JP3568103B2 - 画像圧縮装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影画像をデータ圧縮する画像圧縮装置、特に圧縮画像のデータサイズを所望のデータサイズに合わせるべく、量子化テーブルに掛け合わせる係数を適宜に設定することに特徴を有する画像圧縮装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のコンピュータシステム、特にパーソナルコンピュータの急速な普及に伴って種々の周辺装置の需要も拡大している。取り分け、パーソナルコンピュータに写真を取り込むための周辺装置として、撮影した写真画像を直接デジタルデータとして取り込めるデジタルスチルカメラが注目されている。
【0003】
デジタルスチルカメラにおいては、種々のデータ圧縮方式により圧縮したデータを保存するようにして、その撮影可能フレーム数の増大が図られている。このようなデータ圧縮方式の一つであるJPEG (Joint Photographic Experts Group) 方式は、コンピュータシステム向けに高精細な写真画像データを高効率でデータ圧縮するために開発されたものであって、そのファイル形式はデジタルスチルカメラだけでなくCD−ROMコンテンツ,インターネット用の画像ファイル形式としても利用されている。
【0004】
JPEG方式によるデータ圧縮のアルゴリズムは以下の通りである。まず始めに、カラーの原画像を3原色の各成分毎に分解し、輝度情報及び色差情報に変換する。この分解した各原色成分の画像において、8×8ピクセルを1単位とするブロック毎に分割する。次に、各ブロックを2次元の離散コサイン変換 (Discrete Cosine Transform : 以下、DCTという) することによって64個のDCT係数、具体的には1個のDC係数(直流成分を表す)及び63個のAC係数(交流成分を表す)を得る。
【0005】
そして、これらのDCT係数を量子化テーブルを用いて量子化する。量子化テーブルは、人間の視覚が有しているローパスフィルタ特性に基づき失われても目立たない高周波成分、即ち原画像の複雑性を反映している成分を他より粗く量子化して、そのデータ量を多く削減するように設定してある。DCT係数を量子化した後、所定の符号化テーブルを用いた可変長符号化 (Variable Length Coding) により符号化する。また、画像伸張に必要な情報を含むヘッダを作成し、符号化して得られたデータに前記ヘッダを付加してファイルを完成させる。
このようなJPEGアルゴリズムに基づきデータ圧縮された圧縮画像は、前述の手順とは逆の手順に従って原画像に伸張される。
【0006】
原画像に対する圧縮画像のサイズ比を圧縮率という。データ圧縮においては一般に、高圧縮率の実現が主要な課題となるが、前述のJPEGアルゴリズムのように圧縮対象である原画像の損失を伴うデータ圧縮においては、圧縮率を高めるための処置が画質の劣化を促進するという不具合がある。
従って、目標の圧縮画像サイズに収まる範囲内で画質の劣化が可及的に少なくなるように圧縮率を適正に設定することが主要な課題となっている。このような圧縮画像サイズの制御は、例えばデジタルスチルカメラにおいては、所定数の写真画像をデータ圧縮して固定サイズのバッファにその容量を超えないように記憶する状況において必要とされる。
以上の如きデータ圧縮における圧縮画像サイズの制御に関わる問題は、一般に固定サイズバッファ問題として知られている。
【0007】
反復アプローチは、前述の問題に対処すべく提案されている方法の一つであって、所望の圧縮率の圧縮画像を得るために、一つの原画像に対して少なくとも2回の処理パスを必要とする。
具体的には、最初の処理パスの間に原画像の特徴を反映するパラメータの統計を取る。続く2回目の処理パスの実行に先立ち、圧縮率を決定するテーブル、例えばJPEGアルゴリズムにおいては量子化テーブルを最適に設定する。
テーブルの設定は、最初の処理パスにおいてパラメータの統計に表れた特徴に基づき適当に選択された値を、前記処理パスにおいて使用したテーブル(量子化テーブル)に掛け合わせることによりなされる。この掛け合わせる値のことをスケールファクタと呼ぶ。そして、設定後のテーブルを用いる2回目以降の処理パスにおいて、所定のアルゴリズムにより原画像をデータ圧縮する。
【0008】
以下に、スケールファクタと圧縮率及び画像の特徴との相関関係について図面を用いて説明する。
図4は複数のビットマップ画像について単純なJPEGアルゴリズムによるデータ圧縮を夫々施したときのスケールファクタに対応する圧縮率の実績を表す統計グラフを説明するための説明図である。具体的には原画像として、「梅」,「ビル」,「室内」,「遠景」及び「橋」の画像を用意し、各画像について複数のスケールファクタを設定してデータ圧縮を行ったときの圧縮率を表している。
【0009】
「梅」画像は、梅の枝に花が咲いている様子を撮影したものであり、その特徴は入り組んだ枝及び花で画像の全領域が埋め尽くされており、比較的複雑である。「ビル」画像及び「室内」画像は、オフィス街に立ち並んだビルの様子及び室内の様子を夫々撮影したものであり、その特徴は平均的である。「遠景」画像は、地平線により上下に分割される風景の様子を撮影したものであり、その特徴は比較的単純である。「橋」画像は、水面を背景とする橋の様子を撮影したものであり、その特徴は水面の領域が画像の大部分を占めており、比較的単純である。
【0010】
図に示すように、同一の画像においては設定されたスケールファクタが大きい程、圧縮率が高くなる。また、各画像に対して同一のスケールファクタを設定してデータ圧縮したとき、比較的複雑な「梅」画像と比較的単純な「遠景」又は「橋」の画像とでは後者の方が圧縮率が高い。
このように、圧縮率はスケールファクタ及び圧縮対象の画像の特徴に依存しているため、前述の如き反復アプローチにおいては最初の処理パスの間に画像の特徴を抽出し、これに基づき所要の圧縮率を実現すべく適当なスケールファクタを設定している。
【0011】
ところで、デジタルスチルカメラの撮像素子として用いられているCCD (Charge Coupled Device)においては、それに画像信号として蓄えられた電荷の読み取りがただ一度しかできない。従って、前述のような反復アプローチを採用する場合、原画像をメモリに記憶することが必要とされる。
このようなメモリの増設に係る経費はシステム費用を増加させるという望ましからぬ状況を惹起するため、メモリの増設を必要としない反復アプローチが既に提案されている。
【0012】
特開平9−130802号公報において提案されている画像圧縮方法は、このような反復アプローチの一例であって、最初のJPEGアルゴリズムの処理パスにおいて原画像にDCTを施し、得られたDCT係数の所与のQ因子に基づく量子化ステップの後、量子化DCT係数の絶対値の平均和に基づく活動性基準値を計算して、この値及び所与の数学モデルに基づいて圧縮率の決定に関わる新たなQ因子を設定する。そして、この新たなQ因子を使用する2回目の処理パスにおいて、得られた量子化DCT係数に可変長符号化を行い、圧縮画像を求めるべくなすことにより、メモリの増設を施していないシステムにおいて前記原画像を所定のデータサイズにデータ圧縮することを目的とする。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところが前述の画像圧縮方法によると、その最初の処理パスにおいて量子化DCT係数を取得する構成が必須であるから、これを実施する際には市場において安価で流通している従来の回路部品を流用することが叶わず、新たな回路部品の設計・製造を必要とする。このための経費によるシステム費用の増加は製造業者にとって疎かにはできない。
すなわち、システム費用の増加を抑制すべくメモリの増設に係る経費を削減するための工夫がシステム構成を複雑化し、延いては他の経費の増加を招くことになるから、期待した効果が十分には得られない虞れがあるという問題がある。
【0014】
また反復アプローチにおいては、処理パスを増加させて処理時間を多くすることでより厳密なサイズ調節が可能であるが、固定サイズのバッファを備えるデジタルスチルカメラの使用者側の立場としては、前記バッファに記憶可能な総フレーム数さえ満たしていれば、フレーム毎のデータサイズが若干増減したとしても支障がないという事情があるため、サイズ調節に係る処理を簡素化して処理時間を短縮させる余地がある。
【0015】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであって、所与の相関関数に基づき目標の圧縮画像サイズに応じて設定したスケールファクタを用いる反復アプローチによって、圧縮画像サイズを目標サイズに可及的に合わせるようにデータ圧縮し、しかもその実施の際には従来の回路部品を流用可能になすことにより、経費節減に有利な画像圧縮装置の提供を目的とする。
【0016】
また、固定サイズのバッファにその容量を超えないように所定数の写真画像をデータ圧縮して記憶するデジタルスチルカメラにおいて、厳密なサイズ調節に係る処理を省いて処理を簡素化することにより、処理時間の短縮を図る画像圧縮装置の提供を他の目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る画像圧縮装置は、画像を複数のブロックに分割し、各ブロックを単位として直交変換を施し変換係数を得て、所定の量子化テーブルを用いて前記変換係数を量子化し、量子化された変換係数を可変長符号化する画像圧縮装置において、画像圧縮のデータサイズの目標値を受け付ける手段と、所定値に設定した第1の係数を所定の量子化テーブルに掛け合わせて、処理対象の画像をデータ圧縮する第1の処理を施す手段と、前記第1の処理によって得た圧縮画像のデータサイズに対する前記目標値の比率に基づき達成すべき縮小率を求め、多数の画像の縮小率を平均化した縮小率と係数との相関関係を表す相関関数を用いて、前記求めた縮小率に対応する第2の係数を設定する手段と、前記第1の処理に用いた量子化テーブルに前記第2の係数を掛け合わせ、処理対象の画像に、前記第2の係数を掛け合わせた量子化テーブルを用いて変換係数を量子化する過程を含む、画像の圧縮に係る処理を施す手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
本願出願人は、係数としてのスケールファクタを掛け合わせた量子化テーブルを用いてデータ圧縮する処理パスについて、特定のスケールファクタを掛け合わせた量子化テーブルを用いる処理パスによりデータ圧縮した圧縮画像のデータサイズを基準サイズとしたとき、他のスケールファクタを掛け合わせた量子化テーブルを用いる処理パスによりデータ圧縮した圧縮画像のデータサイズの前記基準サイズに対する比率と前記他のスケールファクタとの間には、画像の特徴に影響されない相関関係が成り立つことに着目し、この事象を、圧縮画像のデータサイズを所定の目標値に合わせるようなスケールファクタの設定に利用することに思い至った。
【0019】
図5は複数のビットマップ画像について単純なJPEGアルゴリズムによるデータ圧縮を夫々施したときのスケールファクタに対応するサイズ比を表す統計グラフを説明するための説明図である。
具体的には、その原画像として前述の「梅」,「ビル」,「室内」,「遠景」及び「橋」の画像を用意し、各画像について最初の処理パスにおいてスケールファクタを0.05と設定してデータ圧縮を行い、第1圧縮画像サイズを求める。次に、各画像について複数のスケールファクタを設定してデータ圧縮を夫々行い、第2圧縮画像サイズを求める。そして、第1圧縮画像サイズに対する第2圧縮画像サイズのサイズ比を求め、この百分率を縮小率として表している。
【0020】
図示の統計グラフからは、設定されたスケールファクタが同一であれば、特徴が異なる他の画像においても縮小率が略同じになることが読み取れる。前述の如き手順に従って不特定多数の画像について同様に縮小率を計算し、その結果を平均することによって、スケールファクタと縮小率との一般的な相関関係を表す曲線を求めることができる。
従って、第1圧縮画像サイズ及び目標値から求まる所要の縮小率に基づき、この曲線を表す関数、即ち相関関数を利用してスケールファクタを設定することが可能である。
【0021】
以下に、この発明に係る画像圧縮装置の概念を2つの図面を使用して説明する。図6は本発明に係る画像圧縮装置におけるデータ圧縮の概念を示す概念図であって、JPEGアルゴリズムを使用して、データサイズがxである原画像をデータサイズがzである圧縮画像にデータ圧縮する状況を表している。また図7は、相関関数に基づくスケールファクタの設定手順の概略を説明するための説明図である。
【0022】
原画像Sの指定及びデータサイズの目標値zの設定を受け付けたとき、所定値αをスケールファクタSF1 (第1の係数)に設定し(1)、このSF1 を所定の量子化テーブルに掛け合わせて、原画像Sを第1の処理パスによりデータ圧縮することにより(2)、圧縮画像C1を得る。相関関数Rにおいて、スケールファクタSF1 と対応する値を100%として、縦軸に目盛りを割り振る。前記圧縮画像C1のデータサイズy1 及び設定された目標値zから達成すべき縮小率を、例えば28%と算出し(3)、相関関数Rにおいて、算出した縮小率と対応するスケールファクタSF2 (第2の係数)を求める(4)。スケールファクタSF2 を所定の量子化テーブルに掛け合わせて、原画像Sを第2の処理パスによりデータ圧縮することにより(5)、データサイズが目標値zに略一致する圧縮画像C2を得る。
【0023】
この発明においては、所与の相関関数を利用してスケールファクタを設定することにより、圧縮画像サイズを目標値に近づけるための演算処理を単純化することができる。
また前記発明においては、スケールファクタの設定のために必要とする圧縮画像サイズは、単純なJPEGアルゴリズムによるデータ圧縮により得られることから、その実施の際には従来の回路部品を流用することが可能である。
【0024】
第2発明に係る画像圧縮装置は、前記第2の処理に用いた第2の係数と前記相関関数との接点における接線の勾配と、前記第1の処理を施して得た圧縮画像のデータサイズに対する前記第2の処理を施して得た圧縮画像のデータサイズの比率とに基づき新たな第3の係数を設定する手段と、前記第1の処理に用いた量子化テーブルに前記第3の係数を掛け合わせ、処理対象の画像に、前記第3の係数を掛け合わせた量子化テーブルを用いて変換係数を量子化する過程を含む、画像の圧縮に係る第3の処理を施す手段とを備えることを特徴とする。
【0025】
この発明に係る画像圧縮装置は、第1発明の画像圧縮装置における第2の処理により得られた圧縮画像のデータサイズyが目標値zに収まらない場合に、以下の手順に従って圧縮画像サイズを目標値z以下に収めるものである。図6及び図7を使用して、既に述べたところに引き続いて説明する。
【0026】
まず、第2の処理パスによるデータ圧縮の実績を、得られた圧縮画像C2の縮小率によって計る(6)。計った実績および3において算出した達成すべき縮小率との差分dと、スケールファクタSF2 (第2の係数)および相関関数Rの接点Pにおける接線Tの勾配とから、補正量mを求める。具体的には、計算した実績と対応する縮小率を横軸と平行に延長したときの、接線Tとの交点Q及び設定Pの横軸方向の距離、即ち│Qx−Px│を補正量mの近似値として求める。なお、線分Lは縮小率の実績を表す線分である。求めた補正量mをスケールファクタSF2 (第2の係数)に加えてスケールファクタSF3 (第3の係数)を設定し(7)、このスケールファクタSF 3 (第3の係数)第1の処理に用いた量子化テーブルに掛け合わせて、原画像Sを第3の処理パスによりデータ圧縮することにより(8)、圧縮画像C3を得る。
【0027】
この発明においては、目標値への厳密なサイズ調節が少ない処理パスによって実現するため、処理速度の向上が期待できる。
【0028】
第3発明に係る画像圧縮装置は、前記第3の処理を施して得た圧縮画像のデータサイズと前記目標値とを比較し、前者の方が大きいとき、前記第3の処理に用いた量子化テーブルに1より大きい所定値を掛け合わせ、処理対象の画像に、前記所定値を掛け合わせた量子化テーブルを用いて変換係数を量子化する過程を含む、画像の圧縮に係る第4の処理を施す手段を備えることを特徴とする。
【0029】
この発明に係る画像圧縮装置は、第2発明の画像圧縮装置における第3の処理パスにより得られた圧縮画像C3のデータサイズy3 が目標値zに納まらない場合に、最後に行った処理パスにおいて使用した量子化テーブルに所定値、具体的には1から1.5までの間の値を設定して掛け合わせることにより、圧縮画像サイズを目標値z以下に納まるものである。
【0030】
この発明においては、目標値への厳密なサイズ調節が少ない処理パスによって実現するため、処理速度の向上が期待できる。
【0031】
第4発明に係る画像圧縮装置は、画像の圧縮に係る処理に先立って、圧縮画像のデータサイズの目標値を、圧縮画像を格納するためのバッファメモリの記憶容量を所定のフレーム数により等分割した値を基準値とし、それ以前に行われた最後の処理結果のその目標値に対するデータサイズの超過分又は不足分と前記基準値とに基づいて、格納済みの圧縮画像のデータサイズが格納済みのフレーム数と基準値とを掛け合わせた値になるように設定する手段を備えることを特徴とする。
【0032】
図8はこの発明の画像圧縮装置による目標値設定の概念を示す概念図である。記憶容量が8000KBのバッファメモリに合計10フレームの画像を格納する場合、記憶容量を各フレームに均等に割り当てると、圧縮画像のデータサイズを1フレーム当たり10%、即ち800 KBに収める必要がある。これを基準値とする。
まず、第1フレームのデータ圧縮に際しては基準値800 KBを目標値に設定する。このデータ圧縮の結果、第1フレームのデータサイズが840 KBになったとき、続く第2フレームのデータ圧縮の際に、前回の超過分40KB(0.5 %)及び基準値に基づき目標値を下方修正して760 KB(9.5 %)に設定する。このデータ圧縮の結果、第2フレームのデータサイズが720 KBになったとき、続く第3フレームのデータ圧縮の際に前回の不足分、即ち記憶容量の余剰分40KB及び基準値に基づき目標値を上方修正して840 KB(10.5%)に設定する。
【0033】
この発明においては、画像の圧縮に係る処理の都度、それ以前に行われた最後の処理結果のその目標値に対するデータサイズの超過分又は不足分と前記基準値とに基づいて新たな目標値の設定を行うことにより、フレーム毎のデータサイズの若干の増減分が吸収されるため、厳密なサイズ調節を省略して処理の簡素化を図ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る画像圧縮装置の信号処理系の構成を示すブロック図である。図において、1は対物レンズである。対物レンズ1から入射した光線は、撮像素子であるCCD2の受光面に結像し、その明るさに対応したアナログの電気信号に変換される。このCCD2により得られるアナログ電気信号は適宜のタイミングで周期的にスキャンされることにより1フレーム分の信号がアナログ/デジタル(A/D)変換器3へシリアル転送される。A/D変換器3ではこのシリアル入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換して信号処理回路4へ送る。信号処理回路4ではシリアル入力されるデジタル信号に適宜の処理を施してビットマップ形式の画像データを生成し、セレクタ5へ送る。
【0035】
セレクタ5は上述の信号処理回路4の他にVRAM6とCPU7とが接続されており、図示しないシステムコントローラから与えられる選択指示信号SSに応じて信号の送り元と送り先とを物理的に選択接続する。具体的には、カメラ画像をモニタへ表示する表示設定がなされている場合には、セレクタ5は信号処理回路4から送られてくる画像データをVRAM6へ転送する。また、外部から入力された画像をモニタへ表示する表示設定がなされている場合には、セレクタ5はCPU7から送られてくる画像データをVRAM6へ転送する。更にまた、表示設定とは関係なくシャッタが押された場合には、セレクタ5は信号処理回路4から送られてくる画像データをCPU7へ転送する。
【0036】
このようなセレクタ5による画像データの転送操作により、VRAM6へ送られて格納された画像データは液晶モニタ8に表示される。なお、VRAM6に格納されているビットマップ画像データはデジタル/アナログ(D/A)変換器9によりアナログのNTSC信号に変換されてTV端子10から出力される。従って、このTV端子10にテレビジョン(TV)モニタ11が接続されている場合には、液晶モニタ8に表示されている画像と同一の画像がTVモニタ11にも表示される。
【0037】
CPU7は、シャッタが押された場合にセレクタ5から送られてくる1フレーム分のビットマップ形式の画像データを適宜の圧縮方式、例えばJPEG方式でデータ圧縮して1フレーム分の圧縮画像データに変換する。変換されたデータは、フラッシュメモリ12の画像領域12a に格納される。画像領域12a に格納されたデータは、CPU7により読み出され、原画像に伸張された上でセレクタ5からVRAM6へ送られて格納され、液晶モニタ8又はTVモニタ11に表示される。またフラッシュメモリ12には、後述するプログラムを格納するプログラム領域12b を設けてあって、前記プログラムはCPU7による読み出しが可能になしてある。
【0038】
一方、フラッシュメモリ12の画像領域12a に格納されているデータは、例えば一般的なパーソナルコンピュータ用シリアル端子であるRS−232C インタフェース規格に準拠のPC端子13からパーソナルコンピュータ(PC)14への転送が可能になしてある。またその反対に、予め本発明装置と同様の圧縮方式(JPEG方式)によりデータ圧縮されたデータを、PC14からPC端子13を介して送り込み、フラッシュメモリ12の画像領域12a に書き込むことも可能である。
【0039】
図2は本発明に係る画像圧縮装置の処理手順を示すフローチャートである。後述する処理手順により目標値の設定を受け付け(S1)、所定のスケールファクタSFに基づく量子化テーブルを使用する第1パスにより原画像のデータ圧縮を行う(S2)。圧縮画像のデータサイズ及び設定された目標値から達成すべき縮小率を算出し、相関関数においてこれと対応するスケールファクタSFを設定する(S3)。スケールファクタSFに基づく量子化テーブルを使用する第2パスにより原画像のデータ圧縮を行う(S4)。第2パスの結果、得られた圧縮画像のデータサイズが目標値内に収まったか否かを判別し(S5)、収まったとき、処理を終了する。
【0040】
S5において、目標値内に収まらなかったと判別したとき、データ圧縮の実績を縮小率によって計り、その実績及び達成すべき縮小率との差分と、スケールファクタSFの設定に係った相関関数の接点における接線の勾配とに基づいて、スケールファクタSFを設定する(S6)。スケールファクタSFに基づく量子化テーブルを使用する第3パスにより原画像のデータ圧縮を行う(S7)。第3パスの結果、得られた圧縮画像のデータサイズが目標値内に収まったか否かを判別し(S8)、収まったとき、処理を終了する。
【0041】
S8において、目標値内に収まらなかったと判別したとき、前回使用したスケールファクタSFに所定値、具体的には1から1.5 までの間の値を掛け合わせることにより新たなスケールファクタを設定する(S9)。該スケールファクタに基づく量子化テーブルを使用する第4パスにより原画像のデータ圧縮を行い(S10) 、処理をS8に戻して、以降の手順を繰り返す。すなわち、データサイズが目標値に収まるまで、スケールファクタを新たに設定し、該スケールファクタに基づく量子化テーブルを使用する処理パスにより原画像のデータ圧縮を行う。
【0042】
図3は前述のS1と対応する、目標値の設定に係る処理手順を示すフローチャートである。
処理対象のフレームが最終フレームであるか否かを判別し(S21) 、最終フレームでないとき、前記フレームが第1フレームであるか否かを判別する(S22) 。第1フレームであるとき、記憶容量を記憶すべきフレーム数で分割した値を基準値として算出する(S23) 。基準値を目標値に設定し(S24) 、処理を呼び出し元へ戻す。
【0043】
S21において、最終フレームであると判別したとき、バッファメモリの残りの記憶容量を目標値に設定し(S25) 、処理を呼び出し元へ戻す。
またS22において、第1フレームでないと判別したとき、これ以前に行われた最後の処理結果のその目標値に対するデータサイズの超過分又は不足分と前記基準値に基づいて目標値を修正する(S26) 。具体的には、前回の目標値に対してその処理結果のデータサイズが超過しているとき、基準値からその超過分を減じた値を今回の目標値に設定する。また、前回の目標値に対してその処理結果のデータサイズが不足しているとき、言い換えれば処理結果のデータサイズが目標値に達しなかったことによる余剰分があるとき、基準値にその余剰分を加えた値を今回の目標値に設定する。そして、処理を呼び出し元へ戻す。
【0044】
【発明の効果】
以上の如き第1,第2,第3及び第4発明の画像圧縮装置によっては、第1の処理を施して得た圧縮画像サイズ及び所与の相関関数に基づき目標の圧縮画像サイズを得るために適当なスケールファクタを設定するため、スケールファクタの設定に係る処理手順の簡素化が図られて、その実施の際に従来の回路部品を流用可能であることから、経費節減に優れた効果を奏する。
【0045】
第2及び第3発明の画像圧縮装置によっては、従来と同等精度のサイズ調節を、従来より少ない処理パスによって実現可能であるため、処理時間の短縮に優れた効果を奏する。
【0046】
また第4発明の画像圧縮装置によっては、圧縮画像のデータサイズの目標値設定に際して、前回までの処理結果のその目標値に対するデータサイズの超過分又は不足分を吸収するように設定することにより、厳密なサイズ調節を省略が可能になることから、処理時間の短縮に優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像圧縮装置の信号処理系の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る画像圧縮装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】目標値の設定に係る処理手順を示すフローチャートである。
【図4】スケールファクタに対応する圧縮率の実績を表す統計グラフを説明するための説明図である。
【図5】スケールファクタに対応するサイズ比を表す統計グラフを説明するための説明図である。
【図6】本発明に係る画像圧縮装置におけるデータ圧縮の概念を示す概念図である。
【図7】相関関数に基づくスケールファクタの設定手順の概略を説明するための説明図である。
【図8】第4発明の画像圧縮装置による目標値設定の概念を示す概念図である。
【符号の説明】
7 CPU
12 フラッシュメモリ
12a 画像領域
12b プログラム領域

Claims (4)

  1. 画像を複数のブロックに分割し、各ブロックを単位として直交変換を施し変換係数を得て、所定の量子化テーブルを用いて前記変換係数を量子化し、量子化された変換係数を可変長符号化する画像圧縮装置において、
    画像圧縮のデータサイズの目標値を受け付ける手段と、
    所定値に設定した第1の係数を所定の量子化テーブルに掛け合わせて、処理対象の画像をデータ圧縮する第1の処理を施す手段と、
    前記第1の処理によって得た圧縮画像のデータサイズに対する前記目標値の比率に基づき達成すべき縮小率を求め、多数の画像の縮小率を平均化した縮小率と係数との相関関係を表す相関関数を用いて、前記求めた縮小率に対応する第2の係数を設定する手段と、
    前記第1の処理に用いた量子化テーブルに前記第2の係数を掛け合わせ、処理対象の画像に、前記第2の係数を掛け合わせた量子化テーブルを用いて変換係数を量子化する過程を含む、画像の圧縮に係る処理を施す手段とを備えることを特徴とする画像圧縮装置。
  2. 前記第2の処理に用いた第2の係数と前記相関関数との接点における接線の勾配と、前記第1の処理を施して得た圧縮画像のデータサイズに対する前記第2の処理を施して得た圧縮画像のデータサイズの比率とに基づき新たな第3の係数を設定する手段と、
    前記第1の処理に用いた量子化テーブルに前記第3の係数を掛け合わせ、処理対象の画像に、前記第3の係数を掛け合わせた量子化テーブルを用いて変換係数を量子化する過程を含む、画像の圧縮に係る第3の処理を施す手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の画像圧縮装置。
  3. 前記第3の処理を施して得た圧縮画像のデータサイズと前記目標値とを比較し、前者の方が大きいとき、前記第3の処理に用いた量子化テーブルに1より大きい所定値を掛け合わせ、処理対象の画像に、前記所定値を掛け合わせた量子化テーブルを用いて変換係数を量子化する過程を含む、画像の圧縮に係る第4の処理を施す手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の画像圧縮装置。
  4. 画像の圧縮に係る処理に先立って、圧縮画像のデータサイズの目標値を、圧縮画像を格納するためのバッファメモリの記憶容量を所定のフレーム数により等分割した値を基準値とし、それ以前に行われた最後の処理結果のその目標値に対するデータサイズの超過分又は不足分と前記基準値とに基づいて、格納済みの圧縮画像のデータサイズが格納済みのフレーム数と基準値とを掛け合わせた値になるように設定する手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像圧縮装置。
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