JP3566384B2 - ガンマカメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、例えばガンマカメラ等の放射線を検出して、その観測量を電気的信号に変換する放射線検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
放射性同位体によって標識された放射性医薬品が体内に投与されると、その放射性医薬品の性質によって定まる特定の臓器や組織に吸収され集中する性質を利用し、ガンマカメラは体内から放射された放射線( γ線 )を一定時間検出して、放射性同位体の分布を撮影することにより、臓器の形状や機能、病巣の有無、代謝機能などの診断に使用されている。
【0003】
例えば図7に示すように、アンガー型ガンマカメラ1は、被測定物として例えば患者の体内から放射された放射線( γ線 )を、鉛材からなるコリメータ2を介して、所定の厚さのシンチレータ3に入射させ、γ線がシンチレータ3内を通過する間にそのエネルギーが光子に変換する。この変換して放射した光子を複数本の光電子増倍管4によって測定し、γ線の位置計算することにより画像を作成するものである。
【0004】
γ線が体内から放射するときの散乱、減衰や漏洩は、TW( トリプルウィンドウ )法などが提案され、実際に臨床データにも用いられるようになった。しかし、γ線が体内から対外へ放射された後、検出器内部のシンチレータに入射して光子に変換し、この光子が電気信号に変換されるまでのγ線及び変換された光子の散乱、減衰及び漏洩を補正する方法は確立されていない。なお、ここでγ線の散乱及び光子の散乱というのは、図8に示すように、γ線の全エネルギーが全て光子に変換せずにγ線がシンチレータを貫通してしまった状態及び、図9に示すように変換した光子が全て光電子増倍管に入射されない状態を含む。
【0005】
また、将来ガンマカメラがシンチレータ及び光電子増倍管からなる検出器は、小型( 薄型 )・低コスト化が実現でき、エネルギー分解能に優れた半導体検出器に置き換えることが予想される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、γ線が体内から対外へ放射された後、検出器内部のシンチレータに入射して光子に変換し、この光子が電気信号に変換されるまでのγ線及び変換された光子の散乱、減衰及び漏洩を補正する方法は確立されていないため、散乱線が全く含まれていない単色のエネルギーのγ線を入射しても、検出器により検出して出力する信号には、図10( a )に示すようなスペクトラムになるべきところが、図10( b )に示すような散乱線を含むスペクトラムになるという問題があった。
【0007】
すなわち、散乱線の中には本来のエネルギーピークのチャンネルでカウントされるべきγ線を含む可能性があり、カウントされるべきカウント数がカウントされていないという検出効率が低下しているという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、ガンマ線が検出器内へ入射されてから検出信号に変換されるまでの放射線及び変換された光子又は電子の散乱、減衰及び漏洩を補正する方法を確立して、検出効率を向上させることができるガンマカメラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1対応の発明は、所定の核種による放射性同位元素で標識された薬剤を被検体に投与し、前記被検体の所定部位に集積した前記薬剤から輻射される放射線を検出して画像を生成する核医学診断において使用されるガンマカメラであって、入射する放射線に基づいて光子を発生するシンチレータと、前記シンチレータで発生した光子を検出し、当該検出された光子に対応する信号を出力する光電子増倍管と、前記光電子増倍管から出力される信号に基づいて、前記シンチレータに入射する放射線のカウント値をエネルギー毎に示すカウント値分布情報を生成する生成手段と、予め算出される割合であって、前記シンチレータに入射する放射線のうち、第1のエネルギー範囲に含まれる放射線を、当該第1のエネルギー範囲とは異なる第2のエネルギー範囲に転入させる割合を示す転入割合を記憶する記憶手段と、前記光電子増倍管からの出力信号から得られるエネルギー毎のカウント値の分布を最も高いカウント値のエネルギーピークを中心にして一定のエネルギー幅の複数個の領域に分割し、前記エネルギーピークを含む領域以外の領域における各カウント値から前記記憶手段に記憶された転入割合に基づいて前記カウント値分布情報のカウント値を補正する補正手段と、を具備することを特徴とするガンマカメラである。
【0010】
請求項2対応の発明は、所定の核種による放射性同位元素で標識された薬剤を被検体に投与し、前記被検体の所定部位に集積した前記薬剤から輻射される放射線を検出して画像を生成する核医学診断において使用されるガンマカメラであって、放射線を入射して電子を放出し、この電子を検出し、当該検出された電子に対応する信号を出力する半導体検出器と、前記半導体検出器から出力される信号に基づいて、前記半導体検出器に入射する放射線のカウント値をエネルギー毎に示すカウント値分布情報を生成する生成手段と、予め算出される割合であって、前記半導体検出器に入射する放射線のうち、第1のエネルギー範囲に含まれる放射線を、当該第1のエネルギー範囲とは異なる第2のエネルギー範囲に転入させる割合を示す転入割合を記憶する記憶手段と、前記半導体検出器より出力される信号から得られるエネルギー毎のカウント値の分布を最も高いカウント値のエネルギーピークを中心にして一定のエネルギー幅の複数個の領域に分割し、前記エネルギーピークを含む領域以外の領域における各カウント値から前記記憶手段に記憶された転入割合に基づいて前記カウント値分布情報のカウント値を補正する補正手段と、を具備することを特徴とするガンマカメラである。
【0011】
【作用】
請求項1対応の発明によれば、補正手段により、光電子増倍管からの出力信号から得られるエネルギー毎のカウント値の分布を最も高いカウント値のエネルギーピークを中心にして一定のエネルギー幅の複数個の領域に分割し、エネルギーピークを含む領域以外の領域における各カウント値から前記記憶手段に記憶された転入割合に基づいて前記カウント値分布情報のカウント値が補正される。この補正により、ガンマ線や光子の散乱、減衰や漏洩によるエネルギーの減少を原因として、本来含まれるべきエネルギーピークを含む領域に含まれず散乱成分としてカウントされたカウント値が、エネルギーピークを含む領域に転入される。
【0012】
また、請求項2対応の発明によれば、補正手段により、半導体検出器からの出力信号から得られるエネルギー毎のカウント値の分布を最も高いカウント値のエネルギーピークを中心にして一定のエネルギー幅の複数個の領域に分割し、エネルギーピークを含む領域以外の領域における各カウント値から前記記憶手段に記憶された転入割合に基づいて前記カウント値分布情報のカウント値が補正される。この補正により、ガンマ線や光子の散乱、減衰や漏洩によるエネルギーの減少を原因として、本来含まれるべきエネルギーピークを含む領域に含まれず散乱成分としてカウントされたカウント値が、エネルギーピークを含む領域に転入される。
【0013】
【実施例】
この発明の第1実施例を図1乃至図4を参照して説明する。
図1は、ガンマカメラの要部構成を示すブロック図である。
11は、制御部本体を構成する制御部であり、図示しないがCPU(central processing unit)、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)等から構成されている。被測定物から放射されるγ線は、鉛材等から形成されたコリメータ12を介して検出器13へ入射される。検出器13は、シンチレータ14及び複数個の光電子増倍管から構成された光電子増倍管部15を備え、γ線はシンチレータ14に入射され、そのエネルギーが光子エネルギーに変換される。この光子エネルギーは光電子増倍管部15により検出される。
なお、前記シンチレータ14は、一般的にはNaI( ヨウ化ナトリウム結晶 )を使用したものが多いが、他の種類のシンチレータでも良い。
【0014】
非線形回路部16は、前記光電子増倍管部15の光電子増倍管と一致する個数の非線形回路から構成されており、前記光電子増倍管部15の各光電子増倍管から出力された信号は、それぞれ非線形回路を通して演算部17へ出力される。
【0015】
この演算部17では、チャンネル設定部18で設定されたチャンネル設定に基いて、同時に得られた複数の信号の波高値をチャンネルに変換して( 量子化して )、各光電子増倍管での検出状態からγ線の発生位置及びそのエネルギーの大きさを算出する。そして、このγ線の発生数をそのエネルギー( チャンネル )毎にカウントする。
【0016】
前記検出器13及び前記コリメータ12は、SPECT撮影の場合等において被測定物( 人 )の周囲を回転するので、それらを回転駆動するための検出器支持機構部19が設けられている。
【0017】
また、前記制御部11には、各種データを記憶するためのメモリ20が設けられ、このメモリ20には、さらに前記非線形回路部16の各非線形回路の傾きを調整する係数が各核種毎に設定される非線形回路設定エリア21が形成されている。
さらに、前記制御部11には操作部22及び撮影した画像を表示するための表示部23が接続されている。
【0018】
このような構成の第1実施例においては、検出器13から得られるエネルギースペクトラムのエネルギーピークを含む領域に対してかける通常のメインウィンドウの外側を、一定のエネルギー幅のサブウィンドウに分割してエネルギースペクトラムの散乱補正を行う。
【0019】
まず、各サブウィンドウ毎に本来メインウィンドウの領域に含まれるべき散乱成分の割合を算出する。
図2は、前記制御部11が行う割合算出処理の流れを示す図である。
まず、ステップ1( ST1 )の処理として、γ線が検出器13に入射するところからシンチレータ14中で光子のエネルギーに変換されるまでの幾何学的な構造( 材料構造 )を考慮してエネルギーによる散乱断面積を計算することによりγ線の輸送計算を行う。
【0020】
ステップ2( ST2 )の処理として、そのγ線の輸送計算に基いて、単色エネルギーのγ線が散乱によりどのようなスペクトラムとして出力されるかを、単色エネルギーのγ線が散乱などにより示すエネルギースペクトラムとして計算する。なお、このとき計算するエネルギー領域は、臨床で実際に使用するエネルギーの全領域にわたることが望ましく、そのエネルギー幅( 後述するサブウィンドウのエネルギー幅と一致する )はなるべく薄くする方が望ましいが、薄くすると計算量が増えて計算時間が長くなりまた計算の誤差が増加するので、高画質を得るための精度と処理時間とのバランスが取れるエネルギー幅を採用する。
【0021】
例えば、このステップ2の処理で得られた散乱などにより示すエネルギースペクトラムを行列Cとし、測定されるγ線のエネルギースペクトラムを行列A、実際に入射したγ線のエネルギースペクトラムを行列Bと表現すれば、行列式A=BCとして関係付けられる。
【0022】
ステップ3( ST3 )の処理として、シンチレータ14中で変換された光子が光電子増倍管で受光されるまで幾何学的な構造を考慮して光子の散乱断面積を計算することにより光子の輸送計算を行う。
【0023】
ステップ4( ST4 )の処理として、その光子の輸送計算に基いて、単色エネルギーの光子が散乱によりどのようなスペクトラムとして出力されるかを、単色エネルギーの光子が散乱などにより示すエネルギースペクトラムとして計算する。
【0024】
例えば、このステップ4の処理で得られた単色エネルギーの光子が散乱などにより示すエネルギースペクトラムを行列Fとし、測定される光子のエネルギースペクトラムを行列D、実際に入射した光子のエネルギースペクトラムを行列Eと表現すれば、行列式D=EFとして関係付けられる。
【0025】
ステップ5( ST5 )の処理として、前述したステップ2の処理で得られた単色エネルギーのγ線が散乱などにより示すエネルギースペクトラムを行列Cとし、前述したステップ4の処理で得られた単色エネルギーの光子が散乱などにより示すエネルギースペクトラムを行列Fとして表現した時の行列式CFの逆行列Rを算出する。
【0026】
すなわち、光電子増倍管により測定されるγ線のエネルギースペクトラムを行列G、実際に入射したγ線のエネルギースペクトラムを行列Hとして表現すれば、行列式G=HCFとして関係付けられるので、上記行列式CFの逆行列Rを算出すれば、行列式GR=Hとして、実際に入射したγ線のエネルギースペクトラムの行列Hを算出することができる。
【0027】
ステップ6( ST6 )の処理として、ステップ5の処理で得られた測定されるγ線のエネルギースペクトラムから実際に入射したγ線のエネルギースペクトラムを得る逆行列Rに基いて、各サブウィンドウに対するメインウィンドウに転入するカウント値の割合を算出し、各サブウィンドウに対して設定する。すなわちこの割合は、逆行列をサブウィンドウのエネルギー幅でスペクトル分解したものである。
このステップ6の処理を終了すると、この割合算出処理を終了するようになっている。
【0028】
なお、この割合算出処理で、予め核種毎に( γ線のエネルギー毎に )算出した各サブウィンドウに対する設定データをメモリ20等に記憶しておき、測定毎に使用する核種に対応する設定データをメモリ20から読出して設定し直せば、この割合算出処理を行う必要はない。
【0029】
次に、実際の測定により光電子増倍管から得られたγ線のエネルギースペクトラムに対して散乱補正を行う。
図3は、前記制御部11が行う散乱補正処理の流れを示す図である。
まず、ステップ7( ST7 )の処理として、実際の測定による光電子増倍管からの信号に基いて得られたエネルギースペクトラムを、図4に示すように、通常用いるメインウィンドウM及びこのメインウィンドウの外側に一定のエネルギー幅の複数のサブウィンドウS1,…,S10に分割する。なお、サブウィンドウの個数は、図4では10個しか示していないがこれ以上でも良いものであり、限定されるものではない。
【0030】
ステップ8( ST8 )の処理として、各サブウィンドウのカウント値( 画像データ )に対して、割合算出処理で設定された割合に基いて本来メインウィンドウ中に含まれているべき散乱成分を算出する。
【0031】
ステップ9( ST9 )の処理として、そのステップ8の処理で得られた各サブウィンドウの散乱成分を減算し、メインウィンドウに転入させて撮影イメージの散乱補正を行う。
このステップ9の処理を終了すると、この散乱補正処理を終了するようになっている。
【0032】
このように第1実施例によれば、検出器13から得られたγ線のエネルギースペクトラムをメインウィンドウ及び一定のエネルギー幅の複数のサブウィンドウに分割して、シンチレータ中のγ線の輸送計算及びγ線により発生した光子の輸送計算に基いて算出された割合に基いて、各サブウィンドウにおけるカウント値における本来メインウィンドウ中に含まれるべき散乱成分を算出して、メインウィンドウに転入して、撮影イメージの散乱補正を行うことによりγ線がシンチレータ14に入射されてから検出信号に変換されるまでのγ線及び変換された光子の散乱、減衰及び漏洩を補正する方法を確立することができる。従って、γ線の検出効率を向上させることができる。
【0033】
この発明の第2実施例を図5及び図6を参照して説明する。なおこの第2実施例は、前述した第1実施例がシンチレータ14及び光電子増倍管部15とからなる検出器13を使用していたのに対して、エネルギー分解能は高いが検出効率が比較的に低い半導体検出器を使用したことに特徴がある。従って、この第2実施例においても他の構成については前述した第1実施例とほとんど同一構成なので、同一部材には同一符号を付してその説明は省略する。
【0034】
図5は、ガンマカメラの要部構成を示すブロック図である。
半導体検出器24は、入射されたγ線のエネルギーを電子のエネルギー( 電気エネルギー )に変換するものである。検出器支持機構部19は、その半導体検出器24をSPECT撮影の場合等において被測定物( 人 )の周囲を回転駆動させるためのものである。
【0035】
このような構成の第2実施例においては、まず各サブウィンドウ毎に本来メインウィンドウの領域に含まれるべき散乱成分の割合を算出する。
図6は、前記制御部11が行う割合算出処理の流れを示す図である。
まず、ステップ11( ST11 )の処理として、γ線のが半導体検出器24に入射するところから半導体検出器24中で電子のエネルギーに変換されるまでの幾何学的な構造( 材料構造 )を考慮してエネルギーによる散乱断面積を計算することによりγ線の輸送計算を行う。
【0036】
ステップ12( ST12 )の処理として、そのγ線の輸送計算に基いて、単色エネルギーのγ線が散乱によりどのようなスペクトラムとして出力されるかを、単色エネルギーのγ線が散乱などにより示すエネルギースペクトラムとして計算する。
【0037】
例えば、このステップ12の処理で得られた散乱などにより示すエネルギースペクトラムを行列Lとし、測定されるγ線のエネルギースペクトラムを行列J、実際に入射したγ線のエネルギースペクトラムを行列Kと表現すれば、行列式J=KLとして関係付けられる。
【0038】
ステップ13( ST13 )の処理として、半導体検出器24中で変換された電子が検出されるまでの幾何学的な構造を考慮して電子の散乱断面積を計算することにより電子の輸送計算を行う。
【0039】
ステップ14( ST14 )の処理として、その電子の輸送計算に基いて、単色エネルギーの電子が散乱によりどのようなスペクトラムとして出力されるかを、単色エネルギーの電子が散乱などにより示すエネルギースペクトラムとして計算する。
【0040】
例えば、このステップ14の処理で得られた単色エネルギーの電子が散乱などにより示すエネルギースペクトラムを行列Pとし、測定される光子のエネルギースペクトラムを行列M、実際に入射した光子のエネルギースペクトラムを行列Nと表現すれば、行列式M=NPとして関係付けられる。
【0041】
ステップ15( ST15 )の処理として、前述したステップ12の処理で得られた単色エネルギーのγ線が散乱などにより示すエネルギースペクトラムを行列Lとし、前述したステップ14の処理で得られた単色エネルギーの電子が散乱などにより示すエネルギースペクトラムを行列Pとして表現した時の行列式LPの逆行列Sを算出する。
【0042】
すなわち、半導体検出器24により測定されるγ線のエネルギースペクトラムを行列T、実際に入射したγ線のエネルギースペクトラムを行列Vとして表現すれば、行列式T=VLPとして関係付けられるので、上記行列式CFの逆行列Rを算出すれば、行列式TS=Vとして、実際に入射したγ線のエネルギースペクトラムの行列Vを算出することができる。
【0043】
ステップ16( ST16 )の処理として、ステップ15の処理で得られた測定されるγ線のエネルギースペクトラムから実際に入射したγ線のエネルギースペクトラムを得る逆行列Sに基いて、各サブウィンドウに対するメインウィンドウに転入するカウント値の割合を算出し、各サブウィンドウに対して設定する。すなわちこの割合は、逆行列をサブウィンドウのエネルギー幅でスペクトル分解したものである。
このステップ16の処理を終了すると、この割合算出処理を終了するようになっている。
【0044】
なお、この割合算出処理で、予め核種毎に( γ線のエネルギー毎に )算出した各サブウィンドウに対する設定データをメモリ20等に記憶しておき、測定毎に使用する核種に対応する設定データをメモリ20から読出して設定し直せば、この割合算出処理を行う必要はない。
【0045】
次に、実際の測定により半導体検出器24から得られたγ線のエネルギースペクトラムに対して、前述した第1実施例の図3に示す散乱補正処理により散乱補正を行う。
【0046】
このように第2実施例によれば、第1実施例と同様な効果を得ることができると共に、エネルギー分解能が高くしかも検出効率が改善された半導体検出器を使用したガンマカメラを提供することができる。
【0047】
なお、上述した第1実施例及び第2実施例では、γ線を測定するガンマカメラについて説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、他の放射線を検出する放射線検出器についても適用できるものである。
【0048】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、ガンマ線が検出器内へ入射してから検出信号に変換されるまでの放射線及び変換された光子又は電子の散乱、減衰及び漏洩を補正する方法を確立して、検出効率を向上させることができるガンマカメラを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例のガンマカメラの要部構成を示すブロック図。
【図2】同実施例のガンマカメラで行われる割合算出処理の流れを示す図。
【図3】同実施例のガンマカメラで行われる散乱補正処理の流れを示す図。
【図4】同実施例のガンマカメラで測定されたγ線のエネルギースペクトラムに対して設定されたメインウィンドウ及びサブウィンドウを示す図。
【図5】この発明の第2実施例のガンマカメラの要部構成を示すブロック図。
【図6】同実施例のガンマカメラで行われる割合算出処理の流れを示す図。
【図7】アンガ型ガンマカメラの概略の要部構成を示す図。
【図8】ガンマカメラのシンチレータ中におけるγ線の散乱を説明するための図。
【図9】ガンマカメラのシンチレータ中で発生した光子の散乱を説明するための図。
【図10】単色エネルギーのγ線のエネルギースペクトラム及び従来のガンマカメラにより測定された単色エネルギーのγ線のエネルギースペクトラムを示す図。
【符号の説明】
11…制御部、
13…検出器、
14…シンチレータ、
15…光電子増倍管部、
24…半導体検出器。

Claims (5)

  1. 所定の核種による放射性同位元素で標識された薬剤を被検体に投与し、前記被検体の所定部位に集積した前記薬剤から輻射される放射線を検出して画像を生成する核医学診断において使用されるガンマカメラであって、
    入射する放射線に基づいて光子を発生するシンチレータと、
    前記シンチレータで発生した光子を検出し、当該検出された光子に対応する信号を出力する光電子増倍管と、
    前記光電子増倍管から出力される信号に基づいて、前記シンチレータに入射する放射線のカウント値をエネルギー毎に示すカウント値分布情報を生成する生成手段と、
    予め算出される割合であって、前記シンチレータに入射する放射線のうち、第1のエネルギー範囲に含まれる放射線を、当該第1のエネルギー範囲とは異なる第2のエネルギー範囲に転入させる割合を示す転入割合を記憶する記憶手段と、
    前記光電子増倍管からの出力信号から得られるエネルギー毎のカウント値の分布を最も高いカウント値のエネルギーピークを中心にして一定のエネルギー幅の複数個の領域に分割し、前記エネルギーピークを含む領域以外の領域における各カウント値から前記記憶手段に記憶された転入割合に基づいて前記カウント値分布情報のカウント値を補正する補正手段と、
    を具備することを特徴とするガンマカメラ。
  2. 所定の核種による放射性同位元素で標識された薬剤を被検体に投与し、前記被検体の所定部位に集積した前記薬剤から輻射される放射線を検出して画像を生成する核医学診断において使用されるガンマカメラであって、
    放射線を入射して電子を放出し、この電子を検出し、当該検出された電子に対応する信号を出力する半導体検出器と、
    前記半導体検出器から出力される信号に基づいて、前記半導体検出器に入射する放射線のカウント値をエネルギー毎に示すカウント値分布情報を生成する生成手段と、
    予め算出される割合であって、前記半導体検出器に入射する放射線のうち、第1のエネルギー範囲に含まれる放射線を、当該第1のエネルギー範囲とは異なる第2のエネルギー範囲に転入させる割合を示す転入割合を記憶する記憶手段と、
    前記半導体検出器より出力される信号から得られるエネルギー毎のカウント値の分布を最も高いカウント値のエネルギーピークを中心にして一定のエネルギー幅の複数個の領域に分割し、前記エネルギーピークを含む領域以外の領域における各カウント値から前記記憶手段に記憶された転入割合に基づいて前記カウント値分布情報のカウント値を補正する補正手段と、
    を具備することを特徴とするガンマカメラ。
  3. 前記記憶手段は、前記転入割合を、前記薬剤に使用される前記放射性同位元素の核種毎に記憶し、
    前記補正手段は、当該診断において使用される前記放射性同位元素の核種に対応する前記転入割合に基づいて、前記カウント値分布情報のカウント値を補正すること、
    を特徴とする請求項1又は2記載のガンマカメラ。
  4. 前記転入割合は、入射する放射線の散乱その他の放射線の物理的現象によって示すエネルギースペクトラム計算、前記シンチレータが発生する光子の輸送計算、単色エネルギーの光子が散乱その他の物理的現象によって示すエネルギースペクトラム計算と、に基づいて求められるることを特徴とする請求項1又は3のうちいずれか一項記載のガンマカメラ。
  5. 入射する放射線の散乱その他の放射線の物理的現象によって示すエネルギースペクトラム計算、前記半導体検出器が発生する電子の輸送計算、単色エネルギーの電子が散乱その他の物理的現象によって示すエネルギースペクトラム計算と、に基づいて求められるることを特徴とする請求項2又は3のうちいずれか一項記載のガンマカメラ。
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