JP3564318B2 - 脱水兼用洗濯機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータから回転槽及び撹拌体への回転伝達機構部分を改良した脱水兼用洗濯機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来より、脱水兼用洗濯機においては、洗い槽兼脱水槽である回転槽の内底部に撹拌体を備え、洗い運転時には、モータの回転を撹拌体にのみ伝達して撹拌体を回転駆動し、脱水運転時には、前記モータの回転を撹拌体及び回転槽の双方に伝達してそれらを一体的に高速回転させるようになっている。このような回転伝達機構として、例えば特開平10−52595号公報や実公平6−42630号公報に示される構造が考えられている。
【0003】
このうち前者のものは、回転槽を回転させるための中空の脱水軸と、その脱水軸を貫通して設けられ回転羽根を回転させるための洗濯軸との連結及び切離しを、連結ギアの上下動により行なう構成とし、その連結ギヤを、回動ギヤ、昇降ギヤ、昇降リング、昇降案内板などによって上下動させようになっている。ところが、この構造では、連結ギヤを上下動させるための構造がかなり複雑となり、部品数が多くなる等の不具合があった。
【0004】
一方、後者のものは、撹拌体を減速ギア機構を介して回転させる洗濯駆動軸を、回転槽を回転させるための中空状の脱水駆動軸内を貫通するように通し、洗濯駆動軸の下端部を、モータの回転力が伝達されるプーリのボスに連結すると共に、脱水駆動軸の下端外周及びボスの上端外周に夫々案内溝を設け、内周部がそれら案内溝に沿ってスライドする円筒状のキャップ(クラッチ)を、レバーにより上下動させるように設けて構成されている。
【0005】
しかしながら、この構成では、ボスからの大きなトルクをキャップを介して脱水駆動軸に伝達するためには、脱水駆動軸及びボスの双方の案内溝に対するキャップの係合長さを大きくしなければならず、キャップ自体が上下に大形化すると共に、キャップの上下の移動量も大きくなり、機構部全体の高さ方向の大形化を招くことになる。この場合、例えばボスの案内溝とキャップの内周との係合長さが小さいと、キャップの内周面に過大な力が作用してキャップの変形や破損を招いてしまうことになる。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、モータから回転槽及び撹拌体への回転伝達のための構造の簡単化を図ることができると共に、それらの切替を行なう機構部の高さ寸法を小さく済ませることができる脱水兼用洗濯機を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の脱水兼用洗濯機は、水槽内に回転自在に設けられた回転槽と、この回転槽内の底部に設けられた撹拌体と、前記水槽の外底部に設けられたモータと、上端が前記回転槽に連結され下端側が前記水槽の外底部まで延びる中空状の槽軸と、前記モータのロータの中心部に前記槽軸の下部に位置して設けられ、上部に前記槽軸の径寸法よりも大きい径寸法の結合部を有するボス部と、前記槽軸の中空部内を上下に貫通するように設けられ、上端が前記撹拌体に連結され、下端が前記ボス部に連結された撹拌軸と、前記槽軸の下端側外周部に上下方向に延びて設けられた摺動案内部と、内周部全周に前記摺動案内部に沿って摺動する係合部を有する円筒状をなし、前記槽軸の下端部外周に上下動自在に嵌挿され、下降位置にて下部が前記ボス部の結合部に結合されて該槽軸とボス部とを連結し、上昇位置にて前記ボス部から切離されるクラッチと、このクラッチを上下動させる昇降手段と、前記クラッチの上端部に設けられフランジ部の外周部上面に歯部を有した嵌合部と、前記水槽の外底部に設けられ前記クラッチの上昇位置にて前記嵌合部に噛合う歯部を有し該クラッチを回転不能とさせる共回り防止部とを具備すると共に、前記共回り防止部は、前記槽軸を支持する軸受部の外周に位置して設けられているところに特徴を有する。
【0008】
これによれば、槽軸の下端部外周に嵌挿された円筒状のクラッチは、その内周部の係合部が該槽軸の摺動案内部に案内されることにより上下動自在とされ、昇降手段により、クラッチが下降位置に下降されると、クラッチの下部がボス部の結合部に結合されて槽軸とロータのボス部とを連結するので、モータの回転により、撹拌軸と槽軸との双方が一体的に回転駆動され、撹拌体及び回転槽の双方が一体的に回転駆動される。一方、昇降手段により、クラッチが上昇位置に上昇されると、クラッチがボス部から切離され、モータの回転が撹拌軸にのみ伝達され撹拌体のみが回転駆動される。従って、円筒状のクラッチを上下動させるという簡単な構成で、モータから回転槽及び撹拌体への回転伝達を切替えることができる。
【0009】
このとき、ボス部の結合部の径寸法が、槽軸の径寸法よりも大きいので、クラッチとボス部との間の上下方向の結合寸法が小さくても、クラッチに過大な力が作用することなく、ボス部からの大きなトルクを槽軸に伝達することが可能となる。従って、クラッチ自体の上下方向の寸法を小さく抑えることができ、クラッチの切替に必要な上下の移動量も小さく済ませることができる。
そして、クラッチの上端部に、フランジ部の外周部上面に歯部を有した嵌合部を設けると共に、水槽の外底部に、クラッチの上昇位置にて嵌合部に噛合う歯部を有し該クラッチを回転不能とさせる共回り防止部を設けたことにより、クラッチは上昇位置にてその嵌合部が共回り防止部に嵌合して水槽に固定されるので、撹拌軸を回転させる際に槽軸ひいては回転槽が共回りすることが確実に防止される。このとき、共回り防止部を、槽軸を支持する軸受部の外周に位置して設けたので、機構部全体を上下方向にさほど大形化することなく共回り防止部を配設することができるようになるのである。
【0010】
また、この場合、上記結合部を、ボス部の外周部上端から上方に延びる円筒部の内周面に形成された内歯部から構成し、この内歯部にクラッチの外周部下部に設けられた外歯部が噛み合うような構成とすることもできる(請求項2の発明)。これによれば、円筒状のクラッチの内周部に形成される係合部と、外周部下部の外歯部とを上下方向にラップするように設けることができるので、クラッチを上下方向に小さくしながらも、係合部の上下方向の十分な長さ寸法を確保すると共に、クラッチとボス部との間の上下方向の十分な結合寸法を確保することが可能となる。
【0012】
また、クラッチが、上昇位置と下降位置との途中の位置において、ボス部の結合部に一部結合され且つ嵌合部が共回り防止部に一部嵌合する状態を設ける構成とすることもできる(請求項3の発明)。これによれば、クラッチの上昇位置への移動時に、嵌合部の歯部と共回り防止部の歯部とがうまく噛合わない状態が生じたときに、ロータひいてはボス部を回転させることによりクラッチを回転させてその嵌合部の歯部の位置を変更させることが可能となる。
【0013】
さらには、嵌合部の歯部及び共回り防止部の歯部の先端部には、水平方向に対して45度未満の角度で傾斜する傾斜面を設けるようにしても良い(請求項4の発明)。これによれば、もし嵌合部の歯部と共回り防止部の歯部との噛合いが不十分で傾斜面同士が接触した状態でクラッチが回転された場合でも、クラッチの回転方向の力が傾斜面同士が外れる方向に作用することになるので、嵌合部の歯部及び共回り防止部の歯部の保護を図ることができる。
【0014】
上記昇降手段を、クラッチに係止して上下動させる作動部を有するクラッチレバーを備えて構成したものにあっては、クラッチの下降位置にてクラッチレバーの作動部が該クラッチから離間するように構成することができる(請求項5の発明)。これによれば、モータによりクラッチが回転されているときには、作動部がクラッチには接触しないので、それらの摺動に伴う摩耗や騒音を抑えることができるようになる。
【0015】
上記ボス部に、クラッチの下降位置にて該クラッチと突当たる部分に位置して緩衝部材を設けることもでき(請求項6の発明)、これにより、クラッチが切り替わる際のボス部への衝接音を低減することができると共に、摩耗等も少なく済ませることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例について、図1ないし図11を参照しながら説明する。
まず、図11は、本実施例に係る脱水兼用洗濯機(全自動洗濯機)の本体1の概略構成を示している。ここで、ほぼ矩形箱状をなす外箱2内には、脱水時等に水を受ける水槽3が弾性吊持機構4を介して設けられている。そして、前記水槽3内には、内部に洗濯物が収容される洗い槽兼脱水槽としての回転槽5が回転可能に設けられており、またその回転槽5内の底部には、水流生成用の撹拌体(パルセータ)6が設けられている。
【0017】
詳しくは後述するように、前記水槽3の外底部には、インバータ駆動方式のアウタロータ形のモータ7及び、そのモータ7の回転駆動力を前記回転槽5及び撹拌体6へ伝達する回転伝達機構8が設けられている。これらモータ7及び回転伝達機構8により、洗いやためすすぎの行程においては、前記撹拌体6が正逆回転されて回転槽5内に撹拌水流が生成され、脱水や脱水すすぎの行程においては、前記回転槽5が撹拌体6と一体的に高速回転されるようになっている。
【0018】
また、前記水槽3の底部には、前記回転槽5からの排水を行うための排水路9が設けられ、この排水路9に、排水弁10を介して排水ホース11が接続されている。前記排水弁10は、ギアドモータ12(図10参照)により開閉されるようになっている。さらに、水槽3の底部には、該水槽3からの排水を行うための排水口13が設けられ、詳しく図示はしないが、この排水口13が前記排水ホース11に接続されている。尚、前記排水路9には、エアトラップ14が設けられ、このエアトラップ14内の圧力が図示しないエアチューブを介して水位センサに導かれるようになっている。
【0019】
一方、前記回転槽5の上端部にはバランスリング15が装着されていると共に、脱水時の該回転槽5からの排水を、そのバランスリング15との間を通して行うための脱水孔16が設けられている。また、前記水槽3の上端部には、一部のみ示すように、ほぼリング状をなす桶カバー17が設けられており、その開口部が前記回転槽5の上面開口部に連通している。
【0020】
そして、前記外箱2の上端部には、プラスチック製のトップカバー18が設けられている。詳しく図示はしないが、このトップカバー18は、中央にほぼ円形の洗濯物出入口を有する矩形枠状をなすと共に、薄形の中空箱状をなしている。このトップカバー18の上面部には、前記洗濯物出入口を開閉するための二つ折りタイプの蓋18aが設けられている。
【0021】
図示及び詳しい説明は省略するが、前記トップカバー18の後辺部には、回転槽5内に給水を行うための給水機構や、洗剤・助剤供給装置が設けられている。また、前記トップカバー18の前辺部には、上面に位置して操作パネルが設けられていると共に、その内側に位置してマイコンを主体としてなる制御装置が設けられている。この制御装置は、前記モータ7や給水機構等の各機構を制御して、洗い、すすぎ(脱水すすぎ及びためすすぎ)、脱水等の行程からなる洗濯運転を自動で実行させるようになっている。尚、このとき、前記モータ7は可変速で駆動され、且つ正逆転可能とされている。
【0022】
さて、前記モータ7及び回転伝達機構8について、図1ないし図10を参照して述べる。図3は、これらモータ7及び回転伝達機構8部分の構成を示しており、ここで、前記水槽3の外底部には、中空ハウジング19が取付けられている。この中空ハウジング19は、上フレーム20と下フレーム21とを外周側部分にて結合して構成されており、図1,図2にも示すように、上フレーム20の中央部には、上向きに凸となる円筒部20aが形成されていると共に、下フレーム21の中央部には下向きに凸となる円筒部21aが形成されている。
【0023】
前記円筒部20a及び円筒部21a内には、夫々ボールベアリングからなる軸受22及び23が嵌合固着され、これら軸受22,23に支持されて中空状(円管状)の槽軸24が設けられている。この槽軸24の軸受22から突出する上端部外周には、支持筒25が嵌合固着され、この支持筒25の上端のフランジ部25aに前記回転槽5が固定されている。これにて、槽軸24の回転により回転槽5が一体回転するようになっている。尚、円筒部20aの内周面と支持筒25の外周面との間には、シール部材26が設けられている。
【0024】
そして、前記槽軸24の中空部内には、撹拌軸27が上下に貫通するように挿通されている。この撹拌軸27は、槽軸24の内周部上下部に設けられたメタル軸受28,28並びに前記支持筒25の上端部内周部に設けられた軸受29によって槽軸24に対して回転自在に支持されており、その上端部が前記撹拌体6に連結されている。これにて、撹拌軸27の回転により撹拌体6が一体回転するようになっている。また、この撹拌軸27の下端部が前記モータ7に連結されている。
【0025】
前記モータ7は、図5にも示すように、リング状をなすステータ30と、薄形円筒容器状をなすロータ31とから構成される。前記ステータ30は、ステータコア32の外周の各ティース部に巻線33を巻装して構成され、前記下フレーム21の下面に対して下方からねじ止めされることにより取付けられている。一方、前記ロータ31は、前記ステータ30の外周に僅かな隙間を存して配置されるロータマグネット34及びその外周に位置されるロータヨーク35をインサート成形により一体的に有して構成されている。
【0026】
このロータ31の中心部には、円筒状のボス部36が固着され、前記撹拌軸27の下端部がこのボス部36に対してセレーション結合状態に挿入され、例えばナット締めにより取付けられている。従って、前記ロータ31の回転は常に撹拌軸27にダイレクトに伝達されるようになっている。このとき、図1及び図2にも示すように、このボス部36は、その上端が、前記槽軸24の下端よりも僅かに下方に位置され、また、その外径寸法L1が、該槽軸24の外径寸法L2よりも大きく構成されている。
【0027】
さて、前記槽軸24の下端外周部には、該槽軸24と前記ボス部36との連結及び切離しを行なうためのクラッチ37が設けられ、これと共に、前記下フレーム21の下面部には、このクラッチ37を上下動させる昇降手段たる昇降機構38及び共回り防止装置39が設けられる。
【0028】
前記クラッチ37は、合成樹脂この場合ガラスフィラー入りのポリアセタール樹脂からなり、図1及び図2,図6にも示すように、全体としてほぼ円筒状をなすと共に、その内周部が、上部で径小、その下部にて径大とされた段付き形状とされると共に、その上端部外周部には、円形鍔状のフランジ部37aが一体に形成されている。そして、このクラッチ37の上部の径小な内周面全周には、上下方向に延びる係合部たる上部内セレーション部40が形成され、下部の径大な内周面全周には、上下方向に延びる下部内セレーション部41が形成されている。尚、この場合、前記上部内セレーション部40の方が、下部内セレーション部41よりもその上下方向寸法がやや大きく構成されている。
【0029】
これに対し、図1,図2,図5に示すように、前記槽軸24の下端部(前記軸受23から下方に突出した部位)の外周部には、前記上部内セレーション部40に対応して上下方向に延びる摺動案内部たるセレーション部42が形成されている。一方、前記ボス部36の上部外周部にも、前記下部内セレーション部41に対応して結合部たるセレーション部43が形成されている。前記クラッチ37は、上部内セレーション部40が前記セレーション部42に常に係合されることにより、槽軸24の下端部外周に上下動自在且つ周方向に一体的に回転するように嵌挿されているのである。
【0030】
これにて、クラッチ37が図3の左半部に示す下降位置にあるときには、クラッチ37の上部内セレーション部40が槽軸24のセレーション部42に係合すると共に、下部内セレーション部41がボス部36のセレーション部43に係合し、もってボス部36ひいては撹拌軸27と槽軸24とを一体的に回転するように連結するようになっている。これに対し、クラッチ37が図1の右半部及び図3に示す上昇位置にあるときには、上部内セレーション部40がセレーション部42に係合するのみとなり、ボス部36から切離され、もって撹拌軸27のみが回転駆動されるようになっている。
【0031】
このとき、前記ボス部36には、クラッチ37の下降位置にて該クラッチ37の下端部と突当たる部分に位置して、例えばOリングからなる緩衝部材55が設けられている。また、槽軸24の下端部外周部には、前記クラッチ37と前記軸受23の下端部との間に位置して、クラッチ付勢手段たるコイルばね44が配設され、クラッチ37は常に下降位置に向けて付勢されるようになっている。
【0032】
そして、図6にも示すように、前記クラッチ37の上端部のフランジ部37aの上面外周部に、円周方向に並んだ複数の歯部45aを有するいわばウォームギアの如き形態の嵌合部45が形成されている。このとき、図7に示すように、歯部45aの先端部(上端部)は山形とされ、その両側の傾斜面の傾斜角度αは、水平方向に対して45度未満とされている。
【0033】
これに対し、前記共回り防止装置39は、例えばガラスフィラー入りのポリアセタール樹脂からなり、図1,図2,図5等に示すように、前記下フレーム21の円筒部21aの外周に嵌り込む大きさの薄形の円筒状をなすと共に、上端外周にフランジ部39aを一体に有し、そのフランジ部39aにて下フレーム21の底面にねじ止め固定されている。この場合、共回り防止装置39は、円筒部21a(軸受部)の外周に位置して設けられているので、回転伝達機構8部分全体を上下方向にさほど大形化することなく配設されるようになっている。さらに、この共回り防止装置39には、後述するクラッチレバー47を支持するための一対の支持部48,48が一体に設けられている。
【0034】
このとき、この共回り防止装置39の内周面の下半部には、前記クラッチ37の上昇位置にてその嵌合部45(歯部45a同士間の谷部)に噛合う歯部46aを有する共回り防止部46が設けられている。この場合、図7に示すように、歯部46aの先端部(下端部)も、前記嵌合部45の歯部45aと同様な山形とされ、その両側の傾斜面の傾斜角度αが、水平方向に対して45度未満とされている。
【0035】
これにて、クラッチ37が上昇位置にあるときには、嵌合部45が共回り防止部46に嵌合し、クラッチ37が下フレーム21ひいては水槽3に固定され回転不能とされるのである。また、クラッチ37が下降位置に下降すると、嵌合部45の共回り防止部46への嵌合が外れ、クラッチ37が回転可能とされる。そして、本実施例では、図2に示すように、クラッチ37の上昇位置と下降位置との途中の位置において、クラッチ37の下部内セレーション部41がボス部36のセレーション部43に一部結合され、且つ嵌合部45の歯部45aが共回り防止部46に一部嵌合する状態を有する寸法関係とされているのである。
【0036】
一方、前記昇降機構38は、前記コイルばね44、前記クラッチ37を上下動させるクラッチレバー47、このクラッチレバー47を揺動させる操作レバー49、引張ばね50等から構成されている。このうちクラッチレバー47は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂からなり、図8に示すように、平行に延びる一対の腕部47a,47aを基端側で繋いだ形態のほぼコ字状をなすと共に、その基端部中央部から後側に突出する突出部47bを有して構成されている。この突出部47bの上面には、図9にも示すような斜面部51が形成されている。
【0037】
前記各腕部47aの先端部には、前記クラッチ37のフランジ部37aの下面側に係止してそれを押し上げるための作動部たる当接ピン52が内側に突出して設けられている。このとき、一対の当接ピン52は、フランジ部37aのうち直径方向両端の2か所に当接するようになっている。また、各腕部47aの基端側部分には、前記支持部48に軸支される内側軸部53及び外側軸部54が同軸となるように一体に設けられている。
【0038】
このとき、前記共回り防止装置39に一体に設けられる一対の支持部48,48は、図4,図5,図9に示すように、フランジ部39aの下面から下方に延びる角筒状をなし、共回り防止装置39のやや後部寄り部分に円筒状部分を左右に挟むように対向して設けられている。そして、この支持部48の下端部には、前記内側軸部53及び外側軸部54を夫々枢支するための舌片状の内壁部48a及び外壁部48bが一体に設けられている。前記クラッチレバー47は、中間部分(前記各腕部47aの基端側)が、各支持部48に支持されて上下方向(図4等に示す矢印A及びB方向)に揺動可能に設けられるのである。
【0039】
前記操作レバー49は、図3及び図10に示すように、その中間部が前記下フレーム21に軸支されて水平方向(矢印C及びD方向)に回動可能に設けられ、その先端部の下面は、図9も示すように、前記クラッチレバー47の基端部の斜面部51に摺接する斜面部58が形成されている。このとき、図3,図4に示すように、前記引張りばね50は、前記クラッチレバー47の基端部側と前記共回り防止装置39との間に掛け渡されて該クラッチレバー47を矢印A方向に付勢しており、もってクラッチレバー47の斜面部51が操作レバー49に斜面部58に常に摺接するようになっている。
【0040】
一方、図10に示すように、前記ギアドモータ12はワイヤ59及び連結金具60を介して前記排水弁10に連結され、(a)に示すように、通常時は前記ワイヤ59を繰出した状態とされて排水弁10が閉塞状態にあり、(b)に示すように、前記ワイヤ59を巻上げることにより、排水弁10を開放させるようになっている。このとき、前記操作レバー49の基端部は、前記連結金具60に連結され、もって操作レバー49は、ギアドモータ12により、排水弁10の開閉と連動して矢印C及びD方向に回動するようになっている。
【0041】
これにて、洗いやためすすぎの行程においては、操作レバー49は図10(a)の状態(図9の状態から矢印C方向に回動した状態)にあって、クラッチレバー47の基端部を押し下げており、もってクラッチレバー47の先端の当接ピン52がクラッチ37をコイルばね44のばね力に抗して上方に押上げて上昇位置に位置させるようになっている。
【0042】
これに対し、脱水や脱水すすぎの行程においては、操作レバー49は図13(a)の状態から矢印D方向に回動されて図10(b)に示す状態となり、斜面部58が斜面部51を相対的に摺動することにより、図9及び図1,図3に示すように、クラッチレバー47の基端部が矢印A方向に揺動し、当接ピン52が下降し、もってクラッチ37がコイルばね44のばね力によって下降位置に下降するようになっている。このとき、図4に示すように、このクラッチ37の下降位置では、当接ピン52がクラッチ37のフランジ部37aから若干量だけ下方に離間し隙間Sが形成されるようになっている。
【0043】
そして、前記クラッチ37部分には、該クラッチ37の動作位置を検出するためのクラッチ位置検出手段61が設けられている。図1ないし図3に示すように、この実施例では、クラッチ位置検出手段61は、例えばプラスチックマグネットからリング状に形成された永久磁石62を、前記クラッチ37のフランジ部37aの下面に取付けると共に、前記共回り防止装置39のそれに対応する高さ位置に磁気センサ63を取付けて構成されている。
【0044】
これにて、クラッチ37が上昇位置にあるときに、永久磁石62の外周が磁気センサ63に対向し、もって磁気センサ63によりクラッチ37が上昇位置にあるかどうかが直接的に検出できるようになっている。尚、この場合、永久磁石62がリング状に設けられているので、クラッチ37の回転方向の位置に関係なく、クラッチ37が上昇位置にあれば、永久磁石62が確実に磁気センサ63に対向するようになっている。
【0045】
このとき、詳しく図示はしないが、前記磁気センサ63の配線は、前記中空ハウジング19内を通して導出され、その信号が前記制御装置に入力されるようになっている。制御装置は、磁気センサ63からの入力信号に基づいて、クラッチ37が正規に切替わっているかどうかを判断し、もし、正規の状態にクラッチ37が正規の状態に切替わっていないと判断したときには、運転を停止すると共に、操作パネルの表示やブザー音等により異常を報知するようになっている。
【0046】
次に、上記構成の作用について述べる。上述のように、洗いやためすすぎの行程においては、図1の右半部及び図3に示すように、昇降機構38によってクラッチ37が上昇位置に位置され、ボス部36と槽軸24とが切離されるようになっている。このとき、クラッチ37に設けられた永久磁石62が、共回り防止装置39に設けられた磁気センサ63に近接し、磁気センサ63からクラッチ37が上昇位置に位置されている旨の検出信号が出力される。
【0047】
ここで、制御装置は、磁気センサ63からの検出信号が入力されていることを条件に、モータ7を正方向及び逆方向に交互に回転駆動するようになっており、これにて、ロータ31の回転が撹拌軸27ひいては撹拌体6にダイレクトに伝達され、前記撹拌体6が正逆回転されて回転槽5内に撹拌水流が生成される。また、このクラッチ37の上昇位置では、クラッチ37の嵌合部45が共回り防止部46に噛合って水槽3に回転不能に固定されるので、槽軸24ひいては回転槽5が洗濯物や水流によっていわゆる共回りすることが防止されるのである。
【0048】
これに対し、脱水や脱水すすぎの行程においては、図1の左半部に示すように、昇降機構38によってクラッチ37が下降位置に下降され、これにより、クラッチ37の下部内セレーション部41がボス部36のセレーション部43に係合し、もってボス部36と槽軸24とが連結されるのである。このとき、永久磁石62は、磁気センサ63から下方に離れるので、磁気センサ63からの検出信号は制御装置に入力されなくなる。また、クラッチ37が共回り防止部46から離間し、嵌合が解かれるようになる。
【0049】
そして、制御装置は、磁気センサ63からの検出信号が入力されないことを条件に、モータ7を一方向に高速回転駆動するようになっており、これにて、ロータ31の回転が撹拌軸27及び槽軸24の双方にダイレクトに伝達され、回転槽5が撹拌体6と一体的に高速回転されるのである。
【0050】
このとき、ボス部36の外径寸法L1が槽軸24の外径寸法L2よりも大きく構成されているので、クラッチ37(下部内セレーション部41)とボス部36(セレーション部43)との間の上下方向の結合寸法が小さくても、クラッチ37に過大な力が作用することなく、ボス部36からの大きなトルクを槽軸24に伝達することが可能となる。従って、クラッチ37自体の上下方向の寸法を小さく抑えることができ、クラッチ37の切替に必要な上下の移動量(ストローク)も小さく済ませることができる。
【0051】
また、上記したクラッチ37の下降位置では、図4に示すように、クラッチレバー47の当接ピン52がクラッチ37のフランジ部37aの下面から離間するので、モータ7によりクラッチ37が回転されているときには、当接ピン52がクラッチ37には接触しないので、それらの摺動に伴う摩耗や騒音を抑えることができるようになる。さらには、前記ボス部36に、クラッチ37の下降位置にて該クラッチ37と突当たる緩衝部材55を設けるようにしたので、クラッチ37が切り替わる際のボス部36への衝接音を低減することができると共に、摩耗等も少なく済ませることができるものである。
【0052】
しかして、上記構成において、クラッチ37が下降位置から上昇位置に切替わる際に、クラッチ37が上昇する途中で、嵌合部45の歯部45aと共回り防止部46の歯部46aとが突当たり、うまく噛合わない状態が生ずる虞がある。ところが、本実施例では、図2に示すように、この途中位置にて、クラッチ37の下部内セレーション部41がボス部36のセレーション部43に一部結合され、且つ嵌合部45の歯部45aが共回り防止部46に一部嵌合する状態を有するので、ロータ31ひいてはボス部36を回転させることによりクラッチ37を回転させて、その嵌合部45の歯部45aの位置を変更させることが可能となり、ひいては正規の噛合い状態に修正することができる。
【0053】
また、上記のように嵌合部45の歯部45aと共回り防止部46の歯部46aとが突当たり、うまく噛合わない状態において、歯部45aの傾斜面と歯部46aの傾斜面とが接触した状態でクラッチ37が回転された場合でも、図7に示すように、それら傾斜面が、水平方向に対して45度未満の角度で傾斜しており、例えば歯部45aの接触点Pにおいて、クラッチ37に作用する回転力Fの、回転方向分力F´よりも下向きの分力Sの方が大きくなる(S=F・tanα)ので、歯部45aが歯部46aから容易に下方に外れ、それら嵌合部45の歯部45a及び共回り防止部46の歯部46aの破損等を未然に防止することができるのである。
【0054】
このように本実施例によれば、円筒状のクラッチ37を槽軸24のセレーション部42に沿って上下動可能に設け、昇降機構38により上下動させて槽軸24とボス部36との連結,切離しを行なうようにしたので、簡単な構成でモータ7から回転槽5及び撹拌体6への回転伝達を切替えることができる。このとき、排水弁10を駆動するためのギアドモータ12を昇降機構38の駆動源として兼用させるようにしたので、別途の駆動手段を不要として、より安価に済ませることができる。
【0055】
そして、ボス部36の外径寸法L1を槽軸24の外径寸法L2よりも大きく構成したので、クラッチ37とボス部36との間の上下方向の結合寸法が小さくても、クラッチ37に過大な力が作用することなく、ボス部36から槽軸24に大きなトルクを伝達することが可能となる。従って、クラッチ37自体の上下方向の寸法を小さく抑えることができ、クラッチ37の切替に必要な上下の移動量(ストローク)も小さく済ませることができた。また、特に本実施例における、共回り防止装置39を上下方向にさほど大形化することなく配設することができたこととも併せ、回転伝達機構8全体の高さ寸法を小さく済ませることができるという優れた効果を得ることができるものである。
【0056】
また、特に本実施例では、クラッチ37の上昇位置にて該クラッチ37の嵌合部が45が共回り防止部46に噛合って水槽3に固定されるようにしたので、洗いやためすすぎ時における槽軸24ひいては回転槽5の共回りを確実に防止することができる。このとき、クラッチ37の途中位置にて、その下部内セレーション部41がボス部36のセレーション部43に一部結合され、且つ嵌合部45が共回り防止部46に一部嵌合する状態を設けたので、モータ7の回転により正規の噛合い状態に修正することが可能となり、また、歯部45a及び歯部46aの傾斜面を水平方向に対して45度未満の角度で傾斜する構成としたので、歯部45a及び歯部46aの保護を図ることができるものである。
【0057】
しかも、特に本実施例では、クラッチ37の下降位置で、クラッチレバー47の当接ピン52がクラッチ37から離間する構成としたので、クラッチ37と当接ピン52との間の摺動音の発生や摩耗を防止することができ、また、ボス部36に緩衝部材55を設けたことにより、クラッチ37が切り替わる際のボス部36への衝接音や摩耗を低減することができるといった利点も得ることができるものである。
【0058】
さらに、本実施例では、クラッチ位置検出手段61を設けるようにしたので、クラッチ37の上昇位置及び下降位置の切替えを確実に検出することができ、異常な状態で運転が行なわれることが未然に防止され、クラッチ37の切替動作の信頼性を高めることができる。モータ7をダイレクトドライブ方式のアウタロータ形モータから構成したので、軽量化、薄形化、騒音の減少、回転力の伝達ロスの減少を図り得る等のメリットも得ることができるものである。
【0059】
図12は、本発明の他の実施例(請求項2に対応)を示している。この実施例が上記実施例と異なる点は、クラッチ71及びボス部72の構成にある。即ち、内周面が均一の内径の円筒状をなし、その内周部には、上下方向全体に渡って、槽軸24のセレーション部42に沿って摺動する係合部たる内セレーション部73が形成されている。そして、クラッチ71の外周部の下半部には、外歯部たる外セレーション部74が形成されている。
【0060】
一方、前記ボス部72には、その外周部上端から上方に立上がる円筒部72aが一体に設けられており、その円筒部72aの内周面には、前記クラッチ71の外セレーション部74が噛合う内歯部(結合部)たるセレーション部75が形成されている。この場合も、ボス部72の結合部つまりセレーション部75の径寸法L3は、槽軸24(セレーション部42)の外径寸法L2よりも大きく構成されている。
【0061】
かかる構成においては、クラッチ71の内周部の内セレーション部73は、常に槽軸24のセレーション部42に係合し、クラッチ71は槽軸24に対し上下方向に摺動可能且つ一体回転するように設けられる。そして、クラッチ37が図の左半部に示す下降位置にあるときには、外セレーション部74がボス部72のセレーション部75に係合し、もってボス部72ひいては撹拌軸27と槽軸24とを一体的に回転するように連結するようになっている。これに対し、クラッチ71が図の右半部に示す上昇位置にあるときには、ボス部36から切離され、もって撹拌軸27のみが回転駆動されるようになっている。
【0062】
これによれば、上記実施例と同様に、簡単な構成でモータ7から回転槽5及び撹拌体6への回転伝達を切替えることができ、クラッチ71に過大な力が作用することなく、ボス部72から槽軸24に大きなトルクを伝達することが可能となる。このとき、クラッチ71の内周部に形成される内セレーション部73と、外周部に形成される外セレーション部74とを上下方向にラップするように設けることができるので、クラッチ71を上下方向に小さくしながらも、内セレーション部73のセレーション部42に対する上下方向の係合長さを十分に確保すると共に、外セレーション部74のボス部72のセレーション部75に対する上下方向の係合長さを十分に確保することが可能となる。この結果、クラッチ71の高さ寸法の一層の小形化を図ることができるものである。
【0063】
尚、本発明は上記した各実施例に限定されるものではなく、例えばクラッチ位置検出手段としては、光センサやマイクロスイッチ等を用いることも可能であり、また、昇降手段の構成としても種々の変形が可能であり、さらにはクラッチを昇降させる駆動源を別途に設けても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
【0064】
【発明の効果】
以上の説明にて明らかなように、本発明の脱水兼用洗濯機によれば、モータから回転槽及び撹拌体への回転伝達のための構造の簡単化を図ることができると共に、それらの切替を行なう機構部の高さ寸法を小さく済ませることができるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、中心線を挟んでクラッチの下降位置(左側)と上昇位置(右側)とを同時に示す回転伝達機構部分の縦断面図
【図2】クラッチの途中位置における回転伝達機構部分の縦断面図
【図3】モータ及び回転伝達機構部分の縦断面図
【図4】クラッチの下降位置におけるクラッチレバーとの関係を示す側面図
【図5】モータ及びクラッチ部分の分解斜視図
【図6】クラッチの縦断面図
【図7】嵌合部の1個の歯部を示す拡大図
【図8】クラッチレバーの上下反転した状態の斜視図
【図9】脱水運転時におけるクラッチレバーの斜面部と操作レバーの斜面部との関係を示す縦断背面図
【図10】ギアドモータと操作レバーとの関係を示すもので、排水弁の閉塞状態(a)及び開放状態(b)の底面図
【図11】洗濯機の全体構成を概略的に示す縦断側面図
【図12】本発明の他の実施例を示すもので、中心線を挟んでクラッチの下降位置(左側)と上昇位置(右側)とを同時に示すクラッチ部分の拡大縦断面図
【符号の説明】
図面中、1は本体、3は水槽、5は回転槽、6は撹拌体、7はモータ、8は回転伝達機構、10は排水弁、12はギアドモータ、19は中空ハウジング、21は下フレーム、22,23は軸受、24は槽軸、27は撹拌軸、30はステータ、31はロータ、36,72はボス部、37,71はクラッチ、37aはフランジ部、38は昇降機構、39は共回り防止装置、40は上部内セレーション部(係合部)、41は下部内セレーション部、42はセレーション部(摺動案内部)、43はセレーション部(結合部)、44はコイルばね、45は嵌合部、45aは歯部、46は共回り防止部、46aは歯部、47はクラッチレバー、48は支持部、49は操作レバー、50は引張りばね、51は斜面部、52は当接ピン(作動部)、55は緩衝部材、58は斜面部、61はクラッチ位置検出手段、62は永久磁石、63は磁気センサ、72aは円筒部、73は内セレーション部(係合部)、74は外セレーション部(外歯部)、75はセレーション部(内歯部)を示す。
Claims (6)
- 水槽内に回転自在に設けられた回転槽と、
この回転槽内の底部に設けられた撹拌体と、
前記水槽の外底部に設けられたモータと、
上端が前記回転槽に連結され下端側が前記水槽の外底部まで延びる中空状の槽軸と、
前記モータのロータの中心部に前記槽軸の下部に位置して設けられ、上部に前記槽軸の径寸法よりも大きい径寸法の結合部を有するボス部と、
前記槽軸の中空部内を上下に貫通するように設けられ、上端が前記撹拌体に連結され、下端が前記ボス部に連結された撹拌軸と、
前記槽軸の下端側外周部に上下方向に延びて設けられた摺動案内部と、
内周部全周に前記摺動案内部に沿って摺動する係合部を有する円筒状をなし、前記槽軸の下端部外周に上下動自在に嵌挿され、下降位置にて下部が前記ボス部の結合部に結合されて該槽軸とボス部とを連結し、上昇位置にて前記ボス部から切離されるクラッチと、
このクラッチを上下動させる昇降手段と、
前記クラッチの上端部に設けられフランジ部の外周部上面に歯部を有した嵌合部と、
前記水槽の外底部に設けられ前記クラッチの上昇位置にて前記嵌合部に噛合う歯部を有し該クラッチを回転不能とさせる共回り防止部とを具備すると共に、
前記共回り防止部は、前記槽軸を支持する軸受部の外周に位置して設けられていることを特徴とする脱水兼用洗濯機。 - 結合部は、ボス部の外周部上端から上方に延びる円筒部の内周面に形成された内歯部からなり、この内歯部にクラッチの外周部下部に設けられた外歯部が噛み合うように構成されていることを特徴とする請求項1記載の脱水兼用洗濯機。
- クラッチは、上昇位置と下降位置との途中の位置において、ボス部の結合部に一部結合され且つ嵌合部が共回り防止部に一部嵌合する状態を有していることを特徴とする請求項1又は2記載の脱水兼用洗濯機。
- 嵌合部の歯部及び共回り防止部の歯部の先端部には、水平方向に対して45度未満の角度で傾斜する傾斜面を有していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の脱水兼用洗濯機。
- 昇降手段は、クラッチに係止して上下動させる作動部を有するクラッチレバーを備え、前記クラッチの下降位置にて前記クラッチレバーの作動部が該クラッチから離間するように構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の脱水兼用洗濯機。
- ボス部には、クラッチの下降位置にて該クラッチと突当たる部分に位置して緩衝部材が設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の脱水兼用洗濯機。
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