JP3566350B2 - カラー画像処理方法及びデータ処理装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、デバイスの色再現範囲の内外判定を行うカラー画像信号処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピューター等の普及に伴ないカラー画像をコンピューター上で処理あるいは作成し、カラーディスプレー上で観察したり、あるいは作成された画像をハードコピー装置やインクジェットプリンタなどにより紙上に出力したりする機会が多くなりつつある。
【0003】
この場合、出力するデバイス(ハードコピー装置、インクジェットプリンタ等の出力装置)によって色の再現能力は異なっており、例えばモニター上で観察されている色がそのままハードコピー出力されるという保証は無い。特に、ハードコピー装置の色再現範囲はカラーモニターのそれより一般的に狭いため、モニター上に再現可能な色でハードコピー装置の色再現範囲外にある色はハードコピー上で再現することができない場合が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような問題点を解消するため、例えば、すべてのカラー画像の色信号の組み合わせに対して出力デバイスの色再現範囲に含まれるか否かを予め求めてルックアップテーブルを作成しておき、入力された色信号が色再現範囲外の色である場合には警告を発するなどの処理を行うという方法が考えられる。
【0006】
請求項1の発明は、簡単な処理でカラー画像信号によって表される入力色が色再現範囲に含まれるか否かを判定できるようにすることを目的とする。
【0007】
また、請求項5の発明は高精度な内外判定をできるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために本発明は以下の構成を有する。
【0009】
請求項1の発明は、カラー画像信号によって表される入力色が色再現範囲に含まれるか否か判定するカラー画像処理方法において、前記色再現範囲を示す立体の表面を表す複数の平面を定義する平面定義工程と、前記入力色と前記色再現範囲内に配置された点が前記平面に対して同じ側に位置するか否か判定する位置判定工程と、前記位置判定工程により、前記複数の平面のすべてについて前記入力色と前記配置された点が同じ側に位置すると判定された場合、前記入力色が色再現範囲に含まれると判定する判定工程とを有することを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、カラー画像信号によって表される入力色が色再現範囲内に含まれるか否か判定するカラー画像処理方法において、前記色再現範囲を示す立体を複数の4面体に分割する色再現範囲分割工程と、前記入力色が前記4面体内に含まれるか否か判定する4面体内外判定工程と、前記4面体内外判定工程により、前記入力色が前記4面体のいずれにも含まれないと判定された場合、該入力色は前記色再現範囲に含まれないと判定する色再現範囲内外判定工程と、を有することを特徴とする。
【0011】
【実施例】
(第1実施例)
図1は本発明の一実施例に係る色再現範囲判定処理の流れを示すブロック図である。
【0012】
図1において、101は処理対象となる画像信号を記憶する画像メモリであり、画像信号は一般にR、G、Bのような3原色信号の濃度値で表されている。一方、103は出力デバイスにおける8原色の測定値を記憶するテーブルであり、出力装置指定処理部104、例えば複数の出力装置から選択するための指定を行う部分によって指定された出力デバイスに対応する8原色の測定値データを出力する。ここで、8原色の測定値とは出力デバイスで出力可能なR(赤)、G(緑)、B(青)、Y(黄)、M(マゼンタ)、C(シアン)、W(白)、K(黒)の最も飽和度の高い色、すなわち彩度の高い色を測定したものである。例えばC、M、Yを3原色とするハードコピー装置に対応するこれら原色の測定値はR、G、B、C、M、Y、W、Kの面積率を以下のような値にした場合に印字出力される色を実際に測色計で測定した値となる。
【0013】
なお、上述のR、G、B、C、Y、M、C、W、Kは、出力装置で用いる記録材C、M、Y、Kの一次色及び2次色に対応している。
【0014】
R:C=0%、M=100%、Y=100%
G:C=100%、M=0%、Y=100%
B:C=100%、M=100%、Y=0%
Y:C=0%、M=0%、Y=100%
M:C=0%、M=100%、Y=0%
C:C=100%、M=0%、Y=0%
W:C=0%、M=0%、Y=0%
K:C=100%、M=100%、Y=100%
【0015】
102、105はともに画像メモリ101からの画像信号及び測色値テーブル103からの8原色の測色値データ(以下、単に8原色データという)を同一の均等色空間座標値に変換する均等色空間変換処理部である。均等色空間座標としてはCIE(国際照明委員会)で定義されているL* 、a* 、b* やL* 、u* 、v* などを用いることができる。106は均等色空間座標値に変換された8原色データから、後述するように所定の組み合わせで3つの色の座標値を選択し、12通りの平面の式を定義する平面定義部である。107は、変換処理部102から出力される、対象画像信号の均等色空間座標値と、平面定義部106で定義された12個の平面の式から対象画像信号が出力装置の色再現範囲に含まれるか否かを判定し、判定フラグ108を出力する色再現範囲判定部である。判定フラグ108は対象画像の画素単位で出力されるので、これを別の画像メモリに記憶させてもよいし、またはカウンタに入力して色再現範囲に含まれない画素の数をカウントするようにしてもよい。
【0016】
判定フラグを別の画像メモリに記憶することにより、出力装置の色再現範囲外の画素をユーザに報知する処理と通常処理により色再現範囲外の画素も出力する処理を簡単に切り換えることができる。
【0017】
また、色再現範囲外の画素の数をカウントすることにより、色再現範囲外の画素の数に応じた処理、即ち色再現範囲外の画素が画像に与える影響に応じた処理を行うことができる。
【0018】
次に、平面定義部106における12通りの平面の定義方法について説明する。
【0019】
図2は均等色空間上の8原色データの分布を示す模式図である。出力デバイスの色再現範囲は同図で示される前記Y、M、C、B、G、R、W、Kの8原色データを頂点とする変形6面体の内部として表現でき、6面体に含まれるような色信号は出力デバイスで再現可能な色である。そこで、この変形6面体の表面を複数の平面で表し、その平面の内側か否かを判定すれば、対象となる色信号が出力装置で再現できるか否かがわかることになる。
【0020】
3次元空間上の平面は3点を指定すれば求まるので、図2に示す8原色データからなる頂点のうち隣り合う3点を選択して平面を定義すれば変形6面体の表面のひとつに定義できる。例えば、3点としてW、R、Yを選べば、図3に示す斜線部分の表面を定義できる。同様にして、3点を以下の12通りに選択し12の表面を定義すれば、6面体の全体を覆う面すべてを定義することができる。
【0021】
1:W、R、Y
2:W、Y、G
3:W、G、C
4:W、C、B
5:W、B、M
6:W、M、R
7:K、R、Y
8:K、Y、G
9:K、G、C
10:K、C、B
11:K、B、M
12:K、M、R
【0022】
以上により定義された12個の平面を用いた判定方法を以下に説明する。
【0023】
一般にX、Y、Z3次元空間での平面は以下の式で表すことができる。
【0024】
Ai・X+Bi・Y+Ci・Z+Di=0
Ai、Bi、Ci、Diは平面の定義の仕方によって決まる係数であり、この係数は、上記した12通りの各々について定められている(i=1〜12)。X、Y、Zは変数であり、この場合、均等色空間座標L* 、a* 、b* に対応する。
【0025】
今、均等色空間の無彩色軸(L* 軸)上に1点P(図3参照)を選択する。Pとして例えば、無彩色点等の適当な明度(L* )の値を選択すると、Pはほとんどの出力装置で、色再現範囲の内側に含まれることが、図3から明らかである。ここでPの座標を(L0、a0、b0)と表わし、対象画像信号L* 、a* 、b* 座標Qを(L、a、b)と表す。このとき、これらの2つの座標値をi番目の平面の式に代入して次の2つの値S1、S2が得られる。
【0026】
S1=Ai・L0+Bi・a0+Ci・bo+Di
S2=Ai・L+Bi・a+Ci・b+Di
【0027】
そこで、対象画像信号が色再現範囲内に含まれているならば、Pが色再現範囲内にあるから、対象画像信号の座標Q(L、a、b)は、このi番目の平面に関してPと同じ側に位置しているはずである。すなわち、上記S1とS2が同一の符号を有していることになる(平面に含まれる場合、上記値は0)。一方、色再現外にある場合にはPとQは平面を挟んで反対側にあることになり、S1とS2は異なる符号を有することになる(図4参照)。
【0028】
すなわち、ひとつの平面(i)について以下の条件で再現範囲の内側か外側から判定できる。
【0029】
S1・S2≧0ながば再現範囲内
S1・S2<0ならば再現範囲外
【0030】
従って、12個の平面の全てについて上記判定を行い、12個の平面すべてについて再現範囲内(S1・S2≧0)という判定がでれば、対象画像信号の持つ色は出力装置の色再現範囲に含まれていることになる。
【0031】
即ち、対象画像信号に基づき出力装置によって忠実に色再現することができる。
【0032】
これに対して12個の平面のうち1つでも色再現範囲外(S1・S2<0)という判定がでれば、対象画像信号の持つ色は出力装置の色再現範囲に含まれていないことになる。
【0033】
即ち、対象画像信号に基づき出力装置によって忠実に色再現することができない。
【0034】
(第2実施例)
図5は本発明の他の実施例に係る均等色空間を示す模式図である。
【0035】
前記実施例では出力デバイスの色再現範囲を実質的に変形6面体の内側として定義したが、ここでは、より精度の高い方法として、色再現範囲を12個の変形4面体に分割して定義することにする。すなわち、図5に示すように、上記第1実施例で用いた3点と無彩色軸上の点Pより4面体501を定義し、さらに4面体の4頂点(同図ではW、R、Y、P)の重心S(502)を新たに設定する。
【0036】
これにより、ひとつの4面体は次の4つの三角形である4つの平面で囲まれた内部として定義される。
【0037】
1:ΔWYR
2:ΔWPR
3:ΔWPY
4:ΔPRY
【0038】
重心Sは4面体の内部に含まれるので、入力画像信号がひとつの4面体の内部に含まれるか否かは、上記第1実施例と同様、対象画像信号のL、a、b座標が、上記4平面についてSと同じ側に位置しているか否かを調べればわかることになる。この4面体を上記第1実施例で用いた12の平面全てについて定義し判定を行い、いずれの4面体にも含まれない色信号値は、出力デバイスの色再現範囲外であるという判定をすることができる。
【0039】
(第3実施例)
図6は本発明のさらに他の実施例に係る均等色空間を示す模式図である。
【0040】
本実施例では、対象画像信号が出力デバイスの色再現範囲に含まれているか否かを第1もしくは第2の実施例で述べた方法により判定し、含まれていない場合には画像信号を再現範囲内の色信号に置き換えて出力するものである。
【0041】
図6に示すように、対象画像信号のL、a、b座標Qについて第1実施例と同様に判定を行う。これにより、Qがi番目の平面ΔWRYを挟んでPの反対側に位置していると判定された場合を考える。このとき、直線PQと平面(i)との交点H(601)の座標を求めると、Hは均等色空間上の色相がQと等しく、かつ出力デバイスで再現可能な色となっていることがわかる。
【0042】
ここで色相とは均等色空間のa* 、b* 座標により以下の式で表されるような値のことである。
【0043】
色相=arctan(b* /a* )
【0044】
このようにして求められたHの座標値を入力画像の色信号値(R、G、B)に逆変換して、画像メモリ中のデータを書き換えれば、全ての画素に対する処理が終った時点で画像メモリ中の色信号値は全て出力装置の色再現範囲に含まれた色だけになることになる。
【0045】
なお、上記各実施例では、出力デバイスとして紙等へのプリントを行うハードコピー装置やインクジェットプリンタ等を挙げたが、本発明が係る出力デバイスはCRTディスプレーや液晶ディスプレー等であってもよい。すなわち、本発明は、色再現能力の異なるデバイス間の画像信号変換に対して適用できるものである。
【0046】
以上の説明から明らかなように、上述の各実施例によれば、出力装置で出力可能な色に基づいて定められる原色データと画像信号とが、同一の色空間上で比較され、このとき、上記原色データが上記色空間上に規定する領域と画像信号との位置関係に応じて上記比較がなされ、その画像信号が出力装置によって出力可能な色か否かが判定される。
【0047】
この結果、出力装置に基づく原色のデータだけをもとにして、簡略な処理で画像の色信号が色再現範囲に含まれるか否かを判定することが可能となる。
【0048】
以上の処理は専用のハードウェアで処理することもでき、また、ソフトウェアで処理することもできるが、この際、メモリの容量を従来より低減できる。
【0049】
(第4実施例)
第4の実施例ではプリンターの色再現範囲を表すパラメーターをホストコンピューターからの指示により適宜変更する場合について図7を用いて説明する。
【0050】
図10に示したように、複数のカラー複写機302、307及びプリンタ303、304がホストコンピューター301のプリント出力手段として接続されている。
【0051】
更に、ホストコンピューター301の入力手段として、複数のスキャナ305、306が接続されている。
【0052】
ホストコンピューターは図7で示される手順をユーザの指示に従って順に実行する。まず701でプリンターの色再現パラメーターを更新するためのプリンターキャリブレーションモードを選択する。するとコンピューターのディスプレーモニター上に図8 801のような画面が表示される。接続されている複数のデバイス名が802に表示されるので、対象となるデバイスを選択する(702)。次に803の8原色印刷を指定する部分をマウスなどのポインティングデバイスを用いてクリックすると、指定したデバイスから8原色のパッチが図9のような形で出力される。
【0053】
ここで8原色とは出力装置で出力可能なR(赤)、G(緑)、B(青)、Y(黄)、M(マゼンタ)、C(シアン)、W(白)、K(黒)の最も飽和度の高い色のことであり、例えばC、M、Yを3原色とするハードコピー装置では図9の各パッチはC、M、Yの面積率を以下のような値にして印字出力された色ということになる。
【0054】
901=R:C=0%、M=100%、Y=100%
902=G:C=100%、M=0%、Y=100%
903=B:C=100%、M=100%、Y=0%
904=Y:C=0%、M=0%、Y=100%
905=M:C=0%、M=100%、Y=0%
906=C:C=100%、M=0%、Y=0%
907=W:C=0%、M=0%、Y=0%
908=K:C=100%、M=100%、Y=100%
【0055】
パッチが出力されたら805の設定ボタンをクリックすると色再現範囲設定画面806が表示される。ユーザーは出力されたパッチを複写機の原稿台上に置き、パッチ読み込みボタン807をクリックする。するとコンピューターから複写機のリーダー部制御信号が送られ原稿台上の原稿をスキャンし読み込む(704)。コンピューターは読み込まれた原稿画像中からパッチ領域を自動的に切り出し、8原色部分のRGB信号値を得る(705)。得られたRGB信号値はあらかじめ決められた変換式によりL* 、u* 、v* などの均等色空間座標値に変換される(706)。ここで704〜706で8原色パッチの均等色空間座標値を得るのに複写機のリーダー部分を利用することとしたが、もちろんコンピューターに接続された測色計を用いてもよいし、またオフラインの測色計を用いてパッチを測定し、測定結果をキーボードなどを用いて入力するような構成にしても構わない。
【0056】
以上が終了したら808の色再現範囲表示ボタンをクリックする。すると811の色再現範囲表示画面に今測定した8原色パッチの均等色空間座標値を座標軸とともに表示する(707)。表示方法としては種々考えられるが、例えば8原色で決められる12の平面をワイヤーフレームで表示したり、あるいは各面にコンピューターグラフィックス分野で周知のシェーディング手法を用いた色付けを行って表示したりすることが考えられる。
【0057】
表示されたデータが良好であれば809の色再現範囲の保存ボタンをクリックする。これにより出力デバイスの色再現範囲データが更新、保存される(708)。
【0058】
以後、入力カラー画像信号がここで設定した出力デバイスの色再現範囲内に含まれるか否かの判定は更新された8原色データをもとに、前述した方法で行われることになる。
【0059】
また、図10のようなシステムの場合は、出力デバイスを設定する際は、各出力デバイスの色再現範囲も重要な要素になる。従って、図8のように、デバイスを選択し選択されたデバイスの色再現範囲を表示し、ユーザに報知することによりユーザは用途に応じて適切な色再現範囲を有する出力デバイスを選択することができる。
【0060】
具体的には、出力する画像データが黄色の画像が多い場合は、黄色に関して色再現範囲の広い出力デバイスを選択すれば良い。
【0061】
(第5実施例)
以下、図面を用いて第5実施例を説明する。第5の実施例は、上述した第3の実施例によって述べた色再現範囲外の画像信号を再現範囲内の色信号に置き換えて出力する処理の変形例であり、色再現範囲外の画素の数に応じて処理を変えるものである。
【0062】
本実施例の概念図を図11、処理の流れを示すフローチャートを図12に示す。
【0063】
図11は、デバイス色再現領域内に忠実色再現領域と写像色再現領域とが存在し、その2つの境界であるマッピング境界を入力画像に応じて制御すること、また、マッピング境界外の入力色信号は写像色再現領域にマッピングすることを示している。
【0064】
図12において、ステップ1でイメージスキャナ、ビデオカメラ、CGエディタ、画像ファイル等の画像入力装置から画像を入力し、ステップ2でイメージスキャナの画像読取り特性や、モニタ、プリンタ等のデバイス色再現領域やモニタのγ曲線等の画像出力装置の特性を示すデータ(以下「プロファイル」という)を入力し、ステップ3でステップ1において入力された色信号によって表される画像の各画素が、色空間座標系のある領域の内部に存在するか否かを第1もしくは第2の実施例の方法で判定し、ステップ4でステップ3においてステップ2で入力されたデバイス色再現領域の外側であると判定された画素数を実施例の1で述べた様にフラグをたてることにより計数する。ステップ5ではステップ4によって得られたデバイス色再現領域外の画素数と全画素数の比率からマッピング境界の位置を決定し、ステップ6ではステップ3によってデバイス色再現領域の外側であると判定された画素の中で色空間圧縮をする際に最も影響を与える画素、即ち、デバイス色再現領域の境界に対する相対位置が最も大きい値の画素の相対位置の値とステップ5で決定されたマッピング境界の位置からマッピング係数、即ち、マッピング境界外の色信号を写像色再現領域にマッピングするための係数を求め、ステップ7は入力色信号がステップ5で決定されたマッピング境界外部に存在するか否かを判定し、ステップ8はステップ7でマッピング境界の外側に存在すると判定された色信号を、ステップ6で求められたマッピング係数を用いて、例えば後述の演算によりマッピング境界とデバイス色再現領域の間の領域にマッピングし、ステップ9ではステップ7によって得られた画像をモニタ、プリンタ等の画像出力装置へ出力する。
【0065】
ステップ1において入力された画像の各画素について各ステップで行われる処理を以下具体的に説明する。
【0066】
(デバイス色再現領域の内外判定)
入力色信号が画素毎にステップ2で得られたデバイス色再現領域の内部に存在するか否かをステップ3で判定する。
【0067】
例えばデバイス色再現領域がR(red)、G(green)、B(blue)、Y(yellow)、M(magenta)、C(cyan)、W(white)、K(black)の8点によって定義される場合には、8点を色空間座標系CIE LABの座標値に変換し、図13に示されるような、R、G、B、Y、M、Cの6点とW及びKの陵線から形成される12面体でデバイス色再現領域を近似し、12面体に対するデバイス色再現領域の内部に存在する点、例えば、収束点と判定対象の入力色信号の点が、同じ側にあれば画素色はデバイス色再現領域の内部に存在し、反対側にあれば外部に存在すると判定する。
【0068】
なお、上述のデバイス色再現領域を示す12面体は、前述の実施例における変形6面体と等価である。
【0069】
(マッピング境界の決定)
ステップ3でデバイス色再現領域外であると判定された入力色信号の数をステップ4でカウントする。
【0070】
ステップ5では全入力色信号数に対するデバイス色再現領域外入力色信号数の比率を算出し、領域外入力色信号比率の値に基づいて、マッピング境界の位置を規定する係数αを制御する。マッピング境界の位置はデバイス再現領域の境界に乗じることによって定まる。ただし、図15に示したように、αの取り得る範囲はb≦α≦1(bは予め決められた定数)とし、領域外入力色信号比率の値に基づいて演算したαの値がbより小さい場合は、αの値をαが取り得る最小値であるbとする。
【0071】
例えば、すべての入力色信号がデバイス色再現領域内に存在する場合は、領域外入力色信号比率が0であり、α=1となり、マッピング境界をデバイス色再現領域の境界と等しい位置になるように制御する。これとは逆に、すべての入力色信号がデバイス色再現領域外に存在する場合は、領域外入力色信号比率が1であり、計算上はα=0となるが前述した通りαが取り得る値はb≦α≦1であるので、αをαの取り得る最小値であるbとし、マッピング境界はデバイス色再現領域の境界を収束点に向かってb乗じて縮小した位置になるように制御する。
【0072】
ここで、収束点は色空間圧縮の収束点であり、例えば色空間座標系の中心である。
【0073】
上述のように、デバイス色再現領域外の入力色信号が多い程αはbに近づき、マッピング境界が収束点に近づくため、忠実色再現領域は小さくなり写像色再現領域は広くなり、デバイス色再現領域外の入力色信号を色の連続性を保ったマッピングができる。また、デバイス色再現領域外の入力色信号が少ない程αは1に近づき、マッピング境界はデバイス色再現領域と等しい位置に近づくため、忠実色再現領域が広くなり写像色再現領域が小さくなり、本来、忠実に色再現可能なデバイス色再現領域内の入力色信号の大部分は、そのまま変化せず出力される。
【0074】
(マッピング係数)
ステップ3でデバイス色再現領域外であると判定された画素からマッピング係数をステップ6によって決定する。
【0075】
例えば、領域外の色信号と収束点を結ぶ軌跡に沿って色空間圧縮を行う場合、図4に示されるようにその軌跡とデバイス色再現領域表面との交点の絶対位置:Pg、その軌跡とマッピング境界との交点の絶対位置:Pg′、マッピング境界外の色信号の絶対位置:Pb、Pbの色マッピング後の絶対位置:Pb′とすると、色信号の相対位置Prは
Pr=Pb/Pg…(1.1)
で求められる。
【0076】
相対位置により演算することにより、全入力色信号がデバイス色再現領域を基準として標準化されるので、全入力色信号を色空間全体の中で後述のPb rmaxと比較することができ、入力画像の特徴を考慮したマッピングができる。
【0077】
式(1.1)により求められるPgの相対位置:Pgr、Pg′の相対位置:Pgr′Pbの相対位置:Pbr、Pb′の相対位置:Pbr′とする。
【0078】
また、式(1.1)によって求められる相対位置を全てのデバイス色再現領域外の色信号について求め、最大値を全てのデバイス色再現領域から最も遠い色信号の相対位置Pbrmaxとする。
【0079】
また、図14にはPbrmaxの絶対位置をPbmaxとし、Pbmaxを収束点とPbの軌跡上に移した点をPbmax′とした。
【0080】
Pbrのマッピング後の相対位置Pbr′は
Pbr′=(Pgr−Pgr′)/(Pbrmax−Pgr′)×(Pbr−Pgr′)+Pg′…(1.2)
となる。
【0081】
ただし、式(1.1)でPgr=1、Pgr′=αである。
【0082】
ここで、相対位置表示するための基準位置をPgr′とするため、式(1.2)の両辺をPgr′で除算すると、色信号Pbrのマッピング後Pbr′のマッピング境界Pgr′に対する相対位置Pr′は、
【0083】
【外1】
ここで、式(1.1)でPgr=1、Pgr′=αであるので
Pr′=A・(Pbr−1)+1…(1.4)
ここで、Aはマッピング係数であり、
A=(1/α−1)/(Pbrmax/α−1)…(1.5)
で求められる。
【0084】
ステップ6では上述のマッピング係数Aを前述のPbrmaxとαから決定する。
【0085】
また、式(1.2)では、Pbr′を演算するために画素毎に4つの変数が必要となるが式(1.4)に変形することにより、マッピング係数Aを1回演算すれば画素毎には1つの変数ですむため、式(1.2)を式(1.4)に変形することにより効率よく後述のステップ8においてマッピングを行うことができる。
【0086】
(マッピング)
ステップ8では、入力色信号がマッピング境界外の場合は、写像色再現範囲に式(1.4)で均等に圧縮してマッピングする。
【0087】
一方、入力色信号がマッピング境界内の場合は、入力色信号の色の特性を変化させる処理を行わない。
【0088】
なお、前述のステップ5を実行してマッピング境界を決定しているのでステップ6、7、8を実行することにより、デバイス色再現領域外の入力色信号が多い程、忠実色再現領域が小さくなり写像色再現領域が広くなるので、デバイス色再現領域外の色信号は色の連続性を保たれたマッピングができる。また、デバイス色再現領域外の入力色信号が少ない程、忠実色再現領域が広くなって写像色再現領域が小さくなり、本来、忠実に色再現可能なデバイス色再現領域内の入力色信号の大部分は、そのまま変化せず出力することができる。
【0089】
従って、忠実色再現領域内は入力画像に忠実な出力画像が、写像色再現領域外では、色バランスが崩れず、色の連続性を保った出力画像が得られる。
【0090】
上述した一連の処理の1例を、R、G、B、Y、M、C、W、Kの8点によってデバイス色再現領域が定義される場合を用いて以下に示す。
【0091】
ステップ2で入力されたデバイス色再現領域によって、ステップ3で入力色信号がデバイス色再現領域の内部に存在するか否かを判定し、ステップ4でデバイス色再現領域外の画素数をカウントしステップ5で領域外入力色信号比率を求め、その値に基づいてαを求め、ステップ6では、αとPbrmaxのからマッピング係数を求める。
【0092】
マッピング境界を収束点に向かってαだけ縮小した位置とすれば、色空間座標系において8点を収束点に向かってαだけ縮小する。その8点によって入力色信号がマッピング境界の内部に存在するか否かをステップ7で判定する。
【0093】
ステップ8では、マッピング境界外ならば収束点からの距離とマッピング係数を用いてマッピング後の位置を求める。
【0094】
例えば、マッピング境界外の色信号と収束点を結ぶ軌跡に沿って色空間圧縮を行う場合、その軌跡とマッピング境界との交点を求め、式(1.1)によって相対位置を算出する。次に、その相対位置を式(1.4)に代入してマッピング後の位置を求める。
【0095】
一方、マッピング境界内ならば入力色信号の色の特性を変化させる処理を行わない。
【0096】
ステップ9で色空間圧縮処理後の画像を出力する。
【0097】
(第5実施例の変形例)
次に、第5実施例の変形例として上述の実施例で説明した画像処理方法をハードウェアで実現した場合を説明する。
【0098】
図16は、本発明に係る画像処理方法を実施するシステムの概略内部構成の一例を示すブロック図である。本実施例システムは、画像入力装置1、画像出力装置11、デバイス色再現領域、モニタのγ曲線など画像出力装置11のプロファイルを入力するための外部入力装置12、及び画像処理装置100で構成されている。
【0099】
画像処理装置100において、2は、画像入力装置1からの色信号を受信するインターフェイス、3は、入力された1フレームの色信号をR、G、Bごとに格納するフレームメモリ、4はセレクタでありフレームメモリ3からのR、G、B色信号を画素ごとに1フレーム分を先ず、マッピング制御回路6に出力し、次に、同一フレームの色信号をマッピング回路5に出力する。マッピング制御回路6では、画像データとCPU7からのデバイス色再現領域データより、前述したデバイス色再現領域データの内外判定、マッピング境界の決定、マッピング係数の演算を行い、マッピング回路5にマッピング境界データ200とマッピング係数データ201を出力する。一方、マッピング回路5では、マッピング制御回路6から入力されるマッピング境界データ200とマッピング係数データ201に基づいて前述したマッピングを行い、マッピング後の色信号R′、G′、B′を出力する。フレームメモリ3は、1フレームの色信号を全て色マッピング回路5に出力し終るとCPU7によってリセットされ新しい色信号の書き込みを始める。10は、入力されたR′、G′、B′色信号を画像出力装置11に送信するインターフェイスである。7は、CPUでありRAM8に格納された外部入力装置12からのデバイス色再現領域、モニタのγ曲線など画像出力装置11のプロファイルデータをROM9に格納されたプログラムに基づき、マッピング制御回路6に出力すると共に、フレームメモリ3、セレクタ4、マッピング制御回路6を制御する。
【0100】
図17は、マッピング制御回路6の構成を詳細に示すブロック図である。
【0101】
セパレータ20は、セレクタ4から入力される色信号を最大相対位置判定回路21とα判定回路22の双方に出力する。最大相対位置判定回路21は、画素ごとに入力されるR、G、B絶対位置色信号とCPU7からのデバイス色再現領域データに基づいて、デバイス色再現領域を基準とした相対位置を全画素について求め、最大相対位置Pbrmaxを出力する。一方、α判定回路22は、入力される画素数のカウントとCPU7から入力されるデバイス色再現領域データに基づいて、入力される色信号についてデバイス色再現領域の内外判定を行い、デバイス色再現領域外の画素数をカウントし、全画素数に対するデバイス色再現領域外画素数の比率を演算し、範囲外画素比率の値からマッピング境界を制御するα(αmax≦α≦1)の値を演算し出力する。マッピング係数回路23は、判定回路21から入力されるPbrmaxと判定回路22から入力されるαの値から色マッピング係数Aを求める式(1.5)を実行する演算回路であり、マッピング係数Aを色マッピング回路5に出力する。忠実色再現範囲決定回路24は、入力されるαの値とCPU7から入力されるデバイス色再現領域データと判定回路22より入力されるαの値より忠実色再現領域データを求めて、色マッピング回路5に出力する。
【0102】
図18は、マッピング回路5についての詳細を示すブロック図である。
【0103】
忠実色再現範囲判定回路30は、入力される絶対位置色信号をマッピング制御回路6からのマッピング境界データ200に基づいて忠実色再現領域内か否かを判定し、忠実色再現領域内ならそのままインターフェイス10に出力し、忠実色再現領域外ならマッピング演算回路31に出力する。マッピング演算回路31は、判定回路30より入力される絶対位置色信号について入力されるマッピング境界データ200に基づいて忠実色再現領域を基準とした相対位置を求める。前記相対位置と入力されるマッピング係数データ201を用いて式(1.4)を実行する演算回路により、マッピング後の相対位置P′を求め、絶対位置変換を行いインターフェイス10に色マッピング後の画素データR′、G′、B′として出力する。遅延回路32は、判定回路30から入力される絶対位置色信号をマッピング演算回路31で演算にかかる時間分遅延する回路であり、例えば、ラインメモリで構成されている。
【0104】
他の変形例として上述した画像処理方法を他のハードウェアを用いて実施した場合を示す。
【0105】
図19は、本発明に係る色空間圧縮方法を実施するシステムの概略内部構成の一例を示すブロック図である。本実施例システムは、画像入力装置1、画像出力装置11、画像処理装置101、コンピューター13で構成されている。
【0106】
画像処理装置101において、2は、画像入力装置1からの入力色信号を受信するインターフェイス、41は、入力される入力色信号をインターフェイス42から入力されたマッピングデータに基づいて、マッピングして出力するマッピングメモリであり、例えばRAMで構成される。10は、入力されるマッピング後の入力色信号を画像出力装置に送信するインターフェイス、42は、コンピューターからのマッピングデータを受信するインターフェイスである。
【0107】
コンピューター13は、画像出力装置11のデバイス色再現領域と画像入力装置1からの入力色信号に基づき、マッピング境界を決定し、入力色信号に対応するマッピング後のデータを作成しインターフェイス42を介してマッピングメモリ41にルックアップテーブルを形成する。
【0108】
なお、本発明の上述の実施例においては、CIEのL、a、b色空間とR、G、B色空間を用いているが、例えば、CIEのL、u、vやY、I、Q等の色空間であっても構わない。
【0109】
また、実施例の計数手段のデバイス色再現領域外画素数、マッピング係数決定手段の最大相対位置を全入力色信号から求めず、入力信号をサンプリングして求めてもよい。
【0110】
また、マッピングの方法は、式(1.4)の様な線形の色空間圧縮に限らず非線形であってもよい。
【0111】
また、上述の特定の色信号の値はPbrmaxに限らず、例えば最大頻度の色信号等の入力画像の特徴を示すものであればよい。
【0112】
また、本発明の上述の実施例においては、1フレームを対象に上述の画像処理を行っているが、例えば、1フレーム内に写真、文書などいくつかの特徴の異なった画像が混在するような場合は、領域分離を行い、各領域ごとに上述の画像処理を行ってもよい。
【0113】
また、上記実施例は、入力色信号のうち所定の色空間外の画素数に応じてマッピング境界を制御することにより、マッピング境界の制御を確実に行うことができる。
【0114】
さらに、特定の入力色信号の値に基づいて、マッピング境界を制御することにより、入力画像の特徴に応じたマッピング可能となる。
【0115】
以上のように、本発明の第5の実施例及びその変形例によれば、入力色信号に基づいて、マッピング境界を制御することにより、、デバイス色再現領域外でも色の連続性を保ちながら良好なカラー画像を再生できる。
【0116】
(第6実施例)
第4実施例におけるプリンターの色再現範囲を表すパラメーターの適宜変更について、上記実施例の変形例を用いて第6の実施例として詳述する。
【0117】
出力装置の色再現範囲は環境差及び経時変化によって変化する。
【0118】
本実施例は、色再現範囲の変化に対応して、色再現範囲と表すパラメータを変更させることにより、出力装置か実際に表現できる色再現範囲を有効に用いることを目的とする。
【0119】
以下、図面を参照して本願発明の第6実施例を詳細に説明する。
【0120】
図20は、本実施例の画像処理装置の一例を示した図であり、原稿画像を走査しRGB信号を入力する入力部1101、制御信号1120により制御されるセレクター1102、同様に制御信号1121により制御されるセレクター1107、画像を出力するプリンター1108、CPU1105、パッチを表す画像信号及び色再現範囲を示す6原色の値を記憶するメモリー1106、色処理を行うマトリックス変換回路1103、及び色処理回路1104、プリンター1108の色再現範囲を判定する際に用いるサンプリング回路1109、バッファメモリー1110、パターン発生回路1111で構成されている。
【0121】
(通常の画像処理)
通常の出力を行う場合を説明する。入力部1101で入力されたRGB信号がCPU1105からの制御信号1120に基づきセレクタ1102を通ってマトリックス変換回路1103に入力される。マトリックス変換回路1103では、具体的には入力RGB信号に対してCPU1105によって設定された係数を用いて、以下のマトリックス演算を行いR′、G′、B′を出力する。
【0122】
【外2】
【0123】
ここで、R、G、BはもともとのR、G、B信号で、dR、dG、dBは以下の演算で求まる画像信号圧縮量である。
【0124】
【外3】
【0125】
ここでXはR、G、Bのうちの最小値を示す。
【0126】
次にCPUによって設定される(3)式のマトリックス変換係数aijの求め方について説明する。マトリックス変換の目的は図23に示されているように広い色再現範囲をもった原稿の色をプリンターの色再現範囲にマッピング即ち、色空間圧縮することである。ここではまず赤色の再現について説明する。
【0127】
画像信号がR、G、B各8ビットで表されているとし原稿の最も彩度の高い赤色(例えば図23でRG点で示されている)がR=200、G=15、B=0という色信号であったとする。しかし、プリンターで再現できる最も彩度の高い赤色はRP点であるのでRP点とRG点の間にある色はすべてRP点の色としてプリントアウトされてしまうことになる。
【0128】
逆にRP点の色信号値をR、G、B信号で表すと、通常R=160、G=20、B=10程度になっている。従って、入力される色信号をR=200、G=15、B=0をマトリックス変換回路によってR′=160、G′=20、B′=10となるように変換することによって、RG点はRP点に変換され、その間の色はRP点より内側へマッピングされ、入力信号の原色は保存したまま、原稿画像の色再現範囲をプリンターの色再現範囲にマッピングすることができる。
【0129】
また、このような対応関係を6原色(R、G、B、C、M、Y)全てについて設定すると(2)式と(3)式から、18個の連立方程式ができる。未知数として(3)式のマトリックス変換係数aijがやはり18個あるので一義的に解くことができる。
【0130】
次に、上述したマトリックス変換回路103によって画像信号圧縮された画像信号R′、G′、B′は対数変換、マスキング、UCR(下色除去)などの色処理が色処理回路1104で行われC、M、Y、Kに変換される。そして、CPU1105からの制御信号1121に基づきセレクター1107によってプリンター1108に入力され、プリンター1108で入力された画像信号に基づき画像が形成される。
【0131】
したがって、入力画像信号が階調を保存したままプリンター1108の色再現範囲内に変換されるので、プリンター1108の色再現範囲外の画素についても階調が保存され、より原稿に忠実な画像を出力することができる。
【0132】
また、色再現範囲をR、G、B、C、M、Yの6点で定義することにより簡単に色再現範囲を更新することができる。
【0133】
(プリンターの色再現範囲判定処理)
プリンターの色再現範囲の最外部に対応する6原色R、G、B、C、M、Yを表すC、M、Y、Kの値を予めメモリー1106に設定しておき、CPU1105を介して設定値をパターン発生回路1202で画像信号に展開し、セレクター1203を通してプリンター1108に出力し、プリンター1108で6原色R、G、B、C、M、Yを示すパッチを出力する。出力されたパッチを入力部1101で読み取り、セレクター1102を通してサンプリング回路1109に入力する。
【0134】
サンプリング回路1109では、原稿画像であるパッチの所定の位置にあたる信号を所定のサンプリングピッチでサンプリングし、バッファメモリー1110に書き込む。CPU1105はバッファメモリー1110の中の画像信号を順次読み出し、各出力したパッチの各平均値を求め、プリンターの色再現域の最外部の設定値を決定し、メモリー1106にセットする。
【0135】
したがって、例えば出力したパッチにむらができたとしても、サンプリングした値の平均で求めるため、本来の値と誤差が小さくなり、より正確な色再現範囲を求めることができる。
【0136】
プリンターの色再現範囲の最外部を決定する為のメモリー1106に予め設定されている6原色を示すパッチの出力信号値のC、M、Y、K値の一例と読取装置で読み込んだR、G、B信号値の対応を示す。このR、G、B信号値が原稿の最外部の6原色をプリンターの色再現域へマッピングのする際の図23に示したRP、GP、BP、CP、MP、YPに相当する。
【0137】
【外4】
【0138】
また、上述の6原色に基づいてプリンターで出力されたパッチを図22に示す。出力用紙401上に6原色(R、G、B、C、M、Y)のパッチ402から407を所定の位置に所定の大きさで予め設定した信号値で出力されている。408は位置決めマークである。
【0139】
次に、図21のフローチャートを用いてプリンターの色再現範囲を判定する際の処理の流れを説明する。
【0140】
ステップ301で例えば(4)式に示したような6原色のC、M、Y、K値を出力パッチの値として予めメモリー1106に設定する。ステップ1302で設定された値に基づいて、パターン発生回路1111で画像信号に展開し、プリンター1108で例えば図22に示したようなパッチを出力する。ステップ1303で出力されたパッチを1408の位置決めマークに基づいて入力部1101の原稿台の所定の位置に設置する。ステップ1304で原稿台のパッチを入力部1101により読み取る。ステップ1305でバッファメモリー1110に記憶されている入力RGB信号をサンプリングした値に値づきCPU1105が演算し、プリンター1108の色再現範囲の最外部を判定し、メモリー1106に最外部の6原色の値を設定する。
【0141】
以上、説明したようにプリンター1108の色再現範囲が6原色で近似的に表現されている場合は、6原色をプリンター1108が出力することができる最高濃度の値で出力することにより、簡単に色再現範囲の最外部を判定することができる。
【0142】
また、機械差、設置環境差、経時変化によって機械ごとに色再現範囲が異なっていても、プリンター1108のエンジンの状態及びインクの状態に応じた正確な色再現範囲を設定することができる。
【0143】
よって、実際に表現できる色再現範囲を有効に用いることができ、また、上述のマトリックス変換等の色空間圧縮処理を有効に活用することができる。
【0144】
なお、上述のプリンターの色再現判定処理は、画像処理装置が記録部の補正を行い安定化させるキャリブレーション機能を有する場合は、キャリブレーションを行い記録部を補正してから、色再現判定処理を行いキャリブレーションによって補正できなかった部分を色再現判定処理で認識し画像処理を補正するようにする。
【0145】
したがって、設置環境や経時変化で生じる色再現範囲の変化にキャリブレーション機能で対応できなくなった場合でも、色再現判定処理を行うことにより正確に画像処理を補正することができる。また、第4の実施例に示したように、判定された色再現範囲をユーザに報知してもよい。
【0146】
(第6実施例の変形例1)
本願発明の第2の実施例として実施例1におけるパッチを変形したものを図面を参照して説明する。
【0147】
本実施例では、プリンターの色再現範囲を更に精度よく検出するために、図24に示すように6原色の各色について複数のパッチを出力し、読み取ることにより複数のパッチより最外部を検出してプリンターの色再現範囲を設定する。
【0148】
図25に処理の流れのフローチャートを示す。
【0149】
例えば、6原色を各4つ出力する場合を図24に示す。ここでは、説明を簡単にするため4つにしたが本願発明はこれに限られるものではなく、複数なら良く数を増やすほど精度は増すことは言うまでもない。
【0150】
まず、ステップ1701で図6の各パッチのC、M、Y、K値を予め設定しておく。ステップ1702で設定値でパッチを画像出力装置より出力する。ステップ1703で出力されたパッチは画像読取装置に設置する。ステップ1704でR、G、B信号値を読み取る。ステップ1705で読み取られた各原色の4つのパッチの内、最外部のパッチを後述する方法で検出する。ステップ1706で検出したパッチのR、G、B信号値を色再現範囲の最外部として決定する。
【0151】
次に、図27を用いて各原色のパッチの内の最外部のパッチを検出する方法を説明する。
【0152】
まず、均等色空間で検出するため、ステップ801で各原色のR、G、B信号をL*、u*、v*に変換する。R、G、BからL*、u*、v*に変換するには以下の式を用いればよい。
【0153】
L*=116(Y/Y0)1/3−16
u*=13L*(u−u0)
v*=13L*(v−v0)
ここで u=4X/(X+15Y+3Z)
v=9Y/(X−15Y+3Z)
また X=0.6067R+0.1736G+0.2001B
Y=0.2988R−0.5868G+0.1144B
Z=0.0000R−0.0661G+1.1150B
ここでは説明を簡単にするため赤色に付いて説明すると、4つのパッチのL*、u*、v*値を図27に示す。
【0154】
ここに示したように中心点Oからの距離が大きいほど色再現域の外側になるのでステップ802で中心点からの距離dを求める。
【0155】
d=L*2+u*2+v*2…(5)
また、計算を簡単にするため以下の式を用いても構わない。
【0156】
d=u*2+v*2…(6)
ステップ803でdの最大値を求める。
【0157】
図27ではdR3が最大となりR3が赤の彩度最大の点であることがわかる。
【0158】
そこで、ステップ1804でR3の読み取りR、G、B信号を赤の色再現域の最外部として設定する。他の5色についてもRと同様にして求め、6原色の色再現域の最大値を求める。
【0159】
なお、色空間の最外部を検出するのにL*、u*、v*空間を用いたがこれは一例で、他の色空間のL*、a*、b*やY、I、Qなどを用いても構わない。
【0160】
よって、色再現範囲の最外部が輝度、色相及び彩度に多少ずれていても複数のパッチを用いるので対応することができ色再現範囲の最外部を正確に把握することができる。
【0161】
(第6実施例の変形例2)
上記実施例(6原色を用いた実施例)では、R、G、B、C、M、Yの6原色で説明したが、第4の実施例のように白(W)と黒(Bk)を加え8原色に拡張してもよい。
【0162】
以下、8原色を用いた場合を説明する。
【0163】
まず、黒について述べる。黒の最大再現域は黒の最大濃度に相当し、プリンターの再現範囲の最外部を決定するための黒のパッチの出力信号値と読取装置で読み込んだR、G、B信号値の一例を以下に示す。
【0164】
C=145、M=145、Y=145、K=255→R=4、G=4、B=4黒の最大濃度のパッチが読み取り値で4なので4以下の値の時は再現されないことになってしまう。しかし、6原色で説明した方法によれば、原稿の黒の最小読み取り値が1の様な最現外のものでも、1を4に変換するように変形した式(7)を用いることで4以下の階調を再現できるようになる。
【0165】
次に白の場合であるが、白については何もプリントされてない部分が最大白になるので、プリンターの出力値C、M、Y、Kが0になる必要がある。プリンターの出力値C、M、Y、Kが0になるのは、読み取り値のR、G、B信号値が255(読み取り信号値の最大値)のときなので強制的に255にする必要がある。
【0166】
しかし、プリンターの出力値C、M、Y、Kが0で実際に何も出力されてないか、白のパッチ(プリンター出力値C、M、Y、K=0)を出力し、読み取り装置で読み取りパッチ以外の用紙の下地の値と比較しプリンターがかぶってないか、正常に動作しているか確認する。
【0167】
上記白、黒を追加したときのプリンターの再現範囲の最外部を決定する為のパッチの一例を図30に示す。
【0168】
【外5】
【0169】
ここで、R、G、BはもともとのR、G、B信号で、dR、dG、dBは画像信号圧縮量である。
【0170】
(第7実施例)
本実施例は、各処理モードにより色再現範囲が異なることに対応したものである。
【0171】
以下、図28を参照して本願発明の第7の実施例を詳細に説明する。
【0172】
図28において、実施例6と同じ構成の所は同じ番号を付け説明を省略する。
【0173】
図28においてコントローラ1112は4色モードまたは3色モードのいずれかを設定する指示をCPU1105に出力する。色処理回路1130はマトリックス変換回路1103から入力したR′、G′、B′信号をCPU1105からの制御信号1122に基づいて、セレクター1141を切り替ることにより、4色モード1142または3色モード1143により例えばマスキング処理等の色処理を行う。ここで、4色モードとは入力されたR′、G′、B′信号をC、M、Y、K信号に変換するモードであり、3色モードとは入力されたR′、G′、B′信号をC、M、Y信号に変換するモードである。通常の画像処理では、この色処理回路1130から出力されるC、M、Y、K色信号(4色モード)またはC、M、Y色信号(3色モード)に基づいてプリンター1108で画像が形成される。
【0174】
コントローラ1112は4色モードまたは3色モードのいずれかを設定する指示をCPU1105に出力する。
【0175】
4色モードと3色モードでは使用するインクの数が違うので、プリンター1108の色再現範囲も異なる。
【0176】
したがって、メモリー1106に予め4色モード用と、3色モード用のパッチを出力するための画像データを記憶させておき、各モードごとにパターン発生回路でパッチを出力するための画像データに変換する。即ち、4色モードに対してはC、M、Y、K信号を、3色モードに対してはC、M、Y信号を出力し、プリンター1108で前述した実施例のようにパッチをプリンター1108で出力し、入力部1101で読み取り、色再現範囲の最外部を判定し、メモリー1106に各モードに対応させて記憶する。
【0177】
通常の画像処理では設定されたモードに対応したメモリー1106に記憶されている色再現範囲を用いて画像処理を行う。
【0178】
したがって、機械ごとの色再現範囲の違いだけでなく、使用するインクの数等の設定されたモードによる色再現範囲の違いを考慮しているので、モードごとに色再現範囲を有効に用いることができ、またマトリックス変換等の色空間圧縮を有効に活用することができる。
【0179】
よって、各モードの特徴を最大限に発揮することができ、ユーザが所望の画像を得ることができる。
【0180】
なお、本願発明は4色モードまたは3色モードに限らず、例えばUCR量を変化させた場合、印字方法を変化させた場合、OHPやコート紙等の記録材を設定する場合等出力装置で再現できる色再現範囲が変化する各モードについて色再現範囲を示すデータを各モードに記憶させても構わない。
【0181】
また、全てのモードに対応させず、モードをグループ分けし、グループごとに色再現範囲を示すデータを保持しても構わない。
【0182】
また、第4の実施例に示したように、各モードに対応した色再現範囲を表示させてもよい。
【0183】
(第8実施例)
以下、図29を参照して複数の機器から構成されるシステムに上記実施例を適用した場合の一例として、本願発明の第8実施例を詳細に説明する。
【0184】
図29において、画像出力装置1160は例えばLBPやインクジェットまたはIPUとCLC等であり、IPUとCLCの場合上述した実施例で説明したような構成を持つものである。ホスト1150は、画像編集、色変換や色修正等の画像処理を行い、画像出力装置1160に出力し、画像を形成する。
【0185】
よって、ホスト1150では画像処理を行う際に、画像出力装置1160の色再現範囲を考慮して画像処理を行う必要がある。そのため、ホスト1150は予め画像処理装置1160の色再現範囲を保持している。
【0186】
また、前述の実施例のように画像出力装置1160の色再現範囲を示すデータを更新した場合は、メモリー1106からCPU1105を介してコントローラ1112に色再現範囲を示すデータを転送し、コントローラ1112から外部機器であるホスト1150に送信する。そしてホスト1150では、該当する出力装置、即ち、図29では画像出力装置1160に関するプロファイルの中の色再現範囲を示すデータを、受信したデータに基づいて更新する。
【0187】
なお、画像出力装置1150からホスト1160に転送する時期は、例えば、画像出力装置150で色再現範囲を示すデータを更新した時や、ホスト1160から転送要求した時である。
【0188】
したがって、ホスト1150内の画像出力装置1160の色再現範囲に関するプロファイルを常に正しい情報で保持することができるので、ホスト1150での画像処理結果が、色再現範囲を最大限有効に活用したものになる。
【0189】
また、更新されたデータが画像出力装置1160から転送されるので、ユーザがキーボード等の入力装置を用いてホスト1150のプロファイルを書き直す必要がないので簡単な操作で更新を行うことができる。
【0190】
なお、複数の機器から構成されるシステムに適用した一例として、ホストと画像出力装置を組み合わせたシステムについて述べたが、本願発明はこれに限らず、例えば、ホストに複数の入力機器及び画像出力装置を組み合わせたシステム等に適用しても構わない。
【0191】
また、本願発明は、色再現範囲を用いる画像処理として、マトリックス変換回路に限らず、例えば、色再現範囲を用いてLUTを作成し、色空間圧縮を行う処理や入力画像データが色再現範囲内か否かを判定する処理でも構わない。
【0192】
また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適用できることはいうまでもない。
【0193】
また、画像処理装置は上述のものに限らず、熱エネルギーによる膜沸騰を起こして液滴を吐出するタイプのヘッド及びこれを用いる記録法でも構わない。
【0194】
以上のように、本発明によれば、出力されたパッチに基づいて判定された色再現範囲を用いて色空間圧縮するので、表現できる色再現範囲を有効に用いて色空間圧縮することができ画質の良い画像を得ることができる。
【0195】
また、本発明によれば、出力された画像に基づいて色再現範囲を示すデータを更新することができるので、機械差、設置環境、経時変化等に対応することができ、表現できる色再現範囲を有効に用いることができる。
【0196】
また、本発明によれば、複数のパッチから色再現範囲の大略最外部を示すパッチを判定するので色再現範囲を正確に判定することができる。
【0197】
また、本発明によれば、色処理手段の各々に対応した色再現範囲を示すデータを保持するので、表現できる色再現範囲を有効に用いることができる。
【0198】
また、本発明によれば、判定された色再現範囲を示すデータを外部機器に転送するので、外部機器は出力手段の機械差、設置環境、経時変化に対応する色再現範囲を正確に把握することができる。
【0199】
(第9実施例)
以下、本発明の第8実施例として、上述の実施例で述べた処理を用いた一連の処理を図31を用いて説明する。
【0200】
一連の処理は、色再現範囲変更処理と設定されている色再現範囲を用いた通常プリント処理の2つに大別される。
【0201】
まず、色再現範囲変更処理について説明する。S2001は対象デバイスの色再現範囲を判定する、即ち、例えば図7に示されている一連の処理を行う。具体的には、対象デバイスによって6原色もしくは8原色に対応するパッチを出力し、入力出段で読み得られたデータに基づき、色再現範囲を判定する。この判定処理を図10に示した様なシステムにおけるホストコンピュータ301で行う場合は、例えば図8(a)及び(b)のような画面に基づきユーザが各条件を設定する。各条件とは具体例として、対象デバイス、出力したパッチを読み取るスキャナの指定、処理モードの設定等である。
【0202】
S2100は、S2001で判定された色再現範囲をモニタに例えば3次元立体としてグラフィック表示する。この様に実際にグラフィック表示することにより対象デバイスの色再現範囲に関する状態を簡単に認識することができる。
【0203】
したがって、対象デバイスの色再現範囲が経時変化等に諸原因のため狭くなっていた場合は、修理する等対処することができる。
【0204】
S2200は、S2001で得られた色再現範囲を示すデータを対象のデバイス名に対応して更新し、ホスト上のメモリに保存し、管理する。
【0205】
また、新しくデバイス名と色再現範囲を対応させプロファイルとして保存することも可能である。
【0206】
したがって、各デバイスの経時変化や環境差による色再現範囲の変化に対応でき、更に、図10のようにバスに各機器を接続しているシステムを組んだ場合は、プロファイル作成機能があるのでシステムを構成する装置に柔軟に対応することができる。
【0207】
次に、通常プリント処理について説明する。
【0208】
S2300で原稿を示す画像データを入力し、画像メモリ101に格納する。
【0209】
S2400で初期条件を設定する。初期条件とは、具体的には出力装置の指定、色空間圧縮するか否かや処理モードの指定(3色モード、4色モード等)等である。
【0210】
S2500ではS2300で得た画像データが、S2400で設定条件に基づきメモリから、読み出した色再現範囲データが示す色再現範囲内か否かを判定する。
【0211】
なお、ここで判定結果をモニタに表示してもよい。更に、表示結果に基づいてユーザが初期条件を設定し直すことも可能であり、これらの処理を繰り返すことによりユーザは最適な処理を選択することができる。
【0212】
S2600は、入力された画像データに対して例えば実施例5等に示した色空間圧縮処理を行う。
【0213】
S2700は、以上の処理により得られた画像データに基づき出力する。
【0214】
以上の一連の処理により、ユーザは簡単に、最適な処理を選択、実行することができる。
【0215】
なお、本発明はホスト上のメモリに保存するものに限らず、例えば、出力装置の各機器が対応するプロファイルを保存し、ホストとのプロトコルにより、ホスト側に必要時に転送するようにしてもよい。
【0216】
本発明は以上の実施例に限らずフレームの範囲で種々に変更が可能である。
【0217】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、カラー画像信号によって表される入力色が色再現範囲に含まれるか否かを、簡単な処理で判定することができる。
【0218】
また、請求項5の発明によれば、カラー画像信号によって表される入力色が色再現範囲に含まれるか否かを高精度に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る色変換装置における色再現範囲判定処理の構成を示すブロック図である。
【図2】色再現範囲を説明するための均等色空間を示す模式図である。
【図3】色再現範囲を判定する平面を説明するための均等色空間の模式図である。
【図4】平面による判定方法を説明するための模式図である。
【図5】他の実施例に係る判定方法を説明するための模式図である。
【図6】さらに他の実施例に係り、色再現範囲外の画像信号の修正を説明するための模式図である。
【図7】プリンタキャリブレーションの処理に係る処理手順の1例を示す図である。
【図8】プリンタキャリブレーションの処理の際の画面表示の1例を示す図である。
【図9】プリンタキャリブレーションの処理の際に出力デバイスで出力するパターンの1例を示す図である。
【図10】システムを組んだ時の1例を示す図である。
【図11】第5実施例の概念図である。
【図12】第5実施例の処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】第5実施例のデバイス色再現領域の説明図である。
【図14】第5実施例の相対距離の説明図である。
【図15】画素比率と係数αの関係を示すグラフを示す図である。
【図16】第5実施例の変形例における画像処理回路の構成を示すブロック図である。
【図17】図16に示すマッピング制御回路6の構成を示すブロック図である。
【図18】図16に示すマッピング回路5の構成を示すブロック図である。
【図19】第5実施例の変形例における画像処理回路の構成を示すブロック図である。
【図20】本願発明の画像処理装置の一実施例を示すブロック図である。
【図21】本願発明の画像処理の一例を示すフローチャートである。
【図22】本願発明の第6実施例で用いる出力パッチの一例を示す図である。
【図23】プリンターと原稿の色再現範囲の違いの一例を示す図である。
【図24】本願発明の第6実施例の変形例1で用いる出力パッチの一例を示す図である。
【図25】本願発明の第6実施例の変形例1の画像処理の一例を示すフローチャートである。
【図26】色再現範囲の最外部を検出する画像処理の一例を示すフローチャートである。
【図27】色再現範囲の最外部を検出する方法の一例を示す図である。
【図28】本願発明の画像処理装置の変形例を示すブロック図である。
【図29】本願発明をシステム化した一例を示すブロック図である。
【図30】本願発明の第6実施例の変形例2で用いる出力パッチの一例を示す図である。
【図31】本願発明に係る一連の処理の流れの1例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 画像メモリ
102、105 均等色空間変換部
103 8原色測色値テーブル
104 出力装置の指定部
106 平面定義部
107 色再現範囲判定部
108 判定フラグ
Claims (8)
- カラー画像信号によって表される入力色が色再現範囲に含まれるか否か判定するカラー画像処理方法において、
前記色再現範囲を示す立体の表面を表す複数の平面を定義する平面定義工程と、
前記入力色と前記色再現範囲内に配置された点が前記平面に対して同じ側に位置するか否か判定する位置判定工程と、
前記位置判定工程により、前記複数の平面のすべてについて前記入力色と前記配置された点が同じ側に位置すると判定された場合、前記入力色が色再現範囲に含まれると判定する判定工程と、
を有することを特徴とするカラー画像処理方法。 - 前記色再現範囲を示す立体は、R、G、B、C、M、Y、Kを頂点とする十二面体であることを特徴とする請求項1記載のカラー画像処理方法。
- 前記色再現範囲内に配置された点は、無彩色軸上に配置されることを特徴とする請求項1記載のカラー画像処理方法。
- 更に、前記位置判定工程により前記入力色が前記平面と同じ側に位置しないと判定された場合、前記入力色と前記配置された点を結ぶ直線を生成し、
前記直線と前記平面との交点の位置を計算し、
前記入力色を前記交点の位置に置き換える位置置き換え工程と、
を有することを特徴とする請求項1記載のカラー画像処理方法。 - カラー画像信号によって表される入力色が色再現範囲内に含まれるか否か判定するカラー画像処理方法において、
前記色再現範囲を示す立体を複数の4面体に分割する色再現範囲分割工程と、
前記入力色が前記4面体内に含まれるか否か判定する4面体内外判定工程と、
前記4面体内外判定工程により、前記入力色が前記4面体のいずれにも含まれないと判定された場合、該入力色は前記色再現範囲に含まれないと判定する色再現範囲内外判定工程と、
を有することを特徴とするカラー画像処理方法。 - 更に、前記分割された4面体の重心に点を設定する点設定工程を有し、
前記4面体内外判定工程は、該4面体の表面を表す4平面について前記カラー画像信号を表す色空間上の点と前記設定された点が同じ側に位置すると判定された場合、該入力色が該4面体に含まれると判定すること
を特徴とする請求項5記載のカラー画像処理方法。 - カラー画像信号によって表される入力色が色再現範囲に含まれるか否か判定するデータ処理装置において、
前記色再現範囲を示す立体の表面を表す複数の平面を定義する平面定義手段と、
前記入力色と前記色再現範囲内に配置された点が前記平面に対して同じ側に位置するか否か判定する位置判定手段と、
前記位置判定手段において、前記複数の平面のすべてについて前記入力色と前記配置された点が同じ側に位置すると判定された場合、前記入力色が色再現範囲に含まれると判定する判定手段と、
を有することを特徴とするデータ処理処理装置。 - カラー画像信号によって表される入力色が色再現範囲に含まれるか否か判定するデータ処理装置において、
前記色再現範囲を示す立体を複数の4面体に分割する色再現範囲分割手段と、
前記入力色が前記4面体内に含まれるか否か判定する4面体内外判定手段と、
前記4面体内外判定手段において、前記入力色が前記いずれの4面体にも含まれないと判定された場合、該入力色は前記色再現範囲に含まれないと判定する色再現範囲内外判定手段と、
を有することを特徴とするデータ処理装置。
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