JP3568115B2 - 半導体集積回路装置および半導体集積回路装置内のレシーバ回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路装置の内部でのデータ等ディジタル情報の伝送に適用できるドライバ回路、レシーバ回路、およびディジタル信号の伝送技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路装置で取り扱われる信号は、パルス波形のディジタル信号であり、その伝送は同一基板内に形成される金属配線等を介して行われる。金属配線は一般に微細に形成されるため、配線抵抗が大きく配線間のカップリング容量が大きくなる。配線抵抗および配線容量の増加はパルス応答の時定数を増加させ、配線に伝送されるパルス波形の鈍りを生ずる。パルスの鈍りは信号伝送のクロックを低下させ、あるいは信号伝送の信頼性を低下させる要因になる。このため、送信側からの信号を受信側に確実に伝送するためのドライバ回路およびレシーバ回路が用いられる。レシーバ回路で受信された信号は鈍ったパルス形状であり、また信号伝送の途中で隣接する金属配線等からのノイズが重畳されるため、レシーバ回路でパルス波形が整形される。ディジタル信号の伝送には、以下のような方式が用いられる。
【0003】
図14は、従来のディジタル信号伝送回路の一例を示した回路図である。送信側のドライバ回路100は2段のインバータ101、102で構成され、入力信号を1段目のインバータ101の入力端103に印加する。2段目のインバータ102の出力はドライバ回路の出力端104であり、電源電圧(たとえば2.5V)と基準電圧(たとえば接地電位:0V)との間でフルスイングされた信号が出力される。出力された信号は、信号線105を伝搬しレシーバ回路106の入力端107に印加される。レシーバ回路106はNOT回路(インバータ)108とNAND回路109とで構成される。入力信号はNOT回路108で波形整形された後、NAND回路109に入力される。NAND回路109の他方入力にはクロック信号である動作信号(ACT)が入力される。NAND回路109の出力がレシーバ回路106の出力として出力端110に出力される。
【0004】
図15は図14の回路の主要部の電圧波形をシミュレートして示した図である。(a)は入力端103に入力される信号波形である。(b)は信号線105を伝送した後のNOT回路108に入力前の波形である。この波形には鈍りが見られる。(c)はNOT回路108の出力波形であり、鈍った入力波形(b)に波形整形が施されている。(d)はACT信号であり、(e)は出力端110の電圧波形である。ACT信号はクロックとして作用する。なお、シミュレートの条件は、信号線105のライン長を9mm、配線負荷容量を2.1pF(このうち信号線に接続される負荷の容量を500fFと仮定している)、配線抵抗を360Ωと仮定した。
【0005】
図16はディジタル信号伝送回路の他の従来例を示した回路図である。ドライバ回路120は、信号線121にプリチャージされた電荷を放電するn型MISFET(n−type Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor:以下n型MISFETをNFETという)122であり、入力信号はNFET122のゲートである入力端123に印加される。レシーバ回路124には、ゲートにリファレンス電圧Vrefが印加されるNFET125が設けられ、NFET125のドレイン側にはプリチャージ用のp型MISFET(以下p型MISFETをPFETという)126が接続される。PFET126のゲートには動作信号ACTが印加され、ACTがLowレベルのときにPFET126がONしてセンスライン128(NFET125のドレイン側)が電源電位Vdd(たとえば2.5V)に接続される。このとき、NFET125のソース側(信号線121)はVref−閾値電圧の値になるまでチャージされる。PFET127はACTがLowレベルにある間にセンスライン128がHighの時のノイズ耐性を上げるためのプルアップ作用を持つFETである。 PFET127のサイズはPFET126に比べて非常に小さい。
【0006】
図17は図16の回路の動作波形をシミュレートして示した図ある。(a)は入力端123の入力信号電圧を、(b)はACT信号を、(c)は出力端130の出力信号を示し、ライン(d)はセンスライン128の電位変化を、ライン(e)は信号線121の電位変化を示す。ACTがLowレベルにあり、信号線121がプリチャージされている状態(図中t<t1)で、レシーバ回路124を読み出し可能状態にするためACTをHighレベルに変える(t=t1)。このとき入力端123に入力信号を入力する。入力としてHighレベルが印加されると(同図(a))、NFET122がONし、信号線121の電位が低下する(同図(e))。この電位低下はNFET125のソースに伝わり、ソース電位がVrefと閾値電圧で決まる電位以下になったときNFET125がONして、センスライン128のチャージが急激にソース側にトランスファされる。そしてセンスライン128がLowレベルになってインバータ129を介して接続される出力端130にはHighレベルが出力されることになる。なおこのとき、PFET127は常時ONであるためPFET127にON電流が流れるが、PFET127のサイズは小さく、NFET122がONしている間はこのON電流はNFET122によって引き抜かれるため、センスライン128はLowレベルにキープされる。
【0007】
以上のような方法でディジタル信号の伝送が信号線を介してドライバ回路からレシーバ回路に行われることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年の半導体集積回路装置の高集積化と高機能化に伴い、単一の半導体基板(チップ)内に集積化される素子数が増大し、チップ内に形成される配線(信号線)の長さも長大になる傾向にある。たとえばDRAM(Dynamic Random Access Memory)の場合には、そのアドレス信号線等の配線長は数mm〜十数mmに及ぶ。よって、信号線に付随する寄生容量(浮遊容量)が増加し、また、配線抵抗が増加する。配線に付随する寄生容量および配線抵抗は、配線を伝送するパルス形状の鈍りを生じ、このため信号の伝送遅延を生じる。また、寄生容量あるいは配線抵抗に起因する配線の電力消費を増大する。
【0009】
図14に示す従来の伝送回路を用いた場合、ドライバ回路100の出力104は、電源電圧の2.5Vと基準電圧の0Vで駆動され、その振幅値は約2.5Vと大きい。このため配線長が長いアドレス信号線等では配線容量による充放電電流が大きくなる。たとえば入力信号を125MHz、レシーバ回路106の動作周波数を250MHzと仮定し、前記シミュレーションの条件で求めた平均消費電流波形のシミュレーション結果は、図18に示すように約1mAとなる。アドレス、バンク、コマンドの各ラインの総計を20本と仮定すると、これだけで20mAを消費することになる。放熱装置の付加設計等を考慮すれば消費電流の改善を要し、モバイル環境等での使用等を考慮すれば、さらに改善を図る要求が強い。
【0010】
なお、低電圧振幅でのドライブを差動アンプで実現することも考え得るが、信号線とともに共通線(コモン線)が必要になり、バス幅が2倍になる不利益がある。DRAM等特に高集積化が要求される製品への適用は配線配置面積の増加の観点から容認できない。
【0011】
また、図16の従来の伝送回路を用いた場合には、信号線121をプリチャージするPFET126がレシーバ側にあるため、PFET126のサイズを大きくできないという問題がある。たとえばDRAMの場合には内部アドレス線のレシーバ回路はメモリアレイの近傍に設けられる。メモリアレイ近傍は最も高集積化が要求される領域であり、プリチャージ用のPFET126をむやみに大きくすることは素子配置設計上許容できない。このため、PFET126のON電流を大きくできず、プリチャージに時間を要するという問題が派生する。プリチャージ時間の増加は動作周波数の向上抑制として作用し、あるいは動作周波数に対するマージンの低下に関わる。
【0012】
また、図16の伝送回路の場合には、入力信号を検出した後、次の入力信号の値に関わらず、入力123を一旦Lowレベルにリセットして信号線121をプリチャージしなければ次の信号を正確に読み取れない。仮にHighレベルの入力信号の後にLowレベルの入力信号が入力されたときにプリチャージが行われていなければ、LowレベルをHighレベルと誤認識することになる。このため、たとえばDRAMのリフレッシュ動作のように連続してHighレベルが入力されるような場合でも、毎サイクルごとにプリチャージ動作が行われ、無駄なプリチャー動作が繰り返されることになる。この結果、プリチャージにより消費される電力が無駄になる。また、この方式の伝送回路では、サイクル毎のリセットが必要であるから入力信号やプリチャージのパルスを生成するタイミング制御回路も必要になり、このような制御回路の消費電力も増加することになる。
【0013】
さらに、図16の伝送回路の場合には、読み取り可能な動作状態では、プリチャージ用のPFET126がOFF状態であり、このとき信号線121はHi−Z状態(高インピーダンス状態)に近くなる。つまり、PFET127はON状態であるが電流供給能力が小さい為、信号線121をドライブするに十分なものではない。このような状態のとき、たとえば隣接する信号ライン等の電位変化によるノイズを受けやすく、このようなノイズによって誤動作する可能性がある。
【0014】
本発明の目的は、ディジタル信号伝送回路の消費電力を低減することにある。
【0015】
本発明の他の目的は、ディジタル信号伝送回路の動作速度を向上することにある。
【0016】
本発明のさらに他の目的は、ディジタル信号伝送回路のノイズ耐性を向上することにある。
【0017】
また、本発明のさらに他の目的は、ディジタル信号伝送回路の性能を向上し、半導体集積回路装置の信頼性および性能向上を図ることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本願の発明の概略を説明すれば、以下の通りである。
【0019】
本発明のドライバ回路(20,50)は、第1型の第1トランジスタ(21)および第2型の第2トランジスタ(23)を含むインバータと、前記第1トランジスタ(21)および第2トランジスタ(23)の間に設けられ、回路を駆動する第1電位(Vdd)より低い第2電位(Vref)がその制御入力端子に印加される第2型の第3トランジスタ(22)とを含む。
【0020】
このようなドライバ回路によれば、入力信号をインバータで駆動しつつも、第3トランジスタ(22)のゲートに印加される第2電位(Vref)によって、出力電圧を制限することができる。信号線に印加される信号波形の振幅が小さくなるため、信号線で消費される充放電電流を小さくし、消費電力の低減を図ることができる。
【0021】
また、このようなドライバ回路によれば、第1トランジスタ(21)および第3トランジスタ(22)を介して信号線(30)をチャージする電流を送れる。このため、チャージトランスファ方式を採用した場合にレシーバ回路にプリチャージ用のFETを設ける必要がない。この結果、従来プリチャージに要していた電流を削減できる。なお、信号線(30)に印加する電圧は、第3トランジスタ(22)のゲートに印加される第2電位(Vref)によって第1電圧(Vdd)より低く調整できる。この結果、信号線(30)のチャージアップ電圧を低下する事による消費電流(消費電力)の削減も図れる。
【0022】
ここで、前記第3トランジスタ(22)の閾値電圧は、前記第1または第2トランジスタ(21,23)の閾値電圧より低くすることができる。
【0023】
また、前記第3トランジスタ(22)に並列接続される第4トランジスタ(24)をさらに設けることができる。第4トランジスタのゲートには、第1トランジスタ(21)をON状態にする信号がインバータの入力(DIN)に印加されたときに、入力信号またはドライバ回路のクロック周期より短い期間だけONする信号が印加できる。これによりドライバ回路からの出力信号の立ち上がりを早くすることができる。
【0024】
本発明のレシーバ回路(40)は、一方の端子に回路を駆動する第1電位(Vdd)が印加され、制御入力端子にクロック信号(ACT)が印加される相補的に構成された第1型の第5トランジスタ(41)および第2型の第6トランジスタ(42)と、前記第5および第6トランジスタ(41,42)の他方の端子にその一方の端子が接続され、他方の端子が基準電位(GND:接地電位)に接続され、その制御入力端子に前記第1電位(Vdd)より低い電圧の入力信号(RIN)が印加される第2型の第7トランジスタ(43)と、前記第5、第6および第7トランジスタ(41,42,43)により構成されるダイナミックNAND回路の出力を反転出力するインバータ(45)と、を含む。
【0025】
このようなレシーバ回路によれば、レベルコンバータとして機能するダイナミックNAND回路で小信号パルスを受信し、コンバートされたレベル(NAND回路の出力)を後段のインバータ回路でドライブできる。このため、駆動電圧レベルで小振幅の信号を感度よく検出できる。
【0026】
ここで、前記第7トランジスタ(43)の閾値電圧は、前記第5トランジスタ(41)の閾値電圧より低くすることができる。このように低閾値電圧の第7トランジスタ(43)を用い、これのゲートに信号を入力することにより低振幅の小信号に対応できる。また、第7トランジスタ(43)のソースを基準電位(接地電位)に接続することによりエバリュエート(ACT=High)時の第7トランジスタ(43)の基板バイアス効果の発生を抑制できる。基板バイアス効果が生じたときFETの閾値電圧が上昇してONするタイミングが遅れる不具合が生じるが、本発明では基板バイアス効果を抑制しているのでONタイミングの遅れは生じず、レシーバ回路(40)の応答を早くできる。
【0027】
また、第6トランジスタ(42)を低閾値電圧のトランジスタとすることができる。これによりダイナミックNANDの出力がLowレベル時の電圧を基準電位に近づけ、レシーバ感度の低下を防止できる。
【0028】
すなわち、本レシーバ回路(40)により、波形整形の手間を省き、信号(RIN)の受信と同時に低振幅入力信号のレベルシフトを1段で行うことができる。さらに、信号線(30)がアドレス線のように多数本存在する時には、各レシーバの動作を揃えることにより各アドレス信号のスキューの差をレシーブと同時に揃えることができる。これにより、同期式回路やパイプライン動作に適した低消費電力の信号伝送回路を実現できる。
【0029】
本発明の他のレシーバ回路(60)は、一方の端子が信号線(30)に接続され、制御入力端子が第2電圧(Vref)に接続され、他方の端子が出力段に接続され、信号線(30)の電位変化を一方の端子および他方の端子間のチャージトランスファにより検出するための第8トランジスタ(62)と、信号線(30)と第8トランジスタ(62)との間に設けられ、信号線(30)の電位変化を検出しない間、信号線(30)と第8トランジスタ(62)とを分離する第9トランジスタ(61)と、を含む。
【0030】
このようなレシーバ回路(60)によれば、第9トランジスタ(61)をセレクタとして作用させ、信号線(30)とレシーバ回路とを分離することができる。これにより、ドライバ回路側からの信号線(30)のチャージ動作が許容できるようになる。これにより、レシーバ回路(60)側にプリチャージ用のFETを配置する必要がなく、レシーバ回路の素子配置面積を少なくすることができる。素子配置面積の減少は、設計自由度の向上に寄与する。また、今までのプリチャージ回路のサイズを小さくすることができ、この分のセンスラインにかかる負荷容量を低減して検出感度を向上できる。
【0031】
なお、第9トランジスタ(61)の閾値電圧は、第8トランジスタ(62)の閾値電圧より低くできる。これにより、センス時の応答性を上げることができる。また、レシーバ回路の出力段には、ラッチ回路を設けることができる。これによりレシーバの出力を受け取る後段回路のタイミング設計が容易になる。
【0032】
また、前記したドライバ回路(20、50)およびレシーバ回路(40,60)を用いて半導体集積回路装置を構成できる。レシーバ回路(60)を適用した半導体集積回路装置によれば、毎サイクルの入力信号(DIN)のリセットの必要がない。これによりDRAMのリフレッシュ時のように入力信号に変化のないときに信号線電圧を変化させる必要がなく、従来のプリチャージ操作に係る電力を節減できる。また、入力信号のパルス発生回路が必要なく、この分の消費電力を節約できる。また、動作信号(ACT)と入力(DIN)とのタイミング制御マージンが増加する。さらに、信号線が何れの電位からも切り離されるHi−Z状態の期間をなくすことができ、ノイズ耐性を向上でき、安定な回路動作を実現できる。
【0033】
なお、ドライバ回路(20,50)、レシーバ回路(40,60)および信号線(30)は、同一の半導体または絶縁体基板内に形成され、複数の信号線(30)が互いに離間して並行に形成されていてもよい。本発明の半導体集積回路装置では、ノイズ耐性に優れるので、このような配線が複数並行に形成されるような高集積化された半導体集積回路装置の適用して特に効果が大きい。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本実施の形態の記載内容に限定して解釈すべきではない。なお、実施の形態の全体を通して同じ要素には同じ番号を付するものとする。
【0035】
(実施の形態1)
図1は、本発明の一実施の形態であるDRAMの概要を示すブロック図である。なお、本実施の形態ではDRAMについて説明するが、本発明はこれに限られず、信号線で接続されたドライバ回路およびレシーバ回路が含まれる任意の半導体集積回路装置に適用できる。
【0036】
図1に示すDRAMには、多数のメモリセルがマトリックス状に配置されたメモリアレイ1を有し、メモリアレイ1の周辺(直接周辺回路部)には、ワード線ドライバ/ロウデコーダ回路2、ビット線ドライバ/センスアンプ回路3、カラムデコーダ回路4が配置されている。また、メモリアレイ1とその周辺に配置される各回路から離間した制御部(間接周辺回路部)には、アドレスコントローラ5、コマンドコントローラ6が配置される。アドレスコントローラ5、コマンドコントローラ6へのアドレスおよびコマンドの入力は、入力レシーバ(端子)7を介して外部から行われる。
【0037】
アドレスコントローラ5、コマンドコントローラ6からのアドレスデータおよびコマンドデータは、バスドライバ8に入力され、バスライン9を介してバスレシーバ10に伝送される。バスドライバ8は間接周辺回路領域(制御部)に配置される。バスレシーバ10は直接周辺回路に配置される。
【0038】
回路2のロウデコーダ、回路3のカラムデコーダにはバスレシーバ10からのアドレス情報が入力される。このアドレス情報によりメモリアレイ内の所定のアドレスに位置するメモリセルが特定される。また、バスレシーバ10からの制御情報により各デコーダが制御される。
【0039】
なお、読み出し、書き込みのデータは図示しないデータ線を介して外部に入出力される。あるいは、データ線をタイムシェアリングによりアドレス線と共用してもよい。この場合、データは前記バスラインを介して書き込み、読み出しされる。また、本DRAMはクロック回路11および参照電位(Vref)発生回路12を有する。クロック回路11の出力は後に説明するACT信号として用いられる。また、参照電位Vrefの機能は後に説明する。
【0040】
図2は、バスドライバ8、バスライン9およびバスレシーバ10の1チャネル分を構成するドライバ回路20、信号線30およびレシーバ回路40の一例を示した回路図である。ドライバ回路20とレシーバ回路40は信号線30を介して接続される。信号線30は、たとえば半導体基板内に形成された金属配線を例示できる。
【0041】
ドライバ回路20は、PFET21、低閾値電圧のNFET22、NFET23、NFET24、複数段のNOTゲート25、NORゲート26、クランプ回路27を有する。PFET21のドレインは電源電位Vdd(たとえば2.5V)に接続され、ソースはNFET22のドレインに接続される。NFET22のソースはNFET23のドレインに接続され、NFET23のソースは基準電位(たとえば接地=0V)に接続される。ドライバ回路20の入力DINバーは、PFET21およびNFET23のゲートに印加される。NFET22とNFET23との接続部がドライバ回路20の出力DOUTとなる。つまり、ドライバ回路20は、低閾値電圧のNFET22がPFET21側に配置されたインバータ構成を有する。
【0042】
ドライバ回路20の動作は以下の通りである。入力DINバーにHighレベルが入力されると、PFET21がOFF状態になり、NFET23はON状態になって、出力DOUTにはLowレベルの電圧が出力される。一方、入力DINバーにLowレベルが入力されると、PFET21がON状態になり、NFET23はOFF状態になる。このとき、出力DOUTの電圧は、NFET22の状態により相違する。図示するように、NFET22のゲートには参照電位Vrefが入力される。NFET22のゲート−ソース間の電圧Vgsが閾値電圧Vtを超えるようにVrefがに印加されているとき、NFET22はON状態になる。今、DOUTの電圧がVrefより十分に低ければNFET22はON状態であり、DOUTの電圧はON状態にあるPFET21からのVddでドライブされて上昇する。しかし、DOUTの電圧が上昇してVref−Vtまで上昇するとNFET22はOFF状態になり、それ以上の電圧上昇はしなくなる。つまり、このようなインバータ構成の回路では、Vrefによって出力DOUTの振幅を制御できる。Vrefとして電源電位よりも低い電位を設定することにより、従来電源電位と接地電位との電位差でフルスイングしていたドライバ回路に比較して小さな振幅値で制限されたパルス信号を生成できる。これにより、信号線での電力消費を低減し、半導体集積回路装置の消費電力を低減できる。
【0043】
なお、NFET22には、NFET24を並列に接続できる。NFET24のゲートには、DINバーと複数段のNOTゲート(インバータ)25により遅延されたDINバーとを入力とするNORゲート26の出力を入力する。NORゲート26の出力は、複数段のNOTゲート25により遅延された時間に相当するDINバーの立下り(DINの立ち上がり)時の短期間だけHighレベルが出力され、このHighレベルがゲートに印加されている短期間だけNFET24がON状態になる。これにより、DINにHighレベルが入力されたときのDOUTの立ち上がりを早めることができる。
【0044】
また、出力DOUTには、接地電位との間に、ゲート−ドレイン間がショートされた低閾値電圧のNFETを複数段接続できる。複数段のMISFETによりその閾値電圧の和を超える電圧を出力しないようにDOUTをクランプできる。ここのクランプ回路27により、たとえば信号線30にノイズが重畳されて予期せぬ高電圧がDOUTに印加されることを防止することができる。
【0045】
次にレシーバ回路40について説明する。レシーバ回路40は、PFET41、低閾値電圧のNFET42,43、PFET44およびインバータ45を有する。PFET41のドレインは電源電位Vddに接続され、ソースはNFET42のドレインに接続される。NFET42のソースはNFET43のドレインに接続され、NFET43のソースは基準電位(たとえば接地電位)に接続される。レシーバ回路40の入力RINは、低閾値電圧のNFET43のゲートに印加され、動作信号ACTがPFET41およびNFET42のゲートに印加される。すなわち、PFET41〜43により、PFET41のソースとNFET42のドレインとに接続される配線46の電位が出力となるダイナミックNAND回路を構成する。特に、本実施の形態のレシーバ回路40では、入力に小振幅のパルス信号が入力されても十分な感度を持つようにNFET42,43に閾値電圧が低いFETを適用している。また、配線46の電位(ダイナミックNAND回路の出力)を入力とするインバータ45を配置し、インバータ45の出力がゲートに入力されるPFET44をダイナミックNAND回路の出力と電源電圧との間に配置している。インバータ45とPFET44は、ハーフラッチとしてインバータ45の入力信号がHighレベル時のラッチ動作を行わせ、出力ROUTのノイズ耐性を高める。また、次段のドライブ能力の向上に用いる。
【0046】
図3はレシーバ回路40の各部の電圧波形をシミュレートして示した図である。縦軸は電圧であり横軸は時間である。ラインAはRINに入力される信号波形であり、破線で示すラインBはACT信号の入力波形である。なお、比較のため従来技術のフルスイングインバータによる入力波形をラインCに示す。前記の通りラインAのピーク値はラインCのピーク値より低く制限されている。図示するタイミングでRINとACTが入力されたときのダイナミックNANDの出力(配線46の電圧)波形をラインDに示し、ROUTの信号波形をラインEに示す。入力RIN(ラインA)がHighレベル(約0.9V)にあるとき、HighレベルのACTが入力されると、ダイナミックNANDの出力がHighからLowに変化し、出力ROUTがLowからHighに変化する。この過程を図4を用いてさらに詳細に説明する。
【0047】
図4はHighレベルのACT信号が入力されている状態で、ラインFに示すようなガウス関数状のRIN信号が入力された時の各部の電圧をシミュレートして示した図である。縦軸は電圧であり、横軸は時間である。ラインGはNFET43とNFET42との接続部(配線47)の電圧変化を示し、ラインHはダイナミックNANDの出力(配線46の電圧)を示す。ラインIはROUTの電圧変化を示す。また、ラインJはNFET43の閾値電圧Vtの変動を示し、ラインKはNFET42の閾値電圧Vtの変動を示す。
【0048】
HighレベルのACT信号が入力されている状態で図示するようにRIN(ラインF)が時間に従って増加すると、NFET43のゲート電圧が上昇し、時刻t1の頃からNFET43がONしはじめる。これに伴って、NFET43とNFET42の接続部(配線47)の電位(ラインG)が下がり始め、これに引きずられるように配線46の電位(ラインH)も下降し始める。この時点では十分なゲート−ソース間電圧がとれていないためNFET42はON状態にはなっていない。そして、時刻t2に至って配線47の電位がLowレベルに至り、NFET42のゲート−ソース間には十分な電圧が印加されてNFET42が完全にONする。よって、配線46は接地電位にドライブされ、同時にインバータ45の出力(ラインI)がHighレベルに反転してPFET44がOFFされる。配線46の電位がLowレベルで安定化されると共にROUTがHighレベルで安定化する。
【0049】
この間のNFET43の閾値電圧の変化はラインJに示す通り約47mVであり、一方NFET42の閾値電圧の変化はラインKに示す通り約287mVである。これは、NFET42のゲートに低振幅信号を入力するよりも、NFET43のゲートに入力する方が高い感度で信号を検知できることを意味する。一般的なダイナミックロジック回路では、低閾値のFETを用いず通常の閾値電圧を有するFETを用いて、NFET43とNFET42に相当するFETのゲートへの接続を逆にし、ACTをNFET43に相当するFETに、RIN(ただし0−Vddの振幅を持つ)をダイナミックロジックの出力側に相当する部分に入力する。一般的なダイナミックロジック回路におけるNFET42に相当するFETのゲートに信号入力を印加することも考えられるが、本願発明は、そのような構成のダイナミックロジック回路よりも高い感度が得られることがわかる。
【0050】
図5は、本実施の形態のレシーバ回路の感度を図14に示す従来のレシーバ回路と比較して示したグラフである。(a)は従来のレシーバ回路の入力信号(ラインL)に対する出力応答(ラインM)を示し、入力電圧が1.26Vになって出力がHighレベルに変化することがわかる。一方(b)は本実施の形態のレシーバ回路の応答を示し、入力(ラインF)の電圧が0.54Vに達して出力(ラインI)がHighレベルに変化する。すなわち、本実施の形態のレシーバ回路では、従来のCMOSロジック回路のレシーバに比較して約0.7V低い電圧で応答することがわかる。
【0051】
上記したドライバ回路とレシーバ回路の総合的な動作を図6を用いて説明する。図6は、前記したドライバ回路、レシーバ回路の主要部の電圧波形を示した図である。(a)はドライバ回路の入力DINバーに加えられる反転入力(DIN)の信号波形を、(b)はレシーバ回路の入力RINに加えられる信号波形を、(c)はレシーバ回路のACT端子に加えられる動作信号を、(d)はレシーバ回路の出力ROUTに出力される信号波形を示す。(b)に示す波形はドライバ回路の出力波形に相当し、DINへの入力信号(振幅値が約2.5V)に対して約0.9Vの振幅値に制限されている。この振幅値は、前記の通りVrefで調整できるものである。そして、レシーバ回路の出力ROUTは、RINとACT信号のNAND・NOTつまりAND論理で出力されている。ACT信号がHighレベルにあるときのROUTのレベルを読み取ることにより、入力DINの信号が伝送される。また、ROUTはCMOSロジックのレベル(電源電圧:約2.5V)で出力されている。
【0052】
本実施の形態のドライバおよびレシーバ回路を用いれば、前記の通り十分な感度と安定性を従来どおり維持しつつ、消費電力を節約できる。図7は、前記本実施の形態の回路による平均消費電流波形のシミュレーション結果を示す図である。ラインNにその結果を示す。比較例として従来技術(図14の回路)の場合をラインPに示す。図示するように、従来技術においては約1mAの電流が消費されていたが、本実施の形態では、振幅電圧を約0.9Vに制限したので、消費電流が約0.57mAに低減されている。すなわち、平均消費電流を1ラインあたり約40%低減できる。20本の信号線が存在すると仮定すると、従来技術においては約20mA必要であったのが、本実施の形態によれば約11.4mAに低減できる。
【0053】
また、NFET24、複数段のNOTゲート25およびNORゲート26からなるヘルプ回路を設けたので、DIN(DINバーの反転信号)が入力されたときに素早くDOUTを立ち上げることができる。なお、信号線30が低振幅化されたため、スルーレートを低下することが可能になる。従来技術の3.76V/nsのスルーレートを1.41V/nsまで低下(−62%)させることができる。スルーレートの低減は電源の過渡電流(電流ノイズ)を小さくすることができ、次に説明するピーク電流値を抑制する効果がある。
【0054】
また、信号の振幅を従来技術に比較して小さくしており、前記したスルーレートを低下しているので、ピーク電流値が15.5mA(従来)から8.5mA(本実施の形態)に約45%低減している。このため、電流ノイズが低減され、半導体集積回路装置の動作信頼性を向上できる。
【0055】
また、低信号振幅で動作させるため、レシーバのACT信号を最大0.25ns前倒しすることが可能になる。この前倒し期間は250MHz動作周期の6%に相当し、半導体集積回路装置の動作マージンの向上に寄与できる。
【0056】
また、一旦ダイナミックロジック構成のレシーバーで入力信号RINのHighレベルを検出すると、入力に重畳されるノイズに反応し難いという効果もある。
【0057】
(実施の形態2)
本実施の形態の半導体集積回路装置(たとえばDRAM)は、実施の形態1と同様であるから、その説明は省略する。
【0058】
図8は、本実施の形態のドライバ回路50、信号線30、レシーバ回路60を示した回路図である。ドライバ回路50は、実施の形態1のドライバ回路20と基本的には同じ構成を持つ。つまり、実施の形態1のPFET21〜23と同様のFETからなるインバータ構成を有し、実施の形態1(図2の中のドライバ回路20)と同様にVrefで制限された電圧でDOUTを出力する。ドライバ回路50の入力には入力信号DINが入力される。
【0059】
ドライバ回路50の動作を説明する。DINがLowレベルにあるとき、PFET21はON状態にあり、NFET23はOFF状態にある。実施の形態1で説明した通り、この状態においては、DOUTはVrefで制限される電圧が出力され、信号線30の電位はDOUTの出力電圧でドライブされる。一方、DINがHighレベルにあるとき、PFET21はOFF状態にあり、NFET23はON状態にある。従って、DOUTは電源電位Vddから遮断され、接地電位でドライブされる。このように信号線30は、常に何れかの電位でドライブされており、高インピーダンスのHi−Z状態になることがない。このため、信号線はたとえば隣接する信号線の電位変動に起因する電位変動に強く、ノイズ耐性に優れた回路を構成できる。また、ドライバ回路50は間接周辺回路領域に配置されるため素子配置面積にある程度の余裕が許容され、信号線30の素早いチャージングに必要な十分大きなON電流を確保できる程度の大きさのMISFET(PFET21,NFET22)でドライバ回路を構成できる。このため、信号線のチャージング時間を短縮して、動作速度の向上あるいは動作マージンの確保に寄与できる。
【0060】
次にレシーバ回路60について説明する。レシーバ回路60は、低閾値電圧のNFET61、NFET62およびPFET63と、複数の論理ゲートからなるラッチ回路64を有する。ラッチ回路64を有することにより、次段のタイミング設計を容易にできる。
【0061】
NFET61のソースは信号線30に接続されるレシーバ回路60の入力RINに接続され、ドレインはNFET62のソースに接続される。NFET62のドレインはラッチ回路64に入力され、PFET63のドレインに接続される。PFET63のソースは電源電位Vddに接続される。NFET61のゲートにはACT信号が入力され、NFET62のゲートはVrefに接続される。PFET63のゲートは接地される。
【0062】
レシーバ回路60の動作は従来技術(図16を参照)で説明したチャージトランスファ方式の動作と基本的には同じである。しかし、本実施の形態のレシーバ回路60では、信号線30とチャージシェアリングを行うNFET62との間にセレクタとして機能するNFET61を設けている点が異なる。NFET61のゲートにはACT信号が入力されるので、動作状態(ACT=Highレベル)のときにチャージシェアリングするNFET62と信号線30とが接続され、ACT=Lowレベルのとき信号線30とNFET62とは遮断される。このようにレシーバが非動作状況にあるとき(ACT=Lowレベル)に信号線30がレシーバ回路60から遮断さるため、ドライバ回路側50からの信号線30のチャージングが可能になる。一方、信号線30はドライバ回路50により入力信号(DIN)に応じてチャージ状態あるいはディスチャージ状態の何れかの状態にあり、ドライバの入力をリセットする必要がない。このため、毎サイクルの入力リセットを行うことに伴う消費電力を節約でき、また、入力パルスを発生させる回路が不要になる。入力パルス用の制御回路も必要ないので、これら回路を駆動する電力をもさらに節減することが可能になる。
【0063】
レシーバ回路60のセンスライン65はPFET63によりプリチャージされる。ただし、本実施の形態では、信号線30をNFET62により遮断し、従来技術のように信号線30をプリチャージしないので、センスライン65の負荷容量は非常に小さくなる。このためPFET63にはON電流の小さな小面積のFETを適用できる。このため従来プリチャージ用に配置していたFET(図16のPFET126)の素子面積分だけ占有面積を削減できる。たとえばDRAMの場合には面積的な余裕の少ないメモリアレイの近傍(直接周辺回路)でマージンを生むことができるので、集積化への寄与が大きい。なお、PFET63にはプリチャージ信号(ACT)を配線せず、PFET63を常にON状態で作動させてセンスライン65をVddにプルアップし、プリチャージを実現する。しかし、PFET63のサイズは非常に小さく、常にONさせた状態でプルアップしても貫通電流が少なく、チャージシェアリング動作も損なわれることはない。
【0064】
図9は図8の回路の動作波形をシミュレートして示した図である。(a)は入力(DIN)の信号波形を、(b)はACT信号波形を、(c)は出力ROUTの信号波形を示し、ライン(d)はセンスライン65の電位変化を、ライン(e)はNFET61とNFET62の間の配線66の電位変化を示す。入力信号としてDINに常時Highレベルが印加される場合を例示している。DINがHighレベルであるからNFET23はON状態であり、信号線30はLowレベルにドライブされている。
【0065】
ACTがLowレベルにあるとき、NFET61がOFF状態であるから、センスライン65の電位はPFET63を介して供給されるVddによりHighレベルにドライブされる。レシーバを読み出し可能状態とするためACTをHighレベルに変えると、NFET61がONする。信号線30がLowレベルにあるからNFET62のソース電位(配線66の電位)がVrefと閾値電圧で決まる電位以下になったときNFET62がONし、センスライン65のチャージが急激にソース側にトランスファされる。そしてセンスライン65がLowレベルになり、ラッチ回路64を介して接続される出力ROUTにはHighレベルが出力される。なお、センスライン65がLowレベルになってもPFET63は常にON状態であるからPFET63のON電流が流れるが、この電流は非常に微小であり、センシングに影響はない。
【0066】
図10〜12は、本実施の形態の伝送回路の効果を説明する図である。図10〜12の各図において(a)は従来技術におけるドライバ入力DIN、ACT信号、レシーバ出力ROUTを示すタイミングチャートであり、(b)は本実施の形態2におけるドライバ入力DIN、ACT信号、レシーバ出力ROUTを示すタイミングチャートである。(c)は(a)(b)における平均消費電流をシミュレートした図であり、破線は従来技術を、実線は本実施の形態の場合を示す。
【0067】
図10は入力DINに常時Highレベルが入力された場合を示している。(c)に示す通り、本実施の形態の回路では、従来技術に比較して平均消費電流が大幅に削減されている。動作電流を従来技術と比較して最大90%低減できる。前記の通り、本実施の形態では毎サイクルごとの入力リセットが必要でなく、本条件のように常時Highレベルが入力されるときには結果的に無駄になるリフレッシュ動作の電流を削減できる。
【0068】
図11は入力DINに常時Lowレベルが入力された場合を示している。(c)に示すように、本実施の形態の回路ではむしろ平均消費電流が上昇している。しかし、図10に示す場合の効果(約0.35mA以上の電流削減効果)に比較して無視できるほどの差(約0.01mA)でしかない。
【0069】
図12は入力DINにLowレベルとHighレベルが交互に入力された場合を示している。(c)に示すように、本実施の形態と従来技術では大きな相違はない。
【0070】
図10〜12の結果を総合すると、常時Highレベルが入力された場合の本実施の形態の効果が顕著であり、常時Lowレベルの場合のデメリットを差し引いても本実施の形態の回路は従来技術の回路より消費電力が改善されているといえる。むしろDRAMに適用した場合であって入力にHighレベルが連続するパターンが通常のランダムアクセス時よりも多く含まれるような場合には、本実施の形態の効果が顕著に期待できる場合が多いと考える。
【0071】
以上、本発明者によってなされた発明を発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0072】
たとえば、図13に示すように、実施の形態2において、レシーバ回路の後段に設けたラッチ回路は特になくてもよい。この場合、ラッチ回路に占有される素子面積が削減され、プリチャージ用のFETの削減と併せて、従来技術に比較した75%の素子面積削減率を達成できる。レシーバ回路が素子配置面積に余裕の乏しいメモリアレイの近傍(直接周辺回路)に配置されるようなDRAMに適用した場合にはこの効果は特に大きい。
【0073】
【発明の効果】
本願で開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果は、以下の通りである。
【0074】
すなわち、ディジタル信号伝送回路の消費電力を低減できる。ディジタル信号伝送回路の動作速度を向上できる。ディジタル信号伝送回路のノイズ耐性を向上できる。ディジタル信号伝送回路の性能を向上し、半導体集積回路装置の信頼性および性能向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるDRAMの概要を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1のドライバ回路、信号線およびレシーバ回路の一例を示した回路図である。
【図3】レシーバ回路の各部の電圧波形をシミュレートして示した図である。
【図4】ガウス関数状のRIN信号が入力された時の各部の電圧波形をシミュレートして示した図である。
【図5】本発明の一実施の形態であるレシーバ回路の感度を従来のレシーバ回路と比較して示した図である。
【図6】ドライバ回路およびレシーバ回路の主要部の電圧波形を示した図である。
【図7】実施の形態1の回路による平均消費電流波形のシミュレーション結果を示す図である。
【図8】本発明の他の実施の形態であるドライバ回路、信号線およびレシーバ回路を示した回路図である。
【図9】図8の回路の動作波形をシミュレートして示した図である。
【図10】実施の形態の伝送回路の効果を説明する図であり、入力DINに常時Highレベルが入力された場合を示す。
【図11】実施の形態の伝送回路の効果を説明する図であり、入力DINに常時Lowレベルが入力された場合を示す。
【図12】実施の形態の伝送回路の効果を説明する図であり、入力DINにLowレベルとHighレベルが交互に入力された場合を示す。
【図13】実施の形態2の他の例を示す回路図である。
【図14】従来のディジタル信号伝送回路の一例を示した回路図である。
【図15】図14の回路の主要部の電圧波形をシミュレートして示した図である。
【図16】従来のディジタル信号伝送回路の他の例を示した回路図である。
【図17】図16の回路の動作波形をシミュレートして示した図である。
【図18】図14の回路の平均消費電流波形をシミュレートして示した図である。
【符号の説明】
1…メモリアレイ、2…ワード線ドライバ/ロウデコーダ回路、3…ビット線ドライバ/センスアンプ回路、4…カラムデコーダ回路、5…アドレスコントローラ、6…コマンドコントローラ、7…入力レシーバ(端子)、8…バスドライバ、9…バスライン、10…バスレシーバ、11…クロック回路、12…参照電位発生回路、20,50…ドライバ回路、21,41,44,61,63…PFET、22,23,24,42,43,62…NFET、25,45…NOTゲート(インバータ)、26…NORゲート、27…クランプ回路、30…信号線、40,60…レシーバ回路、46,47,66…配線、64…ラッチ回路、65…センスライン、100,120…ドライバ回路、101,102…インバータ、103,107,123…入力端、104,110,130…出力端、105,121…信号線、106,124…レシーバ回路、108…NOT回路、109…NAND回路、122,125…NFET、126,127…PFET、128…センスライン、129…インバータ、ACT…動作信号、DIN…ドライバ入力、DOUT…ドライバ出力、RIN…レシーバ入力、ROUT…レシーバ出力、Vdd…電源電圧、Vref…リファレンス電圧(参照電圧)、Vt…閾値電圧。
Claims (10)
- 第1型の第1トランジスタおよび第2型の第2トランジスタを含むインバータ、および、前記第1トランジスタおよび第2トランジスタの間に設けられ、回路を駆動する第1電位より低い第2電位がその制御入力端子に印加される第2型の第3トランジスタ、を含むドライバ回路と、
一方の端子が入力端に接続され、制御入力端子が前記第1電圧より低い第2電圧に接続され、他方の端子が出力段に接続され、前記入力端の電位変化を前記一方の端子および他方の端子間のチャージトランスファにより検出するための第8トランジスタ、前記入力端と前記第8トランジスタとの間に設けられ、前記入力端の電位変化を検出しない間、前記入力端と前記第8トランジスタとを分離する第9トランジスタ、および、一方の端子が前記第1電圧に接続され、他方の端子が前記第8トランジスタの他方の端子と前記出力段との間のセンスラインに接続され、前記センスラインの電位に応じて常に前記センスラインをプリチャージするように動作する第11トランジスタを含むレシーバ回路と、
前記第2トランジスタと前記第3トランジスタとの接続部である前記ドライバ回路の出力端と前記レシーバ回路の前記入力端とを接続する信号線と、
を含む半導体集積回路装置。 - 前記信号線の電圧を前記第2電圧で制御される電圧に維持するための電流が前記第1および第3トランジスタを介して供給される請求項1記載の半導体集積回路装置。
- 前記第3トランジスタの閾値電圧が、前記第1または第2トランジスタの閾値電圧より低く、前記第9トランジスタの閾値電圧は、前記第8トランジスタの閾値電圧より低いことを特徴とする請求項2記載の半導体集積回路装置。
- 前記ドライバ回路、レシーバ回路および信号線は、同一の半導体または絶縁体基板内に形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の半導体集積回路装置。
- 前記ドライバ回路、レシーバ回路および信号線の組を複数有し、前記複数の信号線が互いに離間して並行に形成されている請求項4記載の半導体集積回路装置。
- 前記第2電位を調整することにより、前記ドライバ回路の出力電圧を前記第1電位より低く制限する請求項1記載の半導体集積回路装置。
- 前記第3トランジスタに並列接続される第4トランジスタをさらに含み、
前記第4トランジスタの制御入力端子には、前記第1トランジスタをON状態にする信号が前記インバータの入力に印加されたときに、前記入力信号のクロック周期または前記ドライバ回路のクロック周期より短い期間だけONする信号が印加される請求項1記載の半導体集積回路装置。 - 一方の端子が信号線に接続され、制御入力端子が回路を駆動する第1電圧より低い第2電圧に接続され、他方の端子が出力段に接続され、前記信号線の電位変化を前記一方の端子および他方の端子間のチャージトランスファにより検出するための第8トランジスタと、
前記信号線と前記第8トランジスタとの間に設けられ、前記信号線の電位変化を検出しない間、前記信号線と前記第8トランジスタとを分離する第9トランジスタと、
一方の端子が前記第1電圧に接続され、他方の端子が前記第8トランジスタの他方の端子と前記出力段との間のセンスラインに接続され、前記センスラインの電位に応じて常に前記センスラインをプリチャージするように動作する第11トランジスタと、
を含む半導体集積回路装置内のレシーバ回路。 - 前記第9トランジスタの閾値電圧は、前記第8トランジスタの閾値電圧より低い請求項8記載の半導体集積回路装置内のレシーバ回路。
- 前記第8トランジスタの他方の端子と前記出力段との間に設けられたラッチ回路を含む請求項9記載の半導体集積回路装置内のレシーバ回路。
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