JP3567422B2 - 躯体蓄熱式空調設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の居住空間に対して空調(空気調和)を行うための空調設備、特に建物の躯体を蓄熱媒体として利用する躯体蓄熱式空調設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、空調設備における蓄熱システムは、夜間や低負荷時に蓄熱媒体に対して蓄熱運転を行い、その保有熱をピーク負荷時に利用することで負荷のピークカットを行い、それにより熱源機の容量低減、ランニングコストの軽減を図ることができ、省エネルギーの観点からも有効なものである。
【0003】
この種の蓄熱システムは蓄熱槽の保有水を蓄熱媒体とするものが最も一般的であるが、近年、他の蓄熱媒体を利用することも検討されつつある。なかでも、鉄筋コンクリート造の建物の躯体はかなりの蓄熱量を確保することが期待できるので蓄熱媒体として有効ではないかと考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように建物の躯体を蓄熱媒体として利用しようとする場合に対象となる躯体は主に外壁やスラブであるが、蓄熱効率を高めるためにはそれらの躯体に対して十分な断熱性をもたせる必要があり、特に外壁に対しては外断熱を行うことが不可欠である。そのため必然的にコスト高となるのみならず施工が複雑かつ面倒にならざるを得ず、このことが躯体蓄熱の普及を阻む一因となっている。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は建物の躯体を蓄熱媒体として有効に利用し得る空調設備を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、建物の躯体を蓄熱媒体として利用する躯体蓄熱式空調設備であって、該建物の地下の基礎部に形成されるピットを外気取入用のチャンバとして利用し、外気取入ダクトより該ピットを通して取り入れた外気を空調機により処理して空調対象室に供給する通常の空調運転を行い、非空調運転時は、前記空調機が取込ダクトを通して前記ピット内の空気を取り込んで処理しつつ還気ダクトを通して循環させることにより該ピットを構成している基礎梁、基礎底版、スラブからなる躯体に対する蓄熱運転を行う構成としたものである。
【0007】
請求項2の発明は、前記ピット内を自然換気もしくは強制換気することで前記躯体を外気により冷却して蓄熱する外気蓄熱運転を行う構成としたものである。
【0008】
請求項3の発明は、前記ピット内を多数の区画壁により区画するとともに各区画壁に外気流通用の開口部を設けて、それら区画壁および開口部により前記ピット内に一連の外気流通路を形成するとともに、該外気流通路が蛇行するように前記開口部の位置を設定したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1〜図3は本発明の空調設備の一実施形態を示すものである。本実施形態の空調設備は、建物の地下の基礎部に形成されるピット1を外気取入用のチャンバとして利用し、そのピット1を構成している躯体(基礎梁2、基礎底版3、スラブ4)を蓄熱媒体として利用するものである。
【0010】
上記のピット1は鉄筋コンクリート造の基礎躯体である基礎梁2および基礎底版3を設けるために自ずと形成される空間であって、基礎梁2の梁成に相当する高さを有し、その周囲は外周部の基礎梁2または地下外壁を介して地盤に接し、底部は基礎底版3を介して地盤に接し、上部には最下階の床となるスラブ4が設けられて実質的に閉鎖空間となっており、内部は多数の基礎梁2により区画されているものである。
【0011】
上記のピット1は通常の建物においてはせいぜい湧水処理ピットあるいは蓄熱槽としての利用価値しかないデッドスペースとなっているが、本実施形態ではそのピット1を外気取入用のチャンバとして利用するべく、ピット1内部を区画している基礎梁2に開口部5を設けることで一連の外気流通路を確保している。その外気流通路は蛇行状態となるように各基礎梁2に設けられている開口部5の位置は上下および左右に互い違いとなるようにされている。
【0012】
そして、ピット1には外気流通路の上流部に対して外気取入ダクト6が接続され、下流部には取込ダクト7を介して空調機8が接続されている。空調機8は最下階の機械室に設置された外調機(外気処理用の空調機)であり、後述するようにピット1を通して取り入れた外気を処理して主ダクト9を通して各階の空調機(AHU:エアハンドリングユニット)に供給する通常運転を行う構成とされていることに加え、非空調運転時にはピット1に対する蓄熱運転を行うべく処理した外気を還気ダクト10を通してピット1の上流側へ戻すことが可能な構成とされている。
【0013】
さらに、上記のピット1に対しては、自然換気による外気蓄熱運転を行うべく、主ダクト9の基部とピット1とを接続するダクト11と、主ダクト9の頂部を外部に開放する放出ダクト12が設けられている。
【0014】
以上の構成の空調設備の運転モードについて説明する。なお、図中の符号13は各ダクトの要所に取り付けられているダンパであるが、これらダンパ13については閉状態で使用される場合のみ図示し、開状態とされる場合は図示を略してある。
【0015】
図1は通常の冷房運転および暖房運転のための通常運転モードである。この場合、空調機8の運転により外気を取入ダクト6からピット1内を通して取り込み、外気処理して主ダクト9を通して各階の空調機に供給する。この際、次に述べる蓄熱運転モードあるいは外気蓄熱運転モードによりピット1を構成している躯体(すなわち基礎梁2、基礎底版3、スラブ4)には既に蓄熱がなされており、その保有熱が外気に対して放熱されて利用される。すなわち、冷房時においてはピット1の躯体は所定の蓄熱温度(たとえば15〜20゜C程度)にまで冷却されており、取入ダクト6からピット1内に取り入れられた高温の外気はそのような低温の躯体に接しつつ外気流通路を流通することで冷却されてから空調機8に取り込まれる。また暖房時においては躯体は所定の蓄熱温度(たとえば30゜C程度)に加温されており、低温の外気は加温されてから空調機8に取り込まれる。したがって夏期および冬季のいずれにおいても空調機8の外気負荷処理量が軽減される。
【0016】
図2は夜間等の非空調時間帯に空調機8によりピット1に対して蓄熱を行う蓄熱運転モードである。この場合、空調機8はピット1内の空気を取込ダクト7を通して取り込み、その空気を処理して還気ダクト10を通してピット1に戻すように循環させることで躯体を所定の蓄熱温度とする。すなわち夏期においては吹出温度を15〜20゜C程度とし、冬季においては吹出温度を30゜C程度とし、そのような冷風または温風をピット1に供給して外気流通路を通して循環させることにより、ピット1の躯体を上記のような蓄熱温度に冷却あるいは加温する。
【0017】
図3は中間期等の外気温度条件が満たされる場合に外気による自然換気によりピット1の躯体に対して蓄熱を行う外気蓄熱運転モードである。すなわち、冷房シーズンの夜間等において外気温度が室内設定温度よりも低い場合には外気をそのままピット1に通せば躯体を外気温度まで冷却して蓄熱することができる。そこで、主ダクト9の基部をダクト11によりピット1に接続するとともに主ダクト9の頂部を放出ダクト12を通して外部に開放すれば、ピット1内の相対的に高温の空気が主ダクト9による煙突効果により自ずと放出されるとともに相対的に低温の外気が取入ダクト6を通してピット1内に流入してくるような自然換気が生じ、これによりピット1の躯体が外気温度にまで冷却されてその温度に蓄熱される。
【0018】
以上で説明した空調設備によれば、上記のような各運転モードによってピット1の躯体を蓄熱媒体として有効に利用することができる。特に上記のピット1を構成している躯体である基礎梁2や基礎底版3は建物の基礎として構造的に頑強で大断面のものであるから熱容量が自ずと大きいものであるし、上面のスラブ4を除いて地盤に接しているから自ずと断熱性能に優れたものとなって格別な断熱工事を施す必要がなく、しかも地盤の温度は年間を通して安定で夏期における蓄熱温度とほぼ同等の15゜C程度となっており、以上のことからピット1の躯体は蓄熱媒体として最適であり、従来一般の外壁やスラブを蓄熱媒体とする場合に比較して格段に優れた蓄熱効果が得られる。またデッドスペースであるピット1を有効利用するので格別の設置スペースを必要とせず、合理的である。
【0019】
また、上記空調設備は、外気条件によっては図3に示した外気蓄熱運転モードにより自然換気による蓄熱を行うことにより、常に空調機8による蓄熱運転を行う場合に比較すれば蓄熱運転に要するランニングコストを軽減することができる。
【0020】
さらに、ピット1内を区画している基礎梁2に開口部5を設けて蛇行状態の外気流通路を確保しているので、外気流通路を長く確保できるとともにショートサーキットを防止し得て蓄熱効率を向上させることができる。なお、上記実施形態ではピット1内に自ずと設けられる基礎梁2を区画壁として利用してそれに開口部5を設けることで蛇行状態の外気流通路を形成するようにしたが、適切な外気流通路を確保する上で必要であれば要所にそのための区画壁を設置しても勿論良い。
【0021】
また、上記実施形態における空調機8は外気処理専用の外調機としたが、それは室内負荷も併せて処理する通常の空調機であっても良い。また、上記実施形態における外気蓄熱運転モードは主ダクト9の煙突効果を利用した自然換気によるものとしたが、それに限らず、上記の空調機8あるいは別途設ける換気ファンによりピット1に対する機械換気を行うことで外気による蓄熱を行うことでも良い。勿論、建物の用途や規模は何等限定されないし、ピット1を外気取入用のチャンバとして利用してその躯体を蓄熱媒体として利用する限りにおいて建物全体の空調システムも任意である
【0022】
【発明の効果】
請求項1の発明は、建物の基礎部に形成されるピットを外気取入用のチャンバとして利用し、そのピットを構成している基礎梁や基礎底版等のコンクリート造の躯体を蓄熱媒体として利用するものであるから、自ずと熱容量が大きくかつ断熱性能に優れた躯体を蓄熱媒体として有効に利用でき、従来一般の外壁やスラブを蓄熱媒体とする場合に比較して格段に優れた蓄熱効果が得られる。またデッドスペースであるピットを有効利用するので格別のスペースを必要とせず合理的である。
【0023】
請求項2の発明は、ピット内を自然換気もしくは強制換気することによりピットの躯体を外気により冷却して蓄熱する外気蓄熱運転を行う構成としたから、蓄熱運転に要するランニングコストを軽減することができる。
【0024】
請求項3の発明は、ピット内における外気流通路を蛇行させるようにしたから、外気流通路を長く確保できるとともにショートサーキットを防止して蓄熱効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である空調設備の通常運転モードを示す系統図である。
【図2】同、蓄熱運転モードを示す系統図である。
【図3】同、自然換気による外気蓄熱運転モードを示す系統図である。
【符号の説明】
1 ピット
2 基礎梁(区画壁)
3 基礎底版
4 スラブ
5 開口部
6 外気取入ダクト
7 取込ダクト
8 空調機
9 主ダクト
10 還気ダクト

Claims (3)

  1. 建物の躯体を蓄熱媒体として利用する躯体蓄熱式空調設備であって、該建物の地下の基礎部に形成されるピットを外気取入用のチャンバとして利用し、外気取入ダクトより該ピットを通して取り入れた外気を空調機により処理して空調対象室に供給する通常の空調運転を行い、非空調運転時は、前記空調機が取込ダクトを通して前記ピット内の空気を取り込んで処理しつつ還気ダクトを通して循環させることにより該ピットを構成している基礎梁、基礎底版、スラブからなる躯体に対する蓄熱運転を行う構成としたことを特徴とする躯体蓄熱式空調設備。
  2. 前記ピット内を自然換気もしくは強制換気することで前記躯体を外気により冷却して蓄熱する外気蓄熱運転を行う構成としたことを特徴とする請求項1記載の躯体蓄熱式空調設備。
  3. 前記ピット内を多数の区画壁により区画するとともに各区画壁に外気流通用の開口部を設けて、それら区画壁および開口部により前記ピット内に一連の外気流通路を形成するとともに、該外気流通路が蛇行するように前記開口部の位置を設定してなることを特徴とする請求項1または2記載の躯体蓄熱式空調設備。
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