JP3570161B2 - ダンパー溶接機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー陰極線管の色選別機構上に張設するダンパー線の支持片への溶接に用いるダンパー溶接機に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー陰極線管用の色選別機構として、例えば図11に示すようなアパーチャグリルと称される色選別機構が知られている。
この色選別機構1は、1対の相対向する支持部材2及び3と、この支持部材2及び3の両端部間に差し渡された弾性付与部材4及び5とからなる枠状の金属フレーム6が設けられ、このフレーム6の相対向する支持部材2及び3上間に、一方向、即ち画面水平方向に沿って多数のスリット状の電子ビーム透過孔9を有するマスク部材、即ち色選別用電極薄板10が架張されて成る。
【0003】
色選別用電極薄板10は、金属薄板からなり、例えば選択エッチングで作られるもので、多数の細い帯状のグリッド素体8を上記一方向に所定ピッチをもって配列し、各隣り合うグリッド素体8間に画面垂直方向に長いスリット状の電子ビーム透過孔9を形成して構成され、弾性付与部材4及び5によってグリッド素体8が所定張力をもって支持部材2及び3間に架張される。
【0004】
この色選別機構1においては、グリッド素体8の振動を防止するために、色選別用電極薄板10の面に接触するようにグリッド素体8の配列方向に沿って例えばタングス細線よりなるダンパー線12が張設される。この場合、フレーム6の相対向する弾性付与部材4及び5に夫々弾性支持片、即ちダンパースプリング14〔14A,14B〕を取付け、この相対向するダンパースプリング14間にダンパー線12が張設される。
【0005】
ダンパー線12の色選別機構1への張設は次のようにして行われる。先ず、図12に示すように、1対のダンパースプリング14A及び14Bを所定間隔をおいて配置し、このダンパースプリング14A及び14B間に差し渡ってダンパー線12を載置し、さらにダンパー線12の端部上に金属リボン13を載せた後、ダンパー線12をダンパースプリング14A,14Bと金属リボン13で挟んだ状態で、金属リボン13上よりシーム溶接する。
その後、ダンパー線12を溶接したダンパースプリング14A,14Bをフレーム6の弾性付与部材4及び5にスポット溶接してダンパー線12の色選別用電極薄板10への張設が完了する。
【0006】
従来、このようなダンパー線12とダンパースプリング14とを溶接するダンパー溶接機は、クランパーによってダンパー線を位置決めされた1対のダンパースプリング間に差し渡すように引き出し、ダンパー押さえによってダンパー線をダンパースプリング上に保持した後、金属リボンを供給してシーム溶接用のローラ電極により金属リボンと、ダンパー線と、ダンパースプリングとを一体に溶接し、溶接後、ダンパー線を切断する。
【0007】
ダンパー線の切断方法には、機械的に引きちぎる方法と、溶断による方法がある。
【0008】
機械的な切断方法では、次のような問題点がある。
▲1▼ 不要ダンパー線(いわゆるダンパー線の切れはし)がカールし、クランパーに絡む。これが次のサイクルでダンパー線に絡み、不要ダンパー線を陰極線管内に持ち込む。
▲2▼ 切断位置が同じ位置になる保証がなく、クランパー近くで切れてしまった場合、残ったダンパー線がパネルとファンネルの接合時に接合部分に入り、リーク不良の原因となる。
▲3▼ クランパーによるクランプは、耐摩耗性の高いウレタンゴム等と金属面間でダンパー線をはさむ方式であるが、引きちぎる行為を繰り返すとウレタンゴムが線状に摩耗する。この摩耗によりダンパー線がすり抜け、切断できないことがある。
【0009】
上記の問題を回避する対策として、例えば特願平2−413528号で示す溶断方式が採用されている。
図13は、溶断方式を採用したダンパー溶接機の要部を示す。溶接、溶断機構が左右1対設けられるので、図13では、一方(左側)の溶接、溶断機構を示す。このダンパー溶接機では、溶接用の下部電極51Aと、これの上のシーム溶接のローラ電極52Aと、回動可能なアーム53Aに取付けられたダンパー線係止用の押さえローラ57A及び切断用電極56Aとを備えて成る。
押さえローラ57Aの外周面にはダンパー線12を係止するための周溝58が設けられている。
アーム46Aに取付けられた切断用電極56Aは、シリンダによって所定ストロークdをもって上下動できるように構成される。
【0010】
このダンパー溶接機では、下部電極51A上にダンパースプリング14Aが搬送され、真空吸着にて固定された後、ダンパー線12が引き出され、アーム53Aを介して押さえローラ57Aが回動し、押さえローラ57Aにダンパー線12を係止しながら下降してダンパー線12をダンパースプリング14A上に保持する(同図示の状態)。切断用電極56Aはストロークdだけ上方に位置している。
【0011】
次に、ダンパー線12上に金属リボン13が供給され、続いてローラ電極52Aによって金属リボン13とダンパー線12とダンパースプリング14Aとをシーム溶接する。
シーム溶接後、切断用電極56Aが降下してダンパースプリング14Aからわずかに離れたダンパー線12に当接し、下部電極51Aと切断用電極56A間の通電によって、即ち、切断用電極56A−ダンパー線12−ダンパースプリング14A−下部電極51Aの経路で流れる電流によって生ずるジュール熱で当接部分を溶融切断する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この溶断方式のダンパー溶接機においては、機械的切断方式での問題は解決されるが、ダンパー線12の溶断の際に、溶接位置と溶断箇所の間隔lをできる限り小さくする必要から、切断用電極48Aと下部電極51A上のダンパースプリング14Aとの間の距離が短くなり、このために切断用電極48Aとダンパースプリング14A間でスパークが生じ、切断用電極56A、ダンパースプリング14A、下部電極51A共に損傷し、以降の運転続行ができなくなるという問題があった。
また、ダンパースプリングの形状のばらつきにより、同じ結果を生じさせる。
【0013】
本発明は、上述の点に鑑み、スパーク発生を回避し、信頼性の高いダンパー線溶断を可能にしたダンパー溶接機を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るダンパー溶接機は、ダンパー線支持片を載置する下部電極と、ダンパー線を引き出すクランプ手段と、ダンパー線をダンパー線支持片上に保持するダンパー線押さえ手段と、溶接電極と、ダンパー線を溶断する切断用電極と、溶断の際にダンパー線押さえ手段をダンパー線支持片より離れる方向に移動し、溶断位置でのダンパー線とダンパー線支持片との間の距離を広げる機構とを備えた構成とする。
【0015】
このダンパー溶接機においては、溶接後のダンパー線を溶断する際、ダンパー線押さえ手段がダンパー線支持片より離れる方向に移動し、溶断位置でのダンパー線とダンパー線支持片との間の距離が大きくなる。
従って、切断用電極を降下させてダンパー線を溶断したとき、この切断用電極とダンパー支持片とは十分離れているので、両者間でのスパーク発生は回避される。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明は、色選別機構の振動防止用のダンパー線を1対のダンパー線支持片に溶接するダンパー溶接機において、ダンパー線支持片を載置する下部電極と、ダンパー線をクランプして引き出すクランプ手段と、クランプ手段にて下部電極上の1対のダンパー線支持片間に差し渡すように引き出されたダンパー線をダンパー線支持片上に保持するダンパー線押さえ手段と、ダンパー線とダンパー線支持片を溶接する溶接電極と、溶接後、ダンパー線を溶接箇所の近くで溶断する切断用電極と、溶断の際に、ダンパー線押さえ手段をダンパー線支持片より離れる方向に移動し、溶断位置でのダンパー線とダンパー線支持片との間の距離を溶接時よりも大きくする機構とを備えた構成とする。
【0017】
以下、図面を参照して本発明のダンパー溶接機の一例を説明する。
【0018】
図1は本発明に係るダンパー溶接機の左半分、図2はその右半分を示す。同図において、21〔21A及び21B〕は夫々溶接用の下部電極、22〔22A及び22B〕は夫々の下部電極21と対をなす溶接電極、即ちシーム溶接用のローラ電極を示す。下部電極21A及び21Bは、色選別機構に張設するダンパー線12の長さに十分対応する間隔だけ離れて配される。
23〔23A及び23B〕は夫々の下部電極21〔21A及び21B〕が配されたベース24〔24A及び24B〕に軸25A及び25Bを中心に回動可能に配されたダンパー線押さえ、26〔26A及び26B〕はこのダンパー線押さえ23A及び23Bに夫々取付けられた切断用電極を示す。
【0019】
また、27はダンパー線12をクランプして引き出すクランパーを示す。ダンパー線12と溶接される1対の弾性支持片、いわゆるダンパースプリング14A及び14Bは夫々対応する下部電極21A及び21B上に載置される。
下部電極21A及び21Bの側面には、夫々ダンパースプリング14A及び14Bを位置決めして保持する固定部材28〔28A,28B〕が矢印方向に移動可能に配され、ダンパースプリング14A及び14Bが下部電極21A及び21B上に載置された状態で下部電極21A及び21Bの夫々の側面に当接するダンパースプリング14A及び14Bの折り曲げ端を固定部材28にて固定することによってダンパースプリング14A及び14Bの位置決めがなされる。
【0020】
さらに、下部電極21A及び21Bのダンパースプリング14A及び14Bが載置される載置面には真空吸着用の透孔が設けられ、真空吸着によってダンパースプリング14A及び14Bが夫々の下部電極21A及び21B上に保持されるようになされる。
【0021】
クランパー27は、図10に示すように、シリンダ部30内で往復動する軸31の先端に耐摩耗性の高い例えばウレタンゴム製のクランプ片32を取着し、軸31の復動でダンパー線12をクランプ片32とシリンダ部30の金属端面30aとの間で挟持的にクランプし、軸31の往動でクランプを解除するように構成される。
【0022】
このクランパー27は、図1及び図2に示すようにガイド軸33に沿って一方のベース24Aから他方のベース24Bにわたって往復動可能に配される。従って、溶接するときには、バックテンションが掛けられたリール部(図示せず)からガイドローラ34を経て供給されたダンパー線12の端部をクランパー27によってクランプし、クランパー27をガイド軸33に沿って一方のベース24Aより他方のベース24B側へ往動することによって、ダンパー線12の引き出しが行われる。
【0023】
このクランパー27においては、図9に示すように、溶接時には鎖線位置にあり、溶接後のダンパー線12の溶断時には実線位置に移動するようになされる。即ち、クランパー27は、溶断の際に後述するダンパー線押さえ23Bの押さえローラ37Bが所定位置(図9の実線位置)まで上昇するのに伴なって、若干右方向に、即ちダンパー線12をたるまないように引っぱる方向に移動される。このときのクランパー27の駆動は、例えばサーボモータ或はパルスモータ等にて行うことができる。
従って、クランパー27は、ダンパー線12をクランプして待機する位置と、ダンパー線12を引き出した後の溶接時の位置と、溶断時の位置の3つの位置をとるように往復動される。
【0024】
なお、ダンパー線押さえ23A側では、溶断時に押さえローラ37Aが上昇するのに伴なって、ダンパー線12に掛けられているバックテンションによってダンパー線12のたるみを解消している。
【0025】
ダンパー線押さえ23A及び23Bは、夫々ベース24A及び24Bに軸25A及び25Bを中心に回動可能に配したアーム36A及び36Bの先端に、夫々押さえローラ37A及び37Bを設けて構成される。押さえローラ37A及び37Bの外周面には、ダンパー線12が係止される周溝38が設けられる(図8参照)。
【0026】
このダンパー線押さえ23A及び23Bでは、夫々アーム36A及び36Bに連結された例えばロータリーアクチュエータ39A及び39Bの駆動によってアーム36A及び36Bが下降方向に回動したとき、押さえローラ37A及び37Bの周溝38にダンパー線12を係止した状態で押さえローラ37A及び37Bが下部電極21A及び21B上のダンパースプリング14A及び14Bに当接することによって、ダンパー線12を下部電極上、即ちそのダンパースプリング14A及び14B上に保持するようになされる。
【0027】
ダンパー線押さえ23A及び23Bには、ダンパー線12の溶断時に押さえローラ37A及び37Bを上昇させる、即ちダンパースプリング14A及び14Bから離れた中間位置に移動させる機構が設けられる。即ち、図示の例では、ダンパー線押さえ23A及び23Bの夫々のアーム36A及び36Bを所定量だけ回動させるための軸シリンダー44A及び44Bが設けられる。
【0028】
従って、ダンパー線押さえ23A及び23Bの押さえローラ37A及び37Bは、待機位置と、溶接時にダンパースプリング14A及び14Bに当接する位置と、溶断時にダンパースプリング14A及び14Bより離れて上昇した中間位置との3つの位置間を駆動するようになされる。
【0029】
一方、切断用電極26A及び26Bは、ダンパー線押さえ23A及び23Bの夫々のアーム36A及び36Bに取付けられる。この切断用電極26A及び26Bは、夫々支持体42に取付けられ、シリンダ40の駆動によって1対のガイド軸41a及び41bを介して所定ストロークD(図9参照)をもって上下動できるように構成される。
切断用電極26A及び26Bは、ダンパー線押さえ23A及び23Bがダンパー線12を下部電極21A及び21Bに載置されたダンパースプリング14A及び14B上に保持された状態において、1対の押さえローラ37A,37Bとシーム溶接のローラ電極22A,22Bとの間に位置するようになされる。
【0030】
次に、上述のダンパー溶接機43の動作を説明する。
先ず、図3に示すように、ダンパー線押さえ23A及び23Bが夫々切断用電極26A及び26Bと共に、下部電極21A及び21Bより離れた待機位置にある。また、クランパー27が鎖線で示すように左側のベース24A上でダンパー線12の端部をクランプして待機される。そして、両下部電極21A及び21B上の夫々対称位置に互いに対をなすダンパースプリング14A及び14Bが搬送され、ダンパースプリング固定部材28A及び28Bによって位置決めされたのち真空吸着にて固定される。
次いで、クランパー27が実線で示すように、ガイド軸33に沿って右側に移動することにより、ダンパー線12が両ベース24A及び24B間に差し渡すように引き出される。
【0031】
次に、図4に示すように、ロータリーアクチュエータの駆動によって、夫々のダンパー線押さえ23A及び23Bが回動し、その押さえローラ37A及び37Bにダンパー線12を係止しながら下降してダンパー線12を両ダンパースプリング14A及び14B間に差し渡るようにダンパースプリング14A及び14B上に保持する。切断用電極26A及び26Bは、上方に位置している。
【0032】
次に、図5に示すように、ダンパースプリング14A及び14B上のダンパー線12上に紙面と直交する方向から金属リボン13が供給され、続いて両ローラ電極22A及び22Bが同時に金属リボン13上を紙面と直交する方向に移動し、夫々金属リボン13とダンパー線12とダンパースプリング14Aを一体とするシーム溶接(図8の拡大図参照)及び金属リボン13とダンパー線12とダンパースプリング14Bを一体とするシーム溶接が行われる。
【0033】
このシーム溶接後、ローラ電極22A及び22Bが解放され、ダンパー線12の溶断工程に入る。
即ち、図6に示すように、右側の軸シリンダー44Bの駆動によって、ダンパー線押さえ23Bがダンパースプリング14Bから離れる方向に所定量だけ回動し、押さえローラ37Bがダンパースプリング14Bから外れて、図9(拡大図)に示す所定の中間位置(実線位置)に上昇移動する。
同時に、サーボモータ又はパルスモータ駆動によって、クランパー27が右側に移動し、即ち鎖線位置より実線位置に移動し、押さえローラ37Bが上昇した分のダンパー線12のたるみをなくす。
【0034】
この状態で、右側の切断用電極22Bがシリンダー40の駆動によって下降し、ダンパー線12の溶接された個所に近い部分を溶断する。
【0035】
この場合、図9に示すように、押さえローラ37Bが上昇した分、溶断点でのダンパー線12とダンパースプリング14B間の距離Lは、溶接時の距離Lより大きくなる。従って、このダンパースプリング14Bから十分離れたダンパー線12に切断用電極26Bが当接し、切断用電極26Bと下部電極21B間の通電、即ち切断用電極26B−ダンパー線12−ダンパースプリング14B−下部電極21Bを経路とする通電によって生ずるジュール熱で当接部分が溶融切断される。
そして、この溶断時において、切断用電極26Bとダンパースプリング14Bとは十分離れているので、両者間でのスパークは発生せず、切断用電極26B、ダンパースプリング14B及び下部電極21Bの損傷は生じない。
【0036】
次に、クランパー27がクランプ解除し、ダンパー線12の切れはしが吸引除去された後、図7に示すように、クランパー27が左側(即ち待機位置)に移動する。次いで、右側での溶断が行われる。
【0037】
即ち、左側の軸シリンダー44Aの駆動によって、ダンパー線押さえ23Aがダンパースプリング14Aから離れる方向に所定量だけ回動し、押さえローラ37Bがダンパースプリング14Aから外れて図9で説明したと同様に所定の中間位置に上昇移動される。ダンパー線12には、バックテンションが掛けられているので、押さえローラ37Aの上昇によるダンパー線12のたるみは解消される。なお、このたるみが解消された時点で、クランパー27はダンパー線12をクランプする。
この状態で左側の切断用電極26Aがシリンダー40の駆動によって下降し、ダンパー線12の溶接された個所に近い部分を溶断する。
【0038】
この場合も、前述の図9で説明したと同様に、ダンパー線12の溶断箇所はダンパースプリング14Aより十分離れているので、溶断時に、切断用電極26Aとダンパースプリング14A間でのスパークは発生せず、切断用電極26A、ダンパースプリング14A及び下部電極21Aを損傷することはない。
【0039】
このようにして、ダンパー線12の両端とダンパースプリング14A及び14Bの溶接とダンパー線12の溶断が終了する。終了後、クランパー27はダンパー線12の端部を保持した状態で次の溶接開始のために待機される。
【0040】
上述のダンパー溶接機45によれば、溶接後のダンパー線12の溶断時において、切断用電極26A及び26Bがダンパースプリング14A及び14Bより十分に離れた位置でダンパー線12を溶断するので、切断用電極26A及び26Bとダンパースプリング14A及び14B間でのスパークは生じない。従って、切断用電極26A及び26B、ダンパースプリング14A及び14B、下部電極21A及び21B等を損傷することがなく、信頼性の高い溶断が行える。
【0041】
従来の図13に示す溶断では、切断用電極のストローク、即ち先端位置の調整が微妙であったが、本発明では溶断位置でのダンパー線12とダンパースプリング14A及び14B間の距離が十分得られるので、切断用電極の先端位置の調整が容易となる。
【0042】
また、ダンパー線12を溶接箇所の近くで確実に切断でき、機械的切断のような切断残りがない。従って、パネルとファンネル接合時に切断残りのダンパー線が接合部に入り込むこともなく、リーク不良、耐圧不良がない。また、クランパー27は静止状態にあるので、溶断後にダンパー線12がクランパー27に巻き付くこともない。
【0043】
また、ダンパー線の溶接、溶断の1サイクルに要する時間(いわゆる装置タクト)への影響はない。即ち1サイクルに要する時間が増えることはない。
【0044】
本発明のダンパー溶接機は、上述の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、その他様々な構成が取り得る。
【0045】
【発明の効果】
本発明に係るダンパー溶接機によれば、ダンパー線とダンパー線支持片を溶接した後のダンパー線の溶断に際し、切断用電極とダンパー線支持片の間の距離が十分離れた位置でダンパー線を溶断することにより、スパーク発生を防止し、切断用電極、ダンパー線支持片及び下部電極等の損傷を回避することができる。
【0046】
また、切断用電極の位置調整を容易にすることができる。また、溶接、溶断の1サイクルに要する時間も増やさなくて済む。
【0047】
ダンパー線を溶融切断するので、ダンパー線を溶接箇所の近くで確実に切断することができ、且つ切断後のダンパー線の切れはしは、クランプ手段に巻き付くことなく排除できる。従って、以後の陰極線管の製造に悪影響を及ぼすことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるダンパー溶接機の例を示す左半分の構成図である。
【図2】本発明によるダンパー右半分の構成図である。
【図3】本発明によるダンパー溶接機の動作説明である。
【図4】本発明によるダンパー溶接機の動作説明である。
【図5】本発明によるダンパー溶接機の動作説明である。
【図6】本発明によるダンパー溶接機の動作説明である。
【図7】本発明によるダンパー溶接機の動作説明である。
【図8】溶接動作説明の要部の拡大図である。
【図9】溶断動作説明の要部の拡大図である。
【図10】クランパーの要部の断面図である。
【図11】色選別機構の構成図である。
【図12】ダンパースプリングをダンパー線を溶接した状態の平面図である。
【図13】従来の溶断動作説明図である。
【符号の説明】
1 色選別機構、12 ダンパー線、13 金属リボン、14A,14B ダンパースプリング、21A,21B 下部電極、22A,22B 溶接ローラ電極、23A,23B ダンパー線押さえ、26A,26B 切断用電極、27 クランパー、37A,37B 押さえローラ、44A,44B 軸シリンダー

Claims (1)

  1. 色選別機構の振動防止用のダンパー線を1対のダンパー線支持片に溶接するダンパー溶接機において、
    前記ダンパー線支持片を載置する下部電極と、
    前記ダンパー線をクランプして引き出すクランプ手段と、
    前記クランプ手段にて前記下部電極上の前記1対のダンパー線支持片間に差し渡すように引き出された前記ダンパー線をダンパー線支持片上に保持するダンパー線押さえ手段と、
    前記ダンパー線と前記ダンパー線支持片を溶接する溶接電極と、
    溶接後、前記ダンパー線を溶接箇所の近くで溶断する切断用電極と、
    溶断の際に、前記ダンパー線押さえ手段を前記ダンパー線支持片より離れる方向に移動し、溶断位置での前記ダンパー線と前記ダンパー線支持片との間の距離を、溶接時よりも大きくする機構とを備えて成る
    ことを特徴とするダンパー溶接機。
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