JP3569879B2 - 運搬用容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、運搬用容器に関し、詳しくは、側壁外面に突設した脚部をフランジ部上面に載置させた状態でスタッキングさせる運搬用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
運搬用容器として、該運搬用容器を同方向に向けた状態でスタッキングが可能で、水平方向に180度回転させて上下の運搬用容器を逆方向に向けた状態でネスティングが可能な構造の運搬用容器が知られている。このようなスタッキング及びネスティングが可能な運搬用容器は、箱状の容器本体の側壁外面に突設した脚部を下方の運搬用容器の上部開口縁に設けたフランジ部の上面に載置させた状態でスタッキングし、運搬用容器を逆方向に向けて脚部を下方の運搬用容器のフランジ部に設けた縦方向の凹部内に嵌入させることでネスティングするように形成されており、前記脚部や凹部の位置や大きさがそれぞれ特定の関係で設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図5に一部断面正面図で示すように、下方の運搬用容器1aに対して上方の運搬用容器1bをスタッキングする際に、上方の運搬用容器1bの先端側の脚部2を下方の運搬用容器1aのフランジ部3の上面に載せ、手前側を持ち上げてスライドさせると、上方の運搬用容器1bの底部先端部4が下方の運搬用容器1aのフランジ部3より下方に位置する状態でスライドしていくため、底部先端部4がフランジ部3の内周面に突き当たることになる。
【0004】
そして、底部先端部4とフランジ部3とが突き当たるの際の衝撃を感じたときに上方の運搬用容器のスライド動作を終了してしまうと、上下の運搬用容器が所定位置でスタッキングされた状態にならないため、不安定な状態でスタッキングされたことになる。このような場合には、容器を持ち直して所定位置に移動させたり、積み直したりする必要があった。
【0005】
そこで本発明は、運搬用容器をスライドさせてスタッキングする際に、上方の運搬用容器の底部先端部が下方の運搬用容器のフランジ部に当接することを防止し、円滑に所定のスタッキング状態にすることができる運搬用容器を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の運搬用容器は、上部開口縁にフランジ部を設けるとともに側壁外面に脚部を突設し、脚部を下方の運搬用容器のフランジ部上面に載置させた状態でスタッキング可能に形成した運搬用容器において、前記脚部を下方の運搬用容器のフランジ部上面でスライドさせて運搬用容器同士をスタッキングするときに、上方の運搬用容器の底部先端部が下方の運搬用容器のフランジ部に当接する直前で、上方の運搬用容器の脚部を上方に移動させて底部先端部とフランジ部との接触を回避させる突起をフランジ部上面に設けたことを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、図面を参照してさらに詳細に説明する。図1乃至図4は、本発明の運搬用容器の一例を示すもので、図1は運搬用容器の斜視図、図2はスタッキング操作時の状態を示す斜視図、図3は同じく要部の一部断面正面図、図4はスタッキング状態を示す要部の一部断面正面図である。
【0008】
まず、図1に示すように、運搬用容器11は、方形状の底板12と該底板四周の4面の側壁20,30,40,50とからなり、各側壁20,30,40,50の上部開口縁にそれぞれフランジ部21,31,41,51を設けるとともに、各側壁20,30,40,50の外面所定位置にそれぞれ脚部22,23,42,43を突設し、さらに、各フランジ部21,31,41,51から各側壁20,30,40,50の内面にわたって、前記脚部22,23,42,43に対応する凹部24,25,34,35,44,45,54,55をそれぞれ設けたものである。
【0009】
また、長手方向のフランジ部21,31の内周側には、脚部ガイド用の段部26,36が設けられるとともに、短手方向のフランジ部41,51の内周側には、脚部嵌着用の段部46,56がそれぞれ設けられている。
【0010】
前記脚部と凹部とは、運搬用容器11の容器中心点を中心とした点対称の位置にある脚部と凹部とが合致する位置関係及び大きさに形成されており、同じ方向に向けて運搬用容器同士を上下に重ねた際には、脚部と凹部とが合致せずに脚部がフランジ部(段部)上面に載るスタッキング状態になり、一方の運搬用容器を水平方向に180度回転させて逆方向に向けて運搬用容器同士を上下に重ねた際には、脚部と凹部とが互いに合致し、脚部が凹部内に嵌入してネスティング状態になるように設定されている。
【0011】
そして、前記長手方向のフランジ部21,31に設けられた段部26,36の上面には、容器端部方向に向かって上昇する斜面を備えた突起61,61がそれぞれ設けられている。この突起61は、図2に示すように、運搬用容器11a,11bをスライドさせてスタッキングする際に、段部26,36によりガイドされた状態でスライドしてくる上方の運搬用容器11aの先端側の脚部22の下端に当接して上方の運搬用容器11aを上方に移動させるものである。
【0012】
すなわち、突起61は、図3に示すように、下方の運搬用容器11bに対して上方の運搬用容器11aが前進し、該上方の運搬用容器11aの底部先端部12a(脚部42,43の下端部)が下方の運搬用容器11bのフランジ部41に当接する直前で、上方の運搬用容器11aの脚部22を上方に移動させることにより運搬用容器11aの底部先端部12aを僅かに上昇させ、底部先端部12aとフランジ部41との接触を回避することが可能な位置及び形状に形成されている。
【0013】
したがって、下方の運搬用容器11bに対して上方の運搬用容器11aを突起61方向に向けてスライドさせながらスタッキングする際には、上方の運搬用容器11aの底部先端部12aと下方の運搬用容器11bのフランジ部41とが接触することがないので、上方の運搬用容器11aをスライドさせて押し込むようにするだけで所定のスタッキング位置まで前進させることができる。
【0014】
また、脚部22が突起61を乗り越えた後は、図4に示すように、脚部22が段部26,36の上面に復帰するとともに、短手方向の脚部42,43が脚部嵌着用の段部46,46内にそれぞれ嵌着した状態となるので、安定したスタッキング状態を保持することができる。
【0015】
なお、フランジ部内周に脚部ガイド用の段部を設けない場合は、突起61をフランジ部上面に上方に突出させて設ければよい。また、突起61は、容器スライド方向は適度な上昇角の斜面あるいは曲面で形成するが、反対側は図に示すような垂直壁にしても問題はない。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の運搬用容器は、スライドさせてスタッキングする際の上方の容器の底部先端と下方の容器の開口縁内周とが接触するのを防止できるので、円滑に容器の積み重ねを行うことができ、容器の持ち直しや積み直しの手間が省ける。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の運搬用容器の一例を示す斜視図である。
【図2】スタッキング操作時の状態を示す斜視図である。
【図3】同じく要部の一部断面正面図である。
【図4】スタッキング状態を示す要部の一部断面正面図である。
【図5】従来の運搬用容器のスタッキング操作時の状態を示す一部断面正面図である。
【符号の説明】
11,11a,11b…運搬用容器、12…底板、20,30,40,50…側壁、21,31,41,51…フランジ部、22,23,42,43…脚部、24,25,34,35,44,45,54,55…凹部、26,36,46,56…段部、61…突起
Claims (1)
- 上部開口縁にフランジ部を設けるとともに側壁外面に脚部を突設し、脚部を下方の運搬用容器のフランジ部上面に載置させた状態でスタッキング可能に形成した運搬用容器において、前記脚部を下方の運搬用容器のフランジ部上面でスライドさせて運搬用容器同士をスタッキングするときに、上方の運搬用容器の底部先端部が下方の運搬用容器のフランジ部に当接する直前で、上方の運搬用容器の脚部を上方に移動させて底部先端部とフランジ部との接触を回避させる突起をフランジ部上面に設けたことを特徴とする運搬用容器。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP00658096A JP3569879B2 (ja) | 1996-01-18 | 1996-01-18 | 運搬用容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00658096A JP3569879B2 (ja) | 1996-01-18 | 1996-01-18 | 運搬用容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09193936A JPH09193936A (ja) | 1997-07-29 |
JP3569879B2 true JP3569879B2 (ja) | 2004-09-29 |
Family
ID=11642275
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00658096A Expired - Lifetime JP3569879B2 (ja) | 1996-01-18 | 1996-01-18 | 運搬用容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3569879B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
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EP1824748B1 (en) * | 2004-10-15 | 2015-07-22 | Foodcap International Limited | Container, lid and clip therefor |
EP1809114B1 (en) | 2004-10-15 | 2014-11-26 | Foodcap International Limited | Container for thermal regulation of perishable products |
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JP6588269B2 (ja) * | 2015-08-18 | 2019-10-09 | 三甲株式会社 | 蓋付きコンテナ |
-
1996
- 1996-01-18 JP JP00658096A patent/JP3569879B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH09193936A (ja) | 1997-07-29 |
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