JP3569804B2 - 2次元画像読取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2次元画像読取装置に関し、特に、複数のフォトセンサをマトリクス状に配列したフォトセンサアレイ上に、被検出体を接触させて、その画像パターンを読み取る2次元画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、印刷物や写真、あるいは、指紋等の微細な凹凸の形状等を読み取る2次元画像の読取装置として、光電変換素子(フォトセンサ)をマトリクス状に配列して構成されるフォトセンサアレイ上に設けられた検出面に被検出体を載置、接触させて、被検出体の2次元画像を読み取る構造のものがある。
そして、このような被検出体が直接検出面に接触する構造を有する2次元画像読取装置においては、被検出体に帯電した静電気等による誤動作や破損を抑制するために、様々な手法が考えられている。
【0003】
例えば、特開平11−259638号公報等には、図15(a)、(b)に示すように、面光源201の光出射面側に設けられ、複数のフォトセンサ202aがマトリクス状に配列されたフォトセンサデバイス202上に透明導電層203が形成された指紋読取装置が記載されている。このような指紋読取装置において、透明導電層203の上面(検出体接触面)203aに接触された指(被検出体)210に対して、面光源201から光Lpを照射することにより、指紋の凹凸パターンに対応してフォトセンサ202aに入射する反射光Lrに基づいて、明暗情報を検出して指紋画像を生成する。
【0004】
ここで、透明導電層203は、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウム・スズ)等の透明な導電性材料により形成され、フォトセンサデバイス202の上面全域に、あるいは、所定の形状パターンを有して薄膜状に形成されている。このような透明導電層203の役割は、検出体接触面203aに接触される指210に帯電した静電気を、図示を省略した接地電位等に放電することにより、指紋読取装置(2次元画像読取装置)における読取誤動作やフォトセンサデバイス202の破損を防止するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の2次元画像読取装置においては、被検出体に帯電した静電気を十分かつ確実に放電することができる透明導電層の形成条件等の具体的な構成が未だ確定されていなかったため、静電気耐圧が十分ではなく、上記静電気による2次元画像読取装置の読取誤動作や破損等を確実に防止することができないという問題を有していた。
したがって、被検出体に帯電した静電気を適切に放電して2次元画像読取装置の読取誤動作や破損等を良好に防止することができる具体的な構成や形成条件の確立が求められていた。
【0006】
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑み、フォトセンサデバイスに載置される被検出体に帯電した静電気を適切に放電して、読取誤動作やデバイスの破損を大幅に抑制することができる2次元画像読取装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の2次元画像読取装置は、絶縁性基板の一面側にマトリクス状に配列された複数のフォトセンサと、該複数のフォトセンサを被覆するように設けられた透光性絶縁膜とを有するフォトセンサデバイス上に被検出体を載置して、該被検出体の画像パターンを読み取る2次元画像読取装置において、前記透光性絶縁膜上に設けられ、前記被検出体が直接接触する導電層と、前記導電層を所定の電位に接続する配線と、を備え、前記導電層のシート抵抗を50Ω/□以下としたことを特徴とする。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、導電層が配線を介して接地電位等の所定の電位に接続されるとともに、上記導電層のシート抵抗を50Ω/□以下と設定したので、導電層に指(人体)等の被検出体が載置、接触されると、被検出体に帯電した静電気が低抵抗のシート抵抗を有する導電層から配線を介して移動し、接地電位に放電される。
これにより、被検出体に帯電した静電気を十分かつ確実に放電することができるので、フォトセンサデバイスの静電気耐圧を向上させることができ、上記静電気による2次元画像読取装置の読取誤動作やフォトセンサデバイスの破損等を大幅に抑制することができる。
【0009】
上記導電層は、光透過性を有する導電性材料、例えば、酸化インジウム・スズ(ITO)を主体とする材質により構成されていることが望ましい。これにより、導電層上に載置された被検出体に照射され、反射した光が、上記導電層を良好に透過して各ダブルゲート型フォトセンサの半導体層11に入射されるので、被検出体の読取動作における読取感度特性が悪化することがなく、良好に被検出体の画像パターンを読み取ることができる。
【0010】
また、上記配線は、概ね40Ω以下の配線抵抗に設定されていることが望ましい。これにより、フォトセンサデバイスの実耐電圧を大幅に高めることができ、2次元画像読取装置における読取誤動作の発生や破損等を良好に防止することができる。
ここで、導電層として上記ITOを適用した場合には、導電層のシート抵抗を概ね15〜20Ω/□程度に設定するとともに、配線の配線抵抗を概ね15Ω以下に設定することがより望ましい。これにより、導電層(ITO)の膜厚を比較的薄く形成することができるので、実耐電圧を高めつつ(概ね−10kV程度)、導電層内における光の大幅な減衰を抑制して、画像パターンの読取感度特性に優れた2次元画像読取装置を提供することができる。
【0011】
さらに、上記導電層は、透光性絶縁膜上に所定の形状パターンを有して設けられているものであってもよい。すなわち、導電層を所定の形状パターンを有する一対の電極層により構成し、一方の電極層を上記構成に基づいて接地電位に接続し、他方の電極層に所定の電圧を印加することにより、被検出体に帯電していた静電気を一方の電極層を介して接地電位に放電することができるとともに、他方の電極層に印加された電圧の変化を検出して指紋読み取り動作を開始することができ、被検出体の画像パターンの読取動作を自動的に実行制御することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る2次元画像読取装置の実施形態について、詳しく説明する。
まず、本発明に係る2次元画像読取装置に適用して良好なフォトセンサの構成について説明する。
本発明に係る2次元画像読取装置に適用されるフォトセンサとしては、CCD(Charge Coupled Device)等の固体撮像デバイスを用いることができる。
CCDは、周知の通り、フォトダイオードや薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)等のフォトセンサをマトリクス状に配列した構成を有し、各フォトセンサの受光部に照射された光量に対応して発生する電子−正孔対の量(電荷量)を、水平走査回路及び垂直走査回路により検出し、照射光の輝度を検知するものである。
【0013】
ところで、このようなCCDを用いたフォトセンサシステムにおいては、走査された各フォトセンサを選択状態にするための選択トランジスタを個別に設ける必要があるため、検出画素数が増大するにしたがってシステム自体が大型化するという問題を有している。
そこで、近年、このような問題を解決するための構成として、フォトセンサ自体にフォトセンス機能と選択トランジスタ機能とを持たせた、いわゆる、ダブルゲート構造を有する薄膜トランジスタ(以下、「ダブルゲート型トランジスタ」という)が開発され、システムの小型化、及び、画素の高密度化を図る試みがなされている。そのため、本発明における2次元画像読取装置においても、このダブルゲート型トランジスタを良好に適用することができる。
【0014】
ここで、本発明に係る2次元画像読取装置に適用されるダブルゲート型トランジスタによるフォトセンサ(以下、「ダブルゲート型フォトセンサ」と記す)について、図面を参照して説明する。
図1は、ダブルゲート型フォトセンサの基本構造を示す概略断面図である。
【0015】
図1(a)に示すように、ダブルゲート型フォトセンサ10は、励起光(ここでは、可視光)が入射されると電子−正孔対が生成されるアモルファスシリコン等の半導体層(チャネル層)11と、半導体層11の両端にそれぞれ設けられたn+シリコンからなる不純物層17、18と、不純物層17、18上に形成されたクロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択された可視光に対して不透明のドレイン電極12およびソース電極13と、半導体層11の上方(図面上方)にブロック絶縁膜14および上部(トップ)ゲート絶縁膜15を介して形成されたITO等の透明導電膜からなり、可視光に対して透過性を示すトップゲート電極21と、半導体層11の下方(図面下方)に下部(ボトム)ゲート絶縁膜16を介して形成されたクロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等の可視光に対して不透明なボトムゲート電極22と、を有して構成されている。
【0016】
ここで、図1(a)において、トップゲート絶縁膜15、ブロック絶縁膜14、ボトムゲート絶縁膜16、トップゲート電極21上に設けられる保護絶縁膜20及びその上のアース電極層(導電層)23Aは、いずれも半導体層11を励起する可視光に対して透過率の高い材質、例えば、窒化シリコン、ITO等により構成されることにより、図面上方から入射する光のみを検知する構造を有している。
【0017】
上述したように、ダブルゲート型フォトセンサ10は、半導体層11を共通のチャネル領域として、半導体層11、ドレイン電極12、ソース電極13、およびトップゲート電極21により形成される上部MOSトランジスタと、半導体層11、ドレイン電極12、ソース電極13およびボトムゲート電極22により形成される下部MOSトランジスタと、からなる2つのMOSトランジスタを組み合わせた構造が、ガラス基板等の透明な絶縁性基板19上に形成されている。
そして、このようなダブルゲート型フォトセンサ10は、一般に、図1(b)に示すような等価回路により表される。ここで、TGはトップゲート端子、BGはボトムゲート端子、Sはソース端子、Dはドレイン端子である。
【0018】
次いで、上述したダブルゲート型フォトセンサを2次元配列して構成されるフォトセンサアレイ(フォトセンサデバイス)を備えたフォトセンサシステムについて、図面を参照して簡単に説明する。
図2は、ダブルゲート型フォトセンサを2次元配列して構成されるフォトセンサアレイを備えたフォトセンサシステムの概略構成図である。
【0019】
図2に示すように、フォトセンサシステムは、大別して、多数のダブルゲート型フォトセンサ10を、例えば、n行×m列のマトリクス状に配列したフォトセンサアレイ100と、各ダブルゲート型フォトセンサ10のトップゲート端子TG(トップゲート電極21)およびボトムゲート端子BG(ボトムゲート電極22)を各々行方向に接続して伸延するトップゲートライン101およびボトムゲートライン102と、各ダブルゲート型フォトセンサ10のドレイン端子D(ドレイン電極12)を列方向に接続したドレインライン103と、ソース端子S(ソース電極13)を列方向に接続したソースライン104と、トップゲートライン101に接続されたトップゲートドライバ110と、ボトムゲートライン102に接続されたボトムゲートドライバ120と、ドレインライン103に接続されたコラムスイッチ132、プリチャージスイッチ133、アンプ134からなるドレインドライバ(出力回路部)130と、を有して構成されている。
【0020】
ここで、トップゲートライン101は、トップゲート電極21とともに、ITO等の透明導電膜で一体的に形成され、ボトムゲートライン102、ドレインライン103並びにソースライン104は、それぞれボトムゲート電極22、ドレイン電極12、ソース電極13と同一の励起光に不透明な材料で一体的に形成されている。また、ソースライン104は、接地電位に接続されている。
なお、図2において、φtgおよびφbgは、それぞれリセットパルスφT1、φT2、…φTi、…φTn、および、読み出しパルスφB1、φB2、…φBi、…φBnを生成するための制御信号、φpgは、プリチャージ電圧Vpgを印加するタイミングを制御するプリチャージ信号である。
【0021】
このような構成において、トップゲートドライバ110からトップゲートライン101を介して、トップゲート端子TGに電圧を印加することにより、フォトセンス機能が実現され、ボトムゲートドライバ112からボトムゲートライン102を介して、ボトムゲート端子BGに電圧を印加し、ドレインライン103を介して検出信号をトレインドライバ130に取り込んでシリアルデータ又はパラレルデータとして出力(Vout)することにより、選択読み出し機能が実現される。
【0022】
次いで、上述したフォトセンサシステムの駆動制御方法について、図面を参照して説明する。
図3は、フォトセンサシステムの駆動制御方法の一例を示すタイミングチャートであり、図4は、ダブルゲート型フォトセンサの動作概念図であり、図5は、フォトセンサシステムの出力電圧の光応答特性を示す図である。ここでは、上述したダブルゲート型フォトセンサおよびフォトセンサシステムの構成(図1、図2)を適宜参照して説明する。
【0023】
まず、リセット動作においては、図3、図4(a)に示すように、i番目の行のトップゲートライン101にパルス電圧(リセットパルス;例えばVtg=+15Vのハイレベル)φTiを印加して、各ダブルゲート型フォトセンサ10の半導体層11、および、ブロック絶縁膜14における半導体層11との界面近傍に蓄積されているキャリア(ここでは、正孔)を放出する(リセット期間Treset)。
【0024】
次いで、光蓄積動作においては、図3、図4(b)に示すように、トップゲートライン101にローレベル(例えばVtg=−15V)のバイアス電圧φTiを印加することにより、リセット動作を終了し、キャリヤ蓄積動作による光蓄積期間Taがスタートする。光蓄積期間Taにおいては、トップゲート電極側から入射した光量に応じて半導体層11の入射有効領域、すなわち、キャリア発生領域で生成された電子−正孔対が生成され、半導体層11、および、ブロック絶縁膜14における半導体層11との界面近傍、すなわちチャネル領域周辺に正孔が蓄積される。
【0025】
そして、プリチャージ動作においては、図3、図4(c)に示すように、光蓄積期間Taに並行して、プリチャージ信号φpgに基づいてドレインライン103に所定の電圧(プリチャージ電圧)Vpgを印加し、ドレイン電極12に電荷を保持させる(プリチャージ期間Tprch)。
次いで、読み出し動作においては、図3、図4(d)に示すように、プリチャージ期間Tprchを経過した後、ボトムゲートライン102にハイレベル(例えばVbg=+10V)のバイアス電圧(読み出し選択信号;以下、読み出しパルスという)φBiを印加することにより、ダブルゲート型フォトセンサ10をON状態にする(読み出し期間Tread)。
【0026】
ここで、読み出し期間Treadにおいては、チャネル領域に蓄積されたキャリア(正孔)が逆極性のトップゲート端子TGに印加されたVtg(−15V)を緩和する方向に働くため、ボトムゲート端子BGのVbgによりnチャネルが形成され、ドレイン電流に応じてドレインライン103のドレインライン電圧VDは、図5(a)に示すように、プリチャージ電圧Vpgから時間の経過とともに徐々に低下する傾向を示す。
【0027】
すなわち、光蓄積期間Taにおける光蓄積状態が暗状態で、チャネル領域にキャリヤ(正孔)が蓄積されていない場合には、図4(e)、図5(a)に示すように、トップゲート端子TGに負バイアスをかけることによって、ボトムゲート端子BGの正バイアスが打ち消され、ダブルゲート型フォトセンサ10はOFF状態となり、ドレイン電圧、すなわち、ドレインライン103の電圧VDが、ほぼそのまま保持されることになる。
【0028】
一方、光蓄積状態が明状態の場合には、図4(d)、図5(a)に示すように、チャネル領域に入射光量に応じたキャリヤ(正孔)が捕獲されているため、トップゲート端子TGの負バイアスを打ち消すように作用し、この打ち消された分だけボトムゲート端子BGの正バイアスによって、ダブルゲート型フォトセンサ10はON状態となる。そして、この入射光量に応じたON抵抗に従って、ドレインライン103の電圧VDは、低下することになる。
【0029】
したがって、図5(a)に示したように、ドレインライン103の電圧VDの変化傾向は、トップゲート端子TGへのリセットパルスφTiの印加によるリセット動作の終了時点から、ボトムゲート端子BGに読み出しパルスφBiが印加されるまでの時間(光蓄積期間Ta)に受光した光量に深く関連し、蓄積されたキャリアが少ない場合には緩やかに低下する傾向を示し、また、蓄積されたキャリアが多い場合には急峻に低下する傾向を示す。そのため、読み出し期間Treadがスタートして、所定の時間経過後のドレインライン103の電圧VDを検出することにより、あるいは、所定のしきい値電圧を基準にして、その電圧に至るまでの時間を検出することにより、照射光の光量が換算される。
【0030】
上述した一連の画像読み取り動作を1サイクルとして、i+1番目の行のダブルゲート型フォトセンサ10にも同等の処理手順を繰り返すことにより、ダブルゲート型フォトセンサ10を2次元のセンサシステムとして動作させることができる。
なお、図3に示したタイミングチャートにおいて、プリチャージ期間Tprchの経過後、図4(f)、(g)に示すように、ボトムゲートライン102にローレベル(例えばVbg=0V)を印加した状態を継続すると、ダブルゲート型フォトセンサ10はOFF状態を持続し、図5(b)に示すように、ドレインライン103の電圧VDは、プリチャージ電圧Vpgを保持する。このように、ボトムゲートライン102への電圧の印加状態により、ダブルゲート型フォトセンサ10の読み出し状態を選択する選択機能が実現される。
【0031】
図6は、上述したようなフォトセンサシステムを適用した2次元画像読取装置(指紋読取装置)の要部断面図である。なお、ここでは、説明及び図示の都合上、フォトセンサシステムの断面部分を表すハッチングを省略する。
図6に示すように、指紋等の2次元画像を読み取る画像読取装置においては、ダブルゲート型フォトセンサ10が形成されたガラス基板(絶縁性基板)19下方側に設けられたバックライト(面光源)30から照射光Laを入射させ、この照射光Laがダブルゲート型フォトセンサ10(詳しくは、ボトムゲート電極22、ドレイン電極12、ソース電極13)の形成領域を除く、透明な絶縁性基板19と絶縁膜15、16、20を透過して、透明なアース電極層23A上の検出体接触面20aに載置された指(被検出体)40に照射される。
【0032】
そして、指紋読取装置による指紋の検出時においては、指40の皮膚表層41の半透明層が、フォトセンサアレイ100の最上層に形成された層(アース電極層23A)に接触することにより、アース電極層23Aと皮膚表層41との間の界面に屈折率の低い空気層がなくなる。ここで、皮膚表層41の厚さは、650nmより厚いため、指紋42の凸部42aにおいて内部に入射された光Laは、皮膚表層41内を散乱、反射しながら伝搬する。伝搬された光Lbの一部は、透明なアース電極層23A、透明な絶縁膜20、15、14及びトップゲート電極21を透過してダブルゲート型フォトセンサ10の半導体層11に励起光として入射される。このように、指40の凸部42aに対応する位置に配置されたダブルゲート型フォトセンサ10の半導体層11に光が入射されて生成されるキャリヤ(正孔)が蓄積されることにより、上述した一連の駆動制御方法にしたがって、指40の画像パターンを明暗情報として読み取ることができる。
【0033】
また、指紋42の凹部42bにおいては、照射された光Laは、アース電極層23Aの指紋検出面20aと空気層との間の界面を通過し、空気層の先の指に到達して皮膚表層41内で散乱するが、指40の皮膚表層41は空気より屈折率が高いため、ある角度で界面に入射された皮膚表層41内の光Lcは空気層に抜けにくく凹部42bに対応する位置に配置されたダブルゲート型フォトセンサ10の半導体層11への入射が抑制される。
なお、以下に示す実施形態においては、フォトセンサとして上述したダブルゲート型フォトセンサを適用した場合について説明するが、本発明は、これに限定されるものではなく、フォトダイオードやTFT等を良好に適用することができることはいうまでもない。
【0034】
次に、本発明に係る2次元画像読取装置について、具体的な実施の形態を示して説明する。なお、以下に示す実施形態においては、フォトセンサとして、上述したダブルゲート型フォトセンサを適用した場合について説明する。
図7は、本発明に係る2次元画像読取装置を指紋読取装置に適用した場合の一実施形態を示す概略構成図である。なお、上述した構成(図1、図6)と同等の構成については、同一の符号を付して、その説明を簡略化する。
【0035】
図7(a)、(b)に示すように、本実施形態に係る2次元画像読取装置は、上述した構成を有するダブルゲート型フォトセンサ10を複数個、ガラス基板19上にマトリクス状に配列して形成されたフォトセンサアレイ(フォトセンサデバイス)100と、少なくとも複数のダブルゲート型フォトセンサ10が配置されたアレイ領域の全域を被覆して形成された保護絶縁膜(透光性絶縁膜)20の上面に形成されたアース電極層(導電層)23Aと、該アース電極層23Aを接地電位(所定の電位)に接続する引き出し配線(配線)24と、フォトセンサアレイ100の背面側(図面下方側)に配置され、フォトセンサアレイ100の上面側(アース電極層23Aの上面)に接触された指(被検出体)40に均一な光を照射する面光源30と、を有して構成されている。
【0036】
ここで、保護絶縁膜20の上面に形成されるアース電極層23Aは、各ダブルゲート型フォトセンサ10の半導体層11を励起する可視光に対して透過率(光透過性)が高く、かつ、導電性が高く低抵抗の材質、例えば、上述したITOや酸化スズ(SnO2)やインジウム及び亜鉛の酸化物等により構成され、そのシート抵抗が概ね50Ω/□以下になるように、膜厚等が設定されている。一方、引き出し配線24は、アース電極層23Aを接地電位に接続して、後述するように、アース電極層23Aに接触された指(又は、人体)40に帯電した静電気を良好に放電することができる低抵抗の配線材料、例えば、リード線や金属層により構成され、その配線抵抗(挿入抵抗)24aが、アース電極層23Aのシート抵抗よりも小さい、概ね40Ω以下になるように配線断面積等が設定されている。
【0037】
このような2次元画像読取装置において、アース電極層23Aに被検出体、すなわち、指40が載置、接触されると、指(人体)40に帯電した静電気が、低抵抗のシート抵抗を有するアース電極層23Aから、より低抵抗の配線抵抗24aを有する引き出し配線24に移動し、接地電位に放電される。
これにより、指40に帯電した静電気を十分かつ確実に放電することができるので、フォトセンサアレイ100の静電気耐圧を向上させることができ、上記静電気による2次元画像読取装置(指紋読取装置)の読取誤動作やフォトセンサアレイ100の破損等を大幅に抑制することができる。
【0038】
また、本実施形態に係る2次元画像読取装置によれば、アース電極層23AとしてITO等の透明な導電性材料を適用していることにより、アース電極層23A上に載置された指40に照射され、散乱、反射した光が良好に各ダブルゲート型フォトセンサ10の半導体層11に入射されることになるので、指(被検出体)40の読取動作における読取感度特性が悪化することがなく、良好に被検出体の画像パターン(指紋)を読み取ることができる。
【0039】
ここで、本実施形態に係る2次元画像読取装置に適用されるアース電極層23A及び引き出し配線24について、具体的に説明する。
上述したように、本実施形態に適用されるアース電極層23Aのシート抵抗及び引き出し配線24の配線抵抗24aは、いずれも低抵抗(概ね数十Ω程度)であって、かつ、アース電極層23Aのシート抵抗(50Ω/□以下)よりも引き出し配線24の配線抵抗(40Ω以下)24aの方が小さく設定された構成を有している。
このような構成について、アース電極層23Aを構成するITO層をリード線を介して接地電位に接続した実験モデルを用いて、ITO層のシート抵抗とリード線の配線抵抗又はフォトセンサアレイの実耐電圧との関係について検証する。
【0040】
図8は、本実施形態に係るアース電極層に適用されるITO層等のシート抵抗と実耐電圧との関係を示す実験結果であり、図9は、ITO層の膜厚とシート抵抗との関係を示すテーブルであり、図10は、本実施形態に係る引き出し配線の配線抵抗と実耐電圧との関係を示す実験結果であり、図11は、本実施形態に係る接地電位への放電時の接地抵抗と実耐電圧との関係を示す実験結果であり、図12は、本実施形態に係るアース電極層に適用されるITO層のシート抵抗と引き出し配線の配線抵抗との関係を示す実験結果である。なお、接地抵抗は、アース電極層23Aのシート抵抗による成分と引き出し配線24の配線抵抗24aによる成分からなり、図8のITO層では、指40が接触する位置から接地に至るまでの抵抗を全て35〜37Ωの範囲内に統一した。実耐電圧は、アース電極層上に静電気ガンで強電界を発生させ、図2に示す回路の一部もしくは全部が正常に機能しなくなったときのものと定義する。
【0041】
<シート抵抗と耐電圧の関係>
アース電極層としてITO層を適用した場合のシート抵抗と実耐電圧との関係は、図8に示すように、接地までの抵抗をほぼ統一したにもかかわらず、概ねシート抵抗が高い(45〜50Ω/□)ほど実耐電圧の絶対値が低く(−5〜−7kV)、これに対して、シート抵抗が低い(15〜30Ω/□)ほど実耐電圧の絶対値が高くなる(−8〜−9kV)傾向が観測された。
【0042】
なお、同様の実験条件で他の材質との比較を行うと、アース電極層としてシート抵抗が比較的低い(20〜30Ω/□程度)カーボンペースト、銅テープを適用した場合には、実耐電圧が−10kV未満となり、実耐電圧の絶対値が10kV以上より大きくなることから、シート抵抗が低いほど、実耐電圧の絶対値が高くなることが判明した。なお、指の接触による放電電圧の絶対値は、概ね3〜4kVなので、絶対値が5kV以上であれば良好に機能できる。
【0043】
ここで、ITO膜のシート抵抗は、ITO層の膜厚、酸素の存在比を変化させることにより制御される。ITO層の膜厚とシート抵抗との関係は、概ね図9に示すような対応関係を有している。したがって、上述したように実耐電圧を高めるためにシート抵抗を概ね15〜20Ω/□程度に低く設定するためには、膜厚を1500〜2000Å程度に形成する必要がある。なお、ITO層は透明な導電性材料により構成されているが、ITOといえども層内での光の吸収、散乱による減衰が生じるので、低いシート抵抗を実現するためにITO層の膜厚を無条件に厚くすると、被検出体(指)の画像パターンの読取感度特性を悪化させることになるため、ITO層の膜厚の設定には自ずと限界が生じる。
【0044】
<配線抵抗と耐電圧の関係>
一方、引き出し配線となるリード線の配線抵抗と実耐電圧との関係は、図10に示すように、接地までの抵抗をほぼ統一したにもかかわらず、アース電極層としてITO層を適用し、そのシート抵抗を略同等(20〜30Ω/□)に設定した場合、配線抵抗が低いほど実耐電圧の絶対値が高く(−9kV以上)、配線抵抗が高いほど実耐電圧の絶対値が低く(−8kV以下)なる傾向が観測された。一方、配線抵抗をゼロに設定した場合(接地までの配線がない状態)、シート抵抗が高い(45〜50Ω/□)ほど実耐電圧の絶対値が低く(−5〜−7kV程度)、シート抵抗が低い(20〜30Ω/□)ほど実耐電圧の絶対値が高く(概ね−10kV程度)なる傾向が観測された。
【0045】
なお、アース電極層としてシート抵抗が極めて低い(3Ω/□程度)銅テープを適用した場合には、配線抵抗に関係なく実耐電圧は常時一定であって、−10kV以上と絶対値が極めて高くなることが観測された。したがって、シート抵抗が3Ω/□以下であれば、配線抵抗が0〜68Ωの間では、配線抵抗の影響はみられなかった。
これにより、実耐電圧は、配線抵抗よりもシート抵抗に大きく依存することが判明し、アース電極層のシート抵抗が同等に設定されている場合には、配線抵抗が低いほど、実耐電圧の絶対値は高くなることが判明した。
【0046】
<接地抵抗と耐電圧の関係>
さらに、接地電位への放電時の接地抵抗と実耐電圧との関係は、図11に示すように、アース電極層としてITO層を適用し、リード線の配線抵抗をゼロに設定した場合、接地抵抗に関係なく実耐電圧は常時一定であって、−5kV程度になることが観測された。すなわち、ITO層面上に電圧を印加する位置を変えてアース電極層による抵抗を変位させても、実耐電圧に影響がなかった。
【0047】
なお、同様の実験条件で他の材質との比較を行うと、アース電極層としてシート抵抗が比較的低い(20〜30Ω程度)カーボンペーストを適用した場合においても、カーボンペースト層面上の電圧を印加する位置を変えても、接地抵抗に関係なく実耐電圧が常時一定であって、−10kV程度になることが観測された。
これにより、実耐電圧は、接地抵抗、すなわち、アース電極層となるITO層の放電点の位置による影響を受けないことが判明した。
【0048】
<シート抵抗と配線抵抗の関係>
以上の検証結果より、シート抵抗と配線抵抗の関係は、図12に示すように表され、比較的高い実耐電圧の絶対値(例えば、概ね−5kV以上)を実現するためには、アース電極層のシート抵抗を概ね50Ω/□以下に設定するとともに、引き出し配線の配線抵抗を概ね40Ω以下に設定することが望ましく、より高い実耐電圧の絶対値(概ね−10kV程度)を実現しつつ、画像パターンの読取感度特性を良好に維持するためには、アース電極層のシート抵抗を概ね15〜20Ω/□程度に設定するとともに、配線層の挿入抵抗を概ね15Ω以下に設定することが望ましいことが判明した。
【0049】
この場合、アース電極層のシート抵抗を概ね15〜20Ω程度に設定するために必要なITO層の膜厚は、概ね1500〜2000Å程度(図9、図12参照)と比較的薄い膜厚でよいので、上述したようなITO層内における光の大幅な減衰を抑制して、被検出体の画像パターン(指紋)を高い読取感度特性で読み取ることができるとともに、スループットが良好で、被検出体に帯電した静電気を良好に放電して実耐電圧を高めることができ、フォトセンサアレイへの電気的な影響を抑制して、2次元画像読取装置における読取誤動作の発生や破損等を防止することができる。
【0050】
なお、上述した実施形態においては、フォトセンサアレイのアレイ領域全域を被覆する単一のアース電極層23Aを設けた構成を示したが、本発明に係る2次元画像読取装置は、これに限定されるものではなく、アース電極層を所定の形状パターンを有する一対の電極層により構成したものであってもよい。以下、その具体例について説明する。
図13、図14は、本発明に係る2次元画像読取装置における他の実施形態を示す概略構成図である。ここでは、上述した実施形態と同等の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略または簡略化する。
【0051】
図13に示す2次元画像読取装置においては、フォトセンサアレイ100上に形成されるアース電極が、アレイ領域を2分するように、僅かな間隙を介して互いに離間する一対の方形の電極層23a、23bにより構成され、例えば、一方の電極層23aが引き出し配線(配線抵抗24aを含む)24を介して接地電位に電気的に接続されるとともに、他方の電極層23bが所定の直流電圧を印加する電源25に接続されている。また、他方の電極層23bには上記印加された電圧の変化を検出する検出部26が接続されている。検出部26は、指の接触特有の電圧の変化を検知すると、フォトセンサシステムの駆動を開始する。
【0052】
また、図14に示す2次元画像読取装置においては、フォトセンサアレイ100上に形成されるアース電極が、図面左右方向に櫛歯形状を有し、僅かな間隙を介して櫛歯が交互に入り組むように配置された一対の電極層23c、23dにより構成され、例えば、一方の電極層23cが引き出し配線(配線抵抗24aを含む)24を介して接地電位に電気的に接続されるとともに、他方の電極層23dが所定の直流電圧を印加する電源25に接続されている。また、他方の電極層23bには上記印加された電圧の変化を検出する検出部26が接続されている。
【0053】
ここで、少なくとも一方の電極層23a、23cは、上述した実施形態に示した構成と同様に、例えば、ITO等の透明な導電性材料により、概ね50Ω以下のシート抵抗を有するように膜厚が設定されるとともに、引き出し配線24は、電極層23a、23cのシート抵抗よりも小さい、概ね40Ω程度の配線抵抗24aを有するように設定されている。
【0054】
また、検出部26は、一対の電極層23a、23b又は23c、23dに跨って指40等の被検出体が載置されると、指(人体)40に帯電していた電荷が放電されるとともに、電極層23a、23b又は23c、23d間が短絡することにより生じる電圧変化を検出し、フォトセンサアレイ100上への指40の載置の有無を判断して、図2に示したトップゲートドライバ110、ボトムゲートドライバ120、ドレインドライバ130の各動作を制御する制御信号を出力するとともに、指40に対して図6に示した面光源30から光Laを照射するスイッチ機能を有している。
【0055】
このような構成を有する2次元画像読取装置において、被検出体(たとえば、指)を、アース電極層を構成する一対の電極層23a、23b又は23c、23dの各々に同時に接触するように載置することにより、被検出体に帯電していた静電気が、低抵抗の一方の電極層23a、23c及びより低抵抗の引き出し配線24を介して接地電位に放電されるとともに、検出部26により被検出体の接触状態が検出されて、図3に示した一連の駆動制御方法に基づいて、被検出体の画像パターン(指紋)の読取動作が自動的に実行制御される。
したがって、上述した実施形態と同様に、指(人体)40に帯電した静電気を良好に放電して、2次元画像読取装置の読取誤動作やフォトセンサデバイス100の破損の発生を抑制し、静電気耐圧を高めることができるとともに、画像読取動作を被検出体の載置により自動的に実行する2次元画像読取装置を提供することができる。
【0056】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、導電層が配線を介して接地電位等の所定の電位に接続されるとともに、前記配線の配線抵抗が上記導電層のシート抵抗よりも小さく設定されているので、導電層に指(人体)等の被検出体が載置、接触されると、被検出体に帯電した静電気が低抵抗のシート抵抗を有する導電層から接地電位に放電される。
これにより、被検出体に帯電した静電気を十分かつ確実に放電することができるので、フォトセンサデバイスの静電気耐圧を向上させることができ、上記静電気による2次元画像読取装置の読取誤動作やフォトセンサデバイスの破損等を大幅に抑制することができる。
【0057】
上記導電層は、光透過性を有する導電性材料、例えば、酸化インジウム・スズ(ITO)を主体とする材質により構成されていることが望ましい。これにより、導電層上に載置された被検出体に照射され、反射した光が、上記導電層を良好に透過して各ダブルゲート型フォトセンサの半導体層11に入射されるので、被検出体の読取動作における読取感度特性が悪化することがなく、良好に被検出体の画像パターンを読み取ることができる。
【0058】
また、上記配線は、概ね40Ω以下の配線抵抗に設定されていることが望ましい。これにより、フォトセンサデバイスの実耐電圧を大幅に高めることができ、2次元画像読取装置における読取誤動作の発生や破損等を良好に防止することができる。
ここで、導電層として上記ITOを適用した場合には、導電層のシート抵抗を概ね15〜20Ω/□程度に設定するとともに、配線の配線抵抗を概ね15Ω以下に設定することがより望ましい。これにより、導電層(ITO)の膜厚を比較的薄く形成することができるので、実耐電圧を高めつつ、導電層内における光の大幅な減衰を抑制して、画像パターンの読取感度特性に優れた2次元画像読取装置を提供することができる。
【0059】
さらに、上記導電層は、透光性絶縁膜上に所定の形状パターンを有して設けられているものであってもよい。すなわち、導電層を所定の形状パターンを有する一対の電極層により構成し、一方の電極層を上記構成に基づいて接地電位に接続し、他方の電極層に所定の電圧を印加することにより、被検出体に帯電していた静電気を一方の電極層を介して接地電位に放電することができるとともに、他方の電極層に印加された電圧の変化を検出して指紋読み取り動作を開始することができ、被検出体の画像パターンの読取動作を自動的に実行制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダブルゲート型フォトセンサの基本構造を示す概略断面図である。
【図2】ダブルゲート型フォトセンサを2次元配列して構成されるフォトセンサアレイを備えたフォトセンサシステムの概略構成図である。
【図3】フォトセンサシステムの駆動制御方法の一例を示すタイミングチャートである。
【図4】ダブルゲート型フォトセンサの動作概念図である。
【図5】フォトセンサシステムの出力電圧の光応答特性を示す図である。
【図6】ダブルゲート型フォトセンサを備えたフォトセンサシステムを適用した2次元画像読取装置の要部断面図である。
【図7】本発明に係る2次元画像読取装置における一実施形態を示す概略構成図である。
【図8】本実施形態に係るアース電極層に適用されるITO層のシート抵抗と実耐電圧との関係を示す実験結果である。
【図9】ITO層の膜厚とシート抵抗との関係を示すテーブルである。
【図10】本実施形態に係る引き出し配線の配線抵抗と実耐電圧との関係を示す実験結果である。
【図11】本実施形態に係る接地電位への放電時の接地抵抗と実耐電圧との関係を示す実験結果である。
【図12】本実施形態に係るアース電極層に適用されるITO層のシート抵抗と引き出し配線の配線抵抗との関係を示す実験結果である。
【図13】本発明に係る2次元画像読取装置における他の実施形態を示す概略構成図である。
【図14】本発明に係る2次元画像読取装置におけるさらに他の実施形態を示す概略構成図である。
【図15】従来技術における静電気放電構造を備えた指紋読取装置の概略構成図である。
【符号の説明】
10 ダブルゲート型フォトセンサ
11 半導体層
20 保護絶縁膜
21 トップゲート電極
22 ボトムゲート電極
23A、23a〜23d アース電極層
24 引き出し配線
24a 配線抵抗
30 面光源
40 指
100 フォトセンサアレイ
Claims (6)
- 絶縁性基板の一面側にマトリクス状に配列された複数のフォトセンサと、該複数のフォトセンサを被覆するように設けられた透光性絶縁膜とを有するフォトセンサデバイス上に被検出体を載置して、該被検出体の画像パターンを読み取る2次元画像読取装置において、
前記透光性絶縁膜上に設けられ、前記被検出体が直接接触する導電層と、
前記導電層を所定の電位に接続する配線と、
を備え、
前記導電層のシート抵抗を50Ω/□以下としたことを特徴とする2次元画像読取装置。 - 前記導電層は、光透過性を有する導電性材料により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の2次元画像読取装置。
- 前記導電層は、酸化インジウム・スズを主体とする材質を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の2次元画像読取装置。
- 前記配線は、接地電位に接続されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の2次元画像読取装置。
- 前記配線は、概ね40Ω以下の配線抵抗に設定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の2次元画像読取装置。
- 前記導電層は、前記透光性絶縁膜上に複数の所定の形状パターンを有して設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の2次元画像読取装置。
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