JP3566130B2 - 逆テレシネ変換方法及び装置、並びに逆テレシネ変換プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

逆テレシネ変換方法及び装置、並びに逆テレシネ変換プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、映画等の24フレーム/秒のフレームレートを有するノンインタレース映像信号から、30フレーム/秒のフレームレートを有するインタレース映像信号に変換された(テレシネ変換された)映像を、逆に24フレーム/秒のノンインタレース映像信号に戻す逆テレシネ変換技術に係り、詳しくは、必要な遅延時間を低減すると共に、編集処理などが施されたインタレース映像や、静止画像シーケンスが続く場合などに対しても適切な逆変換を実現する逆テレシネ変換方法及び装置、並びに、逆テレシネ変換プログラムを記録した記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
逆テレシネ変換は、テレビ放送等に用いられる30フレーム/秒の映像信号を、MPEG(Moving Picture Expert Group)−2などの動画像符号化方式技術を用いて圧縮符号化する際の圧縮率を上げる有力な技術として知られている。
【0003】
テレシネ変換は、図4に示すように、1フレーム・2フィールド構成のフレーム列について、4フレーム毎に奇フィールドと偶フィールドを1枚ずつ2重化(即ち、1フレームを追加)させる、規則的なフィールドの挿入によって実現される。編集などの操作が行なわれていない場合、2重化されたフィールドを含む3フィールドの組と、2重化されたフィールドを含まない2フィールドの組とが、3−2−2−3の規則で現れるため、従来の逆テレシネ変換では、このパターンを検出して、2重化されたフィールドの間引き処理が行なわれる。
【0004】
図5は、従来の逆テレシネ変換装置の構成例である。まず、同一性判定手段510にて、30フレーム/秒でインタレース形式で入力されるフレーム毎に、現入力フレームの奇フィールドおよび偶フィールドと、フレーム遅延手段511で1フレーム遅延された前のフレームの同一パリティフィールドとを、比較手段512で比較して、同一フィールドの検出を行なう。該同一性判定手段510での同一フィールド判定結果は、例えば同一フィールドに対しては「1」、そうでないフィールドに対しては「0」として、順次、シフトレジスタ20に格納される。次に、3−2−2−3パターン検出手段530にて、このシフトレジスタ520における同一フィールド判定結果の分布から、テレシネ変換時の挿入フィールドパターンを検出し、テレシネ変換時に二重化されたフィールドを特定する。そして、該3−2−2−3パターン検出手段530では、図4で示したフィールド間の一致・不一致パターンと完全に一致するか否かの情報を、書き込みアドレス生成手段540と読み出しアドレス生成手段550への御御情報として出力する。ただし、逆テレシネ変換処理を画像メモリ560への書き込み時に行なう場合、読み出しアドレス生成手段550への出力は必ずしも必要ない。同様に、逆テレシネ変換処理を画像メモリ560からの読み出し時に行なう場合、書き込みアドレス生成手段540への出力は必ずしも必要ない。
【0005】
書き込みアドレス生成手段540と読み出しアドレス生成手段550は、図5では省略してあるがアドレスカウンタを内蔵し、3−2−2−3パターン検出手段530からの制御情報に従って、図6に示すようにアドレスを生成する事で、フィールド間引きを実現する。図6で、縦軸の一目盛は1フィールド分のアドレスを示し、横軸の一目盛は30フレーム/秒の1フィールド期間を示す。また、グラフは、時間経過に伴うアドレスカウンタの変化の様子を示している。例えば、画像メモリ560への画像信号の書き込み時にフィールド間引きを行なう場合には、図6(a)に示すように、書き込みアドレス生成手段540では間引き対象フィールドに相当する期間に書込みアドレスの更新を停止し、読み出しアドレス生成手段550では、読み出しアドレスの生成を連続して行なう事で、当該フィールドの間引かれたフレーム列を出力する事が可能になる。また、画像メモリ560からの読み出し時にフィールド間引きを行なう場合には、図6(b)に示すように、書き込みアドレス手段540では書き込みアドレスの生成を連続して行ない、読み出しアドレス生成手段550では間引き対象フィールドの区間を飛ばすように不連続なアドレス生成を行なう事で、当該フィールドの間引かれたフレーム列を出力する事が可能になる。なお、図6に示すように、書き込みアドレスの生成開始と読み出しアドレスの生成開始のタイミングは、書き込みアドレス生成開始の後に読み出しアドレス生成を開始し、読み出しアドレスが書き込みアドレスを追い越さない範囲で開始タイミングを近接させる事で、必要な画像メモリ容量を最小限に抑える事が出来る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の逆テレシネ変換技術では、上述のように3−2−2−3パターン検出により間引き対象フィールドを決定するため、次のような問題点がある。第一の問題点は、3−2−2−3パターン検出を行なうため、最低5フレーム分の画像が入力されなければならない事である。特に、入力フレーム列に対する編集などの影響で、3−2−2−3パターンが乱れている場合も想定されるため、正確に2重化フィールドを決定するためには、出来る限り多いフレーム数からなるフレーム列に対してパターン検出を行なう事が望ましいが、フレーム格納用のメモリの容量が大きくなってしまうばかりか、最終的な逆テレシネ変換後のフレーム列が確定するまでの遅延が大きくなる。第二の問題点は、静止画像シーケンスに対しては、どのフィールドも2重化されているように見えるため、パターン検出が出来ず、逆テレシネ変換後のフレーム列を確定する事が出来ない事である。
【0007】
このように、従来技術では、3−2−2−3パターン検出を行なうフレーム数を増やせは増やすほど、適切な間引き処理ができるが、一方で、メモリ容量の増加や、処理遅延の増加という問題が発生する。また、静止面像シーケンスに対しては、パターン検出が出来ないため、逆テレシネ変換処理が出来ないという問題もあった。
【0008】
本発明の目的は、編集処理などが施こされて3−2−2−3パターンが乱れているインタレース映像でも、メモリ容量と遅延時間の増大を抑えて逆テレシネ変換を実現し、また、静止画像シーケンスが続いて、どのフィールドも2重化されているように見える場合などに対しても、同様に適切な逆テレシネ変換を実現することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、インタレース形式のテレシネ変換フレーム列からノンインタレース形式の逆テレシネ変換フレーム列を生成する逆テレシネ変換方法において、テレシネ変換フレーム列のフレームFとフレームFn−1(nは時系列の入力順を表す整数)とのフレーム間で同一パリティのフィールド同士を比較して同一性を判定し、同一と判定されたフィールドに対応して同一フィールドを示す同一フラグを設定し、5フィールド毎に、当該5フィールド内の奇数番目のフィールドのうちに同一フラグが設定されているフィールドがある場合には、そのフィールドの一つを削除して、残る4フィールドを逆テレシネ変換フレーム列のフレーム成分とし、今回の5フィールドに続く5フィールドを次の変換処理対象とし、当該5フィールド内の奇数番目のフィールドのうちに同一フラグが設定されているフィールドが無い場合には、当該5フィールドの最初の2フィールドを逆テレシネ変換フレーム列のフレーム成分とすると共に、残る3フィールドを改めて次の処理対象の先頭として、該3フィールドに続く2フィールドを合わせた合計5フィールドを次の変換対象とし、5フィールド毎に変換処理を繰り返すことを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、インタレース形式で入力されるフレームを順次格納するメモリを有し、前記メモリからの読み出し制御によって逆テレシネ変換フレーム列を生成する逆テレシネ変換装置において、入力中フレームFと前入力フレームFn−1 とのフレーム間で同一パリティのフィールド同士を比較して同一性を判定し、同一と判定されたフィールドに対応して同一フィールドを示す同一フラグを設定する同一性判定手段と、前記メモリからのフレーム読み出し時、5フィールド毎に、当該5フィールド内の奇数番目のフィールドのうちに同一フラグが設定されているフィールドがある場合には、そのフィールドの一つを削除して、残る4フィールドを前記メモリから読み出して逆テレシネ変換フレーム列のフレーム成分とし、今回の5フィールドに続く5フィールドを次の変換処理対象とし、当該5フィールド内の奇数番目のフィールドのうちに同一フラグが設定されているフィールドが無い場合には、当該5フィールドの最初の2フィールドを前記メモリから読み出して逆テレシネ変換フレーム列のフレーム成分とすると共に、残る3フィールドを改めて次の処理対象の先頭として、該3フィールドに続く2フィールドを合わせた合計5フィールドを次の変換対象とし、5フィールド毎に変換処理を繰り返すように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、インタレース形式で入力されるフレームを順次格納するメモリを有し、前記メモリへの書き込み制御によって逆テレシネ変換フレーム列を生成する逆テレシネ変換装置において、
入力中フレームFと前入力フレームFn−1 とのフレーム間で同一パリティのフィールド同士を比較して同一性を判定し、同一と判定されたフィールドに対応して同一フィールドを示す同一フラグを設定する同一性判定手段と、前記メモリへのフレームの格納時、5フィールド毎に、当該5フィールド内の奇数番目のフィールドのうちに同一フラグが設定されているフィールドがある場合には、そのフィールドの一つを削除して、残る4フィールドを前記メモリに格納して逆テレシネ変換フレーム列のフレーム成分とし、今回の5フィールドに続く5フィールドを次の変換処理対象とし、当該5フィ−ルド内の奇数番目のフィ−ルドのうちに同一フラグが設定されているフィールドが無い場合は、当該5フィールドの最初の2フィールドを前記メモリに格納して逆テレシネ変換フレーム列のフレーム成分とすると共に、残る3フィールドを改めて次の処理対象の先頭として、該3フィールドに続く2フィールドを合わせた合計5フィールドを次の変換対象とし、5フィールド毎に変換処理を繰り返すように制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明は、インタレース形式のテレシネ変換フレーム列からノンインタレース形式の逆テレシネ変換フレーム列を生成するための逆テレシネ変換プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、テレシネ変換フレーム列のフレームFとフレームFn−1 とのフレーム間で同一パリティのフィールド同士を比較して同一性を判定する処理プロセスと、前記同一と判定されたフィールドに対応して同一フィールドを示す同一フラグを設定する処理プロセスと、5フィールド毎に、当該5フィールド内の奇数番目のフィールドのうちに同一フラグが設定されているフィールドがある場合には、そのフィールドの一つを削除して、残る4フィールドを逆テレシネ変換フレーム列のフレーム成分とし、今回の5フィールドに続く5フィールドを次の変換処理対象とし、当該5フィールド内の奇数番目のフィールドのうちに同一フラグが設定されているフィールドが無い場合には、当該5フィールドの最初の2フィールドを逆テレシネ変換フレーム列のフレーム成分とすると共に、残る3フィールドを改めて次の処理対象の先頭として、該3フィールドに続く2フィールドを合わせた合計5フィールドを次の変換対象とし、5フィールド毎に変換処理を繰り返す処理プロセスと、からなる逆テレシネ変換プログラムを記録したことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明による逆テレシネ変換方法の一実施の形態の処理フローを示す。本処理フローの手順やアルゴリズムは、逆テレシネ変換プログラムとして、コンピュータが実行可能な言語で記述し、コンピュータが読み取り可能な記録媒体、例えばフロッピーディスクやメモリカード、コンパクトディスク(CD−ROM)などに記録して提供することが可能である。
【0014】
図1において、ステップ110では、インタレース形式のテレシネ変換フレーム列を構成するフレームF(nは時系列の入力順を表わす整数)を順次入力する。ステップ120では、入力中フレームFとその前の入力フレームFn−1の同一パリティのフィールド毎の同一性を判定し、ステップ130では、同一フィールドと判定されたフィールドに対応して、同一フィールドを示す同一フラグを設定する。以下、5フィールド毎にステップ140〜160の処理を繰り返す。まず、ステップ140では、当該5フィールド内の奇数番目のフィールドのうちに同一フラグが設定されているフィールドがあるか否か判定する。この同一フィールド判定結果により、処理はステップ150あるいはステップ160に分岐する。ステップ150は、当該5フィールド内の奇数番目のフィールドのうちに同一フィールドが設定されているフィールドがある場合の処理であり、同一フラグが設定されたフィールドの一つを削除して、残る4フィールドを逆テレシネ変換フレーム列のフレーム成分として出力する。一方、ステップ160は、当該5フィールド内の奇数番目のフィールドのうちに同一フラグが設定されているフィールドが無い場合の処理であり、当該フィールドの最初の2フィールドを逆テレシネ変換フレーム列のフレーム成分として出力し、残る3フィールドは改めて次の処理対象として、5フィールドの先頭とする。
【0015】
図2に、本発明方法による逆テレシネ変換の処理例を示す。図2は編集されたテレシネ変換映像のフレーム列の例である。このフレーム列では、典型的なテレシネ変換でのフィールド挿入による3−2−2−3のパターンではなく、3−2−2−2−3というパターンになっている。このため、従来の3−2−2−3パターン検出で二重化されたフィールドを間引くには、6フレーム分のフレーム列を見て、初めてf3とf12とを間引ける事を知り得る。このため、少なくとも6フレーム分のメモリを必要とする。これに対して、本発明方法においては、次のように逆テレシネ変換を行なう事で、所要メモリ数を2.5フレーム分にまで低減できる。
【0016】
入力フレーム毎に、フレーム内の各フィールドが、前のフレームの同一パリティのフィールドと同一か否かを判定し、前と同じフィールドに対して同一フラグを「1」に設定する。そして、最初の5フィールド分のフィールド列f,f,f,f,fのうち、奇数番目のフィールド(f,f,f)を見て、この中の同一フィールドであるf,fのいずれかを間引ける事を知り、このいずれか(例えばf3)を間引いて、f,f,f,fからなる逆テレシネ変換後のフレーム列を得る。続いて、次の5フィールド分のフィールド列,f,f,f10のうち、当該5フィールド内の奇数番目のフィールド(f,f,f10)を見て、同ーフィールドが存在しない事を知リ、先頭の2フィールドf,f7からなる逆テレシネ変換後のフレームを得る。その後、残りの3フィールド(f,f,f10)とそれに続く2フィールド(f11,f12)からなる5フィールド分のフィールド列が揃った時点で、改めて、そのフィールド列f,f,f10 11 12のうち、当該5フィールド内の奇数番目のフィールドf,f10,f12を見て、この中の同一フィールドであるf12,f10のいずれかを間引ける事を知り、このいずれか(例えばf12)を間引いて、f,f,f10,f11からなる逆テレシネ変換後のフレーム列を得る。以下、フィールドf13以後、同様の処理を繰り返して逆テレシネ変換フレーム列を得る事が出来る。
【0017】
本発明の方法による逆テレシネ変換は、入力フィールド列の最初の5フィールド分からのみ間引き対象フィールドを決定するので、必要なメモリ量は2.5フレーム分に抑えられる。また、図2中の2つの3フィールド組の間に、2フィールド組が幾つある場合でも、同様の方法で、必要なメモリ量を増加させる事なく、逆テレシネ変換後のフレーム列を得る事が出来る。さらに、静止画像シーケンスの場合には、例えば最初の5フィールド列中では、間引き可能なフィールドがf3,f5という具合に複数存在するが、このいずれを間引いても、逆テレシネ変換後のフレーム列の画像は変わらないから、静止画像シーケンスに対しても安定した逆テレシネ変換が可能である。
【0018】
なお、同一フラグ設定時に、前のフィールドと同一と判定されたフィールドと共に、同一である前のフィールドに対しても、同一フラグを「1」にしてもよい。ただし、その場合は、同一フィールドが、同じ5フィールド組に入らない場合を想定し、同一フィールドの一方が間引かれた場合、他方は間引き対象としないような制御が必要になる。
【0019】
図3に、本発明による逆テレシネ変換装置の一実施の形態の構成例を示す。なお、図3は、画像メモリ370からの読出し制御によって逆テレシネ変換フレーム列を生成する構成と、画像メモリ370への書き込み制御によって逆テレシネ変換フレームを生成する構成の両方を兼ねている。
【0020】
図3において、同一性判定手段310にて、入力フレーム毎に、現入力フレームの奇フィールドおよび偶フィールドと、前のフレームの同一パリティフィールドとを比較して、同一フィールドの検出を行うことは、図5の従来例と同様である。従来例との違いは、間引き対象フィールドの決定に関係する構成にある。図5の従来例では、3−2−2−3パターン検出によって値引き対象フィールドを決定したが、本発明では、5フィールド列毎の奇数番目のフィールドの同一性のみを見て、この中から間引く事が出来る任意の1フィールドを間引くため、同一性判定手段310での同一フィールド判定結果(同一フラグ)が順次設定されるシフトレジスタ320は、5フィールド分の5ビットで構成される。間引き対象フィールド決定手段330は、シフトレジスタ320の5ビットを見て、「1」が設定されている同一フィールドのうち、例えば時間的に最も早い位置にあるフィールドを間引くような優先回路で構成される。また、本発明では、5フィールド内の奇数番目のフイールドに同一フィールドがある場合とない場合とで、4フィールドを入出力するか、2フィールドを入出力するかを変更する必要があるため、処理フィールド数決定手段340は、同じくシフトレジスタ320の5ビットを見て、画像メモリ370に入出力するフィールド数を決定する。書き込みアドレス生成手段350と読み出しアドレス生成手段360は、間引き対象フィールド決定手段330と処理フィールド数決定手段340からの情報に基づいて、画像メモリ370への書き込みアドレスと読み出しアドレスを生成する。両アドレス生成手段350、360でのアドレス生成は、従来例と同様に、図6に示すように行なう。即ち、書き込み時にフィールド間引きを行なう場合は、間引き対象フィールドに相当する期間にアドレスの更新を停止し、読み出しアドレス生成は連続して行なう。また、読み出は時にフィールド間引きを行なう場合は、書き込みアドレスを連続して行ない。読み出しアドレス生成時に間引き対象フィールドの区間を飛ばすように不連続なアドレス生成を行なう。
【0021】
なお、これまでの説明では、アドレス生成によって間引き処理を行なうとしたが、ライトイネープル信号やリードイネーブル信号による方法でも、フィールド間引き処理は可能である。また、書き込み時のアドレス生成によって間引き処理を実現する場合、間引き対象フィールドでアドレス生成を停止する方法でなく、一旦書き込んだ領域に上書きするようにアドレスを生成する方法によっても、同様にフィールド間引き処理は可能である。
【0022】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、入力フレーム列の高々5フィールド(2.5フレーム)毎に間引きフィールドを決定し、逆テレシネ変換フレーム列を得る事が出来るので、従来の5フレーム以上のフレーム列から間引きフィールドを決定する従来装置に比べ、半分のメモリ容量と処理遅延で、逆テレシネ変換が可能となる。また、入力画像シーケンスが編集されている場合や、静止画像シーケンスのような特殊な場合のように、テレシネ変換でのフィールド挿入に特有な規則性が見られない場合でも、メモリ容量や遅延を増加させる事なく、逆テレシネ変換後のフレーム列を得る事が出来る。しだがって、本発明の逆テレシネ変換技術は、低遅延かつ低コストの映像処理装置、映像符号化装置等を実現するのに、極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による逆テレシネ変換方法の処理フロー例を示す図である。
【図2】本発明による逆テレシネ変換処理例を示す図である。
【図3】本発明による逆テレシネ変換装置の構成例を示す図である。
【図4】逆テレシネ変換と逆テレシネ変換の関係を示す図である。
【図5】従来の逆テレシネ変換装置の構成例を示す図である。
【図6】書き込み時/読み出し時にフィールド間引き処理を行う場合のアドレス生成例を示す図である。
【符号の説明】
310 同一性判定手段
320 シフトレジスタ
330 間引き対象フィールド決定手段
340 処理フィールド数決定手段
350 書き込みアドレス生成手段
360 読み出しアドレス生成手段
370 画像メモリ

Claims (4)

  1. インタレース形式のテレシネ変換フレーム列からノンインタレース形式の逆テレシネ変換フレーム列を生成する逆テレシネ変換方法において、
    テレシネ変換フレーム列のフレームFとフレームFn−1(nは時系列の入力順を表す整数)とのフレーム間で同一パリティのフィールド同士を比較して同一性を判定し、同一と判定されたフィールドに対応して同一フィールドを示す同一フラグを設定し、
    5フィールド毎に、当該5フィールド内の奇数番目のフィールドのうちに同一フラグが設定されているフィールドがある場合には、そのフィールドの一つを削除して、残る4フィールドを逆テレシネ変換フレーム列のフレーム成分とし、今回の5フィールドに続く5フィールドを次の変換処理対象とし、当該5フィールド内の奇数番目のフィールドのうちに同一フラグが設定されているフィールドが無い場合には、当該5フィールドの最初の2フィールドを逆テレシネ変換フレーム列のフレーム成分とすると共に、残る3フィールドを改めて次の処理対象の先頭として、該3フィールドに続く2フィールドを合わせた合計5フィールドを次の変換対象とし、5フィールド毎に変換処理を繰り返す、
    ことを特徴とする逆テレシネ変換方法。
  2. インタレース形式で入力されるフレームを順次格納するメモリを有し、前記メモリからの読み出し制御によって逆テレシネ変換フレーム列を生成する逆テレシネ変換装置において、
    入力中フレームFと前入力フレームFn−1(nは時系列の入力順を表す整数)とのフレーム間で同一パリティのフィールド同士を比較して同一性を判定し、同一と判定されたフィールドに対応して同一フィールドを示す同一フラグを設定する同一性判定手段と、
    前記メモリからのフレーム読み出し時、少なくとも5フィールド毎に、当該5フィールド内の奇数番目のフィールドのうちに同一フラグが設定されているフィールドがある場合には、そのフィールドの一つを削除して、残る4フィールドを前記メモリから読み出して逆テレシネ変換フレーム列のフレーム成分とし、今回の5フィールドに続く5フィールドを次の変換処理対象とし、当該5フィールド内の奇数番目のフィールドのうちに同一フラグが設定されているフィールドが無い場合には、当該5フィールドの最初の2フィールドを前記メモリから読み出して逆テレシネ変換フレーム列のフレーム成分とすると共に、残る3フィールドを改めて次の処理対象の先頭として、該3フィールドに続く2フィールドを合わせた合計5フィールドを次の変換対象とし、5フィールド毎に変換処理を繰り返すように制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする逆テレシネ変換装置。
  3. インタレース形式で入力されるフレームを順次格納するメモリを有し、前記メモリへの書き込み制御によって逆テレシネ変換フレーム列を生成する逆テレシネ変換装置において、
    入力中フレームFと前入力フレームFn−1(nは時系列の入力順を表す整数)とのフレーム間で同一パリティのフィールド同士を比較して同一性を判定し、同一と判定されたフィールドに対応して同一フィールドを示す同一フラグを設定する同一性判定手段と、
    前記メモリへのフレームの格納時、少なくとも5フィールド毎に、当該5フィールド内の奇数番目のフィールドのうちに同一フラグが設定されているフィールドがある場合には、そのフィールドの一つを削除して、残る4フィールドを前記メモリに格納して逆テレシネ変換フレーム列のフレーム成分とし、今回の5フィールドに続く5フィールドを次の変換処理対象とし、当該5フィ−ルド内の奇数番目のフィ−ルドのうちに同一フラグが設定されているフィールドが無い場合は、当該5フィールドの最初の2フィールドを前記メモリに格納して逆テレシネ変換フレーム列のフレーム成分とすると共に、残る3フィールドを改めて次の処理対象の先頭として、該3フィールドに続く2フィールドを合わせた合計5フィールドを次の変換対象とし、5フィールド毎に変換処理を繰り返すように制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする逆テレシネ変換装置。
  4. インタレース形式のテレシネ変換フレーム列からノンインタレース形式の逆テレシネ変換フレーム列を生成するための逆テレシネ変換プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
    テレシネ変換フレーム列のフレームFとフレームFn−1(nは時系列の入力順を表す整数)とのフレーム間で同一パリティのフィールド同士を比較して同一性を判定する処理プロセスと、
    前記同一と判定されたフィールドに対応して同一フィールドを示す同一フラグを設定する処理プロセスと、
    5フィールド毎に、当該5フィールド内の奇数番目のフィールドのうちに同一フラグが設定されているフィールドがある場合には、そのフィールドの一つを削除して、残る4フィールドを逆テレシネ変換フレーム列のフレーム成分とし、今回の5フィールドに続く5フィールドを次の変換処理対象とし、当該5フィールド内の奇数番目のフィールドのうちに同一フラグが設定されているフィールドが無い場合には、当該5フィールドの最初の2フィールドを逆テレシネ変換フレーム列のフレーム成分とすると共に、残る3フィールドを改めて次の処理対象の先頭として、該3フィールドに続く2フィールドを合わせた合計5フィールドを次の変換対象とし、5フィールド毎に変換処理を繰り返す処理プロセスと、からなる逆テレシネ変換プログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
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