JP3565171B2 - 電気コネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、通常、FPC、FFCなどと呼ばれている平形柔軟ケーブル(以下、単に「FPC」ともいう)を接続できるようにした電気コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電気コネクタは、絶縁ハウジングと、絶縁ハウジングに所定のピッチで横並びに装着された複数の端子と、絶縁ハウジングに挿入されたFPCの接点パッドと端子の接点を所定の接圧で圧接、係合させるためのアクチュエータとで構成されている。FPCは絶縁ハウジングの前部の挿入口から後方に向けて挿入されるようにしているものが多い。
【0003】
図15は、FPCを絶縁ハウジングの前部(図の左方)から後方(図の右方)に向けて挿入するようにした電気コネクタの一つの例で、特許公開2000−106238号公報で開示されているものである。図において300が絶縁ハウジング、301が端子、302がアクチュエータ、303がFPCである。アクチュエータ302は基端部側に形成した窓孔304に端子301の係合片305を挿入、係止させることで回動可能とされている。
【0004】
図示のように、アクチュエータ302を絶縁ハウジング300上に起立させた状態で、FPC303を挿入口306から後方に向けて挿入し、端子301の接点307とアクチュエータ302に形成されたカム軸308の間に配置するようにされている。FPC303を挿入した後、アクチュエータ302を挿入口306側の前方へ回動させて絶縁ハウジング300上で伏せた状態にすると、断面長円形状のカム軸308もアクチュエータ302と共に回動してFPC303を接点307側に押圧し、端子301の接点307とFPC303の接点パッドが所定の接圧で圧接、係合するようにされている。この接続状態では、アクチュエータ302はFPC303の上側に略平行となって、FPC303を覆った状態となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように、FPCを絶縁ハウジングの前方に設けられた挿入口から挿入し、接続時には、アクチュエータが前方に倒されてFPCを覆うようにされる構成とされた電気コネクタには、FPCが上方に引き回された時に、アクチュエータを起立方向に回動させてしまう恐れがあり、接続状態を不安定とする問題点があった。
また、アクチュエータと端子の係合片を係合させるために、係合片の先端部下縁に凹弧状部分を形成し、ここにアクチュエータの窓孔の孔縁部分(図15の例ではカム軸308)が収まるようにしていたので、アクチュエータを絶縁ハウジングに組み付ける際に、係合片を弾性変形させながら端子の係合片にアクチュエータの窓孔を嵌装する必要があるなど、組み付け時の作業が複雑であり、能率の良い製造を妨げていた。
【0006】
この発明は斯かる問題点に鑑みてなされたもので、FPCの引き回しによってアクチュエータが、接続状態を開放する方向へ回動する恐れの無い電気コネクタを提供することを目的としている。
また、この発明の他の目的は、絶縁ハウジングへのアクチュエータの挿入組み付けが簡単にできる構造の電気コネクタを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記の目的のもとになされたこの発明の電気コネクタは、アクチュエータがFPCの上に覆い被さらないようにし、かつ、アクチュエータと端子の係合片とが簡単に嵌装できる構成としている。
【0008】
即ちこの発明は、絶縁ハウジングと、絶縁ハウジングに所定のピッチで横並びにされた複数の端子と、絶縁ハウジングに挿入された平型柔軟ケーブルの接点パッドと端子の接点を所定の接圧で圧接、係合させるためのアクチュエータとで構成されて、平型柔軟ケーブルが絶縁ハウジングの前部の挿入口から挿入口の後方に配置された前記端子の接点に向けて略水平に挿入して、接点と接点パッドが対向するように構成された電気コネクタにおいて、
前記端子に、前記挿入口に向かって前方に略水平となって片持ち梁状に延びて弾性変形が可能の係合片が設けられ、この係合片の先端に形成した略水平の係合部分が、前記アクチュエータの基端部に形成された窓孔に挿入され、係合部分の下側に窓孔の孔縁部に形成したカム軸が配置されて、アクチュエータの回動のための軸支部が構成されていると共に、
アクチュエータは、絶縁ハウジング上で起立した第1位置と、この第1位置より後方に回動させて、前記接点パッドと接点が圧接、係合する位置より後方へ延びて絶縁ハウジング上で伏せた状態の第2位置の間で回動できるようにされており、
前記係合片の先端の係合部分が略水平の下縁を有していると共に、前記カム軸が、長軸 と短軸を有する断面長円形状とされ、
アクチュエータが前記第1位置に回動した時、カム軸はその長軸が略水平となって前記係合部分の略水平の下縁と係合して、平型柔軟ケーブルが挿入口より前記カム軸と端子の接点の間に挿入可能とされ、また、アクチュエータが前記第2位置に回動した時、カム軸は係合片を弾性変形させながらその長軸が垂直の状態を越えて係合片の反力がアクチュエータを第2位置に向かう方向に付勢する位置までアクチュエータと共に回動して位置を変え、そして、係合片の反力がカム軸を介して平型柔軟ケーブルを端子の接点に押圧するようにしたことを特徴とする電気コネクタである。
【0009】
前記のような構成において、特に、前記アクチュエータが第2位置に位置した時のカム軸の作用長さに対して、アクチュエータが第1位置にある時の作用長さを短く構成するのが、電気コネクタの低背化を図る点で有利である。更に、絶縁ハウジングは、挿入口の側部に平形柔軟ケーブルの側縁部上面と係合する爪部が設けられている構成として、平形柔軟ケーブルの引き回しを制限するようにしても良い。また、アクチュエータは、基部側縁にロック突部が設けられ、アクチュエータが前記第2位置に回動する時、ロック突部が絶縁ハウジング側に設けたロック部の下側にもぐり込むようにされた構成として、カム軸が設けられているアクチュエータの基部側の浮上りを防止するようにしても良い。
【0010】
【作用】
このように構成されるこの発明の電気コネクタによれば、アクチュエータは、基端部が端子に設けられた係合片と係合して回動可能とされて、絶縁ハウジング上で起立した状態の第1位置と、この第1位置より後方に回動させて、接点パッドと接点が圧接、係合する位置より後方へ延びて絶縁ハウジング上で伏せた状態の第2位置との間で回動できるようにされている構成であるので、接続状態の時に平型柔軟ケーブルの、端子との圧接、係合部分より前方に連続する部分の上側にアクチュエータが覆い被さる従来の構成とは異なり、平型柔軟ケーブルの引き回しによってアクチュエータが回動力を受けることを防ぐことができる。
【0011】
また、アクチュエータと端子の係合部は、前記挿入口の方向に略水平となって片持ち梁状に延びる係合片の先端部の係合部分が、アクチュエータの基端部に形成された窓孔に挿入され、係合部分の略水平の下縁に窓孔の孔縁部に形成したカム軸が配置された構成とされているので、アクチュエータの組み付けが、係合片の先端部に対してアクチュエータの窓孔を対向させた状態で、アクチュエータを平形柔軟ケーブルの挿入方向に移動するだけでよく、簡単に組付けを完了することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を添付の図を参照して説明する。
【0013】
図1〜図8に示したものは、第1の実施形態の電気コネクタ1である。この電気コネクタ1は耐熱製樹脂を成形してなる絶縁ハウジング2と、この絶縁ハウジング2に所定のピッチで横並びに装着された複数の端子3と、耐熱製樹脂を成形してなるアクチュエータ4とで構成されている。アクチュエータ4は、図1、2、3に示したように絶縁ハウジング2上で起立した状態の第1位置と、図4、5、6、7に示したように絶縁ハウジング3上で伏せた状態の第2位置の間で回動可能とされている。アクチュエータ4が第1位置から第2位置へ位置を変える時は、図1において左方を前方として、後方に回動させるようになっている。
【0014】
図1、2および図6に表れている符号5は平形柔軟ケーブル(FPC)で、絶縁ハウジング2の前部の挿入口6から絶縁ハウジング2の内部へ後方に向かって略水平に挿入できるようにされている。図のように、FPC5を挿入する時は、アクチュエータ4が第1位置に位置設定される。そして、FPC5を挿入した後、アクチュエータ4を後方に回動して第2位置にするとFPC5の接続が完了するようにされている。
【0015】
前記端子3は、薄金属板を打ち抜いて形成されているもので、図1、6に表れているように、絶縁ハウジング2の底部に沿って延びるようにしたコンタクト片7を有し、このコンタクト片7の後方端に連続させた装着部分8が絶縁ハウジング2の後部に形成された装着部9に挿入係止されて装着状態が維持されるようになっている。コンタクト片7の中間部上縁には、挿入されたFPC5の下面に設けられた接点パッド5aと対向するように接点10が突起状に形成してある。コンタクト片7の前端部は、横L字形の半田テイル部分11に形成されて絶縁ハウジング2の挿入口6の近くで、絶縁ハウジング2の底面と略面一となるようにされて、プリント回路基板(図示せず)などの表面に表面半田付けができるようにされている。
【0016】
また、コンタクト片7と装着部分8が連続する部分の上縁から、横L字状に係合片12が連続しており、絶縁ハウジング2の挿入口6の方向に延びている。この係合片12は、前記コンタクト片7と略平行となって延びる片持ち梁を構成して、弾性変形が可能となっている。係合片12の先端部には、前方に向って斜め上方に延びる連続部分13を介してコンタクト片7に略平行の係合部分14が設けられている。この係合部分14もコンタクト辺7と略平行となっており、略水平の下縁がコンタクト片7の上縁に形成した前記接点10と対向するようにしてある。
【0017】
アクチュエータ4が前記第1位置と第2位置の間で回動可能となるために、アクチュエータ4の基端部と係合片12の係合部分14を係合させている。即ち、アクチュエータ4の基端部には、各端子3の係合片12と1対1で対応するように窓孔15が形成されて、この窓孔15に前記係合部分14が嵌装されてアクチュエータ4が回動可能となるように係合している。窓孔15を画成している孔縁部のうち、アクチュエータ4の基端縁側に位置する部分が断面長円形状のカム軸16で構成され、回動するアクチュエータ4の軸支部となっている。カム軸16は、アクチュエータ4が第1位置に立上った時に、その長軸L1(図7)が略水平となるような方向としてある。また、カム軸16の短軸L2(図7)の長さは、前記コンタクト片7とこのカム軸16との間にFPC5の厚さに略等しい間隔が確保できるように設定されている。
【0018】
アクチュエータ4の基端部と対向する他端部の両側には、図2〜図5に表れているように、垂下壁17が設けられている。そして、この垂下壁17の下端内面にフック18が形成してある。これは、アクチュエータ4を図4〜図6のように絶縁ハウジング2上で伏せた第2位置に回動した時には、垂下壁17が絶縁ハウジング2の後部側面の外側に位置して、フック18が後部側面に形成した段部19(図2、3)と係合するようにしたものである。
【0019】
以上のように構成された電気コネクタ1において、端子3が装着された絶縁ハウジング2にアクチュエータ4を組み付けるには、図1から明瞭に理解できるように、アクチュエータ4を第1位置で採る傾斜姿勢で、窓孔15と端子3の係合片12に形成した係合部分14を対向させ、アクチュエータ4をそのまま後方に水平移動させるだけで簡単に組み付けることができる。カム軸16が係合片12の先端部に設けられている連続部分13に当たるまでアクチュエータ4を水平移動させると、係合部分14が窓孔15と互いに嵌挿し、カム軸16が係合部分14の下側に、その長軸L1を略水平として収まる。略水平となっている係合部分14の下縁が略水平のカム軸を案内するので、アクチュエータ4の水平移動が円滑に進行し、しかも、係合片12を組み付けのために弾性変形させる必要は一切なく能率の良い組み付けが可能である。
【0020】
次に、FPC5の接続について説明する。接続は、FPC5の挿入とアクチュエータ4の回動によって行われる。先ず、アクチュエータ4を第1位置として、FPC5を挿入口6から絶縁ハウジング2内に略水平に挿入する(図1)。端子3のコンタクト片7とアクチュエータ4のカム軸16(長軸L1が略水平となっている)の間にはFPC5の厚さに略等しい間隔が確保されているので、FPC5は挿入に対する抵抗を受けることなく、いわゆるゼロ挿入力(ZIF)で挿入することができる。
【0021】
FPC5を挿入した後、次ぎにアクチュエータ4を後方へ向けて第2位置まで回動させる(図6)。アクチュエータ4を回動させると、カム軸16もアクチュエータ4と共に回動することになる。このカム軸16の回動の様子を示したのが図7である。実線で示した係合片12およびカム軸16は、アクチュエータ4が第1位置の時の状態である。アクチュエータ4を第2位置に回動させると、カム軸16は鎖線で示したように垂直の状態を越えて回動し、係合片12を鎖線図示のように上方に弾性変形させる。この結果、係合片12の反力がカム軸16に作用するので、FPC5がコンタクト片7側に付勢されて、FPC5の接点パッド5aとコンタクト片7の接点10が所定の接圧で圧接、係合することとなり、FPC5と端子3の接続が形成される。
【0022】
図6に示されているように、アクチュエータ4を第2位置に回動させて接続を完了した状態では、アクチュエータ4は、接点パッド5aと接点10が圧接、係合した位置より後方に延びて絶縁ハウジング2の後部側の上方で伏せた状態にあり、接点パッド5aと接点10の圧接、係合部分より前方に連続しているFPC5の上側に覆い被さるようにはならない。このため、FPC5が引き回されたとしても、アクチュエータ4を回動させるような事態は起こらないようにでき、接続状態を安全に維持することができる。
【0023】
更に、この実施形態では、挿入口6の両側部に爪部20が突出させてあり、FPC5の両側縁部上面に係合するようにされている(図2)。したがって、FPC5が引き回されたとしても、絶縁ハウジング2内に挿入された部分には引き回しによる力が及ばないようにでき、接続状態の維持を一層確実にできるようにされている。
【0024】
接続状態を解除するには、アクチュエータ4を第2位置より第1位置の方向へ回動させる力を加える必要があるが、アクチュエータ4を直接操作する以外にはそのような力がかからないようになっている。即ち、カム軸16が図7に鎖線で示したように垂直の状態を越えて回動して位置を変えた状態では、係合片12の反力が作用して生ずる回転モーメントは第1位置から第2位置に向かう回転方向であり、アクチュエータ4をその方向に付勢するからである。また、アクチュエータ4を第2位置に回動すると、アクチュエータ4に設けた垂下壁17のフック18が絶縁ハウジング2の段部19と係合するので、振動などによって作用する僅かな力では係合が外れることがなく、接続状態を確実に維持することができる。
【0025】
図7に示されるように、この電気コネクタ1では、アクチュエータ4が第2位置に位置して、カム軸16が係合片12にカム作用を及ぼしている作用長さDに対して、アクチュエータ4が第1位置にある時のカム軸16の作用長さ、即ち短軸L2の長さが短くされている。このような構成は電気コネクタ1全体の低背化に寄与することができるものである。
【0026】
前記アクチュエータ4の基端部の両側縁には、図2、8に示したように、絶縁ハウジング2の側部上面を開口して形成されたロック部21の下側にもぐり込むようにしたロック突部22が設けてある。アクチュエータ4を第2位置へ回動させた時には、このロック突部22がロック部21の下にもぐり込んでロック部21と係合する。このため、アクチュエータ4が第2位置にある時には、カム軸16を設けたアクチュエータ4の基端部が上方に浮き上がるのを防止している。したがって、端子3の接点10とFPC5の接点パッド5aの接圧が不足するような恐れがなく、信頼性の高い電気的接続状態を形成することができる。
【0027】
次に、図9〜図14を参照して第2の実施形態の電気コネクタ31について説明する。前記の第1の実施形態の電気コネクタ1と同様に構成された部分には、同様の符号を付して詳細な説明は省略することとする。
【0028】
この電気コネクタ31は、端子33の形状が異なっている。即ち、絶縁ハウジング2の底部に沿って延びるコンタクト片7が片持ち梁状とされ、後部の装着部分8の後方に半田テイル部分11が連続しており、絶縁ハウジング2の後方に突出して並ぶようにされている。係合片12は、コンタクト片7の装着部分8と半田テイル部分11の連続する部分から横L字状となってコンタクト片7と略平行となって延びている。
【0029】
アクチュエータ4は、第1の実施形態と同様で、図9、10に示したように、絶縁ハウジング2上で立上った状態の第1位置と、図11、12に示したように、第1位置より後方へ回動させて絶縁ハウジング2上で伏せた状態の第2位置の間で回動可能とされている。第1位置は、FPC5を挿入可能とする位置であり、第2位置は、FPC5と端子33が接続される位置である。
【0030】
アクチュエータ4を回動可能とする、アクチュエータ4と端子33の係合片12の係合構造は第1の実施形態と同様に構成されている。アクチュエータ4の基端縁と対向する他端縁側の両側面には、係合突部40が設けてあり、アクチュエータ4を第2位置に回動させると、絶縁ハウジング2の両側に形成した側壁41のフック42に係合して、アクチュエータ2が第2位置で保持されるようにされている。
【0031】
また、アクチュエータ4の基端部両側には、図13、14に示したように、前記と同様にロック突部52が設けてある。このロック突部52は、アクチュエータ4を回動させた時に、絶縁ハウジング2に固着した補強金具43を延長して形成したロック部51の下にもぐり込み、第2位置にあるアクチュエータ4の基端部側が浮き上がらないようにしてある。
【0032】
この実施形態の電気コネクタ31も、図12に表れているように、アクチュエータ4は挿入口6の後方へ回動させて、接点パッド5aと接点10が圧接、係合する位置より前方に連続しているFPC5には覆い被さらない状態で接続状態が形成される。したがって、FPC5の引き回しによって接続状態が不安定となるのを防止することができる。
【0033】
また、アクチュエータ4と端子33の係合片12の係合構造は、第1の実施形態と同一構造であるので、アクチュエータ4の絶縁ハウジング2への組み付けを簡単にでき、能率の良い組み立てを可能にすることができる。
【0034】
アクチュエータ4を第2位置へ回動させた接続状態が、安全、確実に維持されて、信頼性の高い電気的接続を可能とする点も第1の実施形態と同様である。
【0035】
【発明の効果】
以上に説明の通り、この発明によれば、アクチュエータは、FPCが挿入される挿入口の後方へ回動させて、FPCには覆い被さらない状態で接続状態を形成できるようにしたので、接続したFPCの引き回しによってアクチュエータが接続を解除する方向へ回動させられる恐れがなく、接続状態を安全に保持できる電気コネクタを提供することができる。
また、端子の係合片とアクチュエータとを係合させて、アクチュエータを回動可能とする構造は、係合片の先端に略水平に延びる係合部分の下縁にアクチュエータの窓孔の孔縁部で構成されるカム軸を配置した構成としたので、窓孔と係合片の係合部分を対向させて、アクチュエータを水平移動させるだけで係合構造が形成でき、係合片を弾性変形させるような面倒な作業を不要にすることができる。この結果、絶縁ハウジングへアクチュエータを組み付ける作業が簡単であり、電気コネクタの製造を能率良くできる効果がある。
【0036】
請求項2の発明によれば、アクチュエータが第2位置に位置した時のカム軸の作用長さに対して、アクチュエータが第1位置にある時の作用長さを短くされるので、電気コネクタの低背化の効果を更に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態の電気コネクタの、アクチュエータを第1位置にしてFPCを挿入した状態の、端子に沿って示した拡大断面図である。
【図2】同じく、アクチュエータを第1位置にしてFPCを挿入した状態の斜視図である。
【図3】同じく、アクチュエータを第1位置にしてFPCが未だ挿入されていない状態の斜視図である。
【図4】第1の実施形態の電気コネクタの、FPCを挿入することなくアクチュエータを第2位置にした状態の斜視図である。
【図5】図4と同様の下方斜視図である。
【図6】第1の実施形態の電気コネクタの、FPCを挿入してアクチュエータを第2位置にした状態の、端子に沿って示した拡大断面図である。
【図7】図1および図6に示したA部の拡大断面図である。
【図8】第1の実施形態の電気コネクタの、アクチュエータの側部に沿って示した拡大断面図である。
【図9】この発明の第2の実施形態の電気コネクタの、アクチュエータが第1位置にある状態の斜視図である。
【図10】同じく、アクチュエータが第1位置にある状態の、端子に沿って示した拡大断面図である。
【図11】第2の実施形態の電気コネクタの、FPCを挿入してアクチュエータを第2位置に回動させた状態の斜視図である。
【図12】同じく、FPCを挿入してアクチュエータを第2位置に回動させた状態の、端子に沿って示した拡大断面図である。
【図13】第2の実施形態の、アクチュエータが第1位置にある状態の、アクチュエータの側部に沿って示した拡大断面図である。
【図14】第2の実施形態の、アクチュエータが第2位置にある状態の、アクチュエータの側部に沿って示した拡大断面図である。
【図15】従来の電気コネクタの構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1、31 電気コネクタ
2 絶縁ハウジング
3、33 端子
4 アクチュエータ
5 平形柔軟ケーブル(FPC)
5a 接点パッド
6 挿入口
10 接点
12 係合片
14 係合部分
15 窓孔
16 カム軸
20 爪部
21、51 ロック部
22、52 ロック突部
Claims (2)
- 絶縁ハウジング(2)と、絶縁ハウジング(2)に所定のピッチで横並びにされた複数の端子(3、33)と、絶縁ハウジング(2)に挿入された平型柔軟ケーブル(5)の接点パッド(5a)と端子(3、33)の接点(10)を所定の接圧で圧接、係合させるためのアクチュエータ(4)とで構成されて、平型柔軟ケーブル(5)が絶縁ハウジング(2)の前部の挿入口(6)から挿入口(6)の後方に配置された前記端子(3、33)の接点(10)に向けて略水平に挿入して、接点(10)と接点パッド(5a)が対向するように構成された電気コネクタ(1、31)において、
前記端子(3、33)に、前記挿入口(6)に向かって前方に略水平となって片持ち梁状に延びて弾性変形が可能の係合片(12)が設けられ、この係合片(12)の先端に形成した略水平の係合部分(14)が、前記アクチュエータ(4)の基端部に形成された窓孔(15)に挿入され、係合部分(14)の下側に窓孔(15)の孔縁部に形成したカム軸(16)が配置されて、アクチュエータ(4)の回動のための軸支部が構成されていると共に、
アクチュエータ(4)は、絶縁ハウジング(2)上で起立した第1位置と、この第1位置より後方に回動させて、前記接点パッド(5a)と接点(10)が圧接、係合する位置より後方へ延びて絶縁ハウジング(2)上で伏せた状態の第2位置の間で回動できるようにされており、
前記係合片(12)の先端の係合部分(14)が略水平の下縁を有していると共に、前記カム軸(16)が、長軸(L1)と短軸(L2)を有する断面長円形状とされ、
アクチュエータ(4)が前記第1位置に回動した時、カム軸(16)はその長軸(L1)が略水平となって前記係合部分(14)の略水平の下縁と係合して、平型柔軟ケーブル(5)が挿入口(6)より前記カム軸(16)と端子(3、33)の接点(10)の間に挿入可能とされ、また、アクチュエータ(4)が前記第2位置に回動した時、カム軸(16)は係合片(12)を弾性変形させながらその長軸(L1)が垂直の状態を越えて係合片(12)の反力がアクチュエータ(4)を第2位置に向かう方向に付勢する位置までアクチュエータ(4)と共に回動して位置を変え、そして、係合片(12)の反力がカム軸(16)を介して平型柔軟ケーブル(5)を端子(3、33)の接点(10)に押圧するようにしたことを特徴とする電気コネクタ。 - 前記アクチュエータ(4)が第2位置に位置した時のカム軸(16)の作用長さ(D)に対して、アクチュエータ(4)が第 1 位置にある時の作用長さ(L2)が短くされている請求項1に記載の電気コネクタ。
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