前記印刷サイズとして前記定型サイズが選択されたときに、前記文字群を前記基礎文字列の単位で割り付ける文字群割付工程を有し、
    前記制限文字数を超える文字数を有する各基礎文字列を、連続する複数行に割り付ける折返し処理と、
    合計の文字数が前記制限文字数と合致するように、前記制限文字数を超える文字数を有する各基礎文字列を文字の単位で文字省略し、その旨を報知するための文字省略報知文字列を末尾に付加する文字省略処理と、
    合計の行数が前記制限行数に合致するように、割付後の前記文字群を行の単位で行省略し、その旨を報知するための、前記文字群が有する前記基礎文字列の全数または省略数の表現を含む行省略報知文字列を、末尾の行に付加する行省略処理と、
    が規定されており、
    前記文字群割付工程は、
    前記折返し処理を許可する折返し有りおよび前記折返し処理を不可とする折返し無しのいずれかを設定する折返し設定工程と、
    前記各基礎文字列について、前記制限文字数を超えるか否かを判別する文字数超過判別工程と、
    前記制限文字数を越える各基礎文字列に対して、前記折返し有りが設定されているときには前記折返し処理を行い、前記折返し無しが設定されているときには前記文字省略処理を行う省略基礎文字列決定工程と、
    を有するとともに、
    割付後の前記文字群の行数が前記制限行数を超えるか否かを判別する行数超過判別工程と、
    前記制限行数を超えるときに、前記行省略処理を行う行省略工程と、
    を有することを特徴とする文字印刷方法。
  2. 1以上の文字から成る基礎文字列を各行に1ずつ有する文字群の所定の一部または全部を印刷対象物に印刷するための相互に異なる複数種類の印刷サイズが定められ、前記複数種類の印刷サイズには、1行に印刷可能な制限文字数と、印刷可能な制限行数と、が定められた定型サイズが含まれており、
    前記文字群を記憶可能なディスクから、そのディスクに記憶された前記文字群を読み出す読出手段と、
    前記複数種類の印刷サイズのうちのいずれかを選択する印刷サイズ選択手段と、
    選択された印刷サイズに適合する前記文字群の所定の一部または全部を抽出して印刷画像を作成する印刷画像作成手段と、
    作成された前記印刷画像を前記印刷対象物に印刷する印刷手段と、
    を備え
    前記印刷画像作成手段は、前記印刷サイズとして前記定型サイズが選択されたときに、前記文字群を前記基礎文字列の単位で割り付ける文字群割付手段を有し、
    前記制限文字数を超える文字数を有する各基礎文字列を、連続する複数行に割り付ける 折返し処理と、
    合計の文字数が前記制限文字数と合致するように、前記制限文字数を超える文字数を有する各基礎文字列を文字の単位で文字省略し、その旨を報知するための文字省略報知文字列を末尾に付加する文字省略処理と、
    合計の行数が前記制限行数に合致するように、割付後の前記文字群を行の単位で行省略し、その旨を報知するための、前記文字群が有する前記基礎文字列の全数または省略数の表現を含む行省略報知文字列を、末尾の行に付加する行省略処理と、
    が規定されており、
    前記文字群割付手段は、
    前記折返し処理を許可する折返し有りおよび前記折返し処理を不可とする折返し無しのいずれかを設定する折返し設定手段と、
    前記各基礎文字列について、前記制限文字数を超えるか否かを判別する文字数超過判別手段と、
    前記制限文字数を越える各基礎文字列に対して、前記折返し有りが設定されているときには前記折返し処理を行い、前記折返し無しが設定されているときには前記文字省略処理を行う省略基礎文字列決定手段と、
    を有するとともに、
    割付後の前記文字群の行数が前記制限行数を超えるか否かを判別する行数超過判別手段と、
    前記制限行数を超えるときに、前記行省略処理を行う行省略手段と、
    を有することを特徴とする文字印刷装置。
  3. 前記印刷対象物として、複数種類の印刷対象物のいずれかを着脱自在に装着する装着手段をさらに備えたことを特徴とする、請求項に記載の文字印刷装置。
  4. 前記印刷サイズ選択手段は、印刷対象物の種類に応じて印刷サイズが異なる場合に、前記印刷対象物の種類に応じた印刷サイズを選択することを特徴とする、請求項に記載の文字印刷装置。
  5. 装着された印刷対象物の種類を検出する検出手段をさらに備え、
    前記印刷サイズ選択手段は、検出された印刷対象物の種類に応じた印刷サイズを選択することを特徴とする、請求項に記載の文字印刷装置。
  6. 前記印刷サイズの選択は、ユーザの任意の選択によるものであることを特徴とする、請求項ないしのいずれかに記載の文字印刷装置。
  7. 前記複数種類の印刷サイズには、複数種類のラベルのラベルサイズが含まれることを特徴とする、請求項ないしのいずれかに記載の文字印刷装置。
  8. 前記複数種類のラベルには、
    ディスクカートリッジの表面に貼るディスクラベルおよびディスクカートリッジのケースに貼るケースラベルの少なくとも一方のラベルと、
    ディスクカートリッジまたはそのケースの側面に貼るサイドラベルと、
    が含まれることを特徴とする、請求項に記載の文字印刷装置。
  9. 前記印刷サイズ選択手段は、前記印刷対象物にハーフカットの半抜きラベルが形成されている場合に、その半抜きラベルのサイズに応じた印刷サイズを選択することを特徴とする、請求項またはに記載の文字印刷装置。
  10. 前記印刷対象物がテープであることを特徴とする、請求項ないしのいずれかに記載の文字印刷装置。
  11. 前記ディスクが、ミニディスクであることを特徴とする、請求項ないし1のいずれかに記載の文字印刷装置。
  12. 前記読出手段は、前記ディスクから前記文字群を読み出すためのディスク再生手段を有することを特徴とする、請求項ないし11のいずれかに記載の文字印刷装置。
  13. 前記ディスク再生装置は、
    リモコンのキー操作により生成される要求信号を前記リモコンから受信し、前記リモコンの表示部に表示する文字群のうち、前記要求信号に応答する文字群を前記リモコンに送信するように構成され、
    前記読出手段は、前記リモコンの代わりに前記要求信号を送信して前記文字群を受信するためのリモコン通信手段をさらに有することを特徴とする、請求項12に記載の文字印刷装置。
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