JP3569684B2 - 車両用走行制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に設けられて該車両の進行方向の状況を検知するとともに前記進行方向における軸調整が可能な外界状況検知手段と、外界状況検知手段の検知結果を用いて自車の走行を支援する走行支援手段とを備えた車両用走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車載のレーダー装置やCCDカメラのような外界状況検知手段を用いて自車の走行を支援する走行支援手段には、先行車との車間距離が所定値以下になるとドライバーに警報を発する車間距離警報システム、先行車が存在するときには先行車と一定の車間距離を保って走行し、先行車が存在しないときには一定の車速で走行するACCシステム(アダプティブ・クルーズ・コントロール・システム)、渋滞時に先行車に追従して停止および発進を行うStop&Goシステム(渋滞追従システム)、先行車との車間距離が所定値以下になると自車を自動的に減速する衝突軽減あるいは衝突防止ブレーキシステム、自車が走行するレーンを逸脱しないようにステアリング操作をアシストするレーンキープシステム等が存在する。
【0003】
特開平11−23705号公報には前記衝突軽減あるいは衝突防止ブレーキシステムの一例が開示されており、また特開平11−20495号公報には前記ACCシステムの一例が開示されている。
【0004】
これらのシステムにおいて、外界状況検知手段を車体に取り付ける場合に、その軸線を正しい方向に向けることをエイミングと呼んでおり、このエイミングの手法の一例が特開平9−178856号公報により公知である。
【0005】
エイミングが正しく行われていないと、自車線の先行車を検知しないこと、自車線の先行車の代わりに隣車線の車両を誤検知すること、路面しか検知せずに先行車を検知できないこと、路上の陸橋や看板を検知して白線や先行車を検知しないこと、等の不具合が発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このようなエイミングが正しく完了していないことによる不具合は、車両がユーザーに販売された後に起こるとは限らず、完成車工場で完成した車両がエイミング場所まで自走して移動する間や、サービス工場やディーラーで外界状況検知手段を取り付けた車両がエイミング場所まで自走して移動する間にも起こる可能性がある。
【0007】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、外界状況検知手段の軸調整が完了していない車両が、予期せぬ車両挙動を起こすのを未然に防止することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、図19のクレーム対応図に示すように、車両に設けられて該車両の進行方向の状況を検知する外界状況検知手段と、外界状況検知手段の検知結果を用いて自車の走行を支援する走行支援手段とを備え、外界状況検知手段が、前記状況を検知する検知モードと、該外界状況検知手段の前記進行方向における軸調整が可能なエイミングモードとに切り換え可能である車両用走行制御装置において、外界状況検知手段がエイミングモードに切り換えられて該外界状況検知手段の軸の適正方向からのずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されたか否かにより該外界状況検知手段の軸調整が完了したか否かを記憶する軸調整状態記憶手段と、外界状況検知手段の軸調整が完了したことが軸調整状態記憶手段に記憶されていないときに、外界状況検知手段の検知結果の使用を禁止する使用禁止手段とを備え、前記軸調整状態記憶手段は、外界状況検知手段が車両に取り付けられる前や、前記ずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されていないときには軸調整が完了していないことを記憶するとともに、外界状況検知手段が車両に取り付けられて前記ずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されたときには軸調整が完了したことを記憶することを特徴とする車両用走行制御装置が提案される。
【0009】
上記構成によれば、軸調整状態記憶手段は、外界状況検知手段が車両に取り付けられる前や、取り付けられた後であっても該外界状況検知手段の軸の適正方向からのずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されていないときには軸調整が完了していないことを記憶するとともに、外界状況検知手段が車両に取り付けられて前記ずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されたときには軸調整が完了したことを記憶するので、この軸調整状態記憶手段の記憶結果を用いて走行支援手段を確実に作動させることができる。即ち、外界状況検知手段の軸の適正方向からのずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されておらず、軸調整状態記憶手段において軸調整が完了したことが記憶されていないときに、使用禁止手段が外界状況検知手段の検知結果の使用を禁止するので、外界状況検知手段の不適切な検知結果に基づいて走行支援手段が作動して予期せぬ車両挙動を起こすのを未然に防止することができる。
【0010】
また請求項2に記載された発明によれば、図20のクレーム対応図に示すように、車両に設けられて該車両の進行方向の状況を検知する外界状況検知手段と、外界状況検知手段の検知結果を用いて自車の走行を支援する走行支援手段とを備え、外界状況検知手段が、前記状況を検知する検知モードと、該外界状況検知手段の前記進行方向における軸調整が可能なエイミングモードとに切り換え可能である車両用走行制御装置において、外界状況検知手段がエイミングモードに切り換えられて該外界状況検知手段の軸の適正方向からのずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されたか否かにより該外界状況検知手段の軸調整が完了したか否かを記憶する軸調整状態記憶手段と、外界状況検知手段の軸調整が完了したことが軸調整状態記憶手段に記憶されていないときに、外界状況検知手段の検知結果を用いた走行支援手段の作動を禁止する作動禁止手段とを備え、前記軸調整状態記憶手段は、外界状況検知手段が車両に取り付けられる前や、前記ずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されていないときには軸調整が完了していないことを記憶するとともに、外界状況検知手段が車両に取り付けられて前記ずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されたときには軸調整が完了したことを記憶することを特徴とする車両用走行制御装置が提案される。
【0011】
上記構成によれば、軸調整状態記憶手段は、外界状況検知手段が車両に取り付けられる前や、取り付けられた後であっても該外界状況検知手段の軸の適正方向からのずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されていないときには軸調整が完了していないことを記憶するとともに、外界状況検知手段が車両に取り付けられて前記ずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されたときには軸調整が完了したことを記憶するので、この軸調整状態記憶手段の記憶結果を用いて走行支援手段を確実に作動させることができる。即ち、外界状況検知手段の軸の適正方向からのずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されておらず、軸調整状態記憶手段において軸調整が完了したことが記憶されていないときに、作動禁止手段が走行支援手段の作動を禁止するので、外界状況検知手段の不適切な検知結果に基づいて走行支援手段が作動して予期せぬ車両挙動を起こすのを未然に防止することができる。
【0014】
また請求項に記載された発明によれば、請求項1又は請求項2の構成に加えて、前記走行支援手段は、外界状況検知手段の検知結果に基づいて自車の走行の障害になる物体を認識するとともに、自車と物体との接触を回避するように作動するものであることを特徴とする車両用走行制御装置が提案される。
【0015】
上記構成によれば、走行支援手段は自車の走行の障害になる物体を認識して自車と物体との接触を回避するように作動するので、自車が進行方向に存在する物体と接触するのを確実に防止することができる。
【0016】
また請求項に記載された発明によれば、請求項1又は請求項2の構成に加えて、前記走行支援手段は、外界状況検知手段の検知結果に基づいて自車の走行領域を認識するとともに、自車が認識された走行領域を走行するように作動するものであることを特徴とする車両用走行制御装置が提案される。
【0017】
上記構成によれば、走行支援手段は自車の走行領域を認識して該走行領域を走行するように作動するので、自車が走行領域を逸脱するのを確実に防止することができる。
【0018】
また請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、エイミング作業者への報知手段を備え、この報知手段は、エイミング時において、前記ずれ量が許容範囲内になるよう外界状況検知手段が軸調整されたときに、軸調整が完了したことを報知することを特徴とする車両用走行制御装置が提案され、また請求項6に記載された発明によれば、請求項1〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、エイミング作業者への報知手段を備え、この報知手段は、エイミング時において、外界状況検知手段の軸の適正方向からのずれに応じて場合分けされた相異なる複数の報知態様で報知することを特徴とする車両用走行制御装置が提案される。
上記請求項5又は6の各構成によれば、報知手段を利用してエイミングの進捗状態を作業者に報知することができるから、特別の設備を必要とせずに一人でエイミング作業を済ますことが可能となり、時間およびコストの削減に寄与することができる。
尚、実施例のレーダー装置Stは外界状況検知手段に対応する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0020】
図1〜図17は本発明の第1実施例を示すもので、図1はレーダー装置のブロック図、図2はレーダー装置の斜視図、図3はエイミング治具の基準反射体のセッティングの説明図、図4はターゲット治具のセッティングの説明図、図5はACCシステムの各スイッチを示す図、図6はメータパネルに設けられた表示装置を示す図、図7は表示装置の車間距離表示部を示す図、図8〜図10は左右エイミングの作用を説明するフローチャート、図11〜図13は上下エイミングの作用を説明するフローチャート、図14は左右エイミングモードの作用説明図、図15は上下エイミングモードの作用説明図、図16はレーダー装置を搭載した車両の出荷までの作用を説明するフローチャート、図17はレーダー装置の検知結果の使用を禁止する作用を説明するフローチャートである。
【0021】
図1および図2に示すように、自車前方の物体の距離および方向を検知するための外界状況検知手段としてのレーダー装置Stは、送光部1と、送光走査部2と、受光部3と、距離計測処理部5とから構成される。送光部1は、送光レンズを一体に備えたレーザーダイオード11と、レーザーダイオード11を駆動するレーザーダイオード駆動回路12とを備える。送光走査部2は、レーザーダイオード11が出力したレーザーを反射させる送光ミラー13と、送光ミラー13を上下方向の回転軸14回りに往復回動させるモータ15と、モータ15の駆動を制御するモータ駆動回路16と、送光ミラー13の上下回転範囲の中心および左右回転範囲の中心を変化させてレーザーの送光方向を上下方向および左右方向に調整するエイミング機構29とを備える。送光ミラー13から出る送光ビームは左右幅が制限されて上下方向に細長いパターンを持ち、それが所定周期で左右方向に往復移動して物体を走査する。
【0022】
エイミング機構29は、作業者が車室外でレーダー装置Stに設けたエイミング調整ボルトを直接操作してエイミングを行うことができ、また作業者が車室内で遠隔操作によりエイミングを行うことができるようになっている。
【0023】
受光部3は、受光レンズ17と、受光レンズ17で収束させた反射波を受けて電気信号に変換するフォトダイオード18と、フォトダイオード18の出力信号を増幅する受光アンプ回路19とを備える。受光部3の受光エリアは固定とされる。
【0024】
距離計測処理部5は、前記レーザーダイオード駆動回路12やモータ駆動回路16を制御する制御回路24と、アダプティブクルーズコントロール装置を制御するACCシステムECU25との間で通信を行う通信回路26と、レーザーの送光から受光までの時間をカウントするカウンタ回路27と、物体までの距離および物体の方向を算出する中央演算処理装置28とを備える。
【0025】
図3にはエイミングに使用されるエイミング治具51が示される。エイミング治具51は床面上を移動できる基台52と、基台52上に立設された支柱53と、支柱53に上下位置調整自在に設けられた基準反射体54とから構成される。基準反射体54は例えば直径が50mm程度のリフレクタであり、自動車用、バイク用、自転車用の何れでも使用可能である。基準反射体54の裏面中心部には、その高さを調整する際に使用する探針55が設けられる。
【0026】
先ず、レーダー装置Stを搭載した車両を平らな床面上に停止させる。次に、エイミング治具51を車両の前部に搭載したレーダー装置Stの直前に置き、その探針55の高さを調整してレーダー装置Stの送信部に一致させる(図3参照)。本実施例のレーダー装置Stの上下検知範囲は水平方向を基準として上下に各1.5°であり、5m前方におけるレーザービームの高さは5m×tan1.5°=0.1309m≒131mmとなる。従って、エイミング治具51の基準反射体54の高さを、先程調整したレーダー装置Stの送信部と同じ高さよりも、131mm高い位置にセットする(図15(A)参照)。
【0027】
続いて、図4に示すように、前記車体前後軸上であってレーダー装置Stから前方5mの位置にエイミング治具51を設置し、その基準反射体54の方向をレーダー装置Stに向けるとエイミングの準備が完了する。そしてスイッチ操作により、レーダー装置Stを物体検知モードからエイミングモードに切り換えた後にエイミングを実行する。
【0028】
ACCシステムには、図5(A)に示すメインスイッチSa、図5(B)に示す車間距離設定スイッチSbおよび図5(C)に示すクルーズコントロールスイッチScが設けられる。
【0029】
レーダー装置Stを物体検知モードからエイミングモードに切り換えるためのスイッチ操作は、前記ACCシステムのメインスイッチSa、車間距離設定スイッチSbおよびクルーズコントロールスイッチScを二重押ししたり所定の順序で押したりする、いわゆる隠しコマンドにより行われるが、勿論エイミングのための専用スイッチを設けることも可能である。
【0030】
次に、レーダー装置Stのエイミング状態を車室内で確認するために利用される表示装置Dの構造を、図6および図7に基づいて説明する。
【0031】
メータパネルに設けられた表示装置Dは液晶によって各種の情報をドライバーに提供するためのもので、上段右側に冷却水温表示部31が配置され、上段左側に燃料残量表示部32が配置され、下段右側にトリップメータ33が配置され、下段中央に車間距離表示部34が配置され、下段左側に設定車速表示部35および自動システムOFF表示部36が配置される。また表示装置Dの近傍には、ACCシステムの作動状態を表示するグリーンランプ37と、故障表示を行うアンバーランプ38とが設けられる。
【0032】
車間距離表示部34は、右側の自車シンボル39aと左側の先行車シンボル39bとの間に台形状の3個のブロック40a,40b,40cが直列に配置され、それら3個のブロック40a,40b,40cの下部に沿うように、該ブロック40a,40b,40cと同じ長さの棒状の3個の副ブロック41a,41b,41cが直列に配置される。
【0033】
次に、エイミングの準備が整った状態(図4参照)から開始されるエイミング作業の具体的内容を、図8〜図13のフローチャートに基づいて説明する。
【0034】
前記ACCシステムのメインスイッチSa、車間距離設定スイッチSbおよびクルーズコントロールスイッチScの隠しコマンド操作によりレーダー装置Stを物体検知モードからエイミングモードに切り換えると、表示装置Dの車間距離表示部34の3個のブロック40a,40b,40cは全て非表示になり、設定車速表示部35にエイミングモードを表す「0」が表示される。この状態から、ステップS1でスイッチの隠しコマンド操作により左右エイミングモードを選択すると、設定車速表示部35に左右エイミングモードを表す「1」が表示される。
【0035】
続くステップS2でターゲットとしての基準反射体54を検知すべくレーダー装置Stを作動させる。ステップS3でターゲットが検知されない場合には、ステップS4でターゲット無しエラーコードを出力して前記ステップS2にリターンする。ステップS3でターゲットが検知され、続くステップS5で検知されたターゲットの個数が1個でない場合、つまり複数個のターゲットが検知された場合には、ステップS6でターゲット数エラーコードを出力して前記ステップS2にリターンする。前記ステップS5でターゲットが1個だけであり、続くステップS7でターゲットの距離が所定範囲内にない場合には、ステップS8でターゲット距離エラーコードを出力して前記ステップS2にリターンする。前記ステップS7でターゲットの距離が所定範囲内にあり、続くステップS9でターゲットの幅が所定範囲内にない場合には、ステップS10でターゲット幅エラーコードを出力して前記ステップS2にリターンする。前記ステップS9でターゲットの幅が所定範囲内にあり、続くステップS11でターゲットの左右位置が所定範囲内にない場合には、ステップS12でターゲット左右位置エラーコードを出力して前記ステップS2にリターンする。前記ステップS11でターゲットの左右位置が所定範囲内にあり、続くステップS13でターゲットが停止していなければ、ステップS14でターゲット移動エラーコードを出力して前記ステップS2にリターンする。
【0036】
ステップS4,S6,S8,S10,S12,S14の何れかにおいてエラーコードが出力されたとき、そのエラーを解消する対策を行うことにより、ステップS3,S5,S7,S9,S11,S13の答えを全てYESにしてステップS15に移行することができる。例えば、ステップS3でターゲットが検知されない場合は、ターゲット(つまり基準反射体54)に対してレーダー装置Stの光軸が下を向き過ぎている場合であり、前記光軸を若干上向きに修正する。あるいは前記ステップS5で検知されたターゲットの個数が1個でない場合、つまり複数のターゲットが検知された場合は、レーダー装置Stの検知領域に本来のターゲット以外の反射物が存在する場合であり、前記本来のターゲット以外の反射物を除去する。
【0037】
ステップS3,S5,S7,S9,S11,S13の答えが全てYESになると、ステップS15でターゲットの最左端の角度を算出し、ステップS16でターゲットの最右端の角度を算出し、ステップS17でターゲットの中心角を算出する。
【0038】
上記作用を図14に基づいて具体的に説明すると、ターゲットからの反射波の受信レベルはターゲットの中心の方向が最大であり、そこから左右に離れるに従って低下するため、検知閾値を越えた部分がターゲットの検知データとなる。図14の例では、レーダー装置Stの光軸が車体前後軸から右側にずれており、光軸を基準としたターゲットの最左端の角度が−1.8°であり、最右端の角度が−0.2°であるとすると、光軸を基準としたターゲット中心角(ターゲットの中心の方位)は[{−1.8°−(−0.2°)}/2]+(−0.2)=−1.0°となる。尚、前記角度の負号はターゲットが光軸の左側にずれていることを示している。ターゲット中心角=−1.0°は、レーダー装置Stの光軸が車体前後軸から右側に1.0°ずれていることを示している。
【0039】
続くステップS18で、レーダー装置Stの光軸のずれ量を、表示装置Dの設定車速表示部35に数値で出力する。そのずれ量の出力値δは100+ターゲット中心角×10で定義されるもので、例えばターゲット中心角が−1.0°の場合にはずれ量の出力値δは90となる。続くステップS19でずれ量の出力値δがδ>104であれば、ステップS20で光軸が左に0.4°を越えてずれていると判定する。続くステップS21でずれ量の出力値δが104<δ≦110であれば、ステップS22で車間距離表示部34の3個のブロック40a,40b,40cを全て表示し、かつステップS23でストップランプの0.2sec点灯→0.2sec消灯→0.2sec点灯→0.4sec消灯を繰り返す。
【0040】
またステップS24でずれ量の出力値δが110<δ≦115であれば、ステップS25で車間距離表示部34の3個のブロック40a,40b,40cのうちの2個のブロック40a,40bを表示し、かつステップS26でストップランプの0.2sec点灯→0.2sec消灯→0.2sec点灯→0.7sec消灯を繰り返す。またステップS27でずれ量の出力値δが115<δ≦120であれば、ステップS28で車間距離表示部34の3個のブロック40a,40b,40cのうちの2個のブロック40a,40bを表示し、かつステップS29でストップランプの0.2sec点灯→0.2sec消灯→0.2sec点灯→1.0sec消灯を繰り返す。またステップS27でずれ量の出力値δが120<δであれば、ステップS30で車間距離表示部34の3個のブロック40a,40b,40cのうちの1個のブロック40aを表示し、かつステップS31でストップランプの0.2sec点灯→0.2sec消灯→0.2sec点灯→1.3sec消灯を繰り返す。
【0041】
ステップS32でずれ量の出力値δが96≦δ≦104であれば、つまり光軸の左右方向のずれ量が共に0.4°以下であれば、ステップS33で左右方向のエイミングが完了したと判定し、ステップS34で車間距離表示部34の3個のブロック40a,40b,40cと先行車シンボル39bとを表示し、かつステップS35でストップランプを連続点灯する。先行車シンボル39bの点灯により、作業者はエイミングが完了したことを確実に認識することができる。
【0042】
ステップS32でずれ量の出力値δがδ<96であれば、ステップS36で光軸が右に0.4°を越えてずれていると判定する。続くステップS37でずれ量の出力値δが90≦δ<96であれば、ステップS38で車間距離表示部34の3個のブロック40a,40b,40cを全て表示し、かつステップS39でストップランプの0.2sec点灯→0.8sec消灯を繰り返す。またステップS40でずれ量の出力値δが85≦δ<90であれば、ステップS41で車間距離表示部34の3個のブロック40a,40b,40cのうちの2個のブロック40a,40bを表示し、かつステップS42でストップランプの0.2sec点灯→1.1sec消灯を繰り返す。またステップS43でずれ量の出力値δが80≦δ<85であれば、ステップS44で車間距離表示部34の3個のブロック40a,40b,40cのうちの2個のブロック40a,40bを表示し、かつステップS45でストップランプの0.2sec点灯→1.4sec消灯を繰り返す。またステップS43でずれ量の出力値δがδ<80であれば、ステップS46で車間距離表示部34の3個のブロック40a,40b,40cのうちの1個のブロック40aを表示し、かつステップS47でストップランプの0.2sec点灯→1.7sec消灯を繰り返す。
【0043】
続いて、ステップS101でスイッチの隠しコマンド操作により上下エイミングモードを選択すると、設定車速表示部35に上下エイミングモードを表す「2」が表示される。続くステップS102でターゲットとしての基準反射体54を検知すべくレーダー装置Stを作動させる。ステップS105で検知されたターゲットの個数が1個でない場合、つまり複数個のターゲットが検知された場合には、ステップS106でターゲット数エラーコードを出力して前記ステップS102にリターンする。前記ステップS105でターゲットが1個だけであり、続くステップS107でターゲットの距離が所定範囲内にない場合には、ステップS108でターゲット距離エラーコードを出力して前記ステップS102にリターンする。前記ステップS107でターゲットの距離が所定範囲内にあり、続くステップS109でターゲットの幅が所定範囲内にない場合には、ステップS110でターゲット幅エラーコードを出力して前記ステップS102にリターンする。前記ステップS109でターゲットの幅が所定範囲内にあり、続くステップS111でターゲットの左右位置が所定範囲内にない場合には、ステップS112でターゲット左右位置エラーコードを出力して前記ステップS102にリターンする。前記ステップS111でターゲットの左右位置が所定範囲内にあり、続くステップS113でターゲットが停止していなければ、ステップS114でターゲット移動エラーコードを出力して前記ステップS102にリターンする。
【0044】
ステップS106,S108,S110,S112,S114の何れかにおいてエラーコードが出力されたとき、そのエラーを解消する対策を行うことにより、ステップS105,S107,S109,S111,S113の答えを全てYESにしてステップS117に移行することができる。
【0045】
ステップステップS105,S107,S109,S111,S113の答えが全てYESになると、ステップS117でターゲットの反射レベルを算出する。ターゲットの反射レベルは、「0」〜「15」の16段階とされる。
【0046】
上記反射レベルの算出を図15に基づいて具体的に説明すると、ターゲットからの反射波の受信レベルはレーダー装置Stの上下検知領域(50mrad)の中央位置が最大であり、そこから上下に離れるに従って低下する。図15(B)の例では、ターゲットが上下検知領域から上方に外れていて受信レベルは「0」となり、光軸はターゲットを検知できないほど下を向いている。図15(C)の例では、ターゲットが上下検知領域から上方外れかかっていて受信レベルは「1」〜「5」となり、光軸は若干下を向いている。図15(A)の例では、ターゲットが上下検知領域の上端にあって受信レベルは「6」〜「10」となり、光軸は水平状態にあってエイミングが完了している。図15(D)の例では、ターゲットが上下検知領域内にあって受信レベルは「11」〜「15」となり、光軸は上を向いている。
【0047】
続くステップS118で、レーダー装置Stの反射レベル出力値を、表示装置Dの設定車速表示部35に数値で出力する。その反射レベル出力値εは84+反射レベル×2で定義されるもので、例えば反射レベルが「5」の場合には、反射レベル出力値εは84+5×2=94となる。続くステップS119で反射レベル出力値εがε>104であれば、ステップS120で光軸が水平方向よりも上を向いていると判定する。続くステップS121で反射レベル出力値εが104<ε≦108であれば、ステップS122で車間距離表示部34の3個のブロック40a,40b,40cを全て表示し、かつステップS123でストップランプの0.2sec点灯→0.2sec消灯→0.2sec点灯→0.4sec消灯を繰り返す。
【0048】
またステップS124で反射レベル出力値εが108<ε≦112であれば、ステップS125で車間距離表示部34の3個のブロック40a,40b,40cのうちの2個のブロック40a,40bを表示し、かつステップS126でストップランプの0.2sec点灯→0.2sec消灯→0.2sec点灯→0.7sec消灯を繰り返す。またステップS124で反射レベル出力値εが112<εであれば、ステップS130で車間距離表示部34の3個のブロック40a,40b,40cのうちの1個のブロック40aを表示し、かつステップS131でストップランプの0.2sec点灯→0.2sec消灯→0.2sec点灯→1.3sec消灯を繰り返す。
【0049】
ステップS132で反射レベル出力値εが96≦ε≦104であれば、つまり反射レベルが「6」〜「10」の範囲にあれば、ステップS133で上下方向のエイミングが完了したと判定し、ステップS134で車間距離表示部34の3個のブロック40a,40b,40cと先行車シンボル39bとを表示し、かつステップS135でストップランプを連続点灯する。先行車シンボル39bの点灯により、作業者はエイミングが完了したことを確実に認識することができる。
【0050】
ステップS132で反射レベル出力値εがε<96であれば、ステップS136で光軸が水平方向よりも下を向いていると判定する。続くステップS137で反射レベル出力値εが92≦ε<96であれば、ステップS138で車間距離表示部34の3個のブロック40a,40b,40cを全て表示し、かつステップS139でストップランプの0.2sec点灯→0.8sec消灯を繰り返す。またステップS140で反射レベル出力値εが88≦δ<92であれば、ステップS141で車間距離表示部34の3個のブロック40a,40b,40cのうちの2個のブロック40a,40bを表示し、かつステップS142でストップランプの0.2sec点灯→1.1sec消灯を繰り返す。またステップS140で反射レベル出力値εがε<88であれば、ステップS146で車間距離表示部34の3個のブロック40a,40b,40cのうちの1個のブロック40aを表示し、かつステップS147でストップランプの0.2sec点灯→1.7sec消灯を繰り返す。
【0051】
【表1】
Figure 0003569684
【0052】
【表2】
Figure 0003569684
【0053】
表1にはエイミングの種々の状態がNO.1〜NO.9の9種類(上下エイミング時は7種類)に場合分けして示されており、表2には各々の場合における表示装置Dの表示状態と、ストップランプの点滅状態とが示されている。尚、表1および表2において、左欄のNO.1〜NO.9は相互に対応している。また表2において、表示装置Dの数値は左右エイミング時のものである。
【0054】
表1および表2において、左右エイミング時におけるNO.1は光軸の右向きのずれ量が最大のとき(ステップS46,S47参照)に対応しており、NO.2は光軸の右向きのずれ量が2番目に大きいとき(ステップS44,S45参照)に対応しており、NO.3は光軸の右向きのずれ量が3番目に大きいとき(ステップS41,S42参照)に対応しており、NO.4は光軸の右向きのずれ量が最小のとき(ステップS38,S39参照)に対応している。NO.5は光軸のずれ量が許容範囲内にあってエイミングが完了した状態(ステップS34,S35参照)に対応している。NO.6は光軸の左向きのずれ量が最小のとき(ステップS22,S23参照)に対応しており、NO.7は光軸の左向きのずれ量が3番目に大きいとき(ステップS25,S26参照)に対応しており、NO.8は光軸の左向きのずれ量が2番目に大きいとき(ステップS28,S29参照)に対応しており、NO.9は光軸の左向きのずれ量が最大のとき(ステップS30,S31参照)に対応している。
【0055】
表1および表2において、上下エイミング時におけるNO.1は光軸の下向きの程度が大きいとき(ステップS146,S147参照)に対応しており、NO.3は光軸の下向きの程度が中ぐらいのとき(ステップS141,S142参照)に対応しており、NO.4は光軸の下向きの程度が小さいとき(ステップS128,S139参照)に対応している。NO.5は光軸の向きの誤差が許容範囲内にあってエイミングが完了した状態(ステップS134,S135参照)に対応している。NO.6は光軸の上向きの程度が小さいとき(ステップS122,S123参照)に対応しており、NO.7は光軸の上向きの程度が中ぐらいのとき(ステップS125,S126参照)に対応しており、NO.9は光軸の上向きの程度が大きいとき(ステップS130,S131参照)に対応している。
【0056】
表2の右欄に示すように、ストップランプを点滅させる代わりに、ヘッドライトを同じシーケンスで点滅させても良く、ストップランプおよびヘッドライトの両方を同じシーケンスで点滅させても良い。
【0057】
以上のように、作業者が車室内でレーダー装置Stのエイミング機構29を操作する場合には、車室内に予め設けられた表示装置Dの車間距離表示部34および設定車速表示部35を利用してエイミングの進捗状態を作業者に報知することができるので、特別の設備を必要とせずに一人の作業者でエイミング作業を済ますことが可能となり、時間およびコストの削減に寄与することができる。また作業者が車室外でレーダー装置Stのエイミング機構29を操作する場合には、車両に予め設けられたストップランプやヘッドライト等の報知手段を利用してエイミングの進捗状態を作業者に報知することができるので、特別の設備を必要とせずに一人の作業者でエイミング作業を済ますことが可能となり、時間およびコストの削減に寄与することができる。
【0058】
またエイミングにより光軸が適正方向に近づくにつれてブロック40a〜40cの表示個数が変化し、あるいはライトの点滅タイミングが変化するので、そのきめ細かい報知内容によって作業者はエイミングの進捗状態を容易かつ確実に認識することができる。特に、光軸の適正方向からの左方へのずれ量と右方へのずれ量とが同じ場合、あるいは上方へのずれ量と下方へのずれ量とが同じ場合であっても、ランプ類の点滅の態様を異ならせたことで、作業者は光軸のずれの方向を正しく認識することができる。
【0059】
次に、図16に基づいてレーダー装置Stを搭載した車両の出荷までの作用を説明する。
【0060】
先ず、ステップS201で、レーダー装置Stの製造メーカーが、距離計測処理部5の制御回路24に設けた記憶部のエイミングフラグを「1」にセットしてレーダー装置Stを出荷する。エイミングフラグ「1」はエイミングが未完了の状態を示し、エイミングフラグ「0」はエイミングが完了済の状態を示すものである。制御回路24の記憶部は不揮発性のメモリから構成されており、電源を切ってもエイミングフラグの内容が失われないようになっている。
【0061】
続くステップS202,S203で完成車工場、サービス工場、ディラー等において、製造メーカーからレーダー装置Stを受け入れて車両に装着する。続いて、ステップS204でレーダー装置Stを装着した車両をエイミングを行う場所まで走行させ、ステップS205で上述した方法でエイミングを実行し、ステップS206でエイミングが完了すると、ステップS207でエイミングフラグを「0」にセットする。そしてステップS208でレーダー装置Stに接続されたACCシステムが正常に機能することを確認した後に、ステップS209で車両を出荷する。
【0062】
尚、前記ステップS205におけるエイミングの実行は、実施例では作業員の手動操作で行われるが、自動で行っても良い。
【0063】
次に、図17に基づいてレーダー装置Stのエイミング未完了時における、該レーダー装置Stの検知結果の使用禁止の作用を説明する。
【0064】
先ず、ステップS211でACCシステムECU25が作動コマンドを受け付け、ステップS212で前記作動コマンドがエイミング作動コマンドであれば、ステップS213でエイミングモードの実行をレーダー装置Stに出力する。ステップS214でレーダー装置Stがエイミングモードの実行を受信すると、ステップS215でエイミングモードを実行し、そのエイミングモードの実行は、ステップS216でエイミングモードのキャンセルコマンドが入力されるまで継続される。従って、キャンセルコマンドが入力されたときにエイミングが完了していなければエイミングフラグは「1」のままであり、エイミングが完了していればエイミングフラグは「0」になる。
【0065】
前記ステップS212で作動コマンドがエイミング作動コマンドでなく、ステップS217で作動コマンドがシステム作動コマンドでなければ、ステップS214でACCシステムは作動待機状態となる。一方、前記ステップS217で作動コマンドがシステム作動コマンドであれば、ステップS218でレーダー装置Stに通常の距離計測の実行を出力し、ステップS219でレーダー装置Stは通常の距離計測の実行を受信する。このとき、ステップS220でエイミングフラグが「1」にセットされていてエイミングが未完了の状態であれば、ステップS221でレーダー装置Stがエイミングエラーを出力し、レーダー装置Stの検知結果を使用できなくしてACCシステムの作動を禁止する。また前記ステップS220でエイミングフラグが「0」にセットされていてエイミングが完了済の状態であれば、ステップS222でレーダー装置Stが通常の距離計測を行い、その結果を用いてACCシステムを作動させる。そしてステップS223でACCシステムのキャンセルコマンドが入力されるまで、ACCシステムの作動が継続する。
【0066】
以上のように、エイミングが未完了の状態(エイミングフラグが「1」の状態)であれば、レーダー装置Stの検知結果を使用できなくしてACCシステムの作動を禁止するので、図16のフローチャートのステップS204で車両がエイミングを行う場所まで走行する間に、エイミングが未完了のレーダー装置Stからの信号でACCシステムが不適切な作動を行うのを防止することができる。また図16のフローチャートのステップS209で車両を出荷した後は、レーダー装置Stのエイミングが完了済(エイミングフラグが「0」の状態)であることから、レーダー装置Stからの信号を用いてACCシステムを確実に作動させることができる。
【0067】
次に、図18に基づいてレーダー装置Stのエイミング未完了時におけるACCシステムの作動禁止の作用の第2実施例を説明する。
【0068】
先ず、ステップS231でACCシステムECU25が作動コマンドを受け付け、ステップS232で前記作動コマンドがエイミング作動コマンドであれば、ステップS233でエイミングモードの実行をレーダー装置Stに出力する。ステップS234でレーダー装置Stがエイミングモードの実行を受信すると、ステップS235でエイミングモードを実行し、そのエイミングモードの実行は、ステップS236でエイミングモードのキャンセルコマンドが入力されるまで継続される。従って、キャンセルコマンドが入力されたときにエイミングが完了していなければエイミングフラグは「1」のままであり、エイミングが完了していればエイミングフラグは「0」になる。
【0069】
前記ステップS232で作動コマンドがエイミング作動コマンドでなく、ステップS237で作動コマンドがシステム作動コマンドでなければ、ステップS245でACCシステムは作動待機状態となる。一方、前記ステップS237で作動コマンドがシステム作動コマンドであれば、ステップS238でACCシステムECU25がレーダー装置Stからエイミングフラグを受信し、ステップS239でエイミングフラグ「1」にセットされていてエイミングが未完了の状態であれば、ステップS240でACCシステムECU25がエイミングエラーを出力してACCシステムの作動を禁止する。また前記ステップS239でエイミングフラグが「0」にセットされていてエイミングが完了済の状態であれば、ステップS241で通常の距離計測実行をレーダー装置Stに出力し、ステップS242でレーダー装置Stが距離計測実行を受信する。そしてステップS243でレーダー装置Stが距離計測実行を実行してACCシステムが作動し、ステップS244でACCシステムのキャンセルコマンドが入力されるまでそれを継続する。
【0070】
本第2実施例においても、エイミングが未完了の状態(エイミングフラグが「1」の状態)であればACCシステムの作動が禁止され、エイミングが完了済(エイミングフラグが「0」の状態)であればACCシステムの作動が許可されるので、第1実施例と同様の作用効果を達成することができる。
【0071】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0072】
例えば、実施例では外界状況検知手段としてレーザーレーダー装置Stを例示したが、ミリ波レーダー装置やCCDカメラを採用することができる。
【0073】
また実施例では走行支援手段M1としてACCシステムを例示したが、先行車との車間距離が所定値以下になるとドライバーに警報を発する車間距離警報システム、渋滞時に先行車に追従して停止および発進を行うStop&Goシステム(渋滞追従システム)、先行車との車間距離が所定値以下になると自車を自動的に減速する衝突軽減あるいは衝突防止ブレーキシステム、自車が走行するレーンを逸脱しないようにステアリング操作をアシストするレーンキープシステム等を採用することができる。
【0074】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載された発明によれば、軸調整状態記憶手段は、外界状況検知手段が車両に取り付けられる前や、取り付けられた後であっても該外界状況検知手段の軸の適正方向からのずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されていないときには軸調整が完了していないことを記憶するとともに、外界状況検知手段が車両に取り付けられて前記ずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されたときには軸調整が完了したことを記憶するので、この軸調整状態記憶手段の記憶結果を用いて走行支援手段を確実に作動させることができる。即ち、外界状況検知手段の軸の適正方向からのずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されておらず、軸調整状態記憶手段において軸調整が完了したことが記憶されていないときに、使用禁止手段が外界状況検知手段の検知結果の使用を禁止するので、外界状況検知手段の不適切な検知結果に基づいて走行支援手段が作動して予期せぬ車両挙動を起こすのを未然に防止することができる。
【0075】
また請求項2に記載された発明によれば、軸調整状態記憶手段は、外界状況検知手段が車両に取り付けられる前や、取り付けられた後であっても該外界状況検知手段の軸の適正方向からのずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されていないときには軸調整が完了していないことを記憶するとともに、外界状況検知手段が車両に取り付けられて前記ずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されたときには軸調整が完了したことを記憶するので、この軸調整状態記憶手段の記憶結果を用いて走行支援手段を確実に作動させることができる。即ち、外界状況検知手段の軸の適正方向からのずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されておらず、軸調整状態記憶手段において軸調整が完了したことが記憶されていないときに、作動禁止手段が走行支援手段の作動を禁止するので、外界状況検知手段の不適切な検知結果に基づいて走行支援手段が作動して予期せぬ車両挙動を起こすのを未然に防止することができる。
【0077】
また請求項に記載された発明によれば、走行支援手段は自車の走行の障害になる物体を認識して自車と物体との接触を回避するように作動するので、自車が進行方向に存在する物体と接触するのを確実に防止することができる。
【0078】
また請求項に記載された発明によれば、走行支援手段は自車の走行領域を認識して該走行領域を走行するように作動するので、自車が走行領域を逸脱するのを確実に防止することができる。
また請求項5又は6に記載された発明によれば、報知手段を利用してエイミングの進捗状態を作業者に報知することができるので、特別の設備を必要とせずに一人でエイミング作業を済ますことが可能となり、時間およびコストの削減に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーダー装置の全体構成を示すブロック図
【図2】レーダー装置の斜視図
【図3】エイミング治具の基準反射体のセッティングの説明図
【図4】ターゲット治具のセッティングの説明図
【図5】ACCシステムの各スイッチを示す図
【図6】メータパネルに設けられた表示装置を示す図
【図7】表示装置の車間距離表示部を示す図
【図8】左右エイミングの作用を説明するフローチャートの第1分図
【図9】左右エイミングの作用を説明するフローチャートの第2分図
【図10】左右エイミングの作用を説明するフローチャートの第3分図
【図11】上下エイミングの作用を説明するフローチャートの第1分図
【図12】上下エイミングの作用を説明するフローチャートの第2分図
【図13】上下エイミングの作用を説明するフローチャートの第3分図
【図14】左右エイミングモードの作用説明図
【図15】上下エイミングモードの作用説明図
【図16】レーダー装置を搭載した車両の出荷までの作用を説明するフローチャート
【図17】レーダー装置の検知結果の使用を禁止する作用を説明するフローチャート
【図18】本発明の第2実施例に係る、前記図18に対応するフローチャート
【図19】請求項1のクレーム対応図
【図20】請求項2のクレーム対応図
【符号の説明】
St レーダー装置(外界状況検知手段)
M1 走行支援手段
M2 軸調整状態記憶手段
M3 使用禁止手段
M4 作動禁止手段

Claims (6)

  1. 車両に設けられて該車両の進行方向の状況を検知する外界状況検知手段(St)と、
    外界状況検知手段(St)の検知結果を用いて自車の走行を支援する走行支援手段(M1)とを備え
    外界状況検知手段(St)が、前記状況を検知する検知モードと、該外界状況検知手段(St)の前記進行方向における軸調整が可能なエイミングモードとに切り換え可能である車両用走行制御装置において、
    外界状況検知手段(St)がエイミングモードに切り換えられて該外界状況検知手段(St)の軸の適正方向からのずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されたか否かにより該外界状況検知手段(St)の軸調整が完了したか否かを記憶する軸調整状態記憶手段(M2)と、
    外界状況検知手段(St)の軸調整が完了したことが軸調整状態記憶手段(M2)に記憶されていないときに、外界状況検知手段(St)の検知結果の使用を禁止する使用禁止手段(M3)とを備え
    前記軸調整状態記憶手段(M2)は、外界状況検知手段(St)が車両に取り付けられる前や、前記ずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されていないときには軸調整が完了していないことを記憶するとともに、外界状況検知手段(St)が車両に取り付けられて前記ずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されたときには軸調整が完了したことを記憶することを特徴とする、車両用走行制御装置。
  2. 車両に設けられて該車両の進行方向の状況を検知する外界状況検知手段(St)と、
    外界状況検知手段(St)の検知結果を用いて自車の走行を支援する走行支援手段(M1)とを備え
    外界状況検知手段(St)が、前記状況を検知する検知モードと、該外界状況検知手段(St)の前記進行方向における軸調整が可能なエイミングモードとに切り換え可能である車両用走行制御装置において、
    外界状況検知手段(St)がエイミングモードに切り換えられて該外界状況検知手段(St)の軸の適正方向からのずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されたか否かにより該外界状況検知手段(St)の軸調整が完了したか否かを記憶する軸調整状態記憶手段(M2)と、
    外界状況検知手段(St)の軸調整が完了したことが軸調整状態記憶手段(M2)に記憶されていないときに、外界状況検知手段(St)の検知結果を用いた走行支援手段(M1)の作動を禁止する作動禁止手段(M4)とを備え、
    前記軸調整状態記憶手段(M2)は、外界状況検知手段(St)が車両に取り付けられる前や、前記ずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されていないときには軸調整が完了していないことを記憶するとともに、外界状況検知手段(St)が車両に取り付けられて前記ずれ量が許容範囲内になるよう軸調整されたときには軸調整が完了したことを記憶することを特徴とする、車両用走行制御装置。
  3. 前記走行支援手段(M1)は、外界状況検知手段(St)の検知結果に基づいて自車の走行の障害になる物体を認識するとともに、自車と物体との接触を回避するように作動するものであることを特徴とする、請求項1または2に記載の車両用走行制御装置。
  4. 前記走行支援手段(M1)は、外界状況検知手段(St)の検知結果に基づいて自車の走行領域を認識するとともに、自車が認識された走行領域を走行するように作動するものであることを特徴とする、請求項1または2に記載の車両用走行制御装置。
  5. エイミング作業者への報知手段を備え、この報知手段は、エイミング時において、前記ずれ量が許容範囲内になるよう外界状況検知手段(St)が軸調整されたときに、軸調整が完了したことを報知することを特徴とする、請求項1〜請求項4の何 れか1項に記載の車両用走行制御装置。
  6. エイミング作業者への報知手段を備え、この報知手段は、エイミング時において、外界状況検知手段(St)の軸の適正方向からのずれに応じて場合分けされた相異なる複数の報知態様で報知することを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両用走行制御装置。
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